JP2016017487A - ランキンサイクルシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸気発生器における冷媒に含まれる成分の劣化を抑えるランキンサイクルシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】水と水より沸点が高い物質が成分された冷媒が蒸発することにより冷却されるエンジン1と、気体室4aと液体室4bとを備え、冷媒が蒸発することによって生成された蒸気が供給される気液分離器4と、エンジン1から排出された排気ガスが引き込まれることにより冷媒を蒸発させる蒸気発生器9と、液体室4bと蒸気発生器9の下部とを接続する冷媒循環路7と、気体室4aと蒸気発生器9の上部とを接続する第2の蒸気通路14と、第2の蒸気通路14に設けられた開閉弁V1と、エンジン1の負荷が所定値以上である場合に、開閉弁V1を閉じるECU19と、を有するランキンサイクルシステム100である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ランキンサイクルシステムに関する。
エンジンの稼動に伴って発生する廃熱を回収するランキンサイクルシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。エンジンを冷却するLLC(Long Life Coolant:不凍液)が冷媒としてランキンサイクルシステムに用いられた場合、冷媒はランキンサイクルの過程で気相冷媒(蒸気)と液相冷媒に分離される(例えば特許文献2参照)。気相冷媒は、排気ガスが引き込まれる過熱器で排気ガスと熱交換することがある。これにより廃熱が回収される。
ランキンサイクルシステムでは、上述した過熱器とは別に、エンジンの排気ガスを利用して液相冷媒から蒸気を発生させる蒸気発生器が組み込まれることがある。これにより、蒸気発生器は廃熱の回収効率を向上させることができる。
特開2013−076374号公報 特開2013−147955号公報
しかしながら、エンジンに高い負荷がかかると、排気ガスが引き込まれる蒸気発生器内の温度が上昇する。したがって、蒸気発生器内での液相冷媒の沸騰が非常に激しくなって、蒸気発生器の内圧が上昇する。この結果、蒸気発生器に液相冷媒が供給されにくくなる。冷媒は水と主成分となるエチレングリコールなどを含んでいるが、エチレングリコールの沸点より水の沸点が低いため、エチレングリコールより先に水が蒸発しエチレングリコールが蒸気発生器内に残る。
蒸気発生器内の温度がさらに上昇すると、エチレングリコールも蒸発する。ところが、エチレングリコールの蒸発による蒸気や液滴が蒸気発生器内における熱交換の部位に接触すると、その部位は乾いた状態で非常に高温となっているため、特許文献1にも開示されるように、エチレングリコールは熱分解し劣化する。劣化したエチレングリコールは、有害ガスの原因となる。
そこで、本発明は、蒸気発生器における冷媒に含まれる成分の劣化を抑えるランキンサイクルシステムを提供することを目的とする。
かかる課題を解決するために、本明細書開示のランキンサイクルシステムは、 水と前記水より沸点が高い成分が混合された冷媒が蒸発することにより冷却される内燃機関と、気体室と液体室とを備え、前記冷媒が蒸発することによって生成された蒸気が供給される気液分離器と、前記内燃機関から排出された排気ガスが引き込まれることにより前記冷媒を蒸発させる蒸気発生器と、前記液体室と前記蒸気発生器の下部とを接続する第1の通路と、前記気体室と前記蒸気発生器の上部とを接続する第2の通路と、前記第2の通路に設けられた開閉弁と、前記内燃機関の負荷が所定値以上である場合に、前記開閉弁を閉じる制御手段と、を有するランキンサイクルシステムである。
