JP2016042549A - 巻線型コイル部品の製造方法 - Google Patents

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Yuki Kitadai
裕樹 喜多代
康次 堀内
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康次 堀内
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Abstract

【課題】一方側鍔部と他方側鍔部の互いに対向する面側から逆の面側に向かって高さ寸法が徐々に大きくなるように傾斜した外部電極を備えた巻線型コイル部品を効率よく製造する。【解決手段】貫通孔12を備えた基材11に配設された粘着性および弾性を有する保持部材13にコア部材1を着脱可能に粘着保持させ、第1の押し出し部材21を押し出すことにより傾斜させたコア部材1の一方側鍔部3aの外部電極を形成すべき領域R1に電極ペースト膜17aを形成した後、第1の押し出し部材21を戻し、第2の押し出し部材22を押し出すことにより傾斜させたコア部材1の他方側鍔部3bの外部電極を形成すべき領域R2に電極ペースト膜17bを形成する。【選択図】図7B

Description

本発明は、コイル部品の製造方法に関し、詳しくは、柱状の巻芯部と、巻芯部の両端に設けられた一対の鍔部とを備えたコア部材と、一対の鍔部における一方側鍔部と他方側鍔部に形成された一対の外部電極と、巻芯部に巻回された巻線とを具備する巻線型コイル部品の製造方法に関する。
特許文献1には、例えば、図8に示すような巻線型コイル部品の製造方法が提案されている。
特許文献1に製造方法が提案されている図8の巻線型コイル部品100は、柱状の巻芯部102と巻芯部102の両端に設けられた一対の鍔部103(一方側鍔部103a、他方側鍔部103b)とを備えたコア部材101と、一対の鍔部103(一方側鍔部103a、他方側鍔部103b)に形成された一対の外部電極104a,104bと、巻芯部に巻回された巻線105とを備えており、外部電極104a,104bは、一方側鍔部103aと他方側鍔部103bの、巻線型コイル部品100が実装される実装対象(例えば、回路基板など)に近い領域に形成されている。
また、外部電極104a,104bは,磁界などの特性の低下や、コイル(巻線105)へのはんだの回り込みなどの問題が生じないように、一方側鍔部103aと他方側鍔部103bの対向面(内壁面)には電極が形成されず、一方側鍔部103aと他方側鍔部103bの対向面側から、端面側(外壁面)に向かって、外部電極104a,104bの形成高さが高くなるように形成されている。
そして、特許文献1には、図8に示すような巻線型コイル部品を製造するにあたって、上述のような外部電極(以下、「傾斜外部電極」ともいう)を形成する方法として、図9に示すように、外部電極形成用の電極ペースト108を溜めた浴槽109にコア部材(フェライトコア)101を浸漬することにより、一対の鍔部103(一方側鍔部103a、他方側鍔部103b)に、電極ペーストを塗布する工程、および電極ペーストを焼成する工程を経て、傾斜外部電極を形成する方法が示されている。
しかしながら,特許文献1の方法の場合、一方側鍔部に電極ペーストを塗布した後、コア部材を回転(回動)させて、他方側鍔部に電極ペーストを塗布することが必要になる。その場合、コア部材を1個ずつ、あるいは、一列ごとに複数個同時に保持して、一方側鍔部に電極ペーストを塗布した後、コア部材を逆側に傾けて(回動させて)、他方側鍔部を電極ペーストに浸漬することが必要になるため、一度に処理できるコア部材の数量が少なくなり、コストの増大を招くという問題点がある。
特開平9−219333号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、コア部材を構成する一方の鍔部と他方の鍔部の一対の鍔部の少なくとも一方に、一方の鍔部と他方の鍔部の互いに対向する面側から逆の面側に向かって高さ寸法が徐々に大きくなるように傾斜した外部電極(傾斜外部電極)が形成された構造を有する巻線型コイル部品であって、形状精度の高い傾斜外部電極を備えた、特性が良好で信頼性の高い巻線型コイル部品を効率よく製造できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の巻線型コイル部品の製造方法は、
