JP2016017854A - 形状測定装置 - Google Patents

形状測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016017854A
JP2016017854A JP2014140926A JP2014140926A JP2016017854A JP 2016017854 A JP2016017854 A JP 2016017854A JP 2014140926 A JP2014140926 A JP 2014140926A JP 2014140926 A JP2014140926 A JP 2014140926A JP 2016017854 A JP2016017854 A JP 2016017854A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measured
optical system
telecentric
light beam
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014140926A
Other languages
English (en)
Inventor
廣則 後藤
Hironori Goto
廣則 後藤
栄壱 金谷
Eiichi Kanetani
栄壱 金谷
栄次 金谷
Eiji Kanetani
栄次 金谷
正臣 小埜寺
Masaomi Onodera
正臣 小埜寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CORE SYSTEM KK
SAKAE KIGYO CO Ltd
SAKAE KOGYO KK
Original Assignee
CORE SYSTEM KK
SAKAE KIGYO CO Ltd
SAKAE KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CORE SYSTEM KK, SAKAE KIGYO CO Ltd, SAKAE KOGYO KK filed Critical CORE SYSTEM KK
Priority to JP2014140926A priority Critical patent/JP2016017854A/ja
Publication of JP2016017854A publication Critical patent/JP2016017854A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】透明体、インライン、高速、非接触、大口径化の要求に対応できる形状測定装置を提供する。
【解決手段】光源であるレーザ光源10から光ビーム11を測定物20の被測定面21に照射しながら光ビーム11を被測定面21上で主走査方向Dmに走査すると共に、主走査方向Dm及び被測定面21の法線方向Dnに直交する副走査方向Dsに光ビーム11と測定物20とを相対移動させて、被測定面21からの反射光13の傾斜分布を積分演算することにより被測定面21の表面形状を求める構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、形状測定装置に関し、特に、高度な平坦性をもった測定物の表面形状測定装置に関する。
産業上、高度な平坦性をもった測定物としては、以下の半導体ウェハ、ストレージ用ディスク基板、HDDに使用されるガラスディスク基板、アルミディスク基板、光ディスク基板用原盤等が挙げられる。半導体ウェハとしては、Si基板、SiC基板、SOI、サファイア基板、GaN基板等が挙げられる。
特に、次世代半導体として、SiC、SOIウェハ等の新規な半導体ウェハの平坦度測定に対する産業上の要求は、インラインで大口径のウェハを高速、非破壊(非接触)で測定すること、さらに、透明体でも測定できることである。そこで、求められる精度は、産総研計量標準研究部門(将来の半導体ウェハを睨んで研究開発をしている)で検討されている値を参照すると、300mm以上の大きさのウェハに対して、数nmの測定精度が求められている。
このような高度の平坦度を測定する方法としては、大きく分けて、三角測量、焦点検出法、光干渉法に分けられる。三角測量は、広いスパンを測定できるが、精度が低く、また、高速測定も苦手である。焦点検出法は、レーザ顕微鏡等を使用するため、精度が高いが、一度で測定する測定スパンが狭く、インラインで高速で測定するには向いていない。光干渉法は、測定精度も悪くなく、大面積のものの高速測定も可能であり、インラインに向いている。しかし、測定基準となる参照面を大口径化すると、重力の影響でその参照面がたわむため、測定誤差が生じること、また、透明体の測定ができないといった問題が有り、将来の測定要求として挙げるインライン、大口径、高速、非破壊(非接触)、透明体の測定には向いていない。従って、既存の測定方法には、透明体、インライン、高速、非接触、大口径化の全部の要求に対応できる方法は無い。
この課題を解決する一つの有力な方法として、産総研の計量研究部門で取り上げている光走査型傾斜角測定方法が挙げられる(非特許文献1)。この光走査型傾斜角測定方法は、古くから知られている光梃子の原理を用いた方法である。
また、特開2004−279132(特許文献1)は、このような、課題を解決するために、考案された。それによると、光源から出射した光ビームが、コリメータレンズを通り、平行ビームを形成し、モータに付属する1枚のミラーにより、ビームを偏向することによりビームをスキャンするように工夫されている。スキャンされたビームが凹球面ミラーにより反射され、被測定物表面に概略垂直に当たるように到達し、被測定物表面の傾斜角の変動に応じて反射された光ビームが、往路を逆に進行し、光源の前に置かれたハーフミラーにより、PSD検出器に導かれる。PSD検出器上でのビームの位置変動により、傾斜角を計算するようにし、時々刻々の傾斜角の差分を積分することにより、被測定物の表面形状を測定するようになっている。この方法によれば、高速に表面形状をインラインで測定することが可能とされている。
近藤 余範 表面形状の計測技術と標準に関する調査研究 産総研計量標準報告Vol.8,No.3 299-310
特開2004−279132号 公報
