JP2016041419A - 分離方法及び分離装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水と有機化合物とを分離するに際して、濃度をより高める。【解決手段】分離装置10は、水及び有機化合物を含む処理対象流体を分離する分離装置である。分離装置10は、処理対象流体を蒸留することにより、蒸発した第1流体と蒸発せずに残留した第2流体とに分離する蒸留装置20と、蒸留装置20で分離した第2流体を、ゼオライト膜45を備え水を選択的に透過させる分離部40を用い、ゼオライト膜45を透過した透過流体と透過しなかった非透過流体とに分離する膜分離装置30とを備える。ゼオライト膜45は、DDR型ゼオライトを含む。【選択図】図1
Description
本発明は、分離方法及び分離装置に関する。
従来、分離方法としては、分離膜として無機多孔質支持体表面にゼオライト膜を有する分離膜モジュールに酸−水混合物を供給して濃縮された酸を回収するに当たり、シリカ/アルミナ比が5以上であるゼオライト膜を使用するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この分離方法では、CHA型ゼオライトを用いた分離膜モジュールで、水/酢酸混合溶液(50/50質量%)を分離することができるとしている。また、分離方法としては、含水率20質量%以上の含水有機化合物を、シリカ/アルミナ比が5以上であり骨格構造が酸素6〜10員環を有しフレームワーク密度が10〜17であるゼオライト膜を有する膜分離手段へ導入し、含水有機化合物から水を分離する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この分離方法では、CHA型ゼオライト膜を用いた膜分離装置と蒸留装置との組み合わせにより含水有機化合物を分離することが提案されている。
しかしながら、この特許文献1、2に記載された分離方法では、CHA型ゼオライト膜を用いるものであり、酸に対する耐性がまだ十分ではなかった。また、含水有機化合物の有機化合物の濃度が高い場合など、分離膜には有機化合物に対する高い耐性や高い分離性能が求められていた。これらの要件を満たし、水と有機化合物とをより高い濃度へ分離することが求められていた。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、水と有機化合物とを分離するに際して、濃度をより高めることができる分離方法及び分離装置を提供することを主目的とする。
上述した主目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、水及び有機化合物を含む処理対象流体を蒸留したのち、酸、有機溶剤に対して高い耐性を有するゼオライト膜を用いた膜分離装置で処理すると、水や有機化合物の濃度をより高めることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の分離方法は、
水及び有機化合物を含む処理対象流体を分離する分離方法であって、
前記処理対象流体を蒸留することにより、蒸発した第1流体と蒸発せずに残留した第2流体とに分離する蒸留工程と、
前記蒸留工程で分離した前記第1流体及び/又は前記第2流体を別個に、DDR型ゼオライト膜を備え水を選択的に透過させる分離部を用い、前記ゼオライト膜を透過した透過流体と透過しなかった非透過流体とに分離する膜分離工程と、
を含むものである。
水及び有機化合物を含む処理対象流体を分離する分離方法であって、
前記処理対象流体を蒸留することにより、蒸発した第1流体と蒸発せずに残留した第2流体とに分離する蒸留工程と、
前記蒸留工程で分離した前記第1流体及び/又は前記第2流体を別個に、DDR型ゼオライト膜を備え水を選択的に透過させる分離部を用い、前記ゼオライト膜を透過した透過流体と透過しなかった非透過流体とに分離する膜分離工程と、
を含むものである。
本発明の分離装置は、
水及び有機化合物を含む処理対象流体を分離する分離装置であって、
前記処理対象流体を蒸留することにより、蒸発した第1流体と蒸発せずに残留した第2流体とに分離する蒸留装置と、
前記蒸留装置で分離した前記第1流体及び/又は前記第2流体を別個に、DDR型ゼオライト膜を備え水を選択的に透過させる分離部を用い、前記ゼオライト膜を透過した透過流体と透過しなかった非透過流体とに分離する膜分離装置と、
を備えたものである。
水及び有機化合物を含む処理対象流体を分離する分離装置であって、
前記処理対象流体を蒸留することにより、蒸発した第1流体と蒸発せずに残留した第2流体とに分離する蒸留装置と、
前記蒸留装置で分離した前記第1流体及び/又は前記第2流体を別個に、DDR型ゼオライト膜を備え水を選択的に透過させる分離部を用い、前記ゼオライト膜を透過した透過流体と透過しなかった非透過流体とに分離する膜分離装置と、
を備えたものである。
