JP2016051177A - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学フィルム中の光学異方性層を含む層を被転写体に転写するときに、光学異方性層を含む層を基材から均一に剥離でき、さらには、高温乾燥条件下において面内位相差値の低下が抑制できる光学フィルムを提供する。【解決手段】基材と配向膜とを有する積層体の配向膜上に、重合性液晶化合物を含む組成物を塗布する工程と、組成物が塗布された積層体に活性エネルギー線を照射する工程とを含む光学フィルムを製造する方法であって、活性エネルギー線を照射する工程は、2回以上の活性エネルギー線照射を含み、1回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーと2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーとの比が、特定の範囲を満たし、かつ2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーが、10〜10000mJ/cm2である光学フィルムの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、光学異方性層を有する光学フィルムの製造方法に関する。
フラットパネル表示装置(FPD)には、偏光板、位相差板などの光学フィルムを用いた部材が含まれている。このような光学フィルムには、例えば、重合性液晶化合物を含む組成物を、基材に塗布後、重合して得られる光学異方性層を有する光学フィルムなどが挙げられる。
波長λnmの光が与える光学フィルムの位相差(Re(λ))は、複屈折率Δnとフィルムの厚みdとの積で決定されることが知られている(Re(λ)=Δn×d)。また波長分散特性は、通常、ある波長λにおける位相差値Re(λ)を550nmにおける位相差値Re(550)で除した値(Re(λ)/Re(550))で表され、(Re(λ)/Re(550))が1に近い波長域や、Re(450)/Re(550)<1かつRe(650)/Re(550)>1の逆波長分散性を示す波長域では、一様の偏光変換が可能であることが知られている。
特許文献1には、このような逆波長分散性を有する光学フィルムの製造方法として、基材上にコーティングされた重合性液晶化合物を紫外光照射により重合させて上記の逆波長分散性を有する光学フィルム得る方法が開示されている。
特表2010−537955号公報
従来の製造方法により製造される光学異方性層を有する光学フィルムは、配向膜を有する基材の配向膜上に形成された光学異方性層を含む層を被転写体に転写するときに、光学異方性層を含む層を基材から均一に剥離できず、さらには、高温乾燥条件下において面内位相差値の低下が著しいという課題があった。
本発明は以下の発明を含む。
[1]基材と配向膜とを有する積層体の配向膜上に、重合性液晶化合物を含む組成物を塗布する工程と、前記組成物が塗布された積層体に活性エネルギー線を照射する工程とを含む光学フィルムを製造する方法であって、
前記活性エネルギー線を照射する工程は、2回以上の活性エネルギー線照射を含み、1回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーと2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーとの比が、下記式(2−1)を満たし、かつ2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーが、10〜10000mJ/cmである光学フィルムの製造方法。
15>(1回目の照射エネルギー)/(2回目の照射エネルギー)>0.1 (2−1)
[2]活性エネルギー線を照射する工程は、少なくとも1回の活性エネルギー線照射において、活性エネルギー線スペクトルの波長380nmと波長365nmとの強度の比が、以下の式(1)を満たす[1]に記載の光学フィルムの製造方法。
波長380nmの光の強度/波長365nmの光の強度>0.1 (1)
[3]活性エネルギー線照射の工程が、重合性液晶化合物が塗布されている面側からの活性エネルギー線照射を含む[1]又は[2]に記載の光学フィルムの製造方法。
[4]重合性液晶化合物が塗布されている面側からの活性エネルギー線照射の前または後または前後の両方に、基材側から活性エネルギー線を照射する[3]に記載の光学フィルムの製造方法。
[5]重合性液晶化合物が塗布されている面側からの活性エネルギー線照射の後に、重合性液晶化合物側から活性エネルギー線を照射する[3]に記載の光学フィルムの製造方法。
[6]1回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーと2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーとの比が、以下の式(2−2)を満たす[1]〜[5]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
10>(1回目の照射エネルギー)/(2回目の照射エネルギー)>0.2 (2−2)[7]光学異方性層が、以下の式(3)及び(4)を満たす光学異方層である[1]〜[6]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
Re(450)/Re(550)≦1.00 (3)
1.00≦Re(650)/Re(550) (4)
(式中、Re(λ)は波長λnmの光に対する面内位相差値を表す。)
[8]光学異方性層が、以下の式(6−2)を満たす光学異方層である[1]〜[7]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
100nm<Re(550)<160nm (6−2)
(式中、Re(550)は波長550nmの光に対する面内位相差値を表す。)
[9]光学異方性層の厚さが、0.3〜5μmである[1]〜[8]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
[10]重合性液晶化合物を含む組成物が、重合性液晶化合物と重合開始剤とを含む組成物である[1]〜[9]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
[11]配向膜が、光配向膜である[1]〜[10]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
[12]配向膜の厚さが、10〜1000nmである[1]〜[10]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
本発明によれば、基材上に形成された光学異方性層を含む層の転写が容易になり、さらには高温乾燥条件下における面内位相差値の低下を抑制することができる。
本発明における活性エネルギー線照射工程の一例を示す。 本発明における活性エネルギー線照射工程の一例を示す。 本発明における活性エネルギー線照射工程の一例を示す。
本発明は、基材と配向膜とを有する積層体の配向膜上に、重合性液晶化合物を含む組成物(以下、光学異方性層形成用組成物ということがある。)を塗布する工程を含む。
[基材]
基材は、樹脂基材であることが好ましい。
樹脂基材は、通常、透明樹脂基材である。透明樹脂基材とは、光、特に可視光を透過し得る透光性を有する基材を意味し、透光性とは、波長380nm〜780nmにわたる光線に対しての透過率が80%以上となる特性をいう。樹脂基材には、通常フィルム状のものが使用され、好ましくは長尺フィルムロールが使用される。
基材を構成する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ノルボルネン系ポリマー等のポリオレフィン;ポリビニルアルコール;ポリエチレンテレフタレート;ポリメタクリル酸エステル;ポリアクリル酸エステル;セルロースエステル;ポリエチレンナフタレート;ポリカーボネート;ポリスルフォン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリフェニレンスルフィド;およびポリフェニレンオキシドが挙げられる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ノルボルネン系ポリマー等のポリオレフィンからなる基材が好ましい。
基材には、表面処理を施してもよい。表面処理の方法としては、例えば、真空から大気圧の雰囲気下で、コロナまたはプラズマで基材の表面を処理する方法、基材表面をレーザー処理する方法、基材表面をオゾン処理する方法、基材表面をケン化処理する方法、基材表面を火炎処理する方法、基材表面にカップリング剤を塗布する方法、基材表面をプライマー処理する方法、及び反応性モノマーや反応性を有するポリマーを基材表面に付着させた後に放射線、プラズマ又は紫外線を照射して反応させるグラフト重合させて処理する方法などが挙げられる。中でも、真空から大気圧の雰囲気下で、基材表面をコロナまたはプラズマ処理する方法が好ましい。
コロナまたはプラズマで基材の表面処理を行う方法としては、大気圧近傍の圧力下で、対向した電極間に基材を設置し、コロナまたはプラズマを発生させて基材の表面処理を行う方法、対向した電極間にガスを流し、電極間でガスをプラズマ化して、プラズマ化したガスを基材に吹付ける方法、および低圧条件下で、グロー放電プラズマを発生させて基材の表面処理を行う方法が挙げられる。
中でも、大気圧近傍の圧力下で、対向した電極間に基材を設置し、コロナまたはプラズマを発生させて基材の表面処理を行う方法、または対向した電極間にガスを流し、電極間でガスをプラズマ化して、プラズマ化したガスを基材に吹付ける方法が好ましい。かかるコロナまたはプラズマによる表面処理は、通常、市販の表面処理装置により行われる。
基材は、光学異方性層形成用組成物を塗布する面とは反対の面に保護フィルムを有していてもよい。保護フィルムとしては、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリオレフィンなどのフィルム、並びに当該フィルムにさらに粘着層を有するフィルム等が挙げられる。中でも、乾燥時における熱変形が小さいため、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。保護フィルムを、基材の光学異方性層形成用組成物を塗布する面とは反対の面に有することで、基材搬送時のフィルムのゆれや塗布面のわずかな振動を抑えることができ、塗膜の均一性を向上させることができる。
基材の厚さは、通常5μm〜300μmであり、好ましくは20μm〜200μmである。
長尺フィルムロールの長尺方向の長さは、通常10m〜4000mであり、好ましくは100m〜3000mである。長尺フィルムロールの短尺方向の長さは、通常0.1m〜5mであり、好ましくは0.2m〜2mである。
[配向膜]
基材上の光学異方性層形成用組成物が塗布される面には、配向膜が形成されている。
配向膜とは、後述する重合性液晶化合物を所望の方向に配向させる配向規制力を有するものである。
配向膜としては、光学異方性層形成用組成物の塗布等により溶解しない溶剤耐性を有し、また、溶剤の除去や後述の重合性液晶化合物の配向のための加熱処理における耐熱性を有するものが好ましい。配向膜としては、配向性ポリマーを含む配向膜、光配向膜及び、表面に凹凸パターンや複数の溝を有するグルブ配向膜等が挙げられる。
このような配向膜は、重合性液晶化合物の配向を容易にする。また、配向膜の種類やラビング条件によって、水平配向、垂直配向、ハイブリッド配向、及び傾斜配向等の様々な配向の制御が可能である。