しかし、非特許文献1の光走査型傾斜角測定方法では、ペンタプリズムを並進させるため、インラインで流れているウェハを測定するほど、高速で測定することはできない。また、ビームが、測定表面に垂直に入射するために、SiCのような透明体を測定する場合、表面反射光と裏面反射光が干渉するために、表面だけの形状情報を得ることができないという問題があった。また、特許文献1の形状測定装置は、大面積ウェハを測定するには、大きな凹球面鏡を用意する必要があり、大面積を一度に計測する装置として、必ずしも現実的ではない。また、被測定物表面にほぼ垂直に当たるために、被測定物が透明体の場合、PSD検出器上には、表面反射光と裏面反射光が到達し、干渉を起こすために、正確な表面形状を測定することができないという問題があった。
したがって、本発明の目的は、透明体、インライン、高速、非接触、大口径化の要求に対応できる形状測定装置を提供することにある。
[1]上記目的を達成するため、光源から光ビームを測定物の被測定面に照射しながら前記光ビームを前記被測定面上で主走査方向に走査すると共に、前記主走査方向及び前記被測定面の法線方向に直交する副走査方向に前記光ビームと前記測定物とを相対移動させて、前記被測定面からの反射光の傾斜分布を積分演算することにより前記被測定面の表面形状を求める形状測定装置であって、前記光ビームを前記主走査方向に偏向する第1のビーム偏向手段と、前記第1のビーム偏向手段で偏向された光ビームが一方側から入射され、偏向された前記光ビームが他方側から被測定面に向かって照射される第1のテレセントリックfθ光学系と、前記副走査方向の方向ベクトルで規定される面に対して、前記第1のテレセントリックfθ光学系に対称な位置に配置される前記第1のテレセントリックfθ光学系と等価な第2のテレセントリックfθ光学系と、前記被測定面で反射された前記光ビームのスポット位置を検出するビーム検出手段と、を有し、前記被測定面に照射される前記光ビームは、前記被測定面の法線に対して傾斜して照射されることを特徴とする形状測定装置を提供する。
[2]前記第2のテレセントリックfθ光学系と前記ビーム検出手段との間に前記第1のビーム偏向手段と等価な第2のビーム偏向手段を配置し、前記第2のビーム偏向手段の反射点は前記第1のビーム偏向手段の反射点と共役な位置とされていることを特徴とする上記[1]に記載の形状測定装置であってもよい。
[3]また、前記第2のテレセントリックfθ光学系と前記ビーム検出手段との間に、前記第2のテレセントリックfθ光学系の像側の開口数と前記集光手段の物側の開口数が等しくなるように前記集光手段が配置されていることを特徴とする上記[1]に記載の形状測定装置であってもよい。
[4]また、前記第1のビーム偏向手段、及び第2のビーム偏向手段は、ポリゴンミラー又はガルバノミラーであることを特徴とする上記[1]から[3]のいずれか1に記載の形状測定装置であってもよい。
[5]また、前記被測定面の反射光側に、前記被測定面の裏面で反射した光ビームを遮蔽する遮蔽手段を有することを特徴とする上記[1]から[4]のいずれか1に記載の形状測定装置であってもよい。
本発明の形状測定装置によれば、透明体、インライン、高速、非接触、大口径化の要求に対応できる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る形状測定装置の全体斜視図である。 図2(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る形状測定装置の上平面図であり、図2(b)は、正面図である。 図3(a)は、図1においてA方向から見た面Msであり、光ビーム11の面Msへの投影ベクトルを示す図であり、図3(b)は、PSD上のx’z’座標上に光ビームスポットが投影された図である。 図4は、本発明の第2の実施の形態に係る形状測定装置の全体斜視図である。 図5(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る形状測定装置の上平面図であり、図5(b)は、正面図である。 図6は、本発明の第3の実施の形態に係る形状測定装置の全体斜視図である。 図7(a)は、本発明の第3の実施の形態に係る形状測定装置の上平面図であり、図7(b)は、正面図である。 図8は、本発明の第4の実施の形態に係る形状測定装置の正面図である。 図9(a)は、本発明の第5の実施の形態に係る形状測定装置の遮光板の構成配置を示す正面図(部分)であり、図9(b)は、(a)の方向に合わせて図示した各光ビーム11、14の光強度のガウシアン分布I11、I14と遮光板との位置関係を示す図である。
(本発明の第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る形状測定装置の全体斜視図である。また、図2(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る形状測定装置の上平面図であり、図2(b)は、正面図である。
(第1の実施の形態の構成)
本発明の第1の実施の形態に係る形状測定装置1は、光源であるレーザ光源10から光ビーム11を測定物20の被測定面21に照射しながら光ビーム11を被測定面21上で主走査方向Dmに走査すると共に、主走査方向Dm及び被測定面21の法線方向Dnに直交する副走査方向Dsに光ビーム11と測定物20とを相対移動させて、被測定面21からの反射光11を積分演算することにより被測定面21の表面形状を求める形状測定装置である。
また、この形状測定装置1は、光ビーム11を主走査方向Dmに偏向する第1のビーム偏向手段である第1のポリゴンミラー30と、第1のポリゴンミラー30で偏向された光ビーム11が一方側から入射され、偏向された光ビーム11が他方側から被測定面21に向かって照射される第1のテレセントリックfθ光学系40と、副走査方向Dsの方向ベクトルNsで規定される面Msに対して、第1のテレセントリックfθ光学系40に対称な位置に配置される第1のテレセントリックfθ光学系40と等価な第2のテレセントリックfθ光学系140と、被測定面21で反射された光ビームのスポット位置を検出するビーム検出手段であるPSD(光位置センサ:Position Sensitive Detector)200と、を有し、被測定面21に照射される光ビーム11は、被測定面21の法線方向Dnに対して傾斜して照射される。
(光路)
レーザ光源10から照射された光ビーム11は、図1、図2(a)、(b)に示すように、光軸L1に沿って進む。第1のポリゴンミラー30により、光ビーム11は偏向され、光軸L2を中心にして所定の走査角(±Φ)で偏向される。光軸L1と光軸L2は、所定の角度で交差する。本実施の形態では、90°で交差するが、交差角はこれに限られず、例えば60°等の任意の角度に設定することができる。
