JP2016003202A - ネズミ目動物忌避剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ネズミ目動物に対する優れた忌避活性を有する忌避剤、および、ネズミ目動物の忌避方法を提供する。
【解決手段】 式(1)〔式中、ZはC−C炭化水素基を表し、Zは水素原子を表すか、あるいはZとZとが一緒になって結合を表し、Rはフッ素原子を有していてもよいC−C炭化水素基を表し、Rはハロゲン原子またはC−C炭化水素基を表し、nは0から4の整数を表す。〕で示される化合物を有効成分とするネズミ目動物忌避剤。

【選択図】なし

Description

本発明は、下記の式(1)で示される(ジヒドロ)ベンゾチアゾール化合物を有効成分として含有するネズミ目動物忌避剤に関する。
従来、農地へのネズミ目動物の侵入による農作物の被害、道路・線路へのネズミ目動物の侵入による事故、家屋・倉庫へのネズミ目動物の侵入による被害、ネズミ目動物による電線・通信ケーブル網に対する咬害などの被害など、野生のネズミ目動物の引き起こす諸問題により、生活上の損失、経済上の損失が生じている。これらのネズミ目動物による被害の対策として、様々な忌避剤が開示されている(特許文献1、2、非特許文献1、2、3)。
一方、ある種のベンゾチアゾール化合物は昆虫、ダニ又はマダニの忌避組成物の有効成分として知られている(特許文献3、4)。
ネズミ目動物による上記の被害を防止する為に、より優れた性能を有する該動物に対する忌避剤および忌避剤の有効成分となる化合物が求められている。
特開2004-196684号公報 特開昭63−239206号公報 特表2002−518381号公報 国際公開WO2013/59364号
Journal of Chemical Ecology (1997), 23(8), 2049-2057頁 Archives of Environmental Contamination and Toxicology (1885), 14(1), 111-129頁 Archives of Environmental Contamination and Toxicology (1883), 12(3), 355-382頁
本発明の目的は、ネズミ目動物に対する優れた忌避効果を有する忌避剤、およびネズミ目動物の忌避方法を提供することである。
本発明者は、かかる状況下、種々の化合物について検討した結果、下記の式(1)で示される化合物がネズミ目動物に対する優れた忌避活性を有することを見出し、本発明に至った。即ち、本発明は、以下の通りである。
[1] 式(1):

〔式中、ZはC−C炭化水素基を表し、Zは水素原子を表すか、あるいはZとZとが一緒になって結合を表し、
はフッ素原子を有していてもよいC−C炭化水素基を表し、Rはハロゲン原子またはC−C炭化水素基を表し、nは0から4の整数を表す。〕
で示される化合物(以下、本化合物とも記す)を有効成分とするネズミ目動物忌避剤(以下、本発明忌避剤とも記す)。
[2] 式(1a):

〔式中、R、R及びnは前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物を有効成分とするネズミ目動物忌避剤。
[3] 式(1b):

〔式中、Z、R、R及びnは前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物を有効成分とするネズミ目動物忌避剤。
[4] 式(1)で示される化合物を、ネズミ目動物を忌避したい場所に配置することを特徴とする、ネズミ目動物の忌避方法(本発明方法とも記す)。
本発明忌避剤を配置した場所は、ネズミ目動物を比較的長い期間に渉って、有効に忌避することができる。この為、当該場所におけるネズミ目動物による被害を防ぐことができる。
試験例1で用いた忌避試験用装置の概観を示す図である。 当該忌避試験用装置の試験区におけるエサと供試化合物を担持させたろ紙の配置を示す図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本明細書中、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を意味する。
本明細書中、「C−C炭化水素基」とは、C−Cアルキル基、C−Cアルケニル基、C−Cアルキニル基又はC−Cシクロアルキル基を意味する。
−Cアルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基である。C−Cアルケニル基としては、ビニル基およびアリル基が挙げられる。C−Cアルキニル基としては、エチニル基およびプロパルギル基が挙げられる。C−Cシクロアルキル基としてはシクロプロピル基が挙げられる。
フッ素原子を有しているC−C炭化水素基としては、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基および2−フルオロプロピル基が挙げられる。
本発明において、好適な本化合物としては、以下のとおりである。
(A) 式(1a)

