JP2016007554A - 使用済み脱硝触媒の再生方法 - Google Patents

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Kotoe Matsuyama
琴衣 松山
加藤 泰良
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泰良 加藤
今田 尚美
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尚美 今田
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Abstract

【課題】酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒を再生する方法の提供。【解決手段】触媒質量に対して10〜30質量%の硫酸又は硫酸水溶液を含浸させ、これを100℃〜200℃で保持し、次いでこれにアンモニア水溶液を含浸させ、その後、これを水にて洗浄し、必要に応じて、洗浄を行った後、V含有化合物、Mo含有化合物、W含有化合物、P含有化合物、および硫酸アルミニウムからなる群より選ばれる少なくともひとつを含む溶液を含浸させる、使用済み脱硝触媒を再生方法。【選択図】なし

Description

本発明は、使用済み脱硝触媒の再生方法に関する。より詳細に、本発明は、酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒を、その形状を維持したまま、少ない工程数で、安価に、より高い脱硝性能を有するものに再生する方法に関する。
酸化チタンを主成分とする触媒は、アンモニアや尿素を用いた脱硝処理において、高い活性と高い耐久性を示すので、国内外で広く使われている。この脱硝触媒は、長期間の使用の間に、排煙中に含まれる触媒毒(アルカリ成分、ヒ素、リンなど)の付着や、触媒自身のシンタリングによる触媒粒子の粗大化などによって脱硝性能が低下する。新しい脱硝触媒に交換した際に多量の使用済み脱硝触媒が発生する。この使用済み脱硝触媒を再生して、廃棄物の低減、触媒生産コストの低減などが図られている。使用済み脱硝触媒の再生方法としては、使用済み脱硝触媒を水や薬液により洗浄して触媒毒を除去し、次いで触媒活性成分を担持し直すことを含む方法(特許文献1や2参照)、使用済み脱硝触媒を粉末化し、この粉末を硫酸とともに加熱して加水分解させ、その後アルカリで中和し、乾燥させて酸化チタンと触媒活性成分との混合粉末を得ることを含む方法(特許文献3)などが知られている。
特公平4−68975号公報 特開2000−37634号公報 特公昭58−29143号公報
触媒毒を洗浄で除去する方法においては、次のような課題がある。(1)洗浄のために多量の水または薬液が必要になる。さらに洗浄で生じた廃液の処理に多大なコストがかかる。(2)砒素やリンがオキソ酸の状態で酸化チタンに吸着していると水や薬液による洗浄では十分に除去することができないので、脱硝性能の回復度は低めである。一方、硫酸とともに加熱する方法においては、得られた混合粉末を原料として新たな脱硝触媒が調製される。しかし、混合粉末の再生に要したコストが触媒製造コストにのるので、原料である酸化チタンや触媒活性成分の市価が低いときには、経済的に不利である。
本発明の目的は、酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒を、その形状を維持したまま、少ない工程数で、安価に、より高い脱硝性能を有するものに再生する方法を提供することである。
上記目的を達成すべく検討した結果、以下のような態様を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕 酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒に触媒質量に対して10〜30質量%の硫酸又は硫酸水溶液を含浸させ、
