JP2016010099A - 複合電子部品、発振器、電子機器及び移動体 - Google Patents

複合電子部品、発振器、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】基板などの外部部材への実装信頼性を、向上させることが可能な複合電子部品の提供。【解決手段】水晶振動子1は、電極21,22を有するサーミスター20と、パッケージ30を有する水晶振動子体1aと、を備え、水晶振動子体1aは、パッケージ30の第2主面35に複数の電極端子37a〜37dを有し、サーミスター20は、パッケージ30の第2主面35側であって、平面視で電極端子37a〜37d間、または電極端子37a〜37dに囲まれた範囲内に配置され、水晶振動子体1aの電極端子37a〜37dと、サーミスター20の電極21,22とは、共に基板50へ実装されることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、複合電子部品、この複合電子部品を備えている発振器、電子機器及び移動体に関する。
従来、複数の部品を含んで構成された複合電子部品として、電子部品と、電子部品に固定され端子を有するセンサー部品と、を備え、電子部品のパッケージの外周面に形成された外部端子と、センサー部品の端子とによって基板に実装される構成の複合電子部品が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この複合電子部品は、一部の実装用端子をセンサー部品の端子が兼ねることから、センサー部品の端子と実装用端子とが別々の場合と比較して、平面サイズを小さくすることができるとされている。
特開2013−131961号公報
しかしながら、特許文献1の一実施形態である上記複合電子部品は、電子部品のパッケージの四隅に実装用端子が配置され、センサー部品の端子が実装用端子として用いられていることから、基板への実装後に、複合電子部品と基板との熱膨張係数の違いに伴う熱応力が、センサー部品と電子部品との固定部に発生する。
ここで、熱応力は、パッケージの外寄りほど(実装用端子間の距離が長ければ長いほど)大きくなることから、パッケージの外寄りに配置されたセンサー部品と電子部品との固定部には、大きな熱応力が集中的に加わる虞がある。
この結果、上記複合電子部品は、センサー部品と電子部品との固定部が劣化する虞があることから、基板への実装信頼性が低下する虞がある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる複合電子部品は、端子を有するセンサー部品と、パッケージを有する電子部品と、を備え、前記電子部品は、前記パッケージの実装面に複数の実装端子を有し、前記センサー部品は、前記パッケージの前記実装面側であって、平面視で前記実装端子間、または前記実装端子に囲まれた範囲内に配置され、前記電子部品の前記実装端子と、前記センサー部品の前記端子とは、共に外部部材へ実装されることを特徴とする。
これによれば、複合電子部品は、センサー部品がパッケージの実装面側であって、平面視で実装端子間、または実装端子に囲まれた範囲内に配置され、電子部品は実装端子により、センサー部品は端子によって、共に外部部材へ実装される。
これにより、複合電子部品は、電子部品の実装端子をセンサー部品の端子よりも外寄りにすることができる。
この結果、複合電子部品は、例えば、センサー部品が電子部品に固定されている場合、基板などの外部部材への実装後の、センサー部品と電子部品との固定部に生じる熱応力を従来よりも抑制することができる。
また、複合電子部品は、例えば、センサー部品が電子部品に固定されていない場合、外部部材への実装後のセンサー部品と電子部品とに生じる熱応力は別個のものであり、互いに影響を及ぼし合うことが殆どない。
加えて、複合電子部品は、センサー部品の端子が電子部品の実装端子を兼ねておらず、電子部品が自身の実装端子により確実に基板などの外部部材へ実装される。
これらにより、複合電子部品は、基板などの外部部材への実装信頼性を、従来よりも向上させることができる。
[適用例2]上記適用例にかかる複合電子部品において、前記電子部品は、前記パッケージ内に振動素子を収容していることが好ましい。
これによれば、複合電子部品は、電子部品がパッケージ内に振動素子を収容していることから、実装信頼性の高いセンサー機能付き振動デバイスを提供することができる。
[適用例3]上記適用例にかかる複合電子部品において、前記センサー部品は、感温素子であることが好ましい。
これによれば、複合電子部品は、センサー部品が感温素子であることから、周囲の温度変化に対する電子部品の温度補償(温度補正)が可能となり、温度特性を向上させることができる。
