JP2016049748A - インサート成形用防眩性フィルム及びこれを用いた樹脂成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】SP値の異なる2種のポリマーを含む樹脂組成物により防眩性ハードコート層を形成することで、適度な防眩性を備え、さらに、インサート成形性と指紋の目立ち難さをも兼備する防眩性フィルムを提供する。
【解決手段】熱可塑性透明基材フィルムと、これに積層された防眩性ハードコート層用樹脂組成物の硬化物からなる防眩性ハードコート層と、を備え、防眩性ハードコート層用樹脂組成物は、SP値が8以上のポリマー(a)と、これよりSP値が0.5以上大きいポリマー(b)とを含み、ポリマー(a)のTgがポリマー(b)のTgよりも大きく、ポリマー(a)のTgがインサート成形時の金型の温度以上、ポリマー(b)のTgが金型の温度未満、且つ、ポリマー(a)のTgとポリマー(b)のTgの差が20℃以上であり、ポリマー(a)とポリマー(b)との合計100質量部中のポリマー(a)の含有量が1〜30質量部である。
【選択図】なし

Description

本発明は、カーナビをはじめとする自動車のインフォメーションパネル、携帯電話、パソコンなどで利用されるタッチパネルディスプレイに使用される防眩性フィルムに関し、特に、指紋が目立ち難く、かつ、防眩性と表示コントラストを両立したインサート成形用防眩性フィルムに関する。また、これを用いた樹脂成形品に関する。
タッチパネルディスプレイ等の電子画像表示装置は、その視認性を高めるために、太陽光や蛍光灯などの外部光源から照射された光線の反射が少ないことが求められる。それは、外部からの光がその表面(表示面)で反射すると、そこには前方の像が映り込み、内部の画像が非常に見難くなるからである。そこで、従来から、ディスプレイ表面には外部からの光の反射を低減するために防眩性フィルムが設けられている。従来の防眩性フィルムには、透明基材フィルムの表面にサンドブラスト、エンボスロール、又は化学エッチング等の方式で粗面化処理して表面に微細凹凸構造を付与して防眩処理を行ったものがあった。
また、現在最も使用されている防眩性フィルムは、熱硬化型樹脂や、紫外線硬化型樹脂等の活性エネルギー線硬化型樹脂に、粒径が数μmの球形又は不定形の無機又は有機微粒子を分散させて微細凹凸構造を付与した防眩層(ハードコート層)を、透明基材フィルム上に形成して得られる。この方法で作製した防眩性フィルムは、室内の蛍光灯や視聴者の像がディスプレイ表面に写りこむことを防止する防眩性には優れているが、明所でのコントラスト、特に黒表示時における黒の色の濃さが不足する課題があった。これは、活性エネルギー線硬化型樹脂と微粒子の屈折率差による内部散乱に起因するものであり、従来の微粒子を使用した方法では表示コントラスト低下の課題解決が困難であった。
この様な防眩性フィルムに於ける表示コントラストの低下の問題に対し、防眩層に微粒子を用いず表面凹凸を形成することで内部散乱を低減し、防眩性と良好な表示コントラストを両立可能とする技術も提案されている。具体的には、少なくとも1つのポリマーと少なくとも1つの硬化性樹脂前駆体とを均一に溶解した溶液から溶媒を蒸発させて防眩層を形成する際に、適当な条件で特定のポリマーをスピノーダル分解させ、その後硬化性樹脂前駆体を硬化させることで、相分離構造に対応した表面凹凸構造を形成する。すなわち、表面凹凸構造は、相分離構造においてポリマーが島状ドメインを形成した液滴相構造ないし海島構造によって形成される。
また、特許文献1の防眩性フィルムでは、特定の物性差を有することで相分離をもたらす第1成分及び第2成分の2種のポリマーやモノマーが配合された溶液から溶媒を蒸発させて防眩層が形成される。ここで、相分離をもたらす物性差としては、SP値、ガラス転移温度(Tg)、表面張力、平均分子量などの差が挙げられており、これらのうちいずれかの物性において所定の差異を有することを要する。具体的には、SP値の差異により相分離を発現するには、第1成分と第2成分のSP値の差を0.5以上とする。この場合、両成分の相溶性が低く相分離がもたらされるとされる。また、Tgの差異により相分離を発現するには、第1成分と第2成分のうちいずれか一方のTgを溶液塗布時の環境温度より高くし、他方のTgを溶液塗布時の環境温度より低くする。この場合は、溶液塗布時に、環境温度より高いTgを有する成分が凝集することで相分離がもたらされるとされる。このような防眩層形成用溶液によれば、表面凹凸を積極的に形成するような微粒子を含まなくても防眩性を発現できる。
国際公開第2005/073763号
しかしながら、特許文献1にて具体的に示される実施例の防眩性フィルムは、外部光源から照射された光線の反射が少なく高い防眩性を示す反面、フィルムの向こう側が見えにくい。つまり、防眩性が高すぎることで、表示コントラストが低下して画像視認性が悪化する。また、ディスプレイ等の表面に加飾や機能付与するにあたっては、インサート成形により、ディスプレイのカバーなどの樹脂成形体を成形するのと同時に、その表面に機能性フィルムが一体化される場合がある。しかし、特許文献1で規定される防眩性フィルムは、インサート成形することは想定されておらず、特許文献1で規定されている条件を満たしていても、インサート成形に用いると、防眩性が低下したり、防眩層にクラックが発生する場合があった。また、特に、カーナビ等によりタッチパネルディスプレイが普及したことに伴い、防眩性フィルムには指紋汚れを低減するニーズが高まっているが、特許文献1の防眩性フィルムでは、指紋付着の問題には着眼されていない。
そこで、本発明の目的とするところは、SP値の異なる2種のポリマーを含む樹脂組成物により防眩性ハードコート層を形成することで、適度な防眩性を備え、さらに、インサート成形性と指紋の目立ち難さをも兼備する防眩性フィルムを提供することにある。
本発明は、射出成形時に予め金型内に保持され、樹脂成形品の表面に一体化されるインサート成形用防眩性フィルムであって、熱可塑性透明基材フィルムと、該熱可塑性透明基材フィルムの一方面に積層された防眩性ハードコート層用樹脂組成物の硬化物からなる防眩性ハードコート層と、を備える。本発明の一側面において、前記防眩性ハードコート層用樹脂組成物は、ポリマー(a)と、ポリマー(b)とを含み、前記ポリマー(a)のSP値が前記ポリマー(b)のSP値より小さく、前記ポリマー(a)のSP値が8以上、且つ、前記ポリマー(a)のSP値と前記ポリマー(b)のSP値との差が0.5以上であり、前記ポリマー(a)のTgが前記ポリマー(b)のTgよりも大きく、前記ポリマー(a)のTgが前記金型の温度以上、前記ポリマー(b)のTgが前記金型の温度未満、且つ、前記ポリマー(a)のTgと前記ポリマー(b)のTgとの差が20℃以上であり、前記ポリマー(a)と前記ポリマー(b)との合計100質量部中の前記ポリマー(a)の含有量が1〜30質量部である。
