JP7059960B2 - 電力需給計画作成装置および電力需給計画作成方法 - Google Patents

電力需給計画作成装置および電力需給計画作成方法 Download PDF

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Description

本発明は、電力需要の変動を考慮して発電計画を作成する電力需給計画作成装置および電力需給計画作成方法に関する。
日本では近年、電力自由化が推進されており、2020年には発電事業と送電事業とを分離する発送電分離の実施が予定されている。これに伴い、発電事業および小売事業の双方を行う電気事業者(以下、単に電気事業者という)は、契約した需要家のみと電力取引を行う相対取引のみならず、収益の増大を目的として卸電力市場を活用した電力取引を積極的に行うことが想定される。このように電力市場に競争原理が導入されると、電気事業者においては、電力需要の変動、卸電力価格の変動などに起因するリスクが増大する。そのため電気事業者は、リスクを考慮した発電機の運転計画(以下、単に発電計画という)および電力取引計画を作成することが重要となる。
従来から電気事業者は、将来の電力需要を予測して発電計画および電力取引計画を作成してきた。これらの計画を作成するにあたっては、需給バランスなど様々な制約条件を考慮する必要があるため、これらの制約条件を数式で表現し、発電コストが最小または取引収益が最大となる最適解を求めて発電計画および電力取引計画を作成する手法がある。このような手法の場合、目的関数に電気事業者のリスクに対する許容の度合いに応じて重みを付けて計画を作成するが、適切な重みを設定するには経験や試行錯誤による繰り返し計算が必要となり非常に困難である。
リスクを考慮して発電計画および電力取引計画を作成する他の手法として、想定されうる複数の需要シナリオごとに計画を作成し、作成したそれぞれの計画に対してリスク評価を行い、その評価値に基づいて電気事業者が所望の計画を選定する手法がある。例えば、特許文献1では、起動停止計画処理に必要な想定条件を変動させながら各発電機の起動停止計画を複数作成し、複数の起動停止計画の各々について、経済負荷配分処理に必要な想定条件を変動させながら各発電機の経済負荷配分の決定を繰り返し、各起動停止計画の各々について想定条件が変動した場合の費用評価に関する確率的な統計情報を算出している。また、費用評価に関する確率的な統計情報として、期待値・分散値および所定の信頼区間におけるVaR(Value at Risk)などのリスク指標を算出している。
特開2010-11670号公報
しかしながら、複数の計画の各々について電力需要が変動した場合のリスク評価を行う方法では、計画ごとにリスクの大きさを把握できても電気事業者のリスクに対する許容の度合いを反映するようにリスク指標が最適化された計画を作成できないという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、電力需要の変動を想定して、電気事業者のリスクに対する許容の度合いを反映してリスク指標が最適化された計画を作成する電力需給計画作成装置および電力需給計画作成方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電力需給計画作成装置は、想定される将来の電力需要の変動を確率的なパラメータで表した需要確率モデルデータ、発電機の仕様を表した発電機データ、想定される将来の燃料価格の変動を時系列で表した燃料価格データおよび電気事業の損益に対するリスクの許容度合いを確率で表した信頼水準データを取得するデータ取得部と、需要確率モデルデータに基づいて、想定される将来の電力需要の変動を時系列で表した需要シナリオデータを複数作成する需要シナリオ作成部と、信頼水準データの信頼水準に対応する損益のパーセント点であるVaRを目的関数とし、需要シナリオデータ、発電機データ、燃料価格データおよび信頼水準データに基づいて、需要シナリオデータのシナリオごとに、需給バランスを満たしながら、損益がVaR以下となる比率を信頼水準以上とする制約条件の下で、目的関数を最小化する最適化問題を解くことで発電計画を作成する計画作成部とを備える。
本発明に係る電力需給計画作成方法は、想定される将来の電力需要の変動を確率的なパラメータで表した需要確率モデルデータ、発電機の仕様を表した発電機データ、想定される将来の燃料価格の変動を時系列で表した燃料価格データおよび電気事業の損益に対するリスクの許容度合いを確率で表した信頼水準データを取得するデータ取得ステップと、需要確率モデルデータに基づいて、想定される将来の電力需要の変動を時系列で表した需要シナリオデータを複数作成する需要シナリオ作成ステップと、信頼水準データの信頼水準に対応する損益のパーセント点であるVaRを目的関数とし、需要シナリオデータ、発電機データ、燃料価格データおよび信頼水準データに基づいて、需要シナリオデータのシナリオごとに、需給バランスを満たしながら、損益がVaR以下となる比率を信頼水準以上とする制約条件の下で、目的関数を最小化する最適化問題を解くことで発電計画を作成する計画作成ステップとを備える。
本発明に係る電力需給計画作成装置および電力需給計画作成方法では、計画作成部が、所定の信頼水準におけるVaRを目的関数として最適化問題を解くことにより、ユーザのリスクに対する許容の度合いを反映して最適化された発電計画を作成できる。
本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置のデータフローを示す概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置の電力需要のシナリオを説明するための説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置のVaRを説明するための説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置の発電計画を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置の処理手順の一部を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る電力需給計画作成装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態2に係る電力需給計画作成装置のデータフローを示す概略構成図である。 本発明の実施の形態2に係る電力需給計画作成装置の電力価格のシナリオを説明するための説明図である。 本発明の実施の形態2に係る電力需給計画作成装置のVaRを説明するための説明図である。 本発明の実施の形態2に係る電力需給計画作成装置の電力取引計画を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態2に係る電力需給計画作成装置の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る電力需給計画作成装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態3に係る電力需給計画作成装置のデータフローを示す概略構成図である。 本発明の実施の形態3に係る電力需給計画作成装置の燃料価格のシナリオを説明するための説明図である。 本発明の実施の形態3に係る電力需給計画作成装置の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る電力需給計画作成装置の概略構成図ある。 本発明の実施の形態4に係る電力需給計画作成装置の統計情報を説明するための説明図である。
