JP2016016635A - 射出成形用金型、成形装置、樹脂付きリードフレームの多面付け体 - Google Patents

射出成形用金型、成形装置、樹脂付きリードフレームの多面付け体 Download PDF

Info

Publication number
JP2016016635A
JP2016016635A JP2014142511A JP2014142511A JP2016016635A JP 2016016635 A JP2016016635 A JP 2016016635A JP 2014142511 A JP2014142511 A JP 2014142511A JP 2014142511 A JP2014142511 A JP 2014142511A JP 2016016635 A JP2016016635 A JP 2016016635A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
lead frame
mold
mold base
space
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2014142511A
Other languages
English (en)
Inventor
和範 小田
Kazunori Oda
小田  和範
康弘 甲斐田
Yasuhiro Kaida
康弘 甲斐田
亮 篠本
Akira Sasamoto
亮 篠本
留依 三原
Rui Mihara
留依 三原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2014142511A priority Critical patent/JP2016016635A/ja
Priority to PCT/JP2015/069748 priority patent/WO2016006650A1/ja
Publication of JP2016016635A publication Critical patent/JP2016016635A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/481Disposition
    • H01L2224/48151Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/48221Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/48245Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being metallic
    • H01L2224/48247Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being metallic connecting the wire to a bond pad of the item
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/93Batch processes
    • H01L2224/95Batch processes at chip-level, i.e. with connecting carried out on a plurality of singulated devices, i.e. on diced chips
    • H01L2224/97Batch processes at chip-level, i.e. with connecting carried out on a plurality of singulated devices, i.e. on diced chips the devices being connected to a common substrate, e.g. interposer, said common substrate being separable into individual assemblies after connecting

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
  • Led Device Packages (AREA)

Abstract

【課題】金型内へ樹脂を安定して充填させることができる射出成形用金型、成形装置、それによって製造された樹脂付きリードフレームを提供する。
【解決手段】射出成形用の金型120は、多面付けされたリードフレーム10を枠体F内に接続したリードフレームの多面付け体MSに樹脂を充填し、樹脂層20が形成された樹脂付きリードフレームの多面付け体Rを形成する金型であり、固定側モールドベース123及び可動側モールドベース124を備え、固定側モールドベース123及び可動側モールドベース124間には、リードフレームの多面付け体MSが配置される金型空間124aが設けられ、固定側モールドベース123及び可動側モールドベース124のうち、少なくとも一方のモールドベースには、金型空間124a側の面に複数の微細孔Hが設けられていることを特徴とする。
【選択図】図10

