JP2016044925A - 加湿機 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス時に本体内部への水の侵入を抑制し、安全で使い勝手のよい加湿機を提供する。
【解決手段】吸込口15と吹出口21とを有し、下ケース1と本体カバー2とを備えた本体と、空気を加湿する加湿手段71と、この加湿に供給する水を貯留する給水タンク41と、室内空気を吸込口15から吸い込み、加湿手段71により加湿された空気を吹出口21から室内へ吹き出す気流を生成する送風ファンと、吸込口15から吹出口21に至る風路が下ケース側の本体側風路16と本体カバー側の上部側風路22とからなり、本体側風路16と上部側風路22とを接続する下ケース1側の開口部19aを開閉するシャター20とを備え、シャッター20は、下ケース1から本体カバー2が取り外されているときは開口部19aを閉じ、下ケース1に本体カバー2を取り付けたときに開口部19aを開いて本体側風路16と上部側風路22とを連通する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、加湿空気を供給する加湿機に関し、詳しくは室内空気を吸込口から吸い込み、加湿手段により加湿された空気を吹出口から室内へ吹き出す気流を生成する送風ファンを有する加湿機に関する。
従来の加湿機は、水タンク2から蒸発皿4に供給される加湿用の水が加熱体5によって加熱されると、蒸発皿4内の水が沸騰して蒸発する。この蒸気は蒸気案内筒6を通り、フード7内の混合室に送り込まれる。一方、送風機10により冷却風が冷却案内筒11を通ってフード7内の混合室に送り込まれ、蒸気と混合される。冷却風と混合された蒸気はフード7上部の蒸気通路16を通って蒸気吹出口9から外部へ放出される(例えば、特許文献1参照)。
特開平06−347067号公報(第2頁、図1)
特許文献1に記載の加湿機は、混合室へ冷却風を供給するために、冷却案内筒11に形成される開口部が加湿機内部の上方に設けられる。これは、加湿機のメンテナンス時に、開口部から冷却案内筒を経由して本体の内部に水が浸入して、冷却案内筒の下方に配置される送風ファンなどの電気部品が故障するのを抑制するためである。しかしながら、冷却案内筒の風路が加湿機内部において上方まで突出するので、メンテナンス時に、例えば蒸気案内筒を取外して清掃する際に冷却案内筒が干渉し、手やブラシが入りにくくなり、使い勝手が悪いという課題があった。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、メンテナンス時に本体内部への水の侵入を抑制し、安全で使い画手のよい加湿機を提供するものである。
本発明の加湿機は、吸込口と吹出口とを有し、下ケースと本体カバーとを備えた本体と、空気を加湿する加湿手段と、この加湿に供給する水を貯留する給水タンクと、室内空気を吸込口から吸い込み、加湿手段により加湿された空気を吹出口から室内へ吹き出す気流を生成する送風ファンと、吸込口から吹出口に至る風路が下ケース側の本体側風路と本体カバー側の上部側風路とからなり、本体側風路と上部側風路とを接続する下ケース側の開口部を開閉するシャターとを備え、シャッターは、下ケースから本体カバーが取り外されているときは開口部を閉じ、下ケースに本体カバーを取り付けたときに開口部を開いて本体側風路と上部側風路とを連通するものである。
本発明によれば、本体側風路と上部側風路とを接続する下ケース側の開口部を開閉するシャッターが、下ケースから本体カバーが取り外されているときは開口部を閉じ、下ケースに本体カバーを取り付けたときに開口部を開いて本体側風路と上部側風路とを連通するので、加湿機のメンテナンス時に本体側風路が手やブラシに干渉するのを抑制するとともに、開口部から水が本体内部に侵入することが抑制できる。
