JP2016037385A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】厚紙等の比較的重い用紙が搬送ベルトに載置される際の搬送ベルトの速度変動を低減して画像の濃度ムラの発生を抑制し得る画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、被記録媒体を搬送する搬送装置1を備える。搬送装置1は、搬送ベルト3と、押さえローラー5とを備える。搬送ベルト3は、被記録媒体を載置面3aに載置して搬送する。押さえローラー5は、搬送装置1に対向して配置される記録ヘッドよりも被記録媒体の搬送方向D1の上流側に配置され、被記録媒体を載置面3aに押さえ付けて搬送方向D1の下流側へ送る。押さえローラー5が、被記録媒体Pが載置面3aに載置される際の衝撃を吸収する衝撃吸収部材を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、画像形成装置に関する。
被記録媒体に画像を形成する画像形成装置の一種として、インクジェット方式の画像形成装置(以下「インクジェット記録装置」という)がある。インクジェット記録装置は、例えば、インク滴を吐出する複数のノズルが設けられた記録ヘッドと、被記録媒体の一種である用紙を搬送する搬送装置とを備える。インクジェット記録装置は、記録ヘッドが搬送装置により搬送されてきた用紙にインク滴を吐出することにより、用紙に画像を形成する。
インクジェット記録装置において、或る種の搬送装置は、例えば、搬送ベルトと吸引ユニットと押さえローラーとを備え、吸引ユニットの吸引力により用紙を搬送ベルトに吸着させて搬送する。押さえローラーは、搬送装置における用紙の搬送方向の上流側、具体的には、搬送ベルトへの用紙の載置が行われる位置又はその近辺(以下「載置位置近辺」という)に配置される。押さえローラーは、搬送ベルトに載置される用紙を搬送ベルトに押さえ付けて用紙の搬送方向の下流側へ用紙を送る。
押さえローラーが搬送装置に設けられることにより、用紙の搬送ベルトへの密着性が高められる。具体的には、押さえローラーは、載置位置近辺において用紙を搬送ベルトに押さえ付けることで、用紙のカールを軽減する。また、押さえローラーは、搬送ベルトの回転速度とレジストローラー対の回転速度との間の速度差により生じる用紙の撓み(以下、単に「用紙の撓み」という場合がある)を載置位置近辺において押さえ付け、用紙の撓みが搬送方向の下流側へ移動しないようにする。その結果、記録ヘッドの下方における用紙の浮きが抑制され、用紙に形成される画像の品質の低下が抑制される。なお、レジストローラー対は、給送部から搬送装置まで用紙を搬送する搬送部の最下流に設けられるローラー対である。レジストローラー対は、用紙を搬送部から搬送装置に向けて送出する。
例えば、特許文献1には、用紙押さえ部材と付勢手段とを有する記録装置が開示されている。用紙押さえ部材は、用紙をプラテンに押し付ける。付勢手段は、用紙押さえ部材を記録ヘッドから離間する方向へ付勢する。当該記録装置によれば、用紙押さえ部材をプラテン上の用紙に確実に密着させることができる。
押さえローラーに関し、例えば以下のような問題がある。すなわち、厚紙等の比較的重い用紙(以下「第1種用紙」という)が搬送ベルトに載置される場合、第1種用紙が、搬送ベルトに接触している押さえローラーに突き当たって衝撃を与え、搬送ベルトに突発的な大きな負荷がかかることがある。この突発的な大きな負荷は、搬送ベルトの回転速度の変動(以下、単に「速度変動」という場合がある)を引き起こす。そして、ちょうど用紙に対してインク滴が吐出されているときに大きな速度変動が生じると、当該用紙に形成される画像に濃度ムラ(濃度のムラ)が生じる。なお、速度変動によって濃度ムラが生じる用紙は、通常は、速度変動を引き起こす用紙よりも先に搬送されて画像の形成が開始されている用紙である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、厚紙等の比較的重い用紙が搬送ベルトに載置される際の搬送ベルトの速度変動を低減して画像の濃度ムラの発生を抑制し得る画像形成装置を提供することにある。