光軸L2上には、第1の折り返しミラー50が配置され、光ビーム11は、図2(b)に示すように、被測定面21に対して入射角φで入射する。第1のポリゴンミラー30により走査角(±θ)で偏向された光ビーム11は、すべて第1の折り返しミラー50で反射されて被測定面21に対して入射角φで入射する。すなわち、光ビーム11は、第1のポリゴンミラー30により偏向されることにより、被測定面21上を主走査方向Dmに走査する。
副走査方向Dsは、図1、図2(a)に示すように、主走査方向Dm及び被測定面21の法線方向Dnに直交する方向である。すなわち、被測定面21上であって主走査方向Dmと直交する方向である。
被測定面21に入射する光ビーム11は、図2(b)に示すように、反射角φで反射する。反射した光ビーム11は、光軸L2上に配置された第2の折り返しミラー150、第2のテレセントリックfθ光学系140、第2のポリゴンミラー130、集光レンズ190を通ってPSD200に導光される。
ここで、副走査方向Dsの方向ベクトルNsで規定される、すなわち、副走査方向Dsの方向ベクトルNsを法線ベクトルとする面Msに対して、上記示した第2の折り返しミラー150、第2のテレセントリックfθ光学系140、第1のポリゴンミラー130は対称に配置される。あるいは、主走査方向Dmの線に対して、線対称に配置される。
第2のポリゴンミラー130で偏向された光ビーム11は、光軸L2と所定の角度で交差する光軸L3に沿って進む。なお、本実施の形態では、光軸L2と光軸L3は90°で交差し、光軸L3は光軸L1と平行である。ただし、光軸L3と光軸L2の交差角はこれに限られず、例えば60°等の任意の角度に設定することができる。
上記の光路、光学系において、少なくとも、図1、図2(a)に示す、第1のポリゴンミラー30の反射点P1から第2のポリゴンミラー130の反射点P2までが、面Msに対称または主走査方向Dmの線に対して線対称であればよい。
なお、ポリゴンミラーを用いた走査光学系では、ポリゴンミラーの各面の角度誤差に起因する走査光路の振れを補正するために、副走査方向にパワーを有するシリンドリカルレンズ等を用いた、いわゆる面倒れ補正光学系を用いる場合がある。本実施の形態においても、面倒れ補正光学系を用いることができるが、以下では、面倒れ補正を行なわない構成として説明する。
(レーザ光源10)
本実施の形態では、光源としてレーザ光源10を使用する。レーザ光源としては、半導体レーザ、固体レーザ、ガスレーザ等の種々のレーザを使用することができる。レーザ光源10は、光強度分布がガウシアンであり、連続発振可能なものを使用する。レーザ波長は種々のものが使用できるが、本実施の形態では、緑色レーザ(532nm)を用いた。
また、レーザ光源10は、図1、図2(a)に示すように、出射後にコリメートレンズ15により、平行ビーム(コリメート光)とされる。また、半導体レーザの場合は、コリメートレンズ15以外にビーム整形のためのアナモルフィックプリズム、ビームエキスパンダ等のビーム整形光学系を配置してもよい。
(測定物20)
本実施の形態に係る形状測定装置1が測定の対象とするのは、半導体ウェハ、ストレージ用ディスク基板、HDDに使用されるガラスディスク基板、アルミディスク基板、光ディスク基板用原盤等が挙げられる。半導体ウェハとしては、Si基板、SiC基板、SOI、サファイア基板、GaN基板等が挙げられる。また、次世代半導体として、SiC、SOIウェハ等が挙げられる。測定物20は、上記の半導体ウェハ等が一定の基板厚さにスライスされた状態で、後述する移動ステージ上に載置される。
(第1のポリゴンミラー30)
第1のビーム偏向手段としては、ポリゴンミラースキャナ、一定角度でミラーを往復運動させるガルバノミラースキャナ、レゾナントスキャナ、MEMSミラー等が挙げられるが、本実施の形態では、等速回転運動するポリゴンミラーを使用する。第1のポリゴンミラー30は、例えば、6面のポリゴンミラーを使用し、モータにより所定方向に所定の回転速度(rpm)で回転する。
(第1のテレセントリックfθ光学系40)
第1のテレセントリックfθ光学系40は、テレセントリックなfθレンズである。fθレンズは、像高をY、レンズの焦点距離をf、レンズへの入射角度をθとすると、Y=fθで表されるレンズである。これにより、ポリゴンミラーやカルバノミラーなどの等速回転運動によって走査されたレーザビームは、電気的な補正をかけることなく、焦点平面上(被測定面21上)を等速直線運動で動くスポットになる。
テレセントリックな光学系は、主光線が光軸に平行である光学系である。第1のテレセントリックfθ光学系40は、片側テレセントリック光学系であって、像側(測定物20側)がテレセントリックとされて配置される。
したがって、第1のテレセントリックfθ光学系40は、図1からわかるように、被測定面21に対して、主走査方向Dmに常に垂直に光ビーム11が照射される。また、この光ビーム11は、第1のポリゴンミラー30の回転に伴って、被測定面21上を主走査方向Dmに等速直線運動でビーム走査される。
第1のテレセントリックfθ光学系40は、所定の枚数のレンズの組み合わせにより構成されている。なお、図1等では2枚のレンズを図示しているがこれに限られず、所定の仕様を満たすための必要枚数のレンズで構成することができる。第1のテレセントリックfθ光学系40は、所定の焦点距離fの集光作用を有し、コリメートレンズ15を出た平行光は、この集光作用により焦点位置(被測定面21上)に所定のビーム径に集光される。
(第1の折り返しミラー50)
本実施の形態では、図1、図2(b)に示すように、第1の折り返しミラー50により、第1のテレセントリックfθ光学系40から出射した光ビーム11を反射させて被測定面21上に所定の入射角φで照射する。第1の折り返しミラー50は、長尺状の平面ミラーである。
(第2のポリゴンミラー130、第2のテレセントリックfθ光学系140、第2の折り返しミラー150)
図1、図2(a)、(b)に示すように、第2のポリゴンミラー130、第2のテレセントリックfθ光学系140、及び第2の折り返しミラー150は、副走査方向Dsの方向ベクトルNsで規定される面Msに対して、それぞれ、第1のポリゴンミラー30、第1のテレセントリックfθ光学系40、及び第1の折り返しミラー50に対称な位置に配置されている。
