JP2016044562A - コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造 - Google Patents

コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造 Download PDF

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Abstract

【課題】特に大容量のコモンレールをもつ燃料噴射システムから高圧配管を安全に取り外せる燃料噴射システムの高圧コネクタ構造を提供する。
【解決手段】特定コネクタ部材40が、両端部分25,27の円筒内周面25a,27aに位置決め固定した対をなすリング状弾性部材38,38を有し、弾性部材38は、特定コネクタ部材40による連結固定状態では、特定コネクタ部材40の両端部分25,27の円筒内周面25a,27aと、高圧配管26および燃料噴射弁20等の取付端部35の円筒外周面32aとの間に密着状態で位置し、高圧配管26の取外しの際、弾性部材38,38が、特定コネクタ部材40の両端部分25,27の円筒内周面25a,27aと、高圧配管26の円筒外周面26bおよび取付端部32の外周面32a等との間の隙間Sを不完全に塞ぐ障害物となり、隙間Sから外部に噴き出す高圧燃料Fの噴出圧力を減じる。
【選択図】図2

Description

本発明は、コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造に関し、より詳細には、エンジン停止中も高圧配管内の燃料の圧力(燃圧)が実質的に低下しない構造をもつことを前提とし、特に大型トラックや舶等に搭載される大型エンジンに使用される大容量のコモンレールを有する燃料噴射システムから高圧配管を安全に取り外すことができる、コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造に関する。
例えば、ディーゼルエンジン等の内燃機関への燃料噴射制御に用いられる従来の燃料噴射システムとしては、高圧燃料を圧送する燃料ポンプと、この燃料ポンプから圧送される高圧燃料が蓄積されるコモンレールと、このコモンレールに蓄積された高圧燃料を内燃機関の気筒に噴射する燃料噴射弁と、燃料ポンプおよびコモンレールの間ならびにコモンレールおよび燃料噴射弁の間に、高圧燃料の移送のために配置してなる高圧配管と、これらの高圧配管の各端部の外周面に対し回転可能に装着され、これらの燃料ポンプ、コモンレールおよび燃料噴射弁にそれぞれ設けた取付端部の雄ねじ部にねじ係合される雌ねじ部をもつナット状の複数個のコネクタ部材を備えた、いわゆるコモンレール式燃料噴射システムが挙げられる。
このようなコモンレール式燃料噴射システムは、例えば、コモンレールに、内部の液圧が所定圧以上になったときに高圧燃料を逃がすため、開弁状態となる、いわゆる機械式の圧力安全弁を設けるとともに、燃料噴射弁に、噴射孔を開閉するノズルニードルと、コモンレールからの高圧燃料の一部が分配供給され、その圧力によりノズルニードルに背圧を負荷する背圧室と、背圧室内の高圧燃料を燃料タンクに逃がすための背圧逃し機構とを設け、エンジン作動中は、コモンレールに設けた圧力安全弁や、燃料噴射弁に設けた背圧逃し機構が、燃圧に応じて適正に作動することによって燃料噴射弁の噴射孔から適正量の燃料が内燃機関の気筒に噴射される構造を有している。
この燃料噴射弁としては、例えばピエゾアクチュエータを用いたピエゾ式燃料噴射弁や、電磁ソレノイド式燃料噴射弁が挙げられ、いずれの燃料噴射弁とも、コモンレールからの高圧燃料の一部が背圧室に供給され、燃料噴射時に、開閉弁等を有する背圧逃し機構を通じて背圧室内の高圧燃料を低圧側の燃料配管に逃がす、いわゆる動的リークを生じさせ、背圧が低下した背圧室側に向かってノズルニードルが上昇することによって噴射孔が開口し、これにより、噴射孔から内燃機関の気筒へ高圧燃料が噴射される構造を有しており、加えてまた、燃料噴射に関わらず、定常的に、ノズルニードルやバルブピストン等の摺動部分から高圧燃料が低圧側の燃料配管に少量ずつ漏れ出させる、いわゆる静的リークが生じるように構成されている。
また、近年では、このような静的リークが、燃費の悪化や、圧力の解放による熱の発生で戻り燃料の温度を上昇させるという問題を生じさせることから、かかる問題を解決するため、例えば特許文献1に記載のように、静的リークによるリーク燃料の漏れ出しが生じない構造をもつ、いわゆるリークレス蓄圧式燃料噴射弁を用いることが検討されている。