Description

本発明は、リードフレームに樹脂層を成形する射出成形用金型、成形装置、それによって製造された樹脂付きリードフレームの多面付け体に関するものである。
従来、LED素子等の光半導体素子は、電気的に絶縁され、周囲に樹脂層を設けた複数の端子部を有するリードフレームに固定され、その上部を透明樹脂層により封止され、光半導体装置として照明装置等の基板に実装されていた(例えば、特許文献1)。
このような光半導体装置は、多面付けされたリードフレームの集合体を枠体内に接続したリードフレームの多面付け体に樹脂層を形成して樹脂付きリードフレームの多面付け体を作製し、光半導体素子を電気的に接続し、透明樹脂層を形成した後に、パッケージ単位に切断することによって同時に複数製造される。
この樹脂付きリードフレームの多面付け体は、金型内にリードフレームの多面付け体を配置し、射出成形により樹脂を充填することによって製造されている。このとき、リードフレームの多面付け体に対して樹脂を安定して充填するために、リードフレームの集合体の互いに対向する端部から樹脂が充填される場合がある。
ここで、この樹脂層を成形する金型内には、樹脂を充填する前において、空気が充満しているため、上述のようにリードフレームの集合体の互いに対向する端部側から樹脂が充填される場合、この空気の逃げ道がなくなり、樹脂をリードフレームの隅々にまで充填させるのが困難になってしまう場合があった。また、金型内に流し込まれる樹脂は、高温に加熱されているため、気化した樹脂成分に係るガスも発生する場合もあり、その場合、リードフレームの隅々までの樹脂の充填がさらに困難になってしまう場合があった。
特開2011−151069号公報
本発明の課題は、金型内へ樹脂を安定して充填させることができる射出成形用金型、成形装置、それによって製造された樹脂付きリードフレームの多面付け体を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
第1の発明は、多面付けされたリードフレーム(10)を枠体(F)内に接続したリードフレームの多面付け体(MS)に樹脂を充填し、樹脂層(20)が形成された樹脂付きリードフレームの多面付け体(R)を形成する射出成形用金型(120)において、第1のモールドベース(123)及び第2のモールドベース(124)を備え、第1のモールドベース及び第2のモールドベース間には、前記リードフレームの多面付け体が配置される金型空間(124a)が設けられ、前記第1のモールドベース及び前記第2のモールドベースのうち、少なくとも一方のモールドベース(123)には、前記金型空間側の面に複数の微細孔(H)が設けられていること、を特徴とする射出成形用金型である。
第2の発明は、第1の発明の射出成形用金型(120)において、前記複数の微細孔(H)は、その孔径dが5μm≦d≦25μmに形成されていること、を特徴とする射出成形用金型である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の射出成形用金型(120)において、前記複数の微細孔(H)は、多孔質材料により形成されていること、を特徴とする射出成形用金型である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかの射出成形用金型(120)において、前記樹脂付きリードフレームの多面付け体(R)を押し出すことによって、前記樹脂付きリードフレームの多面付け体を前記金型空間(124a)から離型させる複数のイジェクターピン(Q)を備えること、を特徴とする射出成形用金型である。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明までのいずれかの射出成形用金型(120)において、前記金型空間(124a)には、配置されるリードフレームの多面付け体(MS)の側面よりも外側に余剰空間部(J)が設けられ、前記余剰空間部は、前記金型空間内に樹脂を充填する樹脂充填口(W)に接続されていること、を特徴とする射出成形用金型である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかの射出成形用金型(120)と、前記射出成形用金型に樹脂を射出するノズル部(130)と、を備える成形装置(110)である。
第7の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかの射出成形用金型(120)によって製造される樹脂付きリードフレームの多面付け体(R)であって、前記射出成形用金型の前記複数の微細孔(H)が設けられた成形面によって形成された前記樹脂層(20)の表面には、前記複数の微細孔に対応する複数の微細突起部(D)が形成されていること、を特徴とする樹脂付きリードフレームの多面付け体である。
第8の発明は、第7の発明の樹脂付きリードフレームの多面付け体(R)において、前記リードフレーム(10)は、光半導体素子(2)が接続される光半導体装置(1)に用いられ、前記樹脂層(20)は、その一部に、前記光半導体素子から発する光を反射させる反射部を有し、前記微細突起部(D)は、前記樹脂層のうち少なくとも前記反射部を除いた部位に形成されていること、を特徴とする樹脂付きリードフレームの多面付け体である。
第9の発明は、多面付けされたリードフレームを枠体内に接続したリードフレームの多面付け体に樹脂を充填し、樹脂層が形成された樹脂付きリードフレームの多面付け体を形成する射出成形用金型において、第1のモールドベース及び第2のモールドベースを備え、第1のモールドベース及び第2のモールドベース間には、前記リードフレームの多面付け体が配置される金型空間が設けられ、前記樹脂付きリードフレームの多面付け体を押し出すことによって、前記樹脂付きリードフレームの多面付け体を前記金型空間から離型させる複数のイジェクターピンを備えること、を特徴とする射出成形用金型である。
第10の発明は、多面付けされたリードフレームを枠体内に接続したリードフレームの多面付け体に樹脂を充填し、樹脂層が形成された樹脂付きリードフレームの多面付け体を形成する射出成形用金型において、第1のモールドベース及び第2のモールドベースを備え、第1のモールドベース及び第2のモールドベース間には、前記リードフレームの多面付け体が配置される金型空間が設けられ、前記金型空間には、配置されるリードフレームの多面付け体の側面よりも外側に余剰空間部が設けられ、前記余剰空間部は、前記金型空間内に樹脂を充填する樹脂充填口に接続されていること、を特徴とする射出成形用金型である。
本発明によれば、金型内へ樹脂を安定して充填させることができる。
実施形態の光半導体装置の全体構成を示す図である。 実施形態のリードフレームの多面付け体の全体図である。 実施形態のリードフレームの多面付け体の詳細を説明する図である。 実施形態の樹脂付きリードフレームの多面付け体の全体図である。 実施形態の樹脂付きリードフレームの多面付け体の詳細を説明する図である。 実施形態の樹脂付きリードフレームの多面付け体の詳細を説明する図である。 実施形態のリードフレームの製造過程を説明する図である。 実施形態の光半導体装置の製造過程を説明する図である。 実施形態の光半導体装置の多面付け体を示す図である。 樹脂付きリードフレームの多面付け体を製造する金型及びその製造工程を説明する図である。 ゲート樹脂部の除去前の樹脂付きリードフレームの多面付け体を示す図である。
(実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、実施形態の光半導体装置1の全体構成を示す図である。図1(a)、図1(b)、図1(c)は、それぞれ、光半導体装置1の平面図、側面図、裏面図を示す。図1(d)は、図1(a)のd−d断面図を示す。
図2は、実施形態のリードフレームの多面付け体MSの平面図である。
図3は、実施形態のリードフレームの多面付け体MSの詳細を説明する図である。図3(a)は、リードフレームの多面付け体MSの平面図であり、図2のa部詳細を示す図である。図3(b)は、リードフレームの多面付け体MSの裏面図を示し、図3(c)、図3(d)は、それぞれ図3(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
図4は、実施形態の樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの全体図である。図4(a)、図4(b)、図4(c)は、それぞれ、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの平面図、裏面図、側面図を示す。
図5は、実施形態の樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの詳細を説明する図である。図5(a)は、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの平面図を示し、図4(a)のa部詳細を示す図である。図5(b)は、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの裏面図を示し、図5(c)、図5(d)は、それぞれ図5(a)のc−c断面図と、d−d断面図を示す。
図6は、実施形態の樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの詳細を説明する図である。図6(a)は、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの平面図であり、図5(a)のa部詳細図である。図6(b)は、樹脂付きリードフレームの多面付け体の裏面図を示す。図6(c)は、図6(a)のc−c断面図を示す。
各図において、光半導体装置(リードフレーム)の平面図における端子部11、12配列方向をX方向とし、各端子部の幅方向をY方向とし、端子部の厚み方向(XY平面に直交する方向)をZ方向とする。また、リードフレーム等のLED素子が配置される側(+Z側)の面を表面とし、−Z側の面を裏面とする。
光半導体装置1は、外部機器等の基板に取り付けられることによって、実装したLED素子2が発光する照明装置である。光半導体装置1は、図1に示すように、LED素子2(光半導体素子)、リードフレーム10、光反射樹脂層20(樹脂層)、透明樹脂層30を備える。
光半導体装置1は、多面付けされたリードフレーム10(リードフレームの多面付け体MS、図2参照)に光反射樹脂層20を形成して樹脂付きリードフレームの多面付け体R(図4参照)を作製し、LED素子2を電気的に接続し、透明樹脂層30を形成して、パッケージ単位に切断(ダイシング)することによって製造される(詳細は後述する)。
LED素子2は、発光層として一般に用いられるLED(発光ダイオード)の素子であり、例えば、GaP、GaAs、GaAlAs、GaAsP、AlInGaP等の化合物半導体単結晶、又は、InGaN等の各種GaN系化合物半導体単結晶からなる材料を適宜選ぶことにより、紫外光から赤外光に渡る発光波長を選択することができる。
リードフレーム10は、一対の端子部、すなわち、LED素子2が載置、接続される端子部11と、ボンディングワイヤ2aを介してLED素子2に接続される端子部12とから構成される。
端子部11、12は、それぞれ導電性のある材料、例えば、銅、銅合金、42合金(Ni40.5%〜43%のFe合金)等により形成されており、本実施形態では、熱伝導及び強度の観点から銅合金から形成されている。
