JP2016022053A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】識別図柄が設定された遊技機において、当該識別図柄を用いた演出の趣向性を向上させること。
【解決手段】特典を付与するか否かを判断する当否判定手段と、当否判定結果を報知するための識別図柄を表示する表示装置50と、所定条件成立時に表示装置50に表示されている識別図柄51を一時的に演出図柄52に変換し、当該演出図柄52を用いて有利な遊技の進行を示唆する図柄変換演出を実行する図柄変換演出実行手段と、を備える遊技機1とする。かかる図柄変換演出は、いわゆる擬似連続演出や保留連続演出の一部として用いることが可能である。
【選択図】図3

Description

本発明は、当否判定結果を報知するための識別図柄が設定された遊技機に関する。
例えば下記特許文献1には、当否判定結果を報知するための識別図柄(識別符号08a〜c)が設定された遊技機が開示されている。
特開2002−18015号公報
上記特許文献1に記載の遊技機では、識別図柄とともにキャラクタ図柄が変動するだけであり、面白みに欠ける。
本発明は、識別図柄が設定された遊技機において、当該識別図柄を用いた演出の趣向性を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1の発明にかかる遊技機は、特典を付与するか否かを判断する当否判定手段と、前記当否判定結果を報知するための識別図柄を表示する表示装置と、所定条件成立時に前記表示装置に表示されている前記識別図柄を一時的に演出図柄に変換し、当該演出図柄を用いて有利な遊技の進行を示唆する図柄変換演出を実行する図柄変換演出実行手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記図柄変換演出実行手段は、一の前記当否判定結果を報知するに際し、変動している前記識別図柄を仮停止させるとともに当該識別図柄を前記演出図柄に変換し、当該演出図柄を用いた前記図柄変換演出を経て、演出の継続性を保ちつつ前記識別図柄を再び変動させることを一または複数回繰り返す演出が実行可能であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記図柄変換演出実行手段は、ある前記当否判定結果を報知するに際し、それより前の一または複数の前記当否判定結果を報知するときに前記識別図柄を停止させるとともに当該識別図柄を前記演出図柄に変換し、当該演出図柄を用いた前記図柄変換演出を経て、演出の継続性を保ちつつ前記識別図柄を再び変動させることを一または複数回繰り返す演出が実行可能であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の遊技機において、前記演出図柄を模した移動部材を備え、演出の継続性を保ちつつ前記識別図柄を再び変動させることを一または複数回繰り返す際、前記演出図柄の代わりに前記移動部材を用いた前記図柄変換演出が実行される場合があることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機において、前記識別図柄に付随する付随図柄が表示され、演出の継続性を保ちつつ前記識別図柄を再び変動させた場合に前記付随図柄の段階が変化する場合があり、前記演出図柄を用いた前記図柄変換演出が実行されるか、前記演出部材の代わりに前記移動部材を用いた前記図柄変換演出が実行されるかが、前記付随図柄の段階に基づき設定されることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の遊技機において、一方側に前記識別図柄が設けられ、他方側に前記演出図柄が設けられるように、当該識別図柄と演出図柄を繋ぐ補助図柄が表示され、前記図柄変換演出は、前記補助図柄が変位することにより、後方に位置していた前記演出図柄が前記識別図柄と入れ替わるまたは前記識別図柄を隠すようにして前方に位置するような表示をすることで、前記識別図柄が一時的に前記演出図柄に変換される演出態様を含むものであることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の遊技機において、前記補助図柄は環状の図柄であって、前記図柄変換演出は、環状である前記補助図柄が回転することにより、後方に位置していた前記演出図柄が前方に移動するような表示をすることで、前記識別図柄が一時的に前記演出図柄に変換される演出態様を含むものであることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6または請求項7に記載の遊技機において、前記識別図柄に付随する付随図柄が表示され、前記図柄変換演出は、前記付随図柄の態様を維持したまま前記補助図柄が変位することによって前記識別図柄が一時的に前記演出図柄に変換された上で、当該演出図柄と前記付随図柄が関連する演出態様を含むものであることを特徴とする。
