JP2016013027A - 電力変換装置及び電動モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】電力変換装置の低インダクタンス化を図る。
【解決手段】第1主電源配線59P及び第1主電源配線よりも低い基準電圧が印加される第2主電源配線59Nを有する配線基板50と、インバータ回路11を構成する第1及び第2半導体装置30u1,30u2及びコンデンサ部品C1とを備え、第1及び第2半導体装置の各々は、制御端子36cに入力される制御信号により第1及び第2主端子36a,36b間の電気的接続をオン・オフするスイッチング素子15を有し、コンデンサ部品は、第1主電源配線と第2主電源配線との間に接続され、第1半導体装置の第2主端子は第1主電源配線とコンデンサ部品との間に接続され、第2半導体装置の第1主端子は第2主電源配線とコンデンサ部品との間に接続され、第1及び第2半導体装置は、互いに向かい合うようにして配線基板に実装され、コンデンサ部品は、配線基板の第1及び第2半導体装置間の領域に実装されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、電力変換装置及び電動モータに関し、特に、インバータ回路を構成する半導体装置及びコンデンサ部品を有する電力変換装置及びそれを備えた電動モータに適用して有効な技術に関するものである。
近年の省エネ要求に伴って加減速が必要な電動モータの制御にはPWM(Pulse Width Modulation)インバータが用いられている。PWMインバータは制御部から送られてくるON,OFFのデジタル信号に応じた電流をシリコン(Si)製のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor),MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などの半導体スイッチング素子を用いてモータ巻線に流すことによってPWM制御を行う。半導体スイッチング素子を用いたPWM制御を行うことによって抵抗制御などと比較して高効率でモータの加減速を制御することが可能となる。しかしながら、それでも半導体スイッチング素子では通電時の導通損失、ON,OFFの過渡時に発生するスイッチング損失により発熱が生じる。そこで、発熱で半導体スイッチング素子が高温にならないようにインバータ装置には空冷冷却装置や水冷冷却装置が取り付けられている。冷却装置はインバータの体積の多くの割合を占め、インバータ装置の小型化には冷却設計が重要となる。
一方で、パワーステアリング用アシストモータや車載エアコン用のコンプレッサなど車載用途の電動モータでは、取り付け省スペース化のためにモータ内にインバータ回路を組み込んだインバータ一体モータが主流になりつつある。省スペース化すなわち、小型化のためには前述したインバータ回路に使用されている半導体素子の冷却設計が課題となる。また、小型化に伴ってインバータ回路の部品を狭小なモータハウジング内の部品配置や組立方法が重要となってくる。特開2007−306671号公報ではインバータ一体モータに使用される半導体素子の組立と冷却についての工夫がなされている。
ところで、ここ近年より低損失なシリコンカーバイト(SiC)半導体を代表としたワイドバンドギャップ半導体が使用され始めた。交流200V以上を出力する従来のモータドライブ用のインバータ回路には、Si製のIGBT等のバイポーラデバイスが使用されていた。次世代のパワー半導体であるSiC半導体では、より高速スイッチングが可能なMOSFET等のユニポーラデバイスを使用することが可能であり、スイッチング損失を大きく低減することができるため、SiC半導体をインバータ一体モータに適用すると、インバータ部の冷却装置を小型化することが可能となる。
しかしながら、高速スイッチングになって、電流の切れる傾きが速く(高di/dtに)なると、ターンオフ時に、プラス電極からマイナス電極までの一巡の電流経路のインダクタンスによって発生するサージ電圧が大きくなってしまうといった問題がある。特開2007−116840では、円周状に半導体素子を配置してプリント基板上のプラス電極からマイナス電極までの距離を最短化して一巡インダクタンスを低減する工夫がなされている。
しかしながら、特開2007−116840号公報では、半導体素子が実装されたプリント配線板に関しては低インダクタンスとなる工夫がされているが、プリント配線基板から直接平滑コンデンサへと接続されている。平滑コンデンサは大型のものが多く、平滑コンデンサの寄生インダクタンスは数十nHある場合もある。また、平滑コンデンサが大きいとバスバーも大型化するのでプラス電極、マイナス電極を沿わせて低インダクタンス化したとしても寄生インダクタンスはやはり数十nH程度のオーダになる。仮に一巡のインダクタンスが50nHとして、サージ電圧を300Vまで許容できるとすると、許容できる電流変化率は6×10−9A/secとなる。これでは、現行のSi製のIGBTと大差ないスイッチング速度であり、スイッチン速度の大幅な低減はなしえない。
そこで、本発明者は、インバータ回路を構成する半導体装置(スイッチング素子)とコンデンサ部品との配置に着目し、本発明をなした。
特開2007−306671号公報 特開2007−116840号公報
本発明の目的は、電力変換装置の低インダクタンス化を図ることが可能な技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る電力変換装置は、第1基準電圧が印加される第1主電源配線、及び第1基準電圧よりも電位が低い第2基準電圧が印加される第2主電源配線を有する配線基板と、インバータ回路を構成する第1及び第2半導体装置及びコンデンサ部品と、を備え、第1及び第2半導体装置の各々は、制御端子と、第1及び第2主端子と、制御端子に入力された制御信号により第1及び第2主端子間の電気的接続をオン・オフするスイッチング素子とを有し、コンデンサ部品は第1主電源配線と第2主電源配線との間に接続され、第1半導体装置の第2主端子は、第1主電源配線とコンデンサ部品との間に接続され、第2半導体装置の第1主端子は、第2主電源配線とコンデンサ部品との間に接続され、第1及び第2半導体装置は、互いに対向して配線基板に実装され、コンデンサ部品は、配線基板の第1及び第2半導体装置間の領域に実装されている。
本発明によれば、電力変換装置の低インダクタンス化を図ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置を備えた電動モータの概略構成を示す斜視図である。 図2の電動モータの分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置の概略構成を示す斜視図である。 図3において配線基板を除去した状態を示す斜視図である。 図3の電力変換装置の等価回路図である。 図3の電力変換装置において、配線基板に実装された半導体装置及びコンデンサ部品の配置状態を示す配置図である。 図3のII−II線に沿った断面構造を示す要部断面図である。 図7の一部を拡大した要部断面図である。 図3の電力変換装置で用いられた半導体装置の概略構成を示す図((a)は平面図,(b)は(a)のIIIb−IIIb線に沿った断面構造を示す断面図,(c)は(a)のIIIc−IIIc線に沿った断面構造を示す断面図,(d)は底面図)である。 本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置の変形例を示す要部断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置の概略構成を示す斜視図である。 図11において配線基板を除去した状態を示す斜視図である。 図11の電力変換装置の等価回路図である。 図11の電力変換装置において、配線基板に実装された半導体装置、ダイオード部品及びコンデンサ部品の配置状態を示す配置図である。 図11のIV−IV線に沿った断面構造を示す要部断面図である。 図15の一部を拡大した要部断面図である。 図11の電力変換装置で用いられた半導体装置の概略構成を示す図((a)は平面図,(b)は(a)のVI−VI線に沿った断面構造を示す断面図,(c)は底面図)である。 図11の電力変換装置で用いられたダイオード部品の概略構成を示す図((a)は平面図,(b)は(a)のVII−VII線に沿った断面構造を示す断面図,(c)は底面図)である。 本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置の変形例を示す要部断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置において、配線基板に実装された半導体装置、ダイオード部品及びコンデンサ部品の配置状態を示す配置図である。 図20の電力変換装置において、図11のIV−IV線に対応する位置での断面構造を示す要部断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置の等価回路図である。 図22の電力変換装置において、配線基板に実装された半導体装置、ダイオード部品及びコンデンサ部品の配置状態を示す配置図である。 図22の電力変換装置において、図11のIV−IV線に対応する位置での断面構造を示す要部断面図である。 図22の電力変換装置で用いられたダイオード部品の概略構成を示す図((a)は平面図,(b)は(a)のVIII−VIII線に沿った断面構造を示す断面図,(c)は底面図)である。 本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置の等価回路図である。 図26の電力変換装置において、配線基板に実装された半導体装置、ダイオード部品及びコンデンサ部品の配置状態を示す配置図である。 図26の電力変換装置において、図11のIV−IV線に対応する位置での断面構造を示す要部断面図である。 図26の電力変換装置で用いられたダイオード部品の概略構成を示す図((a)は平面図,(b)は(a)のIX−IX線に沿った断面構造を示す断面図,(c)は底面図)である。
以下、本発明の第1乃至第5の実施形態に係る電力変換装置及びそれを備えた電動モータについて、図面を参照しながら説明する。
本明細書において、「主端子」とは、IGBTにおいてエミッタ端子又はコレクタ端子の何れか一方となる端子を意味する。電界効果トランジスタ(FET)や静電誘導トランジスタ(SIT)においてはソース端子又はドレイン端子の何れか一方となる端子を意味する。より具体的には、上記の「一方となる端子」を「第1主端子」として定義すれば、「他方の端子」は「第2主端子」となる。即ち、「第2主端子」とは、IGBTにおいては第1主端子とはならないエミッタ端子又はコレクタ端子の何れか一方となる端子、FET,SITにおいては上記第1主端子とはならないソース端子又はドレイン端子の何れか一方となる端子を意味する。以下の第1乃至第5の実施形態では、スイッチング素子としてのIGBTに着目して説明するので、エミッタ端子を「第1主端子」、コレクタ端子を「第2主端子」と呼ぶ。
なお、以下の第1乃至第5の実施形態の説明及び添付図面において、同様の構成には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
また、第1乃至第5の実施形態で説明される添付図面は、見易く又は理解し易くするために正確なスケール、寸法比で描かれていない。本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する第1乃至第5の実施形態の記載に限定されるものではない。
以下の第1乃至第5の実施形態では、本発明の「電力変換装置」を構成する半導体装置の代表例としてIGBTに着目して例示的に説明する。また、以下の第1乃至第5の実施形態では、同一の平面内で互いに直交する第1及び第2方向をX方向及びY方向と呼び、X方向及びY方向と直交する第3方向をZ方向と呼ぶ。図6、図14、図20、図23、図27では、水平方向をX方向、垂直方向をY方向と定義している。また、図7、図8、図10、図15、図16、図19、図21、図24、図28では、水平方向をY方向、垂直方向をZ方向と定義している。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態では、インバータ回路を構成する電子部品(ディスクリード部品)として、スイッチング素子及びダイオード素子を同一パッケージ内に内蔵する半導体装置を用いた場合について説明する。
図1及び図2に示すように、電動モータ1は、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aを備えている。また、電動モータ1は、筺体2と、モータ部(図5参照)3とを備えている。モータ部3は、筺体2の内部に収納されており、図1及び図2では図示を省略している。
筐体2は、例えば、円形筒型形状からなる胴体部の一端側が天板部で覆われ、胴体部の一端側とは反対側の他端側が開放された円形筒型形状で構成されている。
モータ部3は、詳細に図示していないが、ロータコア及びステータコアを備えている。また、モータ部3は、筺体2の内外に亘って延在し、かつ軸方向に互い離間する2つのベアリングを介して筐体2に回動自在に軸支された出力軸(シャフト)4を備えている。そして、モータ部3は、ロータコア及びステータコアにより得られる回転力を出力軸4により外部へ伝達するように構成されている。モータ部3は例えば3相ブラシレスモータで構成され、ステータのスロットに、3相を構成するU相、V相及びW相の各相モータ巻線が巻相されている。
図1乃至図4及び図7に示すように、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aは、厚さ方向に互いに反対側に位置する主面20x及び裏面20yを有するベース部材20と、このベース部材20の主面20x側に4つの支柱25を介して支持された配線基板50とを備えている。ベース部材20は、筺体2と同様に円形筒型形状で構成されている。
ベース部材20は、外周面にその外周に沿って溝20a(図2参照)が設けられ、この溝20aにゴム状のオーリング5が嵌め込まれている。ベース部材20は、その外周面のオーリング5が筺体2の他端側の内周面と接するように筐体2の開口側から挿入され、筺体2と直列に連結されている。すなわち、ベース部材20は、電動モータ1の筐体2の開口側を覆う蓋部材として構成されている。筐体2及びベース部材20の連結部は、オーリング5により水密構造となる。ベース部材20は、筺体2にその外側からネジ部材6によってネジ止め固定されている。
ベース部材20の裏面20y側には、後述する半導体装置からベース部材20に伝達された熱を外部に効率よく放散するための複数の凸状フィン20bが設けられている。ベース部材20及び筐体2は、電気導電性及び熱伝導性が良好な金属材料、例えばアルミダイキャスト(ADC)で形成されている。
配線基板50は、その厚さ方向において互いに反対側に位置する主面50x及び裏面50yを有している。配線基板50は、平面形状がベース部材20の平面形状に合わせて円形状で形成され、ベース部材20の平面サイズよりも小さい平面サイズで形成されている。配線基板50は、例えばガラス繊維にエポキシ系樹脂などを含浸させて形成した基材の表裏面に配線パターンを有する構成になっている。
4つの支柱25の各々は、ベース部材20の主面20xからその上方に向かって突出し、一端側がベース部材20と一体に形成されている。4つの支柱25の各々の他端側には、配線基板50がその外側からネジ部材27によりネジ止め固定されている。配線基板50は、その主面50xがベース部材20の主面20xと向かい合うと共に、ベース部材20から離間するようにして4つの支柱25の各々に支持されている。
図5に示すように、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aは、インバータ回路11と、ゲート駆動回路13と、制御回路14とを更に備えている。インバータ回路11は、レグとしての3つの電力変換部12u,12v,12wと、正極ライン19P及び負極ライン19Nとを有している。
3つの電力変換部12u,12v,12wはモータ部3のU相,V相,W相に対応して設けられている。電力変換部12u,12v,12wは、上側アームとしての第1半導体装置30u1,30v1,30w1と、下側アームとしての第2半導体装置30u2,30v2,30w2とを直列に接続した構成になっている。第1半導体装置30u1,30v1,30w1及び第2半導体装置30u2,30v2,30w2の各々は、IGBTとしてのスイッチング素子15と、このスイッチング素子15に並列に逆接続されたダイオード素子16とを同一のパッケージ内に有する構成になっている。
3つの電力変換部12u,12v,12wにおいて、各々の一方の入力ノード部Nd1は、正極ライン19Pと電気的に接続され、各々の他方の入力ノード部Nd2は、負極ライン19Nに電気的に接続されている。すなわち、3つの電力変換部12u,12v,12wの各々は、正極ライン19Pと負極ライン19Nとの間において並列に接続されている。
3つの電力変換部12u,12,12wは、それぞれコンデンサ部品C1,C2,C3を有している。この3つのコンデンサ部品C1,C2,C3の各々は、正極ライン19Pと負極ライン19Nとの間において並列に接続されている。
インバータ回路11は、3つの電力変換部12u,12v,12wの各々のスイッチング素子15にゲート駆動回路13から出力されるゲート信号が入力されることにより、各電力変換部12u,12v,12wの出力ノード部Nd3からU相のモータ駆動電流、V相のモータ駆動電流及びW相のモータ駆動電流がモータ部3の各相のモータ巻線に通電される。
ゲート駆動回路13は、制御回路16から入力される駆動信号に基づいて、各電力変換部12u,12v,12wのスイッチング素子15をオン・オフする回路である。ゲート駆動回路13は、スイッチング素子15のゲートに接続されている。
制御回路14は、外部から入力される指令に基づいて、各電力変換部12u,12v,12wのスイッチング素子15のオン・オフを制御するための駆動信号をゲート駆動回路13に出力する回路である。制御回路14は、ゲート駆動回路13に接続されている。
次に、インバータ回路11の各電力変換部12u〜12wを構成する第1半導体装置30u1〜30w1及び第2半導体装置30u2〜30w2について、図9を用いて説明する。
なお、第1半導体装置30u1〜30w1及び第2半導体装置30u2〜30w2としては、同一機能及び同一構造の製品が用いられているので、例示的に第1半導体装置30u1を説明し、その他の第1半導体装置30v1,30w2及び第2半導体装置30u2〜30w2については説明を省略する。
図9((a),(b),(c),(d))に示すように、第1半導体装置30u1は、2つの半導体チップ33,34と、放熱板35と、3つの端子(第1主端子(エミッタ端子:E)36a,第2主端子(コレクタ端子:C)36b,制御端子(ゲート端子:G)36c)と、これらを封止する封止体38とを有する構成になっている。2つの半導体チップ33及び34の各々は、例えば単結晶シリコンからなる半導体基板を主体に構成されている。
半導体チップ33には、図5に示すスイッチング素子(IGBT)15が形成されている。半導体チップ33の主面には、スイッチング素子15の第1主電極領域(エミッタ領域)と電気的に接続された主面電極33aと、スイッチング素子15のゲート電極と電気的に接続された主面電極33bとが形成されている。また、半導体チップ33の主面とは反対側の裏面には、スイッチング素子15の第2主電極領域(コレクタ領域)と電気的に接続された裏面電極33cが形成されている。
半導体チップ34には、図5に示すダイオード素子16が形成されている。半導体チップ34の主面には、ダイオード素子16のアノード領域と電気的に接続された主面電極34aが形成されている。また、半導体チップ34の主面とは反対側の裏面には、ダイオード素子16のカソード領域と電気的に接続された裏面電極34cが形成されている。
放熱板35は、互いに反対側に位置する素子搭載面35a及び放熱面35bを有し、放熱面35bが封止体38から露出する構成になっている。
第1主端子(E)36a、第2主端子(C)36b及び制御端子(G)36cの各々は、例えば封止体38の内外に亘って延在するリードで形成され、各々の一端側が封止体38で封止されている。3つの端子(36a,36b,36c)及び放熱板35は、例えば熱伝導性及び電気導電性が良好な鉄、鉄−ニッケル合金、若しくは銅、或いは銅合金等の金属製材料で形成されている。封止体38は、平面形状が方形状で形成され、例えばエポキシ系の絶縁性樹脂で形成されている。
半導体チップ33及び34の各々は、各々の裏面電極33c,34cが放熱板35の素子搭載面35aと向かい合うようにして放熱板35に固定されている。半導体チップ33及び34の各々の裏面電極33c,34cは、例えば半田材などの導電性の接着材を介在して放熱板35と電気的にかつ機械的に接続されている。すなわち、第1半導体装置30u1は、スイッチング素子15及びダイオード素子16の動作により半導体チップ33及び34で発生した熱が放熱板35に伝達されるように構成されている。
第1主端子36aの一端側は、封止体38の内部において、各々のボンディングワイヤ37を介して半導体チップ33の主面電極33a及び半導体チップ34の主面電極34aと電気的に接続されている。また、第2主端子36bの一端側は、封止体38の内部において、放熱板35と一体に形成され、電気的に接続されている。制御端子36cの一端側は、封止体38の内部において、ボンディングワイヤ37を介して半導体チップ33の主面電極33bと電気的に接続されている。すなわち、スイッチング素子15及びダイオード素子16は、第1半導体装置30u1の内部において、互いに並列に逆接続されている。また、放熱板35は、第2主端子(C)36bと同電位に電位固定される。
放熱板35には、素子搭載面35aから放熱面35bに亘って貫通するネジ用貫通孔35cが設けられている。また、封止体38には、放熱板35のネジ用貫通孔35cを通ってそのネジ用貫通孔35cと同一方向に延びるネジ用貫通孔38cが設けられている。封止体38のネジ用貫通孔38cは、放熱板35のネジ用貫通孔35c内における側壁が封止体38の絶縁樹脂で覆われるように、放熱板35のネジ用貫通孔35cよりも小さい外形サイズで形成されている。封止体38のネジ用貫通孔38cには、第1半導体装置30u1を後述する熱伝導板にネジ止め固定する際のネジ部材が挿入される。すなわち、第1半導体装置30u1及びその他の半導体装置(第1半導体装置30v1,30w1,第2半導体装置30v2〜30w2)は、ネジ用貫通孔35cの絶縁が確保されたTO247型で構成されている。
このように構成された第1半導体装置30u1及びその他の半導体装置(第1半導体装置30v1,30w1,第2半導体装置30v2〜30w2)は、制御端子36cに入力された制御信号により第1主端子(E)36aと第2主端子(C)36bとの間の電気的接続をスイッチング素子15がオン・オフするように構成されている。
次に、配線基板50の配線パターンを説明すると共に、第1半導体装置30u1〜30w1、第2半導体装置30u2〜30w2及びコンデンサ部品C1〜C3の配置について、図6及び図7を用いて説明する。
なお、図6は、配線基板50の裏面50y側から透視した場合の配置図である。また、図7は、U相の電力変換部12uを構成する第1半導体装置30u1、第2半導体装置30u2及びコンデンサ部品C1の実装状態を例示的に示しているが、V相の電力変換部12vを構成する電子部品(第1及び第2半導体装置30v1,30v2、コンデンサ部品C2)、W相の電力変換部12wを構成する電子部品(第1及び第2半導体装置30w1,30w2、コンデンサ部品C3)においても、U相の場合と同様の実装状態になっているので、これらV相及びW相に係る実装状態を示す断面図については省略している。
図6及び図7に示すように、第1半導体装置30u1,30v1,30w1、第2半導体装置30u2,30v2,30w2、及びコンデンサ部品C1,C2,C3は、各電力変換部12u,12v,12w毎に配線基板50の主面50x側に実装されている。
配線基板50は、第1基準電圧(例えば300V)が印加される第1主電源配線59Pと、第1基準電圧よりも低い電位の第2基準電圧(例えば0V)が印加される第2主電源配線59Nとを有している。また、配線基板50は、電力変換部12u,12v,12wの数に対応して、第1配線51u,51v,51wと、第2配線52u,52v,52wと、第3配線53u,53v,53wと、第4配線54u,54v,54wと、第5配線55u,55v,55wとを有している。
第1主電源配線59P及び第2主電源配線59Nは、X方向に沿って延在し、Y方向において互いに離間して配置されている。第1主電源配線59Pは図5の正極ライン19Pに対応し、第2主電源配線59Nは図5の負極ライン19Nに対応する。
第1配線51u,51v,51wは、一端側が第1主電源配線59Pに接続され、他端側に電極パッド部51up,51vp,51wpを有している。また、第1配線51u〜51wは、一端側の第1主電極配線59Pと他端側の電極パッド部51up,51up,51wpとの間にスルーホール電極部51u1,51v2,51w3を有している。この第1配線51u〜51wは、第1主電源配線59Pから第2主電源配線59Nに向かって延在している。
第2配線52u,52v,52wは、一端側が第2主電源配線59Nに接続され、他端側に電極パッド部52up,52vp,52wpを有している。また、第2配線52u〜52wは、一端側の第2主電源配線59Nと他端側の電極パッド部52up,52up,52wpとの間にスルーホール電極部52u1,52v1,52w1を有している。この第2配線52u〜52wは、第2主電源配線59Nから第1主電源配線59Pに向かって延在している。この第2配線52u〜52w及び第1配線51u〜51wは、各電力変換部12u〜12wの入力段側を構成している。