この構成によれば、内燃機関の高負荷時に開閉弁が閉められるため、蒸気発生器内の内圧が高まり、蒸気発生器内に溜まる冷媒が気液分離器に移動する。このため、蒸気発生器内で残留する冷媒の量が減少し、冷媒に含まれる成分の劣化を回避できる。
本発明によれば、蒸気発生器における冷媒に含まれる成分の劣化を抑えることができる。
図1は、第1実施形態に係るランキンサイクルシステムの概略構成図である。 図2は、第1実施形態に係る蒸気発生器の断面図の一例である。 図3は、比較例に係るラジエータの放熱限界の一例を示すグラフである。 図4は、第1実施形態に係るコンデンサの放熱限界の一例を示すグラフである。 図5は、水とエチレングリコールの沸点の相違を表すグラフの一例である。 図6は、第1実施形態に係るECUが実行する制御の一例を示すフローチャートである。 図7は、第2実施形態に係るランキンサイクルシステムの概略構成図である。 図8は、第2実施形態に係る蒸気発生器の断面図の一例である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るランキンサイクルシステム100の概略構成図である。図2は、第1実施形態に係る蒸気発生器9の断面図の一例である。
ランキンサイクルシステム100は、エンジン1を備えている。エンジン1は、シリンダブロックとシリンダヘッドを備えている。シリンダブロック及びシリンダヘッドの内部には、ウォータージャケット(冷媒通路)が形成されている。ウォータージャケット内部の冷媒がエンジン1の廃熱で沸騰すると、エンジン1はその気化熱により冷却される。エンジン1は、冷却される際に蒸気を発生させる。本実施形態では、水と水より沸点が高い物質(例えばエチレングリコール)が混合されたLLCが冷媒として採用されている。LLCの沸騰時には、沸点がエチレングリコールより低い水が先に蒸気となる。図1において、LLCは斜線で示されている。
シリンダヘッドには、エキゾーストマニホールド1aを介して排気触媒1bが接続されている。排気触媒1bの下流側には第1の排気管2を介して蒸気発生器9が接続されている。蒸気発生器9は、図2に示すように、内部に複数の排気通路9cを有する。エンジン1から排出された排気ガスは複数の排気通路9cを通過する。蒸気発生器9は、後に詳説する気液分離器4が備える液体室4bと接続される冷媒入口9a、及び気液分離器4が備える気体室4aと接続される第1の蒸気出口9bを備える。冷媒入口9aから蒸気発生器9に入った冷媒は、排気ガスの排気熱により蒸気になる。すなわち、蒸気発生器9は、エンジン1から排出された排気ガスにより冷媒を蒸発させる。蒸気は第1の蒸気出口9bから出る。
また、シリンダヘッドには、第1の蒸気通路3の一端が接続されている。第1の蒸気通路3には、冷媒が気液混合状態でエンジン1から流入する。第1の蒸気通路3の途中には、気液分離器4が配設されている。気液分離器4には、下部に液体室4bが配置され、その上方に気体室4aが備えられている。エンジン1から気液混合状態で気液分離器4に流入した冷媒は、気液分離器4内で気体(気相冷媒)と液体(液相冷媒)とに分離される。気相冷媒は、気体室4aに収容される。液相冷媒は、液体室4bに収容される。気液分離器4の下端部には、第1の冷媒循環路5の一端と第1の通路としての第2の冷媒循環路7の一端が接続されている。第1の冷媒循環路5の他端はエンジン1のシリンダブロックに接続されている。第2の冷媒循環路7の他端は、図1に示すように、蒸気発生器9における重力方向で低い位置、望ましくは最も低い位置に設けられた冷媒入口9aと接続されている。したがって、気液分離器4内の液相冷媒は重力により蒸気発生器9に移動する。このため、第2の冷媒循環路7の途中には起伏がないことが好ましい。一方、気液分離器4の気体室4aには、第2の通路としての第2の蒸気通路14の一端が接続されている。第2の蒸気通路14の他端は、図1に示すように、蒸気発生器9における重力方向で高い位置、望ましくは最も高い位置に設けられた第1の蒸気出口9bと接続されている。第2の蒸気通路14には、開閉弁V1が設けられている。開閉弁V1により第2の蒸気通路14を流れる蒸気の流量が制御される。第1の冷媒循環路5には、第1ウォーターポンプ6が配設されている。第1ウォーターポンプ6は、エンジン1内に液化した冷媒を圧送する。第1ウォーターポンプ6は、いわゆるメカ式であり、エンジン1が備えるクランクシャフトを駆動源としている。第1ウォーターポンプ6により、液化した冷媒がエンジン1と気液分離器4との間を循環する。
