JP2016002621A - 非球面レンズの心取り加工方法 - Google Patents

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耕一 脇田
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【課題】本発明は、基準面を必要とせずに、レンズ自体に偏心誤差を有していたとしても心取り加工の可能な非球面レンズの心取り加工方法を提供する。【解決手段】本発明の非球面レンズの心取り加工方法は、少なくとも一方面に非球面を持つ被加工レンズにおける前記非球面の干渉縞を生成する干渉縞生成工程と、前記干渉縞生成工程で生成した前記非球面の干渉縞に基づいて前記被加工レンズの心出しを行う心出し工程と、前記心出し工程後における前記被加工レンズの心出しした状態を維持して前記被加工レンズの心取りを行う心取り工程とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、非球面レンズを心取り加工する非球面レンズの心取り加工方法に関する。
近年、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型イメージセンサ等の固体撮像素子を用いた撮像素子の高性能化や小型化が伸展し、これに伴って、このような撮像素子を用いた撮像装置を備えた携帯電話や携帯情報端末等のデジタル機器が普及しつつある。また、これらの撮像装置に搭載される、前記固体撮像素子の受光面上に物体の光学像を形成(結像)するための撮像光学系には、さらなる小型化や高性能化への要求が高まっている。このため、近年では、撮像光学系に、球面レンズに代え、非球面レンズが用いられるようになってきている。
この撮像光学系を構成するレンズの製造工程において、レンズの光軸と外周の中心とを一致させるために、レンズの外周を削る心取り加工が実施される。レンズの外周面は、例えば鏡胴に組み付ける際に基準面となり得るので、より高精度に心取り加工を実施することが、重要である。前記非球面レンズに対する心取り加工は、例えば、特許文献1に開示されている。
この特許文献1に開示された心取り方法は、被加工レンズの一方の光学面を回転軸に垂直な面内で支持した状態で回転させる回転ステップ、所定の面に投影した時の分布形状が既知の光束を照射する照射ステップ、上記照射ステップによって照射され、上記被加工レンズを介した像を検出する検出ステップ、該像検出ステップによって検出された像の分布形状が、上記既知の分布形状と最も相似形となるように、上記被加工レンズの位置を微調整するステップ、上記被加工レンズを上記回転手段に対して不動にする固定ステップ、及び上記被加工レンズから離間した位置から上記回転軸側に近づけ、上記被加工レンズの外周面に接触させて該外周面を削る加工ステップ、を備える。前記微調整のステップでは、被加工レンズを介した像の分布形状の非対称性が数値化され、対称になるように被加工レンズの位置が微調整されている。より具体的には、前記像の分布形状における、互いに直交する各方向の長さdA、dBが求められ、この比dB/dAが1になるように、すなわち、真円になるように被加工レンズの位置が微調整されている。
また、他の方法として、レンズの周辺部に心取り加工用の平坦な基準面を設け、レンズを回転させた場合に前記基準面が上下に振れないようにレンズの位置を微調整し、外周面を削る心取り加工方法もある。この場合、前記基準面の上下動は、例えば、ダイヤルゲージ等の測定器を前記基準面に当接することで検出できる。
特開2004−294179号公報
ところで、前記特許文献1に開示された心取り方法では、上述したように、被加工レンズを介した像の分布形状の対称性が利用されている。ここで、レンズ自体に偏心誤差が有ると、透過光が偏心方向の収差を持ち像の分布形状が本来的に対称にならない。このため、前記特許文献1に開示された心取り方法では、このような偏心誤差のあるレンズの位置を微調整することが難しい。
