JP2016022732A - 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法 - Google Patents

光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】濃度補正処理に要する時間を増大させることなく、主走査方向の位置に応じた濃度のバラつきを補正すること。【解決手段】画像の濃度を補正するための補正用パターンとして、異なる複数の色が副走査方向において同一の位置であって主走査方向に異なる位置に並列して配置されたパターンが描画されるようにLEDA130を発光制御し、副走査方向において同一の位置であって主走査方向に異なる位置に配置され、同一の濃度が意図されて形成された複数の画像である主走査濃度オフセット算出用パッチ601、602が夫々センサによって検知された検知信号に基づき、主走査方向の位置の違いに応じた濃度の差異を示す主走査濃度オフセット値を算出し、主走査濃度オフセット値に基づいて主走査方向の位置に応じた補正値を算出することを特徴とする。【選択図】図11

Description

光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法に関し、特に、画像の描画位置補正のために描画されるパターンの構成に関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機として構成されることが多い。
このような画像処理装置のうち、電子化された書類の出力に用いられる画像形成装置においては、電子写真方式の画像形成装置が広く用いられている。電子写真方式の画像形成装置においては、感光体を露光することにより静電潜像を形成し、トナー等の顕色剤を用いてその静電潜像を現像してトナー画像を形成し、そのトナー画像を用紙に転写することによって紙出力を行う。
このような電子写真方式の画像形成装置においては、用紙等の記録媒体に転写される画像が意図した通りの濃度になるように、濃度補正処理が行われる。濃度補正処理の具体的な方法としては、出力するべき画像を濃度のずれに応じて調整することにより最終的に好適な濃度の画像が形成されるようにする画像処理による方法がある。
この画像処理による方法の場合、所定濃度の画像のパッチによって構成されたパターンを描画し、それを読み取った読取結果と、夫々のパッチの想定値との差分に基づいて補正値が算出される。
上述したパッチの読取結果に基づく補正では、例えば用紙のページ内の位置に応じた濃度のバラつきを補正することが出来ない。これに対して、帯状のパターンを描画し、その帯状のパターンの位置に応じた読取結果に応じて補正値を算出することにより副走査方向の濃度のバラつきを補正する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された方法では、副走査方向の濃度のバラつきを補正することは可能であるが、主走査方向の濃度のバラつきを補正することは不可能である。特に、上述したパッチの読取結果に基づく補正の場合、濃度補正処理に要する時間を短縮するため、異なる色のパッチを主走査方向に並列して形成することが行われる。従って、主走査方向の位置に応じた濃度のバラつきを補正することが困難である。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、濃度補正処理に要する時間を増大させることなく、主走査方向の位置に応じた濃度のバラつきを補正することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、感光体を露光する光源を制御して異なる複数の色に対応した複数の感光体上に夫々静電潜像を形成させる光書き込み制御装置であって、画像形成出力するべき画像を構成する画素の情報に基づいて前記光源を発光制御し、前記感光体を露光させる発光制御部と、前記感光体上に形成された静電潜像が現像された画像が転写されて搬送される搬送経路において前記画像を検知するセンサの検知信号を取得する検知信号取得部と、前記感光体上に形成された静電潜像が現像された顕色剤画像の濃度を補正するための補正用パターンが前記センサによって検知された検知信号に基づき、前記濃度を補正するための補正値を算出する補正値算出部とを含み、前記発光制御部は、前記濃度を補正するための補正用パターンとして、異なる複数の色が副走査方向において同一の位置であって主走査方向に異なる位置に並列して配置されたパターンが描画されるように前記光源を発光制御し、前記補正値算出部は、副走査方向において同一の位置であって主走査方向に異なる位置に配置され、同一の濃度が意図されて形成された複数の画像である主走査濃度オフセット算出用画像が夫々前記センサによって検知された検知信号に基づき、主走査方向の位置の違いに応じた濃度の差異を示す主走査濃度オフセット値を算出し、前記補正用パターンが前記センサによって検知された検知信号及び前記主走査濃度オフセット値に基づいて主走査方向の位置に応じた補正値を算出することを特徴とする。
本発明によれば、濃度補正処理に要する時間を増大させることなく、主走査方向の位置に応じた濃度のバラつきを補正することが可能となる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るプリントエンジンの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る光書き込み装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る光書き込み装置の詳細な構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るパターン検知センサの構成を示す側断面図である。 本発明の実施形態に係る光書き込み制御部及びLEDAの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る位置ずれ補正用パターンの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る濃度補正用パターンの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る補正値算出部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る濃度補正動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る主走査濃度オフセット算出用パッチを含む強制トナー排出画像の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る補正値算出動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るLED発光エネルギーとトナー付着量との関係を示す図である。 本発明の実施形態に係るLED発光エネルギーとトナー付着量との関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る主走査方向の位置に応じたLED発光エネルギーの設定態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る主走査方向の位置に応じたトナー付着量の態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る主走査濃度オフセット算出用パッチを含む強制トナー排出画像の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る濃度補正用パターンの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る主走査方向の位置に応じたLED発光エネルギーの設定態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る主走査方向の位置に応じたトナー付着量の態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る主走査濃度オフセット算出用パッチを含む強制トナー排出画像の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る補正値算出部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る濃度補正動作を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、複合機(MFP:Multi Function Peripheral)としての画像形成装置を例として説明する。本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真方式による画像形成装置であり、転写によって形成される画像の濃度を補正するための濃度補正動作において主走査方向の濃度のバラつきの補正を可能とすることに特徴を有する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成に加えて、画像形成を実行するエンジンを有する。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、エンジン13、HDD(Hard Disk Drive)14及びI/F15がバス18を介して接続されている。また、I/F15にはLCD(Liquid Crystal Display)16及び操作部17が接続されている。
