JP2016029418A - レンズ鏡筒 - Google Patents

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悠 安田
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悠 安田
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Abstract

【課題】光軸ずれおよび倒れを調整する際に、レンズ保持枠に発生する応力を少なくすることを実現したレンズ鏡筒を提供する。また、光軸ずれおよび倒れを調整するための調整部材の個数を少なくすることを実現したレンズ鏡筒を提供すること。
【解決手段】光学部材を保持するレンズ保持枠と、固定部材と、レンズ保持枠を位置調整可能に支持する第1の調整部材と、レンズ保持枠を位置調整可能に支持する第2の調整部材と、で構成され、第1調整部材は球面部を有し、第1調整部材を該球面部の中心点を通り光軸と直交する調整軸回りに回転させることで、レンズ保持枠を調整軸の直進方向に移動可能にして、第2調整部材は、レンズ保持枠を該球面部の中心点を通り光軸と平行な鏡筒回転軸回りに回転移動可能にすることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の光学素子を備えたレンズ鏡筒に関するものであり、製造誤差によって生じる各光学素子の光軸ずれおよび倒れを修正することの可能なレンズ鏡筒に関するものである。
従来、一眼レフカメラ用の交換レンズ等の光学機器に用いられているズームレンズをはじめとするレンズにおいては、近年の画質向上のニーズに伴い、レンズを構成する各レンズ群の保持精度を向上させる必要がある。その為に製造誤差によって生じる各レンズ群の光軸ずれおよび倒れを修正するための調整構造を有する光学機器が特許文献1などで提案されている。
特開2007−219405号公報
しかしながら、従来のレンズ鏡筒では、光軸ずれおよび倒れを調整する際に、摩擦によりレンズ保持枠の内部に応力が発生してしまうことがあった。レンズ枠の合成が不十分なときは、この応力がレンズ保持枠を歪め、レンズ位置は不安定になる。このため光学性能の向上を阻害するという問題があった。
また、特許文献1に係る従来のレンズ鏡筒では、光軸ずれを調整するための調整部材と、倒れを調整するための調整部材を、それぞれ3つずつ必要とする構成としていた。このためレンズ鏡筒の小型化や省部品化が難しくなるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、光軸ずれおよび倒れを調整する際に、レンズ保持枠に発生する応力を少なくすることを実現したレンズ鏡筒を提供することである。また本発明の他の目的は、光軸ずれおよび倒れを調整するための調整部材の個数を少なくすることを実現したレンズ鏡筒を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るレンズ鏡筒の構成は、
光学部材を保持するレンズ保持枠、固定部材、
レンズ保持枠を位置調整可能に支持する第1の調整部材、
レンズ保持枠を位置調整可能に支持する第2の調整部材、
で構成され、
第1調整部材は球面部を有し、第1調整部材を概球面部の中心点を通り光軸と概略直交する調整軸回りに回転させることで、レンズ保持枠を調整軸の直進方向に移動可能にして、
第2調整部材は、レンズ保持枠を概球面部の中心点を通り光軸と概略平行な鏡筒回転軸回りに回転移動可能にすることを特徴とする。
本発明によれば、光軸ずれおよび倒れを調整する際に、レンズ保持枠に発生する応力を少なくすることを実現したレンズ鏡筒を提供することができる。また、光軸ずれおよび倒れを調整するための調整部材の個数を少なくすることを実現したレンズ鏡筒を提供することできる。
従来のレンズ鏡筒の光軸ずれの調整を説明するための図である。 第1の実施例のレンズ鏡筒の分解斜視図である。 第1の実施例の組立後のレンズ鏡筒の正面図である。 第2の実施例のレンズ鏡筒の分解斜視図である。 第2の実施例の組立後のレンズ鏡筒の断面図である。 第2の実施例の固定筒の外側展開図である。 第3の実施例のレンズ鏡筒の分解斜視図である。 第3の実施例の組立後のレンズ鏡筒の正面図である。
[実施例1]
(従来の問題点の詳細)