[適用例4]上記適用例にかかる複合電子部品において、前記実装面には、凹部が設けられ、前記凹部内に前記センサー部品が収容されていることが好ましい。
これによれば、複合電子部品は、パッケージの実装面に凹部が設けられ、凹部内にセンサー部品が収容されていることから、凹部によってセンサー部品を保護することができる。
また、複合電子部品は、例えば、センサー部品が感温素子の場合には、凹部内に滞留する外気によってパッケージからセンサー部品への熱伝導が速くなることから、温度変化に対するタイムラグを短くすることができる。
[適用例5]上記適用例にかかる複合電子部品において、前記センサー部品は、前記パッケージに固定されていることが好ましい。
これによれば、複合電子部品は、センサー部品が電子部品のパッケージに固定されていることから、センサー部品と電子部品とを一体で取り扱うことができ、実装時の生産性を向上させることができる。
また、複合電子部品は、例えば、センサー部品が感温素子の場合には、固定によってパッケージからセンサー部品への熱伝導が速くなることから、温度変化に対するタイムラグを短くすることができる。
[適用例6]上記適用例にかかる複合電子部品において、前記センサー部品は、前記凹部に固定され、前記センサー部品の前記端子と前記電子部品の前記実装端子とが同一面または略同一面に設けられていることが好ましい。
これによれば、複合電子部品は、センサー部品が凹部に固定され、センサー部品の端子と電子部品の実装端子とが同一面または略同一面に設けられていることから、センサー部品と電子部品とを一括して基板などの平坦な外部部材へ実装することができため、実装信頼性を向上させることができる。
[適用例7]本適用例にかかる発振器は、上記適用例のいずれか一例に記載の複合電子部品を備えていることを特徴とする。
これによれば、本構成の発振器は、上記適用例のいずれか一例に記載の複合電子部品を備えていることから、上記適用例のいずれか一例に記載の効果を奏する(例えば、信頼性の高い)発振器を提供することができる。
[適用例8]本適用例にかかる電子機器は、上記適用例のいずれか一例に記載の複合電子部品を備えていることを特徴とする。
これによれば、本構成の電子機器は、上記適用例のいずれか一例に記載の複合電子部品を備えていることから、上記適用例のいずれか一例に記載の効果を奏する(例えば、信頼性の高い)電子機器を提供することができる。
[適用例9]本適用例にかかる移動体は、上記適用例のいずれか一例に記載の複合電子部品を備えていることを特徴とする。
これによれば、本構成の移動体は、上記適用例のいずれか一例に記載の複合電子部品を備えていることから、上記適用例のいずれか一例に記載の効果を奏する(例えば、信頼性の高い)移動体を提供することができる。
第1実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図、(c)は底面側から見た平面図。 第1実施形態の水晶振動子に収容された感温素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図。 第1実施形態の変形例1の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図、(c)は底面側から見た平面図。 第1実施形態の変形例2の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図、(c)は底面側から見た平面図。 第2実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図、(c)は底面側から見た平面図。 、第3実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図、(c)は底面側から見た平面図。 発振器を示す模式斜視図。 電子機器としての携帯電話を示す模式斜視図。 移動体としての自動車を示す模式斜視図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
最初に、複合電子部品の一例としての水晶振動子について説明する。
図1は、第1実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図1(a)は、リッド側から見た平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線での断面図であり、図1(c)は、底面側から見た平面図である。なお、図1(a)を含む以下のリッド側から見た平面図では、リッドを省略してある。また、分かり易くするために、各構成要素の寸法比率は実際と異なる。