CPU10は演算手段であり、画像形成装置1全体の動作を制御する。RAM11は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM12は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。エンジン13は、画像形成装置1において実際に画像形成を実行する機構である。
HDD14は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F15は、バス18と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD16は、ユーザが画像形成装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部17は、キーボードやマウス等、ユーザが画像形成装置1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
このようなハードウェア構成において、ROM12に格納されたプログラムや、HDD14若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体からRAM11に読み出されたプログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ20、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)110、スキャナユニット22、排紙トレイ23、ディスプレイパネル24、給紙テーブル25、プリントエンジン26、排紙トレイ27及びネットワークI/F28を有する。
また、コントローラ20は、主制御部30、エンジン制御部31、入出力制御部32、画像処理部33及び操作表示制御部34を有する。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、スキャナユニット22、プリントエンジン26を有する複合機として構成されている。尚、図2においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙の流れを破線の矢印で示している。
ディスプレイパネル24は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作し若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ネットワークI/F28は、画像形成装置1がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
コントローラ20は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、所定のプログラムに従ったCPU10の演算によって構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ20が構成される。コントローラ20は、画像形成装置1全体を制御する制御部として機能する。
主制御部30は、コントローラ20に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ20の各部に命令を与える。エンジン制御部31は、プリントエンジン26やスキャナユニット22等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。入出力制御部32は、ネットワークI/F28を介して入力される信号や命令を主制御部30に入力する。また、主制御部30は、入出力制御部32を制御し、ネットワークI/F28を介して他の機器にアクセスする。
画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、入力された印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン26が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。また、印刷ジョブに含まれる印刷情報とは、PC等の情報処理装置にインストールされたプリンタドライバによって画像形成装置1が認識可能な形式に変換された画像情報である。操作表示制御部34は、ディスプレイパネル24に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル24を介して入力された情報を主制御部30に通知する。
画像形成装置1がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部32がネットワークI/F28を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部32は、受信した印刷ジョブを主制御部30に転送する。主制御部30は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部33を制御して、印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成させる。
画像処理部33によって描画情報が生成されると、エンジン制御部31は、生成された描画情報に基づいてプリントエンジン26を制御し、給紙テーブル25から搬送される用紙に対して画像形成を実行する。即ち、プリントエンジン26が画像形成部として機能する。プリントエンジン26によって画像形成が施された文書は排紙トレイ27に排紙される。
画像形成装置1がスキャナとして動作する場合は、ユーザによるディスプレイパネル24の操作若しくはネットワークI/F28を介して外部のPC等から入力されるスキャン実行指示に応じて、操作表示制御部34若しくは入出力制御部32が主制御部30にスキャン実行信号を転送する。主制御部30は、受信したスキャン実行信号に基づき、エンジン制御部31を制御する。
エンジン制御部31は、ADF21を駆動し、ADF21にセットされた撮像対象原稿をスキャナユニット22に搬送する。また、エンジン制御部31は、スキャナユニット22を駆動し、ADF21から搬送される原稿を撮像する。また、ADF21に原稿がセットされておらず、スキャナユニット22に直接原稿がセットされた場合、スキャナユニット22は、エンジン制御部31の制御に従い、セットされた原稿を撮像する。即ち、スキャナユニット22が撮像部として動作する。
撮像動作においては、スキャナユニット22に含まれるCCD等の撮像素子が原稿を光学的に走査し、光学情報に基づいて生成された撮像情報が生成される。エンジン制御部31は、スキャナユニット22が生成した撮像情報を画像処理部33に転送する。画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、エンジン制御部31から受信した撮像情報に基づき画像情報を生成する。画像処理部33が生成した画像情報はHDD14等の画像形成装置1に装着された記憶媒体に保存される。即ち、スキャナユニット22、エンジン制御部31及び画像処理部33が連動して、原稿読み取り部として機能する。
画像処理部33によって生成された画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD14等に格納され若しくは入出力制御部32及びネットワークI/F28を介して外部の装置に送信される。即ち、ADF21及びエンジン制御部31が画像入力部として機能する。
また、画像形成装置1が複写機として動作する場合は、エンジン制御部31がスキャナユニット22から受信した撮像情報若しくは画像処理部33が生成した画像情報に基づき、画像処理部33が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部31がプリントエンジン26を駆動する。
次に、本実施形態に係るプリントエンジン26の構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、本実施形態に係るプリントエンジン26は、無端状移動手段である搬送ベルト105に沿って各色の画像形成部106が並べられた構成を備えるものであり、所謂タンデムタイプといわれるものである。すなわち、給紙トレイ101から給紙ローラ102により分離給紙される用紙(記録媒体の一例)104に転写するための中間転写画像が形成される中間転写ベルトである搬送ベルト105に沿って、この搬送ベルト105の搬送方向の上流側から順に、複数の画像形成部(電子写真プロセス部)106Y、106M、106C、106K(以降、総じて画像形成部106とする)が配列されている。