しかしながら、リークレス蓄圧式燃料噴射弁を用いたコモンレール式燃料噴射システムは、エンジンを停止したときに、コモンレールの圧力安全弁や燃料噴射弁の背圧逃し機構が作動しないため、燃料ポンプから燃料噴射弁までの高圧配管内に存在する高圧燃料が高圧のまま維持される構造を有しているため、例えば、ディーラや修理工場の作業者が、燃料噴射システムを構成する部品の修理や交換等のために、燃料ポンプおよびコモンレールの間や、コモンレールおよび燃料噴射弁の間を連結する高圧配管126を、コネクタ部材(例えばナット)を緩めて取り外す作業を行なう場合、図3に示すように、燃料噴射弁120等の取付端部132にねじ係合されていたコネクタ部材124を緩めて、高圧配管の円筒外周面上を矢印方向nに移動させた瞬間に、コネクタ部材124の内周面側に生じる隙間Sを通じて、コネクタ部材124の長手方向の両端部分から、圧力の解放により高温状態の高圧燃料Fが外部に向かって高圧で勢いよく噴き出して、作業者の顔や体に飛び散るおそれがあるため非常に危険であるという問題があった。かかる問題は、特に大型トラック(例えば積載量15トン以上)や舶(総トン数10トン以上)等に搭載される大型エンジンに使用される大容量(例えば20cm以上)のコモンレールを有する燃料噴射システムから高圧配管を取り外す場合に特に顕著である。
国際公開第2010/029791号
本発明の目的は、エンジン停止中も高圧配管内の燃圧が実質的に低下しない構造をもつことを前提とし、高圧配管と、燃料ポンプ、コモンレールおよび燃料噴射弁の少なくとも1つの構成部品とを連結するために用いられるナット状のコネクタ部材の適正化を図ることにより、特に大型トラックや舶等に搭載される大型エンジンに使用される大容量のコモンレールを有する燃料噴射システムから高圧配管を安全に取り外すことができる、コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)高圧燃料を圧送する燃料ポンプと、該燃料ポンプから圧送される前記高圧燃料が蓄積されるコモンレールと、該コモンレールに蓄積された前記高圧燃料を内燃機関の気筒に噴射する燃料噴射弁と、前記燃料ポンプおよび前記コモンレールの間ならびに該コモンレールおよび前記燃料噴射弁の間に、前記高圧燃料の移送のために配置してなる高圧配管と、該高圧配管の各端部の円筒外周面に対し回転可能に装着され、前記燃料ポンプ、前記コモンレールおよび前記燃料噴射弁にそれぞれ設けた取付端部の雄ねじ部にねじ係合される雌ねじ部をもち、前記取付端部に対し前記高圧配管を液密に連結するナット状の複数のコネクタ部材とを備え、エンジン停止中も前記高圧配管内の燃圧が実質的に低下しない構造をもつ、コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造において、前記複数のコネクタ部材のうち、少なくとも1のコネクタ部材は、前記雌ねじ部を挟む両端部分のそれぞれの円筒内周面に位置決め固定してなる対をなすリング状弾性部材を有する特定コネクタ部材であり、該対をなすリング状弾性部材は、前記取付端部に対する前記特定コネクタ部材の連結固定状態では、前記特定コネクタ部材の前記両端部分の円筒内周面と、該両端部分にそれぞれ対向する、前記高圧配管および前記取付端部の円筒外周面との間に密着状態で挟まれて位置し、前記取付端部からの前記高圧配管の取り外しを、前記特定コネクタ部材を緩める方向に回転させて前記特定コネクタ部材を前記高圧配管の円筒外周面上を移動させることによって行なうとき、前記対をなすリング状弾性部材が、緩んだ前記特定コネクタ部材の両端部分の円筒内周面と、前記高圧配管の円筒外周面および前記取付端部の外周面との間に生じる隙間を不完全に塞ぐ障害物となって、前記隙間から前記高圧燃料が外部に噴き出すときの噴出圧力を減じることを特徴とする、コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造。
(2)前記リング状弾性部材は、Oリングであり、前記特定コネクタ部材の両端部分の円筒内周面に形成したリング状溝内に接着固定されることを特徴とする、上記(1)に記載のコモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造。
