JP6800442B2 - 三次元形状計測システム - Google Patents

三次元形状計測システム Download PDF

Info

Publication number
JP6800442B2
JP6800442B2 JP2016195480A JP2016195480A JP6800442B2 JP 6800442 B2 JP6800442 B2 JP 6800442B2 JP 2016195480 A JP2016195480 A JP 2016195480A JP 2016195480 A JP2016195480 A JP 2016195480A JP 6800442 B2 JP6800442 B2 JP 6800442B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measurement
dimensional shape
rotary table
autocollimator
measured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016195480A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018059733A (ja
Inventor
余範 近藤
余範 近藤
洋一 尾藤
洋一 尾藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2016195480A priority Critical patent/JP6800442B2/ja
Publication of JP2018059733A publication Critical patent/JP2018059733A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6800442B2 publication Critical patent/JP6800442B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、三次元形状計測システムに関する。
近年、最先端の理化学研究分野や半導体業界をはじめ、光通信、計測、医療、天体望遠鏡など、極めて高精度な表面形状を持つ光学部品のニーズは高まる一方である。
表面形状の高精度な測定法としては、フィゾー干渉計測法が最も一般的である。フィゾー干渉計による形状測定法は、3Dトポグラフィを一度に得ることができ、分解能もナノメータのレベルが実現可能である。しかし、基本的に基準原器(参照平面や参照球面など)との差分測定であるため、測定の絶対精度は基準原器の精度によって制限され、ナノメータレベルの絶対精度を実現することは容易ではない。
さらに、差分測定のレンジは数μm程度の範囲に限られるため、高ダイナミックレンジの測定(例えば自由曲面)には適さない。また、フィゾー干渉計は装置の構成上、大型化が非常に困難である。
一方、近年、高精度な形状測定法として、物体表面の局部傾斜角度測定を用いた手法が注目されている。この手法は、物体表面の局所的な角度の変化を逐次測定していき、得られた角度変化データを積分することにより形状を得るというシンプルな原理に基づく測定法であり、参照面を必要としない、大口径の形状も測定可能といった特徴を有する。
世界的には、ドイツ物理工学研究所(PTB)などが先行して開発を進めており、ナノレベルの測定精度が既に達成されている。
発明者らは、超高精度形状測定装置(SDP:Scanning Deflectometric Profiler)を開発し、2015年より、約1mまでの真直度形状測定に関する校正サービスを開始している。
SDPでは、図1に示すように、オートコリメータ(AC1)の測定光を、エアスライド式可変ステージに保持したペンタミラーの反射を介し、図示していない測定対象(SUT)の直前にエアスライドで保持したアパーチャーを通過して、測定対象の表面に照射する。
次に、ペンタミラーを移動ステージにより走査(スキャニング)し、測定対象表面の局部傾斜角度分布を得る。このとき、ペンタミラーを用いることで、移動ステージのピッチング誤差をキャンセルすることができる。得られた局部傾斜角度分布を積分することにより、測定対象表面の二次元形状(ライン形状)が得られる。
また、特許文献1には、オートコリメータより、測定対象面に光ビームを投射し、測定対象面で反射された光ビームを受光して測定対象面の局部傾斜角度を特定するとともに、光ビームの並進に伴って特定部が順次特定する局部傾斜角度を蓄積して、測定対象面の連続的形状を算出する形状計測装置が記載されている。
特開2011−179891公報
