JP2016042958A - 粉末圧縮成型体用粉取装置 - Google Patents

粉末圧縮成型体用粉取装置 Download PDF

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由良昌宏
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Abstract

【課題】 粉取媒体が不要な粉末圧縮成型体用粉取装置を提供する。
【解決手段】 粉末圧縮成型体用粉取装置は、収容筒部12と、回転駆動部20とを備える。収容筒部12は、網状区間40を有している。収容筒部12は、粉末圧縮成型体400を収容するためのものである。この粉末圧縮成型体400には粉が付着している。回転駆動部20は、網状区間40が網状区間40によって取り囲まれる空間の周りを網状区間40の周方向へ回るように収容筒部12を回転駆動する。網状区間40の内周に、すべり抑制部が設けられている。すべり抑制部は、収容筒部12の回転軸方向に沿って延びる。すべり抑制部は、収容筒部12の周方向への粉末圧縮成型体400のすべりを抑える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、粉末圧縮成型体用粉取装置に関する。
特許文献1は、粉取装置を開示する。この粉取装置は、装置フレームと、搬送ドラムと、駆動機構と、粉取媒体受けと、媒体回送手段と、媒体再生器とを備える。装置フレームは、入口を長手方向一端に備える。装置フレームは、出口を長手方向他端に有する。入口には粉末圧縮成型体および粉取媒体が供給される。粉取媒体は粉末圧縮成型体よりも小さい粒状体からなる。粉取媒体は粉末圧縮成型体の原料粉末に対する付着性が粉末圧縮成型体よりも優れる。出口から粉末圧縮成型体が出る。搬送ドラムはドラム周壁を備える。ドラム周壁は、前段分離部および後段分離部を有する。前段分離部は粉取媒体よりもメッシュが小さい。後段分離部は粉取媒体よりもメッシュが大きい。後段分離部は粉末圧縮成型体よりもメッシュが小さい。搬送ドラムは搬送用手段を備える。搬送用手段はドラム周壁の内側に配設される。搬送ドラムは、装置フレーム内に配置される。搬送ドラムは装置フレームの長手方向に延びる。搬送ドラムは、受入口を長手方向一端に有する。受入口は装置フレームの入口に連通する。搬送ドラムは、成型体出口を長手方向他端に有する。成型体出口は装置フレームの出口に連通する。駆動機構は搬送ドラムを駆動する。粉取媒体受けは、後段分離部の下方に配置される。媒体回送手段は、粉取媒体受けから装置フレームの入口に渡って設けられる。媒体再生器は媒体回送手段の途中に設けられる。媒体再生器は分離フィルタを有する。分離フィルタは粉取媒体から粉を分離する。
特許文献1に開示された粉取装置によれば、粉末圧縮成型体の表面に付着した粉とバリとを高い信頼性をもって取除くことができる。
特開平7−24045公報
しかしながら、特許文献1に開示された粉取装置には、粉取媒体の供給が必要であるという問題がある。
本発明は、このような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、粉取媒体が不要な粉末圧縮成型体用粉取装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、粉末圧縮成型体用粉取装置は、収容筒部12,212と、回転駆動部20とを備える。収容筒部12,212は、網状区間40を有している。収容筒部12,212は、粉末圧縮成型体400を収容するためのものである。この粉末圧縮成型体400には粉が付着している。回転駆動部20は、網状区間40が網状区間40によって取り囲まれる空間の周りを網状区間40の周方向へ回るように収容筒部12,212を回転駆動する。網状区間40の内周に、すべり抑制部60が設けられている。すべり抑制部60は、収容筒部12,212の回転軸70,270方向に沿って延びる。すべり抑制部60は、収容筒部12,212の周方向への粉末圧縮成型体400のすべりを抑える。