柱状の巻芯部と、前記巻芯部の両端に設けられた一対の鍔部とを備えたコア部材と、前記一対の鍔部における一方側鍔部と他方側鍔部のそれぞれに形成された一対の外部電極と、前記巻芯部に巻回された巻線とを具備し、前記一対の外部電極のそれぞれが、前記一対の鍔部の互いに対向する面側から逆の面側に向かって高さ寸法が徐々に大きくなるように傾斜した構造を有する巻線型コイル部品の製造方法において、
貫通孔を備えた基材と、当該基材の一方主面に配設された、粘着性および弾性を有する保持部材とを有する保持治具における当該保持治具の表面に、前記コア部材を着脱可能に粘着保持させる保持工程と、
押し出し部材を、前記基材の前記貫通孔を経て、前記保持部材の裏面側から表面側に向かって押し出すことにより、前記保持部材の前記コア部材を保持する前記表面が前記基材の前記一方主面に対して所定の角度を持って傾斜するように前記保持部材を変形させ、前記コア部材の前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域が、前記他方側鍔部よりも、前記基材の前記一方主面から突出した姿勢とする姿勢調整工程と、
前記基材の前記一方主面から突出した前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域を電極ペーストに浸漬し、引き離すことにより、前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域に電極ペーストを付与する電極ペースト付与工程と
を備えていることを特徴としている。
本発明の第1の巻線型コイル部品の製造方法においては、
前記保持治具として、
貫通孔を設けたプレート状の基材と、
前記基材の前記一方主面に、所定領域が前記基材に固着するように配設された、粘着性および弾性を有し、前記コア部材を着脱可能に粘着保持する保持部材と、
前記貫通孔を経て、前記保持部材の所定領域を、裏面側から前記コア部材が粘着保持される表面側に向かって押し出して、前記コア部材の前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域が、前記他方側鍔部よりも、前記基材の前記一方主面から突出した姿勢とする押し出し部材と
を備えた保持治具を用いることが好ましい。
上述のように構成された保持治具を用いることにより、押し出し部材により、表面にコア部材を粘着保持した保持部材の所定の位置を押圧して、保持部材を変形させ、一対の鍔部のうちの一方側鍔部の外部電極を形成すべき領域が、他方側鍔部よりも、基材の一方主面からから突出した姿勢とすることが可能になり、意図する態様で確実に一方側鍔部の所定の領域に電極ペースト膜を確実に付与することが可能になり、本発明をより実効あらしめることができる。
また、本発明の第2の巻線型コイル部品の製造方法は、
柱状の巻芯部と、前記巻芯部の両端に設けられた一対の鍔部とを備えたコア部材と、前記一対の鍔部における一方側鍔部と他方側鍔部のそれぞれに形成された一対の外部電極と、前記巻芯部に巻回された巻線とを具備し、前記一対の外部電極のそれぞれが、前記一対の鍔部の互いに対向する面側から逆の面側に向かって高さ寸法が徐々に大きくなるように傾斜した構造を有する巻線型コイル部品の製造方法において、
貫通孔を備えた基材の一方主面に配設された、粘着性および弾性を有する保持部材の表面に、前記コア部材を着脱可能に粘着保持させる保持工程と、
第1の押し出し部材を、前記基材の前記貫通孔を経て、前記保持部材の裏面側から表面側に向かって押し出すことにより、前記保持部材の前記コア部材を保持する前記表面が前記基材の前記一方主面に対して所定の角度を持って傾斜するように前記保持部材を変形させ、前記コア部材の前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域が、前記他方側鍔部よりも、前記基材の前記一方主面から突出した姿勢とする第1の姿勢調整工程と、
前記基材の前記一方主面から突出した前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域を電極ペーストに浸漬し、引き離すことにより、前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域に電極ペーストを付与する第1の電極ペースト付与工程と、
