JPH11159415A - 燃料噴射管取付部のシール構造 - Google Patents
燃料噴射管取付部のシール構造Info
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- JPH11159415A JPH11159415A JP36423697A JP36423697A JPH11159415A JP H11159415 A JPH11159415 A JP H11159415A JP 36423697 A JP36423697 A JP 36423697A JP 36423697 A JP36423697 A JP 36423697A JP H11159415 A JPH11159415 A JP H11159415A
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- fuel injection
- cylinder head
- fuel inlet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 燃料噴射管を、シリンダヘッドの外部に延び
た袋ナットにより燃料噴射ノズルの燃料入口部に締付け
取付けるようにした構造において、シリンダヘッド内の
オイルが、燃料入口部と袋ナットとの螺合部におけるね
じ山間隙からエンジン外部に漏洩することを防止する。 【解決手段】 燃料噴射ノズルの燃料入口部又は同入口
部に隣接するノズルホルダ外周面と袋ナットの先端面又
は内周面との間に、Ｏリング等のシール部材を介装し、
袋ナットの締付けにより油密接手を形成して、シリンダ
ヘッド内部空間と、燃料入口部及び袋ナットの螺合部と
の連通を遮断する。
た袋ナットにより燃料噴射ノズルの燃料入口部に締付け
取付けるようにした構造において、シリンダヘッド内の
オイルが、燃料入口部と袋ナットとの螺合部におけるね
じ山間隙からエンジン外部に漏洩することを防止する。 【解決手段】 燃料噴射ノズルの燃料入口部又は同入口
部に隣接するノズルホルダ外周面と袋ナットの先端面又
は内周面との間に、Ｏリング等のシール部材を介装し、
袋ナットの締付けにより油密接手を形成して、シリンダ
ヘッド内部空間と、燃料入口部及び袋ナットの螺合部と
の連通を遮断する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンのシリンダヘッドに装着される燃料噴射ノズルと、同
噴射ノズルに燃料を供給する燃料噴射管との取付部にお
けるシール構造に関するものである。
ンのシリンダヘッドに装着される燃料噴射ノズルと、同
噴射ノズルに燃料を供給する燃料噴射管との取付部にお
けるシール構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のディーゼルエンジンにおける燃料
噴射ノズルと燃料噴射管との取付部分の構造を、図５の
要部拡大断面図及び図６の概略構成図を参照して説明す
る。先ず、図６の概略構成図において、符号１０は、４
弁式ディーゼルエンジンのシリンダヘッド１２に装着さ
れた自体公知の構造を有する燃料噴射ノズルであって、
各シリンダの略中央部分にシリンダ軸線に対し実質的に
平行に配置されている。
噴射ノズルと燃料噴射管との取付部分の構造を、図５の
要部拡大断面図及び図６の概略構成図を参照して説明す
る。先ず、図６の概略構成図において、符号１０は、４
弁式ディーゼルエンジンのシリンダヘッド１２に装着さ
れた自体公知の構造を有する燃料噴射ノズルであって、
各シリンダの略中央部分にシリンダ軸線に対し実質的に
平行に配置されている。
【０００３】上記燃料噴射ノズル１０のノズルホルダ１
４に、噴射ノズルの軸線に対し横方向に延在した燃料入
口部１６が突設され、同燃料入口部１６の外周面には雄
ねじ１８が刻設されている。一方、上記シリンダヘッド
１２の側縁には、上方に立上ったシリンダヘッド側壁２
０が設けられ、同側壁２０の上端開口部はシリンダヘッ