本発明の実施の形態1に係る加湿機の斜め前方から見た外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の斜め後方から見た外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の吸水タンクカバーを取り外し、本体カバーを下ケースから取り外した状態を斜め後方から見た分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の本体カバーと給水タンクを下ケースから取り外した状態を斜め前方から見た外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の本体カバーを下方から見た斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機を側方から見た断面図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の本体カバーと給水タンクカバーとが一体となった状態の断面図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機のブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の給水タンクカバーと給水タンクを取り外して本体カバーが下ケースから完全に離間した状態の側面断面図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の給水タンクカバーと給水タンクを取り外して本体カバーが下ケースに取り付けられた状態の側面断面図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の要部であるシャッターの構成を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の要部であるシャッターの開閉動作を説明する断面図(図8におけるA部の拡大図)である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の要部であるシャッターの開閉動作を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の要部であるシャッターの開閉動作を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の要部であるシャッターの開閉動作を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1に係る加湿機の要部であるシャッターの開閉動作を説明する断面図である。
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1に係る加湿機の斜め前方から見た外観斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る加湿機の斜め後方から見た外観斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る加湿機の吸水タンクカバーを取り外し、本体カバーを下ケースから取り外した状態を斜め後方から見た分解斜視図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る加湿機の本体カバーと給水タンクを下ケースから取り外した状態を斜め前方から見た外観斜視図である。図5は、本発明の実施の形態1に係る加湿機の本体カバーを下方から見た斜視図である。図6は、本発明の実施の形態1に係る加湿機を側方から見た断面図である。図7は、本発明の実施の形態1に係る加湿機の本体カバーと給水タンクカバーとが一体となった状態の断面図である。図8は、本発明の実施の形態1に係る加湿機のブロック図である。図9は、本発明の実施の形態1に係る加湿機の給水タンクカバーと給水タンクを取り外して本体カバーが下ケースから完全に離間した状態の側面断面図である。図10は、本発明の実施の形態1に係る加湿機の給水タンクカバーと給水タンクを取り外して本体カバーが下ケースに取り付けられた状態の側面断面図である。図11は、本発明の実施の形態1に係る加湿機の要部であるシャッターの構成を説明する断面図である。図12は、本発明の実施の形態1に係る加湿機の要部であるシャッターの開閉動作を説明する断面図であり、図9におけるA部の拡大図である。図13から図16は、本発明の実施の形態1に係る加湿機の要部であるシャッターの開閉動作を説明する断面図である。
[加湿機の全体構成]
図1から図11を用いて、本発明の実施の形態1に係る加湿機の概略構成を説明する。各図において同符号は同一部分又は相当部分を示しており、その重複説明は適宜に簡略化又は省略する。
本発明の実施の形態1に係る加湿機200は、給水タンク41が着脱自在に取り付けられる下ケース1に、外郭をなす本体カバー2及び本体カバー2の後面に給水タンクカバー3を被せて構成されている。また、本体カバー2の前面の上部には、後述する吹出口21が設けられる。下ケース1の後面の下部には、下ケース1の外部から室内空気を内部に取り込む吸込口15が形成されている。下ケース1、本体カバー2及び給水タンクカバー3をまとめて加湿機本体と称する。