また、上述の基準面を用いた心取り加工方法では、前記基準面をレンズに設ける必要があり、したがって、レンズに前記基準面自体を設けることができない場合や所要の基準面を設けることができない場合には、この心取り加工方法は、利用できない。特に、近年では、非球面形状の高精度化やより複雑な非球面形状が要望されており、この要望に応じた所要の精度の基準面を設けることが難しくなってきている。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、前記基準面を必要とせずに、レンズ自体に偏心誤差を有していたとしても心取り加工の可能な非球面レンズの心取り加工方法を提供することである。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかる非球面レンズの心取り加工方法は、少なくとも一方面に非球面を持つ被加工レンズにおける前記非球面の干渉縞を生成する干渉縞生成工程と、前記干渉縞生成工程で生成した前記非球面の干渉縞に基づいて前記被加工レンズの心出しを行う心出し工程と、前記心出し工程後における前記被加工レンズの心出しした状態を維持して前記被加工レンズの心取りを行う心取り工程とを備えることを特徴とする。
このような非球面レンズの心取り加工方法では、非球面の干渉縞が生成され、この非球面の干渉縞に基づいて心出しが行われてその状態で心取りが行われる。前記非球面の干渉縞の生成には、非球面レンズ自体の偏心誤差の影響が無く、また、基準面も不要である。したがって、上記非球面レンズの心取り加工方法は、前記基準面を必要とせずに、レンズ自体に偏心誤差を有していたとしても心取り加工を可能とする。
また、他の一態様では、上述の非球面レンズの心取り加工方法において、前記干渉縞生成工程は、前記被加工レンズにおける前記非球面の各点で垂直に入射する波面を生成するヌルレンズを配置し、前記非球面で反射した波面を用いて干渉縞を生成し、前記干渉縞の画像を前記非球面の位置ずれ情報を表す画像として出力部に出力することを特徴とする。
このような非球面レンズの心取り加工方法は、上記ヌルレンズを用いるので、前記非球面の位置ずれ量を波長オーダーで計測できる。
また、他の一態様では、上述の非球面レンズの心取り加工方法において、前記心出し工程は、前記干渉縞生成工程で生成した前記非球面の干渉縞がワンカラーまたは同心円状にすることで前記非球面の中心位置が、前記心取り工程における心取り軸の位置に一致するように、前記被加工レンズを前記心取り軸と直交する面内で移動することを特徴とする。
このような非球面レンズの心取り加工方法では、前記非球面の干渉縞がワンカラーまたは同心円状であり、また被加工レンズが心取りホルダーに接触しているため、前記被加工レンズにおける前記心取り軸方向での位置や前記被加工レンズの傾きが規制されていることになり、上記非球面レンズの心取り加工方法は、前記被加工レンズを前記心取り軸と直交する面内で移動することで、前記被加工レンズの心出しを行うことが可能となる。すなわち、上記非球面レンズの心取り加工方法は、前記心取り軸と直交する面内において互いに直交するX軸方向およびY軸方向の各位置の調整で前記被加工レンズの心出しを行うことが可能となる。
本発明にかかる非球面レンズの心取り加工方法は、前記基準面を必要とせずに、レンズ自体に偏心誤差を有していたとしても心取り加工を可能とする。
実施形態における心取り加工方法に用いられる心取り加工装置の構成を模式的に示す断面図である。 図1に示すI−I面から見た前記心取り加工装置の構成を示す上面図である。 実施形態における心取り加工方法を示すフローチャートである。 実施形態における心取り加工方法の様子を説明するための図である。 実施形態の心取り加工方法における心出しと干渉縞との関係を説明するための図である。 実施形態の心取り加工方法における被加工レンズの固定方法を説明するための図である。
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
本実施形態における心取り加工方法は、非球面レンズの心取り加工方法であって、少なくとも一方面に非球面を持つ被加工レンズにおける前記非球面の干渉縞を生成する干渉縞生成工程と、前記干渉縞生成工程で生成した前記非球面の干渉縞に基づいて前記被加工レンズの心出しを行う心出し工程と、前記心出し工程後における前記被加工レンズの心出しした状態を維持して前記被加工レンズの心取りを行う心取り工程とを備える。
好ましくは、前記干渉縞生成工程は、前記被加工レンズにおける前記非球面の各点で垂直に入射する波面を生成するヌルレンズを配置し、前記非球面で反射した波面を用いて干渉縞を生成し、前記干渉縞の画像を前記非球面の位置ずれ情報を表す画像として出力部に出力する。
また、好ましくは、前記心出し工程は、前記干渉縞生成工程で生成した前記非球面の干渉縞がワンカラーまたは同心円状にすることで前記非球面の中心位置が、前記心取り工程における心取り軸の位置に一致するように、前記被加工レンズを前記心取り軸と直交する面内で移動する。