ドカバー又はロッカカバー２２により覆われている。上
記シリンダヘッド側壁２０の上端面と、シリンダヘッド
カバー２２の下端面との間には、オイルシール用のガス
ケット又はシール部材２４が介装されている。
４に、噴射ノズルの軸線に対し横方向に延在した燃料入
口部１６が突設され、同燃料入口部１６の外周面には雄
ねじ１８が刻設されている。一方、上記シリンダヘッド
１２の側縁には、上方に立上ったシリンダヘッド側壁２
０が設けられ、同側壁２０の上端開口部はシリンダヘッ
ドカバー又はロッカカバー２２により覆われている。上
記シリンダヘッド側壁２０の上端面と、シリンダヘッド
カバー２２の下端面との間には、オイルシール用のガス
ケット又はシール部材２４が介装されている。
【０００４】上記シリンダヘッド側壁２０には、袋ナッ
ト２６が貫設される挿通穴２８が穿設され、同挿通穴２
８と袋ナット２６の外周面との間に、油密保持用のオイ
ルシール３０が介装されている。袋ナット２６の内部
に、燃料噴射管３２が挿通され、シリンダヘッド１２内
に挿入された一端部３４ａは、上記燃料入口部１６に接
続され、他端部３４ｂは、図示されていない燃料噴射ポ
ンプの吐出口に接続される。
ト２６が貫設される挿通穴２８が穿設され、同挿通穴２
８と袋ナット２６の外周面との間に、油密保持用のオイ
ルシール３０が介装されている。袋ナット２６の内部
に、燃料噴射管３２が挿通され、シリンダヘッド１２内
に挿入された一端部３４ａは、上記燃料入口部１６に接
続され、他端部３４ｂは、図示されていない燃料噴射ポ
ンプの吐出口に接続される。
【０００５】図５の要部断面図に示されているように、
燃料噴射管３２の一端部３４ａには、燃料噴射ノズルの
燃料入口部１６内に形成された燃料通路３６の開口端の
円錐座３８に当接する円錐部４０及び隣接する大径のフ
ランジ部４２とが設けられており、図示のように、円錐
部４０を円錐座３８に嵌装し、袋ナット２６の開口端内
周に設けられた雌ねじ部４４を燃料入口部１６の雄ねじ
部１８に螺合させて締付け、袋ナット２６内の肩部４６
を上記フランジ部４２に当接させることによって、燃料
入口部１６に対し燃料噴射管３２が緊締される。
燃料噴射管３２の一端部３４ａには、燃料噴射ノズルの
燃料入口部１６内に形成された燃料通路３６の開口端の
円錐座３８に当接する円錐部４０及び隣接する大径のフ
ランジ部４２とが設けられており、図示のように、円錐
部４０を円錐座３８に嵌装し、袋ナット２６の開口端内
周に設けられた雌ねじ部４４を燃料入口部１６の雄ねじ
部１８に螺合させて締付け、袋ナット２６内の肩部４６
を上記フランジ部４２に当接させることによって、燃料
入口部１６に対し燃料噴射管３２が緊締される。
【０００６】上記シリンダヘッドカバー２２により密閉
されたシリンダヘッド１２の内部空間４８内には、上記
燃料噴射ノズル１０の外に、図示されていない吸気弁及
び排気弁の動弁用カム軸、ロッカアーム等の動弁部材が
収容されており、これら可動部材の潤滑のためのオイル
が、エンジンの運転中、上記内部空間４８内に飛散しオ
イルミストとなって充満している。
されたシリンダヘッド１２の内部空間４８内には、上記
燃料噴射ノズル１０の外に、図示されていない吸気弁及
び排気弁の動弁用カム軸、ロッカアーム等の動弁部材が
収容されており、これら可動部材の潤滑のためのオイル
が、エンジンの運転中、上記内部空間４８内に飛散しオ
イルミストとなって充満している。
【０００７】上記従来の構成では、たとえ、シリンダヘ
ッドカバー２２とシリンダヘッド側壁との間に介装され
たガスケット２４、及びシリンダヘッド側壁の挿通穴２
８のオイルシール３０の油密性が確保されていても、上
記燃料入口部１６の外周面の雄ねじ部１８と、これに螺
合する袋ナット２６の雌ねじ部４４とのねじ山の隙間に
流入したオイルが、袋ナット２６内部の燃料噴射管３２
を挿通させる孔５０の内周面に沿って外方に流れ、シリ
ンダヘッド１２の外部に流出する。このためオイル消費
量が増大し、また車両用エンジンの場合、エンジン自体
のみならずエンジンルーム内の他の部品をオイルで汚損