以下、本発明の電力需給計画作成装置および電力需給計画作成方法の好適な実施の形態について図面を用いて説明する。ここで電力需給計画とは、少なくとも発電計画を含むものとする。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置の概略構成図である。図1に示すように、電力需給計画作成装置100は、演算に必要なデータを取得するデータ取得部11、演算に必要なデータおよび演算結果を格納するデータ格納部12、格納されたデータから電力需要のシナリオを複数作成する需要シナリオ作成部13、格納されたデータおよび電力需要のシナリオに基づいて、電気事業の損益に関するリスク指標を目的関数とする最適化問題を解くことにより発電計画を作成する計画作成部14および最適化された発電計画を出力する計画出力部15を備える。
ここで電気事業の損益は、発電コスト、電力取引による買電金額などの損失と、電力取引による売電金額などの収益とを合わせた最終的な収支であるが、本実施の形態では電力取引を行わないと仮定し、損失分である発電コストのみを意味するとする。また、以下では特に記載のない限り、発電コストは、計画期間を通じて、計画の対象となるすべての発電機が発電するのに必要なコストの総額を意味するとする。
データ取得部11は、需要確率モデルデータ111、発電機データ112、燃料価格データ113および信頼水準データ114を取得し、各データをデータ格納部12に格納する。図2は、本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置のデータフローを示す概略構成図である。図2に示すように、データ格納部12に格納されたデータのうち、需要確率モデルデータ111は、需要シナリオ作成部13での演算に用いられ、発電機データ112、燃料価格データ113および信頼水準データ114は、計画作成部14で最適化問題の演算に用いられる。
需要確率モデルデータ111は、想定される将来の電力需要の変動を確率的なパラメータ表したデータである。確率的なパラメータは、例えば電力需要の期待値、電力需要のボラティリティである。ここでボラティリティとは、例えば年率、月率、週率換算の標準偏差に相当する。需要確率モデルデータ111は、自己回帰和分移動平均モデルまたはベクトル自己回帰モデルを用いてもよいし、その他のモデルを用いてもよい。また需要は、再生可能エネルギーの発電量の変動量を反映したものでもよい。
需要シナリオ作成部13は、需要確率モデルデータ111に基づいて、複数の需要シナリオデータ131を作成する。需要シナリオデータ131は、想定される将来の電力需要の変動を時系列で表したデータである。図3は、本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置の電力需要のシナリオを説明するための説明図である。需要シナリオ作成部13は、例えばモンテカルロ法を用いて、モンテカルロ法の試行回数分の需要シナリオデータ131を作成する。作成された複数の需要シナリオデータ131は、データ格納部12に格納される。
発電機データ112は、発電機の仕様を表すデータであり、例えば発電機の出力上下限値、出力変化速度、燃料種別、起動費、最小運転時刻、最小停止時刻、燃料消費の特性、燃料消費量曲線係数、起動停止回数上限値、故障発生モデルパラメータなどである。
燃料価格データ113は、将来の単位量あたりの燃料価格の変動を時系列で表したデータである。ここで燃料価格データ113は、例えば、過去の燃料価格の推移に基づいて算出されたものである。また、燃料価格データ113は、燃料供給会社との契約で予め決定されたものを用いてもよい。燃料は、例えば石炭、LNG、石油などである。
信頼水準データ114は、電力需給計画作成装置100で作成される計画で発生し得る電気事業の損益に対して、ユーザが許容できるリスクの度合いを反映した値であり、例えば百分率で表され、0~100%の値をとる。信頼水準データ114は、電気事業の損益に関するリスク指標の信頼水準となる。本実施の形態において、電気事業の損益は、損失分である発電コストを意味し、リスク指標はVaR(Value at Risk)である。ここでVaRとは、所定の確率、すなわち所定の信頼水準で発生し得る最大の損失、すなわち最大の発電コストである。ユーザのリスク許容度が大きければ、信頼水準は小さい値をとり、リスク許容度が小さければ、信頼水準は大きい値に設定される。
図4は、本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置のVaRを説明するための説明図である。図4において、横軸は発電コスト、縦軸は発電コストの相対度数、すなわち確率を示す。電力需要の各シナリオに対してそれぞれ発電コストを算出した場合、発電コストは、図4に示すような頻度分布で表される。VaRは、頻度分布において発電コストの小さい方から信頼水準α%までの区間で発生し得る最大の発電コストであり、信頼水準α%に対応するパーセント点である。例えば、信頼水準90%のVaRが1億円とすると、発電コストは90%の確率で1億円以内に収まることを意味する。ユーザは、電力需給計画作成装置100で作成される発電計画で発生し得る発電コストが頻度分布をもつことを想定して予め信頼水準を入力する。すなわち、信頼水準データ114は、電気事業の損益に対するリスクの許容度合いを、最大の発電コストが発生し得る確率として表したものである。
計画作成部14は、需要シナリオデータ131、発電機データ112および燃料価格データ113、信頼水準データ114に基づいて、目的関数および制約条件を定式化し、最適化問題を解くことで発電計画を作成する。発電計画は、起動停止計画データ141および発電量計画データ142として算出される。ここで、計画作成部14は、格納されている需要シナリオデータ131の一部を用いてもよいし、全部を用いてもよい。
起動停止計画データ141は、計画期間における発電機の起動または停止の状態を時系列で表したデータである。また発電量計画データ142は、計画期間における発電機で発電される発電量を時系列で表したデータである。起動停止計画データ141および発電量計画データ142は、例えば電力需要のシナリオに依存する時系列データである。ただし、発電機が電力需要の変動に応じて起動停止を素早く変更できない場合、起動停止計画データ141は、電力需要のシナリオに依存しない時系列データとしてもよい。