本発明の分離方法及び分離装置は、水と有機化合物とを分離するに際して、濃度をより高めることができる。この理由は、例えば、以下のように説明することができる。本発明では、水と有機化合物とを含む処理対象流体に対して蒸留を行ったのちに、ゼオライト膜を用いて膜分離処理を行う。この膜分離処理で用いるDDR型ゼオライト膜は、耐酸性、耐有機溶剤性など、処理対象流体に対して耐性が高く、より高い分離性能を有する。例えば、蒸留処理の後段で膜分離処理を行う場合に、蒸留処理により濃縮された有機化合物がゼオライト膜に供給されることがある。このような場合においても、本発明のゼオライト膜では、様々な耐性が高いため、膜分離処理を安定して継続することができる。したがって、水と有機化合物とを分離するに際して、濃度をより高めることができる。
次に、本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態である分離装置10の構成の概略を示す説明図である。図2は、本発明の一実施形態である分離装置10Bの構成の概略を示す説明図である。図3は、膜フィルタ41の構成の概略を示す説明図である。本発明の分離装置は、水及び有機化合物を含む処理対象流体を蒸留することにより蒸発した第1流体と蒸発せずに残留した第2流体とに分離する蒸留装置と、蒸留装置で分離した第1流体及び/又は第2流体をゼオライト膜を備え水を選択的に透過させる分離部を用いゼオライト膜を透過した透過流体と透過しなかった非透過流体とに分離する膜分離装置と、を備えている。なお、便宜的に、第1流体を凝縮流体とも称し、第2流体を残留流体とも称する。ゼオライト膜は、DDR型ゼオライトを含んでいる。図1に示す分離装置10は、蒸留装置20での残留流体を膜分離装置30により分離するものである。また、図2に示す分離装置10Bは、蒸留装置20での凝縮流体を膜分離装置30により分離するものである。本実施形態においては、説明の便宜のため、図1の分離装置10について主として説明し、図中の同様の構成に対して同じ符号を付し、図2以降に対して、その説明を省略する。
分離装置10は、水及び有機化合物を含む処理対象流体を分離する装置である。この分離装置10は、図1に示すように、蒸留装置20と、蒸留装置20の後段に接続された膜分離装置30とを備えている。この分離装置10は、蒸留装置20に処理対象流体を供給する供給経路11と、蒸留装置20の残留流体を流通し膜分離装置30に接続された流体経路12と、蒸留装置20での凝縮流体を流通する流体経路13とを備えている。また、分離装置10は、膜分離装置30でゼオライト膜45を透過しなかった非透過流体を流通する流体経路14と、膜分離装置30でゼオライト膜45を透過した透過流体を流通する流体経路15とを備えている。供給経路11には、処理対象流体を加熱する加熱器21が配設されている。流体経路12には、残留流体の温度を膜分離に適した温度となるように加熱する加熱器31が配設されている。
分離装置10で分離を行う処理対象流体は、水と有機化合物とを含んでいる。処理対象流体に含まれる有機化合物は、特に限定されないが、アルコール、フェノール、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エーテル、エステル、アミン、ニトリル、直鎖飽和炭化水素、枝分れ飽和炭化水素、環状飽和炭化水素、鎖状不飽和炭化水素、芳香族炭化水素、含窒素化合物、含硫黄化合物、炭化水素のハロゲン誘導体等が挙げられる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。ケトンとしては、アセトン、エチルメチルケトン等が挙げられる。カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、酪酸、プロピオン酸等が挙げられる。芳香族炭化水素としては、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。この有機化合物は、水に比して高い沸点を有するものであってもよいし、水に比して低い沸点を有するものであってもよい。水に比して高い沸点を有する有機化合物としては、例えば、フェノール、1−ブタノール、2−ブタノール、酢酸、エチレンジアミン、N−メチル−2−ピロリドン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール、モノエチルエーテルアセテート、酢酸イソブチルなどが挙げられる。水に比して低い沸点を有する有機化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、エチルメチルケトン、クロロホルム、ホルムアルデヒド、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルなどが挙げられる。処理対象流体は、上述した有機化合物のうちの1種を含むものとしてもよいし、2種以上を含むものとしてもよい。処理対象流体は、例えば、水濃度が40質量%以上であるものとしてもよいし、50質量%以上であるものとしてもよいし、80質量%以上であるものとしてもよい。また、処理対象流体は、有機化合物の濃度が60質量%以下であるものとしてもよいし、50質量%以下であるものとしてもよいし、20質量%以下であるものとしてもよい。