以下、本発明の実施の形態にかかるレンズ鏡筒の調整機構を、図を参照して説明する。まず、図1を用いて、従来のレンズ鏡筒の光軸ずれを調整について説明する。図1は、従来のレンズ鏡筒の光軸ずれの調整を説明するための図である。図1において、11は固定筒、12は調整レンズ、13はレンズ保持枠、14は第1の調整部材、15は第2の調整部材である。
レンズ保持枠13は調整レンズ12を保持し、図示しない手段によって固定筒に対して光軸と直交する平面内を移動可能に支持されている。また、第1の調整部材14は、レンズ保持枠12に回転可能に取り付けられている。また、その回転軸から偏芯した中心軸を持つ偏芯円柱部141を有している。固定筒11には、光軸方向に延びる長穴があり、矢印図Aにあるように、その長穴が偏芯円柱部141を保持している。
第1の調整部材14を図中矢印(1)方向に回転させることで、第1の調整部材14を長穴と直交する方向に移動させることができる。以降、これを偏芯ころの作用と呼ぶ。これにより、レンズ保持枠および調整レンズを平行移動させることができる。第2の調整部材15も第1の調整部材14と同様の機能を持ち、第1の調整部材の調整方向と異なる方向にレンズ保持枠および調整レンズを平行移動させることができる。この2つの調整の合成により、調整レンズ12の光軸を所定の位置に移動することができる。
次に、この調整作業によって、レンズ保持枠や固定筒に歪みが発生することについて説明する。第1の調整部材14を回転させることで、レンズ保持枠を図中矢印(2)方向へ移動させ、調整レンズ12を矢印(3)の方向へ移動させる場合を考える。この操作により、レンズ保持枠14の他の支持部は、それぞれ矢印(4)および矢印(5)の方向へ移動することで、レンズ保持枠は安定位置へと向かう。
このとき、それぞれの保持部が進む方向((4)および(5))は力の発生する方向((2))とは平行ではない。そのため、それぞれの保持部では壁面から摩擦力を受ける。この摩擦力が大きく、さらにレンズ保持枠13の強度が十分大きくない場合は、レンズ保持枠13が歪み、本来の安定点ではないところでレンズ保持枠は止まってしまう恐れがある。この歪みは内部応力としてレンズ保持枠内に残り、レンズ鏡筒が衝撃や振動を受けた時などに、レンズ位置を変えてしまう可能性がある。
次に、本発明で提案する第1の実施例について、図2ないし図3を参照して説明する。図2は、第1の実施例のレンズ鏡筒100の部品構成を示す分解斜視図である。図3は、組立後のレンズ鏡筒を光軸方向から見た正面図である。レンズ鏡筒100は、固定筒101、調整レンズ102、レンズ保持枠103、第1の調整機構104、第2の調整機構105、そのほかのレンズ群106で構成されている。
固定筒101は、概略円筒状であり、図示しないレンズ鏡筒本体に固定される。固定筒は請求項で言うところの固定部材に相当する。固定筒101は第1の保持部1011、第2の保持部1012を有する。第1の保持部1011は光軸と平行な中心軸をもつ概略円筒形状であり、内周部に第1の調整部材104を保持することができる。第2の保持部1012は、円筒部側面に設けられた光軸方向に延びる長穴であり、第2の調整部材105を保持することができる。また固定筒101は3か所の保持枠受け面1013を持つ。
レンズ保持枠103は、中央に調整レンズ102を保持する。また、雌ねじ部1031に第1の調整部材14を取り付けることができる。穴部1032に第2の調整部材を取り付けることができる。
レンズ保持枠103は、取り付け穴1033にて3個の段付きビスによりレンズ保持枠に取り付けられる。それぞれの段付きビスとレンズ保持枠の間にばね座金を挟むことによって、常に保持枠受け面1013に接触するように付勢される。取り付け穴1033の直径は段付きビスの径に比べて十分大きいため、レンズ保持枠103は保持枠受け面と接触しながら、光軸と直交する平面内を移動可能に支持される。
第1の調整部材104は、球面部1041および雄ねじ部1042を有する。球面部1041の中心点は、雄ねじ部1042の中心軸上にある。球面部1041の直径は、第1の保持部1011の内径とほぼ等しい。端部に雄ねじ部1042を回転させるための工具穴を持つ。雄ねじ部1042は、雌ねじ部1031に螺合する。
