JP2016019423A - スイッチトリラクタンスモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】走行状態に応じた運転を可能にすること。
【解決手段】複数のステータ歯11に巻線12がそれぞれ巻かれたステータ10と、複数のロータ歯21を放射状に備えるロータ20と、巻線12に対して相毎に電流を印加可能な駆動回路30と、駆動回路30の制御装置40と、を備え、制御装置40は、モータ駆動に伴う騒音及び振動よりもそれぞれ大きい騒音及び振動を発生させる車両走行状態の場合、駆動効率の高い電流波形と騒音及び振動の抑制が可能な電流波形の内、駆動効率の高い電流波形の電流を巻線12に印加すること。
【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチトリラクタンスモータに関する。
従来、互いに対向し得る複数の突極を各々備えたステータ及びロータと、ステータの突極に巻き付けた巻線と、を有し、ステータとロータのそれぞれの突極間に発生させた磁気吸引力によってロータを回転運動させるスイッチトリラクタンスモータが知られている。このスイッチトリラクタンスモータについては、下記の特許文献1に開示されている。この特許文献1のスイッチトリラクタンスモータは、ステータのそれぞれの突極に第1コイル(巻線)と第2コイル(巻線)を巻き付け、その第1コイルと第2コイルの内の一方への供給電流(矩形波の電圧によるもの)のオン/オフに対して、他方への供給電流(矩形波の電圧によるもの)のオン/オフを任意の角度・時間だけ遅らせて、磁気吸引力を段階的に変化させる。つまり、このスイッチトリラクタンスモータは、磁気吸引力を段階的に変化させることによって、この磁気吸引力によって生じる衝撃の変化を段階的なものとし、騒音や振動を低減させる。
特開平08−205581号公報
しかしながら、その特許文献1のスイッチトリラクタンスモータは、磁気吸引力を段階的に変化させるので、騒音や振動を低減させることができる一方で、効率の低下を招いてしまう。そして、スイッチトリラクタンスモータは、車両への搭載を考えると、その駆動状態と車両の走行状態との関わりの中で、まだまだ改善の余地がある。
そこで、本発明は、車両の走行状態に応じた運転が可能なスイッチトリラクタンスモータを提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明は、突極としての複数のステータ歯を放射状に備え、該複数のステータ歯に巻線がそれぞれ巻かれたステータと、突極としての複数のロータ歯を放射状に備えるロータと、それぞれの前記巻線に対して相毎に電流を印加可能な駆動回路と、前記駆動回路の制御装置と、を備え、前記制御装置は、モータ駆動に伴う騒音及び振動よりもそれぞれ大きい騒音及び振動を発生させる車両走行状態の場合、駆動効率の高い電流波形と騒音及び振動の抑制が可能な電流波形の内、駆動効率の高い電流波形の電流を前記巻線に印加することを特徴としている。
モータ駆動に伴う騒音及び振動よりもそれぞれ大きい騒音及び振動を発生させる車両走行状態の場合、モータ駆動に伴う騒音及び振動は、車両側で発生している騒音及び振動で掻き消される。このため、本発明に係るスイッチトリラクタンスモータは、その場合に駆動効率の高い電流波形の電流を巻線に印加することで、駆動効率が高くなるので、車両の動力性能を向上させることができる。
図1は、実施例及び変形例のスイッチトリラクタンスモータを示す図である。 図2は、ラジアル力とロータの変位との関係を示す図である。 図3は、ラジアル力と音圧との関係を示す図である。 図4は、ロータの回転角度に応じたラジアル力と回転力と効率について示す図である。 図5は、図4のA部の拡大図である。 図6は、領域毎の印加電圧と印加電流を示す図である。 図7は、ラジアル力の低減効果を説明する図である。 図8は、スイッチトリラクタンスモータの適用対象となるハイブリッド車両の一例を示す図である。 図9は、スイッチトリラクタンスモータの適用対象となるハイブリッド車両の一例を示す図である。 図10は、スイッチトリラクタンスモータの適用対象となるハイブリッド車両の一例を示す図である。 図11は、実施例の演算処理について説明するフローチャートである。 図12は、変形例の演算処理について説明するフローチャートである。 図13は、変形例の演算処理について説明するフローチャートである。