(3)前記特定コネクタ部材は、前記コモンレールおよび前記燃料噴射弁の間に配置した前記高圧配管の少なくとも1端部に装着することを特徴とする、上記(1)または(2)に記載のコモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造。
(4)前記燃料噴射弁が、エンジン停止中に静的リークが生じない内部構造をもつリークレス畜圧式燃料噴射弁である、上記(1)、(2)または(3)に記載のコモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造。
本発明によれば、エンジン停止中も高圧配管内の燃圧が実質的に低下しない構造をもつことを前提とし、高圧配管と、燃料ポンプ、コモンレールおよび燃料噴射弁とを連結するために用いられるナット状のコネクタ部材のうち、少なくとも1のコネクタ部材を、雌ねじ部を挟む両端部分のそれぞれの円筒内周面に位置決め固定してなる対をなすリング状弾性部材を有する特定コネクタ部材とし、対をなすリング状弾性部材は、取付端部に対する特定コネクタ部材の連結固定状態では、特定コネクタ部材の両端部分の円筒内周面と、これらの両端部分にそれぞれ対向する、高圧配管および取付端部の円筒外周面との間に密着状態で挟まれて位置し、取付端部からの高圧配管の取り外しを、特定コネクタ部材を緩める方向に回転させて特定コネクタ部材を高圧配管の円筒外周面上を移動させることによって行なうとき、対をなすリング状弾性部材が、緩んだ前記特定コネクタ部材の両端部分の円筒内周面と、高圧配管および取付端部のそれぞれの外周面との間に生じる隙間を不完全に塞ぐ障害物となって、この隙間から高圧燃料が外部に噴き出すときの噴出圧力を減じる構成を採用することによって、特に大型トラックや舶等に搭載される大型エンジンに使用される大容量のコモンレールを有する燃料噴射システムから高圧配管を安全に取り外すことができる、コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造の提供が可能になった。
図1は、本発明に従う高圧コネクタ構造を有するコモンレール式燃料噴射システムの概略全体図である。 図2は、本発明に従う高圧コネクタ構造を説明するための部分断面図であって、高圧配管の端部の外周面に装着された特定コネクタ部材を、燃料噴射弁に設けられた取付端部にねじ係合させて、燃料噴射弁に高圧配管を液密に連結したときの状態を示す。 図3は、従来の、コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造の問題点を説明するための図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら以下で説明する。
図1は、本発明に従う代表的な高圧コネクタ構造を有するコモンレール式燃料噴射システムの概略全体図であり、そして、図2が本発明に従う高圧コネクタ構造を説明するための部分断面図であって、高圧配管の端部の外周面に装着された特定コネクタ部材を、燃料噴射弁に設けられた取付端部にねじ係合させて、燃料噴射弁に高圧配管を液密に連結したときの状態を示したものである。
図1に示すコモンレール式燃料噴射システム10は、燃料タンク12、燃料フィルタ14、燃料ポンプ16、コモンレール18、燃料噴射弁20、燃料配管22およびナット状の複数のコネクタ部材24等を主たる構成要素として備えている。尚、燃料配管22は、図1では説明の便宜上、燃料ポンプ16から燃料噴射弁20までの間で高圧燃料が圧送されるために配置された燃料配管を高圧配管26、それ以外の配管を低圧配管28として区別するため、高圧配管26内の高圧燃料の流れを黒塗り矢印で示すとともに、低圧配管28内に燃料の流れを白抜き矢印で示してある。
図1に示す燃料ポンプ16は、燃料タンク12から燃料フィルタ14を介して燃料を汲み上げるためのフィードポンプと、汲み上げた燃料を加圧してコモンレール18に圧送するための高圧ポンプとを有するポンプアセンブリとして構成され、高圧燃料の吐出量を、燃料ポンプ16の燃料吸入側に設けられた吸入調整弁(図示せず)によって調整されるように構成されている。尚、本発明では、燃料ポンプ16をかかる構成だけには限定せず、例えば、フィードポンプと高圧ポンプとは別個独立に設けた構成にしてもよい。
コモンレール18は、燃料ポンプ16から圧送される高圧燃料を蓄積し、各燃料噴射弁20に所定量の高圧燃料を分配するための圧力容器であって、コモンレール18内に異常圧力が発生した場合に高圧燃料を逃がすための圧力安全弁30を有している。圧力安全弁30は、異常圧力上昇を防止するために機械的に作動する圧力弁であって、特に、燃費の向上や戻り燃料の温度上昇の抑制等の観点から、エンジン停止中も各高圧配管26内の燃圧を実質的に低下させない構造を有している。
