JP2016034243A - 高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置 - Google Patents

高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置 Download PDF

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Abstract

【課題】短期間で露地栽培と同様に根を大きく成長可能で、農薬洗浄が不要で有効成分が損なわれず高価値の状態で収穫可能な高麗人参の水耕栽培方法の提供。【解決手段】芽割した高麗人参の種子を、水を含有のスポンジで発芽させる過程、発芽後、本根の周囲及び先端を、露地栽培で成長したときの本根の長さ程度本根の成長方向に沿って充填部材25、充填部材の周囲を通気性を有する樹脂製クッション部材26が夫々覆い、該クッション部材の周囲を押圧部材18が圧迫する状態を作り、該押圧部材を上部と下部の空間を遮断するパネルにセットする過程、苗の茎及び葉側の空間で、茎及び葉に対し照明光を照射するとともに、二酸化炭素を供給する過程、苗の根側の空間で、苗の根に対し毛細根のみに養液を供給するとともに湿度が抜けるように空気を供給し本根には極力水分を供給せず乾燥ストレスを与える過程を少なくとも有する。【選択図】図6

Description

本発明は、高麗人参を、土壌を用いずに養液を用いて栽培する、高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置に関する。
従来、高麗人参は、ウコギ科トウバニンジン属の多年性植物で、有効成分として多種類のサポニンを多く含み、免疫、血圧調節等、多様な薬用効果があるものとして漢方等に用いられている。
近年、高齢化社会を迎え、健康維持への関心が高まっており、高麗人参の需要も増大傾向にある。
しかし、高麗人参は、路地栽培の場合、土壌作りに2年、栽培に6年、栽培後の休耕に10年以上要し、多額の生産コストがかかる。このため、一般需要者が高麗人参を日常的に摂取することが経済的に非常に難しい。
また、路地栽培においては、一般に農薬が多く使用され、収穫後に農薬を除去するために高圧洗浄が行われており、高圧洗浄により有効成分の多く集まる根の表面が剥けてしまい、効能が低下するという問題がある。
さらに、自然環境下で生息する天然ものの高麗人参は、収穫量が少なく極めて高価となる。
しかるに、近年、レタス等の栽培用の植物を、土壌を用いずに養液を用いる水耕栽培が普及している。
水耕栽培には、土壌を用いる必要が無く、屋内の狭い空間で高密度な生産が可能で、また、天候の影響を受けること無く温度や湿度等を調整でき、さらには、雑菌や害虫等による汚染を除去しやすい等の利点がある。
現在、高麗人参について、水耕栽培を行う試みが、例えば、次の特許文献1、非特許文献1、2に開示されている。
詳しくは、特許文献1には、噴霧耕の朝鮮人参水耕栽培システムを利用した朝鮮人参の制裁方法として、苗参を貯蔵温室で保管後、仮植を行う段階と、仮植された苗参を温室の環境に適応させ、その後、苗参をベッドに定植する段階と、養液を調剤する段階と、調剤した養液を苗参の根に噴霧する段階と、使用された養液を、排水口を通じて養液槽に流入させて再使用する段階と、ベッドに定植後、30〜120日後に収穫する段階が記載されている。
また、非特許文献1には、穴のあいた水耕栽培用パネルに高麗人参の苗を定植し、パネルの下側に根を露出させた状態で、根に養液を供給させた画像が掲載されている。
また、非特許文献2には、穴のあいた水耕栽培用パネルに高麗人参の苗を定植し、パネルの下側に根を露出させた状態で、根に養液を噴霧した状態の画像が掲載されている。また、非特許文献2には、水耕栽培による高麗人参の栽培は従来の根を主体とした土耕栽培と異なり噴霧水耕栽培では、葉に多く含まれるサポニンを食することを主眼とし、葉・茎・根のすべてを食用とする健康野菜として数ヶ月間育てていること、及び現状の水耕栽培では従来のような根を主眼にした栽培がしていくことが難しいことが記載されている。
特開2014−15462号公報
『水耕で高麗人参栽培 : 植物工場・水耕栽培をつくろう』、[online]、http://blog.livedoor.jp/kundori1/archives/6443181.html 『高麗人参の水耕栽培日誌4(H25.6.1〜H26.5.31)−水耕栽培による家庭菜園日誌』、[online]、http://blog.goo.ne.jp/knomoto_1942/e/904da58f3bb348797af470db9aedd2a3
特許文献1、非特許文献1、2に記載のような従来の高麗人参の水耕栽培方法では、路地で栽培して一定の大きさに成長した苗を水耕栽培用パネルに定植し、水耕栽培用パネルの下方に苗の根を露出させた状態で栽培しているが、このような水耕栽培方法では、露地栽培の20〜30%程度の大きさにしか根を成長させることができない。このため、従来の高麗人参の水耕栽培方法では、茎や葉をまとめて食用の野菜として生産できるものの、根の大きく成長した漢方等の用途には生産できない。
また、従来の高麗人参の水耕栽培方法では、上述したように、路地で栽培した苗を水耕栽培用パネルに定植しているため、水耕栽培用パネルへの苗の定植時に露地栽培時の農薬を除去するために高圧洗浄を行うことにより、有効成分の多く集まる苗の根の表面が剥けてしまい、その分、効能が低下する虞がある。また、高圧洗浄を行わないと農薬が残留してしまう。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、短期間で、露地栽培と同様に根を大きく成長させることが可能で、農薬洗浄が不要で有効成分が損なわれることなく価値の高い状態で収穫可能な高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による高麗人参の水耕栽培方法は、芽割した高麗人参の種子を、水を含ませたスポンジに載置し、乾燥しないように加湿しながら発芽させる過程と、苗が発芽後、本根の周囲及び先端を、前記高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って充填部材が覆い、該充填部材の周囲を、通気性を有する樹脂製クッション部材が覆い、該樹脂製クッション部材の周囲を押圧部材が圧迫する状態を作り、次いで、前記押圧部材を上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネルにセットする過程と、前記水耕栽培用パネルにセットした前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、該茎及び該葉に対し、照明光を照射するとともに二酸化炭素を供給する過程と、前記水耕栽培用パネルにセットした前記苗の根側の栽培空間において、該苗の根に対し、毛細根のみに所定の時間的間隔をおいて所定量の養液を供給するとともに、湿度が抜けるように空気を供給して、本根には極力水分を供給せずに乾燥ストレスを与える過程と、を少なくとも有することを特徴としている。
また、本発明による高麗人参の水耕栽培方法は、芽割した高麗人参の種子を、水を含ませたスポンジに載置し、乾燥しないように加湿しながら発芽させる第1の過程と、苗が発芽後、本根の周囲及び先端を、前記高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って充填部材が覆い、該充填部材の周囲を、通気性を有する樹脂製クッション部材が覆い、該樹脂製クッション部材の周囲を押圧部材が圧迫する状態を作り、次いで、前記押圧部材を上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネルにセットする第2の過程と、前記水耕栽培用パネルにセットした前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、該茎及び該葉に対し、10〜5000ルクス程度の照明光を照射するとともに、濃度が1000ppm以上の二酸化炭素を供給し、また、間歇的に所定時間送風するとともに、オゾンを介して空気を殺菌し、さらに、間歇的に所定量の水を噴霧し、約18度の温度と約50%以上の湿度を保持する第3の過程と、第3の過程と同時期に、前記水耕栽培用パネルにセットした前記苗の根側の栽培空間において、該苗の根に対し、毛細根のみに所定の時間的間隔をおいて所定量の養液を供給するとともに、湿度が抜けるように空気を供給して、本根には極力水分を供給せずに乾燥ストレスを与え、さらに、オゾンを介して空気及び水分を殺菌するとともに、約10〜20度の温度を保持する第4の過程と、を有することを特徴としている。