JP2016004989A - 光通信用パッケージ及び光モジュール - Google Patents

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Yoshikazu Mihara
芳和 三原
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Abstract

【課題】透光性部材の表面が放熱グリスの揮発成分の凝縮により曇ることを防止できる光通信用パッケージ及びそれを用いた光モジュールを提供する。【解決手段】光通信用パッケージ10において、金属製固定部材17の内部に設けられる挿通孔18が、小径孔37と、小径孔37よりも直径が大きく小径孔37と軸を同じくする大径孔38と、大径孔38の中に透光性部材19を固定するための棚40を有し、小径孔37の直径Sが最小透光範囲43の直径E0と同一かそれよりも大きく、かつ小径孔37の直径Sと最小透光範囲43の直径E0との差が最大で0.3mmである。【選択図】図3

Description

本発明は光半導体素子を収納するための光通信用パッケージ及びそれを用いた光モジュールに関する。
光通信システムを構築するための光モジュール(光送信モジュールまたは光受信モジュール)は、電子部品が光通信用パッケージに収納される構造になっている。収納される電子部品としては、LD(Laser Diode)やPD(PhotoDiode)などの光半導体素子、チップコンデンサなどの周辺素子、光半導体素子の温度を一定範囲内に保つためのTEC(ThermoElectric Cooler)などがある。近年の光通信システムにおける情報伝達の高速化や大容量化の実現には光モジュールの小型化、高性能化および低コスト化が寄与しており、それらへ対応するための技術開発が光通信用パッケージにも求められている。放熱特性や高周波信号の伝送特性を考慮して開発されたそのようなパッケージ構造としては、光送信用のTOSA(Transmitter Optical SubAssembly)型、光受信用のROSA(Receiver Optical SubAssembly)型、光送信用あるいは光受信用のバタフライ型、光送信用のTO(Transistor Outlined)−CAN型、などがある。
図6に示すように、光送信に用いられるTOSA型の光通信用パッケージ50は、ベース51と枠体52とフィードスルー基板53で囲まれるキャビティ54を有している。フィードスルー基板53は枠体52の三つの側面部に穿設された開口部に挿嵌される。枠体52及びフィードスルー基板53の上面にはシールリング55が接合される。ベース51、枠体52およびシールリング55は金属製、フィードスルー基板53はセラミック製である。キャビティ54に光半導体素子やTECなどの電子部品が収納された後、キャビティ54を気密封止するためにシールリング55の上面に金属製の蓋体56が溶接される。フィードスルー基板53が挿嵌されていない枠体52の一側面部に設けられる貫通孔には金属製固定部材57が嵌合される。金属製固定部材57の内部には挿通孔58が形成されており、挿通孔58はキャビティ54に連通する。挿通孔58には光信号が通過するための円板形状の透光性部材59がキャビティ54を気密封止するように取り付けられている。
透光性部材59の材質にはホウケイ酸ガラスやサファイアガラスなどが用途に応じて選定される。素材価格についてはサファイアガラスよりもホウケイ酸ガラスの方が安い。また加工コストについてもサファイアガラスよりもホウケイ酸ガラスの方が安い。加工コストの違いはホウケイ酸ガラスよりもサファイアガラスの方が硬度が高いことによる。ただし硬度が高いサファイアガラスには傷が発生しにくい利点がある。このほかサファイアガラスよりもホウケイ酸ガラスの方が熱伝導率が低い。
次に図7〜図9を参照しながら、従来の光通信用パッケージを用いた光モジュールを説明する。図7に示すように、光送信用の光モジュール70では、図6に示した光通信用パッケージ50のベース51の上面にTEC71が取り付けられる。TEC71はペルチェ素子72が冷却用の上部金属板73と放熱用の下部金属板74で挟まれた構造になっている。上部金属板73には光信号をレーザー光の出力として発信するLD75が取り付けられる。TEC71は温度調節機能を持ち、駆動時に発熱するLD75の温度を一定範囲内に保つ。この機能によりLD75の動作信頼性が向上する(例えば、特許文献1参照)。
フィードスルー基板53の表面には枠体52の外側とキャビティ54側にそれぞれ導体配線パターン76と導体配線パターン77が設けられており、それらはフィードスルー基板53の内部に設けられる内部導体78により電気的に接続されている。枠体52の外側に設けられる導体配線パターン76には複数の外部接続端子79がろう材で接合される。一方、キャビティ54側に設けられる導体配線パターン77はボンディングワイヤ80を介してLD75と電気的に接続される。これらの電気的な接続により、外部回路から所定の外部接続端子79に入力される電気信号をLD75に伝えることができる。さらにこの電気信号はLD75によりレーザー光の出力として光信号に変換される。このレーザー光は透光性部材59に向けてLD75を点光源として円錐状に放射され、LD75と透光性部材59の中間に設置されるレンズ(図示しない)を通過することで、透光性部材59の両主面に対しほぼ垂直な平行光になる。この平行光は透光性部材59のキャビティ54側における主面中央部に入射する。透光性部材59を通過した光信号は金属製固定部材57の挿通孔58を通り、さらにスリーブ81の内部を介して光ファイバー82の端面に達する。以上のようにして、外部接続端子79に入力される電気信号はLD75によって光信号に変換され、さらにその光信号は光ファイバー82を通じて遠隔地へ伝達される。