前記第1の電極ペースト付与工程の後に、前記保持部材の裏面側から表面側に向かって押し出していた前記第1の押し出し部材を元の位置に戻して、前記保持部材の前記コア部材を保持する前記表面が前記基材の前記一方主面と平行な状態にした後、前記第1の押し出し部材により押し出す位置とは異なる前記保持部材の所定の位置を、第2の押し出し部材により、前記基材の前記貫通孔を経て、前記保持部材の裏面側から表面側に向かって押し出すことにより、前記保持部材の前記表面が前記基材の前記一方主面に対して所定の角度を持って傾斜するように前記保持部材を変形させ、前記コア部材の前記他方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域が、前記一方側鍔部よりも、前記基材の前記一方主面から突出した姿勢とする第2の姿勢調整工程と、
前記基材の前記一方主面から突出した前記他方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域を電極ペーストに浸漬し、引き離すことにより、前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域に電極ペーストを付与する第2の電極ペースト付与工程と
を備えていることを特徴としている。
また、本発明の第2の巻線型コイル部品の製造方法においては、
前記保持治具として、
貫通孔を設けたプレート状の基材と、
前記基材の前記一方主面に、所定領域が前記基材に固着するように配設された、粘着性および弾性を有し、前記コア部材を着脱可能に粘着保持する保持部材と、
前記貫通孔を経て、前記保持部材の所定領域を、裏面側から前記コア部材が粘着保持される表面側に向かって押し出して、前記コア部材の前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域が、前記他方側鍔部よりも、前記基材の前記一方主面から突出した姿勢とする第1の押し出し部材と、
前記貫通孔を経て、前記保持部材の他の所定領域を、裏面側から前記コア部材が粘着保持される表面側に向かって押し出して、前記コア部材の前記他方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域が、前記一方側鍔部よりも、前記基材の前記一方主面から突出した姿勢とする第2の押し出し部材と
を備えた保持治具を用いることが好ましい。
上記構成を備えた保持治具を用いることにより、第1の押し出し部材により、表面にコア部材を粘着保持した保持部材の所定の位置を押圧して、保持部材を変形させ、一対の鍔部のうちの一方側鍔部の外部電極を形成すべき領域が、他方側鍔部よりも、基材の一方主面から突出した姿勢とすることが可能になり、また、第2の押し出し部材により、表面にコア部材を粘着保持した保持部材の所定の位置を押圧して、保持部材を変形させ、一対の鍔部のうちの他方側鍔部の外部電極を形成すべき領域が、一方側鍔部よりも、基材の一方主面からから突出した姿勢とすることが可能になり、意図する態様で確実に一方側鍔部および他方側鍔部の所定の領域に電極ペースト膜を確実に付与することが可能になり、本発明をより実効あらしめることができる。
本発明の第1の巻線型コイル部品の製造方法は上述のように構成されており、 貫通孔を備えた基材の一方主面に配設された、粘着性および弾性を有する保持部材の表面に、コア部材を着脱可能に粘着保持させ、押し出し部材を、貫通孔を経て、保持部材の裏面側から表面側に向かって押し出すことにより、保持部材のコア部材を保持する表面が基材の一方主面に対して所定の角度を持って傾斜するように保持部材を変形させ、コア部材の一対の鍔部のうちの一方側鍔部の外部電極を形成すべき領域が、他方側鍔部よりも、基材の一方主面から突出した姿勢として、突出した一方側鍔部の外部電極を形成すべき領域を電極ペーストに浸漬して電極ペーストを付与するようにしているので、少なくとも一方の鍔部に上述の傾斜外部電極を効率よく形成することが可能になる。
また、押し出し部材の形状、寸法、基材の貫通孔の位置や寸法を調整することで、保持部材の面積あたりの処理個数を増やすことが可能になる。
その結果、上述のような従来の方法に比べて、設備を大きくすることなく、取り個数を増やすことが可能になり、生産性を向上させるとともに、巻線型コイル部品の製造コストの削減を図ることができる。
