JP2016013900A - 浮上搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板を破損させることなく浮上搬送させることができる浮上搬送装置を提供する。【解決手段】基板Wを浮上させる浮上ステージ2と、基板Wの端面と当接する当接部53を有し、浮上ステージ2により浮上している基板Wの端部に当接部53を当接させることにより基板Wを把持するハンド部51と、ハンド部51を基板Wの搬送方向に沿って移動させる走行機構52と、を備える浮上搬送装置1であって、浮上ステージ2の基板Wを浮上させる面である基板浮上面23は、搬送方向と直交する幅方向に関して基板Wの幅より狭く、ハンド部51が基板Wを把持する際、当接部53は、幅方向に関して基板浮上面23よりも外側で基板Wと当接し、当接部53の下端は基板浮上面23よりも低い位置にある。【選択図】図2

Description

本発明は、塗布膜が形成された基板を浮上させ搬送する浮上搬送装置に関するものである。
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイには、基板上にレジスト液が塗布されたもの(塗布基板と称す)が使用されている。この塗布基板は、塗布装置により基板上にレジスト液が均一に塗布されることによって塗布膜が形成され、その後、例えば、下記特許文献1および図5に示されるような浮上搬送装置91により基板を搬送しながら塗布膜の乾燥、焼成を行うことにより生産される。
この浮上搬送装置91は加熱された浮上ステージ92を有しており、浮上搬送装置91よりも上流の塗布装置94によって塗布膜が形成された基板Wが最上流の浮上ステージ92に搬入されると、この浮上ステージ92上で基板Wがたとえば超音波振動浮上により浮上した状態を維持しながら、所定時間載置される。このように基板Wを浮上ステージ2上で載置することにより、加熱された浮上ステージ92によって基板Wの熱処理が行われて、塗布膜の乾燥、焼成などが進行する。そして、所定の載置時間が経過した後に、基板Wは搬送部93が有するハンド部95により端部を把持されながら、搬送部93によって次の浮上ステージ92などに搬送される。
ここで、ハンド部95は、図6(a)および図6(b)に示すように当接部97を有しており、この当接部97が基板Wの端部と当接することにより、基板Wを把持する。また、ハンド部95は、エアベアリング98を有しており、当接部97を浮上ステージ92から微小なギャップを有するように浮かせ、当接部97と浮上ステージ92とが干渉しないようにしている。
特開2012−248755号公報
しかし、上記特許文献1に記載された浮上搬送装置91では、基板Wを搬送する際に基板Wを破損させるおそれがあった。具体的には、基板Wの搬送中に浮上ステージ92の表面の微小な凹凸や浮上ステージ92と次の浮上ステージ92との間の段差などによって当接部97と浮上ステージ92との間隔が短時間でも大きくなった際に、基板端部Waが当接部下端97aの下に潜り込み、その結果、当接部97が基板Wを押さえつけて破損させるといった問題があった。
また、搬送する基板Wが薄くなるほど、浮上ステージ92上で浮上している際の基板Wの表面の高さが低くなり、浮上ステージ92との干渉を回避するために最低限必要な当接部下端97a高さに近づくため、基板の搬送中に基板端部Waが当接部下端97aの下に潜り込む危険性は高くなっていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、基板を破損させることなく浮上搬送させることができる浮上搬送装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の浮上搬送装置は、基板を浮上させる浮上ステージと、基板の端面と当接する当接部を有し、前記浮上ステージにより浮上している基板の端部に前記当接部を当接させることにより基板を把持するハンド部と、前記ハンド部を基板の搬送方向に沿って移動させる走行機構と、を備える浮上搬送装置であって、前記浮上ステージの基板を浮上させる面である基板浮上面は、前記搬送方向と直交する幅方向に関して基板の幅より狭く、前記ハンド部が基板を把持する際、前記当接部は、前記幅方向に関して前記基板浮上面よりも外側で基板と当接し、前記当接部の下端は前記基板浮上面よりも低い位置にあることを特徴としている。