第3配線53u,53v,53wは、一端側にスルーホール電極部53u1,53v1,53w1を有し、他端側にスルーホール電極部53u2,53v2,53w2を有している。この第3配線53u〜53wは、第1主電源配線59Pと第2主電源配線59Nとの間において、Y方向に沿って延在している。この第3配線53u〜53wは、各電力変換部12u〜12wの出力段側を構成している。
第4配線54u,54v,54wは、一端側にスルーホール電極部54u1,54v1,54w1を有している。第5配線55u,55v,55wは、一端側にスルーホール電極部55u1,55v1,55w1を有している。この第4配線54u〜54w、及び第5配線55u〜55wは、ゲート駆動回路13と接続され、ゲート駆動回路13から制御信号が入力される。
スルーホール電極部51u1,53u1,54u1、スルーホール電極部51v1,53v1,54v1、スルーホール電極部51w1,53w1,54w1は、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第1のスルーホール電極列(図6中、上から1番目の列)を構成している。
また、スルーホール電極部52u1,53u2,55u1、スルーホール電極部52v1,53v2,55v1、スルーホール電極部52w1,53w2,55w1は、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第2のスルーホール電極列(図6中、下から1番目の列)を構成している。この第1及び第2のスルーホール電極列は、Y方向において互いに離間している。
スルーホール電極部51u1,51v1,51w1は、Y方向において、スルーホール電極部52u1,52v1,52w1と互いに対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部53u1,53v1,53w1は、Y方向において、スルーホール電極部53u2,53v2,53w2と互いに対向する位置に配置されている。
電極パッド部51up,51vp,51wpは、Y方向において、電極パッド部52up,52vp,52wpと互いに対向する位置に配置されている。そして、この電極パッド部51up,51vp,51wpと、電極パッド部52up,52vp,52wpは、スルーホール電極部51u1,51v1,51w1と、スルーホール電極部52u1,52v1,52w1との間に配置されている。
第1のスルーホール電極列(図6中、上から1番目の列)において、スルーホール電極部51u1,53u1,54u1、スルーホール電極部51v1,53v1,54v1、スルーホール電極部51w1,53w1,54w1には、電力変換部12u,12v,12w毎に第1半導体装置30u1〜30w1の第2主端子(コレクタ端子:C)36b、第1主端子(エミッタ端子:E)36a、制御端子(ゲート端子:G)36cの各々が配線基板50の主面50x側から個別に挿入され、例えば半田材26(図7参照)により電気的にかつ機械的に接続されている。
第2のスルーホール電極列(図6中、下から1番目の列)において、スルーホール電極部52u1,53u2,55u1、スルーホール電極部52v1,53v2,55v1、スルーホール電極部52w1,53w2,55w1には、電力変換部12u,12v,12w毎に第2半導体装置30u2〜30w2の第1主端子(E)36a、第2主端子(C)36b、制御端子(G)36cの各々が配線基板50の主面50x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
電極パッド部51up,51vp,51wpには、コンデンサ部品C1,C2,C3の一方の電極が例えば半田材26a(図7参照)により電気的にかつ機械的に接続されている。また、電極パッド部52up,52vp,52wpには、コンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極が例えば半田材26aにより電気的にかつ機械的に接続されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、コンデンサ部品C1,C2,C3は、一方の電極が第1配線51u,51v,51wを介して第1主電源配線59Pと電気的に接続され、他方の電極が第2配線52u,52v,52wを介して第2主電源配線59Nと電気的に接続されている。すなわち、コンデンサ部品C1,C2,C3は、第1主電源配線59Pと第2主電源配線59Nとの間に接続されている。
また、第1半導体装置30u1,30v1,30w1の第2主端子(C)36bは、第1配線51u,51v,51wを介して第1主電源配線59P及びコンデンサ部品C1,C2,C3の一方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第1半導体装置30u1,30v1,30w1の第2主端子36bは、第1主電源配線59Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第2半導体装置30u2,30v2,30w2の第1主端子(E)36aは、第2配線52u,52v,52wを介して第2主電源配線59N及びコンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第2半導体装置30u2,30v2,30w2の第1主端子36aは、第2主電源配線59Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第1半導体装置30u1,30v1,30w1及び第2半導体装置30u2,30v2,30w2は、Y方向において互いに対向して配線基板50に実装されている。
そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板50の第1半導体装置30u1,30v1,30w1と第2半導体装置30u2,30v2,30w2との間の領域に実装されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1半導体装置30u1,30v1,30w1の第2主端子(C)36bと、第2半導体装置30u2,30v2,30w2の第1主端子(E)36aとは、Y方向において互いに対向して配置されている。
また、コンデンサ部品C1,C2,C3は、第1半導体装置30u1,30v1,30w1の第2主端子(C)36bと、第2半導体装置30u2,30v2,30w2の第1主端子(E)36aとの間に配置されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1半導体装置30u1,30v1,30w1の第1主端子(E)36aと、第2半導体装置30u2,30v2,30w2の第2主端子(C)36bは、Y方向において互いに対向して配置され、第3配線53u,53v,53wを介して互いに電気的に接続されている。
ここで、第1半導体装置30u1〜30w1と第2半導体装置30u2〜30w2とで機能の異なる端子(第2主端子36b、第1主端子36a)が対向するように配置するには、図8に示すように、Y方向において各々の放熱面35bが外側に位置するように第1半導体装置30u1〜30w1及び第2半導体装置30u2〜30w2を互いに向かい合わせ、更にX方向において一端子分ずらして配置することにより容易に実施することができる。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1半導体装置30u1〜30w1の第2主端子(C)36bは、図6に示すように、第1主電源配線59Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続され、第2半導体装置30u2〜30w2の第1主端子(E)36aは第2主電源配線59Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。したがって、コンデンサ部品C1,C2,C3は、第1半導体装置30u1〜30w1と第2半導体装置30u2〜30w2とのスイッチング動作で生じるターンオフサージ電圧を抑制するスナバコンデンサとして用いられている。
次に、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aの放熱構造について、図3、図4、図7及び図8を用いて説明する。
図3、図4、図7及び図8に示すように、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aは、固定板21と、第1及び第2熱伝導板22,23とを更に備えている。
固定板21は、ベース部材20の主面20xからその上方に向かって突出し、ベース部材20と一体に形成されている。固定板21は、X方向に沿って延在する長尺形状(図4参照)で形成されていると共に、Y方向において互いに反対側に位置する2つの固定面21a,21b(図7,図8参照)を有している。固定板21、第1及び第2熱伝導板22,23は、ベース部材20と同様に、電気導電性及び熱伝導性が良好な金属材料、例えばアルミダイキャストで形成されている。
第1及び第2熱伝導板22,23は、例えば、第1部分22a,23aと、この第1部分22a,23aから垂直方向に折れ曲がる第2部分22b,23bとを有するL字形状で形成されている。第1及び第2熱伝導板22,23は、固定板21と同様に、X方向に沿って延びる長尺形状で形成されている。
第1熱伝導板22は、第1部分22aが固定板21の固定面21aと向かい合い、かつ第2部分22bが第1部分22aの固定板21側とは反対側に位置するようにしてベース部材20の主面20xに固定されている。第2熱伝導板23は、第1部分23aが固定板21の固定面21bと向かい合い、かつ第2部分23bが第1部分23aの固定板21側とは反対側に位置するようにしてベース部材20の主面20xに固定されている。第1及び第2熱伝導板22,23の各々の第1部分22a,22bは、固定板21から所定の間隔をおいて離間している。
図4に示すように、第1半導体装置30u1、30v1、30w1の各々は、固定板21と第1熱伝導板22の第1部分22aとの間において、固定板21及び第1熱伝導板22の長手方向(X方向)に沿って配置されている。第2半導体装置30u2,30v2,30w2の各々は、固定板21と第2熱伝導板23の第1部分23aとの間において、固定板21及び第2熱伝導板23の長手方向(X方向)に沿って配置されている。第1熱伝導板22の第1部分22aと第1半導体装置30u1〜30w1との間、第2熱伝導板23の第1部分23aと第2半導体装置30u2〜30w2との間には、それぞれ絶縁シート24が介在されている。
図7に示すように、第1熱伝導板22の第1部分22a、絶縁シート24及び第1半導体装置30u1は、この順番で第1部分22a側からネジ部材28によって固定板21の固定面21aに一括してネジ止め固定されている。同様に、第2熱伝導板23の第1部分23a、絶縁シート24及び第2半導体装置30u2においても、この順番で第1部分23a側からネジ部材28によって固定板21の固定面21bに一括してネジ止め固定されている。このネジ止め固定は、第1及び第2熱伝導板22,23の第1部分22a,23aに設けられたネジ用貫通孔(図示せず)、絶縁シート24に設けられたネジ用貫通孔(図示せず)及び第1半導体装置30u1に設けられたネジ用貫通孔38c(図9参照)にネジ部材28を挿入させて行われる。
なお、詳細に図示していないが、第1半導体装置30v1,30w1においも、第1半導体装置30u1と同様に、第1熱伝導板22の第1部分22a及び絶縁シート24と共にネジ部材28によって固定板21にネジ止め固定されている。また、第2半導体装置30v2,30w2においても、第2半導体装置30u2と同様に、第2熱伝導板23の第1部分23a及び絶縁シート24と共にネジ部材28によって固定板21にネジ止め固定されている。
第1熱伝導板22の第2部分22bは、その第2部分22b側からネジ部材29によってベース部材20の主面20xにネジ止め固定されている。同様に、第2熱伝導板23の第2部分23bにおいても、その第2部分23b側からネジ部材29によってベース部材20の主面20xにネジ止め固定されている。このネジ止め固定は、第1及び第2熱伝導板22,23の第2部分22b,23bに設けられたネジ用貫通孔(図示せず)にネジ部材29を挿入させて行われるが、このネジ用貫通孔は、第1及び第2熱伝導板22,23のY方向の位置ずれを考慮して位置調整ができるように、X方向の幅よりもY方向の幅が広い縦長形状になっている。
第1及び第2熱伝導板22,23の第2部分22b,23bと、ベース部材20の主面20xとの間には、図示していないが、サーマルグリス、サーマルペースト、シリコングリス、ヒートシンクコンパウンドなどの熱伝導性に優れたペースト状の熱伝導性物質が介在されている。このペースト状の熱伝導性物質は、第1及び第2熱伝導板22,23の第2部分22a,23aとベース部材20との接合面に存在する微細な凹凸による隙間を埋めることができ、熱伝達率の低下を招く要因の1つである空気を両者の間から排除することができるので、第1及び第2熱伝導板22,23とベース部材20との間における熱伝達効率を高めることができる。
図8に示すように、第1半導体装置30u1は、封止体38から露出する放熱板35の放熱面35bが第1熱伝導板22の第1部分22aと連結されるようにして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。そして、第1半導体装置30u1は、放熱板35の放熱面35bと第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されており、放熱板35が第1熱伝導板22から電気的に絶縁分離されている。更に、第1半導体装置30u1は、封止体38が固定板21の固定面21aに連結されている。
第2半導体装置30u2においても、放熱板35の放熱面35bが第2熱伝導板23の第1部分23aと連結されるようにして第2熱伝導板23に固定されている。そして、第2半導体装置30u2においても、放熱板35の放熱面35bと第2熱伝導板23の第1部分23aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第2熱伝導板23の第2部分23aに固定されており、放熱板35が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。更に、第2半導体装置30u2においても、封止体38が固定板21の固定面21bに連結されている。
絶縁シート24は、絶縁性及び熱伝導性が良好な樹脂材料、例えばポリイミド系の樹脂材料で形成されている。絶縁シート24としては、後で詳細に説明するが、電力変換装置10Aの組み立て(製造)において、第1及び第2半導体装置30u1,30u2、第1及び第2熱伝導板22,23を固定板21にネジ止め固定する際の作業性を高めるため、粘着性を有するものが好ましい。また、絶縁シート24は、第1及び第2半導体装置30u1,30u2をネジ止め固定する際に圧縮力を受けるため、このような圧縮力を受けても絶縁性を確保する上で容易に変形しない絶縁シート24を用いることが好ましい。
なお、詳細に図示していないが、第1半導体装置30v1,30w1及び第2半導体装置30v2,30w2においても、第1及び第2半導体装置30u1,30u2と同様に、放熱板35の放熱面35bと第1熱伝導板22の第1部分22a及び第2熱伝導板23の第1部分23bとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22a,第2熱伝導板23の第1部分23aに固定されており、放熱板35が第1熱伝導板22,第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。また、封止体38が固定板21の固定面21a,21bに連結されている。
次に、電力変換装置10Aの組み立て手順について、図2乃至図4、図7及び図8を用いて説明する。
まず、ベース部材20、第1及び第2熱伝導板22,23、第1半導体装置30u1〜30w1、第2半導体装置30u2〜30w2、及び配線基板50を準備する。配線基板50の主面には、コンデンサ部品C1〜C3が実装され、更にゲート駆動回路13を有する半導体装置や制御回路14を有する半導体装置などの電子部品も実装されている。これらの電子部品及びコンデンサ部品C1〜C3は、図7に示す半田材26aによって配線基板50に実装されている。また、配線基板50には、スルーホール電極部や電極パッド部を有する配線51u〜55u,51v〜55v,51w〜55wなどが形成されている。
次に、第1熱伝導板22の第1部分22aに絶縁シート24を介在し、第1熱伝導板22の長手方向に沿って第1半導体装置30u1〜30w1を仮止め固定する。また、第2熱伝導板23の第1部分23aに絶縁シート24を介在し、第2熱伝導板23の長手方向に沿って第2半導体装置30u2〜30w2を仮止め固定する。この仮止め固定は、絶縁シート24の粘着性を利用して行われる。
また、この仮止め固定は、詳細に図示していないが、各半導体装置において、第1及び第2熱伝導板22,23の第1部分22a,23aに設けられたネジ用貫通孔(図示せず)と、絶縁シート24に設けられたネジ用貫通孔(図示せず)と、第1及び第2半導体装置30u1〜30w1,30u2〜30w2に設けられたネジ用貫通孔38cとが同一直線状に位置するようにして行われる。
また、この仮止め固定は、第1半導体装置30u1〜30w1においては、第1熱伝導板22の第1部分22aの外側面(第2部分22b側の面とは反対側の面)に絶縁シート24を介在して放熱板35の放熱面35bが連結されるようにして行われる。そして、第2半導体装置30u2〜30w2においても、第2熱伝導板23の第1部分23aの外側面(第2部分23b側の面とは反対側の面)に絶縁シート24を介在して放熱板35の放熱面35bが連結されるようにして行われる。
次に、第1熱伝導板22の第1部分22a、絶縁シート24及び第1半導体装置30u1をこの順番で第1部分22a側からネジ部材28によって一括して固定板21の固定面21aに固定する。同様に、第1半導体装置30v1,30w1においても、第1部分22a、絶縁シート24及び第1半導体装置の順番で第1部分22a側からネジ部材28によって一括して固定板21の固定面21aに固定する。
また、第2熱伝導板23の第1部分23a、絶縁シート24及び第2半導体装置30u2をこの順番で第1部分23a側からネジ部材28によって一括して固定板21の固定面21bにネジ止め固定する。同様に、第2半導体装置30v2,30w2においても、第1部分23a、絶縁シート24及び第2半導体装置の順番で第1部分23a側からネジ部材28によって一括して固定板21の固定面21bに固定する。
このネジ止め固定は、第1半導体装置30u1〜30w1においては、第1熱伝導板22の第1部分22aのネジ用貫通孔、絶縁シート24のネジ用貫通孔及び第1半導体装置のネジ用貫通孔38cにネジ部材28を挿入させて行われる。また、第2半導体装置30u2〜30w2においても、第2熱伝導板23の第1部分23bのネジ用貫通孔、絶縁シート24のネジ用貫通孔及び第2半導体装置のネジ用貫通孔38cにネジ部材28を挿入させて行われる。
次に、第1及び第2熱伝導板22,23の第2部分22b,23bをこの第2部分22b,23b側からネジ部材29によってベース部材20の主面20xにネジ止め固定する。これらのネジ止め固定は、第1及び第2熱伝導板22,23の第2部分22b,23bに設けられたネジ用貫通孔にネジ部材29を貫通させて行われる。また、これらのネジ止め固定は、第1及び第2熱伝導板22,23の第2部分22b,23bとベース部材20との間に、ペースト状の熱伝導性物質を介在して行われる。
次に、配線基板50をベース部材の4つの支柱25の先端部にネジ部材27によってネジ止め固定する。このネジ止め固定は、配線基板50の主面50xがベース部材20と対向するようにして行われる。また、このネジ止め固定は、図6に示すように、第1及び第2半導体装置30u1〜30w1,30u2〜30w2の各端子(第1主端子36a,第2主端子36b,制御端子36c)を配線基板50の対応するスルーホール電極部51u1,53u1,54u1、52u1,53u2,55u1、……に挿入するようにして行われる。
次に、第1及び第2半導体装置30u1〜30w1,30u2〜30w2の各端子(第1主端子36a,第2主端子36b,制御端子36c)の先端部分(挿入部分)を配線基板50のスルーホール電極部51u1,53u1,54u1、52u1,53u2,55u1、……に半田材26によって電気的にかつ機械的に接続して、配線基板50の主面50x側に第1及び第2半導体装置30u1〜30w1,30u2〜30w2を実装する。これにより、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aの組み立てがほぼ完了する。
次に、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aの構成について更に説明する。
本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aは、図6及び図7に示すように、各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1半導体装置30u1,30v1,30w1の第2主端子(C)36bが第1主電源配線59Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続され、第2半導体装置30u2,30v2,30w2の第1主端子(E)36aが第2主電源配線59Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板50に互いに対向して実装された第1半導体装置30u1,30v1,30w1と第2半導体装置30u2,30v2,30w2との間の領域で配線基板50に実装されている。
したがって、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aによれば、インバータ回路11を構成する各電力変換部12u,12v,12wにおいて、従来のように、コンデンサ部品C1,C2,C3を第1半導体装置30u1〜30w1と第2半導体装置30u2〜30w2との間の領域以外に配置した場合と比較して、第1主電源配線59Pと第2主電源配線59Nとの間をコンデンサ部品C1,C2,C3を介して接続する第1配線51u,51v,51w及び第2配線52u,52v,52wの長さを短くすることができるので、電力変換部12uでの第1半導体装置30u1、第2半導体装置30u2及びコンデンサ部品C1を含む一巡の電流経路のインダクタンス、電力変換部12vでの第1半導体装置30v1、第2半導体装置30v2及びコンデンサ部品C2を含む一巡の電流経路のインダクタンス、電力変換部12wでの第1半導体装置30w1、第2半導体装置30w2及びコンデンサ部品C3を含む一巡の電流経路のインダクタンスをそれぞれ低減することができる。
また、これらの電力変換部12u,12v,12wでの一巡の電流経路のインダクタンスをそれぞれ低減することができるので、従来のように、コンデンサ部品C1,C2,C3を第1半導体装置30u1〜30w1と第2半導体装置30u2〜30w2との間の領域以外に配置した場合と比較して、容量の小さいコンデンサ部品C1,C2,C3を用いることができる。これにより、電力変換部12u,12v,12wでの一巡の電流経路のインダクタンスを更に低減することができる。この結果、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aは低インダクタンス化を図ることができる。
ここで、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aでは、コンデンサ部品C1,C2,C3をスナバコンデンサとして使用している。このコンデンサ部品C1,C2,C3に例えばチップ型コンデンサを使用した場合、チップ型コンデンサ(C1,C2,C3)、第1半導体装置30u1〜30w1、第2半導体装置30u2〜30w2の寄生インダクタンスは、それぞれ数nHのオーダである。したがって、各電力変換部12u,12v,12wにおける一巡の電流経路のインダクタンスとしては10nH以下となる。インダクタンスを10nHとしてサージ電圧を300Vまで許容できるとすると、許容できる電流変化率は30×10−9A/secとなり、現行のSi製スイッチング素子と比較して数倍の高速なスイッチングに対応できる。
チップ型コンデンサの場合、1000Vクラスの耐圧を持つコンデンサの容量は10nF程度までで大きくない。しかしながら、一般的な100Aクラスのインバータでは、一巡の電流経路のインダクタンスは100nH以上で、スナバコンデンサの必要容量は100nF程度が必要とされ、よく用いられる。したがって、従来の一般的な方法を採用すると、スナバコンデンサにチップ型コンデンサを適用するのは1000Vクラスの電圧では困難である。
スナバコンデンサの必要容量は通電時に一巡の電流経路のインダクタンスに蓄えられたエネルギーをスナバコンデンサで受け止める必要があることから下記の(1)式で求まる。
=L×(i/ΔV) ……(1)
ここで、C:スナバコンデンサ容量、L:一巡インダクタンス、i:電流、ΔV:許容サージ電圧