このような本実施形態の心取り加工方法に用いられる心取り加工装置について、まず、説明する。図1は、実施形態における心取り加工方法に用いられる心取り加工装置の構成を模式的に示す断面図である。図2は、図1に示すI−I面から見た前記心取り加工装置の構成を示す上面図である。
この心取り加工装置Dは、例えば、図1および図2に示すように、干渉部1と、心取りホルダー2と、砥石部3と、位置調整部4(4x、4y)と、撮像部5と、出力部6とを備える。なお、図1には、砥石部3および位置調整部4の図示が省略されている。
干渉部1は、被加工レンズLZにおける非球面の干渉縞を生成する干渉計である。被加工レンズLZは、本実施形態の心取り加工方法によって心取りされる加工対象であり、少なくとも一方面に非球面を持つ。干渉部1は、例えば、光源部11と、半透鏡12と、コリメータ13と、ヌルレンズ14とを備えるフィゾー型干渉計である。なお、干渉部1は、フィゾー型干渉計に限定されるものではなく、例えばトワイマン・グリーン型干渉計やマイケルソン型干渉計等の他のタイプの干渉計であってもよい。
光源部11は、単色光を放射する装置であり、例えば、所定波長のレーザ光を発光するレーザ光源装置である。半透鏡(ハーフミラー)12は、入射光の一部を透過し、前記入射光の残余を反射する光学素子である。コリメータ13は、入射光を平行化(コリメート)して射出する光学素子である。ヌルレンズ14は、被加工レンズLZにおける非球面の各点で垂直に入射するように平行光の波面を変形し射出する光学素子である。図1に示す例では、ヌルレンズ14の入射面Srefは、参照面となるように高精度な平面に形成されている。
これら光源部11、半透鏡12、コリメータ13およびヌルレンズ14は、この順に配置され、光源部11、コリメータ13およびヌルレンズ14は、互いに光軸が一致するように配置され、半透鏡12は、前記光軸に対し45度で交差するように、光源部11から射出された光の光路上に配置される。前記光軸は、干渉部1の光軸AXであるとともに、心取り加工装置Dの回転軸(心取り軸)AXである。
心取りホルダー2は、被加工レンズLZを保持するための治具である。心取りホルダー2は、被加工レンズLZの外周面を研削する後述の心取り工程では、心取り加工装置Dにおける図略のスピンドル等の回転可能な保持具にセットされる。なお、心取りホルダー2は、前記保持具と一体であっても良い。心取りホルダー2は、大略、円筒形状の部材であり、例えばステンレス鋼や真鍮等の材料で形成される。より詳しくは、心取りホルダー2は、図1に示す例では、被加工レンズLZの外直径よりも小さい内直径を有する円筒形状の第1円筒部21と、第1円筒部21の内直径よりも小さい内直径を有する第2円筒部22と、第1円筒部21の他方端と第2円筒部22の一方端とを連結する円環板状(リング板状)の連結部23とを備える。
砥石部3は、被加工レンズLZの外周面を研削するための装置であり、図2に示すように、心取り加工装置Dの回転軸AXに対する径方向に沿って進退可能に構成されている。例えば、図2に示すように、心取り加工装置Dの回転軸AXをZ軸とするXYZ直交座標系を設定した場合、砥石部3は、例えば、X軸方向に沿って進退可能に構成される。このような砥石部3は、例えば、研削する砥石と、前記砥石をX軸方向に沿って進退可能に移動させる進退移動機構とを備える。
位置調整部4(4x、4y)は、心取り加工装置Dの回転軸AXに直交する面内で被加工レンズLZを移動し、当該被加工レンズLZの位置を調整するための位置調整用の治具である。心取りホルダー2は、上記心取り加工装置Dにセットされる際に、心取りホルダー2の軸と心取り加工装置Dの回転軸AXとが互いに一致するように調整される。位置調整部4は、例えば、第1の径方向、図2に示す例ではX軸方向の被加工レンズLZの位置を調整する第1位置調整部4xと、前記第1の径方向と直交する第2の径方向、図2に示す例ではY軸方向の被加工レンズLZの位置を調整する第2位置調整部4yとを備える。第1および第2位置調整部4x、4yは、それぞれ、干渉縞を調整できる精度を有する装置であり、例えば、被加工レンズLZに先端が当接されるロッドとねじ機構とを備え、前記ねじ機構の回転角を前記ロッドの移動に置き換えることによってロッドの先端の位置を変位させるマイクロメータ等を備えて構成される。
