JP2016031050A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】始動時における運転安定性を確保しつつ排気浄化性能を向上させる。【解決手段】直列4気筒のエンジン1の排気管20に設けられ、排気中の燃料に反応して昇温する機能を有する三元触媒30と、エンジン1の各気筒の燃料噴射弁6a〜6dを制御して、各気筒の空燃比を独立して制御するECU40と、を備えたエンジン1の排気浄化装置であって、ECU40は、エンジン1の始動の際に、エンジン1の4つの気筒のうちの2番気筒の空燃比を排気中に未燃燃料が排出されるオーバーリッチとし、2番気筒以外の気筒の空燃比をスライトリーンにする。【選択図】図1
Description
本発明は、空燃比を制御して行う内燃機関の排気浄化装置に関する。
内燃機関の排気浄化装置として、例えば三元触媒が多く用いられている。三元触媒は、流入する排気の空燃比がストイキ付近の限られた範囲である場合において、排気中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)の全てを浄化する機能を有する。
また、三元触媒は、酸素を吸蔵する酸素ストレージ機能を有しており、排気空燃比がリーンであるときに酸素を吸蔵して窒素酸化物を抑え、一方排気空燃比がリッチであるときには、上記吸蔵した酸素を放出して炭化水素、一酸化炭素の酸化促進を図り、排気浄化性能を向上させることが可能である。
また、三元触媒は、酸素を吸蔵する酸素ストレージ機能を有しており、排気空燃比がリーンであるときに酸素を吸蔵して窒素酸化物を抑え、一方排気空燃比がリッチであるときには、上記吸蔵した酸素を放出して炭化水素、一酸化炭素の酸化促進を図り、排気浄化性能を向上させることが可能である。
このようなことから、近年では、例えば内燃機関の燃焼室内の空燃比を、所定空燃比(例えば、理論空燃比)を挟み一定期間毎に所定の振幅でリーン空燃比とリッチ空燃比とに切り換えることで、排気空燃比をリーン空燃比とリッチ空燃比とに強制的に変調させ、三元触媒コンバータの排気浄化性能向上を図った自動車が開発され、実用化されている。また、強制変調を実施する際、特に強制変調の振幅が大きいほど排気浄化性能が向上することも知られている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1では、リッチ時間及びリーン時間の時間による制御を行うことで、排気浄化性能を向上させることができるものの、例えば始動時のようにエンジンが低温状態では、空燃比を変動させると運転の安定性が確保できない虞がある。
また、始動時では触媒温度が低下している場合が多いので、触媒温度の迅速な上昇が要求される。始動時に空燃比をリッチにすることで、運転の安定性を確保しつつ触媒を昇温させることは可能であるものの、HCやCOの浄化性能が低下してしまうといった問題点がある。
また、始動時では触媒温度が低下している場合が多いので、触媒温度の迅速な上昇が要求される。始動時に空燃比をリッチにすることで、運転の安定性を確保しつつ触媒を昇温させることは可能であるものの、HCやCOの浄化性能が低下してしまうといった問題点がある。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、
始動時において運転の安定性を確保しつつ排気浄化性能を向上させる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
始動時において運転の安定性を確保しつつ排気浄化性能を向上させる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の内燃機関の排気浄化装置は、複数の気筒を有する内燃機関の排気通路に設けられた三元触媒と、前記内燃機関の各気筒への燃料供給量を独立して制御して、各気筒の空燃比を制御する空燃比制御部と、を備えた内燃機関の排気浄化装置であって、前記空燃比制御部は、前記内燃機関の始動の際に、前記複数の気筒のうち空燃比を排気中に未燃燃料が排出されるようにリッチにするリッチ気筒と、前記複数の気筒のうち前記リッチ気筒以外の気筒の空燃比をリーンにするリーン気筒とを有し、前記複数の気筒のうち前記リーン気筒が前記リッチ気筒より多いことを特徴とする。
