JP2016022631A - 熱転写受像シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱転写シートとの異常転写を防止し、表面光沢性の高い、ホログラム画像を有した熱転写受像シートを提供する。
【解決手段】 支持体2上に、ホログラムシート3、中間層4、染料受容層5をこの順に設けた熱転写受像シート1であって、前記ホログラムシート3が基材シート31上に少なくともホログラム形成層32を設け、また前記中間層4がポリエステル樹脂と導電性合成層状珪酸塩を含有することを特徴とする熱転写受像シート1の構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱転写受像シートに関し、特にホログラム画像を有した熱転写受像シートに関わるものである。
従来、種々の熱転写記録方法が知られているが、それらの中でも、昇華転写用染料を記録材とし、これをポリエステルフィルム等の基材上に適当なバインダーで担持させた染料層を有する熱転写シートから、昇華染料で染着可能な被転写材、例えば、紙やプラスチックフィルム等に染料受容層を形成した熱転写受像シート上に昇華染料を熱転写し、各種のフルカラー画像を形成する方法が提案されている。この場合には、加熱手段として、プリンターのサーマルヘッドによる加熱によって、3色または4色の多数の加熱量が調整された色ドットを熱転写受像シートの受容層に転移させ、該多色の色ドットによりフルカラー画像を再現するものである。このように形成された画像は、使用する色材が染料であることから、非常に鮮明で、かつ透明性に優れているため、得られる画像は中間色の再現性や階調性に優れ、従来のオフセット印刷やグラビア印刷による画像と同様であり、かつフルカラー写真画像に匹敵する高品質画像の形成が可能である。
また、特異な画像を有するシートとして昼光や照明光により、立体像が再生されるホログラムシートが知られている。そのホログラムシートとしては、体積位相型ホログラムシートとレリーフ型ホログラムシートとが実用化されているが、特にレリーフ型ホログラムシートは複製が容易で大量生産が可能なことから各種の装飾材として広く使用されるようになっている。また、前記熱転写画像を身分証明書、パスポート、ゲームカード等の製品に利用する場合には、その製品が他のものとは明瞭に異なる特異性を有し、偽造や改ざんが困難であることが望ましい。このために、熱転写画像に独特の意匠性や特異性を与える目的でホログラムシートを貼着する、あるいはホログラムシートを熱転写受像シートに組み込むことが提案されている。
例えば、特許文献1に、基材シートの表面に染料受容層を設けた熱転写受像シートで、その基材シートと染料受容層との間の少なくとも一部と、基材シートの背面の少なくとも一部の、いずれか又は両方にホログラム画像を設けたことが開示されている。この熱転写受像シートでは染料受容層にシリコーンオイルの離型剤を含有させて熱転写シートとの離型性を良くすることが示されている。
しかし、熱転写記録の高速化、熱転写受像シートの平滑化が進められるようになってきて、従来のホログラム画像を有した熱転写受像シートでは熱転写シートとの離型性が十分ではない。そのなかで、熱転写受像シートの平滑性を高く、かつ染料受容層の表面光沢性を高めて、高級感のある熱転写受像シートを得たい要望が強くなっている。
このようななかで、従来のホログラム画像を有した熱転写受像シートでは、上記離型性性が十分ではない点と、さらに熱転写シートと異常転写が生じやすい点が問題となっている。この問題は、熱転写シートの染料層から、熱転写受像シートの染料受容層の同じ位置に、染料を重ねて転写する回数が多くなることで、特に生じやすくなる。例えば、イエロー、マゼンタ、シアンの各染料層から染料受容層に染料を転写して、グレーやブラック等の色相を有する熱転写画像を形成する場合に、異常転写が生じやすい。
特開平2−212193号公報
したがって、本発明はこのような状況においてなされたものであり、熱転写シートとの異常転写を防止し、表面光沢性の高い、ホログラム画像を有した熱転写受像シートを提供することを目的とする。
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は支持体上に、ホログラムシート、中間層、染料受容層をこの順に設けた熱転写受像シートであって、前記ホログラムシートが基材シート上に少なくともホログラム形成層を設け、また前記中間層がポリエステル樹脂と導電性合成層状珪酸塩を含有することを特徴とする熱転写受像シートの構成とした。
また、前記支持体とホログラムシートとの間に中空粒子含有層を設けたことを特徴とする熱転写受像シートの構成とした。
本発明によれば、熱転写シートとの異常転写を抑制し、表面光沢性の高い、ホログラム画像を有した熱転写受像シートが得られる。
