JP2016042279A - 自動電圧調整装置 - Google Patents

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憲太郎 藤本
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紀明 白土
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南洋 平野
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Abstract

【課題】直列変圧器の一次巻線に過電圧が誘起した時に電磁接触器の接点を通して一次巻線を短絡することにより、一次巻線に接続されている回路を保護する自動電圧調整装置において、電磁接触器の操作電圧が喪失した場合にも保護動作を行うことを可能にする。【解決手段】保護用開閉器としてb接点501uを主回路接点として有する電磁接触器5uを用いる。電磁接触器5uを制御する制御部6は、直列変圧器1uの一次巻線の両端の電圧が正常な範囲にあることを検出しているときに電磁接触器5uを励磁して接点501uをオフ状態に保ち、直列変圧器1uの一次巻線の両端に異常過電圧が発生したことを検出したときに電磁接触器5の励磁を解いて接点501uを閉じるように構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、配電系統に設置される自動電圧調整装置に関するものである。
配電系統に設置される自動電圧調整装置として、特許文献1に示されているように、線路に並列に接続されるタップ付きの調整変圧器と、調整変圧器のタップを切り換えるタップ切換装置と、調整変圧器の出力電圧が調整電圧として一次巻線に印加され、二次巻線が線路に直列に接続される直列変圧器とを備えたものが用いられている。
図3は、従来のこの種の自動電圧調整装置の一相分の構成を示したものである。同図において1は一次巻線1p及び二次巻線1sを有して、二次巻線1sが配電線2に直列に接続された直列変圧器、3は一次巻線3p及びタップ付の二次巻線3sを有して、一次巻線3pが線路に並列に接続された調整変圧器である。また4は、調整変圧器3の二次巻線に設けられているタップの中から通電タップとして選択するタップを配電線に負荷電流が流れている状態で切り換える負荷時タップ切換器(OLTC:On Load Tap Changer )であり、負荷時タップ切換器4により選択されているタップを通して出力される調整変圧器3の出力電圧が、直列変圧器1の一次巻線1pに調整電圧として印加されている。
この種の自動電圧調整装置においては、負荷時タップ切換器4でタップ選択用のスイッチが破損したり、配線が断線する等して、直列変圧器1の一次巻線1pから負荷時タップ切換器4側を見た回路が(直列変圧器の一次側が)開放状態になった際に、直列変圧器の二次巻線1sを通して流れる系統の負荷電流が直列変圧器の励磁電流となって、直列変圧器の一次巻線に異常過電圧Vaが発生する。この過電圧が負荷時タップ切換器4に印加されると、負荷時タップ切換器を構成している部品が破損するおそれがある。特に、特許文献1に示されているように、負荷時タップ切換器4に設けられているタップ選択用のスイッチとしてサイリスタのような半導体スイッチが用いられている場合には、該半導体スイッチのうち、開路状態にあるスイッチが過電圧の印加により容易に破損してしまう。
そこで、特許文献1には特に記載されていないが、この種の自動電圧調整装置では、直列変圧器の一次巻線に保護用開閉器の主回路接点を並列に接続して、直列変圧器の一次巻線に異常過電圧が誘起したときに、保護用開閉器の接点を閉路状態にすることにより直列変圧器の一次巻線を短絡して、負荷時タップ切換器を保護するようにしている。図3に示した例では、a接点501′を主回路接点として有する機械ラッチ式の電磁接触器5′を保護用開閉器として用い、この電磁接触器の接点501′を直列変圧器の一次巻線1pに対して並列に接続している。機械ラッチ式の電磁接触器は、投入コイルと引き外しコイルとからなる励磁コイルを備えていて、投入コイルが励磁された際に接点501′を閉路状態にするとともに、該接点501′を機械的にラッチして、引き外しコイルが励磁されるまでの間その閉路状態を保持するようになっている。
電磁接触器としては、励磁コイルに印加する操作電圧として直流電圧を用いる直流操作形のものと、励磁コイルに印加する操作電圧として交流電圧を用いる交流操作形のものとがあるが、操作電源喪失時にも投入操作を行う必要があることから、従来の自動電圧調整装置では、保護用開閉器として、操作電源喪失直後にも蓄えた電荷で投入可能である直流操作形の電磁接触器を専ら用いていた。なお、直流操作型の電磁接触器の方が動作スピードが速いというメリットもある。