配向膜の厚さは、通常10nm〜10000nmの範囲であり、好ましくは10nm〜2000nmの範囲であり、さらに好ましくは10nm〜1000nmの範囲である。
[配向性ポリマーを含む配向膜]
配向性ポリマーとしては、アミド結合を有するポリアミドやゼラチン類、イミド結合を有するポリイミド及びその加水分解物であるポリアミック酸、ポリビニルアルコール、アルキル変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリオキサゾール、ポリエチレンイミン、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸エステル類が挙げられる。中でも、ポリビニルアルコールが好ましい。2種以上の配向性ポリマーを組み合わせてもよい。
配向性ポリマーを含む配向膜は、通常、配向性ポリマーが溶剤に溶解した配向性ポリマー組成物を基材に塗布し、溶剤を除去して塗布膜を形成する、又は配向性ポリマー組成物を基材に塗布し、溶剤を除去して塗布膜を形成し、該塗布膜をラビングすることで得られる。
前記溶剤としては、水、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル等のエステル溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、アセトニトリル等のニトリル溶剤、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル溶剤、及び、クロロホルム、クロロベンゼン等の塩素化炭化水素溶剤が挙げられる。溶剤は、二種以上を組み合わせてもよい。
配向性ポリマー組成物中の配向性ポリマーの濃度は、配向性ポリマーが溶剤に完溶する範囲であればよい。配向性ポリマー組成物に対する配向性ポリマーの含有量は、好ましくは0.1〜20質量%であり、より好ましくは0.1〜10質量%である。
配向性ポリマー組成物は、市場から入手できる。市販の配向性ポリマー組成物としては、サンエバー(登録商標、日産化学工業(株)製)、オプトマー(登録商標、JSR(株)製)等が挙げられる。
配向性ポリマー組成物を基材に塗布する方法としては、スピンコーティング法、エクストルージョン法、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、スリットコーティング法、バーコーティング法、アプリケータ法等の塗布法、フレキソ法等の印刷法等の公知の方法が挙げられる。光学異方性層を、後述するRoll to Roll形式の連続的製造方法により製造する場合、当該塗布方法としては通常、グラビアコーティング法、ダイコーティング法又はフレキソ法等の印刷法が採用される。
配向性ポリマー組成物に含まれる溶剤を除去する方法としては、自然乾燥、通風乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥およびこれらを組み合わせた方法が挙げられる。乾燥温度は、10〜250℃が好ましく、25〜200℃がより好ましい。乾燥時間は、溶剤の種類にもよるが、5秒間〜60分間が好ましく、10秒間〜30分間がより好ましい。
配向性ポリマー組成物から形成された塗布膜には、ラビング処理を施してもよい。ラビング処理を施すことにより、前記塗布膜に配向規制力を付与することができる。
ラビング処理の方法としては、ラビング布が巻きつけられ、回転しているラビングロールに、前記塗布膜を接触させる方法が挙げられる。
ラビング処理を行う時に、マスキングを行えば、配向の方向が異なる複数の領域(パターン)を配向膜に形成することもできる。
[光配向膜]
光配向膜は、通常、光反応性基を有するポリマー又はモノマーと溶剤とを含む光配向膜形成用組成物を基材に塗布し、偏光(好ましくは、偏光UV)を照射することで得られる。光配向膜は、照射する偏光の偏光方向を選択することにより、配向規制力の方向を任意に制御することができる。
光反応性基とは、光照射することにより配向能を生じる基をいう。具体的には、光照射により生じる分子の配向誘起反応、異性化反応、光二量化反応、光架橋反応もしくは光分解反応等の配向能の起源となる光反応に関与する基が挙げられる。光反応性基としては、不飽和結合、特に二重結合を有する基が好ましく、炭素−炭素二重結合(C=C結合)、炭素−窒素二重結合(C=N結合)、窒素−窒素二重結合(N=N結合)及び炭素−酸素二重結合(C=O結合)からなる群より選ばれる少なくとも一つを有する基が特に好ましい。
C=C結合を有する光反応性基としては、ビニル基、ポリエン基、スチルベン基、スチルバゾール基、スチルバゾリウム基、カルコン基及びシンナモイル基が挙げられる。C=N結合を有する光反応性基としては、芳香族シッフ塩基、芳香族ヒドラゾン等の構造を有する基が挙げられる。N=N結合を有する光反応性基としては、アゾベンゼン基、アゾナフタレン基、芳香族複素環アゾ基、ビスアゾ基、ホルマザン基、及び、アゾキシベンゼン構造を有する基が挙げられる。C=O結合を有する光反応性基としては、ベンゾフェノン基、クマリン基、アントラキノン基及びマレイミド基が挙げられる。これらの基は、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリルオキシ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ハロゲン化アルキル基等の置換基を有していてもよい。
光二量化反応又は光架橋反応に関与する基が、配向性に優れる点で好ましい。中でも、光二量化反応に関与する光反応性基が好ましく、配向に必要な偏光照射量が比較的少なく、かつ熱安定性や経時安定性に優れる光配向膜が得られやすいという点で、シンナモイル基及びカルコン基が好ましい。光反応性基を有するポリマーとしては、当該ポリマー側鎖の末端部が桂皮酸構造となるようなシンナモイル基を有するものが特に好ましい。
光配向膜形成用組成物を基材上に塗布することにより、基材上に光配向誘起層を形成することができる。該組成物に含まれる溶剤としては、上述の配向性ポリマー組成物に含まれる溶剤と同様のものが挙げられ、光反応性基を有するポリマー又はモノマーの溶解性に応じて選択することができる。
光配向膜形成用組成物中の光反応性基を有するポリマー又はモノマーの含有量は、ポリマー又はモノマーの種類や目的とする光配向膜の厚みによって調節でき、少なくとも0.2質量%以上とすることが好ましく、0.3〜10質量%の範囲がより好ましい。光配向膜の特性が著しく損なわれない範囲で、光配向膜形成用組成物は、ポリビニルアルコールやポリイミド等の高分子材料や光増感剤を含んでいてもよい。
光配向膜形成用組成物を基材に塗布する方法としては、配向性ポリマー組成物を基材に塗布する方法と同様の方法が挙げられる。塗布された光配向膜形成用組成物から、溶剤を除去する方法としては、配向性ポリマー組成物から溶剤を除去する方法と同じ方法が挙げられる。
偏光を照射するには、基材上に塗布された光配向膜形成用組成物から、溶剤を除去したものに直接、偏光を照射する形式でも、基材側から偏光を照射し、偏光を基材を透過させて照射する形式でもよい。また、当該偏光は、実質的に平行光であると好ましい。照射する偏光の波長は、光反応性基を有するポリマー又はモノマーの光反応性基が、光エネルギーを吸収し得る波長領域のものがよい。具体的には、波長250nm〜400nmの範囲のUV(紫外線)が特に好ましい。当該偏光を照射する光源としては、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、KrF、ArF等の紫外光レーザー等が挙げられる。中でも、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプが、波長313nmの紫外線の発光強度が大きいため好ましい。前記光源からの光を、適当な偏光層を通過して照射することにより、偏光UVを照射することができる。偏光層としては、偏光フィルター、グラントムソン、及びグランテーラー等の偏光プリズム、並びにワイヤーグリッドタイプの偏光層が挙げられる。
偏光照射を行う時に、マスキングを行えば、配向の方向が異なる複数の領域(パターン)を、配向膜に形成することができる。
[グルブ配向膜]
グルブ(groove)配向膜は、膜表面に凹凸パターン又は複数のグルブ(溝)を有する膜である。等間隔に並んだ複数の直線状のグルブを有する膜に液晶分子を置いた場合、その溝に沿った方向に液晶分子が配向する。
グルブ配向膜を得る方法としては、感光性ポリイミド膜表面にパターン形状のスリットを有する露光用マスクを介して露光後、現像及びリンス処理を行って凹凸パターンを形成する方法、表面に溝を有する板状の原盤に硬化前のUV硬化樹脂層を形成し、樹脂層を基材へ移してから硬化する方法、及び基材上に形成した硬化前のUV硬化樹脂の膜に、複数の溝を有するロール状の原盤を押し当てて凹凸を形成し、その後硬化する方法等が挙げられる。具体的には、特開平6−34976号公報及び、特開2011−242743号公報記載の方法等が挙げられる。
上記方法の中でも、基材上に形成した硬化前のUV硬化樹脂の膜に、複数の溝を有するロール状の原盤を押し当てて凹凸を形成し、その後硬化する方法が好ましい。ロール状原盤としては、耐久性の観点からステンレス(SUS)鋼が好ましい。
UV硬化樹脂としては、単官能アクリレート、多官能アクリレート又はこれらの混合物が挙げられる。
単官能アクリレートとは、アクリロイルオキシ基(CH=CH−COO−)及びメタクリロイルオキシ基(CH=C(CH)−COO−)からなる群より選ばれる基(以下、(メタ)アクリロイルオキシ基と記すこともある。)を1個有する化合物である。なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートよりなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。「(メタ)アクリロイル」及び「(メタ)アクリル酸」等の表記も、同様の意味を有する。
(メタ)アクリロイルオキシ基を1個有する単官能アクリレートとしては、炭素数4から16のアルキル(メタ)アクリレート、炭素数2から14のβカルボキシアルキル(メタ)アクリレート、炭素数2から14のアルキル化フェニル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート及びイソボニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能アクリレートとは、2以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物であり、(メタ)アクリロイルオキシ基を2から6個有する化合物が好ましい。
(メタ)アクリロイルオキシ基を2個有する多官能アクリレートとしては、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート;1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート;トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールジアクリレート;ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル;エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート;プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート;エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート及び3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリロイルオキシ基を3〜6個有する多官能アクリレートとしては、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート;エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート;