以下では、計画作成部14が演算する発電計画の最適化問題の一例について説明する。計画作成部14は、信頼水準α%におけるVaRを目的関数として、VaRを最小化する最適化問題を解く。具体的には、需要シナリオデータ131の各シナリオにおける発電コストがVaR以下となる比率を信頼水準データ114の信頼水準α%以上とする制約条件および電力の需給バランスを満たすという制約条件下で、目的関数である信頼水準α%におけるVaRを最小化する。そして計画作成部14は、VaRが最小化されたときの起動停止計画データ141および発電量計画データ142を求める。
このような最適化問題は、例えば混合整数二次計画問題として定式化し、分枝限定法などによって解くことができる。最適化問題の一例を式(1)~式(4)に示す。式(1)は、目的関数のVaRを最小化する最適化問題を表す。また、式(2)~式(4)は、それぞれ目的関数の制約条件を表す。
Figure 0007059960000001
・・・式(1)
Figure 0007059960000002
・・・式(2)
Figure 0007059960000003
・・・式(3)
Figure 0007059960000004
・・・式(4)
FはVaR、tは時刻、sはシナリオ、gは発電機番号、fは時刻t、シナリオsにおける発電機番号gの発電機の発電コストの関数である。P(t,s)は時刻t、シナリオsにおける発電機番号gの発電機の発電量を示す変数である。U(t,s)は時刻t、シナリオsにおける発電機番号gの発電機の起動停止状態を示す変数であり、停止が「0」、起動が「1」で表される。また、BigMは非常に大きな数字であり、nは補助変数である。D(t,s)は時刻t、シナリオsにおける電力需要である。
式(2)の右辺に示すように、発電コストは、発電機の発電量および起動停止状態を変数とする関数である。式(2)は、電力需要の各シナリオにおける発電コストが、VaR以下となるか否かを補助変数nで判定する。補助変数nが0であれば電力需要の各シナリオにおける発電コストはVaRより小さく、補助変数nが1であれば電力需要の各シナリオにおける発電コストはVaRよりも大きいことを意味する。
ここで、式(2)の右辺の時刻t、シナリオsにおける発電機番号gの発電機の発電コストの関数は、例えば式(5)のように表される。
Figure 0007059960000005
・・・式(5)
fuelg(t)は時刻tにおける発電機番号gの発電機が消費する燃料の燃料単価である。a、b、cは、発電機番号gの発電機の燃料消費の特性を示す係数である。CONは発電機番号gの発電機の起動費である。
式(5)に示すように、ある時刻における各発電機の発電コストは、例えば、燃料単価と発電量との積に、各発電機の起動費を加算した値として表される。例えば発電機データ112に基づいて、起動費CON、燃料消費の特性a、b、cが設定され、燃料価格データ113に基づいて、燃料単価fuelg(t)が設定される。ここで、式(2)では、二次関数で発電量を表す例を示したが、これに限らず線形の式であってもよい。
式(3)の左辺は、式(2)の補助変数nの合計をシナリオの数で割った値を示す。式(3)は、電力需要の各シナリオにおける発電コストが、VaR以下となる確率を信頼水準以上とする制約条件である。
式(4)は、各時刻、電力需要の各シナリオにおいて、すべての発電機が発電する発電量を電力需要と等しくする制約条件である。例えば需要シナリオデータ131に基づいて、電力需要D(t,s)が設定される。計画作成部14は、その他の制約条件を追加してもよい。例えば、最小運転時刻制約、最小停止時刻制約、変化速度制約、燃料消費量制約、潮流制約などの制約条件を追加してもよい。また計画の対象となる発電機に起動停止を素早く変更できない発電機がある場合は、当該発電機に対して全シナリオでの起動停止が同一となるように制約条件を追加してもよい。
このように計画作成部14は、最適化問題を解くことにより、発電コストのVaRが最小となるときの起動停止計画データ141および発電量計画データ142を得ることができる。起動停止計画データ141および発電量計画データ142は、計画出力部15に出力され、例えばグラフや表として表示される。図5は、本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置の発電計画を説明するための説明図である。図5において、横軸は時刻、縦軸は発電量を示す。図5に示すように、発電計画は、例えば、発電機番号g1、g2・・・g5の発電機が発電する発電量の推移が示される。
図6は、本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置の概略構成図である。電力需給計画作成装置100は、例えばPC(Personal Computer)10を用いて構成される。PC10は、CPU(Central Processing Unit)1、主記憶装置2、補助記憶装置3、外部記憶装置4、入力装置5および出力装置6を備える。外部記憶装置4は、ネットワーク7を介して接続されていてもよい。
主記憶装置2は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)などのメモリ装置である。また補助記憶装置3は、例えば磁気ディスクである。また、外部記憶装置4は、CD-R、DVD-Rなどの光学ディスク、又はUSBメモリ、SDカードなどのフラッシュメモリ記憶装置などである。入力装置5は、例えばマウス、キーボードである。出力装置6は、例えばディスプレイ、プリンタである。ネットワーク7は、例えば光通信機器で構成される。
次に、本実施の形態に係る電力需給計画作成装置100を用いた電力需給計画作成方法について説明する。図7は、本発明の実施の形態1に係る電力需給計画作成装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
ステップS100では、データ取得部11が、需要確率モデルデータ111、発電機データ112、燃料価格データ113、信頼水準データ114を取得し、データ格納部12に格納する。データ取得部11は、入力装置5を介して各データを取得してもよいし、外部記憶装置4に記憶されたデータを、ネットワーク7を介して取得してもよい。また各データが予めデータ格納部12に格納されている場合は、本処理を省略してもよい。
ステップS110では、需要シナリオ作成部13がデータ格納部12から需要確率モデルデータ111を取得し、需要確率モデルデータ111に基づき、電力需要の変動を示す需要シナリオデータ131を複数作成する。作成された複数の需要シナリオデータ131をデータ格納部12に格納する。