本発明の他の側面において、前記防眩性ハードコート層用樹脂組成物は、ポリマー(a)と、ポリマー(b)と、(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)と、を含み、前記ポリマー(a)のSP値が前記ポリマー(b)のSP値より小さく、前記ポリマー(a)のSP値が8以上、且つ、前記ポリマー(a)のSP値と前記ポリマー(b)のSP値との差が0.5以上であり、前記ポリマー(a)のTgが前記ポリマー(b)のTgよりも大きく、前記ポリマー(a)のTgが前記金型の温度以上、前記ポリマー(b)のTgが前記金型の温度未満、且つ、前記ポリマー(a)のTgと前記ポリマー(b)のTgとの差が20℃以上であり、前記ポリマー(a)と前記ポリマー(b)と前記紫外線硬化性樹脂(c)との合計100質量部中の前記ポリマー(a)の含有量が1〜30質量部である。
本発明において、前記熱可塑性透明基材フィルムは、ポリカーボネート層とポリメチルメタクリレート層との二層構造からなり、前記防眩性ハードコート層は、前記ポリメチルメタクリレート層上に形成されているのが好ましい。
本発明によれば、これらのインサート成形用防眩性フィルムを表面に備える樹脂製成形品も提供される。
なお、本発明において数値範囲を示す「○○〜××」とは、特に明示しない限り「○○以上××以下」を意味する。また、「(メタ)アクリル基」とは、アクリル基又はメタクリル基を意味する。
本発明のインサート成形用防眩性フィルムに形成された防眩性ハードコート層は、SP値の差が0.5以上であるポリマー(a)とポリマー(b)とを含むとともに、SP値のより小さいポリマー(a)を特定の割合で含む防眩性ハードコート層用樹脂組成物を硬化させたことにより、適度な防眩性を有する。また、SP値のより小さいポリマー(a)のSP値が8以上に規定されていることで、指紋が付着しても目立ちにくい。そして、ポリマー(a)のTgがポリマー(b)のTgよりも大きく、ポリマー(a)のTgがインサート成形に用いる金型の温度以上、ポリマー(b)のTgが金型の温度未満、且つ、ポリマー(a)とポリマー(b)のTgの差が20℃以上であることで、インサート成形時に防眩性ハードコート層にクラックが生じにくく、且つ成形後も防眩性が保持される。
〔インサート成形用防眩性フィルム〕
本実施形態のインサート成形用防眩性フィルムは、熱可塑性透明基材フィルムの一方の面上に、防眩性ハードコート層が形成されている。このインサート成形用防眩性フィルムを用いたインサート成形では、インサート成形用防眩性フィルムを予め金型内に保持して射出成形することで、表面にインサート成形用防眩性フィルムが一体化された樹脂成形品が得られる。このとき、金型内において、インサート成形用防眩性フィルムは、熱可塑性透明基材フィルム側が成形樹脂の方へ向けて配置され、樹脂が金型内に射出されると、防眩性ハードコート層が金型に押し当てられる。
<熱可塑性透明基材フィルム>
熱可塑性透明基材フィルムは、ポリカーボネート樹脂、又はポリメチルメタクリレート樹脂からなるフィルムを好ましく使用できる。特に、ポリカーボネート層及びポリメチルメタクリレート層の二層構造からなるフィルムが好ましい。この場合、ポリメチルメタクリレート層上に防眩性ハードコート層を積層するのが望ましい。そうすると、後述の防眩性ハードコート層用樹脂組成物を良好にウェットコーティングすることができる。また、防眩性ハードコート層の成分としてアクリル樹脂(アクリル基を有するモノマーの硬化物)を含む場合、防眩性ハードコート層とポリメチルメタクリレート層の屈折率が近いため、反射光の干渉ムラが生じにくい。加えて、メチルメタクリレート層と防眩性ハードコート層の材質が類似しているため、メチルメタクリレート層と防眩性ハードコート層との密着性に優れる。一方、ポリカーボネート層はポリメチルメタクリレート層に比べガラス転移温度(Tg)が高いため、ポリカーボネート層に加飾印刷することで、インサート成形時にインク流れが生じにくくなる。熱可塑性透明基材フィルムの膜厚は通常30〜300μm、好ましくは125〜200μmである。また、熱可塑性透明基材フィルムの屈折率は、1.49〜1.59であることが好ましい。
<防眩性ハードコート層>
防眩性ハードコート層は、熱可塑性透明基材フィルムの直上に積層される層であり、防眩性ハードコート層用樹脂組成物の硬化物からなる。防眩性ハードコート層は、その表面に凹凸を有し、その凹凸に光が反射して拡散され(表面拡散性)、防眩性を発現することができる機能を備えている。さらに、黒の色の濃さが向上され、表示コントラストに優れる機能を備えている。このような機能を発現するために、防眩性ハードコート層の凹凸形状は、表面粗さRa(JISB0601−1994)が0.04〜0.40μmであるのが望ましい。防眩性ハードコート層の表面粗さが0.04μmより小さい場合、防眩性が弱く、室内の蛍光灯や視聴者の像がディスプレイ表面に写りこむことを防止することが困難となる。一方、0.40μmを超える場合、防眩性が必要以上に強くなりすぎ、具体的には、ヘイズ値が15%以上となり、表示コントラストが低下する。防眩性ハードコート層の表面粗さRaは、ポリマー(a)の配合量及び防眩性ハードコート層の膜厚を調整することによって制御される。
防眩性ハードコート層は、防眩性ハードコート層の膜厚が薄いと表面粗さRaが小さくなり、防眩性ハードコート層の膜厚が厚いと表面粗さRaが大きくなる傾向がある。従って、表面粗さRaが0.04〜0.40μmである防眩性ハードコート層を形成するには、防眩性ハードコート層の膜厚を調整する必要がある。具体的には、防眩性ハードコート層の膜厚を1〜9μm、好ましくは2〜8μm、より好ましくは3〜7μmとする。防眩性ハードコート層の膜厚が1μmよりも薄い場合は、表面粗さRa0.04μmより小さくなり、防眩性が弱く、室内の蛍光灯や視聴者の像がディスプレイ表面に写りこむことを防止することが困難となる。一方、9μmよりも厚い場合は、表面粗さRaが0.40μmを越え防眩性が必要以上に強くなりすぎ、具体的には、ヘイズ値が15%以上となり、表示コントラストが低下する。
《防眩性ハードコート層用樹脂組成物》
防眩性ハードコート層用樹脂組成物は、SP値及びTg(ガラス転移温度)が規定されたポリマー(a)とポリマー(b)とを少なくとも含む。更に、(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)を含むものもある。その他の成分としては、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等が配合されてもよい。また、防眩性ハードコート用樹脂組成物中には、塗工性の観点から必要に応じて希釈溶剤等が含まれる。但し、本発明では凹凸を積極的に形成する微粒子を含まない。すなわち、防眩性ハードコート層としては、(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂と微粒子からなるものが良く知られているが、所定の防眩特性を得るために微粒子の添加量を調整すると、(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂と微粒子の屈折率差に起因した内部散乱により表示コントラストが低下するため、本発明の目的を達成するには相応しくない。