第1の蒸気通路3の他端には、過熱器8が接続されている。過熱器8と気液分離器4との間に位置する第1の蒸気通路3には開閉弁V2が設けられている。開閉弁V2により、気液分離器4を通過した蒸気の過熱器8への流量が制御される。過熱器8には、蒸気発生器9の下流から分岐した第2の排気管が引き込まれている。尚、第2の排気管の分岐位置は蒸気発生器9の上流であってもよい。第2の排気管の内部には、蒸気発生器9を通過した排気ガスが流通する。第2の排気管は、過熱器8を貫通する。排気ガスは、気液分離器4を通過した後の蒸気と熱交換をする。これにより、蒸気発生量が増大すると共に、蒸気の過熱度が向上し、廃熱回収効率が向上する。過熱器8の上端部には、蒸気排出管3aが設けられている。
過熱器8の下流側には、膨張器の一例であるタービン10が設けられている。タービン10は、蒸気排出管3aから供給された蒸気によって駆動される。駆動力は、エンジン1が備えるクランクシャフトの回転を補助したり、発電機を駆動したりする。このように、廃熱のエネルギーが回収される。
タービン10の下流側には、蒸気を排出する排出通路11が設けられている。排出通路11の一端は、タービン10と接続されている。排出通路11の他端は、コンデンサ12と接続されている。排出通路11には、エネルギーが回収された後の蒸気が流通する。排出通路11を通過した蒸気は、コンデンサ12に流入する。コンデンサ12は、蒸気を冷却して凝縮する。この結果、冷媒は液相に戻る。コンデンサ12は、ファン13による送風を受けて、効率よく蒸気を冷却、凝縮することができる。コンデンサ12の下部には凝縮水タンク(不図示)が設置されている。凝縮水タンクは、コンデンサ12において生成された液相冷媒を一旦貯留する。
凝縮水タンクの下流側には、冷媒回収路16が設けられている。冷媒回収路16は、凝縮水タンク内に一旦貯留された液相冷媒をエンジン1側へ再循環させる。冷媒回収路16は、気液分離器4の液体室4bに接続されている。冷媒回収路16の途中には第2ウォーターポンプ17が配設されている。第2ウォーターポンプ17は、電気式のベーンポンプとなっている。第2ウォーターポンプ17が稼動状態となると、凝縮水タンク内の水が冷媒回収路16へ供給される。以上のように、ランキンサイクルシステム100は、冷媒が循環する経路を備えている。
ランキンサイクルシステム100は、制御手段として機能するECU(Electronic Control Unit)19を備えている。ECU19は、エンジン1、蒸気発生器9、開閉弁V1及び開閉弁V2と接続されている。ECU19は、エンジン1の負荷に基づいて、開閉弁V1の開度を制御する。ECU19は、エンジン1に形成されたウォータージャケット内部を流れる冷媒の温度や蒸気発生器9内に存在する冷媒の温度に基づいて、開閉弁V2の開度を制御する。
次に、図3乃至図5を参照して、コンデンサ12における放熱限界について説明する。
図3は、比較例に係るラジエータの放熱限界の一例を示すグラフである。図4は、第1実施形態に係るコンデンサ12の放熱限界の一例を示すグラフである。図5は、水とエチレングリコールの沸点の相違を表すグラフの一例である。
まず、一般的に排気ガスの排気熱Qexを利用しない、すなわちランキンサイクルシステム100を構築しないエンジン1を搭載した車両では、エンジン1に形成されたウォータージャケットとラジエータとの間で冷却水が循環する。ウォータージャケットの内部を流れる冷却水の冷却水熱Qwはラジエータで放熱され、ラジエータで冷却された冷媒は再びエンジン1に戻りエンジン1を冷却する。これにより、冷却水熱Qwの温度は適正な値に制御される。