蒸留装置20は、処理対象流体を蒸留することにより、蒸発凝縮した凝縮流体と、蒸発せずに残留した残留流体とに分離する。この蒸留装置20は、ヒータ22を有し処理対象流体を蒸発させる蒸留塔24と、流体経路13に設けられ蒸留塔24で発生した蒸気を冷却して凝縮させる冷却器26とを備えている。蒸留装置20において、供給経路11から蒸留塔24に供給された処理対象流体は、蒸留塔24で蒸発し、冷却器26で冷却されて凝縮液となり、流体経路13から送出される。一方、蒸留塔24で蒸発せずに缶底に残留した残留液は、蒸留塔24の底に設けられた流体経路12から外部に送出される。例えば、水に比して高沸点である有機化合物を含む処理対象流体では、残留液は蒸留前の処理対象流体に比して有機化合物がより濃縮されたものとなり、凝縮液は蒸留前の処理対象流体に比して水がより濃縮されたものとなる。一方、水に比して低沸点である有機化合物を含む処理対象流体では、残留流体は蒸留前の処理対象流体に比して水がより濃縮されたものとなり、凝縮液は蒸留前の処理対象流体に比して有機化合物がより濃縮されたものとなる。
膜分離装置30は、ゼオライト膜45を備え水を選択的に透過させる分離部40を用い、残留流体を、ゼオライト膜45を透過した透過流体と透過しなかった非透過流体とに分離する。膜分離装置30では、透過流体である水を外部へ送液する流体経路15に、冷却器32と、流体経路15を減圧する真空ポンプ34とが配設されている。分離部40には、図示しない圧力センサが接続されており、この圧力センサによって容器内の圧力が検出される。分離部40は、水を選択的に透過させるゼオライト膜45(図3参照)が形成された膜フィルタ41を備えている。
膜フィルタ41は、図3に示すように、処理対象流体の流路となる複数のセル42を形成する基材としての多孔質基材44と、多孔質基材44の内表面に設けられ処理対象流体の分離機能を有するゼオライト膜45とを備えている。このように、ゼオライト膜45が多孔質基材44の表面に形成されることにより、ゼオライト膜45を薄膜としても、多孔質基材44に支えられてその形状を維持し破損等を防止することができる。この膜フィルタ41では、入口側からセル42へ入った処理対象流体のうち、ゼオライト膜45を透過可能な分子サイズを有する水が、ゼオライト膜45及び多孔質基材44を透過し、膜フィルタ41の側面から送出される。一方、ゼオライト膜45を透過できない非透過流体(主として有機化合物)は、セル42の流路に沿って流通し、セル42の出口側から送出される。多孔質基材44は、複数のセル42を備えたモノリス構造を有しているものとしてもよいし、1つのセルを備えたチューブラー構造を有しているものとしてもよい。その外形は、特に限定されないが、円柱状、楕円柱状、四角柱状、六角柱状などの形状とすることができる。あるいは、多孔質基材44は、断面多角形の管状としてもよい。この多孔質基材44は、気孔径の大きな粗粒部44aの表面に気孔径の小さな細粒部44bが形成された二層以上の多層構造を有しているものとしてもよい。粗粒部44aの気孔径は、例えば、0.1μm〜数100μm程度とすることができる。細粒部44bの気孔径は、粗粒部44aの気孔径に比して小さければよく、例えば、気孔径が0.001〜1μm程度のものとすることができる。こうすれば、多孔質基材44の透過抵抗を低減することができる。多孔質基材44を構成する材料としては、アルミナ(α−アルミナ、γ−アルミナ、陽極酸化アルミナ等)、ジルコニア等のセラミックスやステンレスなどの金属等を挙げることができ、基材の作製、入手の容易さの点から、アルミナが好ましい。アルミナとしては、平均粒径0.001〜30μmのアルミナ粒子を原料として成形、焼結させたものが好ましい。
ゼオライト膜45は、処理対象流体から、選択的に水を透過して分離するものであり、その膜厚が0.5μm以上2μm以下の範囲で形成されている。膜厚が0.5μm以上では、分離時の選択性を十分確保することができ、2μm以下では、透過抵抗をより低減することができる。このゼオライト膜の膜厚は、ゼオライト膜の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して求めるものとする。ここで、「水を選択的に分離する」とは、処理対象流体から純度100%の水を分離して取り出すだけでなく、処理対象流体の組成と比較して水の含有率が高くなった溶液または気体を分離して取り出すことも含む。例えば、純度90%以上の水や純度95%以上の水を分離して取り出すものとしてもよい。また、「脱水」というときは、水を選択的に分離することをいう。ゼオライト膜45は、アルミニウム及び金属カチオンを含まない原料ゾルを用いて作製されている。即ち、このゼオライトは、シリカ/アルミナのモル比(シリカアルミナ比とも称する)が極めて高い。また、このゼオライトは、酸素8員環を有する。更に、ゼオライト膜45は、フレームワーク密度が17以上であるゼオライトを含むことが好ましい。このようなゼオライトとしては、DDR型ゼオライト(DDR)が挙げられる。