電磁接触器5′を制御するために、制御部6′が設けられる。直列変圧器1の一次巻線1pの両端の電圧の情報を制御部6′に与えるため、一次巻線1pの両端に計器用変圧器(PT)7の一次巻線が接続され、この計器用変圧器の二次巻線に得られる電圧が制御部6′に入力されている。図示の例では、電磁接触器5′の励磁コイル(図示せず。)に与える直流操作電圧を得るために、調整変圧器3に三次巻線3tが設けられ、この三次巻線に誘起する交流電圧が直流操作用電源回路8′に入力されている。直流操作用電源回路8′は、三次巻線3tの出力電圧を直流電圧に変換する回路からなっていて、直流操作用電源回路8′が出力する直流電圧が直流操作電圧として制御部6′に与えられている。また三次巻線3tの出力電圧を一定の直流電圧に変換する制御電源回路9が設けられ、この制御電源回路9の出力電圧が制御部6′の電源端子に印加されている。直流操作用電源回路8′と三次巻線3tとにより電磁接触器5′に操作電圧を与える直流操作電源が構成され、制御電源回路9と三次巻線3tとにより制御部6′に電源電圧を与える制御電源が構成されている。
制御部6′は、制御電源回路9から直流電源電圧が与えられることにより動作状態になって、計器用変圧器7の出力電圧から直列変圧器1の一次巻線に異常過電圧が発生したことを検出した時に、直流操作用電源回路8′から与えられている直流操作用電圧を電磁接触器5′の励磁コイルに印加する。これにより電磁接触器5′の接点501′を閉路状態にし、接点501′を通して直列変圧器1の一次巻線を短絡することにより負荷時タップ切換器4を過電圧から保護する。
上記のように、ラッチ機能を有する電磁接触器5′を保護用開閉器として用いると、直列変圧器の一次巻線1pに過電圧が誘起したことが検出されたときに電磁接触器5′を一度閉路状態にすることができれば、その後制御部6′が破損したり、直流操作用電源回路8′の出力が喪失したりして電磁接触器5′に操作用電圧を印加することができない状態が生じた場合でも、接点501′を閉路状態に保持して、保護が働いた状態を維持することができる。
従来の自動電圧調整装置では、電磁接触器5′として直流操作形のものを用い、直流操作用電源回路8′を用意しておくことが必要であった。一般に、直流操作形の電磁接触器を動作させるためには、大きな操作用電力を必要とし、また操作電源喪失直後も操作可能とするため、直流操作用電源回路8′は、大容量のスイッチング電源回路や、大容量の電解コンデンサを出力コンデンサとして用いた大形の整流電源回路により構成する必要があった。
特開平8−335121号公報
上記のように、従来の自動電圧調整装置では、保護用開閉器を構成する電磁接触器5′に設けられた主回路接点501′がa接点であったため、過電圧発生時に直流操作用電源回路8′が故障していた場合や、制御部6′を動作させるための制御電源回路が故障していた場合、或いは制御部6′自体が故障していた場合に保護動作を行うことができず、直列変圧器の一次巻線に異常過電圧が誘起した場合に負荷時タップ切換器4が破壊するのを防ぐことができないという問題があった。
また従来の自動電圧調整装置では、保護用開閉器を構成する電磁接触器として、大きな操作用電力を必要とする直流操作形のものを用いていたため、直流操作用電源回路8′の大型化を招くだけでなく、そのコストが高くなるという問題があった。また大容量の電解コンデンサを出力コンデンサとして用いた整流電源回路により直流操作用電源回路8′を構成した場合には、コンデンサの寿命が短いため、配電設備の耐用寿命期間内にその点検や交換を何回も行うことが必要になって、メンテナンスに要する費用が高くなるという問題があった。
従来の自動電圧調整装置ではまた、直列変圧器の一次側が開放状態になって直列変圧器の一次巻線に異常過電圧が発生した場合に、異常過電圧の発生からどの程度の時間内で短絡保護動作を完了すれば負荷時タップ切換器を確実に保護することができるのか明確な検証が行われていなかったため、自動電圧調整装置の保護システムを設計する上での指針が存在せず、その設計が容易でないという問題があった。
本発明の主な目的は、直列変圧器の一次側が開放状態になる事故が発生した際にその一次巻線に誘起する異常過電圧に対して負荷時タップ切換器側の回路を保護する保護動作を、異常過電圧発生時に電磁接触器の操作用電源回路が故障していた場合や、電磁接触器を制御する制御部が働かなかった場合でも確実に行わせることができるようにした自動電圧調整装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、直列変圧器の一次巻線に誘起した異常過電圧に対して負荷時タップ切換器側の回路を保護する保護動作を、電磁接触器の操作用電源の大形化を招いたり、メンテナンスに要するコストの上昇を招いたりすることなく行わせることができる自動電圧調整装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、自動電圧調整装置において、直列変圧器の一次巻線に誘起する異常過電圧に対して負荷時タップ切換器の保護を図るシステムの設計を容易にするための指針を提供することにある。
本発明は、線路に並列に接続されるタップ付きの調整変圧器と、調整変圧器のタップを切り換えるタップ切換装置と、調整変圧器の出力電圧が調整電圧として一次巻線に印加され、二次巻線が線路に直列に接続される直列変圧器と、直列変圧器の一次巻線に対して並列に接続された主回路接点を有する保護用開閉器と、直列変圧器の一次巻線の両端に異常過電圧が発生したことが検出された時に前記主回路接点を閉じるように保護用開閉器を制御する制御部とを備えた自動電圧調整装置を対象とする。