また、給紙トレイ101から給紙された用紙104は、レジストローラ103によって一度止められ、画像形成部106における画像形成のタイミングに応じて搬送ベルト105からの画像の転写位置に送り出される。
複数の画像形成部106Y、106M、106C、106Kは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部106Kはブラックの画像を、画像形成部106Mはマゼンタの画像を、画像形成部106Cはシアンの画像を、画像形成部106Yはイエローの画像をそれぞれ形成する。尚、以下の説明においては、画像形成部106Yについて具体的に説明するが、他の画像形成部106M、106C、106Kは画像形成部106Yと同様であるので、その画像形成部106M、106C、106Kの各構成要素については、画像形成部106Yの各構成要素に付したYに替えて、M、C、Kによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
搬送ベルト105は、回転駆動される駆動ローラ107と従動ローラ108とに架け渡されたエンドレスのベルト、即ち無端状ベルトである。この駆動ローラ107は、不図示の駆動モータにより回転駆動させられ、この駆動モータと、駆動ローラ107と、従動ローラ108とが、無端状移動手段である搬送ベルト105を移動させる駆動手段として機能する。
画像形成に際しては、回転駆動される搬送ベルト105に対して、最初の画像形成部106Yが、ブラックのトナー画像を転写する。画像形成部106Yは、感光体としての感光体ドラム109Y、この感光体ドラム109Yの周囲に配置された帯電器110Y、光書き込み装置111、現像器112Y、感光体クリーナ(図示せず)、除電器113Y等から構成されている。光書き込み装置111は、夫々の感光体ドラム109Y、109M、109C、109K(以降、総じて「感光体ドラム109」という)に対して光を照射するように構成されている。
画像形成に際し、感光体ドラム109Yの外周面は、暗中にて帯電器110Yにより一様に帯電された後、光書き込み装置111からのイエロー画像に対応した光源からの光により書き込みが行われ、静電潜像が形成される。現像器112Yは、この静電潜像をイエロートナーにより可視像化し、このことにより感光体ドラム109Y上にイエローのトナー画像が形成される。
このトナー画像は、感光体ドラム109Yと搬送ベルト105とが当接若しくは最も接近する位置(転写位置)で、転写器115Yの働きにより搬送ベルト105上に転写される。この転写により、搬送ベルト105上にイエローのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム109Yは、外周面に残留した不要なトナーを感光体クリーナにより払拭された後、除電器113Yにより除電され、次の画像形成のために待機する。
以上のようにして、画像形成部106Yにより搬送ベルト105上に転写されたイエローのトナー画像は、搬送ベルト105のローラ駆動により次の画像形成部106Mに搬送される。画像形成部106Mでは、画像形成部106Yでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム109M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が既に形成されたイエローの画像に重畳されて転写される。
搬送ベルト105上に転写されたイエロー、マゼンタのトナー画像は、さらに次の画像形成部106C、106Kに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム109C上に形成されたシアンのトナー画像と、感光体ドラム109K上に形成されたブラックのトナー画像とが、既に転写されている画像上に重畳されて転写される。こうして、搬送ベルト105上にフルカラーの中間転写画像が形成される。
給紙トレイ101に収納された用紙104は最も上のものから順に送り出され、その搬送経路が搬送ベルト105と接触する位置若しくは最も接近する位置において、搬送ベルト105上に形成された中間転写画像がその紙面上に転写される。これにより、用紙104の紙面上に画像が形成される。紙面上に画像が形成された用紙104は更に搬送され、定着器116にて画像を定着された後、画像形成装置の外部に排紙される。
また、このような画像形成装置1においては、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kの軸間距離の誤差、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kの平行度誤差、光書き込み装置111内でのLEDA130の設置誤差、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kへの静電潜像の書き込みタイミング誤差、装置内温度変化や経時劣化による搬送ベルトの伸縮等により、本来重ならなければならない位置に各色のトナー画像が重ならず、各色間で位置ずれが生ずることがある。
また、同様の原因により、転写対象である用紙において本来画像が転写される範囲から外れた範囲に画像が転写されることがある。このような位置ずれの成分としては、主にスキュー、副走査方向のレジストずれ等が知られている。
更に、画像形成装置1においては、光書き込み装置111に含まれる光源の露光強度のバラつきや、感光体ドラム109上に形成された静電潜像を現像する現像器112の現像バイアスのバラつきや、感光体ドラム109上に現像された画像を転写する際の転写バイアスのバラつきなど、様々な要因によって濃度のバラつきが発生する。この濃度のバラつきは、画像が意図した通りの濃度とは異なる濃度となるバラつきのほか、画像の位置に応じた濃度のバラつき等がある。
このような位置ずれや濃度のバラつきを補正するため、パターン検知センサ117が設けられている。パターン検知センサ117は、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kによって搬送ベルト105上に転写された位置ずれ補正用パターン、及び濃度補正用パターンを読み取るための光学センサであり、搬送ベルト105の表面に描画されたパターンを照射するための発光素子及び補正用パターンからの反射光を受光するための受光素子を含む。図3に示すように、パターン検知センサ117は、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kの下流側に配置されている。
画像形成装置1は、位置ずれ補正のために描画された位置ずれ補正用パターンや、濃度補正のために描画された濃度補正用パターンのパターン検知センサ117による読取結果に基づき、画像形成部106Y、106M、106C、106Kの駆動パラメータや光書込み装置111の駆動パラメータ及び駆動タイミングを補正する。パターン検知センサ117の詳細及び位置ずれ補正、濃度補正の態様については、後に詳述する。
このような描画パラメータ補正において搬送ベルト105上に描画された補正用パターンのトナーを除去し、搬送ベルト105によって搬送される用紙が汚れないようにするため、ベルトクリーナ118が設けられている。ベルトクリーナ118は、図3に示すように、駆動ローラ107の下流側であって、感光体ドラム109よりも上流側において搬送ベルト105に押し当てられたクリーニングブレードであり、搬送ベルト105の表面に付着したトナーを掻きとる顕色剤除去部である。
次に、本実施形態に係る光書き込み装置111について説明する。図4は、本実施形態に係る光書き込み装置111と感光体ドラム109との配置関係を示す図である。図4に示すように、各色の感光体ドラム109Y、109M、109C、109K夫々に照射される照射光は、光源であるLEDA(Light‐emitting diode Array)130Y、130M、130C、130K(以降、総じてLEDA130とする)から照射される。
LEDA130は、発光素子であるLEDが、感光体ドラム109の主走査方向に並べられて構成されている。光書き込み装置111に含まれる制御部は、主走査方向に並べられている夫々のLEDの点灯/消灯状態を、コントローラ20から入力された描画情報に基づいて主走査ライン毎に制御することにより、感光体ドラム109の表面を選択的に露光し、静電潜像を形成する。
図5は、LEDA130の詳細を示す図である。図5に示すように、1つのLEDA130は、1つの光源であるLED素子130aが主走査方向に配列されて構成されている。そして、LEDA130に含まれる夫々のLED素子130aから光が照射される方向には、1つの画素に対応した位置に光を導くためのレンズ130bが配置されている。
