JP2016039126A - 電気化学的エネルギー貯蔵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】セルとパッケージシェルの間における固定的な接続を実現し、落下試験過程において現れた問題を解決するとともに、セルがパッケージシェルに入りにくいといった問題を回避することもできる、電気化学的エネルギー貯蔵装置の提供。
【解決手段】セル1とパッケージシェル2との間に位置し、第一粘性層及び第二機能層を有するバインダー材3をさらに含み、第一粘性層は、セル1の外表面に直接又は間接的に接着され、第二機能層は、第一粘性層がセル1に直接又は間接的に接着されている表面との反対側に設置されており、電気化学的エネルギー貯蔵装置に圧力を与える前に、パッケージシェル2と接着されず、圧力を与えた後にパッケージシェル2と接着される、電気化学的エネルギー貯蔵装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気化学技術分野に関し、特に、電気化学的エネルギー貯蔵装置に関するものである。
リチウムイオン二次電池は高電圧、小型、軽量、高比容量、無メモリ効果、無公害、自己放電が小さく、サイクル寿命が長いというような長所を備えているため、通信、電器、電子情報、電力機器及びエネルギー貯蔵などの分野への応用に前例のない発展が得られ、且つ社会が日進月歩で発展するにつれ、リチウムイオン二次電池のエネルギー密度、充放電速度、サイクル寿命及び安全性がより高く要求されている。
落下試験は、リチウムイオン二次電池に対して厳格な安全性試験である。リチウムイオン二次電池が落下後に、頂部密封の突き破り、液漏れ、セパレーターの皺、内部短絡、極耳の断裂などの問題は非常に発生しやすい。現在、テープを使用することによりセルを縛ること、或いは頂部密封の区域のサイズを増大させることにより頂部密封の突き破り、液漏れ、内部短絡極耳断裂などの問題を解決しようとしている。しかし、そのような方法を用いることにより、リチウムイオン二次電池のエネルギー密度を減少させ、且つリチウムイオン二次電池が落下した際に現れたセパレーターの縮み、皺、内部短絡といった問題を解決することができない。セルとパッケージシェルの間に従来の両面テープを接着することにより、リチウムイオン二次電池が落下した際、現れた各種問題を解決することができる。しかしながら、テープの両面に粘性を有するため、セルがシェル(即ち、パッケージシェル)に入るプロセスの難度を増加させた。
背景技術に存在している問題点に鑑み、本発明の目的は、セルとパッケージシェルの間における固定的な接続が実現され、落下試験過程において現れた各種問題が解決されるとともに、バインダー材の両面に粘性を有することによりもたらされたセルがパッケージシェルに入りにくいといった問題も回避できる、電気化学的エネルギー貯蔵装置を提供することである。
上記発明の目的を達成するため、本発明はセル、電解液及びパッケージシェルを含む電気化学的エネルギー貯蔵装置を提供する。セルは正極シート、負極シート及び正極シートと負極シートとの間に位置するセパレーターを含み、電解液はセルを浸漬し、パッケージシェルはセルを封入して電解液を収納する。上記電気化学的エネルギー貯蔵装置は、セルとパッケージシェルの間に位置し、第一粘性層及び第二機能層を含むバインダー材をさらに含む。第一粘性層はセルの外表面に直接又は間接的に接着される。第二機能層は第一粘性層がセルに直接又は間接的に接着されている表面との反対側に設置され、電気化学的エネルギー貯蔵装置に圧力を与える前に、パッケージシェルと接着されず、圧力を与えた後にパッケージシェルと接着される。
従来の技術に対し、本発明における有益な効果は以下である。
1.本発明のバインダー材の第二機能層は、圧力を与える前にパッケージシェルと接着されないため、バインダー材の両面に粘性を有することによりもたらせたセルがシェルに入りにくいといった問題を回避することができる。
2.本発明のバインダー材がシェルに入った後、圧力を与えた条件において、第二機能層をパッケージシェルと接着されることにより、セルとパッケージシェルの間における固定的な接続を実現し、落下試験過程において現れた各種問題を解決する。
本発明の実施形態に係る電気化学的エネルギー貯蔵装置の、局所的断面の立体図である。 本発明の他の実施形態に係る電気化学的エネルギー貯蔵装置の、局所的断面の立体図である。 本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置のバインダー材のある実施例の概略図である。 本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置のバインダー材の他の実施例の概略図である。 本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置のバインダー材の他の実施例の概略図である。 本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置のバインダー材の他の実施例の概略図である。 図1のA‐A線に基づく断面で概略的に示される、本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置の他の実施例の構造図である。
以下は本発明に係る電気化学的エネルギー貯蔵装置及び実施例、比較例、試験過程と試験結果に対して説明する。
先ず、セル1、電解液及びパッケージシェル2を含む本発明に係る電気化学的エネルギー貯蔵装置について説明する。セル1は、正極シート、負極シート及び正極シートと負極シートとの間に位置するセパレーターを含む。電解液はセル1を浸漬する。パッケージシェル2はセル1を包装して電解液を収納する。上記電気化学的エネルギー貯蔵装置は、セル1とパッケージシェル2の間に設置されているバインダー材3をさらに含む。バインダー材3は、第一粘性層31及び第二機能層32を含む。第一粘性層31はセル1の外表面に直接又は間接的に接着より設置されている。第二機能層32は第一粘性層31とセル1を直接又は間接的に接着している表面との反対側に設置され、電気化学的エネルギー貯蔵装置に圧力を与える前にパッケージシェル2に接着されず、圧力を与えた後パッケージシェルに接着される。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置では、圧力を与える前に、バインダー材3の第二機能層31はパッケージシェル2と接着されないため、バインダー材3の両面に粘性を有することによってセル1がシェル(即ちパッケージシェル2)に入りにくいといった問題を回避することができる。バインダー材3がパッケージシェルに入った後、圧力を与えた条件において、第二機能層32がパッケージシェル2と接着され、従って、電気1とパッケージシェル2の間における固定的な接続を実現し、落下試験過程において現れた各種問題を解決できる。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、上記電気化学的エネルギー貯蔵装置は、リチウム二次電池、リチウムイオン二次電池、スーパーキャパシタ、燃料セル、太陽セルからなる群より選ばれる一種である。