JP2016053001A - 口腔内崩壊錠、及び口腔内崩壊錠の製造方法 - Google Patents

口腔内崩壊錠、及び口腔内崩壊錠の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016053001A
JP2016053001A JP2014178974A JP2014178974A JP2016053001A JP 2016053001 A JP2016053001 A JP 2016053001A JP 2014178974 A JP2014178974 A JP 2014178974A JP 2014178974 A JP2014178974 A JP 2014178974A JP 2016053001 A JP2016053001 A JP 2016053001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
orally disintegrating
disintegrating tablet
sugar alcohol
shape
physiologically active
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014178974A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6379884B2 (ja
Inventor
宏史 更田
Hiroshi Koda
宏史 更田
隆信 岩城
Takanobu Iwaki
隆信 岩城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nipro Corp
Original Assignee
Nipro Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nipro Corp filed Critical Nipro Corp
Priority to JP2014178974A priority Critical patent/JP6379884B2/ja
Publication of JP2016053001A publication Critical patent/JP2016053001A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6379884B2 publication Critical patent/JP6379884B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】崩壊時間が短く、かつ摩損度が低い口腔内崩壊錠を提供する。
【解決手段】口腔内崩壊錠10は、円柱形状の上下に位置する円形の各平面11,12から外方へそれぞれ膨らむ膨出部13,14を有する。各平面11,12は、円柱形状の周面15と隣接する周縁に位置しており、かつ平面11,12と直交する断面における周面15と膨出部13,14との最短距離となる長さが0.01〜0.09mmである。口腔内崩壊錠10は、崩壊時間が短く、かつ摩損度が低い。
【選択図】図2