〔SP値:溶解性パラメーター〕
SP値とは、Solubility Parameter(溶解性パラメーター)のことであり、溶解性の尺度となるものである。SP値は数値が大きいほど極性が高く、逆に数値が小さいほど極性が低いことを示す。一般に、2成分のSP値の差は、相溶性の目安とされており、差が大きいほど2成分が混ざりにくい。
例えば、ポリマーのSP値は濁点滴定法によって実測することができる[参考文献:SUH、CLARKE、J.P.S.A−1、5、1671〜1681(1967)]。
ポリマーをSP値既知の良溶媒に溶解させておき、ポリマーが溶解された良溶媒より高いSP値の貧溶媒と、ポリマーが溶解された良溶媒より低いSP値の貧溶媒で濁度滴定することにより、高分子のSP値を決定することができる。ポリマーのSP値δは次式によって与えられる。
Figure 2016049748

Vml=V1V2/(φ1V2+φ2V1)
V1:ポリマーが溶解された良溶媒より低いSP値の貧溶媒で濁りを生じはじめた点(濁点)における貧溶媒の分子容
V2:ポリマーが溶解された良溶媒より低いSP値の貧溶媒で濁りを生じはじめた点(濁点)における良溶媒の分子容
φ1:ポリマーが溶解された良溶媒より低いSP値の貧溶媒で濁りを生じはじめた点(濁点)における貧溶媒の体積分率
φ2:ポリマーが溶解された良溶媒より低いSP値の貧溶媒で濁りを生じはじめた点(濁点)における良溶媒の体積分率
Vmh=V3V4/(φ3V4+φ4V3)
V3:ポリマーが溶解された良溶媒より高いSP値の貧溶媒で濁りを生じはじめた点(濁点)における貧溶媒の分子容
V4:ポリマーが溶解された良溶媒より高いSP値の貧溶媒で濁りを生じはじめた点(濁点)における良溶媒の分子容
φ3:ポリマーが溶解された良溶媒より高いSP値の貧溶媒で濁りを生じはじめた点(濁点)における貧溶媒の体積分率
φ4:ポリマーが溶解された良溶媒より高いSP値の貧溶媒で濁りを生じはじめた点(濁点)における良溶媒の体積分率
φmh=φ3δ3+φ4δ4
δ3:ポリマーが溶解された良溶媒より高いSP値である貧溶媒のSP値
δ4:ポリマーが溶解された良溶媒より高いSP値の貧溶媒で濁点を測定した良溶媒のSP値
〔Tg:ガラス転移温度〕
ガラス転移温度(Tg)は、JISK7121‐1987に記載のDSC (Differential Scanning Calorimetry、示差走査熱量測定)によって測定した補外ガラス転移開始温度を示す。補外ガラス転移開始温度は、低温側のベースラインを高温側に延長した直線とガラス転移の段階上変化部分の曲線こう配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度である。
Figure 2016049748
(ポリマー(a))
ポリマー(a)は、ポリマー(b)と共存することで防眩性を発現するための防眩性ハードコート用樹脂組成物の成分であり、かつ、インサート成形の際、防眩性を保持する機能を有する。
ポリマー(a)は、SP値が、8以上であって、ポリマー(b)のSP値より小さく、且つポリマー(b)のSP値との差が0.5以上である。ポリマー(a)のSP値とポリマー(b)のSP値の差が0.5以上であることにより、防眩性ハードコート層用樹脂組成物中でポリマー(a)とポリマー(b)とが分離し、防眩性ハードコート層に凹凸を積極的に形成する微粒子を含まずに、凹凸を有する防眩性ハードコート層が得られる。また、よりSP値の小さいポリマー(a)のSP値が8以上であることにより、得られる防眩性ハードコート層に指紋などが付着しても目立ちにくい。
ポリマー(a)は、Tgが、インサート成形に用いられる金型の温度以上である。ポリマー(a)のTgが金型の温度以上であることにより、インサート成形時に防眩性ハードコート層が金型に圧着されて温度が金型の温度まで上昇した場合でも、防眩性ハードコート層の凹凸が維持され、防眩性が保たれる。
なお、インサート成形において、金型の温度は、他の成形条件も考慮して適宜設定されるが、多くの場合、約100℃に保たれる。金型の温度が約100℃に保たれる理由としては、金型の温度を100℃を超過して高くしてしまうと、成形品の熱履歴によって、表面の防眩性フィルムにシワや歪みが生じやすいためである。一方、金型の温度が100℃を大幅に下回ると、成形加工中に樹脂温度が低下しすぎて、目的の形状を形作ることが困難となるためである。
ポリマー(a)としては、重量平均分子量5000〜500,000の熱可塑性樹脂や(メタ)アクリロイル基を有する重合体等を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、スチレン系樹脂、スチレン・(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。(メタ)アクリロイル基を有する重合体としては、例えば(メタ)アクリルモノマーを重合または共重合した樹脂、(メタ)アクリルモノマーと他のエチレン性不飽和二重結合を有するモノマーとを共重合した樹脂、(メタ)アクリルモノマーと他のエチレン性不飽和二重結合およびエポキシ基を有するモノマーとを反応させた樹脂、(メタ)アクリルモノマーと他のエチレン性不飽和二重結合およびイソシアネート基を有するモノマーとを反応させた樹脂などが挙げられる。
ポリマー(a)については、その分子内に(メタ)アクリロイル基が残存している状態であってもよい。
ポリマー(a)は、エチレン性不飽和二重結合のような反応性二重結合を有していなくとも有していてもよい。インサート成形で生じる熱が掛かっても、形成された凹凸が維持されるためには、Tgが高いほど好ましい。エチレン性不飽和二重結合のような反応性二重結合を有していると、紫外線を照射することで架橋し、Tgも高くなることから、反応性二重結合を有している方が好ましい。
ポリマー(a)のTgの上限温度については、特に制限が無いが、200℃以下であることが好ましい。200℃より大きくなると、有機溶剤に溶解しにくくなるため、取り扱いが困難になる傾向がある。
