JP2017151433A - 粉体検知装置、画像形成装置および粉体検知方法 - Google Patents

粉体検知装置、画像形成装置および粉体検知方法 Download PDF

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賢治 菊地
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哲郎 廣田
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Takeki Oshikawa
雄樹 押川
俊太郎 田巻
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俊太郎 田巻
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Abstract

【課題】撹拌部材の塑性変形を防止し、高精度の粉体残量検知を可能にする。
【解決手段】粉体検知装置であって、容器外側に配置され所定の周波数の信号を出力する磁束センサ10と、磁束センサ10と対向し容器内側に配置された、磁束に影響する素材によって形成された振動板201と、トナーを撹拌し、振動板201を振動させるとともに磁界変動を発生させる撹拌部材205と、磁束センサ10の発振信号の周波数関連情報を取得し、周波数関連情報の変化に基づいて振動板201の振動状態を検知し、検知結果に基づき容器内のトナー残量を検知し、磁界変動を検出しその結果に基づき撹拌部材205の位置を検出するCPU21と、検出された撹拌動作終了時の位置が、撹拌部材205が振動板201に接触して変形する位置であるとき、撹拌部材205が変形しない位置まで撹拌部材205を回転させる手段とを備えた。
【選択図】図34

Description

本発明は、粉体検知装置、画像形成装置および粉体検知方法に関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリおよび書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置のうち、画像形成出力の方式として、感光体上に形成された静電潜像を現像して形成された画像を用紙に転写することによって画像形成出力を行う電子写真方式が知られている。
電子写真方式の画像形成装置においては、感光体上に形成された静電潜像を現像する現像器に対して、現像剤の供給元となる容器から現像剤を供給する。このように供給される現像剤の残量を検知するための装置として、例えば特開2013−037280号公報(特許文献1)に記載された技術が公知である。
この技術は、現像ユニット内の撹拌シートの押圧力で被加圧シートを変形させ、この被加圧シートの変形に伴う被検知部材の変位に基づいてトナー量を検知している。さらに詳しくは、撹拌シートの周回動作に伴ってトナーを押して撹拌し、その際の被加圧シートの撓みのタイミングを検出してトナー残量を検知している。また、撹拌シートとしてPETシートを例示している。
特許文献1に記載の撹拌シートは、待機状態においてもトナー容器の内壁あるいはトナーに接触する長さに形成されている。そのため、常時撹拌シートを曲げる方向にもしくは撹拌シートが曲がる方向に力が加わった状態となっている。この場合、変形量が一定以上で一定時間以上放置されると、撹拌シートは前記曲がった状態で塑性変形し、その変形が永久に残ってしまう。
このような塑性変形が発生すると、特許文献1記載の技術では、粉体であるトナーを所定の力で移動させることができなくなり、被加圧シートの変形量も少なくなる。その結果、被加圧シートの撓みのタイミングも変化し、トナー残量の検知精度も低くなる。特許文献1記載の技術に限らず、PETフィルムなどの薄膜の合成樹脂シートを撹拌部材として使用した同様の技術では、同様の問題が発生する。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、撹拌部材の塑性変形を防止し、高精度の粉体残量検知を可能にすることにある。
なお、以下、本明細書において、単に「変形」と表記したときは、回復可能な弾性変形を意味する語として用いる。また「塑性変形」と表記した場合には、回復しない永久変形を意味する語として用いる。
前記課題を解決するため、本発明の一態様は、容器内の粉体残量を検知する粉体検知装置であって、前記容器の外側に配置され所定の周波数の信号を出力する発振部と、前記発振部と対向し前記容器の内側に配置された、磁束に影響する素材によって形成された振動部と、回転駆動手段によって駆動され前記粉体を撹拌し、前記振動部を振動させるとともに磁界変動を発生させる撹拌部材と、前記発振部の発振信号の周波数関連情報を取得し、前記周波数関連情報の変化に基づいて前記振動部の振動状態を検知し、その検知結果に基づいて前記容器内の粉体の残量を検知する検知処理手段と、前記磁界変動を検出し、検出結果に基づいて前記撹拌部材の位置を検出する位置検出手段と、検出された前記撹拌部材の撹拌動作終了時の位置が、前記撹拌部材が前記振動部に接触して変形する位置であるとき、前記撹拌部材が変形しない位置まで前記撹拌部材を回転させる回転駆動制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、撹拌部材の塑性変形を防止し、高精度のトナー残量検知が可能となる。なお、前記以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明において明らかにされる。
本発明の実施形態に係る磁束センサが搭載される現像器を含む画像形成装置の機械的構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトナーの供給構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るサブホッパーの外観を示す斜視図である。 図3のサブホッパーの内部構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る磁束センサの回路構成を示す図である。 図5の磁束センサの出力信号のカウント態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る磁束センサの概観を示す斜視図である。 図7の磁束センサの信号を取得するコントローラの構成を示すブロック図である。 図7の磁束センサと図4の振動板との配置関係を示す図である。 図4の振動板を磁束が通る際の作用を示す図である。 図9に示した振動板と磁束センサとの距離に応じた磁束センサの発振周波数を示す図である。 図4の振動板の斜視図である。 本発明の実施形態に係る振動板と撹拌部材との配置関係を示す図である。 図13の状態から撹拌部材が振動板を押し込んだ状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る振動板と撹拌部材との配置関係を示す平面図である。 図14の状態から撹拌部材が振動板から離脱した状態を示す図である。 図12に示した振動板の振動状態を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る振動板の振動状態と粉体との関係を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る振動板の振動の減衰に応じて変化する磁束センサの発振周波数に応じたカウント値の経時変化を示す図である。 本発明の実施形態に係るトナー残量の検知動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るカウント値の解析態様を示す図である。 本発明の実施形態に係るカウント値のサンプリング周期および振動板の振動周期の関係を示す図である。 図12における振動板の重りを省いたときの撹拌部材と回転軸の回転角との関係を示す図である。 撹拌部材の塑性変形がない場合と、撹拌部材が塑性変形した場合の撹拌部材の回転径の違いを示す図である。 撹拌部材の塑性変形前と塑性変形後の振動板の振動特性を示す図である。 本発明の実施形態において重りを備えた振動板を撹拌部材が撓みながら弾く動作を示す動作説明図である。 回転軸と撹拌部材との関係を示す図である。 撹拌部材が振動板を弾いた後、回転軸が所定量逆回転し、重りの近傍で停止した状態を示すサブホッパーの断面図である。 撹拌部材が振動板を弾いた直後の状態を示すサブホッパーの断面図である。 図28の位置からほぼ180度回転した位置の撹拌部材の状態を示すサブホッパーの断面図である。 図28の状態からほぼ270度回転した位置の撹拌部材の状態を示すサブホッパーの断面図である。 実施例1における磁束センサの検出出力を示す図である。 実施例1において回転軸が連続的に回転したときの磁束センサの検出出力を示す図である。 回転軸の回転位置もしくは回転停止位置を検出し、回転軸の停止位置を制御する本実施形態に係るコントローラの構成を示すブロック図である。 実施例1における磁束センサと回転軸および撹拌部材の関係を示す図である。 実施例2に係る回転軸と撹拌部材を示す回転軸の軸方向から見た正面図である。 実施例2における磁束センサの検出出力を示す図である。 実施例3に係るサブホッパーの内部構造を示す図である。 実施例3に係るサブホッパーを回転軸の軸に対して垂直に断面した断面図である。 実施例3における重りとフェライトの関係を示す要部斜視図である。 実施例3における重りとフェライトの関係を示す要部正面図である。 実施例3における磁束センサの出力波形を示す図である。 図1に示した画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
本発明は、流動性を有する粉体であるトナーの撹拌動作を行った後、撹拌部材を逆方向に回転させ、その回転位置を制御し、撹拌部材が変形(弾性変形)しない状態で停止させることを特徴とする。以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態では、電子写真方式の画像形成装置において、感光体上に形成された静電潜像を現像する現像器と、現像剤であるトナーの供給元である容器との間でトナーを保持するサブホッパーにおけるトナーの残量検知を例として説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置100に含まれる画像形成出力のための機構の概略を示す図である。同図において、本実施形態に係る画像形成装置100は、搬送ベルト105の回転方向に沿って各色の画像形成部106K,106C、106M,106Yが並べられた、所謂タンデムタイプと称されるものである。タンデムタイプでは、中間転写ベルトとしての搬送ベルト105に各色の画像形成部106K,106C、106M,106Yで形成されたY,M,C,Kの各色の画像がこの順で搬送ベルト105に重畳して転写される。そして、4色重畳されたフルカラーの画像が給紙トレイ101から給紙ローラ102により分離給紙される用紙(記録媒体の一例)104に一括転写され、定着器116で定着され、機外に排出される。
なお、以下の説明において、複数の画像形成部(電子写真プロセス部)106Y、106M、106C、106Kは適宜画像形成部106と総称する。
給紙トレイ101から給紙された用紙104は、レジストローラ103によって先端が一旦停止させられ、搬送ベルト105上で重畳された画像先端とタイミングを取って、搬送ベルト105とのニップ位置(転写位置)に送り出される。
各画像形成部106Y,106M,106C,106Kは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。K画像形成部106KはブラックKの画像を、M画像形成部106MはマゼンタMの画像を、C画像形成部106CはシアンCの画像を、Y画像形成部106YはイエローYの画像をそれぞれ形成する。なお、以下の説明においては、Y画像形成部106Yについて具体的に説明するが、他のM,CおよびKの画像形成部106M,106C,106KはY画像形成部106Yと同様である。そこで、各色の画像形成部106M,106C,106Kの各構成要素については、図では、Y画像形成部106Yの各構成要素に付したYに代えて、M,C,Kによって区別した符号を付し、説明は省略する。
