JP2016015444A - シリコン窒化膜用エッチング剤、エッチング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコン窒化膜エッチング後の導体膜や半導体膜上に半導体膜や電極等の導体膜を形成する場合において、接触抵抗を低く抑えることができるシリコン窒化膜用のエッチング剤やエッチング方法を提供する。【解決手段】導体膜又は半導体膜を形成する部分のシリコン窒化膜2をエッチングする際に使用するエッチング剤1であって、リン酸と金属体とを含み、ガラス成分を含まない。前記エッチング剤を用いて、導体部又は半導体部直上のシリコン窒化膜2を所定パターンでエッチングする。【選択図】図1

Description

本発明は、シリコン窒化膜用のエッチング剤やエッチング方法などに関する。より詳細には、エッチング後に接触抵抗が低減した導体膜や半導体膜を形成することができる、シリコン窒化膜用のエッチング剤やエッチング方法、該エッチング方法を含む太陽電池等の電子部品の製造方法などに関する。
シリコン窒化膜の選択的エッチングに関する研究は多数知られており、リン酸液ベースのエッチング剤を用いることが一般的である(例えば、特許文献1〜3参照)。半導体分野ではシリコン酸化膜を損傷せず残した状態でシリコン窒化膜のエッチングを行う場合が多く、選択性を高めるための添加物の導入等の研究がなされてきている。
このようなリン酸液ベースのエッチング剤とは別に、結晶シリコン太陽電池では、表面の反射防止用シリコン窒化膜を貫通しn型シリコン層に接触する表面電極を形成する際に、導電性粒子、ガラスフリット、有機バインダ等を含む電極形成用導電性ペーストを電極形成部のシリコン窒化膜表面に印刷、形成し、700〜850℃程度に加熱してシリコン窒化膜をファイアースルー(焼成貫通)して、表面電極を形成する技術が広く知られている(特許文献4〜7参照)。
特開2000−58500号公報 特開2005−203467号公報 特開2008−71801号公報 特開2009−194121号公報 特開2011−34894号公報 特開2011−171272号公報 特開2013−207054号公報
上述の電極形成用導電性ペーストを用いてシリコン窒化膜をファイアースルーする技術は、シリコン窒化膜の貫通と電極形成とを同時に行える点で効率的なものであるが、700〜850℃程度の高温処理を必須とする点でプロセス面で不利であるし、また、処理温度に制限のある電子部品には適用できないという問題点が存在する。
一方、リン酸ベースのエッチング剤を用いるシリコン窒化膜エッチング技術では、電極等の導体膜が必要な場合には、エッチングとは別に導体膜形成工程が必要となるものの、エッチング自体は、150〜400℃程度の比較的低い温度で可能であるため、プロセス面で有利であるし、また、製造工程の処理温度上限が150〜400℃の範囲に制限されている各種素子等の電子部品にも適用することができるという利点も有している。
本発明者は、このようなリン酸ベースのエッチング剤の利点に着目し、導体膜や半導体膜を形成する部分のシリコン窒化膜のエッチングに適用することについて試験研究を行ってきた。そして、そのような試験研究の過程で、本発明者は、次のような問題点の存在について認識した。
リン酸を使用する限りポリシロキサンが副産物として生成し、それがリン酸循環器系にあるフィルターの目詰まりの原因になったりしている。それは、リン酸液にシリコン窒化膜を有するシリコン基板を浸漬し、ポリシロキサンがエッチング液に溶けだす場合であるが、シリコン基板にスクリーン印刷などでリン酸液ベースのエッチング剤をパターン塗布し熱処理した場合は、洗浄後でさえ基板上にポリシロキサンが残り、デバイス性能に影響を及ぼす傾向がある。例えば、シリコン窒化膜パターン除去後、金属電極を作製した場合、シリコン/金属界面でポリシロキサンは絶縁層となり、接触抵抗が高くなってしまう。