上記の構成の浮上搬送装置により、基板を破損させることなく浮上搬送させることができる。具体的には、ハンド部が基板を把持する際、当接部は、幅方向に関して基板浮上面よりも外側で基板と当接し、当接部の下端は基板浮上面よりも低い位置にあることにより、搬送中に基板が当接部の下に潜り込まないようにして当接部が基板を破損させることを防いでいる。
また、前記浮上ステージを加熱するヒータ部をさらに有し、基板上には塗布液による塗布膜が形成されており、前記幅方向における塗布膜の両端は、前記基板浮上面の両端よりも外側であると良い。
こうすることにより、塗布膜の端部がその他の部分に比べて温度が低くなり、その結果、塗布膜の膜厚が不均一になる部分を塗布膜端部に集中させ、膜厚が均一な領域を広くすることができる。
また、前記浮上ステージは、前記基板浮上面を有する基板浮上部と、前記幅方向に関して前記基板浮上部に隣接し、天面が前記基板浮上面よりも低いサポート部とを有し、前記基板把持部が基板を把持する際、前記当接部は、前記サポート部の上方で基板と当接すると良い。
こうすることにより、当接部を安定して保持することができるとともに、基板浮上部とサポート部の段差を調節して塗布膜端部とそれ以外の部分との温度差を調節し、膜厚が均一な領域を広くするよりよい条件を形成することができる。
本発明の浮上搬送装置によれば、基板を破損させることなく浮上搬送させることができる。
本発明の一実施形態における浮上搬送装置の概略図である。 本実施形態における基板の把持形態を示す概略図である。 塗布膜端部の膜厚分布を示すグラフである。 他の実施形態の浮上搬送装置における基板の把持形態を示す概略図である。 従来の浮上搬送装置の概略図である。 従来の実施形態における基板の把持形態を示す概略図である。
本発明に係る実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における浮上搬送装置の概略図であり、図1(a)は上面図、図1(b)は正面図である。また、図2は、本実施形態における基板の把持形態を示す概略図であり、図2(a)は上面図、図2(b)は側面図である。
浮上搬送装置1は、塗布装置6の下流側に設けられており、複数の浮上ステージ2、ヒータ部3、および超音波発生部4を備えている。浮上ステージ2は超音波発生部4により超音波振動し、その振動による放射圧によって浮上ステージ2上の基板Wを浮上させる。また、浮上ステージ2はヒータ部3により加熱され、加熱された浮上ステージ2からの輻射熱により、基板Wを加熱する。
また、各浮上ステージ2はそれぞれ浮上ステージ2と対をなす搬送ユニット5を有しており、搬送ユニット5によって基板Wが浮上ステージ2からすぐ下流の浮上ステージ2へ搬送され、基板Wの受け渡しが行われる。また、搬送ユニット5の動作は図示しない制御部により制御される。
なお、以下の説明では、基板Wが搬送される方向をY軸方向、Y軸方向と水平面上で直交する方向をX軸方向、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明を進めることとする。
浮上ステージ2は、基板Wを超音波振動浮上させる振動板であり、基板Wを浮上させる際に基板Wに最も接近する基板浮上面23を有して基板Wを積極的に浮上させる基板浮上部21と、基板Wの搬送方向(Y軸方向)と直交する幅方向(X軸方向)に関して基板浮上部21の両側に隣接するサポート部22とを有している。また、本実施形態では、複数の浮上ステージ2がY軸方向に隣接する形態を有している。