また、本発明の第2の巻線型コイル部品の製造方法は、上述のように構成されており、第1の押し出し部材で、粘着性および弾性を有する保持部材の所定の領域を裏面側から表面側に押し出し、保持部材の表面を傾斜させ、保持部材に粘着保持されたコア部材を傾けて一方側鍔部を突出させ、電極ペーストに浸漬することにより外部電極を形成すべき領域に電極ペーストを付与して一方側鍔部に斜めに電極ペースト膜を形成した後、第2の押し出し部材で、粘着性および弾性を有する保持部材の所定の領域を裏面側から表面側に押し出し、保持部材の表面を傾斜させ、保持部材に粘着保持されたコア部材を傾けて他方側鍔部を突出させ、同様にして他方側鍔部に斜めに電極ペースト膜を形成するようにしているので、一対の鍔部のそれぞれに上述の傾斜外部電極を効率よく形成することが可能になる。
したがって、一方側鍔部に電極ペースト膜を形成した後に、コア部材を回動させて持ち替える動作を必要とせずに、第2の押し出し部材を押し出すだけで他方側鍔部に電極ペースト膜を形成することが可能になり、上記従来の方法に比べてタクトタイムを短くして生産性を向上させることができる。
本発明の方法により製造される巻線型コイル部品の一例を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 本発明の巻線型コイル部品の製造方法を実施するのに用いた保持治具の構成を説明するための要部正面断面図である。 本発明の巻線型コイル部品の製造方法を実施する際に保持治具にコア部材を保持させた状態を示す図であり(a)は正面図、(b)は下面図である。 第1の押し出し部材を押し出して、保持治具に保持させたコア部材を傾斜させ、一方側鍔部の外部電極を形成すべき領域を、他方側鍔部よりも、基材の一方主面からから突出させた状態を示す図である。 図4に示す状態で保持したコア部材の一方側鍔部の外部電極を形成すべき領域を電極ペーストに浸漬している状態を示す図である。 図5Aに示すように電極ペーストに浸漬したコア部材を引き上げた状態を示す図である。 第2の押し出し部材を押し出して、保持治具に保持させたコア部材を傾斜させ、他方側鍔部の外部電極を形成すべき領域を、一方側鍔部よりも、基材の一方主面からから突出させた状態を示す図である。 コア部材の他方側鍔部の外部電極を形成すべき領域を電極ペーストに浸漬している状態を示す図である。 図7Aに示すように電極ペーストに浸漬したコア部材を引き上げた状態を示す図である。 従来の巻線型コイル部品の製造方法により製造される巻線型コイル部品を示す図である。 図8の巻線型コイル部品の製造方法を示す図である。
以下に本発明の実施の形態を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
[実施形態1]
この実施形態1では、図1(a),(b)に示すような構造を有する巻線型コイル部品(巻線型インダクタ)の製造方法を、コア部材に外部電極を形成する工程に重点をおいて説明する。
なお、この実施形態1で製造される巻線型コイル部品10は、柱状の巻芯部2と該巻芯部2の両端に連接された一対の鍔部(一方側鍔部3a、他方側鍔部3b)とを有するコア部材1と、コア部材1の一方側鍔部3aおよび他方側鍔部3bに配設された一対の外部電極(外部電極4a,4b)と、巻芯部2に巻回された巻線5とを備えている。巻線5の両端は、はんだなどにより外部電極4a,4bに接続されている。
そして、外部電極4a,4bは,磁界などの特性の低下や、コイル(巻線5)へのはんだの回り込みなどの問題が生じないように、一方側鍔部3aと他方側鍔部3bの対向面(内壁面)には電極が形成されず、一方側鍔部3aと他方側鍔部3bの対向面側から、端面側(外壁面)に向かって、外部電極4a,4bの形成高さが高くなるように、すなわち、一方側鍔部3aと他方側鍔部3bの側面における外部電極の上辺が傾斜した態様で形成されている。なおここでは、内壁面に電極が形成されていない例を示したが、電極構造はそれに限定されず、外壁面よりも内壁面の外部電極4a、4bの形成高さが低ければ、内壁面にも電極が形成されていてもよい。
また、コア部材1の構成材料としては、セラミックス系材料(例えば、アルミナ、フェライトなど)や、金属磁性体材料などを用いることが可能である。
また、外部電極4a,4bを構成する材料としては銀、銅などを用いることが可能である。
また、本発明は、エポキシ樹脂などの熱硬化樹脂を主成分とする保護部材により巻線5を保護するようにした巻線型コイル部品を製造する場合にも適用することが可能である。