以下に、本発明に係るスイッチトリラクタンスモータの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[実施例]
本発明に係るスイッチトリラクタンスモータの実施例を図1から図11に基づいて説明する。
本実施例のスイッチトリラクタンスモータ(以下、「SRモータ」という。)1は、図1に示すように、ステータ10と、ロータ20と、駆動回路30と、制御装置40と、を備える。
ステータ10は、環状の内周面に、突極としての複数のステータ歯11を放射状に備えている。このステータ10においては、径方向で対向させている一対のステータ歯11を複数組備えている。SRモータ1においては、その一対のステータ歯11によって1つの相を成す。更に、それぞれのステータ歯11は、集中して巻かれた巻線12を有する。
ロータ20は、そのステータ10の径方向における内側に配置する。このロータ20は、環状の外周面に、突極としての複数のロータ歯21を放射状に備えている。このロータ20においては、径方向で対向させている一対のロータ歯21を複数組備えている。
図1では、6つのステータ歯11と4つのロータ歯21からなる3相式(一対のステータ歯11aと巻線12aによるA相、一対のステータ歯11bと巻線12bによるB相、一対のステータ歯11cと巻線12cによるC相)のものを例示している。ロータ20は、一対のロータ歯21xと一対のロータ歯21yを備える。
このSRモータ1は、ある相の巻線12に電流を印加してステータ歯11を励磁させ、このステータ歯11と当該ステータ歯11の近くのロータ歯21との間に磁気吸引力を発生させることで、ロータ20に周方向のリラクタンストルクを発生させる。磁気吸引力は、ステータ歯11とロータ歯21とが径方向で対向しているが、完全に重なった位置になっていない場合、径方向と周方向の分力に分解できる。リラクタンストルクは、その周方向の分力によって発生する。一方、磁気吸引力は、ステータ歯11とロータ歯21とが径方向で対向して完全に重なった位置になっている場合、径方向のみに作用する。このため、このSRモータ1においては、そのステータ歯11とロータ歯21とが径方向で対向して完全に重なった位置になると、リラクタンストルクが無くなる。従って、このSRモータ1においては、この電流印加中の相の巻線12に対する通電を止め、通電対象を別の相の巻線12に切り替えて、この新たな相のステータ歯11と近くのロータ歯21との間に径方向と周方向の分力を持つ磁気吸引力を発生させる。このSRモータ1では、ステータ歯11とロータ歯21との位置関係に基づいて、その通電対象の切り替えを相毎に繰り返していくことで、ロータ20を回転運動させる。尚、巻線12への電流の印加に伴って励磁対象になっているステータ歯11は、ロータ歯21と径方向で対向して完全に重なった位置となったとき又は完全に重なる前後に、巻線12への通電停止による非励磁対象となり、その後、次のロータ歯21が所定の位置まで近づいてきたときに、再び励磁対象となる。
駆動回路30は、それぞれの巻線12に対して相毎に電流を印加することができる。この駆動回路30は、各相とも2つのトランジスタと2つのダイオードで構成される。この駆動回路30は、それぞれの相において、2つのトランジスタを同時にオン又はオフにすることで、巻線12に流れる電流値を変更する。図1の例示のA相においては、トランジスタTra1,Tra2とダイオードDa1,Da2を備える。B相においては、トランジスタTrb1,Trb2とダイオードDb1,Db2を備える。C相においては、トランジスタTrc1,Trc2とダイオードDc1,Dc2を備える。
制御装置40は、その駆動回路30を制御するものである。この制御装置40については、後で詳述する。
