以下、遊技機の一種であるスロットマシンの一実施形態を説明する。本実施形態のスロットマシンは、遊技店等において遊技の提供に供される所謂パチスロとも称される回胴式遊技機である。なお、本明細書において、上、下、左、右、前(表)、後(裏)は、特に断らない限り、遊技者からみたときの上、下、左、右、前(表)、後(裏)をそれぞれ示すものとする。
図1及び図2に示すように、スロットマシン10は、筐体としての本体キャビネット11と、本体キャビネット11の左側縁部に対して回動可能に軸支された制御部品搭載部材としての制御ユニット30と、該制御ユニット30の前面側において、本体キャビネット11の左側縁部に対して回動可能に軸支された前扉50とを有する。
まず、本体キャビネット11について詳しく説明する。
図2に示すように、本体キャビネット11は、全体として略四角箱状であるとともに、前面に開口する開口部11aを有する。本体キャビネット11は、四角形の底板12と、該底板12の左縁部から立設された左壁板13と、底板12の右縁部から立設された右壁板14と、底板12の後縁部から立設された後壁板15と、各壁板13〜15の上端部に連設された天板16とを有する。前述の開口部11aは、底板12の前縁部12a、左壁板13の前縁部13a、右壁板14の前縁部14a、及び天板16の前縁部16aの各縁部に囲われて形成されている。また、各前縁部13a,14aは、上方へ向かうほど、上下方向(垂直方向)に対して後方へ向かって傾くように、角度θだけ傾斜している。この角度θは、例えば5°である。本実施形態において、左壁板13は、本体キャビネット11を構成する筐体部材として機能する。
本体キャビネット11の内側において、底板12には、遊技媒体としてのメダルを貯留するとともに、該貯留しているメダルを払出すホッパー17が固定されている。また、本体キャビネット11の内側において、底板12には、電源ボックス18が固定されている。
図3及び図4に示すように、左壁板13の内壁面には、制御ユニット30及び前扉50を軸支するための取付金具19が固定されている。取付金具19は、その全体が金属製である。取付金具19は、本体キャビネット11の内側において、前縁部13aの下端から上端にかけて、前縁部13aに沿って延びる取付ベース部19aを有する。取付金具19は、取付ベース部19aの前縁部の下端から上端までの全体にかけて、取付ベース部19aの前縁部から左壁板13と直交する方向(右方向)へ延びたのち前方に向かって屈曲したベース段部19dを有する。上下方向と直交する平面で切断したときのベース段部19dの形状は、略L字型である。
図4に示すように、取付金具19は、取付ベース部19aの上端側に配設された第1支軸部21を有する。第1支軸部21は、取付ベース部19aに固定されているとともに前縁部13aに沿って延びる円柱状の支軸ベース部21aと、該支軸ベース部21aの上端面から前縁部13aに沿って延びる略円柱状の支軸21bとを有する。
また、取付金具19は、上下方向における取付ベース部19aの略中央に配設された第1取付部としての第2支軸部22を有する。第2支軸部22は、取付ベース部19aに固定されているとともに前縁部13aに沿って延びる円柱状の支軸ベース部22aと、該支軸ベース部22aの上端面から前縁部13aに沿って延びる略円柱状の支軸22bとを有する。
また、取付金具19は、取付ベース部19aの下端側に配設された第3支軸部23を有する。第3支軸部23は、取付ベース部19aに固定されているとともに前縁部13aに沿って延びる円柱状の支軸ベース部23aと、該支軸ベース部23aの上端面から前縁部13aに沿って延びる略円柱状の支軸23bとを有する。
本実施形態の各支軸部21〜23(支軸21b〜23b)は、左右方向においてベース段部19dよりも外側(左方)に配設されている。また、前述のように、左壁板13の前縁部13aは、上下方向に対して角度θだけ傾斜していることから、該前縁部13aに沿って延びる各支軸21b〜23bも同様に角度θだけ傾斜している。また、各支軸ベース部21a〜23aの上端面も水平ではなく、各支軸21b〜23bと同様にして、角度θだけ後方に向かって下る傾斜面となっている。
また、図3(a)及び(b)に示すように、取付金具19は、上下方向におけるほぼ中央において、取付ベース部19aから左壁板13の内面に沿って後方に突出する矩形の突出板部19bを有する。また、取付金具19は、突出板部19bの先端(後端)において、左壁板13に対して直角な方向(右方)に延びる矩形板状の封止壁19cを有する。
また、取付金具19は、突出板部19bに固定された金属製の係合部材24を有する。係合部材24は、突出板部19bと離間して、且つ突出板部19bと平行に配置された第1壁24aと、上下方向における第1壁24aの両縁部にそれぞれ連設され、突出板部19bに向かって延びる2つの第2壁24bと、各第2壁24bから上下方向の外側に向かってそれぞれ延びるフランジ部24cとを有する。各フランジ部24cの先端部は、突出板部19bに対して溶接されている。即ち、取付金具19において、突出板部19bと係合部材24とは一体に形成されている。
突出板部19bと第1壁24aとの間には、突出板部19b、各フランジ部24c、及び第1壁24aによって囲われた空間Sが形成されている。また、第1壁24aは、第2支軸部22側(前方側)に配置される縁部から後方に向かって一定幅で切欠くように形成した切欠き部24dを有する。本実施形態の係合部材24は第3係合部を構成する。このように、本実施形態の左壁板13は係合部材24を備えている部材に対応する。このため、本実施形態の第2支軸部22は、係合部材を備えている部材の取付部に対応する。