請求項1に記載の発明にかかる遊技機では、識別図柄が一時的に演出図柄に変換された上で、当該演出図柄が有利な遊技の進行を示唆する図柄変換演出を実行することが可能である。つまり、識別図柄が別の図柄である演出図柄に変化した上で、当該演出図柄が寄与する趣向性の高い演出を実行することが可能である。
請求項2に記載の発明のように、一の当否判定結果を報知するに際し、仮停止したあと再び変動することを一または複数回繰り返すいわゆる擬似連続演出を、上記演出図柄を用いて実行することも可能であるし、請求項3に記載の発明のように、ある当否判定結果を報知するに際し、それより前の一または複数の当否判定結果の報知を利用するいわゆる保留連続演出を、上記演出図柄を用いて実行することも可能である。
請求項4に記載の発明のように、演出図柄の代わりに当該演出図柄を模した移動部材を用いた図柄変換演出が実行される場合があるようにすれば、演出の趣向性をさらに高めることが可能となる。
請求項5に記載の発明のように、演出図柄を用いた図柄変換演出が実行されるか、演出部材の代わりに移動部材を用いた図柄変換演出が実行されるかが、付随図柄の段階に基づき設定されるようにすれば、付随図柄の段階と図柄変換演出の内容がリンクした趣向性の高い演出とすることが可能である。
請求項6に記載の発明のように、識別図柄と演出図柄を繋ぐ補助図柄が表示され、当該補助図柄が変位することにより、後方に位置していた演出図柄が識別図柄と入れ替わるまたは識別図柄を隠すようにして前方に位置するような表示をする演出とすれば、識別図柄が演出図柄に変換されたことを容易に認識できる演出とすることが可能である。補助図柄の好適な形態の一例としては、請求項7に記載の発明のような環状の図柄が例示できる。環状の図柄が回転することにより、演出図柄と識別図柄が入れ替わったことが容易に認識できるからである。この場合、請求項8に記載の発明のように、付随図柄の態様を維持したまま補助図柄が変位する、すなわち付随図柄が動かないのに対して補助図柄が変位するという表示がなされるようにすれば、補助図柄の変位を容易に認識できる演出とすることが可能となる。
本実施形態にかかる遊技機の正面図である。 識別図柄、演出図柄、補助図柄、付随図柄から構成される図柄組の一覧図である。 演出図柄を用いた図柄変換演出を説明するための図である。 演出図柄を用いた図3とは異なる図柄変換演出を説明するための図である。 移動部材を説明するための模式図であって、(a)は移動部材が第一姿勢にある状態を、(b)は移動部材が第二姿勢(基本姿勢)にある状態を示している。 移動部材を説明するための模式図であって、(a)は移動部材が左に傾倒した別姿勢となった状態を、(b)は移動部材が右に傾倒した別姿勢となった状態を示している。 移動部材を説明するための模式図であって、(a)は移動部材が第一姿勢の状態で幅方向にスライドする様子を、(b)は移動部材が第二姿勢となって一部が露出した状態を示している。 移動部材を用いた図柄変換演出の一例を説明するための図である。 移動部材を用いた図8とは異なる図柄変換演出の一例を説明するための図である。 補助図柄が変位することにより、後方に位置していた演出図柄が識別図柄を隠すようにして前方に位置するような表示がなされる図柄変換演出の例を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態にかかる遊技機1について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明における平面方向とは遊技盤90の平面方向に沿う(平行な)方向を、前後方向とは遊技盤90の平面方向に直交する方向(遊技者側を前、その反対側を後とする)を、左右・上下方向とは、遊技盤90を正面から見たときにおける方向をいうものとする。
まず、図1を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。遊技機1は遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する金属製の薄板からなる帯状のガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