燃料噴射弁20は、コモンレール18に蓄積された高圧燃料を内燃機関(図示せず)の気筒に噴射するためのものであって、噴射孔を開閉するための背圧逃し機構(図示せず)を有しており、図1では、背圧制御のためチェック弁44を設けた場合を示している。燃料噴射弁20は、背圧逃し機構によって、燃料噴射時に背圧室(図示せず)内の高圧燃料を低圧配管28に逃がす(すなわち動的リークを生じさせる)ことができ、加えて、エンジン停止中に静的リークが生じない内部構造をもつリークレス畜圧式燃料噴射弁であることが好ましい。リークレス畜圧式燃料噴射弁は、内部構造については特に限定されず、例えばピエゾアクチュエータを用いたピエゾ式燃料噴射弁や、電磁ソレノイド式燃料噴射弁のいずれを用いてもよい。
高圧配管26は、燃料ポンプ16およびコモンレール18の間ならびにコモンレール18および燃料噴射弁20の間に、前記高圧燃料の移送のために配置され、特に100MPa以上(例えば160〜180MPa程度)に加圧された高圧燃料を移送するのに耐えうる材質(例えば圧力配管用の各種鋼管)等で構成されている。
ナット状のコネクタ部材24(例えばナット)は、高圧配管26の各端部26aの円筒外周面に対し回転可能に装着され、燃料ポンプ16、コモンレール18および燃料噴射弁20にそれぞれ設けた取付端部32(図2では、燃料噴射弁20に設けた取付端部32だけを図示)の雄ねじ部34にねじ係合される雌ねじ部36をもち、取付端部32に対し高圧配管26を液密に連結するために設けられている。
コネクタ部材24を高圧配管26の端部26aの円筒外周面に対し回転可能に装着する手段としては、例えば、図2では、高圧配管26の端部26aを、外径が拡大した拡径部26aとして形成すると共に、高圧配管26の、前記拡径部26aよりも矢印方向nの側に隣接して位置する円筒外周面26bに対向する位置で、コネクタ部材24の片端部分25を、高圧配管26の前記円筒外周面26bの外径に対応する内径を有する縮径部25として形成した場合を一例として示したが、かかる構成だけには限定されず、種々の態様が考えられる。また、コネクタ部材24の材質は、特に限定されず、例えば高圧配管26と同様の材質を用いることができる。なお、本発明でいう「円筒外周面」とは、ねじ山等の凹凸表面が存在しないが、適度な表面粗さ(例えばRa(算術平均粗さ)≧50μm)を持つ表面(円筒面)で形成した外周面を意味し、また、後述するリング状溝42を形成した場合には、このリング状溝42以外の部分が適度な粗さ(例えばRa(算術平均粗さ)≧50μm)を持つ表面(円筒面)で形成した外周面を意味する。さらに、本発明で、単に「外周面」と記載した場合には、前記円筒外周面だけではなく、前記凹凸表面も含んだ一般的な外周面のことをいうこととする。
そして、本発明の構成上の主な特徴は、エンジン停止中も高圧配管26内の燃圧が実質的に低下しない構造をもつことを前提とし、高圧配管26と、燃料ポンプ16、コモンレール18および燃料噴射弁20の少なくとも1つの構成部品とを連結するために用いられるナット状のコネクタ部材24の適正化を図ること、より詳細には、複数のコネクタ部材24のうち、少なくとも1のコネクタ部材は、雌ねじ部36を挟む両端部分25、27のそれぞれの円筒内周面25a、27aに位置決め固定してなる対をなすリング状弾性部材38、38を有する特定コネクタ部材40であり、対をなすリング状弾性部材38、38は、取付端部32に対する特定コネクタ部材40の連結固定状態(図2参照)では、特定コネクタ部材40の両端部分25、27の円筒内周面25a、27aと、これらの両端部分25a、27aにそれぞれ対向する、高圧配管26の円筒外周面26bおよび取付端部32の円筒外周面32aとの間に密着状態で挟まれて位置し、取付端部32からの高圧配管26の取り外しを、特定コネクタ部材40を緩める方向に回転させて特定コネクタ部材40を高圧配管26の円筒外周面26b上を移動させることによって行なうとき、対をなすリング状弾性部材38、38が、緩んだ特定コネクタ部材40の両端部分25、27の円筒内周面25a、27aと、高圧配管26の外周面26bおよび取付端部32の外周面32aとの間に生じる隙間Sを不完全に塞ぐ障害物となって、この隙間Sから高圧燃料が外部に噴き出すときの噴出圧力を減じることにあり、上記構成を採用することによって、特に大型トラックや舶等に搭載される大型エンジンに使用される大容量のコモンレールを有する燃料噴射システムから高圧配管を安全に取り外すことができる高圧コネクタ構造(体)1を提供することができる。
