JP2016049656A - 成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形後に生じる樹脂成形品の反りを簡便かつ効率的に防止することが可能な成形方法を提供する。
【解決手段】
溶融状態のシート状樹脂を金型のキャビティから離間状態で、金型のキャビティを囲む環状ピンチオフ部のまわりにはみ出すように配置する段階と、溶融状態のシート状樹脂をキャビティに対して押圧させることにより、賦形する段階とを有する成形方法において、賦形されたシート状樹脂が、熱収縮完了した後に、環状ピンチオフ部のまわりに生じるシート状樹脂のバリ部を除去する段階を有する、ことを特徴とする成形方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、成形方法に関し、より詳細には、成形後に生じる樹脂成形品の反りを簡便かつ効率的に防止することが可能な成形方法に関する。
従来、溶融状態のシート状樹脂を金型により成形する方法において、ピンチオフ部のまわりの金型からはみ出したシート状樹脂は、バリとして切断され、バリは粉砕されペレットに混ぜて、成形材料として再利用されていた。
この点、本出願人は、特許文献1において、色および/または材質の異なる2枚の熱可塑性樹脂シートを用いて繰り返しブロー成形するに際し、成形に伴い生じるバリの部分のリサイクルを可能とすることにより、歩留まりの低下を抑制することが可能な成形方法を開示している。
この成形方法は、色および/または材質の異なる2枚のシートを用いる成形方法であって、色および/または材質の異なる2つの熱可塑性樹脂製材料の溶融状態のシート状パリソンそれぞれを互いに離間した状態で、一対の分割形式の金型のキャビティの周縁部に設けられた環状のピンチオフ部のまわりにはみ出す形態で、一対の分割形式の金型間に位置決めする段階と、一対の分割形式の金型それぞれの外周面に外嵌する環状外枠を対向する金型に向かって、対応するシート状パリソンの対向面に当たるまで移動させることにより、金型のキャビティ、対応するシート状パリソンの対向面、および環状外枠部の内周面により密閉空間を形成する段階と、該密閉空間を通じて、環状のピンチオフ部の外側に位置する部分も含め対応するシート状パリソンを吸引することにより、シート状パリソンを対応する金型のキャビティに押し当てて、賦形する段階と、一対の分割形式の金型を型締めして、環状のピンチオフ部同士を当接させることにより、2つのシート状パリソン同士を溶着する段階とを有する構成である。
以上の構成を有する成形方法によれば、色および/または材質の異なる2枚のシートを用いて成形するに際し、一対の分割形式の金型を型締めする前に、環状のピンチオフ部の外側に位置する部分(バリ)も含め各シート状パリソンを対応する金型のキャビティに向けて吸引することにより、型締時にバリ同士が突き合わせ形態で溶着するのを未然に防止することが可能であり、それにより色および/または材質の異なるバリをそれぞれ、独立に回収し、リサイクルすることで、歩留まりの低下を抑制することが可能である。
しかしながら、このような成形方法には、以下のような技術的問題点が存する。
第1に、樹脂成形品が冷却して熱収縮完了する前に、バリを切断することに起因して、樹脂成形品に反りが発生する点である。
より詳細には、特に、材質の異なる2枚のシート状樹脂からなる樹脂成形品の場合、熱膨張率の異なる2枚のシート状樹脂同士を溶着したうえで、金型を型開きして、バリを切断したうえで、そのまま空冷させることから、樹脂成形品が常温まで冷却するまでに熱収縮する際、2枚のシート状樹脂の冷却速度の違いに起因して、バイメタルのように反りを生じ、不良成形品となることがある。
このような反りの発生を防止するために、特殊治具を用いて、樹脂成形品の外形を拘束したまま冷却することがあるが、余分な工数と手間がかかるとともに、樹脂成形品の外形、大きさ等に応じて、特殊治具を複数準備する必要がある。
なお、このような樹脂成形品の反りの発生の技術的問題点は、材質の異なる2枚のシート状樹脂からなる樹脂成形品に限らず、1枚のシート状樹脂からなる樹脂成形品においても、立体的形状を具備する以上、たとえば、シート状樹脂の金型に接触する面と、接触しない面との間の厚み方向の冷却速度の違い、あるいは形状の非対称性等に起因して生じ得る問題点である。

特開2011−73422号
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の目的は、成形後に生じる樹脂成形品の反りを簡便かつ効率的に防止することが可能な成形方法を提供することにある。
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の目的は、成形の際に生じるバリの除去をしやすくしつつ、成形後に生じる樹脂成形品の反りを簡便かつ効率的に防止することが可能な成形方法を提供することにある。
上記課題を達成するために、本発明の成形方法は、
溶融状態のシート状樹脂を金型のキャビティから離間状態で、金型のキャビティを囲むようにキャビティから突出する環状ピンチオフ部のまわりにはみ出すように配置する段階と、
