JP2016021010A - 顕微鏡装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の検出器により、検出対象の波長域ごとに明るい画像を簡易に取得する。
【解決手段】波長感度特性が異なる複数の第1検出器15および第2検出器19と、試料からの光を、検出対象の波長域ごとに第1検出器15および第2検出器19の内で高い感度で検出可能な波長感度特性を有する第1検出器15または第2検出器19に入射するよう、波長域に応じて分解する第1ダイクロイックミラー11および第2ダイクロイックミラー12とを備える顕微鏡装置100を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、顕微鏡装置に関するものである。
従来、標本において発生した蛍光をPMT(Photomultiplier Tube)により検出する顕微鏡装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の顕微鏡装置は、複数のPMTと、標本において発生した蛍光を波長に応じて分光する分光ダイクロイックミラーと、分光ダイクロイックミラーにより分光された蛍光から所望の波長以外の波長を除去するバリアフィルタとを備え、分光ダイクロイックミラーとバリアフィルタとの組み合わせを制御することによりPMTごとに異なる波長領域の蛍光を検出している。
特開平11−271636号公報
しかしながら、従来の顕微鏡装置では、波長感度特性が同じPMTを複数搭載しているので、蛍光波長によってはいずれのPMTでも感度が低く暗い画像しか得られないという問題がある。また、波長感度特性が異なるPMTを複数搭載した場合においては、ユーザがPMTごとに波長感度特性を把握しておく必要があるとともに、各PMTの波長感度特性に従い検出対象の蛍光波長とそれを検出するPMTとを指定する必要があり、作業や操作が煩雑になるという不都合がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、複数の検出器により、検出対象の波長域ごとに明るい画像を簡易に取得することができる顕微鏡装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、波長感度特性が異なる複数の検出部と、試料からの光を、検出対象の波長域ごとに前記複数の検出部の中で最も高い感度で検出可能な前記波長感度特性を有する前記検出部に入射するよう、前記波長域に応じて分解する光路分解部とを備える顕微鏡装置を提供する。
本発明によれば、試料からの光が光路分解部により波長域に応じて分解され、検出対象の波長域ごとに最も適した波長感度特性を有する検出部に入射する。これにより、ユーザが検出部ごとに波長感度特性を予め把握したり、各検出部の波長感度特性に従い検出対象の波長域とそれを検出する検出部とを指定したりすることなく、検出対象の波長域ごとに適した検出部により検出して画像を取得することができる。したがって、複数の検出部により、検出対象の波長域ごとに明るい画像を簡易に取得することができる。
上記発明においては、ユーザが所望の検出対象の波長域を入力する入力部と、該入力部に入力された波長域と前記検出部の波長感度特性とに基づいて、前記光路分解部により分解する波長域を切り替える分解制御部とを備えることとしてもよい。
このように構成することで、分解制御部の制御に従い、試料からの光が光路分解部によって入力部に入力された波長域ごとに分解されて、それぞれの波長域に適した波長感度特性を有する検出部に入射させられる。したがって、ユーザが所望する波長域ごとに明るい画像を簡易に取得することができる。
上記発明においては、前記光路分解部により分解された波長域の内、前記検出部により検出する波長を選択可能な波長選択部と、前記検出部ごとに検出すべき波長に基づいて、前記波長選択部により選択する波長を切り替える選択制御部とを備えることとしてもよい。
このように構成することで、光路分解部により最も適した波長感度特性を有する検出部に入射するよう分割された波長域の内、選択制御部の制御に従い波長選択部によって選択された波長が検出部に入射して検出される。したがって、選択制御部により、各検出部により検出する波長を波長選択部によって所定の波長域単位で切り替えていくことで、試料からの光の所望の波長域について所定の波長単位ごとに時系列的に連続する明るい画像を簡易に取得することができる。