ポリマー(a)の配合量としては、防眩性ハードコート層用樹脂組成物に(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)を含まない場合、ポリマー(a)とポリマー(b)との合計100質量部中のポリマー(a)の含有量が1〜30質量部である。防眩性ハードコート層用樹脂組成物に(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)を含む場合は、ポリマー(a)とポリマー(b)と(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)との合計100質量部中のポリマー(a)の含有量が1〜30質量部である。ポリマー(a)の配合量が多いほど、得られる防眩性ハードコート層の凹凸は大きくなる傾向を示し、1質量部よりも少ない場合は、防眩性ハードコート層延いては防眩性フィルム表面に凹凸が発現せず防眩性が得られないため、室内の蛍光灯や視聴者の像がディスプレイ表面に写りこむことを防止することが困難となる。一方、ポリマー(a)の配合量が30質量部よりも多い場合は、凹凸すなわちRaが大きくなりすぎるため防眩性が強すぎ、視認性が悪化する。
(ポリマー(b))
ポリマー(b)は、ポリマー(b)と共存することで防眩性を発現するための防眩性ハードコート用樹脂組成物の成分であり、かつ、曲面形状を有するインサート成形の際、曲面へもクラックの発生なく追随できる機能を有する。
ポリマー(b)は、SP値がポリマー(a)より大きく、その差は0.5以上である。且つ、ポリマー(b)は、Tgが、ポリマー(a)のTgよりも20℃以上低く、且つインサート成形に用いられる金型の温度未満である。ポリマー(b)のTgがこのように規定されていることで、インサート成形時に温度が加わっても防眩性ハードコート層の防眩性が保たれるとともに、防眩性ハードコート層のフレキシビリティーを発現させることができるため、曲面への追随が必要となったり、応力が加わったりするインサート成形加工においても、防眩層に亀裂(クラック)を発生させることなく成形加工が可能となる。
ポリマー(b)としては、重量平均分子量5000〜500,000の熱可塑性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としての具体的材料としては、有機酸ビニルエステル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ポリアミド(ナイロン66)、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、熱可塑性ポリウレタン樹脂、セルロース誘導体、シリコーンアクリルブロック共重合体、アクリル変性不飽和ジカルボン酸などが挙げられる。
ポリマー(b)は、分子内に(メタ)アクリル基などの反応点を有さない方が好ましい。分子内に(メタ)アクリル基を有する場合、第3成分である(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)などと架橋し、インサート成形時にクラックが入りやすくなってしまうなどの問題が生じる場合がある。
本発明では、防眩性ハードコート層に凹凸を積極的に形成する微粒子を含まないため、ポリマー(b)のSP値(溶解度パラメーター)を適正に制御する必要がある。ポリマー(b)のSP値は、ポリマー(a)のSP値よりも0.5以上大きい限りにおいて、その上限値は規定されないが、SP値が16を越えるポリマーは汎用的な材料としては多く存在していないため、入手性の観点から16以下が好ましい。
ポリマー(b)のTgは、インサート成形加工性(防眩性フィルムの金型への追随性)を維持するために、防眩性ハードコート層中においても、金型の温度未満であり、且つポリマー(a)のTgよりも20℃以上を低い温度に維持されることが重要である。よって、エチレン性不飽和二重結合のような反応性二重結合を有していない方が好ましい。エチレン性不飽和二重結合のような反応性二重結合を有していると、防眩性ハードコート層を形成する際に紫外線硬化の工程で架橋してしまうことで、ポリマー(b)のTgが上昇し、インサート成形加工性を損ねてしまう可能性があるからである。
ポリマー(b)の配合量としては、防眩性ハードコート層用樹脂組成物に(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)を含まない場合、ポリマー(a)とポリマー(b)との合計100質量部中のポリマー(b)の含有量が70〜99質量部である。70質量部よりも少ない場合は、ポリマー(a)との分離が顕著になり、防眩性が強くなりすぎるため、画像視認性が悪化する。一方、ポリマー(b)の含有量が99質量部以上の場合は、防眩性が弱くなりすぎるため、外光の映りこみが顕著になり、視認性が悪化する。また、防眩性ハードコート層用樹脂組成物に(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)を含む場合は、ポリマー(a)とポリマー(b)と(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)との合計100質量部中のポリマー(b)の含有量が20〜50質量部であるのが好ましい。この場合、ポリマー(a)との共存により、防眩性ハードコート層に適度な凹凸を形成することができ、紫外線硬化性樹脂(c)によって防眩性ハードコート層の硬度を高めることができる。
((メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c))
防眩性ハードコート層用樹脂組成物は、ポリマー(a)とポリマー(b)に加えて(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)を含む場合、防眩性ハードコート層をより硬くすることができる。また、(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)を含むことで、耐溶剤侵食性や耐湿性などの耐候性が改善する傾向にある。このとき、防眩性ハードコート層用樹脂組成物には、併せて光重合開始剤(d)を含むことができ、(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)/光重合開始剤(d)の質量比が1〜45になるようにするのが好ましい。