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、セル1は、巻回型セル、ラミネート型セル又はジェリーロール型セルであってもよい。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、バインダー材3は、セル1とパッケージシェル2の間における任意の位置に設置されることができる。例えば、バインダー材3は、巻回型セル1の巻回終了部11に又はパッケージシェル2に面しているセル1の表面における任意の位置に設置され、セル1の幅方向に直交してセル1を回る頂部、底部に同時に設置され、又はセル1のいずれ一つの端部及び角辺に設置され、或いはいくつの位置に同時に設置されることもできる。バインダー材3の面積がセル1の表面積を超えず、バインダー材3の形状が長方形、円形、菱形、三角形、リンク形、回字形、多孔質形状など様々な形状であってもよい。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置では、パッケージシェル2は軟パッケージシェル、硬パッケージシェルから選ばれることができる。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、上記電気化学的エネルギー貯蔵装置は、セル1とバインダー材3の間に設置され、片面又は両面に粘性を有している粘着テープ4をさらに含む。バインダー材3をセル1の外表面に間接に設置させるように、粘着テープ4の接着面がセル1の外表面に粘着的に設置され、他方の面がバインダー材3と接着している。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置では、片面又は両面に粘性を有している粘着テープ4の基材は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、配向ポリプロピレン(PP)、ポリイミド(PI)からなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。片面又は両面に粘性を有している粘着テープ4の接着剤は、アクリル樹脂接着剤、熱硬化性ポリウレタン接着剤、シリコーンゴム、天然ゴム、合成ゴムからなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置では、粘着テープ4の厚さは3μm〜20μmであってもよい。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置では、第一粘性層31の厚さは3μm〜40μmであってもよい。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置では、第二機能層32の厚さは3μm〜40μmであってもよい。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置では、電気化学的エネルギー貯蔵装置に対して与える圧力は0.2MPa〜1.5MPaであってもよい。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置では、電気化学的エネルギー貯蔵装置に対して圧力を与える際の温度は室温又は室温より高い温度であってもよい。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置では、第一粘性層31及び第二機能層32の少なくとも一方が流動性を有する。第一粘性層31が流動性を有する例とし、このような状況下で、セル1をパッケージシェル2に入れた後、圧力を与える条件において、第一粘性層31が流動性を有するため、圧力の作用下で第一粘性層31の接着剤を部分的に第一粘性層31の初始場所の周辺まで押し出され、従って、バインダー材3の厚さを減少させるだけでなく接着面積も増加させ、よって、セル1をパッケージシェル2とよりよく接着させる。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置では、第一粘性層31は感温性接着剤又は初期粘性を有する感圧接着剤からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、上記感温性接着剤はテルペン樹脂、石油樹脂、ナフテン油、ポリオレフィン、ポリビニルブチラール、ポリアミド類、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)、ポリエステル系からなる群より選ばれる少なくとも一種であることができ、その中、ナフテン油を単独で使用できない。上記初期粘性を有する感圧接着剤はアクリル樹脂接着剤、熱硬化性ポリウレタン接着剤、シリコーンゴム、天然ゴム、合成ゴムからなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。その中、ポリオレフィンはポリエチレン(PP)、ポリブテン(PB)、ポリイソプレン(PI)、ポリスチレン(PS)からなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。ポリアミド類はポリアクリルアミド(PAM)、ポリカプロラクタム(PA‐6)、エポキシポリアミドからなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。ポリエステルは熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ニトリルゴム‐フェノール樹脂、エチレン‐フェノール樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。上記初期粘性を有する感圧接着剤は常温の条件において、指圧することにより物体と感圧接着剤の間を短時間接触させる際、物体に対して接着作用が生じない感圧接着剤である。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、第一粘性層31は、さらに無機添加剤を含み、上記無機添加剤はAl及び/又はSiOである。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、第二機能層32は初期粘性を有しない感圧接着剤、又は初期粘性を有しない感圧接着剤と常温で粘性を有しない感温性接着剤の複合材料から選ばれることができる。上記初期粘性を有しない感圧接着剤はエチレン‐ブチレン‐ポリスチレン線状トリブロック共重合体(SEBS)、スチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)、エポキシ化スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(ESIS)からなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。上記常温で粘性を有しない感温性接着剤はポリオレフィン、ポリビニルブチラール、ポリアミド類、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)、ポリエステル系からなる群より選ばれる少なくとも一種であってもよい。