下ケース1の後面下部には、電源コード接続部17が設けられ、加湿機200に商用電源を供給する電源コード(図示せず)が接続される(図3参照)。なお、電源コード接続部17が設けられる側が加湿機200の後方であり、後述する吹出口21が設けられる側が加湿機200の前方を指す。
本体カバー2の前側は光が透過する樹脂材で形成されている。図4に示すように、下ケース1の前側に設けられる表示操作部11に配置される発光部116、発光部117aから117g及び発光部118が発光すると、本体カバー2の外側から発光部の表示を視認できる。発光部116、発光部117aから117g及び発光部118をまとめて表示部150と称する。また、本体カバー2の上部には、後述する送出口52と連通する吹出口21が形成される。本体カバー2の側面や後方も樹脂材で形成される。
下ケース2の前側の表示操作部11には、電源ボタン4aと設定ボタン5aが設けられる。本体カバー2には電源スイッチ4と設定スイッチ5が設けられる。下ケース2に本体カバー2を被せたときに、電源スイッチ4の押圧により電源ボタン4aが押圧され、設定スイッチ5の押圧により設定ボタン5aが押圧される。設定スイッチ5により、加湿機200の加湿動作が開始してから終了するまでの運転切時間や基準湿度の設定等の入力操作ができるようになっている。電源ボタン4aと設定ボタン5aとをまとめて操作部180と称する。
下ケース2の前側には操作基板7が配置される。操作基板7には、電源ボタン4a、設定ボタン5a用の機械式スイッチや、発光部116、発光部117aから117g及び発光部118を構成するLEDなどが実装される。また、操作基板7の周辺には、室内空気の湿度を検出する湿度検出手段である湿度センサー160が配置され(図示せず)、湿度センサー160の検出信号は後述するマイコン100へ出力される。
また、下ケース2の前側には制御基板8が配置される。制御基板8は操作基板7と電気的に接続され、加湿機200の動作を制御するマイコン100(制御手段)が実装される。
図8に示すように、マイコン100は入力回路110、CPU120、メモリ130及び出力回路140を備える。入力回路110には、湿度センサー160、操作部180及び後述する貯水量検知部170の出力信号が入力される。出力回路140からは、ヒーター72、後述する送風ファン62(モーター62a及びファン62b)のモーター62a、表示部(発光部116、発光部117aから117g及び発光部118)へ制御信号を出力する。
電源スイッチ4を押すと電源ボタン4aが押され、交流電源から電源が供給され、マイコンが起動し、発光部116のLEDを点灯させる。
設定スイッチ5を操作すると、その押圧回数に対応して加湿機200の加湿動作が開始してから終了するまでの運転切時間を設定することができる。例えば、設定スイッチ5を1回押すと運転切時間が1時間に設定され、2回押すと2時間が設定される。発光部117aから117gは、設定スイッチ5の押圧回数に応じて点灯数や点灯色を変えて、設定された運転切時間を表示する。マイコンには、時間を計時するタイマー(計時手段、図示せず)を備える。
制御基板8の後方には加湿手段である蒸気生成装置71が配置されている。蒸気生成装置71は上方が開口した金属部材からなる円形の皿形状をなし、その外周には蒸気生成用のヒーター72が巻かれている(図6参照)。
蒸気生成装置71には、給水タンク41に貯留された加湿用の水が、給水経路74を経由して、水供給口73から供給される。なお、給水タンク41は、樹脂材で形成された給水タンクカバー3により着脱自在に覆われる。
また、給水タンク41に貯留される水量を検知する貯水量検知部170が給水タンク41の周囲に設けられる(図示せず)。貯水量検知部170は、給水タンク41内の水の水位を光学的に検知するものである。なお、貯水量検知部170は、給水タンク41の底部に設けられ、給水タンク41の重量を測定して貯水量を検知するようにしてもよい。
蒸気生成装置71に供給された水は、ヒーター72を通電することにより加熱され、蒸気が生成される。なお、蒸気生成手段としては、超音波により蒸気を生成するようにしてもよい。
蒸気生成装置71には、上方の開口を覆うように、蒸気の通気口を有する耐熱性の樹脂材で形成された蒸気生成装置カバー75が設けられている。蒸気生成装置カバー75を覆うようにして、その上方に送出口52を備える耐熱性の樹脂材で形成された蒸気ダクト51が取り付けられる。