(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)としては、重量平均分子量5000未満である紫外線が照射されることで硬化するものであれば特に限定されることなく、公知のものを利用することができる。単官能単量体として具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸(ポリ)エチレングリコール基含有(メタ)アクリル酸エステル等が好ましい。多官能単量体としては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物、ウレタン変性アクリレート等の(メタ)アクリロイル基を2個以上含む多官能重合性化合物等が挙げられる。例えば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ) アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ビス(3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン等の多官能アルコールの(メタ)アクリル誘導体や日本合成化学(株)製「紫光UV−7600B」として入手可能な6官能ウレタンアクリレートが挙げられる。これらのうち、高硬度を維持しやすいことから、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、日本合成化学(株)製「紫光UV−7600B」として入手可能な6官能ウレタンアクリレートを適用することが好ましい。なお、本明細書において「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。「(メタ)アクリロイル基」や「(メタ)アクリル系樹脂」も同様である。
(光重合開始剤(d))
光重合開始剤(d)は紫外線(UV)硬化させる際の開始剤として用いられる。光重合開始剤としては、従来公知のものでよく、特に限定されないが、例えば、1-ヒドロキシシクロヘキサン-1-イルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4-(メチルチオ)-α-モルホリノ-α-メチルプロピオフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のアセトフェノン系重合開始剤、ベンゾイン、2,2−ジメトキシ1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンゾイン系重合開始剤、ベンゾフェノン、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、3 ,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系重合開始剤、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系重合開始剤等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、1-ヒドロキシシクロヘキサン-1-イルフェニルケトン、4-(メチルチオ)-α-モルホリノ-α-メチルプロピオフェノンが使用される。これらの光重合開始剤は単独又は混合物として用いることができる。光重合開始剤の配合量としては、防眩性ハードコート層100wt%中1〜10wt%が好ましい。光重合開始剤の配合量が1wt%よりも少ない場合は、紫外線を照射しても硬化が進まず好ましくない。一方、10wt%を越す配合量は、硬化に対して不必要に多くなり好ましくない。
(溶媒)
防眩性ハードコート層用樹脂組成物中に含むことのできる溶媒(希釈溶剤)として、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒や、 メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶媒や、アニソール、フェネトールプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒などが挙げられる。これらの溶媒は1種を単独で用いてもよく、また2種以上の有機溶媒を混合して用いてもよい。また、2種以上の有機溶媒を用いる場合は、用いられる有機溶媒のうち少なくとも1種のSP値が、ポリマー(a)のSP値ととの差が2以下であることが望ましい。
〔防眩性ハードコート層の形成〕
まず、防眩性ハードコート層用樹脂組成物を熱可塑性透明基材フィルム上に塗布した後、乾燥して、或いは紫外線を照射して、硬化させることにより、熱可塑性透明基材フィルム上に防眩性ハードコート層が積層される。それにより、インサート成形用防眩性フィルムが得られる。
上記の防眩性ハードコート用樹脂組成物の塗布方法は特に制限されず、通常行なわれている塗布方法、例えばロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ダイコート法、インクジェット法、グラビアコート法等公知のいかなる方法も採用される。塗布に際しては、密着性を向上させるために、予め熱可塑性透明基材フィルム表面にコロナ放電処理等の前処理を施すことができる。
塗膜を乾燥させる場合、フィルムの温度がポリマー(a)のTg未満で制御されることが必要である。それにより、防眩性ハードコート層用樹脂組成物中のポリマー(a)とポリマー(b)の分離状態が維持され、得られる防眩性ハードコード層に凹凸が形成される。例えば、30〜200℃、好ましくは40〜99℃の環境下にて、0.01〜60分間、好ましくは0.1〜5分間乾燥させる。
塗膜に紫外線を照射する場合、紫外線源としては、例えば高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、窒素レーザ、電子線加速装置、放射性元素等の線源等が使用される。この場合、紫外線の照射量は、紫外線の波長365nmでの積算光量として50〜5000mJ/cmであることが好ましい。照射量が50mJ/cm未満のときには、塗膜の硬化が不十分となるため好ましくない。一方、5000mJ/cmを超えるときにはポリマー(b)が着色する場合があるため好ましくない。紫外線を照射して塗膜を硬化させる前に、塗膜を乾燥させることで、溶媒を除去し、予め相分離させることができる。硬化前に乾燥させて予め相分離させておくことは、防眩性ハードコート層中の溶媒を効果的に除去でき、かつ所望の大きさの凹凸を設けることができるという利点がある。
〔インサート成形用防眩性フィルムを用いた樹脂成形品〕
上記インサート成形用防眩性フィルムは、インサート成形により、樹脂を成形すると同時に、その成形品の表面に一体化される。インサート成形用防眩性フィルムを射出成形金型内のキャビティに保持し、溶融した樹脂を金型内に注入することで、表面にインサート成形用防眩性フィルムが一体化され、表面に防眩性ハードコート層を備えた樹脂成形品を得ることができる。
本発明の防眩性フィルムおよびこれを用いた樹脂成形品は、テレビ、ビデオカメラ、ワープロ、カーナビ、カーナビのカバーレンズパソコン、携帯電話、自動車のインフォメーションパネルなどの電子画像装置やタッチパネルにおける、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、無機ELディスプレイ、FED(フィールドエミッションディスプレイ)などの各種ディスプレイに適用できる。
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
