JP2018116135A - 異常検知装置、画像形成装置、検知方法 - Google Patents

異常検知装置、画像形成装置、検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粉体の残量を検知する機構に含まれる振動付与部の劣化を判断すること。
【解決手段】対向する空間を通る磁束の状態に応じた周波数の信号を出力する磁束センサ10と、磁束に影響する素材によって形成され且つ容器の筐体を介して磁束センサ10と対向して配置された振動板201と、振動板201を振動させる振動付与部205と、磁束センサ10の発振信号のカウント値を所定の周期で取得し、振動板201の振動に応じて変化するカウント値の変化に基づいて振動板201の振動状態を検知し、カウント値に基づいて算出される周波数の範囲が検知機構の異常と関連付けられた周波数比較情報に基づいて振動付与部205の劣化具合を判断する。
【選択図】図24

Description

本発明は、異常検知装置、画像形成装置、検知方法に関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置のうち、画像形成出力の方式として、感光体上に形成された静電潜像を現像して形成された画像を用紙に転写することによって画像形成出力を行う電子写真方式が知られている。
電子写真方式の画像形成装置においては、感光体上に形成された静電潜像を現像する現像器に対して、現像剤の供給元となる容器から現像剤を供給する。このように供給される現像剤の残量を検知するための方法として、例えば、現像剤を撹拌するための部材によって被加圧シートを変形させ、この被加圧シートの変形に伴う被検知部材の変化を参照する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された方法の場合、容器内のトナーの量が被加圧シートの変形に対して一様に反映されるとは限らない。また、被加圧シートの経時変化や、被加圧シートへの現像剤の付着など、検知精度に問題がある。
このような問題に対し、磁束に影響する素材によって形成された振動板を容器内のトナーに接触するように配置し、振動板を貫通する磁束の状態に応じた周波数の信号を出力する発振部の発振信号に基づいてトナーが少なくなったことを検知する方法が考えられる。このような方法によれば、容器内のトナーが多い状態では振動板の振動が妨げられ、発振信号の周波数の経時変化は、振動板の振動が早期に収束する場合に対応した状態となる。
他方、容器内のトナーが少ない状態では振動板の振動が粉体によって妨げられないため、発振信号の周波数の経時変化は、振動板の振動が長期間継続する場合に対応した状態となる。したがって、発振信号の周波数の経時変化に基づき、容器内のトナーが少なくなったことを検知することが可能である。
しかしながら、このような検知が可能となるのは、上述した発振部や振動板が意図した通りに配置され機能している場合に限られる。すなわち、異常が発生して発振部や振動部が致した通りに機能しない状況においては、正確な粉体の検知が困難である。なお、このような課題は、電子写真方式に用いられる現像器内のトナー残量の検知に限らず、容器内における粉体の残量検知において同様に課題となり得る。
また、トナーを撹拌するために回転体に貼り付けられたプラスチック板などの振動付与部によって振動板を弾いて振動させる容器の場合、振動付与部の劣化にともなって振動板が意図した通りに機能しないことがある。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、粉体の残量を検知する機構に含まれる振動付与部の劣化を判断することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、対向する空間を通る磁束の状態に応じた周波数の信号を出力する発振部と、容器の内部に配置され、前記容器の筐体を介して前記発振部と対向するとともに、前記発振部と対向する方向に振動し、磁束に影響する素材によって形成された振動部と、前記振動部を振動させる振動付与部と、前記発振部の発振信号の周波数に関する周波数関連情報を所定の周期で取得し、前記振動部の振動に応じて変化する前記周波数関連情報の変化に基づいて前記振動部の振動状態を検知する検知処理部とを含み、前記検知処理部は、前記周波数関連情報に基づいて前記振動付与部の劣化具合を判断することを特徴とする。
本発明によれば、粉体の残量を検知する機構に含まれる振動付与部の劣化を判断することが可能となる。
本発明の実施形態に係る磁束センサが搭載される現像器を含む画像形成装置の機械的構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るトナーの供給構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るサブホッパーの概観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るサブホッパーの概観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る磁束センサの回路構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る磁束センサの出力信号のカウント態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る磁束センサの概観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る磁束センサの信号を取得するコントローラの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る磁束センサと振動板との配置関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る振動板を磁束が通る際の作用を示す図である。 本発明の実施形態に係る振動板と磁束センサとの距離に応じた磁束センサの発振周波数を示す図である。 本発明の実施形態に係る振動板の配置状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る振動板と振動付与部との配置関係を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る振動板と振動付与部との配置関係を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る振動板と振動付与部との配置関係を示す上面図である。 本発明の実施形態に係る振動板と振動付与部との配置関係を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る振動板の振動状態を示す上面図である。 本発明の実施形態に係る振動板の振動状態と現像剤との関係を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る振動板の振動の減衰に応じて変化する磁束センサの発振周波数に応じたカウント値の経時変化を示す図である。 本発明の実施形態に係るトナー残量の検知動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るカウント値の解析態様を示す図である。 本発明の実施形態に係るカウント値のサンプリング周期および振動板の振動周期の関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る磁束センサと振動板との間隔を示す図である。 本発明の実施形態に係る振動付与部の劣化具合ごとに振動板の挙動を示す図である。 本発明の実施形態に係る振動付与部の劣化具合を判断する動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るコイルの他の例を示す側面図である。 