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法においては、前記充填部材が、ロックウールからなり、前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シート又はスポンジからなるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法においては、前記水耕栽培用パネルは、養液を供給する養液槽の上端縁を覆うとともに、前記押圧部材をセットするための穴が形成され、前記押圧部材は、前記高麗人参が成長した状態における本根の長さ程度の長さを有し、底面に開口又は無数の穴、側面に無数の穴が設けられるとともに、前記水耕栽培用パネルの穴に挿入可能な径を有し且つ一端に該水耕栽培用パネルの穴の縁部と当接する縁部を有する樹脂製の筒状部材からなるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法においては、前記第4の過程では、前記苗の根の成長初期に、該苗の本根の全体を、所定時間に1回の割合で数分間程度、養液に漬けた後に排水し、該苗の根の成長中期以降に、該苗の本根の9割以上が乾燥するように、該苗の本根の先端のみを養液に漬けるようにするのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法においては、前記第4の過程では、前記苗の根側の栽培空間において、前記苗の根に対し、空気供給手段を用いて空気を供給し、供給した空気が前記水耕栽培用パネルの穴の隙間から該水耕栽培用パネルの上部に抜けるようにし、該苗の成長中期以降には、第1の時間的間隔で養液を排水し、前記苗の根を乾燥させた後に養液を給水するとともに、前記養液の排水時に第2の時間的間隔でオゾンを供給するのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法においては、前記第4の過程では、前記苗の根の成長中期以降に、水深調整手段を用いて該苗の本根の先端のみが養液に漬かる深さを調整するのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法においては、前記水深調整手段が、養液の供給量を調整する供給量調整手段であるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法においては、前記水深調整手段が、前記水耕栽培用パネルの高さを調整するパネル用高さ調整手段であるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法においては、前記水耕栽培用パネルは、養液を供給する養液槽の上端縁を覆うとともに、前記押圧部材をセットするための穴が形成され、前記押圧部材は、高麗人参が成長した状態における本根の長さ程度の長さにわたって、前記樹脂製クッション部材の周囲を挟み込む複数の挟み部と、一端が前記水耕栽培用パネルの穴の縁部と当接する当接部を有する支持板と、を備えた挟み部材からなるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法においては、前記充填部材が、プラスチックボールからなり、前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状構造体シートからなるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法においては、前記充填部材が、プラスチックボール、水耕栽培用吸水性ビーズの少なくともいずれかからなり、前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シート及びスポンジからなるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法においては、前記充填部材が、水耕栽培用吸水性ビーズからなり、前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状構造体シートからなるのが好ましい。
また、本発明による高麗人参の水耕栽培装置は、上記本発明の高麗人参の水耕栽培方法に用いる水耕栽培装置であって、養液を供給する養液槽と、前記養液槽を覆うことで上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネルと、発芽後の苗の本根の周囲及び先端を、前記高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って覆う充填部材の周囲を覆った、通気性を有する樹脂製クッション部材の周囲を圧迫した状態を作りながら、水耕栽培用パネルにセット可能な押圧部材と、前記水耕栽培用パネルにセットした前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、該茎及び該葉に対し、10〜5000ルクス程度の照明光を照射する照明装置と、前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、間歇的に所定時間送風する送風装置と。前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、空気を殺菌する第1のオゾン発生装置と、前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、間歇的に所定量の水を噴霧する噴霧器と、前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、約18度の温度と約50%以上の湿度を保持する温湿度制御装置と、前記養液槽内に配置されていて、前記耕栽培用パネルにセットした前記苗の根側の栽培空間において、該苗の根に対し空気を供給する空気供給装置と、前記養液槽内に、第1の時間的間隔で所定量の養液を供給する養液供給手段と、前記養液槽に接続されていて、第2の時間的間隔でオゾンを供給する第2のオゾン発生装置と、前記苗の根側の栽培空間において、約10〜20度の温度を保持する温度制御手段と、を有することを特徴としている。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記養液供給手段が、前記養液槽内に前記苗の本根の先端が漬かるように養液を供給するとともに、所定時間経過後に該養液槽から排水する給排水ポンプを有するのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記養液供給手段が、前記養液槽内に存在する養液に浸しながら前記苗の本根の下部に養液を噴霧する霧発生装置を有するのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記充填部材が、ロックウールからなり、前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状構造体シート又はスポンジからなるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記養液槽は、底面の中央部に長手方向に沿って延びた溝が形成されるとともに、前記溝に向かって低くなるように緩い傾斜がつけられており、前記空気供給装置が、前記溝に配置されているのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記霧発生装置が前記溝に配置されているのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記水耕栽培用パネルは、養液を供給する養液槽の上端縁を覆うとともに、前記押圧部材をセットするための穴が形成され、前記押圧部材は、前記高麗人参が成長した状態における本根の長さ程度の長さを有し、底面に開口又は無数の穴、側面に無数の穴が設けられるとともに、前記水耕栽培用パネルの穴に挿入可能な径を有し且つ一端に該水耕栽培用パネルの穴の縁部と当接する縁部を有する樹脂製の筒状部材からなるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記第4の過程において、前記苗の根の成長中期以降に、該苗の本根の先端が養液に漬かる深さを調整する水深調整装置を、さらに備えるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記水深調整装置が、養液の供給量を調整する供給量調整装置からなるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記水深調整装置が、前記水耕栽培用パネルの高さを調整する高さ調整装置からなるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記水耕栽培用パネルは、養液を供給する養液槽の上端縁を覆うとともに、前記押圧部材をセットするための穴が形成され、前記押圧部材は、高麗人参が成長した状態における本根の長さ程度の長さにわたって、前記樹脂製クッション部材の周囲を挟み込む複数の挟み部と、一端が前記水耕栽培用パネルの穴の縁部と当接する当接部を有する支持板と、を備えた挟み部材からなるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記充填部材が、プラスチックボールからなり、前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状構造体シートからなるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記充填部材が、水耕栽培用吸水性ビーズからなり、前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状構造体シートからなるのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置においては、前記充填部材が、プラスチックボール、水耕栽培用吸水性ビーズの少なくともいずれかからなり、前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シート及びスポンジからなるのが好ましい。
本発明の高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置によれば、短期間で、露地栽培と同様に根を大きく成長させることが可能で、農薬洗浄が不要で有効成分が損なわれることなく価値の高い状態で収穫可能な高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置が得られる。