第2の調整部材105は、前述の従来のレンズ鏡筒で用いた調整部材と同じ形状である。すなわち、光軸直交方向に延びる中心軸を持つ固定側円筒部と、固定側円筒部から偏芯した軸を中心とする調整側円筒部を組み合わせた形状である。調整側円筒部は、穴部1031の内径とほぼ等しく、ビスなどを用いてレンズ保持枠103に回転可能に取り付けられる。固定側円筒部の直径は、固定筒の第2の保持部1012の幅にほぼ等しく、第2の保持部1012に保持される。
そのほかのレンズ群106は、調整レンズ102とともに光学系を構成する。そのほかのレンズ群106は、固定筒101に対して固定され、調整レンズ102との光軸ずれがなくなったときに最も高い光学性能を示す。
次に、調整レンズ102の光軸ずれの調整について説明する。なお本実施例では、調整レンズ102は光軸ずれ方向の調整のみが必要であり、倒れ方向の調整の必要がないことを想定している。
第1の調整部材のねじ部の中心軸を第1の調整軸、第2の調整手段の固定側円筒部の中心軸を第2の調整軸とする。
まず、第1の調整軸周りに第1の調整部材を回転させた時を考える。第1の調整部材の球面部中心は第1の調整軸上にあるため、この操作によって第1の調整部材と固定筒との位置関係は変わらず、球面部は固定部に軸支に影響はない。
一方、この操作でレンズ保持枠に螺合したねじ部の作用により、レンズ102の中心と球面部の中心との距離は変化する(図3中の矢印(1))。したがってこの操作により、レンズ102の中心を固定筒に対して第1の調整軸方向に直進移動することができる(図3中の矢印(2))。
次に第2の調整軸周りに第2の調整部材を回転させた時を考える。レンズ保持枠は偏芯ころの作用により、第2の保持部の長穴と直交する方向(図3中矢印(3))に移動する。レンズ保持枠は第1の調整手段の球面部によって、固定筒に軸支されているため、レンズ保持枠は球面部の中心Oを回転中心とした円弧状の軌道をとる(図3中の矢印(4))。
この2つの操作を合成することで、調整レンズ102の他のレンズ群106に対する光軸のずれを調整することができる。すなわち、第1の調整軸まわりの調整により、調整レンズを第1の調整軸方向に移動させることができる。第2の調整軸周りの調整により、調整レンズ102を、第1の調整部材の球面部の中心点を通り光軸と平行な回転軸周り(この軸が請求項でいうところの鏡筒回転軸である)に円弧上に調整することができる。この2つの動きを合成することで、調整レンズ102を平面内において移動させることができる。このときの移動可能領域は、大きな扇形から小さな扇形を引いた形状をしている。
本発明では、レンズの調整作業を、光軸直交方向に延びる第1の調整軸および第2の調整軸を操作することで行なうことができる。すなわち、固定筒の外周側面側から調整部材を操作することができる。これにより、実使用状態で調整作業を行なうときに、調整するための冶具や作業者の手などが画像に写り込みにくく、作業性の良い調整が可能となる。第1の調整部材の球面部が、第1の調整軸と鏡筒回転軸の交点を中心点となっているため、上記のことが可能となっている。
(効果)
次に本発明の効果について述べる。本発明の実施例によれば、光軸ずれの調整を行なったときに、レンズ保持枠や固定筒に発生する歪みの発生を小さくすることができる。これについて説明する。
本発明において、第1の調整部材を回転させた時の移動方向(図3中の矢印(1))は、第2の調整部材の保持部において摩擦の少ない方向にあたる。また、第2の調整部材を回転させた時は、第1の調整部材の保持部は回転軸となる。接触部に適切な潤滑対策を施すことにより、ここに生じる摩擦を十分小さくすることができる。
このように本発明は、それぞれの調整作業によって他の保持部で生じる摩擦が小さくなる。このため、調整時にレンズ保持枠や固定筒に発生する歪みを小さくできる。
さらに本発明では、2つの調整部材によって、レンズ1021の光軸ずれを調整することができる。このため、レンズ鏡筒の小型化や省部品化を実現することができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。たとえば第1の調整部材の雄ねじ部は、球面部の中心点を通る中心軸を持つらせん状の面により構成されるカムを用いても同様の効果が実現できる。また、第1の調整部材の球面部は、全周ある必要はなく、第1の保持部に安定して軸支できる範囲であれば、球面の一部で良い。また、第2の調整部材は、円柱部のエッジを面取りすることで球面に近付けることで、レンズ保持枠が回転した後でも安定した嵌合状態を保つようにしても良い。
[実施例2]
