JP2016046360A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数のチャックを保持位置に付勢するためのバネなどの弾性部材の付勢力を小さくした場合においても、高速回転する基板を確実に保持することが可能な基板処理装置を提供する。【解決手段】 重り部材は、回転チャンバー91の回転中心と複数のチャック11により保持された半導体ウエハ100の重心との差異に起因して半導体ウエハ100に生じる遠心力により各チャック11を受渡位置方向に向けて移動する方向に付勢する付勢力f2より、バネ35により各チャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f1と重り部材の回転モーメントにより各チャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f3との合成力の絶対値が、設定値だけ大きくなるように構成されている。【選択図】 図1

Description

この発明は、基板を回転させながら処理する基板処理装置に関する。
半導体ウエハ等の略円形の基板を回転させながらその主面に処理液を供給することにより、基板を処理する基板処理装置においては、その主面を水平方向に向けて保持した基板を回転させる基板保持機構が使用される。この基板保持機構は、基板の端縁と当接することにより基板を保持する複数のチャックを備えている。これら複数のチャックは、基板を保持する保持位置と、基板を搬送アーム等との間で受け渡しするための受渡位置との間を移動可能となっている。そして、これらの複数のチャックは、バネによるバネによる付勢力により、保持位置において基板を保持する構成を有する。
特許文献1および特許文献2には、複数のチャックに各々連結され、基板の回転に伴って遠心力により生ずる回転モーメントの作用で、複数のチャックを保持位置に向けて移動する方向に付勢する重り部材を備えた基板処理装置が開示されている。また、特許文献3には、磁石を昇降させることにより、6本のチャックのうち、3本ずつのチャックを交互に基板をチャッキングする位置に移動させるスピンヘッドが開示されている。
特開平09−260340号公報 特開平10−146557号公報 特開2008−135750号公報
ここで、複数のチャックは、基板の回転開始時、あるいは、基板の回転停止時において、基板と複数のチャックとが摺動することがないような十分な保持力を有する必要がある。このため、各チャックを保持位置に向けて付勢するバネとして、大きな付勢力を有するものを使用する必要があり、チャックを移動させるための駆動機構が大型化し、コストが高額化するという問題がある。
また、複数のチャックは、基板を保持した状態で回転することになる。一方、これらの複数のチャックを保持位置と受渡位置の間で移動させるためには、モータ等の駆動源を備えたチャックの移動機構を配設する必要がある。この移動機構を、基板を保持した複数のチャックとともに回転させる構成とした場合には、回転部材が大型化し、基板を高速回転させることが困難となるという問題が生ずる。
特許文献3に記載されたように、基板を保持するためのチャックに連結された従動磁石と、これらのチャックを移動させるための駆動機構に連結された駆動磁石との間に生じる磁力によりチャックを移動させる構成を採用した場合には、移動機構とチャックとを連結することなく、チャックを基板とともに回転させることができることから、回転部材を大型化することなく、基板を高速で回転させることが可能となる。しかしながら、上述したように各チャックを保持位置に向けて付勢するバネとして、大きな付勢力を有するものを使用した場合には、チャックを移動させるための駆動磁石と従動磁石が大型化し、高額部品である磁石が大型化するため、装置コストが高額化するという問題がある。
また、複数のチャックにより保持された基板の重心と基板の回転中心とが一致せず、複数のチャックにより保持された基板に偏心が生ずる場合がある。このような場合には、基板が回転することにより、基板の偏心によりチャックを保持位置から受渡位置に向けて移動させようとする力が生じる。この力は、基板の回転速度が高速になるに従って増加し、複数のチャックにより保持された基板がチャックより離脱する可能性がある。
特許文献1および特許文献2に記載された基板処理装置によれば、基板の回転に伴って遠心力により生ずる回転モーメントの作用で、複数のチャックを保持位置に向けて移動する方向に付勢することが可能ではあるが、これらの基板処理装置においては、基板の偏心により生ずる力との関係は考慮されていない。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、複数のチャックを保持位置に付勢するためのバネなどの弾性部材の付勢力を小さくした場合においても、高速回転する基板を確実に保持することが可能な基板処理装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、基板を回転させながら処理する基板処理装置であって、モータの駆動により回転する回転チャンバーと、前記回転チャンバーに配設され、前記基板の端縁に当接することにより前記基板を保持する複数のチャックと、前記複数のチャックを、前記基板を保持する保持位置と前記基板を受け渡し可能な受渡位置との間で同期して移動させる、前記回転チャンバーに配設された開閉機構と、前記複数のチャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する弾性部材と、前記複数のチャックに各々連結され、前記回転チャンバーの回転に伴って遠心力により生ずる回転モーメントの作用で、前記複数のチャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する重り部材と、を備え、前記重り部材は、前記回転チャンバーの回転中心と前記複数のチャックにより保持された基板の重心との差異に起因して前記基板に生じる遠心力により各チャックを前記受渡位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力の絶対値より、前記弾性部材により各チャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力と前記重り部材の回転モーメントにより各チャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力とを合成した力の絶対値が、設定値だけ大きくなるように構成されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記弾性部材により前記複数のチャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力は、前記基板の回転開始時と回転停止時に前記基板と前記複数のチャックとが摺動しないだけの大きさを有し、前記弾性部材により各チャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力をf1とし、前記回転チャンバーの回転中心と前記複数のチャックにより保持された基板の重心との差異に起因して前記基板に生じる遠心力により各チャックを前記受渡位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力をf2とし、前記重り部材の回転モーメントにより各チャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力をf3としたときに、f1とf2とf3とを合成した力の絶対値が、いずれのチャックにおいても、前記基板を処理するときの前記基板の回転速度にかかわらず所定の範囲内に維持される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記開閉機構は、前記複数のチャックを前記保持位置と前記受渡位置との間で同期して移動させるための従動磁石を備えるとともに、固定チャンバーと、前記固定チャンバーに配設され、前記従動磁石を移動させるための駆動磁石と、前記駆動磁石を移動させるための移動機構と、をさらに備える。
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、複数のチャックに保持された基板に偏心が生じていた場合においても、複数のチャックを保持位置に付勢するための弾性部材の付勢力を大きくすることなく、高速回転する基板を確実に保持することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、磁石を利用してチャックを移動させる場合において、弾性部材の付勢力を小さなものとすることにより、磁石が大型化することを防止することが可能となる。
この発明に係る基板処理装置の側面概要図である。 チャック11を回動させるための開閉機構の部分斜視図である。 チャックを回動させるための開閉機構の斜視図である。 半導体ウエハ100とチャック11との配置を示す説明図である。 この発明に係る基板処理装置を利用した基板処理工程を示すフローチャートである。 バネ35によりチャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f1を示すグラフである。 回転チャンバー91の回転中心と複数のチャック11により保持された半導体ウエハ100の重心との差異に起因して半導体ウエハ100に生じる遠心力によりチャック11を受渡位置方向に向けて移動する方向に付勢する付勢力f2を示すグラフである。 重り部材51の回転モーメントによりチャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f3を示すグラフである。 f1とf2とf3の合成力fの許容範囲を示すグラフである。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る基板処理装置の側面概要図である。図2は、チャック11を回動させるための開閉機構の部分斜視図である。図3は、チャック11を回動させるための開閉機構の斜視図である。
この基板処理装置は、基板としての半導体ウエハ100を回転させながら、この半導体ウエハ100に処理液供給ノズル10から処理液を供給して処理を行うものであり、半導体ウエハ100を、その主面と平行な平面内において回転可能に保持する構成を有する。この基板処理装置は、モータ61の駆動により回転する回転チャンバー91と、固定チャンバー92とを備える。
回転チャンバー91には、オリフラ部分を除いて略円形の形状をなす半導体ウエハ100の端縁に当接することにより、この半導体ウエハ100を保持する6個のチャック11が配設されている。このチャック11は、回転チャンバー91に配設された鉛直方向を向く回転軸21を中心に揺動することにより、後述する保持位置と受渡位置と退避位置との間を回動する構成となっている。