端子部11、12は、図3に示すように、互いに対向する辺の間に空隙部Sが形成されており、電気的に独立している。端子部11、12は、1枚の金属基板(銅版)をプレス又はエッチング加工することにより形成されるため、両者の厚みは同等である。
端子部11は、図1に示すように、その表面にLED素子2が載置、接続されるLED端子面11aが形成され、また、その裏面に外部機器に実装される外部端子面11bが形成される、いわゆるダイパッドを構成する。端子部11は、LED素子2が載置されるため、端子部12に比べ、その外形が大きく形成されている。
端子部12は、その表面にLED素子2のボンディングワイヤ2aが接続されるLED端子面12aが形成され、また、その裏面に外部機器に実装される外部端子面12bが形成される、いわゆるリード側端子部を構成する。
端子部11、12は、その表面及び裏面にめっき層Cが形成されており(図7(e)参照)、表面側のめっき層Cは、LED素子2の発する光を反射する反射層としての機能を有し、裏面側のめっき層Cは、外部機器に実装されるときの半田の溶着性を高める機能を有する。なお、図1〜図6等において、めっき層Cの図示は省略している。
端子部11、12は、図3に示すように、それぞれの裏面側の外周部に、厚みの薄くなる凹部Mが設けられている。
凹部Mは、リードフレーム10の裏面側から見て、各端子部11、12の外周部に形成された窪みであり、その窪みの厚みは、端子部11、12の厚みの1/3〜2/3程度に形成されている。
リードフレーム10は、端子部11、12の周囲や、端子部11、12間の空隙部S等に、光反射樹脂層20を形成する樹脂が充填される場合に、図5に示すように、凹部Mにも樹脂が充填され、光反射樹脂層20と各端子部11、12との接触面積を大きくしている。また、厚み(Z)方向において、リードフレーム10と光反射樹脂層20とを交互に構成することができる。これにより、凹部Mは、光反射樹脂層20が、平面方向(X方向、Y方向)及び厚み方向において、リードフレーム10から剥離してしまうのを抑制することができる。
連結部13は、枠体F内に多面付けされた各リードフレーム10の端子部11、12を、隣接する他のリードフレーム10の端子部や、枠体Fに連結している。連結部13は、多面付けされた各リードフレーム10上にLED素子2等が搭載され、光半導体装置の多面付け体(図9参照)が形成された場合に、リードフレーム10を形成する外形線(図3、図9中の破線)でダイシング(切断)される。
連結部13は、端子部11、12を形成する各辺のうち、端子部11、12が対向する辺を除いた辺に形成されている。
具体的には、連結部13aは、図3(a)に示すように、端子部12の右(+X)側の辺と、右側に隣接する他のリードフレーム10の端子部11の左(−X)側の辺とを接続し、また、端子部11の左側の辺と、左側に隣接する他のリードフレーム10の端子部12の右側の辺とを接続している。枠体Fに隣接する端子部11、12に対しては、連結部13aは、端子部11の左側の辺又は端子部12の右側の辺と、枠体Fとを接続している。
連結部13bは、端子部11の上(+Y)側の辺と、上側に隣接する他のリードフレーム10の端子部11の下(−Y)側の辺とを接続し、また、端子部11の下側の辺と、下側に隣接する他のリードフレーム10の端子部11の上側の辺とを接続する。枠体Fに隣接する端子部11に対しては、連結部13bは、端子部11の上側又は下側の辺と、枠体Fとを接続している。
連結部13cは、端子部12の上側の辺と、上側に隣接する他のリードフレーム10の端子部12の下側の辺とを接続し、また、端子部12の下側の辺と、下側に隣接する他のリードフレーム10の端子部12の上側の辺とを接続する。枠体Fに隣接する端子部12に対しては、連結部13cは、端子部12の上側又は下側の辺と、枠体Fとを接続している。
連結部13dは、端子部11及び端子部12間の空隙部Sの延長上を横切るようにして形成される。ここで、空隙部Sの延長上とは、空隙部Sを上下(Y)方向に延長させた領域をいう。本実施形態では、連結部13dは、一の端子部(12、11)と、その端子部の空隙部Sを挟んだ対向する側に位置し、上又は下に隣接する他のリードフレームの端子部(11、12)とを連結するために、端子部11の上側の辺及び端子部12の下側の辺に対して、傾斜(例えば、45度)した形状に形成される。
具体的には、連結部13dは、端子部12の上側の辺と、上側に隣接する他のリードフレーム10の端子部11の下側の辺とを接続し、また、端子部11の下側の辺と、下側に隣接する他のリードフレーム10の端子部12の上側の辺とを接続する。また、枠体Fに隣接する端子部11、12に対しては、連結部13dは、端子部12の上側の辺又は端子部11の下側の辺と、枠体Fとを接続している。
連結部13dが設けられることによって、リードフレームの多面付け体MSは、光反射樹脂層20を形成する工程において、端子部11と端子部12との間隔がずれたり、各端子部11、12が枠体Fに対して捩れたりするのを抑制することができる。また、連結部13dは、光半導体装置1の空隙部Sの強度を向上させることができ、空隙部Sにおいて破損してしまうのを抑制することができる。
なお、端子部11、12は、連結部13によって、隣り合う他のリードフレーム10の端子部11、12と電気的に導通されるが、光半導体装置1の多面付け体を形成した後に、光半導体装置1(リードフレーム10)の外形(図3(a)の破線)に合わせて各連結部13を切断(ダイシング)することによって絶縁される。また、個片化された場合に、各々の個片を同じ形状にすることができる。
連結部13は、図3(b)、図3(c)に示すように、端子部11、12の厚みよりも薄く、かつ、その表面が端子部11、12の表面と同一平面内に形成されている。具体的には、連結部13は、その裏面が、各端子部11、12の凹部Mの底面(窪んだ部分)と略同一面内に形成されている。これにより、光反射樹脂層20の樹脂が充填された場合に、図5(b)〜図5(d)に示すように、連結部13の裏面にも樹脂が流れ込み、光反射樹脂層20がリードフレーム10から剥離してしまうのを抑制することができる。
また、光反射樹脂層20が形成されたリードフレーム10の裏面には、図5(b)に示すように、矩形状の外部端子面11b、12bが表出することとなり、光半導体装置1の外観を向上させることができることに加え、半田で基板に実装する場合に、基板側への半田印刷を容易にしたり、半田を均一に塗布したり、リフロー後に半田内へのボイドの発生を抑制したりすることができる。また、光半導体装置1の面内(XY平面内)の中心線に対して線対称であることから、熱応力等に対する信頼性を向上させることができる。
リードフレームの多面付け体MSは、上述のリードフレーム10を枠体F内に多面付けしたものをいう。本実施形態では、図2及び図3に示すように、縦横に複数個、連結部13によって連結されたリードフレーム10の集合体Pを、複数組(本実施形態では4組、P1〜P4)、左右方向に配列させて枠体F内に形成したものである。
枠体Fは、リードフレーム10の集合体P毎に、リードフレーム10を固定する部材であり、その外形が矩形状に形成される。なお、枠体Fは、1枚の金属基板をプレス加工又はエッチング加工することによってリードフレームとともに形成されるので、その厚みが各端子部の厚みと同等である。
光反射樹脂層20は、図4及び図5に示すように、フレーム樹脂部20aと、リフレクタ樹脂部20bとから構成される。
フレーム樹脂部20aは、端子部11、12の外周側面(リードフレーム10の外周及び空隙部S)だけでなく、各端子部に設けられた凹部Mや、連結部13の裏面にも形成される。フレーム樹脂部20aは、リードフレーム10の厚みとほぼ同等の厚みに形成されている。
リフレクタ樹脂部20bは、リードフレーム10の表面側(リードフレーム10のLED素子2が接続される側)に突出するように形成され、リードフレーム10に接続されるLED素子2から発する光の方向等を制御するリフレクタを構成する。このリフレクタ樹脂部20bは、端子部11、12のLED端子面11a、12aを囲むようにして、リードフレーム10の表面側に突出しており、LED端子面11aに接続されるLED素子2から発光する光を反射させて、光半導体装置1から光を効率よく照射させる。
リフレクタ樹脂部20bは、リードフレーム10の多面付け体MSの状態において、その外形が、枠体Fの内周縁に沿うようにして形成されており、その厚み(高さ)寸法が、LED端子面11aに接続されるLED素子2の厚み寸法よりも大きい寸法で形成される。リフレクタ樹脂部20bは、端子部11、12の外周縁に形成されたフレーム樹脂部20aの表面に形成されており、フレーム樹脂部20aと結合している。
光反射樹脂層20は、端子部11に接続されるLED素子2の発する光を光半導体装置1の外部へ効率よく反射させる反射部としての機能を有する。この反射部は、光反射樹脂層20のうちLED素子2の光が直接当たる部位であり、本実施形態では、端子部間に設けられたフレーム樹脂部20aの表面と、LED端子面11a、12aを囲むようにして形成されたリフレクタ樹脂部20bの内周側の壁面とが反射部として機能する。
ここで、光反射樹脂層20のうち反射部としての機能を果たさない部位となるフレーム樹脂部20aの裏面には、図1及び図6に示すように、複数の微細な突起部Dが形成されている(詳細は後述する)。
光反射樹脂層20は、リードフレーム10に載置されるLED素子2の発する光を反射させるために、光反射特性を有する熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂が用いられる。
光反射樹脂層20を形成する樹脂は、樹脂充填に関しては、樹脂形成時には流動性が高いことが、端子部との接着性に関しては、分子内に反応基を導入しやすいためにリードフレームとの化学接着性を得られることが必要なため、熱硬化性樹脂が望ましい。
例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリフタルアミド、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルサルホン、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン等を用いることができる。
また、熱硬化性樹脂としては、シリコーン、エポキシ、ポリエーテルイミド、ポリウレタン及びポリブチレンアクリレート等を用いることができる。
さらに、これらの樹脂中に光反射材として、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、窒化アルミニウム及び窒化ホウ素のうちいずれかを添加することによって、光の反射率を増大させることができる。
また、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂や、アリル基を有する熱可塑性樹脂、複数のアリル基を有する化合物を添加した樹脂を成形した後に、電子線を照射することで架橋させる方法を用いた、いわゆる電子線硬化樹脂を用いてもよい。
透明樹脂層30は、リードフレーム10上に載置されたLED素子2を保護するとともに、発光したLED素子2の光を外部に透過させるために設けられた透明又は略透明に形成された樹脂層である。透明樹脂層30は、光反射樹脂層20のリフレクタ樹脂部20bによって囲まれたLED端子面11a、12a上に形成される。
