JP2016051177A - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
波長λnmの光が与える光学フィルムの位相差(Re(λ))は、複屈折率Δnとフィルムの厚みdとの積で決定されることが知られている(Re(λ)=Δn×d)。また波長分散特性は、通常、ある波長λにおける位相差値Re(λ)を550nmにおける位相差値Re(550)で除した値(Re(λ)/Re(550))で表され、(Re(λ)/Re(550))が1に近い波長域や、Re(450)/Re(550)<1かつRe(650)/Re(550)>1の逆波長分散性を示す波長域では、一様の偏光変換が可能であることが知られている。
特許文献1には、このような逆波長分散性を有する光学フィルムの製造方法として、基材上にコーティングされた重合性液晶化合物を紫外光照射により重合させて上記の逆波長分散性を有する光学フィルム得る方法が開示されている。
[1]基材と配向膜とを有する積層体の配向膜上に、重合性液晶化合物を含む組成物を塗布する工程と、前記組成物が塗布された積層体に活性エネルギー線を照射する工程とを含む光学フィルムを製造する方法であって、
前記活性エネルギー線を照射する工程は、2回以上の活性エネルギー線照射を含み、1回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーと2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーとの比が、下記式(2−1)を満たし、かつ2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーが、10〜10000mJ/cm2である光学フィルムの製造方法。
15>(1回目の照射エネルギー)/(2回目の照射エネルギー)>0.1 (2−1)
[2]活性エネルギー線を照射する工程は、少なくとも1回の活性エネルギー線照射において、活性エネルギー線スペクトルの波長380nmと波長365nmとの強度の比が、以下の式(1)を満たす[1]に記載の光学フィルムの製造方法。
波長380nmの光の強度/波長365nmの光の強度>0.1 (1)
[3]活性エネルギー線照射の工程が、重合性液晶化合物が塗布されている面側からの活性エネルギー線照射を含む[1]又は[2]に記載の光学フィルムの製造方法。
[4]重合性液晶化合物が塗布されている面側からの活性エネルギー線照射の前または後または前後の両方に、基材側から活性エネルギー線を照射する[3]に記載の光学フィルムの製造方法。
[5]重合性液晶化合物が塗布されている面側からの活性エネルギー線照射の後に、重合性液晶化合物側から活性エネルギー線を照射する[3]に記載の光学フィルムの製造方法。
[6]1回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーと2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーとの比が、以下の式(2−2)を満たす[1]〜[5]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
10>(1回目の照射エネルギー)/(2回目の照射エネルギー)>0.2 (2−2)[7]光学異方性層が、以下の式(3)及び(4)を満たす光学異方層である[1]〜[6]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
Re(450)/Re(550)≦1.00 (3)
1.00≦Re(650)/Re(550) (4)
(式中、Re(λ)は波長λnmの光に対する面内位相差値を表す。)
[8]光学異方性層が、以下の式(6−2)を満たす光学異方層である[1]〜[7]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
100nm<Re(550)<160nm (6−2)
(式中、Re(550)は波長550nmの光に対する面内位相差値を表す。)
[9]光学異方性層の厚さが、0.3〜5μmである[1]〜[8]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
[10]重合性液晶化合物を含む組成物が、重合性液晶化合物と重合開始剤とを含む組成物である[1]〜[9]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
[11]配向膜が、光配向膜である[1]〜[10]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
[12]配向膜の厚さが、10〜1000nmである[1]〜[10]のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
基材は、樹脂基材であることが好ましい。
樹脂基材は、通常、透明樹脂基材である。透明樹脂基材とは、光、特に可視光を透過し得る透光性を有する基材を意味し、透光性とは、波長380nm〜780nmにわたる光線に対しての透過率が80%以上となる特性をいう。樹脂基材には、通常フィルム状のものが使用され、好ましくは長尺フィルムロールが使用される。
基材上の光学異方性層形成用組成物が塗布される面には、配向膜が形成されている。
配向膜とは、後述する重合性液晶化合物を所望の方向に配向させる配向規制力を有するものである。