図1に示すように、回転チャンバー91内には、第1昇降板31が、図示を省略した案内機構により昇降可能な状態で配設されている。この第1昇降板31は、複数のバネ35の作用により、下方向に付勢されている。この第1昇降板31の下面には、リング状の従動磁石33が付設されている。
一方、固定チャンバー92内には、第2昇降板32が、第1昇降板31と対向配置された状態で配設されている。この第2昇降板32は、図1に示すように、案内部材64に案内されて昇降するスライダー63と、支持部材65を介して連結されている。また、この第2昇降板32は、固定チャンバー92に配設されたエアシリンダ62のシリンダロッドと連結されている。このため、第2昇降板32は、エアシリンダ62の駆動により昇降する。この第2昇降板32の上面には、第1昇降板31の下面に付設されたリング状の従動磁石33と反発する特性を有するリング状の駆動磁石34が配設されている。
このため、エアシリンダ62の駆動により固定チャンバー92内の第2昇降板32が上昇した場合には、互いに反発する従動磁石33および駆動磁石34の作用により、回転チャンバー91内の第1昇降板31も上昇する。一方、エアシリンダ62の駆動により固定チャンバー92内の第2昇降板32が下降した場合には、第1昇降板31の自重およびバネ35の作用により、回転チャンバー91内の第1昇降板31も下降する。
なお、従動磁石33および駆動磁石34は、必ずしもリング状である必要はない。上述した第1昇降板31の昇降動作を実行可能であれば、複数個の磁石を第1昇降板31および第2昇降板32に配置してもよい。
図2に示すように、第1昇降板31には、連結部材25を介してカム板24が配設されている。このカム板24には、斜め方向を向く孔部23が穿設されている。そして、この孔部23には、回転軸21に付設された軸22の先端が係合している。このため、第1昇降板31が昇降した場合には、斜め方向を向く孔部23および軸22の作用により、回転軸21がその軸心を中心に回転する。この回転軸21の回転に伴い、チャック11も、回転軸21の軸心を中心として回動される。そして、チャック11の回転角度位置は、第1昇降板31の高さ位置によって決定されることになる。
そして、チャック11を回動する回転軸21には、回転チャンバー91の回転に伴って遠心力により生ずる回転モーメントの作用で、チャック11を後述する保持位置に向けて移動する方向に付勢するための重り部材51が付設されている。
このカム板24および軸22を備えた回転軸21に付設されたチャック11を回動させるための開閉機構は、6個のチャック11の各々について配設されている。なお、図3においては、連結部材25のみを表示し、カム板24および軸22の図示を省略している。
図4は、半導体ウエハ100とチャック11との配置を示す説明図である。なお、図4(a)はチャック11が受渡位置に配置された状態を、また、図4(b)はチャック11が保持位置に配置された状態を示している。
図4に示すように、チャック11は、半導体ウエハ100の端縁付近の下面を支持可能に半導体ウエハ100の下面と対向配置されたテーパー面よりなる支持部13と、半導体ウエハ100の端縁付近の上面と対向配置されたテーパー面よりなる案内部14とを備える。回転軸21から支持部13の先端までの距離は、回転軸21から案内部14の先端までの距離より大きくなっている。すなわち、このチャック11は、半導体ウエハ100を保持するための保持位置に配置された状態においては、半導体ウエハ100の回転中心に向かって延びる案内部14の先端は、半導体ウエハ100の回転中心に向かって延びる支持部13の先端より、半導体ウエハ100の回転中心から離隔した位置に配置されている。
第1昇降板31が上述した上昇位置に移動することにより、チャック11は、図2に示す状態から所定の角度(15〜45度)回転した角度位置に回動される。このときには、回転軸21から支持部13の先端までの距離と回転軸21から案内部14の先端までの距離との差により、図4(a)に示すように、チャック11における支持部13の先端は半導体ウエハ100の端縁より内側に配置され、チャック11における案内部14の先端は半導体ウエハ100の端縁より外側に配置される。この状態においては、半導体ウエハ100はチャック11における支持部13には支持されるが、上方には移動可能となっている。チャック11が図4(a)に示す受渡位置に配置された状態においては、チャック11により支持された半導体ウエハ100を、このチャック11と図示しない搬送アーム等との間で受け渡すことが可能となる。
第1昇降板31が上述した下降位置に移動することにより、チャック11は、図2に示す状態から若干(5〜10度)回転した角度位置に回動される。このときには、図4(b)に示すように、チャック11における支持部13と案内部14が半導体ウエハ100の端縁と当接する位置に配置される(すなわち、回動が停止される)。この状態においては、半導体ウエハ100はチャック11における支持部13と案内部14に当接することになる。チャック11が図4(b)に示す保持位置に配置された状態においては、半導体ウエハ100はチャック11により確実に保持される。
一方、半導体ウエハ100がチャック11と当接する位置に配置されていない状態においては、チャック11が保持位置で停止することなく、さらに回転する。このときには、チャック11は、図2に示す回転軸21に付設された軸22の先端が孔部23の端部に当接する退避位置まで回転した後、または、第1昇降板31が案内部14の下端に到達した後、停止する。この状態においては、第1昇降板31は、上述した下降位置よりさらに下方の退避位置まで下降することになる。