遊技領域902には、第一始動入賞口904、第二始動入賞口905、大入賞口906、アウト口907などが設けられている。遊技盤90に形成された開口901を通じて表示画面が視認可能である表示装置50は、例えば液晶表示装置が用いられる。本実施形態では、表示装置50を用いて種々の演出が実行される。当該演出の一つとして、詳細を後述する図柄変換演出が実行される(かかる図柄変換演出を実行する手段が本発明における図柄変換演出実行手段に相当する)。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、図示されない発射装置を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、始動入賞口904、905や大入賞口906等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。遊技球が始動入賞口904、905に入賞したときに、当否判定手段によって大当たり(本発明における特典に相当する)となるか否かの抽選がなされる(かかる当否判定を行う手段が本発明における当否判定手段に相当する)。大当たりとなると、上記大入賞口906が頻繁に開放し、遊技者は多くの遊技球を獲得することができる。その他、以下で説明する図柄変換演出に関係する構成以外の構成は、どのようなものであってもよい(公知の遊技機と同様のものが適用できる)ため、説明は省略する。
以下、表示装置50を用いて実行される図柄変換演出について説明する。なお、以下で説明する図柄変換演出を実行することが可能なものであれば、その演出を制御するもの(図柄変換演出実行手段)の構造(演出(表示装置50)を制御する基板の構造や種類等)や、演出の決定(抽選)方法(図柄変換演出を実行するか否かの条件の設定方法)等はどのようなものであってもよいため、かかる点についての説明は省略する(公知の演出を決定する手法、演出を制御する手法を用いることができる)。
当否判定手段による当否判定結果(遊技者に有利な遊技を実行するか否か)は、識別図柄51の組み合わせによって報知される。図2に示すように、本実施形態における識別図柄51は、「1」〜「7」の数字が付された図柄である(図では、丸の中に数字が付された図柄を識別図柄51として示す)。また、本実施形態では、「1」〜「7」の識別図柄51を含む識別図柄51群は三つ(左・中・右)設定されており、当否判定結果が報知される際に変動表示される。なお、識別図柄51の数は適宜変更可能である。最終的に停止した識別図柄51組(各識別図柄51群から一つずつ選択されて停止した三つの識別図柄51)が所定の組み合わせとなったとき(例えば同じ識別図柄51の三つ揃い)には大当たりとなり、それ以外の場合にははずれとなる。
図2に示すように、本実施形態では、各識別図柄51は、演出図柄52、補助図柄53、付随図柄54とともに、図柄組を構成する。識別図柄51と演出図柄52は、補助図柄53によって繋がれている。補助図柄53はリングを模した環状の図柄であり、この補助図柄53の一方側に識別図柄51が設けられ、他方側に演出図柄52が設けられている。具体的には、リングを模した補助図柄53の外面に識別図柄51と演出図柄52が固定されたような態様である。補助図柄53と識別図柄51の位置関係は、補助図柄53が180度回転したとき、補助図柄53と識別図柄51の位置が入れ替わるようなものである。
本実施形態における演出図柄52は、ライターを模した図柄である。本実施形態における演出図柄52は、全て同じ形態であるが、対応する識別図柄51(補助図柄53を介して繋がれた識別図柄51)の種類に応じた形態としてもよい。後述するように、本実施形態にかかる遊技機は、ライターを模した演出図柄52と同様の形態を有する移動部材10(いわゆる役物)が設けられている。
付随図柄54は、識別図柄51とともに変動する図柄である。本実施形態における付随図柄54はキャラクタ図柄であって、対応する識別図柄51毎に特定のキャラクタが設定されている。また、当該付随図柄54である各キャラクタ図柄は、複数の態様を有する。つまり、付随図柄54は複数の段階が設定されており、演出の進行度合に応じて段階(態様)が変化することがある。当該態様の変化は同じ種類のキャラクタの態様が変化したことが分かるのであればどのようなものであってもよい。本実施形態では、キャラクタ図柄の大きさを変化させることによって、付随図柄54の段階を表現している。
このような図柄組が設定されていることを利用して図柄変換演出が実行される。当該図柄変換演出を、具体例を用いて説明する。図3に示す第一具体例は、いわゆる擬似連続演出に図柄変換演出を適用したものである。擬似連続演出は、ある一つの当否判定結果を報知するに際し、変動する識別図柄51を一または複数回仮停止(擬似停止)させてから演出の継続性を保ちつつ再び変動させることを一または複数回繰り返す演出であって、その回数(連続回数;以下、仮停止が発生しないときには連続回数1回、仮停止が1回発生するときには連続回数2回・・・というように設定されているものとする)によって大当たりとなる蓋然性(いわゆる期待度)を示すものである。本実施形態では、仮停止した識別図柄51の組み合わせが所定の組み合わせ態様(以下、連続目と称することもある)となった場合に、再び識別図柄51が変動を開始する。連続目の態様としてはどのようなものであってもよいが、本実施形態では、左、中、右の識別図柄51のうち、中の識別図柄51が「7」となった態様(大当たりであることを報知する「7」「7」「7」を除く)が連続目として設定されている。