光モジュール70では、LD75から発せられるレーザー光の出力を損失なく光ファイバー82の端面に伝えるため、レンズを通過して平行光になっているレーザー光の光軸に対する光ファイバー82の光軸の相対位置が適正範囲内に入るように、光ファイバー82の光軸位置を調整する必要がある。スリーブ81の一端側の内周部には光ファイバー82の先端部が嵌合されているため、スリーブ81の他端側の端面を金属製固定部材57の端面に当接させながら摺動させることにより、光ファイバー82の光軸位置を前述の適正範囲内に入るように調整することができる。この光軸合わせが完了した後、スリーブ81の他端側の端面と金属製固定部材57の端面の当接部に沿ってYAGレーザーを一定間隔毎に照射し、スリーブ81と金属製固定部材57の当接部を点溶接する。
TEC71と導体配線パターン77とは金属線(図示しない)を介して電気的に接続される。外部接続端子79から供給される電力によってTEC71に電流が流れると、ペルチェ素子72のペルチェ効果により上部金属板73には吸熱現象、下部金属板74には発熱現象が生じる。このため駆動時に発熱するLD75を上部金属板73により冷却することができる。さらにその際にはキャビティ54内部の空気も上部金属板73により冷却される。一方、TEC71の下部金属板74で生じた熱はベース51の上面から開放面(下面)に向けて伝わる。ベース51の開放面は放熱グリス83を介して放熱フィン84に接着されているため、駆動時にLD75が発した熱の大部分は放熱フィン84から空気中に向けて放散される(例えば、特許文献2参照)。
ここで放熱グリス83としては、シリコーンオイルなどの耐熱性の高い基油と、セラミック粉末や金属粉末などの熱伝導性充填剤と、各種添加物の混合物が使用される。このような放熱グリス83からは一般に高温での使用時に少量の揮発成分が発生する。添加物が揮発性を持っている場合や、放熱グリス83の粘度を下げて塗布工程の作業性を向上させるためにトルエンなどの揮発性の高い有機溶剤が上記混合物に添加される場合がある(例えば、特許文献3参照)。
図8に示すように、金属製固定部材57の外周側面の一部は枠体52の一側面部に形成される貫通孔85に嵌合され、さらにろう材86により固定される。金属製固定部材57の内部に設けられる挿通孔58は、小径孔87と、小径孔87と軸を同じくする大径孔88と、大径孔88の中に透光性部材59を低融点ガラス89で固定するための棚90を有している。小径孔87の直径S’は大径孔88の直径L’よりも小さい(例えば、特許文献4参照)。
ここで、透光性部材59における最小透光範囲91を、LD75から発せられる光信号が損失無く透光性部材59を通過するために最小限必要な円形の透光範囲とする。具体的には、最小透光範囲91とは、LD75から出力された後にレンズを通過して平行光となったレーザー光の光軸に垂直な断面積のうちの光通信に実質的に関与する範囲に、レーザー光源であるLD75をTEC71に取り付ける際の位置ずれを考慮した寸法を加えた、円形範囲を意味する。この円形範囲は小径孔87および大径孔88と軸を同じくする。
図9に示すように、最小透光範囲91へ入射した光信号が損失無く透光性部材59を通過するためには、金属製固定部材57や低融点ガラス89がその光信号を遮らないようにする必要がある。したがって枠体52の一側面部の法線方向から平面視したときに、小径孔87の直径S’は最小透光範囲91の直径E0と同一かそれよりも大きくなければならない。その上でさらに、枠体52の一側面部の法線方向から平面視したときに、低融点ガラス89によって覆われる部分を除いた透光性部材59の透光可能領域92は、最小透光範囲91を包含している状態でなければならない。
低融点ガラス89で覆われた部分をのぞく透光可能領域92が最小透光範囲91を包含しているようにするために、小径孔87の直径S’は最小透光範囲91の直径E0に対しできるだけ大きくなるように設計されることが多い。このような設計がなされるのは、棚90を最小透光範囲91から遠ざけることにより、接合工程において高温で粘性が低下する低融点ガラス89が透光性部材59の外周部から中央部に向けて延在することを防止しやすくなるためである。
特開2002−169066号公報 WO2013−164876号公報 特開2009−96961号公報 特開2002−228888号公報
しかしながら、前述したような従来の光通信用パッケージ及び光モジュールには、次のような問題がある。
TEC71の下部金属板74が発した熱の一部は、ベース51にろう材で接合される枠体52や、枠体52にろう材86で接合される金属製固定部材57に熱伝導機構により伝わる。さらにこの熱は低融点ガラス89を介して透光性部材59に伝わる。ところで透光性部材59の材質はホウケイ酸ガラスやサファイアガラスなどであり、一般的な金属よりも熱伝導率が低い。とくにホウケイ酸ガラスを適用した場合、その熱伝導率はサファイアガラスの1/40程度である。このため透光性部材59においては、低融点ガラス89と接する外周部から、低融点ガラス89と接していない中央部へは熱が伝わりにくい。一方、TEC71の上部金属板73は、LD75のほかに、キャビティ54の内部の空気も冷却する。この際、透光性部材59はキャビティ54側から冷却される。これらの結果、透光性部材59には面内の温度分布が生じ、低融点ガラス89に接する外周部よりも、低融点ガラス89と接していない中央部の方が温度が低くなる。