図2は、第1実施形態の水晶振動子に収容された感温素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図である。
図1に示すように、水晶振動子1は、センサー部品としての感温素子の一例としてのサーミスター20と、パッケージ30を有する電子部品としての水晶振動子体1aと、を備えている。
水晶振動子体1aは、パッケージ30内に振動素子としての水晶振動片10を収容している。
水晶振動片10は、例えば、水晶の原石などから所定の角度で切り出された平板状のATカット型であって、平面形状が略矩形に形成され、厚みすべり振動が励振される振動部11と振動部11に接続された基部12とを一体で有している。
水晶振動片10は、振動部11の一方の主面13及び他方の主面14に形成された略矩形の励振電極15,16から引き出された引き出し電極15a,16aが、基部12に形成されている。
引き出し電極15aは、一方の主面13の励振電極15から、水晶振動片10の長手方向(紙面左右方向)に沿って基部12に引き出され、基部12の側面に沿って他方の主面14に回り込み、他方の主面14の励振電極16の近傍まで延在している。
引き出し電極16aは、他方の主面14の励振電極16から、水晶振動片10の長手方向に沿って基部12に引き出され、基部12の側面に沿って一方の主面13に回り込み、一方の主面13の励振電極15の近傍まで延在している。
励振電極15,16及び引き出し電極15a,16aは、例えば、Cr(クロム)を下地層とし、その上にAu(金)が積層された構成の金属被膜となっている。
サーミスター20は、例えば、チップ型(直方体形状)の感温抵抗素子であって、端子としての一対の電極21,22を長手方向の両端に有し、温度変化に対して電気抵抗の変化の大きい抵抗体である。
サーミスター20には、例えば、温度の上昇に対して抵抗が減少するNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスターと呼ばれるサーミスターが用いられている。NTCサーミスターは、温度の変化に対する抵抗値の変化が比例的なため、温度センサーとして多用されている。
サーミスター20は、後述するようにパッケージ30に固定され、水晶振動片10近傍の温度を検出することにより、温度センサーとして水晶振動片10の温度変化に伴う周波数変動の補正に資する機能を果たしている。
サーミスター20は、上述したように水晶振動片10近傍の温度をより正確に検出するために、電子機器において水晶振動子1から離れて配置されたICチップ内に集積化されることなく、外付け部品として水晶振動子1に収容されている。
ここで、図2に示すように、サーミスター20は、水晶振動片10に対して電気的に独立しており、水晶振動片10とは電気的に非接続となっている。
図1に戻って、パッケージ30は、平面形状が略矩形のパッケージベース31と、パッケージベース31の一方側を覆う平板状のリッド32と、を有し、略直方体形状に形成されている。
パッケージベース31には、セラミックグリーンシートを成形して積層し焼成した酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、ガラスセラミックス焼結体などのセラミックス系の絶縁性材料、水晶、ガラス、シリコン(高抵抗シリコン)などが用いられている。
リッド32には、パッケージベース31と同材料、または、コバール、42アロイなどの金属が用いられている。
なお、リッド32に樹脂などの絶縁性材料を使用する場合には、シールド性を確保するために、リッド32の主面(少なくともパッケージベース31側の面)が金属のメッキや導電膜によって覆われたものを用いることが好ましい。
パッケージベース31の一方側の主面である第1主面33には、水晶振動片10が収容される第1凹部34が設けられ、第1主面33の反対側の他方側の主面である実装面としての第2主面35には、サーミスター20が収容される第2凹部36が設けられている。
第1凹部34及び第2凹部36は、平面形状が略矩形であって、それぞれ第1主面33及び第2主面35の略中央部に設けられている。なお、水晶振動子1は、パッケージベース31の第1凹部34と第2凹部36とが、平面視で重なるように設けられていることにより、パッケージ30の小型化が図られている。
パッケージベース31の第1凹部34の底面34aには、水晶振動片10の引き出し電極15a,16aに対向する位置に、内部端子34b,34cが設けられている。
水晶振動片10は、引き出し電極15a,16aが、金属フィラーなどの導電性物質が混合された、エポキシ系、シリコーン系、ポリイミド系などの導電性接着剤40を介して内部端子34b,34cに接合されている。