本発明の熱転写受像シートの一つの実施形態を示す概略断面図である。 本発明の熱転写受像シートの他の実施形態を示す概略断面図である。 本発明の熱転写受像シートの他の実施形態を示す概略断面図である。
次に、発明の実施の形態について、詳述する。
図1は本発明の熱転写受像シートの一つの実施形態を示す。図示した熱転写受像シート1は、支持体2上に、ホログラムシート3、中間層4、染料受容層5を順に設けた構成であり、そのホログラムシート3は、基材シート31上に、凹凸形状のホログラム形成層32を有し、さらにそのホログラム形成層32の凹凸面上に、反射層33を設けた構成であり、中間層4と基材シート31が接している。
図2は本発明の熱転写受像シートの他の実施形態を示す。図示した熱転写受像シート1は、支持体2上に、ホログラムシート3、中間層4、染料受容層5を順に設けた構成であり、そのホログラムシート3は、基材シート31上に、凹凸形状のホログラム形成層32を有し、さらにそのホログラム形成層32の凹凸面上に、反射層33を設けた構成であり、中間層4と反射層33が接している。図2で示された熱転写受像シート1を染料受容層5側から観察して、染料受容層5に形成される熱転写画像と、反射層33を透過して、ホログラム形成層の凹凸形状によるホログラム画像を認識できるものである。したがって、この場合、反射層33は透明性を有することが必要である。
また、図3は本発明の熱転写受像シートの他の実施形態を示すもので、支持体2上に、中空粒子含有層6、ホログラムシート3、中間層4、染料受容層5を順に設けた構成である。そのホログラムシート3は、基材シート31上に、凹凸形状のホログラム形成層32を有し、さらにそのホログラム形成層32の凹凸面上に、反射層33を設けた構成であり、中間層4と基材シート31が接している。図3で示した熱転写受像シート1は、図1に示す熱転写受像シート1の構成で、支持体2とホログラムシート3との間に中空粒子含有層6を追加して設けたものである。これによれば、熱転写受像シートに形成される熱転写画像の印画濃度が向上するなど好ましい熱転写受像シートが得られる。
図1〜3で示したホログラムシートは全て、反射層を設けた構成であるが、支持体などの反射性が高ければ必ずしも反射層を設ける必要はない。
また例えば、図1の熱転写受像シート1で、反射層33と支持体2との間に接着層を設けたり、図示したものに限らず、熱転写受像シートは、支持体の裏面側に帯電防止層を設けるなど、必要に応じてその他の層を、本発明の熱転写受像シートの機能を損なわない限り、設けてもよい。
以下、本発明の熱転写受像シートの各構成について、説明する。
(支持体)
熱転写受像シートの支持体2としては、染料受容層、中間層、ホログラムシート及び必要に応じて設けられたその他の層を支持し、熱転写時の搬送性など熱転写記録が可能であれば特に限定されない。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の耐熱性の高いポリオレフィン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、ポリメチルペンテン等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムや、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルムも使用できる。これ以外にも、上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙等の材料も使用することができる。また、これらの材料を2種以上積層した複合フィルムも使用することができる。代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース合成紙とプラスチックフィルムと合成紙が挙げられる。
支持体の厚さは、その強度および耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常1μm〜300μm、好ましくは60μm〜200μm程度である。
(ホログラムシート)
ホログラムシート3は、基材シート31上に少なくともホログラム形成層32を設けた構成であり、そのホログラム形成層32の表面に凹凸のレリーフとして干渉縞を記録した場合、その回折効率を高めるため、反射層33をレリーフ面に形成することが好ましい。
なお、本発明のホログラム形成層は、ホログラムに限定されず、回折格子を含めたパターンが形成されたものである。