サポート部22の天面の高さは、図2(b)で寸法hで示すように、基板浮上面23よりも低い位置にある。ここで、本実施形態では、基板浮上部21と2つのサポート部22とは一体であり、Y軸方向から見て凸の形状を有するアルミ製(アルミ合金製)の板である。この浮上ステージ2を後述の超音波発生部4により超音波振動させる際、基板浮上部21とともにサポート部22も振動する。これにより、基板浮上部21だけでなくサポート部22も物体を超音波振動浮上させる機能を有するが、サポート部22の天面に対して基板浮上部21の基板浮上面23の方がより基板Wに接近するため、基板浮上面23が主として基板Wの浮上に寄与する。なお、基板浮上部21とサポート部22のY軸方向の寸法は同じであり、両者のY軸方向の端部の位置は同じである。
ここで、基板浮上部21のX軸方向の寸法(基板浮上面23のX軸方向の寸法)は、図2(a)および図2(b)に示すように、浮上搬送させる基板WのX軸方向の寸法よりも小さく、基板Wが載置される際、寸法d1が示すように基板WのX軸方向の両端部は基板浮上部21の外側にはみ出る。一方、基板浮上部21(およびサポート部22)のY軸方向の寸法は、基板載置時に隣接する浮上ステージ2に基板Wがはみ出ないよう、基板WのY軸方向の寸法よりも大きくなっている。
また、浮上ステージ2が基板Wの搬送方向(Y軸方向)に複数設けられている場合、それぞれの浮上ステージ2の温度をヒータ部3により任意の温度に設定することにより、基板Wの温度プロファイルを任意に設定することができる。たとえば、図1(a)における3つの浮上ステージ2のうち左の浮上ステージ2aの温度は基板W上の塗布膜の溶剤の揮発が活発になる温度に設定されて塗布膜が乾燥され、真ん中の浮上ステージ2bの温度は左のステージ2の温度よりさらに高く設定されて塗布膜が焼成され、右の浮上ステージ2cの温度は室温以下に設定されて基板Wの温度が室温になるまで冷却されるように基板Wの温度プロファイルを設定することができる。
ヒータ部3は、浮上ステージ2の基板浮上面23の裏面側、すなわち浮上ステージ2の下面側に位置し、浮上ステージ2の温度を制御する。
ヒータ部3はヒータユニット31およびスペーサ32を有しており、スペーサ32がヒータユニット31の上面に設置されて浮上ステージ2を支持することにより、浮上ステージ2とヒータユニット31とが所定の間隔を設けて離間される。
ヒータユニット31は、本実施形態ではカートリッジヒータまたはシーズヒータが矩形板状のアルミ板に挿入されて構成されるプレートヒータであるが、プレートヒータの代わりにマイカヒータを用いても良い。
ここで、ヒータユニット31のX軸方向の寸法は、浮上ステージ2のX軸方向の寸法よりも大きく、また、ヒータユニット31のY軸方向の寸法は、浮上ステージ2のY軸方向と同等以上であり、そして、Z軸方向に沿って浮上ステージ2からヒータユニット31を見たときに、浮上ステージ2の領域がヒータユニット31の領域に収まる配置となっていると良い。これによって、ヒータユニット31は浮上ステージ2の全面を同時に加熱することができ、浮上ステージ2全体を均一な温度に加熱することが可能である。
スペーサ32は、例えば樹脂製の小径のブロックであり、本実施形態では、スペーサ32によって浮上ステージ2とヒータユニット31の間に1mmの間隔が設けられている。このように浮上ステージ2とヒータユニット31とを離間することにより、ヒータユニット31と浮上ステージ2との間の熱伝達は、後述の通り対流によるものとなり、浮上ステージ2とヒータユニット31とが接触する配置であり、直接的に熱伝達が行われる場合と比較して浮上ステージ2全体の温度を均一にすることが容易となる。
また、浮上ステージ2とヒータユニット31とが接触する配置であった場合、両者の固有振動数など振動特性の差異により、ヒータユニット31が浮上ステージ2の振動の妨げとなることがあるが、両者を離間することにより、浮上ステージ2はヒータユニット31によって振動を妨げられることなく、設定された通りに振動することができる。