ところで、SRモータ1については、従来から騒音と振動の抑制が主要な課題になっている。そして、このSRモータ1においては、磁気吸引力における径方向の分力(以下、「ラジアル力」という。)が騒音や振動の要因になっている。図2は、SRモータ1の運転時におけるラジアル力とロータ20の変位との関係を示した図である。ロータ20の変位とは、ラジアル力によってロータ20に生じる変位のことである。本図から解るように、ロータ20の変位は、ラジアル力の増加と共に大きくなる。図3は、SRモータ1の運転時におけるラジアル力(ロータ20の変位)と音圧との関係を示した図である。本図から解るように、SRモータ1の運転時の音圧は、ラジアル力(ロータ20の変位)が大きくなるにつれて高くなっていく。このため、SRモータ1は、ラジアル力(ロータ20の変位)が大きくなることによって、騒音や振動が大きくなることが解る。つまり、SRモータ1は、ロータ20に変位を生じさせるラジアル力を低減させることによって、騒音や振動を低減させることができる。
ロータ20の回転角度とステータ10に生じているラジアル力との関係を見てみる。図4には、その関係を示している。そのラジアル力は、A相のステータ歯11aの巻線12aに一定の電流を印加し続けているときの力である。本図では、4パターンの電流値を示している。尚、この図4には、その回転角度とロータ20の回転力との関係、その回転角度とSRモータ1の効率(駆動効率)との関係についても、併せて示している。また、この図4の進行方向とは、ロータ20(ロータ歯21)の回転方向についての図示の便宜上の表現である。
図4の説明では、ロータ歯21xとステータ歯11aとが径方向で完全に重なった後も当該ステータ歯11aの巻線12aに一定の電流を印加し続けている。このため、励磁状態にあるA相のステータ歯11aとロータ20の回転によって当該ステータ歯11aに最も近づいてきているロータ歯21yとの相対距離(以下、「第1相対距離」ともいう。)と、そのロータ歯21yよりもロータ20の回転方向で先行している1つ先のロータ歯21xとステータ歯11aとの相対距離(以下、「第2相対距離」ともいう。)と、が一致するまでの間、磁気吸引力は、そのロータ歯21xとステータ歯11aとの間に作用している。そして、第1相対距離と第2相対距離とが一致するまでの間においては、その磁気吸引力における周方向の力がロータ20の回転方向とは逆向きに作用しているので、ロータ20の回転方向とは逆向きの回転力がロータ20に作用することになる。よって、この間は、負トルク領域となる。この負トルク領域においては、SRモータ1の効率が低下するので、そのステータ歯11aの巻線12aに電流を印加しない方がよい。
第1相対距離が第2相対距離よりも短くなってから、ロータ歯21yとステータ歯11aとが完全に一致するまでの間、磁気吸引力は、そのロータ歯21yとステータ歯11aとの間に作用する。このロータ歯21yとステータ歯11aとが完全に一致するまでの間においては、その磁気吸引力における周方向の力がロータ20の回転方向と同じ方向に作用しているので、ロータ20の回転方向と同じ向きの回転力がロータ20に作用することになる。よって、この間は、正トルク領域となる。
その正トルク領域においては、ロータ歯21xがステータ歯11aから離れて行くにつれて、ラジアル力が増大していく。更に、正トルク領域においては、ロータ20の回転角度が同じ場合、電流値が高いほど、ラジアル力が大きい。この正トルク領域においては、ラジアル力の目標値を設定することで、ラジアル力の大きい領域(ラジアル力の大領域)とラジアル力の小さい領域(ラジアル力の小領域)とに分けることができる。その目標値とは、目標とする音圧(つまり目標とする振動と騒音)を実現させるラジアル力のことである。ラジアル力の大領域においては、ロータ20の回転と共にラジアル力が増加していく。尚、その大領域と小領域の境界は、説明の便宜上示した一例である。また、正トルク領域においては、SRモータ1の効率が高い。図5は、その高効率領域を更に細かく見た図である。