また、請求項2の内燃機関の排気浄化装置は、請求項1において、前記空燃比制御部は、前記内燃機関の始動の際に、更に前記複数の気筒の総合空燃比を理論空燃比とすることを特徴とする。
また、請求項3の内燃機関の排気浄化装置は、請求項1または2において、前記リッチ気筒以外の気筒は複数個であることを特徴とする。
また、請求項3の内燃機関の排気浄化装置は、請求項1または2において、前記リッチ気筒以外の気筒は複数個であることを特徴とする。
また、請求項4の内燃機関の排気浄化装置は、請求項1から3のいずれか1項において、前記内燃機関は直列4気筒であって、前記リッチ気筒が前記4気筒のうちいずれか1つの気筒であることを特徴とする。
また、請求項5の内燃機関の排気浄化装置は、請求項4において、前記リッチ気筒が、内側に配置された2番気筒または3番気筒であることを特徴とする。
また、請求項5の内燃機関の排気浄化装置は、請求項4において、前記リッチ気筒が、内側に配置された2番気筒または3番気筒であることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、複数の気筒のうちのリッチ気筒から排出された余剰燃料が排気通路内で酸化反応し三元触媒を昇温させることができる。これにより、冷態始動時のように三元触媒の温度が低下しているときに触媒温度を迅速に上昇させ排気浄化性能を向上させることができる。
また、リッチ気筒より多い気筒をリーン気筒とすることで、三元触媒にて排気中のHCやCOを浄化させることができるとともに、当該リーン気筒を理論空燃比に近いリーンとして内燃機関の運転の安定性を確保することができる。
また、リッチ気筒より多い気筒をリーン気筒とすることで、三元触媒にて排気中のHCやCOを浄化させることができるとともに、当該リーン気筒を理論空燃比に近いリーンとして内燃機関の運転の安定性を確保することができる。
これにより、始動時において内燃機関の運転の安定性を確保しつつ、触媒温度を迅速に上昇させ排気浄化性能を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、複数の気筒の総合空燃比を理論空燃比とすることで、燃料の不足や無駄な消費を抑え、効率のよい運転を図ることができる。
請求項3の発明によれば、リッチ気筒以外の気筒が複数であって、リッチ気筒よりもリーン気筒が多いので、リッチ気筒での空燃比を大きくリッチとした上でリーン気筒の空燃比を小さいリーンとして、三元触媒の温度を十分に上昇させるとともに排気中のHCやCOの浄化性能を確保することができ、始動時における内燃機関の運転の安定性の確保と排気浄化性能の向上を両立させることができる。
請求項2の発明によれば、複数の気筒の総合空燃比を理論空燃比とすることで、燃料の不足や無駄な消費を抑え、効率のよい運転を図ることができる。
請求項3の発明によれば、リッチ気筒以外の気筒が複数であって、リッチ気筒よりもリーン気筒が多いので、リッチ気筒での空燃比を大きくリッチとした上でリーン気筒の空燃比を小さいリーンとして、三元触媒の温度を十分に上昇させるとともに排気中のHCやCOの浄化性能を確保することができ、始動時における内燃機関の運転の安定性の確保と排気浄化性能の向上を両立させることができる。
請求項4の発明によれば、リッチ気筒が、直列4気筒のいずれか1つの気筒であるので、直列4気筒の内燃機関の始動時において、内燃機関の運転の安定性を確保しつつ、触媒温度を迅速に上昇させ排気浄化性能を向上させることができる。
請求項5の発明によれば、リッチ気筒が、直列4気筒の内側に配置された2番気筒または3番気筒であるので、冷態始動時においてリッチ気筒からの排気温度を迅速に高めて三元触媒の温度を上昇させ、始動時における排気浄化性能をより向上させることができる。
請求項5の発明によれば、リッチ気筒が、直列4気筒の内側に配置された2番気筒または3番気筒であるので、冷態始動時においてリッチ気筒からの排気温度を迅速に高めて三元触媒の温度を上昇させ、始動時における排気浄化性能をより向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図である。