図5の例においては、3つのLED素子130aの光が1つのレンズ130bに入射するように構成されている。即ち、本実施形態に係るLEDA130は、3つのLED素子130aによって1画素分の露光を行う。
ここで、図5においては、発光駆動されているLED素子130aに斜線を付して示している。図5に示すように、夫々のLED素子130aは選択的に発光駆動が可能である。従って、1つの画素に対する露光を行う場合において、3つ全てのLED素子130aを選択的に駆動することにより、露光強度を調整することが可能となる。尚、露光強度の調整については、LED素子130aの発光数の他、発光駆動の際の駆動電流の調整によっても可能である。
次に、本実施形態に係るパターン検知センサ117の構成について説明する。図6は、本実施形態に係るパターン検知センサ117の構成を示す側断面図である。図6に示すように、本実施形態に係るパターン検知センサ117は、発光素子117a及び受光素子117bを含む反射型のセンサである。
発光素子117aは搬送ベルト105に対して光を照射し、その検知対象面からの正反射光が受光素子117bに入射する。これにより、受光素子117bは、発光素子117aから照射された光が搬送ベルト105によって反射された際の正反射光の高強度に応じた信号を出力する。発光素子117aにはLED等の光源が用いられ、受光素子117bにはフォトトランジスタやフォトダイオード等が用いられる。
搬送ベルト105の表面は、トナーが転写された部分に比べて光沢が十分に高く、発光素子117aから照射された光はほぼ全反射する。他方、トナーが転写された部分に照射された光は、吸収されたり拡散されたりするため、正反射する割合が低くなる。
この特性の差を利用し、搬送ベルト105の表面の反射検知電圧Vsgとトナーが転写された部分の反射検知電圧Vspとの比Vsp/Vsgを算出し、予め記憶している算出テーブルや関数を用いてその算出結果をトナー濃度に変換することが可能である。
次に、本実施形態に係る光書き込み装置111の制御ブロックについて、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態に係る光書き込み装置111を制御する光書き込み装置制御部120の機能構成と、LEDA130及びパターン検知センサ117との接続関係を示す図である。
図7に示すように、本実施形態に係る光書き込み装置制御部120は、発光制御部121、カウント部122、センサ制御部123、補正値算出部124、基準値記憶部125及び補正値記憶部126を含む。尚、本実施形態に係る光書き込み装置111は、図1において説明したようなCPU10、RAM11、ROM12及びHDD14等の情報処理機構を含み、図7に示すような光書き込み装置制御部120は、画像形成装置1のコントローラ20と同様に、プログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより構成される。
発光制御部121は、コントローラ20のエンジン制御部31から入力される画像情報に基づいてLEDA130を制御する光源制御部である。即ち、発光制御部121が、画素情報取得部としても機能する。発光制御部121は、所定のライン周期でLEDA130を発光させることにより、感光体ドラム109への光書き込みを実現する。発光制御部121がLEDA130を発光制御するライン周期は画像形成装置1の出力解像度によって定まる。
また、発光制御部121は、エンジン制御部31から入力される描画情報に基づいてLEDA130を駆動する他、上述した描画パラメータ補正の処理において補正用のパターンを描画するために、LEDA130を発光制御する。
図4において説明したように、LEDA130は夫々の色に対応して複数設けられる。従って、図7に示すように、発光制御部121も、複数のLEDA130夫々に対応するように複数設けられる。描画パラメータ補正処理において算出された補正値は、図7に示す補正値記憶部126に記憶される。
発光制御部121は、この補正値記憶部126に記憶されている補正値に基づき、LEDA130を駆動するタイミングや露光光量を補正する。尚、本実施形態においては、描画パラメータ補正処理によって算出された濃度補正値に基づいてLEDA130の露光光量を補正する場合を例とするが、濃度を補正する場合、現像バイアスや転写バイアスを補正する方法もあり、描画パラメータ補正処理によってそれらのパラメータの補正値を算出しても良い。
カウント部122は、上記位置ずれ補正処理において、発光制御部121がLEDA130を制御して感光体ドラム109Kの露光を開始すると同時にカウントを開始する。カウント部122は、センサ制御部123が、パターン検知センサ117の出力信号に基づいて位置ずれ補正用パターンを検知することにより出力する検知信号を取得する。また、カウント部122は、検知信号を取得したタイミングにおけるカウント値を補正値算出部124に入力する。即ち、カウント部122がパターンの検知タイミングを取得する検知タイミング取得部として機能する。
センサ制御部123は、パターン検知センサ117を制御する制御部であり、上述したように、パターン検知センサ117の出力信号に基づき、搬送ベルト105上に形成された位置ずれ補正用パターンが、パターン検知センサ117の位置にまで到達したことを判断して検知信号を出力する。即ち、センサ制御部123が、パターン検知センサ117によるパターンの検知信号を取得する検知信号取得部として機能する。
また、センサ制御部123は、濃度補正用パターンによる濃度補正に際しては、パターン検知センサ117の出力信号の信号強度を取得し、補正値算出部124に入力する。更にセンサ制御部123は、位置ずれ補正用パターンの検知結果に応じて、濃度補正用パターンの検知タイミングを調整する。
補正値算出部124は、カウント部122から取得したカウント値や、センサ制御部123から取得した濃度補正用パターンの検知結果の信号強度に基づき、基準値記憶部125に記憶された位置ずれ補正用及び濃度補正用の基準値に基づいて補正値を算出する。
次に、位置ずれ補正用パターンを用いた位置ずれ補正動作について説明する。図8は、本実施形態に係る位置ずれ補正動作において描画され得る補正用パターンであり、発光制御部121によって制御されたLEDA130によって感光体ドラム109が露光され、搬送ベルト105上に転写されるマーク(以降、「位置ずれ補正用マーク」とする)を示す図である。
図8に示すように、位置ずれ補正用マーク400は、副走査方向に様々なパターンが並べられている位置ずれ補正用パターン列401が、主走査方向に複数(本実施形態においては2つ)並べられて構成されている。尚、図8において、実線が感光体ドラム109K、点線は感光体ドラム109Y、破線は感光体ドラム109C、一点鎖線は感光体ドラム109Mによって夫々描画されたパターンを示す。
図8に示すように、パターン検知センサ117は、主走査方向に複数(本実施形態においては2つ)のセンサ素子170を有し、夫々の位置ずれ補正用パターン列401は、夫々のセンサ素子170に対応した位置に描画されている。これにより、光書き込み装置制御部120は、主走査方向の複数の位置でパターンの検出を行うことが可能となり、描画される画像のスキューを補正することが可能となる。また、複数のセンサ素子170に基づく検知結果を平均することにより、補正精度を向上することができる。
図8に示すように、位置ずれ補正用パターン列401は、全体位置補正用パターン411とドラム間隔補正用パターン412を含む。また、図8に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、繰り返し描画されている。
全体位置補正用パターン411は、図8に示すように、感光体ドラム109Yによって描画された線であって主走査方向に平行な線である。全体位置補正用パターン411は、画像の全体の副走査方向のずれ、即ち用紙に対する画像の転写位置、即ち描画位置を補正するためのカウント値を得るために描画されるパターンである。また、全体位置補正用パターン411は、センサ制御部123が、ドラム間隔補正用パターン412や、後述する濃度補正用のパターンを検知する際の検知タイミングを補正するためにも用いられる。
全体位置補正用パターン411を用いた全体位置補正においては、光書き込み装置制御部120が、パターン検知センサ117による全体位置補正用パターン411の読取信号に基づき、書き込み開始タイミングの補正動作を行う。
ドラム間隔補正用パターン412は、各色の感光体ドラム109における描画タイミングのずれ、即ち、各色の画像が重ね合わせられる重ね合わせ位置としての描画位置を補正するためのカウント値を得るために描画されるパターンである。図8に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、副走査方向補正用パターン413及び主走査方向補正用パターン414を含む。図8に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、CMYK各色のパターンが一組となって構成される副走査方向補正用パターン413及び主走査方向補正用パターン414が繰り返されることによって構成される。