DDRは、主成分がシリカからなる結晶であり、その細孔は酸素8員環を含む多面体によって形成されている。この酸素8員環の細孔径は、4.4×3.6Åであることが知られている。DDRは、主成分がシリカであり、シリカアルミナ比が大きく、例えばシリカアルミナ比が200以上、より好ましくは無限大である。このため、耐酸性に優れている。耐酸性に関しては、例えばA型ゼオライトは、シリカアルミナ比が約2であり、アルミナの含有率が高いため、DDRより耐酸性が低い。T型ゼオライトは、A型と比較するとシリカの含有率が若干高いものの、シリカアルミナ比が6〜8と低いためDDRより耐酸性が低い。また、MOR型ゼオライトは、シリカ含有率が更に高いが、シリカ/アルミナ比が40以下程度であるためDDRより耐酸性が低い。また、DDRは、強い親水性により水を選択的に透過させるA型ゼオライト膜などと異なり、分子篩効果によって混合物中の水を透過させるため、A型ゼオライト膜などに比して耐水性が高い。このDDR型ゼオライトは、耐酸性、耐有機溶剤性、耐水性が高く、広範囲の処理対象流体の分離を行うことができる。
DDR型ゼオライト膜の製造方法は、特に限定されるものではなく、緻密なDDR型ゼオライト膜を形成できればよい。例えば、特開2003−159518号公報に記載のDDR型ゼオライト膜の製造方法のように、1−アダマンタンアミンとシリカとの含有割合(1−アダマンタンアミン/シリカ)がモル比で0.03〜0.4、水とシリカとの含有割合(水/シリカ)がモル比で20〜500、さらにエチレンジアミンと1−アダマンタンアミンとの含有割合(エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン)がモル比で5〜32である原料溶液と、種結晶となるDDR型ゼオライト粉末とを用いて、水熱合成するものとしてもよい。
分離部40では、セル42の内部を流体が流通する供給側空間と、膜フィルタ41から流体経路15へ分離された透過流体が流通する透過側空間とにゼオライト膜45及び多孔質基材44により隔てられている。膜分離装置30では、真空ポンプ34で流体経路15(透過側空間)を減圧することにより、セル42からゼオライト膜45を経て流体経路15側へ透過流体(水)が透過し、冷却器32で冷却して外部に送液する。このとき、透過側空間の真空度(2次圧)は、1.3kPa(10Torr)以上13kPa(100Torr)以下が好ましく、4.0kPa(30Torr)以上9.3kPa(70Torr)以下がより好ましい。
膜分離装置30で分離された透過流体は、その水濃度が99質量%以上であることが好ましい。また、透過流体に含まれる有機化合物は、その濃度が1質量%以下であることが好ましく、1000ppm以下であることがより好ましい。DDR型のゼオライト膜45を用いれば、耐酸性、耐有機溶媒性などが高いため、分離した水の濃度を高く維持しながら分離処理を継続することができる。膜分離処理後の非透過流体の水濃度は、ゼオライト膜45の膜面積で調整することができ、分離装置10の目的に応じて設定することができる。膜面積の調整は、膜フィルタ41の大きさや数などを変更することで行うことができる。また、膜分離装置30では、pHが8.0以下、好ましくは3.0以下の流体を透過流体と非透過流体とに分離するものとしてもよい。この膜分離装置30では、ゼオライト膜45の耐酸性が高いため、このようなpHの流体に対しても、分離した水の濃度を高く維持しながら分離処理を継続することができる。即ち、分離性能が低下しにくい。
分離装置10Bは、蒸留装置20での凝縮流体を流通する流体経路13に膜分離装置30が接続され、蒸留装置20の残留流体を流通する流体経路12に冷却器26が配設されている以外は、分離装置10と同様である。即ち、分離装置10Bは、蒸留装置20からの凝縮流体を膜分離装置30により膜分離処理する。
次に、本実施形態の分離方法について説明する。この分離方法では、分離装置10を用いてもよいし、分離装置10Bを用いてもよいし、他の分離装置を用いてもよい。この分離方法は、水及び有機化合物を含む処理対象流体を分離する分離方法であり、蒸留工程と、膜分離工程とを含む。
(1)蒸留工程
この工程では、処理対象流体を蒸留することにより、蒸発凝縮した凝縮流体(第1流体)と、残留した残留流体(第2流体)とに分離する。処理対象流体は、水と有機化合物とを含んでおり、この有機化合物は、水に比して高い沸点を有するものであってもよいし、水に比して低い沸点を有するものであってもよい。また、処理対象流体は、pHが8.0以下、好ましくは3.0以下の範囲であるものとしてもよい。特に、蒸留後に分離された各流体がこのようなpHの範囲にあるとしても、分離装置10,10Bではゼオライト膜45の耐性が高く、膜分離を行うことができる。蒸留方法は特に限定はされず、例えば、公知一般のものを用いることができる。分離装置10Bにおいては、蒸発した第1流体を凝縮させた凝縮液を膜分離装置30へ流通させてもよいし、蒸発した第1流体を凝縮させないで気体のまま膜分離装置30へ流通させてもよい。この工程では、処理対象流体を蒸留することにより、水や有機化合物の濃度をより高めた第1流体及び第2流体を得ることができる。
