JP6248974B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、三元触媒を含む排気浄化装置が排気通路に配置された内燃機関の空燃比を制御する技術に関する。
近年では、内燃機関の排気に含まれる窒素酸化物(NO)を浄化することを目的として、内燃機関の排気通路に排気浄化装置が設けられている。ところで、排気浄化装置によりNOが浄化される過程で、亜酸化窒素(NO)が発生する場合がある。
Oの発生を抑制する方法としては、排気浄化装置が吸蔵還元型触(NSR(NOX Storage Reduction)触媒)を含む構成において、該排気浄化装置から流出するNOの量
が所定量以上になると、NSR触媒の温度を上昇させ、又は排気中の酸素濃度を低下させることにより、NSR触媒で発生するNOの量を減少させる方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2004−211676号公報
ところで、排気浄化装置が三元触媒を具備する構成においては、三元触媒の温度が該三元触媒の浄化性能が活性し始める温度(活性開始温度)以上、且つ該三元触媒の浄化性能が所望の浄化性能以上になる温度(活性完了温度)未満の温度範囲にあるときに、該三元触媒においてNOが発生し、そのNOが排気浄化装置から流出する可能性がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、三元触媒を含む排気浄化装置が排気通路に配置された内燃機関の制御装置において、三元触媒の温度が活性開始温度以上且つ活性完了温度未満の温度範囲にあるときに、排気浄化装置から流出する排気のNO濃度を小さく抑えることにある。
本発明は、上記した課題を解決するために、三元触媒を含む排気浄化装置が排気通路に配置された内燃機関の制御装置において、三元触媒の温度が活性開始温度以上且つ活性完了温度未満の温度範囲にあるときは、三元触媒でNOが発生する温度域が三元触媒へ流入する排気の空燃比に応じて変わるという特性に基づいて、三元触媒へ流入する排気の空燃比を制御することで、排気浄化装置から流出する排気のNO濃度(単位量あたりの排気に含まれるNOの量)を低下させるようにした。
詳細には、本発明は、三元触媒を含む排気浄化装置が排気通路に配置された内燃機関の制御装置であって、前記三元触媒の温度を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された温度が前記三元触媒の浄化性能が活性し始める温度である活性開始温度以上、且つ該三元触媒の浄化性能が所望の浄化性能以上になる温度である活性完了温度未満の温度範囲に属するときに、前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比を制御する制御手段と、を備え、前記三元触媒は、前記温度範囲のうち、前記活性開始温度より高く且つ前記活性完了温度より低い所定温度未満の低温側温度域では前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が理論空燃比より高い場合に比して理論空燃比以下の場合に前記排気浄化装置から流出
する排気のNO濃度が小さくなり、前記所定温度以上且つ前記活性完了温度未満の高温側温度域では前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が理論空燃比以下である場合に比して理論空燃比より高い場合に前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度が小さくなる特性を有し、前記制御手段は、前記取得手段により取得された温度が前記低温側温度域に属するときは前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比を理論空燃比以下の第一空燃比に制御し、前記取得手段により取得された温度が前記高温側温度域に属するときは前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比を理論空燃比より高い第二空燃比に制御するようにした。
ここでいう「活性開始温度」は、例えば、三元触媒の浄化率(CO、HC、NOのうち、少なくともNOの転化率)が零より大きな所定の浄化率(たとえば、20%)になるときの温度である。また、「活性完了温度」は、例えば、三元触媒の浄化率が十分に高い所望の浄化率(たとえば、80%以上)になるときの温度である。