また、取付ベース部19aには、該取付ベース部19aの下端から上端にかけて、厚さ方向に貫通する複数の挿通孔25が設けられている。複数の挿通孔25のうち、特に挿通孔25aは、第2支軸部22の後方であって且つ係合部材24の前方に設けられている。即ち、本実施形態のスロットマシン10において、挿通孔25a、及び切欠き部24d(係合部材24)は、何れも支軸22bが延びる方向と直交する仮想平面RP1上に配置されている。そして、取付金具19は、ネジ26を各挿通孔25(挿通孔25a)にそれぞれ挿通させつつ左壁板13に螺入させることで、ネジ止めされている。したがって、各挿通孔25(挿通孔25a)のネジ26は、係合部材24を含む取付金具19と、本体キャビネット11とを固定するための固定部として機能する。なお、以下の説明では、挿通孔25aに挿通されたネジ26を、特にネジ26aと区別して示す場合がある。
次に、制御ユニット30について説明する。
図2に示すように、制御ユニット30は、略四角枠状である金属製のユニットフレーム31を有する。ユニットフレーム31には、該ユニットフレーム31から後方に突出するようにリールユニット32が組み付けられている。リールユニット32は、回胴とも称されるリール(ドラム)として、第1リール32a、第2リール32b、及び第3リール32cを有する。第1リール32a、第2リール32b、及び第3リール32cは、左からこの順で並設されている。
各リール32a〜32cには、複数の識別図柄(以下、単に「図柄」と示す)を長手方向に沿って印刷した透光性のフィルムが外側を巻いた状態で取り付けられていることにより、外周面に沿って複数の図柄が配置されている。また、リールユニット32は、第1リール32aを回転(回動)及び停止させるアクチュエータAaと、第2リール32bを回転及び停止させるアクチュエータAbと、第3リール32cを回転及び停止させるアクチュエータAcとを有する。各アクチュエータAa〜Acは、例えばステッピングモータである。各リール32a〜32cは、各々に対応して設けられたアクチュエータにより独立して縦方向に回転及び停止を可能に構成されている。
詳しくは後述するが、図1に示すように、前扉50には、スロットマシン10の機内部に配設されたリールユニット32(各リール32a〜32c)を遊技者から視認可能とする表示窓部52aが設けられている。スロットマシン10では、各リール32a〜32cが回転されることにより、表示窓部52aにおいて複数の図柄が複数列にわたって、上方から下方に向かって縦方向に変動表示(スクロール表示)され、遊技としての変動ゲームが行われる。
なお、表示窓部52aには、停止表示される図柄の組合せが入賞と判定され得る有効ラインNLが設定されている。以下の説明において「入賞」とは、有効ラインNL上に停止表示された図柄の組合せが賞を定めた図柄の組合せとなることをいう。スロットマシン10では、有効ラインNL上に停止表示された図柄の組合せが賞を付与する図柄の組合せである場合、該図柄の組合せに対応した賞が付与される。
図5に示すように、ユニットフレーム31において、リールユニット32の上方には、保護ケース35aに覆われた主基板35が固定されている。主基板35は、各種の処理を実行するとともに、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)を出力する。例えば、主基板35は、所定の開始操作を契機として抽選処理を行う。抽選処理は、入賞を許容する図柄の組合せ(役)を決定するための処理である。また、主基板35は、リールユニット32のアクチュエータAa〜Acを制御して各リール32a〜32cの動作を制御するリール動作処理を行う。リール動作処理において、主基板35は、所定の開始操作を契機として各リール32a〜32cの回転を開始させるとともに、所定の停止操作を契機として該停止操作に対応するリールを停止させて図柄を表示窓部52aに表示させる。また、主基板35は、入賞した図柄の組合せに応じて、メダルの払出し、ボーナス遊技の生起、及び再遊技の生起といった賞(遊技価値)を付与する制御を可能である。また、主基板35は、入賞した図柄の組合せに応じて、再遊技を賞として定めた図柄の組合せ(再遊技役)の当選確率を異ならせた複数の遊技状態の間で遊技状態を遷移させる制御を可能である。
また、図6に示すように、ユニットフレーム31には、保護ケース36aに覆われた副統括基板36が固定されている。副統括基板36は、リールユニット32の上方であって主基板35の前方に配設されている。副統括基板36は、主基板35から入力した制御信号をもとに各種の処理を実行するとともに、該処理の結果に応じて制御信号を出力する。副統括基板36は、例えばスロットマシン10における演出モード(演出状態)を移行させるためのモード移行処理を行う。このような演出モードには、例えば図柄の組合せ(役)の入賞を補助(アシスト)する補助演出が行われない通常演出モードや、該補助演出が行われ得る特別演出モード(所謂、アシストタイム)などがある。モード移行処理において、副統括基板36は、主基板35で行われる抽選処理の結果や、入賞した図柄の組合せの種類に基づいて、演出モードの移行可否や移行先の演出モードを決定する。
また、ユニットフレーム31には、保護ケース37aに覆われた副基板37が固定されている。副基板37は、リールユニット32の上方であって主基板35の前方に配設されている。副基板37は、副統括基板36から入力した制御信号をもとに各種の処理を実行するとともに、該処理の結果に応じて後述する各種の演出実行装置を制御し、各種の演出を実行させる。
そして、ユニットフレーム31において、左側縁部の上端側には、略円筒状である金属製の第1軸孔部38が配設されている。第1軸孔部38は、本体キャビネット11の支軸21bが挿通される軸孔38aを有する。第1軸孔部38の長さは、支軸21bよりも短い。また、ユニットフレーム31において、左側縁部の下端側には、略円筒状である金属製の第2軸孔部39が配設されている。第2軸孔部39は、本体キャビネット11の支軸22bが挿通される軸孔39aを有する。第2軸孔部39の長さは、支軸22bよりも短い。