上記発明においては、前記光路分解部が、分解する波長域を複数段階に切り替え可能に形成されていることとしてもよい。
このように構成することで、1つの光路分解部により検出対象の波長域を選択的に変更することができる。
上記発明においては、互いに異なる所定の波長域の光を分解可能な複数の前記光路分解部と、光路上に配置する前記光路分解部を切り替える切替部とを備えることとしてもよい。
このように構成することで、切替部により、簡易な構造の光路分解部を用いて、分解する波長域を複数段階に切り替えることができる。
上記発明においては、前記波長選択部が、光を波長ごとに分散させる波長分散部と、該波長分散部により分散された光を部分的に遮断し、通過させる波長域を制限する遮光スリットとを備えることとしてもよい。
このように構成することで、波長分散部と遮光スリットとの組み合わせにより、検出部により検出する波長を簡易かつ精度よく選択することができる。
上記発明においては、前記複数の検出部の各波長感度特性を記憶し、記憶している該波長感度特性と前記検出対象の波長域とにも基づいて前記光路分解部を制御する分解制御部を備えることとしてもよい。
このように構成することで、各検出部の波長感度特性を予め入力しておくだけで、検出対象の波長域を変更しても波長域ごとに明るい画像を簡易に取得することができる。
本発明によれば、複数の標本に対して、複数の検出器により、検出対象の波長域ごとに明るい画像を簡易に取得することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る顕微鏡装置を示す概略構成図である。 第1検出器、第2検出器、第3検出器および第4検出器の波長感度特性と第1試薬および第2試薬の蛍光特性の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る顕微鏡装置を示す概略構成図である。 第1検出器と第3検出器の波長感度特性と検出対象の波長域との関係の一例を示す図である。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る顕微鏡装置について図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る顕微鏡装置100は、例えば、レーザ走査型顕微鏡であり、図1に示すように、光源(図示略)から発せられたレーザ光を2次元的に走査させるスキャンユニットと、レーザ光が照射されることにより試料において発生してスキャンユニットを介して入射する蛍光を検出する第1検出ユニット1および第2検出ユニット3とを備えている。
第1検出ユニット1は、スキャンユニットから入射する蛍光を波長域に応じて2つの光路に分解する2つのグラデーションダイクロイックミラー(光路分解部、以下、第1ダイクロイックミラー、第2ダイクロイックミラーとする。)11,12と、第2ダイクロイックミラー12により分解された一方の光路の蛍光から検出する波長を選択する第1波長選択機構13と、第1波長選択機構13により選択された波長を検出する第1検出器(検出部)15と、第2ダイクロイックミラー12により分解された他方の光路の蛍光から検出する波長を選択する第2波長選択機構17と、第2波長選択機構17により選択された波長を検出する第2検出器(検出部)19とを備えている。
ダイクロイックミラー11,12は、蛍光が入射する入射面に沿う方向に移動可能に設けられている。これらダイクロイックミラー11,12は、入射面における蛍光の入射位置を変えることにより、分解する波長域を無制限に変更することができるようになっている。
第1ダイクロイックミラー11は、スキャンユニットからの蛍光を波長域に応じて第2検出ユニット3に向けて透過または第2ダイクロイックミラー12に向けて反射させるようになっている。
第2ダイクロイックミラー12は、第1ダイクロイックミラー11からの蛍光を波長域に応じて第1波長選択機構13に向けて透過または第2波長選択機構17に向けて反射させるようになっている。
第1波長選択機構13は、蛍光をスペクトル成分に分光する回折格子(VPH、波長分散部)21Aと、回折格子21Aにより分光された蛍光を反射する搖動ミラー23Aと、搖動ミラー23Aにより反射された蛍光を第1検出器15の受光面上に集光させる結像レンズ25Aと、結像レンズ25Aにより集光された蛍光を部分的に遮断するスリット(遮光スリット)27Aとを備えている。