透明樹脂層30は、光の取り出し効率を向上させるために、LED素子2の発光波長において光透過率が高く、また、屈折率が高い材料を選択するのが望ましい。例えば、耐熱性、耐光性、及び機械的強度が高いという特性を満たす樹脂として、エポキシ樹脂や、シリコーン樹脂を選択することができる。特に、LED素子2に高輝度LED素子を用いる場合、透明樹脂層30は、強い光にさらされるため、高い耐光性を有するシリコーン樹脂からなることが好ましい。また、波長変換用の蛍光体を使用してもよく、透明樹脂に分散させてもよい。
次に、リードフレーム10の製造方法について説明する。
図7は、実施形態のリードフレーム10の製造過程を説明する図である。
図7(a)は、レジストパターンを形成した金属基板100を示す平面図と、その平面図のa−a断面図とを示す。図7(b)は、エッチング加工されている金属基板100を示す図である。図7(c)は、エッチング加工後の金属基板100を示す図である。図7(d)は、レジストパターンが除去された金属基板100を示す図である。図7(e)は、めっき処理が施された金属基板100を示す図である。
なお、図7においては、1つのリードフレーム10の製造過程について図示するが、実際には、1枚の金属基板100からリードフレームの多面付け体MSが製造される。
リードフレーム10の製造において、金属基板100を加工してリードフレーム10を形成するが、その加工は、プレス加工でも良いが、薄肉部を形成しやすいエッチング処理が望ましい。以下にエッチング処理によるリードフレーム10の製造方法について説明する。
まず、平板状の金属基板100を用意し、図7(a)に示すように、その表面及び裏面のエッチング加工を施さない部分にレジストパターン40a、40bを形成する。なお、レジストパターン40a、40bの材料及び形成方法は、エッチング用レジストとして従来公知の技術を用いる。
次に、図7(b)に示すように、レジストパターン40a、40bを耐エッチング膜として、金属基板100に腐食液でエッチング処理を施す。腐食液は、使用する金属基板100の材質に応じて適宜選択することができる。本実施形態では、金属基板100として銅板を使用しているため、塩化第二鉄水溶液を使用し、金属基板100の両面からスプレーエッチングすることができる。
ここで、リードフレーム10には、端子部11、12の外周部や、各端子部11、12間の空隙部Sのように貫通した空間と、凹部Mや、連結部13の裏面のように貫通せずに厚みが薄くなった窪んだ空間とが存在する(図3参照)。本実施形態では、金属基板100の板厚の半分程度までをエッチング加工する、いわゆるハーフエッチング処理を行う。
端子部11、12の外周部や、空隙部Sに対しては、金属基板100の両面にレジストパターンを形成しないようにし、金属基板100の両面からハーフエッチング処理をして、貫通した空間を形成する。また、凹部Mや、連結部13の裏面に対しては、厚みが薄くなる側とは反対側の面にのみレジストパターンを形成して、レジストパターンがない面のみをハーフエッチング処理をして、窪んだ空間を形成する。
エッチング処理により金属基板100には、図7(c)に示すように、凹部Mが形成された端子部11、12から構成されるリードフレーム10が形成される。
次に、図7(d)に示すように、金属基板100(リードフレーム10)からレジストパターン40を除去する。
そして、図7(e)に示すように、リードフレーム10が形成された金属基板100にめっき処理を行い、端子部11、12にめっき層Cを形成する。めっき処理は、例えば、シアン化銀を主成分とした銀めっき液を用いた電界めっきを施すことにより行われる。
なお、めっき層Cを形成する前に、例えば、電解脱脂工程、酸洗工程、銅ストライク工程を適宜選択し、その後、電解めっき工程を経てめっき層Cを形成してもよい。
以上により、リードフレーム10が、図2及び図3に示すように、枠体Fに多面付けされた状態で製造される(リードフレームの多面付け体MS)。
次に、光半導体装置1の製造方法について説明する。
図8は、実施形態の光半導体装置1の製造過程を説明する図である。
図8(a)は、光反射樹脂層20が形成されたリードフレーム10の断面図であり、図8(b)は、LED素子2が電気的に接続されたリードフレーム10の断面図を示す。図8(c)は、透明樹脂層30が形成されたリードフレーム10の断面図を示す。図8(d)は、ダイシングにより個片化された光半導体装置1の断面図を示す。
図9は、実施形態の光半導体装置の多面付け体を示す図である。
なお、図8においては、1台の光半導体装置1の製造過程について図示するが、実際には、1枚の金属基板100から複数の光半導体装置1が製造されるものとする。また、図8(a)〜(d)は、それぞれ図7(a)の断面図に基づくものである。
図8(a)に示すように、金属基板100上にエッチング加工により形成されたリードフレーム10の外周等に上述の光反射特性を有する樹脂を充填し、光反射樹脂層20を形成する。光反射樹脂層20は、射出成形用金型にリードフレーム10(リードフレームの多面付け体MS)をインサートし、樹脂を注入する方法によって形成される(詳細は後述する)。このとき、樹脂は、各端子部11、12の外周側から凹部Mや、連結部13の裏面へと流れ込み、フレーム樹脂部20aが形成されるとともに、リフレクタ樹脂部20bが表面側に形成され、リードフレーム10と接合する。
以上により、図4及び図5に示す樹脂付きのリードフレームの多面付け体Rが形成される。
次に、図8(b)に示すように、端子部11のLED端子面11aに、ダイアタッチペーストや半田等の放熱性接着剤を介してLED素子2を載置し、また、端子部12のLED端子面12aに、ボンディングワイヤ2aを介してLED素子2を電気的に接続する。ここで、LED素子2とボンディングワイヤ2aは複数あってもよく、一つのLED素子2に複数のボンディングワイヤ2aが接続されてもよく、ボンディングワイヤ2aをダイパッドに接続させてもよい。また、LED素子2を載置面で電気的に接続してもよい。ここで、ボンディングワイヤ2aは、例えば、金(Au)、銅(Cu)、銀(Ag)等の導電性の良い材料からなる。
そして、図8(c)に示すように、リードフレームの多面付け体MSの表面にLED素子2を覆うようにして透明樹脂層30を形成する。
透明樹脂層30は平坦な形状のほかレンズ形状、屈折率勾配等、光学的な機能を持たせてもよい。以上により、図9に示すように、光半導体装置の多面付け体が製造される。
最後に、図8(d)に示すように、光半導体装置1の外形に合わせて、光反射樹脂層20及び透明樹脂層30とともに、リードフレーム10の連結部13を切断(ダイシング、パンチング、カッティング等)して、1パッケージに分離(個片化)された光半導体装置1(図1参照)を得る。
次に、上述の図8(a)におけるリードフレーム10に光反射樹脂層20を形成する射出成形処理に使用する成形装置について説明する。
図10は、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rを製造する金型及びその製造工程を説明する図である。図10(a)〜図10(c)は、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rが完成するまでの工程を説明する図である。図10(d)は、図10(c)の固定側モールドベースとリードフレームの多面付け体とが接触する面(下面)の拡大図であり、排気板123aの成形面の状態を示す。
図11は、ゲート樹脂部Gの除去前の樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘を示す図である。
成形装置110は、図10(a)に示すように、金型120、ノズル部130等から構成されている。
金型120は、上から順に、ベースプレート121、ストリッパープレート122、固定側モールドベース123(第1のモールドベース)、可動側モールドベース124(第2のモールドベース)、イジェクタープレート125等が積層された構成を有する。
ベースプレート121は、ノズル部130から射出された樹脂をストリッパープレート122のスプルー部Uへと導くプレートであり、その表面上のノズル部130と対向する位置に、開口部が半球状に形成されたノズルタッチ部121aが設けられている。
ストリッパープレート122は、金型を成形機の固定側プラテン(図示せず)に固定し、かつ、その表面から裏面に貫通するスプルー部Uが形成されたプレートであり、ベースプレート121のノズルタッチ部121aを介してノズル部130から射出された樹脂を、固定側モールドベース123のランナー部Vへと導く。
なお、スプルー部Uは、射出成形後においてスプルー部Uに残存する樹脂を容易に取り除く観点から、下側の流路径が上側の流路径よりも大きくなるようにテーパー状に形成されている。
固定側モールドベース123は、複数のランナー部Vと、そのランナー部のそれぞれに接続された複数のスプルーランナー部Wとが形成されたプレートである。
固定側モールドベース123は、可動側モールドベース124に対して型締めされた場合に、その裏面が、可動側モールドベース124の金型空間124a(後述する)内に配置されるリードフレームの多面付け体MSと接触し、金型空間124a内にリードフレームの多面付け体MSを固定する。また、固定側モールドベース123は、その裏面であって、リードフレームの多面付け体MSと接触する面に、排気板123aが設けられている。すなわち、この排気板123aが、金型空間124a内に配置されたリードフレームの多面付け体MSと直接接触する。また、固定側モールドベース123には、排気板123aの上面側から固定側モールドベース123の側面に渡って排気路123bが設けられている。
排気板123aは、金型空間124a内に樹脂を流し込んだ場合に、金型空間124a内に存在する空気や、流し込まれた樹脂から発生するガス等を金型空間124aから排気する多孔質の板材であり、例えば、ポーセラックス(日本金属産業株式会社製)や、ゼオライト(沸石)、セラミクス等を使用することができる。
排気板123aには、図10(d)に示すように、複数の微細孔Hがランダムに形成されており、その微細孔Hの少なくとも一部が排気板123aの下面から上面にかけて貫通している。排気板123aは、樹脂の成形面としての機能を果たすとともに、良好な排気効率を得る観点から、微細孔Hの孔径dが、5μm≦d≦25μmに形成されることが望ましい。
ここで、本実施形態の金型120は、スプルーランナー部W(詳細は後述する)が、可動側モールドベース124に配置されるリードフレームの多面付け体MSの集合体Pの互いに対向する位置に設けられているため、スペースの制約等により金型空間124a内の空気等を効率よく排気する排気口等を設けるのが困難であったが、金型の成形面の一部に複数の微細孔Hを設けることによって、金型空間124a内の空気等を効率よく排気することができる。
排気路123bは、排気板123aの上面側から固定側モールドベース123の側面に渡って形成された通気口であり、金型空間124aから排気板123aの微細孔Hを通過した空気やガスを金型外部へと排気する。
ここで、金型空間124a内の空気やガスを効率よく排気させる観点から、金型の成形面を複数に分割し、分割された金型の境界部から空気等を排気させることも考えられるが、この場合、分割された金型の境界部に流れ込んだ樹脂がバリになってしまい、製造された樹脂付きリードフレームの多面付け体の品質が低下してしまう場合があった。
これに対し、本発明による金型120は、上述したように、複数の微細孔Hが形成された排気板123aによって、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの光反射樹脂層が成形されるので、上述の金型を分割した場合のようなバリの発生を回避し、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの不良品が製造されてしまうのを抑制することができる。