また、TEC71の下部金属板74に生じた熱は、ベース51、放熱フィン84、枠体52、蓋体56などを介して光通信用パッケージ50を取り巻く空気を暖める。一方、スリーブ81における他端側の端面と金属製固定部材57の端面との当接部には、点溶接部93の他に隙間94(YAGレーザーで溶接されていない部分)がある。上記の暖められた空気は、隙間94を介してスリーブ81の中や金属製固定部材57の挿通孔58の中に流れ込む。したがって、透光性部材59においては、スリーブ81側における主面は暖かい空気に接するが、キャビティ54側における主面は冷たい空気に接する状態になる。このため熱伝導率が低い透光性部材59においては、面内だけでなく厚み方向にも温度差が生じることになる。以上より、透光性部材59における温度分布について、最も温度が低いのはキャビティ54側における主面中央部であり、その次に温度が低いのはスリーブ81側における主面中央部である。一方、透光性部材59において最も温度が高いのは、低融点ガラス89が接する外周部である。
ところで、前述したようにTEC71の下部金属板74に生じた熱はベース51の上面から開放面(下面)に向けて伝わる。この熱の大部分は開放面から放熱グリス83を介して放熱フィン84に達し、表面積の大きい放熱フィン84の表面から空気中に向けて放散される。この伝熱機構では放熱グリス83が加熱されて高温になるため、放熱グリス83から揮発した成分が光通信用パッケージ50を取り巻く暖かい空気中に放出される。
このため、隙間94を通過し、スリーブ81の中や金属製固定部材57の挿通孔58の中に侵入する暖かい空気は放熱グリス83の揮発成分を含んでいる。一方、キャビティ54内部の冷たい空気で冷却される透光性部材59のスリーブ81側における主面中央部の温度は、スリーブ81の中にある暖かい空気の温度よりも低い。このため、放熱グリス83の揮発成分が透光性部材59のスリーブ81側における主面中央部に凝縮することがあった。この凝縮により生じた曇り95で透光性部材59の中央部が覆われてしまうと、LD75から発せられる光信号の出力が透光性部材59を通過する際に低下してしまい、光信号を十分に光ファイバー82の端面へ伝えることができなくなる問題があった。
このような曇り95の発生を防止するための対策はいくつか考えられる。まず、放熱グリス83を放熱シートに変更することが考えられる。揮発成分を含まない放熱シートは一般に市販されている。しかしながら、放熱シートを使用すると放熱グリス83を使用する場合よりも熱抵抗が高くなる。これは、放熱シートの厚さを放熱グリス83のグリス塗工厚と同程度に薄くすることが取り扱い上、困難であること、また、被接着表面の微細な凹凸に追従して空隙が生じることなく放熱シートを接着することは困難であり、接着界面に接触熱抵抗が生じてしまうこと、による。
またスリーブ81と金属製固定部材57の当接部全体に外側から粘着テープを貼って隙間94を封止する方法が考えられるが、生産性を維持するためには専用の自動機を増設する必要があるため、余分な設備コストが掛かる。さらにスリーブ81と金属製固定部材57をYAGレーザーで溶接する際に点溶接ではなく全周溶接にして隙間94を無くす方法もある。しかしながら点溶接工程に比べると、全周を溶接する工程は時間が掛かるため生産性が低く、またエネルギーコストも高い。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、放熱特性や生産コストを維持したままで、透光性部材の表面が放熱グリスの揮発成分の凝縮により曇ることを防止できる光通信用パッケージ及びそれを用いた光モジュールを提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る光通信用パッケージは、金属製固定部材の内部に設けられる挿通孔が、小径孔と、小径孔よりも直径が大きく小径孔と軸を同じくする大径孔と、大径孔の中に透光性部材を固定するための棚を有し、小径孔の直径が最小透光範囲の直径と同一かそれよりも大きく、かつ小径孔の直径と最小透光範囲の直径との差が最大で0.3mmである。
ここで最小透光範囲とはレーザー光としてLDから出力される光信号が損失無く透光性部材を通過するために必要な最小限の透光領域である。具体的には、最小透光範囲とは、LDから出力された後にレンズを通過して平行光となったレーザー光の光軸に垂直な断面積のうちの光通信に実質的に関与する範囲に、レーザー光源であるLDをTECに取り付ける際の位置ずれを考慮した寸法を加えた、円形範囲を意味する。この円形範囲は小径孔、中径孔(後述)および大径孔と軸を同じくする。
ここで、上記の光通信用パッケージは、小径孔がキャビティに対して近い側にあり、内部に透光性部材が取り付けられる大径孔がキャビティに対して遠い側にあるのがよい。
また上記の光通信用パッケージは、小径孔と大径孔の間に中径孔が設けられ、中径孔が小径孔及び大径孔と軸を同じくし、中径孔の直径が小径孔の直径よりも大きく、かつ大径孔の直径よりも小さいのがよい。
また上記の光通信用パッケージは、透光性部材の材質がホウケイ酸ガラスであり、透光性部材の厚さが0.4mm以上でかつ大径孔の深さよりも小さいのがよい。
前記目的に沿う本発明に係る光モジュールは、上記の光通信用パッケージと、光通信用パッケージのベース上面に取り付けられるTECと、TECの温度調節機能により一定範囲内の温度に保たれる光半導体素子と、一端側の内周部に光ファイバーの先端部が嵌合され、他端側の端面と光通信用パッケージの金属製固定部材の端面とが点溶接されているスリーブと、ベースの開放面(下面)を放熱フィンに接着するための放熱グリスを有する。
上記の光通信用パッケージでは、小径孔の直径が最小透光範囲の直径と同一かそれよりも大きく、かつ小径孔の直径と最小透光範囲の直径との差が最大で0.3mmである。このため、枠体の一側面部の法線方向から平面視したときに金属製固定部材と透光性部材が重なる領域が従来よりも大きくなる。ところでTECの下部金属板に生じた熱は、ベースや枠体を介して金属製固定部材に伝えられる。この熱は、低融点ガラスを介した熱伝導機構や、金属製固定部材と透光性部材の間に存在する空気を介した対流機構によって、金属製固定部材から透光性部材に伝えられる。枠体の一側面部の法線方向から平面視したときに金属製固定部材と透光性部材が重なる領域が従来よりも大きいと、上述の伝熱機構で透光性部材に運ばれる熱が多くなり、透光性部材のスリーブ側における主面中央部の温度が高められる。この結果、透光性部材のスリーブ側における主面中央部の温度と、放熱グリスの揮発成分を含んだスリーブ内および挿通孔内の空気との温度の差が小さくなる。このため、透光性部材のスリーブ側における主面中央部が放熱グリスの揮発成分の凝縮により曇ることを防止できる。