すなわち、本実施の形態では、第2のテレセントリックfθ光学系140とビーム検出手段であるPSD200との間に第1のポリゴンミラー30と等価な第2のポリゴンミラー130を配置し、第2のポリゴンミラー130の反射点P2は第1のポリゴンミラー30の反射点P1と共役な位置とされている。
ここで、第2のポリゴンミラー130、第2のテレセントリックfθ光学系140、第2の折り返しミラー150は、それぞれ、第1のポリゴンミラー30、第1のテレセントリックfθ光学系40、及び第1の折り返しミラー50と、形状仕様、光学的仕様等が等価(同等)なものである。本実施の形態では、第2のポリゴンミラー130、第2のテレセントリックfθ光学系140、第2の折り返しミラー150は、それぞれ、第1のポリゴンミラー30、第1のテレセントリックfθ光学系40、及び第1の折り返しミラー50と同じものを、それぞれ、副走査方向Dsの方向ベクトルNsで規定される面Msに対して対称な配置にして使用している。
なお、第2のポリゴンミラー130の回転方向も副走査方向Dsの方向ベクトルNsで規定される面Msに対して対称とされるので、第2のポリゴンミラー130の回転方向は第1のポリゴンミラー30と逆の回転方向とされる。
(集光レンズ190)
被測定面21で反射した反射光(戻り光)12は第2のテレセントリックfθ光学系140で平行光とされる。集光レンズ190は、この平行光を集光してPSD200上に光ビームスポットを集光する。なお、集光レンズ190は、コリメートレンズ15と等価なレンズを使用することができる。
(PSD200)
ビーム検出手段は、PSD(光位置センサ:Position Sensitive Detector)、あるいはCMOS、NMOSを使用できるが、CMOS、NMOSの場合は、位置検出にデジタル処理が必要になるので、PSDがより好ましい。本実施の形態では、PSD200を使用する。PSDを使う場合、検出器上でのビームの位置に応じて、被測定面21上の傾斜角θが計算され、後述する式により、変位が計算される。
(移動ステージ300)
移動ステージ300は、図2(b)に示すように、測定物20を載置した状態で、被測定面21に照射される光ビーム11と副走査方向Dsに対して相対移動させるものである。移動ステージ300は、ベース400に対して副走査方向Dsに移動可能とされ、一定速度で移動、または、第1のポリゴンミラー30等と同期して移動可能である。移動ステージ300は、例えば、スライドガイド、リニアボールガイド、クロスローラガイド等の直動ガイドを備え、モータ等によるボールねじ駆動等により、測定物20を副走査方向に所定のタイミングで、又は連続的に移動制御するものである。
(ベース400)
上記示したレーザ光源10、測定物20、第1のポリゴンミラー30、第1のテレセントリックfθ光学系40、第1の折り返しミラー50、第2のポリゴンミラー130、第2のテレセントリックfθ光学系140、第2の折り返しミラー150、集光レンズ190、PSD200、移動ステージ300等のすべての部材は、図2(b)で示すベース400により支持され、上記示した所定の光路、所定の光学配置となるように支持される。
(形状測定装置1の動作)
図2(a)に示す制御部500により、第1のポリゴンミラー30、第2のポリゴンミラー130、移動ステージ300が同期して駆動され、レーザ光源10から出射されて被測定面21に照射、反射した光ビーム11の光梃子による位置変動をPSD200で検出することにより、被測定面21の表面形状を求める。
第1のポリゴンミラー30と第2のポリゴンミラー130は、同期して、互いに逆方向に回転駆動される。また、回転するミラー面の回転位相角も合うように、光ビーム11を検出して走査開始位置を検出するビーム位置センサ41、141に基づいて、制御部500により制御される。これにより、レーザ光源10から出射された光ビーム11は、第1のポリゴンミラー30の反射点と共役な位置とされた第2のポリゴンミラー130の反射点に戻る。さらに、第2のポリゴンミラー130で反射した光ビーム11は、PSD200に入射する。
以下において、レーザ光源10から出射された光ビーム11が各光学系を通過する順に説明する。
レーザ光源10から出射された光ビーム11は、コリメートレンズ15により平行ビーム(コリメート光)とされる。この光ビーム11は、光軸L1に沿って進み、第1のポリゴンミラー30のミラー面で反射される。
図1、図2(a)に示すように、光ビーム11は、光軸L2を中心にして所定の走査角(±Φ)で偏向されて第1のテレセントリックfθ光学系40に入射する。光ビーム11は、第1のポリゴンミラー30の回転により、図2(a)に示すL2−1からL2−2までの範囲で偏向される。光ビーム11の偏向開始L2−1の位置は、第1のテレセントリックfθ光学系40に設けられたビーム位置センサ41により検出され、回転同期の基準信号とされる。L2−1からL2−2までの範囲で偏向される光ビーム11は、すべてにおいて、光軸L2に平行に出射される。また、第1のテレセントリックfθ光学系40の焦点距離fに従って集光しながら第1の折り返しミラー50へ進む。
第1の折り返しミラー50は、第1のテレセントリックfθ光学系40からの光ビーム11を反射させて、所定の角度φで被測定面21上に照射する。この光ビーム11は、第1のポリゴンミラー30の回転に伴って、被測定面21上を主走査方向Dmに等速直線運動でビーム走査される。
第1のテレセントリックfθ光学系40から被測定面21までの光路長は第1のテレセントリックfθ光学系40の焦点距離fとされていることから、光ビーム11は、被測定面21上に集光される。被測定面21上で反射した光ビーム11は、入射角度φと同じ反射角度φで反射される。
被測定面21上で反射した光ビーム11は、主走査方向Dmの線に対して、線対称に配置された第2の折り返しミラー150、第2のテレセントリックfθ光学系140を通って第2のポリゴンミラー130の点P2に到達する。被測定面21上の主走査方向Dmのどの位置で反射した光ビーム11であっても、この点P2に到達する。また、第2のテレセントリックfθ光学系140を出たところで、光ビーム11は平行光となっている。
第2のポリゴンミラー130の点P2で反射した光ビーム11は、図1、図2(a)に示すように、集光レンズ190によりPSD200上に光ビームスポットが集光される。このPSD200上に集光される光ビームスポット13は、被測定面21が平坦であれば、PSD200の中心部に戻るが、被測定面21が平坦からずれた傾斜を有している場合は、光梃子の原理により、PSD200の中心部からずれた位置に光ビームスポット13が集光される。本実施の形態に係る形状測定装置1は、次に示すように、このPSD200の光ビームスポットのずれを検出して積分することにより被測定面21の表面形状を求める。