この工程では、処理対象流体を蒸留することにより、蒸発凝縮した凝縮流体(第1流体)と、残留した残留流体(第2流体)とに分離する。処理対象流体は、水と有機化合物とを含んでおり、この有機化合物は、水に比して高い沸点を有するものであってもよいし、水に比して低い沸点を有するものであってもよい。また、処理対象流体は、pHが8.0以下、好ましくは3.0以下の範囲であるものとしてもよい。特に、蒸留後に分離された各流体がこのようなpHの範囲にあるとしても、分離装置10,10Bではゼオライト膜45の耐性が高く、膜分離を行うことができる。蒸留方法は特に限定はされず、例えば、公知一般のものを用いることができる。分離装置10Bにおいては、蒸発した第1流体を凝縮させた凝縮液を膜分離装置30へ流通させてもよいし、蒸発した第1流体を凝縮させないで気体のまま膜分離装置30へ流通させてもよい。この工程では、処理対象流体を蒸留することにより、水や有機化合物の濃度をより高めた第1流体及び第2流体を得ることができる。
(2)膜分離工程
この工程では、ゼオライト膜45を備え水を選択的に透過させる分離部40を用い凝縮流体及び/又は残留流体を別個に、ゼオライト膜45を透過した透過流体と透過しなかった非透過流体とに分離する。ゼオライト膜45は、アルミニウム及び金属カチオンを含まない原料ゾルを用いて作製されている。また、ゼオライト膜45は、膜厚が0.5μm以上2μm以下の範囲で形成されている。このゼオライトは、酸素8員環を有する。このゼオライト膜45は、DDR型ゼオライト膜であることが好ましい。この膜分離工程では、流体を分離部40へ液体で供給し、透過側を減圧しゼオライト膜45から水を透過させる、浸透気化法(パーベーパレーション(PV)法)により行うことができる。また、流体を気体または超臨界ガスで供給した場合は、供給側を加圧あるいは透過側を減圧しゼオライト膜45から水を透過させる、蒸気透過法(ベーパーパーミエーション(VP)法)により行うこともできる。蒸留塔の上部から得られた流体(凝縮流体)は通常、気体であることから、その分離方法は、蒸気透過法であることが好ましい。また、蒸留塔の下部から得られた流体(残留流体)は通常、液体であることから、その分離方法は、浸透気化法であることが好ましい。この膜分離処理は、処理対象流体に応じた温度で膜分離を行うことができる。なお、膜分離の温度は、加熱器31で加熱した直後の流体温度としてもよいし、分離部40に設けられた図示しない温度センサで測定した温度としてもよい。透過側空間の真空度(2次圧)は、1.3kPa以上13kPa以下が好ましく、4.0kPa以上9.3kPa以下がより好ましい。
この工程では、ゼオライト膜45を備え水を選択的に透過させる分離部40を用い凝縮流体及び/又は残留流体を別個に、ゼオライト膜45を透過した透過流体と透過しなかった非透過流体とに分離する。ゼオライト膜45は、アルミニウム及び金属カチオンを含まない原料ゾルを用いて作製されている。また、ゼオライト膜45は、膜厚が0.5μm以上2μm以下の範囲で形成されている。このゼオライトは、酸素8員環を有する。このゼオライト膜45は、DDR型ゼオライト膜であることが好ましい。この膜分離工程では、流体を分離部40へ液体で供給し、透過側を減圧しゼオライト膜45から水を透過させる、浸透気化法(パーベーパレーション(PV)法)により行うことができる。また、流体を気体または超臨界ガスで供給した場合は、供給側を加圧あるいは透過側を減圧しゼオライト膜45から水を透過させる、蒸気透過法(ベーパーパーミエーション(VP)法)により行うこともできる。蒸留塔の上部から得られた流体(凝縮流体)は通常、気体であることから、その分離方法は、蒸気透過法であることが好ましい。また、蒸留塔の下部から得られた流体(残留流体)は通常、液体であることから、その分離方法は、浸透気化法であることが好ましい。この膜分離処理は、処理対象流体に応じた温度で膜分離を行うことができる。なお、膜分離の温度は、加熱器31で加熱した直後の流体温度としてもよいし、分離部40に設けられた図示しない温度センサで測定した温度としてもよい。透過側空間の真空度(2次圧)は、1.3kPa以上13kPa以下が好ましく、4.0kPa以上9.3kPa以下がより好ましい。
膜分離工程において、流体経路15に送出された透過流体は、その水濃度が99質量%以上であることが好ましい。また、透過流体の水に含まれる有機化合物は、その濃度が1質量%以下であることが好ましい。この透過流体における有機化合物の濃度は、1000ppm以下であることがより好ましい。また、膜分離工程では、pHが8.0以下、好ましくは3.0以下の流体を透過流体と非透過流体とに分離するものとしてもよい。この膜分離工程では、ゼオライト膜45の耐酸性が高いため、このようなpHの処理対象流体に対しても、分離した水の濃度を高く維持しながら分離処理を継続することができる。即ち、分離性能が低下しにくい。