ここで、ラジエータの放熱面積(放熱能力)は、車両の前面面積など構造上の制約を受ける。このため、図3に示すように、エンジン回転数の増加に従って車両走行抵抗が増加してエンジン1に高い負荷がかかっていくと、ラジエータの放熱能力は放熱限界QwLに近い状態になる。したがって、適正な水温が維持可能な放熱限界QwLを超える冷却水熱Qwがラジエータに加わると、ラジエータの放熱能力が不足し、エンジン1はオーバーヒートする。
ラジエータの放熱能力は熱伝達率が小さな外側(空気側)の放熱面積によって決定される。ランキンサイクルシステム100におけるコンデンサ12についても事情は同様である。したがって、コンデンサ12の放熱能力は基本的にはラジエータの放熱能力と同じになる。このような事情にも関わらず、ランキンサイクルシステム100では、冷却水熱Qwに加え、回収した排気熱Qexもコンデンサ12によって放熱せざるを得ない。このため、図4に示すように、ラジエータの放熱限界QwLがコンデンサ12に放熱限界に対応する場合、冷却水熱Qwと排気熱Qexを考慮したコンデンサ12の放熱限界は、冷却水熱Qwだけを考慮すればよい場合のラジエータの放熱限界と比べて低くなる。すなわち、車両走行抵抗が同じであっても、ラジエータの放熱能力は冷却水熱Qwだけの場合と比べて不足し、エンジン1はオーバーヒートし易くなる。
特に、ランキンサイクルシステム100がオーバーヒート状態になる高負荷条件では、蒸気発生器9内に存在する冷媒の沸騰が非常に激しくなって内圧が上昇する。これにより、新たな冷媒が十分に供給されなくなる。特に、図5に示すように、エチレングリコールの沸点は水の沸点より高いため、先に水が殆ど蒸発して液状のエチレングルコールが残る。蒸気発生器9内の温度がさらに上昇すると、残った液状のエチレングリコールも蒸発を開始する。ところが、蒸気発生器9内に水はほとんど存在しないため、熱交換部となる排気通路9cの外周面は乾ききって、非常に高温になっている。高温になった排気通路9cの外周面に蒸発したエチレングリコールの蒸気や液滴が接触すると、エチレングリコールは過熱して熱分解する。したがって、後述するECU19の制御により、エチレングリコールの過熱を抑えて熱分解を回避する。
次に、ECU19が実行する制御の一例について説明する。
図6は、第1実施形態に係るECU19が実行する制御の一例を示すフローチャートである。
ECU19は、エンジンが始動すると、開閉弁V2を閉じて、開閉弁V1を開く(ステップS101)。このため、気液分離器4から流出した蒸気は、過熱器8に流入しない。一方、蒸気発生器9から発生した冷媒の蒸気は気液分離器4の気体室4aに流入する。次いで、ECU19は、エンジン1の水温(冷媒の温度)又は蒸気発生器9の水温(冷媒の温度)がタービン10の作動温度(例えば70℃)以上であるか否かを判断する(ステップS102)。ECU19は、エンジン1の水温又は蒸気発生器9の水温がタービン10の作動温度以上であると判断した場合(ステップS102:YES)、開閉弁V2を開く(ステップS103)。これにより、気液分離器4から流出した蒸気は過熱器8に流入する。さらに、当該蒸気は過熱器8により過熱されて蒸気発生量が増大し、タービン10に供給される。尚、ECU19は、エンジン1の水温又は蒸気発生器9の水温がタービン10の作動温度以上でないと判断した場合(ステップS102:NO)、後続の制御を実行しない。