本実施形態において、軸孔38aには、本体キャビネット11の支軸21bが挿通されているとともに、軸孔39aには、本体キャビネット11の支軸22bが挿通されている。そして、制御ユニット30は、第1軸孔部38の下端面が支軸ベース部21aの上端面に接触し、且つ第2軸孔部39の下端面と支軸ベース部22aの上端面とが接触することにより、本体キャビネット11に対して回動可能に支持されている。
この状態において、支軸21bの先端部は、第1軸孔部38の上端面から上方に突出している。また、支軸22bの先端部は、第2軸孔部39の上端面から上方に突出している。本実施形態において、第2軸孔部39は、軸孔39aを有する第2取付部となる。
次に、前扉50について説明する。
図1に示すように、前扉50の前面には、各種の装飾を施した枠状の装飾部材51が組み付けられている。前扉50の前面には、装飾ランプLAが配設されている。装飾ランプLAは、前述した副基板37により制御される演出実行装置の一つであり、演出の一つとして図示しない発光体を点灯、消灯、及び点滅させて行う発光演出を実行可能である。
また、前扉50には、装飾部材51の開口部51aから視認可能となるように、該開口部51aに整合一致させた状態で演出表示装置52が組み付けられている。本実施形態の演出表示装置52は、透過型液晶ディスプレイ(透明液晶ディスプレイ)である。演出表示装置52は、前述した副基板37により制御される演出実行装置の一つであり、演出の一つとして各種の画像を表示して行う表示演出を実行可能である。
また、前扉50には、リールユニット32(各リール32a〜32c)を遊技者から視認可能とする四角形の表示窓部52aが設けられている。本実施形態において、表示窓部52aは、正面から見たときに演出表示装置52の画像表示領域と重なる位置に設けられている。スロットマシン10では、演出表示装置52の画像表示領域のうち、正面から見たときに表示窓部52aと重なる領域(以下、重複領域と示す)において画像を表示することで、各リール32a〜32cに配置された図柄と演出表示装置52に映し出された画像とが重ね合された状態で遊技者に視認させることが可能である。また、スロットマシン10では、演出表示装置52における重複領域において画像を表示しないことで、各リール32a〜32cに配置された図柄のみを遊技者に視認させることが可能である。
また、演出表示装置52の画像表示領域には、変動ゲームに関する各種の情報を表示するための情報表示部52bが設定されている。情報表示部52bには、例えば、賭数表示部、貯留枚数表示部、及び賞枚数表示部などを含む。賭数表示部では、変動ゲームにおいてベットされたメダルの枚数が表示される。貯留枚数表示部では、機内部で貯留しているクレジット数が表示される。賞枚数表示部では、変動ゲーム中に入賞が発生した場合に、当該入賞に基づいて払出されるメダルの枚数を表示される。
前扉50の前面において、演出表示装置52の右下方には、メダル投入口54が配設されている。また、前扉50の前面において、演出表示装置52の左下方には、BETボタン53が配設されている。BETボタン53は、スロットマシン10の機内部に記憶されているクレジットから所定枚数のメダル分をベットするときに操作するボタンである。また、前扉50の前面において、BETボタン53の左下方には、精算ボタン55が配設されている。精算ボタン55は、ベットされたメダル、又は機内部に記憶されているクレジットを払い戻すときに操作するボタンである。
また、前扉50の前面において、精算ボタン55の右方には、変動ゲームを開始させる契機となる開始操作をするためのスタートレバー56が配設されている。また、前扉50の前面において、スタートレバー56の右方には、変動ゲームを終了させる契機となる停止操作をするためのボタンとして、第1ストップボタン57a、第2ストップボタン57b、及び第3ストップボタン57cがこの順で左から並ぶように配設されている。第1ストップボタン57aは、第1リール32aの停止操作を可能であり、第2ストップボタン57bは、第2リール32bの停止操作を可能であり、第3ストップボタン57cは、第3リール32cの停止操作を可能である。
また、前扉50の前面における下部中央には、スロットマシン10の機内部からメダルが払出されるメダル排出口58が設けられている。また、前扉50の前面における下部には、メダル排出口58から排出されたメダルを受ける受皿59が配設されている。
また、図2、図3、及び図7に示すように、前扉50の裏面において、演出表示装置52の下方には、メダル投入口54から投入されたメダルを受け入れるメダルセレクタ60が配設されている。また、メダルセレクタ60には、該メダルセレクタ60から排出されたメダルをホッパー17へ案内する第1案内路61が連設されている。また、前扉50の裏面には、ホッパー17から払出されたメダルをメダル排出口58へ案内する第2案内路62が配設されている。前扉50の裏面において、演出表示装置52の下方には、スピーカSPが配設されている。スピーカSPは、前述した副基板37により制御される演出実行装置の一つであり、演出の一つとして音声を出力して行う音声演出を実行可能である。
そして、図7に示すように、前扉50の裏面において、左側縁部の上端側には、略円筒状である金属製の第3軸孔部63が配設されている。第3軸孔部63は、本体キャビネット11の支軸21bが挿通される軸孔63aを有する。また、前扉50の裏面において、左側縁部の下端側には、略円筒状である金属製の第4軸孔部64が配設されている。第4軸孔部64は、本体キャビネット11の支軸23bが挿通される軸孔64aを有する。
本実施形態において、軸孔63aには、本体キャビネット11の支軸21bが挿通されているとともに、軸孔64aには、本体キャビネット11の支軸23bが挿通されている。そして、前扉50は、第3軸孔部63の下端面が第1軸孔部38の上端面に接触し、且つ第4軸孔部64の下端面と支軸ベース部23aの上端面とが接触することにより、本体キャビネット11に対して回動可能に支持されている。