回折格子21Aは、第2ダイクロイックミラー12を透過した蛍光のスペクトル成分を一方向に分光するようになっている。
搖動ミラー23Aは、回折格子21Aにより分光されたスペクトル列の配列方向に直交する搖動軸回りに揺動可能に設けられている。この搖動ミラー23Aは、搖動角度に応じて、スリット27Aを通過させるスペクトル成分を変更することができるようになっている。
スリット27Aは、固定部材28Aと、固定部材28Aに対してスペクトル列の配列方向に隙間をあけて配される可動部材29Aとを備えている。可動部材29Aは、固定部材28Aに対してスペクトル列の配列方向に移動可能に設けられており、固定部材28Aとの間の隙間、すなわち、蛍光を通過させる開口を広げたり狭めたりすることができるようになっている。
第1検出器15は、例えば、光電面にガリウム砒素リン(GaAsP)を使用した光電子増倍管(PMT:Phothomultiplier−Tube)である。この第1検出器15は、例えば、710nm以下の波長域の蛍光を高い感度で検出することができる波長感度特性を有している。
第2波長選択機構17は、第1波長選択機構13と同様の構成を有している。すなわち、第2波長選択機構17は、回折格子(VPH、波長分散部)21Bと、搖動ミラー23Bと、結像レンズ25Bと、スリット(遮光スリット)27Bとを備えている。
回折格子21Bは、第2ダイクロイックミラー12により反射された蛍光のスペクトル成分を一方向に分光するようになっている。
搖動ミラー23Bは、回折格子21Bにより分光されたスペクトル列の配列方向に直交する搖動軸回りに揺動可能に設けられており、搖動角度に応じて、スリット27Bを通過させるスペクトル成分を変更することができるようになっている。
スリット27Bは、固定部材28Bと、可動部材29Bとを備えている。
第2検出器19は、例えば、第1検出器15と同様に、光電面にガリウム砒素リン(GaAsP)を使用した光電子増倍管であり、710nm以下の波長域を高い感度で検出することができる波長感度特性を有している。
第2検出ユニット3は、第1検出ユニット1と同様の構成を有している。すなわち、第2検出ユニット3は、2つのグラデーションダイクロイックミラー(光路分解部、以下、第3ダイクロイックミラー、第4ダイクロイックミラーとする。)31,32と、第3波長選択機構33と、第3検出器(検出部)35と、第4波長選択機構37、第4検出器(検出部)39とを備えている。
ダイクロイックミラー31,32は、ダイクロイックミラー11,12と同様に、蛍光が入射する入射面に沿う方向に移動可能に設けられており、入射面における蛍光の入射位置を変えることにより、分解する波長域を無制限に変更することができるようになっている。
第3ダイクロイックミラー31は、第1検出ユニット1の第1ダイクロイックミラー11からの蛍光を波長域に応じて透過または第4ダイクロイックミラー32に向けて反射させるようになっている。
第4ダイクロイックミラー32は、第3ダイクロイックミラー31からの蛍光を波長域に応じて第3波長選択機構33に向けて透過または第4波長選択機構37に向けて反射させるようになっている。
第3波長選択機構33は、第4ダイクロイックミラー32を通過した蛍光から検出する波長を選択するようになっている。この第3波長選択機構33は、回折格子(VPH、波長分散部)21Cと、搖動ミラー23Cと、結像レンズ25Cと、スリット(遮光スリット)27Cとを備えている。
回折格子21Cは、第4ダイクロイックミラー32からの蛍光のスペクトル成分を一方向に分光するようになっている。
搖動ミラー23Cは、回折格子21Cにより分光されたスペクトル列の配列方向に直交する搖動軸回りに揺動可能に設けられており、搖動角度に応じて、スリット27Cを通過させるスペクトル成分を変更することができるようになっている。
スリット27Cは、固定部材28Cと、可動部材29Cとを備えている。
第3検出器35は、第3波長選択機構33により選択された波長を検出するようになっている。この第3検出器35は、例えば、光電面にガリウム砒素(GaAs)を使用した光電子増倍管(PMT)であり、710nmよりも大きい波長域を高い感度で検出することができる波長感度特性を有している。
第4波長選択機構37は、第4ダイクロイックミラー32により反射された蛍光から検出する波長を選択するようになっている。この第4波長選択機構37は、回折格子(VPH、波長分散部)21Dと、搖動ミラー23Dと、結像レンズ25Dと、スリット(遮光スリット)27Dとを備えている。