(表面形状の測定方法)
図3(a)は、図1においてA方向から見た面Msであり、光ビーム11の面Msへの投影ベクトルを示す。被測定面21が平坦であれば、被測定面21上で反射される光ビーム11は、面Ms上においてZ方向に一致するが、被測定面21が平坦でなく傾きθを有している場合は、入射角度から2θだけずれて反射された光ビーム12となる。
図3(b)は、PSD上のx’z’座標上に光ビームスポットが投影された図である。被測定面21の傾きθにより2θだけずれて反射された光ビーム12は、第2の折り返しミラー150でZ方向が逆転し、また、第2のポリゴンミラー130でX方向が逆転するので、PSD200上では、図3(b)に示すx’z’座標上に光ビームスポット13が投影される。
図3(a)で示す面Ms上において、被測定面21上における光ビームの主走査方向をx軸に取り、測定物20の被測定面21表面からの高さ方向をzとすると、
Figure 2016017854

である。ここでθ(x)は、被測定面21上の主走査方向の座標xにおける被測定面21の傾斜角である。傾斜分布はθ(x)を指す。
被測定面21が起伏の少ない滑らかな面であれば、θ≪1とできるので、このとき、
Figure 2016017854

である。従って、θ(x)の積分
Figure 2016017854

を実行すれば、光束走査方向の面形状を得ることができる。
傾斜分布θ(x)は、PSD200に入射する光ビームスポット13の位置によって得る。被測定面21が傾斜分布θ(x)を持てば、被測定面21に入射する光束は、座標xで平坦面における反射方向から2θ(x)異なる方向へ反射する。よって、被測定面21とPSD200の距離をL、PSD200の受光面における光ビームスポット13の受光面中心からの位置をΔ(x)とすると、θ≪1のとき、Δ(x)は、θ(x)及びfに比例し、Δ(x)=2kθ(x)fの関係がある。ここで、fはテレセントリックfθ光学系の焦点距離、kはPSD200の配置を含む本装置の光学系により決まる係数である。従って、PSD200によって得られたΔ(x)から、傾斜分布θ(x)を知ることができ、結局、
Figure 2016017854

を数値的に実行することにより、被測定面からの反射光の傾斜分布を積分演算することにより被測定面21の表面形状が得られる。
上記求められた被測定面21の表面形状は、副走査方向Dsのあるy値における表面形状であるので、測定物20を移動ステージ300により移動させながら測定することにより、測定物20の全範囲において被測定面21の表面形状を求めることができる。
(実施例1)
レーザ光源10として、緑色レーザ(532nm)を用いた。ビーム整形には、ビームエキスパンダを用い、ビーム径10mmの平行ビームに整形した。第1のポリゴンミラー30、及び第2のポリゴンミラー130には、6面のポリゴンミラーを使用し、2000rpmで回転させた。光ビーム11は、上から見た第1のテレセントリックfθ光学系40の中心軸から90°の角度で第1のポリゴンミラー30に入射させた。第1のテレセントリックfθ光学系40から出射した光ビーム11は、第1の折り返しミラー50により、45°の角度で下方に折り返し、焦点近傍に被測定面21が来るように、測定物20を配置し、光ビーム11は、被測定面21上で約20ミクロンに絞られ、主走査方向Dmには90°で入射し、副走査方向には45°で入射させた。光ビーム11は、スキャン幅200mmを毎秒200往復、すなわち、200Hzでスキャンさせた。測定物20には、直径200mmのSiウェハを使用し、自動ステージで、4mm/sの速度で副走査方向Dsに移動させた。このように光ビーム11をスキャンさせ、測定物20を移動させ、直径200mmのSiウェハの全面を50秒で測定できた。Siウェハからの直接反射光は、スキャニング光学系を構成する各光学要素をスキャニング光学系を通る時とは逆の順序で辿っていく。すなわち、最初に第2の折り返しミラー150で第2のテレセントリックfθ光学系140の方向に折り曲げられ、第2のテレセントリックfθ光学系140を通り、概略平行ビームとなって、第2のポリゴンミラー130により、スキャニング光学系のレーザ光源10と共役な位置に配置されたPSD200に導く。被測定面21の主走査方向Dmに対する傾斜角が発生すると、PSD200上で、光ビームスポット13が主走査方向に振れ、振れ量を検出することにより、傾斜角が計算できる。第2のポリゴンミラー130は、スキャニング光学系と検出光学系では、逆向きに回転し、しかも、回転位置が、同じ位置になるように同期して回転させる。その結果、直径200mmのSiウェハの全面を50秒で測定できた。以下に、主要な仕様を列挙する。
レーザ波長 532nm
レーザ光源出射パワー 20mW
スキャニング ポリゴンミラー ミラー面数:6枚 回転速度:2000rpm、スキャニング角度:28°、入射ビーム径:10mm
テレセントリックfθ光学系 レンズ構成:5枚の球面レンズ、焦点距離f:287mm、ビーム径:20μm
校正 ミラー面への照射ビームのCCDカメラによる観察
測定物 Siウェハ(直径200mm)
信号の評価 オシロスコープにより、PSD上でのスポットの偏向を観察
(本発明の第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る形状測定装置1は、第1の実施の形態に係る形状測定装置1において、偏向手段であるポリゴンミラーをガルバノミラーとして構成するものであり、その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る形状測定装置の全体斜視図である。また、図5(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る形状測定装置の上平面図であり、図5(b)は、正面図である。すなわち、第1の実施の形態において、第1のポリゴンミラー30を第1のガルバノミラー35とし、第2のポリゴンミラー130を第2のガルバノミラー135としたものである。以下、第1の実施の形態と重複する説明は省略する。
(第1のガルバノミラー35)
第1のビーム偏向手段としては、ポリゴンミラースキャナ、一定角度でミラーを往復運動させるガルバノミラースキャナ、レゾナントスキャナ、MEMSミラー等が挙げられるが、本実施の形態では、所定の角度範囲を往復回転運動する第1のガルバノミラー35を使用する。第1のガルバノミラー35は、例えば、片面ミラーを使用し、モータ等の回転アクチュエータにより角度範囲(±Φ)を所定の周期で往復運動する。