本願発明者らが鋭意の実験及び検証を行った結果、前記活性開始温度以上、且つ前記活性完了温度未満の温度範囲(以下、「暖機温度範囲」と称する)における前記所定温度より低い低温側温度域では、排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が理論空燃比より高い場合より理論空燃比以下の場合に三元触媒で発生するNO量が少ない(排気浄化装置から流出する排気のNO濃度が小さい)という特性を見出した。さらに、本願発明者らは、前記暖機温度範囲における前記所定温度以上の高温側温度域では、三元触媒へ流入する排気の空燃比が理論空燃比以下の場合より理論空燃比より高い場合に三元触媒で発生するNO量が少ない(排気浄化装置から流出する排気のNO濃度が小さい)という特性も見出した。
上記特性を鑑みると、三元触媒の温度が前記低温側温度域にあるときに排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が理論空燃比以下の第一空燃比に制御され、三元触媒の温度が前記高温側温度域にあるときに排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が理論空燃比より高い第二空燃比に制御されることで、三元触媒が前記活性開始温度以上且つ前記活性完了温度未満の暖機温度範囲にある場合に排気浄化装置から流出する排気のNO濃度を小さく抑えることができる。
なお、前記第一空燃比は、前記三元触媒の温度が前記高温側温度域にあるときは前記低温側温度域にあるときに比べ、前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度が大きくなり、且つ前記低温側温度域において前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が該第一空燃比であるときは前記第二空燃比であるときに比べ、前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度が小さくなる空燃比である。そして、前記第二空燃比は、前記三元触媒の温度が前記低温側温度域にあるときは前記高温側温度域にあるときに比べ、前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度が大きくなり、且つ前記高温側温度域において前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が該第二空燃比であるときは前記第一空燃比であるときに比べ、前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度が小さくなる空燃比である。
このように第一空燃比及び第二空燃比が設定されると、前記三元触媒が前記暖機温度範囲にあるときに、該三元触媒におけるNOの発生をより確実に少なく抑えることができる。その結果、前記暖機温度範囲において前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度をより確実に小さくすることができる。
ここで、前記制御手段は、前記取得手段により取得された温度が前記暖機温度範囲に属する場合に、該取得手段により取得された温度が所定の基準温度未満であれば、前記三元触媒の温度が前記低温側温度域に属すると判定し、該取得手段により取得された温度が前記基準温度以上であれば、前記三元触媒の温度が前記高温側温度域にあると判定してもよ
い。すなわち、前記制御手段は、前記取得手段により取得された温度が前記暖機温度範囲に属する場合に、該取得手段により取得された温度が前記基準温度未満であれば、前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比を前記第一空燃比に制御し、該取得手段により取得された温度が前記基準温度以上であれば、前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比を前記第二空燃比に制御してもよい。その場合、前記基準温度は、前記所定温度と等しい温度に設定されてもよい。つまり、前記基準温度は、前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が前記第一空燃比であるときに前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度と、前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が前記第二空燃比であるときに前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度とが同等になる温度(所定温度)に設定されてもよい。