しかしながら、物体表面の局部傾斜角度測定を利用した場合、測定対象が二次元形状(ライン形状)に限られるという問題がある。
また、特許文献1に記載された形状計測装置では、複数のライン形状を測定することにより、二次元的な形状計測ができると記載されているが、異なるライン形状を得るために用いる移動機構の運動誤差により、各ライン形状間の相対位置関係を特定できず、各ライン形状間を正確に結合し、三次元形状を得る事が困難である。
そこで本発明では、SDPを利用して、測定試料に対し、放射方向あるいは直径方向など、第1の方向で表面の局部傾斜角度を計測するとともに、これらに交差する方向、あるいは円周方向など、第2の方向で表面の局部傾斜角度を計測し、両計測結果をベクトル情報として接続することにより、高精度な3Dトポグラフィ測定を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の三次元形状計測システムでは、既開発のSDPをベースとして利用し、測定対象物の複数位置でオートコリメータと測定対象物の少なくとも一方を他方に対し走査させ、測定対象物の表面における第1の方向の二次元形状を計測する第1の二次元形状計測機構と、測定対象物の特定位置でオートコリメータと測定対象物の少なくとも一方を他方に対し、第1の方向と交差する第2の方向に走査させ、測定対象物の表面における第2の方向の二次元形状を計測する第2の二次元形状計測機構とを設ける。そして、第1の二次元形状計測機構が計測した第1の方向の二次元形状と、第2の二次元形状計測機構が計測した第2の方向の二次元形状とを、両者の交差点で連結することにより、測定対象物の三次元形状を得るようした。
本発明によれば、第1の二次元形状計測機構により得られた第1の二次元形状と、第2の二次元形状計測機構により得られた第2の二次元形状とを、両者の交差点で連結することにより、両者のベクトル成分が特定され、測定対象物の三次元形状を正確に計測することが可能となる。
ただし、より高精度に三次元形状を計測するためには、測定試料を第2の方向に走査する際に発生する角度ずれを補正する必要があるため、回転誤差補正システムを導入するとともに、対象表面の円周形状測定により、接続する際の誤差伝搬を抑制する接続アルゴリズムを採用することで、最終的には、測定範囲φ800mmで、平面から数m程度の曲率をもつ表面形状(自由曲面)を測定精度±5nm(世界最高精度)で3Dトポグラフィ測定が可能となる。
図1は、既開発の超高精度形状測定装置の概略図である。 図2は、本発明による三次元形状測定システムの概略図である。 図3は、三次元形状を計測する際の交差部を示す図である。 図4は、回転ミラーの回転角度を計測することにより、角度測定範囲のレンジを拡大させた例を示す図である。
以下、実施例を図面を用いて説明する。
本発明に基づく三次元形状測定システムの概略図を図2に示す。
この三次元形状測定システムにおいて、測定対象(SUT)を支持するサンプルベースプレート1から上方の部分は、前述のSDPと同様の構造を採用している。
すなわち、第1オートコリメータ(AC1)2により、測定光をエアスライドで保持したペンタミラー3の反射を介し、図示していない測定対象4の直前にエアスライドで保持したアパーチャーを通過して、測定対象4の表面に照射する。
次に、図示しない移動ステージにより、ペンタミラー3を測定対象4の直径方向(第1の方向)に走査し、測定対象表面の局部傾斜角度分布(1番目の直径方向傾斜角度分布)を得る。
このとき、ペンタミラー3を用いることで、エアスライド式移動ステージのピッチング誤差をキャンセルすることができる。そして、得られた局部傾斜角度分布を積分することにより、測定対象4の表面において、第1の方向の二次元形状(ライン形状)が得られる。
なお、ペンタミラーの移動量は、図示していないリニアスケールまたはレーザ測長機等を用いて計測できるようになっている。
本実施例では、このSDPのサンプルベースプレート1は、周方向に等間隔に配置された傾斜角度調整装置5を介して回転テーブル6に載置されており、第1オートコリメータ(AC1)2の測定光と測定対象4の表面の法線ベクトルが一致するよう調整できるようになっている。
この回転テーブル6は、中空の円筒体7に固定されており、ベルト、歯車等の伝導機構を介して、回転テーブル6あるいは円筒体7に連結された電動モータにより、一体的に回転駆動および位置決めされるようになっている。なお、回転テーブル6の回転角度は、図示していない内蔵するロータリエンコーダにより、回転角度が計測されるようになっている。
円筒体7の底面は、中央に開口部を有する支持プレート8上に回転可能に支持されており、支持プレート8の下面は、周方向に等間隔に配置された、ピエゾ素子などからなる傾斜角度調整用アクチュエータ9を介して、基台10に固定されている。