本明細書には、前記の目的を達成するために、少なくとも以下に示す第1の発明ないし第6の発明が開示される。
本明細書に開示された第1の発明においては、b接点を主回路接点として有する電磁接触器を保護用開閉器として用い、該電磁接触器のb接点を直列変圧器の一次巻線に対して並列に接続する。制御部は、直列変圧器の一次巻線の両端の電圧が正常な範囲にあることを検出しているときに電磁接触器を励磁し、直列変圧器の一次巻線の両端に異常過電圧が発生したことを検出したときに電磁接触器の励磁を解くように構成されている。
上記のように、b接点を主回路接点として有する電磁接触器を保護用開閉器として用いて、該電磁接触器のb接点を直列変圧器の一次巻線に並列接続しておくと、異常過電圧発生時に操作用電源や制御部が故障した場合でも、直列変圧器の一次巻線を短絡した状態に保持することができるため、負荷時タップ切換器の保護の万全を期することができる。
本明細書に開示された第2の発明においては、電磁接触器として、交流操作形の電磁接触器(励磁コイルに印加する操作電圧が交流電圧である電磁接触器)を用いる。
保護用開閉器として交流操作形の電磁接触器を用いれば、大容量の直流操作用電源回路を必要としないため、操作用電源が大形になるのを防ぐことができる。また電磁接触器に操作電圧を与える電源として寿命が短い電界コンデンサを備えた直流電源を用いる必要がないため、自動電圧調整装置のメンテナンスに要するコストの削減を図ることができる。
本明細書に開示された第3の発明では、調整変圧器の二次巻線の一端と他端との間に少なくとも一つのタップが設けられ、負荷時タップ切換器は、調整変圧器の二次巻線の一端と直列変圧器の一次巻線の一端との間及び各タップと直列変圧器の一次巻線の一端との間にそれぞれ接続された複数のタップ選択用スイッチと、直列変圧器の一次巻線の両端に橋絡用スイッチを通して並列に接続された限流抵抗器とを備えて、橋絡用スイッチを一時的に閉路状態にすることにより直列変圧器の一次巻線の両端が開放状態になるのを防ぎつつ、閉路状態にするタップ選択用スイッチを切り換えることにより調整変圧器から直列変圧器の一次巻線に印加する調整電圧を切り換えるように構成されている。この場合、タップ選択用スイッチ及び橋絡用スイッチは、スイッチ素子としてサイリスタを用いたサイリスタスイッチにより構成される。
本明細書に開示された第4の発明においても、調整変圧器の二次巻線の一端と他端との間に少なくとも一つのタップが設けられる。本発明においては、負荷時タップ切換器が、調整変圧器の二次巻線の一端と直列変圧器の一次巻線の一端との間及び各タップと直列変圧器の一次巻線の一端との間にそれぞれ挿入された複数のタップ選択用スイッチと、調整変圧器の二次巻線の他端と直列変圧器の一次巻線の他端との間に接続された第1の極性切換用スイッチと、調整変圧器の二次巻線の一端と直列変圧器の一次巻線の他端との間に接続された第2の極性切換用スイッチと、直列変圧器の一次巻線の両端に橋絡用スイッチを通して並列に接続された限流抵抗器とを備えて、橋絡用スイッチを一時的に閉路状態にすることにより直列変圧器の一次巻線の両端が開放状態になるのを防ぎつつ、閉路状態にするタップ選択用スイッチと閉路状態にする極性切換用スイッチの組み合わせを切り換えることにより調整変圧器から直列変圧器の一次巻線に印加する調整電圧を切り換えるように構成される。この場合も、タップ選択用スイッチ、各極性切換用スイッチ及び橋絡用スイッチは、サイリスタスイッチにより構成される。
本明細書に開示された第5の発明は、上記第3の発明又は第4の発明に適用されるもので、本発明においては、直列変圧器の一次巻線の両端に異常過電圧が発生した直後から電磁接触器のb接点を閉じた状態にするまでの時間を20msec以上200msec以下とするように制御部及び(又は)電磁接触器を構成する。
第3の発明又は第4の発明のように負荷時タップ切換器が構成される場合、直列変圧器の一次巻線の両端に異常過電圧が発生した後、電磁接触器のb接点が閉路状態に復帰するまでに要する時間が短すぎると、電磁接触器のb接点と未だ閉路状態にある負荷時タップ切換器内のタップ選択用スイッチとを通してタップ間短絡事故が生じるおそれがあるが、本発明者が行った検証の結果、上記のように、直列変圧器の一次巻線の両端に異常過電圧が発生した直後から電磁接触器のb接点を閉じた状態にするまでの時間を20msec以上にするように制御部及び(又は)電磁接触器を構成しておくと、タップ間短絡事故が発生するのを防ぐことができることが確認された。
また本発明者が行った検証の結果から、サイリスタスイッチは、開路状態にあるときに直列変圧器の一次巻線から過電圧が印加される時間が200msec以下であれば破壊することがないことが確認された。従って、上記のように、直列変圧器の一次巻線の両端に異常過電圧が発生した直後から電磁接触器のb接点を閉じた状態にするまでの時間を200msec以下とするように構成しておけば、サイリスタスイッチが破壊するのを防ぐことができる。
上記サイリスタスイッチとしては、サイリスタをスイッチング素子とした、双方向性を有するソリッドステートコンタクタを用いることができる。
