JP2013146004A - 振動デバイス及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】感温素子の検出信号に重畳するノイズを低減することが可能な振動デバイス、及びこの振動デバイスを備えた電子機器の提供。
【解決手段】水晶振動子1は、水晶振動片10と、サーミスター20と、コンデンサー21と、水晶振動片10、サーミスター20、コンデンサー21が収容されたパッケージ30と、を備え、水晶振動片10は、電極端子37bと電極端子37dとに電気的に接続され、サーミスター20とコンデンサー21とは、電極端子37aと電極端子37cとの間に、互いに電気的に並列に接続されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動デバイス及びこの振動デバイスを備えた電子機器に関する。
従来、振動デバイスとしては、底壁層と枠壁層とを有して凹状とした積層セラミックからなる容器本体と、容器本体内に収容されて底壁層の一端側に一端部両側が固着された水晶片と、水晶片とともに容器本体内に収容されたサーミスターと、を有する表面実装用の水晶振動子が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記水晶振動子は、サーミスターにおける周辺温度の変化に伴う抵抗値の変化に基づいて水晶片の動作温度を検出し、この検出結果に基づいて温度補償機構(以下、温度補償回路という)が、周辺温度の変化に伴う水晶片(以下、振動片という)の共振周波数のずれを補正することにより、優れた周波数温度特性を得ることができるとされている。
特開2008−205938号公報
しかしながら、上記のような水晶振動子(以下、振動デバイスという)においては、振動片の発振信号などが、容器本体内の配線や外部から供給される電源などを介して、ノイズとしてサーミスターの検出信号に重畳されることがある。
これにより、振動デバイスは、例えば、サーミスターの検出信号がゆらぐなど、実質的にサーミスターの温度検出精度が悪化したのと同じこととなり、サーミスターにおける周辺温度の変化に伴う検出信号の変化(例えば、電圧値の変化)に基づいて行われる温度補償回路による振動片の共振周波数の補正に不具合を生じ、周波数温度特性が劣化する虞がある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる振動デバイスは、振動片と、感温素子と、ノイズ除去用素子と、前記振動片、前記感温素子、前記ノイズ除去用素子が収容されている容器と、を備え、前記感温素子と前記ノイズ除去用素子とは、互いに電気的に並列に接続されていることを特徴とする。
これによれば、振動デバイスは、感温素子(サーミスターに相当)とノイズ除去用素子とが、互いに電気的に並列に接続されていることから、感温素子の検出信号に重畳する、例えば、振動片の発振信号などのノイズを、ノイズ除去用素子によって低減することができる。
この結果、振動デバイスは、感温素子の検出信号のゆらぎなどが低減し、温度検出精度が実質的に向上したこととなり、温度補償回路による優れた周波数温度特性を得ることができる。
[適用例2]上記適用例にかかる振動デバイスにおいて、前記容器は、第1実装端子、第2実装端子、を備え、前記ノイズ除去用素子は、一対の電極を備えた容量素子を含み、前記感温素子は一対の電極を備え、前記感温素子の一方の前記電極と前記容量素子の一方の前記電極とが、前記第1実装端子と電気的に接続され、前記感温素子の他方の前記電極と前記容量素子の他方の前記電極とが、前記第2実装端子と電気的に接続されていることが好ましい。
これによれば、振動デバイスは、第1実装端子と第2実装端子との間に、感温素子と容量素子を含んだノイズ除去用素子とが、電気的に並列に接続されていることとなる。
これにより、振動デバイスは、容量素子を含んだノイズ除去用素子がバイパスコンデンサーとして機能し、感温素子の検出信号に重畳するノイズを低減することができる。
[適用例3]上記適用例にかかる振動デバイスにおいて、前記容器に第1抵抗素子が更に収容され、前記容器は、第3実装端子を更に備え、前記感温素子の一方の前記電極及び前記容量素子の一方の前記電極と前記第1実装端子との間に前記第1抵抗素子が電気的に直列に接続され、且つ、前記感温素子の一方の前記電極が前記第3実装端子と電気的に接続されていることが好ましい。
これによれば、振動デバイスは、感温素子及び容量素子の一方の電極と第1実装端子との間に第1抵抗素子が電気的に直列に接続され、且つ、感温素子の一方の電極が第3実装端子と電気的に接続されている。
これにより、振動デバイスは、感温素子の検出信号に重畳するノイズを低減しつつ、感温素子の検出信号を、例えば、第1実装端子から供給される電源電圧を第1抵抗素子によって分圧した所望の電圧に応じた検出信号として、第3実装端子から出力することが可能となる。
[適用例4]上記適用例1にかかる振動デバイスにおいて、前記容器に第1抵抗素子が更に収容され、前記容器は、第1実装端子、第2実装端子、第3実装端子、を備え、前記ノイズ除去用素子は、一対の電極を備えた容量素子を含み、前記感温素子は一対の電極を備え、前記容量素子の一方の前記電極が、前記第1実装端子と電気的に接続され、前記感温素子の一方の前記電極と前記第1実装端子との間に前記第1抵抗素子が電気的に直列に接続され、且つ、前記感温素子の一方の前記電極が前記第3実装端子と電気的に接続され、前記感温素子の他方の前記電極と前記容量素子の他方の前記電極とが、前記第2実装端子と電気的に接続されていることが好ましい。
これによれば、振動デバイスは、第1実装端子と第2実装端子との間に直列に接続された第1抵抗素子及び感温素子に対して、容量素子を含んだノイズ除去用素子が第1実装端子と第2実装端子との間に並列に接続されている。
これにより、振動デバイスは、容量素子を含んだノイズ除去用素子がバイパスコンデンサーとして機能し、第1抵抗素子を経由して感温素子の検出信号に重畳するノイズを低減することができる。
加えて、振動デバイスは、感温素子の一方の電極が第3実装端子と電気的に接続されていることから、ノイズが低減された感温素子の検出信号を、例えば、第1実装端子から供給される電源電圧を第1抵抗素子によって分圧した所望の電圧に応じた検出信号として、第3実装端子から出力することが可能となる。
