JP2016127437A - 電子デバイス、電子機器及び移動体 - Google Patents
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特許文献1の図1などによれば、上記圧電デバイスの第2の電極パッドの平面形状は、矩形状となっている。
上記圧電デバイスでは、感温部品が凹状の第2の収容部に収容されていることから、第2の収容部の底面に設けられた第2の電極パッドへの、例えば、クリームハンダなどのペースト状の導電性接合部材の塗布に、スクリーン印刷を用いることが困難であり、ディスペンサーなどの局所塗布装置が用いられることになる。
この結果、上記圧電デバイスは、クリームハンダなどの導電性接合部材の塗布量がばらつき易くなることから、感温部品の接合不良や、感温部品の立ち上がり現象(マンハッタン現象)、感温部品の位置ずれなど、感温部品の実装上の不具合が生じる虞がある。
これにより、電子デバイスは、リフロー実装時に導電性接合部材の濡れ広がりが制御され、電子素子の側面に安定してフィレット(裾広がり形状)が形成され易くなるとともに、セルフアライメント効果(電子デバイスの外部基板へのクリームハンダなどの導電性接合部材を用いたリフロー実装時における自律的位置修復現象)を大きくすることができる。
この結果、電子デバイスは、電子素子の接合不良や、電子素子の立ち上がり現象、電子素子の位置ずれなど、電子素子の実装上の不具合を低減することができる。
この結果、電子デバイスは、電子素子の側面にフィレットがより容易に形成されるとともに、セルフアライメント効果をより大きくすることができる。
これにより、電子デバイスは、リフロー実装時に導電性接合部材の濡れ広がりが制御され、電子素子の側面に更に安定してフィレットが形成されるとともに、セルフアライメント効果を更に大きくすることができる。
それぞれの前記縮幅部は、前記電極パッド同士を結ぶ方向と直交する方向に沿った幅が前記電極パッド同士が離れるに従って小さくなっていることが好ましい。
この結果、電子デバイスは、電子素子の接合不良や、電子素子の立ち上がり現象、電子素子の位置ずれなど、両端部に電極を有する電子素子の実装上の不具合を低減することができる。
この結果、電子デバイスは、感温素子で検知した温度に基づいて、振動片の周波数の補正が可能となることから、優れた周波数温度特性の振動子を提供することができる。
最初に、電子デバイスの一例としての水晶振動子について説明する。
図1は、第1実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図1(a)は、リッド(蓋体)側から見た平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線での断面図であり、図1(c)は、底面側から見た平面図である。図2は、図1(c)のB部の模式拡大図である。
なお、図1(a)を含む以下のリッド側から見た平面図では、リッドを省略してある。また、分かり易くするために、各構成要素の寸法比率は実際と異なる。
図3は、第1実施形態の水晶振動子に収容された電子素子としての感温素子を含む水晶振動子の駆動に関わる回路図である。
水晶振動片10は、振動部11の一方の主面13及び他方の主面14に形成された略矩形の励振電極15,16から引き出された引き出し電極15a,16aが、基部12に形成されている。
引き出し電極16aは、他方の主面14の励振電極16から、水晶振動片10の長手方向に沿って基部12に引き出され、基部12の側面に沿って一方の主面13に回り込み、基部12の一方の主面13まで延在している。
励振電極15,16及び引き出し電極15a,16aは、例えば、Cr(クロム)を下地層とし、その上にAu(金)またはAuを主成分とする金属が積層された構成の金属被膜となっている。
サーミスター20には、例えば、温度の上昇に対して抵抗が減少するNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスターと呼ばれるサーミスターが用いられている。NTCサーミスターは、温度と抵抗値の変化の関係が直線的なため、温度センサーとして多用されている。
サーミスター20は、パッケージ30に収容され、水晶振動片10近傍の温度を検知することにより、温度センサーとして水晶振動片10の温度変化に伴う周波数変動の補正に資する機能を果たしている。
パッケージベース31は、一方の面が第1主面33となる平板状の第1層31aと、中央部に開口部を有し、第1層31aの第1主面33とは反対側に積層され、この積層面とは反対側の面が第2主面34となる第2層31bと、第1層31aの第1主面33側に積層された枠状の第3層31cと、を備えている。
パッケージベース31の第1層31a及び第2層31bには、セラミックグリーンシートを成形して積層し焼成した酸化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、ガラスセラミックス焼結体などのセラミックス系の絶縁性材料、または、水晶、ガラス、シリコン(高抵抗シリコン)などが用いられている。