し、さらに最悪の場合、火災発生の原因となる等の不具
合がある。
ッドカバー２２とシリンダヘッド側壁との間に介装され
たガスケット２４、及びシリンダヘッド側壁の挿通穴２
８のオイルシール３０の油密性が確保されていても、上
記燃料入口部１６の外周面の雄ねじ部１８と、これに螺
合する袋ナット２６の雌ねじ部４４とのねじ山の隙間に
流入したオイルが、袋ナット２６内部の燃料噴射管３２
を挿通させる孔５０の内周面に沿って外方に流れ、シリ
ンダヘッド１２の外部に流出する。このためオイル消費
量が増大し、また車両用エンジンの場合、エンジン自体
のみならずエンジンルーム内の他の部品をオイルで汚損
し、さらに最悪の場合、火災発生の原因となる等の不具
合がある。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み創案されたもので、燃料噴射ノズルの燃料入口部
に、燃料噴射管の端部を、袋ナットを螺合することによ
って緊締し接続するようにした燃料噴射管取付構造にお
いて、上記燃料入口部の雄ねじ部とこれに螺合される袋
ナットの雌ねじ部とのねじ山間隙内にオイルが流入する
ことを効果的に防止して、オイル消費量を低減すると共
に、オイルの流出によるエンジンそれ自体及び近隣の他
の機器及び部品の汚損を防止し、さらにオイル漏洩に起
因する火災の発生を防止することができる燃料噴射管取
付部のシール構造を提供することを目的とするものであ
る。
鑑み創案されたもので、燃料噴射ノズルの燃料入口部
に、燃料噴射管の端部を、袋ナットを螺合することによ
って緊締し接続するようにした燃料噴射管取付構造にお
いて、上記燃料入口部の雄ねじ部とこれに螺合される袋
ナットの雌ねじ部とのねじ山間隙内にオイルが流入する
ことを効果的に防止して、オイル消費量を低減すると共
に、オイルの流出によるエンジンそれ自体及び近隣の他
の機器及び部品の汚損を防止し、さらにオイル漏洩に起
因する火災の発生を防止することができる燃料噴射管取
付部のシール構造を提供することを目的とするものであ
る。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、エンジンのシリンダヘッド側壁又はシリ
ンダヘッドカバー側壁に設けられた挿通穴と、同挿通穴
を貫通する袋ナット内に挿通された燃料噴射管と、上記
挿通穴と袋ナットの外周面との間に介装されたオイルシ
ールと、上記シリンダヘッドに装着された燃料噴射ノズ
ルに設けられ、その外周に刻設された雄ねじ部に上記袋
ナットの雌ねじ部を螺合することによって上記燃料噴射
管の先端部が接続される燃料入口部と、同燃料入口部又
は同入口部に隣接するノズルホルダ部と上記袋ナットと
の間に介装され、同袋ナットを締付けることにより上記
シリンダヘッドの内部空間と上記螺合部との連通を遮断
するシール部材とを備えたことを特徴とする燃料噴射管
取付部のシール構造を提案するものである。
め、本発明は、エンジンのシリンダヘッド側壁又はシリ
ンダヘッドカバー側壁に設けられた挿通穴と、同挿通穴
を貫通する袋ナット内に挿通された燃料噴射管と、上記
挿通穴と袋ナットの外周面との間に介装されたオイルシ
ールと、上記シリンダヘッドに装着された燃料噴射ノズ
ルに設けられ、その外周に刻設された雄ねじ部に上記袋
ナットの雌ねじ部を螺合することによって上記燃料噴射
管の先端部が接続される燃料入口部と、同燃料入口部又
は同入口部に隣接するノズルホルダ部と上記袋ナットと
の間に介装され、同袋ナットを締付けることにより上記
シリンダヘッドの内部空間と上記螺合部との連通を遮断
するシール部材とを備えたことを特徴とする燃料噴射管
取付部のシール構造を提案するものである。
【００１０】上記構成により、燃料噴射ノズルの燃料入
口部に燃料噴射管を接続するための袋ナットの雌ねじ部
と上記燃料入口部外周面の雄ねじ部とからなる螺合部の
ねじ山間隙内へのシリンダヘッド内部空間内のオイルの
侵入が、上記シール部材により確実に阻止されるので、