このような構成によれば、前記三元触媒が前記暖機温度範囲にあるときに、該三元触媒で発生するNOの量を可能な限り少なく抑えることができる。なお、前記基準温度は、排気の空燃比が前記第一空燃比であるときに前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度と排気の空燃比が前記第二空燃比であるときに前記排気浄化装置から流出するNO濃度とが一致する温度(所定温度)と等しくなくともよく、例えば、前記所定温度の前後において、三元触媒の暖機促進や内燃機関の燃焼安定性の向上を図る上で有効な温度に設定されてもよい。
本発明によれば、三元触媒を含む排気浄化装置が排気通路に配置された内燃機関の制御装置において、三元触媒の温度が活性開始温度以上且つ活性完了温度未満の温度範囲にあるときに、排気浄化装置から流出するNOの量を少なく抑えることができる。
本発明を適用する内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。 三元触媒の温度が暖機温度範囲にある場合において三元触媒の温度と第一触媒ケーシングへ流入する排気の空燃比と第一触媒ケーシングから流出する排気のNO濃度との相関を示す図である。 O抑制処理の実行方法を示すタイミングチャートである。 O抑制処理を実行する際にECUによって実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明を適用する内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、火花点火式の内燃機関(たとえば、ガソリンエンジン)である。内燃機関1は、燃料噴射弁2と点火プラグ3とを備えている。燃料噴射弁2は、吸気通路(例えば、吸気ポート)へ燃料を噴射する弁装置であってもよく、又は気筒内へ燃料を噴射する弁装置であってもよい。点火プラグ3は、気筒内に火種としての火花を発生させる装置である。
内燃機関1は、排気管4と接続されている。排気管4は、内燃機関1の気筒内で燃焼されたガス(排気)が流通する通路である。排気管4の途中には、排気浄化装置が配置されている。排気浄化装置は、第一触媒ケーシング5、及び第二触媒ケーシング6を備えている。第一触媒ケーシング5は、アルミナ等のコート層によって被覆されたハニカム構造体と、前記コート層に担持される貴金属(例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、又はロジウム(Rh)等)とから構成される三元触媒を収容する。
第二触媒ケーシング6は、第一触媒ケーシング5より下流の排気管4に配置される。第二触媒ケーシング6は、アルミナ等のコート層によって被覆されたハニカム構造体と、コート層に担持される貴金属(白金、パラジウム、ロジウム等)と、コート層に担持されるNO吸蔵剤(バリウム、リチウム等)とから構成される吸蔵還元型触媒(NSR触媒)を収容する。なお、第二触媒ケーシング6は、コーディライトやFe−Cr−Al系の耐熱鋼から成るハニカム構造体と、ハニカム構造体を被覆するアルミナ系又はゼオライト系のコート層と、コート層に担持される貴金属(白金やパラジウム等)とから構成される選択還元型触媒(SCR触媒)を収容していてもよい。また、第二触媒ケーシング6は、前記第一触媒ケーシング5と同様に三元触媒を収容していてもよい。
このように構成された内燃機関1には、ECU7が併設される。ECU7は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等から構成される電子制御ユニットである。ECU7は、空燃比センサ(A/Fセンサ)8、排気温度センサ9、クランクポジションセンサ10、エアフローメータ11、及びアクセルポジションセンサ12等の各種センサと電気的に接続されている。