次に、この発明に係る基板処理装置を使用して半導体ウエハ100を処理液で処理するときの基板処理工程について説明する。図5は、この発明に係る基板処理装置を利用した基板処理工程を示すフローチャートである。
半導体ウエハ100を処理するときには、最初に、半導体ウエハ100を搬入する(ステップS1)。すなわち、エアシリンダ62の駆動により、第2昇降板32を上昇位置に移動させる。第2昇降板32を上昇位置に移動させることにより、互いに反発する従動磁石33および駆動磁石34の作用によって回転チャンバー91内の第1昇降板31も上昇位置に移動する。この状態においては、チャック11は、回転軸21を中心として回動し、図4(a)に示す受渡位置に配置される。そして、半導体ウエハ100が図示しない搬送アームによって、6個のチャック11上に搬送される。これにより、図4(a)に示すように、半導体ウエハ100は、その端縁がチャック11における支持部13に当接した状態で、6個のチャック11により支持される。
次に、6個のチャック11により半導体ウエハ100を保持する(ステップS2)。すなわち、エアシリンダ62の駆動により、固定チャンバー92内の第2昇降板32を下降位置に移動させる。これにより、回転チャンバー91内の第1昇降板31は、自重およびバネ35の作用により、下降位置に移動する。この状態においては、チャック11は、回転軸21を中心として回転され、図4(b)に示す保持位置に近づくように回動される。
6個のチャック11は、軸22、カム板24および連結部材25等からなる開閉機構を介して第1昇降板31に連結されている。このため、6個のチャック11が回動するときには、第1昇降板31の昇降動作に伴って、互いに完全に同期して回動される。従って、略円形をなす半導体ウエハ100の直径に誤差があった場合においても、半導体ウエハ100の中心を常に一定の位置(回転チャンバー91の中心)に配置することができ、半導体ウエハ100が偏心して保持されることを防止することが可能となる。そして、この時のチャック11による半導体ウエハ100の保持力は、バネ35の作用により、一定に維持される。
6個のチャック11による半導体ウエハ100の保持動作が完了すれば、モータ61の駆動により、回転チャンバー91を、チャック11および半導体ウエハ100とともに回転させる(ステップS3)。
半導体ウエハ100の回転速度の増加に伴い、回転チャンバー91の回転中心と複数のチャック11により保持された半導体ウエハ100の重心との差異に起因して半導体ウエハ100に生じる遠心力により、チャック11を受渡位置方向に向けて移動する方向に付勢する付勢力が生ずる。また、半導体ウエハ100の回転速度の増加に伴い、重り部材51の回転モーメントにより各チャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力が発生する。
図6は、バネ35によりチャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f1を示すグラフである。図7は、回転チャンバー91の回転中心と複数のチャック11により保持された半導体ウエハ100の重心との差異に起因して半導体ウエハ100に生じる遠心力によりチャック11を受渡位置方向に向けて移動する方向に付勢する付勢力f2を示すグラフである。図8は、重り部材51の回転モーメントによりチャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f3を示すグラフである。図9は、f1とf2とf3の合成力fの許容範囲を示すグラフである。
なお、これらの図における横軸は、回転チャンバー91とともに回転する半導体ウエハ100の回転速度ωを示し、縦軸は、チャック11に対する付勢力を示している。縦軸における「0」の位置は、チャック11に対して回動する力が付与されていない状態を示している。そして、縦軸が正の場合にはチャック11を受渡位置に移動させようとする力が働いている状態を示し、縦軸が負の場合にはチャック11を保持位置に移動させようとする力が働いている状態を示している。
図6に示すように、バネ35により6個のチャック11の各々について、これら各々のチャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f1は、半導体ウエハ100の回転速度ωにかかわらず一定である。バネ35のバネ定数をkとし、バネ35の変位をdとした場合には、f1は以下の式で表される。
f1=k・d
なお、このバネ35により6個のチャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力F1は、半導体ウエハ100の回転開始時と回転停止時に半導体ウエハ100と各チャック11が摺動しないだけの大きさに設定されている。このため、半導体ウエハ100の回転開始時に、半導体ウエハ100と各チャック11との間で滑りが生ずることを防止することが可能となる。