本発明の実施形態に係るコイルの他の例を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る一体型センサの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る一体型センサを用いる場合における振動付与部の劣化具合を判断する動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、電子写真方式の画像形成装置において、感光体上に形成された静電潜像を現像する現像器と、現像剤であるトナーの供給元である容器との間でトナーを保持するサブホッパーにおけるトナーの残量検知を例として説明する。そのような残量検知の機構における異常の検知方法が本実施形態に係る特徴の1つである。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置100に含まれる画像形成出力のための機構を示す側面図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置100は、無端状移動手段である搬送ベルト105に沿って各色の画像形成部106K〜106Yが並べられた構成を備える、いわゆるタンデムタイプのものである。すなわち、給紙トレイ101から給紙ローラ102により分離給紙される用紙(記録媒体の一例)104に転写するための中間転写画像が形成される中間転写ベルトである搬送ベルト105に沿って、この搬送ベルト105の搬送方向の上流側から順に、複数の画像形成部(電子写真プロセス部)106Y、106M、106C、106K(以降、総じて画像形成部106とする)が配列されている。
また、給紙トレイ101から給紙された用紙104は、レジストローラ103によって一度止められ、画像形成部106における画像形成のタイミングに応じて搬送ベルト105から画像の転写位置に送り出される。
複数の画像形成部106Y、106M、106C、106Kは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部106Kはブラックの画像を、画像形成部106Mはマゼンタの画像を、画像形成部106Cはシアンの画像を、画像形成部106Yはイエローの画像をそれぞれ形成する。なお、以下の説明においては、画像形成部106Yについて具体的に説明するが、他の画像形成部106M、106C、106Kは画像形成部106Yと同様であるので、その画像形成部106M、106C、106Kの各構成要素については、画像形成部106Yの各構成要素に付したYに替えて、M、C、Kによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
搬送ベルト105は、回転駆動される駆動ローラ107と従動ローラ108とに架け渡されたエンドレスのベルト、すなわち無端状ベルトである。この駆動ローラ107は、駆動ローラ107を駆動させる駆動モータにより回転駆動させられ、この駆動モータと、駆動ローラ107と、従動ローラ108とが、無端状移動手段である搬送ベルト105を移動させる駆動手段として機能する。
画像形成に際しては、回転駆動される搬送ベルト105に対して、最初の画像形成部106Yが、ブラックのトナー画像を転写する。画像形成部106Yは、感光体としての感光体ドラム109Y、この感光体ドラム109Yの周囲に配置された帯電器110Y、光書き込み装置111、現像器112Y、感光体クリーナ113Y、除電器等から構成されている。光書き込み装置111は、それぞれの感光体ドラム109Y、109M、109C、109K(以降、総じて「感光体ドラム109」という)に対して光を照射するように構成されている。
画像形成に際し、感光体ドラム109Yの外周面は、暗中にて帯電器110Yにより一様に帯電された後、光書き込み装置111からのイエロー画像に対応した光源からの光により書き込みが行われ、静電潜像が形成される。現像器112Yは、この静電潜像をイエロートナーにより可視像化し、このことにより感光体ドラム109Y上にイエローのトナー画像が形成される。
このトナー画像は、感光体ドラム109Yと搬送ベルト105とが当接もしくは最も接近する位置(転写位置)で、転写器115Yの働きにより搬送ベルト105上に転写される。この転写により、搬送ベルト105上にイエローのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム109Yは、外周面に残留した不要なトナーを感光体クリーナ113Yにより払拭された後、除電器により除電され、次の画像形成のために待機する。
以上のようにして、画像形成部106Yにより搬送ベルト105上に転写されたイエローのトナー画像は、搬送ベルト105のローラ駆動により次の画像形成部106Mに搬送される。画像形成部106Mでは、画像形成部106Yでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム109M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が既に形成されたイエローの画像に重畳されて転写される。
搬送ベルト105上に転写されたイエロー、マゼンタのトナー画像は、さらに次の画像形成部106C、106Kに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム109C上に形成されたシアンのトナー画像と、感光体ドラム109K上に形成されたブラックのトナー画像とが、既に転写されている画像上に重畳されて転写される。こうして、搬送ベルト105上にフルカラーの中間転写画像が形成される。
給紙トレイ101に収納された用紙104は最も上のものから順に送り出され、その搬送経路が搬送ベルト105と接触する位置もしくは最も接近する位置において、搬送ベルト105上に形成された中間転写画像がその紙面上に転写される。これにより、用紙104の紙面上に画像が形成される。紙面上に画像が形成された用紙104は更に搬送され、定着器116にて画像を定着された後、画像形成装置の外部に排紙される。
また、搬送ベルト105に対してベルトクリーナ118が設けられている。ベルトクリーナ118は、図1に示すように、搬送ベルト105から用紙104への画像の転写位置の下流側であって、感光体ドラム109よりも上流側において搬送ベルト105に押し当てられたクリーニングブレードであり、搬送ベルト105の表面に付着したトナーを掻きとる現像剤除去部である。
次に、現像器112に対してトナーを供給するための構成について図2を参照して説明する。CMYK各色においてトナーの供給構成はおおむね共通しており、図2においては1つの現像器112に対する供給構成を示す。トナーはトナーボトル117に収容されており、図2に示すように、トナーボトル117からトナーボトル供給路120を介してサブホッパー200にトナーが供給される。
サブホッパー200は、トナーボトル117から供給されるトナーを一時的に保持し、現像器112内部のトナー残量に応じて現像器112にトナーを供給する。サブホッパー200からサブホッパー供給路119を介して現像器112にトナーが供給される。トナーボトル117内部のトナーが無くなってサブホッパー200にトナーが供給されなくなり、サブホッパー200の内部のトナー量が少なくなった状態を検知することが本実施形態に係る要旨である。
図3は、本実施形態に係るサブホッパー200の概観を示す斜視図である。図3に示すように、サブホッパー200を構成する筐体の外壁には磁束センサ10が取り付けられている。図3においてサブホッパー200の上部は開口となっており、この開口に対してトナーボトル供給路120の形成されたカバーが取り付けられる。また、サブホッパー200内部に保持されているトナーは図3に示すサブホッパー供給路119から送り出される。
図4は、サブホッパー200の内部を示す斜視図である。図4に示すように、サブホッパー200内部の内壁には振動板201が設けられている。振動板201が設けられた内壁は図3において磁束センサ10が取り付けられている外壁の裏側である。したがって、振動板201は磁束センサ10に対向するように配置されている。
振動板201は、長方形の板状の部品であり、長手方向の一端がサブホッパー200の筐体に固定された片持ち状態で配置されている。また、振動板201の長手方向において固定されていない側の端部には重り202が配置されている。重り202は、振動板201が振動した場合の振動数を調整する機能や、振動板201を振動させるための機能を担う。
