JPH07330722A - 新規3−ピロリン−2−オン誘導体、およびこれらを含有する除草剤 - Google Patents

新規3−ピロリン−2−オン誘導体、およびこれらを含有する除草剤

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JPH07330722A
JPH07330722A JP12910194A JP12910194A JPH07330722A JP H07330722 A JPH07330722 A JP H07330722A JP 12910194 A JP12910194 A JP 12910194A JP 12910194 A JP12910194 A JP 12910194A JP H07330722 A JPH07330722 A JP H07330722A
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compound
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herbicide
ethyl
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JP12910194A
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Koichi Moriyasu
宏一 森安
Harumichi Aoki
治道 青木
Makoto Suzuki
鈴木  誠
Hideyuki Akieda
秀幸 秋枝
Sadafumi Eda
貞文 江田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた除草活性を示すと共に、水稲にも安全
な除草剤を提供する。 【構成】 一般式 (式中、Xは水素原子またはフッ素原子を示す。)で表
される3−ピロリン−2−オン誘導体、およびそれを有
効成分として含有する除草剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な3−ピロリン−2
−オン誘導体とこれらを有効成分とする除草剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】これまでにも、除草活性を有する3−ピ
ロリン誘導体がいくつか開示されている。例えば、特開
平3−204855号公報においては、下記一般式(化
3)
【0003】
【化3】 で表される化合物が除草剤として開示されている。ま
た、特開平6−25160号公報には、下記一般式(化
4)
【0004】
【化4】 (式中、R1 は置換されてもよいフェニル基であり、R
2 は水素原子又はハロゲン原子で置換されてもよいアル
キル基であり、R3 は置換されてもよいフラン、チオフ
ェン、ピロール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イ
ンドール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、あ
るいはベンズイミダゾールなどの複素環を示す。)で表
される化合物が除草剤として開示されている。
【0005】これら先行技術に開示されたピロリン系化
合物は、水田で使用した場合極めて高活性であり、且つ
広範囲の除草スペクトラムを示す。しかしながら、ある
種の外的要因、例えば漏水などによる水の下方移動があ
る場合、水稲に対する著しい薬害を生じるため、実際の
圃場での使用は困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、作物に対して害
を与えず、雑草のみを枯殺する選択性の高い除草剤が強
く要望されている。また、水田においては、ヒエ、ホタ
ルイ、コナギ、ミズガヤツリなど、難防除雑草を確実に
防除できる有効な除草剤が望まれている。さらには、雑
草発生前から生育期まで、任意の期間に使用可能で、効
果の持続期間の長い除草剤の開発が強く望まれている。
このような状況の中で、実際の水田においては、除草剤
の効果、薬害などに変動を及ぼす、様々な外的要因が存
在するという問題がある。例えばその外的要因とは、水
田の土質、または温度、光などの気象条件、湛水深、漏
水、あるいは流入、流出による水の移動、時にはイネの
植え付け深度の差異などであるが、これらの要因が単独
で、あるいはまた複雑に絡み合って、薬剤の雑草に対す
る効果、作物に与える薬害、あるいは効果の安定性など
に大きな変動を及ぼすのである。これらの諸変動要因の
中において、最も重要なものの一つとして、漏水の影響
が挙げられる。多くの漏水田においては、水、及び薬剤
の下方移動に起因する薬害の発生、もしくは効果の変動
のために、除草剤の使用を著しく制限しなければならな
いのが実状である。したがって、本発明は、水田におい
てイネに害を与えず、しかも低薬量で広範囲の除草スペ
クトラムを有し、雑草の発生前から発生後の生育期ま
で、広い期間にわたって使用可能で、且つ、漏水などの
外的要因によっても、効果、薬害などの変動の見られな
い、選択性除草剤を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者らは
前記課題を解決すべく、3−ピロリン誘導体について研