また、上記の光通信用パッケージでは、小径孔がキャビティに対して近い側にあり、内部に透光性部材が取り付けられる大径孔がキャビティに対して遠い側にある。このためキャビティ内部の冷たい空気が金属製固定部材により遮断され、透光性部材に届きにくくなる。また、大径孔がキャビティに対して遠い側に配置されるため、透光性部材のスリーブ側に開放される主面全体がスリーブの中の暖かい空気に接する。これらの結果、透光性部材のスリーブ側における主面中央部の温度が高められる。このため、透光性部材のスリーブ側における主面中央部が放熱グリスの揮発成分の凝縮により曇ることを防止できる。
また、上記の光通信用パッケージでは、小径孔と大径孔の間に中径孔を設けているため、接合工程において高温で低粘度化する低融点ガラスの一部を中径孔の中に溜めることができる。低融点ガラスによって覆われる部分を除いた透光性部材の透光可能領域が最小透光範囲を包含しているようにするためには、透光性部材を低融点ガラスを介して金属製固定部材の棚に接合する際の工程条件を調整して、透光性部材の外周部から中央部に向けて低融点ガラスが延在することを防止する必要がある。中径孔を設けることで、接合工程において高温で低粘度化する低融点ガラスの一部を透光性部材の外周部に留めることができるため、透光性部材を棚に接合する工程における適正条件の範囲を広げることができる。
また、上記の光通信用パッケージでは、透光性部材の材質がホウケイ酸ガラスであるため、透光性部材の材質がサファイアガラスである場合に比べて素材コストや加工コストが安価になる。また、透光性部材の厚さを0.4mm以上にして厚くするため、キャビティ内部の冷たい空気が透光性部材のスリーブ側における主面の温度に及ぼす影響を緩和することできる。そのため透光性部材のスリーブ側における主面中央部の温度が高められ、透光性部材のスリーブ側における主面中央部が放熱グリスの揮発成分の凝縮により曇ることを防止できる。さらに透光性部材の厚さを大径孔の深さよりも小さくするため、透光性部材を金属製固定部材の棚に取り付けた後に、透光性部材の一部が金属製固定部材の端面を超えてはみ出ることがない。このため、作業ミス等により透光性部材の表面に傷がつくことを防止できる。
上記の光モジュールは、上記の光通信用パッケージを用いて構成される。それらと同様の効果により、透光性部材のスリーブ側における主面中央部が放熱グリスの揮発成分の凝縮により曇ることを防止できる。
本発明の一実施の形態に係る光通信用パッケージの斜視図である。 同光通信用パッケージを用いた光モジュールの断面図である。 同光通信用パッケージにおける金属製固定部材の拡大断面図である。 同光通信用パッケージの変形例における金属製固定部材の拡大断面図である。 同光通信用パッケージの他の変形例における金属製固定部材の拡大断面図である。 従来の光通信用パッケージの斜視図である。 同光通信用パッケージを用いた光モジュールの断面図である。 同光通信用パッケージにおける金属製固定部材の拡大断面図である。 同光通信用パッケージにおいて、金属製固定部材を枠体の一側面部の法線方向から平面視したときの拡大図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化して実施するための形態について説明し、本発明の理解に供する。
図1に示すように、光送信に用いられるTOSA型の光通信用パッケージ10は、ベース11と枠体12とフィードスルー基板13で囲まれるキャビティ14を有している。フィードスルー基板13は枠体12の三つの側面部に穿設された開口部に挿嵌される。枠体12及びフィードスルー基板13の上面にはシールリング15が接合される。ベース11、枠体12およびシールリング15は金属製、フィードスルー基板13はセラミック製である。キャビティ14に光半導体素子やTECなどの電子部品が収納された後、キャビティ14を気密封止するためにシールリング15の上面に金属製の蓋体16が溶接される。フィードスルー基板13が挿嵌されていない枠体12の一側面部に設けられる貫通孔には金属製固定部材17が嵌合される。金属製固定部材17の内部には挿通孔18が形成されており、挿通孔18はキャビティ14に連通する。挿通孔18には光信号が通過するための円板形状の透光性部材19がキャビティ14を気密封止するように取り付けられている。
透光性部材19の材質にはホウケイ酸ガラスやサファイアガラスなどが用途に応じて選定される。素材価格についてはサファイアガラスよりもホウケイ酸ガラスの方が安い。また加工コストについてもサファイアガラスよりもホウケイ酸ガラスの方が安い。加工コストの違いはホウケイ酸ガラスよりもサファイアガラスの方が硬度が高いことによる。ただし硬度が高いサファイアガラスには傷が発生しにくい利点がある。このほかサファイアガラスよりもホウケイ酸ガラスの方が熱伝導率が低い。
次に図1と図2を参照しながら、本発明の光通信用パッケージを用いた光モジュールを説明する。図2に示すように、光送信用の光モジュール20では、図1に示した光通信用パッケージ10のベース11の上面にTEC21が取り付けられる。TEC21はペルチェ素子22が冷却用の上部金属板23と放熱用の下部金属板24で挟まれた構造になっている。上部金属板23には光信号をレーザー光の出力として発信するLD25が取り付けられる。TEC21は温度調節機能を持ち、駆動時に発熱するLD25の温度を一定範囲内に保つ。この機能によりLD25の動作信頼性が向上する。