サブホッパー200内部においては、内部のトナーを撹拌するための構成として、回転軸204およびプラスチックなどの可撓性材料を材質にする撹拌部材である振動付与部205が設けられている。回転軸204は、サブホッパー200内部で回転する軸である。回転軸204に振動付与部205が固定されており、回転軸204の回転に伴って振動付与部205が回転してサブホッパー200内部のトナーが撹拌される。
また、振動付与部205は、トナーの撹拌に加えて、回転により振動板201に設けられた重り202を弾く機能を担う。これにより、振動付与部205が1周回転するたびに重り202が弾かれて振動板201が振動する。すなわち、振動板201が振動部として機能する。
次に、本実施形態に係る磁束センサ10の内部構成について図5を参照して説明する。図5に示すように、本実施形態に係る磁束センサ10は、コルピッツ型のLC発振回路を基本とする発振回路であり、平面パターンコイル11、パターン抵抗12、第一コンデンサ13、第二コンデンサ14、フィードバック抵抗15、アンバッファIC16、17、出力端子18を含む。
平面パターンコイル11は、磁束センサ10を構成する基板上に平面状にパターニングされた信号線によって構成される平面状のコイルである。図5に示すように、平面パターンコイル11は、コイルによって得られるインダクタンスLを有する。平面パターンコイル11は、コイルが形成された平面に対向する空間を通る磁束によってインダクタンスLの値が変化する。その結果、本実施形態に係る磁束センサ10は、平面パターンコイル11のコイル面が対向する空間を通る磁束に応じた周波数の信号を発振する発振部として用いられる。
パターン抵抗12は、平面パターンコイル11と同様に基板上に平面状にパターニングされた信号線によって構成される抵抗である。本実施形態に係るパターン抵抗12は、つづら折り状に形成されたパターンであり、これによって直線状のパターンよりも電流の流れにくい状態を作り出している。このパターン抵抗12を設けることが本実施形態に係る要旨の1つである。なお、つづら折り状とは、所定の方向に対して複数回往復させるように折り曲げた形状のことを指す。図5に示すように、パターン抵抗12は、抵抗値Rを有する。図5に示すように、平面パターンコイル11とパターン抵抗12とは直列に接続されている。
第一コンデンサ13および第二コンデンサ14は、平面パターンコイル11とともにコルピッツ型LC発振回路を構成する容量である。したがって、第一コンデンサ13及び第二コンデンサ14は、平面パターンコイル11およびパターン抵抗12と直列に接続されている。平面パターンコイル11、パターン抵抗12、第一コンデンサ13、第二コンデンサ14によって構成されるループによって共振電流ループが構成される。
フィードバック抵抗15は、バイアス電圧を安定化させるために挿入される。アンバッファIC16およびアンバッファIC17の機能により、共振電流ループの一部の電位の変動が、共振周波数に応じた矩形波として出力端子18から出力される。
このような構成により、本実施形態に係る磁束センサ10は、インダクタンスL、抵抗値R、第一コンデンサ13、第二コンデンサ14の静電容量Cに応じた周波数fで発振する。周波数fは、以下の式(1)によって表すことができる。

そして、インダクタンスLは、平面パターンコイル11の近傍における磁性体の存在やその濃度によっても変化する。したがって、磁束センサ10の発振周波数により、平面パターンコイル11近傍の空間における透磁率を判断することが可能となる。
また、上述したように、本実施形態に係るサブホッパー200における磁束センサ10は、筐体を介して振動板201と対向して配置されている。したがって、平面パターンコイル11によって発生する磁束は振動板201を通ることとなる。すなわち、振動板201が平面パターンコイル11によって生成される磁束に影響し、インダクタンスLに影響を与える。結果的に、振動板201の存在が磁束センサ10の発振信号の周波数に影響することとなる。これが、本実施形態に係る要旨の1つである。詳細は後述する。
図6は、本実施形態に係る磁束センサ10の出力信号のカウント値の態様を示す図である。磁束センサ10に含まれる平面パターンコイル11によって発生する磁束に変化がなければ、原則として磁束センサ10は同一の周波数で発振を続ける。その結果、図6に示すように、時間経過に応じてカウンタのカウント値は一様に増加し、図6に示すように、t、t、t、t、tそれぞれのタイミングにおいて、aaaah、bbbbh、cccch、ddddh、AAAAhといったカウント値が取得される。
それぞれのタイミングにおけるカウント値を、図6に示すT、T、T、Tそれぞれの期間に基づいて計算することにより、それぞれの期間における周波数が算出される。例えば、2(msec)に相当する基準クロックをカウントすると割込み信号を出力して周波数を計算する場合、それぞれの期間におけるカウント値を2(msec)で割ることにより、図6に示すT、T、T、Tそれぞれの期間における磁束センサ10の発振周波数f(Hz)を算出する。
また、図6に示すように、カウンタのカウント値の上限がFFFFhである場合、期間Tにおける周波数の算出に際して、FFFFhからddddhを引いた値と、AAAAhとの値の合計値を2(msec)で割ることにより発振周波数f(Hz)を算出することができる。
このように、本実施形態に係る画像形成装置100においては、磁束センサ10が発振する信号の周波数を取得し、その取得結果に基づいて磁束センサ10の発振周波数に対応する事象を判断することができる。そして、本実施形態に係る磁束センサ10においては、平面パターンコイル11に対向して配置されている振動板201の状態に応じてインダクタンスLが変化し、結果として出力端子18から出力される信号の周波数が変化する。
その結果、信号を取得するコントローラにおいては、平面パターンコイル11に対向して配置された振動板201の状態を確認することが可能となる。このようにして確認された振動板201の状態に基づいてサブホッパー200内部の現像材の状態を判断することが本実施形態に係る要旨の1つである。
なお、上述したように、発振信号のカウント値を期間で割ることにより周波数が求められるが、カウント値を取得する期間が固定であれば、周波数を示すためのパラメータとして、取得されたカウント値をそのまま用いることも可能である。
図7は、本実施形態に係る磁束センサ10の概観を示す斜視図である。図7においては、図5において説明した平面パターンコイル11およびパターン抵抗12が形成されている面、すなわち、透磁率を検知するべき空間に対向させる検知面が上面に向けられている。
図7に示すように、平面パターンコイル11が形成された検知面においては、平面パターンコイル11と直列に接続されるパターン抵抗12がパターニングされている。図5において説明したように、平面パターンコイル11は平面上に螺旋状に形成された信号線のパターンである。また、パターン抵抗12は、平面上につづら折状に形成された信号のパターンであり、これらのパターンによって上述したような磁束センサ10の機能が実現される。
この平面パターンコイル11およびパターン抵抗12によって形成される部分が、本実施形態に係る磁束センサ10における透磁率の検知部である。磁束センサ10をサブホッパー200に取り付ける際には、この検知部が振動板201に対向するように取り付けられる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置100において磁束センサ10の出力値を取得する構成について図8を参照して説明する。図8は、磁束センサ10の出力値を取得するコントローラ20および磁束センサ10の構成を示す図である。図8に示すように、本実施形態に係るコントローラ20は、CPU(Central Processing Unit)21、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)22、タイマ23、水晶発振回路24および入出力制御ASIC30を含む。図8に示すコントローラ20を含む構成が、粉体検知装置および現像剤残量検知装置として機能する。