ここで、スペーサ32は、浮上ステージ2の振動の節にあたる位置で浮上ステージ2を支持するよう、ヒータユニット31上に配置されることが望ましい。これにより、スペーサ32が浮上ステージ2から受ける振動を極小にすることができるため、スペーサ32が浮上ステージ2との干渉によって摩耗することを防ぐことができる。
また、ヒータユニット31の代わりに、浮上ステージ2を冷却する冷却ユニットが用いられても良い。この冷却ユニットは、具体的には浮上ステージにエアを当てて空冷するものであったり、空冷または水冷された金属板であっても良い。この場合、冷却された浮上ステージ2により、浮上ステージ2上に位置する基板Wは冷却される。
また、上記の通り浮上ステージ2が基板Wの搬送方向(Y軸方向)に複数設けられている場合、それぞれの浮上ステージ2の温度を制御するヒータ部3の温度を任意の温度に設定することにより、基板Wの温度プロファイルを任意に設定することができる。たとえば、図1(a)において浮上ステージ2aの温度を制御するヒータ部3aの温度は基板W上の塗布膜の溶剤の揮発が活発になる温度に設定され、浮上ステージ2bの温度を制御するヒータ部3bの温度は塗布膜が焼成される温度に設定され、浮上ステージ2cの温度を制御するヒータ部3cの温度は室温以下に設定されていても良い。
超音波発生部4は、超音波振動子41およびホーン42を有している。超音波振動子41は、Z軸方向から見て浮上ステージ2に対してヒータユニット31と同じ側にあり、ヒータユニット31よりも浮上ステージ2から離れた位置に配置されている。超音波振動子41にはホーン42が接続されており、このホーン42がヒータユニット31を突き抜けて、浮上ステージ2に接触している。
超音波振動子41は、図示しない発振器からの発振信号に基づいて対象物を励振させるものであり、例えば電極およびピエゾ素子を有するランジュバン型振動子がある。ランジュバン型振動子は、発振器によって電極に駆動電圧が印加されることでピエゾ素子が振動し、所定の振幅および周波数で発振する。このように発振した超音波振動子41の振動は、ホーン42を経由して、対象物である浮上ステージ2へ伝播し、浮上ステージ2を振動させる。浮上ステージ2が振動することで、浮上ステージ2から放射音圧が発せられ、この放射音圧によって、浮上ステージ2上にある基板Wには上向きの力が加わる。これにより、基板Wを浮上ステージ2の上方に所定の浮上量だけ浮上した状態で保持することが可能である。
また、超音波振動子41の振動は、発振器から与えられる駆動電圧を制御することで振幅および周波数を調整することができ、これによって浮上ステージ2上で浮上する基板Wの浮上量を調整することが可能である。基板Wの浮上量は、本実施形態では0.1mm程度としている。
ホーン42は、円柱もしくは複数の円柱をつなげた形状をとっており、片端が超音波振動子41と接続され、他端が浮上ステージ2に接触しており、超音波振動子41が発する振動の振幅を増幅もしくは減衰して浮上ステージ2に伝播させる。また、ホーン42はヒータユニット31を突き抜ける配置となるため、ホーン42が配置される位置においてヒータユニット31には貫通穴もしくは切り欠きが設けられ、ホーン42との干渉を回避している。
ここで、本実施形態では、基板Wの搬送の妨げにならないことを考慮して、超音波振動子41をZ軸方向から見て浮上ステージ2に対してヒータユニット31と同じ側、すなわち基板Wと反対側において浮上ステージ2と接触させているが、基板Wと同じ側で接触させても構わない。超音波振動子41を基板Wと同じ側で接触させても、本実施形態のように基板Wと反対側で接触させた場合と同様に、基板Wを振動浮上させる効果を得ることが可能である。
搬送ユニット5は、ハンド部51および走行機構52を有しており、基板Wを支持してY軸方向へ搬送する。