光書き込み装置制御部120は、パターン検知センサ117による、副走査方向補正用パターン413の読取信号に基づき、感光体ドラム109K、109M、109C、109Y夫々の副走査方向の位置ずれ補正を行い、主走査方向補正用パターン414の読取信号に基づき、上記各感光体ドラムの主走査方向の位置ずれ補正を行う。
次に、本実施形態に係る濃度補正動作について、図9を参照して説明する。図9は、本実施形態に係る濃度補正動作において、発光制御部121によって制御されたLEDA130によって搬送ベルト105上に描画されるマーク(以降、濃度補正用マークとする)を示す図である。図9に示すように、本実施形態に係る濃度補正用マーク500は、ブラック階調パターン501、シアン階調パターン502、マゼンタ階調パターン503及びイエロー階調パターン504を含む。
濃度補正用マーク500に含まれる各色の階調パターンは、本実施形態においては濃度の異なる4つの方形状のパターンによって構成されており、この方形状のパターンが、濃度の順に副走査方向に並べられて構成されている。そして、各色の階調パターンは、ブラック及びマゼンタと、シアン及びイエローとで左右に分けて描画されている。図9においては、各方形状のパターンに施されているハッチングの数によって、各パターンの濃度が示されている。
図9に示す濃度補正用マーク500を用いた濃度補正においては、補正値算出部124が、パターン検知センサ117による各色の階調パターンの読み取り信号の強度に基づいた濃度を示す情報をセンサ制御部123から取得し、LEDA130を発光制御する際のパラメータの補正値を算出する。即ち、基準値記憶部125に記憶される基準値のうち、濃度補正に用いられる基準値は、各色の階調パターンに含まれる濃度の異なる4つのパターン夫々の濃度の基準となる値である。
図9に示す濃度補正用マーク500を用いて濃度補正を行う場合、ブラック、マゼンタは左側のセンサ素子170による検知結果に基づいて補正値が算出され、シアン、イエローは右側のセンサ素子170による検知結果に基づいて補正値が算出される。
このように、異なる色の階調パターンを主走査方向に並列して配置し、主走査方向に並べて設けられたセンサ素子170によって検知して補正値を算出することにより、濃度補正動作に要する時間を短縮することが出来る。しかしながら、図5において説明した複数のLED素子130aは個体差を含む可能性があり、同一条件で駆動したとしても同一の発光強度になるとは限らず、主走査方向に濃度のバラつきが生じてしまう可能性がある。
このような主走査方向の濃度のバラつきを完全に解消するためには、主走査方向の全体にわたって上述したような濃度補正を行う必要がある。しかしながら、その場合には主走査方向の全体にわたってパターン検知センサのセンサ素子を設ける必要があり効率的ではない。
また、各色の階調パターンを主走査方向の全体にわたって描画する必要があり、上述したような異なる色の階調パターンを主走査方向に並列して配置することによる時間短縮が不可能となってしまう。本実施形態に係る画像形成装置1においては、このような主走査方向の濃度のバラつきを効率的に解消することをその要旨とする。
そのため、本実施形態に係る画像形成装置1は、図8や図9に示すように主走査方向において複数設けられたセンサ素子170により、同一条件で描画された画像パッチを夫々検知し、その検知信号に基づいて主走査方向の濃度のオフセット(以降、「主走査濃度オフセット値」とする)を算出する。そのようにして算出されたオフセット値を用いて、階調パターンが検知されていない主走査位置における濃度補正値を求めることにより、主走査方向の濃度のバラつきを解消する。
図10は、補正値算出部124において濃度補正処理に関する機能構成を示す図である。図10に示すように、補正値算出部124は、濃度補正処理に関する機能として、検知信号取得部124a、主走査オフセット算出部124b、差分値計算部124c及び主走査位置別補正値計算部124dを含む。
検知信号取得部124aは、センサ制御部123が出力するパターン検知センサ117の出力信号の信号強度の情報を取得する。濃度補正動作において取得される信号強度の情報は、図9において説明した濃度補正用マーク500の検知信号の信号強度に加えて、主走査濃度オフセット値を算出すためのパッチの検知信号の信号強度の情報である。
主走査オフセット算出部124bは、検知信号取得部124bが取得した主走査濃度オフセット値を算出するためのパッチの検知信号に基づいて上述した主走査濃度オフセット値を算出する。詳細については後述する。
差分値計算部124cは、検知信号取得部124bが取得した濃度補正用マーク500の検知信号に基づいて上述した濃度補正値を算出する。本実施形態に係る濃度補正値は、発光制御部121がLEDA130を発光制御する際の光量調整値として用いられる。
本実施形態に係る差分値計算部124cは、主走査オフセット算出部124bによって求められた主走査濃度オフセット値を用いて、主走査方向における複数の位置について濃度補正値を算出する。そして、主走査位置別補正値計算部124dは、そのように算出された複数の主走査位置の濃度補正値に基づき、主走査方向の位置に応じた濃度補正値を算出する。
次に、本実施形態に係る濃度補正動作について説明する。本実施形態に係る濃度補正動作は、主走査濃度オフセット値の算出処理と、濃度補正値の算出処理とに分けられる。本実施形態において、主走査濃度オフセット値の算出処理は、現像器112内のトナーの品質を保つために現像器112から強制的にトナーを排出させるトナー強制排出処理と共に実行される。
そのため、画像形成装置1の主制御部30は、図11に示すように、トナー強制排出処理のタイミングとなった場合(S1101/YES)、上述したようなトナー強制排出のための露光を、エンジン制御部31を介して光書き込み装置制御部120に実行させる。これにより、発光制御部121が、トナー強制排出のためにLEDA130を発光制御し、主走査濃度オフセット値を算出するためのパッチを含むトナー強制排出処理用の画像が出力される(S1102)。
S1101におけるトナー強制排出処理のタイミングとしては、既存の一般的なタイミングと同一であり、CMYK各色の時間経過に対するトナー消費量が所定の基準値よりも少ない場合等である。
トナー強制排出処理は、LEDA130が、所定の副走査方向の範囲に渡って主走査方向の全範囲に対して露光を行うことにより、感光体ドラム109表面の広範囲にわたってトナー像を形成することによって実行される。その際、図9の濃度補正用マーク500のように、パターン検知センサ117のセンサ素子170に対応する位置に主走査濃度オフセット値を算出するための画像パッチが形成される。
図12は、本実施形態に係るトナー強制排出処理において出力されるトナー画像(以降、「強制トナー排出画像」とする)の例を示す図である。図12においては、シアンの強制トナー排出画像を例としている。図12に示すように、強制トナー排出画像は、基本的に排出するべきトナー色が主走査方向の全範囲に渡って所定の副走査方向範囲にべた塗り状に出力された画像である。
ただし、本実施形態に係る特徴的な点として、センサ素子170が配置された主走査方向の位置に対応する位置に、主走査濃度オフセット算出用パッチ601、602が設けられている。主走査濃度オフセット算出用パッチ601及び602は、同一の濃度で形成されたパッチである。
図12に示すような強制トナー排出画像が出力されると、パターン検知センサ117のセンサ素子170が、主走査濃度オフセット算出用パッチ601、602を夫々検知し、検知信号取得部124aがその検知結果を取得する(S1103)。そのようにして取得された主走査濃度オフセット算出用パッチ601、602夫々の検知結果に基づき、主走査オフセット算出部124bが主走査濃度オフセット値を算出する(S1104)。
S1104において、主走査オフセット算出部124bは、上述した搬送ベルト105の表面の反射検知電圧Vsgとトナーが転写された部分の反射検知電圧Vspとの比Vsp/Vsgに基づき、主走査濃度オフセット算出用パッチ601の部分のトナー付着量P601、主走査濃度オフセット算出用パッチ602の部分のトナー付着量P602を夫々算出する。
主走査濃度オフセット算出用パッチ601、602夫々の部分のトナー付着量を算出した主走査オフセット算出部124bは、一方のトナー付着量を基準値側として、他方のトナー付着量の基準値側との差異を算出する。本実施形態においては、主走査濃度オフセット算出用パッチ602が形成された主走査位置を基準値側とし、主走査濃度オフセット算出用パッチ602が形成された主走査位置をオフセット側とする。従って、主走査オフセット算出部124bは、以下の式(1)により、主走査濃度オフセット値Poffsetを算出する。

このようにして算出された主走査濃度オフセット値Poffsetは、差分値計算部124cに入力され、差分値計算部124cによって記憶される。このような処理により、主走査濃度オフセット値の算出処理が完了する。