このSRモータ1は、駆動効率の高い電流波形の電流を巻線12に印加する第1電流波形モードと、騒音及び振動の抑制が可能な電流波形の電流を巻線12に印加する第2電流波形モードと、を備える。
第1電流波形モードは、駆動効率が第2電流波形モードよりも高いが、騒音及び振動の抑制効果が第2電流波形モードよりも低いモードである。この第1電流波形モードの電流波形とは、巻線12に対する1周期(通電を開始してから通電を止め、再び通電を開始するまでの間隔)分の電流の印加を1つの矩形波の電流によって実施する従来のものである。よって、この第1電流波形モードの電流波形は、電流の立ち上げ領域と、電流の立ち下げ領域と、その各領域間の通電領域と、を有する。
電流の立ち上げ領域は、非励磁対象の相のステータ歯11とロータ20の回転によって当該非励磁対象のステータ歯11に最も近づいてきているロータ歯21との相対距離(第1相対距離)と、そのロータ歯21よりもロータ20の回転方向で先行している1つ先のロータ歯21と非励磁対象のステータ歯11との相対距離(第2相対距離)と、が一致したときから始まる。よって、制御装置40は、第1電流波形モードを選択した場合、その第1相対距離が第2相対距離以下となったときに、電流の立ち上げ領域になったと判断して、直ぐに又はその立ち上げ領域内で、その非励磁対象のステータ歯11の巻線12に対する電流の立ち上げを開始する。
電流の立ち下げ領域は、例えば、励磁対象のステータ歯11に対してロータ歯21が径方向で完全に重なったとき又はその直前から始まる。よって、制御装置40は、そのステータ歯11とロータ歯21とが径方向で完全に重なったとき又はその直前に、電流の立ち下げ領域になったと判断して、その励磁対象のステータ歯11の巻線12に対する電流の立ち下げを開始する。
一方、第2電流波形モードは、騒音及び振動の抑制効果が第1電流波形モードよりも高いが、駆動効率が第1電流波形モードよりも低いモードである。この第2電流波形モードの電流波形についても、電流の立ち上げ領域と、電流の立ち下げ領域と、その各領域間の通電領域と、を有する。図6には、この第2電流波形モードの印加電圧と印加電流を示している。上図は、ロータ20の回転角度に応じた印加電圧の図である。下図は、ロータ20の回転角度に応じた印加電流の図である。図6においては、従来(第1電流波形モード)の印加電圧と印加電流についても破線で図示している。
電流の立ち上げ領域は、第1電流波形モードにおける電流の立ち上げ領域と同じタイミングで始まる。よって、制御装置40は、第2電流波形モードを選択した場合、第1相対距離が第2相対距離以下となったときに、非励磁対象のステータ歯11の巻線12に対する電流の立ち上げを開始する。その電流値は、ラジアル力が目標値以下となる大きさにする。
ロータ歯21は、励磁対象に切り替えられたステータ歯11との相対距離を縮めつつ、電流の立ち上げ領域から、高効率で、かつ、ラジアル力の小さい領域へと移る。制御装置40は、第2電流波形モードを選択した場合、その高効率で、かつ、ラジアル力の小さい領域となったときに、非励磁対象から励磁対象に切り替わったステータ歯11の巻線12に対して、電流の立ち上げ領域と同等の電流の立ち上がりを継続しながら又は当該立ち上げ領域より電流の立ち上がりを抑えながらも大きな電流値を印加する。その電流値は、ラジアル力が目標値以下となる大きさにする。
そのロータ歯21は、その励磁対象のステータ歯11との相対距離を縮めつつ、高効率で、かつ、ラジアル力の小さい領域から、高効率で、かつ、ラジアル力の大きい領域に移る。制御装置40は、第2電流波形モードを選択した場合、その高効率で、かつ、ラジアル力の大きい領域となったときに、励磁対象のステータ歯11の巻線12に対して、電流の立ち下げを開始する。その電流値は、ラジアル力が目標値以下となる大きさにする。