Description

本発明は、口腔内崩壊錠、及び口腔内崩壊錠の製造方法に関する。
口腔内崩壊錠は、水が無くとも口腔内で錠剤が崩壊して服用しやすいので、高齢者や小児、嚥下が困難な患者が服用しやすい錠剤である。口腔内崩壊錠を簡便且つ低コストで製造する方法として、特許文献1に記載の製造方法が公知である。
国際公開第2013/125497号
口腔内崩壊錠は、崩壊時間が短いほど服用しやすいが、その反面、摩損が生じることは好ましくない。したがって、崩壊時間が所望の時間内であり、かつ、摩損度が低い口腔内崩壊錠が望まれている。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、崩壊時間が短く、かつ摩損度が低い口腔内崩壊錠を提供することを目的とする。
(1) 本発明は、円柱形状の上下に位置する円形の各平面から外方へそれぞれ膨らむ膨出部を有する口腔内崩壊錠に関する。上記各平面は、円柱形状の周面と隣接する周縁に位置しており、かつ当該平面と直交する断面における当該周面と上記膨出部との最短距離となる長さが0.01〜0.09mmである。
(2) 好ましくは、上記口腔内崩壊錠は、糖アルコール水溶液が付与された、生理活性物質を含有する粒子が打錠されたものである。
(3) 好ましくは、上記口腔内崩壊錠は、日本薬局方に規定される錠剤の摩損度試験法による摩損度が、0.1%以下である。
(4) 好ましくは、上記口腔内崩壊錠は、トリコープテスタ(登録商標)を用いて、滴下速度6mL/分、滴下高さ8cm、荷重40gの条件にて測定される崩壊時間が、40秒以下である。
(5) 本発明に係る口腔内崩壊錠の製造方法は、生理活性物質を含有する粒子を糖アルコール水溶液を付与しつつ造粒する造粒工程と、上記造粒工程により得られた粒子を、ランド幅が0.01〜0.09mmの杵を用いて、円柱形状の上下に位置する円形の各平面から外方へそれぞれ膨らむ膨出部を有する形状に打錠する打錠工程と、を含む。
(6) 好ましくは、上記糖アルコール水溶液が、18%(W/V)以上の糖アルコールを含む。
(7) 好ましくは、上記糖アルコール水溶液が、60℃以上に加温されたものである。
(8) 好ましくは、上記糖アルコール水溶液の付与が、噴霧、浸漬、又は塗布によって行われる。
本発明によれば、崩壊時間が短く、かつ摩損度が低い口腔内崩壊錠が実現される。
図1は、口腔内崩壊錠10の構造を示す平面図である。 図2は、口腔内崩壊錠10の構造を示す正面図である。 図3は、臼21、上杵22、及び下杵23の構造を示す断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、本発明の実施態様が説明される。
錠剤とは、生理活性物質の含有する粒子に、賦形剤や崩壊剤などの添加剤を加えたものを圧縮成型などの方法により一定の形状に成型した固形の製剤をいう。口腔内崩壊錠とは、水などの液体を共に服用しなくとも、口腔内で崩壊するように調製された錠剤をいう。
図1,2に示されるように、口腔内崩壊錠10は、円柱形状の上下に位置する円形の平面11,12から上下方向7へそれぞれ膨らむ膨出部13,14を有する。
平面11,12は、真円であるが、例えば、楕円であってもよいし、また、卵形状やラグビーボール形状などであってもよい。平面11,12は、曲面である周面15と隣接する円柱形状の周縁に位置して、円環形状に連続している。平面11,12は、同形状である。周面15は、上下方向7に渡って一定の直径である。
平面11,12の径方向の長さ、すなわち平面11,12と直交し、かつ円柱形状の中心を通るII-II断面における周面15と膨出部13,14との最短距離となる長さLは、0.01〜0.09mmであり、好ましくは、0.03〜0.08mmであり、更に好ましくは、0.04〜0.06mmである。長さLが短ければ摩損度が低くなるが、長さLが短すぎると杵のランドにより平面11,12を周面と隣接させて連続して形成することが困難になる。
膨出部13,14は、上下方向7の位置及び向きが異なる他は同一の形状である。膨出部13を例に説明するに、膨出部13は、平面11と隣接する傾斜面16と、傾斜面16と隣接する円形の平面17と、を有する。傾斜面16と平面11とが交差する角度θは、約30°である。傾斜面16が平面11に投影されたときの径方向の幅は、平面11の直径に対して10〜20%程度である。なお、膨出部13の外面は、必ずしも傾斜面16及び平面17から構成される必要はなく、例えば、全体としてドーム形状に膨らんだ曲面からなるものであってもよいし、曲面と平面とが組み合わされて構成されてもよい。
口腔内崩壊錠10の製造方法は、以下の工程を含む。
(1)生理活性物質を含有する粒子を糖アルコール水溶液を付与しつつ造粒する造粒工程。
(2)造粒工程により得られた粒子を、ランド幅が0.01〜0.09mmの杵(上杵22及び下杵23)を用いて、平面11,12から外方へそれぞれ膨らむ膨出部13,14を有する円柱形状に打錠する打錠工程。
生理活性物質としては、特に限定されず、薬学的に生理活性を有する任意の物質が包含される。生理活性物質としては、例えば、カンデサルタンシレキセチル、アリピプラゾール、ランソプラゾール、オメプラゾール、ラベプラゾール、パントプラゾール、レミノプラゾール、テナトプラゾール、メバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、ピタバスタチン、アトルバスタチン、アカルボース、フロプロピオン、ジラゼプ塩酸塩水和物、ジギトキシン、ユビデカレノン、及びニコランジルが挙げられる。
生理活性物質を含有する粒子の形状としては、特に限定されず、例えば、粉末状、固体状、顆粒状などが挙げられる。
生理活性物質を含有する粒子を得るための造粒工程は、生理活性物質に主に賦形剤を混合して行う。生理活性物質を含有する粒子には、賦形剤以外に、崩壊剤、流動化剤、安定化剤、着色剤、滑沢剤、矯味剤、香料などの他の添加剤が含有されていてもよい。生理活性物質、及び賦形剤などの添加剤は、適宜解砕して用いてもよい。各種添加剤の混合量、混合方法は、適宜選択される。混合方法としては、特に限定されず、例えば、粉末で混合する方法、水などの溶媒に溶解した上で混合し、溶媒を蒸発させる方法が挙げられる。造粒方法としては、特に限定されず、例えば、流動層造粒乾燥機、撹拌造粒機、円筒押出造粒機、転動流動層造粒コーティング機、スプレードライヤーなどを用いる方法が挙げられる。