撮像部5は、干渉部1の干渉光を受光して撮像し、干渉光の画像を形成する装置である。撮像部5は、例えば、干渉部1の干渉光を受光して撮像するイメージセンサと、イメージセンサの出力を画像処理することによって干渉光の画像の画像データを生成する画像処理回路とを備えるカメラ等である。撮像部5は、干渉部1の半透鏡12で反射された干渉光を受光することができる位置に配置される。図1に示す例では、撮像部5は、撮像部5の光軸が光源部11、コリメータ13およびヌルレンズ14での光軸AXと直交するように配置され、半透鏡12は、撮像部5の光軸と前記光軸AXとの交点で上述したように前記光軸AXに45度で交差するように配置される。撮像部5は、出力部6に接続され、前記画像(前記画像データ)を出力部6へ出力する。
出力部6は、撮像部5から入力された前記画像を出力する装置であり、例えばCRTディスプレイ、LCDおよび有機ELディスプレイ等の表示装置である。
次に、このような心取り加工装置Dを用いた本実施形態における心取り加工法について説明する。
図3は、実施形態における心取り加工方法を示すフローチャートである。図4は、実施形態における心取り加工方法の様子を説明するための図である。図4(A)は、被加工レンズの位置調整(心出し)を説明するための図であり、図4(B)は、被加工レンズの心取りを説明するための図である。図5は、実施形態の心取り加工方法における心出しと干渉縞との関係を説明するための図である。図5(A)は、非球面の中心位置と心取りホルダーの軸(心取り加工装置の回転軸)とが一致していない場合を示し、図5(B)は、非球面の中心位置と心取りホルダーの軸(心取り加工装置の回転軸)とが一致している場合を示す。図6は、実施形態の心取り加工方法における被加工レンズの固定方法を説明するための図である。
図3において、まず、干渉部1と心取り軸との位置調整が実施される(S1)。すなわち、心取りホルダー2を心取り加工装置Dにセットする際に、干渉部1の光軸AXと心取りホルダー2の軸とが互いに一致するように、そして、ワンカラーまたは同心円状の干渉縞が生じるように、干渉部1と心取りホルダー2との相対位置が調整される。この相対位置の調整では、例えば、心取りホルダー2の姿勢が固定され、干渉部1の姿勢が調整されて良く、また例えば、逆に、干渉部1の姿勢が固定され、心取りホルダー2の姿勢が調整され良く、また例えば、干渉部1の姿勢および心取りホルダー2の姿勢が相互に調整されて良い。
より具体的には、まず、被加工レンズLZの非球面と同一の非球面を一方主面に持つとともに前記非球面の各点でその厚さが被加工レンズLZと同一である軸調整用のマスター治具が予め用意され、このマスター治具が、マスター治具の中心位置と心取りホルダー2の軸の位置が互いに一致するとともにマスター治具が心取りホルダー2に対し水平になるように、心取りホルダー2にセットされる。次に、この前記マスター治具を伴った心取りホルダー2が心取り加工装置Dに取り付けられる。この取り付けによって心取りホルダー2の軸と心取り加工装置Dの回転軸(心取り軸)とが互いに一致するように、心取りホルダー2と心取り加工装置Dとは、機械的に構成されているものとする。次に、光源部11から射出された単色光が、半透鏡12、コリメータ13およびヌルレンズ14を介して前記マスター治具における非球面の一方主面に照射される。そして、出力部6に出力される干渉光の画像を参照しながら、干渉縞の画像がワンカラーまたは同心円状の干渉縞とすることで、ヌルレンズ14の位置が調整される。これによって心取り加工装置Dのセットアップ(準備)が終了する。
次に、前記マスター治具に代え、被加工レンズLZが心取りホルダー2に載置される(S2)。
次に、位置調整部4(4x、4y)が心取り加工装置Dに図2に示すようにセットされる(S3)。
これによって図4(A)に示すように心出しの準備が整うが、この状態では、非球面の非球面軸AXa1は、図4(A)に示すように、干渉部1の光軸AX(すなわち、心取り加工装置Dの回転軸)とは通常、一致しない(位置および傾きそれぞれが不一致)。なお、図4(A)に示す例では、被加工レンズLZは、両面が非球面であり、各非球面の非球面軸がAXa1、AXa2で示されている。これら各非球面の非球面軸AXa1、AXa2は、被加工レンズLZの成型の際の加工精度によって、例えば被加工レンズLZの仕様等によって許容される範囲内で互いに一致しているものとする。
次に、干渉光の画像を参照しながら位置調整部4を操作することによって、被加工レンズLZにおける心取り軸AXと直交する面内での位置が調整される(S4、干渉縞生成工程、心出し工程)。