この第2電流波形モードの電流波形は、図6に示すように、電流の立ち上げ領域から、高効率で、かつ、ラジアル力の小さい領域までの間、第1電流波形モードの電流値よりも高くし、高効率で、かつ、ラジアル力の大きい領域において、第1電流波形モードの電流値よりも低くする。これにより、このSRモータ1においては、図7に示すように、第1電流波形モードよりもラジアル力を低減させることができる。よって、この第2電流波形モードは、駆動効率を確保しつつ、第1電流波形モードよりも騒音及び振動を低く抑えることができる。
このように構成したSRモータ1は、例えば、エンジンENGと共に図8から図10に示すハイブリッド車両101,102,103の駆動源として利用することができる。ハイブリッド車両101は、エンジンENGと、第1回転機MG1と、第2回転機MG2と、エンジンENGと第1回転機MG1と第2回転機MG2のそれぞれの回転軸が接続された遊星歯車装置111と、を備えたものである。このハイブリッド車両101においては、第1回転機MG1と第2回転機MG2の内の少なくとも一方にSRモータ1を用いる。ハイブリッド車両102は、そのハイブリッド車両101において、従動輪に第3回転機MG3を繋げたものである。このハイブリッド車両102においては、第1回転機MG1と第2回転機MG2と第3回転機MG3の内の少なくとも一方にSRモータ1を用いる。ハイブリッド車両103は、エンジンENGと、回転機MGと、エンジンENGと回転機MGとの間に介在させたクラッチ112と、を備えたものである。
ここで、エンジンENGの運転中(特に車両走行時の運転中)は、騒音及び振動がそれぞれSRモータ1の駆動に伴う騒音及び振動よりも大きくなっている可能性がある。このため、エンジンENGの運転中は、SRモータ1の駆動音がエンジン音で掻き消されたり、車体に伝わるSRモータ1の振動がエンジンENGの振動で掻き消されたりする。従って、制御装置40は、エンジンENGが運転中であり、SRモータ1の駆動に伴う騒音及び振動よりもそれぞれ大きい騒音及び振動を発生させる車両走行状態の場合、騒音や振動を抑制するよりも駆動効率を重視した第1電流波形モードを選択する。つまり、制御装置40は、そのような車両走行状態の場合、駆動効率の高い電流波形と騒音及び振動の抑制が可能な電流波形の内、駆動効率の高い電流波形の電流を巻線12に印加する。これにより、その際には、SRモータ1の駆動効率を向上させることができる。従って、ハイブリッド車両101,102,103においては、動力性能を向上させることができる。
これに対して、エンジンENGの停止中は、駆動効率よりも騒音や振動の抑制を重視した第2電流波形モードを選択することが望ましい。しかし、エンジンENGの停止中でも、運転者が例えば加速要求等によって大きな要求車両駆動トルクの出力を求めている場合、SRモータ1は、騒音や振動を抑制するよりも駆動効率を高めた方がよい。
そこで、制御装置40は、エンジンENGが停止中であり、SRモータ1の駆動に伴う騒音及び振動をそれぞれ下回る騒音及び振動を発生させる車両走行状態の場合でも、所定トルク以上の要求車両駆動トルク(SRモータ1の出力トルクのみによるもの)の出力を運転者が求めているならば、騒音や振動を抑制するよりも駆動効率を重視した第1電流波形モードを選択し、駆動効率の高い電流波形の電流を巻線12に印加する。これにより、その際には、SRモータ1の駆動効率を向上させることができる。従って、このハイブリッド車両101,102,103においては、動力性能を向上させることができ、かつ、ドライバビリティ(例えば加速サウンド効果)を向上させることができる。
一方、制御装置40は、エンジンENGが停止中であり、SRモータ1の駆動に伴う騒音及び振動をそれぞれ下回る騒音及び振動を発生させる車両走行状態の場合に、所定トルク以上の要求車両駆動トルク(SRモータ1の出力トルクのみによるもの)の出力を運転者が求めていなければ、駆動効率よりも騒音や振動の抑制を重視した第2電流波形モードを選択し、騒音及び振動の抑制が可能な電流波形の電流を巻線12に印加する。これにより、その際には、SRモータ1の駆動に伴う騒音や振動を低く抑えることができる。従って、このハイブリッド車両101,102,103においては、ドライバビリティ(騒音や振動の抑制効果)を向上させることができる。
