JP2016008161A - 合わせガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】薄型化しても強度を維持し得ると共に、撥水性が高く、しかも安価に作製可能な合わせガラスを創案すること。
【解決手段】本発明の合わせガラスは、第一のガラス板と、第二のガラス板と、第一のガラス板と第二のガラス板の間に挟まれる有機樹脂膜と、を備える合わせガラスにおいて、第一のガラス板の板厚が2.0mm以下であり、第一のガラス板が、アルカリアルミノシリケートガラスからなる化学強化ガラスであり、第一のガラス板が、表面に圧縮応力層を有し、第一のガラス板のガラス組成中のモル比(Al+B)/(LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.1〜2であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、合わせガラスに関し、特に車両のフロントガラスに好適な合わせガラスに関する。
自動車のフロントガラスには、2枚のガラス板で有機樹脂膜を挟んで貼り合わせてなる合わせガラスが用いられている。合わせガラスは、ガラス板の一部が破損しても良好な視界を確保することができ、また事故発生時にガラス板が割れたとしても、有機樹脂膜の伸縮性により、搭乗者が車外へ飛び出すことを防止し得るという利点がある。
例えば、特許文献1には、強度と薄型化を両立するために、第一のガラス板の厚さに対する第二のガラス板の厚さの比を0.6以上0.9以下とする合わせガラスが開示されている。また、特許文献2には、防犯性等を高めるために、第一のガラス板と第二のガラス板の厚さの差を1.0mm以上とし、厚い方のガラス板を室内側とする合わせガラスが開示されている。
近年、自動車業界においては、環境的観点から、車体の軽量化により燃費を高めることが強く求められている。このため、自動車関連の部品の軽量化が今まで以上に求められるようになり、合わせガラスに対する要求もその例外でない。合わせガラスの軽量化を図る場合、ガラス板の薄型化が有効であるが、その実現は、安全性等の観点から容易ではない。そこで、合わせガラスの薄型化を図るために、ガラス板として、薄い風冷強化ガラスを用いることが想定される。
しかし、薄い風冷強化ガラスでは、加熱の際に、表面と内部に温度差を形成し難く、圧縮応力層の応力深さを大きくすることが困難である。結果として、風冷強化ガラスを薄型化すると、合わせガラスの強度を維持することが困難になる。
特開2003−55007号公報 特開2001−39743号公報 特開平11−286784号公報 特開2000−144116号公報 特開2001−17907号公報
ところで、合わせガラスの撥水性を高めると、雨水がフロントガラス等の表面に残り難くなり、クリアな視界を確保することができる。
ガラス板の濡れ性は、表面の粗さの影響を受けることが知られている。すなわち、表面を粗くすると、ガラス板の撥水性が向上し、逆に表面を平滑にすると、ガラス板の撥水性が低下する。
例えば、特許文献3には、金属微粒子とシラン化合物を含む処理液をガラス表面に塗布し乾燥することにより、表面上に微細な凹凸構造を形成し、ガラス板の撥水性を高めることが開示されている。しかし、この方法では、透過光が散乱し易くなり、合わせガラスの透明性が低下する虞がある。
また、特許文献4には、トリアルコキシシランの重縮合物を含む処理液をガラス表面に塗布し熱処理することにより、表面上に凹凸被膜を形成し、ガラス板の撥水性を高めることが開示されている。しかし、この方法では、高温の熱処理が必要になるため、合わせガラスの製造コストが高騰してしまう。
更に、特許文献5には、アルミニウム化合物を含む処理液をガラス表面に塗布して皮膜を形成し、温水に浸漬することにより、表面上に微細な凹凸構造を形成し、ガラス板の撥水性を高めることが開示されている。しかし、この方法では、温水の供給装置が必要になるため、合わせガラスの製造コストが高騰してしまう。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、薄型化しても強度を維持し得ると共に、撥水性が高く、しかも安価に作製可能な合わせガラスを創案することである。
本発明者等は、ガラス板として特定の化学強化ガラスを用いることにより上記技術的課題を解決し得ることを見出し、本発明として提案するものである。すなわち、本発明の合わせガラスは、第一のガラス板と、第二のガラス板と、第一のガラス板と第二のガラス板の間に挟まれる有機樹脂膜と、を備える合わせガラスにおいて、第一のガラス板の板厚が2.0mm以下であり、第一のガラス板が、アルカリアルミノシリケートガラスからなる化学強化ガラスであり、第一のガラス板が、表面に圧縮応力層を有し、第一のガラス板のガラス組成(全体のガラス組成)中のモル比(Al+B)/(LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.1〜2であることを特徴とする。ここで、「Al+B」は、AlとBの合量である。「LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO」は、LiO、NaO、KO、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量である。「(Al+B)/(LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)」は、AlとBの合量をLiO、NaO、KO、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量で除した値である。
本発明の合わせガラスでは、第一のガラス板の板厚が2.0mm以下である。これにより、合わせガラスの軽量化を図ることができる。
また、本発明の合わせガラスでは、第一のガラス板が、アルカリアルミノシリケートガラスからなる化学強化ガラスである。これにより、第一のガラス板の板厚が小さくても、圧縮応力層を適正に形成し得るため、合わせガラスの強度を維持することができる。
更に、本発明の合わせガラスでは、第一のガラス板のガラス組成中のモル比(Al+B)/(LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.1〜2である。これにより、ガラス中の非架橋酸素が低減されるため、表面上に凹凸形状を形成しなくても、ガラス板の撥水性を高めることができる。