次いで、ECU19は、エンジンの冷却水熱Qwと排気熱Qexとの和が上述したコンデンサ12の放熱限界(図4参照)以上であるか否かを判断する(ステップS104)。すなわち、ランキンサイクルシステム100がオーバーヒート状態になる高負荷条件であるか否かを判断する。さらに、ECU19は、エンジンの冷却水熱Qwと排気熱Qexとの和がコンデンサ12の放熱限界以上であると判断した場合(ステップS104:YES)、所定のディレイ時間Td(例えば1秒)を経過したか否かを判断する(ステップS105)。ステップS105におけるディレイ時間Tdは、高負荷条件が継続的に発生しているかどうかを確認するための時間である。尚、ECU19は、エンジンの冷却水熱Qwと排気熱Qexとの和がコンデンサ12の放熱限界以上でないと判断した場合(ステップS104:NO)、ステップS103の処理に戻る。ECU19は、所定のディレイ時間Tdを経過したと判断した場合(ステップS105:YES)、開閉弁V1を閉じる(ステップS106)。ECU19は、所定のディレイ時間Tdを経過していないと判断した場合(ステップS105:NO)、ステップS104の処理に戻る。
すなわち、コンデンサ12の放熱能力が不足するエンジン1の高負荷時には、開閉弁V1が閉じられて、蒸気発生器9の内圧が上昇する。この結果、蒸気発生器9に存在する冷媒、具体的には液相冷媒が冷媒入口9aから気液分離器4に瞬時に戻る。したがって、蒸気発生器9の内部には液相冷媒が残らない。当然、液相冷媒の主成分であるエチレングリコールも蒸気発生器9の内部に残らない。このため、冷媒が不足することで高温となる蒸気発生器9における熱交換部にエチレングリコールの蒸気や液滴が接触することはない。すなわち、エチレングリコールの蒸気や液滴による熱分解が防止される。このように、蒸気発生器9から冷媒を気液分離器4に戻すことにより、蒸気発生器9内には水蒸気だけが残り、熱交換部が高温になってもエチレングリコールの蒸気が存在しないため、熱分解は発生しない。
ECU19は、開閉弁V1を閉じると、再びエンジンの冷却水熱Qwと排気熱Qexとの和がコンデンサ12の放熱限界以上であるか否かを判断する(ステップS107)。さらに、ECU19は、エンジンの冷却水熱Qwと排気熱Qexとの和がコンデンサ12の放熱限界以上でないと判断した場合(ステップS107:NO)、所定のディレイ時間Td(例えば1秒)を経過したか否かを判断する(ステップS108)。ステップS108におけるディレイ時間Tdは、低中負荷条件が継続的に発生しているかどうかを確認するための時間である。尚、ECU19は、エンジンの冷却水熱Qwと排気熱Qexとの和がコンデンサ12の放熱限界以上であると判断した場合(ステップS107:YES)、ステップS106の処理に戻る。ECU19は、所定のディレイ時間Tdを経過したと判断した場合(ステップS108:YES)、開閉弁V1を徐々に開く(ステップS109)。ECU19は、所定のディレイ時間Tdを経過していないと判断した場合(ステップS108:NO)、ステップS107の処理に戻る。
すなわち、エンジン1が高負荷条件から低中負荷条件に変化した場合には、開閉弁V1が徐々に又は断続的に開かれ、冷媒が蒸気発生器9内に徐々に導入する。これにより、冷媒が存在しないことで高温となっている蒸気発生器9内の温度が急激に低下することが回避される。したがって、熱歪みによる蒸気発生器9の破損が防止される。
(第2実施形態)
次に、図7及び図8を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、第2実施形態に係るランキンサイクルシステム200の概略構成図である。図8は、第2実施形態に係る蒸気発生器9の断面図の一例である。尚、図1に示されるランキンサイクルシステム100の各部と同様の構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図7及び図8に示すように、第2実施形態に係る蒸気発生器9は、下部に空間9dを備える。空間9dは、排気通路9cから離れた位置に設けられる。そして、空間9dには、冷媒入口9aよりも重力方向上部であって、かつ、熱交換部となる排気通路9cよりも下側の位置に、第2の蒸気出口9eが形成されている。第2の蒸気出口9eは、第3の蒸気通路20により気液分離器4の気体室4aと接続されている。