フィードスルー基板13の表面には枠体12の外側とキャビティ14側にそれぞれ導体配線パターン26と導体配線パターン27が設けられており、それらはフィードスルー基板13の内部に設けられる内部導体28により電気的に接続されている。枠体12の外側に設けられる導体配線パターン26には複数の外部接続端子29がろう材で接合される。一方、キャビティ14側に設けられる導体配線パターン27はボンディングワイヤ30を介してLD25と電気的に接続される。これらの電気的な接続により、外部回路から所定の外部接続端子29に入力される電気信号がLD25に伝えられる。さらにこの電気信号はLD25によりレーザー光の出力として光信号に変換される。このレーザー光は透光性部材19に向けてLD25を点光源として円錐状に放射され、LD25と透光性部材19の中間に設置されるレンズ(図示しない)を通過することで、透光性部材19の両主面に対しほぼ垂直な平行光になる。この平行光は透光性部材19のキャビティ14側における主面中央部に入射する。透光性部材19を通過した光信号は金属製固定部材17の挿通孔18を通り、さらにスリーブ31の内部を介して光ファイバー32の端面に達する。以上のようにして、外部接続端子29に入力される電気信号はLD25によって光信号に変換され、さらにその光信号は光ファイバー32を通じて遠隔地へ伝達される。
光モジュール20では、LD25から発せられるレーザー光の出力を損失なく光ファイバー32の端面に伝えるため、レンズを通過して平行光となっているレーザー光の光軸に対する光ファイバー32の光軸の相対位置が適正範囲内に入るように、光ファイバー32の光軸位置を調整する必要がある。スリーブ31の一端側の内周部には光ファイバー32の先端部が嵌合されているため、スリーブ31の他端側の端面を金属製固定部材17の端面に当接させながら摺動させることにより、光ファイバー32の光軸位置を前述の適正範囲内に入るように調整することができる。この光軸合わせが完了した後、スリーブ31の他端側の端面と金属製固定部材17の端面の当接部に沿ってYAGレーザーを一定間隔毎に照射し、スリーブ31と金属製固定部材17の当接部を点溶接する。ここで、スリーブ31とは、光ファイバー32をその内部に固定し、金属製固定部材17を介して光ファイバー32を光通信用パッケージ10に光学的に接続する機能を有する部材を意味する。
TEC21と導体配線パターン27とは金属線(図示しない)を介して電気的に接続される。TEC21では、外部接続端子29から供給される電力によってTEC21に電流が流れると、ペルチェ素子22のペルチェ効果により上部金属板23には吸熱現象、下部金属板24には発熱現象が生じる。このため駆動時に発熱するLD25を上部金属板23により冷却することができる。さらにその際にはキャビティ14内部の空気も上部金属板23によって冷却される。一方、TEC21の下部金属板24で生じた熱はベース11の上面から開放面(下面)に向けて伝わる。ベース11の開放面は放熱グリス33を介して放熱フィン34に接着されているため、駆動時にLD25が発した熱の大部分は放熱フィン34から空気中に向けて放散される。
ここで放熱グリス33としては、シリコーンオイルなどの耐熱性の高い基油と、セラミック粉末や金属粉末などの熱伝導性充填剤と、各種添加物の混合物が使用される。このような放熱グリス33からは一般に高温での使用時に少量の揮発成分が発生する。添加物が揮発性を持っている場合や、放熱グリス33の粘度を下げて塗布工程の作業性を向上させるためにトルエンなどの揮発性の高い有機溶剤が上記混合物に添加される場合がある。
図3に示すように、前記の光通信用パッケージ10では、枠体12の一側面部に形成される貫通孔35には金属製固定部材17の外周側面の一部が嵌合され、さらにろう材36で固定されている。金属製固定部材17の内部に設けられる挿通孔18は、小径孔37と、小径孔37と軸を同じくする大径孔38と、大径孔38の中に透光性部材19を低融点ガラス39を介して固定するための棚40とを有している。小径孔37の直径Sは大径孔38の直径Lよりも小さい。小径孔37はキャビティ14に対して遠い側に有り、大径孔38はキャビティ14に対して近い側にある。光信号が通過する透光性部材19はキャビティ14を気密封止するように棚40に低融点ガラス39を介して固定されている。スリーブ31の他端側の端面と金属製固定部材17の端面とはYAGレーザーによって点溶接されている。そのため、点溶接部41と隙間42(YAGレーザーで溶接されていない箇所)が金属製固定部材17とスリーブ31の当接部に沿って交互に存在する。
小径孔37(および大径孔38)と軸を同じくする最小透光範囲43に入射する光信号が損失無く透光性部材19を通過するためには、金属製固定部材17や低融点ガラス39がその光信号を遮らないようにする必要がある。したがって、まず、枠体12の一側面部の法線方向から平面視したときに、小径孔37の直径Sは最小透光範囲43の直径E0と同一かそれよりも大きくなければならない。その上でさらに、枠体12の一側面部の法線方向から平面視したときに、低融点ガラス39によって覆われる部分を除いた透光性部材19の透光可能領域44は、最小透光範囲43を包含している状態でなければならない。
ここで最小透光範囲43とはレーザー光としてLD25から出力される光信号が損失無く透光性部材19を通過するために必要な最小限の透光領域である。具体的には、最小透光範囲43とは、LD25から出力された後にレンズ(図示しない)を通過して平行光となったレーザー光の光軸に垂直な断面積のうちの光通信に実質的に関与する範囲に、レーザー光源であるLD25をTEC21に取り付ける際の位置ずれを考慮した寸法を加えた、円形範囲を意味する。この円形範囲は小径孔37および大径孔38と軸を同じくする。