究を進めた結果、前述の特開平3−204855号公
報、あるいは特開平6−25160号公報には開示され
ていない、新規な3−ピロリン−2−オン誘導体が、除
草剤として極めて優れ、しかも有用作物であるイネに対
して薬害を与えず、漏水などの外的要因によっても、効
果、薬害などの変動の見られない、優れた特徴を有して
いることを見出した。すなわち本発明は、一般式(I)
(化5)
【0008】
【化5】 (式中、Xは水素原子またはフッ素原子を示す。)で表
される3−ピロリン−2−オン誘導体、およびそれらを
含有することを特徴とする除草剤である。本発明の3−
ピロリン−2−オン誘導体は新規の化合物であり、反応
式(1)(化6)に示される方法によって製造される。
【0009】
【化6】 すなわち、一般式(II)(式中、Xは水素原子またはフ
ッ素原子を示す。)で表されるアミド誘導体を、適切な
塩基で処理して、分子内アルドール縮合反応を進行させ
ることによって製造することができる。
【0010】本反応に用いる適切な塩基としては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のア
ルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化バリウ
ム等のアルカリ土類金属水酸化物、金属ナトリウム、金
属カリウム、金属リチウム等のアルカリ金属類、水素化
ナトリウム、水素化リチウム等の金属水素化物、t−ブ
トキシカリウム、ナトリウムアルコキシド等のアルコラ
ート類、ピコリン、キノリン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)等の有機塩基
類が挙げられる。
【0011】本反応は、適当な溶媒中、または無溶媒で
行うことができる。適当な溶媒としては例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族類、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類、
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコ
ール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミドな
どの非プロトン性溶媒などが挙げられる。反応温度は−
70〜170°Cであり、溶媒の還流温度で反応させて
もよい。一般式(II)で表わされるアミド誘導体は、反
応式(2)(化7)に示される方法によって製造され
る。
【0012】
【化7】 すなわち、一般式(III)で表されるアミノケトン誘導
体と、一般式(IV)で表されるカルボン酸誘導体(式中
Xは前記と同じ意味を示し、Qはハロゲン原子を示
す。)、を適切な塩基の存在下で反応することにより製
造される。
【0013】反応は無溶媒、または適切な溶媒中で行わ
れる。適切な溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハ
ロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル類が挙げられる。また適切な塩基と
しては、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリ
ン、ジイソブチルエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウムなどであり、反応は任意
の温度で進行させることができる。
【0014】一般式(III)のアミノケトン誘導体は、
1−メチル−1−(ナフタレン−2−イル)エチルアミ
ンと1−ハロゲノ−2−ブタノンを反応することで製造
され、また一般式(IV)で表されるカルボン酸誘導体
は、市販品である。ここで、1−ハロゲノ−2−ブタノ
ンの製造法について述べる。1−ハロゲノ−2−ブタノ
ンの具体的な化合物は1−ブロモ−2−ブタノン、1−
クロロ−2−ブタノンである。本発明で用いられる1−
ハロゲノ−2−ブタノンは、1,2−ブチレンオキシド
と臭素または塩素との光反応により製造することが可能
である。本発明で用いられる臭素または塩素の使用量
は、1,2−ブチレンオキシド1モルに対して、0.7
〜2.0モルであり、好ましくは0.8〜1.2モルで
ある。反応溶媒はn−ヘキサン、石油エーテル、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の有機溶媒と水との混合溶媒
である。水と有機溶媒の混合比は、水:有機溶媒=1:
0.01〜1:100であり、好ましくは1:1〜1:
20である。また反応助剤として、アルカリを加えるこ
ともできる。加えるアルカリの具体的例としては、炭酸
水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、
炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム等で
あり、好ましくは、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウムである。加える反応助剤としてのアルカリの量は、
1,2−ブチレンオキシド1モルに対して、0.7〜
2.0モルであり、好ましくは0.8〜1.2モルであ