本発明の一実施例にかかる高麗人参の水耕栽培方法に用いる水耕栽培装置の全体構成を概念的に示すブロック図である。 本実施例にかかる高麗人参の水耕栽培方法に用いる水耕栽培装置における水耕栽培用パネル及び養液槽を概略的に示す説明図である。 図2の水耕栽培用パネル及び養液槽の断面図である。 図2の水耕栽培用パネルにセットする押圧部材の一構成例を示す説明図である。 図4の押圧部材の内部に設ける充填部材及び通気性を有する樹脂製クッション部材の一構成例を示す説明図である。 発芽した高麗人参の苗を図5の充填部材が覆い、充填部材の周囲を図5の通気性を有する樹脂製クッション部材が覆い、樹脂製クッション部材の周囲を図4の押圧部材が圧迫する状態を作って、押圧部材を図2の水耕栽培用パネルにセットした状態を示す断面図である。 図2の水耕栽培用パネルにセットする押圧部材の他の構成例を示す説明図である。
実施例の説明に先立ち、本発明の作用効果について説明する。
本発明の高麗人参の水耕栽培方法は、芽割した高麗人参の種子を、水を含ませたスポンジに載置し、乾燥しないように加湿しながら発芽させる過程と、苗が発芽後、本根の周囲及び先端を、高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って充填部材が覆い、該充填部材の周囲を、通気性を有する樹脂製クッション部材が覆い、該樹脂製クッション部材の周囲を押圧部材が圧迫する状態を作り、次いで、押圧部材を上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネルにセットする過程と、水耕栽培用パネルにセットした苗の茎及び葉側の栽培空間において、該茎及び該葉に対し、照明光を照射するとともに二酸化炭素を供給する過程と、水耕栽培用パネルにセットした苗の根側の栽培空間において、苗の根に対し、毛細根のみに所定の時間的間隔をおいて所定量の養液を供給するとともに、湿度が抜けるように空気を供給して、本根には極力水分を供給せずに乾燥ストレスを与える過程と、を少なくとも有する。
より詳しくは、本発明の高麗人参の水耕栽培方法は、芽割した高麗人参の種子を、水を含ませたスポンジに載置し、乾燥しないように加湿しながら発芽させる第1の過程と、苗が発芽後、本根の周囲及び先端を、高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って充填部材が覆い、該充填部材の周囲を、通気性を有する樹脂製クッション部材が覆い、該樹脂製クッション部材の周囲を押圧部材が圧迫する状態を作り、次いで、押圧部材を上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネルにセットする第2の過程と、水耕栽培用パネルにセットした苗の茎及び葉側の栽培空間において、該茎及び該葉に対し、10〜5000ルクス程度の照明光を照射するとともに、濃度が1000ppm以上の二酸化炭素を供給し、また、間歇的に所定時間送風するとともに、オゾンを介して空気を殺菌し、さらに、間歇的に所定量の水を噴霧し、約18度の温度と約50%以上の湿度を保持する第3の過程と、第3の過程と同時期に、水耕栽培用パネルにセットした苗の根側の栽培空間において、該苗の根に対し、毛細根のみに所定の時間的間隔をおいて所定量の養液を供給するとともに、湿度が抜けるように空気を供給して、本根には極力水分を供給せずに乾燥ストレスを与え、さらに、オゾンを介して空気を殺菌するとともに、約10〜20度の温度を保持する第4の過程と、を有する。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培装置は、上記本発明の高麗人参の水耕栽培方法に用いる水耕栽培装置であって、養液を供給する養液槽と、養液槽を覆うことで上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネルと、発芽後の苗の本根の周囲及び先端を、高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って覆う充填部材の周囲を覆った、通気性を有する樹脂製クッション部材の周囲を圧迫した状態を作りながら、水耕栽培用パネルにセット可能な押圧部材と、水耕栽培用パネルにセットした苗の茎及び葉側の栽培空間において、該茎及び該葉に対し、10〜5000ルクス程度の照明光を照射する照明装置と、苗の茎及び葉側の栽培空間において、濃度が1000ppm以上の二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給手段と、苗の茎及び葉側の栽培空間において、間歇的に所定時間送風する送風装置と、苗の茎及び葉側の栽培空間において、空気を殺菌する第1のオゾン発生装置と、苗の茎及び葉側の栽培空間において、間歇的に所定量の水を噴霧する噴霧器と、苗の茎及び葉側の栽培空間において、約18度の温度と約50%以上の湿度を保持する温湿度制御装置と、養液槽内に配置されていて、水耕栽培用パネルにセットした苗の根側の栽培空間において、該苗の根に対し空気を供給する空気供給装置と、養液槽内に、第1の時間的間隔で所定量の養液を供給する養液供給手段と、養液槽に接続されていて、第2の時間的間隔でオゾンを供給する第2のオゾン発生装置と、苗の根側の栽培空間において、約10〜20度の温度を保持する温度制御手段と、を有する。
本発明の高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置のように、苗が発芽後、本根の周囲及び先端を、高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って充填部材が覆い、該充填部材の周囲を、通気性を有する樹脂製クッション部材が覆い、該樹脂製クッション部材の周囲を押圧部材が圧迫する状態を作り、次いで、押圧部材を上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネルにセットすれば、発芽した苗の根に対し、収穫可能な大きさに成長するまで、適度な圧力ストレスを与えることができる。根に適度な圧力ストレスを与えると、本根は成長するに従い太くなる。なお、本根が太くなっていくにつれて、押圧部材の内部における本根以外の領域の容積が減っていくが、樹脂製クッション部材が容易に変形するので、成長する本根に対して適度な圧力ストレスがかかった状態を保持することができ、本根は成長を継続することができる。
また、押圧部材を介して、本根の周囲及び先端を、上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネルにセットすれば、苗の茎及び葉側の栽培空間と、苗の根側の栽培空間とで異なる栽培環境を作ることができる。詳しくは、苗の茎及び葉側の栽培空間においては、茎及び葉が必要とする二酸化炭素の多い空間をつくり、苗の根側の栽培空間においては、根が必要とする酸素の多い空間をつくることができる。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置のように、水耕栽培用パネルにセットした苗の根側の栽培空間において、該苗の根に対し、毛細根のみに所定の時間的間隔をおいて所定量の養液を供給するとともに、湿度が抜けるように空気を供給して、本根には極力水分を供給せずに乾燥ストレスを与えるようにすれば、本根に適度な乾燥ストレスを受けた高麗人参は、葉からの水分の蒸散を抑制するとともに、給水量を増やそうとして根を発達させる結果、本根の成長が促進される。
このため、本発明の高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置によれば、露地栽培と同様に根を大きく成長させることができる。
なお、栽培環境下では、水分は腐りやすいため、オゾンを介して殺菌するのが好ましい。
また、本発明の高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置のように、芽割した高麗人参の種子を、水を含ませたスポンジに載置し、乾燥しないように加湿しながら発芽させる過程を備えれば、種子の状態から収穫可能な状態に至るまでの全ての過程において水耕栽培を行うことになり、特許文献1、非特許文献1、2に記載の水耕栽培方法とは異なり、路地で栽培して一定の大きさに成長した苗を用いる必要がない。このため、露地栽培時の農薬を除去するための高圧洗浄が不要で、有効成分の多く集まる苗の根の表面が剥けて効能が低下する虞がなく、無農薬で栽培でき、特許文献1、非特許文献1、2に記載の水耕栽培方法と比べて、有効成分が損なわれることなく価値の高い状態で収穫可能となる。
その結果、本発明の高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置のようにすれば、高麗人参を、短期間で、露地栽培と同様に根を大きく成長させることができ、農薬洗浄が不要で有効成分が損なわれることなく価値の高い状態で収穫することができる。
また、水耕栽培にすると、養液を定期的に効率よく供給可能であり、しかも、露地栽培のような休耕期間を置く必要がないので、露地栽培に比べて収穫までの期間を短縮し、収穫後、すぐに次の栽培を繰り返して行うことができ、収穫効率を格段に高めて大量生産することが可能となる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施例にかかる高麗人参の水耕栽培方法に用いる水耕栽培装置の全体構成を概念的に示すブロック図である。図2は本実施例にかかる高麗人参の水耕栽培方法に用いる水耕栽培装置における水耕栽培用パネル及び養液槽を概略的に示す説明図である。図3は 図2の水耕栽培用パネル及び養液槽の断面図である。図4は図2の水耕栽培用パネルにセットする押圧部材の一構成例を示す説明図である。図5は図4の押圧部材の内部に設ける充填部材及び通気性を有する樹脂製クッション部材の一構成例を示す説明図である。図6は発芽した高麗人参の苗を図5の充填部材が覆い、充填部材の周囲を図5の通気性を有する樹脂製クッション部材が覆い、樹脂製クッション部材の周囲を図4の押圧部材が圧迫する状態を作って、押圧部材を図2の水耕栽培用パネルにセットした状態を示す断面図である。図7は図2の水耕栽培用パネルにセットする押圧部材の他の構成例を示す説明図である。