リング状弾性部材38は、特定コネクタ部材40を緩める方向に回転させたときの回転開始時点から、特定コネクタ部材40を取付端部32から完全に分離させるまでの時点までの特定コネクタ部材40の回転動作中は、リング状弾性部材38が隙間Sを完全に塞ぐことなく、高圧配管26内の高圧燃料が徐々に外部に抜けることができるように隙間Sを不完全に塞ぐように構成することが必要である。リング状弾性部材38が、特定コネクタ部材40の回転動作中に隙間Sを完全に塞ぐ構成になっていると、特定コネクタ部材40が取付端部32から完全に分離した瞬間に、多量の高圧燃料が外部に噴き出す恐れがあるため、かえって危険になるからである。
前記隙間Sを不完全に塞ぐようにリング状弾性部材38を特定コネクタ部材40の内周面に設ける手段としては、例えば高圧配管26の外周面26bおよび取付端部32の外周面32aを適度な表面粗さ(例えばRa(算術平均粗さ)≧50μm)に調整することにより、リング状弾性部材38との間に微小な隙間が生成され燃料が完全に密閉されない構造とする方法が挙げられる。
また、リング状弾性部材38は、前記隙間Sを不完全に塞ぐ障害物となって、この隙間Sから高圧燃料が外部に噴き出すときの噴出圧力を減じるように構成するには、特定コネクタ部材40の緩める方向への回転動作中に、高圧燃料の噴出圧力によって吹き飛ばされることなく、特定コネクタ部材40の内周面と一体化されていて、固定されていることが好ましい。
リング状弾性部材38としては、例えばOリングを用い、特定コネクタ部材40の両端部分25、27の円筒内周面25a、27aに形成したリング状溝42内に接着固定されていることが好ましい。なお、リング状弾性部材38は、図2では、特定コネクタ部材40の両端部分25、27のそれぞれの円筒内周面25a、27aに各1本ずつ位置決め固定され、1対のリング状弾性部材38を配設した場合を示しているが、前記円筒内周面25a、27aに各2本以上のリング状弾性部材38を位置決め固定して、複数対のリング状弾性部材38を配設してもよい。
Oリングの材質としては、例えばフッ素ゴム(FKM)、ニトリルゴム(NBR)が挙げられ、また、リング状溝42の断面形状としては、リング状弾性部材38を接着固定する観点からすれば、リング状弾性部材38の断面輪郭形状に対応した形状とすることが好ましく、図2では、半円形状にした場合を示しているが、他の固定方式を用いるのであれば、必ずしも、リング状弾性部材38の断面輪郭形状に対応した形状にする必要はなく、台形状、三角形状等の種々の断面形状を採用することができる。
前記特定コネクタ部材40は、図2では、コモンレール18および燃料噴射弁20の間に位置する高圧配管26の両端部26a(図2では片側のみ図示)のうち、燃料噴射弁20に連結(ねじ係合)される1端部26aのみに装着する場合を示しているが、コモンレール18に連結される他端部に装着されるコネクタ部材24も、特定コネクタ部材40に変更することができ、さらに、燃料ポンプ16およびコモンレール18の間に位置する高圧配管26の1端部または両端部に装着されるコネクタ部材24もまた、特定コネクタ部材40に変更することができる。
尚、上述したところは、この発明の実施形態の例を示したにすぎず、特許請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
本発明によれば、エンジン停止中も高圧配管内の燃圧が実質的に低下しない構造をもつことを前提とし、高圧配管と、燃料ポンプ、コモンレールおよび燃料噴射弁とを連結するために用いられるナット状のコネクタ部材のうち、少なくとも1のコネクタ部材を、雌ねじ部を挟む両端部分のそれぞれの円筒内周面に位置決め固定してなる対をなすリング状弾性部材を有する特定コネクタ部材とし、対をなすリング状弾性部材は、取付端部に対する特定コネクタ部材の連結固定状態では、特定コネクタ部材の両端部分の円筒内周面と、これらの両端部分にそれぞれ対向する、高圧配管および取付端部の円筒外周面との間に密着状態で挟まれて位置し、取付端部からの高圧配管の取り外しを、特定コネクタ部材を緩める方向に回転させて特定コネクタ部材を高圧配管の円筒外周面上を移動させることによって行なうとき、対をなすリング状弾性部材が、緩んだ前記特定コネクタ部材の両端部分の円筒内周面と、高圧配管の円筒外周面および取付端部の外周面との間に生じる隙間を塞ぐ障害物となって、この隙間から高圧燃料が外部に噴き出すときの噴出圧力を減じる構成を採用することによって、特に大型トラックや舶等に搭載される大型エンジンに使用される大容量のコモンレールを有する燃料噴射システムから高圧配管を安全に取り外すことができる、コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造の提供が可能になった。