搬送ベルト105は、回転駆動される駆動ローラ107と従動ローラ108とに架け渡されたエンドレスのベルト、すなわち無端状ベルトである。駆動ローラ107は、駆動モータにより駆動力を得て回転する。
画像形成に際しては、回転駆動される搬送ベルト105に対して、最初のY画像形成部106Yが、イエローYのトナー画像を転写する。Y画像形成部106Yは、Y感光体ドラム109Y、このY感光体ドラム109Yの周囲に配置されたY帯電器110Y、光書き込み装置111、Y現像器112Y、Y感光体クリーナ113Y、除電器等から構成されている。光書き込み装置111は、各色の感光体ドラム109Y,109M,109C,109K(以降、適宜感光体ドラム109と総称する。)に対して光を照射するように構成されている。
画像形成に際し、Y感光体ドラム109Yの外周面は、暗中にてY帯電器110Yにより一様に帯電された後、光書き込み装置111からのイエロー画像に対応した光源からの光により書き込みが行われ、静電潜像が形成される。Y現像器112Yは、この静電潜像をイエロートナーにより可視像化し、Y感光体ドラム109Y上にイエローのトナー画像を形成する。
このトナー画像は、Y感光体ドラム109Yと搬送ベルト105とが当接もしくは最も接近する位置(転写位置)で、Y転写器115Yの働きにより搬送ベルト105上に転写される。この転写により、搬送ベルト105上にイエローのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム109Yの外周面に残留した不要なトナーは、Y感光体クリーナ113Yによりクリーニングされ、Y感光体ドラム109Yの表面が除電器により除電され、次の画像形成のために待機する。
以上のようにして、Y画像形成部106Yにより搬送ベルト105上に転写されたイエローのトナー画像は、搬送ベルト105のローラ駆動により次のM画像形成部106Mに搬送される。M画像形成部106Mでは、Y画像形成部106Yでの画像形成プロセスと同様のプロセスによりM感光体ドラム109M上にマゼンタMのトナー画像が形成され、そのトナー画像がすでに形成されたイエローYの画像に重畳されて転写される。
搬送ベルト105上に転写されたイエローY、マゼンタMのトナー画像は、さらに次の画像形成部106C、106Kに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム109C上に形成されたシアンCのトナー画像と、K感光体ドラム109K上に形成されたブラックKのトナー画像とが、すでに転写されている画像上に重畳されて転写される。こうして、搬送ベルト105上にフルカラーの中間転写画像が形成される。
給紙トレイ101に収納された用紙104は最も上のものから順に送り出され、その搬送経路が搬送ベルト105と接触する位置もしくは最も接近する位置において、搬送ベルト105上に形成された中間転写画像がその紙面上に転写される。これにより、用紙104の紙面上に画像が形成される。紙面上に画像が形成された用紙104はさらに搬送され、定着器116にて画像を定着された後、画像形成装置100の外部に排紙される。
また、搬送ベルト105に対してベルトクリーナ118が設けられている。ベルトクリーナ118は、図1に示すように、搬送ベルト105から用紙104への画像の転写位置の下流側であって、感光体ドラム109よりも上流側において搬送ベルト105に押し当てられたクリーニングブレードである。また、ベルトクリーナ118は、クリーニングブレードによって搬送ベルト105の表面に付着したトナーを掻き取るトナー除去部でもある。
図2は、本実施形態に係るトナーの供給構成を示す斜視図である。トナーの補給構成とは、現像器112に対してトナーを供給するための構成である。CMYK各色においてトナーの供給構成は概ね共通しており、図2においては1つの現像器112に対する供給構成を示す。トナーはトナーボトル117に収容されており、図2に示すように、トナーボトル117からボトル側供給路120を介してサブホッパー200にトナーが供給される。
サブホッパー200は、トナーボトル117から供給されるトナーを一時的に保持し、現像器112内部のトナー残量に応じて現像器112にトナーを供給する容器である。サブホッパー200からサブホッパー側供給路119を介して現像器112にトナーが供給される。トナーボトル117内部のトナーがなくなると、サブホッパー200にトナーが供給されなくなる。そこで、サブホッパー200内部のトナー量が少なくなった状態を検知する必要があり、このため、後述するトナー検知機構が設けられている。
図3は、本実施形態に係るサブホッパー200の概観を示す斜視図である。図3に示すように、サブホッパー200を構成する筐体の外面には磁束センサ10(透磁率センサでもよい)が取り付けられている。図3においてサブホッパー200の上部は開口しており、この開口に対してボトル側供給路120のカバーが取り付けられる。なお、カバーの取り付け個所は、サブホッパー200の開口の形状と合うように成形され、トナーが外部に飛散することのないようにされている。また、サブホッパー200内部に保持されたトナーは図2に示すサブホッパー側供給路119から現像器112に送り出される。
図4は、サブホッパー200の内部構成を示す図で、同図(a)は斜視図、同図(b)は平面図である。図4に示すように、サブホッパー200の筐体の内面には振動板201が設けられている。振動板201が設けられた内面は図3において磁束センサ10が取り付けられている外面の裏側である。したがって、振動板201は筐体を介して磁束センサ10に対向するように配置されている。
振動板201は、長方形の板状の部品であり、長手方向の一端がサブホッパー200の筐体に固定された片持ち状態で配置されている。また、振動板201の長手方向において固定されていない側の端部には重り202が取り付けられている。重り202は、振動板201が振動した場合の振動数を調整する機能、あるいは振動板201を振動させるための機能を備えている。
サブホッパー200内部においては、内部のトナーを撹拌するための構成として、回転軸204および撹拌部材205が設けられている。回転軸204は、サブホッパー200内部で回転する軸である。この回転軸204に撹拌部材205が固定されており、回転軸204の回転に伴って撹拌部材205が回転してサブホッパー200内部のトナーが撹拌される。また、振動板201の長手方向は、回転軸204の軸方向とほぼ平行に配置されている。
また、撹拌部材205は、トナーの撹拌に加えて、回転により振動板201に設けられた重り202を弾く機能を担う。これにより、撹拌部材205が一周回転する毎に重り202が弾かれて振動板201が振動する。すなわち、振動板201が振動部として機能するとともに、撹拌部材205が振動付与部として機能する。また、撹拌機能と弾く機能を確実にするため、本実施形態では、撹拌部材205の中央部近傍に切り込み205aが形成され、この切り込み205aを境に振動付与部205cと撹拌部205dが設けられている。
図5は本実施形態に係る磁束センサの回路構成を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る磁束センサ10は、コルピッツ型のLC発振回路を基本とする発振回路である。この発振回路は、平面パターンコイル11、パターン抵抗12、第1コンデンサ13、第2コンデンサ14、フィードバック抵抗15、第1アンバッファIC16、第2アンバッファIC17および出力端子18を含む構成となっている。
平面パターンコイル11は、磁束センサ10を構成する基板上に平面状にパターニングされた信号線によって構成される平面状のコイルである。図5に示すように、平面パターンコイル11は、コイルによって得られるインダクタンスLを有する。平面パターンコイル11は、コイルが形成された平面に対向する空間を通る磁束によってインダクタンスLの値が変化する。その結果、本実施形態に係る磁束センサ10は、平面パターンコイル11のコイル面が対向する空間を通る磁束に応じた周波数の信号を発振する発振部として用いられる。また、磁束センサ10は、信号線の長さによって抵抗値が決まる回路抵抗Rを有する。本実施形態の磁束センサ10では、ほとんどの信号線が平面パターンコイル11を形成するのに用いられている。したがって回路抵抗Rは平面パターンコイルの信号線による抵抗値とほぼ一致する。
パターン抵抗12は、平面パターンコイル11と同様に基板上に平面状にパターニングされた信号線によって構成される抵抗である。本実施形態に係るパターン抵抗12は、つづら折り状に形成されたパターンであり、これによって直線状のパターンよりも電流の流れにくい状態を作り出している。なお、つづら折り状とは、所定の方向に対して複数回往復させるように折り曲げた形状である。図5に示すように、パターン抵抗12は、抵抗値Rを有する。図5に示すように、平面パターンコイル11とパターン抵抗12とは直列に接続されている。
第1コンデンサ13および第2コンデンサ14は、平面パターンコイル11とともにコルピッツ型LC発振回路を構成する容量である。したがって、第1コンデンサ13および第2コンデンサ14は、平面パターンコイル11およびパターン抵抗12と直列に接続されている。平面パターンコイル11、パターン抵抗12、第1コンデンサ13および第2コンデンサ14によって構成されるループによって共振電流ループが構成される。
フィードバック抵抗15は、バイアス電圧を安定化させるために挿入される。第1アンバッファIC16および第2アンバッファIC17の機能により、共振電流ループの一部の電位の変動が、共振周波数に応じた矩形波として出力端子18から出力される。
このような構成により、本実施形態に係る磁束センサ10は、インダクタンスL、抵抗値RP、第1コンデンサ13および第2コンデンサ14の静電容量Cに応じた周波数fで発振する。周波数fは、以下の式(1)によって表すことができる。
インダクタンスLは、平面パターンコイル11の近傍における磁性体の存在やその濃度によっても変化する。したがって、磁束センサ10の発振周波数により、平面パターンコイル11近傍の空間における透磁率を判断することが可能となる。
また、上述したように、本実施形態に係るサブホッパー200における磁束センサ10は、筐体を介して振動板201と対向して配置されている。したがって、平面パターンコイル11によって発生する磁束は振動板201を通ることとなる。すなわち、振動板201が平面パターンコイル11によって生成される磁束に影響し、インダクタンスLに影響を与える。結果的に、振動板201の存在が磁束センサ10の発振信号の周波数に影響することとなる。
図6は、本実施形態に係る磁束センサ10の出力信号のカウント値の態様を示す図である。磁束センサ10に含まれる平面パターンコイル11によって発生する磁束に変化がなければ、原則として磁束センサ10は同一の周波数で発振を続ける。その結果、図6に示すように、時間経過に応じてカウンタのカウント値は一様に増加し、図6に示すように、t、t、t、t、t夫々のタイミングにおいて、aaaah、bbbbh、cccch、ddddh、AAAAhといったカウント値が取得される。
夫々のタイミングにおけるカウント値を、図6に示すT、T、T、T夫々の期間に基づいて計算することにより、夫々の期間における周波数が算出される。例えば、2(msec)に相当する基準クロックをカウントすると、割込み信号を出力して周波数を計算する場合、夫々の期間におけるカウント値を2(msec)で割ることにより、図6に示すT、T、T、T夫々の期間における磁束センサ10の発振周波数f(Hz)を算出する。