袋ナット内部の燃料噴射管収容孔からのオイルの外部流
出が防止される。
口部に燃料噴射管を接続するための袋ナットの雌ねじ部
と上記燃料入口部外周面の雄ねじ部とからなる螺合部の
ねじ山間隙内へのシリンダヘッド内部空間内のオイルの
侵入が、上記シール部材により確実に阻止されるので、
袋ナット内部の燃料噴射管収容孔からのオイルの外部流
出が防止される。
【００１１】本発明においては、上記シール部材が、上
記燃料入口部とノズルホルダとの接続部に嵌装され、上
記袋ナットの締付けにより同袋ナットの先端面に当接さ
れるように構成されることが好ましい。また、本発明に
おいて、上記シール部材が、上記燃料入口部の基部外周
に形成された凹溝内に嵌装され、上記袋ナットの締付け
により同袋ナットの内周面に当接されるように構成され
ても良い。
記燃料入口部とノズルホルダとの接続部に嵌装され、上
記袋ナットの締付けにより同袋ナットの先端面に当接さ
れるように構成されることが好ましい。また、本発明に
おいて、上記シール部材が、上記燃料入口部の基部外周
に形成された凹溝内に嵌装され、上記袋ナットの締付け
により同袋ナットの内周面に当接されるように構成され
ても良い。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下本発明の好ましい実施形態
を、図１ないし図４を参照して説明する。（なお、図５
及び図６を参照して説明した従来の構成と実質的に同一
又は対応する部材及び部分には同一の符号を付し、重複
説明は省略する。） 先ず、図１に示した本発明の第１実施形態において、燃
料噴射ノズル１０の燃料入口部１６とノズルホルダ１４
との接続部５２にシール部材としてのＯリング５４が嵌
装される。上記接続部５２は、勿論同Ｏリング５４に密
着するように仕上げられる。また、同Ｏリング５４は、
燃料入口部１６の外周面に刻設された雄ねじ部１８に、
袋ナット２６の雌ねじ部４４を螺合し締付けることによ
って、同袋ナット２６の軸線方向の先端面５６に当接し
て、上記螺合部のねじ山間隙にシリンダヘッド１２内の
オイルが侵入することを防止する油密接手が形成され
る。上記先端面５６は、袋ナット２６の軸線に対し実質
的に直交する平面によって形成されている。
を、図１ないし図４を参照して説明する。（なお、図５
及び図６を参照して説明した従来の構成と実質的に同一
又は対応する部材及び部分には同一の符号を付し、重複
説明は省略する。） 先ず、図１に示した本発明の第１実施形態において、燃
料噴射ノズル１０の燃料入口部１６とノズルホルダ１４
との接続部５２にシール部材としてのＯリング５４が嵌
装される。上記接続部５２は、勿論同Ｏリング５４に密
着するように仕上げられる。また、同Ｏリング５４は、
燃料入口部１６の外周面に刻設された雄ねじ部１８に、
袋ナット２６の雌ねじ部４４を螺合し締付けることによ
って、同袋ナット２６の軸線方向の先端面５６に当接し
て、上記螺合部のねじ山間隙にシリンダヘッド１２内の
オイルが侵入することを防止する油密接手が形成され
る。上記先端面５６は、袋ナット２６の軸線に対し実質
的に直交する平面によって形成されている。
【００１３】上記構成によれば、袋ナット２６を締付け
ることによって、Ｏリング５４が袋ナット２６の先端面
５６、及び燃料入口部１６とノズルホルダ１４との接続
部５２とに油密に当接して、燃料入口部外周面の雄ねじ
部１８と袋ナット内周面の雌ねじ部４４の螺合部と、シ
リンダヘッドの内部空間４８との連通が遮断されるの
で、同内部空間４８内のオイルが上記螺合部のねじ山間
隙を通り、袋ナットの燃料噴射管挿通孔５０から外部に
漏洩することがない。この結果、オイル消費量が低減
し、エンジン自体及びその周辺の機器や部品を汚損する
ことがなく、ひいては漏洩したオイルに基づく火災の発
生を防止し得る利点がある。
ることによって、Ｏリング５４が袋ナット２６の先端面
５６、及び燃料入口部１６とノズルホルダ１４との接続
部５２とに油密に当接して、燃料入口部外周面の雄ねじ
部１８と袋ナット内周面の雌ねじ部４４の螺合部と、シ