回転駆動部20は、収容筒部12,212を回転駆動する。回転駆動されるので、収容筒部12,212は、網状区間40が網状区間40によって取り囲まれる空間の周りを網状区間40の周方向へ回る。収容筒部12,212には、粉末圧縮成型体400が収容される。収容筒部12,212が回ることに伴い、収容筒部12,212に収容されている粉末圧縮成型体400は収容筒部12,212内ですべる。収容筒部12,212内における粉末圧縮成型体400のすべりは、収容筒部12,212の回転軸70,270方向に沿って延びるすべり抑制部60によって抑えられる。収容筒部12,212が回っている間にすべりが抑えられた粉末圧縮成型体400は、すべりが抑えられない場合に比べ、転がりやすくなる。転がる際の衝撃により、粉末圧縮成型体400に付着している粉は取れる。その結果、粉取媒体が不要な粉末圧縮成型体用粉取装置を提供できる。
また、上述したすべり抑制部60が、互いに隣り合う隣接面80の対と、稜部82とを有することが望ましい。稜部82は、隣接面80の対の間に設けられる。稜部82は、収容筒部12,212の回転軸70,270方向に沿って延びる。
すべり抑制部60が、互いに隣り合う隣接面80の対と、稜部82とを有する場合、すべり抑制部60ですべりを抑えられる粉末圧縮成型体400は、隣接面80の対と稜部82とによっていったん保持される。この状態で収容筒部12,212が回ると、その保持がない場合に比べ、粉末圧縮成型体400は転がりやすくなる。転がりやすくなると、粉末圧縮成型体400に付着している粉は取れやすくなる。
もしくは、上述した隣接面80のうち少なくとも一方が網状であることが望ましい。
隣接面80のうち少なくとも一方が網状であると、粉末圧縮成型体400から取れたばかりの粉が直ちに収容筒部12,212から排出されやすくなる。これにより、隣接面80の双方が網状でない場合に比べ、いったん粉末圧縮成型体400から取れた粉が粉末圧縮成型体400に再付着する可能性は低くなる。
もしくは、上述した隣接面80の対の内角がπ/2ラジアン以上πラジアン未満であることが望ましい。
また、上述した粉末圧縮成型体用粉取装置が、気体供給部18,218をさらに備えていることが望ましい。気体供給部18,218は、収容筒部12,212内に収容される。気体供給部18,218は、収容筒部12,212内に気体を供給する。この気体供給部18,218に、気体噴出口110が設けられている。気体噴出口110は網状区間40の内周面に対向する。気体噴出口110から気体が噴出する。
網状区間40の内周面に対向する気体噴出口110から気体が噴出すると、収容筒部12,212内の粉末圧縮成型体400に気体がかかることとなる。転がることによる衝撃に加え、気体からの力により、気体噴出口110から気体がかからない場合に比べ、粉末圧縮成型体400に付着している粉は取れやすくなる。
もしくは、上述した気体供給部18,218が、管部100,300と、螺旋部102,302とを有することが望ましい。管部100,300は、収容筒部12,212の回転軸70,270方向に沿って延びるよう配置される。管部100,300は、気体噴出口110を有する。螺旋部102,302は、管部100,300の外周に配置される。螺旋部102,302は、気体供給部18,218が収容筒部12,212内に収容された際に収容筒部12,212の内周面に外縁が沿う。螺旋部102,302は、収容筒部12,212の回転時に収容筒部12,212の内周面に接触して収容筒部12,212と共に回転する。回転駆動部20が、管部100,300を介して収容筒部12,212を回転駆動する。
螺旋部102,302は、気体供給部18,218が収容筒部12,212内に収容された際に収容筒部12,212の内周面に外縁が沿う。螺旋部102,302は、収容筒部12,212の回転時に収容筒部12,212の内周面に接触して収容筒部12,212と共に回転する。回転駆動部20が、管部100,300を介して収容筒部12,212を回転駆動する。これにより、収容筒部12,212内に収容された粉末圧縮成型体400は、螺旋部102,302及び収容筒部12,212の回転に伴って収容筒部12,212の一端から他端へ搬送される。搬送の途中、収容筒部12,212の回転に伴って、粉末圧縮成型体400に付着した粉は取れる。これにより、粉が取れた粉末圧縮成型体400とまだ粉が取れていない粉末圧縮成型体400とが入り混じることは防止される。これら粉末圧縮成型体400が入り混じることが防止されるので、粉が取れた粉末圧縮成型体400に粉が再付着することは防止される。