で示される化合物において、RがC−Cアルキル基であり、Rがハロゲン原子またはC−Cアルキル基であり、nが0または1である化合物。
(B) 式(1a)で示される化合物において、Rがメチル基またはトリフルオロメチル基であり、Rがフッ素原子またはメチル基であり、nが0または1である化合物。
(C) 式(1a)で示される化合物において、Rがメチル基であり、Rがフッ素原子またはメチル基であり、nが0または1である化合物。
(D) 式(1a)で示される化合物において、Rがメチル基またはトリフルオロメチル基であり、(Rが無置換であるか、4−メチル基または5−フルオロ基である化合物。
(E) 式(1a)で示される化合物において、RがC−Cアルキル基であり、nが0である化合物。
(F) 式(1b)

で示される化合物において、Zがメチル基であり、RがC−Cアルキル基であり、Rがハロゲン原子またはC−Cアルキル基であり、nが0または1である化合物。
(G) 式(1b)で示される化合物において、Zがメチル基であり、Rがメチル基またはトリフルオロメチル基であり、Rがフッ素原子またはメチル基であり、nが0または1である化合物。
(H) 式(1b)で示される化合物において、Zがメチル基であり、Rがメチル基であり、Rがフッ素原子またはメチル基であり、nが0または1である化合物。
(I) 式(1b)で示される化合物において、Zがメチル基であり、Rがメチル基またはトリフルオロメチル基であり、(Rが無置換であるか、4−メチル基または5−フルオロ基である化合物。
(J) 式(1b)で示される化合物において、Zがメチル基であり、RがC−Cアルキル基であり、nが0である化合物。
本化合物は、試薬等で市販しているモノを使用することもできるが下記に示すような公知の製造方法にて製造することもできる。
本化合物のうち、常温(25℃)にて固体である化合物は、再結晶にて精製することが可能であり、また一部の化合物については減圧条件下に蒸留により精製することが可能である。
本化合物は、例えば以下の製造法1〜製造法4に記載した製造方法にて製造することができる。
(製造法1)
本化合物のうち、化合物(1a)は、例えば以下のスキームに従って製造することができる。

〔式中、R、R及びnは前記と同じ意味を表す。〕
本反応は通常溶媒中で行う。使用できる溶媒としては、例えば、水;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類およびこれらの混合物が挙げられる。
本反応では、必要に応じて水酸化ナトリウム、トリエチルアミンなどの塩基が、化合物(2)1モルに対して0.1〜10モル用いられる。
本反応の反応温度は通常0〜200℃である。本反応の反応時間は通常5分〜数日である。
本反応の終了は、反応混合物の一部をサンプリングして、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の分析手段により確認することができる。本反応の終了後、例えば反応混合物に水を加えてから、有機溶媒で抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の操作を行うことにより、化合物(1a)を単離することができる。単離された化合物(1a)はシリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶または蒸留などの操作により精製することもできる。
(製造法2)
本化合物のうち、化合物(1a)は、例えば以下のスキームに従って製造することができる。

〔式中、R、R及びnは、前記と同じ意味を表す。〕
本反応は通常溶媒中、または無溶媒条件下で行う。使用できる溶媒としては、例えば、水;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類およびこれらの混合物が挙げられる。
本反応では、必要に応じてメタンスルホン酸、アンバーリスト(登録商標)−15などの酸、または三塩化リン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基が、化合物(2)1モルに対して0.1〜10モル用いられる。
本反応の反応温度は通常0〜200℃である。本反応の反応時間は通常5分〜数日である。
本反応の終了は、反応混合物の一部をサンプリングして、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の分析手段により確認することができる。本反応の終了後、例えば反応混合物に水を加えてから、有機溶媒で抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の操作を行うことにより、化合物(1a)を単離することができる。単離された化合物(1a)はシリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶または蒸留などの操作により精製することもできる。
(製造法3)
本化合物のうち、化合物(1a−1)は、例えば以下のスキームに従って製造することができる。

〔式中、R及びnは前記と同じ意味を表し、R2aはC−C炭化水素基を表す。〕
本反応は通常溶媒中で行う。使用できる溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;アセトニトリル等のニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類およびこれらの混合物が挙げられる。
本反応に用いられる塩基としては、例えば、炭酸水素ナトリウム等の炭酸水素塩類;水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物類;炭酸セシウム等の炭酸塩類が挙げられる。本反応には、塩基が、化合物(5)1モルに対して、通常1〜5モル、好ましくは1〜3モルの割合で用いられる。
本反応に用いられる酸化剤としては、例えば、ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム、ヘキサニトラトセリウム(IV)酸アンモニウム等が挙げられる。本酸化剤は、化合物(5)1モルに対して、通常1〜10モル、好ましくは1〜5モル用いられる。
本反応の反応温度は通常0〜200℃である。本反応の反応時間は通常5分〜数日である。
本反応の終了は、反応混合物の一部をサンプリングして、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の分析手段により確認することができる。本反応の終了後、例えば反応混合物に水を加えてから、有機溶媒で抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の操作を行うことにより、化合物(1a−1)を単離することができる。単離された化合物(1a−1)はクロマトグラフィー、再結晶または蒸留などの操作により精製することもできる。
(製造法4)
本化合物のうち、化合物(1b)は、例えば以下のスキームに従って製造することができる。

〔式中、Z、R、R及びnは前記と同じ意味を表す。〕
本反応は通常無溶媒条件下で行われるが、溶媒を用いてもよい。使用できる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、およびこれらの混合物が挙げられる。
本反応には、必要に応じて酸化アルミニウム等が、化合物(6)1モルに対して、通常1〜10モル、好ましくは2〜5モルの割合で用いられる。
本反応の反応温度は通常0〜200℃である。本反応の反応時間は通常5分〜数日である。
本反応の終了は、反応混合物の一部をサンプリングして、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の分析手段により確認することができる。本反応の終了後、例えば反応混合物に水を加えてから、有機溶媒で抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の操作を行うことにより、化合物(1b)を単離することができる。単離された化合物(1b)はクロマトグラフィー、再結晶または蒸留などの操作により精製することもできる。
(中間体製造法)
化合物(5)は、例えば以下のスキームに従って製造することができる。