リンダヘッドの内部空間４８との連通が遮断されるの
で、同内部空間４８内のオイルが上記螺合部のねじ山間
隙を通り、袋ナットの燃料噴射管挿通孔５０から外部に
漏洩することがない。この結果、オイル消費量が低減
し、エンジン自体及びその周辺の機器や部品を汚損する
ことがなく、ひいては漏洩したオイルに基づく火災の発
生を防止し得る利点がある。
【００１４】次に、図２に示された本発明の第２実施形
態では、燃料入口部１６とノズルホルダ１４との接続部
５２が、燃料入口部１６の外周面から半径方向内方に凹
入して形成され、同接続部５２にＯリング５４が嵌装さ
れている。一方、袋ナット２６の先端部分には、ノズル
ホルダ１４から遠い側に頂点を有する円錐面からなる先
端面５６が形成されている。燃料入口部１６の外周面に
設けられた雄ねじ部１８に、袋ナット２６の雌ねじ部４
４を螺合し締付けることによって、同袋ナット２６の円
錐状先端面５６が、シール部材としてのＯリングに当接
し油密接手が形成される。
態では、燃料入口部１６とノズルホルダ１４との接続部
５２が、燃料入口部１６の外周面から半径方向内方に凹
入して形成され、同接続部５２にＯリング５４が嵌装さ
れている。一方、袋ナット２６の先端部分には、ノズル
ホルダ１４から遠い側に頂点を有する円錐面からなる先
端面５６が形成されている。燃料入口部１６の外周面に
設けられた雄ねじ部１８に、袋ナット２６の雌ねじ部４
４を螺合し締付けることによって、同袋ナット２６の円
錐状先端面５６が、シール部材としてのＯリングに当接
し油密接手が形成される。
【００１５】上記構成により、燃料入口部１６の雄ねじ
部１８と袋ナット２６の内周面の雌ねじ部４４との螺合
部が、シリンダヘッドの内部空間４８から遮断されるこ
ととなり、同螺合部のねじ山間隙からのオイルの漏洩が
確実に防止される。この結果、オイル消費量の低減、エ
ンジン自体及びその周辺の機器や部品の汚損防止、オイ
ル漏洩に起因する火災発生の防止等の効果を奏し得るも
のである。
部１８と袋ナット２６の内周面の雌ねじ部４４との螺合
部が、シリンダヘッドの内部空間４８から遮断されるこ
ととなり、同螺合部のねじ山間隙からのオイルの漏洩が
確実に防止される。この結果、オイル消費量の低減、エ
ンジン自体及びその周辺の機器や部品の汚損防止、オイ
ル漏洩に起因する火災発生の防止等の効果を奏し得るも
のである。
【００１６】また図３に示した本発明の第３の実施形態
では、燃料入口部１６のノズルホルダ１４に隣接する基
部付近に円周方向の凹溝５８が設けられ、同凹溝５８内
にＯリング５４が嵌装されている。一方、袋ナット２６
の内周面に形成されたねじ部４４より先端側の内周面は
円滑な円筒面６０に形成されている。従って、袋ナット
２６を締付けることによって、その先端部の内周の円筒
面６０がＯリング５４の外周部分に当接して油密接手が
形成される。
では、燃料入口部１６のノズルホルダ１４に隣接する基
部付近に円周方向の凹溝５８が設けられ、同凹溝５８内
にＯリング５４が嵌装されている。一方、袋ナット２６
の内周面に形成されたねじ部４４より先端側の内周面は
円滑な円筒面６０に形成されている。従って、袋ナット
２６を締付けることによって、その先端部の内周の円筒
面６０がＯリング５４の外周部分に当接して油密接手が
形成される。
【００１７】上記構成により、燃料入口部１６と袋ナッ
ト２８との螺合部とシリンダヘッドの内部空間４８との
連通が遮断されるので、シリンダヘッド内のオイルが、
上記螺合部のねじ山間隙を通じて外部に漏洩することが
なく、オイル消費量の低減、エンジン及び周辺機器又は
部品のオイルによる汚損防止、並びに漏洩したオイルに
よる火災発生の防止等の効果を収め得ることは、明らか
である。
ト２８との螺合部とシリンダヘッドの内部空間４８との
連通が遮断されるので、シリンダヘッド内のオイルが、
上記螺合部のねじ山間隙を通じて外部に漏洩することが
なく、オイル消費量の低減、エンジン及び周辺機器又は
部品のオイルによる汚損防止、並びに漏洩したオイルに