また、図6に示すように、カウンタのカウント値の上限がFFFFhである場合、期間T4における周波数の算出に際して、FFFFhからddddhを引いた値と、AAAAhとの値の合計値を2(msec)で割ることにより発振周波数f(Hz)を算出することができる。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100においては、磁束センサ10が発振する信号の周波数を取得し、その取得結果に基づいて磁束センサ10の発振周波数に対応する事象を判断することができる。そして、本実施形態に係る磁束センサ10においては、平面パターンコイル11に対向して配置されている振動板201の状態に応じてインダクタンスLが変化し、結果として出力端子18から出力される信号の周波数が変化する。
その結果、信号を取得するコントローラにおいては、平面パターンコイル11に対向して配置された振動板201の状態を確認することが可能となる。このようにして確認された振動板201の状態に基づいてサブホッパー200内部のトナーの状態を判断することもできる。
なお、上述したように、発振信号のカウント値を期間で割ることにより周波数が求められるが、カウント値を取得する期間が固定であれば、周波数を示すためのパラメータとして、取得されたカウント値をそのまま用いることも可能である。
図7は、本実施形態に係る磁束センサ10の概観を示す斜視図である。図7においては、図5において説明した平面パターンコイル11およびパターン抵抗12が形成されている面、すなわち、透磁率を検知するべき空間に対向させる検知面が上面に向けられている。
図7に示すように、平面パターンコイル11が形成された検知面においては、平面パターンコイル11と直列に接続されるパターン抵抗12がパターニングされている。図5において説明したように、平面パターンコイル11は平面上に螺旋状に形成された信号線のパターンである。また、パターン抵抗12は、平面上につづら折状に形成された信号のパターンであり、これらのパターンによって上述したような磁束センサ10の機能が実現される。
この平面パターンコイル11およびパターン抵抗12によって形成される部分が、本実施形態に係る磁束センサ10における透磁率の検知部である。磁束センサ10をサブホッパー200に取り付ける際には、この検知部が振動板201に対向するように取り付けられる。
図8は、磁束センサ10の出力値を取得するコントローラ20および磁束センサ10の構成を示す図である。図8に示すように、本実施形態に係るコントローラ20は、CPU(Central Processing Unit)21、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)22、タイマ23、水晶発振回路24および入出力制御ASIC30を含む。
CPU21は演算手段であり、ROM(Read Only Memory)等の記憶媒体に記憶されたプログラムにしたがって演算を行うことにより、コントローラ20全体の動作を制御する。ASIC22は、CPU21やRAM(Random Access Memory)等が接続されたシステムバスと他の機器との接続インターフェースとして機能する。
タイマ23は、水晶発振回路24から入力される基準クロックのカウント値が所定の値になる度に割込み信号を生成してCPU21に対して出力する。CPU21は、タイマ23から入力される割込み信号に応じて、磁束センサ10の出力値を取得するためのリード信号を出力する。水晶発振回路24は、コントローラ20内部の各デバイスを動作させるための基準クロックを発振する。
入出力制御ASIC30は、磁束センサ10が出力する検知信号を取得して、コントローラ20内部において処理可能な情報に変換する。図8に示すように入出力制御ASIC30は、透磁率カウンタ31、リード信号取得部32およびカウント値出力部33を含む。本実施形態に係る磁束センサ10は、検知対象の空間における透磁率に応じた周波数の矩形波を出力する発振回路である。
透磁率カウンタ31は、そのような磁束センサ10が出力する矩形波に応じて値をインクリメントするカウンタである。すなわち、透磁率カウンタ31が、周波数を算出する対象の信号の出力数をカウントする対象信号カウンタとして機能する。なお、本実施形態に係る磁束センサ10はCMYK各色の現像器112に接続される夫々のサブホッパー200毎に設けられており、それに伴って透磁率カウンタ31も複数設けられている。
リード信号取得部32は、CPU21からの透磁率カウンタ31のカウント値の取得命令であるリード信号を、ASIC22を介して取得する。リード信号取得部32は、CPU21からのリード信号を取得すると、カウント値出力部33にカウント値を出力させるための信号を入力する。カウント値出力部33は、リード信号取得部32からの信号に応じて、透磁率カウンタ31のカウント値を出力する。
なお、入出力制御ASIC30へのCPU21からのアクセスは、例えばレジスタを介して行われる。そのため、前述のリード信号は、入出力制御ASIC30に含まれる所定のレジスタにCPU21によって値が書き込まれることによって行われる。また、カウント値出力部33によるカウント値の出力は、入出力制御ASIC30に含まれる所定のレジスタにカウント値が格納され、その値をCPU21が取得することによって行われる。
図8に示すコントローラ20は、磁束センサ10とは別個に設けられてもよいし、CPU21を含む回路として磁束センサ10の基板上に実装されてもよい。
このような構成において、CPU21がカウント値出力部33から取得したカウント値に基づいて振動板201の振動状態を検知し、その検知結果に基づいてサブホッパー200内部のトナー残量を検知する。すなわち、所定のプログラムにしたがってCPU21が演算を行うことにより、検知処理部が構成される。また、カウント値出力部33から取得されるカウント値が、振動板201の振動に応じて変化する磁束センサ10の周波数を示す周波数関連情報として用いられる。
図9は、本実施形態に係る磁束センサと振動板との配置関係を示す図、図10は振動板を磁束が通る際の作用を示す図である。図9に示すように、磁束センサ10において平面パターンコイル11が形成されている面と振動板201とは、サブホッパー200の筐体を介して対向して配置されている。そして、図9に示すように、平面パターンコイル11の中央を中心とした磁束が発生し、その磁束が振動板201を貫くこととなる。
振動板201は、例えばSUS板によって構成されており、図10に示すように磁束Gが振動板201を貫くことによって振動板201内に渦電流が発生する。この渦電流が磁束Gを発生させ、平面パターンコイル11による磁束Gを打ち消すように作用する。このように磁束Gが打ち消されることにより、磁束センサ10におけるインダクタンスLが減少する。前記式(1)において示すように、インダクタンスLが減少すると発振周波数fは増大する。
平面パターンコイル11による磁束を受けて振動板201内部において発生する渦電流の強さは、磁束の強さの他、平面パターンコイル11と振動板201との間隔によっても変化する。図11は、平面パターンコイル11と振動板201との間隔に応じた磁束センサ10の発振周波数を示す図である。
振動板201内部に発生する渦電流の強さは、平面パターンコイル11と振動板201との間隔に反比例する。したがって、図11に示すように、平面パターンコイル11と振動板201との間隔が狭くなるほど、磁束センサ10の発振周波数は高くなり、所定の間隔gよりも狭くなると、インダクタンスLが低くなり過ぎて発振しなくなる。
そのため、g以下の間隔における発振周波数はゼロである。他方、平面パターンコイル11と振動板201との間隔が広くなると、磁束センサ10の発振周波数は、振動板201内部において発生する渦電流の影響を受けない周波数に収束していく。
本実施形態に係るサブホッパー200では、図11に示すような特性を利用することにより、磁束センサ10の発振周波数に基づいて振動板201の振動を検知する。そのようにして検知した振動板201の振動に基づいてサブホッパー200内部のトナー残量を検知する。また、図11に示す間隔g、すなわち、磁束センサ10の発振が止まる間隔gを利用して振動板201の振動開始タイミングを判断する。このgが、磁束センサ10と振動板201との間隔であって、磁束センサ10が発振を停止する所定の閾値として用いられる。
すなわち、図9に示す振動板201および磁束センサ10、並びに磁束センサ10の出力信号を処理する構成が本実施形態に係る粉体検知装置として用いられる。この粉体検知装置は、トナー残量の検知に用いればトナー残量検知装置である。また、磁束センサ10が振動検知部として機能する。
撹拌部材205によって弾かれた振動板201の振動は、振動板201の剛性や重り202の重量によって定まる固有振動数と、その振動エネルギーを吸収する外的な要因によって定まる減衰率によって表される。振動エネルギーを吸収する外的な要因としては、振動板201を片持ち状態で固定する固定部の固定強度、空気抵抗等の固定要因に加えて、サブホッパー200内部において振動板201に接触するトナーの存在がある。
サブホッパー200内部において振動板201に接触するトナーは、サブホッパー200内部のトナー残量によって変動する。したがって、振動板201の振動を検知することにより、サブホッパー200内部のトナー残量を検知することが可能となる。そのため、本実施形態に係るサブホッパー200内部においては、内部のトナーを撹拌するための撹拌部材205が振動板201を弾き、回転に応じて定期的に振動板201を振動させる。
図12は、振動板201の周辺の配置関係を示す斜視図である。図12に示すように、振動板201は固定部201aを介してサブホッパー200の筐体に固定されている。図13は、回転軸204の回転状態として、撹拌部材205が振動板201に取り付けられた重り202に接触する前の状態を示す側面図である。図13において、回転軸204は、撹拌部材205が図において時計回り方向に回転する。
図13に示すように、重り202は、振動板201の板面から突出した突出部であるとともに、側面から見た状態において振動板201の板面に対して傾斜を有する形状となっている。この傾斜は、撹拌部材205の回転方向に沿って斜面が回転軸204に近づくように構成されている。この重り202の傾斜面は、撹拌部材205が振動板201を弾いて振動させる際に撹拌部材205によって押される部分である。図14は、図13に示す状態から撹拌部材205がさらに回転した状態を示す側面図である。
撹拌部材205が重り202に接触した状態でさらに回転することにより、重り202に設けられた傾斜に伴って振動板201が押し込まれて変形することとなる。図14においては、外力が加わっていない状態(以降、「定常状態」とする)の振動板201および重り202の位置を破線で示している。図14に示すように、回転軸204の回転に伴って振動板201および重り202が撹拌部材205によって押し込まれる。
図15は、図14に示す状態を示す上面図である。振動板201は固定部201aを介してサブホッパー200の筐体内面に固定されているため、固定部201a側の位置は変化しない。これに対して、重り202が設けられて自由端となっている反対側の端部は、撹拌部材205によって押し込まれることにより回転軸204が設けられた側とは反対側に移動する。結果的に、振動板201は固定部201aを基点として図15に示すように撓む。このように撓んだ状態において、振動板201を振動させるためのエネルギーが蓄えられる。
なお、図15に示すように、本実施形態に係る撹拌部材205は、重り202に接触する部分(振動付与部205c)とそれ以外の部分(撹拌部205d)との間に切り込み205aが設けられている。これにより、撹拌部材205が重り202を押し込む際に無理な力が加わって撹拌部材205が破損してしまうことを防ぐことができる。
また、切り込み205aの始点には丸孔205bが設けられている。これにより、切り込み205aを境に撹拌部材205の撓み量が異なった場合に切り込み205aの始点に加わる応力を分散して応力集中を抑制し、撹拌部材205の破損を防ぐようにしている。