[適用例5]上記適用例1にかかる振動デバイスにおいて、前記容器は、第1実装端子、第2実装端子、第3実装端子、を備え、前記ノイズ除去用素子は、一対の電極を備えた第2抵抗素子と一対の電極を備えた容量素子とを含み、前記感温素子は一対の電極を備え、前記感温素子の一方の前記電極が、前記第1実装端子と電気的に接続され、前記感温素子の他方の前記電極が、前記第2実装端子と電気的に接続され、前記感温素子の一方の前記電極と前記第2抵抗素子の一方の前記電極とが、互いに電気的に接続され、前記第2抵抗素子の他方の前記電極と前記容量素子の一方の前記電極とが、互いに電気的に接続され、且つ、前記第3実装端子と電気的に接続され、前記感温素子の他方の前記電極と前記容量素子の他方の前記電極とが、前記第2実装端子と電気的に接続されていることが好ましい。
これによれば、振動デバイスは、第1実装端子と第2実装端子との間に、感温素子と、第2抵抗素子及び容量素子を含んだノイズ除去用素子とが、電気的に並列に接続されていることとなる。
これにより、振動デバイスは、第2抵抗素子及び容量素子を含んだノイズ除去用素子が、ローパスフィルターとして機能することから、感温素子の検出信号に重畳する所定の周波数以上のノイズを除去することができる。
この結果、振動デバイスは、ノイズが低減された感温素子の検出信号を第3実装端子から出力することが可能となる。
[適用例6]上記適用例5にかかる振動デバイスにおいて、前記容器に第1抵抗素子が更に収容され、前記感温素子の一方の前記電極と前記第1実装端子との間に前記第1抵抗素子が電気的に直列に接続されていることが好ましい。
これによれば、振動デバイスは、感温素子の一方の電極と第1実装端子との間に第1抵抗素子が電気的に直列に接続されていることから、ノイズが低減された感温素子の検出信号を、例えば、第1実装端子から供給される電源電圧を第1抵抗素子によって分圧した所望の電圧に応じた検出信号として、第3実装端子から出力することが可能となる。
[適用例7]本適用例にかかる電子機器は、上記適用例のいずれかに記載の振動デバイスを備えたことを特徴とする。
これによれば、本構成の電子機器は、上記適用例のいずれかに記載の振動デバイスを備えたことから、上記適用例のいずれかに記載の効果が反映された電子機器を提供できる。
[適用例8]上記適用例にかかる電子機器において、電源と、前記振動片を駆動する発振回路と、前記振動片の温度変化に伴う周波数変動を補正する温度補償回路と、を備えていることが好ましい。
これによれば、本構成の電子機器は、振動片を駆動する発振回路と共に、振動片の温度変化に伴う周波数変動を補正する温度補償回路を備えていることから、発振回路が発振する共振周波数を温度補償することができ、温度特性に優れた電子機器を提供できる。
第1実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図、(c)は底面側から見た平面図。 第1実施形態の水晶振動子に収容された感温素子及びノイズ除去用素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図。 第1実施形態の変形例の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図、(c)は底面側から見た平面図。 第2実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図、(c)は底面側から見た平面図。 第2実施形態の水晶振動子に収容された感温素子及びノイズ除去用素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図。 第2実施形態の変形例の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図、(c)は底面側から見た平面図。 第2実施形態の変形例の水晶振動子に収容された感温素子及びノイズ除去用素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図。 第3実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図、(c)は底面側から見た平面図。 第3実施形態の水晶振動子に収容された感温素子及びノイズ除去用素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図。 第3実施形態の変形例の水晶振動子の概略構成を示す模式図であり、(a)はリッド側から見た平面図、(b)は(a)のA−A線での断面図、(c)は底面側から見た平面図。 第3実施形態の変形例の水晶振動子に収容された感温素子及びノイズ除去用素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図。 第4実施形態の携帯電話を示す模式斜視図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
最初に、振動デバイスの一例としての水晶振動子について説明する。
図1は、第1実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図1(a)は、リッド側から見た平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線での断面図であり、図1(c)は、底面側から見た平面図である。なお、図1(a)を含む以下のリッド側から見た平面図では、リッドを省略してある。また、分かり易くするために、各構成要素の寸法比率は実際と異なる。
図2は、第1実施形態の水晶振動子に収容された感温素子及びノイズ除去用素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図である。
図1に示すように、水晶振動子1は、振動片としての水晶振動片10と、感温素子としてのサーミスター20と、ノイズ除去用素子としてのコンデンサー21と、水晶振動片10、サーミスター20及びコンデンサー21が収容された容器としてのパッケージ30と、を備えている。換言すれば、水晶振動子1は、図2の回路図の破線で囲まれた範囲内の回路構成要素がパッケージ30に収容されている。
水晶振動片10は、例えば、水晶の原石などから所定の角度で切り出された平板状のATカット型であって、平面形状が略矩形に形成され、厚みすべり振動が励振される振動部11と振動部11に接続された基部12とを一体で有している。
水晶振動片10は、振動部11の一方の主面13及び他方の主面14に形成された略矩形の励振電極15,16から引き出された引き出し電極15a,16aが、基部12に形成されている。