ステップS120では、計画作成部14がデータ格納部12から発電機データ112、燃料価格データ113、信頼水準データ114、需要シナリオデータ131を取得し、発電計画を作成する。また、発電計画として得られた起動停止計画データ、発電量計画データをデータ格納部12に格納する。具体的には、計画作成部14は、発電機データ112、燃料価格データ113、信頼水準データ114、需要シナリオデータ131に基づいて、目的関数および制約条件を定式化し、発電コストのVaRを最小化する最適化問題を解くことで発電計画を作成する。ステップS120の詳細をステップS121~ステップS123に示す。
図8は、本発明の実施の形態1における電力需給計画作成装置の最適化処理の一例を示すフローチャートである。ステップS121では、最適化問題を信頼水準αにおける発電コストのVaRを最小化することとして式(1)に示すように定式化する。
ステップ122では、最適化問題の制約条件を式(2)、式(3)、式(4)に示すように定式化する。また、式(2)について、各発電機の発電コストを式(5)のように定式化する。計画作成部14は、データ格納部12から、需要シナリオデータ131、発電機データ112、燃料価格データ113、信頼水準データ114を取得し、式(2)~式(5)のパラメータとして設定する。例えば、発電機データ112の起動費、燃料消費の特性および燃料価格データの燃料単価を式(5)のパラメータとして設定する。また、需要シナリオデータ131を式(4)の電力需要として設定する。
ステップ123では、制約条件を満たすように、目的関数である発電コストのVaRを最小化する最適化問題を解く。式(2)により、電力需要の各シナリオの発電コストが発電コストのVaR以上であるか否かを判定する。また式(3)により、電力需要の各シナリオにおける発電コストがVaR以下となる比率を信頼水準以上とする。また式(4)により、電力の需要と供給のバランスを保証する。そして、VaRが最小となったときの変数U(t,s)、P(t,s)を起動停止計画データ141、発電量計画データ142としてデータ格納部12に格納する。
ステップS130では、計画出力部15が起動停止計画データ141、発電量計画データ142をデータ格納部12から取得し、発電計画として計画出力部15が出力装置6に出力する。出力装置6は、発電計画をディスプレイに表示またはプリントしてユーザに示す。
上述のとおり、本実施の形態に係る電力需給計画作成装置および電力需給計画作成方法では、信頼水準データ114の信頼水準α%に対応する発電コストのパーセント点であるVaRを目的関数とし、需要シナリオデータ131のシナリオごとに、需給バランスを満たしながら、各シナリオの発電コストがVaR以下となる比率を信頼水準α%以上とする制約条件下でVaRを最小化する最適化問題を解くことにより、ユーザのリスクに対する許容の度合いを反映しつつ、信頼水準α%で発生する最大の損失、すなわち最大の発電コストが最も小さくなるように最適化された計画を作成できる。
例えば、信頼水準を100%などの大きい値に設定してVaRが最小となる計画を作成した場合、発電コストは大きいが、発電コストが想定以上となるリスクの小さい発電計画を作成することができる。また信頼水準を例えば10%などの小さな値を設定してVaRが最小となる計画を作成した場合、発電コストが想定以上となるリスクは大きいが、発電コストの小さい発電計画を作成することができる。
また信頼水準を50%と設定してVaRが最小となる計画を作成した場合、リスク指標として期待値を用いた場合と比べて、確率の低い極端なシナリオ、外れ値の影響を低減することができる。リスク指標として期待値を用いた場合、例えば、燃料価格の下落を期待して発電量を増やすような発電計画が作成される可能性がある。この場合、損益が悪化する確率が大きくなり、ユーザのキャッシュフローに悪影響を与える。信頼水準50%の発電コストのVaRは、電力需要のシナリオに基づいて想定される発電コストの確率分布の中央値である。中央値は、生起確率の低い極端なシナリオの影響を受けにくい。そのため、電気事業者のキャッシュフローに悪影響を与えにくい発電計画が得られる。
また需要シナリオ作成部13が、想定される様々な電力需要のシナリオを作成することで、電力需要の変動に起因する発電コストの変動に対応した発電計画を作成できる。また、VaRは、信頼水準という単一のパラメータを用いて表されるため、リスクと収益のトレードオフ関係を有する目的関数にパラメータを設定して重み付けする手法と比べ、ユーザの経験や試行錯誤による繰り返し計算を必要とせず、ユーザの意思決定を容易にして発電計画を作成することが可能になる。
実施の形態2.
図9は、本発明の実施の形態2に係る電力需給計画作成装置の概略構成図である。以下では、実施の形態1と同様である点の説明を省略し、異なる点を中心に説明する。本実施の形態に係る電力需給計画作成装置100では、実施の形態1の電力需給計画作成装置100に、電力価格シナリオ作成部16をさらに備える。本実施の形態は、発電した電力量の一部を取引する場合を想定し、電気事業の損益のVaRが最小となるときの発電計画および電力取引計画を作成する。本実施の形態において、電気事業の損益とは、特に記載のない限り、発電コスト、電力取引による買電金額などの損失と、電力取引による売電金額の収益とを計画期間を通じて合わせた最終的な収支を表すものとする。また、以下では電気事業の損益を単に損益とも記す。
データ取得部11は、需要確率モデルデータ111、発電機データ112、燃料価格データ113および信頼水準データ114に加えて、電力価格確率モデルデータ115をさらに取得する。図10は、本発明の実施の形態2に係る電力需給計画作成装置のデータフローを示す概略構成図である。電力価格確率モデルデータ115は、電力価格シナリオ作成部16での演算に用いられる。
電力価格確率モデルデータ115は、想定される将来の電力の取引価格の変動を確率的なパラメータを用いてモデル化したデータである。確率的なパラメータは、例えば電力価格の期待値、電力価格のボラティリティである。ここでボラティリティとは、例えば年率、月率、週率換算の標準偏差に相当する。電力価格確率モデルデータ115は、自己回帰和分移動平均モデルまたはベクトル自己回帰モデルを用いてもよいし、その他のモデルを用いてもよい。また、電力価格は、スポット市場の価格でもよいし、時間前市場の価格でもよいし、その他市場のものでもよい。
電力価格シナリオ作成部16は、電力価格確率モデルデータ115に基づいて、複数の電力価格シナリオデータ161を作成する。電力価格シナリオデータ161は、想定される将来の電力価格の変動を時系列で表したデータである。電力価格シナリオ作成部16は、例えばモンテカルロ法を用いて、モンテカルロ法の試行回数分の電力価格シナリオデータ161を作成する。作成された複数の電力価格シナリオデータ161は、データ格納部12に格納される。
図11は、本発明の実施の形態2に係る電力需給計画作成装置の電力価格のシナリオを説明するための説明図である。図11に示すように、電力価格シナリオ作成部16で作成された複数の電力価格シナリオデータ161および需要シナリオ作成部13で作成された複数の需要シナリオデータ131に基づいて各シナリオを作成する。各シナリオは、例えば需要シナリオデータ131と電力価格シナリオデータ161とがそれぞれ1つずつ組み合わされて1つのシナリオを形成する。例えば、モンテカルロ法の試行回数のカウント数ごとに組み合わされて1つのシナリオを形成してもよい。