上記の基材シート31は、ポリ塩化ビニル,ポリビニルアルコール,ポリエチレンテレフタレート,ポリアリレート,ポリカーボネート,ポリアミド,ポリイミド,セルロースジアセテート,セルローストリアセテート,ポリスチレン系,アクリル,ポリプロピレン,ポリエチレン,もしくはポリオレフィンビニルアルコールなどから選択して使用することができる。特に、上記の中でも、ポリエチレンテレフタレートが透明性、耐熱性などに優れ、好ましく用いられる。その基材シートの厚さは、10〜500μm、好ましくは10〜30μmの厚さのものから選択して使用することができる。
ホログラムシートにおけるホログラム形成層32は、微細な表面凹凸が形成された層として、平面ホログラムが好ましく使用できる。それは熱プレス等の方式で量産するのに適しているからである。また本発明ではホログラム形成層として、透明な合成樹脂からなる層の内部にホログラムもしくは回折格子パターンを与えるための回折格子が設けられている体積ホログラムの形成されたものであってもよい。ホログラム形成層に形成されるホログラム及び回折格子パターンとしては、平面ホログラム、体積ホログラムのいずれも使用でき、レリーフホログラム、リップマンホログラム、フレネルホログラム、フラウンホウファーホログラム、レンズレスフーリエ変換ホログラム、レーザー再生ホログラム(イメージホログラム等)、白色光再生ホログラム(レインボーホログラム)、カラーホログラム、コンピュータホログラム、ホログラムディスプレイ、マルチプレックスホログラム、ホログラフィックステレオグラクム、ホログラフィック回折格子、電子線直接描画等の機械的に形成された回折格子が挙げられる。
ホログラム形成層32を構成する材料としては、ホログラムもしくは回折格子パターンの凹凸を注型や型押しで再現できる熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、あるいは、光回折パターン情報に応じて硬化部と未硬化部とを成形することができる感光性樹脂組成物が利用できる。具体的には、例えば、ポリ塩化ビニル、アクリル(ポリメチルメタクリレート)、ポリスチレン、またはポリカーボネート等の熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル、メラミン、エポキシ、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、またはトリアジン系アクリレート等の熱硬化性樹脂であり、それぞれの単独、熱可塑性樹脂同士、または熱硬化性樹脂同士の混合、もしくは熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の混合等であってもよい。
また、ラジカル重合性不飽和基を有し、熱成形性を有するものや、ラジカル重合性不飽和モノマーを添加した電離放射線硬化性樹脂組成物も利用できる。なお、上記の電離放射線とは分子を重合又は架橋できるエネルギー量子を有した紫外線、可視光線、電子線、β線、X線、γ線、α線等であり、通常は実用上で、紫外線又は電子線が好ましい。
ホログラム形成層32の厚みは例えば0.1〜20μm程度であり、1〜2μm程度であることが好ましい。
ホログラムシートにおける反射層33は、ホログラム形成層単独では、ホログラムパターンの視認性が得られないか、得られたとしても、ごく低い視認性しか得られない場合に、ホログラム形成層の表面に設けられた層である。反射層33としては、アルミニウム等の金属からなる反射性の金属薄膜を設けるか、ホログラム形成層とは、光の屈折率が異なる物質からなる透明な薄膜を設ける。金属薄膜は、通常の厚み、例えば50nm程度であれば、不透明であるので、下層を隠蔽する。これらの金属薄膜及び透明な薄膜は反射層として機能し、いずれも、蒸着等の気相法で形成することができる。透明な薄膜の例としては、ホログラム形成層よりも屈折率の高いZnS、TiO2、Al23、Sb23、もしくはSiO等、またはホログラムシート形成層よりも屈折率の低いLiF、MgF2、もしくはAlF3がある。アルミニウム等の一般的な光反射性の金属薄膜も、厚みが20nm以下になると、透明性が出てくるため、上記のようなホログラム形成層とは光の屈折率が異なる物質の透明な薄膜と同じ効果を発揮できる。さらには、ホログラム形成層とは光の屈折率の異なる透明な合成樹脂を使用してもよい。
反射層を透明もしくは不透明のいずれとするかは、下層に設けられた画像等の視認性を確保すべきかどうかによって決める。すなわち、反射層を、半透明することにより、反射層よりも裏面側に配置された層に印刷された文字、模様等を視認しやすくすることができる。
また、図1に示すように、反射層33は基材シート31に対して、支持体2側に有する位置にある方が好ましい。それは、図2に示すような反射層33が基材シート31に対して、染料受容層(中間層)側に有する位置の場合、反射層33が染料受容層の影響で、離型剤や溶剤などの滲みにより、ホログラム画像の鮮明性が低下する恐れがあるからである。