蒸気生成装置71により生成された蒸気は、蒸気ダクト51の送出口52から所定の距離離れた位置まで送出するほどの風速がない。そのため、蒸気を所定の風速に付勢して送出口52から吹き出すようにする手段が必要となる。そこで、蒸気生成装置71の後方には、蒸気に空気を混合して送出口52から吹き出すようにするための風を発生させる送風ファン62が設けられる。送風ファン62は、ファン62bとファン62bを回転させるモーター62aから構成され、室内空気を吸込口15から吸い込み、加湿手段である蒸気生成装置71により加湿された空気を吹出口21から室内へ吹き出す気流を生成する。また、後述するように、送風ファン62は、蒸気生成装置71を経由しないで、送出口52から吹き出す気流をガイドして送出口52から所定の距離離れた位置まで送出する気流も生成する。
ファン62bの回転軸は下ケース1の前後方向と平行に配置される。ファン62bはファン室64内に配置され、ファン室64は、その上方に形成された本体側風路16と連通している。本体側風路16の上方には、本体カバー側風路22(上部側風路)が本体カバー2内に形成される。
図7に示すように、本体カバー側風路22は本体カバー2側に形成され、本体カバー2と給水タンクカバー3とを一体で取り外すと、本体側風路16と分離し、本体カバー2ととともに下ケース1から外れるようになっている。また、本体カバー2の上部には可動31ダクトが設けられる。可動ダクト31は前後方向にスライド可能に設けられる。可動ダクト31を後方に移動させると、給水タンクカバー3は可動ダクト31により上部を抑えられることとなり、給水タンクカバー3が上方へ移動できない状態となって、本体カバー2と一体の状態となる。したがって、給水タンクカバー3は本体カバー2と一体で取り外せる状態となる。
吸込口15から吹出口21に至る風路が下ケース1側の本体側風路16と本体カバー2側の本体カバー側風路22(上部側風路)とからなり、図4に示すように、本体カバー側風路22と連通する本体側風路16の最上端は、本体カバー側風路22と通気可能に連通する開口部19a(図11参照)を有する本体側連通部19が配置される。本体側風路16と本体カバー2側の本体カバー側風路22とを接続する本体側連通部19の開口部19aには、開口部19aを開閉するシャッター20が設けられる。
シャッター20は、下ケース1から本体カバー2が取り外されているときは、開口部19aを閉じ、下ケース1に本体カバー2を取り付けたときに開口部19aを開いて、本体側風路16と本体カバー側風路22とを連通するものである。つまり、加湿機200のメンテナンス時に下ケース1から本体カバー2を取り外したときに、開口部19aから本体側風路16を経由してファン室64へ異物や水が侵入するのを抑制するものである。
シャッター20は、少なくともその一部が開口部19aを形成する本体側連通部19の周縁19bの下側に配置される。そして、シャッター20は、一端側が、本体側連通部19に形成された軸支部19c(図4、図11参照)により回動自在に軸支される。シャッター20の裏面には、開口部19aを下方から閉じるように、シャッター20の他端側(自由端側)を上方に付勢する付勢手段であるバネ20aが設けられる。他端側が上方に付勢されたシャッター20は、本体側連通部19の周縁19bの裏面と当接することにより係止される。また、シャッター20の上面には凸部20bが形成される。
図5に示すように、本体カバー側風路22に隣接して分岐風路25が形成される。本体カバー側風路22と分岐風路25とは、下端にリブ24が形成された仕切板28により区画される。リブ24はシャッター20を開く開成部材であり、本体カバー側風路22と一体に形成される。本体カバー側風路22と分岐風路25の下端の外周を囲むように本体カバー側連通部23が形成され、下ケース1に本体カバー2を取り付けたときに、本体側連通部19と当接して本体側風路16と本体カバー側風路22及び分岐風路25とを連通する。つまり、送風ファン62により生成される風は本体側風路16を経由し、本体カバー側風路22と分岐風路25とにそれぞれ送られる。