本実施形態に係る内排気浄化装置を搭載したエンジン1(内燃機関)は直列4気筒である。なお、図1では、1つの気筒の内部構成が示されており、他の気筒も同様の構造であり、4個の気筒が直列に配置されている。
図1は、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図である。
本実施形態に係る内排気浄化装置を搭載したエンジン1(内燃機関)は直列4気筒である。なお、図1では、1つの気筒の内部構成が示されており、他の気筒も同様の構造であり、4個の気筒が直列に配置されている。
図1に示すように、本実施形態に係るエンジン1は、吸気管噴射型(Multi Point Injection:MPI)ガソリンエンジンである。
エンジン1のシリンダヘッド2には、気筒毎に点火プラグ4が取り付けられており、点火プラグ4には高電圧を出力する点火コイル8が接続されている。
シリンダヘッド2には、気筒毎に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと連通するようにして吸気マニホールド10の一端がそれぞれ接続されている。吸気マニホールド10には、電磁式の燃料噴射弁6(6a〜6d)が取り付けられており、燃料噴射弁6(6a〜6d)には、燃料パイプ7を介して燃料タンクを擁した燃料供給装置(図示せず)が接続されている。燃料噴射弁6(6a〜6d)は、各気筒の吸気ポート毎に設けられており、各気筒に流入する吸気に対して独立して燃料を供給可能となっている。
エンジン1のシリンダヘッド2には、気筒毎に点火プラグ4が取り付けられており、点火プラグ4には高電圧を出力する点火コイル8が接続されている。
シリンダヘッド2には、気筒毎に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと連通するようにして吸気マニホールド10の一端がそれぞれ接続されている。吸気マニホールド10には、電磁式の燃料噴射弁6(6a〜6d)が取り付けられており、燃料噴射弁6(6a〜6d)には、燃料パイプ7を介して燃料タンクを擁した燃料供給装置(図示せず)が接続されている。燃料噴射弁6(6a〜6d)は、各気筒の吸気ポート毎に設けられており、各気筒に流入する吸気に対して独立して燃料を供給可能となっている。
吸気マニホールド10の燃料噴射弁6a〜6dよりも上流側には、吸入空気量を調節する電磁式のスロットル弁14が設けられており、併せてスロットル弁14の弁開度を検出するスロットルポジションセンサ(TPS)16が設けられている。さらに、スロットル弁14の上流には、吸入空気量を計測するエアフローセンサ18が介装されている。
また、シリンダヘッド2には、気筒毎に排気ポートが形成されており、各排気ポートと連通するようにして排気マニホールド12の一端がそれぞれ接続されている。
また、シリンダヘッド2には、気筒毎に排気ポートが形成されており、各排気ポートと連通するようにして排気マニホールド12の一端がそれぞれ接続されている。
なお、当該MPIエンジンは公知のものであるため、その構成の詳細については説明を省略する。
排気マニホールド12の他端には排気管20(排気通路)が接続されており、当該排気管20には、排気浄化触媒装置として三元触媒30が介装されている。
この三元触媒30は、担体に活性貴金属として銅(Cu),コバルト(Co),銀(Ag),白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)のいずれかを有している。セリウム(Ce)、ジルコニア(Zr)等の酸素吸蔵材を含む場合の他、当該酸素吸蔵材を含まない場合においても、活性貴金属は、酸素吸蔵機能(O2ストレージ機能)を有しており、故に、三元触媒30は、排気空燃比(排気A/F)がリーン空燃比(リーンA/F)である酸化雰囲気中において酸素(O2)を吸着すると、排気A/Fがリッチ空燃比(リッチA/F)となり還元雰囲気となるまでそのO2をストレージO2として保持し、当該ストレージO2により、還元雰囲気状態においてもHC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)を酸化除去可能である。即ち、当該三元触媒30は、酸化雰囲気でHC、COを浄化できるのは勿論のことNOxの発生をもある程度抑え、還元雰囲気中においてNOxの浄化のみならず吸蔵されたO2によりHC、COをもある程度浄化可能である。