本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aでは、配線長が短くなっているので、一巡インダクタンスL=10nHとして通電電流i=100A,許容サージ電圧ΔV=300Vとした場合、C=1.1nFとなる。したがって、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aでは、上述したように、各電力変換部12u,12v,12wでの一巡の電流経路のインダクタンスが従来の一般的な値と比較して一桁以上小さいので、スナバコンデンサとして一桁以上低い容量のコンデンサ部品C1,C2,C3の使用が可能となり、チップ型コンデンサの適用が可能となる。チップ型コンデンサの場合、耐圧が1000V,容量が10nFまでのものが市販されている。このチップ型コンデンサは、筒形の電界コンデンサと比較して外形サイズが小さく、容量に応じて小型化されるので、第1半導体装置30u1〜30w1と第2半導体装置30u2〜30w2との間の狭い領域においても容易に実装することができる。したがって、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aは、低インダクタンス化及び小型化を図ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aは、上述したように、電力変換部12u,12v,12w毎に、スナバコンデンサとして使用されるコンデンサ部品C1,C2,C3を配置している。したがって、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aは、電力変換部12u,12v,12w毎に一巡の電流経路のインダクタンスを低減することができるので、各電力変換部12u,12v,12wにおける一巡の電流経路のインダクタンスのバラツキを抑えつつ低インダクタンス化を図ることができる。
なお、コンデンサ部品C1,C2,C3としては、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aのように、第1半導体装置30u1〜30w1の第2主端子(C)36bと第2半導体装置30u2〜30w2の第1主端子(E)36aとの間に配置することが好ましい。この場合、第1半導体装置30u1〜30w1の第2主端子36bと第2半導体装置30u2〜30w2の第1主端子36aとの間をコンデンサ部品C1,C2,C3で最短で接続することができるので、各電力変換部12u,12v,12wでの一巡の電流経路のインダクタンスを更に低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aにおいて、第1半導体装置30u1及びその他の半導体装置(第1半導体装置30v1,30w1、第2半導体装置30u2〜30w2)は、図9に示すように、スイッチング素子15及びダイオード素子16の動作により半導体チップ33及び34で発生した熱が放熱板35に伝達されるようになっている。そして、第1半導体装置30u1〜30w1においては、図8に示すように、放熱板35の放熱面35bが第1熱伝導板22の第1部分22aと連結されるようにして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。また、第2半導体装置30u2〜30w2においても、放熱板35の放熱面35bが第2熱伝導板23の第1部分23aと連結されるようにして第2熱伝導板23の第1部分23aに固定されている。
したがって、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aによれば、第1半導体装置30u1〜30w1の放熱板35に伝達された熱は、絶縁シート24、第1熱伝導板22を経由してベース部材20に伝達され、ベース部材20の凸状フィン20bから外部に放散されるので、放熱効果を高めることができる。また、第2半導体装置30u2〜30w2の放熱板35に伝達された熱は、絶縁シート24、第2熱伝導板23を経由してベース部材20に伝達され、ベース部材20の凸状フィン20bから外部に放散されるので、放熱効果を高めることができる。これにより、低インダクタンスで放熱効果の高い電力変換装置10A及びそれを備えた電動モータ1を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aにおいて、第1半導体装置30u1〜30w1及び第2半導体装置30u2〜30w2は、放熱板35と第2主端子(コレクタ端子:C)36bとが一体に形成され、電気的に接続されているので、放熱板35は第2主端子36bと同様の電位に電位固定される(図8参照)。一方、インバータ回路11では、図6に示すように、第1半導体装置30u1〜30w1の第2主端子36bは第1主電源配線59Pと電気的に接続され、第2半導体装置30u2〜30w2の第2主端子36bは第1半導体装置30u1〜30w1の第1主端子(エミッタ端子:E)36aと電気的に接続されるため、第1半導体装置30u1〜30w1の放熱板35と第2半導体装置30u2〜30w2の放熱板35とは異なる電位に電位固定されることになる。したがって、第1半導体装置30u1〜30w1で発生した熱を放熱板35から第1熱伝導板22を経由してベース部材20に伝達させると共に、第2半導体装置30u2〜30w2で発生した熱を放熱板35から第2熱伝導板22を経由してベース部材20に伝達させるには、第1半導体装置30u1〜30w1の放熱板35と第2半導体装置30u2〜30w2の放熱板35との電気的な導通を遮断する必要がある。
そこで、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aでは、第1半導体装置30u1〜30w1は、図8に示すように、放熱板35の放熱面35bと第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されており、放熱板35が第1熱伝導板22から電気的に絶縁分離されている。また、第2半導体装置30u2〜30w2においても、放熱板35の放熱面35bと第2熱伝導板23の第1部分23aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第2熱伝導板23の第1部分23aに固定されており、放熱板35が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。したがって、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aによれば、第1半導体装置30u1〜30w1の放熱板35と第2半導体装置30u2〜30w2の放熱板35とが異なる電位に電位固定されても、第1半導体装置30u1〜30w1及び第2半導体装置30u2〜30w2の熱を放熱板35から第1熱伝導板22,第2熱伝導板23を経由してベース部材20に伝達させることができるので、低インダクタンスで放熱効果の高い電力変換装置10A及びそれを備えた電動モータ1を提供することができる。
(変形例)
次に、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aの変形例について説明する。
上述した本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aでは、図8に示すように、第1半導体装置30u1〜30w1の放熱板35の放熱面35bと第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在し、第2半導体装置30u2〜30w2の放熱板35の放熱面35bと第2熱伝導板23の第1部分23aとの間に絶縁シート24を介在することにより、第1半導体装置30u1〜30w1の放熱板35と第2半導体装置30u2〜30w2の放熱板35との電気的な導通を遮断している。
これに対し、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aの変形例では、図10に示すように、第1熱伝導板22の第2部分22bが絶縁シート24を介在してベース部材20の主面20xにネジ部材29によってネジ止め固定されており、第1熱伝導板22がベース部材20から絶縁分離されている。また、第2熱伝導板23においても第2部分23bが絶縁シート24を介在してベース部材20の主面20xにネジ部材29によってネジ止め固定されており、ベース部材20から絶縁分離されている。第1半導体装置30u1の放熱板35と第1熱伝導板22の第1部分22aとの間、及び第2半導体装置30u2の放熱板35と第2熱伝導板23の第1部分23aとの間には、絶縁シート24は介在されていない。図示していないが、同様に、第1半導体装置30v1,30w1、第2半導体装置30v2,30w2においても、放熱板35と第1及び第2熱伝導板22,23の第1部分22a,22bとの間に絶縁シート24は介在されていない。
この変形例の場合、第1半導体装置30u1に着目して例示的に説明すると、第1半導体装置30u1の放熱板35と第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した場合と比較して第1半導体装置30u1の放熱板35と第1熱伝導板22の第1部分22aとの間での熱伝達率が向上する。
一方、この変形例では、第1熱伝導板22の第2部分22bとベース部材20との間に絶縁シート24を介在しているため、第1の実施形態の場合と比較して第1熱伝導板22の第2部分22bとベース部材20との間での熱伝導率が低下する。
しかしながら、この変形例の場合、第1半導体装置30u1の放熱板35から第1熱伝導板22に伝達された熱は第1熱伝導板22で一旦拡散し、分散して第1熱伝導板22の第2部分22bからベース部材20に伝達されるので、第1半導体装置30u1の放熱板35から拡散する前の熱が第1熱伝導板22に伝達される第1の実施形態の場合と比較して、第1半導体装置30u1の放熱板35からベース部材20の凸状フィン20bまでの熱伝達効率を高めることができる。
なお、第1半導体装置30u1に着目して例示的に説明したが、第2半導体装置30u2の放熱板35からベース部材20の凸状フィン20bまでの熱伝達効率も高めることができる。また、その他の第1半導体装置30v1,30w1及び第2半導体装置30v2,30w2においても、同様に、放熱板35からベース部材20の凸状フィン20bまでの熱伝達効率を高めることができる。
また、本発明の第1の実施形態では、インバータ回路11を構成する半導体装置として、スイッチング素子15が形成された半導体チップ33とダイオード素子16が形成された半導体チップ34とを1つのパッケージ内に有する半導体装置を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばスイッチング素子15及びダイオード素子16を1つの半導体チップに集積した半導体装置を用いることもできる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態では、インバータ回路を構成する電子部品として、スイッチング素子を内蔵する半導体装置と、ダイオード素子を内蔵するダイオード部品とを用いた場合について説明する。
本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bは、上述した本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aとほぼ同様の構成になっているが、電力変換部の構成及び配線基板の配線パターンが異なっている。以下、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bについて、インバータ回路を構成する電力変換部及び配線基板を主体に図11乃至図18を用いて説明する。
図13に示すように、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bでは、インバータ回路11を構成するU相の電力変換部12uが、第1及び第2半導体装置31u1,31u2と、第1及び第2ダイオード部品41u1,41u2と、コンデンサ部品C1とを有する構成になっている。そして、インバータ回路11を構成するV相の電力変換部12vにおいても、第1及び第2半導体装置31v1,31v2と、第1及び第2ダイオード部品41v1,41v2と、コンデンサ部品C2とを有する構成になっている。そして、インバータ回路11を構成するW相の電力変換部12wにおいても、第1及び第2半導体装置31w1,31w2と、第1及び第2ダイオード部品41w1,41w2と、コンデンサ部品C3とを有する構成になっている。
各電力変換部12u〜12wは、上側アームとしての第1半導体装置31u1〜31w1と下側アームとしての第2半導体装置31u2〜31w2とを直列に接続した構成になっている。第1半導体装置31u1〜31w1及び第2半導体装置31u2〜31w2は、IGBTとしてのスイッチング素子15を有している。第1ダイオード部品41u1〜41w1及び第2ダイオード部品41u2〜41w2は、ダイオード素子16を有している。そして、ダイオード素子16は、スイッチング素子15に並列に逆接続されている。
次に、インバータ回路11の各電力変換部12u〜12wを構成する第1半導体装置31u1〜31w1及び第2半導体装置31u2〜31w2について、図17を用いて説明する。
なお、第1半導体装置31u1〜31w1及び第2半導体装置31u2〜31w2としては、同一機能及び同一構造の製品を用いているので、上述の第1の実施形態と同様に第1半導体装置31u1を例示的に説明し、その他の第1半導体装置31v1,31w1及び第2半導体装置31u2〜31w2については説明を省略する。
図17((a),(b))に示すように、第1半導体装置31u1は、上述した第1の実施形態の第1半導体装置30u1とほぼ同様の構成になっているが、以下の構成が異なっている。すなわち、第1半導体装置31u1は、上述した第1の実施形態の第1半導体装置30u1と比較して、ダイオード素子16が形成された半導体チップ34を内蔵しておらず、IGBTとしてのスイッチング素子15を有する半導体チップ33のみが放熱板35に固定された構成になっている。
このように構成された第1半導体装置31u1においても、制御端子36cに入力された制御信号により第1主端子(エミッタ端子:E)36aと第2主端子(コレクタ端子:C)との電気的接続をスイッチング素子15がオン・オフするように構成されている。
次に、インバータ回路11の各電力変換部12u〜12wを構成する第1ダイオード部品41u1〜41w1及び第2ダイオード部品41u2〜41w2について、図18を用いて説明する。
なお、第1ダイオード部品41u1〜41w1及び第2ダイオード部品41u2〜41w2においても、同一機能及び同一構造の製品を用いているので、第1半導体装置31u1と同様に第1ダイオード部品41u1を例示的に説明し、その他の第1ダイオード部品41v1,41w1及び第2ダイオード部品41u2〜41w2については説明を省略する。
図18((a),(b),(c))に示すように、第1ダイオード部品41u1は、半導体チップ44と、放熱板45と、3つの端子(第1アノード端子(A)46a1,第2アノード端子(A)46a2,カソード端子46b)と、これらを封止する封止体48とを有する構成になっている。半導体チップ44は、上述した第1の実施形態の半導体チップ34とは異なり、例えばシリコンカーバイト(SiC)からなる半導体基板を主体に構成されている。
半導体チップ44には、図13に示すダイオード素子16が形成されている。半導体チップ44の主面には、ダイオード素子16のアノード領域と電気的に接続された主面電極44aが形成されている。また、半導体チップ44の主面とは反対側の裏面には、ダイオード素子16のカソード領域と電気的に接続された裏面電極44cが形成されている。
放熱板45は、互いに反対側に位置する素子搭載面45a及び放熱面45bを有し、放熱面45bが封止体38から露出する構成になっている。
第1アノード端子46a1、第2アノード端子46a2及びカソード端子46bの各々は、例えば封止体48の内外に亘って延在するリードで形成され、各々の一端側が封止体48で封止されている。この3つの端子(46a1,46a2,46b)及び放熱板45は、例えば上述した放熱35と同様の金属製材料で形成されている。封止体48は、平面形状が方形状で形成され、例えば上述した封止体38と同様の材料で形成されている。
半導体チップ44は、その裏面電極44cが放熱板45の素子搭載面45aと向かい合うようにして放熱板45に固定されている。半導体チップ44の裏面電極44cは、例えば半田などの導電性の接着材を介在して放熱板45と電気的にかつ機械的に接続されている。すなわち、第1ダイオード部品41u1は、ダイオード素子16の動作により半導体チップ44で発生した熱が放熱板45に伝達されるように構成されている。
第1及び第2アノード端子46a1,46a2の各々の一端側は、封止体48の内部において、各々のボンディングワイヤ47を介して半導体チップ44の主面電極44aと電気的に接続されている。また、カソード端子46bの一端側は、封止体48の内部において、放熱板45と一体に形成され、電気的に接続されている。すなわち、第1及び第2アノード端子46a1,46a2は、ダイオード部品41u1の内部において、ダイオード素子16のアノード領域に並列に接続されている。また、放熱板45は、カソード端子46bと同電位に電位固定される。
放熱板45には、素子搭載面45aから放熱面45bに亘って貫通するネジ用貫通孔45cが設けられている。また、封止体48には、放熱板45のネジ用貫通孔45cを通ってネジ用貫通孔45cと同一方向に延びるネジ用貫通孔48cが設けられている。封止体48のネジ用貫通孔48cは、放熱板45のネジ用貫通孔45c内における側壁が封止体48の絶縁樹脂で覆われるように、放熱板45のネジ用貫通孔45cよりも小さい外形サイズで形成されている。すなわち、第1ダイオード部品41u1及びその他のダイオード部品(41v1,41w1、41u2〜41w2)は、上述した第1半導体装置31u1と同様に、ネジ用貫通孔48cの絶縁が確保されたTO247型で構成されている。
次に、配線基板60の配線パターンを説明すると共に、第1半導体装置31u1〜31w1、第2半導体装置31u2〜31w2、第1ダイオード部品41u1〜41w1、第2ダイオード部品41u2〜41w2、及びコンデンサ部品C1〜C3の配置について、図14及び図15を用いて説明する。
なお、図14は、図6と同様に、配線基板の裏面側から透視した場合の配置図である。また、図15は、U相の電力変換部12uを構成する第1及び第2半導体装置31u1,31u2、第1及び第2ダイオード部品41u1,41u2、及びコンデンサ部品C1の実装状態を例示的に示しているが、V相の電力変換部12vを構成する電子部品(第1及び第2半導体装置31v1,31v2、第1及び第2ダイオード部品41v1,41v2、コンデンサ部品C2)の実装状態、W相の電力変換部12wを構成する電子部品(第1及び第2半導体装置31w1,31w2、第1及び第2ダイオード部品41w1,41w2、コンデンサ部品C3)の実装状態においても、U相の場合と同様の実装状態になっているので、これらのV相及びW相に係る実装状態を示す断面図については省略している。
図11及び図15に示すように、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bは、図3及び図7に示す配線基板50に替えて、ベース部材20の主面20x側に4つの支柱25を介して支持された配線基板60を備えている。配線基板60は、その厚さ方向において互いに反対側に位置する主面60x及び裏面60yを有している。
図14及び図15に示すように、配線基板60は、第1基準電圧(例えば300V)が印加される第1主電源配線69Pと、第1基準電圧よりも低い電位の第2基準電圧(例えば0V)が印加される第2主電源配線69Nとを有している。また、配線基板60は、電力変換部12u,12v,12wの数に対応して、第1配線61u,61v,61wと、第2配線62u,62v,62wと、第3配線63u,63v,63wと、第4配線64u,64v,64wと、第5配線65u,65v,65wと、第6配線66u,66v,66wと、第7配線67u,67v,67wとを有している。
第1主電源配線69P及び第2主電源配線69Nは、X方向に沿って延在し、Y方向において互いに離間して配置されている。第1主電源配線69Pは図13の正極ライン19Pに対応し、第2主電源配線69Nは図13の負極ライン19Nに対応する。
第1配線61u,61v,61wは、一端側が第1主電源配線69Pに接続され、他端側に電極パッド部61up,61vp,61wpを有している。また、第1配線61u〜61wは、一端側の第1主電源配線69Pと他端側の電極パッド部61up,61vp,61wpとの間にスルーホール電極部61u1,61v1,61w1を有している。また、第1配線61u〜61wは、スルーホール電極部61u1〜61w1と、電極パッド部61up〜61wpとの間にスルーホール電極部61u2,61v2,61w2を有している。この第1配線61u〜61wは、第1主電源配線69Pから第2主電源配線69Nに向かって延在している。
第2配線62u,62v,62wは、一端側にスルーホール電極部62u1,62v1,62w1を有し、他端側に電極パッド部62up,62vp,62wpを有している。この第2配線62u〜62wは、第1主電極配線69Pと第2主電極配線69Nとの間において、Y方向に沿って延在している。
第3配線63u,63v,63wは、一端側にスルーホール電極部63u1,63v1,63w1を有し、他端側にスルーホール電極部63u2,63v2,63v3を有している。また、第3配線63u〜63wは、スルーホール電極部63u1〜63w1とスルーホール電極部63u2〜63v3との間に、スルーホール電極部63u3,63v3,63w3を有している。この第3配線63u〜63wは、第1主電極配線69Pと第2主電極配線69Nとの間において、Y方向に沿って延在している。
第4配線64u,64v,64wは、一端側にスルーホール電極部64u1,64v1,64w1を有し、他端側にスルーホール電極部64u2,64v2,64w2を有している。この第4配線64u〜64wは、第1主電源配線69Pと第2主電源配線69Nとの間において、Y方向に沿って延在している。
第5配線65u,65v,65wは、一端側が第2主電源配線69Nに接続され、他端側にスルーホール電極部65u1,65v1,65w1を有している。また、第5配線65u〜65wは、第2主電源配線69Nとスルーホール電極部65u1,65v1,65w1との間に、スルーホール電極部65u2,65v2,65w2を有している。この第5配線65u〜65wは、第2主電源配線69Nから第1主電源配線69Pに向かって延在している。
第6配線66u,66v,66wは、一端側にスルーホール電極部66u1,66v1,66w1を有している。第7配線67u,67v,67wは、一端側にスルーホール電極部67u1,67v1,67w1を有している。この第6配線66u〜66w、及び第7配線67u〜67wには、ゲート駆動回路13から制御信号が入力される。
第1配線61u〜61w、第2配線62u〜62w、第2ダイオード部品41u2〜41w2の第1アノード端子46a1及び第2アノード端子46a2、及び第5配線65u〜65wは、各電力変換部12u〜12wの入力段側を構成している。また、第3配線63u〜63wは、各電力変換部12u〜12wの出力段側を構成している。
スルーホール電極部61u1,64u1,66u1、スルーホール電極部61v1,64v1,66v1,スルーホール電極部61w1,64w1,66w1は、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第1のスルーホール電極列(図14中、上から一番目の列)を構成している。
また、スルーホール電極部63u2,65u2,67u1、スルーホール電極部63v2,65v2,67v1、スルーホール電極部63w2,65w2,67w1は、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第2のスルーホール電極列(図14中、下から一番目の列)を構成している。この第1及び第2スルーホール電極列は、Y方向において互いに離間している。
また、スルーホール電極部61u2,63u1,64u2、スルーホール電極部61v2,63v1,64v2、スルーホール電極部61w2,63w1,64w2は、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第3のスルーホール電極列(図14中、上から二番目の列)を構成している。
また、スルーホール電極部62u1,63u3,65u1、スルーホール電極部62v1,63v3,65v1、スルーホール電極部62w1,63w3,65w1は、X方向に沿って一列で配置され、第4のスルーホール電極列(図14中、下から二番目の列)を構成している。この第3及び第4のスルーホール電極列は、第1のスルーホール電極と第2のスルーホール電極との間に配置され、かつY方向において互いに離間している。
スルーホール電極部61u1,61v1,61w1は、Y方向において、スルーホール電極部61u2,61v2,61w2と互いに対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部61u2,61v2,62w2は、Y方向において、スルーホール電極部62u1,62v1,62w1と互いに対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部62u1,62v1,62w1は、Y方向において、スルーホール電極部67u1,67v1,67w1と互い対向する位置に配置されている。
スルーホール電極部66u1,66v1,66w1は、Y方向において、スルーホール電極部63u1,63v1,63w1と互いに対向して配置されている。また、スルーホール電極部63u1,63v1,63w1は、Y方向において、スルーホール電極部63u3,63v3,63w3と互いに対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部63u3,63v3,63w3は、Y方向において、スルーホール電極部63u2,63v2,63w2と互い対向する位置に配置されている。
スルーホール電極部64u1,64v1,64w1は、Y方向において、スルーホール電極64u2,65v2,64w2と互いに対向する位置に配置されている。スルーホール電極部65u1,65v1,65w1は、Y方向において、スルーホール電極部65u2,65v2,65w2と互いに対向する位置に配置されている。
電極パッド部61up,61vp,61wpは、Y方向において、電極パッド部62up,62vp,62wpと互いに対向する位置に配置されている。そして、この電極パッド部61up,61vp,61wpと、電極パッド部62up,62vp,62wpは、スルーホール電極部61u2,61v2,61w2と、スルーホール電極部62u1,62v1,62w1との間に配置されている。