図11は、ハイブリッド車両101,102,103に搭載されたSRモータ1の演算処理について説明するフローチャートである。
制御装置40は、演算処理に必要な様々な情報を取得する(ステップST1〜ST3)。
ステップST1では、回転数センサ51の検出信号に基づいてロータ20の回転数の情報を取得する。その回転数センサ51とは、ロータ20の回転数を検出するためのレゾルバ等である。
ステップST2では、このSRモータ1に対する目標出力トルクの指令値等に基づいて、その目標出力トルクの情報を取得する。その目標出力トルクは、上記の要求車両駆動トルクに応じて算出される。この目標出力トルクは、エンジン運転中のものとエンジン停止時のものとが算出される。
ステップST3では、電流検出装置52の検出信号に基づいて、実際の電流値を相毎に取得する。その電流検出装置52は、相毎の巻線12に対する実際の電流値を検出することができる電流センサを備えている。
制御装置40は、エンジンが運転中か否かを判定する(ステップST4)。
制御装置40は、エンジンが運転中の場合、第1電流波形モードを選択し、この第1電流波形モードの電流波形が示された第1マップから当該電流波形の指令条件(電流指令値、電流指令値の区間情報)を読み込む(ステップST5)。
一方、制御装置40は、エンジンが停止中の場合、SRモータ1の目標出力トルクが所定トルク以上であるのか否かを判定する(ステップST6)。
制御装置40は、目標出力トルクが所定トルク以上の場合、ステップST5に進む。
制御装置40は、目標出力トルクが所定トルクよりも小さい場合、第2電流波形モードを選択し、この第2電流波形モードの電流波形が示された第2マップから当該電流波形の指令条件を読み込む(ステップST7)。
制御装置40は、その何れかの指令条件の読み込み後、この指令条件に応じて演算処理を行う。その演算処理は、相毎の取得情報に基づいて相毎に実施する。
制御装置40は、指令条件における電流指令値の区間情報に基づいて、現在の区間が第1区間であるのか否かを判定する(ステップST8)。第1区間は、電流指令値が0になっていない区間であり、電流の立ち上げ領域と、他の領域(第2電流波形モードの場合、高効率で、かつ、ラジアル力の小さい領域)と、が設定されている。
制御装置40は、第1区間であると判定した場合、この第1区間が電流の立ち上げ領域であるのか否かを判定する(ステップST9)。
制御装置40は、電流の立ち上げ領域であると判定した場合、この相の実際の電流値が第1閾値よりも小さいのか否かを判定する(ステップST10)。その第1閾値は、例えば、電流の立ち上げ領域における立ち上げ後の電流指令値に設定する。
制御装置40は、実際の電流値が第1閾値よりも小さいと判定した場合、駆動回路30における当該相の回路を正電圧モードに制御し、この相の巻線12に正電圧を印加する(ステップST11)。これにより、その巻線12に対する電流の立ち上げが始まる。
これに対して、制御装置40は、実際の電流値が第1閾値以上になっていると判定した場合、駆動回路30における当該相の回路を還流モードに制御し、この相の巻線12に対して電圧を印加せずに、この巻線12を介して当該回路内で電流を還流させる(ステップST12)。これにより、その巻線12を流れる実際の電流値が低下する。
また、制御装置40は、ステップST9で電流の立ち上げ領域ではないと判定した場合、この相の実際の電流値が第2閾値よりも大きいのか否かを判定する(ステップST13)。電流の立ち上げ領域ではない場合とは、第1電流波形モードが選択されていれば、通電領域であり、第2電流波形モードが選択されていれば、高効率で、かつ、ラジアル力の小さい領域である。その第2閾値は、例えば、その領域における電流指令値に基づいて設定する。
制御装置40は、実際の電流値が第2閾値よりも大きいと判定した場合、還流モードを選択し、この相の巻線12に対して電圧を印加せずに、この巻線12を介して当該相の回路内で電流を還流させる(ステップST14)。これにより、その巻線12を流れる実際の電流値が低下する。