各識別図柄51(識別図柄51群)が変動する際には、識別図柄51とともに付随図柄54、補助図柄53も変動する(図柄組全体が変動する)(図3(a)参照)。識別図柄51が連続目ではない組み合わせ態様(中の識別図柄51が「7」でない態様)で仮停止した後(図3(b)参照)、左の補助図柄53と右の補助図柄53が約180度回転したかのような映像が表示される(図3(c)参照)。上述したように、これにより、補助図柄53の一方側に繋がれ、前方に位置していた識別図柄51が後方に位置し、それと入れ替わって補助図柄53の他方側に繋がれていた演出図柄52が前方に位置した状態となる。つまり、補助図柄53の変位によって、識別図柄51が演出図柄52に変換されたかのような映像が表示される。
表示装置50の表示領域は平面であるため、補助図柄53の三次元的な変位(演出図柄52と識別図柄51が前後方向で入れ替わったこと)が分かりにくい場合がある。そのため、本実施形態では、補助図柄53が回転(変位)する際、付随図柄54はそのままの態様が維持される。つまり、図柄組全体でみれば、付随図柄54の態様が維持されたまま補助図柄53が変位することとなるため、補助図柄53が変位したことを容易に認識できる演出とすることが可能となる。
ライターを模した画像である左の演出図柄52および右の演出図柄52は、中の識別図柄51に向かうように変位し、当該中の識別図柄51を燃やすような映像が表示される(図3(d)参照)。これにより、「7」ではなかった中の識別図柄51が、「7」に変化する(図3(e)参照)。つまり、連続目ではなかった組み合わせ態様が、連続目に変化し、再び識別図柄51が変動を開始することが報知される。なお、演出が継続することを分かりやすくするため、「継続」といった文字を併せて表示するようにしてもよい(図3(f)参照)。また、中の識別図柄51が、「7」に変化した後、再び左の補助図柄53と右の補助図柄53を回転させ、左の識別図柄51と右の識別図柄51を再び前方に位置させてもよいし(図3(g)参照)、中の識別図柄51が「7」となったということは、連続目であることが確定したのであるから、左の補助図柄53と右の補助図柄53を回転させずに(左の演出図柄52と右の演出図柄52を表示したまま)、次の変動に移行するようにしてもよい。
中の識別図柄51が燃やされたにも拘わらず、当該識別図柄51が「7」に変化しない(連続目とはならない)失敗演出が実行される(演出が非継続となる)場合もある。
このような仮停止後の変動を一または複数回繰り返し、その連続回数によって、当否判定結果が大当たりである蓋然性(大当たり期待度)が示唆される。図柄変換演出は、識別図柄51から変換された演出図柄52が、連続目ではない組み合わせ態様を連続目に変化させる演出に関与するものである。つまり、一旦、連続目ではない組み合わせ態様で停止したかのように見せかけ、それを連続目に変化させる演出に関与するものである。
連続目が仮停止した後、再び識別図柄51(図柄組)が変動を開始したときには、演出の継続性を保つ表示がなされる。遊技者が、ある当否判定結果を報知する演出が継続していることを理解できる表示であれば、その態様はどのようなものであってもよい。例えば、図3(g)に示すように「×2」といった表示をする。なお、「×n(nは自然数)」は、連続回数がn回目であることを示す表示である。また、最初の変動時に表示されていたムービーが、次の変動開始時にそのまま継続する、といった演出とすることにより、演出の継続性を担保してもよい。また、背景の少なくとも一部に表示される色を、青、黄、緑、赤・・・というように変化させることで、演出の継続性を担保してもよい。
また、本実施形態では、連続目が仮停止した後、再び識別図柄51(図柄組)が変動を開始したときには、付随図柄54の段階が変化する場合がある(図3(g)参照)。つまり、連続回数が多くなればなるほど、付随図柄54の段階がステップアップしていく。この付随図柄54の変化によっても、遊技者はある当否判定結果を報知する演出が継続していることを理解することができる。なお、演出が継続する度に付随図柄54の段階が必ず変化する構成としてもよいし、変化する場合もあれば、変化しない場合もある構成としてもよい。
