JP2016015660A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】組立時における音響部品の弾性保持部材の変形による音響性能低下を防ぎつつ、弾性保持部材の反発力による外装部材の浮きを防止した電子機器の提供。【解決手段】音口10aが形成された音響部品(マイクロホン)10と、音響部品10の周囲を覆うように取り付けられた弾性部材(マイクブッシュ)11と、弾性部材11を保持する保持部材12と、音口10aと対向する開口部4aが形成され、保持部材12に取り付けられる第一の外装部材(背面カバー)4を有し、保持部材12は、音響部品10の両側に一対の摺動面を有し、前記摺動面の一端に摺動面から下がる傾斜面と、傾斜面と対面して第一の外装部材4の爪部と係合する爪受け部を有し、前記爪部は前記摺動部に押しつけられるように摺動し、その間弾性部材11と第一の外装部材4は接触せず、前記爪部が前記傾斜面を降りることで前記爪受け部と係合し、かつ第一の外装部材4は弾性部材11を押圧する。【選択図】図3(c)
Description
本発明は、例えばデジタルカメラ等の電子機器に関し、特に音響部品を備える電子機器に関するものである。
デジタルカメラや携帯電話などの小型電子機器では、マイクロホンやスピーカといった音響部品は、音口が開口している弾性部材に覆われていることが多い。そして、弾性部材の開口部側を外装部材に押しつけて取り付けることにより、音口は密閉された状態で外装部材に設けられた穴より音の入力や出力をする。ここで音口とはマイクロホンであれば集音部のことであり、スピーカであれば発音部のことを示している。上記、構成によって、できる限り機器の外側に音響部品を配置することができるため、音の入出力の効率を良くしている。また、このような構成をとることで、マイクロホンの場合は、電子機器内部の駆動音を遮断することができるため、録音時に内部の不要な雑音が記録されることを防ぎ、スピーカの場合、バックキャビからの音波干渉を防ぐことで、音圧の低下を防ぐことができる。
近年、電子機器の低コスト化の為、部品点数の削減、組込み工数の削減、また電子機器本体の小型化が求められている。そのため、外装部材の内部空間は最小限にする必要があり、外装部材を光軸方向に組み立てていく際に光軸に対して垂直方向に動かしながら組み立てることが困難となっている。音響部品の配置によっては、音響部品を覆う弾性部材の開口方向に対して垂直な方向に外装部材を組み立てる必要があるが、その際、外装部材の先端と弾性部材が干渉し、弾性部材を意図しない状態に変形させしまうことで開口部の密閉性が損なわれ、電子機器内部の駆動音を録音してしまう等の問題が発生する可能性がある。
そこで、特許文献1では外装部材に凸部を設け、弾性部材を保持する保持部材の一部と外装部材の凸部とを摺動させることで、外装部材の組込みの途中に弾性部材との干渉を避けて弾性部材が意図しない変形をしないようにさせている。
また、弾性部材を適切な量で圧縮していないと、弾性部材によって覆われているマイクロホンを十分に固定できず、電子機器内部の駆動振動がマイクロホンに伝達し、録音時にノイズ音として集音されてしまう。しかし、外装部材には弾性部材の弾性反発力が常に働いているため、特に外装部材が樹脂部品であった場合に、経時変化や高温環境下で外装部材の浮きが発生してしまい、適切な圧縮量が保てず、上記のような問題が発生してしまう。その際、外装表面に段差ができ外観的に品位が劣るだけでなく、周囲に例えば可動式フラッシュ等の可動部品が有る場合、浮いた部分が可動域と干渉し動作不良が発生してしまう。特許文献1では外装部材の浮きを防止する構造をとることができず、このような問題に対し対処が困難であった。
組立時における音響部品の弾性保持部材の変形による音響性能低下を防ぎつつ、弾性保持部材の反発力による外装部材の浮きを防止した電子機器を提供する。
上記目的を達成するために、本発明は、音口(10a)が形成された音響部品(10)と、前記音響部品(10)の周囲を覆うように取り付けられた弾性部材(11)と、前記弾性部材(11)を保持する保持部材(12)と、前記音口(10a)と対向する開口部(4a)が形成され、前記保持部材(12)に取り付けられる第一の外装部材(4)を有し、前記保持部材(12)は、前記音響部材(10)の両側に一対の摺動面(12b2)を有し、前記摺動面(12b2)の一端に前記摺動面から下がる傾斜面(12b3)と、前記傾斜面(12b3)と対面して前記第一の外装部材(4)の爪部(4b)と係合する爪受け部(12a)を有し、前記爪部(4b)は前記摺動部(12b2)に押しつけられるように摺動し、その間前記弾性部材(11)と前記第一の外装部材(4)は接触せず、前記爪部(4b)が前記傾斜面(12b3)を降りることで前記爪受け部(12a)と係合し、かつ、前記第一の外装部材(4)は前記弾性部材(11)を押圧するようにした。
本発明によれば、組立時における音響部品の弾性保持部材の変形による音響性能低下を防ぎつつ、弾性保持部材の反発力による外装部材の浮きを防止することができる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に関わる電子機器の図である。