そして、図8(a)及び(b)に示すように、本実施形態のスロットマシン10は、本体キャビネット11から制御ユニット30が取り外されることを規制する規制部材70を備えている。規制部材70は、支軸22b(第2支軸部22)に対して組付けられている。以下詳しく説明する。
図8(b)及び図9(a)〜(c)に示すように、規制部材70は、全体が所定色(例えば緑色)に着色されているとともに、内部を透視可能な透明な樹脂材料製(例えばポリカーボネート製)である。本実施形態の規制部材70は、例えば金型を用いた射出成形によって、その全体が複数の部品を組み合わせることなく一体に形成されている。
規制部材70の基端には、支軸22bが挿通されている挿通孔71aを有する略円筒状の第1係合部71が設けられている。以下の説明では、挿通孔71aに対する支軸22bの挿通方向を単に挿通方向SDと示すものとする。本実施形態の挿通方向SDは、支軸22bが延びる方向のうち、上方に向かう方向となる。換言すれば、本実施形態の挿通方向SDは、支軸22bが延びる方向のうち、支軸22bの先端側に向かう方向となる。第1係合部71の下端面は、平滑な円環状の平面である。第1係合部71の上端には、上方から下方に向けて切り欠いた段部71bが設けられている。
規制部材70は、第1係合部71から右方に向かって延びたのちに、ベース段部19dの右側面に沿うように後方へ向かって屈曲した板状の腕部72を有する。腕部72の形状は、上方から見たときに略L字型である。また、腕部72の先端部は、右方から見たときに挿通孔25a及びネジ26aと重なっている。即ち、挿通孔25a及びネジ26aは、左右方向において腕部72によって覆われている。
腕部72の先端部において左壁板13側の面には、その先端面が取付ベース部19aに接触(又は近接)するように、腕部72から取付ベース部19aに向かって延びる延出部73が設けられている。延出部73は、腕部72の先端に配設された第1壁73aと、上下方向における第1壁73aの各縁部に連設された2つの第2壁73bとを有する。このため、左右方向と直交する平面で切断したときの延出部73の断面形状は、前方(ベース段部19d側)に開口し、且つ右方から見たときに挿通孔25a及びネジ26aを囲うコの字型である。
図10に示すように、規制部材70を組み付けた状態において、各第2壁73bの縁部のうち第1係合部71側に配置される縁部は、ベース段部19dに接触(又は近接)しているとともに、それぞれ基端から先端に向かって徐々に第1係合部71から離間するように傾斜している。腕部72及び延出部73は、上下方向から見たときにベース段部19dを迂回するようにコの字型となるように配置されている。したがって、挿通孔25a及びネジ26aは、上下方向及び前後方向において延出部73によって覆われている。
また、図8(b)及び図9(a)〜(c)に示すように、腕部72の先端には、該腕部72が延びる方向(前後方向)に沿って延びる連結部75の基端が連設されている。連結部75は、腕部72の右側面と面一となるように配設された板状の第1板部75aと、該第1板部75aにおける取付ベース部19a側の面から取付ベース部19aに向かって延びる板状の第2板部75bとを有する。連結部75は、前後方向と直交する平面で切断したときの断面形状がT字型である。即ち、上下方向に沿った幅は、第1板部75aよりも第2板部75bの方が狭い。
また、連結部75の先端部には、左方及び後方に開口する略箱状の第2係合部77が連設されているとともに、この第2係合部77は係合部材24を覆っている。詳しく説明すると、第2係合部77は、腕部72及び第1板部75aの右側面と面一となるように、且つ係合部材24の第1壁24aに沿うように後方へ向かって延びる板状の第1壁77aを有する。また、第2係合部77は、その先端面が係合部材24のフランジ部24cに接触(又は近接)するように、上下方向における第1壁77aの各縁部からフランジ部24c(突出板部19b)へ向かって延びる第2壁77bを有する。規制部材70を組み付けた状態において、2つの第2壁77bは、それぞれ先端がフランジ部24cに接触(又は近接)した状態であって、且つそれぞれ第2壁24bに沿って延びるように配設されている。
また、第2係合部77は、その先端面が突出板部19bに接触(又は近接)するように、前後方向における第1壁77aの縁部のうち前縁部から突出板部19bへ向かって延びる第3壁77cを有する。規制部材70を組み付けた状態において、第3壁77cは、係合部材24の前方に配設されており、該係合部材24の開口部を覆っている。
第2係合部77は、各壁77a,77bの後端面からそれぞれ後方に向かって突出するコ字型の突出壁77dを有しており、第2係合部77には、各壁77a,77bの後端面と突出壁77dとによって段部77eが設けられている。規制部材70を組み付けた状態において、段部77eには、封止壁19cが挿入されており、第2係合部77の後方の開口部は、封止壁19cによって覆われている。
そして、図11に示すように、第2係合部77は、第1壁77aにおける突出板部19b側の面から突出板部19bに向かって突出し、切欠き部24dに係合する係合片78を有する。係合片78は、第1壁77aにおける突出板部19b側の面から突出板部19bに向かって延びる延出部78aと、該延出部78aの先端から第1壁77aへ向かって斜状に延びる2つの変形部78bとを有しており、その全体として矢印形状である。2つの変形部78bのうち一方の先端から他方の先端迄の上下方向に沿った幅(以下、単に係合片78の幅と示す)は、上下方向に沿った切欠き部24dの幅よりも大きい。また、2つの変形部78bは、各先端部がそれぞれ延出部78aに近接ように弾性変形を可能である。2つの変形部78bは、上下方向から力を加えることで、上下方向に沿った係合片78の幅が切欠き部24dの幅より小さくなるまで変形可能である。このため、係合片78は、各変形部78bを切欠き部24dから空間Sに挿入させることで、係合部材24に対して係合可能に構成されている。