上記第一具体例は、左の識別図柄51および右の識別図柄51が一時的に演出図柄52に変換されて両演出図柄52が演出に関与するものであることを説明したが、図4に示す第二具体例のように、変動していた識別図柄51が仮停止した後、左、中、右、全ての識別図柄51が演出図柄52に変換されて、変換された全ての演出図柄52が演出に関与する場合があるようにしてもよい。例えば、連続目ではない識別図柄51の組み合わせで仮停止した後(図4(a)(b)参照)、全ての補助図柄53が回転することによって全ての識別図柄51が演出図柄52に変換され(図4(c)参照)、全ての演出図柄52(ライター)から発せられた炎によって演出の継続が報知される(図4(d)(e)参照)、というような図柄変換演出が発生するようにしてもよい。
図柄変換演出は、いわゆる保留連続演出とともに実行されるようにしてもよい。保留連続演出は、ある当否判定結果を報知する際に、それより前の当否判定結果を報知する際の演出を利用して、当該ある当否判定結果が大当たりとなる蓋然性を示唆するものである。保留連続演出とともに図柄変換演出を実行することが決定された場合、ある判断結果を報知する前の一または複数回の判断結果が報知されることによって識別図柄51の変動が停止した時点またはその前後の時点で、図柄変換演出によって演出が継続することが報知される。このような複数の当否判定結果を跨いで実行される演出の継続性により、上記ある当否判定結果が大当たりとなる蓋然性が高まることを遊技者に示唆する。このような保留連続演出とともに図柄変換演出を用いてもよい。
以上説明したように、本実施形態にかかる遊技機では、識別図柄51が一時的に演出図柄52に変換された上で、当該演出図柄52が有利な遊技の進行を示唆する図柄変換演出を実行することが可能である。つまり、識別図柄51が別の図柄である演出図柄52に変化した上で、当該演出図柄52が寄与する趣向性の高い演出を実行することが可能である。
本実施形態にかかる遊技機は、いわゆる役物である移動部材10を備える。図柄変換演出は、当該移動部材10を用いて実行される場合もある。移動部材10の構造は以下の通りである。
図5〜図7に示す移動部材10は、本体部11および従属部12を有する。本体部11は、遊技盤90の裏側に設けられたセンターベース(図示せず)に固定されたレール部材20に対し、所定の移動範囲を移動可能となるように支持されている。詳しくは後述するように、本体部11はレール部材20によって誘導されるベース部材30に対してその姿勢を変化させることが可能となるように支持されており、本体部11は、レール部材20に構築されたガイド部21の全体を利用して移動することが可能である。
本実施形態では、レール部材20は、細長い平面方向に沿う板状の部材であって、その長手方向が幅方向と一致するようにして設置されている。レール部材20には、幅方向に延びるガイド部21が形成されている。ガイド部21は、ベース部材30を介して本体部11を誘導することが可能な構成であればどのような構成であってもよい。例えば、レール部材20に形成された幅方向に延びる長孔であってもよいし、幅方向に延びる細長い突起等であってもよい。
レール部材20には、そのガイド部21によって幅方向にスライド自在となるようにベース部材30が取り付けられている。ベース部材30は、図示されない駆動源の動力によって幅方向にスライドする。ベース部材30には、移動部材10の本体部11がその姿勢を変化させることが可能となるように取り付けられている。本実施形態では、ベース部材30の後面側がガイド部21に係合され、ベース部材30の前面側に本体部11が取り付けられている。本実施形態における本体部11は、詳細を後述する従属部12が取り付けられた側(以下先端(側)と称することもある)の反対側(以下基端(側)と称することもある)がベース部材30に対し回動自在に支持されている。移動部材10は、その本体部11の基端から先端に向かう方向が、レール部材20(ガイド部21)の長手方向に沿う状態である第一姿勢(図5(a)参照)、または基端から先端に向かう方向がレール部材20の長手方向に交差する状態(以下、「起立した状態」と称することもある)である第二姿勢(図5(b)参照)に変化させることが可能となるようにベース部材30に支持されている。
本実施形態では、移動部材10の第二姿勢として、本体部11がレール部材20の長手方向に略直交するように起立した基本姿勢と、本体部11がレール部材20の長手方向と略直交する方向(基本姿勢)に対して傾斜するように起立した別姿勢とが設定されている。なお、本実施形態では、当該別姿勢として、基本姿勢から左側に傾くように起立した左別姿勢(図6(a)参照)と、右側に傾くように起立した右別姿勢(図6(b)参照)が設定されている。当該別姿勢の基本姿勢に対する傾斜角度は一定であってもよいし、不定であってもよい。