(中間層)
本発明ではホログラム画像を有した熱転写受像シートで、ホログラムシートと染料受容層との間に、ポリエステル樹脂と導電性合成層状珪酸塩を含有する中間層4を設けることが主な要因により、熱転写シートとの異常転写を防止し、さらに表面光沢性の高く、非常に意匠性の高い優れたホログラム画像及び熱転写画像を有した印画物を形成することができる。
この中間層は、微細な導電性合成層状珪酸塩を水分散型または水溶性樹脂中に均一に分散させることにより、導電性能に優れ、熱転写シートとの離型性に優れ、異常転写することなく、上記のとおり、高い光沢性、高い意匠性の印画物を提供できる。
本発明に用いる導電性合成層状珪酸塩は、ナトリウム、マグネシウム、リチウムの塩と珪酸ソーダを適正条件下で反応させた合成物であり、その一次粒子は円盤状の単結晶構造を有し、導電性に優れ、例えばウィルバー・エリス社製ラポナイトS,JSの商品名で入手して用いることができる。
本発明では平均一次粒子径が30nm以下である導電性合成層状珪酸塩が、中間層におけるバインダー樹脂に均一に分散しやすい点で、好ましく用いられる。
導電性合成層状珪酸塩は、円盤状の粒子形状を有し、その円盤状の粒子形状を有する導電性合成層状珪酸塩の平均一次粒子径は、一次粒子の長径から求められる個数平均一次粒子径である。その測定方法は特に限定されないが、例えば、走査型電子顕微鏡(商品名「JSM−6700」、日本電子データム(株)製)により写真を撮り、LUZEX III(ニレコ社製)により、5nm以上の100個以上の一次粒子の長径を測定し、当該粒径の平均値を求めることができる。
導電性合成層状珪酸塩と同様の構造を有するベントナイトやヘクトライトのような天然鉱物由来の材料の場合、導電性が無く、平均一次粒子径が300〜550nmと大きすぎるため、得られる熱転写受像シートの光沢度も低下し、好ましくない。
中間層には、上記の導電性合成層状珪酸塩と、バインダー樹脂としてポリエステル樹脂を含有するもので、そのポリエステル樹脂はガラス転移温度が0〜45℃である水分散型または水溶性樹脂が好ましい。上記の水分散型樹脂とは、水中に分散させることが可能な樹脂を意味し、樹脂を水に分散させた状態において、分散均一性は高いほうが好ましく、また、樹脂の固体微粒子が水中に分散したサスペンション(懸濁液)よりも、樹脂自体が油状となるか樹脂が油相に溶けた状態で水中に分散したエマルション(乳濁液)の状態が好ましい。また水分散型または水溶性樹脂の中でも、特に水分散型樹脂は、塗膜乾燥により形成された皮膜の耐水性が高く、保存性が高く、好ましい。
上記のガラス転移温度は、例えば、(株)リガク製、DSC−8230D等を用いて示差走査熱量測定(DSC)を行い、得られる結果からガラス転移温度を求めることができる。なお、水分散型または水溶性樹脂が始めから水溶液や分散液の状態で存在する場合には、その水溶液または分散液を真空乾燥オーブンにて50℃、0.1MPa、24時間乾燥して溶媒を除去することにより、そのエマルジョンからDSC測定可能な試料を予備調製する。
中間層に係る水分散型または水溶性樹脂としては、例えば、水分散型ポリエステル樹脂、水溶性ポリエステル樹脂が挙げられ、東洋紡績(株)製、水分散型ポリエステル樹脂のエマルジョンであるバイロナールMD−1480等の市販品を用いることも可能である。
平均一次粒子径30nm以下の導電性合成層状珪酸塩は、水分散型または水溶性樹脂の水系溶液中に微細、且つ均一に分散させることができる。この導電性合成層状珪酸塩、水分散型または水溶性樹脂及び水を混合して得られる塗工液を用いて形成した中間層は、水分散型または水溶性樹脂を主体とするバインダー中に導電性合成層状珪酸塩が均一に分散された状態となる。導電性合成層状珪酸塩は、イオン導電性の材料なので、当該塩が中間層中に均一に分散されることにより、中間層の導電性が向上し、その結果、熱転写受像シートの導電性及び帯電防止性能が向上する。
これに対し、有機溶媒中に分散又は溶解させた熱可塑性樹脂中に導電性合成層状珪酸塩を添加して得られる中間層塗工液は、その導電性合成層状珪酸塩の分散性が悪いため、その塗工液を用いて形成した中間層は、十分なイオン導電性を有さないため好ましくない。
さらに、水分散型または水溶性樹脂を主体とするバインダー中に導電性合成層状珪酸塩が均一に分散されてなる中間層は、ホログラムシート及び染料受容層との密着性も高い。
中間層における導電性合成層状珪酸塩の添加量としては、樹脂バインダーに対し1質量%〜500質量%程度まで添加することが可能であるが、少なすぎる場合には安定した導電性が得られず、また多すぎる場合にはインキ粘度が増大し、塗工適性が低下したり、基材シートを含む隣接する他の層との接着性が低下する問題が発生する場合がある。