〔式中、R、R2a及びnは前記と同じ意味を表す。〕
本反応は通常溶媒中で行う。使用できる溶媒としては、例えば、水;アセトニトリル等のニトリル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、およびこれらの混合物が挙げられる。
本反応に用いられる硫化剤としては、例えば、2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン−2,4−ジスルフィド(以下ローソン試薬と記す。)、五硫化リン、塩化チオホスホリル等が挙げられる。本反応には、硫化剤が、化合物(8)1モルに対して、通常0.5〜2モル、好ましくは0.5〜1モルの割合で用いられる。
本反応の反応温度は通常0〜200℃の範囲である。本反応の反応時間は通常5分〜数日の範囲である。
本反応の終了は、反応混合物の一部をサンプリングして、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の分析手段により確認することができる。本反応の終了後、例えば反応混合物に水を加えてから、有機溶媒で抽出し、得られた有機層を乾燥、濃縮する等の操作を行うことにより、化合物(5)を単離することができる。単離された化合物(5)はクロマトグラフィー、再結晶または蒸留などの操作により精製することもできる。
本化合物をネズミ目動物忌避剤として使用する場合は、本化合物をそのまま使用することもできるが、液体状、粉状、顆粒状、シート状などに製剤化し、忌避剤として公知の形態に製剤化して使用してもよい。これらの製剤は製薬、農薬又は食品などの分野において、製剤化に通常用いられる添加剤を用いて、通常用いられる公知な方法で調製することができる。
本発明忌避剤は、本化合物の効力が長期間持続する製剤とすることが好ましい。効力が長期間持続する製剤としては、例えば、農薬又は食品などの分野にて使用されている公知な徐放製剤や放出制御製剤が挙げられる。
本発明忌避剤の製剤化に使用される添加剤としては、例えば、界面活性剤、溶剤、無機物担体又は高分子材料などが挙げられる。
前記界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤が挙げられる。陰イオン界面活性剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、モノアルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩などが挙げられる。これらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン塩などが挙げられる。非イオン界面活性剤としては、例えば、ノニルフェニルエーテルや高級アルコールの酸化エチレン付加物に代表される、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーなどが挙げられる。両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、カルボベタイン、ヒドロキシスルホベタインなどのベタイン型、イミダゾリン型の両性界面活性剤などが挙げられる。陽イオン界面活性剤としては、例えば、アンモニウム型のアルキルトリメチルアンモニウム塩や、ベンザルコニウム型のアルキルジメチルベンザルコニウム塩などが挙げられる。これら界面活性剤は、1種又は2種以上を選択して使用することができる。
前記溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール又はプロピレングリコール、それらの重合物であるポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ジエチレングリコール、メチルカルビトール、カルビトール、ブチルカルビトール、プロピルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、グリセリン及びその誘導体、ダイズ油、綿実油等の植物油、石油系脂肪族炭化水素類などの溶剤が挙げられる。溶剤は、1種又は2種以上を選択して使用することができる。
無機物担体としては、カオリンクレー、アッタパルジャイトクレー、ベントナイト、モンモリロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪藻土、方解石等の鉱物質担体、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム等の無機塩類などの担体が挙げられる。無機物担体は、1種又は2種以上を選択して使用することができる。
高分子材料としては、本発明に係る忌避剤としての効果を失わせないものであれば特に制限はない。例えば、シリコンゴム、アクリルゴム、グアーガム、ローカストビーンガム、天然ゴム、ウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエン系ゴム(SBRやSEBRなど)のごときゴム系材料;ポリビニルアルキルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、カルボキシルビニルポリマー、ビニルピロリドン/酢酸ビニルアルキルアミノアクリル酸共重合体、メタカルボキシベタイン/メタカルボキシエステル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、部分鹸化エチレン/酢酸ビニル共重合体、部分鹸化ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリアルキレンオキシドなどの合成高分子;キチン、キトサン、デンプン、コラーゲン、プルラン、エチルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、フタレートメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの天然系高分子材料などが挙げられる。高分子材料は、1種又は2種以上を選択して使用することができる。
本化合物を、上記有機溶剤に溶解し、必要に応じて上記界面活性剤を加えて、液体状の本発明忌避剤を調製することができる。
本化合物を、上記無機物担体に混合し、必要に応じて上記界面活性剤を加えて、粉砕、混練して、粉状又は顆粒状の本発明忌避剤を調製することができる。
本化合物を、上記高分子材料のゲル状基質に加えて、よく分散させてから成形して、シート状の本発明忌避剤を調製することができる。上記高分子材料の繊維状シートに、液体状の本発明忌避剤を担持させてシート状の本発明忌避剤を調製することもできる。
また、本発明忌避剤は、エアゾールのような形態で用いることもできる。
また、本化合物を多孔性物質に含浸又は担持させることもできる。多孔性物質としては、例えばゼオライト、多孔質シリカ、セルロース、湿熱処理デンプン、サイクロデキストリン、ポリウレタン発泡体、発泡ポリスチレンなどが挙げられる。また、本化合物は、不織布、ロックウール、発泡ウレタン、紙、綿、フェルト、ロープ、網などの他の基材に含浸、塗布させたり、積層させたりして使用することもできる。
本発明忌避剤は、必要に応じて他の忌避剤や、防虫剤、殺虫剤、殺菌剤、防カビ剤、香料、着色料などの添加物を加えることもできる。
本発明忌避剤は、農作物、森林、家畜、電線などに被害をもたらすネズミ目動物や、家屋、倉庫などに侵入して食糧を食べ荒らすネズミ目動物に対して有効である。
ネズミ目動物とは、齧歯目動物または齧歯類動物とも呼称される動物であり、ネズミ目動物としては、トビネズミ、メクラネズミ、キヌゲネズミ、ハムスター、ミズハタネズミ、ハタネズミ、クマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミ、アカネズミ、ヒメネズミ、ヤチネズミ、アレチネズミ、スナネズミ、アフリカオニネズミ等のネズミ下目動物;ビーバー等のビーバー下目動物;ヤマネ等のヤマネ下目動物;リス、シマリス等のリス下目動物;アメリカトゲネズミ、チンチラネズミ、ヌートリア、モルモット等のヤマアラシ下目動物が挙げられる。
本発明忌避剤を配置することにより、配置した場所およびその周辺空間からネズミ目動物を忌避することができる。
本発明忌避剤を配置する場所としては、例えば、田畑、果樹園、森林、家畜の飼育場、道路、高速道路、線路、空港、塵埃集積場、公園、庭、花壇、駐車場、建築物、倉庫、家屋、厨房、洗面所、ベランダ、物置、床下、電柱、電線、通信ケーブル、金網、フェンスなどが挙げられる。
本発明忌避剤を配置する方法としては、本発明忌避剤を単純に置く方法の他、散布、噴霧、塗布する等の公知な方法を使用することができる。
本発明忌避剤を配置する場合の、本化合物の濃度は、忌避対象のネズミ目動物の種類、配置する場所、気温、本発明忌避剤の剤型などに応じて、適宜決定することが出来る。本発明忌避剤における本化合物の濃度は、100〜0.0001重量%の範囲が挙げられる。
以下、本発明について、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。
まず、本化合物の製造例を記載する。
製造例1
2−アミノチオフェノール4.00gとトルエン26mlとの混合物に、塩化プロピオニル2.79mlとトルエン14mlとの混合物を約10分間で滴下した。その後、ディーン・スターク・トラップで水を除去しながら、該混合物を約5時間加熱還流下に攪拌した。反応マスを室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50mlを加え、酢酸エチル50mlで2回抽出した。合一した有機層を飽和食塩水50mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−エチル−1,3−ベンゾチアゾール(以下、本化合物2と記す。)2.85gを得た。