配向膜としては、光学異方性層形成用組成物の塗布等により溶解しない溶剤耐性を有し、また、溶剤の除去や後述の重合性液晶化合物の配向のための加熱処理における耐熱性を有するものが好ましい。配向膜としては、配向性ポリマーを含む配向膜、光配向膜及び、表面に凹凸パターンや複数の溝を有するグルブ配向膜等が挙げられる。
配向性ポリマーとしては、アミド結合を有するポリアミドやゼラチン類、イミド結合を有するポリイミド及びその加水分解物であるポリアミック酸、ポリビニルアルコール、アルキル変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリオキサゾール、ポリエチレンイミン、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸エステル類が挙げられる。中でも、ポリビニルアルコールが好ましい。2種以上の配向性ポリマーを組み合わせてもよい。
ラビング処理を行う時に、マスキングを行えば、配向の方向が異なる複数の領域(パターン)を配向膜に形成することもできる。
光配向膜は、通常、光反応性基を有するポリマー又はモノマーと溶剤とを含む光配向膜形成用組成物を基材に塗布し、偏光(好ましくは、偏光UV)を照射することで得られる。光配向膜は、照射する偏光の偏光方向を選択することにより、配向規制力の方向を任意に制御することができる。
グルブ(groove)配向膜は、膜表面に凹凸パターン又は複数のグルブ(溝)を有する膜である。等間隔に並んだ複数の直線状のグルブを有する膜に液晶分子を置いた場合、その溝に沿った方向に液晶分子が配向する。
単官能アクリレートとは、アクリロイルオキシ基(CH2=CH−COO−)及びメタクリロイルオキシ基(CH2=C(CH3)−COO−)からなる群より選ばれる基(以下、(メタ)アクリロイルオキシ基と記すこともある。)を1個有する化合物である。なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートよりなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。「(メタ)アクリロイル」及び「(メタ)アクリル酸」等の表記も、同様の意味を有する。
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート;トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート;エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート;トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート;
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物;
トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物;
カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、及びカプロラクトン変性トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物等が挙げられる。
カプロラクトン変性とは、(メタ)アクリレート化合物のアルコール由来部位と(メタ)アクリロイルオキシ基との間に、カプロラクトンの開環体、又は、開環重合体が導入されていることを意味する。
光学異方性層形成用組成物は、少なくとも重合性液晶化合物を含む。
重合性液晶化合物としては、例えば、式(X)で表される基を含む化合物(以下「化合物(X)」という場合がある)が挙げられる。重合性液晶化合物は一種類でもよいし、異なる構造の化合物を複数組み合わせてもよい。
P11−B11−E11−B12−A11−B13− (X)
[式(X)中、P11は、重合性基を表わす。
A11は、2価の脂環式炭化水素基または2価の芳香族炭化水素基を表わす。該2価の脂環式炭化水素基および2価の芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6アルコキシ基、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよく、該炭素数1〜6のアルキル基および該炭素数1〜6アルコキシ基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい。
B11は、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−、−CO−NR16−、−NR16−CO−、−CO−、−CS−または単結合を表わす。R16は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表わす。
B12およびB13は、それぞれ独立に、−C≡C−、−CH=CH−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−O−C(=O)−O−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−C(=O)−NR16−、−NR16−C(=O)−、−OCH2−、−OCF2−、−CH2O−、−CF2O−、−CH=CH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−CH=CH−または単結合を表わす。