その中、ポリオレフィンはポリプロピレン(PP)、ポリブテン(PB)、ポリイソプレン(PI)、ポリスチレン(PS)からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、ポリアミド類はポリアクリルアミド(PAM)、ポリカプロラクタム(PA‐6)、エポキシポリアミドからなる群より選ばれる少なくとも一種であり、ポリエステルは熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ニトリルゴム‐フェノール樹脂、エチレン‐フェノール樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。上記初期粘性を有しない感圧接着剤とは、常温で指圧により物体と感圧接着剤の間を短時間的に接触させる際に、物体に対して接着作用が生じない感圧接着剤である。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、第二機能層32は、さらに無機添加剤を含み、上記無機添加剤はAl及び/又はSiOである。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、バインダー材3は、さらに基材33を含み、基材33は第一粘性層31と第二機能層32の間に設置されている。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、基材33の厚さは20μmより薄くてもよい。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、基材33はポリエチレンテレフタレート(PET)、配向ポリオレフィン、ポリイミド(PI)からなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。その中、配向ポリオレフィンは配向ポリエチレン(PE)、配向ポリプロピレン(PP)、配向ポリブテン(PB)、配向ポリエチレン‐プロピレンコポリマー、配向ポリスチレン(PS)からなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、バインダー材3は、さらに保護層34を含む。保護層34は第二機能層32の外表面に設置され、電気化学的エネルギー貯蔵装置に対し圧力を与えた後に全部又は部分的破壊されるように構造されており、第二機能層32を露出させ、さらに第二機能層32がセル1とパッケージシェルを接着させることができる。その場合、第二機能層32は感圧接着剤、感温性接着剤からなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。上記感圧接着剤はエチレン‐ブチレン‐ポリスチレン線状トリブロック共重合体(SEBS)、スチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)、エポキシ化スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(ESIS)からなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。上記感温性接着剤はテルペン樹脂、石油樹脂、ナフテン油、ポリオレフィン、ポリビニルブチラール、ポリアミド類、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)、ポリエステル系からなる群より選ばれる少なくとも一種であることができ、その中、ナフテン油を単独で使用できない。その中、ポリオレフィンはポリプロピレン(PP)、ポリブテン(PB)、ポリイソプレン(PI)、ポリスチレン(PS)からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、ポリアミド類はポリアクリルアミド(PAM)、ポリカプロラクタム(PA‐6)、エポキシポリアミドからなる群より選ばれる少なくとも一種であり、ポリエステルは熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ニトリルゴム‐フェノール樹脂、エチレン‐フェノール樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。第二機能層32は、さらに無機添加剤を含み、上記無機添加剤はAl及び/又はSiOである。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、保護層34はAl、MgO、Mgからなる群より選ばれる少なくとも一種であることができる。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、保護層34の厚さは2μm〜10μmであってもよい。
本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置において、無機添加剤の使用により、第一粘性層31と第二機能層32の流動の均一性を有効的に制御することができ、加熱、加圧の条件下でバインダー材3をセル1の封入縁までに流させず、不規則な流動により引き起こされた封入不良といった問題を解決する。
次に、本発明の電気化学的エネルギー貯蔵装置における実施例及び比較例について説明し、その中、第一バインダー材と第二バインダー材については本発明のバインダー材3と異なる種類である。
実施例1
1.正極シートの製造
LiCoO、導電性カーボン及びポリフッ化ビニリデンを重量比96:1:3となるようにN‐メチルピロリドンに入れて分散させ、陽極スラリーを製造した。その後、塗布、圧密により厚さ100μmの正極シートを製造した。
2.負極シートの製造
黒鉛、導電性カーボン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、スチレン・ブタジエンゴムを重量比97:1:1:1となるように脱イオン水に入れて分散させ、陰極スラリーを製造した。その後、塗布、圧密により厚さ90μmの負極シートを製造した。
3.電解液の製造
EC、PC、DEC、EMCを重量比20:20:50:10となるように非水性有機溶媒を製造し、リチウム塩としてLiPF6を1mol/L加え、電解液の製造を完了した。
4.セルの製造
製造された正極シート、PPセパレーター及び負極シートを順に巻き、厚さ3.5mm、幅48mm、長さ80mmの巻回型セルを製造した。
5.バインダー材の製造
バインダー材の長さは75mmであり、厚さ8mmであった。
第一粘性層はテルペン樹脂を添加したポリブテン(PB)であり、第一粘性層の厚さは20μmであった。
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とエチレン‐ブチレン‐ポリスチレン線状トリブロック共重合体(SEBS)の混合物であり、両者の重量比は9:1であり、第二機能層の厚さは3μmであった。
基材は配向ポリプロピレン(PP)であり、第一粘性層と第二機能層の間に設置され、基材の厚さは10μmであった。
6.リチウムイオン二次電池の製造
バインダー材の第一粘性層を巻回型セルの巻回終了部に直接に接着させ、その後に巻回型セルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入してから、60℃でセルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に1MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