もしくは、上述した管部100,300に、互いの間隔が螺旋部102,302のピッチ以下である複数の気体噴出口110が設けられていることが望ましい。
管部100,300に、互いの間隔が螺旋部102,302のピッチ以下である複数の気体噴出口110が設けられていると、収容筒部12,212内の螺旋部102,302によって区切られた隣接する区画それぞれに気体噴出口110が対向していることとなる。これにより、収容筒部12,212が一回転するたびに気体によって粉を取ることが可能になる。
本発明によれば、粉取媒体が不要な粉末圧縮成型体用粉取装置を提供できる。
本発明の第1実施形態にかかる粉取装置の断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる収容筒部の斜視図である。 本発明の第1実施形態にかかる気体供給部の正面図である。 本発明の第1実施形態にかかる気体供給部の側面図である。 本発明の第1実施形態において螺旋部により搬送されている途中の収容筒部内の錠剤の動きを示す概念図である。 本発明の第2実施形態にかかる粉取装置の断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1実施形態>
[構成の説明]
図1は、本実施形態にかかる粉取装置の断面図である。本実施形態に係る粉取装置は錠剤400の表面から除去するために用いられる。図1に示されているように、本実施形態に係る粉取装置は、投入部10と、収容筒部12と、粉受カバー14と、錠剤排出筒16と、気体供給部18と、回転駆動部20とを備える。
投入部10には錠剤400が投入される。この錠剤400には粉が付着している。投入部10はホッパー30と錠剤投入管32とを有している。錠剤投入管32はホッパー30の底に接続されている。錠剤投入管32の端は収容筒部12の一端からその内に入っている。これにより、錠剤投入管32を通過した錠剤400は収容筒部12内に入る。収容筒部12は錠剤400を収容する。本実施形態の場合、錠剤400は収容筒部12の一端から他端へ搬送される。その搬送中に、錠剤400に付着していた粉は錠剤400から取れる。その粉は収容筒部12の外へ出る。粉受カバー14は収容筒部12の外へ出た粉を受止める。図示されない周知の吸引装置によって粉受カバー14が受止めた粉は吸引される。錠剤排出筒16の一端は収容筒部12の他端に対向している。収容筒部12の一端から他端へ搬送された錠剤400は錠剤排出筒16内に排出される。排出された錠剤400は錠剤排出筒16を通って図示されない周知の容器に入る。気体供給部18は、収容筒部12内に収容されている。気体供給部18は、収容筒部12に固定されていない。気体供給部18は、収容筒部12内に気体(本実施形態の場合は空気)を供給する。この空気により、収容筒部12内の錠剤400の表面に付着した粉は吹き飛ばされる。回転駆動部20は気体供給部18を介して収容筒部12を回転駆動する。
図2は、本実施形態にかかる収容筒部12の斜視図である。図2において収容筒部12の一部は切欠かれている。図2に基づいて、本実施形態にかかる収容筒部12が説明される。本実施形態にかかる収容筒部12は、網状筒40と、錠剤受入部42と、錠剤排出部44と、補強板46とを有する。本実施形態の場合、網状筒40は六角柱状である。本実施形態の場合、網状筒40は網状の板が六角柱状に折り曲げられたものである。本実施形態の場合、その網状の板は周知のパンチングメタルである。網状筒40は、収容筒部12の網状区間となっている。錠剤受入部42は六角柱状の部材である。ただし錠剤受入部42の一端は円形の板が突出した形状となっている。錠剤受入部42の一端には窪みが設けられており、その中央には貫通孔50が設けられている。網状筒40の一端は、この錠剤受入部42に接続されている。この貫通孔50を介して収容筒部12の外部と網状筒40の内部とは連通する。錠剤排出部44には網状筒40の他端が差し込まれている。本実施形態の場合、錠剤排出部44は、中央部分に六角形の孔が開いた板と、中央部分が切欠かれた板とが互いに貼り合わされたものである。後者の板の切欠かれた部分のうち板の外周側から見て奥にあたる箇所は、前者の板の六角形の孔の内周と同一形状である。