また、搬送ユニット5は、それぞれの浮上ステージ2と対をなして設けられており、対となる浮上ステージ2からすぐ下流の浮上ステージ2への基板の搬送動作を行っている。図1(a)の例では、浮上ステージ2aにはそれと対をなす搬送ユニット5aが設けられており、浮上ステージ2aから浮上ステージ2bへの基板Wの搬送動作を行う。また、これと同様に、浮上ステージ2bにはそれと対をなす搬送ユニット5bが設けられて浮上ステージ2bから浮上ステージ2cへの基板Wの搬送動作を行い、浮上ステージ2cにはそれと対をなす搬送ユニット5cが設けられて浮上ステージ2cからさらに下流への基板Wの搬送動作を行っている。
ハンド部51は、2つで一組となるように設けられ、2つのハンド部51が基板Wの対角の方向から基板Wを挟みこみ、基板WのX軸方向およびY軸方向の動きを拘束することにより、基板Wを把持する。
ハンド部51は、当接部53、天板54、エアベアリング55を有している。
当接部53は、本実施形態では中心軸がサポート部22の天面および基板浮上面23と垂直な方向(Z軸方向)を向いた円柱状の部材である。この当接部53は、1つのハンド部51につき2本設けられており、ハンド部51が基板Wを把持する際には、サポート部22の上方に位置する基板Wの角部において、当接部53の側面が基板Wの2辺と当接する。
これら当接部53は天板54に取り付けられており、この天板54にはエアベアリング55も取り付けられている。エアベアリング55は、エアの噴出および吸引を行い、それらのバランスにより載置面から所定の間隔を精密に保ちながら浮上する部材であり、ハンド部51が基板Wを把持する際、エアベアリング55は自身の作用によりサポート部22の上方でサポート部22の天面と所定の間隔を保ちながら浮上する。このエアベアリング55がサポート部22の天面と所定の間隔を保持することにより、エアベアリング55が取り付けられている天板54を介して、天板54に取り付けられてる当接部53もサポート部22の天面と所定の間隔を保持することができる。これによって、当接部53とサポート部22の天面との間でたとえば0.3mm程度の微小な間隔を保持して、サポート部22と当接部53との干渉を防ぎながら、当接部53とサポート部22の間に基板Wが入り込むことを防ぐことが可能である。
また、ハンド部51は、進退機構56および昇降機構57に取り付けられている。進退機構56は、エアシリンダなどの直動機構であり、基板Wの把持時および把持解除時にハンド部51を水平方向に移動させる。また、昇降機構57はエアシリンダなどの直動機構であり、ハンド部51を鉛直方向に移動させる。この進退機構56および昇降機構57によって、ハンド部51は基板Wの把持時には当接部53が基板Wの端部と当接するまで基板Wに接近し、把持解除時には基板W含め他の部材との干渉を起こさないように、基板Wから退避する。
ここで、ハンド部51が退避している状態では、基板WはX軸方向およびY軸方向の拘束が解除されている状態であるため、次にハンド部51が接近する時には基板Wの位置がずれ、ハンド部51と衝突して基板Wおよびハンド部51が破損する可能性がある。これに対し、本実施形態では、浮上ステージ2に上下動するピンを設け、ハンド部51が退避している時はピンが上昇して基板Wの動きを拘束するようにしている、また、基板Wが浮上ステージ2上を搬送される時はピンが下降して搬送動作を妨げないようにしている。
走行機構52は、本実施形態ではY軸方向を移動方向とするリニアステージなどの直動機構であり、ハンド部51、進退機構56および昇降機構57がこの走行機構52に取り付けられている。ハンド部51が基板Wの角部に接近し、基板Wを把持している状態において、この走行機構52によりハンド部51がY軸方向に移動することによって、ハンド部51に把持されている基板WがY軸方向へ搬送される。
次に、本実施形態における基板の把持形態を図2を用いて示す。