図1は、本発明の合わせガラスを説明するための断面概念図である。合わせガラス1は、第一のガラス板2と、第二のガラス板3と、第一のガラス板2と第二のガラス板3の間に挟まれる有機樹脂膜4と、を備えている。
なお、本発明の合わせガラスは、第一のガラス板が化学強化ガラスであるが、第二のガラス板は、コスト低減の観点から、化学強化ガラスでなくてもよい。例えば、第二のガラス板は、汎用のソーダライムガラスであってもよい。但し、その場合、本発明の効果を的確に享受する観点から、第一のガラス板を車外側、第二のガラス板を車内側に配置することになる。
第二に、本発明の合わせガラスは、第二のガラス板の板厚が2.0mm以下であり、第二のガラス板が、アルカリアルミノシリケートガラスからなる化学強化ガラスであり、第二のガラス板が、表面に圧縮応力層を有し、第二のガラス板のガラス組成中のモル比(Al+B)/(LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.1〜2であることが好ましい。
第三に、本発明の合わせガラスは、第一のガラス板の表層におけるモル比(Al+B)/(NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.3〜2.0であることが好ましい。なお、「表層におけるモル比(Al+B)/(NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)」は、波長分散型電子線マイクロアナライザで分析した値を指し、加速電圧を10kV、照射電流を20nA、ビーム径を50μmとして分析することとする。
第四に、本発明の合わせガラスは、第一のガラス板の表層におけるモル比NaO/(SiO+Al+B+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.020以下であることが好ましい。なお、「SiO+Al+B+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO」は、SiO、Al、B、NaO、KO、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量である。「NaO/(SiO+Al+B+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)」は、NaOの含有量をSiO、Al、B、NaO、KO、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量で除した値を指す。「表層におけるモル比NaO/(SiO+Al+B+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)」は、波長分散型電子線マイクロアナライザで分析した値を指し、加速電圧を10kV、照射電流を20nA、ビーム径を50μmとして分析することとする。
第五に、本発明の合わせガラスは、第一のガラス板が、ガラス組成(全体のガラス組成)として、質量%で、SiO 50〜80%、Al 3〜30%、B 0〜10%、NaO 5〜20%、KO 0〜2%未満を含有することが好ましい。
第六に、本発明の合わせガラスは、第一のガラス板の板厚が0.3〜1.0mmであり、且つ第二のガラス板の板厚が0.3〜1.0mmであることが好ましい。
第七に、本発明の合わせガラスは、第一のガラス板の表面粗さRaが0.2nm以下であることが好ましい。ここで、「表面粗さRa」は、例えば、SEMI D7−97「FPDガラス基板の表面粗さの測定方法」に準拠した方法により測定することができる。
第八に、本発明の合わせガラスは、第一のガラス板のβ−OH値が0.60以下であることが好ましい。「β−OH値」は、FT−IRを用いてガラスの透過率を測定し、下記の数式1を用いて求めた値を指す。これにより、ガラス中の水分が低減されるため、ガラス中のOH基が少なくなり、結果として、表面上に凹凸形状を形成しなくても、ガラス板の撥水性を高めることができる。
第九に、本発明の合わせガラスは、第一のガラス板の表面の圧縮応力値が600MPa以上であり、且つ応力深さが5μm以上であることが好ましい。ここで、「圧縮応力値」及び「応力深さ」は、表面応力計(例えば、折原製作所社製FSM−6000)を用いて、干渉縞の本数とその間隔を観察することで算出したものである。
第十に、本発明の合わせガラスは、有機樹脂膜を形成する樹脂が、エチレン酢酸ビニル共重合体又はポリビニルブチラールであることが好ましい。
第十一に、本発明の合わせガラスは、3次元的に湾曲した曲面形状を有することが好ましい。
第十二に、本発明の合わせガラスは、車両のフロントガラスに用いることが好ましい。
第十三に、本発明の合わせガラスは、第一のガラス板と、第二のガラス板と、第一のガラス板と第二のガラス板の間に挟まれる有機樹脂膜と、を備える合わせガラスにおいて、第一のガラス板の板厚が2.0mm以下であり、第一のガラス板が、アルカリアルミノシリケートガラスからなる化学強化ガラスであり、第一のガラス板が、表面に圧縮応力層を有し、第一のガラス板の表層におけるモル比(Al+B)/(NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.3〜2.0であることを特徴とする。
第十四に、本発明の合わせガラスは、第一のガラス板と、第二のガラス板と、第一のガラス板と第二のガラス板の間に挟まれる有機樹脂膜と、を備える合わせガラスにおいて、第一のガラス板の板厚が2.0mm以下であり、第一のガラス板が、アルカリアルミノシリケートガラスからなる化学強化ガラスであり、第一のガラス板が、表面に圧縮応力層を有し、第一のガラス板の表層におけるモル比NaO/(SiO+Al+B+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.020以下であることを特徴とする。
本発明の合わせガラスを説明するための断面概念図である。 本発明の合わせガラスの一例を示す概念斜視図である。