CPU21は演算手段であり、ROM(Read Only Memory)等の記憶媒体に記憶されたプログラムに従って演算を行うことにより、コントローラ20全体の動作を制御する。ASIC22は、CPU21やRAM(Random Access Memory)等が接続されたシステムバスと他の機器との接続インタフェースとして機能する。
タイマ23は、水晶発振回路24から入力される基準クロックのカウント値が所定の値になる度に割込み信号を生成してCPU21に出力する。CPU21は、タイマ23から入力される割込み信号に応じて、磁束センサ10の出力値を取得するためのリード信号を出力する。水晶発振回路24は、コントローラ20内部の各デバイスを動作させるための基準クロックを発振する。
入出力制御ASIC30は、磁束センサ10が出力する検知信号を取得して、コントローラ20内部において処理可能な情報に変換する。図8に示すように入出力制御ASIC30は、透磁率カウンタ31、リード信号取得部32、カウント値出力部33を含む。上述したように、本実施形態に係る磁束センサ10は、検知対象の空間における透磁率に応じた周波数の矩形波を出力する発振回路である。
透磁率カウンタ31は、そのような磁束センサ10が出力する矩形波に応じて値をインクリメントするカウンタである。すなわち、透磁率カウンタ31が、周波数を算出する対象の信号の信号数をカウントする対象信号カウンタとして機能する。なお、本実施形態に係る磁束センサ10はCMYK各色の現像器112に接続されるそれぞれのサブホッパー200毎に設けられており、それに伴って透磁率カウンタ31も複数設けられている。
リード信号取得部32は、CPU21からの透磁率カウンタ31のカウント値の取得命令であるリード信号を、ASIC22を介して取得する。リード信号取得部32は、CPU21からのリード信号を取得すると、カウント値出力部33にカウント値を出力させるための信号を入力する。カウント値出力部33は、リード信号取得部32からの信号に応じて、透磁率カウンタ31のカウント値を出力する。
なお、入出力制御ASIC30へのCPU21からのアクセスは、例えばレジスタを介して行われる。そのため、上述したリード信号は、入出力制御ASIC30に含まれる所定のレジスタにCPU21によって値が書き込まれることによって行われる。また、カウント値出力部33によるカウント値の出力は、入出力制御ASIC30に含まれる所定のレジスタにカウント値が格納され、その値をCPU21が取得することによって行われる。図8に示すコントローラ20は、磁束センサ10とは別個に設けられてもよいし、CPU21を含む回路として磁束センサ10の基板上に実装されてもよい。
また、入出力制御ASIC30は、磁束センサ10から発振信号を受信するほか、磁束センサ10を動作させるための電源を供給している。磁束センサ10を動作させるための電源は、本実施系形態においては3.3ボルトである。また、磁束センサ10は、システムグランドの接続線を介して、入出力制御ASIC30側のシステムグランドに接続されている。
このような構成において、CPU21がカウント値出力部33から取得したカウント値に基づいて振動板201の振動状態を検知し、その検知結果に基づいてサブホッパー200内部のトナー残量を検知する。すなわち、所定のプログラムに従ってCPU21が演算を行うことにより、検知処理部が構成される。また、カウント値出力部33から取得されるカウント値が、振動板201の振動に応じて変化する磁束センサ10の周波数を示す周波数関連情報として用いられる。
次に、本実施形態に係る磁束センサ10の発振周波数に対する振動板201による影響について説明する。図9に示すように、磁束センサ10において平面パターンコイル11が形成されている面と振動板201とは、サブホッパー200の筐体を介して対向して配置されている。そして、図9に示すように、平面パターンコイル11の中央を中心とした磁束が発生し、その磁束が振動板201を貫くこととなる。
振動板201は、例えばSUS板によって構成されており、図10に示すように磁束Gが振動板201を貫くことによって振動板201内に渦電流が発生する。この渦電流が磁束Gを発生させ、平面パターンコイル11による磁束Gを打ち消すように作用する。このように磁束G1が打ち消されることにより、磁束センサ10におけるインダクタンスLが減少する。上記式(1)において示すように、インダクタンスLが減少すると発振周波数fは増大する。
平面パターンコイル11による磁束を受けて振動板201内部において発生する渦電流の強さは、磁束の強さのほか、平面パターンコイル11と振動板201との間隔によっても変化する。図11は、平面パターンコイル11と振動板201との間隔に応じた磁束センサ10の発振周波数を示す図である。
振動板201内部に発生する渦電流の強さは、平面パターンコイル11と振動板201との間隔に反比例する。したがって、図11に示すように、平面パターンコイル11と振動板201との間隔が狭くなるほど、磁束センサ10の発振周波数は高くなり、所定の間隔よりも狭くなると、インダクタンスLが低くなり過ぎて発振しなくなる。
本実施形態に係るサブホッパー200においては、図11に示すような特性を利用することにより、磁束センサ10の発振周波数に基づいて振動板201の振動を検知する。そのようにして検知した振動板201の振動に基づいてサブホッパー200内部のトナー残量を検知することが本実施形態に係る要旨である。すなわち、図9に示す振動板201、磁束センサ10、磁束センサ10の出力信号を処理する構成が本実施形態に係る粉体検知装置として用いられる。
振動付与部205によって弾かれた振動板201の振動は、振動板201の剛性や重り202の重量によって定まる固有振動数と、その振動エネルギーを吸収する外的な要因によって定まる減衰率によって表される。振動エネルギーを吸収する外的な要因としては、振動板201を片持ち状態で固定する固定部の固定強度、空気抵抗等の固定要因に加えて、サブホッパー200内部において振動板201に接触するトナーの存在がある。
サブホッパー200内部において振動板201に接触するトナーは、サブホッパー200内部のトナー残量によって変動する。したがって、振動板201の振動を検知することにより、サブホッパー200内部のトナー残量を検知することが可能となる。そのため、本実施形態に係るサブホッパー200内部においては、振動付与部205が振動板201を弾き、回転に応じて定期的に振動板201を振動させる。
次に、サブホッパー200内部における振動板201周辺の部品の配置や、振動付与部205が振動板201を弾くための構成について説明する。図12は、振動板201の周辺の配置関係を示す斜視図である。図12に示すように、振動板201は固定部201aを介してサブホッパー200の筐体に固定されている。
図13は、回転軸204の回転状態として、振動付与部205が振動板201に取り付けられた重り202に接触する前の状態を示す側面図である。図13において、回転軸204は、振動付与部205が時計回りに回転するように回転する。
図13に示すように、重り202は、側面から見た状態において振動板201の板面に対して傾斜を有する形状となっている。この重り202の傾斜面は、振動付与部205が振動板201を弾いて振動させる際に振動付与部205によって押される部分である。図14は、図13に示す状態から振動付与部205が更に回転した状態を示す側面図である。
振動付与部205が重り202に接触した状態で更に回転することにより、重り202に設けられた傾斜に伴って振動板201が押し込まれることとなる。図14においては、外力が加わっていない状態(以降、「定常状態」とする)の振動板201、重り202の位置を破線で示している。図14に示すように、振動板201、重り202が振動付与部205によって押し込まれる。
図15は、図14の状態を示す上面図である。振動板201は固定部201aを介してサブホッパー200の筐体内壁に固定されているため、固定部201a側の位置は変化しない。これに対して、重り202が設けられて自由端となっている反対側の端部は、振動付与部205によって押し込まれることにより回転軸204が設けられた側とは反対側に移動する。結果的に、振動板201は固定部201aを基点として図15に示すように撓む。このように撓んだ状態において、振動板201を振動させるためのエネルギーが蓄えられる。