引き出し電極15aは、一方の主面13の励振電極15から、水晶振動片10の長手方向(紙面左右方向)に沿って基部12に引き出され、基部12の側面に沿って他方の主面14に回り込み、他方の主面14の励振電極16の近傍まで延在している。
引き出し電極16aは、他方の主面14の励振電極16から、水晶振動片10の長手方向に沿って基部12に引き出され、基部12の側面に沿って一方の主面13に回り込み、一方の主面13の励振電極15の近傍まで延在している。
励振電極15,16及び引き出し電極15a,16aは、例えば、Cr(クロム)を下地層とし、その上にAu(金)が積層された構成の金属被膜となっている。
サーミスター20は、例えば、チップ型(直方体形状)の感温抵抗素子であって、一対の電極20a,20bを長手方向の両端に有し、温度変化に対して電気抵抗の変化の大きい抵抗体である。
サーミスター20には、例えば、温度の上昇に対して抵抗が減少するNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスターと呼ばれるサーミスターが用いられている。NTCサーミスターは、温度の変化に対する抵抗値の変化が比例的なため、温度センサーとして多用されている。
サーミスター20は、パッケージ30に収容され、水晶振動片10近傍の温度を検出することにより、温度センサーとして水晶振動片10の温度変化に伴う周波数変動の補正に資する機能を果たしている。
サーミスター20は、上述したように水晶振動片10近傍の温度をより正確に検出するために、電子機器において水晶振動子1から離れて配置されたICチップ内に集積化されることなく、外付け部品として水晶振動子1に収容されている。
ここで、図2に示すように、サーミスター20は、水晶振動片10に対して電気的に独立しており、水晶振動片10とは電気的に非接続となっている。
コンデンサー21は、例えば、チップ型(直方体形状)の容量素子であって、導電性の層と誘電体の層とを交互に積層した構成の積層セラミックコンデンサーなどが用いられている。コンデンサー21は、一対の電極21a,21bを長手方向の両端に有し、図2に示すように、電源とアース(GND)との間にサーミスター20と並列に接続されることにより、バイパスコンデンサーとして機能する。
ここで、図2に示すように、コンデンサー21は、水晶振動片10とは電気的に非接続となっている。
図1に戻って、パッケージ30は、平面形状が略矩形のパッケージベース31と、パッケージベース31の一方側を覆う平板状のリッド32と、を有し、略直方体形状に形成されている。
パッケージベース31には、セラミックグリーンシートを成形して積層し焼成した酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、ガラスセラミックス焼結体などのセラミックス系の絶縁性材料(積層セラミックに相当)、水晶、ガラス、シリコン(高抵抗シリコン)などが用いられている。
リッド32には、パッケージベース31と同材料、または、コバール、42アロイ、ステンレス鋼などの金属が用いられている。
なお、リッド32に樹脂などの絶縁性材料を使用する場合には、シールド性を確保するために、リッド32の主面(少なくともパッケージベース31側の面)が金属のメッキや導電膜によって覆われたものを用いることが好ましい。
パッケージベース31の一方側の主面である第1主面33には、水晶振動片10が収容される第1凹部34が設けられ、第1主面33の反対側の他方側の主面である第2主面35には、サーミスター20及びコンデンサー21が収容される第2凹部36が設けられている。
第1凹部34及び第2凹部36は、平面形状が略矩形であって、それぞれ第1主面33及び第2主面35の略中央部に設けられている。なお、水晶振動子1は、パッケージベース31の第1凹部34と第2凹部36とが、平面視で重なるように設けられていることにより、パッケージ30の小型化が図られている。
パッケージベース31の第1凹部34の底面34aには、水晶振動片10の引き出し電極15a,16aに対向する位置に、内部端子34b,34cが設けられている。
水晶振動片10は、引き出し電極15a,16aが、金属フィラーなどの導電性物質が混合された、エポキシ系、シリコーン系、ポリイミド系などの導電性接着剤40を介して内部端子34b,34cに接合されている。
水晶振動子1は、水晶振動片10がパッケージベース31の内部端子34b,34cに接合された状態で、パッケージベース31の第1凹部34がリッド32により覆われ、パッケージベース31とリッド32とがシームリング、低融点ガラス、接着剤などの接合部材38で接合されることにより、パッケージベース31の第1凹部34が気密に封止されている。
なお、パッケージベース31の気密に封止された第1凹部34内は、減圧された真空状態(真空度の高い状態)または窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが充填された状態となっている。
パッケージベース31の第2凹部36の底面36aには、サーミスター20の電極20a,20bに対向する位置に電極パッド36b,36cが設けられ、コンデンサー21の電極21a,21bに対向する位置に電極パッド36d,36eが設けられている。
サーミスター20は、電極20a,20bがハンダ、導電性接着剤などの接合部材41を介して電極パッド36b,36cに接合されている。コンデンサー21は、電極21a,21bが接合部材41を介して電極パッド36d,36eに接合されている。
これにより、サーミスター20及びコンデンサー21は、第2凹部36に収容されたこととなる。なお、電極パッド36bと電極パッド36dとは互いに接続され、電極パッド36cと電極パッド36eとは互いに接続されている。
ここで、サーミスター20及びコンデンサー21は、長手方向(ここでは、電極20aと電極20bとを結ぶ方向、電極21aと電極21bとを結ぶ方向)がパッケージベース31の長手方向(紙面左右方向)と交差するように(ここでは、直交するように)配置されている。
パッケージベース31の第2主面35の4隅には、それぞれ矩形状の第1実装端子としての電極端子37a、電極端子37b、第2実装端子としての電極端子37c、電極端子37dが設けられている。