後者の板の切欠かれた部分のうち板の外周側から見て手前にあたる箇所は、互いに平行な直線状となっている。網状筒40は前者の板の六角形の孔に差し込まれている。本実施形態の場合、前者の板は1枚である。後者の板は3枚である。もちろん、前者の板が2枚以上であってもよく、後者の板が2枚以下でも4枚以上であってもよい。これらの板が互いに貼り合わされることにより、錠剤排出部44は、貫通孔52と切欠部54とを有することとなる。収容筒部12の外部と網状筒40の内部とは、この貫通孔52を介して連通する。補強板46は、中央部分に六角形の孔が開いた板である。網状筒40はこの孔を貫通する。これにより、網状筒40の変形が抑えられる。
網状筒40の内周にはすべり抑制部60が設けられている。すべり抑制部60は、収容筒部12の回転軸70方向に沿って配置される。すべり抑制部60は、収容筒部12の周方向への錠剤400のすべりを抑える。すなわち、すべり抑制部60は、収容筒部12が回転軸70を中心として回転することに伴う錠剤400のすべりを抑える。本実施形態の場合、すべり抑制部60は、隣接面80の対と、稜部82とを有する。上述されたように、網状筒40は網状の板が六角柱状に折り曲げられたものである。その六角柱を構成し互いに隣り合う2つの面の境界部分が隣接面80となる。したがって、本実施形態の場合、隣接面80はいずれも網状である。収容筒部12が回転軸70を中心として回転すると、錠剤400はこの隣接面80の表面をすべる。本実施形態の場合、稜部82はその隣接面80の対が稜を形成している部分である。本実施形態の場合、網状の板が六角柱状に折り曲げられたものが網状筒40なので、隣接面80の内角は約2π/3ラジアン(120度)である。
図1に基づいて粉受カバー14が説明される。粉受カバー14は、収容筒部12の網状筒40を取り囲むように配置される。本実施形態の場合、粉受カバー14は円筒形である。粉受カバー14は、粉吸引管90と、粉堆積部92と、飛散防止部94とを有する。上述された周知の吸引装置は粉吸引管90に接続される。粉吸引管90は粉堆積部92に接続される。粉堆積部92は網状筒40から見て下側(網状筒40の中から出た粉が落ちる方向)に配置される。粉堆積部92の内周面に網状筒40の中から外へ出た粉が堆積する。飛散防止部94は網状筒40から見て上側(網状筒40から見て粉堆積部92とは反対側)に配置される。飛散防止部94は、網状筒40の中から出た粉が飛び散ることを防止する。
図3は、本実施形態にかかる気体供給部18の正面図である。図4は、本実施形態にかかる気体供給部18の側面図である。図3と図4とに基づいて、本実施形態にかかる気体供給部18が説明される。本実施形態にかかる気体供給部18は、管部100と、螺旋部102とを有する。管部100は、収容筒部12内に配置されると、収容筒部12の回転軸70方向に沿って延びるよう配置される。管部100は筒状である。管部100の一端は図示されない栓により塞がれる。管部100の他端は回転駆動部20に接続される。管部100は複数の気体噴出口110を有する。気体噴出口110は管部100の壁面に設けられる。気体噴出口110は管部100の内部と外部とを連通させる。管部100が収容筒部12の回転軸70方向に沿って延びるように配置されるので、気体噴出口110は網状筒40の内周面に対向する。螺旋部102は管部100の外周に配置される。図4から明らかなように、気体供給部18の側面方向から見た螺旋部102は多角形(本実施形態の場合は六角形)である。これにより、気体供給部18が収容筒部12内に収容された際に収容筒部12の内周面(本実施形態の場合は網状筒40の内周面)に螺旋部102の外縁が沿うこととなる。螺旋部102は、網状筒40の内部を区画する。図3から明らかなように、本実施形態の場合、気体噴出口110の間隔は螺旋部102のピッチと同一である。これにより、螺旋部102によって区画された網状筒40の内部空間ごとに、気体噴出口110から気体が供給されることとなる。