なお、図15に示すように、本実施形態に係る振動付与部205は、重り202に接触する部分とそれ以外の部分との間に切り込み205aが設けられている。これにより、振動付与部205が重り202を押し込む際に無理な力が加わって振動付与部205が破損してしまうことを防ぐことができる。
また、切り込み205aの始点には丸型部205bが設けられている。これにより、切り込み205aを境に振動付与部205の撓み量が異なった場合に切り込み205aの始点に加わる応力を分散し、振動付与部205の破損を防ぐことができる。
図16は、図14に示す状態から更に振動付与部205が回転した状態を示す側面図である。図16においては、定常状態における振動板201の位置を破線で、図14に示す振動板201の位置を一転鎖線で示している。そして、振動付与部205によって押し込まれて蓄えられた振動エネルギーが解放されることにより反対側に撓んだ振動板201の位置を実線で示している。
図17は、図16の状態を示す上面図である。図16に示すように、振動付与部205による重り202の押圧が解除されると、振動板201に蓄えられた撓みのエネルギーにより、自由端である重り202が設けられた側の端部が反対側に撓むように移動する。
図16、図17に示す状態において、振動板201は、サブホッパー200の筐体を介して対向している磁束センサ10から遠ざかった状態となる。以降、振動板201は振動することにより、磁束センサ10に対して定常状態よりも近づいた状態と、定常状態よりも遠ざかった状態とを繰り返しながら、振動の減衰によって定常状態に戻ることとなる。
図18は、サブホッパー200内部に保持されているトナーの状態を模式的にドットで示した図である。図18に示すようにサブホッパー200内部にトナーが存在すると、振動板201や重り202が振動しながらトナーに接触する。そのため、サブホッパー200内部にトナーが存在しない場合に比べて早く振動板201の振動が減衰する。この振動の減衰の変化に基づいてサブホッパー200内部のトナー残量を検知することができる。
図19は、振動付与部205によって重り202が弾かれた後、振動板201の振動が減衰して振動が止まるまでの、所定期間ごとの磁束センサ10の発振信号のカウント値の変化を示す図である。磁束センサ10の発振信号のカウント値は、発振周波数が高い程多くなる。したがって、図19の縦軸は、カウント値ではなく発振周波数に置き換えることもできる。
図19に示すように、タイミングtにおいて振動付与部205が重り202に接触して重り202を押し込むことにより、振動板201が磁束センサ10に近づいていく。これにより、磁束センサ10の発振周波数が上昇して所定期間ごとのカウント値が上昇する。
そして、タイミングtにおいて振動付与部205による重り202の押圧が解除され、以降、振動板201は蓄えられた振動エネルギーによって振動する。振動板201が振動することにより、振動板201と磁束センサ10との間隔が定常状態を中心として、それよりも広い状態と狭い状態とが繰り返される。その結果、磁束センサ10の発振信号の周波数が振動板201の振動に伴って振動することとなり、所定期間毎のカウント値も同様に振動する。
振動板201の振動の振幅は、振動エネルギーの消費に伴って狭くなっていく。すなわち、振動板201の振動は時間とともに減衰する。そのため、振動板201と磁束センサ10との間隔の変化も時間経過とともに小さくなっていき、図19に示すように、カウント値の時間変化も同様に変化する。
ここで、上述したように、振動板201の振動は、サブホッパー200内部のトナー残量が多い程早く減衰する。したがって、図19に示すような磁束センサ10の発振信号の振動の減衰の態様を解析することにより振動板201の振動がどのように減衰したかを認識し、それによってサブホッパー200内部のトナー残量を知ることができる。
そのため、図19に示すように、カウント値の振動のピークをそれぞれP1、P2、P3、P4、・・・とすると、例えば、以下の式(2)により、振動板201の振動の減衰率ζを求めることができる。式(2)に示すようにタイミングの異なるピーク値の割合を参照することにより、環境変動による誤差をキャンセルして正確な減衰率を求めることができる。換言すると、本実施形態に係るCPU21は、異なるタイミングにおいて取得されたカウント値の比率に基づいて減衰率ζを求める。

なお、上記式(2)においては、図19に示すピークのうちP、PおよびP、Pを用いたが、これは一例であり、他のピークを用いても良い。ただし、振動板201が振動付与部205によって押し込まれて磁束センサ10に最も近付いた状態であるタイミングtにおけるピーク値は、振動付与部205と重り202との摩擦による摺動ノイズが重畳した誤差等を含むため、計算対象とはしないことが好ましい。
仮に図18に示すようにサブホッパー200内部のトナーの存在によって振動の減衰が早められる場合であっても、振動板201の振動数は大きくは変わらない。そのため、上記式(2)に示すように特定のピークの振幅の割合を計算することにより、所定期間における振幅の減衰を計算することができる。
次に、本実施形態に係るサブホッパー200におけるトナー残量検知の動作について図20のフローチャートを参照して説明する。図20に示すフローチャートの動作は、図8に示すCPU21の動作である。図20に示すように、CPU21は、まず振動付与部205によって図14に示すように重り202が押し込まれ、振動が発生することを検知する(S2001)。
上述したように、CPU21は所定期間ごとにカウント値出力部33から磁束センサ10の出力信号のカウント値を取得している。このカウント値は、定常状態であれば図19に示すようにCである。これに対して、図14に示すように重り202が押し込まれると、振動板201が磁束センサ10に近づくにつれてカウント値は上昇することとなる。したがって、CPU21は、カウント値出力部33から取得したカウント値が所定の閾値を上回った場合に、S2001において振動が発生したことを検知する。
S2001の前後に関わらず、CPU21は通常の処理として所定期間毎のカウント値の取得処理は継続して行う。そして、S2001の後、CPU21は、図19に示すような振動板201の振動に応じたカウント値の振動のピーク値を取得する(S2002)。S2002においてCPU21は、継続して所定期間毎に取得されるカウント値を解析することにより、ピーク値を特定する。
図21は、カウント値の解析態様を示す図であり、所定期間毎に取得されるカウント値について、それぞれのカウント値の“番号n”、“カウント値S”に加えて、直前のカウント値との差分の符号“Sn−1−S”が、取得順に示されている。図21に示すような結果において、“Sn−1−S”の符号が反転した一つ前の値がピーク値である。図21の場合、5番および10番がピーク値として採用される。
すなわち、CPU21は、S2001以降、順番に取得されたカウント値について、図21に示す“Sn−1−S”を計算する。そして、計算結果として得られる符号が反転したタイミングにおける“カウント値S”を図19に示すP、P、P・・・といったピーク値として採用する。
なお、上述したように、タイミングtにおける値は避けることが好ましい。タイミングtの値は、S2001の後の最初のピークである。そのため、CPU21は、図21に示すような解析を行って抽出したピーク値のうち、最初の値は破棄する。
また、実際に得られるカウント値は、高周波成分のノイズを含んでいる可能性があり、振動板201の振動によるピークではない位置において“Sn−1−S”の符号が反転するタイミングが生じる場合がある。そのような場合の誤検知を回避するため、CPU21は、カウント値出力部33から取得した値を平滑化処理した上で図21に示す解析を行うことが好ましい。平滑化処理においては移動平均法などの一般的な処理を採用することができる。
このようにしてピーク値を取得すると、CPU21は、上記式(2)の計算により減衰率ζを計算する(S2003)。このため、S2002においては、減衰率の計算に用いるピーク値が得られるまで、図21に示す態様によりカウント値の解析を行う。上記式(2)を用いる場合、CPU21は、Pに相当するピーク値が得られるまでカウント値の解析を行う。