溶融状態のシート状樹脂をキャビティに対して押圧させることにより、賦形する段階とを有する成形方法において、
賦形されたシート状樹脂が、熱収縮完了した後に、環状ピンチオフ部のまわりに生じるシート状樹脂のバリ部を除去する段階を有する、構成としている。
以上の構成を有する成形方法によれば、溶融状態のシート状樹脂を金型のキャビティから離間状態で、金型のキャビティを囲む環状ピンチオフ部のまわりにはみ出すように配置し、溶融状態のシート状樹脂をキャビティに対して押圧させることにより賦形する場合、賦形されたシート状樹脂が、熱収縮完了した後に、環状ピンチオフ部のまわりに生じるシート状樹脂のバリ部の一部または全部を除去することにより、賦形されたシート状樹脂、すなわち樹脂成形品が冷却して熱収縮をする間、シート状樹脂のバリ部により樹脂成形品の反りが抑制されることから、バリ部を除去するタイミングを単に変更することにより、成形後に生じる樹脂成形品の反りを簡便かつ効率的に防止することが可能である。
上記課題を達成するために、本発明の成形方法は、
溶融状態のシート状樹脂を金型のキャビティから離間状態で、金型のキャビティを囲むようにキャビティから突出する環状ピンチオフ部のまわりにはみ出すように配置する段階と、
溶融状態のシート状樹脂をキャビティに対して押圧させることにより、賦形する段階とを有する成形方法において、
賦形されたシート状樹脂が、所定温度まで冷却した後に、環状ピンチオフ部のまわりに生じるシート状樹脂のバリ部を除去する段階を有する、構成としている。
さらに、前記所定温度は、賦形されたシート状樹脂が、内部まで固化する温度より高い温度であり、
バリ部の内部には、溶融部が残存した状態で、バリ部を除去するのがよい。
さらにまた、前記賦形段階は、溶融状態のシート状樹脂のキャビティに対向する側面とキャビティとの間に密閉空間を形成して、該密閉空間をキャビティ側から真空吸引するのがよい。
加えて、前記賦形段階は、溶融状態のシート状樹脂のキャビティに対向する側面と反対側の側面を含む密閉空間を形成して、該密閉空間にエアを吹き込むのがよい。
さらに、前記賦形段階は、少なくとも前記環状ピンチオフ部の一部に沿う主軸に関する断面二次モーメントを所定値以上とするような断面形状を有する反り防止構造体を、該環状ピンチオフ部の一部まわりの前記バリ部に形成する段階をさらに有するのがよい。
さらにまた、前記賦形段階は、溶融状態のバリ部を屈曲成形することにより、前記反り防止構造体は、成形品の前記環状ピンチオフ部に沿う外側の周側面と平行な面を有するような形態としたL字断面またはコの字断面状をなすのがよい。
さらに、前記環状ピンチオフ部は、矩形状であり、前記反り防止構造体は、前記矩形の一辺に沿って形成され、前記L字断面またはコの字断面状部は、成形品の肉厚より厚く形成されるのでもよい。
加えて、金型の前記環状ピンチオフ部を取り囲む部分には、バリ部を額縁状に形成するような環状凹凸部が形成されるのがよい。
さらに、キャビティと非接触で対向するバリ部の環状部に、環状方向と交差する向きに凹凸部を形成するように、前記環状凹凸部は、該凹凸部を賦形可能なように凹凸が設けられるのでもよい。
上記課題を達成するために、本発明の成形方法は、
厚みおよび/または材質の異なる2枚のシート状樹脂を用いる成形方法であって、
厚みおよび/または材質の異なる2枚の溶融状態のシート状樹脂それぞれを互いに離間した状態で、一対の分割形式の金型それぞれのキャビティを囲むように該キャビティから突出する環状のピンチオフ部のまわりにはみ出す形態で、一対の分割形式の金型間に位置決めする段階と、
一対の分割形式の金型それぞれの外周面に外嵌する環状外枠を対向する金型に向かって、対応するシート状樹脂の対向面に当たるまで移動させることにより、金型のキャビティ、対応するシート状樹脂の対向面、および環状外枠部の内周面により密閉空間を形成する段階と、
該密閉空間を通じて、溶融状態のシート状樹脂を吸引することにより、溶融状態のシート状樹脂を対応する金型のキャビティに対して押圧して、賦形する段階と、
一対の分割形式の金型を型締めして、環状のピンチオフ部同士を当接させることにより、2枚の溶融状態のシート状樹脂を溶着する段階と、
一対の分割形式の金型を型開きして、樹脂成形品を空冷する段階と、
賦形されたシート状樹脂それぞれが、熱収縮完了した後に、環状ピンチオフ部のまわりに生じるシート状樹脂それぞれのバリ部を除去する段階を有する、構成としている。
さらに、前記賦形段階は、2枚のシート状樹脂それぞれの前記バリ部が協働して、少なくとも前記環状ピンチオフ部の一部に沿う主軸に関する断面二次モーメントを所定値以上とするような断面形状を有する反り防止構造体を、該環状ピンチオフ部の一部まわりの前記バリ部に形成する段階をさらに有するのがよい。
さらにまた、前記賦形段階は、2枚のシート状樹脂のバリ部それぞれを屈曲成形することにより、成形品の前記環状ピンチオフ部に沿う周側面と平行な面を有するような形態としたL字断面またはコの字断面状にする段階を有し、前記型締段階は、2枚のシート状樹脂それぞれのL字断面またはコの字断面により形成される開口部同士を対向させた態様で突き合わせることにより、成形品の厚み以上の高さを有し、内部に中空部が設けられる反り防止構造体304を形成するのがよい。