そして、図9(c)に示すように、本実施形態の規制部材70において、腕部72、第2係合部77、及び係合片78は、何れも第1係合部71(挿通孔71a)が延びる方向と直交する仮想平面RP2上に配置されている。さらに、第1係合部71に対する腕部72、第2係合部77、及び係合片78の配設位置は、第1係合部71の下端面と第2軸孔部39の上端面とを接触させた状態において、仮想平面RP2と、挿通孔25a、ネジ26a、及び切欠き部24d(係合部材24)が位置する仮想平面RP1とが一致する位置に設定されている。以上のように、本実施形態の規制部材70において、第1係合部71と第2係合部77とは、1つの部材として構成されている。
次に、規制部材70の取付方法について、作用とともに詳しく説明する。
図12に示すように、第1軸孔部38の軸孔38aに支軸21bを挿通させるとともに、第2軸孔部39の軸孔39aに支軸22bを挿通させ、本体キャビネット11に対して制御ユニット30を回動可能に組み付ける。この状態において、制御ユニット30は、本体キャビネット11に対して上方へ相対的に移動させることで、本体キャビネット11から取り外すことが可能である。また、支軸22bの先端は、第2軸孔部39の上端面から上方に突出している。
続けて、図13において矢印Y1に示すように、規制部材70を第2支軸部22の上方から下方に向かって移動させることで、挿通孔71aに支軸22bを挿通させる。これにより、第1係合部71は、規制部材70が支軸22bを中心として回動可能となるように支軸22bに取り付けられる。第1係合部71の下端面は、既に組付けられている制御ユニット30の第2軸孔部39の上端面と接触する。また、規制部材70の第1係合部71は、支軸22bにおいて第2軸孔部39よりも上方、即ち第2軸孔部39よりも、支軸22bが延びる方向のうち支軸22bの挿通方向SD側に配置される。換言すれば、規制部材70の第1係合部71は、支軸22bにおいて第2軸孔部39よりも支軸22bの先端側に配置される。このため、第1係合部71は、仮に支軸22bが延びる方向に沿って制御ユニット30が本体キャビネット11に対して相対的に移動される場合、制御ユニット30の第2軸孔部39と係合する。
そして、図14に示すように、規制部材70を支軸22bに組み付けた状態では、腕部72、第2係合部77、及び係合片78が位置する仮想平面RP2と、挿通孔25a、ネジ26a、及び係合部材24(切欠き部24d)が位置する仮想平面RP1とが一致する。このため、図中において矢印Y2で示すように、規制部材70を係合部材24に向かって傾動させることにより、挿通孔25a及びネジ26aを延出部73で囲うように、極めて簡便に規制部材70を配置できる。
また、規制部材70は、全体が1つの部材として構成されていることから、規制部材70を係合部材24に向かって傾動させることにより、係合部材24の全体を第2係合部77で囲いつつ、係合片78の先端(変形部78b)を切欠き部24dに当接させることができる。即ち、係合部材24は、規制部材70を回動させた場合に第2係合部77と係合可能な位置に設けられている。このとき、規制部材70は、第2支軸部22の全体が本体キャビネット11の開口部11aに沿って傾斜されていることから、自重によって係合部材24へ向かって傾動される。したがって、本実施形態では、係合片78と切欠き部24dとが当接した状態となるように、規制部材70を支軸22bに簡便に組み付けることができる。
そして、図11に示すように、係合片78の変形部78bと切欠き部24dとが当接した状態において、第2係合部77に対して左壁板13へ向かう方向にさらに押圧すると、各変形部78bがそれぞれ延出部78aに向かって弾性変形し、係合片78としての幅が小さくなって切欠き部24dを通過可能となる。そして、変形部78bは、切欠き部24dを通過して空間S内に到達すると、各変形部78bに対して力が加わらなくなり、元の形状に復元される。この状態において、一方の変形部78bの先端から他方の変形部78bの先端までの幅は、切欠き部24dの幅よりも大きい。このため、規制部材70を左壁板13から離間する方向へ回動させようとしても、2つの変形部78bが係合部材24の内壁面のうち切欠き部24dまわりで当接し、その回動が規制される。
また、この状態において、規制部材70は、支軸22bの挿通方向SDへ移動させようとしても、切欠き部24dと係合片78とが当接するとともに、第2係合部77の第2壁77bと係合部材24の第2壁24bとが当接する。このため、規制部材70は、支軸22bまわりでの回動に加えて、挿通方向SDに沿った移動が規制される。
本実施形態において、第2支軸部22を有する取付金具19は、本体キャビネット11に固定されている。したがって、本実施形態において、規制部材70の第2係合部77は、本体キャビネット11に係合されるものとして把握できる。そして、規制部材70の第2係合部77は、第2支軸部22を有する本体キャビネット11と係合されていることにより、本体キャビネット11に対する挿通方向SDへの相対的な移動が規制されている。即ち、第1係合部71と第2係合部77とが1つの部材として構成された規制部材70は、挿通方向SDに沿った移動が不能となるように本体キャビネット11に対して固定されている。
そして、第2軸孔部39は、制御ユニット30を挿通方向SDに沿って上方へ移動させようとした場合、挿通方向SDに沿った移動が規制されている規制部材70の第1係合部71に係合する。このため、本実施形態では、第2軸孔部39を支軸22bから取り外すことができず、結果として制御ユニット30が本体キャビネット11から取り外されることを規制できる。したがって、正規な主基板35、副統括基板36、及び副基板37が制御ユニット30ごと不正な基板群と入れ替えられてしまうことを好適に抑制できる。