本発明は、前述のような従来技術やその問題点に対する認識を背景としたものであり、シリコン窒化膜エッチング後の導体膜や半導体膜上に電極等の導体膜や半導体膜を形成する場合において、接触抵抗を低く抑えることができるシリコン窒化膜用のエッチング剤を提供することを第1の課題とする。
また、本発明は、シリコン窒化膜エッチング後に半導体膜や電極等の導体層を形成する場合において、接触抵抗を低く抑えることができるエッチング方法を提供することを第2の課題とする。
また、本発明は、そのような接触抵抗が低く抑えられた半導体層や導体層を含む結晶系シリコン太陽電池等の電子部品の製造方法を提供することを第3の課題とする。
本発明者は、前述のような問題点を認識した試験研究の過程で、予めリン酸ベースエッチング剤に金属粉等の金属体を混合し、シリコン窒化膜をエッチング除去することにより、接触抵抗を著しく低下できることを見出した。
なお、特許文献5には、Cu-Al合金粉末と、ガラス、溶剤及び樹脂から選ばれる少なくとも1種と、リン酸とを含むペースト組成物が、特許文献6には、銅含有粒子とガラス粒子と溶剤と、樹脂と、リン酸等のリン含有化合物とを含むペースト組成物が、それぞれ記載されている。しかしながら、特許文献5、6に記載のリン酸を含むペースト組成物は、ファイアースルー等により電極等の導体膜を形成するものであって、エッチング剤とは全く異なるし、また、リン酸は、合金粉末や銅の耐酸化性を向上させたり、その含有原子をn型ドーパントとして機能させるもので、エッチング剤の有効成分として用いられているものではない。また、ファイアースルーにより電極等の導体を形成する場合には、ガラス成分の含有を必須とするものである。
本発明は、前述のような知見に基づくものであり、本件では、次のような発明が提供される。
(1)導体膜又は半導体膜を形成する部分のシリコン窒化膜をエッチングする際に使用するエッチング剤であって、リン酸と金属体とを含み、ガラス成分を含まないことを特徴とするシリコン窒化膜用エッチング剤。
(2)前記金属体以外の導電体粉をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシリコン窒化膜用エッチング剤。
(3)リン酸と金属体とを含み、ガラス成分を含まないエッチング剤を用いて、導体部又は半導体部直上のシリコン窒化膜を所定パターンでエッチングすることを特徴とするエッチング方法。
(4)前記シリコン窒化膜が結晶シリコン太陽電池表面の反射防止膜である(3)に記載のエッチング方法。
(5)導体膜又は半導体膜を形成する部分のシリコン窒化膜を、リン酸と金属体とを含み、ガラス成分を含まないエッチング剤を用いてエッチングする工程、及び、該エッチング部に導体膜又は半導体膜を形成する工程を備えることを特徴とする電子部品の製造方法。
(6)電極を形成する部分のシリコン窒化膜を、リン酸と金属体とを含み、ガラス成分を含まないエッチング剤を用いてエッチングする工程、及び、該エッチング部に電極用導体膜を形成する工程を備えることを特徴とする結晶シリコン太陽電池の製造方法。
(7)リン酸と金属体とを含み、ガラス成分を含まないエッチング剤を用いて、導体部又は半導体部の直上部がエッチングされたシリコン窒化膜と、該エッチング部に形成された導体膜又は半導体膜とを備えることを特徴とする電子部品。
また、本発明は、次のような態様を含むことができる。
(8)前記金属体が、金属粉である(1)又は(2)に記載のシリコン窒化膜用エッチング剤。
(9)前記金属粉が、Ag、Cu、若しくは、Niの金属又は合金粉、Agで被覆されたCu又Cu合金粉から選択されるものである(8)に記載のシリコン窒化膜用エッチング剤。