加えて、前記賦形段階は、成形品の反りが生じる向きに応じて、2枚のシート状樹脂のL字断面またはコの字断面状部の厚みに所定差を設ける段階をさらに有するのでもよい。
また、前記環状ピンチオフ部は、矩形状であり、前記反り防止構造体は、前記矩形の一辺に沿って角柱状に形成されるのでもよい。
さらに、前記位置決め段階は、一対の分割形式の金型より上方で押出成形された連続シート状の溶融状態のシート状パリソンを一対の分割形式の金型間に垂下させる段階を有するのがよい。
さらにまた、前記シート状樹脂のキャビティへの配置段階は、溶融状態のシート状樹脂を押し出す段階を有するのがよい。
加えて、溶融状態のシート状樹脂は、溶融状態の筒状パリソンを押し出し方向に切断することにより形成されるのでもよい。
さらに、溶融状態のシート状樹脂は、いったん成形した後、再加熱して溶融状態とされるのでもよい。
本発明に係る第1実施形態について、図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。
本実施形態では、樹脂成形品として、2枚の熱可塑性樹脂を一体成形することにより完成するいわゆるダブルウォールの成形品を例に説明する。
まず、本発明の成形方法を実施するための成形装置について、以下に説明する。
図1に示すように、樹脂成形品の成形装置10は、押出装置12と、押出装置12の下方に配置された型締装置14とを有し、押出装置12から押出された溶融状態のシート状パリソンPを型締装置14に送り、型締装置14により溶融状態のシート状パリソンPを成形するようにしている。ここに、2枚の熱可塑性樹脂それぞれを押し出して、型締装置14まで送るまでの装置は、同様であるので、一方のみ説明し、他方については同様な参照番号を付することによりその説明は省略する。
押出装置12は、従来既知のタイプであり、その詳しい説明は省略するが、ホッパー16が付設されたシリンダー18と、シリンダー18内に設けられたスクリュー(図示せず)と、スクリューに連結された油圧モーター20と、シリンダー18と内部が連通したアキュムレータ22と、アキュムレータ22内に設けられたプランジャー24とを有し、ホッパー16から投入された樹脂ペレットが、シリンダー18内で油圧モーター20によるスクリューの回転により溶融、混練され、溶融状態の樹脂がアキュムレータ22室に移送されて一定量貯留され、プランジャー24の駆動によりTダイ28に向けて溶融樹脂を送り、押出スリット34を通じて連続的なシート状パリソンPが押し出され、間隔を隔てて配置された一対のローラー30によって挟圧されながら下方へ向かって送り出されて分割金型32の間に垂下される。これにより、後に詳細に説明するように、シート状パリソンPが上下方向(押出方向)に一様な厚みを有する状態で、分割金型32の間に配置される。
押出装置12の押出の能力は、成形する樹脂成形品の大きさ、シート状パリソンPのドローダウンあるいはネックイン発生防止の観点から適宜選択する。シート状パリソンPのドローダウンあるいはネックイン発生防止の観点から、シート状パリソンPの押出工程はなるべく短いのが好ましく、樹脂の種類、MFR値、メルトテンション値に依存するが、一般的に、押出工程は40秒以内、より好ましくは10〜20秒以内に完了するのがよい。このため、熱可塑性樹脂の押出スリット34からの単位面積、単位時間当たりの押出量は、50kg/時cm以上、より好ましくは150kg/時cm以上である。
一対のローラー30の回転により一対のローラー30間に挟み込まれたシート状パリソンPを下方に送り出すことで、シート状パリソンPを延伸薄肉化することが可能であり、押し出されるシート状パリソンPの押出速度と一対のローラー30によるシート状パリソンPの送り出し速度との関係を調整することにより、ドローダウンあるいはネックインの発生を防止することが可能であるから、樹脂の種類、特にMFR値およびメルトテンション値、あるいは単位時間当たりの押出量に対する制約を小さくすることが可能である。
図1に示すように、Tダイ28に設けられる押出スリット34は、鉛直下向きに配置され、押出スリット34から押し出された連続シート状パリソンPは、そのまま押出スリット34から垂下する形態で、鉛直下向きに送られるようにしている。押出スリット34は、その間隔を可変とすることにより、連続シート状パリソンPの厚みを変更することが可能である。
一対のローラー30について説明すれば、一対のローラー30は、押出スリット34の下方において、各々の回転軸が互いに平行にほぼ水平に配置され、一方が回転駆動ローラー30Aであり、他方が被回転駆動ローラー30Bである。より詳細には、図1に示すように、一対のローラー30は、押出スリット34から下方に垂下する形態で押し出されるシート状パリソンPに関して、線対称となるように配置される。
一方、型締装置14も、押出装置12と同様に、従来既知のタイプであり、その詳しい説明は省略するが、2つの分割形式の金型32A,Bと、金型32A,Bを溶融状態のシート状パリソンPの供給方向に対して略直交する方向に、開位置と閉位置との間で移動させる金型駆動装置とを有する。