小径孔37の直径Sは最小透光範囲43の直径E0と同一かそれよりも大きく、小径孔37の直径Sと最小透光範囲43の直径E0との差は最大で0.3mmである。このため、上記の光通信用パッケージ10では金属製固定部材17が最小透光範囲43に入射される光信号を遮らない条件のもとで、枠体12の一側面部の法線方向から平面視したときに金属製固定部材17と透光性部材19が重なる領域をほぼ最大にすることができる。TECの下部金属板24に生じた熱はベース11や枠体12を介して金属製固定部材17に伝えられる。この熱は、低融点ガラス39を介した熱伝導機構や、金属製固定部材17と透光性部材19の間に存在する空気を介した対流機構によって、金属製固定部材17から透光性部材19に伝えられる。枠体12の一側面部の法線方向から平面視したときに金属製固定部材17と透光性部材19が重なる領域が従来よりも大きいと、上述の伝熱機構で透光性部材19に運ばれる熱が多くなり、透光性部材19の中央部の温度が高められる。この結果、透光性部材19のスリーブ31側における主面中央部が放熱グリス33の揮発成分の凝縮により曇ることを防止できる。
小径孔37の直径Sと最小透光範囲43の直径E0が同一である場合に、枠体12の一側面部の法線方向から平面視したときに金属製固定部材17と透光性部材19が重なる領域が最大になる。その際、透光性部材19のスリーブ31側における主面中央部が放熱グリス33の揮発成分の凝縮により曇ることを防止する効果も最大になる。しかしながら、小径孔37の直径Sと最小透光範囲43の直径E0との差が最大で0.3mmの範囲内であれば、前記の効果を小径孔37の直径Sと最小透光範囲43の直径E0が同一である場合と同様に得られると考えられる。
小径孔37の直径Sと最小透光範囲43の直径E0との差が0.3mmを超える場合、枠体12の一側面部の法線方向から平面視したときに金属製固定部材17と透光性部材19が重なる領域が小さくなり、前記の効果を得ることが難しくなる。同効果を得るには、小径孔37の直径Sと最小透光範囲43の直径E0が同一である場合に最大となる前記領域の面積に対し、70%以上の前記領域の面積が得られるように小径孔37の直径Sと最小透光範囲43の直径E0との差を設計する必要がある。実用に供されているTOSA型の光通信用パッケージ10における透光性部材19の直径は、例えば、2.0〜5.0mmであり、また最小透光範囲の直径E0は、例えば、1.0〜2.0mmである。
低融点ガラス39が透光性部材19の主面と接する面積はなるべく多い方が良い。金属製固定部材17から透光性部材19への伝熱の効率は、低融点ガラス39を介した熱伝導機構の方が、金属製固定部材17と透光性部材19の間に存在する空気を介した対流機構よりも、高い。さらに低融点ガラス39が透光性部材19の主面と接する面積をなるべく多くする方が、低融点ガラス39の欠陥に起因するキャビティ14に対するリーク不良が発生しにくい。なお、透光性部材19の外周側面と大径孔38の内周側面の間に低融点ガラス39の一部が侵入した状態であれば、前述の金属製固定部材17から透光性部材19への伝熱の効率を高める効果や前記のリーク不良を防止する効果がさらに高まる。
低融点ガラス39によって覆われる部分を除いた透光性部材19の透光可能領域44(あるいは低融点ガラス39が透光性部材19の主面と接する面積)の大きさは、透光性部材19を金属製固定部材17の棚40に低融点ガラス39を介して接合する工程の条件を変更することで調整できる。金属ろう材や封止用樹脂などの他の接合材料に比べ、低融点ガラス39は接合工程において高温で液化したときの粘性が高い。このため、低融点ガラス39によって覆われる部分を除いた透光性部材19の透光可能領域44の大きさを、接合工程の条件を調整することで制御することは、他の封止材料に比べると容易である。接合工程の条件としては、低融点ガラス39の体積、接合温度、炉内で透光性部材19などを固定するための重石の重量、などがある。
金属製固定部材17の作製については、小径孔37の直径Sの大きさが従来よりも小さくなるように金属加工をするだけでよいため、従来技術に対する余分なコストは発生しない。
図4に示すように、上記の光通信用パッケージ10の変形例である光通信用パッケージ10aでは、小径孔37aはキャビティ14に対して近い側にあり、内部に透光性部材19が取り付けられる大径孔38aはキャビティ14に対して遠い側にある。小径孔37aの直径Saは大径孔38aの直径Laよりも小さい。
小径孔37aはキャビティ14に対して近い側にあり、内部に透光性部材19が取り付けられる大径孔38aはキャビティ14に対して遠い側にあるため、キャビティ14の内部の冷たい空気は金属製固定部材17aにより遮断され、透光性部材19に届きにくくなる。また、大径孔38aがキャビティ14に対して遠い側に配置されるため、透光性部材19のスリーブ31の側に開放される主面全体がスリーブ31の中の暖かい空気に接する。これらの結果、透光性部材19のスリーブ31側における主面中央部の温度が高められる。このため、透光性部材19のスリーブ31側における主面中央部が放熱グリス33の揮発成分の凝縮により曇ることを防止できる。
図5に示すように、上記の光通信用パッケージ10の他の変形例である光通信用パッケージ10bでは、金属製固定部材17bの挿通孔18は小径孔37bと大径孔38bの間に設けられる中径孔45を有している。中径孔45は小径孔37bおよび大径孔38bと軸を同じくする。小径孔37bの直径Sbは大径孔38bの直径Lbよりも小さい。中径孔45の直径Mは、小径孔37bの直径Sbよりも大きく、かつ大径孔38bの直径Lbよりも小さい。金属製固定部材17bは、図4の金属製固定部材17aに中径孔45を追加で設けた構成になっている。