本発明の合わせガラスにおいて、ガラス板(第一のガラス板及び/又は第二のガラス板)の板厚は、好ましくは2.0mm以下、1.5mm以下、1.2mm以下、1.0mm以下、0.7mm以下、特に0.5mm以下である。また、合わせガラスの板厚は、好ましくは4.5mm以下、3.5mm以下、3.0mm以下、2.5mm以下、2.0mm以下、特に1.5mm以下である。板厚が厚過ぎると、合わせガラスを軽量化し難くなる。一方、板厚が薄過ぎると、所望の機械的強度を得難くなる。よって、ガラス板の板厚は、好ましくは0.1mm以上、0.2mm以上、0.3mm以上、特に好ましくは0.4mm以上である。また、合わせガラスの板厚は、好ましくは0.5mm以上、0.8mm以上、1.0mm以上、特に好ましくは1.2mm以上である。
特に、第一のガラス板と第二のガラス板を共に1mm以下とすれば、機械的な衝撃力を弾性的に吸収し易くなる。結果として、車両のフロントガラスに適用した場合に、合わせガラスに傷が発生し難くなる。
本発明の合わせガラスにおいて、第一のガラス板は、表面に圧縮応力層を有し、第二のガラス板は、表面に圧縮応力層を有することが好ましい。表面に圧縮応力層を形成する方法として、物理強化法と化学強化法があるが、本発明では、化学強化法で圧縮応力層が形成されている。
化学強化法は、ガラスの歪点以下の温度でイオン交換処理によりガラスの表面にイオン半径が大きいアルカリイオンを導入する方法である。化学強化法で圧縮応力層を形成すれば、ガラス板の板厚が小さい場合でも、圧縮応力層を適正に形成し得ると共に、圧縮応力層を形成した後に、ガラス板を切断しても、風冷強化法等の物理強化法のように、ガラス板が容易に破壊しない。
本発明の合わせガラスにおいて、第一のガラス板は、アルカリアルミノシリケートガラスであり、第二のガラス板は、アルカリアルミノシリケートガラスであることが好ましい。アルカリアルミノシリケートガラスは、イオン交換性能が高いため、短時間のイオン交換処理で所望の圧縮応力層を形成することが可能である。また耐失透性が良好であるため、ガラス板への成形が容易である。
本発明の合わせガラスにおいて、ガラス板(第一のガラス板及び/又は第二のガラス板)のガラス組成中のモル比(Al+B)/(LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)は、好ましくは0.1〜2、0.3〜1.5、0.5〜1.3、0.6〜1.2、0.7〜1.1、特に0.8〜1である。上記モル比が所定範囲外になると、ガラス中の非架橋酸素が過剰になり、ガラス中のOH基が多くなる。結果として、ガラス板の撥水性が低下し易くなる。
本発明の合わせガラスにおいて、ガラス板(第一のガラス板及び/又は第二のガラス板)は、ガラス組成として、質量%で、SiO 50〜80%、Al 3〜30%(望ましくは16〜30%)、B 0〜10%(望ましくは0.1〜10%)、NaO 5〜20%、KO 0〜10%(望ましくは0〜2%未満)を含有することが好ましい。上記のように各成分の含有範囲を限定した理由を下記に示す。なお、各成分の含有範囲の説明において、%表示は、特に断りがない限り、質量%を指す。
SiOは、ガラスのネットワークを形成する成分である。SiOの含有量は、好ましくは50〜80%、55〜75%、56〜73%、56〜71%、57〜69%、57〜68%、特に58〜67%である。SiOの含有量が少な過ぎると、ガラス化し難くなり、また熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下し易くなる。一方、SiOの含有量が多過ぎると、溶融性や成形性が低下し易くなり、また熱膨張係数が低くなり過ぎて、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。
Alは、イオン交換性能を高める成分であり、また歪点やヤング率を高める成分である。Alの含有量が少な過ぎると、イオン交換性能を十分に発揮できない虞が生じる。よって、Alの下限範囲は、好ましくは3%以上、8%以上、12%以上、16%以上、16.5%以上、17.1%以上、17.5%以上、18%以上、特に18.5%以上である。一方、Alの含有量が多過ぎると、ガラスに失透結晶が析出し易くなって、オーバーフローダウンドロー法等でガラス板を成形し難くなる。また耐酸性も低下し、酸処理工程に適用し難くなる。更には高温粘性が高くなり、溶融性が低下し易くなる。よって、Alの上限範囲は、好ましくは30%以下、28%以下、26%以下、24%以下、23.5%以下、22%以下、21%以下、特に20.5%以下である。
は、高温粘度や密度を低下させると共に、ガラスを安定化させて結晶を析出させ難くし、また液相温度を低下させる成分である。Bの下限範囲は、好ましくは0%以上、0.1%以上、1%以上、2%以上、特に3%以上である。しかし、Bの含有量が多過ぎると、イオン交換によって、ヤケと呼ばれるガラス表面の着色が発生したり、耐水性が低下したり、応力深さが小さくなり易い。よって、Bの上限範囲は、好ましくは10%以下、6%以下、5%以下、特に4%未満である。
LiOは、イオン交換成分であり、また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分であると共に、ヤング率を高める成分である。更にLiOは、アルカリ金属酸化物の中では圧縮応力値を高める効果が大きいが、NaOを5%以上含むガラス系において、LiOの含有量が極端に多くなると、かえって圧縮応力値が低下する傾向がある。また、LiOの含有量が多過ぎると、液相粘度が低下して、ガラスが失透し易くなることに加えて、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。更に、低温粘性が低下し過ぎて、応力緩和が起こり易くなり、かえって圧縮応力値が低下する場合がある。よって、LiOの含有量は、好ましくは0〜2%、0〜1.5%、0〜1%、0〜1.0%未満、0〜0.5%、0〜0.1%、特に0〜0.05%である。
NaOは、イオン交換成分であり、また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分である。また、NaOは、耐失透性を改善する成分でもある。NaOの含有量が少な過ぎると、溶融性が低下したり、熱膨張係数が低下したり、イオン交換性能が低下し易くなる。よって、NaOの含有量は、好ましくは5%以上、7.0%超、10%以上、12%以上、13%以上、特に14%以上である。一方、NaOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。また歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成の成分バランスを欠き、かえって耐失透性が低下する場合がある。よって、NaOの含有量は、好ましくは20%以下、19%以下、17%以下、16.3%以下、16%以下、特に15%以下である。