これを100℃〜200℃で保持し、
次いでこれにアンモニア水溶液を含浸させ、
その後、これを水にて洗浄することを含む使用済み脱硝触媒の再生方法。
〔2〕 酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒に触媒質量に対して10〜30質量%の硫酸又は硫酸水溶液を含浸させ、
これを100℃〜200℃で保持し、
次いでこれをアンモニアを含む水蒸気ガスに曝し、
その後、水にて洗浄することを含む使用済み脱硝触媒の再生方法。
〔3〕 酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒に触媒質量に対して10〜30質量%の硫酸又は硫酸水溶液を含浸させ、
これを100℃〜200℃で保持し、
次いでこれをアンモニア水溶液にて洗浄することを含む使用済み脱硝触媒の再生方法。
〔4〕 洗浄を行った後、V含有化合物、Mo含有化合物、W含有化合物、P含有化合物、および硫酸アルミニウムからなる群より選ばれる少なくともひとつを含む溶液を含浸させることをさらに含む〔1〕、〔2〕または〔3〕に記載の使用済み脱硝触媒の再生方法。
本発明の再生方法によれば、酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒を、その形状を維持したまま、少ない工程数で、安価に、より高い脱硝性能を有するものに再生することができる。
本発明における再生の原理はつぎのようであると推測する。
まず、硫酸を含浸させ、100〜200℃に保持すると、式(1)及び式(2)に示すような反応が進み、硫酸チタニル(TiOSO4)、硫酸バナジル(VOSO4)等の硫酸塩化合物が生成する。
TiO2 + H2SO4 → TiOSO4 + H2O (1)
V2O5 + 2H2SO4 → 2VOSO4 + 2H2O + O (2)
次いで、アンモニア水溶液の含浸、アンモニアを含む水蒸気ガスの曝露またはアンモニア水溶液による洗浄を行うと、式(3)及び式(4)に示すような反応が進み、水酸化チタン(TiO(OH2))、メタバナジン酸アンモニウム(NH4VO3)、硫安((NH4)2SO4)が生成する。
TiOSO4 + 2NH3 + 2H2O → TiO(OH2) + (NH4)2SO4 + O2 (3)
VOSO4 + 3NH3 + 2H2O → NH4VO3 + (NH4)2SO4 +H (4)
得られた水酸化チタンやメタバナジン酸アンモニウムが乾燥するとTiO2やVなどの活性点になると考えられる。
ところで、脱硝反応は、触媒の細孔内の表面に在る活性点を主に用いて反応が進行する。よって表面に在る活性点の量が脱硝率を高めるために重要である。
本発明の方法によると、上記のような反応が使用済み脱硝触媒の細孔内の表面で主に進行するので、ハニカムの形状を維持したまま、触媒の細孔表面のTiやVの活性化が効率的に行われる。さらに、本発明では、再生処理で発生する廃液の量が少ないので、廃液処理コストを抑制することができる。
本発明の第一実施形態に係る使用済み脱硝触媒の再生方法のフロー図である。 本発明の第二実施形態に係る使用済み脱硝触媒の再生方法のフロー図である。 本発明の第三実施形態に係る使用済み脱硝触媒の再生方法のフロー図である。
本発明の第一実施形態に係る使用済み脱硝触媒の再生方法は、図1に示すとおり、 酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒に硫酸又は硫酸水溶液を含浸させ、 これを100℃〜200℃で保持し、 次いでこれにアンモニア水溶液を含浸させ、 その後、これを水にて洗浄することを含む方法である。