空燃比センサ8は、第一触媒ケーシング5より上流の排気管4に取り付けられ、第一触媒ケーシング5へ流入する排気の空燃比に相関する電気信号を出力する。排気温度センサ9は、第一触媒ケーシング5と第二触媒ケーシング6との間の排気管4に取り付けられ、第一触媒ケーシング5から流出した排気の温度に相関する電気信号を出力する。クランクポジションセンサ10は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転位置に相関する電気信号を出力する。エアフローメータ11は、内燃機関1の気筒内に吸入される空気量(吸入空気量)に相関する電気信号を出力する。アクセルポジションセンサ12は、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)に相関する電気信号を出力する。
ECU7は、上記した各種センサの出力信号に基づいて、内燃機関1の運転状態を制御する。例えば、ECU7は、クランクポジションセンサ10の出力信号に基づいて演算される機関回転速度とアクセルポジションセンサ12の出力信号(アクセル開度)とに基づいて、内燃機関1へ供給される混合気の空燃比(機関空燃比)の目標値(目標空燃比)を演算する。ECU7は、目標空燃比とエアフローメータ11の出力信号(吸入空気量)に基づいて燃料噴射弁2の目標燃料噴射量(燃料噴射期間)を演算し、目標燃料噴射量に従って燃料噴射弁2を作動させる。また、ECU7は、クランクポジションセンサ10の出力信号に基づいて演算される機関回転速度とアクセルポジションセンサ12の出力信号(アクセル開度)とに基づいて、点火プラグ3の作動時期(目標点火時期)を演算し、その目標点火時期に従って点火プラグ3を作動させる。
ECU7は、上記したような既知の制御に加え、内燃機関1が冷間始動された場合等のように第一触媒ケーシング5に収容された三元触媒の浄化性能が十分に活性していない場合に、第一触媒ケーシング5から流出する排気のNO濃度が小さくなるように、第一触媒ケーシング5へ流入する排気の空燃比を制御する処理(以下、「NO抑制処理」と称する)を実行する。以下、NO抑制処理の実行方法について述べる。なお、図1に示す構成では、第一触媒ケーシング5より上流の排気管4に燃料等の還元剤を供給する装置(たとえば、燃料添加弁等の還元剤添加弁)が設けられていないため、機関空燃比を制御することで三元触媒へ流入する排気の空燃比を制御するものとする。ただし、燃料添加弁等の還元剤添加装置が第1触媒ケーシング5より上流の排気管4に設けられている場合は、燃料添加装置から供給される還元剤の量を調整することで、三元触媒へ流入する排気の空燃比を制御してもよい。
本願発明者らは、NOの発生量を抑制する上で有効な方法を確立するにあたり、鋭意
の実験及び検証を行った結果、三元触媒の温度が活性開始温度以上且つ活性完了温度未満の温度範囲(暖機温度範囲)に属するときは、三元触媒においてNOが発生する温度域が該三元触媒へ流入する排気の空燃比に応じて変わるという特性を見出した。この特性について図2に基づいて説明する。
図2は、PdとRhが担持された三元触媒を用いた場合の該三元触媒の温度と第一触媒ケーシング5へ流入する排気の空燃比と第一触媒ケーシング5から流出する排気のNO濃度との相関を示す図である。図2中の実線は排気の空燃比が理論空燃比(たとえば、14.7)であるときのNO濃度を示し、図2中の一点鎖線は排気の空燃比が理論空燃比より高いリーン空燃比(たとえば、15.3)であるときのNO濃度を示し、さらに図2中の二点鎖線は排気の空燃比が理論空燃比よりわずかに低い弱リッチ空燃比(たとえば、14.4)であるときのNO濃度を示す。なお、これら3つ線で示すNO濃度は、排気の空燃比以外の条件が同一であるときのNO濃度を示す。また、図2中のT1は活性開始温度を示し、図2中のT2は活性完了温度を示す。活性開始温度は、三元触媒の浄化性能が活性し始める温度であり、たとえば、排気中に含まれるHC、CO、及びNOのうち、少なくともNOの浄化率(転化率)が零より大きくなる温度(たとえば、転化率が20%以上になる温度であり、およそ300℃)である。活性完了温度は、三元触媒の浄化性能が十分に高い所望の浄化率以上となる温度であり、たとえば、排気中に含まれるHC、CO、NOのうち、少なくともNOの浄化率が十分に高い所望の浄化率(転化率)以上となる温度(たとえば、転化率が80%以上になる温度であり、およそ500℃)である。