図16は、図14に示す状態からさらに撹拌部材205が回転した状態を示す側面図である。図16においては、定常状態における振動板201の位置を破線で、図14に示す振動板201の位置を一転鎖線で示している。そして、撹拌部材205によって押し込まれて蓄えられた振動エネルギーが解放されることにより反対側に撓んだ振動板201の位置を実線で示している。
図17は、図16に示す状態を示す上面図である。図16に示すように、撹拌部材205による重り202の押圧が解除されると、振動板201に蓄えられた撓みのエネルギーにより、自由端である重り202が設けられた側の端部が反対側に撓むように移動する。
図16、図17に示す状態において、振動板201は、サブホッパー200の筐体を介して対向している磁束センサ10から遠ざかった状態となる。以降、振動板201は振動することにより、磁束センサ10に対して定常状態よりも近づいた状態と、定常状態よりも遠ざかった状態とを繰り返しながら、振動の減衰によって定常状態に戻ることとなる。
図18は、サブホッパー200内部に保持されているトナーの状態を模式的にドットで示した図である。図18に示すようにサブホッパー200内部にトナー206が存在すると、振動板201や重り202が振動しながらトナー206に接触する。そのため、サブホッパー200内部にトナー206が存在しない場合に比べて早く振動板201の振動が減衰する。この振動の減衰の変化に基づいてサブホッパー200内部のトナー残量を検知することができる。
図19は、撹拌部材205によって重り202が弾かれた後、振動板201の振動が減衰して振動が止まるまでの、所定期間毎の磁束センサ10の発振信号のカウント値の変化を示す図である。磁束センサ10の発振信号のカウント値は、発振周波数が高い程多くなる。したがって、図19の縦軸は、カウント値ではなく発振周波数に置き換えることもできる。
図19に示すように、タイミングtにおいて撹拌部材205が重り202に接触して重り202を押し込むことにより、振動板201が磁束センサ10に近づいていく。これにより、磁束センサ10の発振周波数が上昇して所定期間毎のカウント値が上昇する。
そして、タイミングtにおいて振動板201と磁束センサ10との距離が前記間隔g(図11)を下回り、磁束センサ10の発振が停止する。換言すると、撹拌部材205は、振動板201に対して磁束センサ10に近づく方向に力を加え、磁束センサ10との間隔がg以下となるように振動板201を移動させる。これにより、上昇傾向であったカウント値は即座にゼロとなる。
そして、タイミングtにおいて撹拌部材205による重り202の押圧が解除され、振動板201は押し込まれた状態から解放され、蓄えられた振動エネルギーによって振動する。これにより、振動板201と磁束センサ10との距離は間隔g以上となり、磁束センサ10は再び発振を開始する。その結果、カウント値は、ゼロの状態から急激に上昇することとなる。そこで、このカウント値の急激な上昇に基づいて振動板201の振動の開始タイミングを判断する。
振動板201が振動することにより、振動板201と磁束センサ10との間隔が定常状態を中心として、それよりも広い状態と狭い状態とが繰り返される。その結果、磁束センサ10の発振信号の周波数が振動板201の振動に伴って振動することとなり、所定期間毎のカウント値も同様に振動する。
振動板201の振動の振幅は、振動エネルギーの消費に伴って狭くなっていく。すなわち、振動板201の振動は時間とともに減衰する。そのため、振動板201と磁束センサ10との間隔の変化も時間経過とともに小さくなっていき、図19に示すように、カウント値の時間変化も同様に変化する。
ここで、上述したように、振動板201の振動は、サブホッパー200内部のトナー残量が多い程早く減衰する。したがって、図19に示すような磁束センサ10の発振信号の振動の減衰の態様を解析することにより振動板201の振動がどのように減衰したかを認識し、それによってサブホッパー200内部のトナー残量を知ることができる。
そのため、図19に示すように、カウント値の振動のピークを夫々P、P、P、P、・・・とすると、例えば、以下の式(2)により、振動板201の振動の減衰率ζを求めることができる。式(2)に示すようにタイミングの異なるピーク値の割合を参照することにより、環境変動による誤差をキャンセルして正確な減衰率を求めることができる。換言すると、本実施形態に係るCPU21は、異なるタイミングにおいて取得されたカウント値の比率に基づいて減衰率ζを求める。
なお、上記式(2)においては、図19に示すピークのうちP、PおよびP、Pを用いたが、これは一例であり、他のピークを用いても良い。但し、振動板201が振動を開始したタイミングtにおけるピーク値は、振動の振幅に対応した値ではないため、計算対象とはしないことが好ましい。
仮に図18に示すようにサブホッパー200内部のトナー206の存在によって振動の減衰が早められる場合であっても、振動板201の振動数は大きくは変わらない。そのため、上記式(2)に示すように特定のピークの振幅の割合を計算することにより、所定期間における振幅の減衰を計算することができる。
図20は、実施形態に係るサブホッパー200におけるトナー残量検知の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、図8に示すCPU21によって実行される。
図20に示すように、CPU21は、まず撹拌部材205によって図14に示すように重り202が押し込まれ、振動が発生することを検知する(S101、なお、図ではステップを省略し、Sのみで示す。)。前述のように、CPU21は所定期間毎にカウント値出力部33から磁束センサ10の出力信号のカウント値を取得している。このカウント値は、定常状態であれば図19に示すようにCである。これに対して、図14に示すように重り202が押し込まれると、振動板201が磁束センサ10に近づくにつれてカウント値は上昇することとなる。
そして、上述したように振動板201と磁束センサ10との間隔がgを下回ると、磁束センサ10の発振が停止し、カウント値がゼロとなる。CPU21は、カウント値がゼロとなったことを検知すると(S101/YES)、次に、図19のタイミングtのようにカウント値が急増するタイミングまで待機する(S102/NO)。
振動板201が弾かれて振動を開始すると、磁束センサ10が発振を開始し、カウント値が急増する。CPU21は、カウント値がゼロから急増したことを検知すると(S102/YES)、振動板201に振動が発生したことを検知する(S103)。
ステップS101〜S103の処理に拘わらず、CPU21は通常の処理として所定期間毎のカウント値の取得処理は継続して行う。そして、ステップS103の後、CPU21は、図19に示すような振動板201の振動に応じたカウント値の振動のピーク値を取得する(S104)。ステップS104においてCPU21は、継続して所定期間毎に取得されるカウント値を解析することにより、ピーク値を特定する。
図21は、カウント値の解析態様を示す図である。所定期間毎に取得されるカウント値について、夫々のカウント値の“番号n”、“カウント値S”に加えて、直前のカウント値との差分の符号“Sn−1−S”が、取得順に示されている。図21に示すような結果において、“Sn−1−S”の符号が反転した1つ前の値がピーク値である。図21の場合、5番および10番がピーク値として採用される。
すなわち、CPU21は、S103以降、順番に取得されたカウント値について、図21に示す“Sn−1−S”を計算する。そして、計算結果として得られる符号が反転したタイミングにおける“カウント値S”を図19に示すP、P、P・・・といったピーク値として採用する。
また、実際に得られるカウント値は、高周波成分のノイズを含んでいる可能性があり、振動板201の振動によるピークではない位置において“Sn−1−S”の符号が反転するタイミングが生じる場合がある。そのような場合の誤検知を回避するため、CPU21は、カウント値出力部33から取得した値を平滑化処理した上で図21に示す解析を行うことが好ましい。平滑化処理においては移動平均法などの一般的な処理を採用することができる。
このようにしてピーク値を取得すると、CPU21は上記式(2)の計算により減衰率ζを計算する(S105)。このため、ステップS104においては、減衰率の計算に用いるピーク値が得られるまで、図21に示す態様によりカウント値の解析を行う。上記式(2)を用いる場合、CPU21は、Pに相当するピーク値が得られるまでカウント値の解析を行う。
このようにして減衰率ζを算出すると、CPU21は、算出した減衰率ζが所定の閾値以下であるか否かを判断する(S106)。すなわち、CPU21は、異なるタイミングにおいて取得されたカウント値の比率と所定の閾値との大小関係に基づいて、サブホッパー200内部のトナー206が所定の量を下回ったことを判断する。図18において説明したように、サブホッパー200内部に十分なトナー206が残っている場合、振動板201の振動は早く減衰する。したがって、減衰率ζは小さくなる。
他方、サブホッパー200内部のトナー206が減少すると、それに応じて振動板201の振動の減衰が遅くなり、減衰率ζは大きくなる。したがって、検知するべきトナー残量に応じた減衰率ζを閾値とすることにより、算出された減衰率ζに基づいて、サブホッパー200内部のトナー残量が検知するべき残量(以降、「規定量」とする)にまで減少したことを判断することが可能である。
なお、サブホッパー200内部のトナー残量が、振動板201の振動の減衰態様に直接影響するのではなく、トナー残量に応じて振動板201に対するトナー206の接触状態が変化し、それによって振動板201の振動の減衰態様が定まる。したがって、サブホッパー200内部のトナー残量が同量であっても、振動板201に対するトナーの接触態様が異なれば、振動板201の減衰態様は異なってしまう。
これに対して、本実施形態に係るサブホッパー200内部のトナー残量の検知に際しては、常に撹拌部材205によってサブホッパー200内部のトナー206は撹拌されている。したがって、振動板201に対するトナーの接触状態を、ある程度はトナー残量に応じて定まるようにすることができる。これにより、トナー残量が同量であっても振動板201に対するトナー206の接触態様が異なることにより、検知結果が異なってしまうという弊害を回避することができる。
ステップS104の判断の結果、算出した減衰率ζが閾値未満であれば(S106/NO)、CPU21は、サブホッパー200内部には十分な量のトナーが保持されていると判断し、そのまま処理を終了する。他方、算出した減衰率ζが閾値以上であれば(S106/YES)、CPU21は、サブホッパー200内部のトナー量が規定量を下回っていると判断し、トナー切れ検知を行って処理を終了する(S107)。
ステップS107の処理によりトナー切れ検知を行ったCPU21は、画像形成装置100を制御するより上位のコントローラに対して、トナー残量が規定量を下回ったことを示す信号を出力する。これにより、画像形成装置100のコントローラは、特定の色についてのトナー切れを認識し、トナーボトル117からトナー206の供給を行うことが可能となる。
次に、本実施形態に係る磁束センサ10の発振信号の周波数、CPU21によるカウント値の取得周期(以降、「サンプリング周期」とする)、振動板201の固有振動数の関係について説明する。図22は、振動板201の1周期分における振動について、サンプリングされたカウント値を示す図である。図22において、振動板201の振動の周期はTplateであり、サンプリング周期はTsampleである。
図19〜図21において説明した態様により振動板201の減衰率ζを高精度に算出すためには、振動板201の振動のピーク値を高精度に取得する必要がある。そのためには、Tplateに対して十分なカウント値のサンプル数が必要であり、そのためにTsampleはTplateに対して十分小さい必要がある。