回折格子21Dは、第4ダイクロイックミラー32からの蛍光のスペクトル成分を一方向に分光するようになっている。
搖動ミラー23Dは、回折格子21Dにより分光されたスペクトル列の配列方向に直交する搖動軸回りに揺動可能に設けられており、搖動角度に応じて、スリット27Dを通過させるスペクトル成分を変更することができるようになっている。
スリット27Dは、固定部材28Dと、可動部材29Dとを備えている。
第4検出器39は、第4波長選択機構37により選択された波長を検出するようになっている。この第4検出器39は、例えば、第3検出器35と同様に、光電面にガリウム砒素(GaAs)を使用した光電子増倍管であり、710nmよりも大きい波長域を高い感度で検出することができる波長感度特性を有している。
また、顕微鏡装置100には、ユーザが所望の波長域を入力する入力装置(入力部)5と、ダイクロイックミラー11,12,31,32を制御する制御装置(分解制御部)7とが備えられている。
制御装置7は、検出器15,19,35,39の各波長感度特性を記憶するようになっている。また、制御装置7は、入力装置5に入力された波長域と、記憶している各検出器15,19,35,39の波長感度特性とに基づいて、検出対象の波長域ごとに検出器15,19,35,39の中で最も高い感度で検出可能な波長感度特性を有する検出器15,19,35,39に蛍光を入射させるようになっている。
具体的には、制御装置7は、入力装置5からの情報に基づき、各ダイクロイックミラー11,12,31,32を移動させて蛍光の入射位置を調整し、各ダイクロイックミラー11,12,31,32により分解する蛍光の波長域を切り替えるようになっている。
この制御装置7は、例えば、第1検出ユニット1内では第2検出器19よりも第1検出器15を優先して用いるように蛍光を振り分け、また、第2検出ユニット3内では第4検出器39よりも第3検出器35を優先して用いるように蛍光を振り分けるようになっている。
このように構成された顕微鏡装置100の作用について説明する。
本実施形態においては、例えば、図2に示すように、蛍光試薬として、710nm以下の領域に蛍光ピークを持つ蛍光特性を有する第1試薬と、710nmよりも大きい領域に蛍光ピークを持つ蛍光特性を有する第2試薬を用いて試料を観察する場合について説明する。
ユーザが、第1試薬と第2試薬の前記蛍光特性情報を入力装置5に入力すると、これらの情報が制御装置7に送られる。なお、検出器15,19,35,39の前記波長感度特性情報は予め制御装置7に記憶されている。
制御装置7は、入力装置5から送られてきた各蛍光試薬の蛍光特性(分光特性)情報(検出対象の波長域に対応)、および、記憶している各検出器15,19,35,39の各波長感度特性情報に基づき、ダイクロイックミラー11,12,31,32の位置を調整する。
例えば、試料において発生する蛍光の内、710nm以下の波長域についてはその波長域に対して波長感度特性が高い第1検出器15または第2検出器19に入射させ、710nmよりも大きい波長域についてはその波長域に対して波長感度特性が高い第3検出器35または第4検出器39に入射させるようダイクロイックミラー11,12,31,32を制御する。
具体的には、制御装置7は、第1ダイクロイックミラー11については、710nmよりも大きい波長域の蛍光を第2検出ユニット3に向けて透過させる一方、710nm以下の波長域の蛍光を第2ダイクロイックミラー12に向けて反射させる位置に設定する。第2ダイクロイックミラー12については、第1検出器15を優先して、第1ダイクロイックミラー11からの蛍光の全てを第1波長選択機構13に向けて透過させる位置に設定する。
また、第3ダイクロイックミラー31については、第1検出ユニット1の第1ダイクロイックミラー11からの蛍光を全て第4ダイクロイックミラー32に向けて反射させる位置に設定する。第4ダイクロイックミラー32については、第3検出器35を優先して、第3ダイクロイックミラー31からの蛍光を全て第3波長選択機構33に向けて透過させる位置に設定する。
この状態で、スキャンユニットにより試料上でレーザ光が走査されることにより試料において発生した蛍光がスキャンユニットを介して第1検出ニット1に入射すると、第1ダイクロイックミラー11により、710nmよりも大きい波長域の蛍光が第2検出ユニット3に向けて透過し、710nm以下の波長域の蛍光が第2ダイクロイックミラー12に向けて反射される。