4つの電極端子37a〜37dのうち、例えば、一方の対角に位置する2つの電極端子37b,37dは、図示しない内部配線により水晶振動片10の引き出し電極15a,16aに接合された内部端子34b,34cと電気的に接続されている。具体的には、例えば、電極端子37bが内部端子34bと電気的に接続され、電極端子37dが内部端子34cと電気的に接続されている。
他方の対角に位置する2つの電極端子37a,37cは、電極端子37aが、導通ビア(金属などの導通部材が充填されているスルーホール)36g、内部配線36fを経由して、コンデンサー21の電極21aが接合された電極パッド36dとサーミスター20の電極20aが接合された電極パッド36bとに接続され、電極端子37cが、導通ビア36i、内部配線36hを経由して、サーミスター20の電極20bが接合された電極パッド36cとコンデンサー21の電極21bが接合された電極パッド36eとに接続されている。
換言すると、水晶振動子1は、サーミスター20(感温素子)の一方の電極20aとコンデンサー21(容量素子)の一方の電極21aとが、電極端子37a(第1実装端子)と電気的に接続され、サーミスター20の他方の電極20bとコンデンサー21の他方の電極21bとが、電極端子37c(第2実装端子)と電気的に接続されていることとなる。つまり、水晶振動子1は、サーミスター20とコンデンサー21とが、電極端子37aと電極端子37cとの間に、互いに電気的に並列に接続されている。
なお、パッケージ30のリッド32が金属製または導電膜を有する場合には、接合部材38に導電性の材料を用い、電極端子37cが、導通ビア36i、内部配線36h、導通ビア36m、接合部材38を経由してリッド32と電気的に接続されていることが好ましい。この電極端子37cは、サーミスター20のアース側(GND側)の電極20bに接続され、アース端子(GND端子)となっている。
なお、電極端子37cとリッド32との電気的な接続には、パッケージベース31の外側の角部に、パッケージベース31の厚み方向に沿って形成された図示しないキャスタレーション(凹部)に設けられた導電膜を用いてもよい。
内部端子34b,34c、電極パッド36b〜36e、電極端子37a〜37dは、例えば、W(タングステン)、Mo(モリブデン)などのメタライズ層にNi(ニッケル)、Au(金)などの各被膜をメッキなどにより積層した金属被膜からなる。
図2に示すように、水晶振動子1は、例えば、電子機器のICチップ内に集積化された発振回路から、電極端子37b,37dを経由して印加される駆動信号によって、水晶振動片10が厚みすべり振動を励振されて所定の周波数で共振(発振)し、電極端子37b,37dから共振信号(発振信号)を出力する。
この際、水晶振動子1は、サーミスター20が温度センサーとして水晶振動片10近傍の温度を検出し、それを電極端子37aを経由して電源から供給される電圧値の変化に変換し、検出信号として電極端子37aから出力する。
水晶振動子1の電極端子37aから出力された検出信号は、例えば、電子機器のICチップ内に集積化されたA/D変換回路によりA/D変換されて温度補償回路に入力される。そして、温度補償回路は、入力された検出信号に応じて温度補償データに基づいた補正信号を発振回路に出力する。
発振回路は、入力された補正信号に基づいて補正された駆動信号を水晶振動片10に印加し、温度変化に伴い変動する水晶振動片10の共振周波数を、所定の周波数になるように補正する。
上述したように、本実施形態の水晶振動子1は、サーミスター20とコンデンサー21とが、電極端子37aと電極端子37cとの間に、互いに電気的に並列に接続されていることから、コンデンサー21がバイパスコンデンサーとして機能する。
これにより、水晶振動子1は、サーミスター20の検出信号に重畳する、例えば、水晶振動片10の発振信号などのノイズを低減することができる。
この結果、水晶振動子1は、サーミスター20の検出信号のゆらぎなどが低減し、温度検出精度が実質的に向上したこととなり、温度補償回路による優れた周波数温度特性を得ることができる。
また、水晶振動子1は、パッケージベース31の平面形状が矩形に形成され、サーミスター20及びコンデンサー21の長手方向がパッケージベース31の長手方向と直交するように配置されていることから、パッケージベース31の反り(傾向的に長手方向の反りが大きい)に対するサーミスター20及びコンデンサー21の固定強度(接合強度)の低下を抑制することができる。
また、水晶振動子1は、第1主面33側が水晶振動片10を覆う金属製のリッド32により気密に封止され、電極端子37a〜37dのうち、電極端子37cがリッド32と電気的に接続されていることから、外部からのノイズや静電気などに対するシールド性能を向上させることができる。
加えて、水晶振動子1は、リッド32と電気的に接続されている電極端子37cが、アース端子(GND端子)であることから、電極端子37cが接地(アース)されることにより、シールド性能を更に向上させることができる。
(変形例)
次に、第1実施形態の変形例について説明する。
図3は、第1実施形態の変形例の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図3(a)は、リッド側から見た平面図であり、図3(b)は、図3(a)のA−A線での断面図であり、図3(c)は、底面側から見た平面図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図3に示すように、変形例の水晶振動子2は、第1実施形態と比較して、パッケージ130におけるパッケージベース131の第1主面33側の構成が異なる。
水晶振動子2は、パッケージベース131の第1主面33が凹部(第1凹部34、図1参照)のない平坦な面で構成され、この第1主面33に水晶振動片10を搭載する内部端子34b,34cが設けられている。
水晶振動子2は、パッケージベース131の第1主面33側が水晶振動片10を覆う金属製の蓋体としてのリッド132により気密に封止されている。リッド132は、コバール、42アロイ、ステンレス鋼などの金属を用いて、全周につば部132aが設けられたキャップ状に形成されている。
水晶振動子2は、リッド132のキャップ部分の膨らみにより、水晶振動片10の振動が可能な内部空間が確保されている。
リッド132は、つば部132aがシームリング、ろう材、導電性接着剤などの導電性接合部材138を介してパッケージベース131の第1主面33に接合されている。
水晶振動子2は、上記内部空間が第1実施形態と同様に、減圧された真空状態(真空度の高い状態)または窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが充填された状態となっている。