したがって、添加量としては樹脂バインダーに対し20質量%〜200質量%が好ましく、さらには50質量%〜200質量%が最も好ましい。
中間層は、例えばグラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の形成手段により、塗工し、乾燥して、形成することができる。その中間層の塗工量は、乾燥状態で0.1g/m2〜10g/m2の範囲で塗工することが可能であるが、上記の導電性合成層状珪酸塩の添加量の場合と同様に、導電性の点、及び塗工適性、接着性などの問題より、好ましくは乾燥状態で0.3g/m2〜5g/m2、さらには0.5g/m2〜3g/m2が最も好ましい。
(染料受容層)
本発明で適用する染料受容層5は、一種類以上の熱可塑性樹脂を含有している受容層で、熱転写シートから移行してくる昇華性染料を受容し、形成された熱転写画像を維持するためのものである。染料受容層に使用される熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデンなどのハロゲン化ポリマー,ポリ酢酸ビニル,エチレン酢酸ビニル共重合体,塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体,ポリアクリルエステル,ポリスチレン,ポリスチレンアクリルなどのビニル系樹脂、ポリビニルホルマール,ポリビニルブチラール,ポリビニルアセタールなどのアセタール系樹脂、飽和,不飽和の各種ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロースアセテートなどのセルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などのポリアミド系樹脂、などが挙げられる。これらの樹脂は、単独で使用したり、相溶する範囲内で任意にブレンドしたりして、用いることができる。
また、上記の熱可塑性樹脂の中でも、活性水素を有する熱可塑性樹脂が好ましい。活性水素は、各熱可塑性樹脂の安定性を考慮し、熱可塑性樹脂の末端に存在することが好ましい。また、ビニル系樹脂を使用する場合には、ビニルアルコールの含有量は、30質量%以下が好ましい。染料受容層にはその他にも、必要に応じて各種の添加剤を加えることができる。
また上記のような染料受容層の熱可塑性樹脂は、画像形成の熱転写時に染料を保持する染料層のバインダー樹脂と融着を起こす場合もあるので、良好な離型性を得るために、リン酸エステル、界面活性剤、フッ素系化合物、フッ素系樹脂、シリコーン化合物、シリコーンオイル、シリコーン樹脂等の各種離型剤を染料受容層中に内添することが好ましく、特に変性シリコーンオイルを添加し、硬化させたものが好ましい。
離型剤は1種若しくは2種以上のものが使用される。また、離型剤の添加量は染料受容層形成用樹脂100質量部に対し、0.5〜30質量部が好ましい。この添加量の範囲を満たさない場合は、昇華型熱転写シートと熱転写受像シートの染料受容層との融着若しくは印画感度の低下等の問題が生じる場合がある。このような離型剤を染料受容層に添加することによって、転写後の染料受容層の表面に離型剤がブリードアウトして離型層が形成される。また、これらの離型剤は染料受容層形成用樹脂中に添加せず、染料受容層上に別途塗工してもよい。
上記の染料受容層は、上記の中間層で説明した同様の方法で塗工することにより、形成することができる。
染料受容層用塗工液の塗工量は、特に限定されないが、上記に挙げた成分を有し、乾燥状態で0.5〜10g/m2とすることが好ましい。
(中空粒子含有層)
中空粒子含有層6は、本発明の熱転写受像シートの支持体とホログラムシートとの間に設けることができ、樹脂とカプセル状の中空粒子を含有する層、又は樹脂と熱膨張性を有するマイクロスフェアを含有する層で形成することができる。この中空粒子含有層を設けることで、熱転写受像シートに形成される熱転写画像の印画濃度をより向上させることができる。
カプセル状の中空粒子は、ポリアクリロニトリルやスチレン−アクリル共重合体等の樹脂を壁材として、内部に水やガスが入っており、塗工された層の乾燥時の熱によって水が蒸発して中空となり、高いクッション性及び断熱性を有する多孔質の層を与える。
また上記熱膨張性を有するマイクロスフェアは、ブタン、ペンタン等の低沸点液体をポリ塩化ビニリデンやポリアクリロニトリル等の樹脂で覆ってマイクロカプセルとしたものである。このようなマイクロスフェアは、中空粒子含有層を形成後に加熱により発泡し、発泡後高いクッション性及び断熱性を有する多孔質の層となる。
上記熱膨張性を有するマイクロスフェアからなる層は、塗工液の塗工後の加熱乾燥時に発泡するため、その層上のホログラムシートの表面に凹凸の変形が生じる懸念がある。そのために上記変形が小さく、均一性の高いホログラム画像を得るには、上記のカプセル状の中空粒子を用いた中空粒子含有層が好ましい。