一方、図7に示すように、回転チャンバー91の回転中心と複数のチャック11により保持された半導体ウエハ100の重心との差異に起因して半導体ウエハ100に生じる遠心力により6個のチャック11を受渡位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f2は、半導体ウエハ100の回転速度ωとともに大きくなり、正の値として絶対値が増加する。回転チャンバー91の回転中心と複数のチャック11により保持された半導体ウエハ100の重心との差異により生ずる偏心の重量をm1とし、その重量の重心と半導体ウエハ100の回転中心との距離をr1とした場合には、f2は下記の式で表される。
f2=m1・r1・ω
また、図8に示すように、重り部材51の回転モーメントによりチャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f3は、半導体ウエハ100の回転速度ωとともに大きくなり、負の値として絶対値が増加する。重り部材51の重量をm2とし、その重量の重心と半導体ウエハ100の回転中心との距離をr2とした場合には、6個のチャック11の各々を保持位置に向けて移動する方向に付勢するf3は、下記の式で表される。
f3=m2・r2・ω
この発明に係る基板処理装置においては、上述したf1+f2+f3の合成力fが、いずれのチャック11においても、半導体ウエハ100を処理するときの半導体ウエハ100の回転速度ωにかかわらず、図9に示すFminとFmax内に維持されるように、重り部材51の重量m2が設定されている。別の言い方をすれば、重り部材51は、回転チャンバー91の回転中心と複数のチャック11により保持された半導体ウエハ100の重心との差異に起因して半導体ウエハ100に生じる遠心力により各チャック11を受渡位置方向に向けて移動する方向に付勢する付勢力f2より、バネ35により各チャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f1と重り部材51の回転モーメントにより各チャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f3との合計値が、設定値だけ大きくなるように構成されている。
なお、この重り部材51の重量m2は、処理される半導体ウエハ100の質量や形状によって異なる。このため、重り部材51の重量m2は、処理対象となる半導体ウエハ100の種類に応じて、実験的に決定される。
このように、この発明に係る基板処理装置においては、チャック11による半導体ウエハ100の保持力fが、いずれのチャック11についても半導体ウエハ100を処理するときの半導体ウエハ100の回転速度ωにかかわらず所定の範囲内に維持されることから、高速回転する半導体ウエハ100を確実に保持することが可能となる。そして、半導体ウエハ100の回転速度ωとともに大きくなる回転チャンバー91の回転中心と複数のチャック11により保持された半導体ウエハ100の重心との差異に起因して半導体ウエハ100に生じる遠心力によりチャック11を受渡位置方向に向けて移動する方向に付勢する付勢力f2と、同じく半導体ウエハ100の回転速度ωとともに大きくなる重り部材51の回転モーメントによりチャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f3とを釣り合わせることで、バネ35によりチャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f1を小さなものとした場合においても、半導体ウエハ100の回転中において半導体ウエハ100を複数のチャック11により確実に保持することが可能となる。
再度、図5を参照して、チャック11に保持されて回転する半導体ウエハ100が所定の回転速度となれば、処理液供給ノズル10から半導体ウエハ100の主面に向けて処理液を供給する(ステップS4)。
この状態において半導体ウエハ100の回転を継続して半導体ウエハ100を処理液により処理する(ステップS5)。
このように、半導体ウエハ100を処理液により処理する場合において、この基板処理装置では従動磁石33を備えた第1昇降板31や、軸22、カム板24および連結部材25等からなる開閉機構等を回転チャンバー91内に収納すると共に、駆動磁石34を備えた第2昇降板32や、この第2昇降板32の昇降機構を固定チャンバー92内に収納していることから、これらの部材を処理液雰囲気下から隔離することが可能となる。
半導体ウエハ100に対する処理液を使用した処理が終了すると(ステップS6)、制御部80は処理液供給ノズル10からの処理液の供給を停止する。そして、回転チャンバー91とともに半導体ウエハ100を回転させ、乾燥処理を行う。半導体ウエハ100が乾燥すれば、回転チャンバー91の回転を停止する(ステップS7)。このときには、半導体ウエハ100は、バネ35によりチャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f1により保持される。
ここで、上述したように、バネ35によりチャック11を保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力f1は、半導体ウエハ100の回転開始時と回転停止時に半導体ウエハ100と各チャック11が摺動しないだけの大きさに設定されている。このため、半導体ウエハ100が回転を停止する時に、半導体ウエハ100と各チャック11との間で滑りが生ずることを防止することが可能となる。
