JP2016037892A - 筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置 - Google Patents

筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】燃焼室の排気側領域の混合気をリーン状態に制御してノッキングを抑制することができる新規な筒内燃料噴射式内燃機関の燃料制御装置を提供することにある。【解決手段】排気ポートの反対側に配置した燃料噴射弁によって吸気行程に1回以上の燃料噴射を実行して燃焼室の排気側領域に理論空燃比よりリーンな空燃比の混合気を形成し、その後の圧縮行程の前半に1回以上の燃料噴射を実行すると共に、圧縮行程の燃料噴射量を吸気行程の燃料噴射量より少なくして、点火プラグ近傍に燃焼室の排気側領域よりリッチな混合気を形成する。これによれば、燃焼室の排気側領域の混合気をリーン状態に制御してノッキングを抑制することができ、熱効率を高めて燃費を向上することが可能となる。【選択図】図6

Description

本発明は筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置に係り、特に燃料噴射弁から燃料を複数回に亘って噴射する筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置に関するものである。
内燃機関の燃焼室内に直接的に燃料を噴射する筒内燃料噴射式内燃機関が広く知られている。筒内燃料噴射式内燃機関は、燃料噴射弁により燃焼室内に直接的に燃料噴射を行うものであり、排出ガス有害成分及び燃料消費量の低減、出力の向上等を図っている。筒内燃料噴射式内燃機関では、主に吸気行程で燃料を噴射することにより燃料と空気を均一に混合した混合気を形成して燃料を燃焼させる均質燃焼と、圧縮行程で燃料を噴射して点火プラグ側に混合気濃度の濃い層を形成して燃料を燃焼させる成層燃焼とを運転状態に応じて使い分けている。
そして、最近では燃料を複数回に亘って噴射して排気ガス有害成分を低減させる筒内燃料噴射式内燃機関が提案されている。例えば、特開2000−45843号公報(特許文献1)に示されるように、吸気行程から点火時期にかけての範囲内で少なくとも2回の分割噴射を行わせ、かつ、点火時期を所定量遅角させる技術が開示されている。この特許文献1では、排気ガス浄化用触媒が活性温度よりも低い未暖機状態にあるとき、分割噴射の後期噴射により点火プラグ周辺に局所的に濃い混合気を生成し、着火性及び燃焼安定性を高めている。このことにより点火時期の遅角度合を大きくすることが可能となり、排気温度の上昇により触媒が早期活性化されて触媒浄化性能が向上されると述べている。ただ、この場合は圧縮行程の後期に燃料噴射を行うため、高圧ポンプの燃料噴射圧力を高くしなければならず、高圧ポンプの改良が不可欠である。
また、ノッキングの発生が検出された場合に、吸気行程と圧縮行程とに分けて燃料噴射を行う技術が知られている。この技術は、ノッキングの発生を検出し、ノッキングの発生が検出されたときの実際の点火時期と、その運転条件における推定最適点火時期との「ずれ」を取得し、その「ずれ」に基づいて燃料噴射弁からの燃料噴射を吸気行程と圧縮行程とに分割噴射すると共に、それらの噴射圧、噴射時期および噴射割合の中の少なくともいずれか一つを変更する制御を行っている。これによってノッキングを回避し、トルクを向上させることにより燃費の向上が図れる。また、圧縮行程の開始時期に分割噴射を行って、燃焼室内全域を冷却しつつ、燃料の噴霧による筒内の乱れを活用して火炎伝播速度を向上させてノッキングを回避することも可能である。
特開2000−45843号公報
ところで、筒内燃料噴射式内燃機関では、燃料噴射時期によって噴射された燃料がピストン冠面や、シリンダボア壁面に付着する場合がある。ピストン冠面やシリンダボア壁面に付着して残留した燃料量が多いと、点火までの間に完全に気化できない場合があり、未燃ガスが増大する。特許文献1のように圧縮行程の後期に燃料噴弁から燃料を噴射すると、ピストンが上昇してきていることからピストンと燃料噴射弁の距離が近くなり、ピストン冠面への燃料付着が増えることになる。この場合の燃料付着量は、燃料噴射弁1回当たりの燃料噴射量や燃料噴射時期による影響が大きい。このため、燃料噴射量の増加や燃料噴射時期の遅角を行うと、ピストン冠面に付着して残留する燃料量が多くなる。ピストン冠面への燃料付着量が多くなると、未燃ガスやPM排出粒子数が増加し、燃費も悪化する。更に、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)の排気ガス規制に加え、粒子状物質の排出質量(以下PM)及び排出個数(以下PN)が規制され、排気ガス成分の更なる排出抑制が求められており、燃費向上との両立が課題となっている。
近年の自動車用内燃機関に対する更なる燃費改善要求に伴い、より熱効率が高く燃料消費量の少ない内燃機関の開発が進められている。そのため、幅広い運転領域での空燃比のリーン化、ダウンサイジングターボの採用、高圧縮比化等が検討されているが、ノッキングが大きな課題となっている。
筒内燃料噴射式内燃機関では、筒内に噴射された燃料の気化潜熱によって筒内の混合気が冷却され、充填効率の向上やノッキングの抑制効果が得られることが知られている。しかしながら、ガソリンを使用した内燃機関で熱効率が最も高くなるのは中高負荷領域であるが、この領域ではノッキングが発生し易い。このノッキングを回避するために、点火時期を最適点火時期(例えば、MBT:Minimum spark advance for Best Torque)より遅角させているが、点火時期の遅角によって熱効率の向上が妨げられることになる。
上述の筒内燃料噴射式内燃機関においても、熱効率を向上させるためにはノッキングを回避して最適点火時期で運転できる領域を拡大させる必要がある。このような場合、点火プラグ近傍を理論混合気より濃い状態(以下リッチと称す)にすることにより、ノッキングを抑制させることができるが、点火プラグ近傍の混合気が余りリッチになりすぎると、未燃焼ガスやPMの排出量が増加するおそれがある。したがって、点火プラグ近傍の混合気濃度も制御されることが必要である。
発明者等の知見によると、ノッキングは燃焼室内の未燃混合気の自着火現象であり、温度の高い燃焼室の排気側領域で発生する度合いが大きいということが判明した。したがって、燃焼室の排気側領域を理論混合気より薄い状態(以下リーンと称す)に制御できれば、自着火する未燃混合気を少なくしてノッキングを抑制することができる。
更に、これに加えて点火プラグ近傍の混合気を理論空燃比附近、或いは弱リッチの混合気に制御できれば、未燃焼ガスやPMの排出量の増加を抑制することも可能となる。
本発明の主たる目的は、燃焼室の排気側領域の混合気をリーン状態に制御してノッキングを抑制することができる新規な筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置を提供することにある。
本発明の特徴は、ノッキングが発生しない状態で、排気ポートの反対側に配置した燃料噴射弁によって吸気行程に1回以上の燃料噴射を実行して燃焼室の排気側領域に理論空燃比よりリーンな空燃比の混合気を形成し、その後の圧縮行程の前半期に1回以上の燃料噴射を実行すると共に、圧縮行程の燃料噴射量を吸気行程の燃料噴射量より少なくして点火プラグ近傍に燃焼室の排気側領域よりリッチな混合気を形成する、ところにある。
本発明によれば、燃焼室の排気側領域の混合気をリーン状態に制御してノッキングを抑制することができ、熱効率を高めて燃費を向上することが可能となる。
本発明が適用される筒内燃料噴射式内燃機関を示す構成図である。 筒内燃料噴射式内燃機関に燃料を供給する制御装置のブロックである。 ノッキングが生じていない時の燃焼室内の温度分布を説明する説明図である。 ノッキングが生じている時の燃焼室内の温度分布を説明する説明図である。 ノッキングの余裕度を説明する説明図である。 従来の燃焼室内の混合気分布を説明する説明図である。 本発明の実施例になる燃焼室内の混合気分布を説明する説明図である。 ノッキングの余裕度を説明する説明図である。 混合気濃度と点火時期の関係を説明する説明図である。 本発明の一実施例になる分割噴射の概要を示す説明図である。 圧縮行程における燃料噴射の時期を変化させた場合の燃費率、PN排出量、点火時期を説明する説明図である。 燃料噴射弁の噴射流量特性を示す特性図である。 燃料噴射弁の弁挙動を説明する説明図である。 図6に示す分割噴射を実行する制御フローを説明するフローチャート図である。 図10に示す分割噴射パルス幅の設定を説明するフローチャート図である。 図10に示す分割噴射時期の設定を説明するフローチャート図である。 図10に示す初回噴射時期IT-Bを算出するためのマップ関数を示す図である。 空燃比フィードバック制御(リーン化補正)を説明する説明図である。 図14Aに示す空燃比フィードバック制御の燃料噴射を説明する説明図である。 空燃比フィードバック制御(リッチ化補正)を説明する説明図である。 図15Aに示す空燃比フィードバック制御の燃料噴射を説明する説明図である。 ノッキングの有無と分割噴射回数との関係を説明する説明図である。 図16Aに示すノッキングの有無と分割噴射回数との関係を説明する説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
図1は本発明が適用される筒内燃料噴射式内燃機関の概略を示している。エアクリーナ102の入口部から取り入れられた吸入空気は、吸入空気流量計(エアフロセンサ)103が配置された流量計測部を通り、その流量が計測される。その後、吸入空気は、吸入空気流量を制御する電制スロットル弁104を通って各シリンダ(各気筒)124に接続された吸気管105に分配される。吸入空気は、吸気管105に分配された後、各気筒に設けられた吸気弁119を通り燃焼室106に導入される。燃焼室106はシリンダ124の内壁面とシリンダ124内を往復動作するピストン125の冠面125aとによって形成され、ピストン125の往復動作によってその容積が変化する。吸入空気流量計103からは、吸入空気流量を表す出力信号が制御装置(ECU)101に入力される。電制スロットル弁104には電制スロットル弁104の開度を検出するスロットル開度センサ107が取り付けられており、その出力信号も制御装置101に入力される。
燃料は低圧燃料ポンプ(図示せず)により1次加圧された後、高圧燃料ポンプ108で更に高い圧力に2次加圧され、コモンレール117を介して各シリンダに設けられている燃料噴射弁109から燃焼室106に噴射される。コモンレール117には燃圧センサ204が設けられており、この燃料圧力は制御装置101に入力されている。燃焼室106に噴射された燃料は、吸入空気との混合気を生成し、点火コイル110からの点火エネルギにより点火プラグ111で着火され、燃焼室106内で燃焼する。
本実施例では燃料噴射弁109はシリンダヘッドに固定されており、燃焼室106に形成した排気ポートの反対側に配置されたサイド噴射方式である。したがって、燃料噴射弁109から噴射される燃料はピストン冠面に125aに対して所定角度だけ傾いた斜め上方からピストン冠面125aに向かって噴射される。また、噴射燃料は燃料噴射弁109から放射状に拡散する燃料流を形成している。
混合気の燃焼によって生じた排気ガスは燃焼室106から各気筒に設けられた排気弁122を通じて排気管123へ排出される。排気管123の途中には空燃比センサ203、触媒126が設けられている。空燃比センサ203にて検出された排気ガスの空燃比センサ出力信号は制御装置101に入力される。これに基づいて所定の目標空燃比となるように制御装置101から燃料噴射弁109へフィードバック制御が実行される。空燃比センサ203は、理論空燃比付近で出力電圧が急変するO2センサ、または実空燃比が検出されるA/Fセンサが採用されている。
触媒126は三元触媒により構成され、排気ガスの浄化が行われる。触媒126の浄化作用が発揮されるには、活性化温度に達している必要があり、制御装置101により触媒を早期に暖気状態にする制御が実行される。そのためには触媒温度状態を検出する必要があり、吸入空気流量計(エアフロセンサ)103からの吸入空気量積算値による推定、水温センサ202または油温センサ205での代用、直接触媒温度センサ(図示せず)での検出等の方法で実行される。
内燃機関1のシリンダ124の側面には燃焼中に発生するノッキングを検出するノックセンサ207が設けられ、その検出信号は制御装置101に入力されている。内燃機関1のクランク軸115に取り付けられたクランク角センサ116は、クランク軸115の回転位置を表す信号を制御装置101に入力されている。また、内燃機関のカム軸120に取り付けられたカム角センサ121は、カム軸120の回転位置を表す信号は制御装置101に入力されている。カム軸120及びカム角センサ121は、吸気弁119及び排気弁122のそれぞれに対して設けられている。
尚、本実施例では燃料噴射弁109はシリンダヘッドに固定されており、燃焼室106に形成した排気ポートの反対側に配置されている。したがって、燃料噴射弁109から噴射される燃料はピストン冠面に125aに対して斜め上方からピストン冠面125aに向かって噴射される。
図2に制御装置の入出力関係を示している。制御装置101は、A/D変換器101a-1、駆動回路101a-2を含むI/O用LSI101a、演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)101b等から構成される。制御装置101は、エアフロセンサ103、スロットルセンサ107、カム角センサ121、クランク角センサ116、水温センサ202、空燃比センサ203、燃圧センサ204、油温センサ205、ノックセンサ207を含む各種センサ等からの信号を入力として取り込み、所定の演算処理を実行する。算出された演算結果は、アクチュエータである電制スロットル弁104、高圧ポンプソレノイド206、点火コイル110、複数の燃料噴射弁109に制御信号として供給され、コモンレール内燃圧制御、燃料噴射量制御及び点火時期制御等が実行される。駆動回路101a-2はバッテリから供給される電圧を昇圧する昇圧回路(図示しない)を備えており、この昇圧された電圧が図示しないIC回路(Integrated Circuit:集積回路)によって電流制御されて各燃料噴射弁109に供給される。
次に、図3乃至図5を用いて、ノッキングの発生メカニズムと本実施例になるノッキングを抑制する技術の概要を説明する。ノッキングとは燃焼室内の未燃混合気の自己着火現象であり、燃焼室の末端の未燃混合気は、燃焼火炎の伝播により燃焼室内に拡がる既燃部により加熱及び圧縮される。更に温度、圧力が上昇すると燃焼室の末端の未燃混合気が自己着火してノッキングに至るものである。
図3A、図3Bは燃焼室内のノッキングが発生する直前の燃焼進行度を示している。図3A、図3Bにおいて、燃焼室106を形成するシリンダヘッドには2つの吸気ポート119Aと2つの排気ポート122Aが備えられている。そして、吸気ポート119Aと排気ポート122Aはそれぞれ対向して配置されている。排気ポート122Aの反対側のシリンダヘッドには燃料噴射弁109が配置されており、紙面に対して手前側に斜め方向に向けて燃料が噴射されるものである。そして、噴射された燃料は所定の点火時期で点火プラグ111によって着火、燃焼されるものである。
そして、図3A、図3Bは燃焼室内に形成された混合気に点火プラグ111により点火された後の火炎が拡がる様子を示している。図3Aは燃焼室内の混合気の燃焼が正常に行われている状態を示し、ノッキングが発生する前に既に燃焼が完了している。これに対して図3Bでは排気バルブ122周辺の領域に高温部(図中の斜線部分)が分布しており、ノッキングが発生する直前でも燃焼が十分に進行しておらず、この高温部で未燃混合気が自着火する現象が発生する。図3Cには図3Aと図3Bとのノッキングに対する余裕度の違いを示している。点火した後の点火後経過時間に対して、図3Aに示す正常燃焼Aに比べて、図3Bに示すノッキングを生じる異常燃焼Bでは早い時期にノッキングが発生することがわかる。この正常燃焼Aと異常燃焼Bの時間的な差をノッキング余裕度としているが、正常燃焼Aをさせてやれば点火時期を進めることができ、熱効率を高めることができる。
以上の事実から、燃焼室の排気側領域の高温部での未燃混合気の自着火現象を抑制すればノッキングの発生を低減できることがわかる。図4は燃焼室内の混合気の濃度分布に対するノッキングの発生し易さを示している。ここで、燃焼室内の全体の平均混合気は理論空燃比で、燃焼室の排気側領域を弱リッチ、及び吸気側領域を弱リッチにした状態である。図4Aは排気ポート122A周辺を弱リッチ状態に制御し、図4Bは逆に排気ポート122A周辺を弱リーン状態に制御した場合の燃焼室内の混合気の分布状態を表している。
図4Aにあるように、排気側領域を弱リッチ状態とし、これ以外の領域を理論空燃比、或いは弱リーン状態に制御すると、排気側領域に未燃混合気が存在する割合が高くなり図3Bで説明したようにノッキングの発生を誘発する恐れが大きくなる。一方、排気側領域を弱リーン状態とし、これ以外の領域を理論空燃比、或いは弱リッチ状態に制御すると、排気側領域に未燃混合気が存在する割合が低くなりノッキングの発生を誘発する恐れが小さくなる。また、点火プラグ111の周辺の混合気も理論空燃比、或いは弱リッチ状態であるので、未燃焼ガスやPMの排出量が増加する恐れも少なくなる。一般的に、点火プラグ近傍の混合気が余りリッチになり過ぎると、未燃焼ガスやPMの排出量が増加するおそれがあり、本実施例では点火プラグ111の周囲の混合気も適切な空燃比に制御される。
図4Cに図4Aと図4Bとのノッキングに対する余裕度の違いを示している。点火した後の点火後経過時間に対して、図4Aに示す排気側領域を弱リッチ状態Aに制御した場合に比べて、図4Bに示す排気側領域を弱リーン状態Bに制御した場合の方がノッキングを発生しにくいことがわかる。このように、排気ポート122Aの周辺領域を弱リッチ状態にした場合より、排気ポート122Aの周辺領域を弱リーン状態にした方が自己着火現象の発生時期が遅れてノッキングに対しては有利である。すなわち、耐ノッキング性能が向上できることがわかる。
図5は混合気濃度に対する自己着火性を表しており、それぞれの混合気濃度でノッキングが発生する直前まで点火時期を進角させている。混合気を理論空燃比よりリーン方向に変化させると、自己着火の発生時期が遅れるため点火時期を進角することが可能となる。
ここで、図4Bでは平均混合気を理論空燃比附近に制御すると共に、排気側領域を弱リーン状態に制御し、吸気側領域、或いは点火プラグ111の近傍を弱リッチ状態に制御する例を説明した。本実施例ではこの他に、平均混合気を弱リーン状態に制御すると共に、排気側領域を平均混合気より更に弱リーン状態に制御し、吸気ポート側領域、或いは点火プラグ111の近傍を理論空燃比に制御しても良いものである。要は、排気側領域の未燃混合気の存在割合を少なくしてやればノッキングを更に抑制できるものである。
このような知見に基づき、本実施例では以下に示す手法によって上述した混合気分布を形成することを提案するものである。すなわち、ノッキングが発生しない状態で、排気ポートの反対側に配置した燃料噴射弁によって吸気行程に1回以上の燃料噴射を実行して燃焼室の排気側領域を理論空燃比よりリーンな空燃比の混合気とし、その後の圧縮行程の前半期に1回以上の燃料噴射を実行すると共に、圧縮行程の燃料噴射量を吸気行程の燃料噴射量より少なくして点火プラグ近傍に燃焼室の排気側領域よりリッチな混合気を形成するものである。これによれば、燃焼室の排気側領域の混合気をリーン状態に制御してノッキングを抑制することができ、熱効率を高めて燃費を向上することが可能となる。
次に、その具体的な手法について図6及び図7を用いて詳細に説明する。図6では、クランク角度における上死点TDC(Top Dead Center)を0°とし、下死点BDC(Bottom Dead Center)を180°とし、これらの間を吸気行程と定義し、下死点BDC180°から再び上死点TDCに至る角度を360°として圧縮行程を定義する。クランク角度における上死点TDCはピストン125の上死点TDCに一致し、クランク角度における下死点BDCはピストン125の下死点BDCに一致するものである。
本実施例では、吸気行程はピストン125が上死点TDCから下死点BDCに至る期間に該当し、圧縮行程はピストン125が下死点BDCから上死点TDCに至る期間に該当する。図示しない燃焼行程は点火プラグ111により点火された混合気が燃焼する期間であるが、混合気への火炎伝播のタイムラグを考慮し、点火時期が圧縮行程における上死点前に設定される場合がある。この場合、燃焼行程は上死点前に始まり、上述のように定義した圧縮行程と一部の期間においてオーバーラップすることになる。
ここで、圧縮行程は、下死点BDC180°から上死点TDC360°に至る中間角度270°を境として前半期(180°〜270°)と後半期(270°〜360°)とに分けられる。また、クランク軸が一定の回転速度で回転している場合には、圧縮行程を下死点BDC180°から上死点TDC360°に至る期間の1/2の期間で前半期と後半期とに分けることができる。
本実施形態では、図6のように1燃焼サイクルに必要な燃料量を吸気行程から圧縮行程にかけて、複数回に分けて噴射するものである。本実施例では図6にある通り、吸気行程で1回、圧縮行程で1回の合計2回の噴射回数となっている。ただし、吸気行程、圧縮行程各々の噴射回数を1回に制限するものではなく、2回以上でも差し支えないものである。要は必要燃料量の確保と図4Bに示す混合気分布が形成されれば良いものである。本明細書においては、1燃焼サイクルに必要な燃料量を2回以上の複数回に分けて噴射する制御方式を分割噴射制御、或いは単に分割噴射と呼ぶ。また、分割噴射における初回の噴射を初回噴射、n回目の噴射をn回目噴射、最終回の噴射を最終回噴射のように呼んで説明する場合もある。
図6にあるように、本実施例では2回の燃料噴射を行うので初回噴射と最終回噴射が実行されるが、吸気行程において初回噴射Fiで大部分の燃料が噴射される。この噴射された燃料は、吸気行程であるので空気の乱流やピストン冠面の形状の作用によって燃焼室全体に拡散され理論空燃比より薄い弱リーン状態の混合気(均質混合気)を形成する。そして、ピストン125が下死点BDC180°に達した後に、ピストン125は上昇して圧縮行程に移行するが、圧縮行程の前半期(180°〜270°)に残りの燃料が最終回噴射Liとして噴射される。初回噴射Fiの燃料量は全体の燃料の90%以上であり、最終回噴射Liの燃料量は10%以下である。ただし、これはあくまでも目安であって、点火プラグ111の近傍に適切な空燃比の混合気を形成できれば最終回噴射の燃料量は上記した燃料量に限定されないものである。更に、燃焼室全体の平均混合気の空燃比は理論空燃比附近に設定されている。
ここで、本実施例では圧縮行程の前半期(180°〜270°)に最終回噴射Liを実行しているが、更に望ましくは、前半期を更に2分割した場合の前後期に最終回噴射Liを実行している。すなわち、図6にある通り、クランク角225°〜270°の範囲で最終回噴射Liを実行している。本発明の基本的な考え方は圧縮行程の前半期(180°〜270°)で最終回噴射Liを実行するものであるが、更に望ましい実施例として以下の説明では、クランク角225°〜270°の範囲で噴射される実施例を説明する。尚、圧縮行程で噴射される燃料が複数回あっても、クランク角225°〜270°の範囲で噴射されるのが好ましい。
尚、上述したように、本発明の考え方は圧縮行程の前半期(180°〜270°)に燃料を噴射することであるが、前々期(180°〜225°)に燃料を噴射すると、特に圧縮行程初期付近(180°を過ぎた付近)では空気の乱れの影響が残っている可能性があり、燃料の拡散が起こりやすく排気側領域の混合気を弱リーン状態に制御できないことも考えられる。したがって圧縮行程の前半期であっても、圧縮行程初期付近(180°を過ぎた付近)では燃料噴射を避けたほうが良いものである。
また、圧縮行程の後期に燃料噴射を行うと燃焼室内が高圧化しているので、燃料ポンプの燃料圧力を高める必要があり、燃料ポンプの改良が必要となる。更に、燃料ポンプの燃料圧力を高めると、吸気行程での燃料噴射においては燃料圧力が高いが故にペネトレーションが強くなって、燃料が燃焼室の壁面に強く衝突する不具合がある。したがって、本実施例のように、圧縮行程の前半期の前後期(225°〜270°)に燃料を噴射するのが望ましいものである。
このようにして、最終回噴射Liによる燃料は、弱リーン状態の混合気の中に理論空燃比、或いは弱リッチの混合気の領域を形成し、ピストン125に圧縮されながら層状の混合気を形成する。本実施例では図4Bに示しているように、排気ポート122Aとは反対側に燃料噴射弁109を配置しているため、理論空燃比、或いは弱リッチの混合気は排気側領域とは反対側の吸気側領域、或いは点火プラグ111の近傍に形成されることになる。この結果、点火プラグ111の点火時期Igに対応する位置までピストン125が上昇した時点で、吸気側領域及び/或いは点火プラグ111の近傍の混合気は理論空燃比、或いは弱リッチの混合気となり、排気側領域は弱リーンの混合気となる。
したがって、点火プラグ111の点火時期Igで着火、燃焼が開始されたとしても、高温の排気側領域は弱リーン状態であるので未燃混合気が存在する度合いが少なく自着火現象を生じにくくなっている。これによってノッキングの発生を抑制することができ、更に点火時期を進角できるので熱効率を向上することができる。また、点火プラグ111の近傍の混合気を必要以上にリッチにしないので、未燃成分やPMの発生を抑制することができる。
図7では圧縮行程で実行される燃料噴射の噴射時期の影響について説明する。図7は吸気行程で燃料噴射した後に、圧縮行程で燃料を噴射する際の噴射時期を変化させた場合の燃費率、PN量、所定のノッキングレベルが生じるまで点火時期を示している。尚、図中における破線は、比較のため1燃焼サイクル中に吸気行程でのみ1回燃料噴射を実行した場合を示している。この図7からわかるように、圧縮行程の前半期に燃料噴射を実行させることで、燃焼室の排気側領域に弱リーンな混合気分布を形成させ、耐ノッキング性能の向上により点火時期の進角が可能となり、燃費が向上することがわかる。また、圧縮行程の燃料噴射時期を圧縮行程の前半期に限定することでPN量の増加を抑制することができる。
尚、圧縮行程の燃料噴射量については、その総量が過多となると排気ガスが悪化し、特にPMまたはPN排出量が急激に増加する。圧縮行程の燃料噴射量の総量が過多とならないようにするには、燃料噴射弁109の1回当たりの最小噴射量を低減させる必要がある。一般的に燃料噴射弁109の最小噴射量は、図8に示すフルリフト領域内で設定している。これに対して、本実施例では、燃料噴射弁109の使用領域をハーフリフト領域まで拡大させている。これによって、最小燃料量を精度よく計量することができる。図9に燃料噴射弁109のハーフリフト領域での燃料噴射弁109の駆動電流と、燃料噴射弁109の弁リフト挙動を示している。したがって、吸気行程での燃料噴射は、フルリフト領域で主に噴射時間によって燃料量を制御し、圧縮行程での燃料噴射は、燃料噴射弁109に与える電流値と噴射時間によって燃料量を制御するものである。
以上述べた通り、本実施例では燃料の噴射を複数回に分けて分割して噴射する場合、圧縮行程に噴射する燃料の噴射時期は、圧縮行程中の噴射回数に関わらず圧縮行程の前半期、更に好ましくは前後期(225°〜270°)の範囲で実行するものである。また、圧縮行程中に噴射する噴射燃料の総量は、吸気行程での噴射燃料の総量より少なくして、排気ガス成分の悪化を最小限に抑えつつ、ノッキングの発生を抑制させることが可能となるものである。
次に、本実施例になる分割噴射制御の具体的な制御方法について説明する。図10は分割噴射制御の制御フローチャートである。ここで、この制御フローで実行される制御は触媒が活性温度に達した暖機状態以降に実行されるものである。
図10に示す制御フローは、制御装置101のCPUの記憶メモリにプログラミングされ、あらかじめ定められた時間周期で繰り返し実行されるものであり、燃料制御手段としての機能を備えている。制御装置101は図10の制御フローで算出された、噴射パルス幅と燃料噴射時期とに基づき、各燃料噴射弁109に所定の制御駆動信号を供給し、1燃焼サイクル中に複数回の燃料噴射を実行する。尚、以下の説明において、噴射時期IT及び噴射間隔TI-INTは角度に相当する量であり、特に本実施形態ではクランク角度に相当する量である。
図10に示す制御フローは、例えばフリーランタイマからのコンペアマッチ割込みによって10ms毎の割り込みによって起動されている。
≪ステップ601≫
ステップ601では、各燃料噴射弁109から1燃焼サイクル中に噴射する総燃料噴射量であるQf-TOTALを設定する。総燃料噴射量Qf-TOTALは、エアフロセンサ103にて計量する吸入空気量や、運転状態等に応じて設定される燃圧センサ204の信号を用いて算出される燃圧等に応じて設定される。尚、空燃比フィードバックによる補正は吸気行程での燃料噴射量に反映され、圧縮行程での燃料噴射量には反映されないものである。この理由については後述する。
≪ステップ602≫
ステップ602では、圧縮行程で噴射される圧縮行程燃料噴射量Qf-COMPを算出する。ここで圧縮行程噴射量Qf-COMPは、燃料噴射弁109の燃圧特性、電気特性、機械特性、及び燃料噴射弁の駆動電流波形等の諸特性から設定するが、燃料噴射弁の弁リフト領域は図8及び図9に示すハーフリフト領域を使用する。ただし、圧縮行程燃料噴射量Qf-COMPの量が多い場合はフルリフト領域を使用しても良いものであり、本実施例においてはハーフリフト領域に限定されないものである。
≪ステップ603≫
ステップ603では、分割した各燃料噴射の噴射インターバルである噴射間隔(角度)を算出する。噴射間隔は、燃料付着及び混合気の均質性の観点と、燃料噴射弁駆動電流確保の観点から、ある所定角度以上の間隔を設定する。噴射間隔が狭すぎると1回の単一噴射とほぼ同様の燃料噴霧状態となり、分割噴射の効果が得られずにピストン冠面125a及び燃焼室壁面への燃料付着を低減できないからである。また、燃料噴射弁109の駆動回路101a-2は、燃料噴射弁109を駆動する度に昇圧回路内の電圧が低下するため、元の電圧まで復帰する時間が必要であり、この昇圧復帰時間中は、次の燃料噴射を待つ必要がある。このため、分割噴射の間隔を適切に設定することが必要である。尚、図6に示すように、吸気行程と圧縮行程に1回だけ燃料を噴射する場合はこのステップ603の演算は省略される。
≪ステップ604≫
ステップ604では、1燃焼サイクルでの総分割噴射回数N-T、吸気行程での分割噴射回数N-I、圧縮行程での分割噴射回数N-Cの設定を行う。分割数N-T、N-I、N-Cは、内燃機関の回転数及び内燃機関の負荷状態パラメータにより決定する。これらの分割数は算術演算によって求めても良いが、本実施例では回転数と負荷状態パラメータ(例えば、空気量を回転数で除した値や、負荷率を使用することができる)を軸としたマップを形成し、このマップに各分割数を予め記憶させておき、運転状態に応じて読み出して使用している。このようにマップを使用すると素早い計算が可能となる。これらの分割数は任意であるが、図6に示す例では、N-T=2、N-I=1、N-C=1と設定されている。
≪ステップ605≫
ステップ605では、吸気行程で分割される分割噴射の噴射パルス幅TI-B(=TI(n))の算出を行なう。この噴射パルス幅TI-Bは初回噴射の燃料量であるが、これ以外の分割噴射の噴射パルス幅TI(n)で噴射される燃料噴射量に相当する。このステップ605では、ステップ601で算出した総燃料噴射量Qf-TOTALからステップ602で算出した圧縮行程での燃料噴射量Qf-CNPを差し引き、差し引かれた燃料量をステップ604で算出された吸気行程の分割数N-Iで除すことで、吸気行程の分割噴射の噴射パルス幅TI-B(=TI(n))を算出することができる。つまり、「(Qf-TOTAL−Qf-CNP)/N-I」の演算を行うものである。尚、このステップ605では、後述する空燃比フィードバックによるフィードバック係数(F/B係数)が噴射パルス幅TI-B(=TI(n))に反映されている。これについては後述する。
尚、本実施例では吸気側領域、或いは点火プラグ111の近傍に理論空燃比、或いは弱リッチの混合気を形成することから、圧縮行程の燃料噴射回数を1回としている。このため、圧縮行程での噴射パルス幅は一義的に決まるので、ステップ605のような演算を実行しない。しかしながら、圧縮行程で複数回にわたって燃料を噴射する場合は、このステップ605と同様に、圧縮行程で分割される分割噴射の噴射パルス幅の算出を行うことができる。この場合は、圧縮行程での燃料噴射量Qf-CNPをステップ604で算出された圧縮行程の分割数N-Cで除すことで、圧縮行程の各分割噴射の噴射パルス幅を算出することができる。つまり、「Qf-CNP/N-C」の演算を行うものである。ただ、圧縮行程での1回の燃料噴射量は少量であるため、1回の燃料噴射量を一定とし、圧縮行程での燃料噴射量Qf-CNPを1回の燃料噴射量で除して分割噴射回数とすることも可能である。
≪ステップ606≫
ステップ606では、吸気行程での初回噴射を実行する初回噴射時期IT-Bを算出する。初回噴射時期IT-Bはクランク角度に対応した角度として算出される。ステップ605で算出した燃料噴射パルス幅TI-Bと、ピストン冠面温度TEPIを入力として、図12に示すようなマップMITBを参照することによって、初回噴射時期IT-Bを算出する。マップMITBは、ピストン冠面温度TEPIによる燃料付着量及び気化率の影響を考慮して設定する。また、冠面温度TEPIは、空気量、空燃比、点火時期などを用いて、熱モデルを構成して推定する方法が望ましい。ただし、制御の簡略化の観点から、水温センサ202、油温センサ205、吸気温センサ118で検出した水温、油温、吸気温を入力値としてマップを検索する構成としても良いものである。
尚、本実施例では圧縮行程の燃料噴射回数が1回なので、圧縮行程での噴射時期IT-Nは一義的に設定されたクランク角の値が使用される。この値は図6に示しているように、圧縮行程の前後期(225°〜270°)の範囲に設定される。ここで、回転数が高くなると噴射時期を進角させることができ、点火プラグ111の近傍に理論空燃比、或いは弱リッチの混合気を形成する観点から有効である。
≪ステップ607≫
ステップ607では、カウンタの初期値「n=1」の設定処理を行う。このカウンタは分割噴射を実行する毎に「+1」の加算を行い、以下に示すステップ608で総分割数N-Tと比較されるものである。
≪ステップ608≫
ステップ608では、カウンタの値nが総分割数N-Tよりも大きいか否かの判定を行い、大きい場合(n=1〜N-Tまでの設定が完了)は分割噴射の処理が終了したと判断して一連の処理を終了する。一方、カウンタの値nが総分割数N-T以下の場合は分割噴射の処理を行うためステップ609以降の処理を実行する。
≪ステップ609≫
ステップ609では、分割噴射の各噴射パルス幅TI(n)(n=1〜N-T)の設定を行う。このステップ609の詳細は図11に示している。図11において、ステップ701では、1燃焼サイクルにおける分割噴射のうち、圧縮行程の噴射か否かの判定を行う。カウンタの値nがステップ604で設定した分割数N-I以下の場合は、吸気行程の分割噴射が終了していないとしてステップ702の処理を行う。一方、カウンタの値nがステップ604で設定した分割N-Iより大きい場合は、吸気行程の分割噴射が終了して圧縮行程の分割噴射と判断してステップ703の処理を行う。ステップ702では吸気行程の燃料噴射パルス幅の設定処理を実行し、ステップ703では圧縮行程の燃料噴射パルス幅の設定処理を実行する。尚、各行程の分割数N-I,N-Cは一定数としているが、内燃機関の運転状態に応じた分割数とすることも可能であり、これは内燃機関の仕様によって適切に選ばれれば良いものである。
≪ステップ610≫
ステップ610では、分割噴射の各噴射の噴射時期IT(n)(n=1〜N-T)の設定を行う。このステップ610の詳細は図12に示している。図12において、ステップ801では、1燃焼サイクルにおける分割噴射のうち、初回の噴射時期の設定か否かの判定を行う。初回の判定「n=1」の場合はステップ802に進み、ステップ606で求めた初回の噴射開始角度IT(1)にIT-Bを設定(IT(1)⇒IT-B)してエンドに抜け、ステップ610の処理を終了する。
一方、ステップ801で「n≠1」の場合(2回目以降の場合)、ステップ803に進み、吸気行程での噴射時期の設定か否かの判定を行う。このためには、カウンタの値nがステップ604で設定した分割数N-I以下の場合は、吸気行程の分割噴射が終了していないとしてステップ804の処理を行う。一方、カウンタの値nがステップ604で設定した分割N-Iより大きい場合は、吸気行程の分割噴射が終了して圧縮行程の分割噴射と判断してステップ805の処理を行う。
ステップ804では、n回目噴射開始角度IT(n)を算出して噴射時期を設定する。n回目噴射開始角度IT(n)の算出は、前回の噴射開始角度IT(n-1)に、燃料噴射パルス幅TI-B以外の分割燃料パルス幅TI(n-1)を角度に換算した値(角度)と、ステップ603で算出した噴射間隔(角度)TI-INTとを、「IT(n)=IT(n-1)+TI(n-1)+TI-INT」の演算によって求めている。
また、ステップ805では、圧縮行程の噴射が1回なのでステップ606で算出した噴射時期IT-Nを設定する(IT(n)⇒IT-N)。また、圧縮行程でも複数回の分割噴射を行う場合は、ステップ804と同様の方法で噴射時期を設定することができる。尚、本実施例では圧縮行程の前後期(225°〜270°)の範囲に噴射時期が入るように演算されている。
なお、噴射開始角度IT(n)はクランク角度に対応した角度として算出され、噴射開始角度IT(n)で各分割噴射の燃料噴射を開始する。また、噴射間隔TI-INTを分割噴射毎に異なる値に設定しても良いものである。この場合、噴射間隔TI-INT(n)をステップ603で算出し、ステップ804の噴射間隔TI-INTを噴射間隔TI-INT(n-1)として第n回目の噴射間隔が変化するように設定すれば良いものである。
≪ステップ611≫
ステップ611では、カウンタの値nを「+1」するインクリメント処理を行い、再びステップ608に戻る。このようにしてn=1〜N-Tまでの処理を繰り返し、各分割噴射の噴射パルス幅と噴射時期とを設定する。そして、カウンタの値nが総分割数N-Tを超えると(n=1〜N-Tまでの設定が完了)、分割噴射の処理が終了したと判断して一連の処理を終了するものである。
このような分割噴射を実行することで、弱リーン状態の混合気の中に理論空燃比、或いは弱リッチの混合気の領域を形成し、ピストン125に圧縮されながら層状の混合気を形成する。そして、排気ポート122Aとは反対側に燃料噴射弁109を配置しているため、理論空燃比、或いは弱リッチの混合気は排気側領域とは反対側の吸気側領域に形成されることになる。この結果、点火プラグ111の点火時期に対応する位置までピストン125が上昇した時点で、吸気側領域、或いは点火プラグ111の近傍の混合気は理論空燃比、或いは弱リッチの混合気となり、排気側領域は弱リーンの混合気となる。
したがって、点火プラグ111の点火時期で着火、燃焼が開始されたとしても、高温の排気側領域は弱リーン状態であるので未燃混合気が存在する度合いが少なく自着火現象を生じにくくなっている。これによってノッキングの発生を抑制することができ、更に点火時期を進角できるので熱効率を向上することができる。また、点火プラグ111の近傍の混合気を必要以上にリッチにしないので、未燃成分やPMの発生を抑制することができる。
次に、図14A、図14B及び図15A、図15Bを用いて空燃比フィードバック制御のやり方を説明する。周知のとおり、空燃比フィードバック制御は空燃比センサ203で検出される空燃比信号を基に、制御装置101を介して混合気の空燃比が所定空燃比となるように、燃料噴射弁109から供給される燃料量を増減するフィードバック制御するものである。そして、本実施例では図10のステップ605の処理で、吸気行程での噴射パルス幅にフィードバック係数(F/B係数)を反映させるものである。これは、圧縮行程に噴射される燃料噴射量の僅かな増減により、排気ガス中に含まれるPM及びPNの排出量に大きな影響を与えるため、圧縮行程に噴射される燃料噴射量の変動を抑える必要があるからである。また、圧縮行程での燃料噴射量は少量であるので噴射パルス幅は短くなっている。このため、特に、燃料を減量補正する場合は、更に噴射パルス幅が短くなって燃料噴射弁の噴射精度が低下する恐れがあるからである。
図14A、図14Bは空燃比が所定の目標空燃比より濃いリッチ状態の制御を示している。図14Aは目標空燃比に対する実空燃比の変化と、この変化を生じさせるフィードバック係数を示している。そして、実空燃比がリッチ状態(R)にある場合には、制御装置101は、リッチ状態(R)の時のフィードバック係数を燃料量が減少する方向に変更していく。これによって、実空燃比は目標とする所定の空燃比状態(S)に向かって移行して行くことになる。
この場合の燃料量の補正は図14Bに示す通りである。リッチ状態(R)の時の分割噴射の噴射量に対して、フィードバック係数による減量補正は、吸気行程の噴射パルスに斜線で示した燃料のみ減量され、圧縮行程に噴射される燃料の量は減量されない。これによって、圧縮行程に噴射される燃料噴射量の変動を抑えることができ、更には圧縮行程での燃料の噴射パルス幅が充分確保されて噴射精度を維持することができるようになる。
図15A、図15Bは空燃比が所定の目標空燃比より薄いリーン状態の制御を示している。図15Aは目標空燃比に対する実空燃比の変化と、この変化を生じさせるフィードバック係数を示している。そして、実空燃比がリーン状態(L)にある場合には、制御装置101は、リーン状態(L)の時のフィードバック係数を燃料量が増加する方向に変更していく。これによって、実空燃比は目標とする所定の空燃比状態(S)に向かって移行して行くことになる。
この場合の燃料量の補正は図15Bに示す通りである。リーン状態(L)の時の分割噴射の噴射量に対して、フィードバック係数による増量補正は、吸気行程の噴射パルスに斜線で示した燃料のみ増量され、圧縮行程に噴射される燃料の量は増量されない。これによって、圧縮行程に噴射される燃料噴射量の変動を抑えることができるようになる。
ここで、吸気行程での分割噴射が複数回ある場合は等分にフィードバック係数を反映させるが、これ以外に特定の分割噴射に対してフィードバック係数を反映させても良いものである。
次に、ノッキングが生じた時の分割噴射の形態を16A、図16Bに基づき説明する。本実施例ではノッキングが発生すると圧縮行程の分割噴射回数を増加させるように構成したものである。図16Aはノッキングが発生していない状態(KA)と、ノッキングが発生している状態(KB)では、圧縮行程での燃料の噴射回数を変更する状態を示している。そして、ノッキングが発生していない状態(KA)では1回の噴射を行い、ノッキングが発生している状態(KB)では2回の噴射を行うものである。
図16Bには吸気行程及び圧縮行程での分割噴射の変更状態を示している。この図からわかるように、ノッキングが生じると圧縮行程での分割噴射回数を増加させている。もちろん、この場合も圧縮行程での噴射時期は圧縮行程の前後期(225°〜270°)の範囲で実行されるものである。このように、ノッキングが生じると圧縮行程の燃料噴射回数を増やすことで、燃料の気化潜熱を利用して燃焼室を冷却してノッキングの発生を抑制することが可能となる。