E11は、炭素数1〜12のアルカンジイル基を表わし、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、炭素数1〜5のアルコキシ基で置換されていてもよく、該アルコキシ基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。また、該アルカンジイル基を構成する−CH2−は、−O−または−CO−に置き換わっていてもよい。]
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、へキサン−1,6−ジイル基、へプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基およびドデカン−1,12−ジイル基等の炭素数1〜12の直鎖状アルカンジイル基;−CH2−CH2−O−CH2−CH2−、−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CH2−および−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CH2−等が挙げられる。
B11としては、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−が好ましく、中でも、−CO−O−がより好ましい。
B12およびB13としては、それぞれ独立に、−O−、−S−、−C(=O)−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−O−C(=O)−O−が好ましく、中でも、−O−または−O−C(=O)−O−がより好ましい。
[式(P−11)〜(P−13)中、
R17〜R21はそれぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基または水素原子を表わす。]
P11−B11−で表わされる基が、アクリロイルオキシ基またはメタアクリロイルオキシ基であることがさらに好ましい。
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-A13-B15-A14-B16-E12-B17-P12 (I)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-A13-B15-A14-F11 (II)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-A13-B15-E12-B17-P12 (III)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-A13-F11 (IV)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-B14-E12-B17-P12 (V)
P11-B11-E11-B12-A11-B13-A12-F11 (VI)
(式中、
A12〜A14はそれぞれ独立に、A11と同義であり、B14〜B16はそれぞれ独立に、B12と同義であり、B17は、B11と同義であり、E12は、E11と同義である。
F11は、水素原子、炭素数1〜13のアルキル基、炭素数1〜13のアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、ジメチルアミノ基、ヒドロキシ基、メチロール基、ホルミル基、スルホ基(−SO3H)、カルボキシ基、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基またはハロゲン原子を表わし、該アルキル基およびアルコキシ基を構成する−CH2−は、−O−に置き換っていてもよい。
P12は、P11と同義である。)
化合物(A)としては、特表2011−207765号公報に記載されている重合性液晶化合物が挙げられる。
[式(A)中、
X1は、酸素原子、硫黄原子またはNR1−を表わす。R1は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わす。
Y1は、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の1価の芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素数3〜12の1価の芳香族複素環式基を表わす。
Q3およびQ4は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−NR2R3または−SR2を表わすか、または、Q3とQ4とが互いに結合して、これらが結合する炭素原子とともに芳香環または芳香族複素環を形成する。R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表わす。
D1およびD2は、それぞれ独立に、単結合、−C(=O)−O−、−C(=S)−O−、−CR4R5−、−CR4R5−CR6R7−、−O−CR4R5−、−CR4R5−O−CR6R7−、−CO−O−CR4R5−、−O−CO−CR4R5−、−CR4R5−O−CO−CR6R7−、−CR4R5−CO−O−CR6R7−またはNR4−CR5R6−またはCO−NR4−を表わす。
R4、R5、R6およびR7は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わす。