造粒工程のいずれか、すなわち、造粒を行う前、造粒の途中、または造粒した後で生理活性物質を含有する粒子の外表面に糖アルコール水溶液、好ましくは、高濃度糖アルコール水溶液が付与される。ここで、「粒子の外表面に付与」とは、生理活性物質を含有する粒子の外表面に向けて、糖アルコール水溶液が提供される状態を包括的に表すものであって、例えば、粒子の外表面に糖アルコール水溶液が付与された後、粒子の内部に含浸する状態も含まれる。
糖アルコールとしては、特に限定されず、例えば、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトールなどが挙げられるが、特にマンニトールが好ましい。マンニトールとしては、特に限定されず、例えば、D−マンニトールが挙げられる。例えば高濃度マンニトール水溶液のマンニトール含有量としては、25℃の水に対するマンニトールの飽和溶解度とされる18%(w/v)以上であり、好ましくは、20%(w/v)以上である。糖アルコール水溶液の調製は、特に限定されないが、好ましくは加温下で行われる。この加温下の設定温度、すなわち加温温度としては、特に限定されないが、好ましくは60℃以上である。
生理活性物質を含有する粒子の外表面への糖アルコール水溶液の付与は、当該分野において用いられる種々の方法及び手段が用いられる。例えば、噴霧、浸漬、又は塗布が挙げられる。また、これらの方法は適宜組み合わされてもよい。なお、糖アルコール水溶液を付与する量及び時間は特に限定されない。
造粒により得られる粒子の形状としては、特に限定されず、例えば、細粒、顆粒が挙げられる。粒子の大きさとしては、打錠できるものである限り、特に限定されない。粒子は、適宜整粒されてもよい。整粒方法としては、特に限定されず、例えば、整粒機、分級機を用いる方法が挙げられる。
糖アルコール水溶液が付与された生理活性物質を含有する粒子は、次いで、打錠される。打錠は、必要に応じて、賦形剤、崩壊剤、流動化剤、安定化剤、着色剤、滑沢剤、矯味剤、香料などの添加剤が混合されて行われる。打錠方法としては、打錠用臼、打錠用上杵及び下杵を用いて、油圧式ハンドプレス機、単発式打錠機、ロータリー式打錠機などにより行われる。
図3に示されるように、例えば、ロータリー式打錠機には、上下方向7に貫通する円筒形状の貫通孔20を有する臼21の上方に上杵22が設けられており、下方に下杵23が設けられている。上杵22の先端部分及び下杵23の先端部分は、それぞれ臼21の貫通孔20に進入可能である。上杵22の先端及び下杵23の先端には、口腔内崩壊錠10の外形に対応した凹部が形成されている。上杵22の凹部24を例に説明するに、凹部24は、口腔内崩壊錠10の膨出部13に対応する曲面25と、平面11に対応するランド面26とを有する。ランド面26の径方向に沿った幅、すなわちランド幅は、0.01〜0.09mmであり、更に好ましくは、0.04〜0.08mmである。下杵23の凹部については詳細な説明が省略されるが、上杵22の凹部24と同様の曲面及びランド面が形成されている。
打錠は、得られる錠剤が、適度な硬度を有し、口腔内崩壊錠として速やかに崩壊することができるように調節して行う。打錠圧は、打錠方法、打錠に用いられる機器、錠剤の大きさ、生理活性物質などに応じて適宜調整される。例えば、上記機器を用いる場合には、通常5〜30kg/cm、好ましくは5〜20kg/cmである。得られた錠剤は、さらにコーティング剤を用いて所定のコーティングが施されてもよい。
錠剤の大きさとしては、特に限定されず、例えば、直径が5〜10mm程度、厚みが2〜4mm程度である。硬度としては、好ましくは30N以上である。摩損度としては、好ましくは、日本薬局方に規定される錠剤の摩損度試験法による摩損度が0.1%以下である。崩壊時間としては、水無で服用した場合、口腔内において、好ましくは60秒以内である。崩壊時間の客観的基準としては、トリコープテスタ(登録商標)を用いて、滴下速度6mL/分、滴下高さ8cm、荷重40gの条件にて測定される崩壊時間が、好ましくは60秒以下である。
賦形剤としては、特に限定されず、例えば、セルロース類(結晶セルロース、エチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)など)及びその誘導体、デンプン(トウモロコシデンプン)コーンスターチ)、バレイショデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、部分α化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチなど)及びその誘導体、糖(ブドウ糖、乳糖、白糖(精製白糖を含む)、粉糖、トレハロース、デキストラン、デキストリンなど)、糖アルコール(マンニトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトールなど)、グリセリン脂肪酸エステル、無機粉体(メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト)、軟質無水ケイ酸、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、リン酸水素カルシウム水和物、無水リン酸水素カルシウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩が挙げられる。好ましくは、マンニトール、結晶セルロース、デンプンである。これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
崩壊剤としては、特に限定されず、例えば、クロスポビドン、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース(カルメロース)、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、部分α化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、軟質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウムが挙げられる。好ましくは、クロスポビドン、カルメロース、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、ヒドロキシプロピルスターチである。これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