しかる後、半導体ウエハ100を搬出する(ステップS8)。具体的には、制御部80がエアシリンダ62を駆動することにより、第2昇降板32を上昇位置に移動させる。これにより、第1昇降板31も上昇位置に移動する。この状態においては、チャック11は、回転軸21を中心として回動し、図4(a)に示す受渡位置に配置される。そして、半導体ウエハ100が図示しない搬送アームによって搬出される。
半導体ウエハ100の搬出後には、エアシリンダ62の駆動により、第2昇降板32を下降位置に移動させる。これにより、第1昇降板31も下降する。このときには、半導体ウエハ100がチャック11と当接する位置に配置されていないことから、チャック11は保持位置で停止することなく、退避位置までさらに回転する。これにより。第1昇降板31が下降位置よりさらに下方の退避位置まで下降する。
本発明の実施の形態の説明は以上であるが、この発明は上述の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では6個のチャックを有する装置構成について説明した。しかし、チャック個数は6個に限定されるものではなく、半導体ウエハ等の基板がその回転時に良好に保持されるように指定されていれば良く、最低3個以上の任意の個数をとりうる。
また、上述の実施形態では付勢力f1がバネ35により生じることについて説明した。同様の効果は、他の弾性部材、例えばゴム部材によっても達成しうるものであり、バネ35の代わりに、変位dに対して弾性定数kによりf1=k・dが与えられる実施形態もとりうる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
10 処理液供給ノズル
11 チャック
13 支持部
14 案内部
21 回転軸
22 軸
23 孔部
24 カム板
25 連結部材
31 第1昇降板
32 第2昇降板
33 従動磁石
34 駆動磁石
35 バネ
51 重り部材
61 モータ
62 エアシリンダ
63 スライダー
64 案内部材
91 回転チャンバー
92 固定チャンバー
100 半導体ウエハ

Claims (3)

  1. 基板を回転させながら処理する基板処理装置であって、
    モータの駆動により回転する回転チャンバーと、
    前記回転チャンバーに配設され、前記基板の端縁に当接することにより前記基板を保持する複数のチャックと、
    前記複数のチャックを、前記基板を保持する保持位置と前記基板を受け渡し可能な受渡位置との間で同期して移動させる、前記回転チャンバーに配設された開閉機構と、
    前記複数のチャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する弾性部材と、
    前記複数のチャックに各々連結され、前記回転チャンバーの回転に伴って遠心力により生ずる回転モーメントの作用で、前記複数のチャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する重り部材と、を備え、
    前記重り部材は、前記回転チャンバーの回転中心と前記複数のチャックにより保持された基板の重心との差異に起因して前記基板に生じる遠心力により各のチャックを前記受渡位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力の絶対値より、前記弾性部材により各チャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力の絶対値と前記重り部材の回転モーメントにより各チャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力を合成した力の絶対値が、設定値だけ大きくなるように構成されることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記弾性部材により前記複数のチャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力は、前記基板の回転開始時と回転停止時に前記基板と各チャックとが摺動しないだけの大きさを有し、
    前記弾性部材により各チャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力をf1とし、前記回転チャンバーの回転中心と前記複数のチャックにより保持された基板の重心との差異に起因して前記基板に生じる遠心力により各チャックを前記受渡位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力をf2とし、前記重り部材の回転モーメントにより各チャックを前記保持位置に向けて移動する方向に付勢する付勢力をf3としたときに、f1とf2とf3とを合成した力の絶対値が、いずれのチャックにおいても、前記基板を処理するときの前記基板の回転速度にかかわらず所定の範囲内に維持される基板処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の基板処理装置において、
    前記開閉機構は、前記複数のチャックを前記保持位置と前記受渡位置との間で同期して移動させるための従動磁石を備えるとともに、
    固定チャンバーと、
    前記固定チャンバーに配設され、前記従動磁石を移動させるための駆動磁石と、
    前記駆動磁石を移動させるための移動機構と、
    をさらに備える基板処理装置。
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