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物;
トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物;
カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、及びカプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物等が挙げられる。
カプロラクトン変性とは、(メタ)アクリレート化合物のアルコール由来部位と(メタ)アクリロイルオキシ基との間に、カプロラクトンの開環体、又は、開環重合体が導入されていることを意味する。
多官能アクリレートは市場から入手することができる。市販品としては、A−DOD−N、A−HD−N、A−NOD−N、APG−100、APG−200、APG−400、A−GLY−9E、A−GLY−20E、A−TMM−3、A−TMPT、AD−TMP、ATM−35E、A−TMMT、A−9550、A−DPH、HD−N、NOD−N、NPG、TMPT[新中村化学(株)]、“ARONIX M−220”、同“M−325”、同“M−240”、同“M−270”同“M−309”同“M−310”、同“M−321”、同“M−350”、同“M−360”、同“M−305”、同“M−306”、同“M−450”、同“M−451”、同“M−408”、同“M−400”、同“M−402”、同“M−403”、同“M−404”、同“M−405”、同“M−406”[東亜合成(株)]、“EBECRYL11”、同“145”、同“150”、同“40”、同“140”、同“180”、DPGDA、HDDA、TPGDA、HPNDA、PETIA、PETRA、TMPTA、TMPEOTA、DPHA、EBECRYLシリーズ[ダイセル・サイテック(株)]等を挙げることができる。
配向乱れの小さな配向を得るためには、グルブ配向膜の凸部の幅は50nm〜5000nmであることが好ましく、凹部の幅は100nm〜5000μmであることが好ましく、凹凸の段差の深さは2000nm以下であることが好ましく、10nm〜200nm以下であることが好ましい。
配向膜の配向規制力を保持しながら、繰り返し光学異方性層を製造できる点で、光照射により配向規制力を生じる光配向膜を用いることが好ましい。
[光学異方性層形成用組成物]
光学異方性層形成用組成物は、少なくとも重合性液晶化合物を含む。
[重合性液晶化合物]
重合性液晶化合物としては、例えば、式(X)で表される基を含む化合物(以下「化合物(X)」という場合がある)が挙げられる。重合性液晶化合物は一種類でもよいし、異なる構造の化合物を複数組み合わせてもよい。
11−B11−E11−B12−A11−B13− (X)
[式(X)中、P11は、重合性基を表わす。
11は、2価の脂環式炭化水素基または2価の芳香族炭化水素基を表わす。該2価の脂環式炭化水素基および2価の芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6アルコキシ基、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよく、該炭素数1〜6のアルキル基および該炭素数1〜6アルコキシ基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。
11は、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CO−NR16−、−NR16−CO−、−CO−、−CS−または単結合を表わす。R16は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表わす。
12およびB13は、それぞれ独立に、−C≡C−、−CH=CH−、−CH−CH−、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−O−C(=O)−O−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−C(=O)−NR16−、−NR16−C(=O)−、−OCH−、−OCF−、−CHO−、−CFO−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−または単結合を表わす。
11は、炭素数1〜12のアルカンジイル基を表わし、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルコキシ基で置換されていてもよく、該アルコキシ基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。また、該アルカンジイル基を構成する−CH−は、−O−または−CO−に置き換わっていてもよい。]
11で表される2価の芳香族炭化水素基および2価の脂環式炭化水素基の炭素数は、3〜18の範囲であることが好ましく、5〜12の範囲であることがより好ましく、5または6であることが特に好ましい。A11としては、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、1,4−フェニレン基が好ましい。
11で表される炭素数1〜12のアルカンジイル基としては、直鎖状の炭素数1〜12のアルカンジイル基が好ましい。炭素数1〜12のアルカンジイル基を構成する−CH−は、−O−に置き換っていてもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、へキサン−1,6−ジイル基、へプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基およびドデカン−1,12−ジイル基等の炭素数1〜12の直鎖状アルカンジイル基;−CH−CH−O−CH−CH−、−CH−CH−O−CH−CH−O−CH−CH−および−CH−CH−O−CH−CH−O−CH−CH−O−CH−CH−等が挙げられる。
11としては、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−が好ましく、中でも、−CO−O−がより好ましい。
12およびB13としては、それぞれ独立に、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−O−C(=O)−O−が好ましく、中でも、−O−または−O−C(=O)−O−がより好ましい。
11で示される重合性基としては、光重合反応がし易いという点で、ラジカル重合性基またはカチオン重合性基が好ましく、取り扱いが容易な上、重合性液晶化合物の製造自体も容易であることから、重合性基は、下記の式(P−11)〜式(P−15)で表わされる基又はスチルベン基であることが好ましい。
Figure 2016051177
[式(P−11)〜(P−13)中、
17〜R21はそれぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基または水素原子を表わす。]
式(P−11)〜式(P−13)で表わされる基の具体例としては、下記式(P−16)〜式(P−20)で表わされる基又はp−スチルベン基が挙げられる。
Figure 2016051177
11は、式(P−14)〜式(P−20)で表わされる基であることが好ましく、ビニル基、エポキシ基またはオキセタニル基がより好ましい。
11−B11−で表わされる基が、アクリロイルオキシ基またはメタアクリロイルオキシ基であることがさらに好ましい。
化合物(X)としては、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)または式(VI)で表わされる化合物が挙げられる。
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-A13-B15-A14-B16-E12-B17-P12 (I)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-A13-B15-A14-F11 (II)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-A13-B15-E12-B17-P12 (III)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-A13-F11 (IV)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-E12-B17-P12 (V)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-F11 (VI)
(式中、
12〜A14はそれぞれ独立に、A11と同義であり、B14〜B16はそれぞれ独立に、B12と同義であり、B17は、B11と同義であり、E12は、E11と同義である。
11は、水素原子、炭素数1〜13のアルキル基、炭素数1〜13のアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、ジメチルアミノ基、ヒドロキシ基、メチロール基、ホルミル基、スルホ基(−SOH)、カルボキシ基、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基またはハロゲン原子を表わし、該アルキル基およびアルコキシ基を構成する−CH−は、−O−に置き換っていてもよい。
12は、P11と同義である。)
重合性液晶化合物の具体例としては、液晶便覧(液晶便覧編集委員会編、丸善(株)平成12年10月30日発行)の「3.8.6 ネットワーク(完全架橋型)」及び「6.5.1 液晶材料 b.重合性ネマチック液晶材料」、特開2010−31223号公報、特開2010−270108号公報、特開2011−6360号公報、並びに、特開2011−207765号公報に記載された化合物の中で重合性基を有し、250nm乃至370nmに極大吸収波長を有する化合物が挙げられる。
化合物(X)の具体例としては、下記式(I−1)〜式(I−4)、式(II−1)〜式(II−4)、式(III−1)〜式(III−22)、式(IV−1)〜式(IV−19)、式(V−1)〜式(V−2)および式(VI−1)〜式(VI−6)で表わされる化合物が挙げられる。なお、下記式中、k1およびk2は、それぞれ独立して、2〜12の整数を表わす。これらの化合物(X)は、その合成の容易さ、または入手の容易さの点で好ましい。
Figure 2016051177
Figure 2016051177
Figure 2016051177
Figure 2016051177
Figure 2016051177
Figure 2016051177
Figure 2016051177
Figure 2016051177
また、重合性液晶化合物としては、例えば、式(A)で表される化合物(以下「化合物(A)」という場合がある)も挙げられる。
化合物(A)としては、特表2011−207765号公報に記載されている重合性液晶化合物が挙げられる。
Figure 2016051177
[式(A)中、