排気マニホールド12の他端には排気管20(排気通路)が接続されており、当該排気管20には、排気浄化触媒装置として三元触媒30が介装されている。
この三元触媒30は、担体に活性貴金属として銅(Cu),コバルト(Co),銀(Ag),白金(Pt),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd)のいずれかを有している。セリウム(Ce)、ジルコニア(Zr)等の酸素吸蔵材を含む場合の他、当該酸素吸蔵材を含まない場合においても、活性貴金属は、酸素吸蔵機能(O2ストレージ機能)を有しており、故に、三元触媒30は、排気空燃比(排気A/F)がリーン空燃比(リーンA/F)である酸化雰囲気中において酸素(O2)を吸着すると、排気A/Fがリッチ空燃比(リッチA/F)となり還元雰囲気となるまでそのO2をストレージO2として保持し、当該ストレージO2により、還元雰囲気状態においてもHC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)を酸化除去可能である。即ち、当該三元触媒30は、酸化雰囲気でHC、COを浄化できるのは勿論のことNOxの発生をもある程度抑え、還元雰囲気中においてNOxの浄化のみならず吸蔵されたO2によりHC、COをもある程度浄化可能である。
排気管20の三元触媒30よりも上流側には、排気中の酸素濃度を検出するO2センサ(酸素センサ)22が配設されている。
ECU(エンジンコントロールユニット、空燃比制御部)40は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えており、当該ECU40により、エンジン1を含めた排気浄化装置の総合的な制御が行われる。
ECU(エンジンコントロールユニット、空燃比制御部)40は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えており、当該ECU40により、エンジン1を含めた排気浄化装置の総合的な制御が行われる。
ECU40の入力側には、上述したTPS16、エアフローセンサ18、O2センサ22の他、エンジン1のクランク角を検出するクランク角センサ42、エンジン1の冷却水温を検出する水温センサ43等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。なお、クランク角センサ42からのクランク角情報に基づいてエンジン回転速度Neが検出される。
一方、ECU40の出力側には、上述の各気筒の燃料噴射弁6及び点火コイル8、スロットル弁14等の各種出力デバイスが接続されており、これら各種出力デバイスには各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等がそれぞれ出力される。詳しくは、各種センサ類からの検出情報に基づき空燃比が適正な目標空燃比(目標A/F)に設定され、当該目標A/Fに応じた量の燃料が適正なタイミングで燃料噴射弁6から噴射され、またスロットル弁14が適正な開度に調整され、点火プラグ4により適正なタイミングで火花点火が実施される。
特に、本実施形態では、ECU40は、各気筒の燃料噴射弁6a〜6dからの燃料噴射量を制御して、各気筒の空燃比を異なる値に設定可能となっている。
そして、ECU40は、エンジン始動直後の所定期間において、リッチリーン制御を行う。
本実施形態におけるリッチリーン制御は、エンジン1の4つの気筒のうち、1つの気筒(リッチ気筒)の空燃比のみ当該気筒から未燃燃料が排出されるようなオーバーリッチとし、残りの3つの気筒(リーン気筒)が失火しないようにその空燃比をオーバーリーンとならないリーン(スライトリーン)とする。
そして、ECU40は、エンジン始動直後の所定期間において、リッチリーン制御を行う。
本実施形態におけるリッチリーン制御は、エンジン1の4つの気筒のうち、1つの気筒(リッチ気筒)の空燃比のみ当該気筒から未燃燃料が排出されるようなオーバーリッチとし、残りの3つの気筒(リーン気筒)が失火しないようにその空燃比をオーバーリーンとならないリーン(スライトリーン)とする。
図2は、エンジン始動時のリッチリーン制御の実行判定制御要領を示すフローチャートである。
