JP2016053700A - 顕色剤濃度検知装置、現像装置及び顕色剤濃度検知方法 - Google Patents

顕色剤濃度検知装置、現像装置及び顕色剤濃度検知方法 Download PDF

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Natsumi Matsue
菜摘 松江
藤森 仰太
Kota Fujimori
仰太 藤森
吉田 晃
Akira Yoshida
晃 吉田
加余子 田中
Kayoko Tanaka
加余子 田中
木村 和史
Kazufumi Kimura
和史 木村
廣田 哲郎
Tetsuo Hirota
哲郎 廣田
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Abstract

【課題】内部に収容された顕色剤の濃度を検知する機能を含む現像装置において、内部に収容される現像剤の検知精度を向上すること。
【解決手段】ケーシング301内部において回収室搬送部材303の回転に従って回転する導電体によって透磁率センサ10が出力する信号の周波数が変動したタイミングに基づいて回収室搬送部材303の回転状態を認識し、パドル303aによって強制的に移動されることにより密集した状態の現像剤が透磁率センサ10による検知範囲を通過するタイミングにおける透磁率センサ10の出力信号に基づいて現像剤における顕色剤の濃度を検知することを特徴とする。
【選択図】図9

Description

本発明は、顕色剤濃度検知装置、現像装置及び顕色剤濃度検知方法に関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置のうち、画像形成出力の方式として、感光体上に形成された静電潜像を現像して形成された画像を用紙に転写することによって画像形成出力を行う電子写真方向式が知られている。そして、電子写真方式においては、磁性粒子であるキャリアと非磁性の顕色剤とが混合された2成分現像剤を使用しているものがある。
このような2成分現像剤を使用する画像形成装置においては、画像形成によって顕色剤のみが消費されるが、安定した品質の画像を形成するために、現像装置内における顕色剤の濃度を適正な範囲に保つ必要がある。従って、このような2成分現像剤を使用する画像形成装置においては、その現像装置内における顕色剤の濃度を測定する必要がある。
現像装置内における顕色剤の濃度を測定する技術として、現像剤を撹拌するための羽根部分がセンサに対向する位置を通過する際のセンサ出力への影響を考慮し、所定期間内における出力値のピークを採用する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、現像剤を機械的に掻き出す構成によってセンサ出力値が周期的に変動する場合に、センサ出力値が低下したタイミングから所定期間は検知を行わない方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
現像装置内における顕色剤の濃度は、顕色剤が補給された際や、現像により顕色剤が消費された際に一時的に大きく変化する。従って、特許文献1に開示された技術を用いる場合、そのような一時的な変化の影響を受け、正確な顕色剤濃度を検知することが出来ない場合がある。
他方、特許文献2に開示された技術を用いる場合においても、顕色剤が補給された際や、現像により顕色剤が消費された際の一時的な変化と、現像剤を機械的に掻き出す構成による出力値の変化とを完全に区別することは困難である。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、内部に収容された顕色剤の濃度を検知する機能を含む現像装置において、内部に収容される現像剤の検知精度を向上することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、筐体内部において磁性体によって顕色剤が搬送される現像剤を用いる現像装置内部の顕色剤濃度を検知する顕色剤濃度検知装置であって、前記現像装置の筐体内部の透磁率に応じた周波数の信号を出力する透磁率検知器と、前記筐体内部において回転することにより前記現像剤を搬送する搬送部と、出力された前記信号に基づいて前記現像剤における前記顕色剤の濃度を検知する顕色剤濃度検知部とを含み、前記搬送部は、前記搬送部の回転に従って回転することにより周期的に前記透磁率検知器による検知範囲を通過し、強制的に前記現像剤を前記搬送部の回転方向に移動させる強制移動部と、前記顕色剤濃度検知部は、前記筐体内部において前記搬送部の回転に従って回転する導電体によって前記透磁率検知器が出力する信号の周波数が変動したタイミングに基づいて前記搬送部の回転状態を認識し、前記強制移動部によって強制的に移動されることにより密集した状態の前記現像剤が前記透磁率検知器による検知範囲を通過するタイミングにおける前記透磁率検知器の出力信号に基づいて前記現像剤における前記顕色剤の濃度を検知することを特徴とする。
本発明によれば、内部に収容された顕色剤の濃度を検知する機能を含む現像装置において、内部に収容される現像剤の検知精度を向上することが可能となる。
本発明の実施形態に係る透磁率センサが搭載される現像器を含む画像形成装置の機械的構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る透磁率センサが搭載される現像器を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係る透磁率センサが搭載される現像器を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る透磁率センサの回路構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る透磁率センサの出力信号のカウント態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る透磁率センサの概観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る透磁率センサを示す六面図である。 本発明の実施形態に係る透磁率センサの信号を取得するコントローラの構成を示すブロック図である。 従来技術に係る回収室搬送部材におけるパドルの構成を示す断面図である。 従来技術に係る顕色剤濃度の算出結果を時系列に示す図である。 本発明の実施形態に係る顕色剤濃度検知補助部の配置を示す図である。 本発明の実施形態に係る回収室搬送部材におけるパドル及び顕色剤濃度検知補助部の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る顕色剤濃度の算出結果を時系列に示す図である。 本発明の実施形態に係る顕色剤濃度の検知動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る顕色剤濃度検知補助部の配置を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る顕色剤濃度の算出結果を時系列に示す図である。 本発明の他の実施形態に係る顕色剤濃度検知補助部の配置を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る回収室搬送部材におけるパドル及び顕色剤濃度検知補助部の構成を示す断面図である。
実施の形態1.