本発明で用いる「電磁接触器」は、所定の通電性能を有して電磁石により駆動されるb接点を主回路接点(主回路電流を流す接点)として備えて、電磁石を励磁することにより該b接点を開路状態にし,電磁石の励磁を解くことにより、該b接点を閉路状態に復帰させるように構成された開閉器(電磁的に操作される開閉器)であればよく、市販される際に電磁接触器の名称で分類されるものであるか否かは問わない。
本発明によれば、b接点を主回路接点として有する電磁接触器を保護用開閉器として用いて、該電磁接触器のb接点を直列変圧器の一次巻線に並列接続したので、直列変圧器の一次側が開放された状態になって、直列変圧器の一次巻線に異常過電圧が発生する事故が生じた時に、操作用電源や制御部が故障していた場合でも、直列変圧器の一次巻線を短絡した状態に保持することができ、負荷時タップ切換器の保護の万全を期することができる。
本発明において、保護用開閉器として交流操作形の電磁接触器を用いた場合には、大容量の直流操作用電源回路を必要としないため、操作用電源が大形になるのを防ぐことができる。また電磁接触器に操作電圧を与える電源として寿命が短い電界コンデンサを備えた直流電源を用いる必要がないため、自動電圧調整装置のメンテナンスに要するコストの削減を図ることができる。
本発明において、直列変圧器の一次巻線の両端に異常過電圧が発生した直後から電磁接触器のb接点を閉じた状態にするまでの時間を20msec以上200msec以下とするように構成した場合には、電磁接触器のb接点が閉路状態に復帰するまでに要する時間が短くなりすぎて、電磁接触器のb接点と未だ閉路状態にある負荷時タップ切換器内のタップ選択用スイッチとを通してタップ間短絡事故が生じるのを防ぐことができ、また、開路状態にあるサイリスタスイッチが過電圧の印加により破壊するのを防ぐことができる。本発明によれば、保護用開閉器を構成する電磁接触器が満たすべき動作条件を明確にすることができるため、電磁接触器の選定及び電磁接触器を制御する制御部の設計を容易にすることができる。
本発明の一実施形態の構成を示した回路図である。 図1に示した実施形態の一相分の構成を示した回路図である。 従来の自動電圧調整装置の一相分の構成を示した回路図である。
以下図面を参照して本発明の一実施形態につき詳細に説明する。
図1は、本発明に係る自動電圧調整装置の一実施形態の全体的な構成を示したものである。同図において、1u〜1wはそれぞれU,V,W三相の直列変圧器、2u〜2wはそれぞれ定格電圧が6600ボルトのU,V,W三相の配電線、3u〜3wはそれぞれU,V,W三相の調整変圧器である。直列変圧器1u〜1wはそれぞれ一次巻線1pu〜1pwと二次巻線1su〜1swとを有していて、二次巻線1su〜1swの一端及び他端がそれぞれ電源側の線路接続端子10u〜10w及び負荷側の線路接続端子11u〜11wに接続されている。線路接続端子10u〜10w及び11u〜11wがそれぞれ電源側及び負荷側の配電線2u〜2wに接続されることにより、直列変圧器1u〜1wの二次巻線1su〜1swがそれぞれ配電線2u〜2wに直列に接続される。
調整変圧器3u〜3wは、それぞれ一次巻線3pu〜3pwと二次巻線3su〜3swとを有していて、本実施形態では一次巻線3pu〜3pwがスター結線され、一次巻線3pu〜3pwの非中性点側の端子がそれぞれ負荷側線路接続端子11u〜11wに接続されることにより、一次巻線3pu〜3pwが配電線に並列に接続されている。
調整変圧器3u〜3wの二次巻線3su〜3swには複数のタップが設けられていて、二次巻線3su〜3swの出力電圧がそれぞれ負荷時タップ切換器4u〜4wを通して直列変圧器1u〜1wの一次巻線1pu〜1pwに印加されている。3相の直列変圧器1u〜1wのそれぞれの一次巻線の両端には、保護用開閉器を構成する電磁接触器5u〜5wの接点と、三相の直列変圧器1u〜1wの一次巻線の両端の電圧を計測する計器用変圧器7u〜7wの一次巻線とが並列に接続されている。
図2を参照すると、U相の負荷時タップ切換器4uとその周辺の回路の構成が拡大して示されている。図2に示されているように、調整変圧器3uの二次巻線3suは、その一端3aと他端3bとの間に2つのタップt1及びt2を有し、調整変圧器の二次巻線3suの一端3aと直列変圧器1uの一次巻線1puの一端1aとの間、タップt1と直列変圧器の一次巻線1puの一端1aとの間及びタップt2と直列変圧器の一次巻線の一端1aとの間にそれぞれタップ選択用スイッチA,B及びCが接続されている。また調整変圧器3uの二次巻線3suの他端3bと直列変圧器1uの一次巻線1puの他端1bとの間及び調整変圧器3uの二次巻線3suの一端3aと直列変圧器1uの一次巻線1puの他端1bとの間にそれぞれ第1の極性切換用スイッチT1及び第2の極性切換用スイッチT2が接続され、直列変圧器の一次巻線の両端に橋絡用スイッチSを通して限流抵抗器Rが並列に接続されている。タップ選択用スイッチA〜Cと、第1及び第2の極性切換用スイッチT1及びT2と、限流抵抗器Rと、橋絡用スイッチSとにより負荷時タップ切換器4uが構成されている。負荷時タップ切換器の各スイッチを制御するため、別途制御装置が設けられているが、負荷時タップ切換器の各スイッチを制御する制御装置の図示は省略されている。