は、酸素原子、硫黄原子またはNR−を表わす。Rは、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わす。
は、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の1価の芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素数3〜12の1価の芳香族複素環式基を表わす。
およびQは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−NRまたは−SRを表わすか、または、QとQとが互いに結合して、これらが結合する炭素原子とともに芳香環または芳香族複素環を形成する。RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表わす。
およびDは、それぞれ独立に、単結合、−C(=O)−O−、−C(=S)−O−、−CR−、−CR−CR−、−O−CR−、−CR−O−CR−、−CO−O−CR−、−O−CO−CR−、−CR−O−CO−CR−、−CR−CO−O−CR−またはNR−CR−またはCO−NR−を表わす。
、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わす。
およびGは、それぞれ独立に、炭素数5〜8の2価の脂環式炭化水素基を表わし、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子またはNH−に置き換っていてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチン基は、第三級窒素原子に置き換っていてもよい。
およびLは、それぞれ独立に、1価の有機基を表わし、LおよびLのうちの少なくとも一つは、重合性基を有する。]
で表される化合物も挙げられ、Lが式(A1)で表される基であり、かつ、Lが式(A2)で表される基である式(A)で表される化合物が好ましい。
−F−(B−A−E− (A1)
−F−(B−A−E− (A2)
[式(A1)および式(A2)中、
、B、EおよびEは、それぞれ独立に、−CR−、−CH−CH−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−O−、−CS−O−、−O−CS−O−、−CO−NR1−、−O−CH−、−S−CH−または単結合を表わす。
およびAは、それぞれ独立に、炭素数5〜8の2価の脂環式炭化水素基または炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基を表わし、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子またはNH−に置き換っていてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチン基は、第三級窒素原子に置き換っていてもよい。
kおよびlは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表わす。
およびFは、炭素数1〜12の2価の脂肪族炭化水素基を表わす。
は、重合性基を表わす。
は、水素原子または重合性基を表わす。
およびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わす。]
光学異方性層形成用組成物における重合性液晶化合物の含有量は、光学異方性層形成用組成物100質量部に対して、通常5〜50質量部であり、好ましくは10〜30質量部である。
[その他の成分]
光学異方性層形成用組成物は重合性液晶化合物の他に光重合開始剤、溶剤、重合禁止剤、光増感剤、レベリング剤、カイラル剤等の公知の成分を含んでいてもよい。
[光重合開始剤]
光重合開始剤としては、光照射によりラジカルを発生するものが好ましい。
光重合開始剤としては、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンジルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、α−アセトフェノン化合物、トリアジン化合物、ヨードニウム塩およびスルホニウム塩が挙げられる。具体的には、イルガキュア(Irgacure)(登録商標)907、イルガキュア184、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア250、イルガキュア369(以上、全てチバ・ジャパン株式会社製)、セイクオール(登録商標)BZ、セイクオールZ、セイクオールBEE(以上、全て精工化学株式会社製)、カヤキュアー(kayacure)(登録商標)BP100(日本化薬株式会社製)、カヤキュアーUVI−6992(ダウ社製)、アデカオプトマー(登録商標)SP−152、アデカオプトマーSP−170(以上、全て株式会社ADEKA製)、TAZ−A、TAZ−PP(以上、日本シイベルヘグナー社製)およびTAZ−104(三和ケミカル社製)等が挙げられる。中でも、α−アセトフェノン化合物が好ましく、α−アセトフェノン化合物としては、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オン及び2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−(4−メチルフェニルメチル)ブタン−1−オン等が挙げられ、より好ましくは2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン及び2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オンが挙げられる。α−アセトフェノン化合物の市販品としては、イルガキュア369、379EG、907(以上、BASFジャパン(株)製)及びセイクオールBEE(精工化学社製)等が挙げられる。
光重合開始剤は、光源から発せられるエネルギーを十分に活用でき、生産性に優れるため、極大吸収波長が300nm〜380nmであると好ましく、300nm〜360nmであるとより好ましい。
重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の配向を乱すことなく重合性液晶化合物を重合するためには、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。
[溶剤]
溶剤としては、重合性液晶化合物等の光学異方性層形成用組成物の構成成分を溶解し得る有機溶剤が好ましく、重合性液晶化合物等の光学異方性層形成用組成物の構成成分を溶解し得る溶剤であって、且つ重合性液晶化合物の重合反応に不活性な溶剤がより好ましい。
具体的には、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、フェノール等のアルコール溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル等のエステル溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の非塩素化脂肪族炭化水素溶剤;トルエン、キシレン等の非塩素化芳香族炭化水素溶剤;アセトニトリル等のニトリル溶剤;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル溶剤;およびクロロホルム、クロロベンゼン等の塩素化炭化水素溶剤;が挙げられる。二種以上の有機溶剤を組み合わせて用いてもよい。中でも、アルコール溶剤、エステル溶剤、ケトン溶剤、非塩素化脂肪族炭化水素溶剤および非塩素化芳香族炭化水素溶剤が好ましい。
溶剤の含有量は、固形分100質量部に対して、10〜10000質量部が好ましく、より好ましくは100〜5000質量部である。光学異方性層形成用組成物中の固形分濃度は、好ましくは2〜50質量%であり、より好ましくは5〜50質量%である。”固形分”とは、光学異方性層形成用組成物から溶剤を除いた成分の合計を意味する。
[重合禁止剤]
重合禁止剤は、重合性液晶化合物の重合反応をコントロールすることができる。
重合禁止剤としては、ハイドロキノンおよびアルキルエーテル等の置換基を有するハイドロキノン類;ブチルカテコール等のアルキルエーテル等の置換基を有するカテコール類;ピロガロール類、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル等のラジカル補足剤;チオフェノール類;β−ナフチルアミン類およびβ−ナフトール類が挙げられる。
重合禁止剤の含有量は、重合性液晶化合物の配向を乱すことなく、重合性液晶化合物を重合するためには、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。
[光増感剤]
光増感剤としては、キサントン、チオキサントン等のキサントン類;アントラセンおよびアルキルエーテル等の置換基を有するアントラセン類;フェノチアジン;ルブレンが挙げられる。
光増感剤を用いることにより、光重合開始剤を高感度化することができる。光増感剤の含有量は、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。
[レベリング剤]
レベリング剤としては、有機変性シリコーンオイル系、ポリアクリレート系およびパーフルオロアルキル系のレベリング剤が挙げられる。具体的には、DC3PA、SH7PA、DC11PA、SH28PA、SH29PA、SH30PA、ST80PA、ST86PA、SH8400、SH8700、FZ2123(以上、全て東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341、X22−161A、KF6001(以上、全て信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(以上、全てモメンティブ パフォーマンス マテリアルズ ジャパン合同会社製)、フロリナート(fluorinert)(登録商標)FC−72、同FC−40、同FC−43、同FC−3283(以上、全て住友スリーエム(株)製)、メガファック(登録商標)R−08、同R−30、同R−90、同F−410、同F−411、同F−443、同F−445、同F−470、同F−477、同F−479、同F−482、同F−483(以上、いずれもDIC(株)製)、エフトップ(商品名)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(以上、全て三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(登録商標)S−381、同S−382、同S−383、同S−393、同SC−101、同SC−105、KH−40、SA−100(以上、全てAGCセイミケミカル(株)製)、商品名E1830、同E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)、BM−1000、BM−1100、BYK−352、BYK−353及びBYK−361N(いずれも商品名:BM Chemie社製)が挙げられる。2種以上のレベリング剤を組み合わせてもよい。
レベリング剤を用いることにより、より平滑な光学異方性層を形成することができる。
また、光学異方性層を有する光学フィルムの製造過程で、光学異方性層形成用組成物の流動性を制御したり、光学異方性フィルムの架橋密度を調整したりすることができる。レベリング剤の含有量は、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.1〜10質量部である。