回転テーブル6の裏面には、第1ミラー11が装着されており、第2オートコリメータ(AC2)12から照射される光ビームが、第2ミラー13により垂直方向に反射され、支持プレート8の開口部、円筒体7の中空部を介して、第1ミラー11に反射することで、回転テーブル6の傾斜角度を計測できるようなっている。
回転テーブル6を回転することにより、回転テーブル6および測定対象4の表面にアンギュラー振れが発生するが、後述するように、第1オートコリメータ2により周方向の傾斜角測定を行う際、測定対象4の表面における局部傾斜角度とアンギュラー振れの合算角度を読み取ることになる。このため、周方向の形状を正確に算出するためには、アンギュラー振れを除去する必要がある。
そこで、この実施例では、回転テーブル6の裏面に第1ミラー11を設置し、第2のオートコリメータ12により回転時に発生する回転テーブル6のアンギュラー振れを読み取り、アンギュラー振れを低減するように、傾斜角度調整用アクチュエータ9をリアルタイムに制御するようにしている。
傾斜角度調整用アクチュエータ9として、位置決め精度の高いピエゾアクチュエータを用いる場合、粗動用電動アクチュエータと微動用ピエゾアクチュエータを上下2段に連結し、定常的な変動を粗動用電動アクチュエータにより、瞬時の変動を微動用ピエゾアクチュエータに分担させて、ストローク調整幅、位置決め精度、応答性を高めるようにしてもよい。
また、第2ミラー13で垂直方向に反射される測定光を、回転テーブル6の中心に合わせているので、回転ステージ6が回転しても、第2ミラー13の測定位置が変化せず、第2ミラー13の形状精度等に影響されずに、アンギュラー振れを正確に補正することが可能となる。
なお、回転テーブ6のアンギュラー振れを計測できるものであれば、第2オートコリメータ12、第1ミラー11、第2ミラー13に代えて、直交2軸方向に配置した2台の水準器を用いてもよい。回転テーブル6の回転角度は、内蔵するロータリエンコーダにより高精度に計測されるので、任意の回転角度における回転ステージのアンギュラー振れをこの2台の水準器で検出することが可能となる。
さらに、第1オートコリメータ2による計測結果と、第2オートコリメータ12による計測結果を同期させ、第2オートコリメータ12による計測結果に基づいて、第1オートコリメータ2による計測結果を補正するようにしてもよい。この場合、必ずしも、傾斜角度調整用アクチュエータ9を設ける必要はない。
以下、本実施例を用いて、実際に、測定対象4の表面の三次元形状を計測する際の手順について説明する。
ここでは、ペンタミラー3を走査させるためのエアスライド式移動ステージの運動軸をX軸、重力方向(垂直方向)をZ軸、XZと直交する軸をY軸とする。
(1)第1オートコリメータ2の光軸調整
第1オートコリメータ2の測定光ベクトルがX軸と一致するように、第1オートコリメータ2のY軸まわり、およびZ軸まわりの角度を調整する。
(2)第1オートコリメータ2の光軸周りのロール角度調整
次に、サンプルベースプレート1に調整用の平面基板を設置する。このとき、調整用の平面基板の法線方向が、重力方向(Z軸)と一致するように、調整用平面基板を調整する。そして、第1オートコリメータ2を用いて調整用平面基板の傾きを測定する。このとき、第1オートコリメータ2の直交する測定2軸をH軸とV軸とする。ペンタミラー3をZ軸まわりに回転したとき、第1オートコリメータ2のV軸の値が変化しないように、第1オートコリメータ2の光軸周りの回転を調整する。
(Ralf D Geckeler, Optimal use of pentaprisms in highly accurate deflectometric scanning, measurement science and technology, 18 (2007), 115-125参照)
(3)ペンタミラー3のアライメント調整
ペンタミラー3のX軸周り、Z軸周りの傾きを調整する。(上記論文参照)
(4)回転テーブル6の設置・調整
回転テーブル6の回転中心座標をOr(Xo,Yo)とすると、回転中心のX軸成分Xを、第1ペンタミラー3を走査して、エアスライド式移動ステージの運動軸方向の位置が回転テーブル6の回転中心座標のX座標と一致する地点をX軸座標の原点とする。
そして、このペンタミラーの位置(Xo)において、第1オートコリメータ2の光軸が回転テーブル6の回転中心を通るように、回転テーブル6のY軸方向を調整する。
この時のY座標をX軸座標の原点とする。X座標、Y座標の調整は、回転テーブル6、第1ペンタミラー2ばかりでなく、アパーチャーを調整することによって行ってもよい。
(5)第1ミラー11の調整