より具体的には、干渉部1によって被加工レンズLZの非球面の干渉光が生成される。より詳しくは、干渉部1における光源部11から射出された単色光は、半透鏡12を介してコリメータ13に入射され、平行光化(コリメート)される。この平行光化された単色光は、ヌルレンズ14に入射され、その一部がヌルレンズ14の入射面(参照面)Srefで第1反射光として反射され、その残余がヌルレンズ14に入射し、射出される。この際に、ヌルレンズ14から射出される単色光の波面が、被加工レンズLZの非球面の各点で垂直に入射するように変形される。ヌルレンズ14から射出された単色光は、被加工レンズLZに入射され、その非球面で第2反射光として反射される。この非球面で反射された第2反射光は、光路を逆に辿り、ヌルレンズ14に入射し、射出される。ヌルレンズ14から射出された第2反射光は、上述の入射面Srefで反射した第1反射光とともに光路を逆に辿り、前記第1反射光と干渉し干渉光としてコリメータ13を介して半透鏡12に入射される。この干渉光(第1反射光と第2反射光との干渉によって生じた光)は、半透鏡12で反射し、撮像部5で干渉縞像を形成する。そして、この干渉部1によって生成された被加工レンズLZにおける干渉縞像は、撮像部5で受光され、撮像され、干渉縞の画像が出力部6に出力される(干渉縞生成工程)。
この被加工レンズLZにおける非球面の干渉縞の画像は、位置調整部4による被加工レンズLZの位置調整前では、例えば、図5(A)示すように、同心円状の干渉縞の中心位置が心取り加工装置Dの回転軸(干渉部1の光軸)AXからずれている。そこで、出力部6に出力された同心円状の干渉縞の画像を参照しながら、図5(B)示すように、干渉縞の中心位置と心取り加工装置Dの回転軸(心取り軸)AXの位置とが互いに一致するように、位置調整部4x、4yを操作することによって、心取り加工装置Dの回転軸(心取り軸)に直交する面内(XY面内)での被加工レンズLZの位置が調整される(心出し工程)。なお、出力部6には、心取り加工装置Dの回転軸(心取り軸)AXの位置を示すマークが表示されることが好ましい。図5に示す例では、X軸およびY軸それぞれを示す線分が一点鎖線で表示され、その交点として心取り加工装置Dの回転軸(心取り軸)AXの位置が表示されている。また、図5では、干渉縞が同心円状である場合の例を示しているが、干渉縞がワンカラーである場合もあり得る。
被加工レンズLZの位置が調整されると、次に、その状態で被加工レンズLZが心取りホルダー2に固定される(S5)。例えば、図6(A)に示すように、心取りホルダー2内の空気を図略の真空ポンプによって所定の気圧まで排気して心取りホルダー2内を負圧することによって、この被加工レンズLZが心取りホルダー2に吸引固定される。また例えば、図6(B)に示すように、心取りホルダー2と被加工レンズLZとの当接部分に接着剤を充填することによって、この被加工レンズLZが心取りホルダー2に接着固定される。また例えば、図6(C)に示すように、円筒形状の固定治具8をOリング7を介して被加工レンズLZの非球面に当接し、心取りホルダー2と固定治具8とで被加工レンズLZを狭持することによって、この被加工レンズLZが心取りホルダー2に狭持固定される。また例えば、図6(A)に示す吸引固定しつつ図6(C)に示す狭持固定することによって、この被加工レンズLZが心取りホルダー2に吸引され狭持固定される。
被加工レンズLZが心取りホルダー2に固定されると、次に、位置調整部4(4x、4y)が心取り加工装置Dから取れ外される(S6)。
次に、心取りが実施される(S7、心取り工程)。より具体的には、心取りホルダー2が回転され、図4(B)に示すように、砥石部3が被加工レンズLZの外周面に当接される。心取りホルダー2の回転に伴ってこれに固定された被加工レンズLZも回転し、被加工レンズLZにおける心取り加工装置Dの回転軸(心取り軸)AXから所定の距離以上の部分が砥石部3によって研削され、被加工レンズLZが心取りされる。そして、このように被加工レンズLZが心取りされると、心取り加工は、終了する。
以上説明したように、本実施形態における心取り加工方法では、非球面の干渉縞が生成され、この非球面の干渉縞に基づいて心出しが行われてその状態で心取りが行われる。前記非球面の干渉縞の生成には、非球面レンズ自体の偏心誤差の影響が無く、また、基準面も不要である。したがって、本実施形態における心取り加工方法は、前記基準面を必要とせずに、レンズ自体に偏心誤差を有していたとしても心取り加工を可能とする。
また、本実施形態における心取り加工方法は、ヌルレンズ14を用いるので、前記非球面の位置ずれ量を波長オーダーで計測できる。