ランナー部Vは、固定側モールドベース123の表面上に形成されており、スプルー部Uに対応する位置を中心にして複数本、放射状に形成された樹脂の流路溝であり、スプルー部Uから流し出される樹脂を複数に分岐する。本実施形態では、リードフレームの多面付け体MSが、図2に示すように、4つの集合体Pから形成されており、各集合体Pの幅方向(図2中のY方向)の両端側から樹脂を充填するために、ランナー部は8本設けられている。
スプルーランナー部Wは、ランナー部Vのスプルー部U側とは反対側の端部に設けられた流路であり、固定側モールドベース123の表面側から裏面側に貫通しており、ランナー部Vに流れる樹脂を可動側モールドベース124側へと導く。本実施形態では、上述したようにランナー部V1〜V8が8本設けられているので、スプルーランナー部Wも8本(W1〜W8)設けられている。
各スプルーランナー部W1〜W8は、可動側モールドベース124に配置されるリードフレームの多面付け体MSの集合体Pの互いに対向する端部(本実施形態では幅方向(Y方向)の両端部)に対応する位置よりも外側に設けられており、これにより、各集合体Pの両端部側(図2中の+Y端部側、−Y端部側)から樹脂をそれぞれ均等に流し込むことができる。
なお、スプルーランナー部Wは、射出成形後にランナー部V及びスプルーランナー部Wに残存する樹脂を容易に取り除く観点から、上側の流路径が下側の流路径よりも大きくなるようにテーパー状に形成されている。
可動側モールドベース124は、その表面に、リードフレームの多面付け体MSが配置され、配置されたリードフレームの多面付け体MSの周囲に樹脂が流し込まれる金型空間(キャビティ)124aが設けられたプレートである。本実施形態では、リードフレームの多面付け体MSは、その表面(光反射樹脂層20が形成される側の面)が下側を向くようにして金型空間124a内に配置され、固定側モールドベース123及び可動側モールドベース124間に型締めされる。
なお、金型空間124aは、図10(a)に示すように、リードフレームの多面付け体MSの幅よりも広い幅に形成され、配置されたリードフレームの多面付け体MSの幅方向(図2中のY方向)の側面側に余剰空間部Jが設けられており、この余剰空間部Jが、スプルーランナー部Wに接続されている。本実施形態では余剰空間部Jは、スプルーランナー部Wの開口部の真下に位置することとなる。
ここで、スプルー部U、ランナー部V、スプルーランナー部Wを介して流れてきた樹脂は、先頭部(フローフロント)が他の部位に比して冷え固まりやすい。そのため、スプルーランナー部Wから流入してきた樹脂を、リードフレームの多面付け体MSの製品となる部分(リードフレームが多面付けされた部分)の直上から充填させた場合、樹脂の注入箇所近傍にバリや、樹脂の不均一な部分が形成されてしまい、不良品が製造されてしまう場合があった。
これに対して、本実施形態の金型120は、上述のように、金型空間124aに余剰空間部Jが形成され、樹脂がスプルーランナー部Wを介してその余剰空間部Jの上側から充填される。そして、充填された樹脂を、余剰空間部Jの下面(衝突面)J1に衝突させて、樹脂の流れ方向を金型の上下方向から水平方向へと変更し、樹脂をリードフレームの多面付け体MSの側面側へ流動させている。また、このとき、樹脂のフローフロントが、余剰空間部Jの下面J1に衝突するので、冷え固まっていない後に続く樹脂がリードフレームの多面付け体MSの側面側へと流れていく。
これにより、本実施形態の金型120は、ノズル部から射出された樹脂を、リードフレームの多面付け体MSの各リードフレーム間等に均等に流し込むことができるとともに、冷え固まった樹脂が要因となるウェルドが光反射樹脂層20に形成されてしまうのを抑制することができる。
なお、金型空間124aから取り出された樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘には、図11に示すように、余剰空間部Jに対応するようにして、幅方向(Y方向)の側面や枠体Fの表面上にゲート樹脂部Gが形成されることとなる。
また、この各ゲート樹脂部Gの裏面には、各スプルーランナー部W1〜W8により樹脂が充填された充填痕W1‘〜W8’が残存している。
イジェクタープレート125は、複数のイジェクターピンQが設けられたプレートであり、イジェクターピンQによって、金型空間124aから被成形体(樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘)を離型する。
イジェクターピンQは、イジェクタープレート125が可動側モールドベース124側に不図示の駆動機構により駆動することによって、その先端部が、金型空間124aの底面から突出し、被成形体を金型空間124aから押し出す。イジェクターピンQは、より安定して可動側モールドベース124から被成形体を離型する観点から、金型空間124a内の複数箇所に設けられているのが望ましい。
本実施形態では、イジェクターピンQは、12本設けられ、そのそれぞれが、図11(a)に示すように、樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘の各ゲート樹脂部Gの上(Q1’〜Q8‘)と、枠体Fの表面側の四隅(Q9’〜Q12‘)とに接触し、樹脂付きリードフレームの多面付け体R’を可動側モールドベース124から押し出すようにしている。ここで、ゲート樹脂部Gは、樹脂付きリードフレームの多面付け体R’の製造後に除去されてしまう部分であり、また、枠体Fは、光半導体装置の個片化時にリードフレームからダイシングされ除去されてしまう部分であるので、これらにイジェクターピンQを接触させたとしても、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの製品となる部分に傷等がついてしまうのを回避することができる。
また、イジェクターピンQにより枠体Fのみを押し出そうとすると、樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘が押し出される前に枠体F及びそれに隣接するリードフレーム10が変形してしまう恐れがあり、ゲート樹脂部Gのみを押し出そうとすると、リードフレームの多面付け体MSから樹脂部分が剥離してしまう恐れがある。そのため、本実施形態の金型120は、上述したように、樹脂付きリードフレームの多面付け体R’のイジェクターピンQとの接触位置をゲート樹脂部G及び枠体Fにすることによって、上述の恐れが生じてしまうのを回避することができる。
ノズル部130は、樹脂を金型120内へ射出する噴射装置である。
次に、上述の図8(a)におけるリードフレームの多面付け体MSに光反射樹脂層20を形成する射出成形の成形工程について説明する。
まず、作業者は、図10(a)に示すように、固定側モールドベース123及び可動側モールドベース124間にリードフレームの多面付け体MSを配置して、金型120を閉じる(型締め)。
そして、図10(b)に示すように、ノズル部130をベースプレート121のノズルタッチ部121aに配置して、光反射樹脂層20を形成する樹脂を金型120内に射出する。ノズル部130から射出された樹脂は、ストリッパープレート122のスプルー部Uを通過し、固定側モールドベース123のランナー部V1〜V8により8つに均等に分岐され、各スプルーランナー部W1〜W8を通過した上で、リードフレームの多面付け体MSが配置された金型空間124a内へと充填される。
このとき、金型空間124a内の空気や、流し込まれた樹脂から生じるガス等は、固定側モールドベース123に設けられた排気板123aの微細孔H及び排気路123bを通過して金型の外部へと排気される。そのため、金型空間124aに流し込まれた樹脂は、多面付けされるリードフレーム10の隅々にまで安定して流れ込むこととなる。
このとき、金型空間124a内に流れ込んだ樹脂は、排気板123aの微細孔Hにも流れ込むため、排気板123aを成形面として成形される光反射樹脂層20の面には、微細孔Hに対応する微細な突起部が形成される。本実施形態では、上述したように、リードフレームの多面付け体MSの表面が下側を向くようにして金型空間124a内に配置され、排気板123aがリードフレームの多面付け体MSの裏面側に接触するため、図6に示すように、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rのフレーム樹脂部20aの裏面に微細な突起部Dが形成されることとなる。
ここで、フレーム樹脂部20aに形成される微細な突起部Dは、上述の微細孔Hの孔径dの寸法範囲に対応して形成されるため非常に微細であり、製品の外観を損なうものとはならず、不良品として扱われることはない。
しかし、この微細な突起部Dは、光反射樹脂層20のうち、光を反射する機能を有する反射部(端子部間に設けられたフレーム樹脂部20aの表面と、LED端子面11a、12aを囲むようにして形成されたリフレクタ樹脂部20bの内周側の壁面)を除いた部分に形成されるのが望ましい。光反射樹脂層20の反射部に、微細な突起部Dが形成されてしまうと、LED素子2から発する光の反射特性を低下させてしまうからである。
本実施形態では、上述したように、光反射樹脂層20の反射部としては機能しないフレーム樹脂部20aの裏面側にのみ突起部Dが形成されているため、光反射樹脂層20の光の反射特性を損なうことはない。なお、突起部Dは、フレーム樹脂部20aの裏面だけでなく、例えば、反射部としての機能を有さないリフレクタ樹脂部20bの表面(上面)に形成されるようにしてもよい。
金型空間124a内に適量の樹脂が充填され、所定の時間保持した後に、作業者は、図10(c)に示すように、固定側モールドベース123を可動側モールドベース124から開き、イジェクターピンQによって、光反射樹脂層20が形成された樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘(図11参照)を可動側モールドベース124から取り出す。このとき、イジェクターピンQは、ゲート樹脂G及び枠体Fを押し出すので、樹脂付きリードフレームの多面付け体R’から樹脂が剥離してしまったり、枠体Fやリードフレーム10が変形してしまったりするのを回避することができる。
そして、樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘からゲート樹脂部G等を除去することによって、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rが完成する。なお、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの光反射樹脂層20の裏面には、図6に示すように、複数の突起部Dが形成される。
ここで、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rは、リードフレーム10等の金属部と、光反射樹脂層20の樹脂部とから構成されており、両部材の線膨張率に差があるため、リードフレームの多面付け体MSに充填された樹脂が冷え固まるときに、上述の線膨張率の差によって、製造された樹脂付きリードフレームの多面付け体Rに反りが生じてしまう場合があった。