信頼水準データ114は、電力需給計画作成装置100で作成される計画で発生し得る電気事業の損益に対して、ユーザが許容できるリスクの度合いを反映した値であり、例えば百分率で表され、0~100%の値をとる。すなわち、信頼水準データ114は、電気事業の損益に関するリスク指標の信頼水準である。本実施の形態において、電気事業の損益は、発電コスト、電力取引による買電金額および売電金額を合わせた最終的な収支を意味し、リスク指標はVaRである。ここでVaRとは、所定の確率、すなわち所定の信頼水準で発生し得る最大の損失の大きさであり損失を正、収益を負とする値である。
図12は、本発明の実施の形態2に係る電力需給計画作成装置のVaRを説明するための説明図である。図12において、横軸は損益、縦軸は相対度数、すなわち確率を示す。損益は、電力需要および電力市場における電力価格に伴って変動するため、図12に示すような頻度分布で表される。VaRは、頻度分布において収益の大きい方からα%までの範囲で発生し得る最大の損失であり、信頼水準α%におけるパーセント点である。
例えば、信頼水準90%の損益のVaRが1億円とすると、計画期間を通じて90%の確率で最大でも1億円の損失に収まることを意味する。本実施の形態では、計画期間における最終的な収益が損失よりも大きい場合、損益のVaRは負の値をとる。例えば信頼水準40%の損益のVaRが-1千万円とすると、40%の確率で最低でも1千万円の収益が見込まれることを意味する。ユーザは、電力需給計画作成装置100で作成される発電計画および電力取引計画で発生し得る損益が頻度分布をもつことを想定して予め信頼水準を入力する。すなわち、信頼水準データ114は、電気事業の損益に対するリスクの許容度合いを、最大の損失が発生し得る確率として表したものである。
計画作成部14は、需要シナリオデータ131、電力価格シナリオデータ161、発電機データ112、燃料価格データ113、信頼水準データ114に基づいて目的関数および制約条件を定式化し、最適化問題を解くことで発電計画および電力取引計画を作成する。電力取引計画は、電力取引計画データ143として出力される。ここで、計画作成部14は、格納されている複数の需要シナリオデータ131および複数の電力価格シナリオデータ161のうちの一部を用いてもよいし、全部を用いてもよい。
電力取引計画データ143は、例えば、他の電気事業者や取引市場と取引する電力量、すなわち売買の入札量を時系列で表したデータを示す。電力取引計画データ143は、電力価格のシナリオに依存する時系列データである。
以下では、計画作成部14が演算する発電計画および電力取引計画の最適化問題の一例ついて説明する。計画作成部14は、損益のVaRを目的関数としてVaRを最小化する最適化問題を解く。このような最適化問題は、例えば混合整数二次計画問題として定式化し、分枝限定法などによって解くことができる。最適化問題の一例を式(6)~式(9)に示す。式(6)は、信頼水準における損益のVaRを目的関数として、目的関数を最小化する最適化問題を表す。式(7)~式(9)は、それぞれ目的関数の制約条件を表す。
Figure 0007059960000006
・・・式(6)
Figure 0007059960000007
・・・式(7)
Figure 0007059960000008
・・・式(8)
Figure 0007059960000009
・・・式(9)
FはVaR、tは時刻、sはシナリオ、gは発電機番号、fは発電機番号gの発電機の発電コストの関数である。P(t,s)は時刻t、シナリオsにおける発電機番号gの発電機の発電量を示す変数である。U(t,s)は時刻t、シナリオsにおける発電機番号gの発電機の起動停止状態を示す変数であり、停止が「0」、起動が「1」で表される。また、BigMは非常に大きな数字であり、nは補助変数である。D(t,s)は、時刻t、シナリオsにおける電力需要である。MP(t,s)は、時刻t、シナリオsにおける電力価格を表す。また、L(t、s)は時刻t、シナリオsにおける電力市場での取引量を表し、正が買電量、負が売電量を表す。
式(7)の右辺に示すように、損益は、例えば発電コストと、電力価格を電力の取引量で乗じた値とを加算して表される。式(7)は、各シナリオにおける損益が、損益のVaR以下となるか否かを補助変数nで判定する式である。ここでは、補助変数nが0であればシナリオsにおける損益はVaRより小さく、補助変数nが1であればシナリオsにおける損益はVaRよりも大きいことを意味する。式(7)の右辺における発電コストの関数fは、式(5)と同様に表されるとする。電力価格MP(t,s)は、例えば電力価格シナリオデータ161に基づいて設定される。
式(8)により、各シナリオにおける損益がVaR以下となる比率を信頼水準以上とする。また式(9)により、電力需要と電力市場での取引量とが発電量に釣り合うようにする。
このように計画作成部14は、最適化問題を解くことにより、損益のVaRが最小値となるときの起動停止計画データ141、発電量計画データ142および電力取引計画データ143を得ることができる。起動停止計画データ141、発電量計画データ142および電力取引計画データ143は、計画出力部15に出力され、例えばグラフや表として表示される。図13は、本発明の実施の形態2に係る電力需給計画作成装置の電力取引計画を説明するための説明図である。図13において、横軸は時刻、縦軸は電力の取引量を示す。図5に示すように、電力取引計画は、電力の売買量の推移を示す。
次に、本実施の形態に係る電力需給計画作成装置100を用いた電力需給計画作成方法の一例について説明する。図14は、本発明の実施の形態2に係る電力需給計画作成装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
ステップS200では、データ取得部11が、需要確率モデルデータ111、発電機データ112、燃料価格データ113、信頼水準データ114および電力価格確率モデルデータ115を取得し、データ格納部12に格納する。データ取得部11は、入力装置5を介して各データを取得してもよいし、外部記憶装置4に記憶されたデータを、ネットワーク7を介して取得してもよい。また各データが予めデータ格納部12に格納されている場合は、本処理を省略してもよい。
ステップS210では、需要シナリオ作成部13がデータ格納部12から需要確率モデルデータ111を取得し、需要確率モデルデータ111に基づき、複数の電力需要のシナリオを作成する。作成された複数の需要シナリオデータ131をデータ格納部12に格納する。
ステップS220では、電力価格シナリオ作成部16がデータ格納部12から電力価格確率モデルデータ115を取得し、電力価格確率モデルデータ115に基づき、複数の電力価格のシナリオを作成する。作成された複数の電力価格シナリオデータ161をデータ格納部12に格納する。