(10)前記導電体粉が、カーボン粉、金属被覆セラミックス粉から選択されるものである(2)に記載のシリコン窒化膜用エッチング剤。
(11)金属体の配合割合が、リン酸のリン原子1モルに対して10〜3000gである(1)、(2)、(8)、(9)のいずれか1項に記載のシリコン窒化膜用エッチング剤。
(12)金属体の配合割合が、リン酸のリン原子1モルに対して15〜2000gである(11)に記載のシリコン窒化膜用エッチング剤。
(13)金属体の配合割合が、リン酸のリン原子1モルに対して20〜1200gである(12)に記載のシリコン窒化膜用エッチング剤。
(14)金属体の配合割合が、リン酸のリン原子1モルに対して25〜800gである(13)に記載のシリコン窒化膜用エッチング剤。
(15)金属体が銀粉であり、銀粉の配合割合が、リン酸のリン原子1モルに対して0.11〜33モルである(1)、(2)、(8)、(11)のいずれか1項に記載のシリコン窒化膜用エッチング剤。
(16)金属体以外の導電体粉の配合割合が、リン酸のリン原子1モルに対して1〜1500gである(2)又は(10)に記載のシリコン窒化膜用エッチング剤。
(17)ペースト状である(1)、(2)、(8)〜(16)のいずれか1項に記載のシリコン窒化膜用エッチング剤。
(18)前記エッチング剤が(8)〜(17)のいずれか1項に記載のものである(3)又は(4)に記載のエッチング方法。
(19)前記シリコン窒化膜表面にエッチング剤膜を所定パターンに形成する工程、及び、前記エッチング剤膜形成後のシリコン窒化膜を150〜400℃の温度で焼成する工程とを含む(3)、(4)、又は、(18)に記載のエッチング方法。
(20)前記焼成の温度が300〜400℃である(19)に記載のエッチング方法。
(21)前記エッチング剤が(8)〜(17)のいずれか1項に記載のものである(5)に記載の電子部品の製造方法。
(22)前記エッチング剤が(8)〜(17)のいずれか1項に記載のものである(6)に記載の結晶シリコン太陽電池の製造方法。
(23)前記エッチング剤が(8)〜(17)のいずれか1項に記載のものである(7)に記載の電子部品。
シリコン窒化膜(SiNx)の選択エッチングには、通常、リン酸ベースのエッチングペーストが用いられるが、加熱処理後の洗浄プロセスを通して、SiO2層乃至ポリシロキサン層が生成するため、ファイアースルーしない150〜400℃程度の低温焼成では、低抵抗化が望めなかった。それに対し、本発明のリン酸に金属体等を添加したエッチング剤やエッチング方法によれば、150〜400℃程度の低温焼成で低抵抗化が実現できる。特に、リン酸に対する金属体の添加量を調整することによって、接触抵抗の2桁程度の低抵抗化も可能である。それ故、例えば、結晶シリコン太陽電池に応用した場合、性能の向上につながると考えられる。また、本発明は、ファイアースルーのような高温焼成が必要でないので、製造工程の処理温度上限が150〜400℃の範囲に制限されている各種素子等の電子部品にも適用することができる。
製造工程中のp型結晶シリコン太陽電池セルの表面シリコン窒化膜をエッチングする際のエッチングペーストを塗布形成した状態を模式的に示す図面。 製造工程中のp型結晶シリコン太陽電池セルの表面シリコン窒化膜を本発明の実施例のエッチングペーストを用いてエッチングした後、樹脂銀ペースを重ね印刷した時の断面SEM像。
本発明のエッチング剤は、導体膜や半導体膜を形成する部分のシリコン窒化膜をエッチングする際に使用され、エッチング後に形成される導体膜や半導体膜と、エッチング部のシリコン窒化膜直下の半導体膜や導体膜との接触抵抗を低減する。
以下、本発明の発明特定事項ごとに具体的に説明する。
<<エッチング剤>>