そのため、上述の射出成形処理において、金型内に配置されるリードフレームの多面付け体MSは、樹脂の収縮量を予測した上で、予め所定の温度に加熱して膨張させておき、樹脂の収縮に合わせてリードフレームの多面付け体MSも収縮するようにし、上述の問題が生じてしまうのを抑制している。本実施形態では、リードフレームの多面付け体MSは、約80度に加熱しているが、これに限定されるものでなく、樹脂及びリードフレームの材料の特性や、充填される樹脂の温度などに応じて適宜変更することができる。
また、上述の射出成形処理により樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘が製造された場合、ガイド樹脂部Gは、樹脂付きリードフレームの多面付け体R’からなるべく早く除去されるのが望ましい。樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘は、金型から外された後においても、しばらくの間、樹脂の収縮によって反りが生じてしまう場合がある。そのため、反りの要因となる樹脂成分のうち、ガイド樹脂部Gのように不要な部分だけでも切断して除去することによって、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rに生じる反り量を低減させることができる。
なお、本実施形態では、樹脂の温度が約40度を下回る前にガイド樹脂部Gを切断しているが、これに限定されるものでなく、それ以外の温度を基準にしたり、射出成形後の経過時間を基準にしたりしてゲート樹脂部Gを切断するようにしてもよい。
また、ガイド樹脂部Gの切断は、金型120から樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘を離型した後に行ってもよく、また、金型にカッター機構を設け、金型内で行うようにしてもよい。
上述の射出成形処理は、充填された樹脂の円滑な流動性を確保するとともに、充填した樹脂を均一に硬化させ、上述の樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの反りを抑制する観点から、金型の温度を所定値に制御するようにしてもよい。
具体的には、金型120の温度を、ノズル部130から樹脂を射出させてから、金型空間124a内に樹脂が充填完了するまでの間(例えば、約120〜180秒間)、第1の温度(例えば、30度)から第2の温度(例えば、80度)まで徐々に上昇させ、樹脂が金型空間124a内へ充填完了した後から所定の時間(例えば、約30秒)までの間、樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘を金型内に保持した状態で第2の温度から第1の温度へ急速に降下させる。なお、金型の温度変化(加熱及び冷却)は、例えば、可動側モールドベース124の部材内の金型空間124aに隣接する位置に配管を設け、加熱する場合は、その配管に熱湯を流し、冷却する場合は、冷却水を流すこと等によって行われる。
これにより、樹脂がリードフレームの多面付け体MSに充填完了するまでの間は、加熱された金型によって冷え固まり難く、流動性を確保した状態で、樹脂を多面付けされたリードフレーム間等に安定して均一に流し込むことができる。また、樹脂と金型120との温度差が要因となって樹脂が金型との境界で冷え固まるスキン層が形成されてしまうのを抑制することができ、樹脂成分を光反射樹脂層20のあらゆる部位で均一にすることができる。
また、樹脂がリードフレームの多面付け体MSに充填完了した後は、金型120が急速に冷やされることによって、充填された樹脂も冷やされ、金型内に保持された状態で樹脂が硬化するため、製造された樹脂付きリードフレームの多面付け体Rに反りが生じてしまうのを抑制することができる。
なお、樹脂が金型空間124a内へ充填完了した後において、金型の温度を第2の温度から第1の温度へ急速に変化させる代わりに、樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘を金型内に保持した状態で第2の温度から数時間(例えば、24時間)かけて下げていく、いわゆる超徐冷を行うようにしてもよい。こうすることで、上記樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの反りの発生をより効果的に抑制することができる。
本実施形態の発明には、以下のような効果がある。
(1)成形装置110の金型120は、固定側モールドベース(可動型)123の樹脂の成形面に複数の微細孔Hが設けられているので、金型空間124a内に樹脂を流し込んだ場合に、金型空間124a内の空気や、流し込まれた樹脂から生じるガスを微細孔Hから排気することができ、樹脂を多面付けされるリードフレーム10の隅々にまで安定して充填させることができる。これにより、リードフレームへの樹脂の充填不足が生じ、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの不良品が作製されてしまうのを抑制することができる。
(2)成形装置110の金型120は、固定側モールドベース123(可動型)の排気板123aの複数の微細孔Hの孔径dが5μm≦d≦25μmに形成されているので、光反射樹脂層20を適正に成形するとともに、金型空間124a内の空気や、樹脂から発生するガス等を効率よく排気することができる。
(3)成形装置110の金型120は、固定側モールドベース123の成形面が、多孔質材料から形成される排気板123aにより構成されているので、複数の微細孔Hが形成された成形面をより簡易に実現することができる。
(4)成形装置110の金型120は、樹脂付きリードフレームの多面付けR‘のガイド樹脂部Gと、枠体Fとを押し出すことによって、樹脂付きリードフレームの多面付け体R’を可動側モールドベース124から離型させる複数のイジェクターピンQを備えている。これにより、イジェクターピンQにより枠体Fのみを押し出して、樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘が押し出される前に枠体F及びそれに隣接するリードフレーム10が変形してしまったり、ゲート樹脂部Gのみを押し出して、リードフレームの多面付け体MSから樹脂部分が剥離してしまったりするのを防ぐことができる。
(5)成形装置110の金型120は、余剰空間部Jが、金型内に射出される樹脂を衝突させ、樹脂の流れ方向を変更する衝突面(下面J1)を有し、衝突面に衝突する樹脂をリードフレームの多面付け体MSの側面側へ流動させている。これにより、樹脂のフローフロントが、余剰空間部Jの下面J1に衝突し、冷え固まっていない後に続く樹脂がリードフレームの多面付け体MS側へと流れていき、各リードフレーム間等に樹脂を均等に流し込むことができるとともに、冷え固まった樹脂が要因となるウェルドが光反射樹脂層20に形成されてしまうのを抑制することができる。
(6)金型120によって成形された樹脂付きリードフレームの多面付け体Rは、微細突起部Dが、光反射樹脂層20の反射部を除いた部位に形成されているので、突起部Dによって光反射樹脂層20の光の反射特性が低下してしまうのを防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
(1)実施形態において、成形装置110の金型120は、固定側モールドベース123(第1のモールドベース)に複数の微細孔Hが形成される例を示したが、これに限定されるものでない。微細孔Hは、固定側モールドベース123だけでなく可動側モールドベース124(第2のモールドベース)にも設けられるようにしてもよく、また、可動側モールドベース124にのみ設けられるようにしてもよい。
複数の微細孔Hが可動側モールドベース124に設けられる場合、成形面のうち、光反射樹脂層20の反射部(端子部間に設けられたフレーム樹脂部20aの表面と、リフレクタ樹脂部20bの内周側の壁面)を除いた部分に対応する位置、すなわち、リフレクタ樹脂部20bの表面(上面)に対応する位置にのみ微細孔Hを設けるのが望ましい。光反射樹脂層20の反射部に微細孔Hに対応する微細な突起部Dが形成されてしまい、光の反射特性を低下させてしまうのを回避することができるからである。
(2)実施形態において、成形装置110の金型120は、リフレクタ樹脂部20bを備えた、いわゆるカップ型の光半導体装置1に使用される樹脂付きリードフレームの多面付け体Rを製造する例を示したが、これに限定されるものでない。成形装置の金型は、例えば、リフレクタ樹脂部を備えず、リードフレームの表面側の全面に透明樹脂層がLED素子を覆うようにして設けられる、いわゆるフラット型の光半導体装置に使用される樹脂付きリードフレームの多面付け体を製造するようにしてもよい。
この場合、光反射樹脂層(フレーム樹脂部)の表面の全体が、LED素子の光を反射する反射部としての機能を有するため、金型の成形面に設けられる微細孔Hは、リードフレームの多面付け体の裏面側にのみ設けられる必要がある。
(3)実施形態において、成形装置110の金型120は、固定側モールドベース123の裏面に微細孔Hを有する排気板123aが設けられる例を示したが、これに限定されるものでなく、排気板123aを設ける代わりに、固定側モールドベース自体を多孔質材料により作製してもよい。この場合、微細孔Hを要する部分以外の微細孔は、適宜埋めたり、目詰まりさせたりしてもよい。
また、可動側モールドベース124に微細孔Hを設ける場合においても、可動側モールドベースに微細孔を有する排気板を設けるようにしてもよく、また、多孔質材料を可動側モールドベースの母材にしてもよい。
(4)実施形態において、金型120のランナー部V及びスプルーランナー部Wは、それぞれ8本設けられる例を示したが、これに限定されるものでなく、リードフレームの多面付け体MSの形状や、集合体Pの数等に応じて適宜8本以外の数を設けるようにしてもよい。
(5)実施形態において、リードフレームの集合体の幅方向の両端部側から樹脂が充填される例を示したが、これに限定されるものでなく、集合体の一端部側から樹脂が充填されるようにし、その樹脂が充填される側に余剰空間部を設けるようにしてもよい。この場合においても、リードフレームの多面付け体MSの各リードフレーム間等に樹脂を均等に流し込むことができる。また、光反射樹脂層に冷え固まった樹脂が要因となるウェルドが形成されてしまうのを抑制することができる。
(6)実施形態において、イジェクターピンQは、リードフレームの集合体の幅方向の両端部側から樹脂が充填された樹脂付きリードフレームの多面付け体R‘を可動側モールドベース124から離型する例を示したが、これに限定されるものでない。例えば、イジェクターピンQは、リードフレームの集合体の幅方向の一端部側から樹脂が充填された樹脂付きリードフレームの多面付け体や、多面付けされたリードフレームの直上から樹脂が充填された樹脂付きリードフレームの多面付け体を可動側モールドベースから離型するようにしてもよい。
1 光半導体装置
2 LED素子
10 リードフレーム
11 端子部
12 端子部
20 光反射樹脂層
20a フレーム樹脂部
20b リフレクタ樹脂部
30 透明樹脂層
110 成形装置
120 金型
121 ベースプレート
122 ストリッパープレート
123 固定側モールドベース
123a 排気板
123b 排気路
124 可動側モールドベース
125 イジェクタープレート
130ノズル部
F 枠体
G ゲート樹脂部
J 余剰空間部
MS リードフレームの多面付け体
P 集合体
R、R‘ 樹脂付きリードフレームの多面付け体
U スプルー部
V ランナー部
W スプルーランナー部