よる火災発生の防止等の効果を収め得ることは、明らか
である。
【００１８】さらに、図４に示された本発明の第４実施
形態では、袋ナット２６の軸線方向の先端面に、その軸
線上に中心を有する円環状の凹溝６２が設けられて同凹
溝内にＯリング５４が嵌装されている。一方、上記Ｏリ
ング５４に対向するノズルホルダ１４の外周面に、燃料
入口部１６の軸線に対し同心的に環状の平滑に仕上げら
れた当接面６４が形成されている。従って、上記袋ナッ
ト２６の内周に形成された雌ねじ部４４を、燃料入口部
１６の外周面に形成された雄ねじ部１８に螺合させ締付
けることにより、Ｏリング５４が、上記ノズルホルダ１
４の当接面６４に圧接されて、シリンダヘッド内部空間
４８と上記螺合部との連通を遮断する油密接手が形成さ
れ、同螺合部へのオイルの侵入が確実に防止される。こ
の結果、上記第１ないし第３の実施形態と実質的に同等
の優れた効果が奏せられることは、明らかである。
形態では、袋ナット２６の軸線方向の先端面に、その軸
線上に中心を有する円環状の凹溝６２が設けられて同凹
溝内にＯリング５４が嵌装されている。一方、上記Ｏリ
ング５４に対向するノズルホルダ１４の外周面に、燃料
入口部１６の軸線に対し同心的に環状の平滑に仕上げら
れた当接面６４が形成されている。従って、上記袋ナッ
ト２６の内周に形成された雌ねじ部４４を、燃料入口部
１６の外周面に形成された雄ねじ部１８に螺合させ締付
けることにより、Ｏリング５４が、上記ノズルホルダ１
４の当接面６４に圧接されて、シリンダヘッド内部空間
４８と上記螺合部との連通を遮断する油密接手が形成さ
れ、同螺合部へのオイルの侵入が確実に防止される。こ
の結果、上記第１ないし第３の実施形態と実質的に同等
の優れた効果が奏せられることは、明らかである。
【００１９】なお、上記各実施形態において、シール部
材として最も一般的なＯリング５４が例示されている
が、Ｏリング以外の、断面形状が長方形、台形、コ字状
その他の適宜の形状をなす環状シール部材又はガスケッ
トを適宜採用し、同様の効果を収めることができる。な
おまた、上記袋ナット２６は、図６に示されているよう
に、シリンダヘッド側壁２０を貫通して配置されても良
く、シリンダヘッドカバー又はロッカカバー２２の側壁
を貫通して配置されても良い。
材として最も一般的なＯリング５４が例示されている
が、Ｏリング以外の、断面形状が長方形、台形、コ字状
その他の適宜の形状をなす環状シール部材又はガスケッ
トを適宜採用し、同様の効果を収めることができる。な
おまた、上記袋ナット２６は、図６に示されているよう
に、シリンダヘッド側壁２０を貫通して配置されても良
く、シリンダヘッドカバー又はロッカカバー２２の側壁
を貫通して配置されても良い。
【００２０】
【発明の効果】叙上のように、本発明に係る燃料噴射管
取付部のシール構造は、エンジンのシリンダヘッド側壁
又はシリンダヘッドカバー側壁に設けられた挿通穴と、
同挿通穴を貫通する袋ナット内に挿通された燃料噴射管
と、上記挿通穴と袋ナットの外周面との間に介装された
オイルシールと、上記シリンダヘッドに装着された燃料
噴射ノズルに設けられ、その外周に刻設された雄ねじ部
に上記袋ナットの雌ねじ部を螺合することによって上記
燃料噴射管の先端部が接続される燃料入口部と、同燃料
入口部又は同入口部に隣接するノズルホルダ部と上記袋
ナットとの間に介装され、同袋ナットを締付けることに
より上記シリンダヘッドの内部空間と上記螺合部との連
通を遮断するシール部材とを備えたことを特徴とし、上
記燃料噴射ノズルの燃料入口部に袋ナットを螺合するこ
とにより燃料噴射管を取付けるに当り、袋ナットと燃料
入口部との螺合部におけるねじ山間隙からのオイルの漏
洩を確実に防止して、オイル消費量を低減すると共に、
漏洩オイルによるエンジン自体及び周辺の機器又は部品
の汚損を防止し、さらに漏洩したオイルに起因する火災
の発生等を効果的に防止し得る利点がある。
取付部のシール構造は、エンジンのシリンダヘッド側壁
又はシリンダヘッドカバー側壁に設けられた挿通穴と、