ステップS230では、計画作成部14がデータ格納部12から発電機データ112、燃料価格データ113、信頼水準データ114、需要シナリオデータ131および電力価格シナリオデータ161を取得し、発電計画および電力取引計画を作成する。発電計画として起動停止計画データ141、発電量計画データ142、電力取引計画として電力取引計画データ143をデータ格納部12に格納する。具体的には、計画作成部14は、発電機データ112、燃料価格データ113、信頼水準データ114、需要シナリオデータ131、電力価格シナリオデータ161に基づいて、目的関数および制約条件を定式化し、VaRを最小化する最適化問題を解いて発電計画および電力取引計画を作成する。
例えば、電力価格シナリオデータ161に基づいて式(7)の時刻t、シナリオsにおける電力価格MP(t,s)を設定する。そして、VaRが最小となったときの変数U(t,s)、P(t,s)、L(t、s)を起動停止計画データ141、発電量計画データ142、電力取引計画データ143としてデータ格納部12に格納する。
ステップS240では、計画出力部15が起動停止計画データ141、発電量計画データ142および電力取引計画データ143をデータ格納部12から取得し、発電計画および電力取引計画として出力装置6に出力する。出力装置6は、発電計画および電力取引計画をディスプレイに表示またはプリントしてユーザに示す。
上述のとおり、本実施の形態に係る電力需給計画作成装置100および電力需給計画作成方法では、計画作成部14が、信頼水準データ114の信頼水準に対応する電気事業の損益のパーセント点であるVaRを目的関数として、VaRを最小化する最適化問題を解くことにより、ユーザのリスクの許容度合いに応じて最適化された発電計画および電力取引計画を作成できる。
例えば、信頼水準を100%などの大きい値に設定してVaRが最小となる計画を作成した場合、損失は大きいが想定を超えるリスクが小さい発電計画および電力取引計画を作成することができる。また信頼水準を例えば10%などの小さな値を設定してVaRが最小となる計画を作成した場合、想定を超えるリスクは大きいが損失の小さい発電計画および電力取引計画を作成することができる。また信頼水準を50%と設定してVaRが最小となる発電計画および電力取引計画を作成した場合、リスク指標として期待値を用いた場合と比べて、確率の低い極端なシナリオ、外れ値の影響を低減することができる。
また電力価格シナリオ作成部16が、想定される様々な電力価格のシナリオを作成することで、電力価格の変動に起因する損益の変動に対応した電力取引計画を作成できる。電力価格の変動は、例えば、気温の上下や大雪などの異常気象や発電機の事故などによって引き起こされる。またVaRは、信頼水準という単一のパラメータを用いて表されるため、ユーザの経験や試行錯誤による繰り返し計算を抑制し、ユーザの意思決定を容易にして発電計画および電力取引計画を作成することが可能になる。
実施の形態3.
図15は、本発明の実施の形態3に係る電力需給計画作成装置の概略構成図である。以下では、実施の形態1、2と同様である点の説明を省略し、異なる点を中心に説明する。本実施の形態に係る電力需給計画作成装置100では、実施の形態2の電力需給計画作成装置100に、燃料価格シナリオ作成部17をさらに備える。本実施の形態は、発電した電力量の一部を取引する場合を想定し、電気事業に関する損益のVaRが最小化したときの発電計画および電力取引計画を作成する。
データ取得部11は、需要確率モデルデータ111、発電機データ112、信頼水準データ114および電力価格確率モデルデータに115に加えて、燃料価格データ113の代わりに燃料価格確率モデルデータ116を取得する。図16は、本発明の形態3に係る電力需給計画作成装置のデータフローを示す概略構成図である。図16に示すように、燃料価格確率モデルデータ116は、燃料価格シナリオ作成部17での演算に用いられる。
燃料価格確率モデルデータ116は、想定される将来の燃料価格の変動を確率的なパラメータを用いてモデル化したデータである。確率的なパラメータは、例えば燃料価格の期待値、燃料価格のボラティリティ、為替の期待値、為替のボラティリティなどである。モデルは自己回帰和分移動平均モデルやベクトル自己回帰モデルを用いてもよいし、その他のモデルを用いてもよい。また、燃料の種類や燃料の市場ごとに、異なるモデルパラメータを設定し、組み合わせてもよい。燃料の種類は、例えば石炭、LNG、石油であり、燃料の市場は例えばニューヨーク、ロンドン、シンガポールなどである。
燃料価格シナリオ作成部17は、燃料価格確率モデルデータ116に基づいて、複数の燃料価格シナリオデータ171を作成する。燃料価格シナリオデータ171は、想定されうる将来の燃料価格の変動を時系列で表したデータである。燃料価格シナリオ作成部17は、例えばモンテカルロ法を用いて、モンテカルロ法の試行回数分の燃料価格シナリオデータ171を作成する。作成された燃料価格シナリオデータ171は、データ格納部12に格納される。
図17は、本発明の実施の形態3に係る電力需給計画作成装置の燃料価格のシナリオを説明するための説明図である。図17に示すように、需要シナリオデータ131、電力価格シナリオデータ161および燃料価格シナリオデータ171は、例えばそれぞれ1つずつ組み合わされて1つのシナリオを形成する。例えば、モンテカルロ法の試行回数のカウント数ごとに組み合わされて1つのシナリオを形成してもよい。
計画作成部14は、需要シナリオデータ131、電力価格シナリオデータ161、燃料価格シナリオデータ171、発電機データ112、信頼水準データ114に基づいて目的関数および制約条件を定式化し、最適化問題を解くことで発電計画および電力取引計画を作成する。ここで、計画作成部14は、格納されている複数の需要シナリオデータ131、複数の電力価格シナリオデータ161、複数の燃料価格シナリオデータ171のうちの一部を用いてもよいし、全部を用いてもよい。
計画作成部14は、損益のVaRを目的関数としてVaRを最小化する最適化問題を解く。最適化問題の目的関数および制約条件を表す式は、式(6)~式(8)と同様である。また、本実施の形態において、式(5)の発電コストは、燃料価格シナリオデータ171を用いて式(10)のように表される。
Figure 0007059960000010
・・・式(10)
fuel(t,s)は、シナリオs、時刻tにおける発電機番号gの発電機が消費する燃料の燃料単価である。a、b、cは、発電機番号gの発電機の燃料消費の特性を示す係数である。CONは、発電機番号gの発電機の起動費である。
fuel(t,s)は、燃料価格シナリオデータ171に基づいて設定される。このように計画作成部14は、式(6)~式(8)、式(10)に基づいて、最適化問題を解くことにより、損益のVaRが最小値となるときの発電計画および電力取引計画を得ることができる。
次に本実施の形態に係る電力需給計画作成装置100の全体の処理手順の一例について説明する。図18は、本発明の実施の形態3に係る電力需給計画作成装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