本発明の一観点に係る画像形成装置は、被記録媒体を搬送する搬送装置を備える。前記搬送装置は、搬送ベルトと、押さえローラーとを備える。前記搬送ベルトは、前記被記録媒体を載置面に載置して搬送する。前記押さえローラーは、前記搬送装置に対向して配置される記録ヘッドよりも前記被記録媒体の搬送方向の上流側に配置され、前記被記録媒体を前記載置面に押さえ付けて前記搬送方向の下流側へ送る。前記押さえローラーが、前記被記録媒体が前記載置面に載置される際の衝撃を吸収する衝撃吸収部材を備える。
本発明によると、厚紙等の比較的重い用紙が搬送ベルトに載置される際の搬送ベルトの速度変動を低減して画像の濃度ムラの発生を抑制し得る画像形成装置が提供される。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態において説明する要素の全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。複数の図面を通じて同一の符号は、同一の構成要素を示している。
まず、図1〜図4を参照して、実施形態に係る画像形成装置100の構成を説明する。
図1は、実施形態に係る画像形成装置100の構成図である。
画像形成装置100は、例えば、インクジェット記録装置である。画像形成装置100は、筐体40と、給送部50と、搬送部60と、搬送装置1と、画像形成部70と、排出部80とを備える。本実施形態において、給送部50は、筐体40の内部の下方に配置される。搬送装置1は、給送部50の上方に配置される。画像形成部70は、搬送装置1の上方に搬送装置1に対向して配置される。搬送部60は、搬送装置1の一側方に配置される。排出部80は、搬送装置1の他側方に配置される。
給送部50は、カセット51と、ピックアップローラー53とを備える。カセット51には、複数の用紙P(被記録媒体の一種)が積載される。ピックアップローラー53は、カセット51に積載された用紙Pを取り出して、搬送部60の搬送ローラー対61へ送出する。
搬送部60は、搬送ローラー対61と、搬送ローラー対63と、レジストローラー対65とを備える。搬送ローラー対61は、用紙Pの重送(2枚以上重なった用紙Pの搬送)を抑制して、用紙Pを1枚ずつ搬送ローラー対63に向けて送出する。搬送ローラー対63は、用紙Pをレジストローラー対65に向けて搬送する。レジストローラー対65は、レジストローラー対65に当接して停止した用紙Pの斜行補正を行う。そして、レジストローラー対65は、画像形成のタイミングに合わせて、用紙Pを搬送装置1に向けて送出する。
画像形成部70は、搬送装置1によって搬送される用紙Pに画像を形成する。具体的には、画像形成部70は、複数種類(本実施形態では、4種類)の記録ヘッド71k、71c、71m、及び71yを備える。記録ヘッド71kは、ブラック色(k)のインク滴を吐出する。記録ヘッド71cは、シアン色(c)のインク滴を吐出する。記録ヘッド71mは、マゼンタ色(m)のインク滴を吐出する。記録ヘッド71yは、イエロー色(y)のインク滴を吐出する。4種類の記録ヘッド71k、71c、71m、及び71yは、例えば、搬送方向D1の上流側から下流側に向けて、記録ヘッド71k、記録ヘッド71c、記録ヘッド71m、記録ヘッド71yの順に並設される。ここで、搬送方向D1は、搬送装置1における用紙Pの搬送方向であり、搬送部60側から排出部80側へ向かう方向である。4種類の記録ヘッド71k、71c、71m、及び71yのそれぞれは、搬送装置1によって対向する位置に搬送されてきた用紙Pにインク滴を吐出する。その結果、用紙Pに画像が形成される。
排出部80は、排出ローラー対81と、排出トレイ83とを備える。画像形成部70によって画像が形成された用紙Pは、搬送装置1によって排出ローラー対81に向けて搬送される。排出ローラー対81は、用紙Pを排出トレイ83に排出する。
図2は、実施形態に係る搬送装置1の斜視図である。図1及び図2を参照して、搬送装置1の構成を説明する。
図1及び図2に示すように、搬送装置1は、無端状の搬送ベルト3と、押さえローラー5を備える押さえユニット20と、速度測定ローラー13と、テンションローラー15と、テンションローラー93と、テンションローラー95と、駆動ローラー96と、吸引ユニット97とを備える。
搬送ベルト3は、所定の間隔を隔てて配置された速度測定ローラー13とテンションローラー15、93、及び95と駆動ローラー96との間に張設される。本実施形態において、テンションローラー15及び93並びに速度検知ローラー13は、搬送部60に近い側に配置され、テンションローラー95及び駆動ローラー96は、排出部80に近い側に配置される。搬送ベルト3は、駆動ローラー96が回転駆動されることで、載置された用紙Pを搬送方向D1へ搬送する方向へ回転される。駆動ローラー96は、駆動源としてのモーター(以下「駆動モーター」という)によって駆動される。