<防眩性ハードコート層用樹脂組成物の調製>
まず、防眩性ハードコート層用樹脂組成物を調製するために以下の原料を用意した。
〔ポリマー(a)〕
〈製造例1-1:アクリル共重合体(A1)の調製〉
イソボロニルメタクリレート208.8質量部 、メチルメタクリレート4.2質量部、メタクリル酸15.0質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル340.0重量部を混合した。この混合液を、撹拌羽根、窒素導入管、冷却管及び滴下漏斗を備えた1000ml反応容器中の、窒素雰囲気下で110℃に加温したプロピレングリコールモノメチルエーテル200質量部に、3時間かけて等速で滴下し、その後、110℃ で30 分間反応させた。ターシャリーブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート3.0質量部を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルの溶液120質量部を、30分間かけて等速滴下してから、さらにターシャリーブチルペルオキシ‐2‐エチルヘキサノエート0.3質量部を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルの溶液25.5質量部を30分間滴下して、重量平均分子量14,800のアクリル共重合体を得た。この樹脂は、SP値:9.9、Tg:113℃であった。
〈製造例1-2:不飽和二重結合含有アクリル共重合体(A2)の調製〉
イソボロニルメタクリレート171.6質量部、メチルメタクリレート2.6質量部、メチルアクリル酸9.2質量部を混合した。この混合液を、攪拌羽根、窒素導入管、冷却管及び滴下漏斗を備えた1000ml反応容器中の、窒素雰囲気下で110℃に加温したプロピレングリコールモノメチルエーテル330.0質量部に、ターシャルブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート1.8質量部を含むプロピレングリコールモノメチルエーテル溶液80.0質量部と同時に3時間かけて等速で滴下し、その後、110℃で30分間反応させた。その後、ターシャルブチルペルオキシ‐2‐エチルヘキサノエート0.2質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテル17.0質量部に溶解した溶液を滴下した。その後、テトラブチルアンモニウムブロマイド1.4質量部とハイドロキノン0.1質量部と5.0質量部のプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる溶液を全量加え、空気バブリングしながら、4‐ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル22.4質量部とプロピレングリコールモノメチルエーテル 5.0質量部の溶液を2時間かけて滴下し、その後5時間かけて更に反応させた。GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)により測定した重量平均分子量18,000の不飽和二重結合含有アクリル共重合体を得た。この樹脂は、SP値:10.1 、Tg:92℃であった。
〈スチレン・メタアクリル樹脂(A3)〉
スチレン・メタアクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製 BR−50)、重量平均分子量65,000、SP値:9.2、Tg:100℃
〈製造例1−3:含フッ素化合物(A4)の調製〉
四つ口フラスコにパーフルオロ−(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビスフルオロメチル−3,6−ジオキサノネノール)104質量部とビス(2,2,3,3,4,45,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイドの8質量%パーフルオロヘキサン溶液11質量部を入れた。そして、その中空部を窒素置換した後、窒素気流下20℃で24時間撹拌して高粘度の固体を得た。得られた固体をジエチルエーテルに溶解させたものをパーフルオロヘキサンに注ぎ、分離後に真空乾燥させて無色透明なポリマーを得た。
このポリマーを19F−NMR(核磁気共鳴スペクトル)、H−NMR、IR(赤外線吸収スペクトル)により分析したところ、上記アリルエーテルの構造単位からなる側鎖末端に水酸基を有する含フッ素ポリマーであった。重量平均分子量は118,000あった。
得られた水酸基を有する含フッ素アリルエーテルポリマー5質量部とメチルエチルケトン(MEK)43質量部、ピリジン1質量部を四つ口フラスコ中に仕込み、5℃以下に氷冷した。そして、窒素気流下で撹拌しながらα−フルオロアクリル酸フルオライド1質量部をMEK9質量部に溶解したものを10分間かけて滴下した。これにより重合性二重結合をもつ含フッ素化合物(A4)を得た。この樹脂は、SP値:7.5 、Tg:102℃であった。
〈PMMA樹脂(A5)〉
ポリメタクリル酸メチルM−4003(根上工業(株)製、重量平均分子量1.000,000、SP値:9.0、Tg:105℃
〔ポリマー(b)〕
〈製造例2−1:プロピオニル変性不飽和ジカルボン酸(無水物)グラフト化ポリオレフィン(B1)の調製〉
高分子ポリオレフィン(プロピレンと1−ブテンとの共重合体:三井化学社製「タフマーXR110T」)を攪拌機および温度計を備えた反応容器に入れ、360℃まで昇温して溶融させ、窒素気流下で100分間加熱することにより、熱減成による低分子ポリオレフィン(b1)を得た。
次に、攪拌機、温度計および冷却管を備えた反応容器に、前記低分子ポリオレフィン(b1)160質量部を入れ、窒素気流下で180℃まで昇温して溶融させたのち、無水マレイン酸25質量部と1−ドデセン20質量部を加え、均一に混合した。次いで、あらかじめ調製したキシレン20質量部にジクミルパーオキサイド1質量部を溶解させた溶液を180℃を維持しながら2時間かけて滴下し、滴下後さらに180℃で2時間攪拌し、無水マレイン酸のグラフト化反応を行った。その後、減圧下でキシレンおよび1−ドデセンを留去して、無水マレイン酸グラフト化ポリオレフィン(bb1)を得た。
次に、攪拌機、温度計および冷却管を備えた反応容器に、前記無水マレイン酸グラフト化ポリオレフィン(bb1)450質量部を入れ、窒素気流下で105℃まで昇温し、該温度を維持するようにしながらトルエン300質量部を攪拌下で徐々に滴下した。次いで、水酸基含有プロピオネー[CH3CH2COO(CH2)2OCO(CH2)5OH]135質量部を添加し、攪拌しながら同温度で3時間反応させたのち、冷却し、水酸基含有プロピオニル変性無水マレイン酸グラフト化ポリオレフィン(B1)を得た。この樹脂は、重量平均分子量は12,100、SP値:10.9、Tg:80℃であった。