次に、本発明で提案する第2の実施例について、図4ないし図6を参照して説明する。なお、上記実施例と同様の部分は、同じ番号を付すことによって説明を省略する。図4は、第2の実施例のレンズ鏡筒200の部品構成を示す分解斜視図である。図5は、組立後のレンズ鏡筒の光軸と垂直な面での断面図である。
レンズ鏡筒200は、固定筒201、調整レンズ202、レンズ保持枠203、第1の調整部材104、第2の調整部材105、第3の調整部材206、第4の調整部材207、球面固定部材208で構成されている。
固定筒201は、光軸を中心軸とする概略円筒形状であり、図示しない他のレンズ群を保持するレンズ鏡筒本体に固定される。固定筒201は、側面に第1の保持部2011、第2の保持部2012、第3の保持部2013、第4の保持部2014を有する。図6は固定筒201の外側展開図であり、第1の保持部〜第4の保持部の形状および位置関係を示す。
第1の保持部2011は円状の穴であり、外周側の淵が面取りされ、円錐面となっている。この円錐部と球面固定部材208で挟み込むことにより、第1の調整部材の球面部を固定することができる。第2の保持部2012は第1の保持部2011の反対側に設けられ、光軸方向に延びる長穴形状であり、第2の調整部材を保持することができる。
第3の保持部2013および第4の保持部2014は、第1の保持部2011とともに3分する位相に設けられ、光軸と直交する方向に延びる長穴形状である。第3の保持部は第3の調整部材を保持し、第4の保持部は第4の調整部材を保持することができる。
図6に示すように、第1〜第4の保持部は光軸と直交する同一平面上に配置している。これにより、固定筒201およびレンズ保持枠203の光軸方向の薄型化を実現できる。レンズ保持枠203は、中央に調整レンズ202を保持する。また、雌ねじ部2031に第1の調整部材104を取り付けることができる。また、第2の保持部材205、第3の調整部材205、第4の調整部材206をそれぞれ回転可能に取り付けることができる。
第1の調整部材104および第2の調整部材105は、第1の実施例と同じなので説明を略す。第3の調整部材206は、第2の調整部材105と同様の形状である。すなわち、光軸直交方向に延びる中心軸を持つ固定側円筒部と、固定側円筒部から偏芯した軸を中心とする調整側円筒部を組み合わせた形状である。調整側円筒部は、ビスなどを用いてレンズ保持枠203に回転可能に取り付けられ、第3の調整部材の回転軸となる。固定側円筒部の直径は、固定筒の第3の保持部2013の幅にほぼ等しく、第3の保持部に保持される。
第4の調整部材207は、第2の調整部材105と同様の形状である。すなわち、光軸直交方向に延びる中心軸を持つ固定側円筒部と、固定側円筒部から偏芯した軸を中心とする調整側円筒部を組み合わせた形状である。調整側円筒部は、ビスなどを用いてレンズ保持枠203に回転可能に取り付けられ、第4の調整部材の回転軸となる。固定側円筒部の直径は、固定筒の第4の保持部2014の幅にほぼ等しく、第4の保持部に保持される。
球面固定部材208は、ビスなどの図示しない手段で固定筒104に固定される。第1の調整部材104の球面部と接する円錐面を持ち、第1の保持部2011とともに第1の調整部材104を挟み込むことで、第1の調整部材を中心点周りに回転可能に支持する。
次に、調整レンズ202の調整方法について説明する。本実施例では、調整レンズ202を図示しない他のレンズ群に対して、光軸ずれ方向および倒れ方向の双方を調整することを想定している。
光軸ずれ方向の調整は、第1の実施例と同様である。すなわち、第1の調整部材を回転させることで、ねじの作用により第1の調整軸方向(図5の上下方向)にレンズ保持枠を移動させることができる。この調整の移動方向は、他の保持部において摩擦の少ない方向にあたるため、レンズ保持枠や固定筒の歪みの発生を抑えることができる。
第2の調整部材を回転させることで、偏芯ころの作用により第2の調整部材を第2の保持部に対して長穴と直交方向に移動させることができる。第2の調整部材の長穴は光軸と平行方向なので、第2の調整部材は光軸と直交方向(図5の左右方向)に移動する。この結果、レンズ保持枠は第1の調整部材の球面部の中心点(点Oとする)を通り、光軸と平行な回転軸を中心とした回転運動をする。この調整の移動方向は、他の保持部において摩擦の少ない方向にあたるため、レンズ保持枠や固定筒の歪みの発生を抑えることができる。