水晶振動子1は、水晶振動片10がパッケージベース31の内部端子34b,34cに接合された状態で、パッケージベース31の第1凹部34がリッド32により覆われ、パッケージベース31とリッド32とがシームリング(板状のロウ材がリッド32に貼り合わされているクラッド材を含む)、低融点ガラス、接着剤などの接合部材38で接合されることにより、パッケージベース31の第1凹部34が気密に封止されている。
なお、パッケージベース31の気密に封止された第1凹部34内は、減圧された真空状態(真空度の高い状態)または窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが充填された状態となっている。
パッケージベース31の第2主面35の四隅には、それぞれ矩形状の実装端子としての電極端子37a,37b,37c,37dが設けられている。
4つの電極端子37a〜37dのうち、例えば、一方の対角に位置する2つの電極端子37b,37dは、図示しない内部配線により水晶振動片10の引き出し電極15a,16aに接合された内部端子34b,34cと電気的に接続されている。具体的には、例えば、電極端子37bが内部端子34bと電気的に接続され、電極端子37dが内部端子34cと電気的に接続されている。
他方の対角に位置する2つの電極端子37a,37cは、図示しない内部配線によりリッド32と電気的に接続されていることが好ましい。ここでは、電極端子37a,37cは、リッド32と電気的に接続され、共にアース端子(GND端子)となっている。
なお、電極端子37a,37cとリッド32との電気的な接続には、パッケージベース31の外側の角部に、パッケージベース31の厚み方向に沿って形成された図示しないキャスタレーション(凹部)に設けられた導電膜を用いてもよい。
パッケージベース31の内部端子34b,34c、電極端子37a〜37dは、例えば、W(タングステン)、Mo(モリブデン)などのメタライズ層にNi(ニッケル)、Au(金)などの各被膜をメッキなどにより積層した金属被膜からなる。
ここで、サーミスター20は、パッケージ30(パッケージベース31)の実装面としての第2主面35側であって、平面視で電極端子37a〜37dに囲まれた範囲内に配置されている。
サーミスター20は、パッケージ30の第2主面35に設けられた第2凹部36に収容され、第2凹部36の底面36aに、例えば、エポキシ系、シリコーン系、ポリイミド系などの絶縁性接着剤41によって固定されている。
サーミスター20は、電極21と電極22とを結ぶ長手方向が、パッケージ30の長手方向(紙面左右方向)に沿うように配置されている。
この際、水晶振動子1は、サーミスター20の電極21,22と、パッケージベース31の電極端子37a〜37dとが、同一面または略同一面に設けられている状態となるように、第2凹部36の深さや、絶縁性接着剤41の塗布量が調整されている。
これにより、水晶振動子1は、水晶振動子体1aが電極端子37a〜37dにより、サーミスター20が電極21,22によって、共に外部部材としての基板50へ実装可能となっている。
具体的には、図1(b)、図1(c)に示すように、水晶振動子体1aの電極端子37a〜37dは、平坦な基板50の実装ランド50a〜50dに実装可能であり、サーミスター20の電極21,22は、実装ランド50e,50fに実装可能である。
図2に示すように、水晶振動子1は、例えば、電子機器のICチップ70内に集積化された発振回路61から、電極端子37b,37dを経由して印加される駆動信号によって、水晶振動片10が厚みすべり振動を励振されて所定の周波数で共振(発振)し、電極端子37b,37dから共振信号(発振信号)を出力する。
この際、水晶振動子1は、サーミスター20が温度センサーとして水晶振動片10近傍の温度を検出し、それを電源62から供給される電圧値の変化に変換し、検出信号として出力する。
出力された検出信号は、例えば、電子機器のICチップ70内に集積化されたA/D変換回路63によりA/D変換されて温度補償回路64に入力される。そして、温度補償回路64は、入力された検出信号に応じて温度補償データに基づいた補正信号を発振回路61に出力する。
発振回路61は、入力された補正信号に基づいて補正された駆動信号を水晶振動片10に印加し、温度変化に伴い変動する水晶振動片10の共振周波数を、所定の周波数になるように補正する。発振回路61は、この補正された周波数を外部へ出力する。
上述したように、第1実施形態の複合電子部品としての水晶振動子1は、センサー部品としてのサーミスター20が、パッケージ30の実装面としての第2主面35側であって、平面視で実装端子としての電極端子37a〜37dに囲まれた範囲内に配置されている。そして、水晶振動子1は、電子部品としての水晶振動子体1aの電極端子37a〜37dと、サーミスター20の端子としての電極21,22とは、共に外部部材としての基板50へ実装される。