以下、図1〜4を参照して、本発明の実施例による電子機器について説明する。図2はカメラ本体背面斜視図である。1はカメラ本体であり、2は撮影画像を得る為のレンズ部で、3は操作されることによって撮影を開始するシャッターボタンである。4は内部構造物を保護する背面カバーで、4aはマイク開口部である。5は背面カバー4と隣接する正面カバーである。6はフラッシュ発光部を保護するフラッシュカバーである。7は撮影に関する各種設定や画像表示内容の変更などを入力する為の操作部材、8は画像情報を表示させる為の画像表示部である。
図3は、マイクロホンの周辺構造図である。(a)は背面カバー4を外した状態のマイクロホン周辺図で、(b)は背面カバー4の図で、(c)はマイクロホン部のA−A断面図で、(d)は爪嵌合部のB−B断面図である。
10は録画中の音声を集音するためのマイクロホンで、10aは音口で、外部の音を集音する部分である。マイクロホン10にはリード線10bが半田付けにより結線されており、集音された音から変換された電気信号がリード線10bを伝わって不図示の制御基板へと伝達される。11はマイクロホン10を覆うマイクブッシュであり、開口部11aを有しており、その周囲にはリング状のリブ11bを備えている。本実施例では、密閉性を向上させるためリブ11bは2重に配置されている。
12はマイクブッシュ11を保持する保持部材であり、マイクブッシュ11は凹部12c内に収納されている。4bは背面カバー4の爪部で、マイク開口部4aの両側に配置されている(図3(b)参照)。12aは保持部材12の爪受け部であり、爪部4bの当接面4b2は、対向する爪受け部12aの当接面12a1と当接することで、マイクブッシュ11の反発力による背面カバー4の浮きを押さえている(図3(d)参照)。
図3(c)で示すように、マイクブッシュ11のリブ11bと背面カバー4が重なる部分は、実際はリブ11bが圧縮された状態で組まれており、背面カバー4とマイクブッシュ11が密着することで、背面カバー4のマイク開口部4aとマイクブッシュ11の開口部11aによって、外部とマイクロホン10の音口10aとを密閉した通路でつないでおり、効率良く集音すると同時に、カメラ内部の駆動音等の雑音が集音されないように遮断している。
12bは保持部材12の土手部であり、背面カバー4の組み付け軌道上爪部4bが干渉する位置に配置してある。こうすることで、背面カバー4の組み付け時に先端部4dがマイクブッシュ11をひっかけて開口部11aを変形させて密閉性を妨げてしまうことのないよう、組込み軌道中はマイクブッシュ11と背面カバー4の先端部4dが接触しないようにしている。これらの詳細な構造については図1を用いて次に述べる。
図1は背面カバーの組立途中の図であり、背面カバー4の爪部4bが保持部材12の爪受け部12aに嵌合する前で、爪部4bが土手部12bに乗っている状態を示している。(a)は爪部4bの縦断面図で、図3(a)でのB−B断面を示している。(b)はマイクロホン部の縦断面図で、図3(a)のA−A断面を示している。(c)はマイクロホン部の横断面図で、図3(a)のC−C断面を示している。
矢印Dは背面カバー4の組込み方向を示している。背面カバー4は画像表示部8など内部構造部を覆っており、部品点数削減の為、底面を含めた各面を覆っているため、矢印Dの方向に直線的に組む必要がある。点線4b1aは、仮に土手部12bが無かったときの爪部4bの底面4b1の軌道を示している。実際には、爪部4bは土手部12bの斜面12b1に沿って持ち上げられ、その後上面部12b2上を摺動する。干渉量12dは、土手部12bが爪部4bを持ち上げている量で、土手部12bの上面部12b2と点線4b1aとの距離で示される。
図1(b)で示すように、爪部4bが土手部12bに乗っているとき、背面カバー4とマイクブッシュ11は離間している。背面カバー4の先端部4eがマイクブッシュ11を通過したこの状態から、斜面12b3に沿って爪部4bが降りていき、爪受け部12aと爪部4bが嵌合し、図3の状態となる。背面カバー4が十分に降りた状態から水平に移動すると背面カバー4とマイクブッシュ11の摩擦によりマイクブッシュ11の変形を促すことになるため、なるべくマイクブッシュ11から離間している範囲を広くするために爪受け部12aの当接面12a1と土手部12bの傾斜面12b3とは略平行であることが望ましい。
マイクロホン10との密閉性の向上と、マイクロホン10自体の固定を行うためにマイクブッシュ11の圧縮量はある程度必要となり、また、マイクブッシュ11を保持部材12の凹部12cに収める際の組立てバラツキで若干浮く可能性を考慮すると、マイクブッシュ11の箇所については背面カバー4はなるべく多く持ち上げられる構造であることが望ましい。
ただし、干渉量12dを増やすと、斜面12b3の傾斜角を立てることになり、背面カバー4の浮きを防止するという爪部4bの本来の機能を果たせなくなる懸念がある。
そこで、図1(c)で示すように、鍔部4cの当接面4c1が背面カバー4と隣接する正面カバー5に当接することで支点となり、矢印Eで示すような変形を発生させ(点線4f1は変形前、実線4f2は変形後で、背面カバー4の変形方向を表している)、マイクブッシュ11周辺部において、爪部4bと土手部12bの干渉量12d以上に背面カバー4を持ち上げることが可能になる。