移動部材10が第一姿勢にあるとき、前後方向において移動部材10の全体に被覆部材40が重なる(図7(a)参照)。移動部材10が第二姿勢にあるとき、前後方向において移動部材10の一部に被覆部材40が重なる(図7(b)参照)。つまり、移動部材10が第一姿勢にあるときには、移動部材10が被覆部材40に覆われることにより、遊技者が移動部材10を視認することが困難になる。本実施形態では、被覆部材40の上側から覗き込むようにしないと移動部材10を視認することはできないように構成されている。一方、移動部材10が第二姿勢(基本姿勢および別姿勢)にあるときには、移動部材10の少なくとも一部が露出するため、遊技者が当該露出した部分を視認することが可能となる。なお、被覆部材40は、このように移動部材10を覆うものであればどのようなものであってもよい。装飾機能を発揮する装飾部材であってもよいし、遊技球を誘導する誘導部材であってもよい。
本実施形態における移動部材10は、どのような姿勢にあっても、ベース部材30を介してレール部材20の長手方向、すなわち幅方向にスライドすることが可能である。つまり、第一姿勢にあるときであっても幅方向にスライドすることが可能である。第一姿勢にある移動部材10は、被覆部材40に覆われることによって遊技者が視認することが困難な状態であるから、移動部材10が第一姿勢のまま移動したときには、遊技者は移動部材10が幅方向にスライドしたことに気付かない場合が多い。
ベース部材30には、駆動源である本体駆動モータやその動力を本体部11に伝達する一または複数の歯車等から構成される動力伝達機構がベース部材30に設けられている(図を分かりやすくするため動力伝達機構は図示せず)。本体駆動モータを駆動させることにより、本体部11がその姿勢を変化させる。本体部11の姿勢を変化させることが可能であれば、上記動力伝達機構はどのようなものであってもよい。
本体部11には、この本体部11とともに移動部材10を構成する従属部12が取り付けられている。従属部12は、本体部11の先端側(本体部11がベース部材30に支持された基端側の反対側)に、本体部11に対して回動自在に支持されている。具体的には、従属部12の一端側(左端側)が、本体部11に回動自在に支持されている。本実施形態では、本体部11と従属部12の相対位置は、本体部11の姿勢の変化に伴って変化する。具体的には、本体部11がその姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変化させるにつれて、従属部12が本体部11に対して回動(変位)していく。具体的には、本体部11がその姿勢を第一姿勢から第二姿勢に変化させるにつれて、先端が本体部11に近接した状態(以下、この状態時における本体部11に対する従属部12の相対位置を原位置と称することもある)から先端が本体部11より離れる方向に変位する。本体部11が第二姿勢となって起立した状態となると、従属部12の先端(右端)が本体部11から最も離れた状態(以下、この状態時における本体部11に対する従属部12の相対位置を終端位置と称することもある)となる。従属部12全体で見れば、本体部11が第二姿勢にあるときには、従属部12は本体部11に対して左側に変位した状態となるということである。
本体部11の姿勢の変化に伴って、従属部12が本体部11に対して変位していく構造(従属部12の駆動機構)はどのようなものであってもよい。例えば、上記本体駆動モータの動力により本体部11の姿勢が変化したとき、本体部11の姿勢の変化に伴って従属部12を本体部11に対して変位させる歯車機構(例えば差動歯車機構)等を適用した構造とすることができる。また、本体部11とは別の駆動源によって従属部12を本体部11に対して変位させる構造(二つの駆動源を制御する構造)としてもよい。
かかる移動部材10は、演出図柄52を模した構造物である。つまり、移動部材10は、「ライター」を模した構造物である。具体的には、本体部11がライターの本体部分であり、従属部12がライターの蓋部分である。移動部材10が第二姿勢になったとき、本体部11の上側の一部と、本体部11の上側に支持された従属部12が被覆部材40に覆われずに露出することとなる。また、当該露出した部分は、表示装置50の表示領域に重なる。これを利用して図柄変換演出が実行されることがある。
例えば、移動部材10が第二姿勢となり、従属部12が本体部11に対して離れる方向に変位した本体部11と従属部12の間に炎の画像を表示することで、あたかもライターから炎が発生したような演出態様となる。そして、その炎によって、表示装置50に表示される遊技に関する情報を報知するための情報画像が燃やされて変化する、といった態様の演出を実行することが可能である。