負荷時タップ切換器4uの回路が開放状態になった際に直列変圧器1uの一次巻線1puに誘起する異常過電圧Vaから負荷時タップ切換器4uを保護するため、b接点501uを有する電磁接触器5uが保護用開閉器として設けられ、電磁接触器5uのb接点501uが直列変圧器1の一次巻線1puの両端に並列に接続されている。電磁接触器5uを制御するために制御部6が設けられ、直列変圧器の一次巻線1puの両端に一次巻線が並列接続された計器用変圧器7uの出力が制御部6に与えられている。
またこの例では、調整変圧器3に三次巻線3tが設けられ、この三次巻線の出力が交流操作用電源回路8を通して制御部6の操作用電圧入力端子にに与えられるとともに、制御電源回路9に与えられている。交流操作用電源回路8は、三次巻線3tの出力電圧を電磁接触器5uの励磁コイルに与えるのに適した電圧に変換して制御部6に与える。また制御電源回路9は、三次巻線3tの出力電圧を、制御部6を動作させるために必要な一定の直流電圧に変換して、該直流電圧を制御部6の電源端子に与える。この例では、交流操作用電源回路8と三次巻線3tとにより電磁接触器5uに交流操作電圧を与える操作電源が構成され、制御電源回路9と三次巻線3tとにより制御部6に電源電圧を与える制御電源が構成されている。
制御部6は、計器用変圧器7uにより検出された電圧から、直列変圧器の一次巻線の両端の電圧が正常な範囲あること、即ち、直列変圧器1uの一次巻線に異常過電圧が発生しておらず、直列変圧器1uの一次側に調整電圧が正常に印加されていることを検出しているときに、交流操作用電源回路8から与えられている交流操作電圧を電磁接触器5uの励磁コイルに与えてその接点501uを開路状態に保つ。制御部6はまた、直列変圧器1uの一次巻線の両端に異常過電圧が発生したことを検出したときに電磁接触器5uへの操作電圧の供給を停止することにより電磁接触器5uの励磁を解いて、その接点501uを閉路状態に復帰させるように構成されている。直列変圧器の一次巻線に異常過電圧が発生したときに電磁接触器5uの接点501uを閉路状態に復帰させることにより、直列変圧器の一次巻線を短絡して、負荷時タップ切換器4uに異常過電圧が印加されるのを防止する。
なお図2に示した例では、三次巻線3tと制御部6との間に交流操作用電源回路8を設けているが、三次巻線3tから、電磁接触器5uに与える操作電圧に等しい交流電圧を得ることができる場合には、交流操作用電源回路8を省略して、三次巻線3t自体を電磁接触器5uの操作電源として用いることができる。
他の相の負荷時タップ切換器の構成もU相の負荷時タップ切換器の構成と同様であり、V相の直列変圧器1vの一次巻線の両端及びW相の直列変圧器1wの一次巻線の両端にも、電磁接触器5v及び5wのb接点501v及び501wと、計器用変圧器7u及び7wの一次巻線とが並列に接続されている。
電磁接触器5u〜5wを制御する制御部6は、三相の直列変圧器の一次巻線の両端にそれぞれb接点501u〜501wが接続された電磁接触器5u〜5wに対して共通に設けてもよく、三相の電磁接触器5u〜5wのそれぞれに対して個別に設けてもよい。
本実施形態において、タップ選択用スイッチAないしCと、第1の極性切換用スイッチT1及び第2の極性切換用スイッチT2と、橋絡用スイッチSとは、サイリスタをスイッチング素子として用いた双方向性のサイリスタスイッチにより構成されている。サイリスタスイッチとしては、サイリスタとサイリスタを駆動する回路とを組み合わせて構成したディスクリートな構成を有するものを用いてもよいが、コストの低減を図るためには、市販のソリッドステートコンタクタ(SSC)を用いるのが好ましい。ソリッドステートコンタクタは、サイリスタをスイッチング素子とした双方向性のスイッチ主回路と、該スイッチ主回路を構成するサイリスタを駆動するドライバとをユニット化したもので、外部から与える制御信号によりオンオフ制御することができる。
本実施形態で用いている負荷時タップ切換器においては、タップ選択用スイッチAが閉路状態にあり、第2の極性切換用スイッチT2が閉路状態にあって、他のタップ選択用スイッチB、C、第1の極性切換用スイッチT1及び橋絡用スイッチSが開路状態にあるときに、調整変圧器3u〜3wから直列変圧器1u〜1wの一次巻線に印加される調整電圧が0となって、6480ボルトのタップを選択した状態になるようになっており、この状態から閉路状態にするタップ選択用スイッチと閉路状態にする極性切換用スイッチの組合わせを切り換えることにより、120ボルトステップでタップを切換えることができるようになっている。タップを切り換える際には、タップ選択用スイッチ及び極性切換用スイッチの双方が開路状態になる瞬間に直列変圧器の一次巻線から負荷時タップ切換器側を見た回路が開放状態になって直列変圧器の一次巻線に異常電圧が誘起するのを防ぐために、一時的に橋絡用スイッチSを閉路状態にして、直列変圧器の一次巻線の両端に限流抵抗器Rを並列に接続する。
例えば、タップ選択用スイッチAが閉路状態にあり、第2の極性切換用スイッチT2が閉路状態にあって、タップ選択用スイッチB、C及び橋絡用スイッチSが開路状態にある状態から配電線電圧を1ステップ分(120ボルト分)上昇させて6600ボルトのタップを選択した状態にする場合には、タップ選択用スイッチA及び第2の極性切換用スイッチT2を閉路状態にしたままで、先ず橋絡用スイッチSを閉路状態にして直列変圧器の一次巻線の両端に限流抵抗器Rを接続する。その後、タップ選択用スイッチA及び第2の極性切換用スイッチT2を共に開路状態にし、タップ選択用スイッチCと第1の極性切換用スイッチT1とを閉路状態にする。次いで、橋絡用スイッチSを開路状態にして、タップ選択用スイッチCと第1の極性切換用スイッチT1のみが閉路した状態にする。この状態では、調整変圧器の二次巻線の1タップ間の電圧が調整電圧として直列変圧器の一次巻線に印加され、6600ボルトのタップを選択した状態になる。