上記中空粒子の平均粒径としては0.5〜10μmのものが好ましい。平均粒径が0.5μm未満では、形成される中空粒子含有層の断熱性による印字感度向上の効果が低い。一方、平均粒径が10μmを超えると、その中空粒子含有層上にホログラムシート及び染料受容層を設けた後の表面平滑度が低下する。中空粒子の添加量は、中空粒子含有層を形成する樹脂100質量部当たり20〜80質量部の範囲が好ましい。20質量部未満では、形成される中空粒子含有層の断熱性による感度向上の効果が低くなる。また一方で、80質量部を超えると、形成される中空粒子含有層の塗工面強度が低下しやすくなる。
上記中空粒子は有機溶剤に弱く、中空粒子含有層用溶液を塗工する際に有機溶剤を用いると、中空粒子の隔壁が破壊されてしまい、所望の断熱性が得られない。そのために中空粒子含有層用塗工液は、中空粒子に影響を与えない水系塗工液であることが好ましい。中空粒子含有層の皮膜形成用に用いる樹脂種としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、変性オレフィン樹脂等公知の樹脂、或いはそれらの混合物を用いることができる。中空粒子含有層はグラビアコート、グラビアリバースコート、コンマコート、ダイコート、リップコート等の一般的な塗工方法で形成できる。
以上の如く形成される中空粒子含有層は乾燥時5〜50g/m2の塗工量で設けることが好ましい。その塗工量が5g/m2未満では所望の断熱性が得られず、塗工量が50g/m2を超えると断熱効果が飽和し、又、不経済でもある。
以上の詳細な説明において、数値範囲におけるA〜Bで説明していることは、全てA以上B以下であることを意味するものである。また例えばA〜Bg/m2と記載しているものは、Ag/m2〜Bg/m2のことであり、Aに単位の記載がない場合、Bの単位の記載と同じことを意味している。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、文中の「部」は特に断りのない限り質量基準である。
(実施例1)
厚みが25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの基材シート31の表面に、下記組成のホログラム形成層用塗工液をグラビアコート法により、乾燥時の塗工量で、2g/m2のホログラム形成層を形成した。
<ホログラム形成層用塗工液>
・アクリル樹脂 40部
・メラミン樹脂 10部
・シクロヘキサノン 50部
・メチルエチルケトン 50部
上記ホログラム形成層に対し、ホログラムの干渉縞を凹凸状に形成した金属版を用いてエンボス加工し、ホログラムの凹凸を付与し、ホログラム形成層32を形成した。その後、凹凸の付与された樹脂面にアルミニウムを厚み30nmになるよう蒸着して反射層33を形成し、ホログラムシート3とした。
続いて下記条件の支持体2上に、下記組成の接着層用塗工液をグラビアコート法により、乾燥時の塗工量で、3g/m2の接着層を形成し、上記のホログラムシート3の反射層33と、支持体2が対向するように、その接着層によりラミネートして積層体(支持体2/ホログラムシート3)を作製した。
<接着層用塗工液>
・多官能ポリオール(武田薬品工業(株)製、タケラックA−969−V) 30部
・イソシアネート(武田薬品工業(株)製、タケラックA−5) 10部
・酢酸エチル 60部
<支持体>
支持体2として、RC紙(STF−150、三菱製紙社製、190μm)を用意した。
上記の積層体(支持体2/ホログラムシート3)のホログラムシートの基材シート31の上に、下記組成の中間層用塗工液1をグラビアコート法により、乾燥時の塗工量で、1.2g/m2の中間層4を形成し、さらにその中間層の上に、下記組成の染料受容層用塗工液1をグラビアコート法により、乾燥時の塗工量で、3g/m2の染料受容層5を形成して、実施例1の熱転写受像シートを作製した。(図1に示す熱転写受像シートの構成と同様である。)
<中間層用塗工液1>
・水分散型ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製、バイロナールMD−1480、Tg:20℃) 10部
・導電性合成層状珪酸塩(ウィルバー・エリス社製、ラポナイトJS、平均一次粒子径25nm) 10部
・水 80部
<染料受容層用塗工液1>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(日信化学工業(株)製、ソルバインC)19.6部
・シリコーン(信越化学工業(株)製、X−62−1212) 2.0部