第1ダイクロイックミラー11により反射された710nm以下の波長域の蛍光は、全て第2ダイクロイックミラー12を透過して第1波長選択機構13に入射し、回折格子21Aによりスペクトル成分に分光される。回折格子21Aにより分光された蛍光は、搖動ミラー23Aにより反射されて結像レンズ25Aにより集光され、所定の波長のみがスリット27Aの開口を通過して第1検出器15に入射する。
したがって、試料において第1試薬が励起されることにより発生した710nm以下の波長域の蛍光については、710nm以下の波長域の蛍光を高い感度で検出可能な波長感度特性を有する第1検出器15により効率的に検出し、より明るい画像を取得することができる。
一方、第1ダイクロイックミラー11を透過した710nmよりも大きい波長域の蛍光は、第2検出ユニット3に入射して全て第3ダイクロイックミラー31により反射される。第3ダイクロイックミラー31により反射された蛍光は全て第4ダイクロイックミラー32を透過して第3波長選択機構33に入射し、回折格子21Cによりスペクトル成分に分光される。回折格子21Cにより分光された蛍光は、搖動ミラー23Cにより反射されて結像レンズ25Cにより集光され、所定の波長のみがスリット27Cの開口を通過して第3検出器35に入射する。
したがって、試料において第2試薬が励起されることにより発生した700nmよりも大きい波長域の蛍光については、710nmよりも大きい波長域の蛍光を高い感度で検出可能な波長感度特性を有する第3検出器35により効率的に検出し、より明るい画像を取得することができる。
以上説明したように本実施形態に係る顕微鏡装置100によれば、ユーザが検出したい所望の波長域を入力装置5に入力するだけで、検出対象の波長域ごとに適した検出器15,19,35,39により検出することができる。したがって、ユーザが検出器15,19,35,39ごとに波長感度特性を予め把握したり、各検出器15,19,35,39の波長感度特性に従い検出対象の波長域とそれを検出する検出器15,19,35,39とを指定したりすることなく、複数の検出器15,19,35,39により検出対象の波長域ごとに明るい画像を簡易に取得することができる。
本実施形態においては、第1検出ユニット1および第2検出ユニット3により検出波長域を2つにわけて検出する例を示したが、例えば、第3検出ユニットを第2検出ユニット3に隣接して設置して、3つの波長域について最適な検出ユニットを使い分ける態様にしてもよく、4つ以上の検出ユニットを設置してもよい。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る顕微鏡装置について説明する。
本実施形態に係る顕微鏡装置200は、図3に示すように、第1検出ユニット1が、第2検出器19に代えて第3検出器35を備えるとともに、制御装置7に代えて、ダイクロイックミラー11,12,31,32および波長選択機構13,17,33,37を制御する制御装置(分割制御部、選択制御部)207を備える点で第1実施形態と異なる。本実施形態においては、第1検出ユニット1のみを用いる場合を例示して説明する。
以下、第1実施形態に係る顕微鏡装置100と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
制御装置207は、制御装置7と同様にしてダイクロイックミラー11,12を制御するようになっている。また、制御装置207は、検出器15,35ごとに検出すべき波長に基づいて、搖動ミラー23A,23Bの搖動角度とスリット27A,27Bの可動部材29A,29Bの位置を調整し、波長選択機構13,17により選択する波長を切り替えるようになっている。
このように構成された顕微鏡装置200の作用について説明する。
本実施形態においては、例えば、第1検出ユニット1を用いて、400nm〜800nmの波長域を10nm単位で順次検出する場合(ラムダスキャン)について説明する。図4は、第1検出器15および第3検出器35の波長感度特性と400nm〜800nmの波長域とを関連付けて示している。
ユーザが、ラムダスキャンを行う全波長域400nm〜800nmの情報を入力装置5に入力すると、400〜410nm、410〜420nm、420〜430nm、・・・790〜800nmと順次検出を行うそれぞれの検出対象の波長域と、予め制御装置7にメモリーされている検出器15,35の波長感度特性情報に基づき、制御装置7はダイクロイックミラー11,12の位置を調整する。