これにより、水晶振動子1は、水晶振動子体1aの電極端子37a〜37dをサーミスター20の電極21,22よりも外寄りにすることができる。
この結果、水晶振動子1は、サーミスター20が水晶振動子体1aに固定されている場合において、基板50などの外部部材への実装後の、サーミスター20と水晶振動子体1aとの固定部(絶縁性接着剤41で固定されている部分)に生じる熱応力を従来よりも抑制することができる。
加えて水晶振動子1は、サーミスター20の電極21,22が水晶振動子体1aの実装端子を兼ねておらず、水晶振動子体1aが自身の実装端子である電極端子37a〜37dにより確実に基板50などの外部部材へ実装される。
これらにより、水晶振動子1は、基板50などの外部部材への実装信頼性を、従来よりも向上させることができる。
また、水晶振動子1は、水晶振動子体1aがパッケージ30内に振動素子としての水晶振動片10を収容していることから、実装信頼性の高いセンサー機能付き振動デバイスとしての温度センサー(サーミスター20)付き水晶振動子を提供することができる。
また、水晶振動子1は、センサー部品が感温素子としてのサーミスター20であることから、周囲の温度変化に対する水晶振動子体1aの温度補償(温度補正)が可能となり、温度特性を向上させることができる。
また、水晶振動子1は、パッケージ30の第2主面35に凹部としての第2凹部36が設けられ、第2凹部36内にサーミスター20が収容されていることから、第2凹部36によってサーミスター20を保護することができる。
また、水晶振動子1は、第2凹部36内に滞留する外気によって、第2凹部36がない場合よりもパッケージ30からサーミスター20への熱伝導が速くなることから、温度変化に対するタイムラグを短くすることができる。
また、水晶振動子1は、サーミスター20が水晶振動子体1aのパッケージ30に固定されていることから、サーミスター20と水晶振動子体1aとを一体で取り扱うことができ、基板50などの外部部材への実装時の生産性を向上させることができる。
また、水晶振動子1は、サーミスター20のパッケージ30への固定によって、パッケージ30からサーミスター20への熱伝導が速くなることから、温度変化に対するタイムラグを短くすることができる。
また、水晶振動子1は、サーミスター20が第2凹部36に固定され、サーミスター20の電極21,22と水晶振動子体1aの電極端子37a〜37dとが同一面または略同一面に設けられていることから、サーミスター20と水晶振動子体1aとを一括して基板50などの平坦な外部部材へ容易に実装することができる。
また、水晶振動子1は、第1主面33側が水晶振動片10を覆う金属製のリッド32により気密に封止され、電極端子37a,37cがリッド32と電気的に接続されていることから、外部からのノイズや静電気などに対するシールド性能を向上させることができる。
加えて、水晶振動子1は、リッド32と電気的に接続されている電極端子37a,37cが、共にアース端子(GND端子)であることから、電極端子37a,37cが基板50などの外部部材を介して接地(アース)されることにより、シールド性能を更に向上させることができる。
なお、水晶振動子1は、第2凹部36を拡張し、パッケージベース31の電極端子37a〜37d部分が、それぞれ柱状に残る構成としてもよい。
(変形例1)
次に、第1実施形態の変形例1について説明する。
図3は、第1実施形態の変形例1の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図3(a)は、リッド側から見た平面図であり、図3(b)は、図3(a)のA−A線での断面図であり、図3(c)は、底面側から見た平面図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図3に示すように、変形例1の水晶振動子2は、第1実施形態と比較して、サーミスター20の配置方向が異なる。
水晶振動子2は、サーミスター20の電極21と電極22とを結ぶ長手方向が、水晶振動子体2aの長手方向(紙面左右方向)と交差する(ここでは直交する)方向になるようにサーミスター20が配置されている。
これにより、水晶振動子2は、第1実施形態の効果に加えて、傾向的に長手方向の反りが大きいとされているパッケージベース31の反りに伴うサーミスター20の固定強度(接着強度)の低下を抑制することができる。
(変形例2)
次に、第1実施形態の変形例2について説明する。