第1ミラー11は、図示していないX軸およびY軸まわりに回転可能なチルトステージを用いて、回転テーブル6の中心部裏面に装着している。第1ミラー11は、反射面と装着面が平行となる平行平面基板とし、第1オートコリメータ2側の法線ベクトルをN1、第2オートコリメータ12側のミラー面の法線ベクトルをN2とする。N1と回転テーブル6の回転軸が一致するように第1ミラー11を調整する。
(6)第2オートコリメータ12の調整
第2ミラー13で反射した照射光の光軸と第1ミラー11の法線ベクトルN2が一致するように、第2オートコリメータ12の光軸を調整する。これにより、平行平面基板 (N1とN2の平行度)の精度で、第1オートコリメータ2と第2オートコリメータ12の光軸平行度が一致するようになる。
ここで、第2オートコリメータ12の直交する測定2軸をH2、V2とする。
この時、傾斜角度調整用アクチュエータ9を用いて、第1ミラー11をY軸周りまたはX軸周りに回転させ、このときに発生する、第1オートコリメータ2のV成分とH成分の変化量と、第2オートコリメータ12のV成分とH成分の変化量がそれぞれ一致するように、第2オートコリメータ12の測定光軸周りに回転させ、調整を行う。
(7)測定試料の設置
以上の操作により、計測装置の初期調整が終了したら、サンプルベースプレート1上に測定対象4を設置する。
基本的には、次のように、予め設定した測定対象4表面の評価範囲の中心が回転テーブル6の回転中心と一致するように設置する。なお、評価範囲は、円形でも矩形でも自由に設定することができる。
(7−1)測定対象4が円形試料の場合
回転テーブル6上に設置した測定対象4の外周をダイヤルゲージや電気マイクロメータ等を用いて測定し、偏心がなくなるよう、測定対象4の載置位置を調整する。
(7−2)測定対象4が矩形試料の場合
第1オートコリメータ2を事前に一方向に走査し、測定可能な左端と右端の座標を読み取り、その中心座標が回転テーブル6の回転中心と一致するように調整する。次に、回転テーブル6を90°回転させ、この作業を再度繰り返す。なお、第1オートコリメータ2に代えて、ダイヤルゲージや電気マイクロメータを用いてもよい。
なお、測定対象4表面の評価範囲が中心からずれている場合には、これに合わせて、測定対象4表面の評価範囲を回転テーブル6の中心からずらせばよい。
以上のように、事前調整、事前準備が終了したら、第1オートコリメータ2による測定対象4表面の走査を開始する。
以下、一例として測定対象4が円形試料の場合について説明する。
まず、エアスライド式移動ステージによりペンタミラー3を移動させ、第1オートコリメータ2を円形試料の中心を通る直径方向にスキャンさせ、図3に示すように、測定対象4の外縁14の内側にある評価範囲15の一端15aから他端15bまでのライン形状を計測する。
これが、第1の方向(直径方向)の二次元形状を計測する第1の二次元形状計測機構に相当する。
本実施例では、22.5°毎に8本のライン形状を計測しており、一つの直径方向スキャンが終了したら、回転テーブル6を22.5°回転させ、回転角度毎に8回のライン形状計測を繰り返し、それぞれ記憶装置に記録する。
ただし、これにより得られるライン形状は、第1オートコリメータ2から得られる結果の最小二乗直線からの偏差量(真直度形状)であり、回転ステージの運動誤差に伴い、各ライン測定間の相対角度関係は不明である。
そこで、各ライン形状を接続するため、次に、円周方向の形状計測を行う。
すなわち、ペンタミラー3を回転中心から、評価範囲15の他端15bに対応する半径位置に移動させた後、回転テーブル6を回転させ、ペンタミラー3の直径方向の走査軸と直交する円周方向に測定対象表面の局部傾斜角度を計測する。これが、測定対象物の特定位置で、第1の方向(直径方向)と交差する第2の方向(円周方向)に相対的にスキャンさせ、測定対象物の表面における第2の方向の二次元形状を計測する第2の二次元形状計測機構に対応する。
なお、本実施例では、評価範囲の最外径の円周方向の形状を計測しているが、円周測定の半径は、ライン形状と交差する範囲で、任意に選択してよい。
回転テーブル6の回転角度は、ロータリエンコーダを内蔵することにより、高精度に計測可能であり、得られた局部傾斜角度分布を積分することにより、円周方向の表面形状が得られる。
ここで、円周方向の計測において、回転テーブル6のアンギュラー振れは、円周形状の計測誤差となる。
そこで、第2のオートコリメータ12、回転テーブル6の裏面に設置した第1ミラー11により、回転ステージのアンギュラー振れがあっても、第1ミラー11が傾かないように傾斜角度調整用アクチュエータ9によりフィードバック制御を行うことにより、円周形状の計測誤差をキャンセルすることができる。