[カイラル剤]
カイラル剤としては、公知のカイラル剤(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)が挙げられる。
カイラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もカイラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物としては、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が挙げられる。
具体的には、特開2007−269640号公報、特開2007−269639号公報、特開2007−176870号公報、特開2003−137887号公報、特表2000−515496号公報、特開2007−169178号公報および特表平9−506088号公報に記載されているような化合物が挙げられ、好ましくはBASFジャパン(株)製のpaliocolor(登録商標) LC756である。
カイラル剤の含有量は、重合性液晶化合物の配向を乱すことなく、重合性液晶化合物を重合するためには、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは1.0〜25質量部である。
[光学異方性層の形成]
光学異方性層形成用組成物を、配向膜を有する基材の配向膜上に塗布する方法としては、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、CAPコーティング法、スリットコーティング法、ダイコーティング法等が挙げられる。また、ディップコーター、バーコーター、スピンコーター等のコーターを用いて塗布する方法等も挙げられる。中でも、Roll to Roll形式で連続的に塗布できる点で、CAPコーティング法、インクジェット法、ディップコーティング法、スリットコーティング法、ダイコーティング法およびバーコーターによる塗布方法が好ましい。Roll to Roll形式で塗布する場合、基材に配向膜形成用組成物等を塗布して配向膜を形成し、さらに得られた配向膜上に光学異方性層形成用組成物を連続的に塗布することもできる。
本発明は、活性エネルギー線を照射する工程と、該照射により重合性液晶化合物を硬化させて、光学異方性層を形成する工程とを含む。活性エネルギー線を照射する工程は、2回以上の活性エネルギー線の照射を含む。活性エネルギー線を照射する工程では、好ましくは2回または3回の活性エネルギー線の照射を行い、さらに好ましくは2回の活性エネルギー線の照射を行う。1回目の活性エネルギー線の照射の後に2回目以降の活性エネルギー線照射を行うことで、形成された光学異方性層を含む層の転写が容易になり、さらには高温乾燥条件下における面内位相差値の低下を抑制することができるようになる傾向がある。
いずれの活性エネルギー線照射においても、その照射方向は、基材側から(以下、A方向からということがある)であってもよいし、光学異方性層形成用組成物の塗布された面側から(以下、B方向からということがある)であってもよいが、B方向からの活性エネルギー線照射を少なくとも1回おこなうことが好ましい。
なお本明細書において、A方向からの活性エネルギー線照射とは、基材側から、すなわち、基材の光学異方性層形成用組成物が塗布された配向膜が形成された面とは反対側の表面側から、光学異方性層形成用組成物の塗布された配向膜に向かう方向の活性エネルギー線照射を表す。また、B方向からの活性エネルギー線照射とは、重合性液晶化合物側から、すなわち、光学異方性層形成用組成物の塗布された配向膜側から、基材に向かう方向の活性エネルギー線照射を表す。活性エネルギー線の照射角度は、基材面に対して垂直であってもよいし、基材面に対して傾斜していてもよい。
B方向からの活性エネルギー線照射の後に、さらにB方向からの活性エネルギー線照射をおこなうこと、またはB方向からの活性エネルギー線照射の前もしくは後もしくは前後の両方に、A方向からの活性エネルギー線照射をおこなうことが好ましい。B方向からの活性エネルギー線照射の後に、A方向からの活性エネルギー線照射をおこなうことがより好ましい。
A方向とB方向とから、それぞれ1回ずつ活性エネルギー線照射をおこなう場合、1回目の活性エネルギー線照射が終了してから、2回目の活性エネルギー線照射が開始するまでの間に時間間隔を設けなくてもよい。1回目の活性エネルギー線を照射が終わると同時に、2回目の活性エネルギー線照射を開始してもよいし、1回目の活性エネルギー線照射中に、2回目の活性エネルギー線照射を開始してもよい。また、A方向とB方向とから同時に活性エネルギー線照射を開始してもよい。この場合、B方向からの紫外線照射を1回目の照射と見なし、A方向からの照射を2回目の照射と見なすことにする。
同じ方向から2回の活性エネルギー線照射をおこなう場合、すなわちA方向から活性エネルギー線照射をおこなった後に、再度A方向から活性エネルギー線照射をおこなう場合、またはB方向から活性エネルギー線照射をおこなった後に、再度B方向から活性エネルギー線照射をおこなう場合であっても、1回目の活性エネルギー線と、2回目の活性エネルギー線とが実質的に区別できるようであれば、1回目の活性エネルギー線照射が終了してから、2回目の活性エネルギー線照射が開始するまでの間に時間間隔を設けていなくてもよい。実質的に区別できるとは、活性エネルギー線のスペクトルが異なること、活性エネルギー線の強度が異なること、または活性エネルギー線の照射角度が異なることなどを意味する。1回目の活性エネルギー線と、2回目の活性エネルギー線とが実質的に区別できないようであれば、1回目の活性エネルギー線照射が終了してから、2回目の活性エネルギー線照射が開始するまでの間に時間間隔を設けて、両者を区別できるようにすればよい。1回目の活性エネルギー線と、2回目の活性エネルギー線とが実質的に区別できるか否かに関わらず、1回目の活性エネルギー線照射と2回目の活性エネルギー線照射の間の時間間隔としては、任意の時間間隔を選択することができるが、1ヶ月以内であることが好ましく、1週間以内である事がより好ましく、1日以内であることが更に好ましい。
配向膜を有する基材の配向膜上に塗布された光学異方性膜形成用組成物に活性エネルギー線を照射し、重合性液晶化合物を重合させることにより、光学異方性を有するフィルムが得られる。ここで、配向膜上に塗布された光学異方性膜形成用組成物に含まれる重合性液晶化合物がネマチック相等の液晶相を示す場合、得られる光学異方性膜はモノドメイン配向による複屈折性を有する。
活性エネルギー線照射は塗布された光学異方性膜形成用組成物にそのまま行ってもよいが、光学異方性層形成用組成物が溶剤を含む場合、塗布後に乾燥して溶剤を除去した後に活性エネルギー線照射するのが好ましい。本明細書では、光学異方性層形成用組成物を塗布した後に乾燥させたものを、乾燥被膜ということがある。乾燥(溶剤の除去)は、活性エネルギー線照射と並行して行ってもよいが、活性エネルギー線照射を行う前に、ほとんどの溶剤を除去しておくことが好ましい。
乾燥方法としては、自然乾燥、通風乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥およびこれらを組み合わせた方法が挙げられる。中でも、自然乾燥または加熱乾燥が好ましい。乾燥温度は、0〜250℃の範囲が好ましく、50〜220℃の範囲がより好ましく、60〜170℃の範囲がさらに好ましい。乾燥時間は、10秒間〜20分間が好ましく、より好ましくは30秒間〜10分間である。
重合性液晶の液晶配向は、配向膜及び重合性液晶化合物の性質によって制御される。例えば、配向膜が配向規制力として水平配向規制力を発現させる材料であれば、重合性液晶化合物は水平配向またはハイブリッド配向を形成することができ、垂直配向規制力を発現させる材料であれば、重合性液晶化合物は垂直配向または傾斜配向を形成することができる。
配向規制力は、配向膜が配向性ポリマーから形成されている場合は、表面状態やラビング条件によって任意に調整することが可能であり、光配向性ポリマーから形成されている場合は、偏光照射条件等によって任意に調整することが可能である。また、重合性液晶化合物の、表面張力や液晶性等の物性を選択することにより、液晶配向を制御することもできる。
[活性エネルギー線]
光重合は、重合性液晶化合物を含む組成物が塗布された積層体に活性エネルギー線を照射することにより実施される。照射する活性エネルギー線としては、乾燥被膜に含まれる重合性液晶化合物の種類(特に、重合性液晶化合物が有する光重合基の種類)、光重合開始剤を含む場合には光重合開始剤の種類、及びそれらの量に応じて適宜選択される。具体的には、可視光、紫外光、赤外光、X線、α線、β線、及びγ線からなる群より選択される一種以上の光が挙げられる。中でも、重合反応の進行を制御し易い点、及び光重合装置として当分野で広範に用いられているものが使用できるという点で、紫外光が好ましく、紫外光によって光重合可能なように、重合性液晶化合物の種類を選択することが好ましい。
光学異方性層形成用組成物が光重合開始剤を含む場合、紫外光によって光重合可能なように、光重合開始剤の種類を選択することが好ましい。
本発明の製造方法において、少なくとも1回の活性エネルギー線照射における、活性エネルギー線スペクトルの波長380nmと波長365nmとの強度の比は、以下の式(1)を満たすことが好ましい。より好ましくは、いずれの活性エネルギー線照射における、活性エネルギー線スペクトルの波長380nmと波長365nmとの強度の比も、以下の式(1)を満たす。
波長380nmの光の強度/波長365nmの光の強度>0.1 (1)
式(1)を満たすような活性エネルギー線を少なくとも1回照射すると、効率よく重合性液晶化合物を重合できるので好ましい。光学異方性層形成用組成物が光重合開始剤を含む場合は、光重合開始剤の吸収波長における強度が大きいため、さらに効率よく重合性液晶化合物を重合できるのでより好ましい。
活性エネルギー線スペクトルの波長380nmと波長365nmとの強度の比は、式(1)を満たすことが好ましいが、光学異方性層形成用組成物を硬化できれば、後述する活性エネルギー線のエネルギーと適宜調整して決めることができる。
また重合時に、適切な冷却手段により乾燥被膜を冷却しながら、光照射することで、重合温度を制御することもできる。活性エネルギー線照射に伴う加熱により液晶の配向揺らぎが発生するので、活性エネルギー線照射時の重合性液晶化合物の温度を30℃以下にすることが好ましい。このような冷却により、より低温で重合性液晶化合物の重合を実施すれば、基材に比較的耐熱性が低いものを用いたとしても、適切に光学異方性層を形成できる。
本発明の光学フィルムの製造方法は、少なくとも2回の活性エネルギー線照射をおこなう活性エネルギー線照射工程を含む。2回目以降の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーは、10〜10000mJ/cmである。この活性エネルギー線のエネルギーは、好ましくは10〜3000mJ/cmであり、より好ましくは50〜3000mJ/cmであり、さらに好ましくは50〜1000mJ/cmであり、殊更好ましくは100〜700mJ/cm、殊更さらに好ましくは100〜500mJ/cmである。
また、1回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーと2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーとの比が、以下の式(2−1)を満たすことが好ましく、式(2−2)を満たすことがより好ましい。