本化合物2:
1H-NMR (CDCl3) δ:7.97(d, 1H, J=7.8Hz), 7.85(d, 1H, J=7.8Hz), 7.45(m, 1H), 7.35(m, 1H), 3.16(q, 2H, J=7.6Hz), 1.48(t, 3H, J=7.6Hz)
製造例2
2−アミノチオフェノール4.00gとトルエン26mlとの混合物に、塩化イソブチリル3.37mlとトルエン14mlとの混合物を約10分間で滴下した。その後、ディーン・スターク・トラップで水を除去しながら、該混合物を約11時間加熱還流下に攪拌した。反応マスを室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50mlを加え、酢酸エチル50mlで2回抽出した。合一した有機層を飽和食塩水50mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−イソプロピル−1,3−ベンゾチアゾール(以下、本化合物3と記す。)3.37gを得た。

本化合物3:
1H-NMR (CDCl3) δ:7.98(d, 1H, J=8.4Hz), 7.85(d, 1H, J=8.4Hz), 7.45(m, 1H), 7.34(m, 1H), 3.43(m, 1H), 1.49(d, 6H, J=6.8Hz)
製造例3
2−アミノチオフェノール4.00gとトルエン26mlとの混合物に、塩化ペンタノイル3.87mlとトルエン14mlとの混合物を約10分間で滴下した。その後、ディーン・スターク・トラップで水を除去しながら、該混合物を約10時間加熱還流下に攪拌した。反応マスを室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50mlを加え、酢酸エチル50mlで2回抽出した。合一した有機層を飽和食塩水50mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−ブチル−1,3−ベンゾチアゾール(以下、本化合物4と記す。)3.84gを得た。