Oは、イオン交換を促進する成分であり、アルカリ金属酸化物の中では応力深さを大きくし易い成分である。また高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分である。更には、耐失透性を改善する成分でもある。しかし、KOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料の熱膨張係数に整合させ難くなる。また歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成の成分バランスを欠き、かえって耐失透性が低下する傾向がある。よって、KOの上限範囲は、好ましくは10%以下、6%以下、4%以下、2%未満、特に1%未満である。なお、KOを添加する場合、その添加量は、好ましくは0.1%以上、0.3%以上、特に0.5%以上である。
MgOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であり、アルカリ土類金属酸化物の中では、イオン交換性能を高める効果が大きい成分である。よって、MgOの下限範囲は、好ましくは0%以上、0.5%以上、1%以上、1.2%以上、1.3%以上、特に1.4%以上である。しかし、MgOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなり易く、またガラスが失透し易くなる傾向がある。よって、MgOの上限範囲は、好ましくは9%以下、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、4%以下、3.5%以下、3%以下、2.5%以下、2.4%以下、2.3%以下、特に2.2%以下である。
CaOは、他の成分と比較して、耐失透性の低下を伴うことなく、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める効果が大きい。しかし、CaOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなり、またガラス組成の成分バランスを欠いて、かえってガラスが失透し易くなったり、イオン交換性能が低下したり、イオン交換溶液を劣化させ易くなる傾向がある。よって、CaOの含有量は、好ましくは0〜6%、0〜5%、0〜4%、0〜3.5%、0〜3%、0〜2%、0〜1%未満、0〜0.5%、特に0〜0.1%である。
SrOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であるが、その含有量が多過ぎると、イオン交換反応が阻害され易くなることに加えて、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。よって、SrOの含有量は、好ましくは0〜2%、0〜1.5%、0〜1%、0〜0.5%、0〜0.1%、特に0〜0.1%未満である。
BaOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分である。しかし、BaOの含有量が多過ぎると、イオン交換反応が阻害され易くなること加えて、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。よって、BaOの含有量は、好ましくは0〜2%、0〜1.5%、0〜1%、0〜0.5%、0〜0.1%、特に0〜0.1%未満である。
MgO+CaO+SrO+BaOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透したり、イオン交換性能が低下する傾向がある。よって、MgO+CaO+SrO+BaOの含有量は、好ましくは0〜9.9%、0〜8%、0〜6%、特に0〜5%である。
モル比(Al+B)/(LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)は、上記のように規制することが好ましい。
上記成分以外にも、例えば以下の成分を添加してもよい。
TiOは、イオン交換性能を高める成分であり、また高温粘度を低下させる成分であるが、その含有量が多過ぎると、ガラスが着色したり、失透し易くなる。よって、TiOの含有量は、好ましくは0〜4.5%、0〜0.5%、特に0〜0.3%である。
ZrOは、イオン交換性能を顕著に高める成分であると共に、液相粘度付近の粘性や歪点を高める成分であるが、その含有量が多過ぎると、耐失透性が著しく低下する虞があり、また密度が高くなり過ぎる虞もある。よって、ZrOの含有量は、好ましくは0〜5%0〜4%、0〜3%、特に0.001〜2%である。
ZnOは、イオン交換性能を高める成分であり、特に圧縮応力値を高める効果が大きい成分である。また低温粘性を低下させずに、高温粘性を低下させる成分である。しかし、ZnOの含有量が多過ぎると、ガラスが分相したり、耐失透性が低下したり、密度が高くなったり、応力深さが小さくなる傾向がある。よって、ZnOの含有量は、好ましくは0〜6%、0〜3%、0〜1%、特に0〜0.1%である。
は、イオン交換性能を高める成分であり、特に応力深さを大きくする成分である。しかし、Pの含有量が多過ぎると、ガラスが分相したり、耐水性が低下し易くなる。よって、Pの含有量は、好ましくは0〜3%、0〜1%、特に0〜0.5%である。
SnOは、イオン交換性能を高める効果を有する。よって、SnOの含有量は、好ましくは0〜3%、0.01〜3%、0.05〜3%、0.1〜3%、特に0.2〜3%である。
清澄剤として、Cl、SO、CeOの群(好ましくはCl、SOの群)から選択された一種又は二種以上を0〜3%添加してもよい。
清澄効果とイオン交換性能を高める効果を同時に享受する観点から、SnO+SO+Clの含有量は、好ましくは0.01〜3%、0.05〜3%、0.1〜3%、特に0.2〜3%である。なお、「SnO+SO+Cl」は、SnO、Cl及びSOの合量である。
Feの含有量は、好ましくは1000ppm未満(0.1%未満)、800ppm未満、600ppm未満、400ppm未満、特に300ppm未満である。更に、Feの含有量を上記範囲に規制した上で、モル比Fe/(Fe+SnO)を0.8以上、0.9以上、特に0.95以上に規制することが好ましい。このようにすれば、板厚1mmにおける透過率(400〜770nm)が向上し易くなる(例えば90%以上)。