Claims (10)

  1. 多面付けされたリードフレームを枠体内に接続したリードフレームの多面付け体に樹脂を充填し、樹脂層が形成された樹脂付きリードフレームの多面付け体を形成する射出成形用金型において、
    第1のモールドベース及び第2のモールドベースを備え、
    第1のモールドベース及び第2のモールドベース間には、前記リードフレームの多面付け体が配置される金型空間が設けられ、
    前記第1のモールドベース及び前記第2のモールドベースのうち、少なくとも一方のモールドベースには、前記金型空間側の面に複数の微細孔が設けられていること、
    を特徴とする射出成形用金型。
  2. 請求項1に記載の射出成形用金型において、
    前記複数の微細孔は、その孔径dが5μm≦d≦25μmに形成されていること、
    を特徴とする射出成形用金型。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の射出成形用金型において、
    前記複数の微細孔は、多孔質材料により形成されていること、
    を特徴とする射出成形用金型。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の射出成形用金型において、
    前記樹脂付きリードフレームの多面付け体を押し出すことによって、前記樹脂付きリードフレームの多面付け体を前記金型空間から離型させる複数のイジェクターピンを備えること、
    を特徴とする射出成形用金型。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の射出成形用金型において、
    前記金型空間には、配置されるリードフレームの多面付け体の側面よりも外側に余剰空間部が設けられ、
    前記余剰空間部は、前記金型空間内に樹脂を充填する樹脂充填口に接続されていること、
    を特徴とする射出成形用金型。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の射出成形用金型と、
    前記射出成形用金型に樹脂を射出するノズル部と、
    を備える成形装置。
  7. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の射出成形用金型によって製造される樹脂付きリードフレームの多面付け体であって、
    前記射出成形用金型の前記複数の微細孔が設けられた成形面によって形成された前記樹脂層の表面には、前記複数の微細孔に対応する複数の微細突起部が形成されていること、
    を特徴とする樹脂付きリードフレームの多面付け体。
  8. 請求項7に記載の樹脂付きリードフレームの多面付け体において、
    前記リードフレームは、光半導体素子が接続される光半導体装置に用いられ、
    前記樹脂層は、その一部に、前記光半導体素子から発する光を反射させる反射部を有し、
    前記微細突起部は、前記樹脂層のうち少なくとも前記反射部を除いた部位に形成されていること、
    を特徴とする樹脂付きリードフレームの多面付け体。
  9. 多面付けされたリードフレームを枠体内に接続したリードフレームの多面付け体に樹脂を充填し、樹脂層が形成された樹脂付きリードフレームの多面付け体を形成する射出成形用金型において、
    第1のモールドベース及び第2のモールドベースを備え、
    第1のモールドベース及び第2のモールドベース間には、前記リードフレームの多面付け体が配置される金型空間が設けられ、
    前記樹脂付きリードフレームの多面付け体を押し出すことによって、前記樹脂付きリードフレームの多面付け体を前記金型空間から離型させる複数のイジェクターピンを備えること、
    を特徴とする射出成形用金型。
  10. 多面付けされたリードフレームを枠体内に接続したリードフレームの多面付け体に樹脂を充填し、樹脂層が形成された樹脂付きリードフレームの多面付け体を形成する射出成形用金型において、
    第1のモールドベース及び第2のモールドベースを備え、
    第1のモールドベース及び第2のモールドベース間には、前記リードフレームの多面付け体が配置される金型空間が設けられ、
    前記金型空間には、配置されるリードフレームの多面付け体の側面よりも外側に余剰空間部が設けられ、
    前記余剰空間部は、前記金型空間内に樹脂を充填する樹脂充填口に接続されていること、
    を特徴とする射出成形用金型。
JP2014142511A 2014-07-10 2014-07-10 射出成形用金型、成形装置、樹脂付きリードフレームの多面付け体 Withdrawn JP2016016635A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014142511A JP2016016635A (ja) 2014-07-10 2014-07-10 射出成形用金型、成形装置、樹脂付きリードフレームの多面付け体
PCT/JP2015/069748 WO2016006650A1 (ja) 2014-07-10 2015-07-09 リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体、半導体装置の多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体の製造方法、それに使用される射出成形用金型、成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014142511A JP2016016635A (ja) 2014-07-10 2014-07-10 射出成形用金型、成形装置、樹脂付きリードフレームの多面付け体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016016635A true JP2016016635A (ja) 2016-02-01