図2に示すように、搬送ベルト3の表面3aには、搬送ベルト3の裏面まで貫通する複数の吸引孔Hが形成される。搬送ベルト3の表面3aは、用紙Pが載置される載置面である。
図1に示すように、吸引ユニット97は、板状の搬送板98を備える。搬送板98は、略矩形状である。吸引ユニット97は、搬送板98の表面が搬送ベルト3の裏面に対向するように配置される。吸引ユニット97は、複数の吸引孔Hを介して用紙Pを搬送ベルト3の載置面3aに吸引する。その結果、用紙Pは、載置面3aに吸着される。これにより、搬送装置1は、用紙Pを搬送ベルト3に吸着させて搬送することができる。
押さえローラー5(押さえユニット20)は、画像形成部70(記録ヘッド71k、71c、71m、及び71y)よりも搬送方向D1の上流側に配置される。具体的には、押さえローラー5は、搬送部60によって搬送されてきた用紙Pの搬送ベルト3への載置が行われる位置又はその近辺(載置位置近辺)に配置される。押さえローラー5は、用紙Pを搬送ベルト3の載置面3aに押えつつ、用紙Pを搬送方向D1の下流側へ送る。
押さえローラー5は、吸引ユニット97によって用紙Pの全体が均等に吸引されるように、用紙Pのカールを軽減する。また、押さえローラー5は、搬送ベルト3の回転速度とレジストローラー対65の回転速度との間の速度差により生じる用紙Pの撓みを載置位置近辺において押さえ付け、用紙Pの撓みが搬送方向D1の下流側、すなわち画像形成部70の側へ移動しないようにする。その結果、画像形成部70の下方において用紙Pの搬送ベルト3への密着性が高められる。
本実施形態に係る押さえユニット20は、例えば、押さえローラー5が衝撃吸収部材53を備える点を除き、本出願人の別の出願(特願2014−037741号(本出願時点では未公開))に開示されている押さえユニット20と実質的に同じである。以下、図3及び図4を参照して、押さえユニット20の構成を簡単に説明するが、押さえユニット20の詳細な構成については、当該別の出願の明細書に開示されている通りである。
図3は、実施形態に係る押さえユニット20の斜視図である。図4は、実施形態に係る押さえユニット20の端部の拡大図である。
図3に示すように、押さえユニット20は、押さえローラー5と、一対の支持機構9と、第1の支持部材11とを備える。押さえローラー5及び第1の支持部材11は、搬送方向D1に直交する方向に沿って延びる。
押さえローラー5は、軸51と、ローラー本体52と、衝撃吸収部材53とを備える。衝撃吸収部材53は、用紙Pが載置面3aに載置される際の衝撃を吸収する部材であり、例えば、スポンジ等の発砲弾性体である。衝撃吸収部材53は、例えば、ローラー本体52の外周面の全部又は一部を覆う。衝撃吸収部材53の硬度については、発明者らが行った実験の結果とともに図5及び図6を参照して後述する。軸51及びローラー本体52は、金属、合成樹脂等の材料から形成される。なお、軸51及びローラー本体52は、異なる材料から形成されてもよい。例えば、軸51が金属から形成され、ローラー本体52が合成樹脂から形成されてもよい。
第1の支持部材11は、一対の支持機構9に対応して一対の保持部11aを有する。また、第1の支持部材11は、一対の支持機構9に対応して一対の支持部11bを有する。
一対の支持機構9の各々は、第2の支持部材31と、押圧部材45とを有する。一対の第2の支持部材31は、押さえローラー5がその中心軸線A1を中心に回転可能となるように軸部51の両端を支持する。中心軸線A1は、軸51の中心軸を通る線である。また、一対の第2の支持部材31の各々は、中心軸線A2上に支点部43を有する。一対の第2の支持部材31の各々は、支点部43を中心に、すなわち中心軸線A2を中心に回転可能である。従って、押さえローラー5は、中心軸線A2の回りに揺動可能である。例えば、中心軸線A2は、中心軸線A1に平行である。
押圧部材45は、第1の支持部材11の保持部11aと第2の支持部材31との間に配置される。一対の押圧部材45は、押さえローラー5を載置面3aに向かって押圧する。押圧部材45は、例えば、弾性体(本実施形態では、ばね)である。押圧部材45が設けられることにより、押さえローラー5は、軽量化された場合でも、適度な押圧力(荷重)によって用紙Pを載置面3aに押さえ付けることが可能となる。