後述するように、下ケース1に本体カバー2を取り付けると、リブ24は、バネ20aの付勢力に抗して、シャッター20の上面の凸部20bを押し下げて開口部19aを開き、本体側風路16と本体カバー側風路22とを連通する。また、リブ24がシャッター20の上面の凸部20bと接触する側は、曲面形状に成形された曲面部24aが形成されている。また、リブ24の下端は、曲面部24aと連なるように直線形状に成形された水平部24bが形成されている。さらに、リブ24の側面は、曲面部24aと連なるように直線形状に成形された垂直部24cが形成されている。
ここで、仕切板28により本体カバー側風路22と分岐風路25に送られる風量は、加湿機200の出口である本体カバー側風路22の送風口32から吹き出される気流の流速が、加湿機200のもう一つの出口である分岐風路25の吹出口21から吹き出される気流の流速よりも大きくなるように設定される。送風口32から吹き出される気流の流速が吹出口21から吹き出される気流の流速よりも大きいので、ベルヌーイの定理により、前者の気流は後者の気流よりも圧力が小さくなる。その結果、後者の気流が前者の気流に誘引されてガイドされ、加湿空気を送出口52から所定の距離離れた位置まで送出することができる。
分岐風路25に送られた風は、連通口29(図5、図7参照)により、下ケース1に本体カバー2が取り付けられた状態で蒸気ダクト51と連通する。つまり、この分岐風路25に送られた風が蒸気生成装置71で生成される蒸気と混合し、加湿された空気を付勢して送出口52から室内へ吹き出す。
本体カバー2に設けられた本体カバー風路22は、蒸気生成装置71で生成される蒸気と混合し、加湿された空気を送出口52から付勢して吹出口21から室内へ吹き出すための風とは別の、送出口52から吹き出す気流をガイドして送出口52から所定の距離離れた位置まで送出する気流を通過させるための風路である。
本体カバー風路22を通過した風は、加湿機200の上部に設けられた可動ダクト31に送られ、加湿機200の上部で可動ダクト31の下方に形成された送風口32から前方へ向かって送風される。
送風口32には、風の向きを調節する風向調節板33が設けられていて、斜め下方に向いている。吹出口21から吹き出された加湿空気を上から抑えるように送風される。これにより、加湿機200より所定の距離離れた位置まで、加湿空気を搬送できる。
次に、加湿動作について説明する。
電源コード接続部17に電源コードを接続し、電源スイッチ4を押す。すると、電源ボタン4aが押圧され、マイコン100に電源が供給される。マイコン100が起動すると、マイコン100は出力回路140を介して発光部116のLEDを発光するように指令し、設定スイッチ5の入力操作の受け付け待ち状態となる。設定スイッチ5を押すと設定ボタン5aが押圧され、入力回路110を介して、加湿機200の加湿動作が開始してから終了するまでの運転切時間や基準湿度の設定がなされる。そして、加湿運転が開始される。
加湿運転が開始されると、CPU120に備えられたタイマーが計時を開始し、設定された運転切時間が経過するまで加湿運転を継続する。そして、マイコン100は、タイマーによる計時時間が設定された運転切時間を経過すると、ヒーター72と送風ファン62への通電を停止し、加湿運転を停止する。また、加湿運転中に湿度センサー160が検出する検出湿度が予め設定された所定の湿度(基準湿度)を超えた場合には、マイコン100はヒーター72への通電を停止し、加湿運転を停止する。これにより、部屋が過加湿となることを抑制し、窓等への結露やカビを抑制できる。
ここで、マイコン100は、加湿運転中に貯水量検知部170が給水タンク41の貯水量が所定値未満となったことを検知すると、設定された運転切時間が終了する前にヒーター72の通電を停止する。送風ファン62については、モーター62aへの通電を停止する。なお、モーター62aへの通電を停止せず、送風のみを継続してもよい。
次に、シャッター20による開口部19aの開閉動作について、図12から図15を用いて説明する。
図12は、下ケース1に本体カバー2を取り付ける前の状態を示す。リブ24の下端の水平部24bと、シャッター20の上面に形成された凸部20bとは完全に離間した状態となっている。シャッター20はバネ20aにより軸支される側の他端側が上方に付勢され、開口部19aを下方から閉じた状態となっている。
図13は、下ケース1に本体カバー2を取り付けるために、両者を図12の状態よりもさらに接近させ、リブ24の下端の水平部24bがシャッター20の上面に形成された凸部20bと当接している。
図14は、下ケース1に本体カバー2を取り付けるために、両者を図13の状態よりもさらに接近させ、リブ24の下端が開口部19aより下方まで侵入した状態を示す。このとき、リブ24の下端の直線部24bがシャッター20の上面に形成された凸部20の側面と当接している。