なお、本実施例では、音響部品をマイクロホン10としてマイクブッシュ11を変形せずに背面カバー4を組み立てる説明をしたが、マイクロホン10に限らず、スピーカの共振防止等に設けられているクッションを変形させないために適用しても良い。
なお、本実施例では、音響部品をマイクロホン10としてマイクブッシュ11を変形せずに背面カバー4を組み立てる説明をしたが、マイクロホン10に限らず、スピーカの共振防止等に設けられているクッションを変形させないために適用しても良い。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
1 カメラ本体、2 レンズ部、3 シャッターボタン、4 背面カバー、4b 爪部、
5 正面カバー、6 フラッシュカバー、7 操作部材、8 画像表示部、
10 マイクロホン、11 マイクブッシュ、12 保持部材、12a 爪受け部、
12b 土手部
5 正面カバー、6 フラッシュカバー、7 操作部材、8 画像表示部、
10 マイクロホン、11 マイクブッシュ、12 保持部材、12a 爪受け部、
12b 土手部
Claims (6)
- 音口(10a)が形成された音響部品(10)と、前記音響部品(10)の周囲を覆うように取り付けられた弾性部材(11)と、前記弾性部材(11)を保持する保持部材(12)と、前記音口(10a)と対向する開口部(4a)が形成され、前記保持部材(12)に取り付けられる第一の外装部材(4)を有し、前記保持部材(12)は、前記音響部材(10)の両側に一対の摺動面(12b2)を有し、前記摺動面(12b2)の一端に前記摺動面から下がる傾斜面(12b3)と、前記傾斜面(12b3)と対面して前記第一の外装部材(4)の爪部(4b)と係合する爪受け部(12a)を有し、前記第一の外装部材(4)の組込みの際、前記爪部(4b)は前記摺動部(12b2)に押しつけられるように摺動し、その間前記弾性部材(11)と前記第一の外装部材(4)は接触せず、前記爪部(4b)が前記傾斜面(12b3)を降りることで前記爪受け部(12a)と係合し、かつ、前記第一の外装部材(4)は前記弾性部材(11)を押圧することを特徴とした電子機器。
- 前記第一の外装部材(4)と隣り合う第二の外装部材(5)を有し、前記第一の外装部材(4)は、前記摺動部(12b2)の両側に前記第二の外装部材(5)と近接する一対の鍔部(4c)と有し、前記爪部(4b)が前記摺動部(12b2)を摺動する間、前記鍔部(4c)は前記第二の外装部材(5)によって規制されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記爪受け部(12a)と前記爪部(4b)の嵌合面(12a1)は、前記傾斜面(12b3)と平行になっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
- 組立完成状態においては、前記鍔部(4c)と前記第二の外装部材(5)のとの隙間は、前記摺動面(12b2)の前記爪部(4b)への押しつけ量(12d)より小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の電子機器。
- 前記音響部品はマイクロホンであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の電子機器。
- 前記音響部品はスピーカであることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の電子機器。
Priority Applications (1)
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JP2014137305A JP2016015660A (ja) | 2014-07-03 | 2014-07-03 | 電子機器 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020071725A1 (ko) * | 2018-10-02 | 2020-04-09 | 삼성전자 주식회사 | 마이크 결합 구조를 포함하는 전자 장치 |
US11962960B2 (en) | 2021-07-19 | 2024-04-16 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Electronic device including sound component assembly |
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- 2014-07-03 JP JP2014137305A patent/JP2016015660A/ja active Pending
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WO2020071725A1 (ko) * | 2018-10-02 | 2020-04-09 | 삼성전자 주식회사 | 마이크 결합 구조를 포함하는 전자 장치 |
CN112840668A (zh) * | 2018-10-02 | 2021-05-25 | 三星电子株式会社 | 包括麦克风联接结构的电子装置 |
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