本実施形態に係る押さえローラー5は、中心軸線A2を中心とする回転移動によって昇降する。これにより、第1種用紙Pが載置される際の押さえローラー5が受ける衝撃を緩和し、搬送ベルト3にかかる突発的な負荷を抑制することができる。
次に、図5及び図6を参照して、押さえユニット20に関して発明者らが行った実験の結果を説明する。
発明者らは、第1種用紙Pが載置される際の搬送ベルト3の速度変動を出来るだけ小さくし得る押さえユニット20を設計するため、異なる材料から形成された複数の押さえローラー5を用いて速度変動値を測定する実験を行った。また、発明者らは、押圧部材45の押圧力(以下「ばね押圧力」という)の大きさを変化させることにより押さえローラー5の荷重を変化させて、速度変動値を測定する実験を行った。ここで、速度変動値とは、第1種用紙Pが載置される際の搬送ベルト3の速度変動の大きさを示す値である。本実施形態において、速度変動値の単位は、mm/secである。また、押さえローラー5の荷重(単に「荷重」という場合がある)とは、押さえローラー5が用紙Pに加える押圧力のことであり、押さえローラー5の重さ(自重)とばね押圧力とを合計した力である。
本実験において、図1〜図4に示す構成の画像形成装置100が用いられた。また、ポリイミドから成る搬送ベルト3が用いられた。搬送ベルト3の厚みは、100μmであり、搬送ベルト3の抵抗は、108Ω・cmであった。搬送ベルト3の吸引孔Hの直径は、2mmであり、吸引孔H間の距離は、8mmであった。また、駆動モーターの速度を制御するための抵抗値は、110kΩであった。また、第1種用紙Pとして、重さが250g/m2の用紙Pが用いられた。用紙Pの主走査方向の長さは、297mmであり、用紙Pの副走査方向の長さは、13mmであった。
まず、発明者らは、異なる材料から形成された7つの押さえローラー5、具体的には押さえローラーA〜Gを用いて、速度変動値を測定する実験(第1の実験)を行った。
ここで、異なる材料から形成された7つの押さえローラーA〜Gのうちの4つの押さえローラーA〜Dは、衝撃吸収部材53を備える押さえローラー5であった。4つの押さえローラーA〜Dは、それぞれが硬度の異なる材料の衝撃吸収部材53を備えていた。具体的には、押さえローラーAが備える衝撃吸収部材53のアスカーC硬度は、10度であった。押さえローラーBが備える衝撃吸収部材53のアスカーC硬度は、20度であった。押さえローラーCが備える衝撃吸収部材53のアスカーC硬度は、30度であった。押さえローラーDが備える衝撃吸収部材53のアスカーC硬度は、40度であった。押さえローラーA〜Dは、略同一形状であり、外径が24.2mmであった。
一方、異なる材料から形成された7つの押さえローラーA〜Gのうちの3つの押さえローラーE〜Gは、衝撃吸収部材53を備えない押さえローラー5であった。3つの押さえローラーE〜Gは、それぞれが異なる種類の金属から形成されたローラー本体52を備えていた。押さえローラーE〜Gは、略同一形状であり、外径が13mmであった。
押さえローラーAの質量は、0.2212kgであった。押さえローラーBの質量は、0.2315kgであった。押さえローラーCの質量は、0.2459kgであった。押さえローラーDの質量は、0.2629kgであった。押さえローラーEの質量は、0.2203kgであった。押さえローラーFの質量は、0.3348kgであった。押さえローラーGの質量は、0.3716kgであった。
図5は、第1の実験の結果を示す図である。図5は、7つの押さえローラーA〜Gのそれぞれが用いられた場合の衝撃力及び速度変動値を示している。ここで、衝撃力とは、第1種用紙Pが載置されて押さえローラー5にぶつかった際に押さえローラー5が受けた衝撃力(押さえローラー5に作用した撃力)である。
図5において、点Aは、押さえローラーAが用いられた場合の衝撃力及び速度変動値を示している。点Bは、押さえローラーBが用いられた場合の衝撃力及び速度変動値を示している。点Cは、押さえローラーCが用いられた場合の衝撃力及び速度変動値を示している。点Dは、押さえローラーDが用いられた場合の衝撃力及び速度変動値を示している。点Eは、押さえローラーEが用いられた場合の衝撃力及び速度変動値を示している。点Fは、押さえローラーFが用いられた場合の衝撃力及び速度変動値を示している。点Gは、押さえローラーGが用いられた場合の衝撃力及び速度変動値を示している。