本発明のエッチング剤は、リン酸と金属体とを含み、ガラスフリット等のガラス成分を含まないことを特徴とする。本発明のエッチング剤は、前記金属体とともに、前記金属体以外の導電体粉を含むことができる。
<リン酸>
リン酸としては、オルトリン酸だけでなく、メタリン酸、ポリリン酸(ピロリン酸等)も使用することができる。
<金属体>
金属体としては、金属粉が通常用いられるが、InGa合金、InGaSn合金等のように、室温で液状の合金であっても良い。金属粉としては、限定するものではないが、Ag、Cu、Ni等の金属又は合金粉、Agで被覆されたCu又はCu合金粉等が挙げられる。
<金属体以外の導電体粉>
金属体以外の導電体粉としては、カーボン粉、金属被覆セラミックス粉が挙げられる。
カーボン粉としては、限定するものではないが、カーボンブラック、短繊維状カーボン、グラファイト粉、カーボンナノチューブ、フラーレン等が挙げられる。
金属被覆セラミックス粉としては、限定するものではないが、Ag、Cu、Ni、Au等で被覆されたシリカ粉、アルミナ粉が挙げられる。
エッチング剤中に導電体として前記金属体と前記金属体以外の導電体粉の両方を併用した場合には、金属体のみを用いた場合よりも接触抵抗がより抑制できる場合があると考えられる。
リン酸のリン原子1モル(オルトリン酸1モル、91g)に対する金属体の配合割合は、10〜3000g、好ましくは15〜2000g、より好ましくは20〜1200g、さらに好ましくは25〜800g程度である。導電体が銀粉の場合、リン酸のリン原子1モルに対して、約0.11モル〜33モル、好ましくは約0.16モル〜22.0モル、より好ましくは約0.22モル〜13.2モル、さらに好ましくは約0.27モル〜8.8モル程度である。
リン酸のリン原子1モル(オルトリン酸1モル、91g)に対する金属体以外の導電体粉の配合割合は、1〜1500g、好ましくは2〜1000g、より好ましくは5〜600g、さらに好ましくは10〜400g程度である。
金属粉や前記導電体粉の粒径は、限定するものではないが、平均粒径(例えば、レーザー回折散乱法を用いて測定した体積基準の粒子径D50)が0.5〜10μmの範囲内、好ましくは1〜7μmの範囲内のものである。
<エッチング剤の任意成分>
エッチング剤は、リン酸、金属体、金属体以外の導電体粉の外に、樹脂、増粘剤、溶媒等を適宜に配合して液状やペースト状とすることができる。特に、ペースト状とした場合には、マスク等を必要とすることなく、スクリーン印刷等の各種の印刷手段により所定のエッチング領域に合致したパターンに形成することができるため好ましい。
上記樹脂、増粘剤、溶媒としては、公知のものなど、利用可能なものから適宜選択して使用することができる。
<<エッチングの工程>>
本発明のエッチング剤を用いたエッチングは、次の(1)〜(3)の工程を含む。さらに、(3)の洗浄工程後に乾燥工程等の適宜の工程を含むこともできる。
(1)シリコン窒化膜表面にエッチング剤膜の所定パターンを形成するエッチング剤膜形成工程
(2)エッチング剤膜が形成されたシリコン窒化膜を加熱(又は焼成)する加熱(又は焼成)工程
(3)加熱(又は焼成)後のエッチング面を洗浄する洗浄工程
<エッチング剤膜形成工程>
上記(1)のエッチング剤膜形成工程には、所定パターンが形成されたマスクをシリコン窒化膜表面に予め形成してから、該マスクを介してエッチング剤を塗布等の手段によりシリコン窒化膜表面に適用することを挙げることができる。
エッチング剤がペースト状である場合には、そのようなマスクを予め形成することなく、スクリーン印刷等の印刷手段をエッチング剤膜パターンの形成に用いることができる。
<加熱(又は焼成)工程>
上記(2)の加熱(又は焼成)は、その温度が150〜400℃、望ましくは300〜400℃である。この加熱(又は焼成)の温度は、ファイアースルーを行う際の温度(通常700〜850℃程度)より相当に低いので、高温処理による他の素子や素子部材への悪影響を防止できるし、また、デバイスや基板等に比較的耐熱性の低い材料も使用することが可能となる。