G1およびG2は、それぞれ独立に、炭素数5〜8の2価の脂環式炭化水素基を表わし、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子またはNH−に置き換っていてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチン基は、第三級窒素原子に置き換っていてもよい。
L1およびL2は、それぞれ独立に、1価の有機基を表わし、L1およびL2のうちの少なくとも一つは、重合性基を有する。]
で表される化合物も挙げられ、L1が式(A1)で表される基であり、かつ、L2が式(A2)で表される基である式(A)で表される化合物が好ましい。
P1−F1−(B1−A1)k−E1− (A1)
P2−F2−(B2−A2)l−E2− (A2)
[式(A1)および式(A2)中、
B1、B2、E1およびE2は、それぞれ独立に、−CR4R5−、−CH2−CH2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−O−、−CS−O−、−O−CS−O−、−CO−NR1−、−O−CH2−、−S−CH2−または単結合を表わす。
A1およびA2は、それぞれ独立に、炭素数5〜8の2価の脂環式炭化水素基または炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基を表わし、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子またはNH−に置き換っていてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチン基は、第三級窒素原子に置き換っていてもよい。
kおよびlは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表わす。
F1およびF2は、炭素数1〜12の2価の脂肪族炭化水素基を表わす。
P1は、重合性基を表わす。
P2は、水素原子または重合性基を表わす。
R4およびR5は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わす。]
光学異方性層形成用組成物は重合性液晶化合物の他に光重合開始剤、溶剤、重合禁止剤、光増感剤、レベリング剤、カイラル剤等の公知の成分を含んでいてもよい。
光重合開始剤としては、光照射によりラジカルを発生するものが好ましい。
光重合開始剤としては、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンジルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、α−アセトフェノン化合物、トリアジン化合物、ヨードニウム塩およびスルホニウム塩が挙げられる。具体的には、イルガキュア(Irgacure)(登録商標)907、イルガキュア184、イルガキュア651、イルガキュア819、イルガキュア250、イルガキュア369(以上、全てチバ・ジャパン株式会社製)、セイクオール(登録商標)BZ、セイクオールZ、セイクオールBEE(以上、全て精工化学株式会社製)、カヤキュアー(kayacure)(登録商標)BP100(日本化薬株式会社製)、カヤキュアーUVI−6992(ダウ社製)、アデカオプトマー(登録商標)SP−152、アデカオプトマーSP−170(以上、全て株式会社ADEKA製)、TAZ−A、TAZ−PP(以上、日本シイベルヘグナー社製)およびTAZ−104(三和ケミカル社製)等が挙げられる。中でも、α−アセトフェノン化合物が好ましく、α−アセトフェノン化合物としては、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オン及び2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−(4−メチルフェニルメチル)ブタン−1−オン等が挙げられ、より好ましくは2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン及び2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オンが挙げられる。α−アセトフェノン化合物の市販品としては、イルガキュア369、379EG、907(以上、BASFジャパン(株)製)及びセイクオールBEE(精工化学社製)等が挙げられる。
溶剤としては、重合性液晶化合物等の光学異方性層形成用組成物の構成成分を溶解し得る有機溶剤が好ましく、重合性液晶化合物等の光学異方性層形成用組成物の構成成分を溶解し得る溶剤であって、且つ重合性液晶化合物の重合反応に不活性な溶剤がより好ましい。
具体的には、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、フェノール等のアルコール溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル等のエステル溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の非塩素化脂肪族炭化水素溶剤;トルエン、キシレン等の非塩素化芳香族炭化水素溶剤;アセトニトリル等のニトリル溶剤;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル溶剤;およびクロロホルム、クロロベンゼン等の塩素化炭化水素溶剤;が挙げられる。二種以上の有機溶剤を組み合わせて用いてもよい。中でも、アルコール溶剤、エステル溶剤、ケトン溶剤、非塩素化脂肪族炭化水素溶剤および非塩素化芳香族炭化水素溶剤が好ましい。