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、磁性体であるキャリアと非磁性体である顕色剤とからなる二成分現像剤が用いられる電子写真方式の画像形成装置を例として説明する。本実施形態に係る画像形成装置においては、静電潜像を現像する現像器内部における顕色剤濃度を検知するためのセンサとして平面上に形成されたコイルを含むLC発振回路が用いられ、そのセンサを現像器に取り付けるための現像器の構造に特徴を有する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置100に含まれる画像形成出力のための機構を示す側面図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置100は、無端状移動手段である搬送ベルト105に沿って各色の画像形成部106K〜106Yが並べられた構成を備えるものであり、所謂タンデムタイプといわれるものである。すなわち、給紙トレイ101から給紙ローラ102により分離給紙される用紙(記録媒体の一例)104に転写するための中間転写画像が形成される中間転写ベルトである搬送ベルト105に沿って、この搬送ベルト105の搬送方向の上流側から順に、複数の画像形成部(電子写真プロセス部)106Y、106M、106C、106K(以降、総じて画像形成部106とする)が配列されている。
また、給紙トレイ101から給紙された用紙104は、レジストローラ103によって一度止められ、画像形成部106における画像形成のタイミングに応じて搬送ベルト105からの画像の転写位置に送り出される。
複数の画像形成部106Y、106M、106C、106Kは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部106Kはブラックの画像を、画像形成部106Mはマゼンタの画像を、画像形成部106Cはシアンの画像を、画像形成部106Yはイエローの画像をそれぞれ形成する。尚、以下の説明においては、画像形成部106Yについて具体的に説明するが、他の画像形成部106M、106C、106Kは画像形成部106Yと同様であるので、その画像形成部106M、106C、106Kの各構成要素については、画像形成部106Yの各構成要素に付したYに替えて、M、C、Kによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
搬送ベルト105は、回転駆動される駆動ローラ107と従動ローラ108とに架け渡されたエンドレスのベルト、即ち無端状ベルトである。この駆動ローラ107は、不図示の駆動モータにより回転駆動させられ、この駆動モータと、駆動ローラ107と、従動ローラ108とが、無端状移動手段である搬送ベルト105を移動させる駆動手段として機能する。
画像形成に際しては、回転駆動される搬送ベルト105に対して、最初の画像形成部106Yが、ブラックのトナー画像を転写する。画像形成部106Yは、感光体としての感光体ドラム109Y、この感光体ドラム109Yの周囲に配置された帯電器110Y、光書き込み装置111、現像器112Y、感光体クリーナ113Y、除電器(図示せず)等から構成されている。光書き込み装置111は、夫々の感光体ドラム109Y、109M、109C、109K(以降、総じて「感光体ドラム109」という)に対して光を照射するように構成されている。
画像形成に際し、感光体ドラム109Yの外周面は、暗中にて帯電器110Yにより一様に帯電された後、光書き込み装置111からのイエロー画像に対応した光源からの光により書き込みが行われ、静電潜像が形成される。現像器112Yは、この静電潜像をイエロートナーにより可視像化し、このことにより感光体ドラム109Y上にイエローのトナー画像が形成される。
このトナー画像は、感光体ドラム109Yと搬送ベルト105とが当接若しくは最も接近する位置(転写位置)で、転写器115Yの働きにより搬送ベルト105上に転写される。この転写により、搬送ベルト105上にイエローのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム109Yは、外周面に残留した不要なトナーを感光体クリーナ113Yにより払拭された後、除電器により除電され、次の画像形成のために待機する。
以上のようにして、画像形成部106Yにより搬送ベルト105上に転写されたイエローのトナー画像は、搬送ベルト105のローラ駆動により次の画像形成部106Mに搬送される。画像形成部106Mでは、画像形成部106Yでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム109M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が既に形成されたイエローの画像に重畳されて転写される。
搬送ベルト105上に転写されたイエロー、マゼンタのトナー画像は、さらに次の画像形成部106C、106Kに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム109C上に形成されたシアンのトナー画像と、感光体ドラム109K上に形成されたブラックのトナー画像とが、既に転写されている画像上に重畳されて転写される。こうして、搬送ベルト105上にフルカラーの中間転写画像が形成される。
給紙トレイ101に収納された用紙104は最も上のものから順に送り出され、その搬送経路が搬送ベルト105と接触する位置若しくは最も接近する位置において、搬送ベルト105上に形成された中間転写画像がその紙面上に転写される。これにより、用紙104の紙面上に画像が形成される。紙面上に画像が形成された用紙104は更に搬送され、定着器116にて画像を定着された後、画像形成装置の外部に排紙される。
また、搬送ベルト105に対してベルトクリーナ118が設けられている。ベルトクリーナ118は、図1に示すように、搬送ベルト105から用紙104への画像の転写位置の下流側であって、感光体ドラム109よりも上流側において搬送ベルト105に押し当てられたクリーニングブレードであり、搬送ベルト105の表面に付着したトナーを掻きとる顕色剤除去部である。