本実行判定制御は、車両のキースイッチや始動スイッチ等によって、エンジン1の始動指示がなされた場合に、実行を開始する。
図2に示すように、始めにステップS10では、リッチリーン制御による触媒の昇温の要判定を行う。詳しくは、水温センサ43からエンジン水温Twを入力し、所定値T1未満であるか否かによって判別する。エンジン水温Twが所定値T1未満である場合には、ステップS20に進む。エンジン水温Twが所定値T1以上である場合には、ステップS70に進む。なお、所定値T1は、例えば三元触媒30の排気浄化性能が確保される程度に触媒温度が上昇していることが推定されるようなエンジン1の冷却水温度に設定すればよい。
本実行判定制御は、車両のキースイッチや始動スイッチ等によって、エンジン1の始動指示がなされた場合に、実行を開始する。
図2に示すように、始めにステップS10では、リッチリーン制御による触媒の昇温の要判定を行う。詳しくは、水温センサ43からエンジン水温Twを入力し、所定値T1未満であるか否かによって判別する。エンジン水温Twが所定値T1未満である場合には、ステップS20に進む。エンジン水温Twが所定値T1以上である場合には、ステップS70に進む。なお、所定値T1は、例えば三元触媒30の排気浄化性能が確保される程度に触媒温度が上昇していることが推定されるようなエンジン1の冷却水温度に設定すればよい。
ステップS20では、三元触媒30の昇温を要と判定する。そして、ステップS30に進む。
ステップS30では、エンジン1を始動させる。そして、ステップS40に進む。
ステップS40では、エンジン始動直後期間完了したか否かを判別する。エンジン始動直後期間は、エンジン1が始動してから回転が安定するまでの期間であって、例えばエンジン1の回転速度が600rpm以上で1sec以上継続した場合に、エンジン始動直後期間完了したと判定し、エンジンの回転速度が600rpm以上で1sec以上継続していない場合には、エンジン始動直後期間完了していないと判定する。そして、エンジン始動直後期間完了した場合にはステップS50に進み、エンジン始動直後期間完了していない場合にはステップS40に戻る。
ステップS30では、エンジン1を始動させる。そして、ステップS40に進む。
ステップS40では、エンジン始動直後期間完了したか否かを判別する。エンジン始動直後期間は、エンジン1が始動してから回転が安定するまでの期間であって、例えばエンジン1の回転速度が600rpm以上で1sec以上継続した場合に、エンジン始動直後期間完了したと判定し、エンジンの回転速度が600rpm以上で1sec以上継続していない場合には、エンジン始動直後期間完了していないと判定する。そして、エンジン始動直後期間完了した場合にはステップS50に進み、エンジン始動直後期間完了していない場合にはステップS40に戻る。
ステップS50では、上記のリッチリーン制御を実行開始する。そして、ステップS60に進む。
ステップS60では、リッチリーン制御終了条件が成立したか否かを判別する。リッチリーン制御終了条件は、例えば、リッチリーン制御が開始してから20秒以上経過した場合、エンジン1の回転速度が所定以上変動している場合(エンジンの運転が安定していない場合)、三元触媒30の触媒温度が所定以上となった場合、車両が走行を開始した場合等である。これらの条件のいずれか1つ、あるいは複数組み合わせてもよく、また他のリッチリーン制御を終了させる条件でもよい。リッチリーン制御終了条件が成立した場合には、ステップS80に進む。リッチリーン制御終了条件が成立していない場合には、ステップS60に戻る。
ステップS60では、リッチリーン制御終了条件が成立したか否かを判別する。リッチリーン制御終了条件は、例えば、リッチリーン制御が開始してから20秒以上経過した場合、エンジン1の回転速度が所定以上変動している場合(エンジンの運転が安定していない場合)、三元触媒30の触媒温度が所定以上となった場合、車両が走行を開始した場合等である。これらの条件のいずれか1つ、あるいは複数組み合わせてもよく、また他のリッチリーン制御を終了させる条件でもよい。リッチリーン制御終了条件が成立した場合には、ステップS80に進む。リッチリーン制御終了条件が成立していない場合には、ステップS60に戻る。