本発明に使用される使用済み脱硝触媒は、酸化チタン主成分とする触媒であればどのようなものでもよいが、触媒成分をハニカム状に成形して成る触媒が好ましい。中心に金属基板を有する板状触媒では金属基板と硫酸が反応することがある。粒状触媒では微粉化することがある。また、使用済み脱硝触媒は、従来の方法で洗浄して触媒毒を除去したものであってもよい。触媒毒を除去した使用済み脱硝触媒を用いると脱硝性能の回復率をさらに高めることができる。
硫酸又は硫酸水溶液を含浸担持する工程:
含浸に使用される硫酸は、濃硫酸であってもよいし、希硫酸であってもよい。H2SO4濃度は好ましくは1〜98%、より好ましは3〜90%、さらに好ましくは8〜70%である。H2SO4濃度が高すぎるとハニカム形状が崩れやすい。H2SO4濃度が低すぎると硫酸塩化反応の進行が遅くなる。
含浸に使用される硫酸又は硫酸水溶液の量は、被再生触媒の細孔を満たすのに不足ない量であれば特に制限されない。具体的に、硫酸又は硫酸水溶液の使用量は被再生触媒質量の10〜30質量%であることが好ましい。硫酸又は硫酸水溶液の使用量が多すぎるとコストを引き上げる。硫酸又は硫酸水溶液の使用量が少なすぎるとTiO2や活性成分などの硫酸塩化反応の率が低くなる。
含浸担持の手段としては、被再生触媒の細孔内に硫酸がしみ込む方法であれば特に限定されない。例えば、被再生触媒を容器内に入れ、その上から上記した濃度の硫酸又は硫酸水溶液を振りかけて含浸担持する方法、硫酸溶液をノズルから被再生触媒の表面に吹き付ける方法などが挙げられる。また、含浸時間は、細孔内に硫酸溶液または硫酸水溶液がしみ込む程度の時間であれば良いが、操作を考えると9分間以下、好ましくは10秒間〜60秒間である。含浸時の温度は、室温〜100℃であることが好ましい。
加熱保持する工程:
硫酸水溶液が含浸された被再生触媒を100℃〜200℃で保持する。温度保持を密閉した容器内で行うと、硫酸塩化反応を短時間で進行させることができる。保持時間は、特に限定されないが。保持時間が短すぎると硫酸塩化反応の率が低くなる。保持時間が長いと生産性を低下させ、また加熱のためのコストを引き上げる。保持時間は、好ましくは20分間〜3時間、より好ましくは30分間〜2時間である。
アンモニア水溶液を含浸担持する工程:
アンモニア水溶液のNH3濃度は特に制限されないが、好ましくは1〜28%である。NH3濃度が低すぎると中和による沈殿物(硫安など)生成が遅くなる。NH3濃度が高すぎるとコストを引き上げる。アンモニア水溶液の含浸によって前工程で含浸された硫酸が中和される。
含浸に使用されるアンモニア水溶液の量は、被再生触媒の細孔を満たすのに不足ない量であれば特に制限されない。アンモニア水溶液の使用量が多すぎるとアンモニア水溶液へ活性成分の一部が溶出することがある。アンモニア水溶液の使用量が少なすぎると沈殿物生成が不十分になる。
含浸担持の手段としては、被再生触媒の細孔内にアンモニアがしみ込む方法であれば特に限定されない。例えば、被再生触媒を容器内に入れ、その上から上記した濃度のアンモニア水溶液を振りかけて含浸担持する方法、アンモニア水溶液をノズルから被再生触媒の表面に吹き付ける方法などが挙げられる。含浸時間は、アンモニア水溶液が細孔内にしみ込む程度の時間であれば良いが、操作を考慮すると、好ましくは10秒間〜60秒間である。含浸時の温度は、室温〜100℃であることが好ましい。
水で洗浄する工程:
水洗浄によって沈殿物を溶出させる。この工程では、水中に被再生触媒を浸漬する方法が通常採用される。このときバブリングにより洗浄水を攪拌、或いはポンプで洗浄水を循環しても良い。水洗処理で使用される水の量は、被再生触媒を洗浄するに十分な量であれば特に制限されないが、被再生触媒質量の9倍〜11倍が好ましい。水の使用量が多くなると廃液の処理コストが増す。また水洗時間は、触媒毒の溶出率などの洗浄状況を監視しながれ適宜決定することができる。操作の観点から、好ましくは10分間〜24時間、より好ましくは10分間〜1時間である。なお、水で洗浄する工程の後に、液切りし、乾燥させることができる。
活性成分を含浸担持する工程:
洗浄を行った後、V含有化合物、Mo含有化合物、W含有化合物、P含有化合物、および硫酸アルミニウムからなる群より選ばれる少なくともひとつを含む溶液を含浸させることが脱硝性能向上のために好ましい。
V含有化合物、Mo含有化合物、W含有化合物、P含有化合物、および硫酸アルミニウムは、触媒活性成分の製造原料として知られているものであれば、特に制限されない。V含有化合物としては、酸化バナジウム、メタバナジン三塩、塩化バナジウムなどが挙げられる。Mo含有化合物としては、モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸ナトリウムなどが挙げられる。W含有化合物としては、タングステン酸アンモニウム、タングステン酸ナトリウムなどが挙げられる。P含有化合物としては、リン酸、ポリリン酸などが挙げられる。硫酸アルミニウムは、無水塩であっても、各種水和物であってもよい。
触媒活性成分含有溶液の濃度および量は、再生後の性能を満たすのに必要な触媒活性成分担持量に基いて適宜設定することができる。含浸手段としては、触媒活性成分含有溶液を容器に入れ、そこに被再生触媒を浸漬して担持させる方法、触媒活性成分含有溶液をノズルから被再生触媒の表面に吹き付ける方法などが挙げられる。含浸時間は、被再生触媒の細孔内に触媒活性成分含有溶液がしみ込む程度の時間であれば特に制限されないが、操作の観点から、好ましくは9分間以内、より好ましくは10秒間〜60秒間である。なお、活性成分を含浸担持する工程の後に、液切り、乾燥させることができる。
本発明の第二実施形態に係る使用済み脱硝触媒の再生方法は、図2に示すとおり、 酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒に硫酸又は硫酸水溶液を含浸させ、これを100℃〜200℃で保持し、次いでこれをアンモニアを含む水蒸気ガスに曝し、その後、水にて洗浄することを含む方法である。
第二実施形態に係る使用済み脱硝触媒の再生方法は、アンモニア水溶液を含浸担持する工程を、アンモニアを含む水蒸気ガスに曝す工程に置き換えた以外は第一実施形態に係る使用済み脱硝触媒の再生方法と同じである。また、第二実施形態においても、第一実施形態と同様に、水にて洗浄を行った後、V含有化合物、Mo含有化合物、W含有化合物、P含有化合物、および硫酸アルミニウムからなる群より選ばれる少なくともひとつを含む溶液を含浸させることが脱硝性能向上のために好ましい。
アンモニアを含む水蒸気ガスに曝す工程:
アンモニアを含む水蒸気ガスはアンモニア水を加熱することによって得られる。アンモニアと水蒸気との蒸気圧が大気圧と等しくなる温度は37〜39℃であるので、アンモニアを含む水蒸気ガスが適正な量で発生する温度にて曝すことが好ましい。アンモニアの含有量は特に制限されないが、含浸させたH2SO4を中和するに十分なアンモニアが供給されるようにするのが好ましい。ガスに曝す時間は、好ましくは30分間〜2時間である。
本発明の第三実施形態に係る使用済み脱硝触媒の再生方法は、図3に示すとおり、酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒に硫酸又は硫酸水溶液を含浸させ、これを100℃〜200℃で保持し、次いでこれをアンモニア水溶液にて洗浄することを含む方法である。
第三実施形態に係る使用済み脱硝触媒の再生方法は、アンモニア水溶液を含浸担持する工程および水で洗浄する工程を、アンモニア水溶液にて洗浄する工程に置き換えた以外は第一実施形態に係る使用済み脱硝触媒の再生方法と同じである。また、第二実施形態においても、第一実施形態と同様に、アンモニア水溶液にて洗浄を行った後、V含有化合物、Mo含有化合物、W含有化合物、P含有化合物、および硫酸アルミニウムからなる群より選ばれる少なくともひとつを含む溶液を含浸させることが脱硝性能向上のために好ましい。
アンモニア水溶液にて洗浄する工程:
アンモニア水溶液の濃度は、特に制限されないが、好ましくは25〜28%である。洗浄の方法は特に制限されないが、被再生触媒をアンモニア水溶液に浸漬することによって行うのが好ましい。アンモニア水溶液の使用量は、被再生触媒を洗浄するに十分な量であれば特に制限されないが、被再生触媒質量の9倍〜11倍が好ましい。アンモニア水溶液の使用量が多くなると廃液処理のコストが増す。また洗浄時間は、溶出率などの洗浄状況を監視しながれ適宜決定することができる。操作の観点から、好ましくは10分間〜24時間、より好ましくは10分間〜1時間である。なお、アンモニア水溶液にて洗浄する工程の後に、液切りし、乾燥させることができる。
以下に実施例を示して本発明をより詳細に説明する。なお、以下の実施例によって本発明の範囲は制限されない。
被再生触媒A
担体としてのチタニア並びに触媒成分としてのMoおよびVを、Ti/Mo/Vの原子比90.5/5/1.5で含有し且つ無機繊維を触媒に対して20質量%含有するハニカム触媒で、石炭焚きボイラ排ガスの脱硝処理に約2年間使用したものを被再生触媒A(12セル/inch2、7g)として用意した。被再生触媒Aにはヒ素が触媒質量に対してAs2O3として2.5質量%付着していた。被再生触媒Aの細孔容積は0.3cc/gであった。被再生触媒Aの脱硝率は90.3%であった。
被再生触媒B
5%のシュウ酸水溶液280mlをシャーレに入れ、ハニカム状のままの被再生触媒A(12セル/inch、7g)4本を浸漬した。その後、室温で60分間洗浄した。被再生触媒を取り出し、液切り後、150℃で乾燥して被再生触媒B(12セル/inch、7g)を得た。被再生触媒Bにはヒ素が触媒質量に対してAs2O3として0.6質量%付着していた。
脱硝率の決定
表2に示す条件にて脱硝処理を行って、処理前後のNOxの減少量から脱硝率を算出した。
実施例1
濃硫酸(特級、H2SO4含有量97質量%)0.64質量部を純水1.46質量部に注いで濃度約30質量%の硫酸水溶液を調製した。
アンモニア水(特級、NH3含有量28質量%)0.25質量部を純水1.85質量部に注いで濃度約3.0%のアンモニア水溶液を調製した。
ハニカム状のままの被再生触媒A(12セル/inch2、7g)1本を磁性皿に入れた。その上から濃度約30質量%の硫酸水溶液2.1gを噴霧して、被再生触媒Aに含浸させた。それを坩堝に入れて150℃で1時間保持した。室温に冷まし、被再生触媒を磁性皿に移し、その上から濃度約3.0%のアンモニア水溶液(特級、NH3含有量28質量%)2.1gを噴霧して被再生触媒に含浸させた。それを室温で280mlの水で洗浄した。液切りして、150℃で乾燥させた。再生された触媒の脱硝率は、95.0%であった。また、ハニカム構造が維持され、微粉化するようなことはなかった。
実施例2
濃硫酸(特級、H2SO4含有量97質量%)0.43質量部を純水1.67質量部に注いで濃度約20質量%の硫酸水溶液を調製した。
濃度約30質量%の硫酸水溶液を濃度約20質量%の硫酸水溶液に変えた以外は実施例1と同じ方法で触媒を再生させた。再生された触媒の脱硝率は、95.8%であった。また、ハニカム構造が維持され、微粉化するようなことはなかった。
実施例3
濃硫酸(特級、H2SO4含有量97質量%)0.22質量部を純水1.88質量部に注いで濃度約10質量%の硫酸水溶液を調製した。
濃度約30質量%の硫酸水溶液を濃度約10質量%の硫酸水溶液に変えた以外は実施例1と同じ方法で触媒を再生させた。再生された触媒の脱硝率は、95.5%であった。また、ハニカム構造が維持され、微粉化するようなことはなかった。
実施例4
被再生触媒Aを被再生触媒Bに変えた以外は実施例1と同じ方法で触媒を再生させた。再生された触媒の脱硝率は、96.0%であった。また、ハニカム構造が維持され、微粉化するようなことはなかった。
実施例5
濃硫酸(特級、H2SO4含有量97質量%)1.4質量部を純水0.8質量部に注いで濃度約65質量%の硫酸水溶液を調製した。