実施例2
以下の異なる点を除き、実施例1の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
第二機能層の厚さが20μmであった。
実施例3
以下の異なる点を除き、実施例1の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
第二機能層の厚さが40μmであった。
実施例4
以下の異なる点を除き、実施例1の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造(図4を参照する)
(1)第一バインダー材
長さは75mmであり、厚さ8mmであった。
第一粘性層はテルペン樹脂を添加したポリブテン(PB)であり、第一粘性層の厚さは20μmであった。
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とエチレン‐ブチレン‐ポリスチレン線状トリブロック共重合体(SEBS)の混合物であり、両者の重量比が9:1であり、第二機能層の厚さは20μmであった。
基材は配向ポリプロピレン(PP)であり、第一粘性層と第二機能層の間に設置され、基材の厚さは10μmであった。
(2)第二バインダー材
長さは30mmであり、厚さ8mmであった。
第一粘性層はテルペン樹脂を添加したポリブテン(PB)であり、第一粘性層の厚さが20μmであった。
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とエチレン‐ブチレン‐ポリスチレン線状トリブロック共重合体(SEBS)の混合物であり、両者の重量比は9:1であり、第二機能層の厚さは20μmであった。
基材は配向ポリプロピレン(PP)であり、第一粘性層と第二機能層の間に設置され、基材の厚さは10μmであった。
6.リチウムイオン二次電池の製造
図1及び図2を参照し、第一バインダー材及び第二バインダー材の第一粘性層は巻回型セルの表面に直接に接着させた。その中、セルの巻回終了部に一枚の第一バインダー材を接着し、セルの幅方向に直交し且つセルを回る底部に二枚の巻状の第二バインダー材を接着し、セルの幅方向に直交してセルを回る頂部に一枚の巻状の第二バインダー材を接着した。その後、バインダー材が接着されたセルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入し、60℃でセルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に1MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
実施例5
以下の異なる点を除き、実施例4の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
(1)第一バインダー材
長さが75mmであり、厚さが8mmであった。
第一粘性層はテルペン樹脂を添加したポリブテン(PB)であり、第一粘性層の厚さは20μmであった。
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とエチレン‐ブチレン‐ポリスチレン線状トリブロック共重合体(SEBS)の混合物であり、両者の重量比は9:1であり、第二機能層の厚さは20μmであった。
基材は配向ポリプロピレン(PP)であり、第一粘性層と第二機能層の間に設置され、基材の厚さは10μmであった。
(2)第二バインダー材
長さが30mmであり、厚さが8mmであった。
第一粘性層はテルペン樹脂を添加したポリブテン(PB)であり、第一粘性層の厚さは20μmであった。
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とエチレン‐ブチレン‐ポリスチレン線状トリブロック共重合体(SEBS)の混合物であり、両者の重量比は9:1であり、第二機能層の厚さは20μmであった。
基材は配向ポリプロピレン(PP)であり、第一粘性層と第二機能層の間に設置され、基材の厚さは10μmであった。
Figure 2016039126
長さは75mmであり、厚さ8mmであり、ポリエチレンテレフタレート(PET)とアクリル樹脂接着剤を含み、ポリエチレンテレフタレート(PET)の厚さは7μmであり、アクリル樹脂接着剤の厚さは8μmであった。
6.リチウムイオン二次電池の製造
図1及び図2を参照し、第一バインダー材及び第二バインダー材の第一粘性層は巻回型セルの表面に直接に接着させた。その中、セルの巻回終了部と相反する面に一枚の第一バインダー材を接着し、セルの幅方向に直交し且つセルを回る底部に二枚の巻状の第二バインダー材を接着し、セルの幅方向に直交し且つセルを回る頂部に一枚の巻状の第二バインダー材を接着し、セルの巻回終了部に一枚の緑粘着テープを接着した。その後、バインダー材が接着されたセルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入し、60℃において、セルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に1MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
実施例6
以下の異なる点を除き、実施例4の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
(1)第一バインダー材
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とエポキシ化スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(ESIS)の混合物であり、両者の重量比は9:4であった。
(2)第二バインダー材
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とエポキシ化スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(ESIS)の混合物であり、両者の重量比は9:4であった。
6.リチウムイオン二次電池の製造
バインダー材が接着されたセルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入した後、25℃において、セルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に1MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
実施例7
以下の異なる点を除き、実施例4の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
(1)第一バインダー材
第一粘性層はテルペン樹脂を添加したスチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)であり、第一粘性層の厚さは30μmであった。