また、係合片78が挿入される空間Sは、突出板部19b、封止壁19c、係合部材24、及び第2係合部77の第3壁77cによって囲われている。このため、例えばニッパなどの工具を用いて係合片78の延出部78aを切断することが極めて困難である。さらに、挿通孔25a及びネジ26aは、右方から見たときに、腕部72によって覆われている。このため、本実施形態では、右方からネジ26aにアクセスし、ドライバなどの工具を用いて取り外すことが困難である。特に、本実施形態において、挿通孔25a及びネジ26aは、腕部72に加えて、ベース段部19d、及び延出部73に囲われた空間内に収容されていることから、規制部材70を取り外すことなく、ドライバなどの工具を用いてネジ26aを取り外すことがさらに困難である。このため、本実施形態では、第2支軸部22や係合部材24が1つの部材として構成された取付金具19ごと制御ユニット30が本体キャビネット11から取り外されることを好適に防止できる。
また、連結部75は、上下方向に沿った第2板部75bの幅よりも、第1板部75aの幅のほうが大きい。このため、例えばニッパなどの工具を用いても、連結部75を極めて簡単には切断できないようになっている。また、連結部75は、その断面形状がT字型であり、該連結部75の強度が高められている。このため、連結部75は、仮に制御ユニット30が上方へ移動された場合であっても容易に曲がったり破断したりせず、第2軸孔部39が支軸22bから取り外されないようになっている。
次に、規制部材70の取外し方法について作用とともに詳しく説明する。
まず、例えばニッパなどの工具によって連結部75を切断する。次に、支軸22bまわりで腕部72を左壁板13から離間する方向へ回動させるとともに、第1係合部71及び腕部72を挿通方向SDに沿って上方に移動させることにより支軸22bから取り外す。これにより、制御ユニット30を挿通方向SDに沿って上方へ移動させることにより、本体キャビネット11から取り外すことができる。したがって、例えばリールユニット32や各基板35〜37が故障した場合であっても、簡便に部品を交換するなどの処置をとることができる。
なお、第2係合部77は、該第2係合部77を前方に向けて、即ち切欠き部24dの開口に向けてスライドさせることにより、第2係合部77を係合部材24から取り外すことができる。なお、本実施形態のスロットマシン10では、連結部75を切断することなく、制御ユニット30を本体キャビネット11から取り外すことが極めて困難である。したがって、連結部75が切断されているという痕跡から、制御ユニット30が交換されている可能性があることを容易に推定することができる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)第2軸孔部39よりも、支軸22bが延びる方向のうち挿通方向SD側に第1係合部71を配置した状態で、該第1係合部71と1つの部材として構成されている第2係合部77を本体キャビネット11に係合させることで、制御ユニット30が本体キャビネット11から取り外されることを規制できる。したがって、本実施形態では、第1係合部71を有する部材と、第2係合部77を有する部材とを異なる部材として設ける場合と比較して、規制部材70の取付けを簡便にできる。
(2)支軸22bを中心として規制部材70を回動させることによって、第2係合部77と係合部材24とを係合させることができる。したがって、本実施形態では、規制部材70の取付けをより簡便にできる。
(3)規制部材70によって、本体キャビネット11と係合部材24(取付金具19)とを固定するネジ26aのうち少なくとも一部が覆われる。したがって、本実施形態では、係合部材24(取付金具19)を本体キャビネット11から取り外すことによって制御ユニット30が本体キャビネット11から取り外されることを規制できる。
(4)特に、本実施形態のネジ26aは、腕部72に加えて、延出部73、及びベース段部19dに囲われた空間内に収容されている。このため、ドライバなどの工具を用いてネジ26を取り外すことで、制御ユニット30が本体キャビネット11から取り外されることをさらに抑制できる。
(5)第2支軸部22と係合部材24とは、1つの取付金具19として構成されている。このため、本体キャビネット11から該第2支軸部22を取り外すことによって制御ユニット30が本体キャビネット11から取り外されることを規制できる。
(6)連結部75を切断しようとする場合、本体キャビネット11のうち左壁板13とは反対側、即ち、上下方向に沿った幅が広い側からアクセスして切断することになる。したがって、本実施形態では、例えば左壁板13側の幅よりも反対側の幅の方が狭い場合や、一定である場合などと比較して、切断の際に作業者がアクセスする側の強度を向上させ、連結部75を切断し難くできる。このため、本実施形態では、連結部75を切断することによって規制部材70が取り外され、制御ユニット30が本体キャビネット11から取り外され難くできる。
(7)規制部材70は、第1係合部71を支軸22bに取り付けた状態において、支軸22bを中心とした回動方向のうち係合部材24へ向かう方向へ傾動する。このため、規制部材70を係合部材24に向かう方向へ回動させ易くなる。したがって、本実施形態では、規制部材70と係合部材24とを係合させ易くなるため、規制部材70の取付けをより簡便にできる。