本化合物4:
1H-NMR (CDCl3) δ:7.97(d, 1H, J=8.4Hz), 7.84(d, 1H, J=8.4Hz), 7.44(m, 1H), 7.34(m, 1H), 3.12(t, 2H, J=7.8Hz), 1.87(m, 2H), 1.48(m, 2H), 0.98(t, 3H, J=7.2Hz)
製造例4
2−アミノチオフェノール3.00gとトルエン20mlとの混合物に、塩化イソバレリル2.89gとトルエン10mlとの混合物を約10分間で滴下した。その後、ディーン・スターク・トラップで水を除去しながら、該混合物を約10時間加熱還流下に攪拌した。反応マスを室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液40mlを加え、酢酸エチル40mlで2回抽出した。合一した有機層を飽和食塩水40mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−イソブチル−1,3−ベンゾチアゾール(以下、本化合物5と記す。)3.10gを得た。

本化合物5:
1H-NMR (CDCl3) δ:7.98(d, 1H, J=8.0Hz), 7.84(d, 1H, J=8.4Hz), 7.44(m, 1H), 7.36(m, 1H), 2.99(d, 2H, J=7.2Hz), 2.23(m, 1H), 1.04(d, 6H, J=6.8Hz)
製造例5
2−アミノチオフェノール4.27mlとトリフルオロ酢酸5.93mlとの混合物を70℃で約2時間撹拌した。反応マスを室温まで冷却した後、減圧下に濃縮した。残渣に1N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−トリフルオロメチル―1,3−ベンゾチアゾール(以下、本化合物6と記す。)2.39gを得た。

本化合物6:
1H-NMR (CDCl3) δ:8.21(d, 1H, J=8.0Hz), 8.01(d, 1H, J=8.8Hz), 7.60(m, 2H)
製造例6
〔工程1〕
一硫化水素ナトリウムn水和物23.9gとエタノール240mlとの混合物を50℃に加熱し、そこに2−フルオロ−3−ニトロトルエン13.2gとエタノール100mlとの混合物を約1時間で滴下した。該混合物を同温度で約30分間攪拌した後、室温まで冷却し、反応混合物の量が約3分の1程度になるまで減圧下に濃縮した。残渣に水150mlを加え、氷冷下で濃塩酸30mlを滴下し、液性が酸性を呈することを確認して、同条件で約20分間攪拌した。反応マスに酢酸エチル200mlを加えた後に、不溶物をろ別し、分液した。有機層を飽和食塩水100mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、2−メチル−6−ニトロベンゼンチオールを含む粗生成物を得た。

〔工程2〕
工程1で得られた2−メチル−6−ニトロベンゼンチオール粗生成物に、酢酸100mlおよび電解鉄粉9.50gを加え、35時間加熱還流下に攪拌した。反応マスを室温まで冷却した後、メタノール100mlを加え、セライトでろ過し、ろ上物はメタノール50mlで3回洗浄した。ろ液と洗浄液とを合一し、減圧下に濃縮した。残渣にシリカゲル50gとヘキサン:酢酸エチル=1:1の混合溶媒150mlを加え、室温で30分攪拌し、ろ過し、ろ上物はヘキサン:酢酸エチル=1:1の混合溶媒100mlで5回洗浄した。ろ液と洗浄液とを合一し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2,7−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール(以下、本化合物12と記す。)2.67gを得た。

本化合物12:
1H-NMR (CDCl3) δ:7.79(d, 1H, J=8.0Hz), 7.36(m, 1H), 7.14(d, 1H, J=7.2Hz), 2.85(s, 3H), 2.54(s, 3H)
製造例7
〔工程1〕
2−アセトトルイジン5.00gとテトラヒドロフラン75mlとの混合物に、ローソン試薬9.48gを加え、約5時間加熱還流下に攪拌した。反応マスを室温まで冷却し、水100mlを加え、酢酸エチル100mlで2回抽出した。合一した有機層を飽和食塩水100mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、N−(2−メチルフェニル)エタンチオアミド6.60gを得た。