ここで、ECU19が上述した処理と同じ処理を実行すると、エンジン1が高負荷となって開閉弁V1が閉じられた場合、第2の蒸気出口9eまで蒸気発生器9内の冷媒が排出されるが、第2の蒸気出口9eより下部の蒸気発生器9の内部、より具体的には空間9dには、冷媒が残留する。空間9dは、熱交換部となる排気通路9cと離れた位置に設けられているため、熱交換部と直接接していないため、残留する冷媒は徐々に蒸発し、この蒸発熱で蒸気発生器9全体が緩やかに冷却される。このため、蒸気発生器9の温度が過剰に上昇することによる蒸気発生器9の破損を防止できる。また、エンジン1の負荷が下がった時点で開閉弁V1が開き、冷媒が導入されても、温度差が少ないため熱歪みによる蒸気発生器9の破損を防止できる。さらに、冷媒が蒸気発生器9内に残留しているため、第1実施形態と比べて冷媒の戻し時間が短縮されるため、ランキンサイクルシステム200の作動時間を増加することができる。
尚、空間9dの冷媒が蒸発して減少すると蒸気発生器9内の内圧が低下するため、液面が引き上げられる。すなわち、冷媒入口9aから冷媒が第2の蒸気出口9eの高さまで補充される。このとき、蒸気発生器9に残留する冷媒の蒸気が第3の蒸気通路20を通って気液分離器4に移動する。このため、最終的にコンデンサ12に排気熱Qexの一部が流入する場合がある。ここで、第1実施形態のように、第3の蒸気通路20を備えていない形態であれば、蒸気発生器9で発生した蒸気が気液分離器4、ひいては、コンデンサ12に移送されることはない。この結果、第1実施形態におけるコンデンサ12は、開閉弁V1が閉じられている限り、排気による排気熱Qexを処理しなくてもよいことになる。これに対し、第2実施形態では、第3の蒸気通路20が存在することから開閉弁V1が閉じられた状態においても蒸気発生器9内において排気熱Qexに起因する蒸気が気液分離器4側へ移送されることが考えられる。ここで、コンデンサ12の放熱面積は一般的に冷却水熱Qwに基づいて設定されることが多い。これを考慮すると、排気熱Qexをコンデンサ12によって処理することとした場合、コンデンサ12の放熱限界は冷却水熱Qwだけを考慮した場合の放熱限界と比べて低下すると考えられる。しかしながら、第3の蒸気通路20を通じて気液分離器4に移送される蒸気の量はわずかであると考えられる。従って、コンデンサ12が処理すべき排気による排気熱Qexはわずかであり、開閉弁V1が閉じられた状態におけるコンデンサ12の放熱限界の低下がエンジン1の運転に大きな影響を与えることはない。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 エンジン
4 気液分離器
4a 気体室
4b 液体室
7 第2の冷媒循環路
9 蒸気発生器
14 第2の蒸気通路
19 ECU
100,200 ランキンサイクルシステム
V1 開閉弁

Claims (1)

  1. 水と前記水より沸点が高い成分が混合された冷媒が蒸発することにより冷却される内燃機関と、
    気体室と液体室とを備え、前記冷媒が蒸発することによって生成された蒸気が供給される気液分離器と、
    前記内燃機関から排出された排気ガスが引き込まれることにより前記冷媒を蒸発させる蒸気発生器と、
    前記液体室と前記蒸気発生器の下部とを接続する第1の通路と、
    前記気体室と前記蒸気発生器の上部とを接続する第2の通路と、
    前記第2の通路に設けられた開閉弁と、
    前記内燃機関の負荷が所定値以上である場合に、前記開閉弁を閉じる制御手段と、
    を有するランキンサイクルシステム。
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