第1の実験の結果から、衝撃吸収部材53を備える押さえローラーA〜Dが用いられた方が、衝撃吸収部材53を備えない押さえローラーE〜Gが用いられるよりも、速度変動値が小さくなることが判明した。また、衝撃吸収部材53を備える押さえローラーA〜Dについて、衝撃吸収部材53の硬度が低い方が、衝撃力が小さくなり、それに伴って速度変動値が小さくなることが判明した。
また、アスカーC硬度が40度の衝撃吸収部材53を備える押さえローラーDが用いられた場合、速度変動値が40mm/secを超え、第1種用紙Pが載置されたときに形成された画像には、濃度ムラが生じた。一方で、アスカーC硬度が30度の衝撃吸収部材53を備える押さえローラーCが用いられた場合、速度変動値が40mm/sec未満であり、第1種用紙Pが載置されたときに形成された画像には、濃度ムラがほとんど見られなかった。
よって、第1の実験の結果から、アスカーC硬度が10度以上30度以下である衝撃吸収部材53を備える押さえローラー5が用いられることで、画像の濃度ムラの発生を抑制できることが判明した。
次に、発明者らは、第1の実験に用いた7つの押さえローラー5(押さえローラーA〜G)のそれぞれについて、ばね押圧力の大きさを変化させることにより押さえローラー5の荷重を変化させて、速度変動値を測定する実験(第2の実験)を行った。第2の実験において、バネ押圧力は、1.0N、2.6N、5.0N、10.0N、及び20.0Nの5段階に変更された。
図6は、第2の実験の結果を示す図である。図6は、押さえローラー5の荷重と速度変動値との関係を示している。
図6において、7つの点A’〜G’は、ばね押圧力が0Nに設定された場合、つまり押圧部材45が設けられなかった場合における7つの押さえローラーA〜Gのそれぞれについての荷重及び速度変動値を示す点である。この場合、7つの点A’〜G’のそれぞれが示す荷重は、7つの押さえローラーA〜Gのそれぞれの重さ(自重)に相当する。
また、図6において、線Aは、押さえローラーAについての荷重と速度変動値との関係を示している。線Bは、押さえローラーBについての荷重と速度変動値との関係を示している。線Cは、押さえローラーCについての荷重と速度変動値との関係を示している。線Dは、押さえローラーDについての荷重と速度変動値との関係を示している。線Eは、押さえローラーEについての荷重と速度変動値との関係を示している。線Fは、押さえローラーFについての荷重と速度変動値との関係を示している。線Gは、押さえローラーGについての荷重と速度変動値との関係を示している。ここで、各線上の5つの白抜きの点のそれぞれは、図中左から順に、ばね押圧力が1.0Nに設定された場合、2.6Nに設定された場合、5.0Nに設定された場合、10.0Nに設定された場合、20.0Nに設定された場合における各押さえローラー5についての荷重及び速度変動値を示す点である。
第2の実験の結果から、衝撃吸収部材53を備える押さえローラーA〜Dについて、荷重が5.0N近辺に設定された場合に速度変動値が最も低くなることが判明した。ここで、押さえローラーA〜Dについて、荷重が5.0N近辺よりも小さくなるにつれて速度変動値が大きくなったのは、次の理由によると推測される。すなわち、押さえローラー5が、第1種用紙Pにぶつかって飛び跳ねるようになり、その落下の衝撃により、搬送ベルト3に大きな負荷がかかるようになったからと推測される。また、押さえローラーA〜Dについて、荷重が5.0N近辺よりも大きくなるにつれて速度変動値が大きくなったのは、次の理由によると推測される。すなわち、荷重が大きくなったことにより、押さえローラー5の飛び跳ねは抑えられたが、押さえローラー5と搬送ベルト3との間の摩擦が大きくなり、搬送ベルト3にかかる負荷が大きくなったからと推測される。
また、荷重が3.5N以下又は10N以上に設定された場合において、第1種用紙Pが載置されたときに形成された画像には、濃度ムラが生じた。また、荷重が3.5N以下に設定された場合には、押さえローラー5が用紙Pの撓みを押さえ付ける力が足りず、用紙Pの撓みが画像形成部70の側へ移動するという現象が確認された。また、荷重が10N以上に設定された場合は、荷重が大きすぎて、用紙Pが押さえローラー5と搬送ベルト3との間を通過できないことがあった。