図1に基づいて回転駆動部20の構成が説明される。回転駆動部20は、駆動管120と、一対の軸受122と、プーリ124と、ギヤードモータ126と、ベルト128と、気体供給継手130とを有する。駆動管120は気体供給部18の管部100に接続される。本実施形態の場合、駆動管120は二重管となっている。この二重管のうち内側の管の一端が気体供給部18の管部100内に挿入されている。駆動管120は管部100にトルクを伝達する。駆動管120は管部100に対する気体の供給管でもある。軸受122は駆動管120を支持する。軸受122によって支持されていることにより、駆動管120は回転できる。プーリ124は駆動管120に固定される。プーリ124はトルクを駆動管120に伝達する。ギヤードモータ126はトルクを生成する。ベルト128はギヤードモータ126が生成したトルクをプーリ124に伝達する。気体供給継手130は、図示されないホースと駆動管120とを接続する。気体供給継手130から駆動管120へ気体が供給される。気体供給継手130は、例えばスイベルジョイントを有することにより、回転する駆動管120へ気体を供給することが可能となっている。
[使用方法の説明]
本実施形態に係る粉取装置は、以下の手順で使用される。まず、オペレータは、ギヤードモータ126を起動する。これにより、ギヤードモータ126が生成したトルクがベルト128とプーリ124と駆動管120とを介して気体供給部18の管部100に伝わる。管部100にトルクが伝わると、気体供給部18は回転し始める。上述されたように、気体供給部18の螺旋部102の外縁が網状筒40の内周面に沿っているので、網状筒40の内周面が螺旋部102に押されることによって、収容筒部12も回転し始める。次に、オペレータは、周知の吸引ポンプを起動する。吸引ポンプの起動により、粉吸引管90内の空気が吸引され始める。次に、オペレータは、錠剤排出筒16の一端に、図示されない周知の容器を置く。容器が置かれると、オペレータは、投入部10のホッパー30に錠剤400を投入する。
投入部10のホッパー30に投入された錠剤400は錠剤投入管32を通って収容筒部12内に入る。既に収容筒部12は気体供給部18と共に回転している。それらの回転に伴い、収容筒部12内に入った錠剤400は、螺旋部102によって収容筒部12の一端から他端へ搬送される。収容筒部12の他端へ搬送された錠剤400は、錠剤排出筒16を通ってその一端に置かれた容器に入る。錠剤400の搬送中、オペレータはコンプレッサ(図示されず)を随時起動する。起動されたコンプレッサは、気体供給継手130と駆動管120とを介して気体供給部18へ気体を供給する。気体供給部18の気体噴出口110から空気が噴出する。噴出した空気は錠剤400に吹き付けられる。
錠剤排出筒16の一端に置かれた容器が錠剤400で一杯になると、オペレータはその容器を別の容器と取り替える。収容筒部12内の錠剤400が全て錠剤排出筒16されるまでに、オペレータは投入部10のホッパー30に新たな錠剤400を投入する。
[効果の説明]
図5は、螺旋部102によって搬送されている途中の収容筒部12内の錠剤400の動きを示す概念図である。ある時点の収容筒部12の断面が図5(A)であったとする。収容筒部12の回転に伴い、その後のある時点の収容筒部12の断面は、図5(B)のようになる。網状筒40が傾きを変えるにつれ、まず錠剤400は網状筒40の内周面上をすべる。網状筒40の内周面上をすべった錠剤400は、隣接面80と稜部82とで保持される。収容筒部12の回転に伴い、その後のある時点の収容筒部12の断面は、図5(C)のようになる。隣接面80と稜部82とで保持されるものの錠剤400には引き続き重力が作用しているので、錠剤400は転がる。転がった際に、錠剤400表面から粉が取れる。粉取媒体は不要である。取れた粉は隣接面80の孔から落ちる。その孔から落ちた粉は粉受カバー14の粉堆積部92に堆積する。堆積した粉は、粉吸引管90を経て粉堆積部92から排出される。
錠剤400が転がる際、錠剤400のうち隣接面80へ対向する面とそうでない(網状筒40の中央部分に対向する)面とは、頻繁に変わる。それらの面が頻繁に変わることで、錠剤400のうち粉が取れやすい面も頻繁に変わる。錠剤400のうち粉が取れやすい面が頻繁に変わることで、そうでない場合に比べ、錠剤400に付着している粉の取れ方は満遍ないものとなる。その結果、粉取媒体が不要でありながら、錠剤400の表面に付着した粉を満遍なく取ることができる。