同様にして、橋絡用スイッチを一時的に閉路状態にすることにより、直列変圧器の一次巻線の両端が開放状態になるのを防止しつつ、閉路状態にするタップ選択用スイッチと極性切換用スイッチの組合わせを切換えることにより、選択するタップの電圧を120ボルト刻みで調整することができる。閉路状態にするタップ選択用スイッチと極性切換用スイッチの組合わせと選択されたタップ電圧との関係をまとめて示すと下記の表1の通りである。
Figure 2016042279
本実施形態において、直列変圧器1u〜1wの何れかの一次巻線から負荷時タップ切換器側を見た回路が開放状態になって,直列変圧器の一次側が開放された場合には、一次側が開放された直列変圧器の二次巻線を通して流れる系統の負荷電流が当該直列変圧器の励磁電流となって、その一次巻線に異常過電圧Vaが発生する。この過電圧が負荷時タップ切換器に印加されると、負荷時タップ切換器に設けられている部品、特に開路状態にあるスイッチが破損するおそれがある。
直列変圧器の一次側の開放は、例えば、タップ切換の過程で橋絡用スイッチSを閉路することができない状態で、タップ選択用スイッチ及び極性切換用スイッチの双方を開路状態にした際や、タップ選択用スイッチと調整変圧器のタップとの間を接続しているコネクタが外れた場合等に起る。またタップ選択用スイッチと調整巻線の二次巻線との間にヒューズが挿入されている場合には、通電中のタップ選択用スイッチに接続されているヒューズが溶断したときにも直列変圧器の一次側の開放が起る。
本実施形態のように、直列変圧器1u〜1wの一次巻線に対して並列に電磁接触器5u〜5wのb接点を接続して、制御部6により何れかの直列変圧器の一次巻線に異常過電圧が発生したことが検出されたときに、該異常過電圧が検出された相の直列変圧器の一次巻線にb接点が並列接続された電磁接触器を非励磁にして、そのb接点を閉路状態にするようにしておくと、異常過電圧が負荷時タップ切換器側に印加されるのを防いで、負荷時タップ切換器の構成部品が破壊されるのを防ぐことができる。
上記のように、直列変圧器の一次巻線に誘起する異常過電圧に対する保護装置を構成する電磁接触器の主回路開閉部をb接点としておくと、操作電源を失った状態でも必ず接点を閉路状態にすることができ、a接点を備えた機械ラッチ式の電磁接触器のように、閉路動作を行わせるために有電圧指令や操作電源を必要としないことから、制御系の異常や操作電源の故障が発生した際の保護の信頼性を格段に高めることができる。
なお上記の実施形態では、保護用開閉器を構成する電磁接触器として、交流操作形のものを用いたが、本発明は保護用開閉器として交流操作形の電磁接触器を用いる場合に限定されるものではなく、b接点を主回路接点として有する直流操作形の電磁接触器を保護用開閉器として用いることもできる。
直列変圧器1u〜1wの一次巻線に対して並列接続するb接点501u〜501wを有する電磁接触器5u〜5wとして、市販の3種類の電磁接触器を用いて下記の表2に示す3種類の三相自動電圧調整装置を試作し、直列変圧器の負荷時タップ切換器側回路の開放事故時の挙動について検証を行った。
Figure 2016042279
表2に示された試作NO.1の試作品では、保護用開閉器として、主回路接点がb接点である直流操作形の電磁接触器を用い、操作用電源としては直流スイッチング電源を用いた。この試作品で用いた電磁接触器の閉路動作時間(主回路接点が開路状態から閉路状態になるのに要する時間)は,13〜29msecである。
また表2に示された試作NO.2の試作品では、保護用開閉器として、主回路接点がb接点である交流操作形の電磁接触器を用いた。この場合、交流操作用電源回路は特に設けずに、調整変圧器の三次巻線の出力電圧をそのまま操作用電圧として用いた。この試作品で用いた電磁接触器の閉路動作時間は,45〜105msecである。
表2に示された試作NO.3の試作品は、従来品に相当するもので、保護用開閉器とし主回路接点がa接点である機械ラッチ式の直流操作形の電磁接触器を用いた。この場合、操作用電源としては、直流スイッチング電源を用いた。この試作品で用いた電磁接触器の閉路動作時間は、18msecである。
なお各試作品の定格線路容量は500kVAとし、タップ選択用スイッチA〜C、極性切換用スイッチT1,T2及び橋絡用スイッチSを構成するサイリスタスイッチとしては、以下の表3に示す特性を有する市販のソリッドステートコンタクタを採用した。負荷時タップ切換器の回路構成は図2に示したものと同様である。
Figure 2016042279
各試作品に対する検証は、定格線路容量500kVA分の定格負荷電流を系統側に通電した状態において、負荷時タップ切換器のソリッドステートコンタクタを制御する制御部の制御電源が失われたために直列変圧器の一次側が開放状態になって、直列変圧器の一次巻線に異常過電圧が発生し、かつ保護用開閉器である電磁接触器の操作電源が喪失したことにより、電磁接触器にも操作電圧が与えられなくなったという過酷な事故が起った場合を想定して行った。