次に、この巻線型コイル部品10の製造方法について説明する。
まず、図1(a),(b)に示すような、巻芯部2と該巻芯部2の両端に連接された一対の鍔部(一方側鍔部3a、他方側鍔部3b)とを有するコア部材1を用意する。
次に、以下に説明する手順で外部電極4a,4b(図1(a),(b))を形成する。
外部電極を形成するにあたっては、まず、コア部材1を保持するための保持治具として、以下に説明するような保持治具20を用意する(図2、図3(a),(b)参照)。
保持治具20は、貫通孔12を設けたプレート状の基材11と、基材11の一方主面11aに、所定領域が基材11に固着するように配設された、粘着性および弾性を有し、コア部材1を着脱可能に粘着保持する保持部材13を備えている。なお、基材11は保持機構15に保持されている。
また、保持治具20は、上記基材11に設けた貫通孔12を経て、保持部材13の所定領域を、裏面側からコア部材1が粘着保持された表面側に向かって押し出して、コア部材1の一対の鍔部のうちの一方の鍔部(一方側鍔部)3aの外部電極4(4a)(図1(a))を形成すべき領域R1が、他方の鍔部(他方側鍔部)3bよりも、基材11の一方主面11aから突出した姿勢とする第1の押し出し部材21と、貫通孔12を経て、保持部材13の他の所定領域を、裏面側からコア部材1が粘着保持された表面側に向かって押し出して、コア部材1の他方側鍔部3bの外部電極4(4b)を形成すべき領域R2が、一方側鍔部3aよりも、基材11の一方主面11aから突出した姿勢とする第2の押し出し部材22を備えている。
なお、保持治具20は、図3(a),(b)に示すように、複数個のコア部材1をマトリックス状に保持することができるように構成されており、各コア部材10を取り扱うための第1の押し出し部材21および第2の押し出し部材22は、図3(b)に示すように、コア部材1の列ごとにそれぞれ一つずつ、所定の位置に配設されている。
次に、上述の保持治具20を用いて、コア部材1に外部電極4を形成する方法について説明する。
まず、図2,図3に示すように、上記保持治具20の粘着性および弾性を有する保持部材13の表面に、コア部材1を着脱可能に粘着保持させる。
それから、図4に示すように、第1の押し出し部材21を基材11の貫通孔12を経て、保持部材13の裏面側から表面側に向かって押し出す。
これにより、保持部材13のコア部材1を保持する表面が、基材11の一方主面11aに対して所定の角度を持って傾斜するように保持部材13を変形させ、コア部材1の一方側鍔部3aの外部電極(4a(図1参照))を形成すべき領域R1が、他方側鍔部3bよりも、基材11の一方主面11aからから突出した姿勢とする。
次に、図5Aに示すように、基材11の一方主面11aから突出した一方側鍔部3aの外部電極4a(図1(a))を形成すべき領域R1を、テーブル16上に展開させた電極ペースト17に浸漬し、引き離すことにより、図5Bに示すように、一方側鍔部3aの外部電極を形成すべき領域R1に電極ペースト膜17aを形成する。
次に、保持部材13の裏面側から表面側に向かって押し出していた第1の押し出し部材21を元の位置に戻して、保持部材13のコア部材1を保持する表面が基材11の一方主面11aと平行な状態にする(すなわち、保持部材13の形状を復帰させる)。それから、図6に示すように、先の工程で第1の押し出し部材21により押し出した位置とは異なる保持部材13の所定の位置を、第2の押し出し部材22により、基材11の貫通孔12を経て、保持部材13の裏面側から表面側に向かって押し出す。
これにより、保持部材13のコア部材1を保持する表面が、基材11の一方主面11aに対して所定の角度を持って傾斜するように保持部材13を変形させ、コア部材1の他方側鍔部3bの外部電極4b(図1)を形成すべき領域R2が、一方側鍔部3aよりも、基材11の一方主面11aからから突出した姿勢とする。
そして、図7Aに示すように、基材11の一方主面11aから突出した他方側鍔部3bの外部電極4b(図1(a))を形成すべき領域R2を、テーブル16上に展開させた電極ペースト17に浸漬し、引き離すことにより、図7Bに示すように、他方側鍔部3aの外部電極4bを形成すべき領域R2に電極ペースト膜17bを形成する。
そして、形成した電極ペースト膜17a,17bを乾燥させた後、コア部材を焼成して、電極ペーストを焼き付けることにより、図1に示すように、一方側鍔部3aおよび他方側鍔部3bに所定の形状を有する一対の外部電極(傾斜外部電極)4a,4bを備えたコア部材1を得る。