ステップS300では、データ取得部11が、需要確率モデルデータ111、発電機データ112、信頼水準データ114、電力価格確率モデルデータ115および燃料価格確率モデルデータ116を取得し、データ格納部12に格納する。データ取得部11は、入力装置5を介して各データを取得してもよいし、外部記憶装置4に記憶されたデータをネットワーク7を介して取得してもよい。また各データが予めデータ格納部12に格納されている場合は、本処理を省略してもよい。
ステップS310では、需要シナリオ作成部13がデータ格納部12から需要確率モデルデータ111を取得し、需要確率モデルデータ111に基づき、複数の電力需要のシナリオを作成する。作成された複数の需要シナリオデータ131をデータ格納部12に格納する。
ステップS320では、電力価格シナリオ作成部16がデータ格納部12から電力価格確率モデルデータ115を取得し、電力価格確率モデルデータ115に基づき、複数の電力価格のシナリオを作成する。作成された複数の電力価格シナリオデータ161をデータ格納部12に格納する。
ステップS330では、燃料価格シナリオ作成部17がデータ格納部12から燃料価格確率モデルデータ116を取得し、燃料価格確率モデルデータ116に基づき、複数の燃料価格のシナリオを作成する。作成された複数の燃料価格シナリオデータ171をデータ格納部12に格納する。
ステップS340では、計画作成部14がデータ格納部12から発電機データ112、信頼水準データ114、需要シナリオデータ131、電力価格シナリオデータ161および燃料価格シナリオデータ171を取得し、発電計画および電力取引計画を作成する。発電計画および電力取引計画として得られた起動停止計画データ141、発電量計画データ142、電力取引計画データ143をデータ格納部12に格納する。具体的には、計画作成部14は、発電機データ112、信頼水準データ114、需要シナリオデータ131、電力価格シナリオデータ161および燃料価格シナリオデータ171に基づいて目的関数および制約条件を定式化し、損益のVaRを最小化する発電計画および電力取引計画を作成する。
ステップS350では、計画出力部15が起動停止計画データ141、発電量計画データ142および電力取引計画データ143をデータ格納部12から取得し、発電計画および電力取引計画として出力装置6に出力する。出力装置6は、発電計画および電力取引計画をディスプレイに表示またはプリントしてユーザに示す。
上述のとおり、本実施の形態に係る電力需給計画作成装置100および電力需給計画作成方法では、計画作成部14が、信頼水準データ114の信頼水準に対応するパーセント点である損益のVaRを目的関数として、VaRを最小化する最適化問題を解くことにより、ユーザのリスクの許容度を反映し、ユーザの意思決定を容易にした発電計画および電力取引計画を作成できる。
さらに本実施の形態では、燃料価格シナリオ作成部17で様々な燃料価格のシナリオを作成する。燃料価格の変動は、例えば、主要な石油産油国が位置する中東の情勢の変化や、国際情勢の変化に起因する為替の変動などにより引き起こされる。作成された燃料価格のシナリオを、計画作成部14で最適化問題の演算に用いることで、燃料価格の変動に起因する損益の変動に対応した計画を作成できる。
なお、本実施の形態では、電力取引計画を作成する実施の形態2の電力需給計画作成装置100に燃料価格シナリオ作成部17を備える構成としたが発電計画のみを作成する実施の形態1の電力需給計画作成装置100に燃料価格シナリオ作成部17を備える構成としてもよい。
実施の形態4.
図19は、本発明の実施の形態4に係る電力需給計画作成装置の概略構成図である。以下では、実施の形態1~3と同様である点の説明を省略し、異なる点を中心に説明する。本実施の形態に係る電力需給計画作成装置では、実施の形態1の電力需給計画作成装置100に、統計情報評価部18をさらに備える。
実施の形態1と同様に電力需給計画作成装置100は、需要シナリオ作成部13が電力需要のシナリオを作成し、計画作成部14は、信頼水準αにおけるVaRを目的関数として、VaRを最小化する最適化問題を解くことにより、発電計画を作成する。
統計情報評価部18は、計画作成部14で作成された発電計画についてVaR、分散、平均値などの確率的な統計情報を評価する。
統計情報評価部18は、発電機データ112、燃料価格データ113、需要シナリオデータ131を用いて、電気事業の損益の確率的な分析を行う。ここで、電気事業の損益は、発電コストのみを意味するものとする。需要シナリオデータ131それぞれに対して、例えば式(11)、式(12)に示すように、各シナリオについて需給バランスの制約条件を満たしながら発電コストを最小化する最適化問題を解く。計画作成部14と同様に、最適化問題を例えば二次計画法で解くことにより、各シナリオで最小となる発電コストを算出する。このとき、その他の制約条件を追加してもよい。発電コストの頻度分布に対して、例えば発電コストのVaR、分散、平均値などの統計情報データ181を評価し、データ格納部12に格納する。
Figure 0007059960000011
・・・式(11)
Figure 0007059960000012
・・・式(12)
tは時刻、sはシナリオ、gは発電機番号、fは発電機番号gの発電機の発電コストの関数である。P(t,s)は時刻t、シナリオsにおける発電機番号gの発電機の発電量を示す変数である。U(t,s)は時刻t、シナリオsにおける発電機番号gの発電機の起動停止状態を示す変数であり、停止が「0」、起動が「1」で表される。D(t,s)は、時刻t、シナリオsにおける電力需要である。
作成した統計情報データ181は、起動停止計画データ141や発電量計画データ142とともに、計画出力部15から出力装置6に出力される。図20は、本発明の実施の形態4に係る電力需給計画作成装置の統計情報を説明するための説明図である。図20に示すように、統計情報データ181は、発電コストの頻度分布に、例えば発電コストのVaR、分散、平均値などが示されて表示される。
上述のとおり、本実施の形態に係る電力需給計画作成装置および電力需給計画作成方法では、計画作成部14が、信頼水準データ114の信頼水準に対応するパーセント点である発電コストのVaRを目的関数として、VaRを最小化する最適化問題を解くことにより、ユーザのリスクの許容の度合いに応じて最適化された発電計画を作成できる。
さらに本実施の形態では、統計情報評価部18が、各シナリオの発電コストが最小となる値を求め、発電コストの頻度分布に統計情報として表すことで、計画作成部14で最適化された発電計画について、VaR、分散、平均値などの確率的な統計情報を与えることができる。
なお、本実施の形態では、実施の形態1の電力需給計画作成装置100に統計情報評価部18を備え、統計情報評価部18は、発電計画について確率的な統計情報を評価する構成としたが、実施の形態2、3の電力需給計画作成装置100に統計情報評価部18を備え、統計情報評価部18は、電力取引計画について確率的な統計情報を評価するとしてもよい。