(第2のガルバノミラー135、第2のテレセントリックfθ光学系140、第2の折り返しミラー150)
図4、図5(a)、(b)に示すように、第2のガルバノミラー135、第2のテレセントリックfθ光学系140、及び第2の折り返しミラー150は、副走査方向Dsの方向ベクトルNsで規定される面Msに対して、それぞれ、第1のガルバノミラー35、第1のテレセントリックfθ光学系40、及び第1の折り返しミラー50に対称な位置に配置されている。
すなわち、本実施の形態では、第2のテレセントリックfθ光学系140とビーム検出手段であるPSD200との間に第1のガルバノミラー35と等価な第2のガルバノミラー135を配置し、第2のガルバノミラー135の反射点P2は第1のガルバノミラー35の反射点P1と共役な位置とされている。
ここで、第2のガルバノミラー135、第2のテレセントリックfθ光学系140、第2の折り返しミラー150は、それぞれ、第1のガルバノミラー35、第1のテレセントリックfθ光学系40、及び第1の折り返しミラー50と、形状仕様、光学的仕様等が等価(同等)なものである。本実施の形態では、第2のガルバノミラー135、第2のテレセントリックfθ光学系140、第2の折り返しミラー150は、それぞれ、第1のガルバノミラー35、第1のテレセントリックfθ光学系40、及び第1の折り返しミラー50と同じものを、それぞれ、副走査方向Dsの方向ベクトルNsで規定される面Msに対して対称な配置にして使用している。
なお、第2のガルバノミラー135の回転方向も副走査方向Dsの方向ベクトルNsで規定される面Msに対して対称とされるので、第2のガルバノミラー135の回転は第1のガルバノミラー35と逆位相の回転とされる。
(実施例2)
実施例2において、ポリゴンミラーに代わり、ガルバノミラーを使用した。ポリゴンミラーの場合は、ミラーが一方向に絶え間なく連続して回転するために、スキャンが絶え間なく起こり、ステージを連続的に移動しても、データの取得も連続的に取得できる。ガルバノミラーの場合は、往復運動するために、スキャンが線形でなくなる領域がある。線形である領域のみをスキャンとして採用するために、あらかじめ、往復運動のどの時間帯を測定に使用するかを決めておく。ガルバノミラースキャナには、ファンクションジェネレータから100Hzの三角波が入力され、それに応じて、ガルバノミラーが往復運動する。一方、スキャニングが非線形の時間帯に、ステージを20μm移動させ、移動が終了した時点から線形なスキャニングの時間帯になるようにタイミングを調整する。したがって、100Hzの三角波入力に対して、200スキャン/sでスキャンした。その結果、直径200mmのウェハを50秒間で検査することができた。ガルバノミラースキャナのポリゴンミラーに対する利点は、ミラーが一面しかないので、ミラー面が多数あるポリゴンミラーにみられるような面倒れの影響がなく、副走査方向の測定点のばらつきがなくなるメリットがある。
(本発明の第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係る形状測定装置1は、第1の実施の形態に係る形状測定装置1において、第2のポリゴンミラー130を省略した構成としている。なお、第2の実施の形態に係る形状測定装置1における第2のガルバノミラー135を省略した構成とすることもできる。
図6は、本発明の第3の実施の形態に係る形状測定装置の全体斜視図である。図7(a)は、本発明の第3の実施の形態に係る形状測定装置の上平面図であり、図7(b)は、正面図である。第3の実施の形態に係る形状測定装置1は、第1の実施の形態のレーザ光源10から第2のテレセントリックfθ光学系140までの構成は同様であるので、異なる構成について以下に説明し、重複する説明は省略する。
第3の実施の形態では、図6、図7(a)に示すように、第2のテレセントリックfθ光学系140とPSD200との間に集光手段としての集光レンズ180を配置している。第2のテレセントリックfθ光学系140の像側の開口数と集光レンズ180の物側の開口数が等しくなるように集光レンズ180が配置されている。このような配置とすると、第2のテレセントリックfθ光学系140から点P2に入射する光ビームは、すべて集光レンズ180に入射し、光軸上においてPSD200の検出面に集光させることができる。
集光レンズ180の物体側(第2のテレセントリックfθ光学系140側)の開口数N.A.は、走査角(±Φ)から、N.A.=sinΦである。例えば、集光レンズ180の像側の開口数も同じ開口数とする。これにより、集光レンズ180の系の倍率は1となる。
集光レンズ180の焦点距離をFとすると、図7(a)に示すように、第1のポリゴンミラー30の反射点P1と共役な点P2が、集光レンズ180の物側の2F点、PSD200の検出面が像側の2F点となるように配置する。
なお、上記示した第1のポリゴンミラー30の反射点P1と共役な点P2が、集光レンズ180の物側の2F点となる配置は、配置の一例であるが、PSD200の検出面で光ビームが集光されるためには、点P2が、集光レンズ180の物側のF点よりも大きくなる配置とされる必要がある。
(実施例3)
レーザ波長 532nm
レーザ光源出射パワー 20mW
スキャニング ポリゴンミラー ミラー面数:6枚 回転速度:2000rpm、スキャニング角度:28°、入射ビーム径:10mm
テレセントリックfθ光学系 レンズ構成:5枚の球面レンズ、焦点距離f:287mm、ビーム径:20μm
集光レンズ180のN.A.=sin(28°)=0.47
集光レンズ180の焦点距離F:20mm
(本発明の第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態に係る形状測定装置1は、第1から第3の実施の形態に係る形状測定装置1において、第1の折り返しミラー50及び第2の折り返しミラー150を省略した構成である。
図8は、本発明の第4の実施の形態に係る形状測定装置の正面図である。本発明の第4の実施の形態に係る形状測定装置1は、レーザ光源10から第1のテレセントリックfθ光学系140までをベース410に載置し、ベース400に載置された移動ステージ300上の測定物20に入射角φで光ビーム11を照射させる。一方、第2のテレセントリックfθ光学系140からPSD200までをベース420に載置し、第1から第3の実施の形態と同様に、副走査方向Dsの方向ベクトルNsで規定される面Msに対して、ベース420上の第2のテレセントリックfθ光学系140、第2のポリゴンミラー130等が対称な位置に配置される。これにより、第1の折り返しミラー50及び第2の折り返しミラー150を省略することが可能となる。