そして、コア部材1の巻芯部2に巻線5を巻回し、巻線5の両端を、はんだなどにより外部電極4a,4bに接続する。これにより、図1に示すような構造を有する巻線型コイル部品10が得られる。
上述のように、この実施形態1の巻線型コイル部品の製造方法によれば、第1の押し出し部材を押し出すことにより傾斜させたコア部材の一方側鍔部に電極ペースト膜を形成した後に、コア部材を回動させて持ち替える動作を必要とせずに、第1の押し出し部材を戻して、第2の押し出し部材を押し出すだけで他方側鍔部に電極ペースト膜を形成することが可能になるため、従来の方法に比べてタクトタイムを短くして、形状精度の高い外部電極を備えた巻線型コイル部品を効率よく製造することができる。
なお、上述の実施形態1では、一方側鍔部の外部電極を形成すべき領域および他方側鍔部の外部電極を形成すべき領域に電極ペースト膜を形成するようにした場合について説明したが、一方側鍔部および他方側端部のいずれか一方の外部電極を形成すべき領域にのみ電極ペースト膜を形成するように構成することも可能である。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、コア部材の具体的な構成、粘着性および弾性を有する保持部材を構成する材料の種類、押し出し部材(第1の押し出し部材および第2の押し出し部材)の具体的な構成、姿勢調整工程の押し出し部材の動作、電極ペースト付与工程における電極ペーストの付与方法などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
1 コア部材
2 巻芯部
3a 一対の鍔部を構成する一方側鍔部
3b 一対の鍔部を構成する他方側鍔部
4a,4b 一対の外部電極
5 巻線
10 巻線型コイル部品
11 基材
11a 基材の一方主面
12 貫通孔
13 保持部材
15 保持機構
16 テーブル
17 電極ペースト
17a 電極ペースト膜
17b 電極ペースト膜
20 保持治具
21 第1の押し出し部材
22 第2の押し出し部材
R1 一方側鍔部の外部電極を形成すべき領域
R2 他方側鍔部の外部電極を形成すべき領域

Claims (4)

  1. 柱状の巻芯部と、前記巻芯部の両端に設けられた一対の鍔部とを備えたコア部材と、前記一対の鍔部における一方側鍔部と他方側鍔部のそれぞれに形成された一対の外部電極と、前記巻芯部に巻回された巻線とを具備し、前記一対の外部電極のそれぞれが、前記一対の鍔部の互いに対向する面側から逆の面側に向かって高さ寸法が徐々に大きくなるように傾斜した構造を有する巻線型コイル部品の製造方法において、
    貫通孔を備えた基材と、当該基板の一方主面に配設された、粘着性および弾性を有する保持部材とを有する保持治具における当該保持部材の表面に、前記コア部材を着脱可能に粘着保持させる保持工程と、
    押し出し部材を、前記基材の前記貫通孔を経て、前記保持部材の裏面側から表面側に向かって押し出すことにより、前記保持部材の前記コア部材を保持する前記表面が前記基材の前記一方主面に対して所定の角度を持って傾斜するように前記保持部材を変形させ、前記コア部材の前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域が、前記他方側鍔部よりも、前記基材の前記一方主面から突出した姿勢とする姿勢調整工程と、
    前記基材の前記一方主面から突出した前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域を電極ペーストに浸漬し、引き離すことにより、前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域に電極ペーストを付与する電極ペースト付与工程と
    を備えていることを特徴とする巻線型コイル部品の製造方法。
  2. 前記保持治具として、
    貫通孔を設けたプレート状の基材と、
    前記基材の前記一方主面に、所定領域が前記基材に固着するように配設された、粘着性および弾性を有し、前記コア部材を着脱可能に粘着保持する保持部材と、
    前記貫通孔を経て、前記保持部材の所定領域を、裏面側から前記コア部材が粘着保持される表面側に向かって押し出して、前記コア部材の前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域が、前記他方側鍔部よりも、前記基材の前記一方主面から突出した姿勢とする押し出し部材と