図1に示すように、2つの分割形式の金型32A,Bは、キャビティ116を対向させた状態で配置され、それぞれキャビティ116が略鉛直方向を向くように配置される。それぞれのキャビティ116の表面には、溶融状態のシート状パリソンPに基づいて成形される成形品の外形、および表面形状に応じて凹凸部が設けられる。
2つの分割形式の金型32A,Bそれぞれにおいて、キャビティ116のまわりには、キャビティ116を囲むようにキャビティ116から突出する環状ピンチオフ部118が形成され、この環状ピンチオフ部118は、キャビティ116のまわりに環状に形成され、対向する金型32A,Bに向かって突出する。これにより、2つの分割形式の金型32A,Bを型締する際、それぞれの環状ピンチオフ部118の先端部が当接し、溶融状態のシート状パリソンPの周縁にパーティングラインPLが形成されるようにしている。
さらに、図6に示すように、矩形状の環状ピンチオフ部118の上辺の上方に上辺に沿って、直状凸部300が形成され、環状ピンチオフ部118と直状凸部300との間の直状凹部302において、環状ピンチオフ部118の外周のまわりに位置する環状バリ部Bの一部に対して、反り防止構造体304(後に説明)を賦形するようにしている。
より詳細には、図7に示すように、直状凹部302の深さD1は、シート状パリソンPから成形品を賦形する環状ピンチオフ部118の内側のキャビティの深さD2より深く設定され、それにより、成形の際、中空体を構成する反り防止構造体304の高さを成形品の高さより高く構成し、以って、冷却養生中における成形品の反り発生を防止する観点から、矩形状の環状ピンチオフ部118の上辺に関する反り防止構造体304の断面2次モーメントを確保するようにしている。なお、直状凹部302の幅Wは、同様な観点から定めればよい。
因みに、分割形式の金型32A,Bの型締めの際、環状ピンチオフ部118同士の間隔は、2枚のシート状パリソンP同士を溶着する観点から、両者の厚みより狭く設定されるが、それにより、環状バリ部Bに形成される反り防止構造体304が、成形品から分離することがないように、環状ピンチオフ部118の突出高さを調整してもよい。
2つの分割形式の金型32A,Bそれぞれの外周部には、型枠33A,Bが密封状態で摺動可能に外嵌し、図示しない型枠移動装置により、型枠33A,Bそれぞれが、金型32A,Bに対して相対的に移動可能としている。より詳細には、型枠33Aは、金型32Aに対して金型32Bに向かって突出することにより、金型32A,B間に配置されたシート状パリソンPの側面に当接可能であり、型枠33Bは、金型32Bに対して金型32Aに向かって突出することにより、金型32A,B間に配置された別のシート状パリソンPの側面に当接可能である。
金型駆動装置については、従来と同様のものであり、その説明は省略するが、2つの分割形式の金型32A,Bはそれぞれ、金型駆動装置により駆動され、開位置において、2つの分割金型32A,Bの間に、2枚の溶融状態の連続シート状パリソンPが配置可能なようにされ、一方閉位置において、2つの分割金型32A,Bの環状ピンチオフ部118が当接し、環状の環状ピンチオフ部118が互いに当接することにより、2つの分割金型32A,B内に密閉空間が形成されるようにしている。開位置から閉位置への各金型32A,Bの移動について、閉位置、すなわち、環状ピンチオフ部118同士が互いに当接する位置は、2枚の溶融状態の連続シート状パリソンP間で、両シート状パリソンPから等距離の位置とし、各金型32A,Bが金型駆動装置により駆動されてその位置に向かって移動するようにしている。
図3(一方の金型についてのみ示す)に示すように、分割金型32の内部には、真空吸引室120が設けられ、真空吸引室120は吸引穴122を介してキャビティ116に連通し、真空吸引室120から吸引穴122を介して吸引することにより、キャビティ116に向かってシート状パリソンPを吸着させて、キャビティ116の外表面に沿った形状に賦形するようにするとともに、吸引穴122は、環状ピンチオフ部118と直状凸部300との間の直状凹部302にも設けられ、直状凹部302に向かってシート状パリソンPを吸着させて、各金型32A,Bにおいて反り防止構造体304の半割りを形成するようにしている。
シート状パリソンPは、ポリプロピレン、エンジニアリングプラスチックス、オレフィン系樹脂などから形成されたシートからなる。より詳細には、シート状パリソンPは、ドローダウン、ネックインなどにより肉厚のバラツキが発生することを防止する観点から溶融張力の高い樹脂材料を用いることが好ましく、一方で金型への転写性、追従性を良好とするため流動性の高い樹脂材料を用いることが好ましい。
以上の構成を有する樹脂成形品の成形装置10を利用した成形方法について、図面を参照しながら以下に説明する。
まず、溶融混練した熱可塑性樹脂をアキュムレータ22内に所定量貯留し、Tダイ28に設けられた所定間隔の押出スリット34から、貯留された熱可塑性樹脂を単位時間当たり所定押出量で間欠的に押し出すことにより、熱可塑性樹脂はスウェルし、溶融状態のシート状に下方に垂下するように所定の厚みにて所定押出速度で押し出される。