中径孔45を設けることにより、金属製固定部材17bの棚40bに低融点ガラス39を介して透光性部材19を固定する工程において、高温で低粘度化する低融点ガラス39の一部を中径孔45の中に溜めることができる。低融点ガラス39によって覆われる部分を除いた透光性部材19の透光可能領域44が最小透光範囲43を包含しているようにするためには、透光性部材19を低融点ガラス39を介して金属製固定部材17bの棚40bに接合する際の工程条件を調整して、透光性部材19の外周部から中央部に向けて低融点ガラス39が延在することを防止する必要がある。中径孔45を設けることで高温で低粘度化する低融点ガラス39の一部を中径孔45の中に溜めることができる。中径孔45の設置によるこの効果は、図8に示す従来技術における、小径孔87の直径S’を最小透光範囲91の直径E0に対してできるだけ大きく設計して棚90を最小透光範囲91から遠ざけることで得られる効果と同等である。
上記の光通信用パッケージ10、10a、10bは、透光性部材19の材質がホウケイ酸ガラスであるのが良い。サファイアガラスに比べ、ホウケイ酸ガラスは安価な素材であり、また加工コストについてもサファイアガラスよりもホウケイ酸ガラスの方が低い。ところでホウケイ酸ガラスの熱伝導率はサファイアガラスの1/40程度である(ホウケイ酸ガラス:約1W/mK、サファイアガラス:約40W/mK)。したがって透光性部材19の材質をサファイアガラスにする方が透光性部材19の外周部から内周部に熱を効率よく伝えることができる。しかしながら本発明の構成を適用することで、透光性部材19の材質がホウケイ酸ガラスであっても、透光性部材19のスリーブ31側における主面中央部が放熱グリス33の揮発成分の凝縮により曇ることを防止できる。
さらに透光性部材19の厚さを0.4mm以上にして厚くするのが良い。キャビティ14内部の冷たい空気が透光性部材19のスリーブ31側における主面の温度に及ぼす影響を緩和することできる。そのため透光性部材19のスリーブ31側における主面中央部の温度が高められ、透光性部材19のスリーブ31側における主面中央部が放熱グリス33の揮発成分の凝縮により曇ることを防止できる。板厚が0.4mm未満だと、キャビティ14内部の冷たい空気による影響が顕著になり、透光性部材19のスリーブ31側の主面中央部の温度が下がりやすい。さらに透光性部材19の厚さを大径孔38の深さよりも小さくするのが良い。透光性部材19の一部が金属製固定部材17の端面を超えてはみ出ることがなくなる。このため、作業ミス等により透光性部材19の表面に傷がつくことを防止できる。
次いで、図1〜図3を参照して、本発明の一実施の形態に係る光通信用パッケージ10および光モジュール20の製造方法を説明する。なお光通信用パッケージ10a、10bの製造方法は光通信用パッケージ10と同様であるので、その説明を省略する。
ベース11、枠体12、シールリング15、外部接続端子29、蓋体16は、アルミナセラミックスと線膨張係数が近似するFe−Ni−Co合金からなり、周知の金属加工方法によって所定の形状に加工される。光モジュール20の放熱特性に影響するベース11にはCu−W合金などの熱伝導率が高い金属材料を適用してもよい。一方、フィードスルー基板13は、所定の形状に加工した複数のアルミナグリーンシートを積層した後に焼成して得られるアルミナセラミックスからなる。積層体を構成するアルミナグリーンシートの一部にはW、Moなどの高融点金属粉末を含有する導体ペーストが所定のパターン形状に塗布されている。このような導体ペーストは焼成後に導体配線パターン26、27および内部導体28となる。銀ろうの濡れ性を高めるため、導体配線パターン26、27の表面には焼成後にNiめっき被膜が設けられる。このような導体はフィールスルー基板13が枠体12やシールリング15と接合される部位にも銀ろう接合を行うために設けられる(図示しない)。上記のように準備されたベース11、枠体12、フィードスルー基板13、シールリング15、及び外部接続端子29は銀ろう接合により一体化される。銀ろうがAgCu共晶合金である場合、接合温度は約800℃である。一体化した後、金属部材(ベース11、枠体12、シールリング15、外部接続端子29及び銀ろう)と、フィードスルー基板13の導体部(導体配線パターン26、27)の表面にはNiめっき皮膜が設けられ、さらにこれを下地表面とするAuめっき皮膜が設けられる。Auめっき皮膜には、酸化によるNiめっき被膜の劣化を防止したり、Auワイヤをボンディングする際の良好な下地として作用するなどの効果がある。
一方、金属製固定部材17もアルミナセラミックスと線膨張係数が近似するFe−Ni−Co合金からなり、周知の金属加工方法によって所定の形状に加工される。金属加工後に金属製固定部材17の外周側面にNiめっき被膜が設けられる。さらに、AuSn合金半田に対する濡れ性を高めるため、Niめっき被膜を下地表面とするAuめっき被膜が設けられる。この後、透光性部材19が金属製固定部材17の棚40に低融点ガラス39を用いて接合される。金属製固定部材17の棚40と透光性部材19を接合する低融点ガラス39には、融点を下げるために鉛を含有させた組成のガラスが用いられるが、鉛を含まない組成で融点を下げた鉛フリーガラスが用いられても良い。低融点ガラス39によるこのような接合は約600℃で実施される。透光性部材19には円板状に加工されたホウケイ酸ガラスやサファイアガラスが用いられ、透光性部材19の両主面には反射防止膜が設けられる。
次に枠体12の一側面部に設けられた貫通孔35に金属製固定部材17の外周側面の一部が嵌合され、嵌合部にろう材36として箔形状のAuSn合金半田を配し、窒素ガス雰囲気中で約360℃に加熱することで枠体12と金属製固定部材17とが接合される。この接合温度は、AgCu共晶合金を用いた場合の銀ろうの接合温度(約800℃)や低融点ガラスの接合温度(約600℃)よりも低い。
このような光通信用パッケージ10のサイズについては、例えば、ベース11の外形サイズが6.8×5.6×0.5mm、枠体12の外形サイズが6.8×5.6×4.2mm、シールリングの外形が6.8×5.6×0.5mmであるものが実用に供されている。このサイズの光通信パッケージ10に対し、小径孔37の直径Sとしては、例えば、1.4mmであり、最小透光範囲43の直径E0としては、例えば、1.2mmである。ホウケイ酸ガラスからなる透光性部材19のサイズは、例えば、直径2.8mm、厚さ0.5mmである。