第二機能層はスチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)及びスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)の混合物であり、両者の重量比は1:1であり、第二機能層の厚さは40μmであった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)であった。
(2)第二バインダー材
第一粘性層はテルペン樹脂を添加したスチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)であり、第一粘性層の厚さは30μmであった。
第二機能層はスチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)及びスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)の混合物であり、両者の重量比は1:1であり、第二機能層の厚さは40μmであった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)であった。
6.リチウムイオン二次電池の製造
バインダー材が接着されたセルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入した後、85℃において、セルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に1MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
実施例8
以下の異なる点を除き、実施例7の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
(1)第一バインダー材
第一粘性層はテルペン樹脂及びAlを添加したスチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)であった。
第二機能層はAlを添加したスチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)とスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)の混合物であった。
(2)第二バインダー材
第一粘性層はテルペン樹脂及びAlを添加したスチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)であった。
第二機能層はAlを添加したスチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)とスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)の混合物であった。
実施例9
以下の異なる点を除き、実施例4の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
(1)第一バインダー材
第二機能層はスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)であった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)であった。
(2)第二バインダー材
第二機能層はスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)であった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)であった。
6.リチウムイオン二次電池の製造
バインダー材が接着されたセルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入した後、25℃において、セルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に0.2MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
実施例10
以下の異なる点を除き、実施例9の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
6.リチウムイオン二次電池の製造
かけられた面圧は0.6MPaであった。
実施例11
以下の異なる点を除き、実施例9の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
6.リチウムイオン二次電池の製造
かけられた面圧は0.8MPaであった。
実施例12
以下の異なる点を除き、実施例4の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
(1)第一バインダー材
幅は11mmであった。
第一粘性層は石油樹脂を添加したポリブテン(PB)であり、第一粘性層の厚さは10μmであった。
第二機能層は熱可塑性ポリウレタン(TPU)とスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)の混合物であり、両者の重量比は8:2であり、第二機能層の厚さは10μmであった。
基材はポリイミド(PI)であり、基材の厚さは8μmであった。
(2)第二バインダー材
第一粘性層は石油樹脂を添加したポリアクリルアミド(PAM)であった。
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)の混合物であり、両者の重量比は8:2であり、第二機能層の厚さは40μmであった。
基材の厚さは8μmであった。
6.リチウムイオン二次電池の製造
バインダー材が接着されたセルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入した後、60℃において、セルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に1.5MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
実施例13
以下の異なる点を除き、実施例12の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
(1)第一バインダー材
第一粘性層はナフテン油を添加したポリブテン(PB)であった。
基材は含まれていない。
(2)第二バインダー材
幅は11mmであった。
第二機能層の厚さは20μmであった。
基材は含まれていない。
6.リチウムイオン二次電池の製造
バインダー材が接着されたセルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入した後、85℃において、セルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に0.2MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
実施例14
以下の異なる点を除き、実施例4の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
(1)第一バインダー材
幅は11mmであった。