15>(1回目の照射エネルギー)/(2回目の照射エネルギー)>0.1 (2−1) 10>(1回目の照射エネルギー)/(2回目の照射エネルギー)>0.2 (2−2)式(2−1)または式(2−2)を満たす活性エネルギー線を照射すると、形成された光学異方性層を含む層の転写がより容易になり、さらには面内位相差値の低下をより抑制しやすくなるので好ましい。
ここで、活性エネルギー線のエネルギーとは、活性エネルギー線の積算光量と同義である。
前記活性エネルギー線の光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ、ガリウムランプ、エキシマレーザー、波長範囲380〜440nmを発光するLED光源、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプが挙げられる。
光を照射する時間は、通常0.1秒〜10分であり、好ましくは0.1秒〜1分であり、より好ましくは0.1秒〜30秒であり、さらに好ましくは0.1秒〜10秒である。
上記範囲であれば、より透明性に優れた光学異方性層を得ることができる。
光学異方性層の厚さは、その用途により適宜調節できるが、0.1μm〜10μmであることが好ましく、光弾性を小さくする点で0.3μm〜5μmであることがより好ましく、0.5μm〜3μmであることがさらに好ましい。
本発明の光学フィルムの製造方法として、Roll to Roll形式で光学異方性層を連続的に製造する工程の一例を、図1〜3を参照しながら説明する。
なお、図1〜3では活性エネルギー線として紫外線を使用している。また、配向膜の形成、光学異方性層形成用組成物の塗布及び乾燥に関わる工程は図中に示していない。さらに、紫外線照射時の冷却装置は存在しなくてもよい。冷却装置が存在する場合において冷却装置の位置は、フィルムを冷却できる位置であればどこに設置してもよい。以下、光学異方性層形成用組成物が、最初に巻きだす基材ロールの巻外面に塗布された場合を説明するが、光学異方性層形成用組成物の塗布面が、巻きだすロールの巻内面、巻外面のどちら側にあってもよい。
図1(a)は、巻芯1Aに巻き取られているロール1から基材を連続的に巻きだす工程と、配向膜上に塗布された光学異方性層形成用組成物に、紫外線照射装置4により、B方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4と対向する位置に設置された冷却装置3により光学異方性層を冷却する工程と、重合性液晶化合物が重合して形成された光学異方性層を有する基材を巻芯2Aに巻き取り、ロール2を得る工程と、巻芯2Aに巻き取られているロール2を、巻芯1A’に移しロール1’を得る工程と、巻芯1A’に巻き取られているロール1’から前記光学異方性層を有する基材を連続的に巻きだす工程と、紫外線照射装置4’により、B方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4’と対向する位置に設置された冷却装置3’により液晶を冷却する工程と、前記光学異方性層を有する基材を巻芯2A’に巻き取りロール2’を得る工程とを含む。
図1(b)は、巻芯1Aに巻き取られているロール1から基材を連続的に巻きだす工程と、配向膜上に塗布された光学異方性層形成用組成物に、紫外線照射装置4により、A方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4と対向する位置に設置された冷却装置3により光学異方性層を冷却する工程と、重合性液晶化合物が重合して形成された光学異方性層を有する基材を巻芯2Aに巻き取り、ロール2を得る工程と、巻芯2Aに巻き取られているロール2を、巻芯1A’に移しロール1’を得る工程と、巻芯1A’に巻き取られているロール1’から前記光学異方性層を有する基材を連続的に巻きだす工程と、紫外線照射装置4’により、A方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4’と対向する位置に設置された冷却装置3’により液晶を冷却する工程と、前記光学異方性層を有する基材を巻芯2A’に巻き取りロール2’を得る工程とを含む。
図1(c)は、巻芯1Aに巻き取られているロール1から基材を連続的に巻きだす工程と、配向膜上に塗布された光学異方性層形成用組成物に、紫外線照射装置4により、A方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4と対向する位置に設置された冷却装置3により光学異方性層を冷却する工程と、重合性液晶化合物が重合して形成された光学異方性層を有する基材を巻芯2Aに巻き取り、ロール2を得る工程と、巻芯2Aに巻き取られているロール2を、巻芯1A’に移しロール1’を得る工程と、巻芯1A’に巻き取られているロール1’から前記光学異方性層を有する基材を連続的に巻きだす工程と、紫外線照射装置4’により、B方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4’と対向する位置に設置された冷却装置3’により液晶を冷却する工程と、前記光学異方性層を有する基材を巻芯2A’に巻き取りロール2’を得る工程とを含む。
図1(d)は、巻芯1Aに巻き取られているロール1から基材を連続的に巻きだす工程と、配向膜上に塗布された光学異方性層形成用組成物に、紫外線照射装置4により、B方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4と対向する位置に設置された冷却装置3により光学異方性層を冷却する工程と、重合性液晶化合物が重合して形成された光学異方性層を有する基材を巻芯2Aに巻き取り、ロール2を得る工程と、巻芯2Aに巻き取られているロール2を、巻芯1A’に移しロール1’を得る工程と、巻芯1A’に巻き取られているロール1’から前記光学異方性層を有する基材を連続的に巻きだす工程と、紫外線照射装置4’により、A方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4’と対向する位置に設置された冷却装置3’により液晶を冷却する工程と、前記光学異方性層を有する基材を巻芯2A’に巻き取りロール2’を得る工程とを含む。
図1(a)〜(d)においては、紫外線照射をするごとに光学異方性層を有する基材をロールに巻き取っていたが、図2(a)〜(d)に示すように、少なくとも2回の紫外線照射を連続的におこなっていてもよい。
図2(a)は、巻芯1Aに巻き取られているロール1から基材を連続的に巻きだす工程と、配向膜上に塗布された光学異方性層形成用組成物に、紫外線照射装置4により、B方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4と対向する位置に設置された冷却装置3により液晶を冷却する工程と、紫外線照射装置4’により、B方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4’と対向する位置に設置された冷却装置3’により光学異方性層を冷却する工程と、前記光学異方性層を有する基材を巻芯2Aに巻き取りロール2を得る工程とを含む。
図2(b)は、巻芯1Aに巻き取られているロール1から基材を連続的に巻きだす工程と、配向膜上に塗布された光学異方性層形成用組成物に、紫外線照射装置4により、A方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4と対向する位置に設置された冷却装置3により液晶を冷却する工程と、紫外線照射装置4’により、B方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4’と対向する位置に設置された冷却装置3’により光学異方性層を冷却する工程と、前記光学異方性層を有する基材を巻芯2Aに巻き取りロール2を得る工程とを含む。
図2(c)は、巻芯1Aに巻き取られているロール1から基材を連続的に巻きだす工程と、配向膜上に塗布された光学異方性層形成用組成物に、紫外線照射装置4により、B方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4と対向する位置に設置された冷却装置3により液晶を冷却する工程と、紫外線照射装置4’により、A方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4’と対向する位置に設置された冷却装置3’により光学異方性層を冷却する工程と、前記光学異方性層を有する基材を巻芯2Aに巻き取りロール2を得る工程とを含む。
図2(d)は、巻芯1Aに巻き取られているロール1から基材を連続的に巻きだす工程と、配向膜上に塗布された光学異方性層形成用組成物に、紫外線照射装置4により、A方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4と対向する位置に設置された冷却装置3により液晶を冷却する工程と、紫外線照射装置4’により、A方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4’と対向する位置に設置された冷却装置3’により光学異方性層を冷却する工程と、前記光学異方性層を有する基材を巻芯2Aに巻き取りロール2を得る工程とを含む。
図2(a)〜(d)のように連続的に紫外線照射工程をおこなうと、フィルムの巻き取り回数を減らすことができるので、光学フィルムの生産性を向上させることができる。
また、図3に示すようにA方向とB方向とから、すなわちフィルムを挟んで上方及び下方から、同時に紫外線を照射することで、実質的に2回の紫外線照射をおこなってもよい。図3は、巻芯1Aに巻き取られているロール1から基材を連続的に巻きだす工程と、配向膜上に塗布された光学異方性層形成用組成物に、紫外線照射装置4により、B方向から紫外線を照射するとともに、フィルムを挟んで紫外線照射装置4と対向する位置に設置された紫外線照射装置4’により、A方向から紫外線を照射する工程と、重合性液晶化合物が重合して形成された光学異方性層を有する基材を巻芯2Aに巻き取り、ロール2を得る工程とを含む。
[光学異方性層]
上述の活性エネルギー線照射により、重合性液晶化合物が硬化し、光学異方性層が形成される。本願の製造方法によって製造される光学フィルム中の光学異方性層としては、好ましくは下記式(3)及び(4)を満たすものである。
Re(450)/Re(550)≦1.00 (3)
1.00≦Re(650)/Re(550) (4)
ここで、Re(450)、Re(550)、Re(650)はそれぞれ波長450nm、550nm、650nmの光に対する位相差値を表す。
式(3)及び式(4)を満たすためには、前記化合物(A)が重合性液晶化合物として含まれていればよい。具体的には、特表2011−207765号公報に記載の方法が挙げられる。
光学異方性層を形成する重合性液晶に含まれる、化合物(X)と化合物(A)との量を調整することにより、光学異方性層の位相差を調製することができる。また、得られる光学異方性層の位相差値(リタデーション値、Re(λ))は、式(5)のように決定されることから、所望のRe(λ)を得るためには、Δn(λ)と膜厚dを適宜調整すればよい。
Re(λ)=d×Δn(λ) (5)
(式中、Re(λ)は、波長λnmにおける位相差値を表し、dは膜厚を表し、Δn(λ)は波長λnmにおける複屈折率を表す。)
光学異方性層の波長550nmの光に対する面内位相差値は、以下の式(6)を満たすことが好ましく、式(6−1)を満たすことがより好ましく、式(6−2)を満たすことがさらに好ましい。
90nm<Re(550)<180nm (6)
95nm<Re(550)<170nm (6−1)