図4は、第1実施形態の変形例2の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図4(a)は、リッド側から見た平面図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A線での断面図であり、図4(c)は、底面側から見た平面図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図4に示すように、変形例2の水晶振動子3は、第1実施形態と比較して、電極端子の数が異なる。
水晶振動子3は、水晶振動子体3aの電極端子37a,37cが廃止され、電極端子37b,37dが電極端子37a,37cが設けられていた側に延在し、長方形形状となっている。これにより、サーミスター20は、電極端子37b−37d間に配置されていることになる。
また、水晶振動子3は、電極端子37b,37dが基板50の長方形形状の実装ランド50b,50dに実装される。
これによれば、水晶振動子3は、第1実施形態の効果に加えて、電極端子が電極端子37b,37dの2端子となっていることから、4端子の第1実施形態と比較して、更なる平面サイズの小型化を図ることができる。
なお、変形例2の構成は、変形例1及び以下の各実施形態にも適用可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の水晶振動子について説明する。
図5は、第2実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図5(a)は、リッド側から見た平面図であり、図5(b)は、図5(a)のA−A線での断面図であり、図5(c)は、底面側から見た平面図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図5に示すように、第2実施形態の水晶振動子4は、第1実施形態と比較して、サーミスター20が水晶振動子体4aに固定されていない。
水晶振動子4は、サーミスター20が水晶振動子体4aのパッケージベース31の第2凹部36内に収容されているものの、第2凹部36に固定されていない。
これによれば、水晶振動子4は、サーミスター20が水晶振動子体4aに固定されていないことから、基板50などの外部部材への実装後のサーミスター20と水晶振動子体4aとに生じる熱応力は別個のものであり、互いに影響を及ぼし合うことが殆どない。
この結果、水晶振動子4は、基板50などの外部部材への実装信頼性を、従来及び第1実施形態よりも向上させることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の水晶振動子について説明する。
図6は、第3実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図6(a)は、リッド側から見た平面図であり、図6(b)は、図6(a)のA−A線での断面図であり、図6(c)は、底面側から見た平面図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図6に示すように、第3実施形態の水晶振動子5は、第1実施形態と比較して、水晶振動子体5aのパッケージベース31の第2主面35に第2凹部36が設けられていない。その分、水晶振動子5は、パッケージベース31が薄く形成されている。
サーミスター20は、第2凹部36が設けられていなくても、第2主面35側であって、平面視で電極端子37a〜37dに囲まれた範囲内に配置されている。また、サーミスター20は、パッケージベース31に固定されていない。
水晶振動子5は、基板50にサーミスター20を収容可能な凹部50hが設けられ、凹部50hの底面50jに実装ランド50e,50fが設けられることにより、基板50などの外部部材へ実装することが可能となっている。
具体的には、サーミスター20の電極21,22が、凹部50hの実装ランド50e,50fに実装され、水晶振動子体5aの電極端子37a〜37dが、実装ランド50a〜50dに実装されることになる。
この際、凹部50hは、サーミスター20が水晶振動子体5aへ接触しない深さに形成されている。
これによれば、水晶振動子5は、パッケージベース31に第2凹部36が不要なことから、パッケージベース31の製造が容易となる。
なお、水晶振動子5は、サーミスター20がパッケージベース31に固定されていてもよい。これによれば、水晶振動子5は、サーミスター20と水晶振動子体5aとを一体で取り扱うことができることから、基板50などの外部部材への実装時の生産性が向上する。
(発振器)
次に、上述した複合電子部品としての水晶振動子を備えている発振器について説明する。
図7は、発振器を示す模式斜視図である。
図7に示すように、発振器6は、モジュールタイプであり、基板50と、基板50に実装された水晶振動子1(または2〜5のいずれか)と、発振回路などが内蔵されたICチップ70と、を備えている。