本実施例の水耕栽培装置1は、図2に示すように、養液槽11と、水耕栽培用パネル12を有している。
養液槽11は、例えば、発泡スチロールで箱型形状に成形されており、図3に示すように、底面の中央部に長手方向に沿って延びた溝11aが形成されるとともに、溝に向かって低くなるように緩い傾斜がつけられている。
また、養液槽11の溝11aには、空気供給装置13及び霧発生装置14が配置されている。また、養液槽11には、給排水ポンプ15と、第2のオゾン発生装置16と、温度制御手段17が接続されている。
空気供給装置13は、例えば、エアポンプ及びチューブに接続された棒状のエアストーンで構成されており、溝に溜まった養液中に空気を送り込むことによって、苗の根に対し空気を供給することができるようになっている。
霧発生装置14は、養液中で、超音波周波数による電気的振動を用いて、機械的振動を与えることによって霧を発生させることによって、苗の根側の栽培空間において養液を噴霧するように構成されている。そして、霧発生装置14は、例えば、後述の第2のオゾン発生装置16とは別の4日に1回の時間的間隔で、養液を噴霧することができるようになっている。
給排水ポンプ15は、配管を介して養液槽11に接続されていて、養液槽11内に養液を、例えば、1日おきに、給排水することができるように構成されている。また、給排水ポンプ15には、図示しないタンクが接続されており、養液槽11から排水された養液をタンクに溜め、タンクに溜まった養液をくみ出して循環して使用するように構成されている。なお、本実施例では、養液供給手段15は、養液を循環して使用するように構成したが、循環させずその都度新しい養液を使用するように構成してもよい。
そして、霧発生装置14、給排水ポンプ15は、本発明の高麗人参の水耕栽培装置において、養液槽11内に養液を供給する養液供給手段としての機能を有している。
第2のオゾン発生装置16は、配管を介して養液槽11から出た排水を溜めるタンクと、養液槽11に接続されていて、例えば、4日に一回の時間的間隔で、オゾンを供給することができるようになっている。
温度制御手段17は、配管を介して養液槽11に接続されたエアコンディショナで構成されており、苗の根側の栽培空間において、約10〜20度の温度を保持することができるようになっている。なお、温度制御手段17は、温度センサを備えると共に温度センサが上限温度を上回る温度を検出したときに、人的又は機械的に氷等を投入して温度を下げるようにしたものであってもよい。
なお、養液槽11に供給される養液としては、例えば、所定の成分割合の硝酸性窒素、水溶性リン酸、水溶性カリ、水溶性マグネシウム、水溶性マンガン、水溶性ホウ素、微細ミネラル(鉄、カルシウム、銅、硫黄、モリブデン、珪酸、亜鉛、ゲルマニウム、ヨード、アミノレブリン酸、チアミン等)を、水で希釈したものが適用され得る。
水耕栽培用パネル12は、例えば、発砲スチロールで肉厚の板状に成形され、図2及び図3に示すように、養液を供給する養液槽11の上端縁11bを覆うことによって、上部(即ち、苗の茎及び葉側)と下部(即ち、苗の根側)の栽培空間を遮断するとともに、後述する押圧部材18をセットするための穴12aが形成されている。そして、上述した空気供給装置13によって養液槽11の内部に供給された空気を、穴12aの隙間から苗の茎及び葉側へ抜けさせることができるようになっている。また、穴12aの縁部12a1は、パネルの面に対して垂直方向に所定長、突出している。
このように、水耕栽培用パネル12、養液槽11は、いずれも発砲スチロールで構成されており、養液槽11を水耕栽培用パネル12が覆うことによって、内部の空間を温度変化が少なく、密閉性に優れたものとすることができるようになっている。また、発砲スチロール製の水耕栽培用パネル12、養液槽11は、軽量であるため、上下方向に複数段積み重ねて栽培を行うような多段化水耕栽培設備を構築し易くなっている。
なお、本実施例の高麗人参の水耕栽培装置の説明では、便宜上、一段構成の水耕栽培設備とする。
また、水耕栽培用パネル12で遮断される苗の茎及び葉側には、照明装置19と、二酸化炭素供給手段20と、送風装置21と、第1のオゾン発生装置22と、噴霧器23と、温湿度制御装置24が設けられている。
照明装置19は、後述する押圧部材18を介して水耕栽培用パネル12にセットした苗の茎及び葉に対し、10〜5000ルクス程度の照明光を照射するように水耕栽培用パネル12の上方に配置された光源で構成されている。なお、光源はLEDが望ましい。LEDは赤色LEDと青色LEDが3又は4:1の割合で配置するのが好ましい。本実施例では、光源にLEDを用いるものとする。
また、照明装置19には、図示しない照明用高さ調整手段が設けられている。照明用高さ調整手段は、LEDを吊り下げるマジックハンド又はワイヤをかけて磁石でフレーム等に移動させる等の方法で高さを調整することができるように構成されている。そして、照明装置19は、光源が照明用高さ調整手段を介して苗の葉の先端から例えば5〜10cm程度離れるように、苗の葉との相対的な距離を調整できるようになっている。
二酸化炭素供給手段20は、苗の茎及び葉側の栽培空間において、濃度が1000ppm以上の二酸化炭素を供給するように構成されている。
なお、二酸化炭素供給手段20は、装置で二酸化炭素を発生させてポンプで苗の茎及び葉側の栽培空間に供給しても良いが、例えば、二酸化炭素を多く排出するキノコの栽培部屋自体を二酸化炭素供給手段として用いるのがより好ましい。また、二酸化炭素供給手段20は、濃度2000〜4000ppm程度の二酸化炭素を苗の葉に供給できるようにするのが望ましい。
送風装置21は、例えば、扇風機で構成され、苗の茎及び葉側の栽培空間において、間歇的(例えば、1時間に5分程度)に風を送ることができるようになっている。
第1のオゾン発生装置22は、苗の茎及び葉側の栽培空間において、空気を殺菌するように設けられている。なお、第1のオゾン発生装置22と第2のオゾン発生装置16を、同一のオゾン発生装置で構成し、苗の根側と、の茎及び葉側へのオゾンの供給を制御するようにしてもよい。
噴霧器23は、苗の茎及び葉側の栽培空間において、間歇的(例えば、1ヶ月に2回程度、10cc程度の水を噴霧することができるようになっている。
温湿度制御装置24は、苗の茎及び葉側の栽培空間において、約18度の温度と約50%以上の湿度を保持するように構成されている。
押圧部材18は、例えば、図4に示すように、高麗人参が成長した状態における本根の長さ程度の長さを有し、底面に開口又は無数の穴、側面に無数の穴が設けられるとともに、水耕栽培用パネル12の穴12aに挿入可能な径を有し且つ一端に水耕栽培用パネル12の穴12aの縁部12a1と当接する縁部18aを有する、直径8〜12cm程度、長さ20〜30cm程度の樹脂製の筒状部材で構成されている。なお、底面が開口ではなく、無数の穴を設けたタイプの押圧部材18は、穴の大きさは例えば直径3〜5mm程度にあけられている。なお、苗の根に水分と酸素を供給し易くするため、筒状部材に設ける穴の数は、筒状部材の形状が保持できれば、極力多いほうが望ましい。また、筒状部材に設ける穴の形状及び配置は、筒状部材の形状が保持できれば、どのような形状及び配置であっても良い。
押圧部材18の内部には、充填部材25と樹脂製クッション部材26が設けられる。
充填部材25は、押圧部材18の内部において、発芽した高麗人参の苗の本根の周囲及び先端を覆うために用いる部材である。充填部材25としては、例えば、ロックウールや直径2〜10mm程度のプラスチックボール、直径2〜10mm程度の水耕栽培用吸水性ビーズ等の球状部材が挙げられる。
樹脂製クッション部材26は、充填部材25の周囲を覆うために用いる部材である。樹脂製クッション部材26としては、例えば、厚さ1cm前後の荒目スポンジや、厚さ2〜7mmの通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シートが挙げられる。通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シートとしては、例えば、東洋紡社製のブレスエアー(登録商標)シートを用いることができる。
押圧部材18の内部に設ける、充填部材25と樹脂製クッション部材26の組合せの一例として、充填部材25にロックウール(図5参照)、樹脂製クッション部材26に荒目スポンジ(図5参照)を用いる例について説明する。
例えば、樹脂製クッション部材26として、押圧部材18と同程度の長さを有し且つ中央に穴があき、且つ、押圧部材18よりも径の大きな円筒状に形成され、あるいは丸められた荒目スポンジの穴の底部に、充填部材25として栓用の円筒状に形成されたロックウール(図5参照)を入れ、その上に細かいロックウールを詰める。そのロックウールに覆われるように、高麗人参の発芽した苗の根を埋め込む。このようにすることで、押圧部材18は、苗が発芽後、本根の周囲及び先端を、高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って充填部材25が覆い、充填部材25の周囲を、通気性を有する樹脂製クッション部材26が覆い、樹脂製クッション部材26の周囲を圧迫する状態を作るようになっている。尚、スポンジは風通しを良くするために、薄手のものを用いるのが好ましい。
なお、ロックウールは、pH7(中性)のものを使用する。