Nd、La等の希土類酸化物は、ヤング率を高める成分である。しかし、原料自体のコストが高く、また多量に添加すると、耐失透性が低下し易くなる。よって、希土類酸化物の含有量は、好ましくは3%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、特に0.1%以下である。
環境的配慮から、ガラス組成として、実質的にAs、Sb、PbO、及びFを含有しないことが好ましい。また、環境的配慮から、実質的にBiを含有しないことも好ましい。「実質的に〜を含有しない」とは、ガラス成分として積極的に明示の成分を添加しないものの、不純物として混入する場合を許容する趣旨であり、具体的には、明示の成分の含有量が0.05%未満であることを指す。
ガラス板の表層は、直接、水等と接触する。よって、ガラス板の撥水性を高めるためには、表層のガラス組成を規制することが好ましい。なお、ガラス板の表層のガラス組成は、イオン交換処理等の影響を受けるため、上記のガラス板の内部のガラス組成とは異なることになる。以下、表層のガラス組成について説明する。
表層のモル比(Al+B)/(NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)は、好ましくは0.3〜2.0、0.4〜1.8、0.5〜1.6、0.6〜1.4、0.7〜1.2、0.8〜1.0、特に0.85〜0.95である。上記モル比が所定範囲外になると、表層のガラス中の非架橋酸素が過剰になり、表層のOH基が多くなる。結果として、ガラス板の撥水性が低下し易くなる。なお、表層のモル比(Al+B)/(NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)は、全体のガラス組成とイオン交換条件により調整可能である。
表層のモル比NaO/(SiO+Al+B+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)は、好ましくは0.020以下、0.018以下、0.016以下、0.014以下、0.013以下、0.012以下、特に0.011以下である。表層のNa濃度が大き過ぎると、ガラス中のナトリウムイオンが、大気中の水と反応し易くなるため、表面の親水性が向上し易くなり、結果としてガラス板の撥水性が低下し易くなる。
表層のNa濃度を低下させる方法として、種々の方法が使用可能であり、イオン交換条件の制御以外にも、例えば、コロナ放電により脱イオン処理する方法、プラズマにより脱イオン処理する方法、高温の水蒸気に接触させる方法等が挙げられる。なお、イオン交換条件の調整により、表層のK濃度を調整することができる。
表層のモル比(NaO+KO)/(SiO+Al+B+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)は、好ましくは0.30以下、0.25以下、0.23以下、0.20以下、0.17以下、0.16以下、特に0.15以下である。表層のアルカリ濃度が大き過ぎると、ガラス中のアルカリイオンが、大気中の水と反応し易くなるため、表面の親水性が向上し易くなり、結果としてガラス板の撥水性が低下し易くなる。なお、「NaO+KO」は、NaOとKOの合量である。「(NaO+KO)/(SiO+Al+B+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)」は、NaOとKOの合量をSiO、Al、B、NaO、KO、MgO、CaO、SrO及びBaOの合量で除した値である。
本発明の合わせガラスにおいて、ガラス板(第一のガラス板及び/又は第二のガラス板)は、例えば、下記の特性を有することが好ましい。
β−OH値は、好ましくは0.60/mm以下、0.50/mm以下、0.45/mm以下、0.4/mm以下、0.35/mm以下、0.3/mm以下、0.25/mm以下、0.2/mm以下、0.18/mm以下である。β−OH値が小さい程、ガラス板の撥水性を高めることができる。一方、β−OH値が小さ過ぎると、溶融性が低下し、ガラス板の生産性が低下し易くなる。よって、β−OH値は、好ましくは0.01/mm以上、0.02/mm以上、0.03/mm以上、特に0.05/mm以上である。
β−OH値は、(1)含水量の高い原料(例えば水酸化物原料)を選択する、(2)原料中に水分を添加する、(3)ガラス中の水分量を減少させる成分(Cl、SO等)の使用量を低減したり、或いは使用しないようにする、(4)溶融の際に酸素燃焼を採用したり、溶融炉内に直接水蒸気を導入したりして、炉内雰囲気中の水分量を増加する、(5)溶融ガラス中で水蒸気バブリングを行う、(6)大型溶融炉を採用したり、溶融ガラスの流量を遅くすることで高めることが可能になる。よって、上記操作(1)〜(6)と逆の操作を行えば、β−OH値を低下させることが可能になる。すなわち、β−OH値は、(7)含水量の低い原料を選択する、(8)原料中に水分を添加しない、(9)ガラス中の水分量を減少させる成分(Cl、SO等)の使用量を増加する、(10)炉内雰囲気中の水分量を低下させる、(11)溶融ガラス中でNバブリングを行う、(12)小型溶融炉を採用したり、溶融ガラスの流量を速くすることで低下させることが可能になる。
表面の表面粗さRaは、好ましくは0.5nm以下、0.3nm以下、特に0.2nm以下である。このようにすれば、ガラス板が破損し難くなる。なお、表面の表面粗さRaが小さいと、撥水性が低下する虞があるが、本発明では、表層でのOH基が低減されているため、表面が平滑であっても、撥水性を維持することができる。
表面洗浄後に、温度23℃、湿度50%で1カ月間放置した後の水との接触角は、好ましくは35°以上、37°以上、40°以上、45°以上、50°以上、53°以上、特に55°以上になることが好ましい。この接触角が小さ過ぎると、撥水性が低下し易くなる。なお、接触角の測定は、協和界面科学株式会社製自動接触角計DMe−200を用いて、ガラス板の表面に純水3μl滴下することで行うこととする。
本発明の効果を的確に享受する観点から、ガラス板の有機樹脂膜側とは反対側の表面上に撥水膜等の機能膜が形成されていないことが好ましい。例えば、車両のフロントガラスに用いる場合、車外側及び/室内側の表面上に撥水膜等の機能膜が形成されていないことが好ましい。