〈製造例2−3:シリコーンアクリルブロック共重合体(B3)の調製〉
VPS−1001N(アゾ基含有ポリシロキサン化合物、和光純薬工業社製、ポリシロキサン鎖の分子量10,000、固形分50%)243.9質量部と、シクロヘキシルメタクリレート144.0質量部、スチレン43.7質量部、ヒドロキシルエチルメタクリレート52.3質量部及び酢酸ブチル343.3質量部からなる混合物とを混合した。この混合溶液を、撹拌羽根、窒素導入管、冷却管及び滴下漏斗を備えた1000ml反応容器中の、窒素雰囲気下で120℃に加温した酢酸ブチル270.0質量部に、3時間かけて等速で滴下し、その後、120℃で30分間混合し、反応させた。ターシャリーブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート0.60質量部を含む酢酸ブチル15.0質量部溶液を、30分間かけて等速滴下してから、さらに120℃で1時間混合して反応させて、数平均分子量34,000、重量平均分子量125,000のシリコーンアクリルブロック共重合体を得た。この樹脂は、SP値:10.8、Tg:69℃であった。
〈製造例2−4:シリコーンアクリル重合体(B5)の調製〉
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン40質量部、酢酸ブチル20質量部を反応器に入れ、加熱撹拌しながら還流状態とする。これにアゾビスイソブチロニトリル質量部酢酸ブチル40質量部の溶液が還流状態を保ちつつ2時間かけて滴下し、滴下終了後さらに1時間還流を続けた。得られた樹脂液は不揮発分41%であり、樹脂のTgは90℃であった。SP値:8.5、重量平均分子量110,000。
〈製造例2−5:(B6)の調製〉
エチルメタクリレート(東京化成工業株式会社製)40質量部、酢酸ブチル 20質量部を反応器に入れ、加熱撹拌しながら還流状態とする。これにアゾビスイソブチロニトリル2質量部酢酸ブチル40質量部の溶液が還流状態を保ちつつ2時間かけて滴下し、滴下終了後さらに2時間還流を続けた。得られた樹脂液は不揮発分49%であり、樹脂のTgは65℃であった。SP値:8.9、重量平均分子量750,000。
〔(c)紫外線硬化性組成物〕
日本化薬(株)製「KAYARAD DPHA」・・・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、分子量578
新中村化学(株)製「A‐TMM‐3LM‐N」・・・ペンタエリスリトールトリアクリレート・・・分子量:298
〔(d)光重合開始剤〕
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製「I−184」・・・1‐ヒドロキシシクロヘキサン‐1‐イルフェニルケトン
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製「I−907」・・・4‐(メチルチオ)‐α‐モルホリノ‐α‐メチルプロピオフェノン
〔溶媒〕
メチルイソブチルケトン/IPA=10/90
(実施例1−1〜1−3、実施例2−1〜2−7、比較例1−1〜1−7及び比較例2−1〜2−5)
次に、防眩性ハードコート層用樹脂組成物として上記原料を使用し、各原料を表1〜表4に記載した組成で混合した。更に、その混合物45質量部と上記溶媒55質量部とを混合し、防眩性ハードコート層用樹脂組成物AGHC−1〜AGHC−22を調製した。
Figure 2016049748
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〔防眩性フィルムの作成〕
熱可塑性透明基材フィルムの一方の面に防眩性ハードコート層が積層された実施例3−1〜3−7、実施例4−1〜4−4、比較例3−1〜3−7及び比較例4−1〜4−5の防眩性フィルムを作成した。
〈熱可塑性透明基材フィルム〉
各実施例及び比較例において、熱可塑性透明基材フィルムとしては、以下のものを使用した。
ポリカーボネートフィルム(PC):住友化学(株)製「C000」188μm
ポリメチルメタクリレートフィルム(PMMA):住友化学株式会社製「S014G」188μm
ポリカーボネート層とポリメチルメタクリレート層との2層構造からなるフィルム(PC/PMMA):住友化学株式会社製「C001」200μm
(実施例3−1)
住友化学(株)製ポリメチルメタクリレートフィルム(PMMA)「S014G、188μmμm」の一方の面に、防眩性ハードコート用樹脂組成物(AGHC−2)を硬化後の防眩性ハードコート層の膜厚が3.4μmとなるようにロールコーターにて塗布し、23℃で50秒間、次いで、80℃で30秒間乾燥し、インサート成形用防眩性フィルムを作製した。
(実施例3−2)
熱可塑性透明基材フィルム、防眩性ハードコート層用樹脂組成物を表5のように変更する以外は、実施例3−1と同様に実施した。
(実施例3−3)
住友化学(株)製ポリメチルメタクリレートフィルム(PMMA)「S014G、188μmμm」の一方の面に、防眩性ハードコート用樹脂組成物(AGHC−4)を硬化後の防眩性ハードコート層の膜厚が3.4μmとなるようにロールコーターにて塗布し、23℃で50秒間、次いで、80℃で30秒間乾燥した。その後、120W高圧水銀灯〔日本電池(株)製〕により紫外線を照射し(積算光量400mJ/cm)、硬化させてインサート成形用防眩性フィルムを作製した。
(実施例3−4〜実施例3−6、実施例4−1〜実施例4−4)
熱可塑性透明基材フィルム、防眩性ハードコート層形成用組成物を下記表5、6に記載した材料及び各層の組合せとした以外は、(d)成分を含なまいものを実施例3−1と同様に、(d)成分を含むものを実施例3−3と同様にして、インサート成形用防眩性フィルムを作製した。
なお、熱可塑性透明基材フィルムとして「PC/PMMA」を用いた際は、ポリメチルメタクリレート層(PMMA層)上に防眩性ハードコート層を形成した。
(比較例3−1〜比較例3−7、比較例4−1〜比較例4−5)
熱可塑性透明基材フィルム、防眩性ハードコート層形成用組成物を下記表7、8に記載した材料及び各層の組合せとした以外は、(d)成分を含なまいものを実施例3−1と同様に、(d)成分を含むものを実施例3−3と同様にして、インサート成形用防眩性フィルムを作製した。
得られたインサート成形用防眩性フィルムについて、防眩性、ヘイズ、Ra、指紋視認性、鉛筆硬度、成形品の曲面形状におけるクラックの有無を下記方法で測定した。その結果を下記表5〜表8に示す。
(1)防眩性
(1)‐1反射の像非鮮明性
防眩性ハードコート層が積層された面に蛍光灯距離3m、入射角10°となるように蛍光灯の灯りを映り込ませた場合、10°で正反射した蛍光灯の輪郭がどれほどぼけるかを下記に示す評価基準に従って評価した。蛍光灯はパナソニック(株)製FHF32EXNHを使用した。