図22の例においては、Tplateの1周期に対してカウント値のサンプル数は10個である。すなわち、TsampleはTplateの1/10である。図22の態様によれば、図中のTpeakの期間内に必ずサンプリングを行うこととなり、ピーク値を高精度に取得することが可能である。
したがって、仮にCPU21のサンプリング周期Tsampleを1msとすると、振動板201の振動周期Tplateは10ms以上とすることが好ましい。換言すると、CPU21のサンプリング周波数1000Hzに対して、振動板201の固有振動数は100Hz程度であることが好ましく、より好適にはそれ以下であることが好ましい。このような振動板201の固有振動数は、振動板201の材質、振動板201の厚みをはじめとした寸法および重り202の重量を調整することによって実現される。
他方、サンプリング周期毎にサンプリングされるカウント値の値が小さすぎると、振動板201の振動に応じたサンプル毎のカウント値の変化が小さくなり、減衰率ζを精度よく算出することができなくなる。ここで、サンプリングされるカウント値の値は磁束センサ10の発振周波数に準じた値となる。
一般的に磁束センサ10の発振周波数は数MHzのオーダーであり、1000Hzのサンプリング周波数でサンプリングを行う場合、サンプリングタイミング毎に1000以上のカウント値を得ることができる。したがって、上述したようなTplate、Tsampleのオーダーにより、減衰率ζを高精度に算出することが可能である。
但し、振動板201の振動による磁束センサ10と振動板201との間隔の変化に対して、磁束センサ10の発振周波数の変化量が十分になければ、図19に示すような時間に対するカウント値の振動の振幅が小さくなってしまう。その結果、減衰率ζの変化も小さくなってしまい、振動板201の振動によるトナー残量検知の精度も低下してしまう。
磁束センサ10と振動板201との間隔の変化に対する磁束センサ10の発振周波数の変化量を大きくするためには、図11に示すような特性に基づいて、磁束センサ10と振動板201との配置間隔を決定する必要がある。例えば、図中の矢印の区間に示すように、磁束センサ10と振動板201との間隔の変化に対する発振周波数の変化が急峻な範囲に含まれる間隔を、磁束センサ10と振動板201との配置間隔として決定することが好ましい。
ところで、撹拌部材205は回転軸204の回転にしたがって回転しながら、サブホッパー200内部のトナー206を撹拌するとともに、振動板201を振動させる。その際、図14に示すように振動板201を押し込んだ状態から図16に示すように振動板201を弾くことにより、振動板を振動させる。
このような撹拌部材205の回転は、画像形成装置100の動作状態によっては停止した状態となる。例えば図14に示すように、振動板201を押し込むことによって撹拌部材205が撓んだ状態で回転が停止し、所定の時間が経過すると、撹拌部材205が変形し、その変形が塑性変形として残ってしまう可能性がある。また、振動板201側にも変形等の不具合が生じる可能性がある。
以上のようにして、本実施形態では磁束センサ10と振動板201によってサブホッパー200内部のトナー残量を検知している。以下、実施例を挙げてトナー量もしくはトナー残量を検知する構成について説明する。
図23は振動板201の重り202を省いたときの撹拌部材205と回転軸204の回転角との関係を示す図である。図23(a)を初期位置(0度)とし、この初期位置から図中時計回り方向に回転軸204が90度回転すると、図23(b)の状態になる。さらに、回転軸204が180度回転すると、図23(c)の状態になり、270度回転すると図23(d)の状態になる。
図24は撹拌部材205の塑性変形がない場合と、撹拌部材205が塑性変形した場合の撹拌部材205の回転径の違いを示す図である。同図(a)は撹拌部材205の塑性変形がない場合、言い換えれば図23に示した状態で回転した場合の撹拌部材205の状態を示す。この初期状態における撹拌部材205の回転径をDとする。
一方、図24(b)は撹拌部材205が塑性変形した場合を示す図で、この場合には、撹拌部材205の回転径はD1となる。塑性変形は図24(c)に示すように、撹拌部材205が振動板201の先端の重り202に接触したままの状態で所定時間経過すると、撹拌部材205の形状が戻らずに撹拌部材205が塑性変形し、変形が残ったままになる。塑性変形が生じる条件は、撹拌部材205の材質、弾性、変形時の弾性力、変形の継続時間等によって左右されるが、これらの条件が塑性変形を起こす閾値に達すると、撹拌部材205は塑性変形し、少し戻ることはあっても初期の形状に戻ることはない。
図24では、図24(c)の状態で塑性変形を起こす条件に達し、回転軸204がこの状態から回転して撹拌部材205の先端が重り202を通り越したとしても、撹拌部材205は図24(b)に示す変形したままの状態となる。このときの撹拌部材205の先端の回転径をD1とする。塑性変形後の回転径D1は初期状態の撹拌部材205の回転径Dよりも小さい。すなわち、
D>D1
の関係となる。
この状態で回転軸204が回転し、撹拌部材205が重り202に接触して重り202を押し込んだとしても、撹拌部材205が振動板201を振動させる際の押し込み力が弱くなり、振動板の振幅が低下して減衰率ζの検知精度が低下する。さらに、撹拌部材205の停止位置によっては、次に回転を開始した際に撹拌部材205がサブホッパー200内部のトナー206を跳ね上げる量が異なる。その結果、サブホッパー200内のトナー量に応じた振動板201の振動の抑制効果が変化し、正確なトナー量検知が困難となる。
図25は撹拌部材205の塑性変形前と塑性変形後の振動板201の振動特性を示す図である。実線が塑性変形前、破線が塑性変形後の特性である。実線のPは撹拌部材205が振動板201を筐体200aの内壁に十分に押し付けた状態を示している。一方、撹拌部材205が塑性変形していると、回転の径D1がDよりも小さくなっていることから、振動板201を筐体200aの内壁に十分に押し付けてはないことが分かる。その結果、塑性変形後の撹拌部材205では、塑性変形前の撹拌部材205に比べて山ピークと谷ピークの間のPtoP値が低下していることが分かる。すなわち、PtoP値はP−P>P−P´となる。
このように振動波形のPtoP値が低下すると、減衰率演算の(P−P)/(P−P)の精度が低下し、トナー有無判定の誤検知率が高くなる。なお、精度の低下は、(P−P)の値が小さくなるので、誤差が出やすくなるためである。
図26は重り202を備えた振動板201を撹拌部材205が撓みながら弾く動作を示す動作説明図である。同図(a)では、回転軸204が順方向に回転し、撹拌部材205が重り202に接触した状態である。この状態からさらに回転軸204が順方向に回転すると、同図(b)に示すように撹拌部材205の弾性(腰の強さ)により重り202、延いては振動板201を筐体200aの内面に近付ける方向に押す。
順方向への回転が進むと、同図(c)に示すように撹拌部材205は重り202と振動板201を筐体200aの内面に突き当て、押し付ける。これ以降、撹拌部材205は強く撓んで撹拌部材205には大きな応力が生じる。同図(d)は、撹拌部材205が最も撓んだ状態で、撹拌部材205の先端が重り202の頂部から離脱する直前の状態を示している。この後、撹拌部材205の先端が重り202から離脱すると、振動板201が弾かれ、振動板201は前述のように振動する。同図(e)は撹拌部材205が重り202から離脱した直後の状態を示している。同図(f)は、図(e)の状態から重り202に接触する位置まで撹拌部材205を逆方向に回転させたときの状態を示している。この逆回転は、撹拌モータ制御部25から撹拌モータ204aに対して逆方向に回転させる駆動パルスを出力することにより行われる。
本実施形態では、図26にも示す通り、回転軸204の回転により撹拌部材205で振動板201を弾いて振動板201に減衰振動を発生させ、磁束センサ10によって検知した減衰振動に基づいて(図19)トナーの有無を判定している。図19に示したものでは、磁束センサ10は、撹拌部材205によって弾かれたときの減衰振動により、振動板201が弾かれたことを認識する。その際、磁束センサ10は撹拌部材205の位置を認識することができないことから、コントローラ20が検出した波形に基づいて弾かれたことを示す箇所を演算処理により求めている。
図27は回転軸204と撹拌部材205との関係を示す図で、同図(a)は回転軸204を軸方向端部側から見た正面図、同図(b)は回転軸204の端部のDカットした部分を示す図である。これらの図に示すように、回転軸204は、丸軸からなり、その側面にDカットによって軸に対して平行な平面部204bが形成されている。撹拌部材205はその平面部204bに接着され、固定されている。撹拌部材205は、平面部204bに接着剤で接着するだけでも良いが、強度を増すためにかしめて固定しても良い。Dカットの切断量αは回転軸204の直径と撹拌部材205の図において左右方向の長さに応じて適宜設定される。すなわち、Dカットは、回転軸204の外面を軸方向に平行に所定深さ(α)切削して形成される平面形状である。
回転軸204と振動板201は金属製であるが、それぞれ異なる材質の金属によって形成されている。例えば振動板201はステンレス製であり、回転軸204は黄銅製である。このように金属の材質を異ならせると、回転軸204の動作と振動板201の動作を区別することができる。
図28ないし図31は、それぞれ図26(f)の位置から回転軸204が時計回りに回転して停止したときの状態を示すサブホッパー200の断面図である。図28は撹拌部材205が振動板201を弾いた後、回転軸204が所定量逆回転し、重り202の近傍で停止した状態を示す。図29は撹拌部材205が振動板201を弾いた直後の状態を示す。図30および図31は回転軸204が図28の状態から所定各順方向に回転した状態をそれぞれ示す。なお、図28は図23(a)および図26(f)の状態に、図29は図26(e)に、図30は図23(c)に、図31は図23(d)に、それぞれ対応する。
図28では、同位置から撹拌部材205が回転を開始した場合、撹拌部材205は多くのトナー206を撹拌しながら一周近く回転して振動板201を弾くこととなる。撹拌部材205によって跳ね上げられたトナー206の多くは図中左側に、残ったトナーは天井側と振動板201側に分散される。天井側へ跳ね上げられたトナー206は天板に当たって再び落下するが、その一部は振動板201側へ落下する。また、撹拌部材205に連なって振動板201側へ運ばれたトナー206は振動板201上の側板に当たるか、振動板201に直接当たるかして落下する。
図29は、撹拌部材205が振動板201を弾き、重り202を通過して変形が戻った直後の状態を示す。この状態から次回転を開始すると、トナー206の2/3〜3/4程度を掻き上げて回転することになる。図30は図28の位置からほぼ180度回転した位置である。撹拌部材205は、次回転時には撹拌部材205上のトナー206のみ掻き上げて回転し、振動板201を弾くことになる。図31は図28の状態からほぼ270度回転した位置である。この状態ではトナー206は撹拌部材205上に存在しないので、撹拌部材205自体は無負荷の状態で停止し、次回転時には、振動板201の前面側に存在するトナー206を押し込むようにして撹拌することになる。
このように本実施例では、回転軸204を回転させて撹拌部材205によりトナー206を撹拌するようになっている。その際、回転軸204を金属製としたことにより、回転軸204の平面部204bによって回転軸204の回転周期ごとに磁界が変化する。そこで、本実施例では、この磁界の変化を磁束センサ10によって検出する。この磁界の変化は回転軸204の回転位置の変化と同期しているので、磁界の変化から回転軸204の回転位置を検出することができる。