パッケージベース31の第3層31c及びリッド32には、パッケージベース31と同材料、または、コバール、42アロイなどの金属が用いられている。
水晶振動片10は、引き出し電極15a,16aが、金属フィラーなどの導電性物質が混合された、エポキシ系、シリコーン系、ポリイミド系などの導電性接着剤40を介して内部端子33a,33bに接合されている。これにより、水晶振動片10は、パッケージベース31に搭載されたことになる。
図1では、一例として、金属製の第3層31cと金属製のリッド32とがシーム溶接により接合されている形態を示している。なお、この場合、第3層31cは、第1層31aのメタライズ層(図示せず)に、ろう付けされている。
パッケージ30の気密に封止された内部空間S内は、減圧された真空状態(真空度の高い状態)または窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが充填された状態となっている。
凹部35の底面36(第1層31aにおける第2層31b側の積層面)には、サーミスター20の電極21,22に対向する位置に電極パッド36a,36bが設けられている。
サーミスター20は、ディスペンサーなどの局所塗布装置を用いて電極パッド36a,36bに塗布されたクリームハンダなどの導電性接合部材41を介してリフロー実装されることにより、電極21,22が電極パッド36a,36bに接合されている。これにより、サーミスター20は、パッケージベース31の凹部35に収容されたことになる。
なお、サーミスター20は、長手方向(電極21と電極22とを結ぶ方向)がパッケージベース31の長手方向(紙面左右方向)に沿うようにして、凹部35の略中央部に配置されている。
縮幅部Hは、平面視で仮想の矩形としての仮電極パッド36a’,36b’の上記直交する方向に沿って隣り合う2つの角部を隅切することにより設けられている。これにより、縮幅部Hの斜辺H1,H2は、直線となっている。
縮幅部Hは、仮電極パッド36a’,36b’の隅切前のサーミスター20から露出している部分K(図2のハッチングが施された部分)に対して、1/2以上、2/3以下の面積となっている。
詳述すると、電極パッド36aでは、縮幅部Hがサーミスター20の電極21の紙面左側に設けられ、紙面左に行くに従い上記幅が小さくなっており、電極パッド36bでは、縮幅部Hがサーミスター20の電極22の紙面右側に設けられ、紙面右に行くに従い上記幅が小さくなっている。
なお、図2では、説明の便宜上、導電性接合部材41を省略してある。
4つの電極端子37a〜37dの内、例えば、一方の対角に位置する2つの電極端子37b,37dは、図示しない導通ビア(スルーホールに金属または導電性を有する材料が充填された導通電極)及び内部配線によって水晶振動片10の引き出し電極15a,16aに繋がる内部端子33a,33bと接続されている。
他方の対角に位置する残りの2つの電極端子37a,37cは、パッケージベース31の第2層31bを貫通する導通ビアV1,V2及び内部配線P1,P2を経由してサーミスター20の電極21,22に繋がる電極パッド36a,36bと接続されている。
なお、電極端子37cは、図1に破線で示すように、パッケージベース31の第1層31aを貫通する導通ビアV3及び内部配線P2、あるいはパッケージベース31の外側の角部に設けられた図示しないキャスタレーション(凹部)に形成された導電膜のいずれかにより、第3層31cを介してリッド32と電気的に接続されていることがシールド性を向上させる観点から好ましい。なお、第3層31cが絶縁性材料の場合には、第3層31cにも導通ビアを設けることになる。
また、水晶振動子1は、電極端子37cをアース端子(GND端子)として接地することによりシールド性を更に向上させることができる。
この際、水晶振動子1は、サーミスター20が温度センサーとして水晶振動片10近傍の温度を検知し、それを電源62から供給される電圧値の変化に変換し、電極端子37aから検出信号として出力する。
発振回路61は、入力された補正信号に基づいて補正された駆動信号を水晶振動片10に印加し、温度変化に伴い変動する水晶振動片10の共振周波数を、所定の周波数になるように補正する。発振回路61は、この補正された周波数の発振信号を増幅し外部へ出力する。
これにより、水晶振動子1は、リフロー実装時に導電性接合部材41の濡れ広がりが制御され、サーミスター20の側面に安定してフィレットが形成され易くなるとともに、セルフアライメント効果を大きくすることができる。
この結果、水晶振動子1は、サーミスター20の接合不良や、サーミスター20の立ち上がり現象、サーミスター20の位置ずれなど、サーミスター20の実装上の不具合を抑制することができる。