Family

ID=55232231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014142511A Withdrawn JP2016016635A (ja) 2014-07-10 2014-07-10 射出成形用金型、成形装置、樹脂付きリードフレームの多面付け体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016016635A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200033335A (ko) * 2017-08-10 2020-03-27 상하이 마이크로 일렉트로닉스 이큅먼트(그룹) 컴퍼니 리미티드 반도체 제조 장치

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200033335A (ko) * 2017-08-10 2020-03-27 상하이 마이크로 일렉트로닉스 이큅먼트(그룹) 컴퍼니 리미티드 반도체 제조 장치
JP2020530208A (ja) * 2017-08-10 2020-10-15 シャンハイ マイクロ エレクトロニクス イクイプメント(グループ)カンパニー リミティド 半導体製造装置
KR102358962B1 (ko) * 2017-08-10 2022-02-08 상하이 마이크로 일렉트로닉스 이큅먼트(그룹) 컴퍼니 리미 티드 반도체 제조 장치
JP7029520B2 (ja) 2017-08-10 2022-03-03 シャンハイ マイクロ エレクトロニクス イクイプメント(グループ)カンパニー リミティド 半導体製造装置
US11551948B2 (en) 2017-08-10 2023-01-10 Shanghai Micro Electronics Equipment (Group) Co., Ltd. Semiconductor manufacturing apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6209826B2 (ja) リードフレーム、樹脂付きリードフレーム、リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置、光半導体装置の多面付け体
JP6115671B2 (ja) リードフレーム、樹脂付きリードフレーム、光半導体装置
JP6021416B2 (ja) 光半導体装置用リフレクタ付リードフレームおよびそれを用いた光半導体装置並びにその製造方法
JP6197297B2 (ja) リードフレーム、樹脂付きリードフレーム、リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置、光半導体装置の多面付け体
JP2016021561A (ja) 樹脂付きリードフレーム、樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置、光半導体装置の多面付け体
JP6167556B2 (ja) リードフレーム、樹脂付きリードフレーム、リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置、光半導体装置の多面付け体
JP5991575B2 (ja) 樹脂付リードフレーム、多面付ledパッケージ、樹脂付リードフレームの製造方法およびledパッケージの製造方法
JP2016016635A (ja) 射出成形用金型、成形装置、樹脂付きリードフレームの多面付け体
JP6171360B2 (ja) 樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置の多面付け体、樹脂付きリードフレーム、光半導体装置
WO2016006650A1 (ja) リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体、半導体装置の多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体の製造方法、それに使用される射出成形用金型、成形装置
JP6264777B2 (ja) 樹脂付きリードフレーム、樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置、光半導体装置の多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体の製造方法、光半導体装置の製造方法
JP5884789B2 (ja) リードフレーム、リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレーム、樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置、光半導体装置の多面付け体
JP2017027991A (ja) 樹脂付きリードフレーム、樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置、光半導体装置の多面付け体、樹脂付きリードフレーム用金型
JP2015038917A (ja) リードフレーム、樹脂付きリードフレーム、リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置、光半導体装置の多面付け体
JP2014138088A (ja) 樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置の多面付け体
JP6375753B2 (ja) リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体、半導体装置の多面付け体
JP6065599B2 (ja) リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置の多面付け体
JP2016025240A (ja) 射出成形用金型、成形装置、樹脂付きリードフレームの多面付け体の製造方法
JP6064649B2 (ja) 樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置の多面付け体
JP6172253B2 (ja) リードフレーム、リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレーム、樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置
JP6111683B2 (ja) 樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置の多面付け体
JP6311250B2 (ja) リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体、半導体装置の多面付け体
JP2016030338A (ja) 樹脂付きリードフレームの多面付け体の製造方法、それに使用される射出成形用金型、リードフレームの多面付け体
JP6201335B2 (ja) 樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置の多面付け体
JP6311240B2 (ja) 樹脂付きリードフレームの多面付け体、半導体装置の多面付け体

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160928

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170529

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20180126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180208