次いで、一対のローラー30を開位置に移動し、押出スリット34の下方に配置された一対のローラー30同士の間隔をシート状パリソンPの厚みより広げることにより、下方に押し出された溶融状態のシート状パリソンPの最下部が一対のローラー30間に円滑に供給されるようにする。なお、ローラー30同士の間隔をシート状パリソンPの厚みより広げるタイミングは、押し出し開始後でなく、ワンショットごとに二次成形が終了時点で行ってもよい。
次いで、一対のローラー30同士を互いに近接させて閉位置に移動し、一対のローラー30同士の間隔を狭めてシート状パリソンPを挟み込み、ローラーの回転によりシート状パリソンPを下方に送り出す。
次いで、図1に示すように、押出方向に一様な厚みを形成したシート状パリソンPを一対のローラー30の下方に配置された分割金型32間に配置する。これにより、シート状パリソンPは、環状ピンチオフ部118のまわりにはみ出す形態で位置決めされる。
以上の工程を、2枚のシート状パリソンPそれぞれについて行う。
次いで、図2に示すように、型枠33を金型32に対してシート状パリソンPに向かって、金型32に対向するシート状パリソンPの表面に当たるまで移動させる。
次いで、図3に示すように、金型32のキャビティ116、型枠33の内周面102、および金型32に対向するシート状パリソンPの表面により構成された第1密閉空間200を通じて、真空吸引室120から吸引穴122、124を介して吸引することにより、シート状パリソンPをキャビティ116に対して押し付けて、キャビティ116の凹凸表面に沿った形状にシート状パリソンPを賦形する。
より詳細には、シート状パリソンPは、環状ピンチオフ部118の内側においては、所望の成形品の外形に応じた形状に賦形されるとともに、環状ピンチオフ部118の外側においては、環状バリ部Bに対して、成形品の環状ピンチオフ部118に沿う外側の周側面303(図9参照)と平行な面を有するような形態として、反り防止構造体304の半割に相当する台形断面構造が賦形される。
これにより、後に説明する金型32の型締後の本賦形に対する予備賦形として、シート状パリソンPをキャビティ116の凹凸表面に沿ってある程度なじませることが可能である。
以上の工程を、2枚のシート状パリソンPそれぞれについて行う。なお、ここまでの金型32の型締前までの工程について、2枚のシート状パリソンPについて略同時に行われるのが好ましいが、金型32の型締工程開始に実質的に待ち時間が生じない限り、厳密に同時に行われる必要はない。
次いで、図4に示すように、それぞれのシート状パリソンPの表面に当接する型枠33をそのままの位置に保持した状態で真空吸引口124により環状ピンチオフ部118の外側に位置する部分も含めシート状パリソンPを吸引保持しつつ、それぞれの環状の環状ピンチオフ部118同士が当接するまで両金型32を互いに近づく向きに移動して、金型32を型締めする。それにより、2枚のシート状パリソンPは互いの周縁部同士が溶着固定されて、両シート状パリソンPが協働して、成形品の周側面が形成されるとともに、反り防止構造体304の半割同士が溶着されて、中空構造の反り防止構造体304が形成される。
次いで、金型32Aと金型32Bとにより内部に形成された第2密閉空間204を通じてシート状パリソンPを加圧するとともに、第1密閉空間200を通じて金型32の側からシート状パリソンPを吸引する。
これにより、金型32に対向するシート状パリソンPの表面に対して、きめの細かいシボ模様等を賦形することが可能であるとともに、環状ピンチオフ部118の上辺に沿って、六角形断面の中空構造の反り防止構造体304が完成する。
次いで、図5に示すように、分割金型32を型開きして、成形された樹脂成形品を取り出し、環状ピンチオフ部118の外側に位置する環状バリ部Bのうち反り防止構造体304の部分を残し、他の部分は切断した状態で、つまり、樹脂成形品の外周部の一部に亘って反り防止構造体304が一体となった状態で、樹脂成形品の熱収縮が完了するまで、冷却養生する。
このとき、たとえば、2枚のシート状パリソンPの材質および/または厚みが異なることに起因して、両者の間に冷却速度に違いがあるとしても、反り防止構造体304が一体となっていることにより、樹脂成形品の反り発生を有効に防止することが可能である。
次いで、環状ピンチオフ部118の反り防止構造体304の部分を切断することにより、樹脂成形品と分離し、成形が完了する。
以上のように、一次成形において溶融樹脂を間欠的に押し出すたびに、以上のような工程を繰り返すことにより、シート状の樹脂成形品を次々に成形することが可能であり、一次成形(押出成形)により熱可塑性樹脂を間欠的に溶融状態のシート状パリソンPとして押し出し、二次成形(ブロー成形あるいは真空成形)により押し出されたシート状パリソンPを金型を用いて成形することが可能である。