第1のスルーホール電極列(図14中、上から一番目の列)において、スルーホール電極部61u1,64u1,66u1、スルーホール電極部61v1,64v1,66v1、スルーホール電極部61w1,64w1,66w1には、各電力変換部12u,12v,12w毎に第1半導体装置31u1〜31w1の第2主端子(C)36b、第1主端子(E)36a、制御端子(G)36cの各々が配線基板60の主面60x側から個別に挿入され、例えば半田材26(図15参照)により電気的にかつ機械的に接続されている。
第2スルーホール電極列(図14中、下から一番目の列)において、スルーホール電極部63u2,65u2,67u1、スルーホール電極部63v2,65v2,67v1、スルーホール電極部63w2,65w2,67w1には、第2半導体装置31u2〜31w2の第2主端子(C)36b、第1主端子(E)36a、制御端子(G)36cの各々が配線基板60の主面60x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
第3のスルーホール電極列(図14中、上から二番目の列)において、スルーホール電極部61u2,63u1,64u2、スルーホール電極部61v2,63v1,64v2、スルーホール電極部61w2,63w1,64w2には、第1ダイオード部品41u1〜41w1のカソード端子(K)46b、第1アノード端子(A)46a1、第2アノード端子(A)46a2の各々が配線基板60の主面60x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
第4のスルーホール電極列(図14中、下ら二番目の列)において、スルーホール電極部62u1,63u3,65u1、スルーホール電極部62v1,63v3,65v1、スルーホール電極部62w1,63w3,65w1には、第2ダイオード部品41u2〜41w2の第1アノード端子(A)46a1、カソード端子(K)46b、第2アノード端子(A)46a2の各々が配線基板60の主面60x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
電極パッド部61up,61vp,61wpには、コンデンサ部品C1,C2,C3の一方の電極が例えば半田材26a(図15参照)により電気的にかつ機械的に接続されている。また、電極パッド部62up,62vp,62wpには、コンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極が例えば半田材26aにより電気的にかつ機械的に接続されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、コンデンサ部品C1,C2,C3は、一方の電極が第1配線61u,61v,61wを介して第1主電源配線69Pと電気的に接続され、他方の電極が第2配線62u,62v,62w、第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2の第1及び第2アノード端子46a,46a2、及び第5配線65u,65v,65wを介して第2主電源配線69Nと電気的に接続されている。すなわち、コンデンサ部品C1,C2,C3は、第1主電源配線69Pと第2主電源配線69Nとの間に接続されている。
また、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bは、第1配線61u,61v,61wを介して第1主電源配線69P及びコンデンサ部品C1,C2,C3の一方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bは、第1主電源配線69Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aは、第5配線65u,65v,65wを介して第2主電源配線69N及び第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2の第2アノード端子46a2と電気的に接続され、かつ第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2の第2及び第1アノード端子46a2,46a1、及び第2配線62u,62v,62wを介してコンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aは、第2主電源配線69Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2は、Y方向において互いに対向するようにして配線基板60に実装されている。
そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板60の第1半導体装置31u1,31v1,31w1と第2半導体装置31u2,31v2,31w2との間の領域に実装されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1及び第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2は、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2が対向する方向(Y方向)において、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2の内側であってコンデンサ部品C1,C2,C3の外側で互いに対向するようにして配線基板60に実装されている。
また、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1のカソード端子46bは、第1配線61u,61v,61wを介して第1半導体装置31u,31v,31wの第2主端子36b及びコンデンサ部品C1,C2,C3の一方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1のカソード端子46bは、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子36bと、コンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2は、第1アノード端子46a1が第2配線62u,62v,62wを介してコンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極と電気的に接続され、第2アノード端子46a2が第5配線65u,65v,65wを介して第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aと電気的に接続されている。すなわち、第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2の第1及び第2アノード端子46a1,46a2は、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aと、コンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板60の第1半導体装置31u1,31v1,31w1と第2半導体装置31u2,31v2,31w2との間の領域に実装されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1のカソード端子46b及び第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2の第1アノード端子46a1は、互いに対向して配置されている。そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1のカソード端子46bと、第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2の第1アノード端子46a1との間に配置されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品41u1〜41w1のカソード端子46bは、第1半導体装置31u1,31v1,31wの第2主端子36bと互いに対向して配置されている。そして、第2ダイオード部品41u1〜41w1の第2アノード端子46a2は、第2半導体装置31u2〜31w2の第1主端子36aと互いに対向して配置されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1の第1アノード端子46a1及び第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2のカソード端子46bは、互いに対向して配置され、かつ第3配線63u,63v,63wを介して互いに電気的に接続されている。
また、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1の第2アノード端子64a2及び第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第1主端子36aは、互いに対向して配置され、かつ第4配線64u〜64wを介して互いに電気的に接続されている。
そして、第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2のカソード端子46b及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第2主端子36bは、互いに対向して配置され、かつ第3配線63u〜63wを介して互いに電気的に接続されている。
ここで、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1と第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2とで機能の異なる端子(第1アノード端子46a1、カソード端子46b)が対向するように配置するには、図16に示すように、Y方向において各々の放熱面45bが外側に位置するように第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1と第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2とを互いに向かい合わせ、更にX方向において一端子分ずらして配置することにより容易に実施することができる。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、上述したように、第1半導体装置31u1〜31w1の第2主端子(C)36bは第1主電源配線69Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続され、第2半導体装置31u2〜31w2の第1主端子(E)36aは第2主電源配線69Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。したがって、コンデンサ部品C1,C2,C3は、上述の第1の実施形態と同様にスナバコンデンサとして用いられている。
次に、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bの放熱構造について、図12、図15及び図16を用いて説明する。
図12及び図15に示すように、第1半導体装置31u1〜31w1の各々は、第1熱伝導板22の第1部分22aの固定板21側とは反対側において、第1熱伝導板22の長手方向(X方向)に沿って配置されている。また、第1ダイオード部品41u1〜41w1の各々は、固定板21と第1熱伝導板22の第1部分22aとの間において、詳細に図示していないが、第1半導体装置31u1〜31w1と同様に、固定板21及び第1熱伝導板22の長手方向(X方向)に沿って配置されている。また、第2ダイオード部品41u2〜41w2の各々も、固定板21と第2熱伝導板23の第1部分23aとの間において、詳細に図示していないが、第1半導体装置31u1〜31w1と同様に、固定板21及び第2熱伝導板23の長手方向(X方向)に沿って配置されている。また、第2半導体装置31u2〜31w2の各々も、第2熱伝導板23の第1部分23aの固定板21側とは反対側において、第2熱導電板23の長手方向(X方向)に沿って配置されている。
第1熱伝導板22の第1部分22aと第1半導体装置31u1〜31w1との間、第1熱伝導板22の第1部分22aと第1ダイオード部品41u1〜41w1との間には、それぞれ絶縁シート24が介在されている。また、第2熱伝導板23の第1部分23aと第2半導体装置31u2〜31w2との間、第2熱伝導板23の第1部分23aと第2ダイオード部品41u2〜41w2との間にも、それぞれ絶縁シート24が介在されている。
図15に示すように、第1半導体装置31u1、絶縁シート24、第1熱伝導板22の第1部分22a、絶縁シート24及び第1ダイオード部品41u1は、この順番で第1半導体装置31u1側からネジ部材28によって固定板21の第1固定面21aに一括してネジ止め固定されている。同様に、第2半導体装置31u2、絶縁シート24、第2熱伝導板23の第1部分23a、絶縁シート24及び第2ダイオード部品41u2においても、この順番で第2半導体装置31u2側からネジ部材28によって固定板21の第2固定面21bに一括してネジ止め固定されている。このネジ止め固定は、第1及び第2半導体装置31u1,31u2に設けられたネジ用貫通孔38c(図17参照)、絶縁シート24に設けられたネジ用貫通孔(図示せず)、第1及び第2熱伝導板22,23の第1部分22a,23aに設けられたネジ用貫通孔(図示せず)、第1及び第2ダイオード部品41u1,41u2に設けられたネジ用貫通孔38c(図9参照)にネジ部材28を挿入させて行われる。
なお、詳細に図示していないが、第1半導体装置31v1,31w1及び第1ダイオード部品41v1,41w1においも、第1半導体装置31u1及び第1ダイオード部品41u1と同様に、第1熱伝導板22の第1部分22a及び絶縁シート24と共にネジ部材28によって固定板21の第1固定面21aに一括してネジ止め固定されている。また、第2半導体装置31v2,31w2及び第2ダイオード部品41v2,41w2においも、第2半導体装置31u2及び第2ダイオード部品41u2と同様に、第2熱伝導板23の第1部分23a及び絶縁シート24と共にネジ部材28によって固定板21の第2固定面21bに一括してネジ止め固定されている。
第1熱伝導板22の第2部分22bは、その第2部分22bからネジ部材29によってベース部材20の主面20xにネジ止め固定されている。同様に、第2熱伝導板23の第2部分23bにおいても、その第2部分23b側からネジ部材29によってベース部材20の主面20xにネジ止め固定されている。第1及び第2熱伝導板22,23の第2部分22b,23bと、ベース部材20の主面20xとの間には、図示していないが、上述した第1の実施形態と同様に、ペースト状の熱伝導性物質が介在されている。
図16に示すように、第1半導体装置31u1は、放熱板35の放熱面35bが第1熱伝導板22の第1部分22aと連結されるようにして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。そして、第1半導体装置31u1は、放熱板35の放熱面35bと第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されており、放熱板35が第1熱伝導板22から電気的に絶縁分離されている。
第1ダイオード部品41u1は、放熱板45の放熱面45bが第1熱伝導板22の第1部分22aと連結されるようにして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。そして、第1ダイオード部品41u1は、放熱板45の放熱面45bと第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されており、放熱板45が第1熱伝導板22から電気的に絶縁分離されている。
第2半導体装置31u2においても、放熱板35の放熱面35bが第2熱伝導板23の第1部分23aと連結されるようにして第2熱伝導板23に固定されている。そして、第2半導体装置31u2においても、放熱板35の放熱面35bと第2熱伝導板23の第1部分23aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第2熱伝導板23の第1部分23aに固定されており、放熱板35が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。
第2ダイオード部品41u2においても、放熱板45の放熱面45bが第2熱伝導板23の第1部分23aと連結されるようにして第2熱伝導板23に固定されている。そして、第2ダイオード部品41u2においても、放熱板45の放熱面45bと第2熱伝導板23の第1部分23aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第2熱伝導板23の第1部分23aに固定されており、放熱板45が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。
なお、詳細に図示していないが、第1半導体装置31v1,31w1及び第1ダイオード部品41v1,41w1においも、第1半導体装置31u1及び第1ダイオード部品41u1と同様に、放熱板35,45の放熱面35b,45bと第2熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されており、放熱板35,45が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。また、第2半導体装置31v2,31w2及び第2ダイオード部品41v2,41w2においも、第2半導体装置31u2及び第2ダイオード部品41u2と同様に、放熱板35,45の放熱面35b,45bと第2熱伝導板23の第2部分23aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第2熱伝導板23の第1部分23aに固定されており、放熱板35,45が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。
本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bは、上述したように、各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bが第1主電源配線69Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続され、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aが第2主電源配線69Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板60に互いに対向して実装された第1半導体装置30u1,30v1,30w1と第2半導体装置30u2,30v2,30w2との間の領域で配線基板50に実装されている。
また、発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bは、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1及び第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2が、第1半導体装置31u1,31v1,31w1と第2半導体装置31u2,31v2,31w2との対向方向(Y方向)において、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2の内側であってコンデンサ部品C1,C2,C3の外側で互いに対向するようにして配線基板60に実装されている。
また、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bは、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1のカソード端子46bが、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子36bと、コンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続され、第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2の第1及び第2アノード端子46a1,46a2が、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aと、コンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板60の第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1と第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2との間の領域に実装されている。
したがって、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bによれば、上述した第1の実施形態と同様に、インバータ回路11を構成する各電力変換部12u,12v,12wにおいて、従来のように、コンデンサ部品C1,C2,C3を第1ダイオード部品41u1〜41w1と第2ダイオード部品41u2〜41w2との間の領域以外に配置した場合と比較して、第1主電源配線69Pと第2主電源配線69Nとの間をコンデンサ部品C1,C2,C3を介して接続する配線(第1配線61u,61v,61w、第2配線62u,62v,62w、第5配線65u,65v,65w)の長さを短くすることができるので、電力変換部12uでの第1及び第2第1半導体装置31u1,31u2、第1及び第2ダイオード部品41u1,41u2、及びコンデンサ部品C1を含む一巡の電流経路のインダクタンス、電力変換部12vでの第1及び第2第1半導体装置31v1,31v2、第1及び第2ダイオード部品41v1,41v2、及びコンデンサ部品C2を含む一巡の電流経路のインダクタンス、電力変換部12wでの第1及び第2半導体装置31w1,31w2、第1及び第2ダイオード部品41w1,41w2及びコンデンサ部品C3を含む一巡の電流経路のインダクタンスをそれぞれ低減することができる。この結果、インバータ回路11構成する電子部品として、スイッチング素子15を内蔵する第1及び第2半導体装置31u1〜31w1,31u2〜31w2と、ダイオード素子16を内蔵する第1及び第2ダイオード部品41u1〜41w1,41u2〜41w2とを用いた、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bにおいても、上述した本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aと同様の効果が得られる。
なお、コンデンサ部品C1,C2,C3としては、第1ダイオード部品41u1〜41w1のカソード端子46bと第2ダイオード部品41u2〜41w2の第1アノード端子46a1との間に配置することが好ましい。この場合、第1ダイオード部品41u1〜41w1のカソード端子46bと第2ダイオード部品41u2〜41w2の第1アノード端子46a1との間をコンデンサ部品C1,C2,C3で最短で接続することができるので、各電力変換部12u,12v,12wでの一巡の電流経路のインダクタンスを更に低減することができる。
本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bにおいて、第1半導体装置31u1及びその他の半導体装置(第1半導体装置31v1,31w1、第2半導体装置31u2〜31w2)は、図17に示すように、スイッチング素子15の動作により半導体チップ33で発生した熱が放熱板35に伝達されるようになっている。そして、第1半導体装置31u1〜31w1においては、図16に示すように、放熱板35の放熱面35bが第1熱伝導板22の第1部分22aと連結されるようにして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。また、第2半導体装置31u2〜31w2においても、放熱板35の放熱面35bが第2熱伝導板23の第1部分23aと連結されるようにして第2熱伝導板23の第1部分23aに固定されている。
したがって、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bによれば、第1半導体装置31u1〜31w1の放熱板35に伝達された熱は、絶縁シート24、第1熱伝導板22を経由してベース部材20に伝達され、ベース部材20の凸状フィン20bから外部に放散されるので、放熱効果を高めることができる。
更に、第1ダイオード部品41u1及びその他のダイオード部品(第1ダイオード部品41v1,41w1、第2ダイオード部品41u2〜41w2)は、図18に示すように、ダイオード素子16の動作により半導体チップ34で発生した熱が放熱板45に伝達されるようになっている。そして、第1ダイオード部品41u1〜41w1においては、図16に示すように、放熱板45の放熱面45bが第1熱伝導板22の第1部分22aと連結されるようにして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。また、第2ダイオード部品41u2〜41w2においても、放熱板45の放熱面45bが第2熱伝導板23の第1部分23aと連結されるようにして第2熱伝導板23の第1部分23aに固定されている。