この結果、水晶振動子1は、サーミスター20の側面にフィレットがより容易に形成されるとともに、セルフアライメント効果をより大きくすることができる。
これにより、水晶振動子1は、リフロー実装時にクリームハンダなどの導電性接合部材41の濡れ広がりが制御され、サーミスター20の側面に更に安定してフィレットが形成され易くなるとともに、セルフアライメント効果を更に大きくすることができる。
なお、水晶振動子1は、上記面積が1/2未満の場合には、サーミスター20の接合強度が弱くなり、2/3を超える場合には、フィレットが形成されにくくなる。
これにより、水晶振動子1は、サーミスター20における電極21,22同士を結ぶ方向と交差する側面を中心にフィレットが容易に形成されるとともに、セルフアライメント効果を大きくすることができる。
この結果、水晶振動子1は、サーミスター20の接合不良や、サーミスター20の立ち上がり現象、サーミスター20の位置ずれなど、両端部に電極21,22を有するサーミスター20の実装上の不具合を抑制することができる。
この結果、水晶振動子1は、感温素子で検知した温度に基づいて、水晶振動片10の周波数の補正が可能となることから、優れた周波数温度特性の振動子を提供することができる。
詳述すると、ダイオードの場合には、ダイオードの順方向特性を利用し、ダイオードのアノード端子からカソード端子に一定電流を流しておいて、温度によって変化する順方向電圧を測定することによって温度を検知することができる。また、トランジスターの場合には、ベースとコレクター間を短絡し、コレクターとエミッター間をダイオードとして機能させることにより、上記と同様に温度を検知することができる。
水晶振動子1は、感温素子にダイオードまたはトランジスターを用いることにより、ノイズの重畳を抑制することができる。
例えば、図4(a)に示すように、電極パッド36a,36bは、斜辺H1,H2が電極パッド36a,36bの互いに対向する辺の両端部から延びていてもよい。これにより、電極パッド36a,36bは、横に90度回転した台形形状や、斜辺H1,H2を2点鎖線で示す三角形形状となってもよい。この際、電極パッド36a,36bは、サーミスター20がはみ出さない程度に大きくしてもよい。
また、図4(c)に示すように、電極パッド36a,36bは、斜辺H1,H2が外側に湾曲する曲線状(例えば、円弧状)であってもよい。
電極パッド36a,36bが、上記のいずれの形状の場合にも、水晶振動子1は、上述した効果を奏することができる。
次に、第1実施形態の変形例について説明する。
図5は、第1実施形態の変形例の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図5(a)は、リッド側から見た平面図であり、図5(b)は、図5(a)のA−A線での断面図であり、図5(c)は、底面側から見た平面図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
水晶振動子2は、サーミスター20の長手方向(電極21と電極22とを結ぶ方向)が、パッケージベース31の長手方向(紙面左右方向)と交差する(ここでは直交する)方向になるようにサーミスター20が配置されている。
なお、上記変形例の構成は、以下の各実施形態にも適用可能である。
次に、電子デバイスとしての水晶振動子の他の構成について説明する。
図6は、第2実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図6(a)は、リッド側から見た平面図であり、図6(b)は、図6(a)のA−A線での断面図であり、図6(c)は、底面側から見た平面図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
水晶振動子3は、パッケージベース31の第3層31cが除去され、代わりにリッド32との接合部材39が配置されている。
リッド32は、コバール、42アロイなどの金属を用いて、全周につば部32aが設けられたキャップ状に形成されている。
水晶振動子3は、リッド32のキャップ部分の膨らみにより、水晶振動片10を収容する内部空間Sが確保されている。
これにより、リッド32は、パッケージベース31内の導通ビアV2,V3、内部配線P2などを介して電極端子37cと電気的に接続され、シールド効果が発揮されている。
なお、リッド32は、接合部材39及びパッケージベース31の外側の角部に設けられた図示しないキャスタレーションに形成された導電膜を介して電極端子37cと電気的に接続されてもよい。
なお、水晶振動子3は、シールドに支障がなければ、リッド32が電極端子37cと電気的に接続されていなくてもよい。これにより、接合部材39は、絶縁性のものでもよい。
なお、上記第2実施形態の構成は、以下の実施形態にも適用可能である。
次に、電子デバイスとしての水晶振動子の別の構成について説明する。