例えば、試料において発生する蛍光の内、710nm以下の波長域についてはその波長域に対して波長感度特性が高い第1検出器15に入射させ、710nmよりも大きい波長域についてはその波長域に対して波長感度特性が高い第3検出器35に入射させるようダイクロイックミラー11,12を制御する。
具体的には、制御装置207は、第1ダイクロイックミラー11については、800nm以下の波長域の蛍光を第2ダイクロイックミラー12に向けて反射させる位置に設定する。第2ダイクロイックミラー12については、710nm以下の波長域の蛍光を第1波長選択機構13に向けて透過させる一方、710nmよりも大きい波長域の蛍光を第2波長選択機構17に向けて反射させる位置に設定する。
また、制御装置207は、第1波長選択機構13においては、400nm〜710nmの波長域の内、スリット27Aの開口を通過させる波長を10nm単位で切り替えるように搖動ミラー23Aの搖動軸回りの角度を調整するとともに、蛍光を10nm単位で通過させるように可動部材29Aの位置を調整してスリット27Aの開口の大きさを設定する。
また、制御装置207は、第2波長選択機構17においては、711nm〜800nmの波長域の内、スリット27Bの開口を通過させる波長を10nm単位で切り替えるように搖動ミラー23Bの搖動軸回りの角度を調整するとともに、蛍光を10nm単位で通過させるように可動部材29Aの位置を調整してスリット27Bの開口の大きさを設定する。
この状態で、スキャンユニットにより試料上でレーザ光が走査されることにより試料において発生した蛍光がスキャンユニットを介して第1検出ニット1に入射すると、第1ダイクロイックミラー11により、800nm以下の波長域の蛍光が第2ダイクロイックミラー12に向けて反射される。
第1ダイクロイックミラー11により反射された800nm以下の波長域の蛍光は、第2ダイクロイックミラー12により、400nm〜710nmの波長域の蛍光が第1波長選択機構13に向けて透過し、711nm〜800nmの波長域の蛍光が第2波長選択機構17に向けて反射される。
第1波長選択機構13に入射した蛍光は、回折格子21Aによりスペクトル成分に分光された後、搖動ミラー23Aにより反射されて結像レンズ25Aにより集光され、スリット27Aの開口を10nm単位で通過して第1検出器15に入射する。
そして、搖動ミラー23Aが搖動軸回りに角度を変化させることにより、400nm〜710nmの波長域の蛍光の内、スリット27Aを通過する波長が10nm単位で切り替えられて第1検出器15により順次検出される。
したがって、試料において発生した400nm〜710nmの波長域の蛍光については、ダイクロイックミラー11,12により、710nm以下の波長域の蛍光を高い感度で検出可能な波長感度特性を有する第1検出器15に入射するよう光路を分割するとともに、第1波長選択機構13により選択する波長を10nm単位で切り替えながら第1検出器15により10nm単位で順次検出することができる。
一方、第2波長選択機構17に入射した蛍光は、回折格子21Bによりスペクトル成分に分光された後、搖動ミラー23Bにより反射されて結像レンズ25Bにより集光され、スリット27Bの開口を10nm単位で通過して第3検出器35に入射する。
そして、搖動ミラー23Bが搖動軸回りに角度を変化させることにより、711nm〜800nmの波長域の蛍光の内、スリット27Bを通過する波長が10nm単位で切り替えられて第3検出器35により順次検出される。
したがって、試料において発生した711nm〜800nmの波長域の蛍光については、ダイクロイックミラー11,12により、710nmよりも大きい波長域の蛍光を高い感度を検出可能な波長感度特性を有する第3検出器35に入射するよう光路を分割するとともに、第2波長選択機構17によって選択する波長を10nm単位で切り替えながら第3検出器35により10nm単位で順次検出することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る顕微鏡装置200によれば、ダイクロイックミラー11,12により、最も適した波長感度特性を有する検出器15,35に入射するよう蛍光を分割するとともに、波長選択機構13,17により、各検出器15,35によって検出する波長を所定の波長域単位で切り替えていくことで、試料からの蛍光の所望の波長域について所定の波長単位ごとに時系列的に連続する明るい画像を簡易に取得することができる。本実施形態においては、第3検出器35に代えて、これと同じ波長感度特性を有する第4検出器39を採用することとしてもよい。