したがって、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bによれば、第1ダイオード部品41u1〜41w1の放熱板45に伝達された熱は、絶縁シート24、第1熱伝導板22を経由してベース部材20に伝達され、ベース部材20の凸状フィン20bから外部に放散されるので、放熱効果を高めることができる。
これにより、低インダクタンスで放熱効果の高い電力変換装置10B及びそれを備えた電動モータ1を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Bにおいて、第1半導体装置31u1〜31w1は、図16に示すように、放熱板35の放熱面35bと第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されており、放熱板35が熱伝導板22から電気的に絶縁分離されている。また、第2半導体装置31u2〜31w2においても、放熱板35の放熱面35bと第2熱伝導板23の第1部分23aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第2熱伝導板23の第1部分23aに固定されており、放熱板35が熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。したがって、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bによれば、第1半導体装置31u1〜31w1の放熱板35と第2半導体装置31u2〜31w2の放熱板35とが異なる電位に電位固定されても、第1半導体装置31u1〜31w1及び第2半導体装置31u2〜31w2の熱を放熱板35から第1熱伝導板22,第2熱伝導板23を経由してベース部材20に伝達させることができる。
更に、第1ダイオード部品41u1〜41w1は、図16に示すように、放熱板45の放熱面45bと第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されており、放熱板45が第1熱伝導板22から電気的に絶縁分離されている。また、第2ダイオード部品41u2〜41w2においても、放熱板45の放熱面45bと第2熱伝導板23の第1部分23aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第2熱伝導板22の第1部分23aに固定されており、放熱板45が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。したがって、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bによれば、第1ダイオード部品41u1〜41w1の放熱板45と第2ダイオード部品41u2〜41w2の放熱板45とが異なる電位に電位固定されても、第1ダイオード部品41u1〜41w1及び第2ダイオード部品41u2〜41w2の熱を放熱板45から第1熱伝導板22,第2熱伝導板23を経由してベース部材20に伝達させることができる。
これにより、低インダクタンスで放熱効果の高い電力変換装置10B及びそれを備えた電動モータ1を提供することができる。
なお、本発明の第2の実施形態では、第1熱伝導板22の第1部分22aと、電子部品の放熱板(第1半導体装置31u1〜31w1の放熱板35,第1ダイオード部品41u1〜41w1の放熱板45)との間、第2熱伝導板23の第1部分23aと電子部品の放熱板(第2半導体装置31u2〜31w2の放熱板35,第1ダイオード部品41u2〜41w2の放熱板45)との間に、それぞれ絶縁シート24を介在させた場合について説明したが、絶縁シート24は、図19に示すように、第1熱伝導板22の第2部分22bとベース部材20の主面20xとの間に介在させてもよい。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置10Cは、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bとほぼ同様の構成になっているが、電力変換部を構成する半導体装置及びダイオード部品の配置、及び配線基板の配線パターンが異なっている。
すなわち、上述した本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bでは、図14に示すように、第1半導体装置31u1〜31w1の内側に第1ダイオード部品41u1〜41w1、第2半導体装置31u2〜31w2の内側に第2ダイオード部品41u2〜41w2をそれぞれ配置した構成になっている。これに対し、本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置10Cでは、図20に示すように、第1半導体装置31u1〜31w1の外側に第1ダイオード部品41u1〜41w1、第2半導体装置31u2〜31w2の外側に第2ダイオード部品41u2〜41w2を配置した構成になっている。以下、本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置10Cについて、半導体装置及びダイオード部品、及び配線基板を主体に図20及び図21を用いて説明する。
なお、図20は、図14と同様に配線基板の裏面側から透視した場合の配置図である。また、図21は、上述した第2の実施形態と同様にU相の電力変換部12uを構成する第1及び第2半導体装置31u1,31u2、第1及び第2ダイオード部品41u1,41u2及びコンデンサ部品C1の実装状態を例示的に示している。
図21に示すように、本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置10Cは、図15に示す配線基板60に替えて、ベース部材20の主面20x側に4つの支柱25を介して支持された配線基板70を備えている。配線基板70は、その厚さ方向において互いに反対側に位置する主面70x及び裏面70yを有している。
図20及び図21に示すように、配線基板70は、第1基準電圧(例えば300V)が印加される第1主電源配線79Pと、第1基準電圧よりも低い電位の第2基準電圧(例えば0V)が印加される第2主電源配線79Nとを有している。また、配線基板70は、電力変換部12u,12v,12wの数に対応して、第1配線71u,71v,71wと、第2配線72u,72v,72wと、第3配線73u,73v,73wと、第4配線74u,74v,74wと、第5配線75u,75v,75wと、スルーホール電極76u,76v,76wと、スルーホール電極77u,77v,77wとを有している。
第1主電源配線79P及び第2主電源配線79Nは、X方向に沿って延在し、Y方向において互いに離間して配置されている。第1主電源配線79Pは図13の正極ライン19Pに対応し、第2主電源配線79Nは図13の負極ライン19Nに対応する。
第1配線71u,71v,71wは、一端側が第1主電源配線79Pに接続され、他端側に電極パッド部71up,71vp,71wpを有している。また、第1配線71u〜71wは、一端側の第1主電源配線79Pと他端側の電極パッド部71up,71vp,71wpとの間に、スルーホール電極部71u1,71v1,71w1と、スルーホール電極部71u2,71v2,71w2とを有している。この第1配線71u〜71wは、第1主電源配線79Pから第2主電源配線79Nに向かって延在している。
第2配線72u,72v,72wは、一端側が第2主電源配線79Nに接続され、他端側に電極パッド部72up,72vp,72wpを有している。また、第2配線72u〜72wは、一端側の第1主電源配線79Pと他端側の電極パッド部72up,72vp,72wpとの間に、スルーホール電極部72u1,72v1,72w1と、スルーホール電極部72u2,72v2,72w2を有している。この第2配線72u〜72wは、第1主電源配線79Pと第2主電源配線79Nとの間において、Y方向に沿って延在している。
第3配線73u,73v,73wは、一端側にスルーホール電極部73u1,73v1,73w1を有し、他端側にスルーホール電極部73u2,73v2,73v2を有している。また、第3配線73u〜73wは、一端側のスルーホール電極部73u1〜73w1と他端側のスルーホール電極部73u2〜73v3との間に、スルーホール電極部73u3,73v3,73w3と、スルーホール電極部73u4,73v4,73w4を有している。この第3配線73u〜73wは、第1主電源配線79Pと第2主電源配線79Nとの間において、Y方向に沿って延在している。
第4配線74u,74v,74wは、一端側にスルーホール電極部74u1,74v1,74w1を有している。第5配線75u,75v,75wは、一端側にスルーホール電極部75u1,75v1,75w1を有している。この第4配線74u〜74w、及び第5配線75u〜75wには、図13に示すゲート駆動回路13から制御信号が入力される。
第1配線71u〜71w、第2配線72u〜72wは、各電力変換部12u〜12wの入力段側を構成している。また、第3配線73u〜73wは、各電力変換換部12u〜12wの出力段側を構成している。
スルーホール電極部71u1,73u1及びスルーホール電極76u、スルーホール電極部71v1,73v1及びスルーホール電極76v、スルーホール電極部71w1,73w1及びスルーホール電極76wは、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第1のスルーホール電極列(図20中、上から一番目の列)を構成している。
また、スルーホール電極部72u1,73u2及びスルーホール電極77u、スルーホール電極部72v1,7vu2及びスルーホール電極77v、スルーホール電極部72w1,73w2及びスルーホール電極77wは、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第2のスルーホール電極列(図20中、下から一番目の列)を構成している。この第1及び第2スルーホール電極列は、Y方向において互いに離間している。
また、スルーホール電極部71u2,73u3,74u1、スルーホール電極部71v2,73v3,74v1、スルーホール電極部71w2,73w,74w1は、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第3のスルーホール電極列(図20中、上から二番目の列)を構成している。
また、スルーホール電極部72u2,73u4,75u1、スルーホール電極部72v2,73v4,75v1、スルーホール電極部72w2,73w4,75w1は、X方向に沿って一列で配置され、第4のスルーホール電極列(図20中、下から二番目の列)を構成している。この第3及び第4のスルーホール電極列は、第1のスルーホール電極と第2のスルーホール電極との間に配置され、かつY方向において互いに離間している。
スルーホール電極部71u1,71v1,71w1は、Y方向において、スルーホール電極部71u2,71v2,71w2と互いに対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部71u2,71v2,71w2は、Y方向において、スルーホール電極部72u2,72v2,72w2と互いに対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部72u2,72v2,72w2は、Y方向において、スルーホール電極部72u1,72v1,72w1と互い対向する位置に配置されている。
スルーホール電極部73u1,73v1,73w1は、Y方向において、スルーホール電極部73u3,73v3,73w3と互いに対向して配置されている。また、スルーホール電極部73u3,73v3,73w3は、Y方向において、スルーホール電極部73u4,73v4,73w4と互いに対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部73u4,73v4,73w4は、Y方向において、スルーホール電極部73u2,73v2,73w2と互い対向する位置に配置されている。
スルーホール電極76u,76v,76wは、Y方向において、スルーホール電極部74u1,74v1,74w1と互いに対向する位置に配置されている。スルーホール電極77u,77v,77wは、Y方向において、スルーホール電極部75u1,75v1,75w1と互いに対向する位置に配置されている。
電極パッド部71up,71vp,71wpは、Y方向において、電極パッド部72up,72vp,72wpと互いに対向する位置に配置されている。そして、この電極パッド部71up,71vp,71wpと、電極パッド部72up,72vp,72wpは、スルーホール電極部71u2,71v2,71w2と、スルーホール電極部72u2,72v2,72w2との間に配置されている。
第1のスルーホール電極列(図2中、上から一番目の列)において、スルーホール電極部71u1,73u1及びスルーホール電極76u、スルーホール電極部71v1,73v1及びスルーホール電極76v、スルーホール電極部71w1,73w1及びスルーホール電極76wには、電力変換部12u,12v,12w毎に第1ダイオード部品41u1〜41w1のカソード端子46b、第2アノード端子46a2、第1アノード端子46a1の各々が配線基板70の主面70x側から個別に挿入され、例えば半田材26(図21参照)により電気的にかつ機械的に接続されている。
第2のスルーホール電極列(図20中、下から一番目の列)において、スルーホール電極部72u1,73u2及びスルーホール電極77u、スルーホール電極部72v1,73v2及びスルーホール電極77v、スルーホール電極部72w1,73w2及びスルーホール電極77wには、電力変換部12u,12v,12w毎に第2ダイオード部品41u2〜41w2の第2アノード端子(A)46a2、カソード端子(K)46b、第1アノード端子(A)46a1の各々が配線基板70の主面70x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
第3スルーホール電極列(図20中、上から二番目の列)において、スルーホール電極部71u2,73u3,74u1、スルーホール電極部71v2,73v3,74v1、スルーホール電極部71w2,73w3,74w1には、電力変換部12u,12v,12w毎に第1半導体装置31u1〜31w2の第2主端子(C)36b、第1主端子(E)36a、制御端子(G)36cの各々が配線基板70の主面70x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
第4のスルーホール電極列(図20中、下から二番目の列)において、スルーホール電極部72u2,73u4,75u1、スルーホール電極部72v2,73v4,75v1、スルーホール電極部72w2,73w4,75w1には、電力変換部12u,12v,12w毎に第2半導体装置31u2〜31w2の第1主端子(E)36a、第2主端子(C)36b、制御端子(G)36cの各々が配線基板70の主面70x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
電極パッド部71up,71vp,71wpには、コンデンサ部品C1,C2,C3の一方の電極が例えば半田材26a(図21参照)により電気的にかつ機械的に接続されている。また、電極パッド部72up,72vp,72wpには、コンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極が例えば半田材26aにより電気的にかつ機械的に接続されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、コンデンサ部品C1,C2,C3は、一方の電極が第1配線71u,71v,71wを介して第1主電源配線79Pと電気的に接続され、他方の電極が第2配線72u,72v,72wを介して第2主電源配線79Nと電気的に接続されている。すなわち、コンデンサ部品C1,C2,C3は、第1主電源配線79Pと第2主電源配線79Nとの間に接続されている。
また、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bは、第1配線71u,71v,71wを介して第1主電源配線79P及びコンデンサ部品C1,C2,C3の一方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bは、第1主電源配線79Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aは、第2配線72u,72v,72wを介して第2主電源配線79N及びコンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aは、第2主電源配線79Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2は、Y方向において互いに対向するようにして配線基板70に実装されている。
そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板70の第1半導体装置31u1,31v1,31w1と第2半導体装置31u2,31v2,31w2との間の領域に実装されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1及び第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2は、第1半導体装置31u1,31v1,31w1と第2半導体装置31u2,31v2,31w2とが対向する対向方向(Y方向)において、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2の外側で互いに対向するようにして配線基板70に実装されている。
また、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1のカソード端子46bは、第1配線71u,71v,71wを介して第1主電源配線79P及び第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子36bと電気的に接続されている。すなわち、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1のカソード端子46bは、第1主電源配線79Pと第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子36bとの間に接続されている。
そして、第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2の第2アノード端子46a2は、第2配線72u,72v,72wを介して第2主電源配線79N及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子36aと電気的に接続されている。すなわち、第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2の第2アノード端子46a2は、第2主電源配線79Nと第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子36aとの間に接続されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1のカソード端子46bは、第1半導体装置31u1,34v1,31w1の第2主端子36bと互いに対向して配置されている。そして、第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2の第2アノード端子46a2は、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子36aと互いに対向して配置されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第1主端子(E)36aと、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第2主端子(C)36bとは、互いに対向して配置され、かつ第3配線73u,73v,73wを介して電気的に接続されている。また、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1の第2アノード端子46a2と、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第1主端子36aとは、互いに対向して配置され、かつ第3配線73u,73v,73w電気的に接続されている。そして、第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2のカソード端子46b及び第2半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子36bは、互いに対向して配置され、かつ第3配線73u,73v,73wを介して電気的に接続されている。
ここで、第1半導体装置31u1と第1ダイオード部品41u1とにおいて、第2主端子(C)36bとカソード端子46b、第1主端子(E)36aと第2アノード端子36a2とがそれぞれが向かい合うように配置するには、第1半導体装置31u1の放熱板35と第1ダイオード素子41u1の放熱板45とが向かい合うようにして配置することにより、容易に実施することができる。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、上述したように、第1半導体装置31u1〜31w1の第2主端子(C)36bは第1主電源配線79Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続され、第2半導体装置31u2〜31w2の第1主端子(E)36aは第2電源配線79Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。したがって、コンデンサ部品C1,C2,C3は、スナバコンデンサとして用いられている。
図20及び図21に示すように、本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置10Cは、第1半導体装置31u1〜31w1の外側に第1ダイオード部品41u1〜41w1が配置され、第2半導体装置31u2〜31w2の外側に第2ダイオード部品41u2〜41w2が配置された構成になっている。
したがって、図21に示すように、第1ダイオード部品41u1、絶縁シート24、第1熱伝導板22の第1部分22a、絶縁シート24及び半導体装置31u1は、この順番で第1ダイオード部品41u1側からネジ部材28によって固定板21の第1固定面21aに一括してネジ止め固定されている。同様に、第2ダイオード部品41u2、絶縁シート24、第2熱伝導板23の第1部分23a、絶縁シート24及び第2半導体装置31u2は、この順番で第2ダイオード部品41u2側からネジ部材28によって固定板21の第1固定面21aに一括してネジ止め固定されている。
なお、詳細に図示していないが、第1半導体装置31v1,31w1及び第1ダイオード部品41v1,41w1においも、第1半導体装置31u1及び第1ダイオード部品41u1と同様に、第1熱伝導板22の第1部分22a及び絶縁シート24と共にネジ部材28によって固定板21の第1固定面21aに一括してネジ止め固定されている。また、第2半導体装置31v2,31w2及び第2ダイオード部品41v2,41w2においも、第2半導体装置31u2及び第2ダイオード部品41u2と同様に、第2熱伝導板23の第1部分23a及び絶縁シート24と共にネジ部材28によって固定板21の第2固定面21bに一括してネジ止め固定されている。
図21に示すように、第1半導体装置31u1は、放熱板35の放熱面35bが第1熱伝導板22の第1部分22aと連結されるようにして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。そして、第1半導体装置31u1は、放熱板35の放熱面35bと第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されており、放熱板35が第1熱伝導板22から電気的に絶縁分離されている。
第1ダイオード部品41u1は、放熱板45の放熱面45bが第1熱伝導板22の第1部分22aと連結されるようにして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。そして、第1ダイオード部品41u1は、放熱板45の放熱面45bと第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されており、放熱板45が第1熱伝導板22から電気的に絶縁分離されている。
第2半導体装置31u2においても、放熱板35の放熱面35bが第2熱伝導板23の第1部分23aと連結されるようにして第2熱伝導板23に固定されている。そして、第2半導体装置31u2においても、放熱板35の放熱面35bと第2熱伝導板23の第1部分23aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第2熱伝導板23の第2部分23aに固定されており、放熱板35が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。
第2ダイオード部品41u2においても、放熱板45の放熱面45bが第2熱伝導板23の第1部分23aと連結されるようにして第2熱伝導板23に固定されている。そして、第2ダイオード41u2においても、放熱板45の放熱面45bと第2熱伝導板23の第1部分23aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第2熱伝導板23の第2部分23aに固定されており、放熱板45が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。