なお、押圧部材18の内部に設ける、充填部材25と樹脂製クッション部材26の組合せの変形例として、充填部材25に球状部材、樹脂製クッション部材26に上述したような通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シートを夫々用いてもよい。
その場合は、例えば、樹脂製クッション部材26として、厚さ2〜7mm程度の上述したような通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シートを、押圧部材18を構成する筒の内側に張り付くように丸める。その内側に、充填部材25として直径2〜10mm程度の非吸水性のプラスチックボールを充填し、その中に高麗人参の発芽した苗の根を埋め込む。
なお、プラスチックボールの素材は、アクリル製であってもよい。また、プラスチックボールを糸状部材で繋いだものを用いてもよい。
充填部材25として非吸水性のプラスチックボールを用いると、苗の根の周囲に水分や空気を供給するための隙間が確保し易くなる。
また、さらに他の変形例として、上記変形例において、プラスチックボールの代わりに直径1〜10mm程度の水耕栽培用吸水性ビーズを充填してもよい。水耕栽培用吸水性ビーズは、乾燥時には直径1mm程度の大きさであるが、水分を与えると直径10mm程度に膨張する。また、乾燥すると小さくなる。
充填部材25として水耕栽培用吸水性ビーズを用いると、水分を吸収することで膨張するため、苗の根に圧迫ストレスをかけ易くなる。
その他、本実施例の高麗人参の水耕栽培装置には、苗の根の成長中期以降に、苗の本根の先端が養液に漬かる高さを調整するための水深調整装置27が備えられている。
水深調整装置27としては、例えば、給排水ポンプ15を介した養液の供給量を調整する供給量調整装置や、水耕栽培用パネル12の高さを調整するパネル高さ調整装置が挙げられる。
水深調整装置27を供給量調整装置で構成する場合、供給量調整装置は、例えば、当該高さに水位が到達すると負圧により自動的に排水するサイフォンU字管を用いて、例えば、苗の根の先端1cm以下が養液に漬かるように、手動で養液の水位の高さを調整するように構成する。または、例えば、給排水ポンプ15の駆動を制御する制御装置と、養液槽11内に供給される養液の水位等を計測する水位センサとを用いて、例えば、養液が苗の根の先端1cm以下が漬かる高さに到達したことを水位センサが検出するように、制御装置が給排水ポンプ15の駆動を制御するように構成する。
水深調整装置27をパネル高さ調整装置で構成する場合、パネル高さ調整装置は、例えば、水耕栽培用パネル12の四隅の夫々に釣り上げ用のワイヤを接続し、夫々のワイヤを強力磁石付きのフックにかけ、フックに付いている強力磁石を、水耕栽培用パネルの四隅に対応して別途配置される鉄製フレーム部材の夫々の該当位置に吸着させるように構成する。そして、例えば、養液に対し苗の根の先端1cm以下が漬かるように、強力磁石の鉄製フレームに吸着させる位置を調整することができるようにする。
このように構成された水耕栽培装置を用いた高麗人参の水耕栽培方法における手順を説明する。
まず、植え付けの前に、高麗人参の種子を発芽させる。
発芽においては、芽割(硬い種子に事前に水を含ませて、殻を柔らかくし発芽しやすくする、一般的な手法)、もしくは皮を薄くしたものなどの加工種子を用いて、発芽するまで、水を含ませたスポンジの上で、数日間寝かせておく。この間、種子が乾燥しないように、キッチンペーパー等で覆い、1日1回程度、噴霧器23で適量の水を噴霧して加湿する。
苗が発芽して根が1.5〜2cm程度に成長した後、発芽した苗のうち、成長状態の良い苗を選別して植え替え、水耕栽培用パネル12にセットする。
詳しくは、上述のように、例えば、樹脂製クッション部材26として、押圧部材18と同程度の長さを有し且つ中央に円筒状の穴があけられ、且つ、押圧部材18よりも径の大きな円筒状に形成された荒目スポンジの穴の底部に、充填部材25として栓用の円筒状に形成されたロックウールを入れ、その上に細かいロックウールを詰める。そのロックウールに覆われるように、高麗人参の発芽した苗の根を埋め込む。このようにして、苗が発芽後、本根の周囲及び先端を、高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って充填部材25が覆い、充填部材25の周囲を、通気性を有する樹脂製クッション部材26が覆い、樹脂製クッション部材26の周囲を押圧部材18が圧迫する状態を作る。スポンジ内のロックウールには、スポイト等を用いて10cc程度の養液を与え、ロックウールを湿らせる。次いで、押圧部材18を上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネル23に形成された穴12aに挿入し、押圧部材18の縁部18aを耕栽培用パネル23に形成された穴12aの縁部12a1に当接させる。これにより、発芽した苗の植え替え及び水耕栽培用パネル12へのセットが完了する。図6はこのときの状態を示している。図6中、30は高麗人参の発芽した苗である。
水耕栽培用パネル12に苗をセットした後、苗の茎及び葉側では、照明装置19を介して、茎及び葉に対して、10〜5000ルクス程度で赤色光と青色光が3又は4:1の割合のLED照明光を照射する。LEDと苗の葉の先端との距離は、上述した図示しない照明用高さ調整手段を介して、5〜10cm程度離れるように照明装置19の高さを調整する。
また、二酸化炭素供給手段20を介して、水耕栽培用パネル12にセットした苗の茎及び葉側の栽培空間において、濃度が1000ppm以上の二酸化炭素を供給する。なお、好ましくは、苗の葉に対し濃度2000〜4000ppm程度の二酸化炭素を苗の葉に供給する。
また、送風装置21を介して、苗の茎及び葉側の栽培空間において、1時間に5分程度の風を送る。
また、空気中のカビ等の菌を殺菌するために、第1のオゾン発生装置22を介して、苗の茎及び葉側の栽培空間において、オゾンを発生させる。
また、噴霧器23を介して、苗の茎及び葉側の栽培空間において、1ヶ月に2回程度、10cc程度の水を噴霧する。
また、温湿度制御装置24を介して、苗の茎及び葉側の栽培空間において、約18度の温度と約50%以上の湿度を保持する。
水耕栽培用パネル12に苗をセットした後、苗の根側では、根に対しては、本根(太くなって、効能の高い部分であって人参本体)及び本根から伸びる毛細根があるが、養液を与えるのは毛細根のみとし、本根には極力水分を供給しないで、乾燥ストレスを与えるようにする。
なお、苗の根側の栽培空間は、例えば、上述した温度センサを備える温度制御手段17を介して、10度〜20度の温度を保持するようにする。
まず、成長初期(本根が3センチ以下)には、3ヶ月程度、次のような手法で根の栽培を行う。
給排水ポンプ15を介して養液槽11に養液を供給し、本根全体が養液に漬かるようにする。ただし、3時間に1回、3分間程度漬からせた後に排水する。また、夜間等、1日における一部の時間について、9時間程度は給排水ポンプ15を介した養液の供給を行わないようにする。このように苗の根の成長初期段階では、養液の水面を上下させる方式を採用する。なお、給排水ポンプ15を介した養液の排水は、養液槽11から全ての養液を排水するのではなく、少量の養液が養液槽11の底面の中央部に長手方向に沿って延びた溝11aに5mm以下の水深で溜まるようにする。
なお、給排水ポンプ15には、上述したように、養液を循環して使用するタイプのものを用いており、養液槽11から排水された養液はタンクに溜まり、タンクに溜まった養液を、ポンプを介してくみ出して循環して使用することができるようになっているが、第2のオゾン発生装置16を6時間に5分程度駆動させてオゾンを発生させることにより、タンク内に溜まった養液を殺菌する。
また、空気供給装置13を1時間に3分程度駆動させて、エアポンプからの空気をエアストーン経由で溝11aに溜まった養液中に送り込むことによって、苗の根に対し酸素を含んだ空気の流れを供給する。供給された空気は、養液槽11と水耕栽培用パネル12とで密閉された箱形状の構造において、水耕栽培用パネル12の穴12aにセットされている押圧部材18に設けられた穴、樹脂製クッション部材26、充填部材25の隙間を通って、苗の茎及び葉側の栽培空間に排出される。
なお、スポンジ内のロックウールには、苗の茎及び葉側から1週間に1回程度、スポイト等を用いて10cc程度の養液を与え、ロックウールを湿らせる。
次に、成長中期以降は、収穫できる大きさになるまで、次のような手法で根の栽培を行う。
給排水ポンプ15を介して養液槽11に養液を供給し、水深調整装置27を介して、本根の先端1cm以下まで養液に漬かるようにする。目安としては、茎の長さの1/3程度が根の長さであるとして、上述した、サイフォンU字管もしくは養液供給手段15の給排水用ポンプの駆動を制御する制御装置と、養液槽11内に供給される養液の水位等を計測する水位センサからなる供給量調整装置を介して、根の成長に合わせて水面を上げるか、又は上述したワイヤ、強力磁石付きフック及び鉄製フレームからなるパネル高さ調整装置を介して、根の成長に合わせて水耕栽培用パネル12を持ち上げることによって調整する。
このように水位を調整することで、本根の9割以上の部分を乾燥させることができるようにする。
なお、苗の根には酸素が必要であり、かつ、空気の循環が必要であるため、空気調整装置13を介してエアストーン経由で溝11aに溜まった養液中に空気を送り込むことによって、苗の根に対し酸素を含んだ空気の流れを供給する。供給された空気は、養液槽11と水耕栽培用パネル12とで密閉された箱型状構造において、水耕栽培用パネル12の穴12aにセットされている押圧部材18に設けられた穴、樹脂製クッション部材26、充填部材25の隙間を通って、苗の茎及び葉側の栽培空間に排出される。