図2に示すように、三元触媒の温度が活性開始温度T1以上、且つ活性完了温度T2未満の暖機温度範囲に属する場合において排気の空燃比がリーン空燃比に制御されると、三元触媒の温度が比較的低い温度域でNO濃度がピークを示し、三元触媒の温度が比較的高い温度域でNO濃度が略零になる。また、三元触媒の温度が前記暖機温度範囲に属する場合において排気の空燃比が理論空燃比以下の空燃比に制御されると、三元触媒の温度が比較的低い温度域でNO濃度が少なくなり、三元触媒の温度が比較的高い温度域でNO濃度がピークを示す。その際、排気の空燃比が低くなるほど、NO濃度がピークを示す温度が低温側へシフトする。ただし、排気の空燃比がある程度低くなると、NO濃度がピークを示す温度がそれ以上低くならなくなる。なお、図2に示したような相関は、三元触媒がPtを担持している場合においても成立する。
そこで、本実施例では、三元触媒の温度が暖機温度範囲に属するときに、図3に示すような手順でNO抑制処理が実行されるようにした。詳細には、三元触媒の温度が活性開始温度T1未満から活性完了温度T2以上へ昇温する過程において、三元触媒の温度が活性開始温度T1以上に上昇すると(図3中のt1)、ECU7がNO抑制処理を開始する。その際、ECU7は、三元触媒の温度が活性開始温度T1以上、且つ基準温度未満の温度域(低温側温度域)にあるときは、三元触媒へ流入する排気の空燃比を理論空燃比と等しい第一空燃比となるように、機関空燃比を制御する。続いて、三元触媒の温度が前記基準温度以上になると(図3中のt2)、ECU7は、機関空燃比を第一空燃比から理論空燃比より高い第二空燃比へ切り替えることで、三元触媒へ流入する排気の空燃比を第一空燃比から第二空燃比へ切り替える。機関空燃比を第二空燃比に制御する処理は、三元触媒の温度が活性完了温度T2に達するまで(図3中のt3)継続される。そして、三元触媒の温度が活性完了温度T2以上に上昇すると(図3中のt3)、ECU7は、機関空燃比を第二空燃比から内燃機関1の運転状態に応じた空燃比(図3に示す例では、理論空燃比)へ切り替えることで、NO抑制処理を終了する。
ここでいう基準温度は、前述の図2中において、排気の空燃比が第一空燃比であるときのNO濃度と排気の空燃比が第二空燃比であるときのNO濃度とが同等になるときの
温度(図2中のTthre)と等しい温度である。この温度Tthreは、本発明に係わる「所定温度」に相当する。なお、基準温度は、排気の空燃比が第一空燃比であるときのNO濃度と排気の空燃比が第二空燃比であるときのNO濃度とが同等になる所定温度Tthreから大幅に乖離しない限り、該所定温度Tthreと異なる温度に設定されてもよい。例えば、前記所定温度Tthreの前後において、三元触媒の暖機促進や内燃機関1の燃焼安定性の向上を図る上で有効な温度が基準温度に定められてもよい。
また、図3に示す例では、第一空燃比が理論空燃比と同等に設定されているが、第一空燃比が理論空燃比より低い弱リッチ空燃比に設定されてもよい。第一空燃比が弱リッチ空燃比に設定された場合は理論空燃比に設定された場合に比べ、低温側温度域において三元触媒で発生するNOの量が多少多くなる可能性はあるが、三元触媒の温度上昇速度を大きくすることができる。よって、低温側温度域では、第一触媒ケーシング5から流出する排気のNO濃度が所定の規制値(たとえば、法規等で定められた規制値)以下に収まる範囲において第一空燃比を理論空燃比より低い弱リッチ空燃比に設定することで、NOの発生量の抑制と三元触媒の暖機促進とを図るようにしてもよい。
図3に示したような方法によって、NO抑制処理が実行されると、三元触媒の温度が活性開始温度以上且つ活性完了温度未満の暖機温度範囲に属するときに、該三元触媒で発生するNOの量を可能な限り少なく抑えることができる。その結果、三元触媒の温度が前記暖機温度範囲に属するときに、第一触媒ケーシング5から流出する排気のNO濃度(単位量あたりの排気に含まれるNOの量)を小さく抑えることができる。
以下、本実施例におけるNO抑制処理の実行手順について図4に沿って説明する。図4は、ECU7がNO抑制処理を実行する際に実行する処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理ルーチンは、内燃機関1の運転期間中にECU7によって繰り返し実行される処理ルーチンであり、予めECU7のROMに記憶されている。
図4の処理ルーチンでは、ECU7は、先ずS101の処理において、三元触媒の温度(図4中のTcat)を取得する。三元触媒の温度Tcatは、内燃機関1の運転履歴から推定されてもよく、又は排気温度センサ9の測定値から推定されてもよい。なお、第一触媒ケーシング5より上流の排気管4に排気温度センサが配置されている場合は、その排気温度センサの測定値と第一触媒ケーシング5より下流の排気管4に配置された排気温度センサ9の測定値との差をパラメータとして、三元触媒の温度が推定されてもよい。このようにECU7がS101の処理を実行することにより、本発明に係わる取得手段が実現される。