第一粘性層はナフテン油を添加したポリカプロラクタム(PA‐6)であり、第一粘性層の厚さは10μmであった。
第二機能層はスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)であり、第二機能層の厚さは10μmであった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)であった。
保護層はAlであり、保護層の厚さは5μmであった。
(2)第二バインダー材
第一粘性層は石油樹脂を添加したポリアクリルアミド(PAM)であった。第一粘性層の厚さは10μmであった。
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)の混合物であり、両者の重量比は8:2であった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)であった。
保護層はMgOであり、保護層の厚さは10μmであった。
6.リチウムイオン二次電池の製造
バインダー材が接着されたセルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入した後、75℃において、セルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に1.5MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
実施例15
以下の異なる点を除き、実施例4の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
(1)第一バインダー材
幅は12mmであった。
第一粘性層はナフテン油を添加したポリイソプレン(PI)であった。
第二機能層は石油樹脂を添加したポリプロピレン(PP)であった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)であり、基材の厚さは20μmであった。
保護層はAlであり、保護層の厚さは5μmであった。
(2)第二バインダー材
幅は12mmであった。
第一粘性層はナフテン油を添加したポリイソプレン(PI)であった。
第二機能層は石油樹脂を添加したポリプロピレン(PP)であった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)を含み、基材の厚さは20μmであった。
保護層はMgであり、保護層の厚さは5μmであった。
6.リチウムイオン二次電池の製造
バインダー材が接着されたセルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入した後、25℃において、セルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に1.0MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
実施例16
以下の異なる点を除き、実施例4の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
4.セルの製造
製造された正極シート、PPセパレーター及び負極シートを順に重ね、厚さ3.5mm、幅48mm、長さ80mmのラミネート型セルを製造した。
5.バインダー材の製造
(1)第一バインダー材
第一粘性層はナフテン油を添加したポリイソプレン(PI)であった。
第二機能層はポリプロピレン(PP)とスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)の混合物であり、両者の重量比は8:2であった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)であり、基材の厚さは20μmであった。
(2)第二バインダー材
第一粘性層はナフテン油を添加したポリイソプレン(PI)であった。
第二機能層はポリプロピレン(PP)とスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)の混合物であり、両者の重量比は8:2であった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)であり、基材の厚さは20μmであった。
6.リチウムイオン二次電池の製造
図1及び図2を参照し、第一バインダー材及び第二バインダー材の第一粘性層をラミネート型セルの表面に接着させ、その中、ラミネート型セルの表面に一枚の第一バインダー材を接着し、セルの幅方向に直交してセルを回る底部に二枚の巻状の第二バインダー材を接着し、セルの幅方向に直交してセルを回る頂部に一枚の巻状の第二バインダー材を接着した。その後、バインダー材が接着されたセルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入した後、70℃において、セルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に1.0MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
実施例17
以下の異なる点を除き、実施例4の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
(1)第一バインダー材
第一粘性層はテルペン樹脂であった。
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とエポキシ化スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(ESIS)の混合物であり、両者の重量比は9:4であった。
(2)第二バインダー材
第一粘性層はテルペン樹脂であった。
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とエポキシ化スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(ESIS)の混合物であり、両者の重量比は9:4であった。
実施例18
以下の異なる点を除き、実施例4の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
(1)第一バインダー材
第一粘性層はナフテン油を添加したポリイソプレン(PI)であった。
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)の混合物であり、両者の重量比は8:2であった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)であり、基材の厚さは20μmであった。
(2)第二バインダー材
第一粘性層はナフテン油を添加したポリイソプレン(PI)であった。
第二機能層はエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とスチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)の混合物であり、両者の重量比は8:2であった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)であり、基材の厚さは20μmであった。