これに対して、制御装置40は、実際の電流値が第2閾値以下になっていると判定した場合、正電圧モードを選択し、この相の巻線12に正電圧を印加する(ステップST15)。これにより、その巻線12に対する電流が増加する。実際の電流値は、この領域の電流指令値となるように又は当該電流指令値に近づけるように制御することが望ましい。
また、制御装置40は、ステップST8で現在の区間が第1区間ではない(つまり、第2区間である)と判定した場合、電流の立ち下げ対象になっている当該相におけるステータ歯11の巻線12の実際の電流値が第3閾値よりも大きいのか否かを判定する(ステップST16)。第2区間は、電流の立ち下げ領域(第2電流波形モードの場合、高効率で、かつ、ラジアル力の大きい領域)が設定されている区間である。第3閾値は、例えば、第2区間における電流指令値に基づいて設定しておく。
制御装置40は、第2区間であるにも拘わらず、実際の電流値が第3閾値よりも大きいと判定した場合、駆動回路30における当該相の回路を負電圧モードに制御し、この相の巻線12に負電圧を印加する(ステップST17)。これにより、この制御対象の相においては、実際の電流値を急激に低下させることができるので、急速な電流の立ち下げが可能になる。
これに対して、制御装置40は、実際の電流値が第3閾値以下であると判定した場合、負電圧モードを選択せずとも十分に電流の立ち下げが可能なので、還流モードを選択し、この相の巻線12に対して電圧を印加せずに、この巻線12を介して駆動回路30における当該巻線12に関わる相の回路内で電流を還流させる(ステップST18)。これにより、この制御対象の相においては、電流が立ち下がる。
以上示したように、本実施例のSRモータ1は、車両の走行中の騒音条件や振動条件等に応じて電流波形のモードを適宜切り替えることができるので、ハイブリッド車両101,102,103の走行状態に応じた高効率運転や騒音及び振動の抑制運転が可能になる。
[変形例]
前述した実施例のSRモータ1においては、騒音及び振動を発生させる車両走行状態について、エンジンENGが運転中であるのか否かに基づき判断している。本変形例は、その実施例のSRモータ1において、騒音及び振動を発生させる車両走行状態についての判断を車速に基づき実施するよう変更したものである。
図12は、ハイブリッド車両101,102,103に搭載されたSRモータ1に関しての本変形例の演算処理について説明するフローチャートである。尚、本図において、実施例の図11と同じ「ST〜」を付したステップについては、この図11のステップと同じ演算処理を行う。このため、以下の説明では、実施例と同じ演算処理の説明を省略する。
本変形例の制御装置40は、演算処理に必要な様々な情報を取得した後、車速が所定車速以上になっているのか否かを判定する(ステップST21)。
制御装置40は、車速が所定車速以上の場合、第1電流波形モードを選択し、この第1電流波形モードの電流波形が示された第1マップから当該電流波形の指令条件を読み込む(ステップST22)。これに対して、制御装置40は、車速が所定車速よりも低い場合、第2電流波形モードを選択し、この第2電流波形モードの電流波形が示された第2マップから当該電流波形の指令条件を読み込む(ステップST23)。所定車速には、例えば、SRモータ1の駆動に伴う騒音及び振動よりも騒音及び振動が大きくなっている車速の内の低速側の車速を設定する。
走行中の騒音及び振動の原因としては、走行中のロードノイズが考えられる。このため、本変形例では、図13のフローチャートで示すように、車速をロードノイズに置き換えて判定してもよい。その図13は、ハイブリッド車両101,102,103に搭載されたSRモータ1に関しての本変形例の演算処理について説明するフローチャートである。尚、本図において、実施例の図11と同じ「ST〜」を付したステップについては、この図11のステップと同じ演算処理を行う。このため、以下の説明では、実施例と同じ演算処理の説明を省略する。
本変形例の制御装置40は、演算処理に必要な様々な情報を取得した後、ロードノイズの指標値が所定値以上になっているのか否かを判定する(ステップST31)。