同挿通穴を貫通する袋ナット内に挿通された燃料噴射管
と、上記挿通穴と袋ナットの外周面との間に介装された
オイルシールと、上記シリンダヘッドに装着された燃料
噴射ノズルに設けられ、その外周に刻設された雄ねじ部
に上記袋ナットの雌ねじ部を螺合することによって上記
燃料噴射管の先端部が接続される燃料入口部と、同燃料
入口部又は同入口部に隣接するノズルホルダ部と上記袋
ナットとの間に介装され、同袋ナットを締付けることに
より上記シリンダヘッドの内部空間と上記螺合部との連
通を遮断するシール部材とを備えたことを特徴とし、上
記燃料噴射ノズルの燃料入口部に袋ナットを螺合するこ
とにより燃料噴射管を取付けるに当り、袋ナットと燃料
入口部との螺合部におけるねじ山間隙からのオイルの漏
洩を確実に防止して、オイル消費量を低減すると共に、
漏洩オイルによるエンジン自体及び周辺の機器又は部品
の汚損を防止し、さらに漏洩したオイルに起因する火災
の発生等を効果的に防止し得る利点がある。
【００２１】また本発明において、上記シール部材が、
上記燃料入口部とノズルホルダとの接続部に嵌装され、
上記袋ナットの締付けにより同袋ナットの先端面に当接
される構成とすること、及び上記シール部材が、上記燃
料入口部の基部外周に形成された凹溝内に嵌装され、上
記袋ナットの締付けにより同袋ナットの内周面に当接さ
れる構成とすることによって、従来の燃料噴射管取付部
の燃料噴射ノズル側及び袋ナットに施さるべき追加加工
を最少限に抑制し、低コストで上記のようなオイル漏れ
防止の効果を得ることができるので、極めて有利であ
る。
上記燃料入口部とノズルホルダとの接続部に嵌装され、
上記袋ナットの締付けにより同袋ナットの先端面に当接
される構成とすること、及び上記シール部材が、上記燃
料入口部の基部外周に形成された凹溝内に嵌装され、上
記袋ナットの締付けにより同袋ナットの内周面に当接さ
れる構成とすることによって、従来の燃料噴射管取付部
の燃料噴射ノズル側及び袋ナットに施さるべき追加加工
を最少限に抑制し、低コストで上記のようなオイル漏れ
防止の効果を得ることができるので、極めて有利であ
る。
【図１】本発明の第１の実施形態を示す要部断面図であ
る。
る。
【図２】本発明の第２の実施形態を示す要部断面図であ
る。
る。
【図３】本発明の第３の実施形態を示す要部断面図であ
る。
る。
【図４】本発明の第４の実施形態を示す要部断面図であ
る。
る。
【図５】従来の燃料噴射管取付部の構造を示す要部断面
図である。
図である。
【図６】従来の燃料噴射管取付部構造の全体を示す概略
構成図である。
構成図である。
１０…燃料噴射ノズル、１２…シリンダヘッド、１４…
燃料噴射ノズルのノズルホルダ、１６…燃料入口部、１
８…雄ねじ部、２０…シリンダヘッド側壁、２２…シリ
ンダヘッドカバー又はロッカカバー、２６…袋ナット、
２８…挿通穴、３０…オイルシール、３２…燃料噴射
管、３６…燃料入口部、４４…雌ねじ部、４８…シリン
ダヘッドの内部空間、５０…燃料噴射管の挿通孔、５２
…接続部、５４…シール部材としてのＯリング、５６…
袋ナットの先端面。
燃料噴射ノズルのノズルホルダ、１６…燃料入口部、１
８…雄ねじ部、２０…シリンダヘッド側壁、２２…シリ
ンダヘッドカバー又はロッカカバー、２６…袋ナット、
２８…挿通穴、３０…オイルシール、３２…燃料噴射
管、３６…燃料入口部、４４…雌ねじ部、４８…シリン
ダヘッドの内部空間、５０…燃料噴射管の挿通孔、５２
…接続部、５４…シール部材としてのＯリング、５６…
袋ナットの先端面。
Claims (3)
- 【請求項１】 エンジンのシリンダヘッド側壁又はシリ
ンダヘッドカバー側壁に設けられた挿通穴と、同挿通穴
を貫通する袋ナット内に挿通された燃料噴射管と、上記
挿通穴と袋ナットの外周面との間に介装されたオイルシ
ールと、上記シリンダヘッドに装着された燃料噴射ノズ
ルに設けられ、その外周に刻設された雄ねじ部に上記袋
ナットの雌ねじ部を螺合することによって上記燃料噴射