100nm<Re(550)<160nm (6−2)
ここで、Re(550)は波長550nmの光に対する面内位相差値を表す。
本発明の製造方法によって製造される光学フィルム中の光学異方性層は、直線偏光を円偏光や楕円偏光に変換したり、円偏光または楕円偏光を直線偏光に変換したり、直線偏光の偏光方向を変換したりするために用いられる位相差フィルムとして有用である。また本願の製造方法によって製造される光学フィルム中の光学異方性層を含む層を、複数枚積層する、又は他のフィルムと組み合わせることにより、視野角補償フィルム、視野角拡大フィルム、反射防止フィルム、偏光フィルム、円偏光フィルム、楕円偏光フィルム及び輝度向上フィルム等に利用することができる。
本発明の製造方法によって製造される光学フィルムは、該光学フィルムと被転写体とを粘接着剤を介して貼合した後、該光学フィルムの基材を剥離することにより、光学異方性層を含む層を被転写体に転写することが容易である。
[粘接着剤]
本発明の製造方法によって製造される光学フィルムと被転写体とを貼合するときの粘接着剤としては、例えば、粘着剤、水系接着剤、及び活性エネルギー線硬化型接着剤が挙げられる。光学異方性層に塗布された水系接着剤から水を除去することで接着剤層が得られる。また、光学異方性層に塗布された活性エネルギー線硬化型接着剤に活性エネルギー線の照射することで接着剤層が得られる。
粘着剤として一般的には、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とし、官能基を有する(メタ)アクリルモノマーを少量含有するアクリル系モノマー混合物を、重合開始剤の存在下にラジカル重合することにより得られ、ガラス転移温度Tgが0℃以下のアクリル系樹脂と、架橋剤とを含有するアクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
(メタ)アクリル酸エステルのなかでは、アクリル酸アルキルエステルが好ましく、中でも、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−メトキシエチルやアクリル酸エトキシメチルがより好ましい。
粘着剤層を本発明の製造方法により製造される光学フィルム上に形成する方法としては、例えば、基材として剥離フィルムを使用し、上記の粘着剤組成物を剥離フィルム上に塗布して粘着剤層を形成し、光学異方性層を含む層の表面に得られる粘着剤層を移設する方法、光学異方性層を含む層の表面に上記の粘着剤組成物を直接塗布して粘着剤層を形成する方法等が挙げられる。
剥離フィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリプロピレン又はポリエチレンのような各種の樹脂からなるフィルムを基材とし、この基材の粘着剤層との接合面に、シリコーン処理のような離型処理が施されたものであることができる。このような剥離フィルムは、セパレートフィルム又はセパレーターとも呼ばれる。
粘着剤層の厚さは、5〜50μmであることが好ましく、さらには5〜30μmであることがより好ましい。粘着剤層の厚さを30μm以下とすることにより、高温高湿下での接着性が向上し、光学異方性層と粘着剤層との間に浮きや剥がれの発生する可能性が低くなる傾向がある。
水系接着剤としては、例えば、主成分としてポリビニルアルコール系樹脂、又はウレタン樹脂を用い、接着性を向上させるために、イソシアネート系化合物やエポキシ化合物のような架橋剤又は硬化性化合物を配合した組成物とするのが一般的である。乾燥後の接着剤層の厚さは、通常0.001〜5μm程度であり、好ましくは0.01μm以上、また好ましくは2μm以下、さらに好ましくは1μm以下である。
水系接着剤の主成分としてポリビニルアルコール系樹脂を用いる場合、部分ケン化ポリビニルアルコール及び完全ケン化ポリビニルアルコールのほか、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、メチロール基変性ポリビニルアルコール、及びアミノ基変性ポリビニルアルコールのような、変性されたポリビニルアルコール系樹脂を用いてもよい。このようなポリビニルアルコール系樹脂の水溶液が水系接着剤として用いられるが、水系接着剤中のポリビニルアルコール系樹脂の濃度は、水100重量部に対して、通常1〜10重量部であり、好ましくは1〜5重量部である。
ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液からなる水系接着剤には、前記したように接着性を向上させるために、多価アルデヒド、水溶性エポキシ樹脂、メラミン系化合物、ジルコニア系化合物、及び亜鉛化合物のような硬化性化合物を配合することができる。水溶性エポキシ樹脂の例を挙げると、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミンのようなポリアルキレンポリアミンとアジピン酸のようなジカルボン酸との反応で得られるポリアミドポリアミンに、エピクロロヒドリンを反応させて得られる水溶性のポリアミドエポキシ樹脂がある。このようなポリアミドエポキシ樹脂の市販品として、住化ケムテックス株式会社から販売されている“スミレーズレジン650”、及び“スミレーズレジン675”、日本PMC株式会社から販売されている“WS−525”などがある。水溶性エポキシ樹脂を配合する場合、その添加量は、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、通常1〜100重量部程度であり、好ましくは1〜50重量部である。
このようにして得られた水系接着剤を光学異方性層と基材との間に注入後、乾燥により水を蒸発させつつ、熱架橋反応を進行させることで両者に十分な接着性を与えることができる。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、活性エネルギー線の照射を受けて硬化し、光学異方性層を含む層と基材とを、実用に足る強度で接着できるものであればよい。例えば、エポキシ化合物とカチオン重合開始剤とを含有するカチオン重合性の活性エネルギー線硬化型接着剤、アクリル系硬化成分とラジカル重合開始剤とを含有するラジカル重合性の活性エネルギー線硬化型接着剤、エポキシ化合物のようなカチオン重合性の硬化成分及びアクリル系化合物のようなラジカル重合性の硬化成分の両者を含有し、そこにカチオン重合開始剤及びラジカル重合開始剤を配合した活性エネルギー線硬化型接着剤、及び開始剤を含まない活性エネルギー線硬化型接着剤に電子ビームを照射することで硬化させる電子線硬化型接着剤等が挙げられる。なかでも、エポキシ化合物とカチオン重合開始剤とを含有するカチオン重合性の活性エネルギー線硬化型接着剤が好ましい。またこの接着剤は、実質的に無溶剤で使用できるものがより好ましい。
カチオン重合可能なエポキシ化合物であって、それ自身が室温において液体であり、溶剤を存在させなくても適度な流動性を有し、適切な硬化接着強度を与えるものを選択し、それに適したカチオン重合開始剤を配合した活性エネルギー線硬化型接着剤は、通常必要となる乾燥設備を省くことができる。また、適切な活性エネルギー線量を照射することで硬化速度を促進させ、生産速度を向上させることもできる。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、必要に応じて増感剤を含有することができる。増感剤を使用することにより、反応性が向上し、接着剤層の機械強度や接着強度をさらに向上させることができる。増感剤としては、前述したものを適宜適用できる。
増感剤を配合する場合、その配合量は、活性エネルギー線硬化型接着剤の総量100重量部に対し、0.1〜20重量部の範囲とすることが好ましい。
活性エネルギー線硬化型接着剤には、その効果を損なわない範囲で各種の添加剤を配合することができる。配合しうる添加剤として、例えば、イオントラップ剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、粘着付与剤、熱可塑性樹脂、充填剤、流動調整剤、可塑剤、消泡剤などが挙げられる。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、前述した塗布方法によりフィルムに塗工することができる。この際、活性エネルギー線硬化型接着剤の粘度としては、種々方法で塗工できる粘度を有するものであればよいが、その温度25℃における粘度は、10〜30,000mPa・secの範囲にあることが好ましく、50〜6,000mPa・secの範囲にあることがより好ましい。その粘度があまり小さいと、ムラのない均質な塗膜が得られにくくなる傾向にある。一方、その粘度があまり大きいと、流動しにくくなって、同じくムラのない均質な塗膜が得られにくくなる傾向にある。ここでいう粘度は、B型粘度計を使用してその接着剤を25℃に調温した後、60rpmで測定される値である。
上記活性エネルギー線硬化型接着剤は、電子線硬化型、紫外線硬化型の態様で用いることができる。活性エネルギー線としては、前記と同じもの、及び活性電子線が挙げられる。
電子線硬化型において、電子線の照射条件は、前記活性エネルギー線硬化型接着剤を硬化しうる条件であれば、任意の適切な条件を採用できる。例えば、電子線照射は、加速電圧が好ましくは5kV〜300kVであり、さらに好ましくは10kV〜250kVである。
電子線照射は、通常、不活性ガス中で照射を行うが、必要であれば大気中や酸素を少し導入した条件で行ってもよい。
紫外線硬化型において、活性エネルギー線硬化型接着剤の光照射強度は、接着剤の組成ごとに決定されるものであって特に限定されないが、10〜5000mW/cmであることが好ましい。樹脂組成物への光照射強度が10mW/cm未満であると、反応時間が長くなりすぎ、5000mW/cmを超えると、光源から輻射される熱および組成物の重合時の発熱により、接着剤の構成材料の黄変や劣化を生じる可能性がある。なお、照射強度は、好ましくは光カチオン重合開始剤の活性化に有効な波長領域における強度であり、より好ましくは波長400nm以下の波長領域における強度であり、さらに好ましくは波長280〜320nmの波長領域における強度である。このような光照射強度で1回あるいは複数回照射して、その積算光量が10mJ/cm以上、好ましくは10〜5,000mJ/cmとなるように設定されることが好ましい。上記接着剤への積算光量が10mJ/cm未満であると、重合開始剤由来の活性種の発生が十分でなく、接着剤の硬化が不十分となる。一方でその積算光量が5,000mJ/cmを超えると、照射時間が非常に長くなり、生産性向上には不利なものとなる。この際、使用するフィルムや接着剤種の組み合わせなどによって、どの波長領域(UVA(320〜390nm)やUVB(280〜320nm)など)での積算光量が必要かは異なる。
活性エネルギー線の照射により接着剤の重合硬化を行うために用いる光源は、前記と同じものが挙げられる。エネルギーの安定性や装置の簡便さという観点から、波長400nm以下に発光分布を有する紫外光源であることが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。例中の「%」および「部」は、特記ない限り、質量%および質量部である。
シクロオレフィンポリマーフィルム(COP)には、日本ゼオン株式会社製のZF−14を用いた。
コロナ処理装置には、春日電機株式会社製のAGF−B10を用いた。
コロナ処理は、上記コロナ処理装置を用いて、出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回行った。
偏光UV照射装置には、ウシオ電機株式会社製の偏光子ユニット付SPOT CURE SP−7を用いた。