(8)係合片78が挿入される空間Sは、突出板部19b、封止壁19c、係合部材24、及び第2係合部77の第3壁77cによって囲われている。このため、例えばニッパなどの工具を用いて係合片78の延出部78aを切断することで、規制部材70と係合部材24との係合を解除し難くできる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・図15に示すように、制御ユニット30には第2支軸部22を設ける一方で、本体キャビネット11には第2軸孔部39を設けてもよい。そして、第2支軸部22は、開口部11aの傾斜に沿って下方に延びるように支軸22bを配置するとともに、第2軸孔部39の軸孔39aに対して上方から支軸22bを挿通させる。この場合、規制部材70の挿通孔71aに対して、第2軸孔部39から下方に突出する支軸22bを挿通させるとともに、規制部材70を回動させて制御ユニット30に配設された係合部材24に係合片78を係合させるとよい。本別例においても、第1係合部71は、第2軸孔部39よりも、支軸22bが延びる方向のうち挿通方向SD側に配置されている。換言すれば、第1係合部71は、支軸22bにおいて第2軸孔部39よりも支軸22bの先端側に配置されている。これにより、第1係合部71は、支軸22bが延びる方向に沿って制御ユニット30が本体キャビネット11に対して相対的に移動されることに伴って第2軸孔部39と係合する。そして、第2係合部77は、第2支軸部22を備えている制御ユニット30に係合されていることにより、制御ユニット30に対する挿通方向SDへの規制部材70の相対的な移動を規制する。
・図16に示すように、制御ユニット30には第2支軸部22を設ける一方で、本体キャビネット11には第2軸孔部39を設けてもよい。この場合、支軸ベース部22aの上端面、及び下端面のそれぞれに支軸22bを設け、下端面側の支軸22bを軸孔39aに挿通させる一方で、上端面側の支軸22bに第1係合部71を組み付ける。そして、支軸22bを中心に規制部材70を回動させることにより、本体キャビネット11に設けられた係合部材24に係合片78を係合させる。本別例において、規制部材70の第1係合部71は、第2支軸部22よりも、支軸22bの延びる方向のうち挿通方向SDとは反対方向側に配置されている。換言すれば、規制部材70の第1係合部71は、第2支軸部22よりも、軸孔39aに挿通されている支軸22bの先端側とは反対側に配置されている。このため、本別例において、第1係合部71は、支軸22bが延びる方向に沿って制御ユニット30が本体キャビネット11に対して相対的に移動されることに伴って第2支軸部22と係合する。そして、第2係合部77は、第2軸孔部39を有する本体キャビネット11(係合部材24)に係合されていることにより、本体キャビネット11に対する挿通方向SDとは前記反対方向への規制部材70の相対的な移動を規制する。
・図17に示すように、規制部材70の第1係合部71は、第2支軸部22よりも、支軸22bの延びる方向のうち挿通方向SDとは反対方向側に配置されていてもよい。この場合、支軸ベース部22aの上端面、及び下端面のそれぞれに支軸22bを設け、上端面側の支軸22bを軸孔39aに挿通させる一方で、下端面側の支軸22bに第1係合部71を組み付ける。つまり、本別例では、第2支軸部22よりも、軸孔39aに挿通されている支軸22bの先端側とは反対側に第1係合部71を組み付ける。そして、支軸22bを中心に規制部材70を回動させることにより、制御ユニット30に設けられた係合部材24に係合片78を係合させる。本別例において、第1係合部71は、支軸22bが延びる方向に沿って制御ユニット30が本体キャビネット11に対して相対的に移動されることに伴って第2支軸部22と係合する。そして、第2係合部77は、第2軸孔部39を有する制御ユニット30(係合部材24)に係合されていることにより、制御ユニット30に対する前記反対方向への規制部材70の相対的な移動を規制する。
・取付ベース部19a、突出板部19b、封止壁19c、ベース段部19d、及び第2支軸部22のうち一部又は全部について、別の部材として構成されていてもよい。例えば、第2支軸部22や突出板部19b(係合部材24)は、取付金具19とは別体であってもよい。
・突出板部19bに対する係合部材24の固定方法は適宜変更できる。例えば、ネジやリベットにより固定されていてもよい。また、突出板部19bと係合部材24とは一体に形成されていてもよい。
・取付金具19は、その一部又は全部がプラスチック製の取付具であってもよい。
・本体キャビネット11の開口部11aは、傾斜していなくてもよい。この場合、規制部材70は係合部材24に向かって傾動しないものの、規制部材70を回動させることで容易に係合部材24に係合させることができる。
・取付金具19は、ネジ26に代えてリベットやボルトなどによって左壁板13に固定されていてもよい。また、取付金具19を固定するネジ26(挿通孔25)の個数や固定位置を変更してもよい。
・第1係合部71は、制御ユニット30が本体キャビネット11に対して相対的に移動された場合に、第2軸孔部39と係合可能な形状であればよく、例えば角筒状や、支軸22bに接触するように配置される板状であってもよい。
・規制部材70は、支軸22bとは異なる部分を中心として回動可能であってもよい。
・規制部材70は回動不能であってもよい。この場合、規制部材70は、単に第2軸孔部39と係合可能な位置に固定されておればよい。
・連結部75は、左壁板13側の幅が左壁板13とは反対側の幅よりも狭ければよく、連結部75の形状を適宜変更してもよい。例えば、連結部75は、前後方向と直交する平面で切断したときの断面形状が三角形であってもよい。また、連結部75は、左壁板13側の幅と左壁板13とは反対側の幅とが同一であってもよく、左壁板13側のほうが広くなっていてもよい。
・係合片78の形状を変更してもよい。例えば、第1壁77aにおける突出板部19b側の面から相互に対向する板状の延出部78aを突出板部19bに向かって延出させる。そして、各延出部78aの対向面とは反対面には、それぞれ先端部から第1壁77aに向かって斜状に延びる係止部を設ける。このように構成しても、主に2つの延出部78aが相互に近接する方向へ弾性変形することで係合片78としての幅が狭くなり、係合片78を切欠き部24dに挿入し係合させることができる。