次に光モジュール20の作製についてはまず、光通信用パッケージ10のベース11の上面とTEC21の下部金属板24、およびTEC21の上部金属板23とLD25、がそれぞれ半田で接合される。SnPb合金の共晶半田であれば、その接合温度はAuSn合金半田の接合温度よりも低く、200〜250℃程度である。SnPb合金の共晶半田のほか、それと同程度の接合温度で使用できる鉛フリー半田を使用しても良い。次にLD25とフィードスルー基板13の導体配線パターン27とがAu製のボンディングワイヤ30で電気的に接続される。また、TEC21と導体配線パターン27も金属線(図示しない)で電気的に接続される。この後、シールリング15の上面と蓋体16とがシームウエルド法で溶接されることでキャビティ14が気密封止される。この溶接工程は室温、大気中で行われるため、キャビティ14内に収納される電子部品に対する熱的な負荷は掛からない。
次にLD25から発せられる光信号(レーザー光)の出力を損失なく光ファイバー32の端面に伝えるため、光信号の光軸に対する光ファイバー32の光軸の相対位置が適正範囲内に入るように光ファイバー32の光軸位置を調整する必要がある。スリーブ31の一端側の内周部には光ファイバー32の先端部が嵌合されているため、スリーブ31の他端側の端面を金属製固定部材17の端面に当接させながら摺動させることにより、光ファイバー32の光軸位置を前述の適正範囲内に入るように調整することができる。光軸合わせが完了した後、スリーブ31の他端側の端面と金属製固定部材17の端面との当接部に沿ってYAGレーザーを一定間隔毎に照射し、スリーブ31と金属製固定部材17を点溶接する。この点溶接の工程は室温、大気中で行われるためキャビティ14内に収納される電子部品に対する熱的な負荷は掛からない。
次に光通信用パッケージ10のベース部11の開放面(下面)が放熱グリス33を介して放熱フィン34の上面に搭載され、光モジュール20が得られる。放熱フィンにはFe系合金よりも熱伝導率の高いAl製の材質が用いられる。
本発明に係る光通信用パッケージ及び光モジュールは、光通信システムを構築するための光送信モジュールや光受信モジュールの分野において利用可能である。
10、10a、10b:光通信用パッケージ、11:ベース、12:枠体、13:フィードスルー基板、14:キャビティ、15:シールリング、16:蓋体、17、17a、17b:金属製固定部材、18:挿通孔、19:透光性部材、20:光モジュール、21:TEC、22:ペルチェ素子、23:上部金属板、24:下部金属板、25:LD、26:導体配線パターン、27:導体配線パターン、28:内部導体、29:外部接続端子、30:ボンディングワイヤ、31:スリーブ、32:光ファイバー、33:放熱グリス、34:放熱フィン、35:貫通孔、36:ろう材、37、37a、37b:小径孔、38、38a、38b:大径孔、39:低融点ガラス、40、40a、40b:棚、41:点溶接部、42:隙間、43:最小透光範囲、44:透光可能領域、45:中径孔

Claims (5)

  1. 光半導体素子を収納するためのキャビティを有し、該キャビティはベースと枠体とフィードスルー基板で囲まれており、前記枠体の一側面部に形成される貫通孔に金属製固定部材の外周側面の一部が嵌合され、前記金属製固定部材の内部に設けられる挿通孔の中に光信号が通過するための透光性部材が前記キャビティを気密封止するように取り付けられている光通信用パッケージにおいて、
    前記金属製固定部材の内部に設けられる前記挿通孔が、小径孔と、該小径孔よりも直径が大きく前記小径孔と軸を同じくする大径孔と、該大径孔の中に前記透光性部材を固定するための棚を有し、
    前記小径孔の直径が、前記光信号が損失無く前記透光性部材を通過するために必要な最小限の透光領域である最小透光範囲の直径と同一かそれよりも大きく、かつ前記小径孔の直径と前記最小透光範囲の直径との差が最大で0.3mmであることを特徴とする光通信用パッケージ。
  2. 前記小径孔が前記キャビティに対して近い側にあり、内部に前記透光性部材が取り付けられる前記大径孔が前記キャビティに対して遠い側にあることを特徴とする請求項1記載の光通信用パッケージ。
  3. 前記小径孔と前記大径孔の間に中径孔が設けられ、該中径孔が前記小径孔及び前記大径孔と軸を同じくし、前記中径孔の直径が前記小径孔の直径よりも大きく、かつ前記大径孔の直径よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の光通信用パッケージ。
  4. 前記透光性部材の材質がホウケイ酸ガラスであり、前記透光性部材の厚さが0.4mm以上でかつ前記大径孔の深さよりも小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光通信用パッケージ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光通信用パッケージと、
    前記光通信用パッケージの前記ベース上面に取り付けられるTEC(ThermoElectric Cooler)と、
    前記TECの温度調節機能により一定範囲内の温度に保たれる光半導体素子と、
    一端側の内周部に光ファイバーの先端部が嵌合され、他端側の端面と前記光通信用パッケージの前記金属製固定部材の端面とが点溶接されているスリーブと、
    前記ベースの開放面(下面)を放熱フィンに接着するための放熱グリスを有することを特徴とする光モジュール。
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