JP3768918B2 - 3次元形状測定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学部品や金型などの物体表面形状を高精度に測定する3次元形状測定技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光学部品や金型などの物体表面形状を高精度に測定する方法として、3次元形状測定機が広く用いられている。一般に3次元形状測定機は接触型もしくは非接触型のプローブを被測定物に近づけ、例えば両者がほぼ一定の距離もしくはほぼ一定の力関係になるようプローブ位置を制御させた上で被測定物上をスキャンさせ、形状測定を行うものである。
【0003】
また多くの3次元形状測定機は直交座標系を採用し、X軸,Y軸,Z軸それぞれに基準ミラーを持ち、各々の基準ミラーがお互いにほぼ直交するように配置され、直交座標系で表現された3次元形状を測定している。しかし光学部品や金型などの被測定物の形状は軸対称のものがかなり多いことを考えると、R軸,θ軸,Z軸の円筒座標系を採用し、軸対称形状に沿ってプローブをスキャンさせることで、測定点毎の形状の起伏変化を小さくすることができ、例えばスキャンの高速化が図れるといった優位性が考えられる。しかしながらその反面、円筒座標系を用いた3次元形状測定機の測定精度は、回転機構(θステージ)の運動精度に起因して低下することにもなりかねない問題が挙げられる。
【0004】
そこで偏心が存在する回転機構を用いた測定であっても、その測定結果には偏心の影響を受けない補正方法の一つとして、特開平10−221022号公報に開示されている「寸法、形状測定誤差補正方法」が挙げられる。
【0005】
図7にその要部構成図を示し、以下に説明する。20は被測定物であり、21は内径値及び真円度が保証されている偏心補正リングであり、それぞれ同一なθステージ22上に設置されている。また23はCCDリニアセンサであり、被測定物や補正リングを検出する手段である。
【0006】
被測定物を回転させながら形状や寸法を測定する際、偏心補正リングの内径、真円度のデータを同時に測定しておく。θステージは偏心運動を行っているため、これらの測定データにはθステージの偏心量が含まれることになる。この時得られた偏心補正リングの内径、真円度のデータと、あらかじめ保証されている偏心補正リングの寸法、形状データを比較すれば、θステージの偏心量を算出することが可能となる。従って、θステージの偏心情報を被測定物の測定データに付加して演算を実施すれば、θステージの偏心の影響を除いた正確な被測定物の寸法や形状を算出することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来例では、回転機構に偏心が存在する測定においても、同時に測定した形状の保証された偏心補正リングの測定結果を用いて運動誤差成分を推測し、被測定物の測定データに補正を加えるものであった。このように回転機構を有する装置を用いた測定において、形状の保証された円状もしくは円筒面状の基準を用いれば、回転機構の運動誤差成分を検出することが可能となり、運動誤差成分の補正が実現できる。したがって円筒座標系を採用した3次元形状測定機も同様であって、回転機構であるθステージの運動状態を高精度に検出するためには円筒面形状を有するθ基準ミラーが必要とされる。
【0008】
しかしながら平面形状と比較して円筒面形状のθ基準ミラーの製作は数倍も困難な作業であり、加工された基準ミラーの形状精度も平面と比較するとかなり劣ってしまうことが多い。したがってこのようなθ基準ミラーを用いた3次元形状測定機では、θステージの運動誤差成分を考慮した補正を実施しても、θ基準ミラーの加工形状誤差分は絶対形状の誤差として発生してしまうことになる。
【0009】
従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、円筒座標形を用いながら、高精度に被測定物の形状を測定することができるようにすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる3次元形状測定方法は、2つの直進軸であるR軸、Z軸と、1つの回転軸であるθ軸とを有する円筒座標系を用いて被測定物の3次元形状を測定する3次元形状測定機であって、前記θ軸回りに回転可能なθステージ上に形成され、円筒面形状の端面であるスラスト面と側面であるラジアル面に基準面を有するθ基準ミラーと、前記θステージと独立して保持されている運動誤差検出用基準ミラーと、前記θ基準ミラーと前記運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動を測定する測長手段とを具備する3次元形状測定器、を用いる3次元形状測定方法であって、前記θ基準ミラーと、前記運動誤差検出用基準ミラーと、前記測長手段とを用いて、理想的な平面形状に加工された或いは理想的な平面形状に校正された平面原器の形状測定を行い、得られた平面原器の測定形状と理想的な平面形状とを用いて形状測定中に発生した前記θステージの運動誤差成分を算出し、また形状測定時に検出された前記θ基準ミラーと前記運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動から前記θ基準ミラーのスラスト面で発生している変動成分を算出し、前記θステージの運動誤差成分とスラスト面で発生している変動成分とから前記θ基準ミラーのスラスト面の面形状成分を算出して、被測定物の面測定結果からθステージの運動誤差成分を除去するように補正を行うことを特徴としている。
【0012】