上述したように、水晶振動子2は、パッケージベース131の第1主面33が凹部のない平坦な面で構成されていることから、例えば、セラミックグリーンシートを一層減らせるなど、パッケージベース131の構造を第1実施形態と比較して簡素化することができる。この結果、水晶振動子2は、パッケージベース131の製造が容易となり、製造コストを削減することができる。
なお、このキャップ状に形成されたリッドを用いる構成は、以下の各実施形態及び各変形例にも適用可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の振動デバイスの一例としての水晶振動子について説明する。
図4は、第2実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図4(a)は、リッド側から見た平面図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A線での断面図であり、図4(c)は、底面側から見た平面図である。図5は、第2実施形態の水晶振動子に収容された感温素子及びノイズ除去用素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図4、図5に示すように、第2実施形態の水晶振動子3は、第1実施形態と比較して、パッケージ230におけるパッケージベース231の第2主面35側の構成及び回路構成が異なる。
水晶振動子3は、パッケージベース231の第2主面35側に、パッケージベース231の長手方向(紙面左右方向)に沿って延びる一対の脚部239a,239bを備え、一方の脚部239aと他方の脚部239bとの間に、凹状の収容部である第2凹部236が設けられている。そして、第2主面35の電極端子37aと電極端子37dとの間に第3実装端子としての電極端子37eが設けられている。
水晶振動子3は、第2凹部236に、サーミスター20及びコンデンサー21に加えて、第1抵抗素子としての第1抵抗22が収容されている。
第1抵抗22は、例えば、チップ型(直方体形状)の抵抗体であって、一対の電極22a,21bを長手方向の両端に有し、図5に示すように、分圧抵抗としてサーミスター20と電源(電極端子37a)との間に電気的に直列に接続されている。
詳述すると、水晶振動子3は、例えば、電源電圧が3.0V、サーミスター20の抵抗値が100kΩの場合に、抵抗値が100kΩの第1抵抗22を電源とサーミスター20との間に直列に接続することにより、サーミスター20と第1抵抗22との間の電圧を半分の1.5Vに分圧することができる。
水晶振動子3は、この分圧された電圧に応じた検出信号を電極端子37eからA/D変換回路を経由して温度補償回路に出力する。
この第1抵抗22は、電子機器のICチップ内に集積化されてしまうと、サーミスター20の抵抗値などの特性ばらつきや仕様変更に対する調整(抵抗値変更など)が困難となることから、仕様に応じて適宜、最適な抵抗値を選択可能とするために外付け部品として水晶振動子3に搭載されている。
ここで、図5に示すように、第1抵抗22は、水晶振動片10とは電気的に非接続となっている。
図4に戻って、パッケージベース231の第2凹部236の底面236aには、サーミスター20及びコンデンサー21用の電極パッド36b,36c,36d,36eに加えて、第1抵抗22の電極22a,22bに対向する位置に電極パッド36n,36pが設けられている。
第1抵抗22は、電極22a,22bが接合部材41を介して電極パッド36n,36pに接合されている。電極パッド36nは、内部配線36f(1)、導通ビア36gを経由して電極端子37aと接続され、電極パッド36pは、内部配線36f(2)を経由してサーミスター20の電極20aが接合された電極パッド36bと接続されている。更に、電極パッド36bは、内部配線36j、導通ビア36kを経由して電極端子37eと接続されている。
換言すると、水晶振動子3は、サーミスター20(感温素子)の一方の電極20a及びコンデンサー21(容量素子)の一方の電極21aと、電極端子37a(第1実装端子)との間に、第1抵抗22(第1抵抗素子)が電気的に直列に接続され、且つ、サーミスター20の一方の電極20aが電極端子37e(第3実装端子)と電気的に接続されている。
ここで、サーミスター20、コンデンサー21、第1抵抗22は、第1実施形態と同様に、長手方向(ここでは、電極20aと電極20bとを結ぶ方向、電極21aと電極21bとを結ぶ方向、電極22aと電極22bとを結ぶ方向)が、パッケージベース231の長手方向と交差するように(ここでは、直交するように)配置されている。
上述したように、水晶振動子3は、サーミスター20及びコンデンサー21の一方の電極20a,21aと電極端子37aとの間に第1抵抗22が電気的に直列に接続され、且つ、サーミスター20の一方の電極20aが電極端子37eと電気的に接続されている。
これにより、水晶振動子3は、水晶振動片10近傍の温度を検出したサーミスター20の検出信号に重畳するノイズを、コンデンサー21によって低減しつつ、サーミスター20の検出信号を、電極端子37aから供給される電源電圧を第1抵抗22によって分圧した所望の電圧に応じた検出信号として、電極端子37eからA/D変換回路を介して温度補償回路へ出力することが可能となる。
この結果、水晶振動子3は、例えば、検出信号をA/D変換が効率的に行える好適なレベルにすることができる。
また、水晶振動子3は、パッケージベース231が第2主面35側に一対の脚部239a,239bを備え、一方の脚部239aと他方の脚部239bとの間に第2凹部236が設けられていることから、例えば、同一外形サイズにおいて、枠状に囲まれた第1実施形態の第2凹部36よりも収容スペースが広くなり、より多くの回路構成要素を収容することができる。
また、水晶振動子3は、一方の脚部239aと他方の脚部239bとの間に第2凹部236が設けられており、換言すれば、枠状に囲まれた収容部(例えば、第1実施形態の第2凹部36)の対向する2つの壁が開口されていることになる。これにより、水晶振動子3は、第2凹部236の通気性が向上し、サーミスター20及び第1抵抗22の発熱による第2凹部236の温度上昇を抑制することができる。
この結果、水晶振動子3は、水晶振動片10が搭載されている第1主面33側と、サーミスター20が収容されている第2凹部236側との温度差が少なくなることから、水晶振動片10近傍の温度をより正確に検出することができる。