前述の通り、浮上ステージ2の基板浮上面23のX軸方向の寸法は基板WのX軸方向の寸法より小さく、寸法d1だけ基板Wはサポート部22の方へはみ出す。また、サポート部22の天面は基板浮上面23より寸法hだけ低く、このサポート部22の上方においてハンド部51の2本の当接部53が基板Wと当接することにより、当接部下端53aが基板浮上面23よりも低い位置である状態で基板Wを把持することができる。これにより、基板Wの搬送中に浮上ステージ2の表面の微小な凹凸があった場合や浮上ステージ2と隣の浮上ステージ2との間の段差があった場合などによってハンド部51が基板Wを搬送している最中に当接部下端53aとサポート部22との間隔が大きくなった際であっても、基板端部Waが当接部下端53aより下に潜り込むことを防ぎ、基板Wが当接部53に押しつけられて破損することを防ぐことができる。
また、本実施形態では、X軸方向に関して基板浮上面23の寸法は基板Wの寸法より小さく、図2に寸法d2で示すように、塗布膜Mの端部が基板浮上面23よりも外側にはみ出るようにしている。
図3は、X軸方向における塗布膜Mの端部の膜厚分布を示すグラフであり、本実施形態のように、基板WよりX軸方向の寸法の小さい基板浮上部21とサポート部22とが組み合わされた段差のある浮上ステージ2で基板Wを浮上させながら、段差をまたぐ塗布膜Mを加熱させた場合(これをケース1と呼ぶ)のものを実線で表し、従来のように塗布膜M全面に対して段差無く平坦な浮上ステージで基板を浮上させながら塗布膜を加熱させた場合(これをケース2と呼ぶ)のものを二点鎖線で表している。なお、グラフの横軸は、塗布膜端からの距離を表している。また、本実施形態では浮上ステージ2の段差(図2における寸法h)は0.2mmであり、基板浮上部21の端面から塗布膜Mの端部までのX軸方向の距離(図2における寸法d2)は5mmである。
図3から分かるように、浮上ステージに段差がある場合でも無い場合でも、塗布膜の端部では内側の部分に対して隆起した部分が生じる傾向がある。これは、塗布液の粘度が高くなって塗布膜端が基板に固定された状態において塗布膜の中央部から端部の方への塗布液の流れが生じ、塗布膜端部に塗布液が集中する、いわゆるコーヒーステイン現象によるものと考えられる。このように隆起した部分近傍では、塗布膜の膜厚の均一性は非常に悪くなる。一般的に、ディスプレイ製造などで基板上に塗布された塗布膜では膜厚の均一性が製品の性能に左右するため、膜厚の均一性の良い領域を多く得ることが必要であり、上記の塗布膜端近辺のような膜厚の均一性の悪い部分はできる限り少なくする必要がある。
一方、ケース1では隆起した部分の膜厚はケース2よりも大きくなるものの、隆起した部分の位置はケース2よりも塗布膜端に近い(距離ゼロに近い)。その結果、膜厚が均一であると判断できる部分(所定のばらつきでおさまっている部分)の始点は、ケース1では塗布膜端から約7mm、ケース2では約11mmとなっている。したがって、ケース1の方が膜厚の均一性の良い領域を多く得られることとなる。
ケース1のようにX軸方向に関して基板浮上部21の寸法(基板浮上面23の寸法)を基板Wよりも小さくすることによって膜厚の均一性が悪い部分が塗布膜端部に集中する要因として、以下に説明する温度差マランゴニ効果が考えられる。
上記の通り、本実施形態では塗布膜Mの端部は基板浮上面23よりも外側にはみ出るようにしている。これにより、加熱された浮上ステージ2からの輻射熱により塗布膜Mが加熱される場合に、塗布膜Mの端部はサポート部22からの輻射熱により加熱され、それより内側の部分は基板浮上部21からの輻射熱により加熱される。
ここで、サポート部22の天面の高さは基板浮上部21の基板浮上面23よりも低い位置にあるため、サポート部22と塗布膜Mとの距離は基板浮上部21と塗布膜Mとの距離よりも大きくなる。これにより、サポート部22による塗布膜Mの加熱の進行は基板浮上部21による塗布膜Mの加熱の進行よりも緩やかになり、塗布膜Mの端部の温度はそれより内側の部分の温度よりも低くなる。これによって塗布膜表面で温度の高い部分から温度の低い部分に向かうマランゴニ流れが大きくなり、より塗布膜Mの端部の方へ塗布液が流れて塗布膜Mの端部に膜厚の大きい部分が集中するものと考えられる。