〔工程2〕
ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム22.1gと水35mlとの混合物に、工程1で得られたN−(2−メチルフェニル)エタンチオアミド6.60g、水酸化ナトリウム3.69gおよび水50mlの混合物を加え、40℃で約2時間攪拌した。反応マスを室温まで冷却し、酢酸エチル50mlで2回抽出した。合一した有機層を飽和食塩水50mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2,4−ジメチル−1,3−ベンゾチアゾール(以下、本化合物13と記す。)2.82gを得た。

本化合物13:
1H-NMR (CDCl3) δ:7.66(m, 1H), 7.24(m, 2H), 2.85(s, 3H), 2.73(s, 3H)
製造例8
2−アミノチオフェノール4.27ml、アセトン4.42mlおよび酸化アルミニウム15gの混合物を室温で2時間撹拌した。反応マスを減圧ろ過し、ろ上物をクロロホルムで洗浄した。ろ液と洗浄液とを合一し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1,3−ベンゾチアゾール(以下、本化合物14と記す。)6.00gを得た。

本化合物14:
1H-NMR (CDCl3) δ:7.06(d, 1H, J=6.8Hz), 6.91(t, 1H, J=6.8Hz), 6.76(m, 1H), 6.66(m, 1H), 3.97(br, 1H), 1.72(s, 6H)
次に、本化合物の具体例を例示する。
尚、下表においてMeはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、iPrはイソプロピル基を表し、Buはブチル基を表し、iBuはイソブチル基を意味する。
式(1A)で示される化合物。
式(1B)で示される化合物。
次に、本発明忌避剤の製剤例を記載する。
製剤例1
本化合物のいずれか1種の化合物9部を、キシレン37.5部およびN,N−ジメチルホルムアミド37.5部に溶解し、これにポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル10部およびドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部を加え、撹拌混合して乳剤を得る。
製剤例2
本化合物のいずれか1種の化合物20部に、ソルポール5060(東邦化学登録商標名)5部を加え、よく混合して、カープレックス#80(塩野義製薬登録商標名、合成含水酸化ケイ素微粉末)42部、300メッシュ珪藻土33部を加え、ジュースミキサーで混合して、水和剤を得る。
製剤例3
本化合物のいずれか1種の化合物3部、合成含水酸化珪素微粉末5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部、ベントナイト30部およびクレー57部を加え、よく撹拌混合し、ついでこれらの混合物に適当量の水を加え、さらに撹拌し、増粒機で製粒し、通風乾燥して粒剤を得る。
製剤例4
本化合物のいずれか1種の化合物0.5部をジクロロメタン10部に溶解し、これをアイソパーM(イソパラフィン:エクソン化学登録商標名)89.5部に混合して油剤を得る。
製剤例5
本化合物のいずれか1種の化合物0.1部およびネオチオゾール(中央化成株式会社)49.9部をエアゾール缶に入れ、エアゾールバルブを装着した後、25部のジメチルエーテル及び25部のLPGを充填し、アクチュエータを装着することにより油性エアゾールを得る。
製剤例6
本化合物のいずれか1種の化合物5部および軟質塩化ビニル樹脂95部とを密閉式加圧ニーダー(森山製作所製)で溶融混練し、得られた混練物を押出し成型機から成型ダイスを介して押出し、長さ15cm、直径3mmの棒状成型体を得る。
製剤例7
本化合物のいずれか1種の化合物5部および軟質塩化ビニル樹脂95部とを密閉式加圧ニーダー(森山製作所製)で溶融混練し、得られた混練物を押出し成型機から成型ダイスを介して押出しながら、ホットカットして樹脂ペレットを得た。この樹脂ペレットを射出成型機を用いて、金型に流し込み、格子状の板状成型体を得た。