なお、詳細に図示していないが、第1半導体装置31v1,31w1及び第1ダイオード部品41v1,41w1においも、第1半導体装置31u1及び第1ダイオード部品41u2と同様に、放熱板35,45の放熱面35b,45bと第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されており、放熱板35,45が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。また、第2半導体装置31v2,31w2及び第2ダイオード部品41v2,41w2においも、第2半導体装置31u2及び第2ダイオード部品41u2と同様に、放熱板35,45の放熱面35b,45bと第2熱伝導板23の第2部分23aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第2熱伝導板23の第1部分23aに固定されており、放熱板35,45が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。
本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置10Cは、上述したように、各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bが第1主電源配線79Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続され、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aが第2主電源配線79Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。また、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板70に互いに対向して実装された第1半導体装置31u1,31v1,31w1と第2半導体装置31u2,31v2,31w2との間の領域で配線基板70に実装されている。そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bと第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aとの間に配置されている。
また、本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置10Cは、第1ダイオード部品41u1,41v1,41w1のカソード端子46bが、第1主電源配線79Pと第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子36bとの間に接続され、第2ダイオード部品41u2,41v2,41w2の第2アノード端子46a2が第2主電源配線79Nと第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aとの間に接続されている。
したがって、本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置10Cにおいても、上述した本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10Aと同様に、低インダクタンス化及び小型化を図ることができる。
本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置10Cは、第1半導体装置31u1〜31w1の外側に第1ダイオード部品41u1〜41w1が配置され、第2半導体装置31u2〜31w2の外側に第2ダイオード部品41u2〜41w2が配置された構成になっている。そして、第1半導体装置31u1〜31w1及び第1ダイオード部品41u1〜41w1は、順番は異なるが上述の第2の実施形態と同様にして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。また、第2半導体装置31u2〜31w2及び第2ダイオード部品41u2〜41w2においても、順番は異なるが上述の第2の実施形態と同様にして第2熱伝導板23の第1部分22aに固定されている。
したがって、本発明の第3の実施形態に係る電力変換装置10Cにおいても、上述した本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bと同様に放熱効果を高めることができるので、低インダクタンスで放熱効果の高い電力変換装置10C及びそれを備えた電動モータ1を提供することができる。
なお、本発明の第3の実施形態では、第1熱伝導板22の第1部分22aと、電子部品の放熱板(第1半導体装置の放熱板35,第1ダイオード部品41の放熱板45)との間、第2熱伝導板23の第1部分23の第1部分23aとの間に、それぞれ絶縁シート24を介在させた場合について説明したが、絶縁シート24は、図19に示すように、第1熱伝導板22の第2部分22bとベース部材20の主面20xとの間に介在させてもよい。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置10Dは、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bとほぼ同様の構成になっているが、電力変換部を構成するダイオード部品の構成、及び配線基板の配線パターンが異なっている。以下、本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置10Dについて、ダイオード部品及び配線基板を主体に図22乃至図25を用いて説明する。
図22に示すように、本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置10Dは、インバータ回路11を構成するU相の電力変換部12uが、第1及び第2半導体装置31u1,31u2と、第1及び第2ダイオード部品42u1,42u2と、コンデンサ部品C1とを有する構成になっている。そして、インバータ回路11を構成するV相の電力変換部12vにおいても、第1及び第2半導体装置31v1,31v2と、第1及び第2ダイオード部品42v1,42v2と、コンデンサ部品C2とを有する構成になっている。また、W相の電力変換部12wにおいても、第1及び第2半導体装置31w1,31w2と、第1及び第2ダイオード部品42w1,42w2と、コンデンサ部品C3とを有する構成になっている。
次に、インバータ回路11の各電力変換部12u〜12wを構成する第1ダイオード部品42u1〜42w1及び第2ダイオード部品42u2〜42w2について、図25を用いて説明する。
なお、第1ダイオード部品42u1〜42w1及び第2ダイオード部品42u2〜42w2としては、同一機能及び同一構造の製品を用いているので、上述の第2の実施形態と同様に第1ダイオード部品42u1を例示的に説明する。
図25((a),(b))に示すように、第1ダイオード部品42u1は、上述した第2の実施形態の第1ダイオード部品41u1とほぼ同様の構成になっているが、以下の構成が異なっている。すなわち、第1ダイオード部品42u1は、2つのアノード端子ではなく、1つのアノード端子46を有する構成になっている。そして、アノード端子46aは、封止体48の内外に亘って延在するリードで形成され、一端側が封止体48で封止されている。そして、アノード端子46aの一端側は、封止体48の内部において、ボンディングワイヤ47を介して半導体チップ44の主面電極44aと電気的に接続されている。この第1ダイオード部品42u1及びその他のダイオード部品(42v1,42w1、42u2〜42w2)においても、上述した第1ダイオード部品41u1と同様に、ネジ用貫通孔48cの絶縁が確保されたTO247型で構成されている。
次に、配線基板80の配線パターンを説明すると共に、第1半導体装置31u1〜31w1、第2半導体装置31u2〜31w2、第1ダイオード部品42u1〜42w1、第2ダイオード部品42u2〜42w2、及びコンデンサ部品C1〜C3の配置について、図23及び図24を用いて説明する。
なお、図23は、図14と同様に、配線基板の裏面側から透視した場合の配置図である。また、図24は、上述の第2実施形態と同様に、U相の電力変換部12uを構成する第1及び第2半導体装置31u1,31u2、第1及び第2ダイオード部品42u1,42u2、及びコンデンサ部品C1の実装状態を例示的に示している。
図23に示すように、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置10Dは、図15に示す配線基板60に替えて、ベース部材20の主面20x側に4つの支柱25を介して支持された配線基板80を備えている。配線基板80は、その厚さ方向において互いに反対側に位置する主面80x及び裏面80yを有している。
図23及び図24に示すように、配線基板80は、第1基準電圧(例えば300V)が印加される第1主電源配線89Pと、第1基準電圧よりも低い電位の第2基準電圧(例えば0V)が印加される第2主電源配線89Nとを有している。また、配線基板80は、電力変換部12u,12v,12wの数に対応して、第1配線81u,81v,81wと、第2配線82u,82v,82wと、第3配線83u,83v,83wと、第4配線84u,84v,84wと、第5配線85u,85v,85wとを有している。
第1主電源配線89P及び第2主電源配線89Nは、X方向に沿って延在し、Y方向において互いに離間して配置されている。第1主電源配線89Pは図22に示す正極ライン19Pに対応し、第2主電源配線89Nは図22に示す負極ライン19Nに対応する。
第1配線81u,81v,81wは、一端側が第1主電源配線89Pに接続され、他端側に電極パッド部81up,81vp,81wpを有している。また、第1配線81u〜81wは、一端側の第1主電源配線89Pと他端側の電極パッド部81up,81vp,81wpとの間に、スルーホール電極部81u1,81v1,81w1と、スルーホール電極部81u2,81v2,81w2とを有している。この第1配線81u〜81wは、第1主電源配線89Pから第2主電源配線89Nに向かって延在している。
第2配線82u,82v,82wは、一端側が第2主電源配線89Nに接続され、他端側に電極パッド部82up,82vp,82wpを有している。また、第2配線82u〜82wは、一端側の第2主電源配線89Nと他端側の電極パッド部82up,82vp,82wpとの間に、スルーホール電極部82u1,82v1,82w1と、スルーホール電極部82u2,82v2,82w2とを有している。この第2配線82u〜82wは、第2主電極配線89Nから第2主電極配線69Pに向かって延在している。
第3配線83u,83v,83wは、一端側にスルーホール電極部83u1,83v1,83w1を有し、他端側にスルーホール電極部83u2,83v2,83v2を有している。また、第3配線83u〜83wは、一端側のスルーホール電極部83u1〜83w1と他端側のスルーホール電極部83u2〜83w1との間に、スルーホール電極部83u3,83v3,83w3と、スルーホール電極部83u4,83v4,83w4とを有している。この第3配線83u〜83wは、第1主電極配線89Pと第2主電極配線89Nとの間において、Y方向に沿って延在している。
第4配線84u,84v,84wは、一端側にスルーホール電極部84u1,84v1,84w1を有している。第5配線85u,85v,85wは、一端側にスルーホール電極部85u1,85v1,85w1を有している。この第4配線84u〜84w、及び第5配線85u〜85wには、図22に示すゲート駆動回路13から制御信号が入力される。
第1配線81u〜81w及び第2配線82u〜82wは、各電極変換部12u〜12wの入力段側を構成している。また、第3配線83u〜83wは、電極変換部12u〜12wの出力段側を構成している。
スルーホール電極部81u1,83u1,84u1、スルーホール電極部81v1,83v1,84v1、スルーホール電極部81w1,83w1,84w1は、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第1のスルーホール電極列(図23中、上から一番目の列)を構成している。
また、スルーホール電極部82u1,83u2,85u1、スルーホール電極部82v1,83v2,85v1、スルーホール電極部82w1,83w2,85w1は、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第2のスルーホール電極列(図23中、下から一番目の列)を構成している。この第1及び第2スルーホール電極列は、Y方向において互いに離間している。
また、スルーホール電極部81u2,83u3、スルーホール電極部81v2,83v3、スルーホール電極部81w2,83w3は、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第3のスルーホール電極列(図23中、上から二番目の列)を構成している。
また、スルーホール電極部82u2,83u4、スルーホール電極部82v2,83v4、スルーホール電極部82w2,83w4は、X方向に沿って一列で配置され、第4のスルーホール電極列(図23中、下から二番目の列)を構成している。この第3及び第4のスルーホール電極列は、第1のスルーホール電極と第2のスルーホール電極との間に配置され、かつY方向において互いに離間している。
スルーホール電極部81u1,81v1,81w1は、Y方向において、スルーホール電極部83u2,83v2,83w2と互いに対向して配置されている。
スルーホール電極部84u1,84v1,84w1は、Y方向において、スルーホール電極部81u2,81v2,81w2と互いに対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部81u2,81v2,82w2は、Y方向において、スルーホール電極部82u2,82v2,82w2と互いに対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部82u2,82v2,82w2は、Y方向において、スルーホール電極部82u1,82v1,82w1と互い対向する位置に配置されている。
スルーホール電極部83u1,83v1,83w1は、スルーホール電極部83u3,83v3,83w3と対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部83u1,83v1,83w1は、Y方向において、スルーホール電極部83u4,83v4,83w4と互いに対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部83u3,83v3,83w3は、Y方向において、スルーホール電極部85u1,85v1,85w1と互い対向する位置に配置されている。
電極パッド部81up,81vp,81wpは、Y方向において、電極パッド部82up,82vp,82wpと互いに対向する位置に配置されている。そして、この電極パッド部81up,81vp,81wpと、電極パッド部82up,82vp,82wpは、スルーホール電極部81u2,81v2,81w2と、スルーホール電極部82u2,82v2,82w2との間に配置されている。
第1のスルーホール電極列(図14中、上から一番目の列)において、スルーホール電極部81u1,83u1,84u1、スルーホール電極部81v1,83v1,84v1、スルーホール電極部81w1,83w1,84w1には、各電力変換部12u,12v,12w毎に第1半導体装置31u1〜31w1の第2主端子(C)36b、第1主端子(E)36a、制御端子(G)36cの各々が配線基板80の主面80x側から個別に挿入され、例えば半田材26(図24参照)により電気的にかつ機械的に接続されている。
第2スルーホール電極列(図23中、下から一番目の列)において、スルーホール電極部82u1,83u2,85u1、スルーホール電極部82v1,83v2,85v1、スルーホール電極部82w1,83w2,85w1には、第2半導体装置31u2〜31w2の第1主端子(E)36a、第2主端子(C)36b、制御端子(G)36cの各々が配線基板80の主面80x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
第3のスルーホール電極列(図23中、上から二番目の列)において、スルーホール電極部81u2,83u3、スルーホール電極部81v2,83v3、スルーホール電極部81w2,83w3には、第1ダイオード部品42u1〜42w1のカソード端子(K)46b、アノード端子(A)46の各々が配線基板80の主面80x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
第4のスルーホール電極列(図23中、下ら二番目の列)において、スルーホール電極部82u2,83u4、スルーホール電極部82v2,83v4、スルーホール電極部82w2,83w4には、第2ダイオード部品42u2〜42w2のアノード端子(A)46a、カソード端子(K)46bの各々が配線基板80の主面80x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
電極パッド部81up,81vp,81wpには、コンデンサ部品C1,C2,C3の一方の電極が例えば半田材26a(図15参照)により電気的にかつ機械的に接続されている。また、電極パッド部82up,82vp,82wpには、コンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極が例えば半田材26aにより電気的にかつ機械的に接続されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、コンデンサ部品C1,C2,C3は、一方の電極が第1配線81u,81v,81wを介して第1主電源配線89Pと電気的に接続され、他方の電極が第2配線82u,82v,82wを介して第2主電源配線89Nと電気的に接続されている。すなわち、コンデンサ部品C1,C2,C3は、第1主電源配線89Pと第2主電源配線89Nとの間に接続されている。
また、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bは、第1配線81u,81v,81wを介して第1主電源配線89P及びコンデンサ部品C1,C2,C3の一方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bは、第1主電源配線89Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aは、第2配線82u,82v,82wを介して第2主電源配線89N及びコンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aは、第2主電源配線89Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2は、Y方向において互いに対向するようにして配線基板80に実装されている。
そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板80の第1半導体装置31u1,31v1,31w1と第2半導体装置31u2,31v2,31w2との間の領域に実装されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品42u1,42v1,42w1及び第2ダイオード部品42u2,42v2,42w2は、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2が対向する対向方向(Y方向)において、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2の内側であってコンデンサ部品C1,C2,C3の外側で互いに対向するようにして配線基板80に実装されている。
また、第1ダイオード部品42u1,42v1,42w1のカソード端子46bは、第1配線81u,81v,81wを介して第1半導体装置31u,31v,31wの第2主端子36b及びコンデンサ部品C1,C2,C3の一方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第1ダイオード部品42u1,42v1,42w1のカソード端子46bは、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子36bと、コンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第2ダイオード部品42u2,42v2,42w2のアノード端子46aは、第2配線82u,82v,82wを介して第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子36a及びコンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第2ダイオード部品42u2,42v2,42w2のアノード端子46aは、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子36aとコンデンサC1,C2,C3との間に接続されている。
そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板80の第1ダイオード部品42u1,42v1,42w1と第2ダイオード部品42u2,42v2,42w2との間の領域に実装されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品42u1,42v1,42w1のカソード端子46b及び第2ダイオード部品42u2,42v2,42w2のアノード端子46aは、互いに対向して配置されている。そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、第1ダイオード部品42u1,42v1,42w1のカソード端子46bと第2ダイオード部品42u2,42v2,42w2のアノード端子46bとの間に配置されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品42u1,42v1,42w1のカソード端子46bは、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の制御端子36cと対向して配置されている。そして、第2ダイオード部品42u2,42v2,42w2のアノード端子46bは、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子36aと対向して配置され、第2配線82u,82v,82wを介して電気的に接続されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品42u1,42v1,42w1のアノード端子46a及び第2ダイオード部品42u2,42v2,42w2のカソード端子46bは、互いに対向して配置され、第3配線83u,83v,83wを介して電気的に接続されている。
また、第1ダイオード部品42u1,42v1,42w1のアノード端子46a及び第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子36bは、互いに対向して配置され、第3配線83u,83v,83wを介して電気的に接続されている。
そして、第2ダイオード部品42u2,42v2,42w2のカソード端子46bは、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の制御端子36cと対向して配置されていると共に、第3配線83u,83v,83wを介して第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第2主端子36bと電気的に接続されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、上述したように、第1半導体装置31u1〜31w1の第2主端子(C)36bは第1主電源配線89Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続され、第2半導体装置31u2〜31w2の第1主端子(E)36aは第2電源配線89Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。したがって、コンデンサ部品C1,C2,C3は、スナバコンデンサとして用いられている。
図23及び図24に示すように、本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置10Dは、上述した本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bと同様に、第1半導体装置31u1の内側に第1ダイオード部品42u1が配置され、第2半導体装置31u2の内側に第2ダイオード部品42u2が配置された構成になっている。
したがって、図24に示すように、第1半導体装置31u1、絶縁シート24、第1熱伝導板22の第1部分22a、絶縁シート24及び第1ダイオード部品42u1は、この順番で第1半導体装置31u1側からネジ部材28によって固定板21の第1固定面21aに一括してネジ止め固定されている。同様に、第2半導体装置31u2、絶縁シート24、第2熱伝導板23の第1部分23a、絶縁シート24及び第2ダイオード部品42u2は、この順番で第2半導体装置31u2側からネジ部材28によって固定板21の第1固定面21bに一括してネジ止め固定されている。
なお、詳細に図示していないが、第1半導体装置31v1,31w1及び第1ダイオード部品42v1,42w1においも、第1半導体装置31u1及び第1ダイオード部品42u1と同様に、第1熱伝導板22の第1部分22a及び絶縁シート24と共にネジ部材28によって固定板21の第1固定面21aに一括してネジ止め固定されている。また、第2半導体装置31v2,31w2及び第2ダイオード部品42v2,42w2においも、第2半導体装置31u2及び第2ダイオード部品42u2と同様に、第2熱伝導板23の第1部分23a及び絶縁シート24と共にネジ部材28によって固定板21の第2固定面21bに一括してネジ止め固定されている。