また、サポート部22の天面と基板浮上面23との段差(図2における寸法h)が変わると、塗布膜端部とその内側との温度差も変わり、寸法hが小さい場合はその温度差は小さくなり、また、寸法hが大きい場合はその温度差は大きくなる。したがって、寸法hを調節することにより、意図的に塗布膜端部とその内側との温度差を調節することができる。これにより、この温度差に関して膜厚の均一性の悪い部分をできる限り少なくするための最適な条件にした塗布膜Mの加熱乾燥を容易に行うことができる。
次に、本発明の他の実施形態の浮上搬送装置における基板の把持形態を図4に示す。
この実施形態の浮上搬送装置は、本実施形態の浮上搬送装置と異なり、サポート部22を備えず、基板浮上部21だけで浮上ステージ2を構成している。すなわち、X軸方向に関して基板Wよりも寸法の小さい浮上ステージ2によって基板Wを浮上させてY軸方向へ搬送する構成を有している。
このような構成であっても、図示の通り、基板浮上面23の領域外でハンド部51が基板Wを把持することによって当接部下端53aが基板浮上面23より低い状態にすることが可能であり、基板Wが当接部下端53aの下に潜り込むことを防ぐことができる。また、塗布膜Mの端部を基板浮上面23より外側にすることにより、塗布膜Mの端部の温度をその他の部分の温度よりも低くし、膜厚が不均一になる部分を塗布膜端部に集中させて膜厚が均一な領域を広くすることができる。
以上説明した浮上搬送装置によれば、基板を破損させることなく浮上搬送させることが可能である。
1 浮上搬送装置
2 浮上ステージ
3 ヒータ部
4 超音波発生部
5 搬送ユニット
6 塗布装置
21 基板浮上部
22 サポート部
23 基板浮上面
31 ヒータユニット
32 スペーサ
41 超音波振動子
42 ホーン
51 ハンド部
52 走行機構
53 当接部
53a 当接部下端
54 天板
55 エアベアリング
56 進退機構
57 昇降機構
91 浮上搬送装置
92 浮上ステージ
93 搬送部
94 塗布装置
95 ハンド部
96 走行機構
97 当接部
97a 当接部下端
98 エアベアリング
M 塗布膜
W 基板
Wa 基板端部

Claims (3)

  1. 基板を浮上させる浮上ステージと、
    基板の端面と当接する当接部を有し、前記浮上ステージにより浮上している基板の端部に前記当接部を当接させることにより基板を把持するハンド部と、
    前記ハンド部を基板の搬送方向に沿って移動させる走行機構と、
    を備える浮上搬送装置であって、
    前記浮上ステージの基板を浮上させる面である基板浮上面は、前記搬送方向と直交する幅方向に関して基板の幅より狭く、
    前記ハンド部が基板を把持する際、前記当接部は、前記幅方向に関して前記基板浮上面よりも外側で基板と当接し、前記当接部の下端は前記基板浮上面よりも低い位置にあることを特徴とする浮上搬送装置。
  2. 前記浮上ステージを加熱するヒータ部をさらに有し、基板上には塗布液による塗布膜が形成されており、前記幅方向における塗布膜の両端は、前記基板浮上面の両端よりも外側であることを特徴とする、請求項1に記載の浮上搬送装置。
  3. 前記浮上ステージは、前記基板浮上面を有する基板浮上部と、前記幅方向に関して前記中央部に隣接し、天面が前記基板浮上面よりも低いサポート部とを有し、前記基板把持部が基板を把持する際、前記当接部は、前記サポート部の上方で基板と当接することを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の浮上搬送装置。
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