このようにして減衰率ζを算出すると、CPU21は、算出した減衰率ζが所定の閾値以下であるか否かを判断する(S2004)。すなわち、CPU21は、異なるタイミングにおいて取得されたカウント値の比率と所定の閾値との大小関係に基づいて、サブホッパー200内部のトナーが所定の量を下回ったか否かを判断する。図18において説明したように、サブホッパー200の内部に十分なトナーが残っている場合、振動板201の振動は早く減衰するため、減衰率ζは小さくなる。
他方、サブホッパー200内部のトナーが減少すると、それに応じて振動板201の振動の減衰が遅くなり、減衰率ζは大きくなる。したがって、検知するべきトナー残量に応じた減衰率ζを閾値とすることにより、算出された減衰率ζに基づいて、サブホッパー200内部のトナー残量が検知するべき残量(以降、「規定量」とする)にまで減少したことを判断することが可能である。
S2004の判断の結果、算出した減衰率ζが閾値未満であれば(S2004/NO)、CPU21は、サブホッパー200内部には十分な量のトナーが保持されていると判断し、そのまま処理を終了する。他方、算出した減衰率ζが閾値以上であれば(S2004/YES)、CPU21は、サブホッパー200内部のトナー量が規定量を下回っていると判断し、トナー切れ検知を行って処理を終了する(S2005)。
S2005の処理によりトナー切れ検知を行ったCPU21は、画像形成装置100を制御するより上位のコントローラに対して、トナー残量が規定量を下回ったことを示す信号を出力する。これにより、画像形成装置100のコントローラは、特定の色についてのトナー切れを認識し、トナーボトル117からトナーの供給を行うことが可能となる。
次に、本実施形態に係る磁束センサ10の発振信号の周波数、CPU21によるカウント値の取得周期(以降、「サンプリング周期」とする)、振動板201の固有振動数の関係について説明する。図22は、振動板201の1周期分における振動について、サンプリングされたカウント値を示す図である。図22において、振動板201の振動の周期はTplateであり、サンプリング周期はTsampleである。
図19〜図21において説明した態様により振動板201の減衰率ζを高精度に算出すためには、振動板201の振動のピーク値を高精度に取得する必要がある。そのためには、Tplateに対して十分なカウント値のサンプル数が必要であり、そのためにTsampleはTplateに対して十分小さい必要がある。
図22の例においては、Tplateの1周期に対してカウント値のサンプル数は10個である。すなわち、TsampleはTplateの1/10である。図22の態様によれば、図中のTpeakの期間内に必ずサンプリングを行うこととなり、ピーク値を高精度に取得することが可能である。
したがって、仮にCPU21のサンプリング周期Tsampleを1msとすると、振動板201の振動周期Tplateは10ms以上とすることが好ましい。換言すると、CPU21のサンプリング周波数1000Hzに対して、振動板201の固有振動数は100Hz程度であることが好ましく、より好適には、それ以下であることが好ましい。このような振動板201の固有振動数は、振動板201の材質、振動板201の厚みをはじめとした寸法および重り202の重量を調整することによって実現される。
他方、サンプリング周期毎にサンプリングされるカウント値の値が小さすぎると、振動板201の振動に応じたサンプルごとのカウント値の変化が小さくなり、減衰率ζを精度よく算出することができなくなる。ここで、サンプリングされるカウント値の値は磁束センサ10の発振周波数に準じた値となる。
一般的に磁束センサ10の発振周波数は数MHzのオーダーであり、1000Hzのサンプリング周波数でサンプリングを行う場合、サンプリングタイミング毎に1000以上のカウント値を得ることができる。したがって、上述したようなTplate、Tsampleのオーダーにより、減衰率ζを高精度に算出することが可能である。
ただし、振動板201の振動による磁束センサ10と振動板201との間隔の変化に対して、磁束センサ10の発振周波数の変化量が十分になければ、図19に示すような時間に対するカウント値の振動の振幅が小さくなってしまう。その結果、減衰率ζの変化も小さくなってしまい、振動板201の振動によるトナー残量検知の精度も低下してしまう。
磁束センサ10と振動板201との間隔の変化に対する磁束センサ10の発振周波数の変化量を大きくするためには、図11に示すような特性に基づいて、磁束センサ10と振動板201との配置間隔を決定する必要がある。例えば、図中の矢印の区間に示すように、磁束センサ10と振動板201との間隔の変化に対する発振周波数の変化が急峻な範囲に含まれる間隔を、磁束センサ10と振動板201との配置間隔として決定することが好ましい。
図23は、磁束センサ10と振動板201との配置間隔の調整態様を示す図である。図23に示すように、磁束センサ10と振動板201との配置間隔gの調整は、磁束センサ10および振動板201が取り付けられるサブホッパー200の筐体200aの厚みや、振動板201が固定される固定部201aの厚みによって調整することが可能である。
振動付与部205は、プラスチックなどの材質が用いられた可撓性の部材である。そのため、トナーの補給を行うにつれて、振動付与部205は、可撓性(剛性)が変化する、摩耗する、一部が欠ける、復元力が変化するなどして劣化してしまう。そして、このような振動付与部205の劣化具合によって、振動板201に設けられた重り202が振動する際の挙動も変化する。
図24は、振動付与部205の劣化具合ごとに振動板201の挙動を示す図である。図24においては、振動付与部205が正常状態であるときの振動板201の挙動をD、振動付与部205の劣化が小程度であるときの振動板201の挙動をD、振動付与部205の劣化が中程度であるときの振動板201の挙動をD、振動付与部205の劣化が大程度であるときの振動板201の挙動をD、振動付与部205の劣化が特大であるときの振動板201の挙動をDVHとしてそれぞれ示す。
なお、図24では、重り202を弾いた時点のセンサ出力から、所定期間さかのぼったときのセンサ出力の値に極大および極小のピーク値がそれぞれ出現している場合に、極大値をP、PX1、PX2、PX3、PX4、極小値をP、P´とする。ここで、所定期間とは、振動板201の振動特性を考慮し、モータ回転によるセンサ出力の上昇値や、振動によるセンサ出力の変動を誤検知しない範囲にて設定された期間である。
振動付与部205が正常状態である(劣化していない)場合、磁束センサ10の発信信号は、振動板201の挙動Dによって、極大値Pと極小値Pとによって示されるように検知される。また、Sは、重り202が押し込まれることによって振動板201の位置が変化して磁束センサ10の発信信号の変位が開始する地点(以後、「変位開始点」とする)を示す。
振動付与部205の劣化が小程度である場合、例えば、振動付与部205の可撓性が大きくなり、重り202が押し込まれた場合でも、振動板201の位置が変化しにくくなる。そのため、磁束センサ10の発信信号の変位は、変位開始点Sで開始される。また、このとき、磁束センサ10の発信信号は、振動板201の挙動Dによって、極大値PX1と極小値Pとによって示されるように検知される。
振動付与部205の劣化が中程度である場合、例えば、振動付与部205の可撓性が振動付与部205の劣化が小程度である場合よりもさらに大きくなり、重り202が押し込まれた場合でも、振動板201の位置がさらに変化しにくくなる。そのため、磁束センサ10の発信信号の変位は、変位開始点Sで開始される。また、このとき、磁束センサ10の発信信号は、振動付与部205が中程度劣化していることによって、振動板201の挙動Dによって、極大値PX2と極小値Pとによって示されるように検知される。
振動付与部205の劣化が大程度である場合、振動付与部205が大程度劣化していることによって、例えば、振動付与部205の可撓性が振動付与部205の劣化が中程度である場合よりもさらに大きくなり、重り202が押し込まれた場合でも、振動板201の位置がさらに変化しにくくなる。そのため、磁束センサ10の発信信号の変位は、変位開始点Sで開始される。また、このとき、磁束センサ10の発信信号は、振動板201の挙動Dによって、極大値PX3と極小値Pとによって示されるように検知される。