なお、環状バリ部Bを利用することより、成形品に対する反り発生を防止する成形方法の変形例として、上述のように、賦形したシート状樹脂が常温まで冷却して、熱収縮完了した後に環状バリ部Bを切断するのでなく、特に成形品に対する反りの程度が小さいが、一方において、シート状樹脂が完全に冷却固化した状態では、環状バリ部Bを切断するのが困難となるような樹脂材料の場合には、賦形したシート状樹脂が所定温度まで冷却した後に、環状バリ部Bを切断してもよい。所定温度は、賦形されたシート状樹脂が、内部まで固化する温度より高い温度であり、これにより、環状バリ部Bの内部には、溶融部が残存した状態で、環状バリ部Bを容易に除去することが可能となる。
以上の構成を有する成形方法によれば、溶融状態のシート状樹脂を金型のキャビティから離間状態で、金型のキャビティを囲む環状ピンチオフ部のまわりにはみ出すように配置し、溶融状態のシート状樹脂をキャビティに対して押圧させることにより賦形する場合、賦形されたシート状樹脂が、熱収縮完了した後に、環状ピンチオフ部のまわりに生じるシート状樹脂の環状バリ部Bの一部または全部を除去することにより、賦形されたシート状樹脂、すなわち樹脂成形品が冷却して熱収縮をする間、シート状樹脂の環状バリ部Bにより樹脂成形品の反りが抑制されることから、環状バリ部Bを除去するタイミングを単に変更することにより、成形後に生じる樹脂成形品の反りを簡便かつ効率的に防止することが可能である。
特に、樹脂成形品の3次元構造の態様、あるいは樹脂成形品の成形後の冷却態様に応じて、樹脂成形品に生じる反りがきつい場合には、梁に曲げモーメントが負荷される場合の梁の撓みに対する抵抗(曲げ剛性EI、Eは、梁のヤング率、Iは、断面2次モーメント)として、梁の断面2次モーメントを大きくする発想に基づいて、本来不要な環状バリ部Bの全部または一部を逆に利用して、反りを防止するに十分な断面2次モーメントを具備する反り防止構造体304を設け、樹脂成形品の成形の際、環状バリ部Bを敢て残し、樹脂成形品を反り防止構造体304と一体で冷却養生することにより、反りの発生を有効に防止することが可能となる。
本実施形態において、環状バリ部Bに特別な反り防止構造体304を設ける場合、成形品の構造上、生じる反りが一定の部位に限定される、たとえば、対向する面が矩形である直方体状の成形品にあって、矩形の短辺方向より長辺方向に反りが生じる場合には、反り防止構造体304は、環状バリ部Bの成形品の長辺に相当する部位にのみ設けるのでもよい。
以下に、本発明の第2実施形態について、図8を参照しながら説明する。以下の説明において、第1実施形態と同様な構成要素については、同様な参照番号を付することによりその説明は省略し、以下では、本実施形態の特徴部分について詳細に説明する。
本実施形態は、環状バリ部Bに反り防止構造体304を形成して、環状バリ部Bと成形品とが一体のまま冷却養生することにより、成形品に反りが発生するのを防止する点では、第1実施形態と同様であるが、第1実施形態においては、2枚の樹脂製シートを利用したダブルウォールの成形品を対象とするのに対して、第2実施形態においては、1枚の樹脂製シートを利用したシングルウォールを対象とする点が異なり、それに伴い、環状バリ部Bに形成する反り防止構造体304が相違する。
より詳細には、本実施形態においては、第2実施形態と異なり、一対の分割金型でなく、単一の金型を利用するが、単一の金型のキャビティには、一対の分割金型の各々と同様に、反り防止構造体304を成形するための直状凹凸部300、302を形成する。
図8に示すように、反り防止構造体304は、L字断面をなす。反り防止構造体304の厚みを成形品の厚みより大きくするのでもよい。
たとえば、環状ピンチオフ部118を矩形状として、反り防止構造体304は、矩形の一辺に沿って形成され、L字断面部が、成形品の肉厚より厚く形成されるのでもよい。
このような反り防止構造体304を、環状バリ部Bに対して成形品の環状ピンチオフ部118に沿う外側の周側面303(図9参照)と平行な面を有するような形態として設けることにより、シングルウォールの成形品を成形する際、第1実施形態と同様に、真空成形あるいはブロー成形により、溶融状態の樹脂製シートを単一の金型のキャビティに対して押圧することにより賦形するが、金型のキャビティに面接触する樹脂製シートの面と、その反対側の面との間で、厚み方向に樹脂製シートの冷却速度が異なるところ、それに起因して、従来、冷却養生する間に成形品に反りが生じ、不良製品となっていたのに対して、成形品と反り防止構造体304とを一体にした状態で、冷却養生することにより、本来不要な環状バリ部Bを利用することにより、成形品の反りを有効に防止することが可能である。
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内において、当業者であれば、種々の修正あるいは改変が可能である。たとえば、本実施形態において、ものとして説明したが、それに限定されることなく、