なお、水晶振動子3の第2凹部236は、温度上昇などによる支障がなければ、第1実施形態の第2凹部36のような周囲がすべて囲まれた形状であってもよい。
また、水晶振動子3は、サーミスター20、コンデンサー21、第1抵抗22が、第1実施形態と同様に、長手方向がパッケージベース231の長手方向と直交するように配置されていることから、パッケージベース231の反り(傾向的に長手方向の反りが大きい)に対するサーミスター20、コンデンサー21、第1抵抗22の固定強度(接合強度)の低下を抑制することができる。
(変形例)
次に、第2実施形態の変形例について説明する。
図6は、第2実施形態の変形例の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図6(a)は、リッド側から見た平面図であり、図6(b)は、図6(a)のA−A線での断面図であり、図6(c)は、底面側から見た平面図である。図7は、第2実施形態の変形例の水晶振動子に収容された感温素子及びノイズ除去用素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図である。
なお、第2実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第2実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図6、図7に示すように、変形例の水晶振動子4は、第2実施形態と比較して、コンデンサー21の一方の電極21aの接続先が異なる。
具体的には、水晶振動子4は、コンデンサー21の一方の電極21aが接合された電極パッド36dが、内部配線36r、内部配線36f(1)、導通ビア36gを経由して電極端子37aと接続されている。これにより、水晶振動子4は、コンデンサー21の一方の電極21aが電極端子37aと電気的に接続されている。
換言すると、水晶振動子4は、コンデンサー21(容量素子)の一方の電極21aが、電極端子37a(第1実装端子)と電気的に接続され、サーミスター20(感温素子)の一方の電極20aと電極端子37aとの間に、第1抵抗22(第1抵抗素子)が電気的に直列に接続され、且つ、サーミスター20の一方の電極20aが、電極端子37e(第3実装端子)と電気的に接続されていることとなる。
そして、水晶振動子4は、第2実施形態と同様に、サーミスター20の他方の電極20bと、コンデンサー21の他方の電極21bとが、電極端子37c(第2実装端子)と電気的に接続されていることとなる。
上述したように、第2実施形態の変形例の水晶振動子4は、電極端子37aと電極端子37cとの間に直列に接続された第1抵抗22及びサーミスター20に対して、コンデンサー21が電極端子37aと電極端子37cとの間に並列に接続されている。
これにより、水晶振動子4は、コンデンサー21がバイパスコンデンサーとして機能し、第1抵抗22を経由してサーミスター20の検出信号に重畳するノイズを低減することができる。
また、水晶振動子4は、第2実施形態と同様に、サーミスター20の一方の電極20aが電極端子37eと電気的に接続されていることから、ノイズが低減されたサーミスター20の検出信号を、電極端子37aから供給される電源電圧を第1抵抗22によって分圧した所望の電圧に応じた検出信号として、電極端子37eからA/D変換回路を介して温度補償回路へ出力することが可能となる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の振動デバイスの一例としての水晶振動子について説明する。
図8は、第3実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図8(a)は、リッド側から見た平面図であり、図8(b)は、図8(a)のA−A線での断面図であり、図8(c)は、底面側から見た平面図である。図9は、第3実施形態の水晶振動子に収容された感温素子及びノイズ除去用素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図である。
なお、第1実施形態及び第2実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態及び第2実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図8、図9に示すように、第3実施形態の水晶振動子5は、第2実施形態と比較して、回路構成が異なる。
水晶振動子5は、ノイズ除去用素子が一対の電極を備えた第2抵抗素子としての第2抵抗23と一対の電極を備えた容量素子としてのコンデンサー21とを含んで構成されている。
第2抵抗23は、第1抵抗22と同様に、例えば、チップ型(直方体形状)の抵抗体であって、一対の電極23a,23bを長手方向の両端に有し、第1抵抗22が収容されていた場所に配置されている。
図9に示すように、水晶振動子5は、サーミスター20と電極端子37eとの間に第2抵抗23が接続され、電極端子37eと電極端子37cとの間にコンデンサー21が接続されている。これにより、水晶振動子5は、電極端子37aと電極端子37cとの間に、サーミスター20とノイズ除去用素子とが、電気的に並列に接続されていることとなる。
ここで、図9に示すように、第2抵抗23及びコンデンサー21は、水晶振動片10とは電気的に非接続となっている。
図8に戻って、パッケージベース231の第2凹部236の底面236aには、サーミスター20及びコンデンサー21用の電極パッド36b,36c,36d,36eに加えて、第2抵抗23の電極23a,23bに対向する位置に電極パッド36s,36tが設けられている。
第2抵抗23は、電極23a,23bが接合部材41を介して電極パッド36s,36tに接合されている。電極パッド36sは、内部配線36f(1)、導通ビア36gを経由して電極端子37aと接続されると共に、内部配線36f(2)を経由してサーミスター20の電極20aが接合された電極パッド36bと接続されている。
電極パッド36tは、内部配線36j、導通ビア36kを経由して電極端子37eと接続され、更に内部配線36jを経由してコンデンサー21の一方の電極21aが接合された電極パッド36dと接続されている。