尚、主走査濃度オフセット算出用パッチ601、602は、人間による目視によって濃度の変動が目立つ中間調濃度のハーフトーン階調のパッチとすることが好ましい。この場合、強制トナー排出画像全体をハーフトーン階調の濃度とすることも考えられるが、その場合、現像器112から排出されるトナーの量が少なくなり、強制トナー排出の効果が損なわれてしまうため、図12に示すように、べた塗り濃度の画像内にハーフトーン階調のパッチを設けることが好ましい。
他方、濃度補正値の算出処理に際しては、画像形成装置1の主制御部30が、濃度補正値算出処理のタイミングとなった場合(S1105/YES)、エンジン制御部31を介して光書き込み装置制御部120に濃度補正処理の実行を命令する。これにより、発光制御部121が、濃度補正用マーク500の描画のためにLEDA130を発光制御し、図9において説明した濃度補正用マーク500が出力される(S1106)。
S1105における濃度補正処理のタイミングとしては、既存の一般的なタイミングと同一であり、最後に濃度補正処理を実行してから所定期間が経過した場合や、所定枚数の画像形成出力を実行した場合等である。
図9に示すような濃度補正用マーク500が出力されると、パターン検知センサ117のセンサ素子170が、ブラック階調パターン501、シアン階調パターン502、マゼンタ階調パターン503及びイエロー階調パターン504を夫々検知し、検知信号取得部124aがその検知結果を取得する(S1107)。そのようにして取得された各パターンの検知結果と基準値記憶部125に記憶されている基準値とに基づき、差分値計算部124cは、各色の濃度補正値を算出する(S1108)。
S1108における詳細な処理について、図13を参照して説明する。濃度補正値の算出に際して、差分値計算部124cは、まずCMYKのうち計算対象とする色を選択する(S1301)。色を選択すると、続いて差分値計算部124cは、選択した色の階調パターンの読み取り結果に基づき、上述したVsp/Vsgを計算して階調パターンに含まれる夫々のパッチ部分のトナー付着量を算出する(S1302)。
トナー付着量を算出すると、差分値計算部124cは、夫々のパッチ部分を描画するためにLEDA130が感光体ドラム109を露光した際の発光エネルギーと、実際のトナー付着量との関係式を、図14に実線で示すように求める(S1303)。
これに対して、基準値記憶部125は、図14に破線で示すような、発光エネルギーとトナー付着量との関係の基準値を記憶している。図14においては、階調パターンに含まれる夫々のパッチの検知結果を黒点のa、b、c、dで示している。例えば、dの点に着目すると、対応するパッチ部分を描画するためのLEDA130の発光エネルギーはEdであり、検知結果より算出されたトナー付着量はPである。
これに対して、図中に破線で示すように、基準値記憶部125に記憶されている基準となるトナー付着量はP´である。ここで、図中の実線、即ち、実際の検知結果に対応する発光エネルギーとトナー付着量との関係においてトナー付着量がP´となる場合を考慮すると、図中のd´の黒点となる。
図に示すように、d´の点におけるLED発行エネルギーはE´である。従って、差分値計算部124cは、dのパッチに対応する濃度の画像を描画するためのLED発行エネルギーの補正値ΔEを、以下の式(2)によって求める(S1304)。このような基準値との差分値計算が、補正値算出の基本である。

これに対して、本実施形態に係る要旨は、上述した主走査濃度オフセット値Poffsetを考慮して、各色について階調パターンが設けられていない主走査方向の他の位置の濃度補正値を算出することにある。差分値計算部124cは、S1304の処理により階調パターンを検知した位置での濃度補正値を算出すると、次に、2つのセンサ素子170の反対側の位置、即ち階調パターンの未検知位置での濃度補正値を算出する(S1305)。
上述したように、本実施形態においては、シアン、イエローが基準値側であり、ブラック、マゼンタがオフセット側である。従って、S1305において、差分値計算部124cは、シアン、イエローを計算中の場合にはオフセット側の濃度補正値を計算し、ブラック、マゼンタを計算中の場合には基準値側の濃度補正値を計算する。S1305の処理について、図15を参照して説明する。
図15において、図14と同様にdの点に着目すると、対応するパッチ部分を描画するためのLEDA130の発光エネルギーはEdであり、検知結果より算出されたトナー付着量はPである。これに対して、図中に破線で示すように、基準値記憶部125に記憶されている基準となるトナー付着量はP´である。
ここで、図15において破線で示す基準値の関係式は、階調パターンの検知結果に基づいたものであり、上述した主走査濃度オフセット値Poffsetが考慮されていない。そのため、差分値計算部124cは、基準となるトナー付着量Pd´に対して主走査濃度オフセット値Poffsetを算入し、修正後の基準となるトナー付着量P´´を算出する。
尚、図15の例においては、主走査濃度オフセット値Poffsetを差し引く方向に計算しているが、主走査濃度オフセット値Poffsetを差し引くか、足し合わせるかは、計算中の色の階調パターンが描画されている位置が基準値側であるか、オフセット側であるかに応じて切り替えられる。
基準となるトナー付着量P´´の修正後の値に基づき、実際の検知結果に対応する発光エネルギーとトナー付着量との関係を参照すると、トナー付着量がP´´となる場合は図中のd´´の黒点となる。
図に示すように、d´´の点におけるLED発行エネルギーはE´´である。従って、図15の例においては、dのパッチに対応する濃度の画像を描画するためのLED発行エネルギーの補正値ΔEは、以下の式(3)によって求められる。

このように、本実施形態に係る濃度補正値の算出処理において、差分値計算部124cは、主走査方向における階調パターンの未検知位置での濃度補正値を算出する。そのため、差分値計算部124cは、基準値記憶部125に記憶されているLED発光エネルギーとトナー付着量との関係式より得られる基準となるトナー付着量を、主走査濃度オフセット値Poffsetを用いて修正する。
そして、差分値計算部124cは、そのようにして修正した基準となるトナー付着量に基づき、LED発光エネルギーの補正値を算出する。このような処理により、図9に示すように各色の階調パターンを主走査方向の特定の位置のみに描画した場合であっても、主走査方向の複数の位置における濃度補正値を得ることが可能となる。
S1305の処理によりパターンの検知位置と未検知位置の両方における濃度補正値の算出が完了すると、差分値計算部124cは全ての色について処理が完了するまでS1301からの処理を繰り返し(S1306/NO)、全色について処理が完了すると(S1306/YES)、処理を終了する。このような処理により、図11のS1108における濃度補正値の算出処理が完了する。
差分値計算部124cがパターンの検知位置及び未検知位置の主走査方向の2つの位置における濃度補正値を算出すると、主走査位置別補正値計算部124dは、その2つの濃度補正値に基づき、主走査位置に応じた濃度補正値を算出する(S1109)。図16、図17を参照して、S1109の処理について説明する。
図16は、主走査位置に応じたLED発光エネルギーの値を示す図であり、X601、X602は、夫々主走査濃度オフセット算出用パッチ601、602が描画される位置、即ち、左右のセンサ素子170の位置である。また、E601、E602は、夫々主走査濃度オフセット算出用パッチ601、602が描画される位置について算出された濃度補正値を適用したLED発光エネルギーの適正値を示す。
従って、図中e、fで示す黒点が、差分値計算部124cによって求められた濃度補正値を加味した夫々の主走査位置における適正値である。主走査位置別補正値計算部124dは、e、fの点に基づいて線形補完を行うことにより、主走査位置に応じた発光エネルギーの適正値を図中に実線で示すように求める。尚、図16の例においては線形補完による直線近似を用いているが、これは一例であり、LEDA130の特性に応じて曲線近似を用いても良い。
これに対して、階調パターンが検知された位置の濃度補正値を主走査方向の全域にわたって用いる場合のLED発光エネルギーが図中に破線で示されている。図中に破線で示すように、階調パターンが検知された位置の濃度補正値を主走査方向の全域にわたって用いる場合、LED発光エネルギーは主走査方向の位置に関わらず一定となる。
図17は、図16に示すように求められた主走査位置別の発光エネルギーの適正値を用いて画像形成出力を行った場合の、主走査位置別のトナー付着量の適正値Pからのずれを示す図である。図17に実線で示すように、主走査位置に応じたLED発光エネルギーが設定される場合、主走査位置別のトナー付着量の適正値Pからのずれは主走査方向全体にわたって小さく抑えられる。