本実施形態では、かかる移動部材10を用いた図柄変換演出を、上記擬似連続演出や保留連続演出に適用している。図8に示すように、識別図柄51が連続目ではない組み合わせ態様(中の識別図柄51が「7」でない態様)で仮停止または停止した後(図8(a)(b)参照)、移動部材10が表示領域の下側中央で中の識別図柄51に向かうように第二姿勢(基本姿勢)となる(図8(c)参照)。そして、ライターを模した移動部材10から発せられた炎によって当該中の識別図柄51が燃やされるような映像が表示される(図8(d)参照)。これにより、「7」ではなかった中の識別図柄51が、「7」に変化する(図8(e)参照)。つまり、連続目ではなかった組み合わせ態様が、連続目に変化し、再び識別図柄51が変動を開始することが報知される(図8(f)参照)。
また、図9に示すように、識別図柄51が連続目ではない組み合わせ態様(中の識別図柄51が「7」でない態様)で仮停止または停止した後(図9(a)(b)参照)、移動部材10が表示領域の下側左寄りまたは右寄りで基本姿勢となった後(図9(c)参照)、別姿勢となって中の識別図柄51を変化させ(図9(d)(e)参照)、再び識別図柄51が変動を開始することが報知される(図9(f)参照)ような演出が発生することがあってもよい。つまり、左や右の識別図柄51の付近で基本姿勢となってこれらの図柄を変化させるのではないかという印象を与えた後、中の識別図柄51を向くように別姿勢となって中の識別図柄51を変化させるような演出が発生することがあってもよい。
擬似連続演出や保留連続演出において、基本的には演出図柄52が識別図柄51を変換させる図柄変換演出が実行される。本実施形態では、演出図柄52による図柄変換演出よりも頻度は低いが、上記移動部材10を用いた図柄変換演出が実行されることがある。移動部材10を用いた図柄変換演出が実行されるタイミングや頻度等は適宜変更可能である。本実施形態では、一連の擬似連続演出や保留連続演出において、連続回数が増加すればするほど、移動部材10を用いた図柄変換演出が発生しやすくなるように設定されているとよい。また、移動部材10を用いた図柄変換演出が発生すれば、大当たりとなる蓋然性が高まるように設定されている。
本実施形態では、移動部材10を用いた図柄変換演出の発生と、付随図柄54の段階(態様)が関連付けられている。具体的には付随図柄54の段階が上がれば上がるほど、移動部材10を用いた図柄変換演出が発生しやすくなるように設定されている。付随図柄54の段階毎に移動部材10を用いた図柄変換演出が発生する確率が設定されているとよい。演出が継続する度に付随図柄54の段階が上がる構成であれば、連続回数と移動部材10を用いた図柄変換演出が発生する蓋然性はリンクする。演出が継続しても付随図柄54の段階が上がるとは限らない構成であれば、遊技者は付随図柄54の段階が上がることを願いつつ演出を見守ることとなる。付随図柄54の段階が上がれば、その分移動部材10を用いた図柄変換演出が発生する蓋然性が高まり、大当たりとなる蓋然性が高まるからである。
このように演出図柄52の代わりに当該演出図柄52を模した移動部材10を用いた図柄変換演出が実行される場合があるようにすれば、演出の趣向性をさらに高めることが可能である。
また、演出図柄52を用いた図柄変換演出が実行されるか、演出部材の代わりに移動部材10を用いた図柄変換演出が実行されるかが、付随図柄54の段階に基づき設定されるため、付随図柄54の段階と図柄変換演出の内容がリンクした趣向性の高い演出とすることが可能である。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態における識別図柄51、演出図柄52、補助図柄53、付随図柄54の態様は一例である。識別図柄51は、当否判定結果を報知するための基準となる図柄であればよい。演出図柄52は、図柄変換演出に関与する図柄であればよい。補助図柄53は識別図柄51と演出図柄52を繋ぎ、その変位によって識別図柄51と演出図柄52を入れ替える(変換する)ものであればよい。付随図柄54は識別図柄51に付随するものであって、複数の段階が設定されたものであればよい。また、付随図柄54は形態が変化するものでなくてもよい。また、補助図柄53や付随図柄54が設定されていなくてもよい。
また、上記実施形態における図柄変換演出は、上記擬似連続演出や、保留連続演出以外の演出(リーチ演出等)に用いられるものであってもよい。