圧縮応力層の圧縮応力値は、好ましくは300MPa以上、600MPa以上、700MPa以上、800MPa以上、特に900MPa以上である。圧縮応力値が大きい程、ガラス板の機械的強度が高くなる。一方、表面に極端に大きな圧縮応力が形成されると、ガラス板に内在する引っ張り応力が極端に高くなり、ガラス板が自己破壊する虞がある。よって、圧縮応力層の圧縮応力値は1200MPa以下が好ましい。なお、ガラス組成中のAl、TiO、ZrO、MgO、ZnOの含有量を増加させたり、SrO、BaOの含有量を低減すれば、圧縮応力値が大きくなる傾向がある。また、イオン交換時間を短くしたり、イオン交換溶液の温度を下げれば、圧縮応力値が大きくなる傾向がある。
応力深さは、好ましくは5μm以上、10μm以上、15μm以上、20μm以上、特に30μm以上である。応力深さが大きい程、ガラス板に深い傷が付いても、ガラス板が割れ難くなると共に、機械的強度のばらつきが小さくなる。一方、応力深さが大きい程、ガラス板に内在する引っ張り応力が極端に高くなり、ガラス板が自己破壊する虞がある。よって、応力深さは60μm以下が好ましい。なお、ガラス組成中のKO、Pの含有量を増加させたり、SrO、BaOの含有量を低減すれば、応力深さが大きくなる傾向がある。また、イオン交換時間を長くしたり、イオン交換溶液の温度を上げれば、応力深さが大きくなる傾向がある。
内部の引っ張り応力値は、好ましくは200MPa以下、150MPa以下、90MPa以下、70MPa以下、特に10〜50MPaである。内部の引っ張り応力値が大き過ぎると、破損時にガラス破片が粉々に飛散し、車両用途に用いる場合は、視界が一時的に不良になり、非常に危険な状態に陥る虞がある。なお、内部の引っ張り応力値は、以下の数式2から算出される値を指す。
密度は2.6g/cm以下、2.55g/cm以下、2.50g/cm以下、2.48g/cm以下、2.46g/cm以下、特に2.45g/cm以下が好ましい。密度が小さい程、ガラス板を軽量化することができる。なお、ガラス組成中のSiO、B、Pの含有量を増加させたり、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、ZnO、ZrO、TiOの含有量を低減すれば、密度が低下し易くなる。
25〜380℃の温度範囲における熱膨張係数は、好ましくは100×10−7/℃以下、95×10−7/℃以下、90×10−7/℃以下、特に85×10−7/℃以下である。熱膨張係数を上記範囲に規制すれば、有機樹脂膜の熱膨張係数に整合し易くなり、ガラス板と有機樹脂膜の剥離を防止し易くなる。なお、ガラス組成中のアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物の含有量を増加すれば、熱膨張係数が高くなり易く、逆にアルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物の含有量を低減すれば、熱膨張係数が低下し易くなる。なお、「25〜380℃の温度範囲における熱膨張係数」は、ディラトメーター等で測定可能である。
液相温度は、好ましくは1200℃以下、1150℃以下、1100℃以下、1080℃以下、1050℃以下、1020℃以下、特に1000℃以下である。なお、液相温度が低い程、耐失透性や成形性が向上する。また、ガラス組成中のNaO、KO、Bの含有量を増加させたり、Al、LiO、MgO、ZnO、TiO、ZrOの含有量を低減すれば、液相温度が低下し易くなる。液相粘度は、好ましくは104.0dPa・s以上、104.4dPa・s以上、104.8dPa・s以上、105.0dPa・s以上、105.3dPa・s以上、105.5dPa・s以上、105.7dPa・s以上、105.8dPa・s以上、特に106.0dPa・s以上である。なお、液相粘度が高い程、耐失透性や成形性が向上する。また、ガラス組成中のNaO、KOの含有量を増加させたり、Al、LiO、MgO、ZnO、TiO、ZrOの含有量を低減すれば、液相粘度が高くなり易い。「液相温度」は、標準篩30メッシュ(篩目開き500μm)を通過し、50メッシュ(篩目開き300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れた後、温度勾配炉中に24時間保持して、結晶の析出する温度を測定した値を指す。「液相粘度」は、液相温度におけるガラスの粘度を白金球引き上げ法で測定した値を指す。
ヤング率は、好ましくは65GPa以上、69GPa以上、71GPa以上、75GPa以上、特に77GPa以上である。ヤング率が高い程、ガラス板が撓み難くなり、ガラス板が自重変形し難くなる。なお、「ヤング率」は、共振法等で測定可能である。
本発明の合わせガラスにおいて、有機樹脂膜の厚みは、好ましくは0.1〜2mm、0.3〜1.5mm、0.5〜1.2mm、0.6〜0.9mmである。有機樹脂膜の厚みが小さ過ぎると、衝撃吸収性が低下し易くなり、また固着性にばらつきが生じ易くなって、ガラス板と有機樹脂膜が剥離し易くなる。一方、有機樹脂膜の厚みが大き過ぎると、合わせガラスの視認性が低下し易くなる。
有機樹脂膜として、種々の材料が使用可能であり、例えば、ポリエチレン(PE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、メタクリル樹脂(PMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、セルロースアセテート(CA)、ジアリルフタレート樹脂(DAP)、ユリア樹脂(UP)、メラミン樹脂(MF)、不飽和ポリエステル(UP)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルホルマール(PVF)、ポリビニルアルコール(PVAL)、酢酸ビニル樹脂(PVAc)、アイオノマー(IO)、ポリメチルペンテン(TPX)、塩化ビニリデン(PVDC)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、メタクリル−スチレン共重合樹脂(MS)、ポリアレート(PAR)、ポリアリルスルフォン(PASF)、ポリブタジエン(BR)、ポリエーテルスルフォン(PESF)、又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等が使用可能である。その中でも、透明性と固着性の観点から、EVA、PVBが好適であり、特にPVBは遮音性を付与し得るため好ましい。