1 高圧コネクタ構造(体)
10 コモンレール式燃料噴射システム
12 燃料タンク
14 燃料フィルタ
16 燃料ポンプ
18 コモンレール
20 燃料噴射弁
22 燃料配管
24 ナット状のコネクタ部材
25、27 コネクタ部材の端部
25a、27a コネクタ部材の端部の円筒外周面
26 高圧配管
26a 高圧配管の端部
26b 高圧配管の円筒外周面
28 低圧配管
30 圧力安全弁
32 取付端部
32a 取付端部の円筒外周面
34 取付端部の雄ねじ部
36 コネクタ部材の雌ねじ部
38 リング状弾性部材
40 特定コネクタ部材
42 リング状溝
44 チェック弁
n 矢印方向
F 高圧燃料
S 隙間

Claims (4)

  1. 高圧燃料を圧送する燃料ポンプと、
    該燃料ポンプから圧送される前記高圧燃料が蓄積されるコモンレールと、
    該コモンレールに蓄積された前記高圧燃料を内燃機関の気筒に噴射する燃料噴射弁と、
    前記燃料ポンプおよび前記コモンレールの間ならびに該コモンレールおよび前記燃料噴射弁の間に、前記高圧燃料の移送のために配置してなる高圧配管と、
    該高圧配管の各端部の円筒外周面に対し回転可能に装着され、前記燃料ポンプ、前記コモンレールおよび前記燃料噴射弁にそれぞれ設けた取付端部の雄ねじ部にねじ係合される雌ねじ部をもち、前記取付端部に対し前記高圧配管を液密に連結するナット状の複数個のコネクタ部材と、
    を備え、エンジン停止中も前記高圧配管内の燃圧が実質的に低下しない構造をもつ、コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造において、
    前記複数のコネクタ部材のうち、少なくとも1のコネクタ部材は、前記雌ねじ部を挟む両端部分のそれぞれの円筒内周面に位置決め固定してなる対をなすリング状弾性部材を有する特定コネクタ部材であり、
    該対をなすリング状弾性部材は、前記取付端部に対する前記特定コネクタ部材の連結固定状態では、前記特定コネクタ部材の前記両端部分の円筒内周面と、該両端部分にそれぞれ対向する、前記高圧配管および前記取付端部の円筒外周面との間に密着状態で挟まれて位置し、
    前記取付端部からの前記高圧配管の取り外しを、前記特定コネクタ部材を緩める方向に回転させて前記特定コネクタ部材を前記高圧配管の円筒外周面上を移動させることによって行なうとき、前記対をなすリング状弾性部材が、緩んだ前記特定コネクタ部材の両端部分の円筒内周面と、前記高圧配管の円筒外周面および前記取付端部の外周面との間に生じる隙間を不完全に塞ぐ障害物となって、前記隙間から前記高圧燃料が外部に噴き出すときの噴出圧力を減じることを特徴とする、コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造。
  2. 前記リング状弾性部材は、Oリングであり、前記特定コネクタ部材の両端部分の円筒内周面に形成したリング状溝内に接着固定されることを特徴とする、請求項1に記載のコモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造。
  3. 前記特定コネクタ部材は、前記コモンレールおよび前記燃料噴射弁の間に配置した前記高圧配管の少なくとも1端部に装着することを特徴とする、請求項1または2に記載のコモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造。
  4. 前記燃料噴射弁が、エンジン停止中に静的リークが生じない内部構造をもつリークレス畜圧式燃料噴射弁である、請求項1、2または3に記載のコモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造。

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