負荷時タップ切換器のソリッドステートコンタクタを制御する制御部に与える制御電源が喪失すると、すべてのソリッドステートコンタクタが開路状態となって直列変圧器の一次側が開放状態となり、直列変圧器の一次巻線に異常過電圧が発生する。このとき、試作NO.1の試作品及び試作NO.2の試作品では、電磁接触器の主回路接点がb接点であるため、操作電源が喪失した際に接点が閉路動作を行い、自ずと電磁接触器が短絡保護動作を行う。しかしながら、試作NO3の試作品では、機械ラッチ機構を動作させるための操作電源も喪失していることから、電磁接触器の接点は閉路動作を行わなかった。従って試作NO3の試作品では、、短絡保護動作が行われず、負荷時タップ切換器の回路が絶縁破壊するまで異常過電圧が発生する状態が継続した。
検証の結果を下記の表4にまとめて示した。
Figure 2016042279
表4から明らかなように、本発明を実現した試作NO.1及び試作NO.2の試作品においては問題なく保護が行われたのに対し、従来の製品に相当する試作NO.3の試作品では、スイッチング電源が故障や寿命等で機能していない状態で制御電源を喪失するという過酷な事故が起こった場合に、負荷時タップ切換器を保護することができなかった。
また、表4に示された検証結果から、直列変圧器の一次側が開放されてから電磁接触器による短絡保護が完了までの時間が200msec以下であれば、負荷時タップ切換器が破壊されることがないことが分る。本実施形態の自動電圧調整装置で用いている負荷時タップ切換器において、最も耐電圧性能が低く、過電圧の印加により破壊されやすいのはソリッドステートコンタクタであるが、直列変圧器の一次巻線に誘起する過電圧が印加される時間が200msec以下であれば、耐電圧性能が比較的低いとされるソリッドステートコンタクタであっても破壊されることがないことが明らかになった。
一方、表3に示されているように、ソリッドステートコンタクタの開路動作時間は10msecであるが、負荷時タップ切換器のソリッドステートコンタクタが閉路動作を行う前に、電磁接触器5u〜5wの接点501u〜501wの閉路動作が完了してしまうと、タップ間短絡が発生する。即ち負荷時タップ切換器において、タップ選択用スイッチA〜Cの何れかと、極性切換用スイッチT1,T2の何れかとが閉路して一つのタップを選択している状態で、タップを切り換えるために、橋絡用スイッチSをオン状態にする前に、電磁接触器5u〜5wの主回路接点(b接点)501u〜501wがオン状態になってしまうと、該主回路接点とオン状態にあるタップ選択用スイッチ及び極性切換用スイッチとを通して調整変圧器の二次巻線のタップ間が短絡されて過電流が流れてしまう。
このような事態が生じるのを防ぐため、保護用開閉器として用いる電磁接触器の主回路接点が閉路動作を完了するのに要する時間は10msecよりも長くしておく必要がある。電磁接触器の最短閉路動作完了時間は、10msecを超える時間に設定しておけばよいが、電磁接触器の最短閉路動作完了時間は、裕度をみてある程度長めに設定しておくことが望ましい。そこで本発明の好ましい態様では、直列変圧器の一次側が開放される事故が発生してから電磁接触器の閉路動作が完了するまでの時間を、20msecないし200msecの範囲に設定する。
上記のように、直列変圧器の一次側が開放される事故が発生してから電磁接触器の閉路動作が完了するまでの時間がとるべき範囲がはっきりしていれば、直列変圧器の一次巻線に誘起する異常過電圧から負荷時タップ切換器を保護するシステムの設計を容易にすることができる。電磁接触器の動作速度は、採用する電磁接触器を決める際にある程度選択可能であり、また電磁接触器の励磁コイルにコンデンサを並列接続したり、制御部から電磁接触器に与えていた操作電圧を除去するタイミングを調整したりすることにより、調整することが可能である。
上記の実施形態では、保護用開閉器を構成する電磁接触器に操作電圧を与える電源や、制御部に与える電源を調整変圧器に設けた三次巻線からとるとしたが、配電線電圧を降圧するトランスを別途設けて、このトランスの出力から電磁接触器に与える操作電圧や電磁接触器を制御する制御部に与える制御電源電圧を得るようにすることもできる。負荷時タップ切換器の各スイッチを制御する制御装置(図示せず。)の電源についても同様である。
前述のように、本発明で保護用開閉器として用いる電磁接触器は、直列変圧器の一次巻線を短絡し得る通電容量を有するb接点を主回路接点として有して、該b接点を電磁石により開閉操作するものであれば如何なるものでもよい。
上記の実施形態では、負荷時タップ切換器が3つのタップ選択用スイッチA〜Cを備えているが、タップ選択用スイッチの数は調整変圧器の二次巻線に設けるタップの数により異なるのはもちろんである。また上記の実施形態では、負荷時タップ切換器として、タップ選択用スイッチの他に極性切換用スイッチT1及びT2を用いる形式のものを採用したが、本発明は上記のような負荷時タップ切換器を用いる場合に限定されない。例えば、調整変圧器の二次巻線に設けるタップの数を多くすることにより必要な調整範囲の電圧調整を行うことができる場合には、極性切換用スイッチT1及びT2を省略することもできる。