図32は磁束センサ10の検出出力を示す図で、横軸は時間である。なお、磁束センサ10の検出出力には図19に示す振動板201の振動によるものも含まれるが、図32では、図19の振動板201の振動による出力は除いて、回転軸204の回転によって生じる出力のみを示している。図32において、磁束センサ10の出力が正の側は振動板201が磁束センサ10に近づく方向、負の側は振動板201が磁束センサ10にから離れる方向であることを示している。
回転軸204の平面部204bは、回転軸204の丸軸の軸部分の外面に対して相対的に凹んでいるため、図32の特性の最低出力点は平面部204bが磁束センサ10から最も離れた位置となる。この位置は、図31に示す位置である。
図33は回転軸204が連続的に回転したときの磁束センサ10の検出出力を示す図で、横軸は時間である。図33において、Tは周期を表し、出力最低点から3T/8進んだ位置が、図29に示す振動板201を弾いて撹拌部材205が振動板201(重り202)から離れた直後の状態を示す位置となる。この位置は図31の位置から図26(a)〜(d)を経て、図26(e)の位置に達した位置である。
図29に対応する出力最低点から進んだ位置である3T/8という周期は、撹拌部材205と回転軸204の回転数によって異なるため、この回転軸204と撹拌部材205を備えた現像装置あるいは画像形成装置の構成に応じて適性化される。3T/8という周期は、あくまで本実施例において適性化された値である。出力最低点は、例えば零点(出力零)から0.4以上のマイナス出力の変動があったときの最低点と定義することができる。磁束センサ10における出力値は本来kHzで定義されるが、本実施例では、出力値は仮値として示し、単位は表記しない。
このように出力最低点から3T/8進んだ位置が、撹拌部材205が振動板201を弾いた直後の位置であることが分かるということは、出力最低点から一定時間経過後に振動板201が弾かれていることが分かるということである。このことは、出力最低点を基準に撹拌部材205の位置がどこにあるかを検出することができることを示している。すなわち、図23(d)の位置が出力最低点の位置であり、この位置から順方向(時計回り方向)に回転するにつれて出力は上がる。そして、磁束センサ10が回転軸204の円柱表面に正対している間(図23(a)→(b)→(c))は最高出力(図33では出力零)となり、磁束センサ10が平面部204bに面すると次第に出力が低下する。図31もしくは図23(d)の位置で最低となり、その位置を過ぎると出力は増加し、回転軸204の丸軸の軸部分の外面に対向する位置に達すると、最高出力に戻る。したがって、図33に示す出力状態と回転時間とから回転軸204の回転位置、延いては撹拌部材205の位置をコントローラ20は判断することができる。
撹拌部材205は、振動板201を弾く機能と、トナー206を撹拌し、搬送する機能を備えており、回転軸204の駆動時間も可変である。そのため、振動板201を弾いた直後の位置(図29)を初期位置として認識させる初期動作を実施することにより、初期位置から回転を開始した以降の撹拌動作における撹拌部材205の位置を回転軸204の駆動時間によって管理することができる。これにより、振動板201が弾かれたのか、弾かれていないのかの管理が可能となる。
図34は、回転軸204の回転位置もしくは回転停止位置を検出し、回転軸204の停止位置を制御する本実施形態に係るコントローラ20の構成を示すブロック図である。図34に示すように、本実施形態に係るコントローラ20は、図8において説明したコントローラ20にさらに撹拌モータ204aを駆動制御する撹拌モータ制御部25を設ける。撹拌モータ制御部25は、回転軸204を回転させるための動力源である撹拌モータ204aの回転を制御する制御部であり、ASIC22を介してCPU21からの命令を受け付けて撹拌モータ204aの回転を制御する。すなわち、CPU21および撹拌モータ制御部25が連動して、撹拌部材205の回転を制御する回転制御部として機能する。
また、初期位置から回転を開始した以降の撹拌動作における撹拌部材205の位置を、コントローラ20のCPU21が撹拌モータの駆動時間により把握できるので、回転軸204の駆動時間によって回転軸204の現在の位置を検出することができる。さらに、駆動時間に基づいて位置検出が可能であることから、回転軸204の駆動時間から振動板201が弾かれたのか、弾かれていないのか管理することができる。さらに、回転軸204の位置を把握することが可能なので、図26(b)〜(d)の位置で停止したときは、さらに回転軸204を回転させ、撹拌部材205が前記位置から外れた位置で停止するように制御することもできる。したがって、コントローラ20のCPU21は位置検出手段として機能する。また、回転軸204の回転駆動は撹拌モータ204aによって行われ、撹拌モータ204a自体の回転駆動は撹拌モータ制御部25によって行われ、撹拌モータ制御部25への制御信号はASIC22およびCPU21によって行われるので、撹拌モータ制御部25、ASIC22およびCPU21が回転駆動制御手段として機能する。
これにより、前記停止位置が原因となる撹拌部材205の塑性変形を防止することができる。
その他、特に説明しない各部は実施形態の基本構成と同様に構成され、同様に機能する。
図35は、磁束センサ10と回転軸204および撹拌部材205の関係を示す図である。実施例1では、回転軸204の外面と磁束センサ10との距離βが、振動板201と磁束センサ10との距離より大幅に離れている。例えば図4における磁束センサ10、振動板201および撹拌部材205もしくは回転軸204の関係を見ると、回転軸204の外面と磁束センサ10との距離βは、振動板201と磁束センサ10との距離の5〜10倍程度ある。そのため、実施例1のようにして回転軸204の平面部204bの位置から回転軸204もしくは撹拌部材205の位置を判断しようとしたとき、磁束センサ10の感度が落ちて適切な出力波形を得ることができない場合がある。すなわち、図33に示した磁束センサ10の検出出力がノイズに埋もれ、最低出力値の位置もしくはタイミングを検出できない場合がある。
実施例2は、このような点に鑑みて実施例1における磁束センサ10の感度を上げて確実に回転軸204の回転位置を検出するようにした例である。
図36は実施例2に係る回転軸204と撹拌部材205を示す回転軸204の軸方向から見た正面図である。同図に示すように、実施例2では、撹拌部材205の上面に金属プレート205eを固定し、金属プレート付撹拌部材としている。金属プレート205eは、図において右側にあたる撹拌部材205の基端部205g側に左側にあたる先端部205i側が十分に撓むことができるだけの余裕を残して固定されている。すなわち、金属プレート205eの図において右側の一端部205fは、撹拌部材205の右側の基端部205gと一致し、金属プレート205eの左側の他端部205hは撹拌部材205の左側の先端部205iから予め設定された長さ回転軸204側に引っ込んだ位置に位置している。
このように構成すると、振動板201を押し込むときには、図24に示したように撹拌部材205は十分に撓むことができ、また、回転時に金属プレート205eが磁束センサ10に十分近い位置を通ることができる。したがって、金属プレート205eの他端部205hの引っ込んだ位置は、少なくとも回転時に重り202に接触しない位置である。なお、検出対象となる金属プレート205eの材質は、実施例1の場合と同様に振動板201の材質と異なっている必要がある。
図37は、このときの磁束センサ10の検出出力を示す図で、横軸は時間である。本実施例では、金属プレート205eが回転軸204よりも近づくため、磁束センサ10の出力は正となる。また、撹拌部材205が振動板201を弾いた直後の位置は、出力最高点が振動板201に最も近い位置(図26(b))になるので、図26(e)に対応する位置は、出力最高点からT/8の位置となる。
実施例2では、撹拌部材205に金属プレート205eを固定し、磁束センサ10が金属プレート205eと振動板201を検出するので、回転軸204が金属である必要はなく、樹脂製のもので構成できる。これにより、軽量化および低コスト化を図ることができる。なお、回転軸204に樹脂を使用し、撹拌部材205にマイラを使用した場合には、マイラを熱溶着、接着、ねじ止めなどの方法で回転軸204の平面部204bに固定することができる。
本実施例においても、図34のブロック図に記載したコントローラ20によって回転軸204の回転位置もしくは回転停止位置を検出し、回転軸204の停止位置を制御することができる。本実施例においても、回転軸204および撹拌部材205の回転位置を磁束センサ10の検出出力から判断することができる。そこで、撹拌部材205が振動板201を押し付けた状態で停止していることが分かれば、回転軸204を順方向または逆方向に回転させて撹拌部材205が重り202に接触した状態を回避するように撹拌モータ204aを制御し、回転軸204を回転させる。
これにより、前記停止位置が原因となる撹拌部材205の塑性変形を防止することができる。
その他、特に説明しない各部は前記実施形態の基本構成および実施例1と同様に構成され、同様に機能する。
本実施例3は、振動板201を弾く回転軸204に回転周期ごとに磁界が変動する金属部分を有し、振動板201が非導電性ならば金属部は導電性、振動板201が導電性ならば金属部は非導電性であることが特徴になっている。
本実施例では、磁束センサ10によるセンシングの対象として、金属素材の板状部材である振動板201を用いている。しかしながらこれは一例である。振動板201に求められる条件は、図22において説明したような所定の振動数による振動を生じること、磁束センサ10との間隔の変化に応じて磁束に影響を与え、磁束センサ10の発振信号の周波数に影響を与えることである。
前述の実施形態の基本構成における説明では、磁束センサ10に近づくほど磁束を打ち消してインダクタンスLを減少させる金属材料を用いているが、逆に磁束センサ10に近づくほど磁束を増大させてインダクタンスLを増大させる強磁性体を用いてもよい。
インダクタンスLを減少させる材料とは、主に2種類に分類される。1つ目は非磁性体でかつ導電性の金属、2つ目は磁性体でかつ導電性の金属である。
非磁性でかつ導電性金属の具体例として銅板がある。これは磁石に近接させても磁化されないものの、磁束センサ10からの磁束が銅板内に貫通すると、銅板内で渦電流が発生し、発生した渦電流で磁束が発生する。この銅板内で発生した磁束は、磁束センサ10からの磁束を打ち消すよう作用する。したがって磁束センサ10と銅板の距離が短ければ短いほど打ち消す作用が高まり、磁束センサ10のインダクタンスLが減少し、これにより発振周波数を示す式の分母のLが小さくなることにより発振周波数が増加する。
磁性でかつ導電性金属の具体例としてSUS板(ステンレス板)や鉄板がある。導電性であるため渦電流に関しては前述の銅板と同じ特徴を有するが、透磁率が高いため、磁束センサ10からの磁束を増大させる効果も併せ持つ。磁束の打ち消し効果と増大効果の差分となるが、磁束センサ10と金属板の距離が短くなるにつれ、打ち消し効果の方が優り、磁束センサ10のインダクタンスLが減少し、これにより前記非磁性でかつ導電性の金属と同様に、発振周波数が増加する。
インダクタンスLを増加させる材料とは、磁性体でかつ非導電性(絶縁体)などがある。具体例としてフェライト材や、電子写真で使用する現像剤キャリアなどである。非導電体であるため材料内部に磁束が貫通しても渦電流が流れない。そのため磁束が発生しないので磁束センサ10からの磁束を打ち消さない。また、透磁率が空気に比べ非常に高いため、気中に有った時の磁束センサ10からの磁束に比べ、この材料を近づけることで大幅に磁束が増加し、インダクタンスLが増大することになる。これにより発振周波数を示す式
f=1/(2π √(LC))
の分母のLが大きくなることにより発振周波数が減少する。
本実施例に係る磁束センサ10は、磁性でかつ導電性金属としてSUS板を用いており、近接すると周波数が高くなる。