以上の実験結果を踏まえ、本実施形態に係る押さえユニット20は、例えば次のように構成される。すなわち、押さえローラー5は、用紙(特に第1種用紙)Pが載置面3aに載置される際の衝撃を吸収する衝撃吸収部材53を備える。衝撃吸収部材53のアスカーC硬度は、10度以上30度以下である。これにより、第1種用紙Pが搬送ベルト3に載置される際の搬送ベルト3の速度変動を低減して画像の濃度ムラの発生を抑制することができる。
また、押さえローラー5が用紙Pを載置面3aに押さえ付ける力(荷重)の大きさが3.6N以上9N以下となるように、押さえローラー5の重さに応じてばね押圧力の大きさが設定される。これにより、押さえローラー5は、搬送ベルト3の回転速度とレジストローラー対65の回転速度との間の速度差により生じる用紙Pの撓みを載置位置近辺において押さえ付け、用紙Pの撓みが搬送方向D1の下流側へ移動しないようにすることができる。その結果、画像形成部70の下方における用紙Pの浮きが抑制され、用紙Pに形成される画像の品質の低下が抑制される。
以上、本発明の一つの実施形態を説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。なお、図面は、理解しやすくするためにそれぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は、一例であってこれらに限定されるものではない。
100 画像形成装置
1 搬送装置
3 搬送ベルト
3a 載置面
5 押さえローラー
51 軸
52 ローラー本体
53 衝撃吸収部材
45 押圧部材
71y、71m、71c、71k 記録ヘッド
1 搬送装置
3 搬送ベルト
3a 載置面
5 押さえローラー
51 軸
52 ローラー本体
53 衝撃吸収部材
45 押圧部材
71y、71m、71c、71k 記録ヘッド
Claims (4)
- 被記録媒体を搬送する搬送装置を備える画像形成装置であって、
前記搬送装置は、
前記被記録媒体を載置面に載置して搬送する搬送ベルトと、
前記搬送装置に対向して配置される記録ヘッドよりも前記被記録媒体の搬送方向の上流側に配置され、前記被記録媒体を前記載置面に押さえ付けて前記搬送方向の下流側へ送る押さえローラーと
を備え、
前記押さえローラーが、前記被記録媒体が前記載置面に載置される際の衝撃を吸収する衝撃吸収部材を備える、画像形成装置。 - 前記衝撃吸収部材のアスカーC硬度は、10度以上30度以下である、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記押さえローラーの外周面の全部又は一部が、前記衝撃吸収部材により覆われる、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記搬送装置は、
前記押さえローラーを前記載置面に向かって押圧する押圧部材をさらに備え、
前記押さえローラーが前記被記録媒体を前記載置面に押さえ付ける力の大きさは、3.6N以上9N以下である、請求項1〜3のうちのいずれかに記載の画像形成装置。
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JP2014163474A JP2016037385A (ja) | 2014-08-11 | 2014-08-11 | 画像形成装置 |
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Cited By (1)
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JP2020166082A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | キヤノン株式会社 | 転写材搬送ベルト |
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2014
- 2014-08-11 JP JP2014163474A patent/JP2016037385A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020166082A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | キヤノン株式会社 | 転写材搬送ベルト |
JP7336232B2 (ja) | 2019-03-29 | 2023-08-31 | キヤノン株式会社 | 転写材搬送ベルト |
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