重合禁止剤は、重合性液晶化合物の重合反応をコントロールすることができる。
重合禁止剤としては、ハイドロキノンおよびアルキルエーテル等の置換基を有するハイドロキノン類;ブチルカテコール等のアルキルエーテル等の置換基を有するカテコール類;ピロガロール類、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル等のラジカル補足剤;チオフェノール類;β−ナフチルアミン類およびβ−ナフトール類が挙げられる。
重合禁止剤の含有量は、重合性液晶化合物の配向を乱すことなく、重合性液晶化合物を重合するためには、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。
光増感剤としては、キサントン、チオキサントン等のキサントン類;アントラセンおよびアルキルエーテル等の置換基を有するアントラセン類;フェノチアジン;ルブレンが挙げられる。
光増感剤を用いることにより、光重合開始剤を高感度化することができる。光増感剤の含有量は、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。
レベリング剤としては、有機変性シリコーンオイル系、ポリアクリレート系およびパーフルオロアルキル系のレベリング剤が挙げられる。具体的には、DC3PA、SH7PA、DC11PA、SH28PA、SH29PA、SH30PA、ST80PA、ST86PA、SH8400、SH8700、FZ2123(以上、全て東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341、X22−161A、KF6001(以上、全て信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(以上、全てモメンティブ パフォーマンス マテリアルズ ジャパン合同会社製)、フロリナート(fluorinert)(登録商標)FC−72、同FC−40、同FC−43、同FC−3283(以上、全て住友スリーエム(株)製)、メガファック(登録商標)R−08、同R−30、同R−90、同F−410、同F−411、同F−443、同F−445、同F−470、同F−477、同F−479、同F−482、同F−483(以上、いずれもDIC(株)製)、エフトップ(商品名)EF301、同EF303、同EF351、同EF352(以上、全て三菱マテリアル電子化成(株)製)、サーフロン(登録商標)S−381、同S−382、同S−383、同S−393、同SC−101、同SC−105、KH−40、SA−100(以上、全てAGCセイミケミカル(株)製)、商品名E1830、同E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)、BM−1000、BM−1100、BYK−352、BYK−353及びBYK−361N(いずれも商品名:BM Chemie社製)が挙げられる。2種以上のレベリング剤を組み合わせてもよい。
また、光学異方性層を有する光学フィルムの製造過程で、光学異方性層形成用組成物の流動性を制御したり、光学異方性フィルムの架橋密度を調整したりすることができる。レベリング剤の含有量は、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは0.1〜10質量部である。
カイラル剤としては、公知のカイラル剤(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)が挙げられる。
カイラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もカイラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物としては、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファンおよびこれらの誘導体が挙げられる。
具体的には、特開2007−269640号公報、特開2007−269639号公報、特開2007−176870号公報、特開2003−137887号公報、特表2000−515496号公報、特開2007−169178号公報および特表平9−506088号公報に記載されているような化合物が挙げられ、好ましくはBASFジャパン(株)製のpaliocolor(登録商標) LC756である。
カイラル剤の含有量は、重合性液晶化合物の配向を乱すことなく、重合性液晶化合物を重合するためには、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.1〜30質量部であり、好ましくは1.0〜25質量部である。
光学異方性層形成用組成物を、配向膜を有する基材の配向膜上に塗布する方法としては、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、CAPコーティング法、スリットコーティング法、ダイコーティング法等が挙げられる。また、ディップコーター、バーコーター、スピンコーター等のコーターを用いて塗布する方法等も挙げられる。中でも、Roll to Roll形式で連続的に塗布できる点で、CAPコーティング法、インクジェット法、ディップコーティング法、スリットコーティング法、ダイコーティング法およびバーコーターによる塗布方法が好ましい。Roll to Roll形式で塗布する場合、基材に配向膜形成用組成物等を塗布して配向膜を形成し、さらに得られた配向膜上に光学異方性層形成用組成物を連続的に塗布することもできる。