一方、トリガ点検出のための金属として、磁性体でかつ非導電性(絶縁体)のフェライト材を用いている。このようにトリガ点検出のための金属としてフェライトを用いると、フェライトが磁束センサ10に近接すると周波数が低くなる。
図38は実施例3に係るサブホッパー200の内部構造を示す図であり、同図(a)は斜視図、同図(b)は平面図である。図38は、本実施形態における基本的な構成を示す図4に対応している。図39はサブホッパー200を回転軸204の軸に対して垂直に断面した断面図である。図38および図39から分かるように、本実施例3では、回転軸204の平面部204bに、撹拌部材205とは逆方向、すなわち逆位相になるようにフェライト205jが片持ち梁205kに取り付けられている。
図40は重り202とフェライト205jの関係を示す要部斜視図、図41は重り202とフェライト205jの関係を示す要部正面図である。フェライト205jは、これらの図から分かるように、振動板201の重り202の先端側の空間を通過するように配置されている。すなわち、フェライト205jは振動板201に接触することなく、回転するように配置されている。その際、磁束センサ10から振動板201までの距離とさほど変わらない距離の位置にフェライト205jが通るようになっている。
フェライト205jは、撹拌部材205が図30の位置にあるときに、図40および図41に示すように重り202の自由端側の空間に位置する。これにより、フェライト205jの通過を磁束センサ10が確実に検知することができる。
図42は、実施例3における磁束センサ10の出力波形を示す図である。中央より左側は撹拌部材205でステンレス(SUS)製の振動板201をサブホッパー200の筐体200aの内壁に押し付け、振動板201を弾いたときの磁束センサ10の出力波形である。中央から右側は、フェライト205jが磁束センサ10に近づいたときの波形である。この構成において、
「振動板201が内壁から最も離れたときに得られる周波数>閾値>フェライト205j近接時の周波数」
となるように閾値を設定すれば、確実に回転軸204の回転位置のホームポジションを得ることができる。
このホームポジションを基点とすれば、その基点から振動板201を撹拌部材205が振動させるまでの撹拌モータ204aのモータ駆動時間が導き出され、振動板201が振動したか否かを判断することができる。また、フェライト205jが磁束センサ10に近接するタイミングで撹拌モータ204aを停止すれば、撹拌部材205が振動板201を筐体200aの内壁側に押し付けた状態で回転軸204が停止することはない。
なお、本実施例においても、図34のブロック図に記載したコントローラ20によって磁束センサ10の出力を検出し、回転軸204の停止位置を制御することができる。
これにより、前記停止位置が原因となる撹拌部材205の塑性変形を防止することができる。
その他、特に説明しない各部は前記実施形態の基本構成および実施例1と同様に構成され、同様に機能する。
図43は図1に示した画像形成装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。同図において、画像形成装置(プリンタ)100は、画像形成装置100本体の制御を行うプリンタコントローラ100aと、用紙に画像を印刷するためのプリンタエンジン100bと、ユーザが入力を行い画像形成装置本体の状態等を表示する操作パネル100cとから基本的に構成され、ネットワークNTと繋がっている。
ネットワークNTは例えばサーバとの通信を行うためのものである。プリンタエンジン100bはプリンタコントローラ100aからの信号により印字部(画像形成部)を制御し、また給紙部より転写紙を給紙することで、画像を形成する。操作パネル100cはユーザが入力を行い、また、画像形成装置100本体の状態等を表示する表示装置を備えたユーザI/Fである。
プリンタコントローラ100aは、そのとき設定されている制御モードおよびホストから受け取った制御コードにしたがって、ホストからの印字データをビデオデータに変換してプリンタエンジン100bへ出力する制御機構の総称である。プリンタコントローラ100aは、ネットワークI/F100d、プログラムROM100e、フォントROM100f、操作部I/F100g、CPU100h、RAM100i、NV−RAM100j、エンジンI/F100k、およびHDD(ハードディスク装置)100mの各モジュールを含む。
各モジュールの機能は、次の通りである。ネットワークI/F100dは、サーバとの通信を行うためのインターフェースであり、プログラムROM(Programmable Read Only Memory)100eは、プリンタコントローラ100a内でのデータの管理および周辺モジュールを制御するためのプログラムを格納している。フォントROM(FONT ROM)100fは、印字に使用されるさまざまな種類のフォントを格納している。操作部I/F100gは操作パネル100cのインターフェースである。
CPU(Central Processing Unit、以下、同様。)100hはプログラムROM100eに格納されたプログラムの手順にしたがってホストからのデータ(印字データ、制御データ)を処理する。RAM(Random Access Memory)100iは、CPU100hが処理するときのワークメモリであり、ホストからのデータを一時記憶するバッファおよびバッファに記憶されたデータを処理するメモリ等に使われる。
NV−RAM100jは、電源を切っても保持したいデータを格納しておくための不揮発性RAMである。エンジンI/F100kはプリンタコントローラ100aからプリンタエンジン100bを制御するインターフェースである。HDD100mは、大容量のデータを読み書き可能に保持する大容量記憶媒体である。
以上のように、本実施形態によれば、次のような効果を奏する。なお、以下の説明では、特許請求の範囲における各構成要素と本実施形態の各部について対応を取り、両者の用語が異なる場合には後者をかっこ書きで示し、両者の対応関係を明確にした。
(1) 容器(サブホッパー200)内の粉体(トナー206)残量を検知する粉体検知装置(振動板201、磁束センサ10、コントローラ20)であって、前記容器(サブホッパー200)の外側に配置され所定の周波数の信号を出力する発振部(磁束センサ10)と、前記発振部(磁束センサ10)と対向し前記容器(サブホッパー200)の内側に配置された、磁束に影響する素材によって形成された振動部(振動板201)と、回転駆動手段(撹拌モータ204a)によって駆動され前記粉体(トナー206)を撹拌し、前記振動部(振動板201)を振動させるとともに磁界変動を発生させる撹拌部材(205)と、前記発振部(磁束センサ10)の発振信号の周波数関連情報を取得し、前記周波数関連情報の変化に基づいて前記振動部(振動板201)の振動状態を検知し、その検知結果に基づいて前記容器内(サブホッパー200)の粉体(トナー206)の残量を検知する検知処理手段(CPU21)と、前記磁界変動(図32、図33、図37、図42)を検出し、検出結果に基づいて前記撹拌部材(205)の位置を検出する位置検出手段(CPU21)と、検出された前記撹拌部材(205)の撹拌動作終了時の位置が、前記撹拌部材(205)が前記振動部(振動板201もしくは重り202)に接触して変形する位置(図26(b)〜(d))であるとき、前記撹拌部材(205)が変形しない位置(図26(a)、(e)、(f))まで前記撹拌部材(205)を回転させる回転駆動制御手段(撹拌モータ制御部25、ASIC22、CPU21)と、を備えたので、撹拌部材205の塑性変形を防止し、高精度の粉体(トナー206)残量検知を行うことができる。
すなわち、撹拌部材205が重り202の頂点直前で印刷JOB終了した場合(例えば図26(d))、撹拌部材205に一番強いストレスが加わった状態で停止する。しかしながら、位置検出手段(CPU21)が停止位置を検出できるので、少なくとも撹拌部材205が重り202に接触して変形しないだけの角度、あるいはステップ数、撹拌部材205を順方向あるいは逆回転に回転させる。これにより、撹拌部材205にかかるストレスを低減し、塑性変形しない位置(図26(a)、図26(e)等)まで移動させることができる。図26(a)は、撹拌部材205が接触しているが変形していない状態であり、図42では、磁束センサの波形が立ち上がり始めた箇所である。図26(d)は、撹拌部材205が最も変形した状態であり、図42では、磁束センサの波形のピーク位置である。すなわち、図42では、停止位置での磁束センサ波形の立ち上がり箇所とピークの間にある場合、撹拌部材205が変形している範囲に相当する。
(2) 容器(サブホッパー200)内の粉体(トナー206)残量を検知する粉体検知装置(振動板201、磁束センサ10、コントローラ20)であって、前記容器(サブホッパー200)の外側に配置され所定の周波数の信号を出力する発振部(磁束センサ10)と、前記発振部(磁束センサ10)と対向し前記容器(サブホッパー200)の内側に配置された、磁束に影響する素材によって形成された振動部(振動板201)と、回転駆動手段(撹拌モータ204a)によって駆動され前記粉体(トナー206)を撹拌し、前記振動部(振動板201)を振動させるとともに磁界変動を発生させる撹拌部材(205)と、前記発振部(磁束センサ10)の発振信号の周波数関連情報を取得し、前記周波数関連情報の変化に基づいて前記振動部(振動板201)の振動状態を検知し、その検知結果に基づいて前記容器内(サブホッパー200)の粉体(トナー206)の残量を検知する検知処理手段(CPU21)と、前記検知処理手段(CPU21)によって検知される前記振動部の振動状態に基づき、前記撹拌部材(205)の塑性変形の有無を判定する塑性変形判定手段(CPU21)と、を備えた。
(3) 前記(1)または(2)に係る粉体検知装置において、前記撹拌部材205は回転軸204を含み、前記回転軸204は前記振動部(振動板201)とは異なる材質の金属からなり(例えば前者が黄銅製、後者がステンレス)、前記対向する空間を通る磁束G1,G2の状態を変動させる外形形状部分(平面部204b)を含むので、撹拌部材205の回転に伴って周期的に発生する磁界変動(図32、図33)を検出し、磁束センサ10によって検出される当該磁界変動の検出結果に基づいて前記撹拌部材205の位置を検出する位置検出手段(CPU21)を備えているので、磁界変動の検出結果に基づいて撹拌部材205の回転位置を検出することができる。これにより、回転位置を検出ためのセンサあるいはエンコーダなどの検出装置を設けることなくソフト的な処理だけで撹拌部材205の回転方向の位置検出が可能となる。
(4) 前記(3)に係る粉体検知装置において、前記外形形状が、前記回転軸204の外面を軸方向に平行に所定深さ切削(Dカット)して形成される平面形状であるので、簡単な加工で回転軸204に磁界変動を検出するための平面形状を形成することができる。
(5) 前記(4)に係る粉体検知装置において、前記撹拌部材205は、前記振動部(振動板201)を弾く板状部分(基端部205gから先端部205iの間の部分)を含み、当該板状部分は、前記回転軸204の平面形状の部分(平面部204b)に固定されているので、撹拌部材205の回転軸204から突出した部分が十分に撓み、確実に振動部(振動板201)を筐体200aの内壁側に押し込むことができる。これにより、振動部(振動板201)に対して検出に必要な振動を与えることができる。
(6) 前記(5)に係る粉体検知装置において、前記板状部分(基端部205gから先端部205iの間の部分)に金属板(金属プレート205e)を備えたので、金属板(金属プレート205e)が回転軸204の平面部204bより発振部(磁束センサ10)側により近接することが可能となり、その分、検出感度を向上させることができる。
(7) 前記(1)または(2)に係る粉体検知装置において、前記撹拌部材205は回転軸204と前記磁界変動を発生させる金属(フェライト205j)部分とを含み、前記金属(フェライト205j)部分は片持ち梁205kにより前記回転軸204に取り付けられているので、回転軸204よりも前記金属(フェライト205j)部分を確実に発振部(磁束センサ10)側に近づけることができる。