る。反応温度は0°C〜反応溶媒の環流温度であり、好
ましくは10〜30°Cである。反応時間は温度により
異なるが、通常10分〜100時間である。光反応に用
いる光源は、可視光ランプが好ましい。上記の方法で得
られた反応混液から、1−ハロゲノ−2−ブタノンを得
る方法としては、溶媒を用いての抽出法が好ましい。用
いる抽出溶媒としては、n−ヘキサン、石油エーテル、
酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等が挙げられ、好ましくは反
応に用いた溶媒を用いるのがよい。また、1−ハロゲノ
−2−ブタノンは、これらの溶液の状態で、次の反応に
用いることが可能である。
【0015】かくして得られる本発明の化合物を有効成
分として含有する除草剤は、その作用特性として、ほと
んどの水田で問題になる有害雑草、例えばノビエ等のイ
ネ科雑草、カヤツリグサ、ホタルイ等のカヤツリグサ科
雑草、コナギ等の一年生広葉雑草、およびウリカワ等の
多年性雑草に対して優れた除草効果を有する。一方、有
用作物であるイネに対しては薬害を示さない。また、本
発明化合物に係わる除草剤は、堪水土壌処理、土壌処
理、土壌混和処理など、あらゆる処理方法において、雑
草の発生前から発生後の生育期まで、広い期間にわたっ
て、有効に使用できる。
【0016】本出願の発明化合物は、ピロリン環1−位
に1−メチル−1−(ナフタレン−2−イル)エチル基
が存在する点において、3−ピロリン誘導体、およびテ
トラヒドロピリジン誘導体が開示されている前記先行技
術(特開平3−204855号公報、および特開平6−
25160号公報)に記載の化合物と異なる。除草剤と
しての性能向上において、ピロリン環1−位の1−メチ
ル−1−(ナフタレン−2−イル)エチル基の存在の意
義は大きく、本発明化合物を除草剤として処理した場
合、後記する試験例からも明らかなように、漏水がある
場合にも薬害を殆ど生せず、その効果の変動も殆ど観察
されず、漏水田でも高い効果で安全に使用することがで
きる。また、水稲を浅植えしたときに通常見られる薬害
も少ない。本発明に係わる一般式(I)で表される化合
物を除草剤として用いる場合、一般には不活性な液体担
体、または固体と混合し、通常用いられる製剤形態であ
る粉剤、粒剤、水和剤、乳剤、フロアブル剤等に調製し
て使用される。さらに製剤上必要ならば、補助剤を添加
することもできる。
【0017】担体としては、通常農園芸用薬剤に使用さ
れるものであるならば、固体、または液体のいずれでも
使用でき、特定のものに限定されるものではない。例え
ば固体担体としては、クレー、タルク、ベントナイト、
炭酸カルシウム、ケイソウ土、ホワイトカーボンの如き
鉱物質粉末、大豆粉、デンプンの如き植物性粉末、石油
樹脂、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコー
ル等の如き高分子化合物、尿素、ワックス類等が挙げら
れる。また液体担体としては、キシレン、メチルナフタ
レン、アルキルベンゼン等の各種有機溶剤類、植物オイ
ル等各種オイル、水等が挙げられる。補助剤としては、
通常農園芸用薬剤に使用される界面活性剤、結合剤(例
えば、リグニンスルフォン酸、アルギン酸、ポリビニル
アルコール、アラビアガム、CMCナトリウム等)、安
定剤(例えば、酸化防止用にフェノール系化合物、チオ
ール系化合物又は高脂肪酸エステル類等を用いたり、p
H調整剤として燐酸塩を用いたり、時に光安定剤も用い
る)等を必要に応じて単独または組合せて使用できる。
さらに場合によっては防菌防黴のために工業用殺菌剤、
防菌防黴剤などを添加することもできる。
【0018】界面活性剤の例としては、非イオン性、陰
イオン性、陽イオン性及び両イオン性のものを適宜単独
または混合して使用できる。非イオン性としては、アル
キルフェノール、高級アルコール、アルキルナフトー
ル、高級脂肪酸、脂肪酸エステル等にエチレンオキシ
ド、またはプロピレンオキシドを付加させたもの等が好
ましい。陰イオン性のものとしては、アルキルフェノー
ル、アルキルナフトール、高級アルコール、高級脂肪
酸、脂肪酸エステル等をアルキルスルホン酸塩、アルキ
ル硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等としたものが好
ましい。またリグニンスルホン酸塩等も好ましいものの
一つとして挙げられる。
【0019】本発明に係わる除草剤における一般式
(I)で表わされる化合物の含有量は、製剤形態によっ
て異なるが、通常粉剤では0.01〜20重量%、水和
剤では1〜50重量%、粒剤では0.01〜10重量
%、乳剤では0.1〜50重量%、フロアブル製剤では
0.1〜50重量%、ドライフロアブル製剤では1〜5
0重量%であり、好ましくは、粉剤では0.1〜3重量
%、水和剤では10〜40重量%、粒剤では、0.1〜
5重量%、乳剤では1〜30重量%、フロアブル製剤で
は1〜30重量%、ドライフロアブル製剤では10〜4
0重量%である。
【0020】補助剤の含有量は0〜80重量%であり、
担体の含有量は、100重量%から有効成分化合物及び
補助剤の含有量を差し引いた量である。本発明の除草剤
の施用薬量は、雑草の発生状況、環境、あるいは使用す
る製剤形態によって異なるが、化合物の有効成分量でヘ
クタールあたり、0.005〜2kg、好ましくは0.