ここで、本発明の分離方法について、具体例を用いて説明する。図4は、水に比して高沸点の有機化合物を含む処理対象流体を分離する説明図であり、図4(a)が残留流体を膜分離する図、図4(b)が凝縮流体を膜分離する図である。図5は、水に比して低沸点の有機化合物を含む処理対象流体を分離する説明図であり、図5(a)が残留流体を膜分離する図、図5(b)が凝縮流体を膜分離する図である。ここでは、具体例として、処理対象流体が低沸点流体(例えば水)と高沸点流体(例えば酢酸)とを含む場合と、低沸点流体(例えばエタノール)と高沸点流体(例えば水)とを含む場合について説明する。水に比して高沸点の有機化合物を含む処理対象流体を分離する際は、図4に示すように、水が主である凝縮流体と有機化合物が主である残留流体とが得られる。この場合、残留流体は、酸、有機溶剤をより多く含むものとなるが、膜分離装置30ではこれらの耐性が高いゼオライト膜45を備えているため、膜分離することができる。なお、凝縮流体においても、高沸点の有機化合物が混入することがあるため、膜分離装置30により膜分離することができる。また、水に比して低沸点の有機化合物を含む処理対象流体を分離する際は、図5に示すように、有機化合物が主である凝縮流体と水が主である残留流体とが得られる。この場合、凝縮流体は、酸、有機溶剤をより多く含むものとなるが、膜分離装置30ではこれらの耐性が高いゼオライト膜45を備えているため、膜分離することができる。なお、残留流体においても、高沸点の有機化合物が混入することがあるため、膜分離装置30により膜分離することができる。このように、分離装置10では、広範な処理対象流体の分離処理を行うことができる。
以上説明した本実施形態の分離装置及び分離方法では、水と有機化合物とを分離するに際して、濃度をより高めることができる。この理由は、例えば、以下のように説明することができる。本発明では、水と有機化合物とを含む処理対象流体に対して蒸留を行ったのちに、ゼオライト膜を用いて膜分離処理を行う。この膜分離処理で用いるゼオライト膜は、アルミニウム及び金属カチオンを含まない原料ゾルを用いて作製され、膜厚が0.5μm以上2μm以下の範囲で形成されており、酸素8員環を有しているゼオライトを含む。このため、ゼオライト膜の耐酸性、耐有機溶剤性など、処理対象流体に対して耐性が高く、より高い分離性能を有する。例えば、蒸留処理の後段で膜分離処理を行う場合に、蒸留処理により濃縮された有機化合物がゼオライト膜に供給されることがある。このような場合においても、本発明のゼオライト膜では、様々な耐性が高いため、膜分離処理を安定して継続することができる。したがって、水と有機化合物とを分離するに際して、濃度をより高めることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、流体経路12及び流体経路13の一方に膜分離装置30を備えたものとして説明したが、例えば、図6に示すように、流体経路12及び流体経路13の両方に膜分離装置30を備えるものとしてもよい。図6は、別の分離装置10Cの構成の概略を示す説明図である。この分離装置10Cでは、第1流体及び第2流体のいずれにおいても水又は有機化合物の濃度をより高めることができる。
上述した実施形態では、流通式の膜分離装置30として説明したが、バッチ式の膜分離装置としてもよい。図7は、膜分離装置30Dを備えた、別の分離装置10Dの構成の概略を示す説明図である。膜分離装置30Dは、蒸留装置20から(例えば流体経路12から)供給された流体を収容する収容部60と、収容部60から分離部40を介して収容部60へ流体を循環する循環経路36とを備えている。なお、ここでは、循環経路36を流通して分離部40に供給される流体を、非透過流体も含め、循環液と称する。循環経路36には、循環液を通過させる循環ポンプ37と、循環経路36を流通する循環液の温度を膜分離に適した温度となるように加熱する加熱器31とが配設されている。膜分離装置30Dでは、循環経路36を循環する循環液の有機化合物の濃度が所定値に達すると、分離処理を終了し、循環液を循環経路36に配設された流体経路14を介して外部へ送出する。この流体経路14には、バルブ80、送液ポンプ82、冷却器84が配設されている。分離処理が終了すると、バルブ80を開放し、送液ポンプ82により循環液(非透過流体)を、冷却器84で冷却しながら外部へ送出する。この分離装置10Dにおいても、上述した実施形態と同様に、水と有機化合物とをより十分に分離することができる。
以下には、本発明の分離方法を具体的に実施した例について、実施例として説明する。なお、本発明の分離方法及び分離装置は、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜3]
(処理対象流体)
処理対象流体として、水/酢酸の第1混合溶液を調製した。この処理対象流体は、水を20質量%、酢酸を80質量%としたものと、水を10質量%、酢酸を90質量%としたものと、水を5質量%、酢酸を95質量%としたものの3種を調製した。また、この処理対象流体のpHは、それぞれ、1.2、0.9、0.6であった。この3種の処理対象流体を下記DDR型ゼオライト膜で分離したものをそれぞれ実施例1〜3とした。