有機樹脂膜中に着色剤を添加してもよく、赤外線、紫外線等の特定波長光線を吸収する吸収剤を添加してもよい。
以下のようにして、本発明の合わせガラスを作製することができる。
まずアルカリアルミノシリケートガラスになるように調合したガラス原料を連続溶融炉に投入して、1500〜1700℃で加熱溶融し、清澄、攪拌した後、成形装置に供給した上で平板形状等に成形し、徐冷することにより、未化学強化のガラス板を作製することができる。
平板形状に成形する方法として、オーバーフローダウンドロー法を採用することが好ましい。オーバーフローダウンドロー法は、表面が未研磨の状態で、高品位なガラス板を大量に作製し得ると共に、大型のガラス板も容易に作製し得る方法である。なお、表面が未研磨であると、ガラス板の製造コストを低廉化することができる。
オーバーフローダウンドロー法以外にも、種々の成形方法を採用することができる。例えば、フロート法、ダウンドロー法(スロットダウン法、リドロー法等)、ロールアウト法、プレス法等の成形方法を採用することができる。
次に、得られた未化学強化のガラス板をイオン交換処理することにより、化学強化ガラスを作製することができる。イオン交換処理の条件は、特に限定されず、ガラスの粘度特性、用途、厚み、内部の引っ張り応力、寸法変化等を考慮して最適な条件を選択すればよい。例えば、イオン交換処理は、390〜500℃のKNO溶融塩中に1〜8時間浸漬することで行うことができる。特に、KNO溶融塩中のKイオンをガラス中のNa成分とイオン交換すると、ガラス表面に圧縮応力層を効率良く形成することができる。
続いて、化学強化された2枚のガラス板を有機樹脂膜により積層一体化して、合わせガラスとする。積層一体化の方法として、2枚のガラス板の間に有機樹脂を注入した後に有機樹脂を硬化させる方法、2枚のガラス板の間に有機樹脂シートを配置した後に加圧加熱処理する方法等が挙げられるが、後者の方法の方が、積層一体化が容易であるため好ましい。
車両のフロントガラスは、3次元的に湾曲した曲面形状を有することが多い。曲面加工は、例えば、未化学強化のガラス板に曲面形状を付与した上でイオン交換処理を行い、曲面形状を有する化学強化済みのガラス板を得た後に、このガラス板2枚と有機樹脂膜とを積層一体化して合わせガラスを得る方法、未化学強化のガラス板をイオン交換処理して、化学強化済みのガラス板を得た上で、このガラス板に曲面形状を付与した後、更にこのガラス板2枚と有機樹脂膜とを積層一体化して合わせガラスを得る方法が挙げられるが、前者の方法の方が、曲面加工時に圧縮応力層が消失しないため好ましい。
曲面加工の方法として、種々の方法を採用することができる。特に、金型によりガラス板をプレス成形する方法が好ましく、所定の形状の金型でガラス板を挟み込んだ状態で熱処理炉を通過させることがより好ましい。このようにすれば、曲面形状の寸法精度を高めることができる。また、所定形状の金型上にガラス板を配置した後、ガラス板の一部又は全体を熱処理することにより、金型の形状に沿って、ガラス板を自重で軟化変形させる方法も好ましい。このようにすれば、曲面加工の効率を高めることができる。
図2は、本発明の合わせガラスの一例を示す概念斜視図である。合わせガラス10は、第一のガラス板11と、第二のガラス板12と、第一のガラス板11と第二のガラス板12の間に挟まれる有機樹脂膜13と、を備えており、自動車のフロントガラスに好適な形状を有している。そして、合わせガラス10は、板幅方向の全体が円弧状に湾曲し、且つ長さ方向の全体が円弧状に湾曲している。
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。なお、以下の実施例は単なる例示である。本発明は以下の実施例に何ら限定されない。
表1は、ガラス板(試料No.A〜D)のガラス組成とガラス特性を示している。
次のようにして、各試料を作製した。まず表中の全体のガラス組成となるように、ガラス原料を調合し、各ガラス原料を調合、溶融、清澄、攪拌、供給後に、得られた溶融ガラスをオーバーフローダウンドロー法で板状に成形して、各種板厚のガラス板を得た。得られたガラス板について、種々の特性を評価した。
密度ρは、周知のアルキメデス法によって測定した値である。
熱膨張係数αは、ディラトメーターを用いて、25〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数を測定した値である。
ヤング率Eは、周知の共振法で測定した値である。
液相温度TLは、標準篩30メッシュ(篩目開き500μm)を通過し、50メッシュ(篩目開き300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れた後、温度勾配炉中に24時間保持して、結晶の析出する温度を測定した値である。
液相粘度log10ηTLは、液相温度におけるガラスの粘度を白金球引き上げ法で測定した値である。
β−OH値は、FT−IRを用いてガラスの透過率を測定し、上記数式1を用いて求めた値である。なお、β−OH値は、ガラス原料(水酸化物、水和物原料の割合)により調整されている。
続いて、各試料の両表面に光学研磨を施した後、430℃のKNO溶融塩(新品KNO溶融塩)中に4時間浸漬することにより、イオン交換処理を行った。イオン交換処理後に各試料の表面を洗浄した。続いて、表面応力計(折原製作所社製FSM−6000)を用いて観察される干渉縞の本数とその間隔から表面の圧縮応力層の圧縮応力値CSと応力深さDOLを算出した。算出に当たり、各試料の屈折率を1.5、光学弾性定数を30[(nm/cm)/MPa]とした。更に、試料Bについては、イオン交換処理後に、高温の水蒸気に接触させることにより、表層のNa濃度を低減した。
イオン交換処理後の試料A〜Cについて、表層のガラス組成を測定した。測定値は、波長分散型電子線マイクロアナライザで分析した値を指し、加速電圧を10kV、照射電流を20nA、ビーム径を50μmとして分析した。参考までに、シミュレーション(エレクトロンレンジ法:島津製作所社製電子線マイクロアナライザ電子線侵入領域表示ソフト)により算出した試料A〜CのSi−Kαの検出深さは2.2μm、Al−Kαの検出深さは2.2μm、B−Kαの検出深さは2.3μm、Na−Kαの検出深さは2.3μm、K−Kαの検出深さは1.9μm、Mg−Kαの検出深さは2.3μm、Ca−Kαの検出深さは1.8μm、Sr−Lαの検出深さは2.2μm、Ba−Lαの検出深さは1.6μmであった。