しかも、本実施形態に係る粉取装置は、隣接面80の対と稜部82とが錠剤400をいったん保持する。これにより、錠剤400は転がりやすくなる。転がりやすくなると、錠剤400に付着している粉は取れやすくなる。
しかも、本実施形態に係る粉取装置は、隣接面80がいずれも網状である。錠剤400から取れたばかりの粉が直ちに収容筒部12から排出されやすくなる。
しかも、本実施形態に係る粉取装置は、気体供給部18を備えている。気体供給部18は、気体噴出口110から錠剤400へ向けて気体を噴出する。そのような気体の噴出があると、そうでない場合に比べ、錠剤400の表面から粉が取れやすくなる。しかも、その気体噴出口110の間隔は、螺旋部102のピッチと同一である。これにより、螺旋部102によって区切られた隣接する区画それぞれに気体噴出口110が対向していることとなる。これにより、収容筒部12が一回転するたびに気体によって粉を取ることが可能になる。
しかも、本実施形態に係る気体供給部18は、螺旋部102を有している。これにより、錠剤400は、収容筒部12の一端から他端へ搬送される。搬送の途中、収容筒部12の回転に伴って、錠剤400に付着した粉は取れる。これにより、粉が取れた錠剤400とまだ粉が取れていない錠剤400とが入り混じることは防止される。これら錠剤400が入り混じることが防止されるので、粉が取れた錠剤400に粉が再付着することは防止される。
<第2実施形態>
[構成の説明]
図6は、本実施形態にかかる粉取装置の断面図である。本実施形態に係る粉取装置も錠剤400の表面から除去するために用いられる。図6に示されているように、本実施形態に係る粉取装置は、投入部210と、収容筒部212と、粉受カバー214と、錠剤排出筒216と、気体供給部218と、回転駆動部20とを備える。これらは傾斜するように配置される。
投入部210には錠剤400が投入される。投入部210は、ホッパー230と、錠剤投入管232と、収容ケース234と、粉排出管236とを有している。錠剤投入管232はホッパー230の底に接続される。収容ケース234はその錠剤投入管232に接続される。収容ケース234の一端は収容筒部212の一端に挿入される。この一端は筒状である。この一端の外径は収容筒部212の内周の差し渡しに比べて大幅に小さい。これにより、収容筒部212の回転時にこの収容ケース234の一端が収容筒部212の内周面と接触することはない。粉排出管236は収容ケース234の底に接続される。粉排出管236は収容ケース234内で錠剤400から取れた粉の排出路である。収容筒部212は錠剤400を収容する。錠剤400は収容筒部212の一端から他端へ搬送される。その搬送中に、錠剤400に付着していた粉は錠剤400から落ちる。その粉は収容筒部212の外へ出る。粉受カバー214は収容筒部212の外へ出た粉を受止める。図示されない周知の吸引装置によって粉受カバー214が受止めた粉は吸引される。収容筒部212の他端は錠剤排出筒216の一端の側壁を貫通している。収容筒部212の一端から他端へ搬送された錠剤400は錠剤排出筒216内に排出される。排出された錠剤400は錠剤排出筒216を通って図示されない周知の容器に入る。気体供給部218は、収容筒部212内に収容されている。気体供給部218は、収容筒部212に固定されていない。気体供給部218の一端は収容筒部12の外へ出ている。その気体供給部218の一端は投入部210の収容ケース234内に収容されている。気体供給部218は、収容筒部212内に気体(本実施形態の場合は空気)を供給する。空気が供給されることにより、収容筒部212内の錠剤400からその表面に付着した粉が吹き飛ばされる。
本実施形態にかかる収容筒部212は、次に述べられる点を除けば、第1実施形態の収容筒部12と同様である。その点とは、錠剤受入部42に代えてこれとは形態の異なる錠剤受入部242を有する点である。本実施形態にかかる錠剤受入部242は、中央に貫通孔が設けられている円板状の部材である。網状筒40の一端は、この錠剤受入部242に接続されている。錠剤受入部242を有する点を除いて、本実施形態にかかる収容筒部212は第1実施形態の収容筒部12と同様なので、ここではその詳細な説明は繰り返されない。