・規制部材70は、支軸22bの側方に配設されたネジ26aの一部を覆っていてもよい。また、規制部材70は、全てのネジ26のうち一部である複数のネジ26を覆っていてもよく、全てのネジ26を覆っていてもよい。なお、規制部材70は、ネジ26を覆っていなくてもよいが、取付金具19の取外しを規制する観点によれば、上記実施形態のように構成することが好ましい。
・規制部材70は、該規制部材70が支軸22bから脱落しない範囲内であれば、支軸22bが延びる方向に沿って移動可能であってもよい。即ち、上下方向において、係合片78と切欠き部24dとの間や、第2係合部77の第2壁77bと係合部材24の第2壁24bとの間にクリアランスがあってもよい。
・規制部材70には切欠き部24dを設ける一方で、係合部材24には係合片78を設けてもよい。また、第2係合部77及び係合部材24には、相互に係合可能な鈎状の係合部をそれぞれ設け、該係合部同士を係合させてもよい。即ち、第2係合部77及び係合部材24は、相互に係合可能な構成であれば、その形状を適宜変更できる。
・規制部材70は、該規制部材70が支軸22bから脱落しない形状であればよく、例えばひも状の部材などとしてもよい。
・係合部材24には、切欠き部24dに代えて係合片78を挿通可能な丸孔や角孔を設けてもよい。
・規制部材70は、第2支軸部22に代えて、第1支軸部21や第3支軸部23に対して取り付けられていてもよい。
・複数の規制部材70を備えていてもよい。例えば、規制部材70は、第2支軸部22に加えて、第1支軸部21及び第3支軸部23の一部又は全部に対して取り付けられていてもよい。
・規制部材70は、複数の部材を予め組み合わせて構成された1つの部材であってもよい。このように構成しても、規制部材70の取付けを簡便にできる。
・主基板35、副統括基板36、及び副基板37といった制御部品の一部又は全部は、前扉50に搭載されていてもよい。この場合、第1支軸部21や第3支軸部23に対して規制部材70を取り付けることで、前扉50が本体キャビネット11から取り外されることを規制するとよい。本別例では、前扉50が制御部品搭載部材として機能する。
・制御ユニット30には、基板35〜37に加えて、又は代えて制御信号を中継する中継基板が搭載されていてもよい。
・リールユニット32は、本体キャビネット11内に固定されていてもよい。即ち、制御ユニット30には、リールユニット32が搭載されていなくてもよい。
・有効ラインNLは、複数設定されていてもよい。
・各基板35〜37の構成を変更してもよい。例えば、副統括基板36と副基板37の機能を統合した単一の基板を備えていてもよい。また、副基板37に代えて、演出表示装置52を専門に制御する表示制御基板、スピーカSPを専門に制御する音声制御基板、及び装飾ランプLAを専門に制御するランプ制御基板を備えていてもよい。
・制御ユニット30は、本体キャビネット11における開口部11aの上縁部、右縁部、及び下縁部の何れかに対して回動可能に支持されていてもよい。同様に、前扉50は、本体キャビネット11における開口部11aの上縁部、右縁部、及び下縁部の何れかに対して回動可能に支持されていてもよい。
・本体キャビネット11に設けられる支軸部の個数や配設位置を変更してもよい。例えば、制御ユニット30を小型に構成するのであれば、前後方向における左壁板13の中央部分などに支軸部が位置するように取付金具19を固定してもよい。そして、支持部の個数や配設位置にあわせて、制御ユニット30、及び前扉50の軸孔部の個数や配設位置を変更するとよい。
・取付金具19は、左壁板13に対して直接固定されていなくてもよい。例えば、左壁板13に設けられた筐体部材としての取付部材に対して取付金具19を固定してもよい。
・演出表示装置52は非透過型液晶ディスプレイであってもよい。また、演出表示装置52は、プラズマディスプレイや、有機ELディスプレイであってもよい。
・本体キャビネット11は、全体が一体に形成された部材であってもよい。この場合、本体キャビネット11は、その全体を筐体部材として把握できる。
・本体キャビネット11は、後壁板15を省略した枠状であってもよい。また、本体キャビネット11は、底板12、左壁板13、右壁板14、及び天板16の一部を省略した箱状であってもよい。
・遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いるスロットマシン(所謂、パロット)として具体化してもよい。
・遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いるパチンコ遊技機として具体化してもよい。パチンコ遊技機は、遊技店などにおける島設備に機本体を固定するための枠状の筐体(外枠)と、該筐体の一縁部に対して回動可能に軸支された制御ユニット(中枠)と、該制御ユニットの前面を覆う前扉(前枠)とを備える。パチンコ遊技機における制御ユニットには、大当りか否かの大当り抽選を行う主基板や、複数の演出実行装置をそれぞれ専門に制御する副基板群、及び副基板群を統括的に制御する副統括基板を含む遊技盤が搭載されている。そして、制御ユニットを軸支する軸支部に対して、規制部材70を取り付けることにより、制御ユニットが筐体から取り外されることを規制できるとともに、規制部材70の取付けを簡便にできる。なお、パチンコ遊技機においても、筐体は箱状であってもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記筐体部材及び前記制御部品搭載部材のうち前記第3係合部を備えている部材の取付部と、前記第3係合部とは、1つの部材として構成されている。
(ロ)前記規制部材は、前記第1係合部と前記第2係合部とを連結する連結部をさらに備え、前記連結部は、前記筐体部材及び前記制御部品搭載部材のうち前記第2係合部と係合する部材側の幅よりも該部材とは反対側の幅の方が広い。
(ハ)前記規制部材は、前記第1係合部を前記支軸に取り付けた状態において、前記支軸を中心とした回動方向のうち前記第3係合部に向かう方向へ傾動する。