ステップS70では、エンジン1を始動させる。そして、ステップS80に進む。
ステップS80では、通常制御、即ちエンジン1の全ての気筒で同一の空燃比とする制御を行う。そして、本ルーチンを終了する。
図3は各気筒の設定空燃比に対する排気浄化性能を比較した表である。
図3は、本実施形態のような4気筒のエンジン1において、各気筒の空燃比を各種設定して、そのときの排気浄化性能を検出して比較したものの一例である。
ステップS80では、通常制御、即ちエンジン1の全ての気筒で同一の空燃比とする制御を行う。そして、本ルーチンを終了する。
図3は各気筒の設定空燃比に対する排気浄化性能を比較した表である。
図3は、本実施形態のような4気筒のエンジン1において、各気筒の空燃比を各種設定して、そのときの排気浄化性能を検出して比較したものの一例である。
図3中において、BASEは、通常制御、即ち全気筒の空燃比を同一にした場合であり、BASEの空燃比を理論空燃比(=1)として、他のサンプルA〜Dについて空燃比の比率(空燃比率)を記載している。排気浄化性能としては、NMHC(非メタン炭化水素)、NOX(窒素酸化物)、CO(一酸化炭素)の各排出量を指標として記載している。
なお、図3において空燃比率が1より大きい場合にはリッチ、1より小さい場合にはリーンを示す。また、1より15パーセント以上(1.15以上)でオーバーリッチ、1より5パーセント以下(0.95以下)でオーバーリーンである。即ち、例えば理論空燃比(ストイキ)を14.7とした場合、14.7×0.85=12.495以下でオーバーリッチ、空燃比14.7×1.05=15.435以上でオーバーリーンである。
なお、図3において空燃比率が1より大きい場合にはリッチ、1より小さい場合にはリーンを示す。また、1より15パーセント以上(1.15以上)でオーバーリッチ、1より5パーセント以下(0.95以下)でオーバーリーンである。即ち、例えば理論空燃比(ストイキ)を14.7とした場合、14.7×0.85=12.495以下でオーバーリッチ、空燃比14.7×1.05=15.435以上でオーバーリーンである。
また、1番気筒及び4番気筒は、エンジン1の直列に並んだ4つの気筒のうちの外側の気筒であり、2番気筒及び3番気筒は内側の気筒である。
サンプルAは、例えば2番気筒の空燃比率を1.225、即ち空燃比を理論空燃比に対し22.5%リッチ側である高めのオーバーリッチとして、他の気筒の空燃比率を12.5%リーン側である0.875、即ちオーバーリーンとしたものである。各気筒から排出される排気の合計を気筒数で割って平均化した(エンジン1の総合)空燃比率は0.963でややリーンとなっている。
サンプルAは、例えば2番気筒の空燃比率を1.225、即ち空燃比を理論空燃比に対し22.5%リッチ側である高めのオーバーリッチとして、他の気筒の空燃比率を12.5%リーン側である0.875、即ちオーバーリーンとしたものである。各気筒から排出される排気の合計を気筒数で割って平均化した(エンジン1の総合)空燃比率は0.963でややリーンとなっている。
サンプルBは、2番気筒の空燃比率を約16.5%リッチ側である1.164、即ち低めのオーバーリッチとして、他の気筒の空燃比率を5.5%リーンである0.945、即ちオーバーリーンではないリーンであるスライトリーンとしたものである。エンジン1の総合の空燃比率は約1で理論空燃比(ストイキ)である。
サンプルCは、3番気筒及び4番気筒の空燃比率を約5%リッチ側である1.050、即ちオーバーリッチではないリッチ、他の気筒の空燃比率を5%リーン側である0.950、即ち若干リーンとしたものである。エンジン1の総合の空燃比率は1でストイキである。
サンプルCは、3番気筒及び4番気筒の空燃比率を約5%リッチ側である1.050、即ちオーバーリッチではないリッチ、他の気筒の空燃比率を5%リーン側である0.950、即ち若干リーンとしたものである。エンジン1の総合の空燃比率は1でストイキである。
サンプルDは、2番気筒の空燃比率を10%リッチ側である1.1、即ちオーバーリッチではないリッチとし、他の気筒の空燃比率を1、即ちストイキとする。従って、エンジン1の総合の空燃比率は1.025となりややリッチとなる。