    を備えた保持治具を用いることを特徴とする請求項1記載の巻線型コイル部品の製造方法。
  3. 柱状の巻芯部と、前記巻芯部の両端に設けられた一対の鍔部とを備えたコア部材と、前記一対の鍔部における一方側鍔部と他方側鍔部のそれぞれに形成された一対の外部電極と、前記巻芯部に巻回された巻線とを具備し、前記一対の外部電極のそれぞれが、前記一対の鍔部の互いに対向する面側から逆の面側に向かって高さ寸法が徐々に大きくなるように傾斜した構造を有する巻線型コイル部品の製造方法において、
    貫通孔を備えた基材と、当該基材の一方主面に配設された、粘着性および弾性を有する保持部材とを有する保持治具における当該保持部材の表面に、前記コア部材を着脱可能に粘着保持させる保持工程と、
    第1の押し出し部材を、前記基材の前記貫通孔を経て、前記保持部材の裏面側から表面側に向かって押し出すことにより、前記保持部材の前記コア部材を保持する前記表面が前記基材の前記一方主面に対して所定の角度を持って傾斜するように前記保持部材を変形させ、前記コア部材の前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域が、前記他方側鍔部よりも、前記基材の前記一方主面から突出した姿勢とする第1の姿勢調整工程と、
    前記基材の前記一方主面から突出した前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域を電極ペーストに浸漬し、引き離すことにより、前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域に電極ペーストを付与する第1の電極ペースト付与工程と、
    前記第1の電極ペースト付与工程の後に、前記保持部材の裏面側から表面側に向かって押し出していた前記第1の押し出し部材を元の位置に戻して、前記保持部材の前記コア部材を保持する前記表面が前記基材の前記一方主面と平行な状態にした後、前記第1の押し出し部材により押し出す位置とは異なる前記保持部材の所定の位置を、第2の押し出し部材により、前記基材の前記貫通孔を経て、前記保持部材の裏面側から表面側に向かって押し出すことにより、前記保持部材の前記表面が前記基材の前記一方主面に対して所定の角度を持って傾斜するように前記保持部材を変形させ、前記コア部材の前記他方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域が、前記一方側鍔部よりも、前記基材の前記一方主面から突出した姿勢とする第2の姿勢調整工程と、
    前記基材の前記一方主面から突出した前記他方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域を電極ペーストに浸漬し、引き離すことにより、前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域に電極ペーストを付与する第2の電極ペースト付与工程と
    を備えていることを特徴とする巻線型コイル部品の製造方法。
  4. 前記保持治具として、
    貫通孔を設けたプレート状の基材と、
    前記基材の前記一方主面に、所定領域が前記基材に固着するように配設された、粘着性および弾性を有し、前記コア部材を着脱可能に粘着保持する保持部材と、
    前記貫通孔を経て、前記保持部材の所定領域を、裏面側から前記コア部材が粘着保持される表面側に向かって押し出して、前記コア部材の前記一方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域が、前記他方側鍔部よりも、前記基材の前記一方主面から突出した姿勢とする第1の押し出し部材と、
    前記貫通孔を経て、前記保持部材の他の所定領域を、裏面側から前記コア部材が粘着保持される表面側に向かって押し出して、前記コア部材の前記他方側鍔部の前記外部電極を形成すべき領域が、前記一方側鍔部よりも、前記基材の前記一方主面から突出した姿勢とする第2の押し出し部材と
    を備えた保持治具を用いることを特徴とする請求項3記載の巻線型コイル部品の製造方法。
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