また、根は腐りやすいため、養液が給水されてから1日後に、給排水ポンプ15を介して、養液をくみ出し排水する。その際、養液槽11から全ての養液を排水するのではなく、少量の養液が養液槽11の底面の中央部に長手方向に沿って延びた溝11aに5mm以下の水深でエアストーンが隠れる程度、溜まるようにする。この状態で空気調整装置13を介してエアストーン経由で溝11aに溜まった養液中に空気を送り込むことによって、水分と酸素を含んだ細かい霧が押圧部材18に供給され、苗の根に適度な湿度が保たれる。次いで、1日経過後に、給排水ポンプ15を介して、養液槽11の溝11aに残存する養液を排出する。この状態で空気調整装置13を介してエアストーン経由で乾燥した空気を送り込むことによって、苗の根が乾燥するようになる。
なお、これらの養液の供給及び排出過程においては、第2のオゾン発生装置16を介して、4日に1回程度、養液槽11内にオゾンを供給し、養液槽11内の養液及び空気を殺菌する。
また、スポンジ内のロックウールには、苗の茎及び葉側から1ヶ月に2回程度、スポイト等を用いて10cc程度の養液を与え、ロックウールを湿らせる。
なお、上述した給排水ポンプ15を介した養液の供給方法とは別の方法として、霧発生装置14を介して養液を成長中期以降の苗の根に供給するようにしてもよい。
その場合は、給排水ポンプ15等を介して、養液槽11の底面の中央部に長手方向に沿って延びた溝11aに5mm以下の水深で霧発生装置14が隠れる程度の養液が溜まった状態にする。
次いで、霧発生装置14を駆動し、霧状の養液を苗の根の本体の下部に噴霧する。また、この状態で空気調整装置13を介してエアストーン経由で溝11aに溜まった養液中に空気を送り込むことによって、水分と酸素を含んだ細かい霧が押圧部材18に供給され、苗の根に適度な湿度が保たれる。
次いで、1日経過後に、給排水ポンプ15を介して、養液槽11の溝11aに残存する養液を排出する。この状態で空気調整装置13を介してエアストーン経由で乾燥した空気を送り込むことによって、苗の根が乾燥するようになる。
また、これらの養液の供給及び排出過程においては、第2のオゾン発生装置16を介して、4日に1回程度、養液槽11内にオゾンを供給し、養液槽11内の養液及び空気を殺菌する。
また、スポンジ内のロックウールには、苗の茎及び葉側から1ヶ月に2回程度、スポイト等を用いて10cc程度の養液を与え、ロックウールを湿らせる。
このようにして、苗の根全体に適度な圧力ストレスを与えながら、苗の根に対し、毛細根のみに所定の時間的間隔をおいて所定量の養液を供給するとともに、湿度が抜けるように空気を供給して、本根には極力水分を供給せずに乾燥ストレスを与えると、適度な圧力ストレスを受けることによって苗の本根が太く膨らんで成長するとともに、乾燥ストレスを受けることによって、給水量を増やそうとして根を発達させる結果、本根の成長が促進される。また、水耕栽培環境下では、養液を定期的に供給し続けるため、本根の成長が早くなる。
上記栽培を継続し、約1年〜2年後に本根が露地栽培と同様に成長した高麗人参を収穫する。
本実施例の水耕栽培方法の栽培過程を経て栽培収穫した高麗人参の根の部分は、露地栽培や天然ものと同様に漢方等に使用でき、サプリメントとして加工が可能である。また、茎及び葉についても例えば、青汁等に加工が可能である。
本実施例の高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置1によれば、苗が発芽後、本根の周囲及び先端を、高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って充填部材25が覆い、充填部材25の周囲を、通気性を有する樹脂製クッション部材26が覆い、樹脂製クッション部材26の周囲を押圧部材18が圧迫する状態を作り、次いで、押圧部材18を上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネル12にセットするようにしたので、発芽した苗の根に対し、収穫可能な大きさに成長するまで、適度な圧力ストレスを与えることができる。根に適度な圧力ストレスを与えると、本根は成長するに従い太くなる。なお、本根が太くなっていくにつれて、押圧部材18の内部における本根以外の領域の容積が減っていくが、樹脂製クッション部材26が容易に変形するので、成長する本根に対して適度な圧力ストレスがかかった状態を保持することができ、本根は成長を継続することができる。
また、押圧部材18を介して、本根の周囲及び先端を、上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネル12にセットするようにしたので、苗の茎及び葉側の栽培空間と、苗の根側の栽培空間とで異なる栽培環境を作ることができる。詳しくは、苗の茎及び葉側の栽培空間においては、茎及び葉が必要とする二酸化炭素の多い空間をつくり、苗の根側の栽培空間においては、根が必要とする酸素の多い空間をつくることができる。
また、本実施例の高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置1によれば、水耕栽培用パネル12にセットした苗の根側の栽培空間において、苗の根に対し、毛細根のみに所定の時間的間隔をおいて所定量の養液を供給するとともに、湿度が抜けるように空気を供給して、本根には極力水分を供給せずに乾燥ストレスを与えるようにしたので、本根に適度な乾燥ストレスを受けた高麗人参は、葉からの水分の蒸散を抑制するとともに、給水量を増やそうとして根を発達させる結果、本根の成長が促進される。
このため、本実施例の高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置1によれば、露地栽培と同様に根を大きく成長させることができる。
また、本実施例の高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置1によれば、芽割した高麗人参の種子を、水を含ませたスポンジに載置し、乾燥しないように加湿しながら発芽させる過程を備えたので、種子の状態から収穫可能な状態に至るまでの全ての過程において水耕栽培を行うことになり、特許文献1、非特許文献1、2に記載の水耕栽培方法とは異なり、路地で栽培して一定の大きさに成長した苗を用いる必要がない。このため、露地栽培時の農薬を除去するための高圧洗浄が不要で、有効成分の多く集まる苗の根の表面が剥けて効能が低下する虞がなく、無農薬で栽培でき、特許文献1、非特許文献1、2に記載の水耕栽培方法と比べて、有効成分が損なわれることなく価値の高い状態で収穫可能となる。
その結果、本実施例の高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置1によれば、高麗人参を、短期間で、露地栽培と同様に根を大きく成長させることができ、農薬洗浄が不要で有効成分が損なわれることなく価値の高い状態で収穫することができる。
また、水耕栽培にすると、養液を定期的に効率よく供給可能であり、しかも、露地栽培のような休耕期間を置く必要がないので、露地栽培に比べて収穫までの期間を短縮し、収穫後、すぐに次の栽培を繰り返して行うことができ、収穫効率を格段に高めて大量生産することが可能となる。
なお、本実施例の水耕栽培方法及び水耕栽培装置1を用いた上記の栽培過程においては、押圧部材18の内部に設ける、充填部材25と樹脂製クッション部材26の組合せとして、樹脂製クッション部材26に荒目のスポンジ、充填部材25にロックウールを用いた例で説明したが、樹脂製クッション26に上述したような通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シートを用いてもよい。その場合も上記栽培過程と略同じ方法で栽培可能である。
また、上述したように、押圧部材18の内部に設ける、充填部材25と樹脂製クッション部材26の組合せの変形例として、充填部材25に球状部材、樹脂製クッション部材26に上述したような通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シートを夫々用いてもよい。
その場合において、球状部材として非吸水性のプラスチックボールを用いたときは、プラスチックボールが養液を吸収しないため、苗の茎及び葉側から1週間に2回程度、スポイト等を用いて10cc程度の養液を与えるようにする。
また、球状部材として水耕栽培用吸水性ビーズを用いたときは、水分を吸収することで膨張するため、苗の根に圧迫ストレスをかけ易くなる一方で十分な保湿効果が得られるため、苗の茎及び葉側から10日に1回程度、スポイト等を用いて10cc程度の養液を与えるようにする。
その他の栽培過程は、樹脂製クッション部材26に荒目のスポンジ、充填部材25にロックウールを用いた例と略同じである。
また、押圧部材18の内部に設ける、充填部材25と樹脂製クッション部材26は、上記変形例に限定されるものではなく、押圧部材18と相俟って、苗の根に対し、適度な圧力ストレスを与えながら、毛細根のみに所定の時間的間隔をおいて所定量の養液を供給でき、湿度が抜けるように空気を供給して、本根には極力水分を供給せずに乾燥ストレスを与えることができるものであれば、上記変形例以外のものでもよい。
また、押圧部材18の内部に設ける、充填部材25と樹脂製クッション部材26の更なる組合せとして、上述した非吸水性のプラスチックボール、水耕栽培用吸水性ビーズ、荒目のスポンジ、樹脂製繊維状3次元構造体シートを適宜組合せてもよい。そして、樹脂製クッション部材26として荒目のスポンジと樹脂製繊維状3次元構造体シートの両方を用いる場合、押圧部材18の内部への配置を異ならせても良い。