図15は、下ケース1に本体カバー2を取り付けるために、両者を図14の状態よりもさらに接近させ、リブ24の下端が開口部19aよりさらに下方まで侵入した状態を示す。このとき、リブ24の下端の曲面部24aがシャッター20の上面に形成された凸部20の側面と当接している。また、シャッター20は図13の状態から時計方向に90度回転し、シャッター20の自由端が下方に向いている。このように、シャッター20が本体側風路16を流れる気流に対しシャッター20が沿う姿勢となっているので、この気流に対しシャッター20が圧損となることを抑制できる。
図16は、下ケース1と本体カバー2との取り付けが完了した状態を示し、両者を図15の状態よりもさらに接近させ、リブ24の下端が開口部19aよりさらに下方まで侵入した状態を示す。このとき、リブ24の下方の垂直部24cがシャッター20の上面に形成された凸部20の頂点付近と当接している。そして、シャッター20の自由端側が、本体側風路16の軸支部19c側の内壁16aと当接している。このように、シャッター20の自由端側が、本体側風路16の軸支部19c側の内壁16aと当接しているので、本体カバー2を下ケース1に取り付けたときにシャッター20の裏面側に気流が回り込むことを抑制でき、シャッター20が本体側風路16の開口部19aにおいて圧損となるのを効果的に抑制できる。
もしも、シャッター20の上面に凸部20bが形成されていないと、リブ24が開口部19aより下方に侵入しても、シャッター20の自由端側は、図15に示すようにシャッター20の自由端が下方に向くまでしか回動されない。したがって、シャッター20の裏面側に気流が回り込むことを抑制できず、シャッター20が本体側風路16の開口部19aにおいて圧損となるのを効果的に抑制することが困難となる。
このように、実施の形態1の加湿機によれば、吸込口と吹出口とを有し、下ケースと本体カバーとを備えた本体と、空気を加湿する加湿手段と、この加湿に供給する水を貯留する給水タンクと、室内空気を吸込口から吸い込み、加湿手段により加湿された空気を吹出口から室内へ吹き出す気流を生成する送風ファンと、吸込口から吹出口に至る風路が下ケース側の本体側風路と本体カバー側の上部側風路とからなり、本体側風路と前記上部側風路とを接続する下ケース側の開口部を開閉するシャターとを備え、シャッターは、下ケースから本体カバーが取り外されているときは開口部を閉じ、下ケースに本体カバーを取り付けたときに開口部を開いて本体側風路と前記上部側風路とを連通するので、加湿機のメンテナンス時に本体側風路が手やブラシに干渉することや、開口部から水が本体内部に侵入することが抑制できる。
また、シャッターは開口部を閉じるように付勢する付勢手段を有し、本体カバー側に、本体カバーを下ケースに取り付ける際に付勢手段の付勢力に抗してシャッターが開口部を開く開成部材を備えたので、本体カバーを下ケースから取り外したときにシャッターが開口部を確実に閉じて開口部からの水の侵入を効果的に抑制できる。さらに、本体カバーを下ケースに取り付けると開成部材が開口部を開くので、使い勝手がよい加湿機が得られる。
また、シャッターは、少なくともシャッターの一部が開口部の周縁の下側に配置され、付勢部材はシャッターを開口部の周縁を下方から付勢するので、付勢されたシャッターを係止する部材を別に設ける必要がなく、簡単な構成で開口部からの水の侵入を効果的に抑制できる。
また、シャッターは一端側が回動自在に軸支され、付勢手段はシャッターの他端側を上方に回動するように付勢するバネあり、開成部材は、上部側風路側に設けられシャッターを下方に押し下げるリブで構成するので、簡単な構成で開口部からの水の侵入を効果的に抑制できる。さらに、下ケースに本体カバーを取り付けたときにシャッターが回動して開口部が開くので、シャッターによる圧損が低減される効果がある。
また、リブを上部側風路と一体に構成するので、リブを上部側風路に取り付ける工程が不要となりコストが低減できる。
また、シャッターの上面に凸部を設け、本体カバーを下ケースに取り付けたときにシャッターの自由端側の先端部が本体側風路の内壁と接触するようにリブが凸部を押し下げるので、本体カバーを下ケースに取り付けたときにシャッターの裏面側に気流が回り込むことを抑制でき、シャッターが本体側風路の開口部において圧損となるのを効果的に抑制できる。