管の先端部が接続される燃料入口部と、同燃料入口部又
は同入口部に隣接するノズルホルダ部と上記袋ナットと
の間に介装され、同袋ナットを締付けることにより上記
シリンダヘッドの内部空間と上記螺合部との連通を遮断
するシール部材とを備えたことを特徴とする燃料噴射管
取付部のシール構造。 - 【請求項２】 上記シール部材が、上記燃料入口部とノ
ズルホルダとの接続部に嵌装され、上記袋ナットの締付
けにより、同袋ナットの先端面に当接されるように構成
されたことを特徴とする請求項１記載の燃料噴射管取付
部のシール構造。 - 【請求項３】 上記シール部材が、上記燃料入口部の基
部外周に形成された凹溝内に嵌装され、上記袋ナットの
締付けにより同袋ナットの内周面に当接されるように構
成されたことを特徴とする請求項１記載の燃料噴射管取
付部のシール構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP36423697A JPH11159415A (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | 燃料噴射管取付部のシール構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP36423697A JPH11159415A (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | 燃料噴射管取付部のシール構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11159415A true JPH11159415A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=18481321
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP36423697A Pending JPH11159415A (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | 燃料噴射管取付部のシール構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11159415A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014122637A (ja) * | 2005-03-03 | 2014-07-03 | Robert Bosch Gmbh | 燃料噴射装置 |
| JP2016044562A (ja) * | 2014-08-20 | 2016-04-04 | ボッシュ株式会社 | コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造 |
-
1997
- 1997-11-28 JP JP36423697A patent/JPH11159415A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014122637A (ja) * | 2005-03-03 | 2014-07-03 | Robert Bosch Gmbh | 燃料噴射装置 |
| JP2016044562A (ja) * | 2014-08-20 | 2016-04-04 | ボッシュ株式会社 | コモンレール式燃料噴射システムの高圧コネクタ構造 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060113 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060117 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060530 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |