JP2016037745A - 屋根の支持構造 - Google Patents
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【解決手段】四隅の柱4と、四隅の柱4の上端部同士を連結する複数の天井梁5a,5bと、四隅の柱4の下端部同士を連結する複数の床梁と、を備えた略直方体フレーム状の建物ユニット3を複数組み合わせて構成される建物本体2の上に、複数の屋根支持部材6,7を介して傾斜屋根1が支持されてなる屋根1の支持構造において、建物本体2を構成する最上階の建物ユニット3における複数の天井梁5a,5bのうち、任意の天井梁5a(5b)の上に小屋梁8が設置されており、小屋梁8の上と、当該小屋梁8が設置されていない複数の天井梁5a,5bのうち任意の天井梁5a,5bの上に、複数の屋根支持部材6,7が設けられている。
【選択図】図1
Description
特許文献1に記載の技術においては、最上階の建物ユニットを構成する天井梁の上面に屋根束等が設置され、当該屋根束等の上に屋根パネルが設置されている。
そこで、最上階の建物ユニットの天井梁に撓みが生じないようにするために、最上階の建物ユニットの上に、特許文献2に記載のような小屋パネルを設置することが考えられる。ところが、小屋パネルは、最上階の建物ユニットの天井枠と対応する外形寸法に設定されているため、撓みが生じにくい部分にまで設置されることになり、部材コストが嵩む場合があった。さらに、小屋パネルは、予め工場等で矩形枠状に形成されるため、輸送車両の荷台面積を大きく占有することになり、輸送コストも嵩む場合があった。
このため、最上階の建物ユニットの上方に、屋根束等の屋根支持部材によって屋根を支持する場合において、最上階の建物ユニットの天井梁のうち、撓みの生じやすい箇所を効果的に補強できる技術の開発が望まれていた。
前記建物本体2を構成する最上階の建物ユニット3における複数の天井梁5a,5bのうち、任意の天井梁5a(5b)の上に小屋梁8が設置されており、
前記小屋梁8の上と、当該小屋梁8が設置されていない前記複数の天井梁5a,5bのうち任意の天井梁5a,5bの上に、前記複数の屋根支持部材6,7が設けられていることを特徴とする。
そして、小屋梁8の上と、当該小屋梁8が設置されていない複数の天井梁5a,5bのうち任意の天井梁5a,5bの上に、複数の屋根支持部材6,7が設けられているので、屋根荷重を受けて撓みやすい箇所がある場合には、小屋梁8によって当該箇所を効果的に補強できる。また、補強の必要が無い箇所には小屋梁8を設置しないので、結果的に、建物の構築に係るコストを低減することが可能となる。
さらに、最上階の建物ユニット3の上に、例えば従来の小屋パネルを設置するよりも、小屋梁8を設置した方が、傾斜屋根1の傾斜角度が同じ設定である場合には、当該傾斜屋根1の高さを抑えやすくなるという利点もあるので好ましい。
前記小屋梁8は、前記屋根支持部材6,7の下端部を受けて、当該屋根支持部材6,7の下端部が固定される被固定部81,82,83を備えることを特徴とする。
前記複数の屋根支持部材6,6間に鉛直ブレース14が架け渡されていることを特徴とする。
前記傾斜屋根1の小屋裏空間9の周囲には外壁材10,11が設けられており、
前記小屋裏空間9の周囲に設けられる前記外壁材10,11のうち、前記小屋裏空間9下方の前記最上階の建物ユニット3に対する荷重が大きい外壁材10は、前記下方の最上階の建物ユニット3における複数の天井梁5a,5bのうち、前記荷重が大きい外壁材10の下方に位置する天井梁5a(5b)の上に設置された前記小屋梁8と、当該小屋梁8の上に設けられた前記屋根支持部材6,7によって保持されていることを特徴とする。
前記屋根1は、片流れ屋根であり、
前記片流れ屋根1の小屋裏空間9の周囲に設けられる外壁材10,11のうち、前記下方の最上階の建物ユニット3に対する荷重が大きい外壁材10は、前記片流れ屋根1の傾斜方向の上端部側に配置されていることを特徴とする。
図1において符号1は、傾斜屋根(勾配屋根)を示す。本実施の形態の屋根1は片流れ屋根であり、建物本体2の上に支持されている。
片流れ屋根1は、縦横の枠材によって構成される枠体1aと、当該枠体1aの上面に貼設される面材1bと、を備える。また、面材1b上には屋根仕上げ材が適宜設けられる。また、片流れ屋根1には、その他にも、棟用の仕上げ部材や樋部材、軒天井材等の装備品が適宜設けられる。
建物本体2は、略直方体フレーム状に形成された金属製(鋼製)の建物ユニット3を上下・前後・左右に複数組み合わせて構成されている。
すなわち、片流れ屋根1と建物本体2とによってユニット式建物を構築することができ、本実施の形態のユニット式建物は複数階建てとされている。ただし、これに限られるものではなく、平屋のユニット式建物であってもよい。
また、片流れ屋根1と建物本体2との間は、小屋裏空間9とされている。
本実施の形態の外壁材2aとしては、例えばALC(Autoclaved Lightweight Concrete)パネル等のように、厚みがあって重量はあるものの、耐久性や断熱性に優れたものが用いられている。また、当該外壁材2aは、その上下端部が建物ユニット3に取り付けられている。
建物ユニット3は略直方体フレーム状に形成されているため、天井梁としては、長辺天井梁5aと短辺天井梁5bとがあり、床梁としては、長辺床梁と短辺床梁とがある。また、柱4の上下端部には柱梁接合部材4a(ダイヤフラムともいう)が一体的に設けられており、柱4と天井梁5a,5b同士、柱4と床梁同士は、当該柱梁接合部材4aを介して接合されている。
さらに、長辺天井梁5a,5a間には、短辺天井梁5bと平行する中間梁5cが適宜設けられ、建物ユニット3の天井枠(長辺天井梁5aと短辺天井梁5bからなる矩形枠)を補強している。なお、本実施の形態では、長辺天井梁5a,5aの長さ方向中央付近の二箇所のそれぞれに、中間梁5cが架け渡されて設けられている。
当該屋根支持部材としては、屋根束6と、支持部材7とが用いられている。
屋根束6は、図4(b)に示すように、ベースプレート6aと、当該ベースプレート6aに一体的に設けられる支柱6bと、当該支柱6bの上端部に一体的に設けられるとともに、上面が片流れ屋根1の傾斜に対応して傾斜し、当該片流れ屋根1の下面(枠体1aの下面)を受ける受部6cと、を有する。
図1に示す支持部材7は、ベースプレートと、当該ベースプレートに一体的に設けられ、かつ上面が片流れ屋根1の傾斜に対応して傾斜し、当該片流れ屋根1の下面(枠体1aの下面)を受ける受部と、を有する。
本実施の形態においては、屋根束6は、片流れ屋根1の傾斜に対応して支柱6bの長さの異なるものが複数用いられている。支持部材7は、屋根束6よりも片流れ屋根1の傾斜方向下端部側に設けられている。
小屋梁8は、天井梁5a,5bを補強するために、当該天井梁5a,5bの上に設置固定されるものである。また、小屋梁8としては天井梁5a,5bと同様の金属製の梁が用いられている。本実施の形態では、例えば溝形鋼やリップ溝形鋼等の長尺な鋼材が採用されている。
そして、このように小屋梁8を天井梁5a(5b)の上に設置すれば、天井梁5a(5b)と小屋梁8とが上下に積層して重なることになり、そのため、小屋梁8によって、天井梁5a(5b)を重点的に補強することができる。すなわち、二本の鋼材を上下に積層させることによって一本化すれば、厚さが単独(天井梁だけ、または小屋梁8だけ)の場合よりも倍になるので、上下方向にかかる荷重に対して極めて高い強度を発揮することになる。
なお、当該小屋梁8は、あくまで一本の梁(横材)であり、基本的に一本単位で天井梁5a,5bの補強のために用いられるものとする。
より詳細には、小屋梁8は、図2,図5に示すように、隣り合う建物ユニット3,3の長辺天井梁5a,5aのそれぞれの上に設置されている。
撓みが生じやすくなる原因としては様々な例が挙げられる。
例えば、建物ユニット3は上述のように略直方体フレーム状に形成されているため、短辺天井梁5bよりも長辺天井梁5aの方が、撓みが生じやすい。
また、最上階における居住空間拡張のために隣り合う複数の建物ユニット3の隣り合う柱4を省略し、その上方に位置する天井梁5a,5b同士の集合部分に屋根束6が設置されると、当該屋根束6が設置された箇所に撓みが生じやすい。
また、屋根1の形態に応じて屋根荷重だけでなく、外壁荷重も負担しなければならない場合は、外壁荷重がかかる部分の天井梁5a,5bに撓みが生じやすい。
例えば以上のような箇所に設けられた天井梁5a,5bの補強のために、小屋梁8が設けられるものとする。
なお、本実施の形態の小屋梁8は、自身が設置される天井梁5a,5bと同形状・同サイズ(長さ・厚み等)に設定されているものとするが、必要に応じて形状やサイズの異なるものを用いてもよい。また、小屋梁8は、複数の天井梁5a,5a(5b,5b)に跨って設けられてもよい。
すなわち、屋根束6および支持部材7は、このように小屋梁8が被固定部81,82,83を備えることで、当該小屋梁8に対して確実に取り付けられることになる。
当該被固定部81は、小屋梁8の端部と、短辺側梁状部81aと、壁状部81bと、エンドプレート81cと、受けアングル81dと、接合部81eと、開口部81fと、によって構成されている。
当該エンドプレート81cにはボルト孔が形成され、さらにその裏側にナットが固定されており、短辺側壁受フレーム12をボルト連結できるようになっている。
また、図3(a)に示すように、接合部81eと壁状部81bの底部(および後述する柱頭プレート84,85)には、これらを貫通する貫通孔81gが形成されており、当該貫通孔81gは、小屋梁8と下方の建物ユニット3(天井梁5a,5b、柱梁接合部材4a)との接合に用いられている。
すなわち、例えば、柱梁接合部材4aの上面に突設された接合ピン(図示せず)を貫通孔81gに挿入したり、図示しない連結ボルトを貫通孔81gに挿入して、接合部81eの位置で被固定部81と柱梁接合部材4aとを連結したりすることができる。
当該開口部81fが形成されることによって、上述のように貫通孔81gを利用して小屋梁8と下方の建物ユニット3との接合作業を行う際や、エンドプレート81cに対して短辺側壁受フレーム12を固定する際などに、被固定部81の内部に、作業員の手や工具を差し入れることができる。
当該被固定部82は、小屋梁8と、屋根束6(または支持部材7)のベースプレート6aを受ける受部82aと、によって構成されている。
そして、被固定部82において前記ボルト孔Aが形成されるのは、図3(b)に示すように、小屋梁8の二箇所と、受部82aの二箇所である。これらボルト孔Aが形成された箇所の裏側にはナットが溶接されている。
すなわち、被固定部83の構成要素は、被固定部81の構成要素と同様のものが採用されている(受けアングル81dを除く)。エンドプレート83cには、エンドプレート81cとは異なり、短辺側壁受フレーム12が固定されないため、被固定部83の補強のために機能する。
また、当該被固定部83に対して、同じ小屋梁8の被固定部81と、隣り合う小屋梁8における被固定部83は、左右対称に形成される。
そして、被固定部83において前記ボルト孔Aが形成されるのは、図3(c)に示すように、小屋梁8の端部の一箇所と、短辺側梁状部81aの一箇所である。また、隣り合う小屋梁8における被固定部83には、その対称の位置に前記ボルト孔Aが形成されている。これらボルト孔Aが形成された箇所の裏側にはナットが溶接されている。
すなわち、被固定部81,82,83に対して、屋根支持部材である屋根束6(または支持部材7)のベースプレート6aが固定されている。
柱頭プレート85は、隣り合う建物ユニット3,3における隣り合う柱梁接合部材4a,4aに跨って設置されている。そして、柱頭プレート85を、双方の柱梁接合部材4a,4aに突設された前記接合ピン(または前記連結ボルト)が貫通することによって、当該双方の柱梁接合部材4a,4aを連結している。
柱頭プレート84は、建物ユニット3のうち柱頭プレート85が設けられた箇所とは反対側の柱梁接合部材4a上に設けられており、柱頭プレート85が設けられた分の高さ調整のために用いられている。
外壁材10は、片流れ屋根1の傾斜方向の上端部側に配置されており、矩形状に形成されている。また、外壁材10は、隣り合う建物ユニット3,3の双方に対応して配置されている。なお、当該外壁材10は、複数枚の矩形状の外壁材が並べて配置されたものであってもよい。
外壁材11は、外壁材10と直交し、かつ片流れ屋根1の傾斜方向と直交する方向の両側に配置されるものであり、屋根形状に対応して直角三角形状に形成されている。なお、当該外壁材11は、複数枚の外壁材(台形状・直角三角形状)が並べて配置されたものであってもよい。
なお、外壁材10は、小屋裏空間9下方の最上階の建物ユニット3に対する荷重が、一方の外壁材11よりも大きいものとなっている。すなわち、外壁材10,11は、同材料・同厚さに設定されており、面積は、外壁材11よりも外壁材10の方が大きく設定されている。したがって、外壁材10は、外壁材11よりも荷重が大きいものとなっている。
すなわち、外壁材10は、下端部が小屋梁8に対して取り付けられており、上端部が屋根束6の上端部に対して取り付けられている。より詳細に説明すると、複数の屋根束6の上端部間には、長辺側壁受フレーム15が架け渡されて設けられている。そして、当該長辺側壁受フレーム15と外壁材10の上端部との間、小屋梁8と外壁材10の下端部との間のそれぞれには、複数の取付ブラケット(図示せず)が介在しており、当該複数の取付ブラケットによって外壁材10を保持している。
長辺側壁受フレーム15は、金属製であり、図示はしないが、屋根束6の上端部に対して溶接等により接合されているものとする。また、屋根束6との間に、図示しないブラケット等を介在させることによって外方に突出した位置に設けられていてもよい。
短辺側壁受フレーム12は、片流れ屋根1の傾斜に沿って、複数の屋根束6の上端部に設けられる上辺部12aと、複数の最上階の建物ユニット3に沿って水平に設けられる下辺部12bと、上辺部12aおよび下辺部12bに沿って、かつ間隔を空けて固定された複数の取付ブラケット12cと、を有する。
そして、外壁材11は、その上端部が上辺部12aに固定された複数の取付ブラケット12cに取り付けられており、下端部が下辺部12bに固定された複数の取付ブラケット12cに取り付けられている。
また、下辺部12bは、本実施の形態においては隣り合う複数の建物ユニット3の、隣り合う短辺天井梁5bに沿って設けられている。また、当該隣り合う短辺天井梁5bと下辺部12bとの間には隙間13が形成されている。当該隙間13には、屋根束6および支持部材7のベースプレート6aや、短辺方向に隣り合う建物ユニット3,3の柱梁接合部材4a,4a同士を連結する柱頭プレートが配置されるため、各プレートの厚みが考慮された分の寸法に設定されている。
すなわち、図5に示すように、本実施の形態における建物本体2の最上階は、六つの建物ユニット3によって構成されている。そして、鉛直ブレース14は、建物ユニット3の外周や、隣り合う建物ユニット3,3間に沿って設けられている。
より具体的には、図5(a)において双方向矢印で示すラインL1〜L6上に鉛直ブレース14が配置されている。
ラインL1〜L3に配置される鉛直ブレース14は、図5(b)〜図5(d)に示すように、隣り合う屋根束6,6間に交差して設けられている。
ラインL4〜L6に配置される鉛直ブレース14は、図1に示すように、高さの違う小屋梁8の上に設けられた屋根束6と、当該屋根束6に隣り合う屋根束6との間に交差して設けられている。
そして、小屋梁8の上と、当該小屋梁8が設置されていない複数の天井梁5a,5bのうち任意の天井梁5a,5bの上に、複数の屋根支持部材6,7が設けられているので、屋根荷重を受けて撓みやすい箇所がある場合には、小屋梁8によって当該箇所を効果的に補強できる。また、補強の必要が無い箇所には小屋梁8を設置しないので、結果的に、建物の構築に係るコストを低減することが可能となる。
すなわち、支持部材7の高さは、小屋パネルを採用する場合も、本実施の形態の小屋梁8を採用する場合も変わりないものである。また、傾斜屋根1の傾斜角度も同じ設定であるため、小屋パネルを採用した場合には支持部材7が小屋パネルの上に設置されることになる。一方、小屋梁8を採用した場合には支持部材7が最上階の建物ユニット3の上に設置される。そのため、小屋パネルを採用した場合と、小屋梁8を採用した場合とでは、支持部材7が設置される高さ位置の差の分だけ、傾斜屋根1の高さが異なるものとする。したがって、小屋パネルを採用する場合も、本実施の形態の小屋梁8を採用する場合の方が、傾斜屋根1の高さ(建物自体の高さ)を抑えることが可能となっている。
ただし、このような場合、屋根束6の上下の長さは適宜変更されるものとする。
なお、本発明を適用可能な実施の形態は、上述した実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
すなわち、上述した実施形態では傾斜屋根を片流れ屋根1としたが、これに限られるものではなく、他の形態の傾斜屋根に適宜変更可能である。
他の傾斜屋根として例えば寄棟屋根を採用した場合は、大棟の下方やその周囲にある天井梁5a,5bに屋根荷重が大きくかかることになるため、当該天井梁5a,5bに対して小屋梁8を適宜設置し、その上に、屋根を支持する屋根束6を設けるようにする。このような形態は、例えば方形屋根やその他の妻壁を有しない屋根の場合にも適用することができる。
また、例えば切妻屋根を採用した場合は、屋根の棟方向両端部に妻壁が設けられるため、その下方に位置する天井梁5a,5bには屋根荷重と外壁荷重とがかかることになる。そのため、当該天井梁5a,5bに対して小屋梁8を設置し、その上に、屋根を支持する屋根束6を設けるとともに壁受フレームを設けるようにする。このような形態は、例えば妻壁が現れる形態の屋根の場合にも適用することができる。
差し掛け屋根20と片流れ屋根21は、それぞれ別の最上階の建物ユニット3上に設けられており、さらに、それぞれ別の屋根支持部材6,7によって支持されている。
外壁材22は、片流れ屋根21を支持する屋根束6に設けられた壁受フレームに取り付けられている。そして、外壁材22の下方に位置する天井梁5aには、屋根荷重と外壁荷重とがかかることになる。そのため、外壁材22の下方に位置する天井梁5aの上には小屋梁8が設置されている。なお、図6に示す小屋梁8は、屋根束6のベースプレート6aを安定的に設置できるように、下面よりも上面の方が広い形状となっている。
また、外壁材22の下端部と差し掛け屋根20との間は、防水処理が適宜施されているものとする。
なお、小屋梁8は、撓みの生じやすい箇所を効果的に補強するために、従来の小屋パネルに代わって用いられるものであるが、例えば小屋裏空間9に小屋裏収納を設ける場合などには、小屋梁8と併せて、小屋パネルを利用してもよい。
すなわち、小屋裏収納を設ける場合は、床(図示せず)を小屋裏空間9に設置する必要がある。そして、床上には、様々な物品が収納されることになるため、最上階の建物ユニット3の複数の天井梁5a,5bの補強が必要となる。そこで、床を設置するための支持体として、最上階の建物ユニット3の複数の天井梁5a,5bの上に小屋パネルを設置してもよいものとする。
2 建物本体
3 建物ユニット
5a 長辺天井梁
5b 短辺天井梁
6 屋根束
7 支持部材
8 小屋梁
10 外壁材
Claims (5)
- 四隅の柱と、前記四隅の柱の上端部同士を連結する複数の天井梁と、前記四隅の柱の下端部同士を連結する複数の床梁と、を備えた略直方体フレーム状の建物ユニットを複数組み合わせて構成される建物本体の上に、屋根束等の複数の屋根支持部材を介して傾斜屋根が支持されてなる屋根の支持構造において、
前記建物本体を構成する最上階の建物ユニットにおける複数の天井梁のうち、任意の天井梁の上に小屋梁が設置されており、
前記小屋梁の上と、当該小屋梁が設置されていない前記複数の天井梁のうち任意の天井梁の上に、前記複数の屋根支持部材が設けられていることを特徴とする屋根の支持構造。 - 請求項1に記載の屋根の支持構造において、
前記小屋梁は、前記屋根支持部材の下端部を受けて、当該屋根支持部材の下端部が固定される被固定部を備えることを特徴とする屋根の支持構造。 - 請求項1または2に記載の屋根の支持構造において、
前記複数の屋根支持部材間に鉛直ブレースが架け渡されていることを特徴とする屋根の支持構造。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の屋根の支持構造において、
前記傾斜屋根の小屋裏空間の周囲には外壁材が設けられており、
前記小屋裏空間の周囲に設けられる前記外壁材のうち、前記小屋裏空間下方の前記最上階の建物ユニットに対する荷重が大きい外壁材は、前記下方の最上階の建物ユニットにおける複数の天井梁のうち、前記荷重が大きい外壁材の下方に位置する天井梁の上に設置された前記小屋梁と、当該小屋梁の上に設けられた前記屋根支持部材によって保持されていることを特徴とする屋根の支持構造。 - 請求項4に記載の屋根の支持構造において、
前記屋根は、片流れ屋根であり、
前記片流れ屋根の小屋裏空間の周囲に設けられる外壁材のうち、前記下方の最上階の建物ユニットに対する荷重が大きい外壁材は、前記片流れ屋根の傾斜方向の上端部側に配置されていることを特徴とする屋根の支持構造。
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