たとえば、本実施形態において、環状バリ部Bの一部に特別な反り防止構造体304を設けるものとして説明したが、それに限定されることなく、たとえば、第1実施形態のように、2枚の樹脂製シートを溶着したダブルウォールの成形品の場合に、2枚の樹脂製シート間の厚みの相違が小さく、生じる反りがさほど大きくならない場合には、このような特別な反り防止構造体304を設けず、成形品が完全に常温まで冷却した後に、環状バリ部Bを切断するだけでもよく、逆に生じる反りが大きい場合には、環状バリ部Bの全体に亘って反り防止構造体304を環状に設けてもよい。
たとえば、本実施形態において、環状バリ部Bの一部に特別な反り防止構造体304を設けたうえで、成形品の冷却養生の前に、反り防止構造体304を設けない環状部バリ部の残部については、切断するものとして説明したが、それに限定されることなく、環状バリ部Bの切断は、防止構造体304を設けない環状部バリ部の残部も含め、成形品の冷却養生の後に一括して行うのでもよい。
たとえば、本実施形態において、環状バリ部Bに特別な反り防止構造体304を設ける場合、反り防止構造体304自体は、コの字断面、L字断面等断面が一様な構造体のものとして説明したが、それに限定されることなく、たとえば、3次元構造の成形品の構造上、限定された部位に特に反りがきつく生じるような場合には、反り防止構造体304のその部位に対応した位置に対して、成形品の厚み方向の段差部を設けてもよい。
たとえば、第1実施形態のように、2枚の樹脂製シートを溶着したダブルウォールの成形品の場合に、反り防止構造体304を中空構造体のものとして説明したが、それに限定されることなく、第2実施形態と同様に、厚みが大となる中実状でもよく、成形品自体としては、中芯を具備するサンドイッチ構造体でもよい。
たとえば、第2実施形態のように、1枚の樹脂製シートによるシングルウォールの成形品の場合に、反り防止構造体304として、コの字断面あるいはL字形断面のものとして説明したが、それに限定されることなく、反りの発生を防止するに十分な断面2次モーメントを確保可能である限り、断面形状そのもの自体に限定はなく、たとえば、波型状でもよい。
本発明の第1実施形態に係る成形装置とともに、溶融樹脂シートが分割金型の間に配置された状態を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係る成形装置において、分割金型の外枠を溶融樹脂シートの側面に当接させている状態を示す概略側面図である。 本発明の第1実施形態に係る成形装置において、分割金型を互いに近づく向きに移動させている状態を示す図2と同様な図である。 本発明の第1実施形態に係る成形装置において、分割金型を型締めした状態を示す図2と同様な図である。 本発明の第1実施形態に係る成形装置において、分割金型を型開きした状態を示す図2と同様な図である。 本発明の第1実施形態に係る成形装置において、反り防止構造体304を賦形するキャビティの部分の部分詳細図である。 本発明の第1実施形態に係る成形方法において、環状バリ部Bの反り防止構造体304の部分の概略断面図である。 本発明の第2実施形態に係る成形方法において、環状バリ部Bの反り防止構造体304の部分の概略断面図である。 本発明の第1実施形態に係る成形方法において、環状バリ部Bの反り防止構造体304の変形例を示す部分概略断面図である。
P シート状パリソン
PL パーティングライン
B 環状バリ部
10 成形装置
12 押出装置
14 型締装置
16 ホッパー
18 シリンダー
20 油圧モーター
22 アキュムレータ
24 プランジャー
28 Tダイ
30 ローラー
32 分割金型
33 型枠
34 押出スリット
102 内周面
116 キャビティ
118 ピンチオフ部
120 真空吸引室
124 真空吸引口
200 第1密閉空間
202 第2密閉空間
206 対向面
208 対向面
300 直状凸部
302 直状凹部
304 反り防止構造体

Claims (19)

  1. 溶融状態のシート状樹脂を金型のキャビティから離間状態で、金型のキャビティを囲むようにキャビティから突出する環状ピンチオフ部のまわりにはみ出すように配置する段階と、
    溶融状態のシート状樹脂をキャビティに対して押圧させることにより、賦形する段階とを有する成形方法において、
    賦形されたシート状樹脂が、熱収縮完了した後に、環状ピンチオフ部のまわりに生じるシート状樹脂のバリ部を除去する段階を有する、ことを特徴とする成形方法。
  2. 溶融状態のシート状樹脂を金型のキャビティから離間状態で、金型のキャビティを囲むようにキャビティから突出する環状ピンチオフ部のまわりにはみ出すように配置する段階と、
    溶融状態のシート状樹脂をキャビティに対して押圧させることにより、賦形する段階とを有する成形方法において、
    賦形されたシート状樹脂が、所定温度まで冷却した後に、環状ピンチオフ部のまわりに生じるシート状樹脂のバリ部を除去する段階を有する、ことを特徴とする成形方法。
  3. 前記所定温度は、賦形されたシート状樹脂が、内部まで固化する温度より高い温度であり、
    バリ部の内部には、溶融部が残存した状態で、バリ部を除去する、請求項2に記載の成形方法。