以上述べた通り、本発明は、排気ポートの反対側に配置した燃料噴射弁によって吸気行程に1回以上の燃料噴射を実行して燃焼室の排気側領域に理論空燃比よりリーンな空燃比の混合気を形成し、その後の圧縮行程の前半期に1回以上の燃料噴射を実行すると共に、圧縮行程の燃料噴射量を吸気行程の燃料噴射量より少なくして点火プラグ近傍に燃焼室の排気側領域よりリッチな混合気を形成する構成とした。これによれば、燃焼室の排気側領域の混合気をリーン状態に制御してノッキングを抑制することができ、熱効率を高めて燃費を向上することが可能となる。
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
1…内燃機関、101…制御装置、101a…I/O用LSI、101a-1…A/D変換器、101a-2…駆動回路、101b…CPU、102…エアクリーナ、103…エアフロセンサ、104…電制スロットル弁、105…吸気管、106…燃焼室、107…スルットルセンサ、108…高圧燃料ポンプ、109…燃料噴射弁、110…点火コイル、111…点火プラグ、115…クランク軸、116…クランク角センサ、117…コモンレール、118…吸気温度センサ、119…吸気弁、120…カム軸、121…カム角センサ、122…排気弁、123…排気管、124…シリンダ、125…ピストン、125a…ピストン冠面、126…触媒、202…水温センサ、203…空燃比センサ、204…燃圧センサ、205…油温センサ、206…高圧ポンプソレノイド、207…低圧ポンプ。

Claims (10)

  1. 燃焼室内へ直接的に燃料を噴射する燃料噴射弁と、燃焼室内に形成された混合気に着火させる点火プラグと、排気ガスを浄化させる触媒とが配置された筒内燃料噴射式内燃機関に用いられ、前記燃料噴射弁の燃料噴射量と燃料噴射時期を制御する燃料制御手段を備えた筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置において、
    前記燃料制御手段はノッキングが発生しない状態で、前記燃料噴射弁によって1燃焼サイクル中の吸気行程に1回以上の燃料噴射を実行して前記燃焼室の排気側領域に理論空燃比よりリーンな空燃比の混合気を形成し、その後の圧縮行程の前半期に1回以上の燃料噴射を実行すると共に、前記圧縮行程の燃料噴射量を前記吸気行程の燃料噴射量より少なくして点火プラグ近傍に前記燃焼室の前記排気側領域よりリッチな混合気を形成することを特徴とする筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置において、
    前記燃料噴射弁は前記排気側領域とは反対側の前記燃焼室の空間に燃料を噴射することを特徴とする筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載の筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置において、
    前記圧縮行程の前半期を更に2分割し、前記燃料制御手段はこの2分割された後半期に燃料を噴射することを特徴とする筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置。
  4. 請求項3に記載の筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置において、
    前記圧縮行程はピストンが下死点の状態をクランク角で180°とし、前記ピストンが上昇して上死点の状態をクランク角で360°とし、前記2分割された前記後半期は225°〜270°であることを特徴とする筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置。
  5. 請求項4に記載の筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置において、
    前記燃料制御手段は、前記燃焼室内の平均混合気が理論空燃比附近になるように総燃料量を設定し、前記吸気行程の燃料噴射によって前記燃焼室の排気側領域に理論空燃比よりリーンな空燃比の混合気を形成し、その後の圧縮行程の前半期の燃料噴射によって点火プラグ近傍に弱リッチ状態の混合気を形成することを特徴とする筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置。
  6. 請求項4に記載の筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置において、
    前記燃料制御手段は、前記燃焼室内の平均混合気が弱リーン状態になるように総燃料量を設定し、前記吸気行程の燃料噴射によって前記燃焼室の排気側領域に前記平均混合気よりも薄い弱リーンな空燃比の混合気を形成し、その後の圧縮行程の前半期の燃料噴射によって点火プラグ近傍に理論空燃比附近の混合気を形成することを特徴とする筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置において、
    前記燃料制御手段は、前記圧縮行程中に分割噴射される総燃料量を1燃焼サイクル中に必要な燃料量の10%以下に制限することを特徴とする筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置。
  8. 請求項7に記載の筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置において、
    前記燃料制御手段は、前記燃料噴射弁の弁リフト量がフルリフト未満の状態で、前記圧縮行程の1回当たりの燃料を噴射することを特徴とする筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置において、
    前記燃料制御手段は、空燃比センサに基づく空燃比フィードバックの補正量を前記吸気行程に噴射される燃料噴射分のみに反映させることを特徴とする筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置において、
    前記燃料制御手段は、ノッキングの発生状態を判定し、ノッキングの発生が生じたと判定された場合は、前記圧縮行程の噴射回数を増加することを特徴とする筒内燃料噴射式内燃機関の制御装置。
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