これに対して、階調パターンが検知された位置の濃度補正値を主走査方向の全域にわたって用い、LED発光エネルギーが主走査方向の位置に関わらず一定である場合の例を図中に破線で示している。図17に破線で示すように、LED発光エネルギーが主走査方向の位置に関わらず一定とする場合、主走査方向において階調パターンを検知した位置から遠くなるほど、トナー付着量の適正値からのずれが大きくなる。
このように、本実施形態に係る濃度補正処理によれば、濃度補正用マーク500において、異なる色の階調パターンを主走査方向に並列して配置し、1つの色の階調パターンの検知を主走査方向の一地点において行うのみでも、主走査方向の位置に応じた濃度補正を実現することが可能である。従って、濃度補正処理に要する時間を増大させることなく、主走査方向の位置に応じた濃度のバラつきを補正することが可能となる。
尚、図17においては、主走査方向の位置に応じたLED発光エネルギーを示している。これに対して、補正値記憶部126に記憶される補正値としては、主走査方向の各画素に対応したLED発光エネルギーを定める値であり、例えば、LED素子130aの発光数や駆動電流である。これらの補正値は、LED素子130aの発光数や駆動電流を直接指定する値であっても良いし、基準値に対する調整値であっても良い。
また、上記実施形態においては、パターン検知センサ117においてセンサ素子170が2つ設けられている場合を例として説明した。これは一例であり、例えばセンサ素子が3つ設けられている場合もあり得る。そのような場合の例を図18に示す。
図18に示すように、パターン検知センサ117においてセンサ素子170が主走査方向に3つ設けられている場合、強制トナー排出画像においては、3つのセンサ素子170夫々に対応する主走査位置に主走査濃度オフセット算出用パッチ601、602、603が描画される。
補正値算出部124は、図18に示すような強制トナー排出画像の検知結果に基づき、図11のS1102〜S1104と同様の処理を実行するが、S1104においては、主走査濃度オフセット算出用パッチ601、602、603夫々の位置のいずれか1つを基準とし、他の2つをオフセットとして、2つのオフセットに対して夫々主走査濃度オフセット値を算出する。
濃度補正値の算出処理においては、図19に示すように、夫々のセンサ素子170の位置に合うように濃度補正用マーク500の階調パターンが再配置される。そして、図11のS1106〜S1109と同様に処理が実行される。但し、図13のS1305においては、上述したように2つ算出された主走査濃度オフセット値に基づき、検知位置以外の2つの主走査位置についての補正値が算出される。結果的に、図18の態様の場合、主走査方向において異なる3つの位置について濃度補正値が算出され、LED発光エネルギーの適正値が求められる。
図20は、そのようにして3つの位置について濃度補正値が算出された場合の、主走査位置に応じた濃度補正値の算出態様を示す図であり、主走査位置に応じたLED発光エネルギーの値を示す図である。X601、X602は、図16と同様であり、X603は、夫々主走査濃度オフセット算出用パッチ603が描画される位置、即ち、中央のセンサ素子170の位置である。また、E601、E602は図16と同様であり、E603は、主走査濃度オフセット算出用パッチ603が描画される位置について算出された濃度補正値を適用したLED発光エネルギーの適正値を示す。
従って、図中e、f、gで示す黒点が、差分値計算部124cによって求められた濃度補正値を加味した夫々の主走査位置における適正値である。主走査位置別補正値計算部124dは、e、f、gの点に基づき、最小二乗法による直線近似を行うことにより、主走査位置に応じた発光エネルギーの適正値を図中に実線で示すように求める。
尚、図16の例においては直線近似を用いているが、これは一例であり、LEDA130の特性に応じて曲線近似を用いても良い。また、階調パターンが検知された位置の濃度補正値を主走査方向の全域にわたって用いる場合のLED発光エネルギーが、主走査方向の位置に関わらず一定となることは図16と同様である。
図21は、図20に示すように求められた主走査位置別の発光エネルギーの適正値を用いて画像形成出力を行った場合の、主走査位置別のトナー付着量の適正値からのずれを示す図である。図21に実線で示すように、主走査位置に応じたLED発光エネルギーが設定される場合、主走査位置別のトナー付着量の適正値Pからのずれは主走査方向全体にわたって小さく抑えられる。
また、主走査方向におけるセンサ素子170の数が増えたことにより、図17の態様に比べて、主走査位置別のトナー付着量の適正値Pからのずれは主走査方向全体にわたって更に小さく抑えられる。
また、上記実施形態においては、図12において説明したように、夫々の色の強制トナー排出画像が形成される際に、夫々の色の主走査濃度オフセット算出用パッチを形成する場合を例として説明した。しかしながらこれは一例であり、例えば、図22に示すように、シアンの強制トナー排出画像において、CMYK各色の主走査濃度オフセット算出用パッチを形成するようにしても良い。
図22においては、ブラックのパッチとして、主走査濃度オフセット算出用パッチ601K、602K、シアンのパッチとして、主走査濃度オフセット算出用パッチ601C、602C、マゼンタのパッチとして、主走査濃度オフセット算出用パッチ601M、602M、イエローのパッチとして、主走査濃度オフセット算出用パッチ601Y、602Yが形成される。
これにより、いずれか1色についてトナー排出画像が形成される際に、全色についての主走査濃度オフセット算出用パッチが形成されるため、より短いスパンで主走査濃度オフセット値が更新されることとなる。その結果、濃度補正動作が実行される際には、より正確な主走査濃度オフセット値が用いられることとなり、主走査方向の濃度のバラつきをより好適に低減することが出来る。
また、上記実施形態においては、図11及び図12において説明したように、トナー強制排出処理が実行される際に、強制トナー排出画像中に主走査濃度オフセット算出用パッチを描画することによって、主走査濃度オフセット値の算出処理を行う場合を例として説明した。しかしながらこれは一例である。主走査濃度オフセット値の算出処理において必要なのは、主走査方向の異なる位置に並列して、同一の濃度が意図された画像パッチを形成し、夫々のパッチを読み取った読取結果におけるトナー付着量の差を算出することである。
従って、例えば図8に示す位置ずれ補正用マーク400を用いても同一の効果を得ることが可能である。図8に示すように、位置ずれ補正用マーク400においては、パターン検知センサ117において主走査方向に異なる位置に複数設けられたセンサ素子170に対応する主走査位置に夫々位置ずれ補正用パターン列401が形成されている。
従って、位置ずれ補正用マーク400に含まれるパターンは、上述した、主走査方向の異なる位置に並列して、同一の濃度が意図された画像パッチを形成するという条件を満たしている。即ち、位置ずれ補正用マーク400を用いる位置ずれ補正動作において、位置ずれ補正用マーク400を主走査濃度オフセット算出用画像として用い、パターンが検知されたタイミングに基づいて位置ずれ補正値を算出するのみでなく、パターンのトナー濃度を算出してCMYK各色についての主走査濃度オフセット値を算出することが可能である。
また、上記実施形態においては、図11において説明したように、S1102〜S1104までの主走査濃度オフセット値の算出処理において算出された主走査濃度オフセット値を、S1106〜S1109の濃度補正値の算出処理においてのみ用いる場合を例として説明した。しかしながら、主走査濃度オフセット値と閾値との比較結果に基づいて装置の異常判断を行っても良い。そのような例について以下に説明する。
図23は、主走査濃度オフセット値に基づいて装置の異常判断を行う場合の補正値算出部124の機能構成を示す図である。図23に示すように、補正値算出部124の機能構成は図10において説明した構成と概ね同様であるが、主走査オフセット異常判断部124eが設けられている点が異なる。主走査オフセット異常判断部124eは、主走査オフセット算出部124bが算出した主走査濃度オフセット値に基づいて装置の異常を判断する。
図24は、主走査濃度オフセット値に基づいて装置の異常判断を行う場合の動作を示すフローチャートである。図24に示すように、主走査濃度オフセット値の算出処理は図11のS1101〜S1104と同様に実行される。S1104において主走査濃度オフセット値が算出されると、主走査オフセット異常判断部124eは、算出された主走査濃度オフセット値が所定の閾値以内であるか否か判断する(S2401)。
S2401の判断の結果、主走査濃度オフセット値が所定の閾値以内であった場合(S2401/YES)、主走査オフセット異常判断部124eは装置に異常はないと判断する。それ以降、図11のS1105〜S1109と同様に濃度補正値の算出処理が実行される。
他方、主走査濃度オフセット値が所定の閾値を超えていた場合(S2401/NO)、主走査オフセット異常判断部124eは装置に異常があると判断し、異常検知信号を出力する。この異常検知信号はエンジン制御部31を介して主制御部30に通知される。これにより、主制御部30が画像形成装置1の動作を異常停止させ、ディスプレイパネル24への表示やネットワークI/F28を介した外部への通知によりエラー通知を行う(S2402)。