本実施形態にかかる粉受カバー214は、収容筒部212の網状筒40を取り囲むように配置される。本実施形態の場合、粉受カバー214は円筒形である。粉受カバー14は、粉吸引管90と、粉堆積部292と、飛散防止部94とを有する。粉吸引管90は粉堆積部292に接続される。粉堆積部292は、内径及び外径が小さいことを除けば、第1の実施形態にかかる粉堆積部92と同様である。飛散防止部294も、内径及び外径が小さいことを除けば、第1の実施形態にかかる飛散防止部94と同様である。
本実施形態にかかる気体供給部218は、第1実施形態にかかる気体供給部18と同様に、管部300と、螺旋部302とを有する。管部300は、収容筒部212内に配置されると、収容筒部212の回転軸270方向に沿って延びるよう配置される。管部300は筒状である。管部300は、第1実施形態にかかる管部100に比べて全長が長い。管部300の一端は栓を兼ねる軸材250により塞がれる。管部300の他端は、第1実施形態の場合と同様にして、回転駆動部20に接続される。管部300は複数の気体噴出口110を有する。気体噴出口110は管部300の壁面に設けられる。気体噴出口110は管部300の内部と外部とを連通させる。管部300が収容筒部212の回転軸270方向に沿って延びるように配置されるので、気体噴出口110は収容筒部212の網状筒40の内周面に対向する。螺旋部302も第1実施形態にかかる螺旋部102に比べて全長が長い。螺旋部302は管部300の外周に配置される。螺旋部302のうち、収容筒部212に収容される部分は、収容ケース234に収容される部分より太い。これにより、螺旋部302のうち収容筒部212に収容される部分の外縁は収容筒部212の網状筒40の内周面に沿うこととなる。気体供給部218の側面方向から見たこの部分は、第1の実施形態にかかる螺旋部102と同様に、六角形である。その結果、気体供給部218の回転に伴い、収容筒部21は螺旋部302に押されて回転する。一方、螺旋部302のうち、収容ケース234に収容される部分は、収容筒部212に収容される部分より細い。気体供給部218の側面方向から見たこの部分は、円形である。これにより、螺旋部302のうち収容ケース234に収容される部分の外縁は収容ケース234の内周面に沿うこととなる。これにより、気体供給部218の回転に伴う螺旋部302の外縁と収容ケース234(特に収容筒部212に挿入されている円筒形の部分)との接触は防止される。また、これにより、螺旋部302のうち、収容ケース234に収容される部分は、その回転に伴い、収容ケース234内の錠剤400を収容筒部212へ搬送することとなる。
[使用方法の説明]
本実施形態に係る粉取装置の使用方法は、第1実施形態にかかる粉取装置の使用方法と同様である。したがって、ここではその詳細な説明は繰り返されない。
[効果の説明]
以上のようにして、本実施形態に係る粉取装置において、錠剤400は、収容筒部212の回転に伴い、転がる。転がった際に、錠剤400表面から粉が取れる。粉取媒体は不要である。取れた粉は隣接面80の孔から落ちる。その孔から落ちた粉は粉受カバー214の粉堆積部292に堆積する。堆積した粉は、粉吸引管90を経て粉堆積部292から排出される錠剤400が転がる際、錠剤400のうち隣接面80へ対向する面とそうでない(網状筒40の中央部分に対向する)面とは、頻繁に変わる。それらの面が頻繁に変わることで、錠剤400のうち粉が落ちやすい面も頻繁に変わる。錠剤400のうち粉が落ちやすい面が頻繁に変わることで、粉取媒体が不要でありながら、粉末圧縮成型体の表面に付着した粉を満遍なく取ることができる。
また、本実施形態に係る粉取装置において、収容ケース234内の錠剤400は、螺旋部302によって収容筒部212内へ搬送される。螺旋部302が収容筒部212内へ錠剤400を搬送するので、錠剤投入管32内を滑り落ちた錠剤400が収容筒部12内に入るのを待つ場合に比べ、錠剤400が詰まってこれが搬送されなくなる可能性は低くなる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示である。本発明の範囲は上述した実施形態に基づいて制限されるものではない。もちろん、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更をしてもよい。