このような構成の画像形成装置100の構成のうち、現像器112に本実施形態に係る透磁率センサ10が設けられている。現像器112の構成について図2に示す。図2は、本実施形態に係る現像器112をはじめとした、感光体ドラム109周囲の構成を示す側断面図である。現像器112は、筐体であるケーシング301内に、現像剤を撹拌搬送する供給室搬送部材302及び回収室搬送部材303、現像ローラ304などの回転部材及びその他の部材を具備している。
現像ローラ304は2時と3時の間の位置(2時半の位置)で感光体ドラム109に近接して対向することで、現像ニップ領域Aを構成するように配置されている。この感光体ドラム109との対向部位に相当するケーシング301の部位は現像ローラ304を露出させるため開口している。
ケーシング301内の現像剤は、現像ローラ304により現像ニップ領域Aへ搬送される。現像ニップ領域Aで感光体ドラム109の表面に形成されている静電潜像に現像剤中のトナーが付着してトナー像として現像(顕像化)される。このトナー像は感光体ドラム109の回転と共に下流側に移動し転写器115との対向部に至る。転写器115は図1において説明したように、感光体ドラム109の下部、6時の位置に配置されている。本例では転写器115は回転体からなるが、回転体に限らずコロナ放電タイプでもよい。感光体ドラム109と転写器115とが対向する領域を転写領域Bと称する。
感光体ドラム109にトナーが付着された後の現像剤は、現像剤中のトナー濃度が下がっている。そのため、このトナー濃度が低下した現像剤が現像ローラ304から離れずに再度現像ニップ領域Aに搬送され現像に供されると、狙いの画像濃度を得ることが出来ないという不具合が生じてしまう。
これを防止するため、本例では、現像後の剤離し領域Cで、現像ローラ304から現像剤を離す。現像ローラ304から離された現像剤はその後、狙いのトナー濃度、トナー帯電量になるように、ケーシング301内で十分に撹拌混合される。
こうして、狙いのトナー濃度、帯電量にされた現像剤は、供給室搬送部材302により現像剤貯留スペースDに供給される。その際、供給室搬送部材302と現像剤貯留スペースDとの間には、流れ込み防止壁305が設けられている。この流れ込み防止壁305は、現像ローラ304よりも上方に配置された供給室搬送部材302から供給された現像剤がダイレクトに現像剤貯留スペースDへと押込まれるのを防止する。
尚、流れ込み防止壁305は、供給室搬送部材302による現像剤の搬送空間と、回収室搬送部材303による現像剤の搬送空間とを仕切る仕切り板306の一部として形成されている。貯留スペースDに供給された現像剤は、現像剤規制部材307を通過することにより、所定の厚さに整えられて、磁気ブラシを形成しながら現像ニップ領域Aに搬送される。
また、図2においては、現像ローラ304によって生成される磁束の密度分布が破線で示されている。現像ローラ304は、現像スリーブと現像スリーブの内部にあるマグネットローラとからなり、マグネットローラは、3つの磁極(磁力分布)が生じるように構成されている。
具体的には、現像ローラ304の中心と感光体ドラム109の中心とを結ぶ線上で対向する部分(現像ニップ領域Aに相当する領域)の磁極をP1極(現像極)と称し、以下反時計回りの向きで示す現像ローラの回転方向順に、各磁極をP2極(ケーシング対向極)、P3極(現像剤規制部材対向極)と称する。
極性はP1極から、N、S、S極としているが、これらは各極が反対の極性であっても構わない。P1極は現像極であり、感光体ドラム109に対向している。P2はケーシング301に対向しており、P3は現像剤規制部材307に対向している。
図3は、現像器112の概観を示すもので、画像形成装置100に装着する状態とは、上下を反転させた状態の斜視図である。図3に示す現像器112の長手方向は、図1の図面に垂直な方向、即ち、搬送ベルト105のベルト面と並行であってベルトの搬送方向と垂直な方向である。現像器112には、内部に充填された現像剤であるキャリアとトナーとの混合物を搬送する搬送スクリューである供給室搬送部材302、回収室搬送部材303が長手方向に亘って設けられている。
この供給室搬送部材302、回収室搬送部材303が夫々反対の方向に回転することにより、内部に充填された現像剤が、現像器112の内部において上述した長手走査方向の全体に行き渡るように構成されている。即ち、現像器112内部の全体が顕色剤収容部として用いられる。また、回収室搬送部材303が、筐体内部において回転することにより現像剤を搬送する搬送部として機能する。
現像器112内部において供給室搬送部材302、回収室搬送部材303により搬送される現像剤は、長手走査方向の端部において回収室搬送部材303の搬送経路から供給室搬送部材302の搬送経路に受け渡される。そのため、図2において説明したケーシング301の内部における仕切り板306には、長手走査方向の両端部において互いの空間を連結する連結穴が設けられている。
そして、この連結穴の空間、即ち、現像器112の長手走査方向端部において夫々の搬送経路間を現像剤が移動する空間(以降、「現像剤移動空間」とする)が、もっとも現像剤の充填範囲が広い空間となる。本実施形態に係る透磁率センサ10は、この現像剤移動空間におけるトナー濃度を検知するため、図2や図3に示すセンサ取り付け位置310に取り付けられる。これにより、透磁率センサ10が透磁率検知器として用いられる。
現像器112内部の現像剤は、図2において説明したように現像動作を繰り返すことにより、現像ローラ304から感光体ドラム109に顕色剤であるトナーが受け渡されて消費され、キャリアに対するトナーの量、即ち、トナー濃度が減っていく。そのため、現像器112の外部から装置内の現像剤に対してトナーを補給する必要がある。
本実施形態に係る現像器112においては、図3に示す補給口311からトナーが補給される。ここで、回収室搬送部材303による搬送経路においては、図3に示す補給口311側からセンサ取り付け位置310側に向かって現像剤が搬送される。これに対して、供給室搬送部材302による搬送経路においては、図3に示すセンサ取り付け位置310側から補給口311側に向かって現像剤が搬送される。
このような搬送経路によれば、補給口311から供給されたトナーが直ちに供給室搬送部材302による搬送経路から現像剤貯留スペースDに供給されることがなく、回収室搬送部材303によってキャリアと撹拌、混合されながら搬送された上で、供給室搬送部材302による搬送経路から現像剤貯留スペースDに供給される。従って、トナー濃度の安定した現像剤が現像に用いられるため、トナー濃度の変動による画質の低下を防ぐことができる。
次に、本実施形態に係る透磁率センサ10の内部構成について図4を参照して説明する。図4に示すように、本実施形態に係る透磁率センサ10は、コルピッツ型のLC発振回路を基本とする発振回路であり、平面パターンコイル11、パターン抵抗12、第一コンデンサ13、第二コンデンサ14、フィードバック抵抗15、アンバッファIC16、17及び出力端子18を含む。
平面パターンコイル11は、透磁率センサ10を構成する基板上に平面上にパターニングされた信号線によって構成される平面状のコイルである。図4に示すように、平面パターンコイル11は、コイルによって得られるインダクタンスLを有する。平面パターンコイル11は、コイルが形成された平面に対向する空間の透磁率によってインダクタンスLの値が変化する。その結果、本実施形態に係る透磁率センサ10は、平面パターンコイル11のコイル面が対向する空間の透磁率に応じた周波数の信号を発振する透磁率検知器として用いられる。ここで、コイルが形成された平面に対向する空間の透磁率とは、透磁率センサの磁束が作用する範囲内の透磁率である。
パターン抵抗12は、平面パターンコイル11と同様に基板上に形成された信号線のパターンによって構成される抵抗である。本実施形態に係るパターン抵抗12は、つづら折り状に形成されたパターンであり、これによって直線状のパターンよりも電流の流れにくい状態を作り出している。このパターン抵抗12を設けることが本実施形態に係る要旨の1つである。尚、つづら折り状とは、換言すると、所定の方向に対して複数回往復させるように折り曲げた形状である。図4に示すように、パターン抵抗12は、抵抗値Rを有する。図4に示すように、平面パターンコイル11とパターン抵抗12とは直列に接続されている。
第一コンデンサ13及び第二コンデンサ14は、平面パターンコイル11と共にコルピッツ型LC発振回路を構成する容量である。従って、第一コンデンサ13及び第二コンデンサ14は、平面パターンコイル11及びパターン抵抗12と直列に接続されている。平面パターンコイル11、パターン抵抗12、第一コンデンサ13及び第二コンデンサ14によって構成されるループによって共振電流ループが構成される。
フィードバック抵抗15は、バイアス電圧を安定化させるために挿入される。アンバッファIC16及びアンバッファIC17の機能により、共振電流ループの一部の電位の変動が、共振周波数に応じた矩形波として出力端子18から出力される。このような構成により、本実施形態に係る透磁率センサ10は、インダクタンスL、抵抗値R、第一コンデンサ13及び第二コンデンサ14の静電容量Cに応じた周波数で発振する。
そして、インダクタンスLは、平面パターンコイル11の近傍における磁性体の存在やその濃度によっても変化する。従って、透磁率センサ10の発振周波数により、平面パターンコイル11近傍の空間における透磁率を判断することが可能となる。また、図4に示すように、透磁率センサ10の発振周波数を高精度に設計する上では、回路を構成する信号線等によって生じる回路抵抗Rを無視することが出来ない。透磁率センサ10を構成する各部のパラメータ値に応じた周波数については後に詳述する。
図5は、本実施形態に係る透磁率センサ10の出力信号のカウント値の態様を示す図である。透磁率センサ10周辺に存在する磁性体の濃度に変化がなければ、原則として透磁率センサ10は同一の周波数で発振を続ける。その結果、図5に示すように、時間経過に応じてカウンタのカウント値は一様に増加し、図5に示すように、t、t、t、t、t夫々のタイミングにおいて、aaaah、bbbbh、cccch、ddddh、AAAAhといったカウント値が取得される。
夫々のタイミングにおけるカウント値を、図5に示すT、T、T、T夫々の期間に基づいて計算することにより、夫々の期間における周波数が算出される。例えば、2(msec)に相当する基準クロックをカウントすると割込み信号を出力して周波数を計算する場合、夫々の期間におけるカウント値を2(msec)で割ることにより、図5に示すT、T、T、T夫々の期間における透磁率センサ10の発振周波数f(Hz)を算出する。
また、図5に示すように、カウンタのカウント値の上限がFFFFhである場合、期間Tにおける周波数の算出に際して、FFFFhからddddhを引いた値と、AAAAhとの値の合計値を2(msec)で割ることにより発振周波数f(Hz)を算出することができる。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100においては、透磁率センサ10が発振する信号の周波数を取得し、その取得結果に基づいて透磁率センサ10の発振周波数に対応する事象を判断することができる。そして、本実施形態に係る透磁率センサ10においては、平面パターンコイル11のコイル面が対向する空間に存在する磁性体の濃度に応じてインダクタンスLが変化し、結果として出力端子18から出力される信号の周波数が変化する。その結果、信号を取得するコントローラにおいては、平面パターンコイル11のコイル面が対向する空間に存在する磁性体の濃度を検知することが可能となる。
従って、図3に示すセンサ取り付け位置310において、平面パターンコイル11のコイル面を、現像剤移動空間に対向させて配置することにより、透磁率センサ10の発振信号に基づいて現像器112内部の現像剤のトナー濃度を検知することが可能となる。以下、透磁率センサ10の形態及び現像器112に対する透磁率センサ10の取り付け態様について説明する。
図6は、本実施形態に係る透磁率センサ10の概観を示す斜視図である。図6においては、図4において説明した平面パターンコイル11及びパターン抵抗12が形成されている面、即ち、透磁率を検知するべき空間に対向させる検知面が上面に向けられている。
図6に示すように、平面パターンコイル11が形成された検知面においては、平面パターンコイル11と直列に接続されるパターン抵抗12がパターニングされている。図4において説明したように、平面パターンコイル11は平面上に螺旋状に形成された信号線のパターンである。また、パターン抵抗12は、平面上につづら折状に形成された信号のパターンであり、これらのパターンによって上述したような透磁率センサ10の機能が実現されると共に、図6に示すように視覚的に興味深い模様となる。
この平面パターンコイル11及びパターン抵抗12によって形成される部分が、本実施形態に係る透磁率センサ10における透磁率の検知部である。透磁率センサ10を現像器112に取り付ける際には、この検知部が上述した現像剤移動空間に対向するように取り付けられる。
図7(a)〜(e)は、本実施形態に係る透磁率センサ10を示す6面図である。図7(b)〜(d)に示すように、図4において説明した第一コンデンサ13、第二コンデンサ14、フィードバック抵抗15、アンバッファIC16、17及び出力端子18は、透磁率センサ10を構成する基板において、平面パターンコイル11及びパターン抵抗12が形成された面とは反対側の面に形成されている。
これにより、透磁率センサ10においてセンシング機能を発揮する部分である平面パターンコイル11が形成された面が透磁率を検知する対象の空間に対向するように、その面を接触させて透磁率センサ10を配置することが可能となる。
また、それらの部品が実装されている面において、平面パターンコイル11及びパターン抵抗12が裏側に形成されている部分には電子部品や信号線が実装されていない。これにより、他の電子部品や信号線によって生じる磁束が平面パターンコイル11やパターン抵抗12に影響することを防ぎ、透磁率の検知精度を向上することができる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置100において透磁率センサ10の出力値を取得する構成について図8を参照して説明する。図8は、本実施形態に係る画像形成装置100において、透磁率センサ10の出力値を取得するコントローラ20及び透磁率センサ10の構成を示す図である。図8に示す構成及び図2に示す現像器112により、本実施形態に係る顕色剤濃度検知装置が構成される。図1に示すように、本実施形態に係るコントローラ20は、CPU(Central Processing Unit)21、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)22、タイマ23、水晶発振回路24及び入出力制御ASIC30を含む。
CPU21は演算手段であり、ROM(Read Only Memory)等の記憶媒体に記憶されたプログラムに従って演算を行うことにより、コントローラ20全体の動作を制御する。ASIC22は、CPU21やRAM(Random Access Memory)等が接続されたシステムバスと他の機器との接続インタフェースとして機能する。
タイマ23は、水晶発振回路24から入力される基準クロックのカウント値が所定の値になる度に割込み信号を生成してCPU21に対して出力する。CPU21は、タイマ23から入力される割込み信号に応じて、透磁率センサ10の出力値を取得するためのリード信号を出力する。水晶発振回路24は、コントローラ20内部の各デバイスを動作させるための基準クロックを発振する。
入出力制御ASIC30は、透磁率センサ10が出力する検知信号を取得して、コントローラ20内部において処理可能な情報に変換する。図8に示すように入出力制御ASIC30は、透磁率カウンタ31、リード信号取得部32及びカウント値出力部33を含む。上述したように、本実施形態に係る透磁率センサ10は、検知対象の空間における透磁率に応じた周波数の矩形波を出力する発振回路である。
透磁率カウンタ31は、そのような透磁率センサ10が出力する矩形波に応じて値をインクリメントするカウンタである。即ち、透磁率カウンタ31が、周波数を算出する対象の信号の信号数をカウントする対象信号カウンタとして機能する。尚、図2に示すように、本実施形態に係る透磁率センサ10は複数設けられており、それに伴って透磁率カウンタ31も複数設けられている。
リード信号取得部32は、CPU21からの透磁率カウンタ31のカウント値の取得命令であるリード信号を、ASIC22を介して取得する。リード信号取得部32は、CPU21からのリード信号を取得すると、カウント値出力部33にカウント値を出力させるための信号を入力する。カウント値出力部33は、リード信号取得部32からの信号に応じて、透磁率カウンタ31のカウント値を出力する。
尚、入出力制御ASIC30へのCPU21からのアクセスは、例えばレジスタを介して行われる。そのため、上述したリード信号は、入出力制御ASIC30に含まれる所定のレジスタにCPU21によって値が書き込まれることによって行われる。また、カウント値出力部33によるカウント値の出力は、入出力制御ASIC30に含まれる所定のレジスタにカウント値が格納され、その値をCPU21が取得することによって行われる。
次に、回収室搬送部材303における現像剤の搬送機能の構成と透磁率センサ10の出力値との関係について説明する。図9(a)〜(c)は、回収室搬送部材303に設けられたパドル303aを示す図である。図9(a)〜(c)に示すように、回収室搬送部材303には、パドル303aが設けられている。
パドル303aは、回収室搬送部材303の回転に従って回転することにより、周期的に透磁率センサ10の検知範囲を通過する。このパドル303aにより、回収室搬送部材303による搬送空間の現像剤が強制的に移動されて掻き出されるため、透磁率センサ10に対向する位置の内壁に現像剤が付着して滞留してしまうことが防がれている。即ち、パドル303aが強制移動部として機能する。
図9(a)は、パドル303aが透磁率センサ10に対向する位置を通過する直前の状態を示す図であり、図9(b)は、パドル303aが透磁率センサ10に対向する位置を通過した直後の状態を示す図である。また、図9(c)は、パドル303aが透磁率センサ10に対向する位置を通過している状態を示す図である。
図9(a)のようにパドル303aが透磁率センサ10に対向する位置を通過する直前の状態においては、パドル303aによって掻き出される現像剤が、透磁率センサ10に対向する位置において密集した状態となっている。このため、パドル303aが透磁率センサ10に対向する位置を通過する直前の状態における透磁率センサ10の検知信号は、現像器112内部の現像剤における顕色剤濃度を正確に反映したものとなっている。
これに対して、図9(b)のようにパドル303aが透磁率センサ10に対向する位置を通過した直後の状態においては、パドル303aによって現像剤が掻き出された後であるため、透磁率センサ10に対向する位置はほぼ空洞となる。このため、パドル303aが透磁率センサ10に対向する位置を通過する直前の状態における透磁率センサ10の検知信号は、現像器112内部の現像剤における顕色剤濃度によらず、空洞に応じた値となる。
また、図9(c)のようにパドル303aが透磁率センサ10に対向する位置を通過している間は、透磁率センサ10の検知出力はパドル303aの素材の透磁率に応じた値となる。このため、パドル303aが透磁率センサ10に対向する位置を通過している間も、透磁率センサ10の検知信号は現像器112内部の現像剤における顕色剤濃度を反映した値とはならないが、パドル303aの厚みによっては、掻き出された現像剤の影響が残る。
図10は、回収室搬送部材303の回転に応じた透磁率センサ10の検知出力の値に応じた顕色剤濃度の算出結果を示す図である。図10においては、横軸を時間経過、縦軸を顕色剤濃度としたグラフである。顕色剤濃度が高い状態とは、検知対象の空間における顕色剤の量が多く、磁性体であるキャリアの量が少ない状態である。
従って、図9(b)、(c)に示す状態では透磁率センサ10に対向する位置に現像剤、即ち磁性体が存在しなくなるため、顕色剤濃度が高い方向に、回転周期Tでピークが発生する。図10においては、図9(b)に示すタイミングをタイミングt、図9(c)に示すタイミングをタイミングtとして示している。
他方、図9(a)に示す状態では、パドル303aによって掻き出された現像剤が透磁率センサ10に対向する位置に詰まっている状態であるため、現像器112内の現像剤における顕色剤濃度が反映された出力値となる。図10においては、図9(a)に示すタイミングをtとして示している。従って、パドル303aの回転サイクルのうち、tに対応するタイミングの出力値を参照して現像器112内の現像剤における顕色剤濃度を判断することが好ましい。
即ち、回収室搬送部材303の回転サイクルを把握し、透磁率センサ10の時系列の出力値のうち、図9(a)に示すタイミングにおいて取得された出力値を選別する必要がある。そのため、本実施形態に係る現像器112においては、回収室搬送部材303を構成する羽根のうち、透磁率センサ10に対向する位置の羽根を非磁性体で形成する。これにより、図9(b)に示す状態のピークよりも高いピークを意図的に発生させることによって、透磁率センサ10の出力に基づく回収室搬送部材303の回転サイクルの把握が可能となる。
図11は、本実施形態に係る回収室搬送部材303周辺の構成を示す図である。図11に示すように、回収室搬送部材303は、回転軸303bの周囲に現像剤を搬送するためのスクリュー羽根状の構造物である羽根303cが設けられた構成となっている。そして、羽根303cのうち、透磁率センサ10に対向する位置の部分は、他の羽根303cとは異なる素材で形成され、顕色剤濃度検知補助部303dとして構成されている。
顕色剤濃度検知補助部303dは、導電体且つ非磁性体によって構成される。これにより、顕色剤濃度検知補助部303dが透磁率センサ10の検知範囲を通過する際、透磁率センサ10によって発生した磁束により顕色剤濃度検知補助部303d内部に渦電流が発生する。その結果、透磁率センサ10によって発生した磁束が減じる方向に作用する。結果的に、透磁率センサ10の発振周波数は大きく増加する。この透磁率センサ10の発振周波数の大きな変動により回収室搬送部材303の回転状態を検知することが本実施形態に係る要旨の1つである。即ち、顕色剤濃度検知補助部303dが、回転検知補助部として用いられる。
尚、顕色剤濃度検知補助部303dを形成するための素材としては、例えばどう、アルミなどの非磁性体且つ導電性を有する金属を用いることが好ましい。これにより、顕色剤濃度検知補助部303dが透磁率センサ10の検知範囲を通過する際に、特徴的な信号の変化を発生させることが出来る。
図12は、図11における切断線AA´における断面図である。平面パターンコイル11による磁束は、面に対して垂直な方向に発生する。従って、図12に示すように、パドル303aが透磁率センサ10に対向する位置を通過する直前となる検知タイミングにおいて、透磁率センサ10に対向する方向に顕色剤濃度検知補助部303dが存在すると、検知結果に影響してしまう。
これに対して、図12に示すように、パドル303aと顕色剤濃度検知補助部303dとは、回収室搬送部材303の回転方向において概ね90°の角度をもって配置されている。これにより、図9(a)に示すようにパドル303aによって掻き出されて密集した状態の現像剤の顕色剤濃度を検知する際、顕色剤濃度検知補助部303dは、90°近くずれた位置に存在するため、透磁率センサ10の検知範囲外となり、透磁率センサに対向する方向には存在しない。従って、顕色剤濃度検知補助部303dによる検知出力への影響を回避できる。
尚、透磁率センサ10による検知範囲が、回収室搬送部材303の径よりも十分狭い場合には、上述した90°の角度は90°以上、270°以下の範囲で設定可能である。仮に180°の位置に配置されており、検知タイミングにおいて透磁率センサ10に対向する方向に顕色剤濃度検知補助部303dが存在したとしても、検知範囲が狭ければ検知結果には影響しない。
図13は、本実施形態に係る回収室搬送部材303の回転に応じた透磁率センサ10の検知出力の値に応じた顕色剤濃度の算出結果を示す図である。図13においては、図10において説明したt、t、tを合わせて示している。図13に示すように、羽根303cに顕色剤濃度検知補助部303dを設けた場合、図9(b)のタイミングに応じたピークよりも更に高いピークPが、顕色剤濃度検知補助部303dが透磁率センサ10に対向する位置を通過するタイミングtにおいて現れる。
他方、顕色剤濃度の判断のために透磁率センサ10の出力値を参照するべきタイミングは、タイミングtである。本実施形態に係るCPU21は、tからtまでの期間Tdaの情報を予め保持しており、ピークPが検知されたタイミングから期間Tdaが経過した後のタイミングにおける出力値を、顕色剤濃度の判断のために用いる値として採用する。
図14は、CPU21が現像剤の顕色剤濃度を判断する動作を示すフローチャートである。図14に示す動作の前提として、CPU21は図5において説明したカウント値の取得を継続的に行っており、そのカウントに応じた顕色剤濃度の算出も継続的に行っている。その結果、図13に示すような波形が取得される。
CPU21は図13に示すように時系列に取得された顕色剤濃度の算出結果を参照し(S1401)、その値が図13に示す閾値Sを超えたピークであるか否か判断する(S1402)。閾値Sは、図13に示すように、図9(b)に示す状態における算出結果よりも高く、且つ顕色剤濃度検知補助部303dが透磁率センサ10に対向する位置を通過する際の算出結果よりも低い値である。
換言すると、顕色剤濃度検知補助部303dは、現像剤がパドル303aによって掻き出された後の空洞の状態における顕色剤濃度の算出結果よりも十分高いピークが現れるような素材で形成される。具体的な例としては、顕色剤濃度検知補助部303dが検知範囲に存在する際における透磁率センサ10の出力信号の周波数が、顕色剤濃度が50%程度の現像剤が密集した領域が検知範囲に存在する際における周波数の3倍程度となるような素材が用いられる。S1402の判断の結果、算出結果が閾値を超えていなければ(S1402/NO)、CPU21は引き続き算出結果の参照を繰り返す。
他方、算出結果が閾値を超えてピークとなった場合(S1402/YES)、CPU21はタイマ23に期間Tdaのカウントをセットする(S1403)。そして、期間Tdaが経過することによりタイマ23から割込み信号が出力されると(S1404/YES)、CPU21はそのタイミングにおける顕色剤濃度の算出結果を参照し(S1405)、その算出結果に基づいて顕色剤濃度を判断する(S1406)。このような処理により、CPU21が顕色剤濃度検知部として機能し、回収室搬送部材303の1回転における顕色剤濃度の判断動作が完了する。
以上説明したように、本実施形態に係る現像器112を含む画像形成装置1においては、現像器内部の透磁率に応じた信号を出力するセンサを用いる。また、現像器内部において現像剤を搬送する部品のうち、周期的にセンサに対向する位置を通過する部分に、2成分現像剤におけるキャリアとは反対の磁気的な性質を有する素材を採用する。具体的には、磁性体且つ絶縁体であるキャリアに対して、非磁性体且つ導電体である素材を採用する。
そして、CPU21が、センサの出力信号に基づいて上述したキャリアとは反対の磁気的な性質を有する素材で構成された部分が、センサに対向する位置を通過したことを判断することにより、現像器内部において現像剤を搬送する部品の回転位置を把握する。そのようにして把握された回転位置に基づき、現像剤が密集している部分がセンサに対向する位置を通過するタイミングで顕色剤濃度の判断を行う。そのため、内部に収容された顕色剤の濃度を検知する機能を含む現像装置において、内部に収容される現像剤の検知精度を向上することが出来る。
尚、上記実施形態においては、図11、図13に示すように、顕色剤濃度の時間変化において、顕色剤濃度が最大値を示すタイミング(以降、「ピークタイム」とする)が一瞬であるように顕色剤濃度検知補助部303dを設ける態様を例として説明した。しかしながら、顕色剤濃度検知補助部303dが透磁率センサ10に対向する位置を通る期間が短すぎ、その結果ピークタイムが短いと、図5において説明したカウント値の取得間隔によっては、顕色剤濃度の時間変化が十分上がり切らない。その結果、閾値Sを超えないような事が発生すると、図13に示すタイミングtを検知することが出来なくなってしまう。
これに対して、図15に示すように、顕色剤濃度検知補助部303dをより広い範囲に設けることにより、顕色剤濃度検知補助部303dが透磁率センサ10に対向する位置を通る期間を長くすることが出来る。その結果、図5において説明したカウント値の取得間隔によらず、顕色剤濃度の時間変化が必ず最大値に達するように構成することが出来る。
図16は、図15に示す態様における顕色剤濃度の時間変化を示す図である。図16に示すように、顕色剤濃度検知補助部303dをより広い範囲に設けることにより、顕色剤濃度検知補助部303dの影響によるピークタイムを一瞬ではなく所定期間とし、矩形上にピークを発生させることが可能となる。
これにより、図5において説明したカウント値の取得間隔が広い場合や、回収室搬送部材303の回転が高速であり、顕色剤濃度の時系列の変化のサンプリング頻度が低い場合であっても、顕色剤濃度の時間変化が必ず最大値に達するように構成することが出来る。
実施の形態2.
実施の形態1においては、回収室搬送部材303において羽根303cの一部を顕色剤濃度検知補助部303dとして構成する場合を例として説明した。しかしながら、そのような場合、顕色剤濃度検知補助部303dと他の羽根303cとの継目を高精度に形成する必要がある。継目に段差などが生じると、その部分に現像剤が付着して滞留し、現像剤の搬送性の劣化を招く場合がある。また、長時間滞留した現像剤がその後に出力に用いられることにより画質の低下が生じることもある。
これに対して、図17に示すように羽根303cに棒状の金属で構成された顕色剤濃度検知補助部303dを設ける態様が考えられる。本実施形態に係る顕色剤濃度検知補助部303dは、羽根303cのうちなるべく径の外側の部分において、回転軸303bの軸方向に隣接している羽根の間をかけ渡すように配置されている。これにより、顕色剤濃度検知補助部303dが透磁率センサ10に対向する位置を通過する際には、実施の形態1と同様に金属の影響によって顕色剤濃度の算出結果として大きなピークが発生し、実施の形態1と同様に回転タイミングを把握することが可能となる。
また、棒状の部材として構成されるため、パドル303aのように現像剤を強制的に移動させるような効果を最小限に抑えることができる。そのため、羽根303cによる現像剤の搬送性能や撹拌性能に対する影響を最小限に抑えることが出来る。
図18は、図17の切断線BB´における断面図である。実施の形態1と同様に、パドル303aと顕色剤濃度検知補助部303dとは、回収室搬送部材303の回転方向において概ね90°の角度をもって配置されている。これにより、顕色剤濃度検知補助部303dが検知タイミングにおける検知結果に影響してしまうことを防ぐことが出来る。また、透磁率センサ10の検知範囲に応じて角度を調整可能であることも実施の形態1と同様である。
尚、実施の形態1、2においては、図6に示すような平面パターンコイル11を含む透磁率センサ10を用いる場合を例として説明した。しかしながらこれは一例であり、本願発明の目的は、パドル303aによって強制的に移動されて密集した状態の現像剤における顕色剤の濃度を検知することである。そのため、顕色剤濃度検知補助部303dを設け、透磁率の検知結果が大きく変動したタイミングに基づいて回収室搬送部材303の回転状態を認識することが要旨であり、透磁率センサ10には、透磁率を検知可能な様々なセンサを用いることが出来る。
また、上記実施形態においては、パドル303aとは別に顕色剤濃度検知補助部303dを設ける場合を例としている。これは、顕色剤濃度の検知位置、即ち、パドル303aによって強制的に移動されて密集した状態の現像剤から、顕色剤濃度検知補助部303dを可能な限り遠ざけ、検知結果に影響を与えないようにするためである。
しかしながら、透磁率センサ10の検知範囲が十分に狭く、パドルを非磁性体且つ金属によって形成したとしても検知結果に影響しないのであれば、パドル303aを顕色剤濃度検知補助部303dとして構成しても良い。
10 透磁率センサ
11 平面パターンコイル
12 パターン抵抗
13 第一コンデンサ
14 第二コンデンサ
15 フィードバック抵抗
16、17 アンバッファIC
18 出力端子
20 コントローラ
21 CPU
22 ASIC
23 タイマ
24 水晶発振回路
30 入出力制御ASIC
31 透磁率カウンタ
32 リード信号取得部
33 カウント値出力部
101 給紙トレイ
102 給紙ローラ
103 レジストローラ
104 用紙
105 搬送ベルト
106K、106C、106M、106Y 画像形成部
107 駆動ローラ
108 従動ローラ
109K、109C、109M、109Y 感光体ドラム
110K 帯電器
111光書き込み装置
112K、112C、112M、112Y 現像器
113K、113C、113M、113Y 感光体クリーナ
115K、115C、115M、115Y 転写器
116 定着器
301 ケーシング
302 供給室搬送部材
303 回収室搬送部材
303a パドル
303b 回転軸
303c 羽根
303d 顕色剤濃度検知補助部
304 現像ローラ
305 流れ込み防止壁
306 仕切り板
307 現像剤規制部材
310 センサ取り付け部
311 補給口
312 接着層
312a 透磁率センサ側接着層
312b ケーシング側接着層
313 開口部
313a テーパ部
314 PET層
特開2010−26031号公報 特開2000−112221号公報

Claims (10)

  1. 筐体内部において磁性体によって顕色剤が搬送される現像剤を用いる現像装置内部の顕色剤濃度を検知する顕色剤濃度検知装置であって、
    前記現像装置の筐体内部の透磁率に応じた周波数の信号を出力する透磁率検知器と、
    前記筐体内部において回転することにより前記現像剤を搬送する搬送部と、
    出力された前記信号に基づいて前記現像剤における前記顕色剤の濃度を検知する顕色剤濃度検知部とを含み、
    前記搬送部は、
    前記搬送部の回転に従って回転することにより周期的に前記透磁率検知器による検知範囲を通過し、強制的に前記現像剤を前記搬送部の回転方向に移動させる強制移動部と、
    前記顕色剤濃度検知部は、前記筐体内部において前記搬送部の回転に従って回転する導電体によって前記透磁率検知器が出力する信号の周波数が変動したタイミングに基づいて前記搬送部の回転状態を認識し、前記強制移動部によって強制的に移動されることにより密集した状態の前記現像剤が前記透磁率検知器による検知範囲を通過するタイミングにおける前記透磁率検知器の出力信号に基づいて前記現像剤における前記顕色剤の濃度を検知することを特徴とする顕色剤濃度検知装置。
  2. 前記搬送部が、前記筐体内部において前記搬送部の回転に従って回転する導電体であって、前記透磁率検知器による検知範囲を通過することによって前記透磁率検知器が出力する信号の周波数を大きく変動させる回転検知補助部を含むことを特徴とする請求項1に記載の顕色剤濃度検知装置。
  3. 前記回転検知補助部は、前記搬送部において前記現像剤を搬送するために設けられる構造物の一部が導電体によって形成されて設けられることを特徴とする請求項2に記載の顕色剤濃度検知装置。
  4. 前記回転検知補助部は、前記搬送部において前記現像剤を搬送するために設けられる構造物及び前記強制移動部とは別に設けられることを特徴とする請求項2に記載の顕色剤濃度検知装置。
  5. 前記回転検知補助部は、前記搬送部において前記現像剤を搬送するために設けられるスクリュー羽根に対し、回転軸方向に架け渡された導電体として設けられることを特徴とする請求項4に記載の顕色剤濃度検知装置。
  6. 前記回転検知補助部は、前記密集した状態の前記現像剤が前記透磁率検知による検知範囲を通過するタイミングにおいて前記透磁率検知器による検知範囲外に配置されていることを特徴とする請求項2乃至5いずれか1項に記載の顕色剤濃度検知装置。
  7. 前記透磁率検知器は、平面上に構成されたコイルを含み、
    前記搬送部の回転方向における前記回転検知補助部の幅は前記コイルの幅よりも広いことを特徴とする請求項2乃至6いずれか1項に記載の顕色剤濃度検知装置。
  8. 前記回転検知補助部は非磁性体且つ金属体であることを特徴とする請求項2乃至7いずれか1項に記載の顕色剤濃度検知装置。
  9. 請求項1乃至8いずれか1項に記載の顕色剤濃度検知装置によって内部の現像剤における顕色剤濃度を検知することを特徴とする現像装置。
  10. 筐体内部において磁性体によって顕色剤が搬送される現像剤を用いる現像装置内部の顕色剤濃度を検知する顕色剤濃度検知方法であって、
    前記現像装置は、
    前記現像装置の筐体内部の透磁率に応じた周波数の信号を出力する透磁率検知器と、
    前記筐体内部において回転することにより前記現像剤を搬送する搬送部とを含み、
    前記回転体に従って回転することにより周期的に前記透磁率検知器による検知範囲を通過する構造体により、強制的に前記現像剤を前記回転体の回転方向に移動させ、
    前記筐体内部において前記搬送部の回転に従って回転する導電体によって前記透磁率検知器が出力する信号の周波数が変動したタイミングに基づいて前記搬送部の回転状態を認識し、前記強制移動部によって強制的に移動されることにより密集した状態の前記現像剤が前記透磁率検知器による検知範囲を通過するタイミングにおける前記透磁率検知器の出力信号に基づいて前記現像剤における前記顕色剤の濃度を検知することを特徴とする顕色剤濃度検知方法。
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