ハニカム状のままの被再生触媒B(12セル/inch2、7g)1本を磁性皿に入れた。その上から濃度約65質量%の硫酸水溶液2.1gを噴霧して、被再生触媒Bに含浸させた。それを坩堝に入れて150℃で1時間保持した。室温に冷まし、被再生触媒を流通式反応管に入れ、アンモニア(240ppm)を含む水蒸気ガスに表1に示す条件にて1時間曝した。被再生触媒を流通式反応管から取り出し、室温で280mlの水で洗浄した。液切りして、150℃で乾燥させた。再生された触媒の脱硝率は、96.4%であった。また、ハニカム構造が維持され、微粉化するようなことはなかった。
実施例6
濃硫酸(特級、H2SO4含有量97質量%)1.4質量部を純水0.8質量部に注いで濃度約65質量%の硫酸水溶液を調製した。
ハニカム状のままの被再生触媒B(12セル/inch2、7g)1本を磁性皿に入れた。その上から濃度約65質量%の硫酸水溶液2.1gを噴霧して、被再生触媒Bに含浸させた。それを坩堝に入れて150℃で1時間保持した。室温に冷まし、被再生触媒を室温で28%アンモニア水溶液(70g)に10分間浸漬して洗浄した。液切りして、150℃で乾燥させた。再生された触媒の脱硝率は、96.2%であった。また、ハニカム構造が維持され、微粉化するようなことはなかった。
実施例7
純水180mlにメタバナジン酸アンモニウム(NH4VO3)5gと三酸化モリブデン(MoO3)5gとを溶解させ、黄褐色で透明なMo-V溶液(示組式(NH4)3Mo2V3O15の化合物を主成分とするMoとVの複合オキソ酸塩の水溶液)を得た。
実施例1で再生された触媒をMo-V溶液に10秒間浸漬した。液切りして、150℃で1時間乾燥させた。さらに350℃で乾燥処理した。得られた触媒の脱硝率は97.0%であった。また、ハニカム構造が維持され、微粉化するようなことはなかった。
比較例1
濃硫酸を水に変更した以外は実施例1と同じ方法で触媒の再生を試みた。得られた触媒の脱硝率は、90.4%であった。
被再生触媒A、実施例1〜7で再生された触媒、および比較例1で得られた触媒の脱硝率を表3に示す。これらの結果が示すとおり、本発明の再生方法によれば、ハニカム構造が維持され微粉化することなく、脱硝性能を向上させることができる。また、実施例7に示すように触媒活性成分を含浸担持するとさらに脱硝性能が高くなる。
Figure 2016007554
Figure 2016007554
Figure 2016007554

Claims (4)

  1. 酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒に触媒質量に対して10〜30質量%の硫酸又は硫酸水溶液を含浸させ、
    これを100℃〜200℃で保持し、
    次いでこれにアンモニア水溶液を含浸させ、
    その後、これを水にて洗浄することを含む使用済み脱硝触媒の再生方法。
  2. 酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒に触媒質量に対して10〜30質量%の硫酸又は硫酸水溶液を含浸させ、
    これを100℃〜200℃で保持し、
    次いでこれをアンモニアを含む水蒸気ガスに曝し、
    その後、水にて洗浄することを含む使用済み脱硝触媒の再生方法。
  3. 酸化チタンを主成分とする使用済み脱硝触媒に触媒質量に対して10〜30質量%の硫酸又は硫酸水溶液を含浸させ、
    これを100℃〜200℃で保持し、
    次いでこれをアンモニア水溶液にて洗浄することを含む使用済み脱硝触媒の再生方法。
  4. 洗浄を行った後、V含有化合物、Mo含有化合物、W含有化合物、P含有化合物、および硫酸アルミニウムからなる群より選ばれる少なくともひとつを含む溶液を含浸させることをさらに含む請求項1、2または3に記載の使用済み脱硝触媒の再生方法。
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