6.テープの製造
テープの長さは75mmであり、幅は8mmであり,ポリエチレンテレフタレート(PET)及びアクリル樹脂接着剤を含み、ポリエチレンテレフタレート(PET)の厚さは7μmであり、アクリル樹脂接着剤の厚さは8μmであった。
7.リチウムイオン二次電池の製造
図1、図2及び図7を参照し、巻回型セルの巻回終了部の表面にテープを接着させた後、セルの巻回終了部に対応するテープの上に一枚の第一バインダー材の第一粘性層を接着させ、第二バインダー材の第一粘性層を巻回型セルの表面に接着させ、セルの幅方向に直交し且つセルを回る底部に二枚の巻状の第二バインダー材を接着し、セルの幅方向に直交し且つセルを回る頂部に一枚の巻状の第二バインダー材を接着した。その後、バインダー材が接着されたセルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入し、70℃において、セルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に1.0MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
比較例1
以下の異なる点を除き、実施例2の方法に従ってリチウムイオン二次電池を製造した:
5.バインダー材の製造
第一粘性層はアクリル樹脂接着剤であった。
第二機能層はアクリル樹脂接着剤であった。
基材はポリエチレンテレフタレート(PET)であった。
6.リチウムイオン二次電池の製造
バインダー材が接着されたセルをパッケージシェルに入れ、電解液を注入した後、25℃において、セルにおけるバインダー材が接着されている所と対応するパッケージシェルの表面に1.0MPaの面圧を加え、第二機能層をパッケージシェルの内表面と接着させ、リチウムイオン二次電池が製造された。
次に、本発明に係るリチウムイオン二次電池の試験過程及び試験結果について説明する。
1.リチウムイオン二次電池の厚さの試験
リチウムイオン二次電池の本体を厚さ測定器に設置し、極耳を露出させ、リチウムイオン二次電池の本体の厚さ数値を読み取り、記録する。その中、リチウムイオン二次電池の本体の厚さ数値はリチウムイオン二次電池の本体の最も厚い位置(即ち極耳とセルの重合区域)の厚さである。
2.リチウムイオン二次電池の落下試験
リチウムイオン二次電池を両面テープより落下試験治具に固定し、V0と表記する各リチウムイオン二次電池の初期電圧を測定し、治具の六つの面を順に1,2,3,4,5,6と番号付け、治具の四つの角を順にC1、C2、C3、C4と番号付けた。
25℃において、治具を高さ1.5mの試験台に設置し、付けられた番号1‐6の順に従ってリチウムイオン二次電池を次々と落下させ、その後、付けられた番号C1‐C4の順に従ってリチウムイオン二次電池を次々と落下させ、6回繰り返して試験を終了し、1時間静置した後、各リチウムイオン二次電池の最終電圧V1を測定した。
(1)落下過程の電圧差ΔV=V0‐V1と記録した。
(2)リチウムイオン二次電池のパッケージシェルの破損又は頂部密封の突き破りがあるか否かを確認した。
(3)リチウムイオン二次電池を解体し、セルにおける極耳の断裂があるか否かを観察した。
(4)リチウムイオン二次電池を解体し、セルの幅方向上の両側におけるセパレーターの移位又は皺があるか否かを観察した。
(5)リチウムイオン二次電池を解体し、正極シート及び負極シートについて短絡があるか否かを観察した。
(6)溢れたバインダーの最大幅の測定
落下後のリチウムイオン二次電池のサンプルを解体し、パッケージシェルを取り除き、定規よりセルにおけるバインダー材が接着されている側の溢れたバインダー材の最大幅を測定し、セルの長さ方向に沿って10回の数値を記録して平均値を取った。
3.リチウムイオン二次電池のサイクル試験
リチウムイオン二次電池を25℃の恒温箱に設置し、電圧が4.35Vになるまでに0.5Cの倍率で定電流充電し、その後、電流が0.025Cになるまでに4.35Vの定電圧充電し、3分間静置した後、電圧が3.0Vになるまでに0.5C定電流で放電し、一回の充放電サイクルとした。上記のような充放電サイクルを800回繰り返し、短絡が発生するか否かを観察した。各組において、リチウムイオン二次電池50個を測定し、リチウムイオン二次電池の合格率を計算した。
表1に、実施例1‐18及び比較例1のパラメータを示す。
表2に、実施例1‐18及び比較例1の性能試験の結果を示す。
実施例1‐18及び比較例1の対比により分かるように、本発明のリチウムイオン二次電池は、厚さが比較的薄く、落下試験における合格率が比較的高く、及び循環後に無短絡の合格率が比較的高い。理由は以下の通りであり、即ち、比較例1で用いられた通常のアクリル樹脂の両面テープは、二つの表面が常温下においていずれも粘性を有し、両面テープが接着されているセルをパッケージシェルと接着する際に、位置を調整し難く、しかも両面テープの接着強度が比較的小さく、よりよい接着強度を達成するために、接着面積を増やすように両面テープの幅を増やす必要があり、そして接着強度を高める。リチウムイオン二次電池の最大厚さの区域は極耳とセルとを重ねる部分であるため、両面テープの幅が大きいほど、上記区域に近いほど、リチウムイオン二次電池の全体的な厚さに与える影響が大きい。また、両面テープはバインダー材の溢れといったことを実現できないため、リチウムイオン二次電池の全体的な厚さを直接に増加させることであった。
実施例1‐3を対比して分かるように、バインダー材を熱圧した後に、溢れたバインダーの最大幅は第二機能層の厚みの増大につれて増大し、しかも溢れたバインダーの幅の増大につれてセルとパッケージシェルとの間における接着力が強くなり、落下後にパッケージシェルの無破損又は頂部密封の突き破りの合格率が増えた。実施例2及び実施例4‐5を対比して分かるように、実施例4においてセルの頂部及び底部に位置する三枚のバインダー材を増加し、セルとパッケージシェルの接着を増大しただけでなく、パッケージシェルの無破損又は頂部密封の突き破りの合格率を高め、しかも頂部と底部のバインダー材及び溢れたバインダーは、セル頂部と底部のセパレーターと有効的に接着させ、落下後にセパレーターの移位又は皺がなく、電極シートに接触内部短絡がなく、セルの循環後の短絡がなかった。さらに、実施例5では、セルの巻回終了部にアクリル樹脂接着剤の終了テープをさらに接着し、実施例4と同様の効果を得た。
実施例4と実施例6を対比して分かるように、実施例6では、常温で圧力を与えたため、バインダー材が軟化圧出されず(即ち、溢れたバインダーの最大幅は0の場合)、セルとパッケージシェルの接着面積を小さくさせ、セル頂部と底部のセパレーターの接着効果が悪くなり、それにより落下後に一部分のセパレーターは移位又は皺が引き起こされた。
実施例7及び実施例8を対比して分かるように、実施例8では、第一粘性層及び第二機能層がともに無機添加剤Alを添加し、同等の条件において溢れたバインダーの最大幅は実施例7より小さく、しかも溢れたバインダーが封入の縁部まで溢れ出され、封入不良が引き起すことがない。理由としては、無機添加剤Alを使用することにより第一粘性層31及び第二機能層32の流動の均一性を有効的に制御できる。同時に、実施例7における溢れたバインダーの最大幅が比較的広いため、溢れた接着剤から極耳とセルの重ね区域までの距離がより短くなり、従って、リチウムイオン二次電池の本体の厚さはより厚くなった。