そして、BASEに対し、サンプルA〜Dの排気浄化性能を比較すると、NMHC及びCOについては、全てのサンプルがBASEよりも数値が低下し浄化性能が向上している。特に、COについてはサンプルA及びBが大幅に低下し、NMHCについては、サンプルBが大幅に低下している。
そして、BASEに対し、サンプルA〜Dの排気浄化性能を比較すると、NMHC及びCOについては、全てのサンプルがBASEよりも数値が低下し浄化性能が向上している。特に、COについてはサンプルA及びBが大幅に低下し、NMHCについては、サンプルBが大幅に低下している。
なお、NOxについては、サンプルA及びBがBASEを上回っているが、サンプルBの方がサンプルAより排出量が少ない。
また、BASEとサンプルA〜Dの始動後における三元触媒の温度変化を確認したところ、BASEとサンプルC、サンプルDの温度上昇は略同じであったが、サンプルBはBASEよりも温度上昇が早く、サンプルAは更に温度上昇が早い傾向であった。
また、BASEとサンプルA〜Dの始動後における三元触媒の温度変化を確認したところ、BASEとサンプルC、サンプルDの温度上昇は略同じであったが、サンプルBはBASEよりも温度上昇が早く、サンプルAは更に温度上昇が早い傾向であった。
これは、オーバーリッチの度合いが強い程、2番気筒から未燃燃料が多く排出され、それまでの他の気筒から排出されたリーンとなっている排気中の多くの酸素と反応して効率よく排気温度が上昇するためである。
但し、サンプルAでは、空燃比がストイキから大きく外れて始動直後に失火をしてしまった。
但し、サンプルAでは、空燃比がストイキから大きく外れて始動直後に失火をしてしまった。
以上から、始動時において運転安定性を確保しつつ特にNMHC及びCOの排気浄化性能を向上させるには、サンプルBが最も適している。
本実施形態では、始動時に行うリッチリーン制御において、サンプルBのように、1つの気筒(2番気筒)をオーバーリッチにして、他の3つの気筒をスライトリーンにする。
このように、気筒毎に空燃比を制御することで、3つの気筒のリーン化によりHC及びCO低減効果を得ることができる。このとき、これらの3つの気筒をスライトリーンにすることで、失火を防止して、運転の安定性を確保することができる。
本実施形態では、始動時に行うリッチリーン制御において、サンプルBのように、1つの気筒(2番気筒)をオーバーリッチにして、他の3つの気筒をスライトリーンにする。
このように、気筒毎に空燃比を制御することで、3つの気筒のリーン化によりHC及びCO低減効果を得ることができる。このとき、これらの3つの気筒をスライトリーンにすることで、失火を防止して、運転の安定性を確保することができる。
更に、1つの気筒をオーバーリッチとすることで、排気通路で余剰燃料が酸化反応して排気が昇温し、三元触媒30を昇温させることができる。
更に、総合空燃比をストイキにすることで、安定した運転を確保しながら、余剰燃料の過剰な排出を抑え、触媒溶損を抑制するとともに、無駄な燃料消費を抑えて始動時における燃費の向上を図ることができる。
更に、総合空燃比をストイキにすることで、安定した運転を確保しながら、余剰燃料の過剰な排出を抑え、触媒溶損を抑制するとともに、無駄な燃料消費を抑えて始動時における燃費の向上を図ることができる。
また、3つの気筒をリーンにして1つの気筒をリッチにすることでは、3つの気筒をオーバーリーンにしなくとも総合空燃比をストイキにした上で、1つの気筒を十分にオーバーリッチにすることができ、触媒昇温機能と運転の安定性とを両立させることができる。
また、本実施形態では、4つの気筒のうちオーバーリッチにする気筒を2番気筒にしている。2番気筒は、直列に並んだ4つの気筒のうちの内側に配置されているため、外側の気筒より始動時における温度上昇が早いので、運転をすぐに安定させることができる。オーバーリッチを内側の3番気筒にしても同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、4つの気筒のうちオーバーリッチにする気筒を2番気筒にしている。2番気筒は、直列に並んだ4つの気筒のうちの内側に配置されているため、外側の気筒より始動時における温度上昇が早いので、運転をすぐに安定させることができる。オーバーリッチを内側の3番気筒にしても同様の効果を得ることができる。