主走査濃度オフセット値がある程度の範囲であれば、それは、LED素子130aの個体差によるものであり、上述したようなLED発光エネルギーの調整により濃度のバラつきを抑制することが可能である。しかしながら、主走査濃度オフセット値が、LED素子130aの個体差によって生じる程度を超えている場合、それはLEDA130によって感光体ドラム109を露光して静電潜像を形成し、その静電潜像を現像して顕色剤画像を形成するまでの機能や、それを転写するため機能に異常が発生している可能性がある。
従って、S2401において比較対象となる閾値は、LED素子130aの個体差によって生じ得る程度の主走査濃度オフセット値として設定される。そして、算出された主走査濃度オフセット値が閾値を超えている場合、図25に示すように、装置動作の停止やエラー通知を行うことにより、画質の悪い無駄な画像形成出力が実行されてしまうことを防ぎ、ユーザに対して早期にエラーを通知することが可能となる。
尚、主走査濃度オフセット値が閾値を超えてしまうような要因としては、例えば、現像器112におけるトナーの供給不良や、トナーの帯電不良等の現像系の異常の他、LED素子130aの点灯不良、感光体ドラム109の劣化等が考えられる。
上記実施形態においては、画像の濃度補正の態様として、LED発光エネルギーを補正する場合を例として説明したが、現像バイアスや転写バイアスを補正する態様も可能であることは上述した通りである。但し、LED発光エネルギーを補正する場合、図5において説明したように、主走査方向に配列されたLED素子130aの発光数や駆動電力等で用意に補正が可能であるという利点がある。
1 画像形成装置
10 CPU
11 RAM
12 ROM
13 エンジン
14 HDD
15 I/F
16 LCD
17 操作部
18 バス
20 コントローラ
21 ADF
22 スキャナユニット
23 排紙トレイ
24 ディスプレイパネル
25 給紙テーブル
26 プリントエンジン
27 排紙トレイ
28 ネットワークI/F
30 主制御部
31 エンジン制御部
32 入出力制御部
33 画像処理部
34 操作表示制御部
101 給紙トレイ
102 給紙ローラ
103 レジストローラ
104 用紙
105 搬送ベルト
106K、106C、106M、106Y 画像形成部
107 駆動ローラ
108 従動ローラ
109K、109C、109M、109Y 感光体ドラム
110K 帯電器
111光書き込み装置
112K、112C、112M、112Y 現像器
113K、113C、113M、113Y 除電器
115K、115C、115M、115Y 転写器
116 定着器
117 パターン検知センサ
120 光書き込み装置制御部
121 発光制御部
122 カウント部
123 センサ制御部
124 補正値算出部
124a 検知信号取得部
124b 主走査オフセット算出部
124c 差分値計算部
124d 主走査位置別補正値計算部
124e 主走査オフセット異常判断部
125 基準値記憶部
126 補正値記憶部
130、130K、130C、130M、130Y LEDA
170 センサ素子
特開2004−069767号公報

Claims (10)

  1. 感光体を露光する光源を制御して異なる複数の色に対応した複数の感光体上に夫々静電潜像を形成させる光書き込み制御装置であって、
    画像形成出力するべき画像を構成する画素の情報に基づいて前記光源を発光制御し、前記感光体を露光させる発光制御部と、
    前記感光体上に形成された静電潜像が現像された画像が転写されて搬送される搬送経路において前記画像を検知するセンサの検知信号を取得する検知信号取得部と、
    前記感光体上に形成された静電潜像が現像された顕色剤画像の濃度を補正するための補正用パターンが前記センサによって検知された検知信号に基づき、前記濃度を補正するための補正値を算出する補正値算出部とを含み、
    前記発光制御部は、
    前記濃度を補正するための補正用パターンとして、異なる複数の色が副走査方向において同一の位置であって主走査方向に異なる位置に並列して配置されたパターンが描画されるように前記光源を発光制御し、
    前記補正値算出部は、
    副走査方向において同一の位置であって主走査方向に異なる位置に配置され、同一の濃度が意図されて形成された複数の画像である主走査濃度オフセット算出用画像が夫々前記センサによって検知された検知信号に基づき、主走査方向の位置の違いに応じた濃度の差異を示す主走査濃度オフセット値を算出し、
    前記補正用パターンが前記センサによって検知された検知信号及び前記主走査濃度オフセット値に基づいて主走査方向の位置に応じた補正値を算出することを特徴とする光書込み制御装置。
  2. 前記補正値算出部は、
    異なる複数の色の夫々について、前記補正用パターンが主走査方向における第1の位置において検知された検知信号に基づいて前記第1の位置に対応した補正値を算出し、前記第1の位置において検知された検知信号及び前記主走査濃度オフセット値を用いて、前記第1の位置とは異なる第2の位置に対応した補正値を算出し、前記第1の位置に対応した補正値及び前記第2の位置に対応した補正値に基づいて主走査方向の補完を行うことにより、主走査方向の位置に応じた補正値を算出することを特徴とする請求項1に記載の光書込み制御装置。
  3. 前記発光制御部は、前記静電潜像を現像するための現像器から強制的に顕色剤を排出させるための露光を行う際に、前記主走査濃度オフセット算出用画像が形成されるように前記光源を発光制御することを特徴とする請求項1または2に記載の光書き込み制御装置。
  4. 前記発光制御部は、1つの色の前記現像器から強制的に顕色剤を排出させるための露光を行う際に、異なる複数の色の前記主走査濃度オフセット算出用画像が形成されるように前記光源を発光制御することを特徴とする請求項3に記載の光書き込み制御装置。
  5. 前記発光制御部は、前記感光体上に形成された静電潜像が現像された顕色剤画像の描画位置を補正するための補正用パターンとして、前記主走査濃度オフセット算出用画像が形成されるように前記光源を発光制御することを特徴とする請求項1または2に記載の光書き込み制御装置。
  6. 前記主走査濃度オフセット算出用画像において意図されている濃度が中間調濃度であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の光書込み制御装置。
  7. 前記補正値算出部は、算出した前記主走査濃度オフセット値と所定の濃度との比較結果に基づき、前記感光体の露光によって形成された静電潜像が現像されて前記搬送経路に転写されるまでの機能の異常を判断することを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項に記載の光書込み制御装置。
  8. 前記補正値算出部は、前記濃度を補正するための補正値として、前記光源の発光制御におけるパラメータを算出することを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項に記載の光書込み制御装置。
  9. 請求項1乃至8いずれか1項に記載の光書き込み制御装置を含むことを特徴とする画像形成装置。
  10. 感光体を露光する光源を制御して異なる複数の色に対応した複数の感光体上に夫々静電潜像を形成させる光書き込み装置の制御方法であって、
    前記光書込み装置は、
    画像形成出力するべき画像を構成する画素の情報に基づいて前記光源を発光制御し、前記感光体を露光させる発光制御部と、
    前記感光体上に形成された静電潜像が現像された画像が転写されて搬送される搬送経路において前記画像を検知するセンサの検知信号を取得する検知信号取得部と、
    前記感光体上に形成された静電潜像が現像された顕色剤画像の濃度を補正するための補正用パターンが前記センサによって検知された検知信号に基づき、前記濃度を補正するための補正値を算出する補正値算出部とを含み、
    前記濃度を補正するための補正用パターンとして、異なる複数の色が副走査方向において同一の位置であって主走査方向に異なる位置に並列して配置されたパターンが描画されるように前記光源を発光制御し、
    副走査方向において同一の位置であって主走査方向に異なる位置に配置され、同一の濃度が意図されて形成された複数の画像である主走査濃度オフセット算出用画像が夫々前記センサによって検知された検知信号に基づき、主走査方向の位置の違いに応じた濃度の差異を示す主走査濃度オフセット値を算出し、
    前記補正用パターンが前記センサによって検知された検知信号及び前記主走査濃度オフセット値に基づいて主走査方向の位置に応じた補正値を算出することを特徴とする光書込み装置の制御方法。
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