以上のようにして得られた放射状(直径方向)に計測したライン形状と、測定対象4の中央点および円周形状の交差点データ(図3の黒点部)より、各ライン測定データを接続することで、高精度な3Dトポグラフィを演算することが可能となる。
なお、上記システムによる測定可能な対象表面は、オートコリメータによる角度測定範囲に制限される。対象表面が平面の場合、市販の高精度なオートコリメータを使用することで十分であるが、数m〜数百m程度の曲率をもつ球面や自由曲面ミラー等を測定するには測定範囲が十分でない。
そこで、図4に示すように、前述と同様、ライン形状測定において、AC1の測定角度が変化しないように、傾斜角度調整用アクチュエータ9によりフィードバック制御を行いつつ、ハーフミラー16から切り出されたペンタミラー3からの反射光を、回転ミラー17の反射をレンズ18を介してポジションセンサ19に入射させる。
ポジションセンサ19は、レンズ18の焦点面に置かれており、ペンタミラー3の走査に伴い局部傾斜角度が変化すると、ポジションセンサ19上のビームスポット位置が変化するが、局部傾斜角度が変化してもスポット位置が変化しないように、回転ミラー17の角度を変化することによりフィードバッグ制御する。
回転ミラー17の回転角度は、回転テーブル6に内蔵された高精度ロータリエンコーダによって計測し、これにより、測定範囲±10度、分解能0.001角度秒、精度±0.01角度秒程度の広い計測範囲(高ダイナミックレンジ)を有する角度測定を実現することができ、球面や自由曲面ミラーなど、数m〜数百m程度の曲率をもつ測定対象であっても、三次元表面形状を高精度に計測することが可能となる。
以上の実施例では、測定対象物に対し、第1の方向としてオートコリメータを直径方向にスキャンさせ、第2の方向として円周方向にスキャンさせたが、要は、第1の方向と第2の方向を交差させることにより、測定対象表面の三次元形状を特定するものであればよいので、測定対象物や測定範囲の形態に応じて、様々な方向を選択することができる。
また、第1の方向、第2の方向にスキャンを行う際、回転テーブル6と第1オートコリメータ2の相対的な移動を可能にするものであれば、両者のいずれを移動させてもよい。
現在、測定試料をXY直交走査することによる3Dトポグラフィ測定システムの開発も進められているが、XY直交走査システムの場合、直交する各軸にバーミラーを設置し、ステージの運動誤差を補正するシステムが必要となる。この場合、運動誤差にバーミラーの形状誤差が含まれるため、運動誤差と形状誤差を分離する手法を適用する必要がある。複雑な誤差分離手法は、3Dトポグラフィ構築の大きな不確かさ要因となる。また、試料をXYに走査すると、ライン形状測定と直交する試料送り方向は、測定範囲の2倍以上の装置スペースが必要となり、大型化への妨げとなる。
これに対し、本発明によれば、参照面を必要とせず、大口径の形状測定も可能であり、次のような効果を達成することができる。
(1)省スペース化
放射状のライン測定に基づくため、必要最小限のスペースで、大型の測定対象物にも対応可能である。
(2)アンギュラー振れ補正用ミラーの形状誤差の影響を受けない
第2のオートコリメータ12の測定光は、回転テーブルのアンギュラー振れを補正する第1ミラー11の照射位置が変化しないため、第1ミラー11の形状誤差の影響を受けずにアンギュラー振れを補正することができる。また、アンギュラー振れを機械的に補正するフィードバック制御システムを導入することにより、補正に用いられる第2のオートコリメータ12は、中心付近の計測しか用いられないので、オートコリメータの2次元的な均一性、非線形性も問題とならない。
(3)円周測定に基づく高精度なライン形状接続が可能
第2の方向のスキャンによる円周形状の測定は、直線形状と同様に分解能サブnm、精度±1nmオーダであり、試料外周部(半径数百mmオーダー)の円周形状を高精度(ナノメートルオーダー)に測定できることから、各ライン形状間の相対角度関係を高精度に決定することができる。
以上説明したように、本発明によれば、必要最小限のスペースで大型基板等の測定対象物に対応でき、しかも、高精度の3Dトポグラフィ構築が可能となるので、計測機器分野、光学機器分野、半導体製造分野等、種々の分野で広く採用されることが期待できる。
1:サンプルベースプレート 2:第1オートコリメータ
3:ペンタミラー 4:測定対象
5:傾斜角調整装置 6:回転テーブル
7:円筒体 8:支持プレート
9:傾斜角度調整用アクチュエータ 10:基台
11:第1ミラー 12:第2オートコリメータ
13:第2ミラー 14:測定対象4の外縁
15:評価範囲 16:ハーフミラー−
17:回転ミラー 18:レンズ
19:ポジションセンサ