振動付与部205の劣化が特大である場合、例えば、振動付与部205の可撓性が振動付与部205の劣化が中程度である場合よりもさらに大きくなり、重り202が押し込まれた場合でも、振動板201の位置がさらに変化しにくくなる。このとき、振動付与部205の劣化によって振動板201が押し込まれる量が振動付与部205の劣化が大程度である場合と比較しても著しく小さくなるため、磁束センサ10の発信信号の変位は、変位開始点SVHで開始される。
また、磁束センサ10の発信信号は、振動板201の挙動DVHによって、極大値PX1と極小値P´とによって示されるように検知される。このとき、極小値P´は、図24に示すように、極小値Pよりも時間(t1´−t1)分、遅延して検知される。
このように、振動付与部205の劣化具合によって振動付与部205で重り202を押し込んだ際の振動板201の位置の変化量が異なるために、磁束センサ10の発信信号の値が変化する。これによって、振動板201が振動しているにも関わらず、振動板201が振動していないと誤って検知してしまうことがある。振動付与部205がどのような劣化具合であっても、磁束センサ10の発信信号に基づいて振動板201が振動していることを検知することが本発明の要旨である。
次に、本実施形態に係る磁束センサ10の発信信号に基づく振動付与部205の劣化具合の判断を行う動作について図25を参照して説明する。図25に示す動作は、コントローラ20が磁束センサ10に電源の供給を開始する際の動作として実行される。また、このとき、サブホッパー200において回転軸204は回転駆動されておらず、振動付与部205は停止した状態である。
このような状態において磁束センサ10に電源が供給されると、CPU21は、前回振動付与部205の劣化を判断するために使用した判断値Aを取得する(S2501)。この判断値は、振動板201を弾いたと判断する値であり、本実施形態においては、この判断値を変更して使用する。CPU21は、以後の処理において、図24でDnのときの極大値PXn−極小値Pで定義される磁束センサ10の発信信号の周波数の極大値と極小値との差分の値および判断値に基づいて、振動付与部205の劣化具合を判断する。
極大値PXn−極小値Pが判断値Aよりも小さい場合(S2502/NO)、CPU21は、振動付与部205は振動板201を弾いていないと判断し、再度S2501の処理を実行する。
極大値PXn−極小値Pが判断値A以上である場合(S2502/YES)、CPU21は、振動付与部205が振動板201を弾いたと判断する(S2503)。次に、CPU21は、極大値PXn−極小値Pの値と所定の判断値とに基づいて振動付与部205の劣化具合を判定する。
S2502において、極大値PXn−極小値Pが80kHz以上である場合(S2504/YES)、CPU21は、判断値Aを60kHzにセットし(S2505)、本処理を終了する。
S2502において、極大値PXn−極小値Pが80kHzより小さく60kHz以上である場合(S2504/NOかつS2506/YES)、CPU21は、判断値Aを40kHzにセットし(S2507)、本処理を終了する。
S2502において、極大値PXn−極小値Pが60kHzより小さく40kHz以上である場合(S2506/NOかつS2508/YES)、CPU21は、判断値Aを20kHzにセットし(S2509)、振動付与部205が劣化状態であることをディスプレイパネルへの表示等によりユーザに対して通知する(S2512)。
S2502において、極大値PXn−極小値Pが40kHzより小さく20kHz以上である場合(S2508/NOかつS2510/YES)、CPU21は、判断値Aを15kHzにセットし(S2511)、振動付与部205が劣化状態であることをディスプレイパネルへの表示等によりユーザに対して通知する(S2512)。
S2502において、極大値PXn−極小値Pが20kHzより小さい場合(S2510/NO)、CPU21は、振動付与部205が劣化状態であると判断し、振動付与部205が故障していることをディスプレイパネルへの表示等によりユーザに対して通知し、画像形成装置を停止させる(S2513)。
なお、振動付与部205の故障とは、振動付与部205の劣化具合が進行した状況を指し、この状態のまま、振動付与部205を取り換えることなくサブホッパー200内の撹拌を実行させた場合に、振動付与部205によって振動板201が弾かれなくなる状況が発生しうることである。
以上説明したように、本実施形態においては、磁束センサ10の発信信号の周波数の極大値と極小値との差分の値および判断値に基づいて、振動付与部205の劣化具合を判断している。このようにすることによって、振動付与部205における劣化の進行とともに、モータバックラッシュなどに起因する磁束センサ10の出力の落ち込みも小さくなる。そのため、判断値Aを小さくしたとしても、振動板201を弾いたと誤検知する可能性を小さくすることができる。
また、前回に振動付与部205の劣化具合を判断した際の判断値Aに基づいて振動板201が弾かれたか否かを判断する。そのため、振動付与部205の劣化具合が小さい場合には、判断値Aをより大きくすることによって振動板201を弾いたと誤検知する可能性を小さくすることができる。さらに、判断値Aの最小値を15kHzとすることによって、振動板201が弾かれていないと誤検知する可能性を小さくすることができる。
なお、上記実施形態においては、磁束センサ10によるセンシングの対象として、金属素材の板状部材である振動板201を用いる場合を例として説明した。しかしながらこれは一例である。振動板201に求められる条件は、図22において説明したような所定の振動数による振動を生じること、磁束センサ10との間隔の変化に応じて磁束に影響を与え、磁束センサ10の発振信号の周波数に影響を与えることである。
上記実施形態においては、磁束センサ10に近づくほど磁束を打ち消してインダクタンスLを減少させる金属材料を用いているが、逆に磁束センサ10に近づくほど磁束を増大させてインダクタンスLを増大させる強磁性体の材料でも良い。
上記実施形態においては、磁束センサ10の平面パターンコイル11によって生じる磁束に影響を与える観点や固有振動数の観点から板状の部材である振動板201を磁束センサ10のセンシング対象としている。しかしながらこれは一例であり、振動すること及び磁束に影響することという条件を満たす限り、板状に限らず棒状の部品であっても良い。
また、上記実施形態においては、図2に示すサブホッパー200内部のトナー残量を検知するための機構として磁束センサ10及び振動板201よりなる構成を用いることを例として説明した。しかしながら、上記構成は粉体であるトナー量を検知するための構成として幅広く用いることが可能であり、例えば現像器112内部のトナー残量を検知するための構成として用いることも可能である。
また、上記実施形態においては残量を検知する対象の粉体として、電子写真方式の画像形成装置において用いられる現像剤であるトナーを例として説明した。しかしながらこれは一例であり、流動性を有することによって残量に応じて振動板201の振動に影響を与える粉体であれば同様に適用可能であり、例えば予めトナーとキャリアが混合されたプリミックス剤などに適用可能である。また、粉体に限らず、流動性を有することにより残量に応じて振動板201の振動に影響を与える物質であれば同様に残量の検知対象とすることが可能であり、対象として液体を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、上記式(2)により減衰率ζを算出する場合を例として説明した。しかしながらこれは一例であり、例えば以下の式(3)のように、複数のピーク間の減衰率の平均値を用いても良い。

また、以下の式(4)に示すように、単純にピーク値の割合としても良い。

また、上記実施形態においては、基板上にパターンニングされて形成された平面パターンコイルを用いる場合を例として説明した。コイルを平面上に形成することにより、センシングの対象である振動板201に対向する方向の厚みを薄くすることが可能であり、装置の小型化を好適に達成することが可能である。