S102の処理では、ECU7は、前記S101の処理で取得された三元触媒の温度Tcatが活性完了温度(図4中のT2)より低いか否かを判別する。ここでいう活性完了温度T2は、前述した図2中のT2と同様に、排気中のHC、CO、NOのうち、少なくともNOの浄化率が所望の浄化率(たとえば、転化率が80%以上になる温度)である。S102の処理において否定判定された場合(Tcat≧T2)は、ECU7は、S108の処理へ進み、目標空燃比を内燃機関1の運転状態に応じた空燃比に設定する。
前記S102の処理において肯定判定された場合(Tcat<T2)は、ECU7は、S103の処理へ進む。S103の処理では、前記S101の処理で取得された三元触媒の温度Tcatが活性開始温度(図4中のT1)以上であるか否かを判別する。ここでいう活性開始温度T1は、前述した図2中のT1と同様に、排気中に含まれるHC、CO、及びNOのうち、少なくともNOの浄化率(転化率)が零より大きくなる温度(たとえば、転化率が20%以上になる温度)である。S103の処理において否定判定された場合(Tcat<T1)は、ECU7は、S107の処理へ進み、目標空燃比を三元触媒
の暖機促進や内燃機関1の燃焼安定性を図る上で有効な空燃比(暖機用の空燃比)に設定する。ここでいう暖機用の空燃比は、例えば、理論空燃比より低いリッチ空燃比である。
前記S103の処理において肯定判定された場合(Tcat≧T1)は、三元触媒の温度Tcatが活性開始温度T1以上且つ活性完了温度T2未満の暖機温度範囲に属することになるため、ECU7は、S104乃至S106の処理においてNO抑制処理を実行する。
先ず、S104の処理では、ECU7は、前記S101の処理で取得された三元触媒の温度Tcatが基準温度より低いか否かを判別する。ここでいう基準温度は、前述の図2の説明で述べたように、排気の空燃比が第一空燃比であるときに第一触媒ケーシング5から流出する排気のNO濃度と排気の空燃比が第二空燃比であるときに第一触媒ケーシング5から流出する排気のNO濃度とが同等になるときの所定温度(図2中のTthre)と等しい温度であってもよい。また、基準温度は、前記所定温度Tthreの前後において、三元触媒の暖機促進や内燃機関1の燃焼安定性の向上を図る上で有効な温度に設定されてもよい。
前記S104の処理において肯定判定された場合(Tcat<基準温度)は、三元触媒の温度Tcatが活性開始温度T1以上、且つ基準温度未満の低温側温度域に属するとみなすことができる。そのため、ECU7は、S105の処理へ進み、機関空燃比の目標値(目標空燃比)を第一空燃比に設定する。ここでいう第一空燃比は、前述の図3の説明で述べたように、理論空燃比以下の空燃比である。三元触媒の温度Tcatが低温側温度域にあるときに機関空燃比が理論空燃比以下の第一空燃比に設定されると、第一触媒ケーシング5へ流入する排気の空燃比が理論空燃比以下になる。その結果、前述の図2の説明で述べたように、第一触媒ケーシング5から流出する排気のNO濃度は、排気の空燃比がリーン空燃比である場合より小さくなる。
また、前記S104の処理において肯定判定された場合(Tcat≧基準温度)は、三元触媒の温度Tcatが基準温度以上、且つ活性完了温度T2未満の高温側温度域に属するとみなすことができる。そのため、ECU7は、S106の処理へ進み、機関空燃比の目標値(目標空燃比)を第二空燃比に設定する。ここでいう第二空燃比は、前述の図3の説明で述べたように、理論空燃比より高い空燃比である。三元触媒の温度Tcatが高温側温度域にあるときに機関空燃比が理論空燃比より高い第二空燃比に設定されると、第一触媒ケーシング5へ流入する排気の空燃比が理論空燃比より高くなる。その結果、前述の図2の説明で述べたように、第一触媒ケーシング5から流出する排気のNO濃度は、排気の空燃比が理論空燃比以下である場合より小さくなる。
なお、S104乃至S106の処理で開始されたNO抑制処理は、本処理ルーチンを繰り返し実行する過程において、三元触媒の温度が活性完了温度T2以上に上昇したとき(図4中のS102の処理で否定判定されたとき)に終了される。