01〜1kg、さらに好ましくは0.025〜0.4k
gの範囲から選択するのがよい。一般式(I)で表わさ
れる本発明の除草剤は、他の除草剤の一種または二種以
上、あるいは殺菌剤、殺虫剤、植物成長調節剤の如き農
薬、肥料、土壌改良剤等と混合使用が可能であることは
もちろんのこと、これらとの混合製剤も可能であり、場
合によっては相乗効果も期待できる。
【0021】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明化合物の製造法を
具体的に説明する。 実施例14−エチル−1−[1−メチル−1−(ナフタレン−2
−イル)エチル]−3−(2−フルオロフェニル)−3
−ピロリン−2−オン[化合物番号−1]の合成 ジクロロメタン20ml中、N−(2−オクソブチル)
−N−[1−メチル−1−(ナフタレン−2−イル)エ
チル]アミン2.8gとピリジン3.5gを加え、5〜
10℃にて2−フルオロフェニル酢酸クロリド1.7g
を滴下した。室温にて1時間攪拌した後、炭酸水素ナト
リウム飽和水溶液を加えてジクロロメタンで抽出した。
無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、エバポレータで濃縮
し、得られたオイルを酢酸エチル20mlに溶解した。
ナトリウムメチラートの28%メタノール溶液10ml
を加え、15分間還流下で攪拌した後、室温に戻し、水
を加えて酢酸エチルで抽出した。3%塩酸水溶液、およ
び炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。エバポレータで濃縮して、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーを行うことで、本発明
の4−エチル−1−[1−メチル−1−(ナフタレン−
2−イル)エチル]−3−(2−フルオロフェニル)−
3−ピロリン−2−オン3.2gを得た。 IRνneatcm-1:1683.NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.07(3H,
t,J=7.3Hz),1.97(6H,s),2.41(2H,q,J=7.3Hz),3.96(2H,
s),7.04〜7.17(2H,m),7.24〜7.56(5H,m),7.77〜7.84(4
H,m) .
【0022】実施例1と同様の方法で、本発明に係わる
4−エチル−1−[1−メチル−1−(ナフタレン−2
−イル)エチル]−3−フェニル−3−ピロリン−2−
オン[化合物番号−2]を合成した。以下に物性を記
す。 IRνneatcm-1:1678.NMR(270MHz,CDCl3)δppm:1.12(3H,
t,J=7.3Hz),1.97(6H,s),2.53(2H,q,J=7.3Hz),3.92(2H,
s),7.25〜7.57(8H,m),7.72〜7.87(4H,m) .
【0023】また、本発明の一般式(I)の化合物を合
成するための、重要中間体合成例を参考例として次に記
す。 参考例1N−(2−オクソブチル)−N−[1−メチル−1−
(ナフタレン−2−イル)エチル]アミンの合成 N,N−ジメチルホルムアミド15ml中、N−[1−
メチル−1−(ナフタレン−2−イル)エチル]アミン
2.0g、トリエチルアミン2.8g、および1−ブロ
モ−2−ブタノンの35%ヘキサン溶液8.0gを加え
て、80℃で1時間撹拌した。水100mlを加え、ト
ルエンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。エバ
ポレータで濃縮して、目的のアミノケトン2.5gを得
た。 IRνfilm cm-1:3328,1720 .