また、実施の形態1から4では、損失を正、収益を負とする値であるVaRを最小化する最適化問題について演算したが、VaRを最小化することは-VaRを最大化することと同様の意味を示す。すなわち、VaRを最小化するとは、信頼水準に対応するパーセント点であり、損失を負、収益を正とする-VaRに相当する値を最大化することを含む。
なお、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で、実施の形態1から4に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることができる。
11 データ取得部、12 データ格納部、13 需要シナリオ作成部、14 計画作成部、15 計画出力部、16 電力価格シナリオ作成部、17 燃料価格シナリオ作成部、18 統計情報評価部、100 電力需給計画作成装置、111 需要確率モデルデータ、112 発電機データ、113 燃料価格データ、114は、信頼水準データ、115 電力価格確率モデルデータ、116 燃料価格確率モデルデータ、131 需要シナリオデータ、141 起動停止計画データ、142 発電量計画データ、143 電力取引計画データ、161 電力価格シナリオデータ、171 燃料価格シナリオデータ。

Claims (9)

  1. 想定される将来の電力需要の変動を確率的なパラメータで表した需要確率モデルデータ、発電機の仕様を表した発電機データ、想定される将来の燃料価格の変動を時系列で表した燃料価格データおよび電気事業の損益に対するリスクの許容度合いを確率で表した信頼水準データを取得するデータ取得部と、
    前記需要確率モデルデータに基づいて、想定される将来の電力需要の変動を時系列で表した需要シナリオデータを複数作成する需要シナリオ作成部と、
    前記信頼水準データの信頼水準に対応する前記損益のパーセント点であるVaRを目的関数とし、前記需要シナリオデータ、前記発電機データ、前記燃料価格データおよび前記信頼水準データに基づいて、前記需要シナリオデータの各シナリオが需給バランスを満たしながら、前記各シナリオの前記損益が前記VaR以下となる比率を前記信頼水準以上とする制約条件の下で、前記目的関数を最小化する最適化問題を解くことで発電計画を作成する計画作成部と
    を備えることを特徴とする電力需給計画作成装置。
  2. 前記データ取得部は、想定される将来の電力価格の変動を確率的なパラメータで表した電力価格確率モデルデータを取得し、前記電力価格確率モデルデータに基づいて、想定される将来の電力価格の変動を時系列で表した電力価格シナリオデータを複数作成する電力価格シナリオ作成部を備え、
    前記計画作成部は、前記需要シナリオデータおよび前記電力価格シナリオデータに基づいて作成された各シナリオが需給バランスを満たしながら、前記各シナリオの前記損益が前記VaR以下となる比率を前記信頼水準以上とする制約条件の下で、前記目的関数を最小化する最適化問題を解くことで発電計画および電力取引計画を作成することを特徴とする請求項1に記載の電力需給計画作成装置。
  3. 前記データ取得部は、想定される将来の燃料価格の変動を確率的なパラメータで表した燃料価格確率モデルデータを取得し、
    前記燃料価格確率モデルデータに基づいて、想定される将来の燃料価格の変動を時系列で表した燃料価格シナリオデータを複数作成する燃料価格シナリオ作成部を備え、
    前記計画作成部は、前記需要シナリオデータおよび前記燃料価格シナリオデータに基づいて作成された各シナリオが需給バランスを満たしながら、前記各シナリオの前記損益が前記VaR以下となる比率を前記信頼水準以上とする制約条件の下で、前記目的関数を最小化する最適化問題を解くことを特徴とする請求項1または2に記載の電力需給計画作成装置。
  4. 前記電気事業の損益は、計画期間にわたって必要とする発電コストであることを特徴とする請求項1または3に記載の電力需給計画作成装置。
  5. 前記電気事業の損益は、計画期間にわたって必要とする発電コストと、前記計画期間にわたって行われた電力取引による売電金額および買電金額とを合わせた収支であることを特徴とする請求項2または3に記載の電力需給計画作成装置。
  6. 前記データ取得部にデータを入力する入力装置および前記計画作成部で作成された計画を出力する出力装置を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電力需給計画作成装置。
  7. 前記各シナリオの前記損益を頻度分布で表し、前記頻度分布に基づいて統計情報を評価する統計情報評価部を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電力需給計画作成装置。
  8. 想定される将来の電力需要の変動を確率的なパラメータで表した需要確率モデルデータ、発電機の仕様を表した発電機データ、想定される将来の燃料価格の変動を時系列で表した燃料価格データおよび電気事業の損益に対するリスクの許容度合いを確率で表した信頼水準データをデータ取得部が取得するデータ取得ステップと、
    前記需要確率モデルデータに基づいて、想定される将来の電力需要の変動を時系列で表した需要シナリオデータを需要シナリオ作成部が複数作成する需要シナリオ作成ステップと、
    前記信頼水準データの信頼水準に対応する前記損益のパーセント点であるVaRを目的関数とし、前記需要シナリオデータ、前記発電機データ、前記燃料価格データおよび前記信頼水準データに基づいて、前記需要シナリオデータの各シナリオが需給バランスを満たしながら、前記各シナリオの前記損益が前記VaR以下となる比率を前記信頼水準以上とする制約条件の下で、前記目的関数を最小化する最適化問題を解くことで発電計画を計画作成部が作成する計画作成ステップと
    を備えることを特徴とする電力需給計画作成方法。
  9. 前記データ取得ステップは、想定される将来の電力価格の変動を確率的なパラメータで表した電力価格確率モデルデータを取得し、前記電力価格確率モデルデータに基づいて、想定される将来の電力価格の変動を時系列で表した電力価格シナリオデータを電力価格シナリオ作成部が複数作成する電力価格シナリオ作成ステップを備え、
    前記計画作成ステップは、前記信頼水準データの信頼水準に対応する前記損益のパーセント点であるVaRを目的関数とし、前記需要シナリオデータおよび前記電力価格シナリオデータに基づいて作成された各シナリオが需給バランスを満たしながら、前記各シナリオの前記損益が前記VaR以下となる比率を前記信頼水準以上とする制約条件の下で、前記目的関数を最小化する最適化問題を解くことで発電計画および電力取引計画を計画作成部が作成することを特徴とする請求項8に記載の電力需給計画作成方法。
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