例えば、筒状部材で構成され、側面に直径3〜5mm程度の穴が無数にあけられ、底面が開口しているタイプの押圧部材18に対しては、中央に底近傍まで貫通する穴があき、且つ底が閉じた円筒状の荒目のスポンジを、押圧部材18を構成する筒状部材の中央に配置する。また、筒状部材の内部におけるスポンジの周囲の隙間には、樹脂製繊維状3次元構造体シートを配置し、スポンジに圧力がかかるようにする。そして、スポンジの中央の穴に、水耕栽培用吸水性ビーズもしくはプラスチックボール、またはその両方を入れる。ビーズ等をスポンジの中央の穴に入れてもスポンジの底が閉じているため、下方へ抜け落ちることはない。
また、例えば、筒状部材で構成され、側面及び底面に直径3〜5mm程度の穴が無数にあけられているタイプの押圧部材18に対しては、押圧部材18を構成する筒状部材の下半分の領域に樹脂製繊維状3次元構造体シートを配置し、上半分の領域に中央に穴があき、且つ、押圧部材18よりも径の大きな円筒状に形成され、あるいは丸められた荒目スポンジを配置する。そして、スポンジの中央の穴に、水耕栽培用吸水性ビーズもしくはプラスチックボール、またはその両方を入れる。
また、上記実施例では、円筒部材で構成された押圧部材18を水耕栽培用パネル12へのセットに関し、押圧部材18を、縁部18aが水耕栽培用パネル12の穴12の縁部12a1に当接するように構成したが、そのような構成に限定されるものではなく、押圧部材18が水耕栽培用パネル12へセットできれば、押圧部材18を水耕栽培用パネル12にセットする構成、態様はどのようなものであってもよい。
例えば、水耕栽培用パネル12の穴12の縁部(不図示)が養液槽11側に所定長、延びていて、押圧部材18を構成する円筒部材が水耕栽培用パネル12の穴12の縁部12a1と当接するような縁部を備えていない場合、水耕栽培用パネル12の穴12に押圧部材18を入れる際、押圧部材18と水耕栽培用パネル12の穴12の縁部の内周面との隙間をスポンジ等のクッション部材で埋める。このようにすれば、押圧部材18を水耕栽培用パネル12の穴にセットすることができる。
なお、水耕栽培用パネル12の穴12の縁部(不図示)が養液槽11側に所定長、延びる構成の場合、押圧部材18への水分及び空気の流れを阻害しないように、養液槽11側に延びる穴12の縁部は、縁部の強度が保たれる範囲で、内周面に大きな開口を複数備えた枠状に構成するのが望ましい。
また、上記実施例では、押圧部材18を高麗人参が成長した状態における本根の長さ程度の長さを有し、底面に開口又は無数の穴、側面に無数の穴が設けられるとともに、水耕栽培用パネル12の穴12aに挿入可能な径を有し且つ一端に水耕栽培用パネル12の穴12aの縁部12a1と当接する縁部18aを有する樹脂製の筒状部材で構成したが、押圧部材18は上記構成に限定されるものではなく、発芽後の苗の本根の周囲及び先端を、高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って覆う充填部材25の周囲を覆った、通気性を有する樹脂製クッション部材26の周囲を圧迫した状態を作りながら、水耕栽培用パネル12にセット可能なものであれば、どのような構成でもよく、例えば、図7に示すような構成であってもよい。
図7の例の押圧部材18は、高麗人参が成長した状態における本根の長さ程度の長さにわたって、樹脂製クッション部材26の周囲を挟み込む複数の挟み部18a’と、一端が水耕栽培用パネル12の穴12aの縁部12a1と当接する当接部(図7では見えていない)を有する支持板18b’と、を備えた挟み部材で構成されている。
挟み部18a’は、例えば、結束コードで構成されている。また、支持板18b’は、高麗人参が成長した状態における本根の長さ程度の長さにわたって、樹脂製クッション部材26を載置できる、略全体にわたって短手方向が湾曲した樹脂製の薄板部材で構成されている。当接部は、図7では見えていないが、支持板18b’の一端(図7における支持板18b’の右側端部)に形成されたフック形状部からなり、水耕栽培用パネル12の穴12aの縁部12a1に引っ掛けることが可能となっている。
図7の例の押圧部材18を用いる場合は、充填部材25として例えばPH7(中性)のロックウールを用いて本根の周囲及び先端を、高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って覆い、充填部材25の周囲を、通気性を有する樹脂製クッション部材26として例えば荒目の2枚のスポンジで挟む。次いで、樹脂製クッション部材26を支持台18b’に載置し、樹脂製クッション部材26の周囲を夫々の挟み部18aをなす結束バンドで結束して圧迫する状態を作る。次いで、押圧部材18の当接部(不図示)をなすフック形状部を、上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネル12の穴12の縁部12a1に引っ掛けてセットする。この場合、支持台18b’が斜めの状態でセットできるような形状に当接部のフック形状部を形成するのが好ましい。
なお、図7の例の押圧部材18を用いた場合は、苗の茎及び葉側から1週間に1回程度、スポイト等を用いて15cc程度の養液をロックウールに与えるようにする。
その他の栽培過程は、樹脂製クッション部材26に荒目のスポンジ、充填部材25にロックウールを用いた例と略同じである。
本発明の高麗人参の水耕栽培方法及び水耕栽培装置は、水耕栽培によって高麗人参を栽培する分野に有用である他、栽培が非常に困難であって根を大きく成長させることに価値のある植物を対象として水耕栽培することが求められる分野に有用である。
1 水耕栽培装置
11 養液槽
11a 溝
11b 上端縁
12 水耕栽培用パネル
12a 穴
12a1 縁部
13 空気供給装置
14 霧発生装置
15 養液供給手段
16 第2のオゾン発生装置
17 温度制御手段
18 押圧部材
18a 縁部
18a’ 挟み部
18b’ 支持板
19 照明装置
20 二酸化炭素供給手段
21 送風装置
22 第1のオゾン発生装置
23 噴霧器
24 温湿度制御装置
25 充填部材
26 樹脂製クッション部材
27 水深調整装置
30 高麗人参の苗

Claims (27)

  1. 芽割した高麗人参の種子を、水を含ませたスポンジに載置し、乾燥しないように加湿しながら発芽させる過程と、
    苗が発芽後、本根の周囲及び先端を、前記高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って充填部材が覆い、該充填部材の周囲を、通気性を有する樹脂製クッション部材が覆い、該樹脂製クッション部材の周囲を押圧部材が圧迫する状態を作り、次いで、前記押圧部材を上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネルにセットする過程と、
    前記水耕栽培用パネルにセットした前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、該茎及び該葉に対し、照明光を照射するとともに二酸化炭素を供給する過程と、
    前記水耕栽培用パネルにセットした前記苗の根側の栽培空間において、該苗の根に対し、毛細根のみに所定の時間的間隔をおいて所定量の養液を供給するとともに、湿度が抜けるように空気を供給して、本根には極力水分を供給せずに乾燥ストレスを与える過程と、
    を少なくとも有することを特徴とする高麗人参の水耕栽培方法。
  2. 芽割した高麗人参の種子を、水を含ませたスポンジに載置し、乾燥しないように加湿しながら発芽させる第1の過程と、
    苗が発芽後、本根の周囲及び先端を、前記高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って充填部材が覆い、該充填部材の周囲を、通気性を有する樹脂製クッション部材が覆い、該樹脂製クッション部材の周囲を押圧部材が圧迫する状態を作り、次いで、前記押圧部材を上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネルにセットする第2の過程と、
    前記水耕栽培用パネルにセットした前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、該茎及び該葉に対し、10〜5000ルクス程度の照明光を照射するとともに、濃度が1000ppm以上の二酸化炭素を供給し、また、間歇的に所定時間送風するとともに、オゾンを介して空気を殺菌し、さらに、間歇的に所定量の水を噴霧し、約18度の温度と約50%以上の湿度を保持する第3の過程と、
    第3の過程と同時期に、前記水耕栽培用パネルにセットした前記苗の根側の栽培空間において、該苗の根に対し、毛細根のみに所定の時間的間隔をおいて所定量の養液を供給するとともに、湿度が抜けるように空気を供給して、本根には極力水分を供給せずに乾燥ストレスを与え、さらに、オゾンを介して空気及び水分を殺菌するとともに、約10〜20度の温度を保持する第4の過程と、
    を有することを特徴とする高麗人参の水耕栽培方法。
  3. 前記充填部材が、ロックウールからなり、
    前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シート又はスポンジからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の高麗人参の水耕栽培方法。
  4. 前記水耕栽培用パネルは、養液を供給する養液槽の上端縁を覆うとともに、前記押圧部材をセットするための穴が形成され、