この場合、負荷時タップ切換器は、調整変圧器の二次巻線の一端と直列変圧器の一次巻線の一端との間及び各タップと直列変圧器の一次巻線の一端との間にそれぞれ挿入された複数のタップ選択用スイッチと、直列変圧器の一次巻線の両端に橋絡用スイッチを通して並列に接続された限流抵抗器とを備えて、橋絡用スイッチを一時的に閉路状態にすることにより直列変圧器の一次巻線の両端が開放状態になるのを防ぎつつ、閉路状態にするタップ選択用スイッチを切り換えることにより調整変圧器から直列変圧器の一次巻線に印加する調整電圧を切り換えるように構成される。
1u〜1w 直列変圧器
1pu〜1pw 直列変圧器の一次巻線
1su〜1sw 直列変圧器の二次巻線
2u〜2w 配電線
3u〜3w 調整変圧器
3pu〜3pw 調整変圧器の一次巻線
3su〜3sw 調整変圧器の二次巻線
3t 三次巻線
4u〜4w 負荷時タップ切換器(OLTC)
5u〜5w 保護用開閉器を構成する電磁接触器
501u〜501w b接点(主回路接点)
6 制御部
A〜C タップ選択用スイッチ
T1 第1の極性切換スイッチ
T2 第2の極性切換スイッチ
S 橋絡用スイッチ
R 限流抵抗器

Claims (6)

  1. 線路に並列に接続されるタップ付きの調整変圧器と、前記調整変圧器のタップを切り換える負荷時タップ切換器と、前記調整変圧器の出力電圧が調整電圧として一次巻線に印加され、二次巻線が線路に直列に接続される直列変圧器と、前記直列変圧器の一次巻線に対して並列に接続された主回路接点を有する保護用開閉器と、前記直列変圧器の一次巻線の両端に異常過電圧が発生したことが検出された時に前記主回路接点を閉じるように保護用開閉器を制御する制御部とを備えた自動電圧調整装置であって、
    前記保護用開閉器はb接点を主回路接点として有する電磁接触器からなっていて前記b接点が前記直列変圧器の一次巻線に対して並列に接続され、
    前記制御部は、前記直列変圧器の一次巻線の両端の電圧が正常な範囲にあることを検出しているときに前記電磁接触器を励磁し、前記直列変圧器の一次巻線の両端に異常過電圧が発生したことを検出したときに前記電磁接触器の励磁を解くように構成されていること、
    を特徴とする自動電圧調整装置。
  2. 前記電磁接触器は交流操作形の電磁接触器である請求項1に記載の自動電圧調整装置。
  3. 前記調整変圧器は二次巻線の一端と他端との間に少なくとも一つのタップを有し、
    前記負荷時タップ切換器は、前記調整変圧器の二次巻線の一端と前記直列変圧器の一次巻線の一端との間及び各タップと前記直列変圧器の一次巻線の一端との間にそれぞれ接続された複数のタップ選択用スイッチと、前記直列変圧器の一次巻線の両端に橋絡用スイッチを通して並列に接続された限流抵抗器とを備えて、前記橋絡用スイッチを一時的に閉路状態にすることにより前記直列変圧器の一次巻線の両端が開放状態になるのを防ぎつつ、閉路状態にするタップ選択用スイッチを切り換えることにより前記調整変圧器から直列変圧器の一次巻線に印加する調整電圧を切り換えるように構成され、
    前記タップ選択用スイッチ及び橋絡用スイッチはサイリスタスイッチからなっている請求項1又は2に記載の自動電圧調整装置。
  4. 前記調整変圧器は二次巻線の一端と他端との間に少なくとも一つのタップを有し、
    前記負荷時タップ切換器は、前記調整変圧器の二次巻線の一端と前記直列変圧器の一次巻線の一端との間及び各タップと前記直列変圧器の一次巻線の一端との間にそれぞれ挿入された複数のタップ選択用スイッチと、前記調整変圧器の二次巻線の他端と前記直列変圧器の一次巻線の他端との間に接続された第1の極性切換用スイッチと、前記調整変圧器の二次巻線の一端と前記直列変圧器の一次巻線の他端との間に接続された第2の極性切換用スイッチと、前記直列変圧器の一次巻線の両端に橋絡用スイッチを通して並列に接続された限流抵抗器とを備えて、前記橋絡用スイッチを一時的に閉路状態にすることにより前記直列変圧器の一次巻線の両端が開放状態になるのを防ぎつつ、閉路状態にするタップ選択用スイッチと閉路状態にする極性切換用スイッチの組み合わせを切り換えることにより前記調整変圧器から直列変圧器の一次巻線に印加する調整電圧を切り換えるように構成され、
    前記タップ選択用スイッチ、各極性切換用スイッチ及び橋絡用スイッチは、サイリスタスイッチからなっていること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の自動電圧調整装置。
  5. 前記直列変圧器の一次巻線の両端に異常過電圧が発生した直後から前記電磁接触器のb接点を閉じた状態にするまでの時間を20msec以上200msec以下とするように前記制御部及び(又は)電磁接触器が構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の自動電圧調整装置。
  6. 前記サイリスタスイッチは、サイリスタをスイッチング素子とした、双方向性を有するソリッドステートコンタクタである請求項3ないし5の何れかに記載の自動電圧調整装置。
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