たとえば、本発明に係る粉取装置に投入されその表面の粉を除去されるものは、錠剤400に限定されない。例えば、それは、錠菓をはじめとする粉末圧縮成型体であってもよい。
気体供給部の構造は上述したものに限定されない。気体噴出口110の間隔も上述されたものに限定されない。たとえば、気体噴出口110の間隔は螺旋部のピッチの2倍であってもよい。本発明に係る粉取装置は気体供給部を有していなくてもよい。
収容筒部の形態は上述したものに限定されない。例えば、収容筒部は八角柱状であってもよい。収容筒部は四角柱状であってもよい。この場合、隣接面の対の内角がπ/2ラジアン以上πラジアン未満であることが望ましい。収容筒部は、上述された網状筒に代えて、その一部が網状である部材を有していてもよい。
収容筒部を駆動するための機構は上述したものに限定されない。例えば、収容筒部に直接ベルトが接続されており、モータが生成したトルクがそのベルトを介して収容筒部に伝わっていてもよい。
すべり抑制部の構成は上述したものに限定されない。例えば、すべり抑制部は、収容筒部の回転軸方向に沿って延びる線状の突出部を有していてもよい。
10,210…投入部、
12,212…収容筒部、
14,214…粉受カバー、
16,216…錠剤排出筒、
18,218…気体供給部、
20…回転駆動部、
30,230…ホッパー、
32,232…錠剤投入管、
40…網状筒、
42,242…錠剤受入部、
44…錠剤排出部、
46…補強板、
50,52…貫通孔、
54…切欠部、
60…すべり抑制部、
70,270…回転軸、
80…隣接面、
82…稜部、
90…粉吸引管、
92,292…粉堆積部、
94,294…飛散防止部、
100,300…管部、
102,302…螺旋部、
110…気体噴出口、
120…駆動管、
122…軸受、
124…プーリ、
126…ギヤードモータ、
128…ベルト、
130…気体供給継手、
234…収容ケース、
250…軸材、
400…錠剤、

Claims (7)

  1. 網状区間を有している、粉が付着している粉末圧縮成型体を収容するための収容筒部と、
    前記網状区間が前記網状区間によって取り囲まれる空間の周りを前記網状区間の周方向へ回るように前記収容筒部を回転駆動する回転駆動部とを備える粉末圧縮成型体用粉取装置であって、
    前記網状区間の内周に、前記収容筒部の回転軸方向に沿って延び、前記収容筒部の周方向への前記粉末圧縮成型体のすべりを抑えるすべり抑制部が設けられていることを特徴とする粉末圧縮成型体用粉取装置。
  2. 前記すべり抑制部が、
    互いに隣り合う隣接面の対と、
    前記隣接面の対の間に設けられ前記収容筒部の回転軸方向に沿って延びる稜部とを有することを特徴とする請求項1に記載の粉末圧縮成型体用粉取装置。
  3. 前記隣接面のうち少なくとも一方が網状であることを特徴とする請求項2に記載の粉末圧縮成型体用粉取装置。
  4. 前記隣接面の対の内角がπ/2ラジアン以上πラジアン未満であることを特徴とする請求項2に記載の粉末圧縮成型体用粉取装置。
  5. 前記粉末圧縮成型体用粉取装置が、前記収容筒部内に収容され前記収容筒部内に気体を供給する気体供給部をさらに備えており、
    前記気体供給部に、前記網状区間の内周面に対向し前記気体が噴出する気体噴出口が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の粉末圧縮成型体用粉取装置。
  6. 前記気体供給部が、
    前記収容筒部の回転軸方向に沿って延びるよう配置され、かつ、前記気体噴出口を有する管部と、
    前記管部の外周に配置され、前記気体供給部が前記収容筒部内に収容された際に前記収容筒部の内周面に外縁が沿い、かつ、前記収容筒部の回転時に前記収容筒部の内周面に接触して前記収容筒部と共に回転する螺旋部とを有しており、
    前記回転駆動部が、前記管部を介して前記収容筒部を回転駆動することを特徴とする請求項5に記載の粉末圧縮成型体用粉取装置。
  7. 前記管部に、互いの間隔が前記螺旋部のピッチ以下である複数の前記気体噴出口が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の粉末圧縮成型体用粉取装置。
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