【0024】参考例21−ブロモ−2−ブタノンの合成 n−ヘキサン750ml、水375ml中、1,2−ブ
チレンオキサイド200g、炭酸水素ナトリウム212
gを加えて、タングステンランプ照射下、臭素402g
を2時間かけて10〜30℃で滴下した。n−ヘキサン
で抽出して無水硫酸ナトリウムで乾燥し、1−ブロモ−
2−ブタノンのヘキサン溶液(35%溶液)993gを
得た。
【0025】製剤例および試験例 次に本発明に係わる除草剤の製剤例及び除草活性試験例
を示す。 製剤例1 (水和剤) 本発明化合物(1):20重量部、ネオペレックス(商
品名、花王製;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム):2重量部、ノイゲンEA80(商品名、三洋化成
製;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル):1
重量部、ホワイトカーボン:5重量部および珪藻土72
重量部をよく粉砕混合して水和剤を得た。
【0026】製剤例2 (水和剤) 本発明化合物(2):20重量部、アルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム:2重量部、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル:1重量部及びジークライト:
77重量部をよく粉砕混合して水和剤を得た。
【0027】製剤例3 (水和剤) 本発明化合物(1):50重量部、ホワイトカーボン:
5重量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル硫酸アンモニウム塩:6重量部、リグニンスルホン酸
ナトリウム:2重量部及び珪藻土:37重量部をよくJ
et−O−マイザーを用いて粉砕混合して水和剤を得
た。
【0028】製剤例4 (粉剤) 本発明化合物(2):1重量部、エマルゲン910(商
品名、花王製;ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル):0.5重量部およびカオリンクレー:98.5
重量部をよく粉砕混合して粉剤を得た。
【0029】製剤例5 (粉剤) 本発明化合物(1):3重量部、リグニンスルホン酸ナ
トリウム:3重量部、ポリオキシエチレンアルキルアリ
ールエーテル:2重量部及びクレー:92重量部を混合
粉砕して粉剤を得た。
【0030】製剤例6 (粒剤) 本発明化合物(2):0.3重量部、ネオペレックス
(商品名、前記と同様):2重量部、サンエキスP25
2(商品名、山陽国策パルプ製;リグニンスルホン酸ナ
トリウム):2重量部、ベントナイト:72.7重量部
およびタルク:23重量部をよく混合した後、適当量の
水を加えて湿潤させ、次に小型射出成形機で押し出し造
粒した。これを30〜60℃で風乾し解砕した後、製粒
機で0.3〜2mmに製粒して粒剤を得た。
【0031】製剤例7 (粒剤) 本発明化合物(1):0.5重量部、ゴーセノール(G
osenol)GL−05s (日本合成化学製PV
A):2重量部、サンエキスP252)山陽国策パルプ
製ベンゼンスルホン酸ソーダ):2重量部及びクレー:
95.5重量部を良く混合した後、適当量の水を加えて
湿潤させ、次に射出成形機で押し出し造粒した。これを
60〜90℃で風乾し解砕した後、整粒機で0.3〜1
mmに整粒して粒剤を得た。
【0032】製剤例8 (乳剤) 本発明化合物(2):10重量部、ソルポール800A
(商品名、東邦化学製:非イオン性界面活性剤と陰イオ
ン性界面活性剤の混合物):10重量部およびo−キシ
レン:80重量部を混合溶解して乳剤を得た。
【0033】生理試験例 試験例1 湛水土壌処理(発生前処理) 1/500000ヘクタールワグネルポットに土壌を詰
め、入水、代かきを施した後、タイヌビエ、ホタルイ、
コナギ、アゼナの種子を播種して湛水状態とした。これ
に予め育苗しておいた水稲苗(2〜3葉期)2本を1株
とし、その2株を移植して温室内にて生育させた。1日
後(雑草発生前に)、供試化合物を、前記製剤例1に記
載した方法に準じて水和剤とし、その所定量を処理し
た。湛水深は3cmに保ち、処理翌日より、(ポット下
部よりガラス管にてポット内の水を滴下流出させる方法
で、)1日当り1cmの漏水を10日間与えた。処理3
0日後に、雑草の発生状況および水稲に対する薬害状況
を観察調査した。その結果を第1表(表1〜2)に示し
た。表中、被検植物の被害程度および水稲に対する薬害
程度は、無処理の場合の風乾重と比較し以下の基準で表
示した。 表示 対無処理区風乾重比で示した生育率(%) 10 0〜 5 9 6〜 10 8 11〜 20 7 21〜 30 6 31〜 40 5 41〜 60 4 61〜 70 3 71〜 80 2 81〜 90 1 91〜 95 0 96〜100 なお、比較化合物A、およびBは下記の化合物を表す。