(処理対象流体)
処理対象流体として、水/酢酸の第1混合溶液を調製した。この処理対象流体は、水を20質量%、酢酸を80質量%としたものと、水を10質量%、酢酸を90質量%としたものと、水を5質量%、酢酸を95質量%としたものの3種を調製した。また、この処理対象流体のpHは、それぞれ、1.2、0.9、0.6であった。この3種の処理対象流体を下記DDR型ゼオライト膜で分離したものをそれぞれ実施例1〜3とした。
(膜フィルタの作製)
多孔質基材として、直径30mm長さ160mmのモノリス形状でアルミナ製の多孔質基材を用意した。この多孔質基材の表面に以下のようにDDR型ゼオライト膜(水を選択的に透過させる浸透気化膜)を形成し、膜フィルタを作製した。
多孔質基材として、直径30mm長さ160mmのモノリス形状でアルミナ製の多孔質基材を用意した。この多孔質基材の表面に以下のようにDDR型ゼオライト膜(水を選択的に透過させる浸透気化膜)を形成し、膜フィルタを作製した。
まず、フッ素樹脂製の100ml広口瓶に6.21gのエチレンジアミン(和光純薬工業製)を入れた後、0.98gの1−アダマンタンアミン(アルドリッチ社製)を加え、1−アダマンタンアミンの沈殿が残らないように溶解した。別のビーカーに53.87gの水を入れ、22.00gの30質量%シリカゾル(スノーテックスS、日産化学社製)を加えて軽く撹拌した後、これをエチレンジアミンと1−アダマンタンアミンを混ぜておいた広口瓶に加えて強く振り混ぜた。その後、その広口瓶をシェーカーにセットし、500rpmでさらに1時間振り混ぜ、成膜ゾルを作製した。成膜ゾルの、1−アダマンタンアミン/シリカ比は0.0589、水/シリカ比は35、エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン比は16であった(いずれもモル比)。この成膜ゾルを3つ用意した。
次に、多孔質基材にDDR型ゼオライト微粉末を塗布し、フッ素樹脂製内筒付きステンレス製耐圧容器内に配置した。その後、成膜ゾルを耐圧容器に注ぎ、150℃で加熱処理(水熱合成)を行った。加熱処理後、この基材表面にDDR型ゼオライト膜が形成されていた。断面をSEM観察して求めたゼオライト膜の膜厚は、1μmであった。水洗、乾燥した後、大気中、電気炉で0.1℃/minの速度で750℃まで昇温して4時間保持後、1℃/minの速度で室温まで冷却した。このように、DDR型ゼオライト膜を、アルミニウム及び金属カチオンを含まない原料ゾルを用いて作製した。
[比較例1]
(膜フィルタ)
上述したDDR型ゼオライトの代わりにA型ゼオライト(特開平07−185275号公報を参考に作製)を用いた以外は、実施例1と同様に作製した膜フィルタを比較例1とした。
(膜フィルタ)
上述したDDR型ゼオライトの代わりにA型ゼオライト(特開平07−185275号公報を参考に作製)を用いた以外は、実施例1と同様に作製した膜フィルタを比較例1とした。
(膜試験)
この試験では、上記作製した膜フィルタのセル内に処理対象流体を2500g流通させた。膜分離装置での水を分離する分離温度は、膜フィルタの入り口(特開2010−99559の図9の循環ライン12)で測定した値とし、130℃とした。なお、分離温度は、膜フィルタの入り口に設けた温度調整器にて調整した。膜フィルタの側面から約1.3kPa(10Torr)の真空度で減圧し、膜フィルタの側面からの透過蒸気を液体窒素トラップによって捕集した。捕集した透過蒸気の液体物の質量から、単位時間あたりに単位面積の膜を透過した流体の量(水フラックス(kg/m2/h))を算出した。なお、分離処理中に、処理対象流体を数ccサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにて組成を分析した。また、透過液中の酢酸の漏れ濃度の組成を分析した。こうした試験を、膜フィルタを交換せずに100時間継続した。
この試験では、上記作製した膜フィルタのセル内に処理対象流体を2500g流通させた。膜分離装置での水を分離する分離温度は、膜フィルタの入り口(特開2010−99559の図9の循環ライン12)で測定した値とし、130℃とした。なお、分離温度は、膜フィルタの入り口に設けた温度調整器にて調整した。膜フィルタの側面から約1.3kPa(10Torr)の真空度で減圧し、膜フィルタの側面からの透過蒸気を液体窒素トラップによって捕集した。捕集した透過蒸気の液体物の質量から、単位時間あたりに単位面積の膜を透過した流体の量(水フラックス(kg/m2/h))を算出した。なお、分離処理中に、処理対象流体を数ccサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにて組成を分析した。また、透過液中の酢酸の漏れ濃度の組成を分析した。こうした試験を、膜フィルタを交換せずに100時間継続した。
[実験結果]