第1の調整部材および第2の調整部材の調整を合成することにより、調整レンズの光軸ずれを任意の位置に調整することができる。
次に倒れ方向の調整について説明する。第3の調整部材を回転させると、偏芯ころの作用により第3の調整部材を第3の保持部に対して、長穴と直交方向に移動させることができる。第3の保持部の長穴は光軸と直交方向なので、第3の調整部材は光軸方向(図5の紙面と直交方向)に移動する。この結果、レンズ保持枠は点Oと第4の調整部材を通る回転軸(図5の軸A)を中心とした回転運動をする。この調整の移動方向は、他の保持部において摩擦の少ない方向にあたるため、レンズ保持枠や固定筒の歪みの発生を抑えることができる。
第4の調整部材を回転させると、偏芯ころの作用により第4の調整部材を第4の保持部に対して、長穴と直交方向に移動させることができる。第4の保持部の長穴は光軸と直交方向なので、第4の調整部材は光軸方向(図5の紙面と直交方向)に移動する。この結果、レンズ保持枠は点Oと第3の調整部材を通る回転軸(図5の軸B)を中心とした回転運動をする。この調整の移動方向は、他の保持部において摩擦の少ない方向にあたるため、レンズ保持枠や固定筒の歪みの発生を抑えることができる。第3の調整部材および第4の調整部材の調整を合成することにより、調整レンズの倒れ方向を任意の位置に調整することができる。
本実施例の効果について説明する。本実施例では、実施例1で説明した効果に加え、以下のような効果がある。従来のレンズ鏡筒で光軸ずれおよび倒れ調整を行う際は、合計6本の調整部材を用いていた。しかし本実施例では、レンズ保持枠を支持する調整部材の数を4つにして省部品化を達成している。これにより、レンズ鏡筒の小型化や省コスト化につなげることができる。
[実施例3]
次に、本発明で提案する第3の実施例について、図7および図8を参照して説明する。なお、上記実施例と同様の部分は、同じ番号を付すことによって説明を省略する。図7は、第3の実施例のレンズ鏡筒300の部品構成を示す分解斜視図である。図8は、組立後のレンズ鏡筒の光軸と垂直な面からの正面図である。
レンズ鏡筒300は、固定筒301、調整レンズ302、レンズ保持枠303、第1の調整部材304、第2の調整部材105、第3の調整部材206、第4の調整部材207、球面固定部材308で構成されている。
固定筒301は、光軸を中心軸とする概略円筒形状であり、図示しない他のレンズ群を保持するレンズ鏡筒本体に固定される。固定筒301は、側面に第1の保持部3011、第2の保持部3012、第3の保持部3013、第4の保持部3014を有する。第1の保持部3011は雌ねじ形状であり、第1の調整部材304を螺合することができる。第2の保持部3012、第3の保持部3013および第4の保持部3014は、第2の実施例における第2の保持部、第3の保持部、第4の保持部と同様である。
レンズ保持枠303は、中央に調整レンズ302を保持する。また、球面固定部材308とともに、球面受け部3031にて第1の調整部材304を挟み込むことができる。第1の調整部材304は、上述の実施例と同様、ねじ部および球面部を有しており、球面部の中心点はねじ部の中心軸上にある。ねじ部は固定筒の第1の保持部3011に螺合し、球面部はレンズ保持枠303に回転可能に支持される。端部に工具穴を有することで、ねじ部の中心軸周りに回転することができる。
球面固定部材308は、ビスなどの図示しない手段でレンズ保持枠303に固定される。第1の調整部材304の球面部と接する円錐面を持ち、球面受け部3031とともに第1の調整部材304を挟み込むことで、第1の調整部材を中心点周りに回転可能に支持する。
上記実施例1ないし2では、球面部を固定筒に軸支させていた。しかし本実施例のように、球面部を鏡筒側に軸支させ、ねじ部を固定筒側に螺合させても、前記実施例と同様の効果が実現できる。第1の調整部材304を回転させることで、ねじの作用により第1の調整部材およびレンズ保持枠、調整レンズを第1の調整軸方向(図8の上下方向)に移動させることができる。
第2の調整部材を回転させることで、レンズ保持枠を第1の調整部材の球面部の中心点(点Oとする)を通り、光軸と平行な回転軸を中心とした回転運動をさせることができる。第1の調整部材および第2の調整部材の調整を合成することにより、調整レンズの光軸ずれを任意の位置に調整することができる。