更に、始動時に2番気筒をオーバーリッチにする際に、始動直後から一度にオーバーリッチにするのではなく、例えば空燃比を5%、10%というように段階的に低下させリッチ度合いを徐々に増加させるように制御してもよい。この場合、2番気筒のリッチ度合いが抑えられるとともに他の気筒の空燃比のリーン度合いも抑えられることで、特に始動直後では全ての気筒をストイキに近い状態に抑えて、燃焼安定性を向上させることができる。
なお、本願発明は上記実施形態に限定するものではない。例えばオーバーリッチを内側の2番気筒と3番気筒とで切換えるように制御してもよい。また、4つの気筒のうち始動時にオーバーリッチにする気筒を2番気筒あるいは3番気筒以外の気筒にしてもよい。また、直列4気筒でなくとも、気筒が複数ある内燃機関であれば本願発明を広く適用することが可能である。特にV型6気筒の場合であれば、各バンクにある3つの気筒のうちそれぞれ1つずつの気筒をリッチにしてもよいし、6気筒中の一つの気筒のみをリッチとしてもよい。
1 エンジン(内燃機関)
6a〜6d 燃料噴射弁
12 排気管(排気通路)
30 三元触媒
40 ECU(空燃比制御部)
6a〜6d 燃料噴射弁
12 排気管(排気通路)
30 三元触媒
40 ECU(空燃比制御部)
Claims (5)
- 複数の気筒を有する内燃機関の排気通路に設けられた三元触媒と、
前記内燃機関の各気筒への燃料供給量を独立して制御して、各気筒の空燃比を制御する空燃比制御部と、を備えた内燃機関の排気浄化装置であって、
前記空燃比制御部は、前記内燃機関の始動の際に、前記複数の気筒のうちの空燃比を排気中に未燃燃料が排出されるようにリッチにするリッチ気筒と、前記複数の気筒のうちの前記リッチ気筒以外の空燃比をリーンにするリーン気筒とを有し、
前記複数の気筒のうち前記リーン気筒が前記リッチ気筒より多いことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記空燃比制御部は、前記内燃機関の始動の際に、更に前記複数の気筒の総合空燃比を理論空燃比とすることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記リッチ気筒以外の気筒は複数個であることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記内燃機関は直列4気筒であって、
前記リッチ気筒が前記4気筒のうちいずれか1つの気筒であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記リッチ気筒が、内側に配置された2番気筒または3番気筒であることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014153841A JP2016031050A (ja) | 2014-07-29 | 2014-07-29 | 内燃機関の排気浄化装置 |
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JP2014153841A JP2016031050A (ja) | 2014-07-29 | 2014-07-29 | 内燃機関の排気浄化装置 |
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ID=55441579
Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019183752A (ja) * | 2018-04-11 | 2019-10-24 | トヨタ自動車株式会社 | エンジン制御装置 |
US10677180B2 (en) | 2017-12-06 | 2020-06-09 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Controller and control method for internal combustion engine |
-
2014
- 2014-07-29 JP JP2014153841A patent/JP2016031050A/ja active Pending
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