換言すると、水晶振動子5は、ノイズ除去用素子が第2抵抗23(第2抵抗素子)とコンデンサー21(容量素子)とを含んで構成され、サーミスター20(感温素子)の一方の電極20aが、電極端子37a(第1実装端子)と電気的に接続され、サーミスター20の他方の電極20bが、電極端子37c(第2実装端子)と電気的に接続されていることとなる。
そして、水晶振動子5は、サーミスター20の一方の電極20aと第2抵抗23の一方の電極23aとが、互いに電気的に接続され、第2抵抗23の他方の電極23bとコンデンサー21の一方の電極21aとが、互いに電気的に接続され、且つ、電極端子37e(第3実装端子)と電気的に接続されていることとなる。
そして、水晶振動子5は、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、サーミスター20の他方の電極20bとコンデンサー21の他方の電極21bとが、電極端子37cと電気的に接続されていることとなる。
上述したように、第3実施形態の水晶振動子5は、電極端子37aと電極端子37cとの間に、サーミスター20と、第2抵抗23及びコンデンサー21を含んだノイズ除去用素子とが、電気的に並列に接続されている。
これにより、水晶振動子5は、第2抵抗23及びコンデンサー21を含んだノイズ除去用素子が、ローパスフィルターとして機能することから、サーミスター20の検出信号に重畳する所定の周波数以上のノイズを除去することができる。
この結果、水晶振動子5は、ノイズが低減されたサーミスター20の検出信号を、電極端子37eからA/D変換回路を介して温度補償回路へ出力することが可能となる。
なお、上記所定の周波数は、水晶振動片10の共振周波数(発振周波数)や、水晶振動子5の用途などに応じて適宜設定される。
(変形例)
次に、第3実施形態の変形例について説明する。
図10は、第3実施形態の変形例の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図10(a)は、リッド側から見た平面図であり、図10(b)は、図10(a)のA−A線での断面図であり、図10(c)は、底面側から見た平面図である。図11は、第3実施形態の変形例の水晶振動子に収容された感温素子及びノイズ除去用素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図である。
なお、第3実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第3実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図10、図11に示すように、変形例の水晶振動子6は、第3実施形態と比較して、回路構成が異なる。
図11に示すように、水晶振動子6は、サーミスター20と電極端子37aとの間に第1抵抗22が接続されている。ここで、図11に示すように、第1抵抗22は、水晶振動片10とは電気的に非接続となっている。
図10に戻って、パッケージベース231の第2凹部236の底面236aには、サーミスター20、コンデンサー21及び第2抵抗23用の電極パッド36b,36c,36d,36e,36s,36tに加えて、第1抵抗22の電極22a,22bに対向する位置に電極パッド36n,36pが設けられている。
第1抵抗22は、第2抵抗23の隣(紙面左隣)に配置され、電極22a,22bが接合部材41を介して電極パッド36n,36pに接合されている。第1抵抗22の電極22aが接合された電極パッド36nは、内部配線36f(1)、導通ビア36gを経由して電極端子37aと接続され、第1抵抗22の電極22bが接合された電極パッド36pは、内部配線36f(2)を経由してサーミスター20の電極20aが接合された電極パッド36bと接続されている。
換言すると、水晶振動子6は、第3実施形態の構成に加えて、サーミスター20(感温素子)の一方の電極20aと電極端子37a(第1実装端子)との間に、第1抵抗22(第1抵抗素子)が電気的に直列に接続されていることとなる。
これにより、水晶振動子6は、電極端子37aと電極端子37cとの間に、第1抵抗22を介して、サーミスター20と、第2抵抗23及びコンデンサー21を含んだノイズ除去用素子とが、電気的に並列に接続されていることとなる。
上述したように、第3実施形態の変形例の水晶振動子6は、第3実施形態の構成に加えて、サーミスター20と電極端子37aとの間に第1抵抗22が電気的に直列に接続されていることから、サーミスター20の検出信号に重畳する所定の周波数以上のノイズを除去しつつ、サーミスター20の検出信号を第1抵抗22によって分圧した所望の電圧に応じた検出信号として、電極端子37eからA/D変換回路を介して温度補償回路へ出力することが可能となる。
(第4実施形態)
次に、上述した水晶振動子を備えた電子機器として、携帯電話を一例に挙げて説明する。
図12は、第4実施形態の携帯電話を示す模式斜視図である。
携帯電話700は、上記各実施形態及び各変形例の水晶振動子(1〜6のいずれか)を備えた携帯電話である。
図12に示す携帯電話700は、上述した水晶振動子(1〜6のいずれか)を、例えば、基準クロック発振源などのタイミングデバイスとして用い、更に液晶表示装置701、複数の操作ボタン702、受話口703、及び送話口704を備えて構成されている。なお、携帯電話700の形態は、図示のタイプに限定されるものではなく、いわゆるスマートフォンタイプでもよい。
上述した水晶振動子などの振動デバイスは、上記携帯電話700のような携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピューター、テレビ、デジタルスチールカメラ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器などのタイミングデバイスとして好適に用いることができ、いずれの場合にも上記各実施形態及び各変形例で説明した効果が反映された電子機器を提供することができる。
なお、携帯電話700に代表される電子機器は、前述したように上記水晶振動子(1〜6のいずれか)の水晶振動片10を駆動する発振回路と、水晶振動片10の温度変化に伴う周波数変動を補正する温度補償回路と、を備えていることが好ましい。
これによれば、携帯電話700に代表される電子機器は、水晶振動片10を駆動する発振回路と共に、水晶振動片10の温度変化に伴う周波数変動を補正する温度補償回路を備えていることから、発振回路が発振する共振周波数を温度補償することができ、温度特性に優れた電子機器を提供することができる。