実施例9‐11の対比から分かるように、第二機能層が感圧性接着剤のみの場合、第二機能層に与える圧力の増大につれ、リチウムイオン二次電池に対する落下試験及び循環後の短絡有無試験の合格率が増加した。理由としては、圧力が増大することにより第二機能層における接着力もそれに応じて増大したことである。
Figure 2016039126
Figure 2016039126
1 セル
11 終了部
2 パッケージシェル
3 バインダー材
31 第一粘性層
32 第二機能層
33 基材
34 保護層
4 テープ

Claims (11)

  1. 正極シート、負極シート、及び正極シートと負極シートとの間に位置するセパレーターを含むセル(1)と、
    セル(1)を浸漬する電解液と、
    セル(1)を封入し、電解液を収納するパッケージシェル(2)と、
    を含む電気化学的エネルギー貯蔵装置であり、
    セル(1)とパッケージシェル(2)との間に位置し、第一粘性層(31)及び第二機能層(32)を有するバインダー材(3)をさらに含み、
    第一粘性層(31)は、セル(1)の外表面に直接又は間接的に接着され、
    第二機能層(32)は、第一粘性層(31)がセル(1)に直接又は間接的に接着されている表面との反対側に設置されており、電気化学的エネルギー貯蔵装置に圧力を与える前に、パッケージシェル(2)と接着されず、圧力を与えた後にパッケージシェル(2)と接着されることを特徴とする電気化学的エネルギー貯蔵装置。
  2. セル(1)とバインダー材(3)との間に設置されおり、片面又は両面に粘性を有する粘着テープ(4)を更に含み、
    バインダー材(3)がセル(1)の外表面に間接的に接着されるように、前記粘着テープ(4)の接着面はセル(1)の外表面に設置され、他方の面はバインダー材(3)と接着されることを特徴とする、請求項1に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
  3. 第一粘性層(31)及び第二機能層(32)中の少なくとも一方が流動性を有することを特徴とする請求項1に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
  4. 第一粘性層(31)は感温性接着剤、初期粘性を有する感圧接着剤からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、
    前記感温性接着剤はテルペン樹脂、石油樹脂、ナフテン油、ポリオレフィン、ポリビニルブチラール、ポリアミド類、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)、ポリエステル系からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、その中、ナフテン油を単独で使用できなく、
    前記初期粘性を有する感圧接着剤はアクリル樹脂接着剤、熱硬化性ポリウレタン接着剤、シリコーンゴム、天然ゴム、合成ゴムからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
  5. 第一粘性層(31)が更に無機添加剤を含み、
    前記無機添加剤は、Al及び/又はSiOであることを特徴とする請求項4に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
  6. 第二機能層(32)は初期粘性を有しない感圧接着剤、又は初期粘性を有しない感圧接着剤と常温で粘性を有しない感温性接着剤との複合材料から選ばれるものであり、
    前記初期粘性を有しない感圧接着剤はエチレン‐ブチレン‐ポリスチレン線状トリブロック共重合体(SEBS)、スチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)、エポキシ化スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(ESIS)からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、
    前記常温で粘性を有しない感温性接着剤はポリオレフィン、ポリビニルブチラール、ポリアミド類、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)、ポリエステル系からなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
  7. 第二機能層(32)が無機添加剤を更に含み、
    前記無機添加剤は、Al及び/又はSiOであることを特徴とする請求項6に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
  8. バインダー材(3)が第一粘性層(31)と第二機能層(32)との間に設置されている基材(33)を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
  9. バインダー材(3)が保護層(34)を更に含み、
    前記保護層(34)は第二機能層(32)の外表面に設置され、電気化学的エネルギー貯蔵装置に対し圧力を与えた後に全部又は部分的破壊されることができるように構成されおり、第二機能層(32)を露出させ、第二機能層(32)がセル(1)とパッケージシェル(2)とを接着させることを特徴とする請求項1又は8に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
  10. 第二機能層(32)は感圧接着剤、感温性接着剤からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、
    前記感圧接着剤はエチレン‐ブチレン‐ポリスチレン線状トリブロック共重合体(SEBS)、スチレン‐ブタジエンブロック共重合体(SEPS)、エポキシ化スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(ESIS)からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、
    前記感温性接着剤はテルペン樹脂、石油樹脂、ナフテン油、ポリオレフィン、ポリビニルブチラール、ポリアミド類、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体(SIS)、ポリエステル系からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、その中、ナフテン油を単独で使用できないことを特徴とする請求項9に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
  11. 第二機能層(32)が無機添加剤をさらに含み、
    前記無機添加剤は、Al及び/又はSiOであることを特徴とする請求項10に記載の電気化学的エネルギー貯蔵装置。
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