レーザー顕微鏡には、オリンパス株式会社製のLEXTを用いた。
高圧水銀ランプには、ウシオ電機株式会社製のユニキュアVB―15201BY−Aを用いた。
位相差値は、王子計測機器社製のKOBRA−WRを用いて測定した。
実施例1
[光配向膜形成用組成物の調製]
下記成分を混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌することにより、光配向膜形成用組成物(1−1)を得た。下記光配向性材料は、特開2013−33248号公報記載の方法で合成した。
光配向性材料(5部):
Figure 2016051177
溶剤(95部):シクロペンタノン
[組成物(1)の調製]
下記の成分を混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌することにより、組成物(1)を得た。
重合性液晶A1および重合性液晶A2は、特開2010−31223号公報記載の方法で合成した。
重合性液晶A1(12.31部):
Figure 2016051177
重合性液晶A2(0.86部):
Figure 2016051177
重合開始剤(0.73部):
2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン(イルガキュア369;チバ スペシャルティケミカルズ社製)
レベリング剤(0.01部):ポリアクリレート化合物(BYK−361N;BYK−Chemie社製)
溶剤:シクロペンタノン(52.2部)N−メチル−2−ピロリドン(NMP)(34.8部)
実施例(1−1)
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(三菱樹脂株式会社製のダイアホイルT140E25)を、コロナ処理装置(AGF−B10、春日電機株式会社製)を用いて出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回処理した。コロナ処理を施した表面に、光配向膜形成用組成物(1−1)をバーコーター塗布し、80℃で1分間乾燥し、偏光UV照射装置(SPOT CURE SP−7;ウシオ電機株式会社製)を用いて、100mJ/cmの積算光量で偏光UV露光を実施した。得られた配向膜の膜厚をエリプソメータ(エリプソメータM−220、日本分光株式会社製)で測定したところ、122nmであった。続いて、配向膜上に組成物(1)を、バーコーターを用いて塗布し、120℃で1分間乾燥した後、高圧水銀ランプ(ユニキュアVB―15201BY−A、ウシオ電機株式会社製)を用いて、組成物(1)を塗布した面側から(B方向から)紫外線を照射し(窒素雰囲気下、波長:365nm、波長365nmにおける積算光量:1000mJ/cm)、更にPET基材側から(A方向から)紫外線を照射(窒素雰囲気下、波長:365nm、波長365nmにおける積算光量:500mJ/cm)することにより光学異方性層を含む光学フィルムを形成した。得られた光学フィルムに粘接着剤を貼合した後、コロナ処理装置(AGF−B10、春日電機株式会社製)を用いて出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回処理したシクロオレフィンポリマーフィルム(COP)(ZF−14、日本ゼオン株式会社製)に貼合した。その後、基材のPETフィルムを剥離することにより、COPフィルムに光学異方性層を転写した光学フィルムを得た。この時、転写される層は光学異方性層のみであり、配向膜は基材のPETフィルム上に存在していた。配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離したため、転写は容易であった。得られた光学フィルムの波長450nmならびに波長650nmの位相差値を測定したところ、位相差値は120〜150nmで、各波長での面内位相差値の関係は以下のとおりとなった。
Re(450)/Re(550)=0.85
Re(650)/Re(550)=1.03
すなわち、光学異方性層は下記式(3)、(4)及び(6−2)で表される光学特性を有した。なお、COPの波長550nmにおける位相差値は略0であるため、当該面内位相差値の関係には影響しない。
Re(450)/Re(550)≦1.00 (3)
1.00≦Re(650)/Re(550) (4)
100nm<Re(550)<160nm (6−2)
実施例(1−2)
2回目の紫外線照射における波長365nmにおける積算光量を1000mJ/cmに変更した以外は実施例(1−1)と同じ操作をおこなった。光学異方性層を転写するとき、配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離したため、転写は容易であった。
実施例(1−3)
2回目の紫外線照射における波長365nmにおける積算光量を3000mJ/cmに変更した以外は実施例(1−1)と同じ操作をおこなった。光学異方性層を転写するとき、配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離したため、転写は容易であった。
比較例(1−1)
2回目の紫外線照射における波長365nmにおける積算光量を0mJ/cmに変更した、すなわち2回目の紫外線照射をおこなわなかった以外は実施例(1−1)と同じ操作をおこなった。光学異方性層を転写するとき、配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離したため、転写は容易であった。
比較例(1−2)
1回目の紫外線照射時にUVカットフィルター(UTVAF−50S−34U、シグマ光機株式会社製)を介して露光し、それ以外は実施例(1−1)と同じ操作をおこなった。光学異方性層を転写するとき、配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離できなかった。
比較例(1−3)
1回目の紫外線照射における波長365nmにおける積算光量を1500mJ/cmに変更した以外は比較例(1−1)と同じ操作をおこなった。光学異方性層を転写するとき、配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離したため、転写は容易であった。
比較例(1−4)
1回目の紫外線照射における波長365nmにおける積算光量を500mJ/cmに変更した以外は実施例(1−1)と同じ操作をおこなった。光学異方性層を転写するとき、配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離できなかった。
得られた実施例(1−1)〜(1−3)、比較例(1−1)〜(1−4)に示す光学フィルムを、粘接着剤を介してガラスに貼合し、85℃乾燥条件にて120時間静置した後の位相差値低下量を測定した結果を表1に示す。
Figure 2016051177
本発明の製造方法によれば、配向膜を有する基材の配向膜上に形成された光学異方性層を含む層の転写が容易になり、さらには高温乾燥条件下における光学異方性層の面内位相差値の低下を抑制することができる。
1、1’ ロール
1A、1A’ 巻芯
2、2’ ロール
2A、2A’ 巻芯
3、3’ 冷却装置
4、4’ 紫外線照射装置

Claims (12)

  1. 基材と配向膜とを有する積層体の配向膜上に、重合性液晶化合物を含む組成物を塗布する工程と、前記組成物が塗布された積層体に活性エネルギー線を照射する工程とを含む光学フィルムを製造する方法であって、
    前記活性エネルギー線を照射する工程は、2回以上の活性エネルギー線照射を含み、1回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーと2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーとの比が、下記式(2−1)を満たし、かつ2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーが、10〜10000mJ/cmである光学フィルムの製造方法。
    15>(1回目の照射エネルギー)/(2回目の照射エネルギー)>0.1 (2−1)
  2. 活性エネルギー線を照射する工程は、少なくとも1回の活性エネルギー線照射において、活性エネルギー線スペクトルの波長380nmと波長365nmとの強度の比が、以下の式(1)を満たす請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
    波長380nmの光の強度/波長365nmの光の強度>0.1 (1)
  3. 活性エネルギー線を照射する工程が、重合性液晶化合物が塗布されている面側からの活性エネルギー線照射を含む請求項1又は2に記載の光学フィルムの製造方法。
  4. 重合性液晶化合物が塗布されている面側からの活性エネルギー線照射の前または後または前後の両方に、基材側から活性エネルギー線を照射する請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
  5. 重合性液晶化合物が塗布されている面側からの活性エネルギー線照射の後に、重合性液晶化合物側から活性エネルギー線を照射する請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
  6. 1回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーと2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーとの比が、以下の式(2−2)を満たす請求項1〜5のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
    10>(1回目の照射エネルギー)/(2回目の照射エネルギー)>0.2 (2−2)
  7. 光学異方性層が、以下の式(3)及び(4)を満たす光学異方層である請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
    Re(450)/Re(550)≦1.00 (3)
    1.00≦Re(650)/Re(550) (4)
    (式中、Re(λ)は波長λnmの光に対する面内位相差値を表す。)
  8. 光学異方性層が、以下の式(6−2)を満たす光学異方層である請求項1〜7のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
    100nm<Re(550)<160nm (6−2)
    (式中、Re(550)は波長550nmの光に対する面内位相差値を表す。)
  9. 光学異方性層の厚さが、0.3〜5μmである請求項1〜8のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  10. 重合性液晶化合物を含む組成物が、重合性液晶化合物と重合開始剤とを含む組成物である請求項1〜9のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  11. 配向膜が、光配向膜である請求項1〜10のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  12. 配向膜の厚さが、10〜1000nmである請求項1〜10のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
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