また、本実施形態における心取り加工方法では、前記非球面の干渉縞がワンカラーまたは同心円状であるので、被加工レンズLZにおける前記心取り軸方向での位置や被加工レンズLZの傾きが規制されていることになる。すなわち、マスター治具を用いた心取り加工装置Dのセットアップにより、心取りホルダー2は、マスター治具における非球面の干渉縞がワンカラーまたは同心円状となるように調整されて心取り加工装置Dにセットされているから、心取りホルダー2に載置される被加工レンズLZにおける非球面の干渉縞がワンカラーまたは同心円状である限り、被加工レンズLZにおける前記心取り軸方向での位置の調整や被加工レンズLZの傾きの調整が不要となる。したがって、本実施形態における心取り加工方法は、被加工レンズLZを心取り軸AXと直交する面内で移動することで、被加工レンズLZの心出しを行うことが可能となる。すなわち、本実施形態における心取り加工方法は、前記心取り軸と直交する面内において互いに直交するX軸方向およびY軸方向の各位置の調整で被加工レンズLZの心出しを行うことが可能となる。このため、本実施形態における心取り加工方法では、X軸方向およびY方向の2軸の調整機構があれば良く、従来の心取り加工方法のように5軸の調整機構が不要である。
なお、上述の実施形態では、心取り加工装置Dは、干渉部1を一体に備え、心取り加工装置Dにおける図略のスピンドル等の回転可能な保持具に心取りホルダー2を取り付けて上述の処理S1ないし処理S7の各処理が実施されたが、干渉部1を別体で備えても良い。この場合、前記保持具が心取り加工装置Dに対し脱着可能に構成され、まず、心取り加工装置Dから取り外した前記保持具に心取りホルダー2が取り付けられて上述の処理S1ないし処理S6の各処理が実施され、その後、被加工レンズLZおよび心取りホルダー2をセットした前記保持具が心取り加工装置に取り付けられ、上述の処理S7が実施される。
また、上述の実施形態では、ヌルレンズ14の入射面Srefが参照面とされたが、平面原器をコリメータ13とヌルレンズ14との間に配置することによって、前記平面原器の平面が参照面とされてもよい。この場合、ヌルレンズ14の入射面Srefを平面に形成する制約がないので、設計の自由度が高くなり、また干渉縞の調整もし易くなる。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
1 干渉部
2 心取りホルダー
3 砥石部
4 位置調整部
5 撮像部
6 出力部
14 ヌルレンズ

Claims (3)

  1. 少なくとも一方面に非球面を持つ被加工レンズにおける前記非球面の干渉縞を生成する干渉縞生成工程と、
    前記干渉縞生成工程で生成した前記非球面の干渉縞に基づいて前記被加工レンズの心出しを行う心出し工程と、
    前記心出し工程後における前記被加工レンズの心出しした状態を維持して前記被加工レンズの心取りを行う心取り工程とを備えること
    を特徴とする非球面レンズの心取り加工方法。
  2. 前記干渉縞生成工程は、前記被加工レンズにおける前記非球面の各点で垂直に入射する波面を生成するヌルレンズを配置し、前記非球面で反射した波面を用いて干渉縞を生成し、前記干渉縞の画像を前記非球面の位置ずれ情報を表す画像として出力部に出力すること
    を特徴とする請求項1に記載の非球面レンズの心取り加工方法。
  3. 前記心出し工程は、前記干渉縞生成工程で生成した前記非球面の干渉縞がワンカラーまたは同心円状にすることで前記非球面の中心位置が、前記心取り工程における心取り軸の位置に一致するように、前記被加工レンズを前記心取り軸と直交する面内で移動すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の非球面レンズの心取り加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107356411A (zh) * 2017-07-21 2017-11-17 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种大口径光学系统的波前误差检测方法及检测系统
CN110617783A (zh) * 2019-09-24 2019-12-27 吉林大学 光电检测调制周期粒子群优化的转盘偏心误差测量方法
CN110793754A (zh) * 2019-11-01 2020-02-14 中国科学院光电技术研究所 一种基于相移调制的拼接式望远镜系统偏心误差探测方法

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