このようにECU7がS102乃至S106の処理を実行することにより、本発明に係わる制御手段が実現される。その結果、三元触媒の温度が活性開始温度以上且つ活性完了温度未満の暖機温度範囲に属するときに、該三元触媒で発生するNOの量を可能な限り少なく抑えることができる。それに伴い、三元触媒の温度が活性開始温度以上且つ活性完了温度未満の暖機温度範囲に属するときに、第一触媒ケーシング5から流出する排気のNO濃度も可能な限り小さくすることができる。
なお、本実施例では、三元触媒の温度が活性開始温度以上且つ活性完了温度未満の暖機温度範囲に属するときに、その暖機温度範囲の全域においてNO抑制処理を実行する例
について述べたが、暖機温度範囲の一部の温度範囲のみでNO抑制処理が実行されてもよい。たとえば、暖機温度範囲の一部の温度範囲ではNO抑制処理が実行され、残りの温度範囲では三元触媒の暖機促進や内燃機関1の燃焼安定性の向上等を図るための処理が実行されてもよい。その場合、三元触媒の暖機促進や内燃機関1の燃焼安定性の向上等を図りつつ、暖機温度範囲の少なくとも一部の温度範囲において第1触媒ケーシング5から流出する排気のNO濃度を小さくすることができる。
1 内燃機関
2 燃料噴射弁
3 点火プラグ
4 排気管
5 第一触媒ケーシング
6 第二触媒ケーシング
7 ECU
8 空燃比センサ
9 排気温度センサ

Claims (2)

  1. 三元触媒を含む排気浄化装置が排気通路に配置された内燃機関の制御装置であって、
    前記三元触媒の温度を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された温度が前記三元触媒の浄化性能が活性し始める温度である活性開始温度以上、且つ該三元触媒の浄化性能が所望の浄化性能以上になる温度である活性完了温度未満の温度範囲に属するときに、前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記三元触媒は、前記温度範囲のうち、前記活性開始温度より高く且つ前記活性完了温度より低い所定温度未満の低温側温度域では前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が理論空燃比より高い場合に比して理論空燃比以下の場合に前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度が小さくなり、前記所定温度以上且つ前記活性完了温度未満の高温側温度域では前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が理論空燃比以下である場合に比して理論空燃比より高い場合に前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度が小さくなる特性を有し、
    前記制御手段は、前記取得手段により取得された温度が前記低温側温度域に属するときは前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比を理論空燃比以下の第一空燃比に制御し、前記取得手段により取得された温度が前記高温側温度域に属するときは前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比を理論空燃比より高い第二空燃比に制御する内燃機関の制御装置。
  2. 前記所定温度は、前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が前記第一空燃比であるときに前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度と、前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比が前記第二空燃比であるときに前記排気浄化装置から流出する排気のNO濃度とが同等になる温度であり、
    前記制御手段は、前記取得手段により取得された温度が前記活性開始温度以上、且つ前記活性完了温度未満の温度範囲に属する場合において、前記取得手段により取得された温度が前記所定温度と等しい温度である基準温度より低ければ、前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比を前記第一空燃比に制御し、前記取得手段により取得された温度が前記基準温度以上であれば、前記排気浄化装置へ流入する排気の空燃比を前記第二空燃比に制御する請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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