図7は、第3実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図7(a)は、リッド側から見た平面図であり、図7(b)は、図7(a)のA−A線での断面図であり、図7(c)は、底面側から見た平面図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
水晶振動子4は、第1層31aに開口部が設けられ、第1層31aの開口部と平板状の第2層31bの積層面とにより凹部35が設けられている。
これにより、凹部35の底面36は、第2層31bにおける第1層31a側の積層面となる。
また、第2層31bが平板状となっていることから、4つの電極端子37a〜37dは、切欠きの無い矩形状となっている。
このことから、水晶振動子4は、水晶振動片10の温度とサーミスター20の検知する温度との温度差が小さくなる。
この結果、水晶振動子4は、サーミスター20で検知した温度に基づいて、水晶振動片10の周波数の補正が更に正確に行われることから、更に優れた周波数温度特性の振動子を提供することができる。
次に、上述した電子デバイスを備えている電子機器として、携帯電話を一例に挙げて説明する。
図8は、電子機器としての携帯電話を示す模式斜視図である。
携帯電話700は、上記各実施形態及び変形例で述べた電子デバイスとしての水晶振動子を備えている。
図8に示す携帯電話700は、上述した水晶振動子(1〜4のいずれか)を、例えば、基準クロック発振源などのタイミングデバイスとして用い、更に液晶表示装置701、複数の操作ボタン702、受話口703、及び送話口704を備えて構成されている。なお、携帯電話の形態は、図示のタイプに限定されるものではなく、いわゆるスマートフォンタイプの形態でもよい。
これによれば、携帯電話700は、上記水晶振動子を備えていることから、上記各実施形態及び変形例で説明した効果が奏され、優れた性能を発揮することができる。
次に、上述した電子デバイスを備えている移動体として、自動車を一例に挙げて説明する。
図9は、移動体としての自動車を示す模式斜視図である。
自動車800は、上記各実施形態及び変形例で述べた電子デバイスとしての水晶振動子を備えている。
自動車800は、上述した水晶振動子(1〜4のいずれか)を、例えば、搭載されている各種電子制御式装置(例えば、電子制御式燃料噴射装置、電子制御式ABS装置、電子制御式一定速度走行装置など)の基準クロック発振源などのタイミングデバイスとして用いている。
これによれば、自動車800は、上記水晶振動子を備えていることから、上記各実施形態及び変形例で説明した効果が奏され、優れた性能を発揮することができる。
また、厚みすべり振動の駆動方法は、圧電体の圧電効果によるものの他に、クーロン力による静電駆動でもよい。
Claims (9)
- 凹部を有する基板と、
前記凹部に収容されている電子素子と、
前記凹部の底面に設けられ、前記電子素子が導電性接合部材を介して接合されている電極パッドと、を備え、
前記電極パッドは、平面視で前記電子素子から露出している部分に、前記電子素子から離れるに従って、前記離れる方向と直交する方向に沿った幅が小さくなっている縮幅部を有することを特徴とする電子デバイス。 - 請求項1において、
前記縮幅部は、平面視で仮想の矩形の前記直交する方向に沿って隣り合う2つの角部を隅切することにより設けられていることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項2において、
前記縮幅部は、前記仮想の矩形の隅切前の前記電子素子から露出している部分に対して1/2以上、2/3以下の面積となっていることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
前記電子素子は両端部に電極を有し、
前記電極パッドは、それぞれの前記電極に対向して対になって設けられており、
それぞれの前記縮幅部は、前記電極パッド同士を結ぶ方向と直交する方向に沿った幅が前記電極パッド同士が離れるに従って小さくなっていることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
前記基板に搭載される振動片を更に備え、
振動子として機能することを特徴とする電子デバイス。 - 請求項5において、
前記電子素子は、感温素子であることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項6において、
前記感温素子は、サーミスターまたは測温用半導体であることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする移動体。
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A761 | Written withdrawal of application |
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