Claims (6)

  1. ペンタミラーを介して測定対象物の計測を行い、1つからなる第1のオートコリメータと、
    前記測定対象物の複数位置の各々から、前記ペンタミラーと前記測定対象物との少なくとも一方を他方に対し第1の方向に走査させ、前記測定対象物の表面における前記第1の方向の二次元形状を前記第1のオートコリメータに計測させる第1の二次元形状計測機構と、
    前記測定対象物の特定位置から、前記ペンタミラーと前記測定対象物との少なくとも一方を他方に対し、前記第1の方向と交差する第2の方向に走査させ、前記測定対象物の表面における前記第2の方向の二次元形状を前記第1のオートコリメータに計測させる第2の二次元形状計測機構とを備え、
    前記第1の方向の二次元形状と前記第2の方向の二次元形状とを、両者の交差点で連結することにより、前記測定対象物の三次元形状を得ることを特徴とする三次元形状計測システム。
  2. 前記第2の二次元形状計測機構は、前記測定対象物を載置する支持台を回転テーブルとし、前記第2の方向に走査する際、前記ペンタミラーを固定し、前記回転テーブルを回転させるものであることを特徴とする請求項1に記載された三次元形状計測システム。
  3. 前記回転テーブルの測定対象物載置面に対向する裏面中央部に取り付けられたミラーにより、前記回転テーブルの傾斜角度を計測する第2のオートコリメータをさらに有することを特徴とする請求項2に記載された三次元形状計測システム。
  4. 前記回転テーブルの測定対象物載置面に対向する裏面に、直交2軸方向に配置された2台の水準器をさらに有することを特徴とする請求項2に記載された3次元形状計測システム。
  5. 前記回転テーブルは傾斜角度調整用アクチュエータを介して基台に固定されており、前記第2のオートコリメーの計測値に基づいて、前記回転テーブルが水平を維持するよう、前記傾斜角度調整用アクチュエータをフィードバック制御する制御装置を備えたことを特徴とする請求項に記載された三次元形状計測システム。
  6. 前記第2のオートコリメーの計測値に基づいてアンギュラー振れを計測し、前記第2の方向の二次元形状を補正することを特徴とする請求項に記載された三次元形状計測システム。
JP2016195480A 2016-10-03 2016-10-03 三次元形状計測システム Active JP6800442B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016195480A JP6800442B2 (ja) 2016-10-03 2016-10-03 三次元形状計測システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016195480A JP6800442B2 (ja) 2016-10-03 2016-10-03 三次元形状計測システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018059733A JP2018059733A (ja) 2018-04-12
JP6800442B2 true JP6800442B2 (ja) 2020-12-16