なお本明細書において、A方向からの活性エネルギー線照射とは、基材側から、すなわち、基材の光学異方性層形成用組成物が塗布された配向膜が形成された面とは反対側の表面側から、光学異方性層形成用組成物の塗布された配向膜に向かう方向の活性エネルギー線照射を表す。また、B方向からの活性エネルギー線照射とは、重合性液晶化合物側から、すなわち、光学異方性層形成用組成物の塗布された配向膜側から、基材に向かう方向の活性エネルギー線照射を表す。活性エネルギー線の照射角度は、基材面に対して垂直であってもよいし、基材面に対して傾斜していてもよい。
B方向からの活性エネルギー線照射の後に、さらにB方向からの活性エネルギー線照射をおこなうこと、またはB方向からの活性エネルギー線照射の前もしくは後もしくは前後の両方に、A方向からの活性エネルギー線照射をおこなうことが好ましい。B方向からの活性エネルギー線照射の後に、A方向からの活性エネルギー線照射をおこなうことがより好ましい。
配向規制力は、配向膜が配向性ポリマーから形成されている場合は、表面状態やラビング条件によって任意に調整することが可能であり、光配向性ポリマーから形成されている場合は、偏光照射条件等によって任意に調整することが可能である。また、重合性液晶化合物の、表面張力や液晶性等の物性を選択することにより、液晶配向を制御することもできる。
光重合は、重合性液晶化合物を含む組成物が塗布された積層体に活性エネルギー線を照射することにより実施される。照射する活性エネルギー線としては、乾燥被膜に含まれる重合性液晶化合物の種類(特に、重合性液晶化合物が有する光重合基の種類)、光重合開始剤を含む場合には光重合開始剤の種類、及びそれらの量に応じて適宜選択される。具体的には、可視光、紫外光、赤外光、X線、α線、β線、及びγ線からなる群より選択される一種以上の光が挙げられる。中でも、重合反応の進行を制御し易い点、及び光重合装置として当分野で広範に用いられているものが使用できるという点で、紫外光が好ましく、紫外光によって光重合可能なように、重合性液晶化合物の種類を選択することが好ましい。
本発明の製造方法において、少なくとも1回の活性エネルギー線照射における、活性エネルギー線スペクトルの波長380nmと波長365nmとの強度の比は、以下の式(1)を満たすことが好ましい。より好ましくは、いずれの活性エネルギー線照射における、活性エネルギー線スペクトルの波長380nmと波長365nmとの強度の比も、以下の式(1)を満たす。
波長380nmの光の強度/波長365nmの光の強度>0.1 (1)
また、1回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーと2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーとの比が、以下の式(2−1)を満たすことが好ましく、式(2−2)を満たすことがより好ましい。
15>(1回目の照射エネルギー)/(2回目の照射エネルギー)>0.1 (2−1) 10>(1回目の照射エネルギー)/(2回目の照射エネルギー)>0.2 (2−2)式(2−1)または式(2−2)を満たす活性エネルギー線を照射すると、形成された光学異方性層を含む層の転写がより容易になり、さらには面内位相差値の低下をより抑制しやすくなるので好ましい。
ここで、活性エネルギー線のエネルギーとは、活性エネルギー線の積算光量と同義である。
上記範囲であれば、より透明性に優れた光学異方性層を得ることができる。
なお、図1〜3では活性エネルギー線として紫外線を使用している。また、配向膜の形成、光学異方性層形成用組成物の塗布及び乾燥に関わる工程は図中に示していない。さらに、紫外線照射時の冷却装置は存在しなくてもよい。冷却装置が存在する場合において冷却装置の位置は、フィルムを冷却できる位置であればどこに設置してもよい。以下、光学異方性層形成用組成物が、最初に巻きだす基材ロールの巻外面に塗布された場合を説明するが、光学異方性層形成用組成物の塗布面が、巻きだすロールの巻内面、巻外面のどちら側にあってもよい。
上述の活性エネルギー線照射により、重合性液晶化合物が硬化し、光学異方性層が形成される。本願の製造方法によって製造される光学フィルム中の光学異方性層としては、好ましくは下記式(3)及び(4)を満たすものである。
Re(450)/Re(550)≦1.00 (3)
1.00≦Re(650)/Re(550) (4)
ここで、Re(450)、Re(550)、Re(650)はそれぞれ波長450nm、550nm、650nmの光に対する位相差値を表す。
Re(λ)=d×Δn(λ) (5)
(式中、Re(λ)は、波長λnmにおける位相差値を表し、dは膜厚を表し、Δn(λ)は波長λnmにおける複屈折率を表す。)
90nm<Re(550)<180nm (6)
95nm<Re(550)<170nm (6−1)
100nm<Re(550)<160nm (6−2)
ここで、Re(550)は波長550nmの光に対する面内位相差値を表す。
本発明の製造方法によって製造される光学フィルムと被転写体とを貼合するときの粘接着剤としては、例えば、粘着剤、水系接着剤、及び活性エネルギー線硬化型接着剤が挙げられる。光学異方性層に塗布された水系接着剤から水を除去することで接着剤層が得られる。また、光学異方性層に塗布された活性エネルギー線硬化型接着剤に活性エネルギー線の照射することで接着剤層が得られる。