図24に示すように、第1半導体装置31u1は、放熱板35の放熱面35bが第1熱伝導板22の第1部分22aと連結されるようにして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。そして、第1半導体装置31u1は、放熱板35の放熱面35bと第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されており、放熱板35が第1熱伝導板22から電気的に絶縁分離されている。
第1ダイオード部品42u2は、放熱板45の放熱面45bが第1熱伝導板22の第1部分22aと連結されるようにして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。そして、第1ダイオード部品42u1は、放熱板45の放熱面45bと第1熱伝導板22の第1部分22aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されており、放熱板45が第1熱伝導板22から電気的に絶縁分離されている。
第2半導体装置31u2においても、放熱板35の放熱面35bが第2熱伝導板23の第1部分23aと連結されるようにして第2熱伝導板23に固定されている。そして、第2半導体装置31u2においても、放熱板35の放熱面35bと第2熱伝導板23の第1部分23aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第2熱伝導板23の第2部分23aに固定されており、放熱板35が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。
また、第2ダイオード部品42u2においても、放熱板45の放熱面45bが第2熱伝導板23の第1部分23aと連結されるようにして第2熱伝導板23に固定されている。そして、第2ダイオード部品42u2においても、放熱板45の放熱面45bと第2熱伝導板23の第1部分23aとの間に絶縁シート24を介在した状態で第2熱伝導板23の第2部分23aに固定されており、放熱板45が第2熱伝導板23から電気的に絶縁分離されている。
本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置10Dは、上述したように、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bが第1主電源配線89Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続され、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aが第2主電源配線89Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板80に互いに対向して実装された第1半導体装置31u1,31v1,31w1と第2半導体装置31u2,31v2,30w2との間の領域で配線基板80に実装されている。
また、発明の第4の実施形態に係る電力変換装置10Dは、第1ダイオード部品42u1,42v1,42w1及び第2ダイオード部品42u2,42v2,42w2が、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2の対向方向(Y方向)において、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2の内側であってコンデンサ部品C1,C2,C3の外側で互いに対向するようにして配線基板80に実装されている。
また、本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置10Dは、第1ダイオード部品42u1,42v1,42w1のカソード端子46bが、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bと、コンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続され、第2ダイオード部品42u2,42v2,42w2のアノード端子46aが、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aと、コンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板80の第1ダイオード部品42u1,42v1,42w1と第2ダイオード部品42u2,42v2,42w2との間の領域に実装されている。
したがって、本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置10Dにおいても、上述した本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bと同様に、低インダクタンス化及び小型化を図ることができる。
本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置10Dは、上述した本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bと同様に、第1半導体装置31u1〜31w1の内側に第1ダイオード部品42u1〜42w1が配置され、第2半導体装置31u2〜31w2の内側に第2ダイオード部品42u2〜42w2が配置された構成になっている。そして、第1半導体装置31u1〜31w1及び第1ダイオード部品42u1〜42w1は、上述の第2の実施形態と同様にして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。また、第2半導体装置31u2〜31w2及び第2ダイオード部品42u2〜42w2においても、上述の第2の実施形態と同様にして第2熱伝導板23の第1部分23aに固定されている。
したがって、本発明の第4の実施形態に係る電力変換装置10Dにおいても、上述した本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bと同様に放熱効果を高めることができるので、低インダクタンスで放熱効果の高い電力変換装置10D及びそれを備えた電動モータ1を提供することができる。
なお、本発明の第4の実施形態では、第1熱伝導板22の第1部分22aと、第1電子部品の放熱板(第1半導体装置31u1〜31w1の放熱板35,第1ダイオード部品42u1〜42w1の放熱板45)との間、第2熱伝導板23の第1部分23aと第2電子部品の放熱板(第2半導体装置31u2〜31w2の放熱板35,第2ダイオード部品42u2〜42w2の放熱板45)との間に、それぞれ絶縁シート24を介在させた場合について説明したが、絶縁シート24は、図19に示すように、第1熱伝導板22の第2部分22bとベース部材20の主面20xとの間に介在させてもよい。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置10Eは、本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bとほぼ同様の構成になっているが、電力変換部を構成するダイオード部品の構成、及び配線基板の配線パターンが異なっている。以下、本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置10Eについて、ダイオード部品及び配線基板を主体に図26乃至図29を用いて説明する。
図26に示すように、本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置10Eは、インバータ回路11を構成するU相の電力変換部12uが、第1及び第2半導体装置31u1,31u2と、第1及び第2ダイオード部品43u1,43u2と、コンデンサ部品C1とを有する構成になっている。そして、インバータ回路11を構成するV相の電力変換部12vも、第1及び第2半導体装置31v1,31v2と、第1及び第2ダイオード部品43v1,43v2と、コンデンサ部品C2とを有する構成になっている。そして、インバータ回路11を構成するW相の電力変換部12wも、第1及び第2半導体装置31w1,31w2と、第1及び第2ダイオード部品43w1,43w2と、コンデンサ部品C3とを有する構成になっている。
次に、インバータ回路11の各電力変換部12u〜12wを構成する第1ダイオード部品43u1〜43w1及び第2ダイオード部品43u2〜43w2について、図29を用いて説明する。
なお、第1ダイオード部品43u1〜43w1及び第2ダイオード部品43u2〜43w2としては、同一機能及び同一構造の製品を用いているので、上述の第2の実施形態と同様に第1ダイオード部品43u1を例示的に説明する。
図29((a),(b))に示すように、第1ダイオード部品43u1は、上述した第2の実施形態の第1ダイオード部品41u1とほぼ同様の構成になっているが、以下の構成が異なっている。すなわち、第1ダイオード部品43u1は、2つの半導体チップ44を有する構成になっている。この2つの半導体チップ44の各々にはダイオード素子16がそれぞれ形成されている。そして、2つの半導体チップ44の各々は、その各々の裏面電極44cが放熱板45の素子搭載面45aと向かい合うようにして放熱板45に固定され、例えば半田材を介在して放熱板45と電気定的にかつ機械的に接続されている。そして、第1アノード端子46a1の一端側は、封止体48の内部において、ボンディングワイヤ37を介して一方の半導体チップ44の主面電極44aと電気的に接続されている。そして、第2アノード端子46a2の一端側は、封止体48の内部において、ボンディングワイヤ37を介して他方の半導体チップ44の主面電極44aと電気的に接続されている。すなわち、2つのダイオード素子16は、各々のアノード領域がそれぞれ独立して第1アノード端子46a1と第2アノード端子46a2に電気的に接続され、各々のカソード領域がカソード端子46bに並列して電気的に接続されている。
この第1ダイオード部品43u1及びその他のダイオード部品(43v1,43w1、43u2〜43w2)においても、上述した第2の実施形態の第1ダイオード部品41u1と同様に、ネジ用貫通孔48cの絶縁が確保されたTO247型で構成されている。
次に、配線基板90の配線パターンを説明すると共に、第1半導体装置31u1〜31w1、第2半導体装置31u2〜31w2、第1ダイオード部品43u1〜43w1、第2ダイオード部品43u2〜43w2、及びコンデンサ部品C1〜C3の配置について、図27及び図28を用いて説明する。
なお、図27は、図14と同様に、配線基板の裏面側から透視した場合の配置図である。また、図28は、上述の第2実施形態と同様に、U相の電力変換部12uを構成する第1及び第2半導体装置31u1,31u2、第1及び第2ダイオード部品43u1,43u2、及びコンデンサ部品C1の実装状態を例示的に示している。
図28に示すように、本発明の第5の実施形態に係る半導体装置10Eは、図15に示す配線基板60に替えて、ベース部材20の主面20x側に4つの支柱25を介して支持された配線基板90を備えている。配線基板90は、その厚さ方向において互いに反対側に位置する主面90x及び裏面90yを有している。
図27及び図28に示すように、配線基板90は、第1基準電圧(例えば300V)が印加される第1主電源配線99Pと、第1基準電圧よりも低い電位の第2基準電圧(例えば0V)が印加される第2主電源配線99Nとを有している。また、配線基板90は、電力変換部12u,12v,12wの数に対応して、第1配線91u,91v,91wと、第2配線92u,92v,92wと、第3配線93u,93v,93wと、第4配線94u,94v,94wと、第5配線95u,95v,95wと、第6配線96u,96v,96wと、第7配線97u,97v,97wとを有している。
第1主電源配線99P及び第2主電源配線99Nは、X方向に沿って延在し、Y方向において互いに離間して配置されている。第1主電源配線99Pは図26に示す正極ライン19Pに対応し、第2主電源配線99Nは図26に示す負極ライン19Nに対応する。
第1配線91u,91v,91wは、一端側が第1主電源配線99Pに接続され、他端側に電極パッド部91up,91vp,91wpを有している。また、第1配線91u〜91wは、一端側の第1主電源配線99Pと他端側の電極パッド部91up,91vp,91wpとの間に、スルーホール電極部91u1,91v1,91w1と、スルーホール電極部91u2,91v2,91w2とを有している。この第1配線91u〜91wは、第1主電源配線99Pから第2主電源配線99Nに向かって延在している。
第2配線92u,92v,92wは、一端側が第2主電源配線99Nに接続され、他端側に電極パッド部92up,92vp,92wpを有している。また、第2配線92u〜92wは、一端側の第2主電源配線99Nと他端側の電極パッド部92up〜92wpとの間に、スルーホール電極部92u1,92v1,92w1を有している。この第2配線92u〜92wは、第2主電極配線99Nから第2主電極配線99Pに向かって延在している。
第3配線93u,93v,93wは、一端側が第4配線94u,94v,94wに接続され、他端側にスルーホール電極部93u2,93v2,93v2を有している。また、第3配線93u〜93wは、一端側の第4配線94u,94v,94wと他端側のスルーホール電極部93u2,93v2,93w2との間に、スルーホール電極部93u1,93v1,93w1と、スルーホール電極部93u3,93v3,93w3とを有している。この第3配線93u〜93wは、第1主電極配線99Pと第2主電極配線99Nとの間において、Y方向に沿って延在している。
第4配線94u,94v,94wは、一端側にスルーホール電極部94u1,94v1,94w1を有し、他端側にスルーホール電極部94u2,94v2,94w2を有している。この第4配線94u〜94wは、スルーホール電極部94u1,94v1,94w1と、スルーホール電極部94u2,94v2,94w2との間に第3配線93u,93v,93wの一端側が接続されている。
第5配線95u,95v,95wは、一端側にスルーホール電極部95u1,95v1,95w1を有し、他端側にスルーホール電極部95u2,95v2,95w2を有している。この第5配線95u〜95wは、スルーホール電極部95u1,95v1,95w1と、スルーホール電極部95u2,95v2,95w2との間に第2配線92u,92v,92wの中間部が接続されている。この第5配線95u〜95w及び第4配線94u〜94wは、第1主電源配線99Pと第2主電源配線99Nとの間において延在している。
第6配線96u,96v,96wは、一端側にスルーホール電極部96u1,96v1,96w1を有している。第7配線97u,97v,97wは、一端側にスルーホール電極部97u1,97v1,97w1を有している。この第6配線96u〜96w、及び第7配線97u〜97wには、図26に示すゲート駆動回路13から制御信号が入力される。
第1配線91u〜91w及び第2配線92u〜92wは、各電極変換部12u〜12wの入力段側を構成している。また、第3配線93u〜93wは、電極変換部12u〜12wの出力段側を構成している。
スルーホール電極部91u1,94u1,96u1、スルーホール電極部91v1,94v1,96v1、スルーホール電極部91w1,94w1,96w1は、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第1のスルーホール電極列(図27中、上から一番目の列)を構成している。
また、スルーホール電極部93u2,95u1,97u1、スルーホール電極部93v2,95v1,97v1、スルーホール電極部93w2,95w1,97w1は、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第2のスルーホール電極列(図27中、下から一番目の列)を構成している。この第1及び第2スルーホール電極列は、Y方向において互いに離間している。
また、スルーホール電極部91u2,93u1,94u2、スルーホール電極部91v2,93v1,94v2、スルーホール電極部91w2,93w1,94w2は、電力変換部12u,12v,12w毎にX方向に沿って一列で配置され、第3のスルーホール電極列(図27中、上から二番目の列)を構成している。
また、スルーホール電極部92u1,93u3,95u2、スルーホール電極部92v1,93v3,95v2、スルーホール電極部92w1,93w3,95w2は、X方向に沿って一列で配置され、第4のスルーホール電極列(図27中、下から二番目の列)を構成している。この第3及び第4のスルーホール電極列は、第1のスルーホール電極列と第2のスルーホール電極列との間に配置され、かつY方向において互いに離間している。
スルーホール電極部91u1,91v1,91w1は、Y方向において、スルーホール電極部91u2,91v2,91w2と互いに対向して配置されている。また、スルーホール電極部91u2,91v2,91w2は、Y方向において、スルーホール電極部92u1,92v1,92w1と互いに対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部92u1,92v1,92w1は、Y方向において、スルーホール電極部97u1,97v1,97w1と互いに対向する位置に配置されている。
スルーホール電極部96u1,96v1,96w1は、Y方向において、スルーホール電極部93u1,93v1,93w1と互い対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部93u1,93v1,93w1は、スルーホール電極部93u3,93v3,93w3と対向する位置に配置されている。また、スルーホール電極部93u3,93v3,93w3は、Y方向において、スルーホール電極部93u2,93v2,93w2と互いに対向する位置に配置されている。
スルーホール電極部94u1,94v1,94w1は、Y方向において、スルーホール電極部94u2,94v2,94w2と互い対向する位置に配置されている。スルーホール電極部95u1,95v1,95w1は、Y方向において、スルーホール電極部95u2,95v2,95w2と互い対向する位置に配置されている。
電極パッド部91up,91vp,91wpは、Y方向において、電極パッド部92up,92vp,92wpと互いに対向する位置に配置されている。そして、この電極パッド部91up,91vp,91wpと、電極パッド部92up,92vp,92wpは、スルーホール電極部91u2,91v2,91w2と、スルーホール電極部92u2,92v2,92w2との間に配置されている。
第1のスルーホール電極列(図27中、上から一番目の列)において、スルーホール電極部91u1,94u1,96u1、スルーホール電極部91v1,94v1,96v1、スルーホール電極部91w1,94w1,96w1には、各電力変換部12u,12v,12w毎に第1半導体装置31u1〜31w1の第2主端子(C)36b、第1主端子(E)36a、制御端子(G)36cの各々が配線基板90の主面90x側から個別に挿入され、例えば半田材26(図28参照)により電気的にかつ機械的に接続されている。
第2スルーホール電極列(図27中、下から一番目の列)において、スルーホール電極部93u2,95u1,97u1、スルーホール電極部93u2,95u1,97u1、スルーホール電極部93u2,95u1,97u1には、第2半導体装置31u2〜31w2の第2主端子(C)36b、第1主端子(E)36a、制御端子(G)36cの各々が配線基板90の主面90x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
第3のスルーホール電極列(図27中、上から二番目の列)において、スルーホール電極部91u2,93u1,94u2、スルーホール電極部91v2,93v1,94v2、スルーホール電極部91w2,93w1,94w2には、第1ダイオード部品43u1〜43w1のカソード端子(K)46b、第1アノード端子(A)46a1、第2アノード端子(A)46a2の各々が配線基板90の主面90x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
第4のスルーホール電極列(図27中、下ら二番目の列)において、スルーホール電極部92u1,93u3,95u2、スルーホール電極部92v1,93v3,95v2、スルーホール電極部92w1,93w3,95w2には、第2ダイオード部品43u2〜43w2の第1アノード端子(A)46a1、カソード端子(K)46b、第2アノード端子(A)46a2の各々が配線基板90の主面90x側から個別に挿入され、例えば半田材26により電気的にかつ機械的に接続されている。
電極パッド部91up,91vp,91wpには、コンデンサ部品C1,C2,C3の一方の電極が例えば半田材26a(図28参照)により電気的にかつ機械的に接続されている。また、電極パッド部92up,92vp,92wpには、コンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極が例えば半田材26aにより電気的にかつ機械的に接続されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、コンデンサ部品C1,C2,C3は、一方の電極が第1配線91u,91v,91wを介して第1主電源配線99Pと電気的に接続され、他方の電極が第2配線92u,92v,92wを介して第2主電源配線99Nと電気的に接続されている。すなわち、コンデンサ部品C1,C2,C3は、第1主電源配線99Pと第2主電源配線99Nとの間に接続されている。
また、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bは、第1配線91u,91v,91wを介して第1主電源配線99P及びコンデンサ部品C1,C2,C3の一方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bは、第1主電源配線99Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aは、第5配線95u,95v,95w及び第2配線92u,92v,92wを介して第2主電源配線99N及びコンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aは、第2主電源配線99Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2は、Y方向において互いに対向するようにして配線基板90に実装されている。
そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板90の第1半導体装置31u1,31v1,31w1と第2半導体装置31u2,31v2,31w2との間の領域に実装されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1及び第2ダイオード部品43u2,43v2,43w2は、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2の対向方向(Y方向)において第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2の内側であってコンデンサ部品C1,C2,C3の外側で互いに対向して配線基板90に実装されている。
また、第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1のカソード端子46bは、第1配線91u1,91v1,91w1を介して第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36b及びコンデンサ部品C1,C2,C3と電気的に接続されている。すなわち、第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1のカソード端子46bは、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子36bとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
また、第2ダイオード部品43u2,43v2,43w2の第1アノード端子46a1は、第2配線92u,92v,92wを介して第2主電源配線99N及びコンデンサ部品C1,C2,C3の他方の電極と電気的に接続されている。すなわち、第2ダイオード部品43u2,43v2,43w2の第1アノード端子46a1は、第2主電源配線99Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。
そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板90の第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1と第2ダイオード部品43u2,43v2,43w2との間の領域に実装されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1のカソード端子46b及び第2ダイオード部品43u2,43v2,43w2の第1アノード端子46a1は、互いに対向して配置されている。そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1のカソード端子46bと第2ダイオード部品43u2,43v2,43w2の第1アノード端子46a1の間に配置されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1のカソード端子46bは、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bと対向して配置されている。そして、第2ダイオード部品43u2,43v2,43w2の第1アノード端子46a1は、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の制御端子(G)36cと対向して配置されている。