しかしながら、コイルを平面パターンによって形成しなくとも、振動板201に対向する方向に対して平行に磁束が発生するようにコイルを形成することにより、同様の効果を得ることが可能である。コイルの形成態様の他の例を図26、図27に示す。図26は、磁束センサ10を構成する基板の板面に平行な方向から見た図であり、図27は、磁束センサ10を構成する基板の板面に垂直な方向から見た図である。
図26、27の例においては、磁束センサ10を構成する基板上に、表面が絶縁された配線を巻いて配置することによりコイル11´が形成されている。図26、図27の例においても、図26に示すように、振動板201に対向する方向に対して平行な方向の厚みを十分に薄くすることが可能であり、装置の小型化を図ることが可能である。
また、上記実施形態においては、図8に示すように、磁束センサ10が発振信号を出力し、画像形成装置100を制御するコントローラ側においてその信号を取得して各所の検知動作や判断動作を行う場合を例として説明した。この他、ある程度の判断動作を行うための情報処理機能と磁束センサ10とを一体に構成した一体型センサ10´を図3に示す磁束センサ10のように取り付け、コントローラ20側ではその判断結果のみを取得するような態様も可能である。そのような例について、図28に示す。
図28は、一体型センサ10´を用いる場合の各部の機能構成及びコントローラ20との接続関係を示すブロック図である。図28に示すように、一体型センサ10´は、上述した磁束センサ10に加えて、図8において説明した入出力制御ASIC30やコントローラ20に含まれる各構成と同等の構成を含むセンサ制御ASIC30´を含む。
センサ制御ASIC30´は、透磁率カウンタ31、リード信号取得部32、カウント値出力部33、CPU21、ASIC22、タイマ23、水晶発振回路24及びコントローラI/F25を含む。コントローラI/F25以外の構成は、図8における同一符号を付す構成と同様の機能を有する。
コントローラI/F25は、CPU21がコントローラ20との間で情報をやり取りするためのインタフェースである。このような構成において、図20や図25において説明した動作はセンサ制御ASIC30´側において実行され、その動作によって判断された結果がコントローラI/F25を介してコントローラ20側に通知される。
図29は、そのような場合の動作を示すフローチャートである。図31においては、コントローラ20の動作とセンサ制御ASIC30´の動作をそれぞれ示している。図31に示すように、まずはコントローラ20がセンサ制御ASIC30´に対して磁束センサ10によるトナー残量の検知動作を開始させる(S2901)。この処理は、コントローラ20からコントローラI/F25を介してセンサ制御ASIC30´に命令が通知されることにより実行される。
コントローラ20からの開始制御を受けたセンサ制御ASIC30´は、図25において説明した処理と同様に、CPU21は、前回振動付与部205の劣化を判断するために使用した判断値Aを取得する(S2902)。
その後、CPU21は、図25におけるS2502〜S2513と同様に処理を実行する(S2903〜S2914)。そして、コントローラ20は、コントローラI/F25を介して振動付与部205の劣化具合を示す検知の結果を取得する(S2915)。振動付与部205の異常が発生していない場合(S2916/NO)、コントローラ20は、S2901からの処理を繰り返し実行する。
振動付与部205に異常が発生している場合(S2916/YES)、CPU21は、振動付与部205が劣化状態であることをディスプレイパネルへの表示等によりユーザに対して通知する(S2917)。このように、センサ制御ASIC30´と一体に構成された一体型センサ10´が用いられる場合においても、上記と同様の効果を得ることが可能である。
10 磁束センサ
10´ 一体型センサ
11 平面パターンコイル
12 パターン抵抗
13 第一コンデンサ
14 第二コンデンサ
15 フィードバック抵抗
16、17 アンバッファIC
18 出力端子
20 コントローラ
21 CPU
22 ASIC
23 タイマ
24 水晶発振回路
25 コントローラI/F
30 入出力制御ASIC
30´ センサ制御ASIC
31 透磁率カウンタ
32 リード信号取得部
33 カウント値出力部
101 給紙トレイ
102 給紙ローラ
103 レジストローラ
104 用紙
105 搬送ベルト
106K、106C、106M、106Y 画像形成部
107 駆動ローラ
108 従動ローラ
109K、109C、109M、109Y 感光体ドラム
110K 帯電器
111光書き込み装置
112、112K、112C、112M、112Y 現像器
112a センサ取り付け位置
112b 供給室搬送部材
112c 回収室搬送部材
113K、113C、113M、113Y 感光体クリーナ
115K、115C、115M、115Y 転写器
116 定着器
117 トナーボトル
118 トナーボトル供給路
119 サブホッパー供給路
200 サブホッパー
201 振動板
201a 固定部
202 重り
204 回転軸
205 振動付与部
205a 切り込み
205b 丸型部
特開2013−37280号公報

Claims (8)

  1. 対向する空間を通る磁束の状態に応じた周波数の信号を出力する発振部と、
    容器の内部に配置され、前記容器の筐体を介して前記発振部と対向するとともに、前記発振部と対向する方向に振動し、磁束に影響する素材によって形成された振動部と、
    前記振動部を振動させる振動付与部と、
    前記発振部の発振信号の周波数に関する周波数関連情報を所定の周期で取得し、前記振動部の振動に応じて変化する前記周波数関連情報の変化に基づいて前記振動部の振動状態を検知する検知処理部とを含み、
    前記検知処理部は、前記周波数関連情報に基づいて前記振動付与部の劣化具合を判断することを特徴とする異常検知装置。
  2. 前記検知処理部は、前記周波数関連情報の極大値と極小値との差分の値に基づいて、前記振動付与部の劣化具合を判断することを特徴とする請求項1に記載の異常検知装置。
  3. 前記検知処理部は、前記差分の値が所定の判断値を下回った場合に、前記振動付与部が劣化していると判断することを特徴とする請求項2に記載の異常検知装置。
  4. 前記検知処理部は、前記差分の値の変化に基づいて前記振動付与部が劣化していると判断するための判断値を変更することを特徴とする請求項2または請求項3のいずれか一項に記載の異常検知装置。
  5. 前記検知処理部は、前記差分の値が小さくなる場合には、前記判断値を小さくし、前記差分の値が大きくなる場合には、前記判断値を大きくすることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の異常検知装置。
  6. 前記検知処理部は、所定の期間にわたって前記差分の値が小さくなり、前記差分の値が所定の前記判断値を下回った場合に、前記振動付与部が劣化によって故障していると判断することを特徴とする請求項3から請求項5いずれか一項に記載の異常検知装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の異常検知装置によって現像剤を保持するサブホッパーの内部に設けられている前記振動付与部の劣化具合を検知することを特徴とする画像形成装置。
  8. 対向する空間を通る磁束の状態に応じた周波数の信号を発振部により出力し、
    容器の内部に配置され、前記容器の筐体を介して前記発振部と対向するとともに、前記発振部と対向する方向に振動し、磁束に影響する素材によって形成された振動部を振動させ、
    前記発振部の発振信号の周波数に関する周波数関連情報を所定の周期で取得し、
    前記振動部の振動に応じて変化する前記周波数関連情報の変化に基づいて前記振動部の振動状態を検知し、
    前記周波数関連情報に基づいて前記振動部を振動させる振動付与部の劣化具合を判断することを特徴とする検知方法。
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