(本発明の第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態に係る形状測定装置1は、被測定面21の反射光側に、被測定面21の裏面22で反射した光ビーム14の透過を阻害する遮蔽手段として、少なくともレーザ光源10のレーザ波長の透過率が小さい遮光板170を有して構成されている。
図9(a)は、本発明の第5の実施の形態に係る形状測定装置の遮光板の構成配置を示す正面図(部分)であり、図9(b)は、(a)の方向に合わせて図示した各光ビーム11、14の光強度のガウシアン分布I11、I14と遮光板との位置関係を示す図である。なお、図示しない構成は、第1から第4の実施の形態に係る形状測定装置1と同様であるので、図示及び説明を省略する。
測定物として、例えばSiCのような透明体を測定する場合は、図9(a)に示すように、被測定面21上での光ビーム11の反射以外に、裏面22での反射光が光ビーム14として第2の折り返しミラー150へ向かって反射される。したがって、透明体を測定する場合は、裏面反射光による影響が生じることになる。
図9(b)に示すように、被測定面21上で反射した光ビーム11と、裏面22で反射した光ビーム14は、光強度のガウシアン分布において一部が干渉する。本実施の形態では、例えば、光ビーム14の光強度分布が1/eより大きい領域を遮光板170でカットするようにする。これにより、光ビーム14の光強度分布I14の1/eより大きい領域の戻り光がPSD200に入射しない構成とすることができる。したがって、例えばSiCのような透明体を測定する場合でも、裏面反射光による影響を受けずに、または、影響を軽減して、被測定面21の形状測定を行なうことができる。
図9(b)に示す遮光板170の端面171が、光ビーム14の光強度分布I14の例えば1/eの位置にくるように遮光板170の位置を調節する。遮光板170による遮光量は、上記のものには限られず、ガウシアン分布の半値(50%)等任意に設定することが可能である。
(本発明の実施の形態の効果)
本発明の実施の形態によれば、次のような効果を有する。
(1)本発明の実施の形態に係る形状測定装置は、テレセントリックfθ光学系を使用しているので、被測定面21に対して、主走査方向Dmに常に垂直に光ビーム11が照射される。これにより、第1の折り返しミラー50以降の光学系を対称な位置に配置する構成とすることができる。
(2)被測定面21に照射される光ビーム11は、被測定面21の法線方向Dnに対して傾斜して照射される。これにより、例えばSiCのような透明体を測定する場合でも、裏面反射光による影響を軽減して、被測定面21の形状測定を行なうことができる。また、遮光板170により、裏面22で反射した光ビーム14の一部を容易にカットすることができ、これにより、裏面反射光による影響を受けずに、または、影響を軽減して、被測定面21の形状測定を行なうことができる。
(3)本発明の実施の形態に係る形状測定装置は、主走査方向Dmに光ビーム11を走査させながら、この光ビーム11と測定物20とを副走査方向Dsに相対移動させる構成とされているので、被測定面21をインライン、高速、非接触で形状測定を行なうことができる。また、主走査方向Dmのスキャン幅を増加させることで、大口径化の要求に対応することができる。
以上、本発明に好適な実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲内で種々の変形、応用が可能である。
1…形状測定装置
10…レーザ光源
11、12…光ビーム
13…光ビームスポット
15…コリメートレンズ
20…測定物
21…被測定面
30…第1のポリゴンミラー
35…第1のガルバノミラー
40…第1のテレセントリックfθ光学系
41…ビーム位置センサ
50…第1の折り返しミラー
130…第2のポリゴンミラー
135…第2のガルバノミラー
140…第2のテレセントリックfθ光学系
141…ビーム位置センサ
150…第2の折り返しミラー
170…遮光板
180…集光レンズ
190…集光レンズ
200…PSD
300…移動ステージ
400…ベース

Claims (5)

  1. 光源から光ビームを測定物の被測定面に照射しながら前記光ビームを前記被測定面上で主走査方向に走査すると共に、前記主走査方向及び前記被測定面の法線方向に直交する副走査方向に前記光ビームと前記測定物とを相対移動させて、前記被測定面からの反射光の傾斜分布を積分演算することにより前記被測定面の表面形状を求める形状測定装置であって、
    前記光ビームを前記主走査方向に偏向する第1のビーム偏向手段と、
    前記第1のビーム偏向手段で偏向された光ビームが一方側から入射され、偏向された前記光ビームが他方側から被測定面に向かって照射される第1のテレセントリックfθ光学系と、
    前記副走査方向の方向ベクトルで規定される面に対して、前記第1のテレセントリックfθ光学系に対称な位置に配置される前記第1のテレセントリックfθ光学系と等価な第2のテレセントリックfθ光学系と、
    前記被測定面で反射された前記光ビームのスポット位置を検出するビーム検出手段と、を有し、
    前記被測定面に照射される前記光ビームは、前記被測定面の法線に対して傾斜して照射されることを特徴とする形状測定装置。
  2. 前記第2のテレセントリックfθ光学系と前記ビーム検出手段との間に前記第1のビーム偏向手段と等価な第2のビーム偏向手段を配置し、前記第2のビーム偏向手段の反射点は前記第1のビーム偏向手段の反射点と共役な位置とされていることを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
  3. 前記第2のテレセントリックfθ光学系と前記ビーム検出手段との間に集光手段を配置し、前記第2のテレセントリックfθ光学系の像側の開口数と前記集光手段の物側の開口数が等しくなるように前記集光手段が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
  4. 前記第1のビーム偏向手段、及び前記第2のビーム偏向手段は、ポリゴンミラー又はガルバノミラーであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の形状測定装置。