・触媒(信越化学工業(株)製、CAT−PL−50T) 0.2部
・メチルエチルケトン 39.1部
・トルエン 80部
(実施例2)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおけるホログラムシート3と同様に、基材シート31/ホログラム形成層32/反射層33の構成のホログラムシート3を用意した。続いて、実施例1で使用した支持体2上に、実施例1で使用した接着層用塗工液をグラビアコート法により、乾燥時の塗工量で、3g/m2の接着層を形成し、上記のホログラムシート3の基材シート31と、支持体2が対向するように、その接着層によりラミネートして積層体(支持体2/ホログラムシート3)を作製した。
上記の積層体(支持体2/ホログラムシート3)のホログラムシートの反射層33の上に、実施例1で使用した中間層用塗工液1をグラビアコート法により、乾燥時の塗工量で、3g/m2の中間層4を形成し、さらにその中間層の上に、実施例1で使用した染料受容層用塗工液1をグラビアコート法により、乾燥時の塗工量で、3g/m2の染料受容層5を形成して、実施例2の熱転写受像シートを作製した。(図2に示す熱転写受像シートの構成と同様である。)
(実施例3)
実施例1で作製した熱転写受像シートにおけるホログラムシート3と同様に、基材シート31/ホログラム形成層32/反射層33の構成のホログラムシート3を用意した。続いて、実施例1で使用した支持体2上に、下記組成の中空粒子含有層用塗工液をグラビアコート法により、乾燥時の塗工量で、10g/m2の中空粒子含有層6を形成し、上記のホログラムシート3と、支持体2と反射層33とが対向するように、その中空粒子含有層によりラミネートして積層体(支持体2/ホログラムシート3)を作製した。
<中空粒子含有層用塗工液>
・アクリル系中空粒子(ローベイクHP−1055、ロームハンドハース社製) 80部
(平均粒径1μm、中空率50%)
ポリエステル樹脂(バイロナールMD−1480、東洋紡績(株)製) 20部
水 400部
上記の積層体(支持体2/ホログラムシート3)のホログラムシートの基材シート31の上に、実施例1で使用した中間層用塗工液1をグラビアコート法により、乾燥時の塗工量で、3g/m2の中間層4を形成し、さらにその中間層の上に、実施例1で使用した染料受容層用塗工液1をグラビアコート法により、乾燥時の塗工量で、3g/m2の染料受容層5を形成して、実施例3の熱転写受像シートを作製した。(図3に示す熱転写受像シートの構成と同様である。)
(比較例1)
実施例1で作製した熱転写受像シートで、中間層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の熱転写受像シートを作製した。
<中間層用塗工液2>
・水分散型ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製、バイロナールMD−1480、Tg:20℃) 20部
・水 80部
(比較例2)
実施例1で作製した熱転写受像シートで、中間層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の熱転写受像シートを作製した。
<中間層用塗工液3>
・ポリウレタン樹脂(ニッポラン5199,日本ポリウレタン工業(株)製) 25部
・酸化チタン(TCA−888,トーケムプロダクツ製) 75部
・トルエン 200部
・メチルエチルケトン 200部
(比較例3)
比較例1で作製した熱転写受像シートで、染料受容層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、比較例1と同様にして、比較例3の熱転写受像シートを作製した。
<染料受容層用塗工液2>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(日信化学工業(株)製、ソルバインC)19.6部
・シリコーン(信越化学工業(株)製、X−62−1212) 6.0部
・触媒(信越化学工業(株)製、CAT−PL−50T) 0.2部
・メチルエチルケトン 39.1部
・トルエン 80部
上記の実施例と比較例で作製した熱転写受像シートについて、異常転写、光沢度及び印画濃度に関し、以下のとおりに評価を行なった。
(異常転写)
上記の各実施例及び比較例で作製した熱転写受像シートに、昇華型熱転写プリンター(DNPフォトルシオ製、型式:DS40)の純正インクリボンを用いて、下記のような印画条件で印画した。
(印画条件)
(Y、M、C印画条件)
・サーマルヘッド
・発熱体平均抵抗値:5300(Ω)
・主走査方向印字密度:300dpi
・副走査方向印字密度:300dpi
・印加電力:0.10(w/dot)
・1ライン周期:0.5(msec.)