シクロオレフィンポリマーフィルム(COP)には、日本ゼオン株式会社製のZF−14を用いた。
コロナ処理装置には、春日電機株式会社製のAGF−B10を用いた。
コロナ処理は、上記コロナ処理装置を用いて、出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回行った。
偏光UV照射装置には、ウシオ電機株式会社製の偏光子ユニット付SPOT CURE SP−7を用いた。
レーザー顕微鏡には、オリンパス株式会社製のLEXTを用いた。
高圧水銀ランプには、ウシオ電機株式会社製のユニキュアVB―15201BY−Aを用いた。
位相差値は、王子計測機器社製のKOBRA−WRを用いて測定した。
[光配向膜形成用組成物の調製]
下記成分を混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌することにより、光配向膜形成用組成物(1−1)を得た。下記光配向性材料は、特開2013−33248号公報記載の方法で合成した。
光配向性材料(5部):
溶剤(95部):シクロペンタノン
下記の成分を混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌することにより、組成物(1)を得た。
2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン(イルガキュア369;チバ スペシャルティケミカルズ社製)
レベリング剤(0.01部):ポリアクリレート化合物(BYK−361N;BYK−Chemie社製)
溶剤:シクロペンタノン(52.2部)N−メチル−2−ピロリドン(NMP)(34.8部)
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(三菱樹脂株式会社製のダイアホイルT140E25)を、コロナ処理装置(AGF−B10、春日電機株式会社製)を用いて出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回処理した。コロナ処理を施した表面に、光配向膜形成用組成物(1−1)をバーコーター塗布し、80℃で1分間乾燥し、偏光UV照射装置(SPOT CURE SP−7;ウシオ電機株式会社製)を用いて、100mJ/cm2の積算光量で偏光UV露光を実施した。得られた配向膜の膜厚をエリプソメータ(エリプソメータM−220、日本分光株式会社製)で測定したところ、122nmであった。続いて、配向膜上に組成物(1)を、バーコーターを用いて塗布し、120℃で1分間乾燥した後、高圧水銀ランプ(ユニキュアVB―15201BY−A、ウシオ電機株式会社製)を用いて、組成物(1)を塗布した面側から(B方向から)紫外線を照射し(窒素雰囲気下、波長:365nm、波長365nmにおける積算光量:1000mJ/cm2)、更にPET基材側から(A方向から)紫外線を照射(窒素雰囲気下、波長:365nm、波長365nmにおける積算光量:500mJ/cm2)することにより光学異方性層を含む光学フィルムを形成した。得られた光学フィルムに粘接着剤を貼合した後、コロナ処理装置(AGF−B10、春日電機株式会社製)を用いて出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回処理したシクロオレフィンポリマーフィルム(COP)(ZF−14、日本ゼオン株式会社製)に貼合した。その後、基材のPETフィルムを剥離することにより、COPフィルムに光学異方性層を転写した光学フィルムを得た。この時、転写される層は光学異方性層のみであり、配向膜は基材のPETフィルム上に存在していた。配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離したため、転写は容易であった。得られた光学フィルムの波長450nmならびに波長650nmの位相差値を測定したところ、位相差値は120〜150nmで、各波長での面内位相差値の関係は以下のとおりとなった。
Re(450)/Re(550)=0.85
Re(650)/Re(550)=1.03
すなわち、光学異方性層は下記式(3)、(4)及び(6−2)で表される光学特性を有した。なお、COPの波長550nmにおける位相差値は略0であるため、当該面内位相差値の関係には影響しない。
Re(450)/Re(550)≦1.00 (3)
1.00≦Re(650)/Re(550) (4)
100nm<Re(550)<160nm (6−2)
2回目の紫外線照射における波長365nmにおける積算光量を1000mJ/cm2に変更した以外は実施例(1−1)と同じ操作をおこなった。光学異方性層を転写するとき、配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離したため、転写は容易であった。
2回目の紫外線照射における波長365nmにおける積算光量を3000mJ/cm2に変更した以外は実施例(1−1)と同じ操作をおこなった。光学異方性層を転写するとき、配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離したため、転写は容易であった。