制御装置40は、ロードノイズの指標値が所定値以上の場合、第1電流波形モードを選択し、この第1電流波形モードの電流波形が示された第1マップから当該電流波形の指令条件を読み込む(ステップST32)。これに対して、制御装置40は、ロードノイズの指標値が所定値よりも小さい場合、第2電流波形モードを選択し、この第2電流波形モードの電流波形が示された第2マップから当該電流波形の指令条件を読み込む(ステップST33)。所定値は、上記の所定車速におけるロードノイズの指標値を設定する。
以上示したように、本変形例のSRモータ1は、車速が所定車速以上の場合又はロードノイズの指標値が所定値以上の場合、SRモータ1の駆動に伴う騒音及び振動よりもそれぞれ大きい騒音及び振動を発生させる車両走行状態になっているので、駆動効率の高い電流波形と騒音及び振動の抑制が可能な電流波形の内、駆動効率の高い電流波形の電流を巻線12に印加する。これにより、SRモータ1の駆動効率を向上させることができるので、ハイブリッド車両101,102,103においては、動力性能を向上させることができる。更に、このハイブリッド車両101,102,103においてはドライバビリティ(例えば加速サウンド効果)を向上させることができる。
また、本変形例のSRモータ1は、車速が所定車速よりも低い場合又はロードノイズの指標値が所定値よりも小さい場合、SRモータ1の駆動に伴う騒音及び振動をそれぞれ下回る騒音及び振動を発生させる車両走行状態になっているので、駆動効率の高い電流波形と騒音及び振動の抑制が可能な電流波形の内、騒音及び振動の抑制が可能な電流波形の電流を巻線12に印加する。これにより、SRモータ1の駆動に伴う騒音や振動を低く抑えることができるので、このハイブリッド車両101,102,103においては、ドライバビリティ(騒音や振動の抑制効果)を向上させることができる。
尚、制御装置40は、車速が所定車速よりも低い場合又はロードノイズの指標値が所定値よりも小さい場合、実施例と同じように、目標出力トルクと所定トルクとを比較して、目標出力トルクが所定トルク以上のときに第1電流波形モードを選択し、目標出力トルクが所定トルクよりも小さいときに第2電流波形モードを選択してもよい。これに依れば、ハイブリッド車両101,102,103は、目標出力トルクが所定トルク以上になる運転者の加速要求等に応えることができる。
ここで、本変形例では、実施例と同じようにハイブリッド車両101,102,103を例に挙げた。しかし、本変形例のSRモータ1は、回転機のみを駆動源とする電気自動車や燃料電池車等にも適用可能であり、そのハイブリッド車両101,102,103のときと同様の効果を得ることができる。
1 スイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)
10 ステータ
11,11a,11b,11c ステータ歯
12,12a,12b,12c 巻線
20 ロータ
21,21x,21y ロータ歯
30 駆動回路
40 制御装置
51 回転数センサ
52 電流検出装置

Claims (1)

  1. 突極としての複数のステータ歯を放射状に備え、該複数のステータ歯に巻線がそれぞれ巻かれたステータと、
    突極としての複数のロータ歯を放射状に備えるロータと、
    それぞれの前記巻線に対して相毎に電流を印加可能な駆動回路と、
    前記駆動回路の制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、モータ駆動に伴う騒音及び振動よりもそれぞれ大きい騒音及び振動を発生させる車両走行状態の場合、駆動効率の高い電流波形と騒音及び振動の抑制が可能な電流波形の内、駆動効率の高い電流波形の電流を前記巻線に印加することを特徴としたスイッチトリラクタンスモータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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