  4. 前記賦形段階は、溶融状態のシート状樹脂のキャビティに対向する側面とキャビティとの間に密閉空間を形成して、該密閉空間をキャビティ側から真空吸引する、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の成形方法。
  5. 前記賦形段階は、溶融状態のシート状樹脂のキャビティに対向する側面と反対側の側面を含む密閉空間を形成して、該密閉空間にエアを吹き込む、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の成形方法。
  6. 前記賦形段階は、少なくとも前記環状ピンチオフ部の一部に沿う主軸に関する断面二次モーメントを所定値以上とするような断面形状を有する反り防止構造体を、該環状ピンチオフ部の一部まわりの前記バリ部に形成する段階をさらに有する、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の成形方法。
  7. 前記賦形段階は、溶融状態のバリ部を屈曲成形することにより、前記反り防止構造体は、成形品の前記環状ピンチオフ部に沿う外側の周側面と平行な面を有するような形態としたL字断面またはコの字断面状をなす、請求項6に記載の成形方法。
  8. 前記環状ピンチオフ部は、矩形状であり、前記反り防止構造体は、前記矩形の一辺に沿って形成され、前記L字断面またはコの字断面状部は、成形品の肉厚より厚く形成される、請求項7に記載の成形方法。
  9. 金型の前記環状ピンチオフ部を取り囲む部分には、バリ部を額縁状に形成するような環状凹凸部が形成される、請求項9に記載の成形方法。
  10. キャビティと非接触で対向するバリ部の環状部に、環状方向と交差する向きに凹凸部を形成するように、前記環状凹凸部は、該凹凸部を賦形可能なように凹凸が設けられる、請求項8に記載の成形方法。
  11. 厚みおよび/または材質の異なる2枚のシート状樹脂を用いる成形方法であって、
    厚みおよび/または材質の異なる2枚の溶融状態のシート状樹脂それぞれを互いに離間した状態で、一対の分割形式の金型それぞれのキャビティを囲むように該キャビティから突出する環状のピンチオフ部のまわりにはみ出す形態で、一対の分割形式の金型間に位置決めする段階と、
    一対の分割形式の金型それぞれの外周面に外嵌する環状外枠を対向する金型に向かって、対応するシート状樹脂の対向面に当たるまで移動させることにより、金型のキャビティ、対応するシート状樹脂の対向面、および環状外枠部の内周面により密閉空間を形成する段階と、
    該密閉空間を通じて、溶融状態のシート状樹脂を吸引することにより、溶融状態のシート状樹脂を対応する金型のキャビティに対して押圧して、賦形する段階と、
    一対の分割形式の金型を型締めして、環状のピンチオフ部同士を当接させることにより、2枚の溶融状態のシート状樹脂を溶着する段階と、
    一対の分割形式の金型を型開きして、樹脂成形品を空冷する段階と、
    賦形されたシート状樹脂それぞれが、熱収縮完了した後に、環状ピンチオフ部のまわりに生じるシート状樹脂それぞれのバリ部を除去する段階を有する、
    ことを特徴とする成形方法。
  12. 前記賦形段階は、2枚のシート状樹脂それぞれの前記バリ部が協働して、少なくとも前記環状ピンチオフ部の一部に沿う主軸に関する断面二次モーメントを所定値以上とするような断面形状を有する反り防止構造体を、該環状ピンチオフ部の一部まわりの前記バリ部に形成する段階をさらに有する、請求項10に記載の成形方法。
  13. 前記賦形段階は、2枚のシート状樹脂のバリ部それぞれを屈曲成形することにより、成形品の前記環状ピンチオフ部に沿う周側面と平行な面を有するような形態としたL字断面またはコの字断面状にする段階を有し、前記型締段階は、2枚のシート状樹脂それぞれのL字断面またはコの字断面により形成される開口部同士を対向させた態様で突き合わせることにより、成形品の厚み以上の高さを有し、内部に中空部が設けられる反り防止構造体を形成する、請求項11に記載の成形方法。
  14. 前記賦形段階は、成形品の反りが生じる向きに応じて、2枚のシート状樹脂のL字断面またはコの字断面状部の厚みを成形品の肉厚より厚くする段階をさらに有する、請求項12に記載の成形方法。
  15. 前記環状ピンチオフ部は、矩形状であり、前記反り防止構造体は、前記矩形の一辺に沿って角柱状に形成される、請求項12に記載の成形方法。
  16. 前記位置決め段階は、一対の分割形式の金型より上方で押出成形された連続シート状の溶融状態のシート状パリソンを一対の分割形式の金型間に垂下させる段階を有する、請求項10ないし請求項13いずれか1項に記載の成形方法。
  17. 前記シート状樹脂のキャビティへの配置段階は、溶融状態のシート状樹脂を押し出す段階を有する、請求項14に記載の成形方法。
  18. 溶融状態のシート状樹脂は、溶融状態の筒状パリソンを押し出し方向に切断することにより形成される、請求項14に記載の成形方法。
  19. 溶融状態のシート状樹脂は、いったん成形した後、再加熱して溶融状態とされる、請求項14に記載の成形方法。
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