流動化剤としては、特に限定されず、例えば、含水二酸化ケイ素、軟質無水ケイ酸、タルク、合成ケイ酸アルミニウム、酸化チタン、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが挙げられる。これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
安定化剤としては、生理活性物質に応じて適宜選択される。例えば、生理活性物質が、アリピプラゾール、ランソプラゾール、オメプラゾール、ラベプラゾール、パントプラゾール、レミノプラゾール、テナトプラゾール、メバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、ピタバスタチン、アトルバスタチンなどのように酸に不安定な物質であれば、安定化剤として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、L−アルギニン、L−リジン、メグルミン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどの塩基性添加剤が挙げられる。また、生理活性物質が、アカルボース、フロプロピオン、ジラゼプ塩酸塩水和物、ジギトキシン、ユビデカレノンなどのようにアルカリに不安定な物質であれば、安定化剤として、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、リン酸などの酸性添加剤が挙げられる。また、生理活性物質が、カンデサルタンシレキセチル、ニコランジルなどのように打錠時に分解しやすい物質であれば、安定化剤として、ステアリン酸、ステアリン酸アルコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールなどの油脂状添加剤が挙げられる。
コーティング剤としては、特に限定されず、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、酸化チタン、ポリエチレングリコール(マクロゴール6000)が挙げられる。これらは、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
着色剤としては、特に限定されず、例えば、三二酸化鉄(赤色)、黄色三二酸化鉄、黄酸化鉄、オレンジエッセンス、褐色酸化鉄、カラメル、軟質無水ケイ酸、食用青色1号、食用青色2号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用青色1号アルミニウムレーキ、食用青色2号アルミニウムレーキ、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用黄色5号アルミニウムレーキ、食用赤色2号アルミニウムレーキ、食用赤色3号アルミニウムレーキ、食用赤色102号アルミニウムレーキ、タルク、フルオレセインナトリウム、緑茶末、ビタミンCなどが挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
滑沢剤としては、特に限定されず、例えば、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、軟質無水ケイ酸、硬化油、グリセリン脂肪酸エステル、タルクが挙げられる。好ましくは、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステルである。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
矯味剤としては、特に限定されず、アスパルテーム、ステビア、糖アルコール、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、ソーマチン、アセスルファムカリウム、スクラロースが挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
香料としては、特に限定されず、オレンジコートン、パイナップルフレーバーが挙げられる。これらは単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
以下、本発明の実施例が説明されるが、本発明が下記の実施例に限定されないことはいうまでもない。
[実施例]
アリピプラゾール300g、D−マンニトール5300g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース1000gを流動層造粒装置(株式会社パウレック製MP−01)に投入し、D−マンニトール1400g、食用青色2号0.8gを60℃にて精製水4200gに溶解して得られた高濃度マンニトール水溶液(25%(w/v))を噴霧し、造粒した。得られた粒子に結晶セルロース1400g、ステアリン酸マグネシウム100gを混合し、この混合物を打錠機(株式会社菊水製作所製VIRGO512SS2AZ)に投入し、直径6mm、ランド幅0.05mmの杵を用いて打錠圧6kNで打錠して、口腔内崩壊錠を得た。
[比較例]
打錠機において、直径6mm、ランド幅0.1mmの杵を用いたほかは、実施例と同様にして口腔内崩壊錠を得た。
[硬度試験]
硬度は、錠剤硬度計(Dr. Schleuniger Pharmatro社製 Tablet Tester 8M)を用いて測定した。その結果を表1に示す。
[摩損度試験]
第十六改正日本薬局方2062頁に記載された摩損度試験方法に準じて、萱垣医理科工業株式会社製の摩損度試験機を用いて、実施例及び比較例の各口腔内崩壊錠について摩損度試験を行った。その結果を表1に示す。
[崩壊時間計測試験]
トリコープテスタ(登録商標(ニプロ株式会社)、岡田精工株式会社製)を用いて、滴下速度6mL/分、滴下高さ8cm、荷重40gの条件にて測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2016053001
表1から明らかなように、実施例に係る口腔内崩壊錠は、摩損度が0.046%であり、比較例に係る口腔内崩壊錠の摩損度0.340%と比較して、顕著に小さい値であった。また、実施例に係る口腔内崩壊錠の崩壊時間は、15.3秒であり、比較例に係る口腔内崩壊錠の崩壊時間19.6秒より短かった。
10 口腔内崩壊錠
11,12 平面
13,14 膨出部
15 周面
22 上杵
23 下杵