(試験例2も同様) A:1−[1−メチル−1−(3−クロロフェニル)エ
チル]−4−メチル−3−フェニル−3−ピロリン−2
−オン B:1−[1−メチル−1−(3,5−ジクロロフェニ
ル)エチル]−4−メチル−3−(2−フルオロフェニ
ル)−3−ピロリン−2−オン (比較化合物A,Bは、特開平3−204855号公報
に記載された化合物である。) C:1−[1−メチル−1−(ベンゾチアゾール−2−
イル)エチル]−4−メチル−3−フェニル−3−ピロ
リン−2−オン (比較化合物Cは、特開平6−25160号公報に記載
された化合物である。)
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】 本試験において本発明に係わる除草剤は、低薬量処理に
おいて、供試した水田雑草に対して高い殺草効果を示
し、かつ水稲に対して優れた安全性を示した。比較化合
物A、B、およびCは、雑草を完全に枯殺する薬量で
は、水稲に対して薬害を示した。
【0036】試験例2 湛水土壌処理(生育期処理) 1/500000ヘクタールワグネルポットに土壌を詰
め、入水、代かきを施した後、タイヌビエ、ホタルイ、
コナギ、アゼナの種子を播種して湛水状態とした。これ
に予め育苗しておいた水稲苗(2〜3葉期)2本を1株
とし、その2株を移植して温室内にて生育させた。タイ
ヌビエが2葉期になった時に、供試化合物を前記製剤例
2に記載した方法に準じて水和剤とし、その所定量を処
理した。湛水深は3cmに保ち、処理翌日より、(ポッ
ト下部よりガラス管にてポット内の水を滴下流出させる
方法で、)1日当り1cmの漏水を10日間与えた。処
理30日後に、雑草の発生状況および水稲に対する薬害
状況を観察調査した。その結果を第2表(表3〜4)に
示した。表中、被検植物の被害程度および水稲に対する
薬害程度は、試験例1と同様に表示した。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】 本試験において本発明に係わる除草剤は、低薬量処理に
おいても、供試した水田雑草に対して高い殺草効果を示
し、かつ水稲に対して優れた安全性を示した。比較化合
物A、B、およびCは、雑草を枯殺する薬量では、水稲
に対して薬害を示した。
【0039】試験例3 水稲植え付け深度別薬害試験 1/500000ヘクタールワグネルポットに土壌を詰
め、入水、代かきを施した。これに予め育苗しておいた
(2〜3葉期の)水稲苗2本を1株として、深度1c
m、および2cmで各々2株ずつを移植し、温室内で生
育させた。1日後に、供試化合物を前記製剤例2に記載
した方法に準じて水和剤とし、その所定量を処理した。
湛水深は3cmに保ち、温室内でその後も生育させた。
処理30日後に、水稲に対する薬害状況を観察調査し
た。その結果を第3表(表5〜6)に示した。表中、水
稲に対する薬害程度は、試験例1と同様に表示した。
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】 本試験において本発明に係わる除草剤は、1cm植えの
水稲に対しても優れた安全性を示した。比較化合物A、
B、およびCは、低薬量処理においても、1cm植えの
水稲に対して強い薬害を示した。
【0042】
【発明の効果】本発明に係わる一般式(I)で表される
3−ピロリン−2−オン誘導体は新規化合物であり、本
発明化合物を含有する除草剤は、水田で問題となる種々
の雑草に対して、発生前から発生後の生育期まで、低薬
量で除草活性を示す。また、イネに対しても卓越した選
択性を示し、漏水田などにおいても、また浅植えのイネ
に対しても、常に安定した選択性を示すため、安全に使
用できる。
フロントページの続き (72)発明者 秋枝 秀幸 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 江田 貞文 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)(化1) 【化1】 (式中、Xは水素原子またはフッ素原子を示す。)で表
    される3−ピロリン−2−オン誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式(I)(化2) 【化2】 (式中、Xは水素原子またはフッ素原子を示す。)で表
    される3−ピロリン−2−オン誘導体を含有することを
    特徴とする除草剤。
JP12910194A 1994-06-10 1994-06-10 新規3−ピロリン−2−オン誘導体、およびこれらを含有する除草剤 Pending JPH07330722A (ja)

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