○:輪郭が確認できないほどぼけている
×:輪郭はぼけていない、または、輪郭が確認できないほどぼけているが、画像の視認性が悪い。
(1)‐2ヘイズ値
ヘイズメーター〔日本電色工業(株)製、NDH2000〕を使用し、光学特性としてのヘイズ値(%)を測定した。
(1)‐3Ra(表面粗さ)
表面粗さ測定器〔(株)小坂研究所製、型名SurfcorderSE500〕を用い走査範囲4mm、走査速度0.2mm/sの条件で、JISB0601−1994の規定に準拠して算術平均粗さRa(μm)を測定した。
(2)指紋視認性
防眩性ハードコート層上に指紋を付着させ、その視認性について下記の4段階にて目視による官能評価を行った。
4:指紋が全く見えない、3:指紋が極僅かに見える、2:指紋が僅かに見える、1:指紋がはっきり見える。
(3)鉛筆硬度
荷重は750gfとし、JIS K 5600に準拠して評価した。
(4)成形品の曲面形状におけるクラックの有無
防眩性フィルムを用いて下記の成形条件にてインサート成形して樹脂成形品を作成し、その成形品の曲面部分を目視にて確認し、クラック等の亀裂の有無を確認した。
○:クラック等の亀裂なし、×:クラック等の亀裂あり
防眩性フィルム(F1−4〜F1−20)を熱可塑性透明基材フィルムが溶融したポリカーボネート樹脂に接するように(曲率半径R=0.5mmとなる曲面形状を有する)射出成形金型(100℃)内のキャビティに保持し、360℃程度の温度で溶融させたポリカーボネート樹脂を、29400kPaの圧力にて金型内に注入し、放冷した。すなわち、樹脂を成形するのと同時に樹脂に防眩性フィルムを融着するインサート成形融着法にて、成形品上に防眩性ハードコート層が付与された。
ここで更に、得られた防眩性フィルムの融着成形物(樹脂成形品)について、防眩性、ヘイズ、Ra、指紋視認性、鉛筆硬度を上記方法で測定したと結果、比較例3−5以外は、成形加工前の特性を保持した。比較例3−5は、インサート成形後の特性がヘイズ0.5%、Ra:0.03μmとなり、防眩性が著しく低下した。
Figure 2016049748
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表5及び表6に示した結果より、実施例3−1〜3−2、実施例4−1では良好な防眩性を有し、且つ、指紋視認性に優れているため、指紋が目立ち難い。(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂が適量配合されている実施例3−3〜3−6、実施例4−2〜4−4では、更に、鉛筆硬度が3Hを達成できている。
一方、表7及び表8に示した結果より、比較例3−1、4−1ではポリマー(b)のSP値がポリマー(a)より小さいことからインサート成形性が悪い。比較例3−2、4−2では、ポリマー(a)のSP値が8未満であるため、指紋視認性が悪い結果となっている。比較例3−3はポリマー(b)のSP値がポリマー(a)より小さく、かつ、SP値の差が0.5未満であるため防眩性が発現しない。比較例3−4では、ポリマー(a)とポリマー(b)のSP値の差が0.5未満であることから、防眩性が発現しない。比較例3−5では、ポリマー(a)のTgが金型の温度未満であるため、インサート成形品における防眩性がフィルムの状態に対して大きく低下した。比較例3−6は、ポリマー(a)とポリマー(b)との合計100質量部中のポリマー(a)の含有量が1質量部未満であることから、防眩性が発現しない。比較例3−7は、ポリマー(a)とポリマー(b)との合計100質量部中のポリマー(a)の含有量が30質量部を超過したため、防眩性が強すぎる。比較例4−3〜4−5では、ポリマー(b)成分がないため、インサート成形性が悪い。

Claims (4)

  1. 射出成形時に予め金型内に保持され、樹脂成形品の表面に一体化されるインサート成形用防眩性フィルムであって、
    熱可塑性透明基材フィルムと、該熱可塑性透明基材フィルムの一方面に積層された防眩性ハードコート層用樹脂組成物の硬化物からなる防眩性ハードコート層と、を備え、
    前記防眩性ハードコート層用樹脂組成物は、ポリマー(a)と、ポリマー(b)とを含み、
    前記ポリマー(a)のSP値が前記ポリマー(b)のSP値より小さく、前記ポリマー(a)のSP値が8以上、且つ、前記ポリマー(a)のSP値と前記ポリマー(b)のSP値との差が0.5以上であり、
    前記ポリマー(a)のTgが前記ポリマー(b)のTgよりも大きく、前記ポリマー(a)のTgが前記金型の温度以上、前記ポリマー(b)のTgが前記金型の温度未満、且つ、前記ポリマー(a)のTgと前記ポリマー(b)のTgとの差が20℃以上であり、
    前記ポリマー(a)と前記ポリマー(b)との合計100質量部中の前記ポリマー(a)の含有量が1〜30質量部であるインサート成形用防眩性フィルム。
  2. 樹脂成形時に予め金型内に保持され、樹脂成形品の表面に一体化されるインサート成形用防眩性フィルムであって、
    熱可塑性透明基材フィルムと、該熱可塑性透明基材フィルムの一方面に積層された防眩性ハードコート層用樹脂組成物の硬化物からなる防眩性ハードコート層と、を備え、
    前記防眩性ハードコート層用樹脂組成物は、ポリマー(a)と、ポリマー(b)と、(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性樹脂(c)と、を含み、
    前記ポリマー(a)のSP値が前記ポリマー(b)のSP値より小さく、前記ポリマー(a)のSP値が8以上、且つ、前記ポリマー(a)のSP値と前記ポリマー(b)のSP値との差が0.5以上であり、
    前記ポリマー(a)のTgが前記ポリマー(b)のTgよりも大きく、前記ポリマー(a)のTgが前記金型の温度以上、前記ポリマー(b)のTgが前記金型の温度未満、且つ、前記ポリマー(a)のTgと前記ポリマー(b)のTgとの差が20℃以上であり、
    前記ポリマー(a)と前記ポリマー(b)と前記紫外線硬化性樹脂(c)との合計100質量部中の前記ポリマー(a)の含有量が1〜30質量部であるインサート成形用防眩性フィルム。
  3. 前記熱可塑性透明基材フィルムが、ポリカーボネート層とポリメチルメタクリレート層との二層構造からなり、
    前記防眩性ハードコート層は、前記ポリメチルメタクリレート層上に形成されている、請求項1又は請求項2に記載のインサート成形用防眩性フィルム。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のインサート成形用防眩性フィルムを表面に備える樹脂成形品。
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