Family

ID=61907563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016195480A Active JP6800442B2 (ja) 2016-10-03 2016-10-03 三次元形状計測システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6800442B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113280757B (zh) * 2021-07-20 2021-10-22 南京百花光电有限公司 一种测角机构
CN114966889B (zh) * 2022-05-24 2024-04-12 中国科学院西安光学精密机械研究所 一种机载稳定平台稳定精度检测装置及其测试方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018059733A (ja) 2018-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI582381B (zh) Apparatus and method for geometric measurement of object
WO2017107777A1 (zh) 一种旋转对称未知非球面面形误差的测量方法及其测量装置
EP2162701B1 (en) Methods for calibrating a scanning head
CN113739700B (zh) 坐标测量仪器的正交轴系统的调校方法
JP2005326402A (ja) 球形及び近似球形光学表面の形状の計測
US9772182B2 (en) Method and device for highly-precise measurement of surfaces
JP2014098690A (ja) 校正装置、校正方法及び計測装置
JP6800442B2 (ja) 三次元形状計測システム
JP2007218852A (ja) 超精密形状測定方法
CN113203553B (zh) 一种透镜中心误差测定系统及测定方法
JP2014219372A (ja) 面形状測定装置
CN108562226B (zh) 坐标系建立装置及方法
JP2013186009A (ja) 形状測定装置の校正方法
Buhmann et al. New positioning procedure for optical probes integrated on ultra-precision diamond turning machines
US20060192979A1 (en) Optical measuring process and precision measuring machine for determining the deviations from ideal shape of technically polished surfaces
JP2010528273A (ja) 自由形状面の形状を測定するための装置及び方法
JP7431216B2 (ja) ロボットと共に使用される位置合わせセンサを含む補足計測位置座標決定システム
JP5217756B2 (ja) 法線ベクトル追跡型超精密形状測定装置における駆動軸制御方法
JP5010964B2 (ja) 角度測定方法およびその装置
CN114440849B (zh) 用于二维反馈定位框架垂直度校准的方法与装置
TWI745730B (zh) 用於物件的幾何測量的裝置、方法及電腦程式
JP6928982B1 (ja) 非接触真円度及び直径測定方法
JP2020056735A (ja) 形状測定方法、形状測定装置、および物品の製造方法
JP2013210331A (ja) 形状測定方法
Huang et al. High-resolution three-degrees-of-freedom motion errors measuring system for a single-axis linear moving platform

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190619

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200722

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201007

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201014

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6800442

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250