・印字開始温度:25(℃)
・階調制御方法:1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を90%固定とし、また、階調を256に固定しYMCYMCの順番で印画した。
異常転写とは、熱転写シートの染料層と、熱転写受像シートの染料受容層間の離型性が悪いため、印画後、染料層の一部が染料受容層側に転写してしまう現象をいう。また、熱融着とは、染料層と熱転写受像シートの受容層間の離型性が悪いため、印画後、染料層と染料受容層が剥がれなくなってしまう現象をいう。したがって、異常転写の現象よりも、さらに染料層と染料受容層との離型性が悪くなった場合、熱融着が生じる。
上記の印画条件で印画して、下記の基準にて評価した。
○:異常転写、熱融着の発生が無い。
△:印画面積の10%〜40%で異常転写が発生した。
×:印画面積の50%以上で異常転写が発生した。あるいは熱融着が発生した。
(光沢度)
上記で作製した各熱転写受像シートの染料受容層が設けられた表面の鏡面光沢度を東洋精機製作所社製グロスメーターにて、JIS−Z8741:1997に基づく方法で測定し、光線反射角度は45°で調べた。評価の判断基準は以下の通りである。
◎:光沢度70%以上
○:光沢度50%以上70%未満
×:光沢度50%未満
(印画濃度)
上記異常転写評価の印画条件にて印画を行い、光学濃度計((X−Rite社製X−Rite i1i0)(D65))による光学反射濃度が最大となる値を測定し、ブラック(イエロー、マゼンタ、シアンの3色を重ね合わせて印画したもの)のOD値(光学的濃度)を示した。
<評価基準>
◎:最大転写濃度が1.6以上
○:最大転写濃度が1.0以上1.6未満
△:最大転写濃度が1.0未満
上記の異常転写、光沢度及び印画濃度における各評価結果を下記の表1に示す。
Figure 2016022631
上記結果に示すように、実施例1〜3の熱転写受像シートによれば、熱転写シートとの異常転写がなく、熱転写シートとの離型性が良好であり、また染料受容層面の光沢度が高く、さらに印画濃度も高く、非常に意匠性の高い優れたホログラム画像及び熱転写画像を有した印画物が得られる。なお、実施例1〜3で得られた印画物を40℃の環境下で3日間放置しておくと、実施例2の印画物は、実施例1、3の印画物と比べ、ホログラム画像の鮮明性が少し低下していた。それは、実施例2の熱転写受像シートは、反射層33が基材シート31に対して、染料受容層(中間層)側に有する位置にあるので、染料受容層の離型剤や溶剤などの滲みによるホログラム画像の鮮明性の低下が生じたものと考えられる。
それに対し、比較例1、2、3の熱転写受像シートによれば、熱転写シートとの異常転写が生じてしまい、熱転写シートとの離型性が不良である。
上記結果は、熱転写受像シートの中間層に、比較例1では導電性合成層状珪酸塩を含有していなく、また比較例2では中間層にポリエステル樹脂と導電性合成層状珪酸塩を含有していなく、ポリウレタン樹脂と酸化チタンを含有するものである。よって比較例1、2の熱転写受像シートは、中間層にポリエステル樹脂と導電性合成層状珪酸塩とを組み合わせて含有していないので、結果として熱転写シートとの離型性が悪く、異常転写が生じるものであった。
また、比較例3では、比較例1で作製した熱転写受像シートの染料受容層の条件で、シリコーンの含有量が多い条件にしたが、異常転写が改善されなかった。
このように、ホログラム画像を有した熱転写受像シートは、熱転写シートと異常転写が生じやすいが、本発明の熱転写受像シートは、染料受容層の離型剤であるシリコーンを多く含有させるのではなく、中間層にポリエステル樹脂と導電性合成層状珪酸塩とを組み合わせて含有させることで、導電性合成層状珪酸塩が中間層中に均一に分散して、中間層の導電性が向上し、その結果、熱転写シートとの異常転写を防止できた。さらに、本発明の熱転写受像シートである実施例のものは、表面光沢性の高い、ホログラム画像を有した熱転写受像シートであった。
1 熱転写受像シート
2 支持体
3 ホログラムシート
4 中間層
5 染料受容層
6 中空粒子含有層
31 基材シート
32 ホログラム形成層
33 反射層

Claims (2)

  1. 支持体上に、ホログラムシート、中間層、染料受容層をこの順に設けた熱転写受像シートであって、前記ホログラムシートが基材シート上に少なくともホログラム形成層を設け、また前記中間層がポリエステル樹脂と導電性合成層状珪酸塩を含有することを特徴とする熱転写受像シート。
  2. 前記支持体とホログラムシートとの間に中空粒子含有層を設けたことを特徴とする請求項1に記載の熱転写受像シート。
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