2回目の紫外線照射における波長365nmにおける積算光量を0mJ/cm2に変更した、すなわち2回目の紫外線照射をおこなわなかった以外は実施例(1−1)と同じ操作をおこなった。光学異方性層を転写するとき、配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離したため、転写は容易であった。
1回目の紫外線照射時にUVカットフィルター(UTVAF−50S−34U、シグマ光機株式会社製)を介して露光し、それ以外は実施例(1−1)と同じ操作をおこなった。光学異方性層を転写するとき、配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離できなかった。
1回目の紫外線照射における波長365nmにおける積算光量を1500mJ/cm2に変更した以外は比較例(1−1)と同じ操作をおこなった。光学異方性層を転写するとき、配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離したため、転写は容易であった。
1回目の紫外線照射における波長365nmにおける積算光量を500mJ/cm2に変更した以外は実施例(1−1)と同じ操作をおこなった。光学異方性層を転写するとき、配向膜と光学異方性層との間で均一に剥離できなかった。
1A、1A’ 巻芯
2、2’ ロール
2A、2A’ 巻芯
3、3’ 冷却装置
4、4’ 紫外線照射装置
Claims (12)
- 基材と配向膜とを有する積層体の配向膜上に、重合性液晶化合物を含む組成物を塗布する工程と、前記組成物が塗布された積層体に活性エネルギー線を照射する工程とを含む光学フィルムを製造する方法であって、
前記活性エネルギー線を照射する工程は、2回以上の活性エネルギー線照射を含み、1回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーと2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーとの比が、下記式(2−1)を満たし、かつ2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーが、10〜10000mJ/cm2である光学フィルムの製造方法。
15>(1回目の照射エネルギー)/(2回目の照射エネルギー)>0.1 (2−1) - 活性エネルギー線を照射する工程は、少なくとも1回の活性エネルギー線照射において、活性エネルギー線スペクトルの波長380nmと波長365nmとの強度の比が、以下の式(1)を満たす請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
波長380nmの光の強度/波長365nmの光の強度>0.1 (1) - 活性エネルギー線を照射する工程が、重合性液晶化合物が塗布されている面側からの活性エネルギー線照射を含む請求項1又は2に記載の光学フィルムの製造方法。
- 重合性液晶化合物が塗布されている面側からの活性エネルギー線照射の前または後または前後の両方に、基材側から活性エネルギー線を照射する請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
- 重合性液晶化合物が塗布されている面側からの活性エネルギー線照射の後に、重合性液晶化合物側から活性エネルギー線を照射する請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
- 1回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーと2回目の活性エネルギー線照射における活性エネルギー線のエネルギーとの比が、以下の式(2−2)を満たす請求項1〜5のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
10>(1回目の照射エネルギー)/(2回目の照射エネルギー)>0.2 (2−2) - 光学異方性層が、以下の式(3)及び(4)を満たす光学異方層である請求項1〜6のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
Re(450)/Re(550)≦1.00 (3)
1.00≦Re(650)/Re(550) (4)
(式中、Re(λ)は波長λnmの光に対する面内位相差値を表す。) - 光学異方性層が、以下の式(6−2)を満たす光学異方層である請求項1〜7のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
100nm<Re(550)<160nm (6−2)
(式中、Re(550)は波長550nmの光に対する面内位相差値を表す。) - 光学異方性層の厚さが、0.3〜5μmである請求項1〜8のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
- 重合性液晶化合物を含む組成物が、重合性液晶化合物と重合開始剤とを含む組成物である請求項1〜9のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
- 配向膜が、光配向膜である請求項1〜10のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
- 配向膜の厚さが、10〜1000nmである請求項1〜10のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
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