各電力変換部12u,12v,12wにおいて、第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1の第1アノード端子46a1及び第2ダイオード部品43u2,43v2,43w2のカソード端子46bは、互いに対向して配置され、第3配線93を介して電気的に接続されている。
また、第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1の第2アノード端子46a1と第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第1主端子(E)36aは、互いに対向して配置され、第4配線94u,94v,94wを介して互いに電気的に接続されている。
また、第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1の第1アノード端子46a2は、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の制御端子(G)36cと対向して配置されていると共に、第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1の第2アノード端子46a2及び第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第1主端子(E)36aの各々に第3配線93u,93v,93w及び第4配線94u,94v,94wを介して電気的に接続されている。
また、第2ダイオード部品43u1,43v1,43w1の第2アノード端子46a2は、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aと互いに対向して配置され、第5配線95u,95v,95wを介して互いに電気的に接続されていると共に、第2ダイオード部品43u2,43v2,43w2の第1アノード端子46a1及び第2主電源配線99Nに第2配線92u,92v,92w及び第5配線95u,95v,95wを介して電気的に接続されている。
本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置10Eは、上述したように、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bが第1主電源配線99Pとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続され、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の第1主端子(E)36aが第2主電源配線99Nとコンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板90に互いに対向して実装された第1半導体装置31u1,31v1,31w1と第2半導体装置31u2,31v2,31w2との間の領域で配線基板90に実装されている。
また、本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置10Eは、第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1及び第2ダイオード部品43u2,43v2,43w2が、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2の対向方向(Y方向)において、第1半導体装置31u1,31v1,31w1及び第2半導体装置31u2,31v2,31w2の内側であってコンデンサ部品C1,C2,C3の外側で互いに対向するようにして配線基板90に実装されている。
また、本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置10Eは、第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1のカソード端子46bが、第1半導体装置31u1,31v1,31w1の第2主端子(C)36bと、コンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続され、第2ダイオード部品43u2,43v2,43w2の第1及び第2アノード端子46a1,46a2が、第2半導体装置31u2,31v2,31w2の1主端子(E)36aと、コンデンサ部品C1,C2,C3との間に接続されている。そして、コンデンサ部品C1,C2,C3は、配線基板90の第1ダイオード部品43u1,43v1,43w1と第2ダイオード部品43u2,43v2,43w2との間の領域に実装されている。
したがって、本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置10Eにおいても、上述した本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bと同様に、低インダクタンス化及び小型化を図ることができる。
本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置10Eは、上述した本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bと同様に、第1半導体装置31u1〜31w1の内側に第1ダイオード部品43u1〜43w1が配置され、第2半導体装置31u2〜31w2の内側に第2ダイオード部品43u2〜43w2が配置された構成になっている。そして、第1半導体装置31u1〜31w1及び第1ダイオード部品43u1〜43w1は、上述の第2の実施形態と同様にして第1熱伝導板22の第1部分22aに固定されている。また、第2半導体装置31u2〜31w2及び第2ダイオード部品43u2〜43w2においても、上述の第2の実施形態と同様にして第2熱伝導板23の第1部分22aに固定されている。
したがって、本発明の第5の実施形態に係る電力変換装置10Eにおいても、上述した本発明の第2の実施形態に係る電力変換装置10Bと同様に放熱効果を高めることができるので、低インダクタンスで放熱効果の高い電力変換装置10E及びそれを備えた電動モータ1を提供することができる。
なお、本発明の第5の実施形態では、第1熱伝導板22の第1部分22aと、電子部品の放熱板(第1半導体装置31u1〜31w1の放熱板35,第1ダイオード部品43u1〜43w1の放熱板45)との間、第2熱伝導板23の第1部分23の第1部分23aと電子部品の放熱板(第2半導体装置31u2〜31w2の放熱板35,第2ダイオード部品43u2〜43w2の放熱板45)との間に、それぞれ絶縁シート24を介在させた場合について説明したが、絶縁シート24は、図19に示すように、第1熱伝導板22の第2部分22bとベース部材20の主面20xとの間に介在させてもよい。
なお、本発明の第1乃至第5の実施形態に係る電力変換装置では、半導体装置に搭載されるスイッチング素子としてIGBTに着目して説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばスイッチング素子としてMIS型電界効果トランジスタが搭載された半導体装置を有する電力変換装置にも適用することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を、上述の第1乃至第5の実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上述の第1乃至第5の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
以上のように、本発明に係る電力変換装置及びそれを備えた電動モータは、低インダクタンス化を図ることができ、スイッチング素子が搭載された半導体装置及びコンデンサ部品を含むインバータ回路を有する電力変換装置及びそれを備えた電動モータに有用である。
1…電動機、ケース…2、3…電動モータ部、4…出力軸、5…オーリング
10A,10B,10C,10D,10E…電力変換装置
11…インバータ回路、12u,12v,12w…電力変換部(レグ)、
13…ゲート駆動回路、14…制御回路、15トランジスタ素子、16ダイオード素子、19P…正極ライン、19N…負極ライン
20…ベース部材、20a…溝、20b…凸状フィン、20x…主面、20y…裏面
21…固定板、22…第1熱伝導板、22…第2熱伝導板、22a,23a…第1部分、22b,23b…第2部分、24…絶縁シート、25…支柱、26…半田材、27,28,29…ネジ部材
30u1,30v1,30w1…第1半導体装置
30u2,30v2,30w2…第2半導体装置
31u1,31v2,31w1…第1半導体装置
31u2,31v2,31w2…第2半導体装置
33,34…半導体チップ、33a,33b,34a…主面電極、33c,34c…裏面電極
35…放熱板、35a…素子搭載面、35b…放熱面、35c…ネジ用貫通孔、
36a…第1主端子、36b…第2主端子、36c…制御端子、37…ボンディングワイヤ、38…封止体、38c…ネジ用貫通孔
41u1,41v1,41w1…第1ダイオード部品
41u2,41v2,41w2…第2ダイオード部品
42u1,42v1,42w1…第1ダイオード部品
42u2,42v2,42w2…第2ダイオード部品
43u1,43v1,43w1…第1ダイオード部品
43u2,43v2,43w2…第2ダイオード部品
44…半導体チップ、44a…主面電極、44c…裏面電極
45…放熱板、45a…素子搭載面、45b…放熱面、45c…ネジ用貫通孔、
46a…アノード端子、46bカソード端子、47…ボンディングワイヤ、48…封止体、48c…ネジ用貫通孔
50…配線基板
59P…第1主電源配線、59N…第2主電源配線
51u,51v,51w…第1配線
51u1,51v1,51w1…スルーホール電極部
51up,51vp,51wp…電極パッド部
52u,52v,52w…第2配線
52u1,52v1,52w1…スルーホール電極部
52up,52vp,52wp…電極パッド部
53u,53v,53w…第3配線
53u1,53u2,53v1,53v2,53w1,53w2…スルーホール電極部
54u,54u,54u…第4配線
54u1,54v1,54w1…スルーホール電極部
55u,55v,55w…第5配線
54u1,54v1,54w1…電極パッド部
60,70,80,90…配線基板
C1,C2,C3…コンデンサ部品

Claims (24)

  1. 第1基準電圧が印加される第1主電源配線、及び前記第1基準電圧よりも電位が低い第2基準電圧が印加される第2主電源配線を有する配線基板と、
    インバータ回路を構成する第1及び第2半導体装置及びコンデンサ部品と、
    を備え、
    前記第1及び第2半導体装置の各々は、制御端子と、第1及び第2主端子と、前記制御端子に入力される制御信号により前記第1及び第2主端子間の電気的接続をオン・オフするスイッチング素子とを有し、
    前記コンデンサ部品は前記第1主電源配線と前記第2主電源配線との間に接続され、
    前記第1半導体装置の第2主端子は、前記第1主電源配線と前記コンデンサ部品との間に接続され、
    前記第2半導体装置の第1主端子は、前記第2主電源配線と前記コンデンサ部品との間に接続され、
    前記第1及び第2半導体装置は、互いに対向して前記配線基板に実装され、
    前記コンデンサ部品は、前記配線基板の前記第1及び第2半導体装置間の領域に実装されていることを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記第1及び第2半導体装置の各々は、前記スイッチング素子に並列に接続されたダイオード素子を有することを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項2に記載の電力変換装置において、
    前記第1半導体装置の第2主端子及び前記第2半導体装置の第1主端子は、互いに対向して配置され、
    前記コンデンサ部品は、前記第1半導体装置の第2主端子と前記第2半導体装置の第1主端子との間に配置されていることを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項3に記載の電力変換装置において、
    前記第1半導体装置の第1主端子及び前記第2半導体装置の第2主端子は、互いに対向して接続されていることを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    カソード端子と、並列に接続された第1及び第2アノード端子とを有する第1及び第2ダイオード部品を更に備え、
    前記第1及び第2ダイオード部品は、前記第1及び第2半導体装置が対向する対向方向において前記第1及び第2半導体装置の内側であって前記コンデンサ部品の外側で互いに対向して前記配線基板に実装され、
    前記第1ダイオード部品のカソード端子は、前記第1半導体装置の第2主端子と前記コンデンサ部品との間に接続され、
    前記第2ダイオード部品の第1及び第2アノード端子は、前記第2半導体装置の第1主端子と前記コンデンサ部品との間に接続され
    前記コンデンサ部品は、前記配線基板の前記第1及び第2ダイオード部品間の領域に実装されていることを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項5に記載の電力変換装置において、
    前記第1ダイオード部品のカソード端子及び前記第2ダイオード部品の第1アノード端子は、互いに対向して配置され、
    前記コンデンサ部品は、前記第1ダイオード部品のカソード端子と前記第2ダイオード部品の第1アノード端子との間に配置されていることを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項6に記載の電力変換装置において、
    前記第1ダイオード部品のカソード端子は、前記第1半導体装置の第2主端子と対向して配置され、
    前記第2ダイオード部品の第2アノード端子は、前記第2半導体装置の第1主端子と対向して配置されていることを特徴とする電力変換装置。
  8. 請求項7に記載の電力変換装置において、
    前記第1ダイオード部品の第1アノード端子及び前記第2ダイオード部品のカソード端子は、互いに対向して接続され、
    前記第1ダイオード部品の第2アノード端子及び前記第1半導体装置の第1主端子は、互いに対向して接続され、
    前記第2ダイオード部品のカソード端子及び前記第2半導体装置の第2主端子は、互いに対向して接続されていることを特徴とする電力変換装置。
  9. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    アノード端子及びカソード端子を有する第1及び第2ダイオード部品を更に備え、
    前記第1及び第2ダイオード部品は、前記第1及び第2半導体装置の配列方向において前記第1及び第2半導体装置の外側で互いに対向して前記配線基板に実装され、
    前記第1ダイオード部品のカソード端子は、前記第1主電源配線と前記第1半導体装置の第2主端子との間に接続され、
    前記第2ダイオード部品のアノード端子は、前記第2主電源配線と前記第2半導体装置の第1主端子との間に接続されていることを特徴とする電力変換装置。
  10. 請求項9に記載の電力変換装置において、
    前記第1ダイオード部品のカソード端子は、前記第1半導体装置の第2主端子と対向して配置され、
    前記第2ダイオード部品のアノード端子は、前記第2半導体装置の第1主端子と対向して配置されていることを特徴とする電力変換装置。
  11. 請求項10に記載の電力変換装置において、
    前記第1半導体装置の第1主端子及び前記第2半導体装置の第2主端子は、互いに対向して配置されていると共に互いに接続され、
    前記第1ダイオード部品のアノード端子及び前記第1半導体装置の第1主端子は、互いに対向して接続され、
    前記第2ダイオード部品のカソード端子及び前記第2半導体装置の第2主端子は、互いに対向して接続されていることを特徴とする電力変換装置。
  12. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    カソード端子と、アノード端子とを有する第1及び第2ダイオード部品を更に備え、
    前記第1及び第2ダイオード部品は、前記第1及び第2半導体装置が対向する対向方向において前記第1及び第2半導体装置の内側であって前記コンデンサ部品の外側で互いに対向して前記配線基板に実装され、
    前記第1ダイオード部品のカソード端子は、前記第1半導体装置の第2主端子と前記コンデンサ部品との間に接続され、
    前記第2ダイオード部品のアノード端子は、前記第2半導体装置の第1主端子と前記コンデンサ部品との間に接続され、
    前記コンデンサ部品は、前記配線基板の前記第1及び第2ダイオード部品間の領域に実装されていることを特徴とする電力変換装置。
  13. 請求項12に記載の電力変換装置において、
    前記第1ダイオード部品のカソード端子及び前記第2ダイオード部品のアノード端子は、互いに対向して配置され、
    前記コンデンサ部品は、前記第1ダイオード部品のカソード端子と前記第2ダイオード部品のアノード端子との間に配置されていることを特徴とする電力変換装置。
  14. 請求項13に記載の電力変換装置において、
    前記第1ダイオード部品のカソード端子は、前記第1半導体装置の制御端子と対向して配置され、
    前記第2ダイオード部品のアノード端子は、前記第2半導体装置の第1主端子と対向して配置されていることを特徴とする電力変換装置。
  15. 請求項14に記載の電力変換装置において、
    前記第1ダイオード部品のアノード端子及び前記第2ダイオード部品のカソード端子は、互いに対向して接続され、
    前記第1ダイオード部品のアノード端子及び前記第1半導体装置の第1主端子は、互いに対向して接続され、
    前記第2ダイオード部品のカソード端子は、前記第2半導体装置の制御端子と対向していると共に、前記第2半導体装置の第2主端子に接続されていることを特徴とする電力変換装置。
  16. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    第1及び第2ダイオード素子と、前記第1及び第2ダイオード素子の各々のカソードに接続されたカソード端子と、前記第1ダイオード素子のアノードに接続された第1アノード端子と、前記第2ダイオード素子のアノードに接続された第2アノード端子とを有する第1及び第2ダイオード部品を更に備え、
    前記第1及び第2ダイオード部品は、前記第1及び第2半導体装置が対向する対向方向において前記第1及び第2半導体装置の内側であって前記コンデンサ部品の外側で互いに対向して前記配線基板に実装され、
    前記第1ダイオード部品のカソード端子は、前記第1半導体装置の第2主端子と前記コンデンサ部品との間に接続され、
    前記第2ダイオード部品の第1アノード端子は、前記第2主電源配線と前記コンデンサ部品との間に接続され、
    前記コンデンサ部品は、前記配線基板の前記第1及び第2ダイオード部品間の領域に実装されていることを特徴とする電力変換装置。
  17. 請求項16に記載の電力変換装置において、
    前記第1ダイオード部品のカソード端子及び前記第2ダイオード部品の第1アノード端子は、互いに対向して配置され、
    前記コンデンサ部品は、前記第1ダイオード部品のカソード端子と前記第2ダイオード部品の第1アノード端子との間に配置されていることを特徴とする電力変換装置。
  18. 請求項17に記載の電力変換装置において、
    前記第1ダイオード部品のカソード端子は、前記第1半導体装置の第2主端子と対向して配置され、
    前記第2ダイオード部品の第1アノード端子は、前記第2半導体装置の制御端子と対向して配置されていることを特徴とする電力変換装置。
  19. 請求項18に記載の電力変換装置において、
    前記第1ダイオード部品の第1アノード端子及び前記第2ダイオード部品のカソード端子は、互いに対向して接続され、
    前記第1ダイオード部品の第2アノード端子及び前記第1半導体装置の第1主端子は、互いに対向して接続され、
    前記第1ダイオード部品の第1アノード端子は、第1半導体装置の制御端子と対向して配置されていると共に、前記第1ダイオード部品の第2アノード端子及び前記第1半導体装置の第1主端子の各々に接続され、
    第2ダイオード部品のカソード端子は、第2半導体装置の第2主端子と対向して接続され、
    前記第2ダイオード部品の第2アノード端子は、前記第2半導体装置の第1主端子と互いに対向して接続されていると共に、第2ダイオード部品の第1アノード端子及び前記第2主電源配線に接続されていることを特徴とする電力変換装置。
  20. 請求項2に記載の電力変換装置において、
    ベース部材と、前記ベース部材に固定された第1及び第2熱伝導板とを更に備え、
    前記第1及び第2半導体装置の各々は、前記第2主端子と電気的に接続され、かつ素子搭載面に前記スイッチング素子及び前記ダイオード素子が搭載された放熱板と、前記放熱板の素子搭載面とは異なる放熱面が露出するようにして前記スイッチング素子、前記ダイオード素子及び前記放熱板を封止した封止体とを更に有し、
    前記第1半導体装置は、前記放熱板の放熱面が前記第1熱伝導板と連結されるようにして前記第1熱伝導板に固定され、
    前記第2半導体装置は、前記放熱板の放熱面が前記第2熱伝導板と連結されるようにして前記第2熱伝導板に固定され、
    前記第1及び第2半導体装置の各々の前記放熱板は、前記第1及び第2熱伝導板から電気的に絶縁分離されていることを特徴とする電力変換装置。
  21. 請求項2に記載の電力変換装置において、
    ベース部材と、前記ベース部材に固定された第1及び第2熱伝導板とを更に備え、
    前記第1及び第2半導体装置の各々は、前記第2主端子と電気的に接続され、かつ素子搭載面に前記スイッチング素子及び前記ダイオード素子が搭載された放熱板と、前記放熱板の前記素子搭載面とは異なる放熱面が露出するようにして前記スイッチング素子、前記ダイオード素子及び前記放熱板を封止した封止体とを更に有し、
    前記第1半導体装置は、前記放熱板の放熱面が前記第1熱伝導板と連結されるようにして前記第1熱伝導板に固定され、
    前記第2半導体装置は、前記放熱板の放熱面が前記第2熱伝導板と連結されるようにして前記第2熱伝導板に固定され、
    前記第1及び第2熱伝導板の各々は、前記ベース部材から電気的に絶縁分離されていることを特徴とする電力変換装置。
  22. 請求項5、請求項9、請求項12、請求項16のうち何れか1項に記載の電力変換装置において、
    ベース部材と、前記ベース部材に固定された第1及び第2熱伝導板とを更に備え、
    前記第1及び第2半導体装置の各々は、前記第2主端子と電気的に接続され、かつ素子搭載面に前記スイッチング素子が搭載された放熱板と、前記放熱板の素子搭載面とは異なる放熱面が露出するようにして前記スイッチング素子及び前記放熱板を封止した封止体とを更に有し、
    前記第1及び第2ダイオード部品の各々は、前記アノード端子及び前記カソード端子に電気的に接続されたダイオード素子と、前記カソード端子と電気的に接続され、かつ素子搭載面に前記ダイオード素子が搭載された放熱板と、前記放熱板の素子搭載面とは異なる放熱面が露出するようにして前記ダイオード素子及び前記放熱板を封止した封止体とを更に有し、
    前記第1半導体装置及び前記第1ダイオード部品は、各々の前記放熱板の放熱面が前記第1熱伝導板と連結されるようにして前記第1熱伝導板に固定され、
    前記第2半導体装置及び前記第2ダイオード部品は、各々の前記放熱板の放熱面が前記第2熱伝導板と連結されるようにして前記第2熱伝導板に固定され、
    前記第1半導体装置及び前記第1ダイオード部品の各々の前記放熱板は、前記第1熱伝導板から電気的に絶縁分離され、
    前記第2半導体装置及び前記第2ダイオード部品の各々の前記放熱板は、前記第2熱伝導板から電気的に絶縁分離されていることを特徴とする電力変換装置。
  23. 請求項5、請求項9、請求項12、請求項16のうち何れか1項に記載の電力変換装置において、
    ベース部材と、前記ベース部材に固定された第1及び第2熱伝導板とを更に備え、
    前記第1及び第2半導体装置の各々は、前記第2主端子と電気的に接続され、かつ素子搭載面に前記スイッチング素子が搭載された放熱板と、前記放熱板の素子搭載面とは異なる放熱面が露出するようにして前記スイッチング素子及び前記放熱板を封止した封止体とを更に有し、
    前記第1及び第2ダイオード部品の各々は、前記アノード端子及び前記カソード端子に電気的に接続されたダイオード素子と、前記カソード端子と電気的に接続され、かつ素子搭載面に前記ダイオード素子が搭載された放熱板と、前記放熱板の素子搭載面とは異なる放熱面が露出するようにして前記ダイオード素子及び前記放熱板を封止した封止体とを更に有し、
    前記第1半導体装置及び前記第1ダイオード部品は、各々の前記放熱板の放熱面が前記第1熱伝導板と連結されるようにして前記第1熱伝導板に固定され、
    前記第2半導体装置及び前記第2ダイオード部品は、各々の前記放熱板の放熱面が前記第2熱伝導板と連結されるようにして前記第2熱伝導板に固定され、
    前記第1及び第2熱伝導板の各々は、前記ベース部材から電気的に絶縁分離されていることを特徴とする電力変換装置。
  24. 請求項1乃至請求項23の何れか1項に記載の電力変換装置を備えていることを特徴とする電動モータ。
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