また、リブは、凸部と接触する側を曲面形状に形成したので、本体カバーを下ケースに取り付ける際にリブの先端が凸部と接触してからリブの曲面形状に沿って摺動するように凸部を押し下げ、シャッターを押し下げる動作がスムーズに行うことができる。
なお、実施の形態1の加湿機において、シャッターの上面に凸部を設けたが、シャッターの上面を、自由端側に向けて上方に傾斜するように構成してもよい。本体カバーを下ケースに取り付けるときにリブの下端がシャッター上面の傾斜面に沿って摺動しながら、シャッターを押し下げる。そして、本体カバーの下ケースへの取り付けが完了したときに、図15と同様にシャッターの自由端側が本体側風路の軸支部側の内壁と当接することができるので、シャッターの裏面側に気流が回り込むことを抑制でき、シャッターが本体側風路の開口部において圧損となるのを効果的に抑制できる。
1 下ケース、2 本体カバー、3 給水タンクカバー、4 電源スイッチ、4a 電源ボタン、5 設定スイッチ(設定手段)、5a 設定ボタン、7 操作基板、8 制御基板、11 表示操作部、15 吸込口、16 本体側風路、17 電源コード接続部、19 本体側連通部、19a 開口部、19b 周縁、19c 軸支部、20 シャッター、20a バネ(付勢手段)、20b 凸部、21 吹出口、22 本体カバー側風路(上部側風路)、23 本体カバー側連通部、24 リブ(開成部材)、24a 曲面部、24b 水平部、24c 垂直部、28 仕切板、29 連通口、31 可動ダクト、32 送風口、33 風向調節板、41 給水タンク、51 蒸気ダクト、52 送出口、62 送風ファン、62a モーター、62b ファン、64 ファン室、71 蒸気生成装置(加湿手段)、72 ヒーター、73 水供給口、74 給水経路、75 蒸気生成装置カバー、100 マイコン(制御手段)、110 入力回路、120 CPU、130 メモリ、140 出力回路、150 表示部、160 湿度センサー(湿度検出手段)、170 貯水量検知部、180 操作部、200 加湿機。

Claims (7)

  1. 吸込口と吹出口とを有し、下ケースと本体カバーとを備えた本体と、
    空気を加湿する加湿手段と、
    この加湿に供給する水を貯留する給水タンクと、
    室内空気を前記吸込口から吸い込み、前記加湿手段により加湿された空気を前記吹出口から室内へ吹き出す気流を生成する送風ファンと、
    前記吸込口から前記吹出口に至る風路が前記下ケース側の本体側風路と前記本体カバー側の上部側風路とからなり、前記本体側風路と前記上部側風路とを接続する下ケース側の開口部を開閉するシャターとを備え、
    前記シャッターは、前記下ケースから前記本体カバーが取り外されているときは前記開口部を閉じ、前記下ケースに前記本体カバーを取り付けたときに前記開口部を開いて前記本体側風路と前記上部側風路とを連通する加湿機。
  2. 前記シャッターは前記開口部を閉じるように付勢する付勢手段を有し、
    前記本体カバー側に、前記本体カバーを前記下ケースに取り付ける際に前記付勢手段の付勢力に抗して前記シャッターが前記開口部を開く開成部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の加湿機。
  3. 前記シャッターは、少なくとも前記シャッターの一部が前記開口部の周縁の下側に配置され、
    前記付勢部材は前記シャッターを前記開口部の周縁を下方から付勢することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加湿機。
  4. 前記シャッターは一端側が回動自在に軸支され、
    前記付勢手段は前記シャッターの他端側を上方に回動するように付勢するバネであり、
    前記開成部材は、前記上部側風路側に設けられ前記シャッターを下方に押し下げるリブであることを特徴とする請求項3記載の加湿機。
  5. 前記リブを前記上部側風路と一体に構成することを特徴とする請求項4記載の加湿機。
  6. 前記シャッターの上面に凸部を設け、前記本体カバーを前記下ケースに取り付けたときに前記シャッターの自由端側の先端部が前記本体側風路の内壁と接触するように前記リブが前記凸部を押し下げることを特徴とする請求項4または請求項5記載の加湿機。
  7. 前記リブは、前記凸部と接触する側を曲面形状に形成したことを特徴とする請求項6記載の加湿機。
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