<洗浄工程>
上記(3)の洗浄工程では、加熱(又は焼成)により生成、残留したリン酸アンモニウム、シラノール等の生成物残渣を除去して、その後の導体膜や半導体膜を形成したときにおける界面の電気抵抗を抑制する。
該洗浄工程としては、KOH水溶液を用いた超音波洗浄、超音波バス中での純水洗浄等の洗浄操作を挙げることができる。また、このような各洗浄操作を複数回(例えば、2〜5回)繰り返したり、KOH水溶液を用いた超音波洗浄及び超音波バス中での純水洗浄の両方などの複数種類の洗浄操作を行って、洗浄効果を高めることができる。
<乾燥工程>
上記(3)の洗浄後、必要に応じて、自然乾燥、熱風乾燥、真空乾燥等の乾燥処理を行う工程を付加することができる。
以下に、実施例や比較例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にするが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1−5、比較例>
図1のように70nmのシリコン窒化膜層を有するシート抵抗50Ωのp型結晶シリコン太陽電池セル上にスクリーン印刷により、エッチングペーストをライン幅80μmで塗布した。エッチングペーストはオルトリン酸ベースのもの(MERCK社製造の製品名:isihape R&D Sample 11-D15-01;オルトリン酸約30重量%程度、カーボンブラック5〜10重量%程度、有機溶媒約50重量%程度、増粘剤10〜20重量%程度)と、該エッチングペースト(リン酸ベース)と樹脂銀ペースト(ナミックス社製造の商品名:XH9455-20;不揮発分93.9重量%、そのうち銀粉約90重量%程度)を混合した混合エッチングペーストの2種類を用いた。混合比は、エッチングペースト(P):樹脂銀ペースト(Ag)を重量比1:9〜9:1〔リン酸と銀の重量比約1:27〜3:1;リン酸1モルに対し銀粉約0.28モル(30.2g)〜22.8モル(2458g)〕に変えて、調整した。混合エッチングペーストをスクリーン印刷により、幅80μm、長さ1cmの電極パッドを2mm間隔で8本並べたパターンを作製した。大気圧下のホットプレート上で、350℃、10分間加熱し、エッチングを行った後、0.1mMのKOH水溶液を用いた超音波洗浄、超音波バス中での3回の純水洗浄、乾燥を行った。シリコン基板とエッチング部の接触抵抗をTLM(Transmission Line Model;伝送線路モデル)法で測定した。その結果を表1に示す。
リン酸ベースのエッチングペーストを用いた比較例の接触抵抗3700mΩcm2に比べて、本発明の実施例では、接触抵抗が大幅に低減した。特に、銀ペーストを10〜30重量%〔オルトリン酸1モル(91g)に対し、銀粉約0.28モル(30.2g)〜1.09モル(117g)〕で混合した場合は、2桁以上の低下が確認できた。
Figure 2016015444
<実施例6−9>
上記と同様のp型結晶シリコン太陽電池セル製造工程中のセル表面のシリコン窒化層(膜厚70nm)上に、混合比P:Ag=7:3〔オルトリン酸と銀の重量比約1:1.3;オルトリン酸1モルに対し銀粉約1.09モル(約11.7g)〕のエッチングペーストで線幅80μmのラインを塗布形成後、大気圧下のホットプレート上で350℃、10分間加熱後、0.1mMのKOH水溶液を用いた超音波洗浄、超音波バス中での3回の純水洗浄、乾燥してエッチングを行い線幅80μmのシリコン窒化層を除去した後に、該除去部に樹脂銀ペーストを線幅60〜120μmの線幅で重ね印刷、焼成を行って膜厚約20μmの銀電極を形成した。シリコン基板と銀電極の接触抵抗をTLM法で測定した。その結果を表2に示す。銀電極を重ねることにより、全体的に接触抵抗が大きくなるが、重ね印刷した銀電極中に樹脂が含まれるため銀電極とシリコン基板との界面に樹脂が存在しているためと考えられる。