  5. 前記被測定面の反射光側に、前記被測定面の裏面で反射した光ビームの透過を阻害する遮蔽手段を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の形状測定装置。
JP2014140926A 2014-07-08 2014-07-08 形状測定装置 Pending JP2016017854A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014140926A JP2016017854A (ja) 2014-07-08 2014-07-08 形状測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014140926A JP2016017854A (ja) 2014-07-08 2014-07-08 形状測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016017854A true JP2016017854A (ja) 2016-02-01

Family

ID=55233165

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014140926A Pending JP2016017854A (ja) 2014-07-08 2014-07-08 形状測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016017854A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115839670A (zh) * 2022-11-22 2023-03-24 哈尔滨工业大学 基于多维度背光成像的大型高速回转装备转子球面轮廓测量装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03180708A (ja) * 1989-12-08 1991-08-06 Nikon Corp 表面形状測定装置
JPH04282845A (ja) * 1991-03-12 1992-10-07 Nec Corp 三次元形状測定装置
JPH04350508A (ja) * 1991-05-28 1992-12-04 Nikon Corp 水平位置検出装置及びそれを備えた露光装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03180708A (ja) * 1989-12-08 1991-08-06 Nikon Corp 表面形状測定装置
JPH04282845A (ja) * 1991-03-12 1992-10-07 Nec Corp 三次元形状測定装置
JPH04350508A (ja) * 1991-05-28 1992-12-04 Nikon Corp 水平位置検出装置及びそれを備えた露光装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115839670A (zh) * 2022-11-22 2023-03-24 哈尔滨工业大学 基于多维度背光成像的大型高速回转装备转子球面轮廓测量装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI464362B (zh) 用於測量物體高度及獲得其對焦圖像的裝置與方法
US10245683B2 (en) Apparatus and method for beam diagnosis on laser processing optics
TWI484139B (zh) 彩色共焦掃描裝置
US7616328B2 (en) Method and system for providing a high definition triangulation system
TWI576563B (zh) 非接觸式測量表面的方法及設備
JP6415281B2 (ja) プローブ装置及びプローブ方法
Ishihara et al. High-speed surface measurement using a non-scanning multiple-beam confocal microscope
JP5242940B2 (ja) 非接触形状測定装置
JP4224472B2 (ja) 共焦点型検査装置
TW201719784A (zh) 使用用於半導體檢查及度量之差分偵測技術而改善高度感測器之橫向解析度之方法
JP2010014656A (ja) 非接触側面形状測定装置
JPH10318718A (ja) 光学式高さ検出装置
JP4532556B2 (ja) 測定物体を測定するためのミラー装置を備えた干渉計
JP2005070225A (ja) 表面画像投影装置及び表面画像投影方法
JPS63131116A (ja) 共焦点顕微鏡
JP2018031824A (ja) 露光装置
KR100878425B1 (ko) 표면 측정 장치
JP2016017854A (ja) 形状測定装置
JP2020101743A (ja) 共焦点顕微鏡、及びその撮像方法
US9594230B2 (en) On-axis focus sensor and method
JP2017219342A (ja) 計測装置、計測方法、加工装置、および被加工物の生産方法
KR102160025B1 (ko) 하전 입자빔 장치 및 광학식 검사 장치
JP6980304B2 (ja) 非接触内面形状測定装置
JP2014236163A (ja) 合焦方法、合焦装置、露光方法、およびデバイス製造方法
JPH08261734A (ja) 形状測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170424

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170629

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20170629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180703

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181225