Claims (8)

  1. 円柱形状の上下に位置する円形の各平面から外方へそれぞれ膨らむ膨出部を有する口腔内崩壊錠であって、
    上記各平面は、円柱形状の周面と隣接する周縁に位置しており、かつ当該平面と直交する断面における当該周面と上記膨出部との最短距離となる長さが0.01〜0.09mmである口腔内崩壊錠。
  2. 糖アルコール水溶液が付与された、生理活性物質を含有する粒子が打錠されたものである請求項1に記載の口腔内崩壊錠。
  3. 日本薬局方に規定される錠剤の摩損度試験法による摩損度が、0.1%以下である請求項1又は2に記載の口腔内崩壊錠。
  4. トリコープテスタ(登録商標)を用いて、滴下速度6mL/分、滴下高さ8cm、荷重40gの条件にて測定される崩壊時間が、40秒以下である請求項1から3のいずれかに記載の口腔内崩壊錠。
  5. 生理活性物質を含有する粒子を糖アルコール水溶液を付与しつつ造粒する造粒工程と、
    上記造粒工程により得られた粒子を、ランド幅が0.01〜0.09mmの杵を用いて、円柱形状の上下に位置する円形の各平面から外方へそれぞれ膨らむ膨出部を有する形状に打錠する打錠工程と、を含む口腔内崩壊錠の製造方法。
  6. 上記糖アルコール水溶液が、18%(W/V)以上の糖アルコールを含む請求項5に記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
  7. 上記糖アルコール水溶液が、60℃以上に加温されたものである請求項5又は6に記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
  8. 上記糖アルコール水溶液の付与が、噴霧、浸漬、又は塗布によって行われる請求項5から7のいずれかに記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
JP2014178974A 2014-09-03 2014-09-03 口腔内崩壊錠、及び口腔内崩壊錠の製造方法 Active JP6379884B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014178974A JP6379884B2 (ja) 2014-09-03 2014-09-03 口腔内崩壊錠、及び口腔内崩壊錠の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014178974A JP6379884B2 (ja) 2014-09-03 2014-09-03 口腔内崩壊錠、及び口腔内崩壊錠の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016053001A true JP2016053001A (ja) 2016-04-14
JP6379884B2 JP6379884B2 (ja) 2018-08-29