Figure 2016015444
図2は、混合比P:Ag=7:3で線幅80μmのラインをエッチング後に、樹脂銀ペーストを線幅120μmの線幅で重ね印刷、焼成を行った後の断面SEM像を示している。エッチングした部分を銀ペーストが完全に覆う形で電極形成できていることを確認した。
<実施例10>
125mm角のp型結晶シリコン太陽電池セル(裏面Al電極)製造工程中のセル表面のシリコン窒化層(膜厚70nm)上に、混合比P:Ag=7:3(リン酸と銀の重量比約1:1.3)のエッチングペーストで表面電極パターン(フィンガー電極80μm、バスバー電極2mm)を塗布形成し、大気圧下のホットプレート上で350℃、10分間加熱した後、4回の純水洗浄を超音波バス中で行い、乾燥後、樹脂銀ペーストを同じパターンで重ね印刷、焼成し、膜厚約20μmの銀電極を形成した。このように製造された太陽電池について性能を評価し、その結果の開放電圧(Voc)、短絡電流(Jsc)、フィルファクター(FF)、及び、変換効率の値を表3に示す。変換効率9%であるが、エッチング洗浄過程でエッチング剤中にあった金属粉により形成された層の一部表面剥離が生じており、条件の最適化に至っていない。エッチング条件を最適化すれば、より改善するものと考えられる。
Figure 2016015444
本発明のエッチング剤やエッチング方法は、シリコン窒化膜エッチング後の導体膜や半導体膜上に接触抵抗の小さい導体膜や半導体膜を形成することができるので、太陽電池等のシリコン窒化膜を具備する各種素子等の電子部品の製造に適用することができる。
本発明のエッチング剤やエッチング方法は、ファイアースルーのような高温焼成が必要ないので、製造工程の処理温度上限が150〜400℃の範囲に制限されている各種素子等の電子部品に好適に適用することができる。

Claims (7)

  1. 導体膜又は半導体膜を形成する部分のシリコン窒化膜をエッチングする際に使用するエッチング剤であって、リン酸と金属体とを含み、ガラス成分を含まないことを特徴とするシリコン窒化膜用エッチング剤。
  2. 前記金属体以外の導電体粉をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシリコン窒化膜用エッチング剤。
  3. リン酸と金属体とを含み、ガラス成分を含まないエッチング剤を用いて、導体部又は半導体部直上のシリコン窒化膜を所定パターンでエッチングすることを特徴とするエッチング方法。
  4. 前記シリコン窒化膜が結晶シリコン太陽電池表面の反射防止膜である請求項3に記載のエッチング方法。
  5. 導体膜又は半導体膜を形成する部分のシリコン窒化膜を、リン酸と金属体とを含み、ガラス成分を含まないエッチング剤を用いてエッチングする工程、及び、該エッチング部に導体膜又は半導体膜を形成する工程を備えることを特徴とする電子部品の製造方法。
  6. 電極を形成する部分のシリコン窒化膜を、リン酸と金属体とを含み、ガラス成分を含まないエッチング剤を用いてエッチングする工程、及び、該エッチング部に電極用導体膜を形成する工程を備えることを特徴とする結晶シリコン太陽電池の製造方法。
  7. リン酸と金属体とを含み、ガラス成分を含まないエッチング剤を用いて、導体部又は半導体部の直上部がエッチングされたシリコン窒化膜と、該エッチング部に形成された導体膜又は半導体膜とを備えることを特徴とする電子部品。
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