なお、振動片の形状は、図示した平板状のタイプに限定されるものではなく、中央部が厚く周辺部が薄いタイプ(コンベックスタイプ、ベベルタイプ、メサタイプ)、逆に中央部が薄く周辺部が厚いタイプ(逆メサタイプ)などでもよい。
なお、振動片の材料としては、水晶に限定されるものではなく、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、四ホウ酸リチウム(Li247)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)などの圧電体、またはシリコン(Si)などの半導体でもよい。
また、厚みすべり振動の駆動方法は、圧電体の圧電効果によるものの他に、クーロン力による静電駆動であってもよい。
1,2,3,4,5,6…振動デバイスとしての水晶振動子、10…振動片としての水晶振動片、11…振動部、12…基部、13…一方の主面、14…他方の主面、15,16…励振電極、15a,16a…引き出し電極、20…感温素子としてのサーミスター、20a…一方の電極、20b…他方の電極、21…ノイズ除去用素子としてのコンデンサー、21a…一方の電極、21b…他方の電極、22…第1抵抗素子としての第1抵抗、22a…一方の電極、22b…他方の電極、23…第2抵抗素子(ノイズ除去用素子)としての第2抵抗、23a…一方の電極、23b…他方の電極、30…容器としてのパッケージ、31…パッケージベース、32…リッド、33…第1主面、34…第1凹部、34a…底面、34b,34c…内部端子、35…第2主面、36…第2凹部、36a…底面、36b,36c,36d,36e,36n,36p,36s,36t…電極パッド、36f,36f(1),36f(2),36h,36j,36r…内部配線、36g,36i,36k,36m…導通ビア、37a…第1実装端子としての電極端子、37b…電極端子、37c…第2実装端子としての電極端子、37d…電極端子、37e…第3実装端子としての電極端子、38…接合部材、40…導電性接着剤、41…接合部材、130…パッケージ、131…パッケージベース、132…リッド、132a…つば部、138…導電性接合部材、230…パッケージ、231…パッケージベース、236…第2凹部、236a…底面、239a,239b…脚部、700…携帯電話、701…液晶表示装置、702…操作ボタン、703…受話口、704…送話口。

Claims (8)

  1. 振動片と、
    感温素子と、
    ノイズ除去用素子と、
    前記振動片、前記感温素子、前記ノイズ除去用素子が収容されている容器と、を備え、
    前記感温素子と前記ノイズ除去用素子とは、互いに電気的に並列に接続されていることを特徴とする振動デバイス。
  2. 前記容器は、第1実装端子、第2実装端子、を備え、
    前記ノイズ除去用素子は、一対の電極を備えた容量素子を含み、
    前記感温素子は一対の電極を備え、
    前記感温素子の一方の前記電極と前記容量素子の一方の前記電極とが、前記第1実装端子と電気的に接続され、
    前記感温素子の他方の前記電極と前記容量素子の他方の前記電極とが、前記第2実装端子と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の振動デバイス。
  3. 前記容器に第1抵抗素子が更に収容され、
    前記容器は、第3実装端子を更に備え、
    前記感温素子の一方の前記電極及び前記容量素子の一方の前記電極と前記第1実装端子との間に前記第1抵抗素子が電気的に直列に接続され、且つ、前記感温素子の一方の前記電極が前記第3実装端子と電気的に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の振動デバイス。
  4. 前記容器に第1抵抗素子が更に収容され、
    前記容器は、第1実装端子、第2実装端子、第3実装端子、を備え、
    前記ノイズ除去用素子は、一対の電極を備えた容量素子を含み、
    前記感温素子は一対の電極を備え、
    前記容量素子の一方の前記電極が、前記第1実装端子と電気的に接続され、
    前記感温素子の一方の前記電極と前記第1実装端子との間に前記第1抵抗素子が電気的に直列に接続され、且つ、前記感温素子の一方の前記電極が前記第3実装端子と電気的に接続され、
    前記感温素子の他方の前記電極と前記容量素子の他方の前記電極とが、前記第2実装端子と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の振動デバイス。
  5. 前記容器は、第1実装端子、第2実装端子、第3実装端子、を備え、
    前記ノイズ除去用素子は、一対の電極を備えた第2抵抗素子と一対の電極を備えた容量素子とを含み、
    前記感温素子は一対の電極を備え、
    前記感温素子の一方の前記電極が、前記第1実装端子と電気的に接続され、
    前記感温素子の他方の前記電極が、前記第2実装端子と電気的に接続され、
    前記感温素子の一方の前記電極と前記第2抵抗素子の一方の前記電極とが、互いに電気的に接続され、
    前記第2抵抗素子の他方の前記電極と前記容量素子の一方の前記電極とが、互いに電気的に接続され、且つ、前記第3実装端子と電気的に接続され、
    前記感温素子の他方の前記電極と前記容量素子の他方の前記電極とが、前記第2実装端子と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の振動デバイス。
  6. 前記容器に第1抵抗素子が更に収容され、
    前記感温素子の一方の前記電極と前記第1実装端子との間に前記第1抵抗素子が電気的に直列に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の振動デバイス。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の振動デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
  8. 電源と、
    前記振動片を駆動する発振回路と、
    前記振動片の温度変化に伴う周波数変動を補正する温度補償回路と、
    を備えていることを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
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