ICチップ70は、図2の回路図に示す発振回路61、A/D変換回路63、温度補償回路64などを内蔵している。
ICチップ70は、矩形平板状の基板50に実装され、図示しない接続パッドと基板50の内部端子51とが金属ワイヤー71により接続されている。
ICチップ70は、エポキシ樹脂などのモールド材72(輪郭を2点鎖線で示す)により、金属ワイヤー71を含めてモールド(被覆)されている。
水晶振動子1は、ICチップ70の近傍に並んで配置され、水晶振動子体1aが基板50の実装ランド50a〜50dに実装され、サーミスター20が実装ランド50e,50fに実装されている。
基板50は、一方の端部に複数の入出力端子52が設けられ、内部端子51と実装ランド50a〜50f及び入出力端子52とが、図示しない配線により互いに接続されている。
図2、図7に示すように、発振器6は、入出力端子52からの外部入力によって起動されたICチップ70内の発振回路61から水晶振動子1に印加される駆動信号によって、水晶振動片10が所定の周波数で共振(発振)し、共振信号(発振信号)を出力する。
この際、水晶振動子1は、サーミスター20が温度センサーとして水晶振動片10近傍の温度を検出し、それを外部の電源62から供給される電圧値の変化に変換し、検出信号として出力する。
出力された検出信号は、A/D変換回路63によりA/D変換されて温度補償回路64に入力される。そして、温度補償回路64は、入力された検出信号に応じて温度補償データに基づいた補正信号を発振回路61に出力する。
発振回路61は、入力された補正信号に基づいて補正された駆動信号を水晶振動片10に印加し、温度変化に伴い変動する水晶振動片10の共振周波数を、所定の周波数になるように補正する。
発振器6は、この補正された周波数の発振信号を増幅して入出力端子52から外部へ出力する。
上述したように、発振器6は、複合電子部品としての水晶振動子1(または2〜5のいずれか)を備えていることから、上記各実施形態及び各変形例に記載の効果を奏する信頼性の高い発振器を提供することができる。
なお、発振器6は、ICチップ70が水晶振動子1の水晶振動子体1a内に内蔵されていてもよい。これによれば、発振器6は、上述したモジュールタイプより小型化を図ることができる。
なお、ICチップ70は、表裏を反転させてバンプを用いたフリップチップ実装としてもよい。
また、発振器6は、基板50に代えてリードフレームを用いてもよい。この場合には、全体がトランスファーモールドされ、入出力端子52相当部がリード端子として露出している形態となる。
(電子機器)
次に、上述した複合電子部品としての水晶振動子を備えている電子機器として、携帯電話を一例に挙げて説明する。
図8は、電子機器としての携帯電話を示す模式斜視図である。
携帯電話700は、上記各実施形態及び各変形例で述べた複合電子部品としての水晶振動子を備えている。
図8に示す携帯電話700は、上述した水晶振動子(1〜5)のいずれかを、例えば、基準クロック発振源などのタイミングデバイスとして用い、更に液晶表示装置701、複数の操作ボタン702、受話口703、及び送話口704を備えて構成されている。なお、携帯電話の形態は、図示のタイプに限定されるものではなく、いわゆるスマートフォンタイプの形態でもよい。
上述した水晶振動子などの複合電子部品は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピューター、テレビ、デジタルスチールカメラ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ゲーム機器、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類、フライトシミュレーターなどを含む電子機器のタイミングデバイスとして好適に用いることができ、いずれの場合にも上記各実施形態及び各変形例で説明した効果を奏する信頼性の高い電子機器を提供することができる。
(移動体)
次に、上述した複合電子部品を備えている移動体として、自動車を一例に挙げて説明する。
図9は、移動体としての自動車を示す模式斜視図である。
自動車800は、上記各実施形態及び各変形例で述べた複合電子部品としての水晶振動子を備えている。
自動車800は、上述した水晶振動子(1〜5)のいずれかを、例えば、搭載されている各種電子制御式装置(例えば、電子制御式燃料噴射装置、電子制御式ABS装置、電子制御式一定速度走行装置など)の基準クロック発振源などのタイミングデバイスとして用いている。
これによれば、自動車800は、上記水晶振動子を備えていることから、上記各実施形態及び各変形例で説明した効果を奏し、信頼性が高く優れた性能を発揮することができる。