(8) 前記(7)に係る粉体検知装置において、前記撹拌部材205は前記振動部(振動板201)を弾く板状部分(基端部205gから先端部205iの間の部分)を含み、前記片持ち梁205kは前記板状部分(基端部205gから先端部205iの間の部分)の延出方向(図39における回転軸204から左側の方向)とは逆方向(図39における回転軸204から左側の方向)に延出して前記回転軸204に固定されているので、発振部(磁束センサ10)が検出する振動部(振動板201)の検出波形と金属(フェライト205j)部分の検出波形が逆位相となる。そのため位相が逆転する位置を基準に確実に回転軸204の回転位置のホームポジションを得ることができる。
(9) 前記(1)ないし(7)のいずれか1項に記載の粉体検知装置であって、検知処理手段(CPU21)は、前記磁界変動の磁界変動量が最大または最小になった時点から一定時間後に前記容器(サブホッパー200)内の粉体(トナー206)の残量検知を実行するので、振動部(振動板201)が弾かれた直後に粉体(トナー206)の残量検知を行うことができる。その結果、高精度の残量検知結果を得ることが可能となる。
(10) 前記(1)ないし(9)のいずれかの粉体検知装置(振動板201、磁束センサ10、コントローラ20)と、現像装置(現像器112)によって潜像を顕像化する画像形成手段(画像形成部106)と、を備え、前記現像装置(現像器112)が前記粉体検知装置を含む本実施形態に係る画像形成装置100によれば、前記(1)ないし(9)に記載した効果を奏する画像形成装置を構成することができる。
(11) 容器(サブホッパー200)内の粉体(トナー206)残量を検知する粉体検知方法であって、前記容器(サブホッパー200)の外側に配置された発振部(磁束センサ10)が、所定の周波数の信号を出力し、回転駆動手段(撹拌モータ204a)によって駆動され前記粉体(トナー206)を撹拌する撹拌部材(205)が、前記発振部(磁束センサ10)と対向し前記容器(サブホッパー200)の内側に配置された、磁束に影響する素材によって形成された振動部(振動板201)を振動させるとともに磁界変動を発生させ、検知処理手段(CPU21)が、前記発振部(磁束センサ10)の発振信号の周波数関連情報を取得し、前記周波数関連情報の変化に基づいて前記振動部(振動板201)の振動状態を検知し、その検知結果に基づいて前記容器(サブホッパー200)内の粉体(トナー206)の残量を検知し、位置検出手段(CPU21)が、前記磁界変動を検出し、検出結果に基づいて前記撹拌部材(205)の位置を検出し、回転駆動制御手段(撹拌モータ制御部25、ASIC22、CPU21)が、検出された前記撹拌部材(205)の撹拌動作終了時の位置が、前記撹拌部材(205)が前記振動部(振動板201)に接触して変形する位置であるとき、前記撹拌部材(205)が変形しない位置まで前記撹拌部材(205)を回転させるので、前記(1)と同様の作用、効果を奏する。
(12) また、容器(サブホッパー200)内の粉体(トナー206)残量を検知する粉体検知方法であって、前記容器(サブホッパー200)の外側に配置された発振部(磁束センサ10)が、所定の周波数の信号を出力し、回転駆動手段(撹拌モータ204a)によって駆動され前記粉体(トナー206)を撹拌する撹拌部材(205)が、前記発振部(磁束センサ10)と対向し前記容器(サブホッパー200)の内側に配置された、磁束に影響する素材によって形成された振動部(振動板201)を振動させ、検知処理手段(CPU21)が、前記発振部(磁束センサ10)の発振信号の周波数関連情報を取得し、前記周波数関連情報の変化に基づいて前記振動部(振動板201)の振動状態を検知し、その検知結果に基づいて前記容器(サブホッパー200)内の粉体(トナー)の残量を検知し、塑性変形判定手段(CPU21)が、前記検知処理手段(CPU21)によって検知される前記振動部の振動状態に基づき、前記撹拌部材(205)の塑性変形の有無を判定する。
さらに、容器(サブホッパー200)内の粉体(トナー206)残量を検知する粉体検知装置(振動板201、磁束センサ10、コントローラ20)であって、前記容器(サブホッパー200)の外側に配置され、空間を通る磁束の変動に応じた周波数の信号を出力する発振部(磁束センサ10)と、前記発振部(磁束センサ10)と対向し前記容器(サブホッパー200)の内側に配置された、磁束に影響する素材によって形成された振動部(振動板201)と、回転駆動手段(撹拌モータ204a)によって駆動され、回転駆動手段(撹拌モータ204a)によって駆動され、回転駆動により前記粉体(トナー206)を撹拌するとともに前記振動部(振動板201)を弾いて前記振動部(振動板201)を振動させる部材であり、前記回転駆動により磁束を変動させる部位を有する撹拌部材と、を備えた粉体検知装置についても説明した。
なお、本発明は前述した実施形態および実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施形態および実施例は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
10 磁束センサ(粉体検知装置、発振部)
20 コントローラ(粉体検知装置)
21 CPU(検知処理手段、位置検出手段、回転駆動制御手段)
22 ASIC(回転駆動制御手段)
25 撹拌モータ制御部(回転駆動制御手段)
100 画像形成装置
106 画像形成部(画像形成手段)
112 現像器(現像装置)
200 サブホッパー(容器)
200a 筐体
201 振動板(粉体検知装置、振動部)
202 重り
204 回転軸
204a 撹拌モータ
204b 平面部(平面形状部分)
205 撹拌部材
205e 金属プレート(金属板)
205g 基端部
205i 先端部
205j フェライト
205k 片持ち梁
206 トナー(粉体)
特開2013−037280号

Claims (13)

  1. 容器内の粉体残量を検知する粉体検知装置であって、
    前記容器の外側に配置され所定の周波数の信号を出力する発振部と、
    前記発振部と対向し前記容器の内側に配置された、磁束に影響する素材によって形成された振動部と、
    回転駆動手段によって駆動され前記粉体を撹拌し、前記振動部を振動させるとともに磁界変動を発生させる撹拌部材と、
    前記発振部の発振信号の周波数関連情報を取得し、前記周波数関連情報の変化に基づいて前記振動部の振動状態を検知し、その検知結果に基づいて前記容器内の粉体の残量を検知する検知処理手段と、
    前記磁界変動を検出し、検出結果に基づいて前記撹拌部材の位置を検出する位置検出手段と、
    検出された前記撹拌部材の撹拌動作終了時の位置が、前記撹拌部材が前記振動部に接触して変形する位置であるとき、前記撹拌部材が変形しない位置まで前記撹拌部材を回転させる回転駆動制御手段と、
    を備えた粉体検知装置。
  2. 容器内の粉体残量を検知する粉体検知装置であって、
    前記容器の外側に配置され所定の周波数の信号を出力する発振部と、
    前記発振部と対向し前記容器の内側に配置された、磁束に影響する素材によって形成された振動部と、
    回転駆動手段によって駆動され前記粉体を撹拌し、前記振動部を振動させる撹拌部材と、
    前記発振部の発振信号の周波数関連情報を取得し、前記周波数関連情報の変化に基づいて前記振動部の振動状態を検知し、その検知結果に基づいて前記容器内の粉体の残量を検知する検知処理手段と、
    前記検知処理手段によって検知される前記振動部の振動状態に基づき、前記撹拌部材の塑性変形の有無を判定する塑性変形判定手段と、
    を備えた粉体検知装置。
  3. 請求項1または2に記載の粉体検知装置であって、
    前記撹拌部材は回転軸を含み、
    前記回転軸は前記振動部とは異なる材質の金属からなり、前記対向する空間を通る磁束の状態を変動させる外形形状の部分を含む粉体検知装置。
  4. 請求項3に記載の粉体検知装置であって、
    前記外形形状が、前記回転軸の外面を軸方向に平行に所定深さ切削して形成される平面形状である粉体検知装置。
  5. 請求項4に記載の粉体検知装置であって、
    前記撹拌部材は、前記振動部を弾く板状部分を含み、当該板状部分は、前記回転軸の平面形状の部分に固定された粉体検知装置。
  6. 請求項5に記載の粉体検知装置であって、
    前記板状部分に金属板を備えた粉体検知装置。
  7. 請求項1または2に記載の粉体検知装置であって、
    前記撹拌部材は回転軸と磁界変動を発生させる金属部分とを含み、
    前記金属部分は片持ち梁により前記回転軸に取り付けられた粉体検知装置。
  8. 請求項7に記載の粉体検知装置であって、
    前記撹拌部材は前記振動部を弾く板状部分を含み、
    前記片持ち梁は前記板状部分の延出方向とは逆方向に延出して前記回転軸に固定された粉体検知装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の粉体検知装置であって、
    前記検知処理手段は、磁界変動の磁界変動量が最大または最小になった時点から一定時間後に前記容器内の粉体の残量検知を実行する粉体検知装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の粉体検知装置と、
    現像装置によって潜像を顕像化する画像形成手段と、
    を備え、
    前記現像装置が前記粉体検知装置を含む画像形成装置。
  11. 容器内の粉体残量を検知する粉体検知方法であって、
    前記容器の外側に配置された発振部が、所定の周波数の信号を出力し、
    回転駆動手段によって駆動され前記粉体を撹拌する撹拌部材が、前記発振部と対向し前記容器の内側に配置された、磁束に影響する素材によって形成された振動部を振動させるとともに磁界変動を発生させ、
    検知処理手段が、前記発振部の発振信号の周波数関連情報を取得し、前記周波数関連情報の変化に基づいて前記振動部の振動状態を検知し、その検知結果に基づいて前記容器内の粉体の残量を検知し、
    位置検出手段が、前記磁界変動を検出し、検出結果に基づいて前記撹拌部材の位置を検出し、
    回転駆動制御手段が、検出された前記撹拌部材の撹拌動作終了時の位置が、前記撹拌部材が前記振動部に接触して変形する位置であるとき、前記撹拌部材が変形しない位置まで前記撹拌部材を回転させる粉体検知方法。
  12. 容器内の粉体残量を検知する粉体検知方法であって、
    前記容器の外側に配置された発振部が、所定の周波数の信号を出力し、
    回転駆動手段によって駆動され前記粉体を撹拌する撹拌部材が、前記発振部と対向し前記容器の内側に配置された、磁束に影響する素材によって形成された振動部を振動させ、
    検知処理手段が、前記発振部の発振信号の周波数関連情報を取得し、前記周波数関連情報の変化に基づいて前記振動部の振動状態を検知し、その検知結果に基づいて前記容器内の粉体の残量を検知し、
    塑性変形判定手段が、前記検知処理手段によって検知される前記振動部の振動状態に基づき、前記撹拌部材の塑性変形の有無を判定する
    粉体検知方法。
  13. 容器内の粉体残量を検知する粉体検知装置であって、
    前記容器の外側に配置され、空間を通る磁束の変動に応じた周波数の信号を出力する発振部と、
    前記発振部と対向し、前記容器の内側に配置された、磁束に影響する素材によって形成された振動部と、
    回転駆動手段によって駆動され、回転駆動により前記粉体を撹拌するとともに前記振動部を弾いて前記振動部を振動させる部材であり、前記回転駆動により磁束を変動させる部位を有する撹拌部材と、
    を備えた粉体検知装置。
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