    前記押圧部材は、前記高麗人参が成長した状態における本根の長さ程度の長さを有し、底面に開口又は無数の穴、側面に無数の穴が設けられるとともに、前記水耕栽培用パネルの穴に挿入可能な径を有し且つ一端に該水耕栽培用パネルの穴の縁部と当接する縁部を有する樹脂製の筒状部材からなる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高麗人参の水耕栽培方法。
  5. 前記第4の過程では、前記苗の根の成長初期に、該苗の本根の全体を、所定時間に1回の割合で数分間程度、養液に漬けた後に排水し、該苗の根の成長中期以降に、該苗の本根の9割以上が乾燥するように、該苗の本根の先端のみを養液に漬けるようにすることを特徴とする請求項2、請求項2に従属する請求項3、4のいずれかに記載の高麗人参の水耕栽培方法。
  6. 前記第4の過程では、前記苗の根側の栽培空間において、前記苗の根に対し、空気供給手段を用いて空気を供給し、供給した空気が前記水耕栽培用パネルの穴の隙間から該水耕栽培用パネルの上部に抜けるようにし、
    該苗の成長中期以降には、第1の時間的間隔で養液を排水し、前記苗の根を乾燥させた後に養液を給水するとともに、前記養液の排水時に第2の時間的間隔でオゾンを供給する
    ことを特徴とする請求項2、請求項2に従属する請求項3、4、請求項5のいずれかに記載の高麗人参の水耕栽培方法。
  7. 前記第4の過程では、前記苗の根の成長中期以降に、水深調整手段を用いて該苗の本根の先端のみが養液に漬かる深さを調整することを特徴とする請求項2、請求項2に従属する請求項3、4、請求項4、5のいずれかに記載の高麗人参の水耕栽培方法。
  8. 前記水深調整手段が、養液の供給量を調整する供給量調整手段であることを特徴とする請求項7に記載の高麗人参の水耕栽培方法。
  9. 前記水深調整手段が、前記水耕栽培用パネルの高さを調整するパネル用高さ調整手段であることを特徴とする請求項7に記載の高麗人参の水耕栽培方法。
  10. 前記水耕栽培用パネルは、養液を供給する養液槽の上端縁を覆うとともに、前記押圧部材をセットするための穴が形成され、
    前記押圧部材は、高麗人参が成長した状態における本根の長さ程度の長さにわたって、前記樹脂製クッション部材の周囲を挟み込む複数の挟み部と、一端が前記水耕栽培用パネルの穴の縁部と当接する当接部を有する支持板と、を備えた挟み部材からなる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高麗人参の水耕栽培方法。
  11. 前記充填部材が、プラスチックボールからなり、
    前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シートからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の高麗人参の水耕栽培方法。
  12. 前記充填部材が、水耕栽培用吸水性ビーズからなり、
    前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シートからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の高麗人参の水耕栽培方法。
  13. 前記充填部材が、プラスチックボール、水耕栽培用吸水性ビーズの少なくともいずれかからなり、
    前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シート及びスポンジからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の高麗人参の水耕栽培方法。
  14. 請求項2に記載の高麗人参の水耕栽培方法に用いる水耕栽培装置であって、
    養液を供給する養液槽と、
    前記養液槽を覆うことで上部と下部の栽培空間を遮断するように形成された水耕栽培用パネルと、
    発芽後の苗の本根の周囲及び先端を、前記高麗人参が露地栽培で成長したときの本根の長さ程度、本根の成長方向に沿って覆う充填部材の周囲を覆った、通気性を有する樹脂製クッション部材の周囲を圧迫した状態を作りながら、水耕栽培用パネルにセット可能な押圧部材と、
    前記水耕栽培用パネルにセットした前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、該茎及び該葉に対し、10〜5000ルクス程度の照明光を照射する照明装置と、
    前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、濃度が1000ppm以上の二酸化炭素を供給する二酸化炭素供給手段と、
    前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、間歇的に所定時間送風する送風装置と、
    前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、空気を殺菌する第1のオゾン発生装置と、
    前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、間歇的に所定量の水を噴霧する噴霧器と、
    前記苗の茎及び葉側の栽培空間において、約18度の温度と約50%以上の湿度を保持する温湿度制御装置と、
    前記養液槽内に配置されていて、前記水耕栽培用パネルにセットした前記苗の根側の栽培空間において、該苗の根に対し空気を供給する空気供給装置と、
    前記養液槽内に、第1の時間的間隔で所定量の養液を供給する養液供給手段と、
    前記養液槽に接続されていて、第2の時間的間隔でオゾンを供給する第2のオゾン発生装置と、
    前記苗の根側の栽培空間において、約10〜20度の温度を保持する温度制御手段と、
    を有することを特徴とする高麗人参の水耕栽培装置。
  15. 前記養液供給手段が、前記養液槽内に前記苗の本根の先端が漬かるように養液を供給するとともに、所定時間経過後に該養液槽から排水する給排水ポンプを有することを特徴とする請求項14に記載の高麗人参の水耕栽培装置。
  16. 前記養液供給手段が、前記養液槽内に存在する養液に浸しながら前記苗の本根の下部に養液を噴霧する霧発生装置を有することを特徴とする請求項14又は15に記載の高麗人参の水耕栽培装置。
  17. 前記充填部材が、ロックウールからなり、
    前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シート又はスポンジからなることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の高麗人参の水耕栽培装置。
  18. 前記養液槽は、底面の中央部に長手方向に沿って延びた溝が形成されるとともに、前記溝に向かって低くなるように緩い傾斜がつけられており、
    前記空気供給装置が、前記溝に配置されていることを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載の高麗人参の水耕栽培装置。
  19. 前記霧発生装置が前記溝に配置されていることを特徴とする請求項16に従属する請求項18に記載の高麗人参の水耕栽培装置。
  20. 前記水耕栽培用パネルは、養液を供給する養液槽の上端縁を覆うとともに、前記押圧部材をセットするための穴が形成され、
    前記押圧部材は、前記高麗人参が成長した状態における本根の長さ程度の長さを有し、底面に開口又は無数の穴、側面に無数の穴が設けられるとともに、前記水耕栽培用パネルの穴に挿入可能な径を有し且つ一端に該水耕栽培用パネルの穴の縁部と当接する縁部を有する樹脂製の筒状部材からなることを特徴とする請求項14〜19のいずれかに記載の高麗人参の水耕栽培装置。
  21. 前記第4の過程において、前記苗の根の成長中期以降に、該苗の本根の先端が養液に漬かる深さを調整する水深調整装置を、さらに備えることを特徴とする請求項14、15、請求項14又は15に従属する請求項17、18、20のいずれかに記載の高麗人参の水耕栽培装置。
  22. 前記水深調整装置が、養液の供給量を調整する供給量調整装置からなることを特徴とする請求項21に記載の高麗人参の水耕栽培装置。
  23. 前記水深調整装置が、前記水耕栽培用パネルの高さを調整するパネル用高さ調整装置からなることを特徴とする請求項21に記載の高麗人参の水耕栽培装置。
  24. 前記水耕栽培用パネルは、養液を供給する養液槽の上端縁を覆うとともに、前記押圧部材をセットするための穴が形成され、
    前記押圧部材は、高麗人参が成長した状態における本根の長さ程度の長さにわたって、前記樹脂製クッション部材の周囲を挟み込む複数の挟み部と、一端が前記水耕栽培用パネルの穴の縁部と当接する当接部を有する支持板と、を備えた挟み部材からなる
    ことを特徴とする請求項14〜19のいずれかに記載の高麗人参の水耕栽培装置。
  25. 前記充填部材が、プラスチックボールからなり、
    前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シートからなることを特徴とする請求項14に記載の高麗人参の水耕栽培装置。
  26. 前記充填部材が、水耕栽培用吸水性ビーズからなり、
    前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シートからなることを特徴とする請求項14に記載の高麗人参の水耕栽培装置。
  27. 前記充填部材が、プラスチックボール、水耕栽培用吸水性ビーズの少なくともいずれかからなり、
    前記樹脂製クッション部材が、通気性を有する樹脂製繊維状3次元構造体シート及びスポンジからなることを特徴とする請求項14に記載の高麗人参の水耕栽培装置。
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