上述した水晶振動子などの複合電子部品は、上記自動車800に限らず、自走式ロボット、自走式搬送機器、列車、船舶、飛行機、人工衛星などを含む移動体の基準クロック発振源などのタイミングデバイスとして好適に用いることができ、いずれの場合にも上記各実施形態及び各変形例で説明した効果を奏する信頼性の高い移動体を提供することができる。
なお、水晶振動子の振動片の形状は、図示した平板状のタイプに限定されるものではなく、中央部が厚く周辺部が薄いタイプ(例えば、コンベックスタイプ、ベベルタイプ、メサタイプ)、逆に中央部が薄く周辺部が厚いタイプ(例えば、逆メサタイプ)などでもよく、音叉型形状でもよい。
なお、振動片の材料としては、水晶に限定されるものではなく、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、四ホウ酸リチウム(Li247)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)などの圧電体、またはシリコン(Si)などの半導体でもよい。
また、厚みすべり振動の駆動方法は、圧電体の圧電効果によるものの他に、クーロン力による静電駆動でもよい。
1,2,3,4,5…複合電子部品としての水晶振動子、1a,2a,3a,4a,5a…水晶振動子体、10…振動素子としての水晶振動片、11…振動部、12…基部、13…一方の主面、14…他方の主面、15,16…励振電極、15a,16a…引き出し電極、20…センサー部品としての感温素子の一例としてのサーミスター、21,22…端子としての電極、30…パッケージ、31…パッケージベース、32…リッド、33…第1主面、34…第1凹部、34a…底面、34b,34c…内部端子、35…実装面としての第2主面、36…凹部としての第2凹部、36a…底面、37a,37b,37c,37d…実装端子としての電極端子、38…接合部材、40…導電性接着剤、41…絶縁性接着剤、50…外部部材としての基板、50a,50b,50c,50d,50e,50f…実装ランド、50h…凹部、50j…底面、51…内部端子、52…入出力端子、61…発振回路、62…電源、63…A/D変換回路、64…温度補償回路、70…ICチップ、71…金属ワイヤー、72…モールド材、700…電子機器としての携帯電話、701…液晶表示装置、702…操作ボタン、703…受話口、704…送話口、800…移動体としての自動車。

Claims (9)

  1. 端子を有するセンサー部品と、パッケージを有する電子部品と、を備え、
    前記電子部品は、前記パッケージの実装面に複数の実装端子を有し、
    前記センサー部品は、前記パッケージの前記実装面側であって、平面視で前記実装端子間、または前記実装端子に囲まれた範囲内に配置され、
    前記電子部品の前記実装端子と、前記センサー部品の前記端子とは、共に外部部材へ実装されることを特徴とする複合電子部品。
  2. 請求項1に記載の複合電子部品において、
    前記電子部品は、前記パッケージ内に振動素子を収容していることを特徴とする複合電子部品。
  3. 請求項1または請求項2に記載の複合電子部品において、
    前記センサー部品は、感温素子であることを特徴とする複合電子部品。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の複合電子部品において、
    前記実装面には、凹部が設けられ、前記凹部内に前記センサー部品が収容されていることを特徴とする複合電子部品。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の複合電子部品において、
    前記センサー部品は、前記パッケージに固定されていることを特徴とする複合電子部品。
  6. 請求項4に記載の複合電子部品において、
    前記センサー部品は、前記凹部に固定され、前記センサー部品の前記端子と前記電子部品の前記実装端子とが同一面または略同一面に設けられていることを特徴とする複合電子部品。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の複合電子部品を備えていることを特徴とする発振器。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の複合電子部品を備えていることを特徴とする電子機器。
  9. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の複合電子部品を備えていることを特徴とする移動体。
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