Family

ID=55744948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014178974A Active JP6379884B2 (ja) 2014-09-03 2014-09-03 口腔内崩壊錠、及び口腔内崩壊錠の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6379884B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017214341A (ja) * 2016-06-01 2017-12-07 ニプロ株式会社 経口医薬製剤
JP2018203671A (ja) * 2017-06-06 2018-12-27 ニプロ株式会社 経口医薬製剤

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090258039A1 (en) * 2002-12-04 2009-10-15 Bunick Frank J Method of administering a pharmaceutical active ingredient
JP2010285451A (ja) * 2002-03-20 2010-12-24 Elan Pharma Internatl Ltd 脆砕性の低い急速溶解投与剤型
JP2013224325A (ja) * 2005-07-08 2013-10-31 Takeda Chem Ind Ltd 錠剤

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010285451A (ja) * 2002-03-20 2010-12-24 Elan Pharma Internatl Ltd 脆砕性の低い急速溶解投与剤型
US20090258039A1 (en) * 2002-12-04 2009-10-15 Bunick Frank J Method of administering a pharmaceutical active ingredient
JP2013224325A (ja) * 2005-07-08 2013-10-31 Takeda Chem Ind Ltd 錠剤

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017214341A (ja) * 2016-06-01 2017-12-07 ニプロ株式会社 経口医薬製剤
JP2018203671A (ja) * 2017-06-06 2018-12-27 ニプロ株式会社 経口医薬製剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP6379884B2 (ja) 2018-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7028829B2 (ja) 口腔内崩壊錠及びその製造方法
JP5560353B2 (ja) 口腔内速崩壊性錠及びその製造方法
JP6245677B2 (ja) 口腔内崩壊錠
RU2733404C2 (ru) Таблетка, включающая 1-(3-(2-(1-бензотиофен-5-ил)этокси)пропил)азетидин-3-ол или его соли
JP7096164B2 (ja) ジアミン誘導体を含む口腔内崩壊錠
KR20120046766A (ko) 2종 이상의 입자들을 함유하는 구강 속붕해성 정제
JP6164346B2 (ja) 口腔内崩壊錠の製造方法
KR20140051433A (ko) 히드록시알킬셀룰로오스 미립자를 함유하는 구강내 붕괴정
JP2013237651A (ja) ピタバスタチンの口腔内崩壊錠
JP7108384B2 (ja) 2-[3-シアノ-4-(2-メチルプロポキシ)フェニル]-4-メチルチアゾール-5-カルボン酸の口腔内崩壊錠
JP6379884B2 (ja) 口腔内崩壊錠、及び口腔内崩壊錠の製造方法
JP6366794B2 (ja) 原薬の化学的安定性や服用感を向上した、口腔内崩壊錠
JP2016094364A (ja) 安定化および苦味抑制された口腔内崩壊製剤
TW201517934A (zh) 錠劑之製造方法
JP6194879B2 (ja) 口腔内崩壊錠の製造方法
JP7360949B2 (ja) 環状口腔内崩壊錠
JP6498158B2 (ja) 口腔内崩壊錠
JP6507808B2 (ja) 口腔内崩壊錠
JP6565930B2 (ja) 口腔内崩壊錠の製造方法
JP2016098187A (ja) 口腔内崩壊錠
JP6160813B2 (ja) 高含量レボフロキサシン錠剤
JP2016098190A (ja) テルミサルタンを含む経口医薬組成物
JP2022021916A (ja) イストラデフィリン含有口腔内崩壊錠
WO2019098327A1 (ja) 速溶性薬物の苦味が抑制された口腔内崩壊錠
JP2019031461A (ja) 口腔内崩壊錠の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180410

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180716

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6379884

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250