第3の調整部材を回転させると、偏芯ころの作用により第3の調整部材を第3の保持部に対して、長穴と直交方向に移動させることができる。第3の保持部の長穴は光軸と直交方向なので、第3の調整部材は光軸方向(図8の紙面と直交方向)に移動する。この結果、レンズ保持枠は点Oと第4の調整部材を通る回転軸(図8の軸A)を中心とした回転運動をする。
第4の調整部材を回転させると、偏芯ころの作用により第4の調整部材を第4の保持部に対して、長穴と直交方向に移動させることができる。第4の保持部の長穴は光軸と直交方向なので、第4の調整部材は光軸方向(図8の紙面と直交方向)に移動する。この結果、レンズ保持枠は点Oと第3の調整部材を通る回転軸(図8の軸B)を中心とした回転運動をする。
第3の調整部材および第4の調整部材の調整を合成することにより、調整レンズの倒れ方向を任意の位置に調整することができる。前述の第2の実施例では、第2の調整部材の操作によるレンズ保持枠の回転軸(点O)が、第1の調整部材の調整位置によらず、常に不動であった。
一方、本実施例では、第1の調整部材を回転させることにより、第2の調整部材の操作によるレンズ保持枠の回転軸(点O)が移動する、という違いがある。どちらの方法であっても、調整レンズの光軸ずれおよび倒れを調整することが可能であり、同様の効果が実現できる。
101 固定筒(固定部材)、102 調整レンズ(光学部材)、
103 レンズ保持枠、104 第1の調整部材、105 第2の調整部材

Claims (7)

  1. 光学部材を保持するレンズ保持枠と、
    固定部材と、
    レンズ保持枠を位置調整可能に支持する第1の調整部材と、
    レンズ保持枠を位置調整可能に支持する第2の調整部材と、
    で構成され、
    第1調整部材は球面部を有し、第1調整部材を該球面部の中心点を通り光軸と直交する調整軸回りに回転させることで、レンズ保持枠を調整軸の直進方向に移動可能にして、
    第2調整部材は、レンズ保持枠を該球面部の中心点を通り光軸と平行な鏡筒回転軸回りに回転移動可能にすることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記第1調整部材は、前記調整軸を中心軸とした螺旋面を持つねじ部を有することを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記球面部は固定部材に回転支持され、前記ねじ部はレンズ保持枠に螺合されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記球面部はレンズ保持枠に回転支持され、前記ねじ部は固定部材に螺合されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  5. レンズ保持枠は第1の調整部材および第2の調整手段以外の手段によって、固定部材に平面支持されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のレンズ鏡筒。
  6. さらに、レンズ保持枠を位置調整可能に支持する第3調整部材と、レンズ保持枠を位置調整可能に支持する第4調整部材と、を有し、第3調整部材はレンズ保持枠を前記球面部の中心点および第4調整部材を通る軸回りに回転移動させることができ、第4調整部材はレンズ保持枠を前記球面部の中心点および第3調整部材を通る軸回りに回転移動させることができることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のレンズ鏡筒。
  7. 第1〜第4調整手段は同一平面状に配置されることを特徴とする請求項6に記載のレンズ鏡筒。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017167466A (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 コニカミノルタ株式会社 レンズ鏡筒

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JP2017167466A (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 コニカミノルタ株式会社 レンズ鏡筒

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