なお、イオン交換処理後のガラスは、表層部分でガラス組成が微視的に異なるが、全体として見た場合は、その影響は軽微である。
化学強化後の試料A〜Dと表2に示す有機樹脂膜を用いて、表2に示す合わせガラス(試料No.1〜9)を作製した。なお、2枚のガラス板と有機樹脂膜とは、加圧加熱処理により積層一体化した。
試料No.1〜9について、撥水性を評価した。具体的には、第一のガラス板の表面に純水を3μl滴下し、温度23℃湿度50%の条件で一か月放置した後、その水滴のガラス板との接触角を協和界面科学株式会社製自動接触角計DMe−200により測定し、37°以上を「○」、37°未満を「×」として評価した。
表2から明らかなように、試料No.1〜8は、表面上に凹凸形状を有していないが、撥水性を示した。一方、試料No.9は、撥水性の評価が不良であった。
本発明の合わせガラスは、車両(特に自動車)のフロントガラスに好適であるが、車両のリアガラス、ドアガラスにも好適である。更に、本発明の合わせガラスは、建築用窓ガラス、タッチパネルディスプレイのカバーガラスにも適用可能である。
1、10 合わせガラス
2、11 第一のガラス板
3、12 第二のガラス板
4、13 有機樹脂膜

Claims (14)

  1. 第一のガラス板と、第二のガラス板と、第一のガラス板と第二のガラス板の間に挟まれる有機樹脂膜と、を備える合わせガラスにおいて、
    第一のガラス板の板厚が2.0mm以下であり、
    第一のガラス板が、アルカリアルミノシリケートガラスからなる化学強化ガラスであり、
    第一のガラス板が、表面に圧縮応力層を有し、
    第一のガラス板のガラス組成中のモル比(Al+B)/(LiO+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.1〜2であることを特徴とする合わせガラス。
  2. 第二のガラス板の板厚が2.0mm以下であり、
    第二のガラス板が、アルカリアルミノシリケートガラスからなる化学強化ガラスであり、
    第二のガラス板が、表面に圧縮応力層を有し、
    第二のガラス板のガラス組成中のモル比(Al+B)/(NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.1〜2であることを特徴とする請求項1に記載の合わせガラス。
  3. 第一のガラス板の表層におけるモル比(Al+B)/(NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.3〜2.0であることを特徴とする請求項1又は2に記載の合わせガラス。
  4. 第一のガラス板の表層におけるモル比NaO/(SiO+Al+B+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.020以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の合わせガラス。
  5. 第一のガラス板が、ガラス組成として、質量%で、SiO 50〜80%、Al 3〜30%、B 0〜10%、NaO 5〜20%、KO 0〜2%未満を含有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の合わせガラス。
  6. 第一のガラス板の板厚が0.3〜1.0mmであり、且つ第二のガラス板の板厚が0.3〜1.0mmであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の合わせガラス。
  7. 第一のガラス板の表面粗さRaが0.2nm以下であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の合わせガラス。
  8. 第一のガラス板のβ−OH値が0.60以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の合わせガラス。
  9. 第一のガラス板の表面の圧縮応力値が600MPa以上であり、且つ応力深さが5μm以上であることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の合わせガラス。
  10. 有機樹脂膜を形成する樹脂が、エチレン酢酸ビニル共重合体又はポリビニルブチラールであることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の合わせガラス。
  11. 3次元的に湾曲した曲面形状を有することを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の合わせガラス。
  12. 車両のフロントガラスに用いることを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の合わせガラス。
  13. 第一のガラス板と、第二のガラス板と、第一のガラス板と第二のガラス板の間に挟まれる有機樹脂膜と、を備える合わせガラスにおいて、
    第一のガラス板の板厚が2.0mm以下であり、
    第一のガラス板が、アルカリアルミノシリケートガラスからなる化学強化ガラスであり、
    第一のガラス板が、表面に圧縮応力層を有し、
    第一のガラス板の表層におけるモル比(Al+B)/(NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.3〜2.0であることを特徴とする合わせガラス。
  14. 第一のガラス板と、第二のガラス板と、第一のガラス板と第二のガラス板の間に挟まれる有機樹脂膜と、を備える合わせガラスにおいて、
    第一のガラス板の板厚が2.0mm以下であり、
    第一のガラス板が、アルカリアルミノシリケートガラスからなる化学強化ガラスであり、
    第一のガラス板が、表面に圧縮応力層を有し、
    第一のガラス板の表層におけるモル比NaO/(SiO+Al+B+NaO+KO+MgO+CaO+SrO+BaO)が0.020以下であることを特徴とする合わせガラス。
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