膜試験の評価結果を表1に示す。表1には、処理対象流体の酢酸濃度(質量%)、水フラックス(kg/m2/h)、100時間経過時点での酢酸漏れ濃度(質量%)、分離時間(h)をまとめて示した。比較例1では、膜分離装置において30分未満で分離性能の低下が認められたのに対し、実施例1では100時間継続しても分離性能の低下が認められず、安定して機能した。比較例1では、膜分離での選択性が低下したため、膜分離の継続に伴い透過流体に酢酸がより多く含まれることになり、蒸留工程の後工程として適切でないことがわかった。一方、実施例1〜3では、水と有機化合物とを効率よく分離することができ、得られる液体の濃度をより高めることができることがわかった。
膜試験の評価結果を表1に示す。表1には、処理対象流体の酢酸濃度(質量%)、水フラックス(kg/m2/h)、100時間経過時点での酢酸漏れ濃度(質量%)、分離時間(h)をまとめて示した。比較例1では、膜分離装置において30分未満で分離性能の低下が認められたのに対し、実施例1では100時間継続しても分離性能の低下が認められず、安定して機能した。比較例1では、膜分離での選択性が低下したため、膜分離の継続に伴い透過流体に酢酸がより多く含まれることになり、蒸留工程の後工程として適切でないことがわかった。一方、実施例1〜3では、水と有機化合物とを効率よく分離することができ、得られる液体の濃度をより高めることができることがわかった。
本発明は、水と有機化合物とを含む液体を分離する処理に利用可能である。
10,10B〜10D 分離装置、11 供給経路、12〜15 流体経路、20 蒸留装置、21 加熱器、22 ヒータ、24 蒸留塔、26 冷却器、30,30D 膜分離装置、31 加熱器、32 冷却器、34 真空ポンプ、36 循環経路、37 循環ポンプ、40 分離部、41 膜フィルタ、42 セル、44 多孔質基材、44a 粗粒部、44b 細粒部、45 ゼオライト膜、60 収容部、80 バルブ、82 送液ポンプ、84 冷却器。
Claims (12)
- 水及び有機化合物を含む処理対象流体を分離する分離方法であって、
前記処理対象流体を蒸留することにより、蒸発した第1流体と蒸発せずに残留した第2流体とに分離する蒸留工程と、
前記蒸留工程で分離した前記第1流体及び/又は前記第2流体を別個に、DDR型ゼオライト膜を備え水を選択的に透過させる分離部を用い、前記ゼオライト膜を透過した透過流体と透過しなかった非透過流体とに分離する膜分離工程と、
を含む分離方法。 - 前記膜分離工程では、前記第2流体を前記透過流体と前記非透過流体とに分離する、請求項1に記載の分離方法。
- 前記膜分離工程では、前記第1流体を前記透過流体と前記非透過流体とに分離する、請求項1に記載の分離方法。
- 前記処理対象流体は、水よりも高い沸点を有する前記有機化合物を含み、
前記膜分離工程では、前記有機化合物を主成分とする前記第2流体を前記透過流体と前記非透過流体とに分離する、請求項1に記載の分離方法。 - 前記処理対象流体は、水よりも低い沸点を有する前記有機化合物を含み、
前記膜分離工程では、前記有機化合物を主成分とする前記第1流体を前記透過流体と前記非透過流体とに分離する、請求項1に記載の分離方法。 - 前記処理対象流体は、水よりも高い沸点を有する前記有機化合物を含み、
前記膜分離工程では、前記水を主成分とする前記第1流体を前記透過流体と前記非透過流体とに分離する、請求項1に記載の分離方法。 - 前記処理対象流体は、水よりも低い沸点を有する前記有機化合物を含み、
前記膜分離工程では、前記水を主成分とする前記第2流体を前記透過流体と前記非透過流体とに分離する、請求項1に記載の分離方法。 - 前記膜分離工程では、pHが8.0以下の前記第1流体及び/又は前記第2流体を分離する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の分離方法。
- 前記膜分離工程では、pHが3.0以下の前記第1流体及び/又は前記第2流体を分離する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の分離方法。
- 前記膜分離工程では、前記透過流体の水濃度が99質量%以上となるよう分離する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の分離方法。
- 前記膜分離工程では、前記非透過流体を循環して繰り返し前記分離部で分離する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の分離方法。
- 水及び有機化合物を含む処理対象流体を分離する分離装置であって、
前記処理対象流体を蒸留することにより、蒸発した第1流体と蒸発せずに残留した第2流体とに分離する蒸留装置と、
前記蒸留装置で分離した前記第1流体及び/又は前記第2流体を別個に、DDR型ゼオライト膜を備え水を選択的に透過させる分離部を用い、前記ゼオライト膜を透過した透過流体と透過しなかった非透過流体とに分離する膜分離装置と、
を備えた分離装置。
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-
2015
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