従来のラムダスキャンには、以下のような問題があった。
すなわち、従来は、全ての波長領域(例えば、400〜800nm)を1つの検出器、つまり、同一感度の検出器で検出していたので、その検出器に感度が低い領域(例えば、711〜800nm)があると、その部分は暗い画像となってしまうという問題があった。
これに対して本実施形態では、感度が低い領域(例えば、711〜800nm)は、その波長範囲で感度が高い特性を持つ別の種類の検出器へ光を分岐してラムダスキャンを行うので、全ての波長範囲で明るくラムダスキャンの検出を行うことが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記各実施形態に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。
また、上記各実施形態においては、光路分解部として、ダイクロイックミラー11,12,31,32を例示して説明したが、これに代えて、例えば、互いに異なる所定の波長域を透過または反射する複数のダイクロイックミラーをそれぞれ採用することとしてもよい。この場合、これらのダイクロイックミラーをターレット(切替部)等により保持し、蛍光の光路上に配置するダイクロイックミラーを制御装置により切り替えることとすればよい。
また、光路分解部として、例えば、所定の波長域以外の波長を遮断するバリアフィルタを採用することとしてもよい。
5 入力装置(入力部)
7 制御装置(分解制御部)
11 第1ダイクロイックミラー(光路分解部)
12 第2ダイクロイックミラー(光路分解部)
13 第1波長選択機構(波長選択部)
15 第1検出器(検出部)
17 第2波長選択機構(波長選択部)
19 第2検出器(検出部)
21A,21B,21C,21D 回折格子(波長分散部)
27A,27B,27C,27D スリット(遮光スリット)
31 第3ダイクロイックミラー(光路分解部)
32 第4ダイクロイックミラー(光路分解部)
33 第3波長選択機構(波長選択部)
35 第3検出器(検出部)
37 第4波長選択機構(波長選択部)
39 第4検出器(検出部)
100,200 顕微鏡装置
207 制御装置(分解制御部、選択制御部)

Claims (7)

  1. 波長感度特性が異なる複数の検出部と、
    試料からの光を、検出対象の波長域ごとに前記複数の検出部の中で最も高い感度で検出可能な前記波長感度特性を有する前記検出部に入射するよう、前記波長域に応じて分解する光路分解部とを備える顕微鏡装置。
  2. ユーザが所望の検出対象の波長域を入力する入力部と、
    該入力部に入力された波長域と前記検出部の波長感度特性とに基づいて、前記光路分解部により分解する波長域を切り替える分解制御部とを備える請求項1に記載の顕微鏡装置。
  3. 前記光路分解部により分解された波長域の内、前記検出部により検出する波長を選択可能な波長選択部と、
    前記検出部ごとに検出すべき波長に基づいて、前記波長選択部により選択する波長を切り替える選択制御部とを備える請求項1または請求項2に記載の顕微鏡装置。
  4. 前記光路分解部が、分解する波長域を複数段階に切り替え可能に形成されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の顕微鏡装置。
  5. 互いに異なる所定の波長域の光を分解可能な複数の前記光路分解部と、
    光路上に配置する前記光路分解部を切り替える切替部とを備える請求項1から請求項3のいずれかに記載の顕微鏡装置。
  6. 前記波長選択部が、光を波長ごとに分散させる波長分散部と、該波長分散部により分散された光を部分的に遮断し、通過させる波長域を制限する遮光スリットとを備える請求項3に記載の顕微鏡装置。
  7. 前記複数の検出部の各波長感度特性を記憶し、記憶している該波長感度特性と前記検出対象の波長域とにも基づいて前記光路分解部を制御する分解制御部を備える請求項1に記載の顕微鏡装置。
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