また、上記実施形態における図柄変換演出は、補助図柄53が変位することにより、識別図柄51と補助図柄53が入れ替わるような表示がなされることを説明したが、演出図柄52が前方に位置することによって当該前方に位置する演出図柄52に識別図柄51が隠されるような演出としてもよい。例えば、図10に示すように、上側の補助図柄531に識別図柄51が固定され、下側の補助図柄532に演出図柄52が固定されたような画像が表示され、下側の補助図柄532が変位(回転)することによって、識別図柄51が演出図柄52に覆われた状態、すなわち一時的に識別図柄51が視認できず、演出図柄52が視認可能な状態となる演出としてもよい。
また、上記実施形態における移動部材10の構成はあくまで一例である。表示装置50に表示される画像である演出図柄52を模したものであればよい。また、移動部材10の移動範囲や駆動手段は適宜変更可能である。例えば、移動部材10は、モータやソレノイド等の電気的駆動源を用いずに移動する構成であってもよい。
1 遊技機
10 移動部材
50 表示装置
51 識別図柄
52 演出図柄
53 補助図柄
54 付随図柄

Claims (8)

  1. 特典を付与するか否かを判断する当否判定手段と、
    前記当否判定結果を報知するための識別図柄を表示する表示装置と、
    所定条件成立時に前記表示装置に表示されている前記識別図柄を一時的に演出図柄に変換し、当該演出図柄を用いて有利な遊技の進行を示唆する図柄変換演出を実行する図柄変換演出実行手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記図柄変換演出実行手段は、一の前記当否判定結果を報知するに際し、変動している前記識別図柄を仮停止させるとともに当該識別図柄を前記演出図柄に変換し、当該演出図柄を用いた前記図柄変換演出を経て、演出の継続性を保ちつつ前記識別図柄を再び変動させることを一または複数回繰り返す演出が実行可能であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記図柄変換演出実行手段は、ある前記当否判定結果を報知するに際し、それより前の一または複数の前記当否判定結果を報知するときに前記識別図柄を停止させるとともに当該識別図柄を前記演出図柄に変換し、当該演出図柄を用いた前記図柄変換演出を経て、演出の継続性を保ちつつ前記識別図柄を再び変動させることを一または複数回繰り返す演出が実行可能であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  4. 前記演出図柄を模した移動部材を備え、
    演出の継続性を保ちつつ前記識別図柄を再び変動させることを一または複数回繰り返す際、前記演出図柄の代わりに前記移動部材を用いた前記図柄変換演出が実行される場合があることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記識別図柄に付随する付随図柄が表示され、
    演出の継続性を保ちつつ前記識別図柄を再び変動させた場合に前記付随図柄の段階が変化する場合があり、前記演出図柄を用いた前記図柄変換演出が実行されるか、前記演出部材の代わりに前記移動部材を用いた前記図柄変換演出が実行されるかが、前記付随図柄の段階に基づき設定されることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 一方側に前記識別図柄が設けられ、他方側に前記演出図柄が設けられるように、当該識別図柄と演出図柄を繋ぐ補助図柄が表示され、
    前記図柄変換演出は、前記補助図柄が変位することにより、後方に位置していた前記演出図柄が前記識別図柄と入れ替わるまたは前記識別図柄を隠すようにして前方に位置するような表示をすることで、前記識別図柄が一時的に前記演出図柄に変換される演出態様を含むものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の遊技機。
  7. 前記補助図柄は環状の図柄であって、
    前記図柄変換演出は、環状である前記補助図柄が回転することにより、後方に位置していた前記演出図柄が前方に移動するような表示をすることで、前記識別図柄が一時的に前記演出図柄に変換される演出態様を含むものであることを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
  8. 前記識別図柄に付随する付随図柄が表示され、
    前記図柄変換演出は、前記付随図柄の態様を維持したまま前記補助図柄が変位することによって前記識別図柄が一時的に前記演出図柄に変換された上で、当該演出図柄と前記付随図柄が関連する演出態様を含むものであることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の遊技機。
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