製剤例8
本化合物のいずれか1種の化合物0.5gをセルロース繊維製ろ紙(直径70mm、アドバンテック東洋製)に均一になるように含浸させ、シート状忌避剤を得た。
次に、本化合物がネズミ目動物に対して優れた忌避活性を有することを試験例にて示す。なお、本化合物は表1および表2の化合物番号で示し、比較に用いた化合物は表3の化合物記号で示す。
試験例1(試験動物:ハツカネズミ)
<試験装置>
忌避試験は、図1記載の忌避試験用の装置を用いて行った。装置は中央部に試験動物の居住区を配し、両端に食料を配置する試験区1と試験区2とを配し、試験区1と居住区とが円筒形状(直径0.05m、長さ2.08m)の通路で接続され、試験区2と居住区とも円筒形状の通路で接続されている。試験区1および試験区2は樹脂製の直方体形状(0.68m×0.40m×0.32m)の容器であり、通路との接続部は開放されている。居住区も樹脂製の直方体形状(0.28m×0.45m×0.16m)であるが、上部は空気が取り込めるように鉄製の網となっている。居住区と通路との接続部は開閉可能な扉が設置されている。居住区の底部には床敷用チップ:クリーンチップSP(日本クレア製)を敷き詰めた。
<馴化作業>
忌避試験前に、試験動物を試験装置に馴れさせる為に、馴化作業を行った。
試験区1および試験区2に重量を測定したエサ(固型飼料CE−2飼育繁殖用、日本クレア製)約10g(初期エサ重量)をそれぞれ配置した後、居住区に雌のマウス(Jcl:ICR系統)1匹を入れた。1日後に両試験区に残ったエサの重量をそれぞれ測定し、以下の式により喫食率を算出した。両試験区の喫食率に大きな差がある場合には、エサを新しいものに交換し、喫食率が安定し、両試験区の喫食率がほぼ同等になるまで、馴化作業を数日間繰り返した。
喫食率(%)=100×喫食量(g)/初期エサ重量(g)
<忌避試験>
馴化作業を終えた後、両試験区に同じエサ(固型飼料CE−2飼育繁殖用、日本クレア社製)約10gをそれぞれ入れた。居住区と通路の接続部の扉を閉めた状態で、馴化作業において喫食率が高かった側の試験区のみに、供試化合物を担持させたろ紙を図2に記載の位置に設置した。当該ろ紙を設置後1時間、居住区と通路との接続部の扉を閉止した状態に保ち、その後に該扉を開放した。試験開始より1日経過した後に両試験区に残ったエサの重量を測定した。試験を1日以上継続する場合は、1日ごとに両試験区のエサを交換し、毎日残ったエサの重量を測定した。
以下の式により忌避率を算出した。尚、供試化合物が処理されたろ紙(直径70mm、アドバンテック東洋製)を設置した側の試験区を処理区とし、当該ろ紙を設置しなかった側の試験区を無処理区とする。
忌避率(%)=100×(無処理区喫食量−処理区喫食量)
/(無処理区喫食量+処理区喫食量)
忌避試験結果を表4に示す。
本発明忌避剤により、ネズミ目動物を有効に忌避することができ、本発明忌避剤を配置した場所におけるネズミ目動物による被害を防ぐことができる。

Claims (4)

  1. 式(1):

    〔式中、ZはC−C炭化水素基を表し、Zは水素原子を表すか、あるいはZとZとが一緒になって結合を表し、
    はフッ素原子を有していてもよいC−C炭化水素基を表し、Rはハロゲン原子またはC−C炭化水素基を表し、nは0から4の整数を表す。〕
    で示される化合物を有効成分とするネズミ目動物忌避剤。
  2. 式(1a):

    〔式中、R、R及びnは前記と同じ意味を表す。〕
    で示される化合物を有効成分とするネズミ目動物忌避剤。
  3. 式(1b):

    〔式中、Z、R、R及びnは前記と同じ意味を表す。〕
    で示される化合物を有効成分とするネズミ目動物忌避剤。
  4. 式(1)で示される化合物を、ネズミ目動物を忌避したい場所に配置することを特徴とする、ネズミ目動物の忌避方法。
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