また、本発明に係わる3次元形状測定方法は、2つの直進軸であるR軸、Z軸と、1つの回転軸であるθ軸とを有する円筒座標系を用いて被測定物の3次元形状を測定する3次元形状測定機であって、前記θ軸回りに回転可能なθステージ上に形成され、円筒面形状の端面であるスラスト面と側面であるラジアル面に基準面を有するθ基準ミラーと、前記θステージと独立して保持されている運動誤差検出用基準ミラーと、前記θ基準ミラーと前記運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動を測定する測長手段とを具備する3次元形状測定器、を用いる3次元形状測定方法であって、前記θ基準ミラーと、前記運動誤差検出用基準ミラーと、前記測長手段とを用いて、理想的な球面形状に加工された或いは理想的な球面形状に校正された球面原器形状測定を行い、得られた球面原器の測定形状と理想的な球面形状とを用いて形状測定中に発生した前記θステージの運動誤差成分を算出し、また形状測定時に検出された前記θ基準ミラーと前記運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動から前記θ基準ミラーのスラスト面で発生している変動成分及び前記θ基準ミラーのラジアル面で発生している変動成分を算出し、前記θステージの運動誤差成分とスラスト面で発生している変動成分及びラジアル面で発生している変動成分とから前記θ基準ミラーのラジアル面の面形状成分を算出して、被測定物の面測定結果からθステージの運動誤差成分を除去するように補正を行うこと特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態について説明する。
【0014】
まず、一実施形態の概要について説明する。
【0015】
本実施形態の課題は、回転機構であるθステージを有する円筒座標系を採用した3次元形状測定機において、θステージの運動誤差成分の高精度な検出を実現するため、θステージの運動誤差成分の検出手段として使用されるθステージ上に形成されたθ基準ミラーのスラスト面(円筒面の平面)及びラジアル面(円筒面の曲面)の形状をあらかじめ算出する手段を提案するものである。
【0016】
これによりθ基準ミラーの面形状成分を実機上で算出し、校正して使用することができるようになるため、より高精度なθステージの運動誤差成分の検出が可能となる。したがって被測定物の面形状測定結果にθステージの運動誤差成分の影響を補正することで、被測定物の3次元形状を高精度に測定できることになる。
【0017】
また、本実施形態を採用するとθ基準ミラーの加工誤差形状を測定し、校正して使用することができるため、θ基準ミラーの製作負荷の軽減が図れることになる。
【0018】
本実施形態では、2つの直進軸(R軸,Z軸)と1つの回転軸(θ軸)とを有する円筒座標系を用いて被測定物の3次元形状を測定する3次元形状測定機において、θ軸方向へ移動可能なθステージ上に形成され、円筒面形状のスラスト面(円筒面の平面)及びラジアル面(円筒面の曲面)に基準面を有するθ基準ミラーと、あらかじめ算出されているθ基準ミラーのスラスト面及びラジアル面の面形状成分と、θステージの運動には影響を受けないように保持されている運動誤差検出用基準ミラーと、θ基準ミラーと運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動を測定する測長手段とから、θステージの運動誤差成分を除去した被測定物の面形状を算出する。
【0019】
また、本実施形態では、理想的な平面形状に加工されたもしくは理想的な平面形状に校正された平面原器を用いて形状測定を行い、得られた平面原器の測定形状と理想的な平面形状とを用いて形状測定中に発生したθステージの運動誤差成分を算出し、形状測定時に検出されたθ基準ミラーと運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動からθ基準ミラーのスラスト面で発生している変動成分を算出し、θステージの運動誤差成分とスラスト面で発生している変動成分とからθ基準ミラーのスラスト面の面形状成分を算出する。
【0020】
更に、本実施形態では、理想的な球面形状に加工されたもしくは理想的な球面形状に校正された球面原器を用いて形状測定を行い、得られた球面原器の測定形状と理想的な球面形状とを用いて形状測定中に発生したθステージの運動誤差成分を算出し、形状測定時に検出されたθ基準ミラーと運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動からθ基準ミラーのスラスト面で発生している変動成分及びθ基準ミラーのラジアル面で発生している変動成分を算出し、θステージの運動誤差成分とスラスト面で発生している変動成分及びラジアル面で発生している変動成分とからθ基準ミラーのラジアル面の面形状成分を算出する。
【0021】
以上のように本実施形態の3次元形状測定機は、2つの直進軸(R軸,Z軸)と1つの回転軸(θ軸)とを有する円筒座標系を用いて被測定物の3次元形状を測定する際、円筒面形状のスラスト面(円筒面の平面)及びラジアル面(円筒面の曲面)に基準面を有するθ基準ミラーと、あらかじめ算出しておいたθ基準ミラーのスラスト面及びラジアル面の面形状成分と、θステージの運動には影響を受けないように保持されている運動誤差検出用基準ミラーと、θ基準ミラーと運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動を測定する測長手段とから、θステージの運動誤差成分を算出し、被測定物の面形状測定結果にθステージの運動誤差成分の影響を補正することで、被測定物の3次元形状を高精度に測定できることになる。
【0022】
以下、本発明の一実施形態について、具体的に説明する。
【0023】
図1は本発明の一実施形態に係わる3次元形状測定機の要部構成図である。
【0024】
本実施形態が図7に示した従来例と大きく異なる点は、θ軸の回転機構となるθステージの運動誤差成分を検出する手段として、円筒面形状のスラスト面(円筒面の平面)及びラジアル面(円筒面の曲面)に基準面を有するθ基準ミラーと、θステージの運動には影響を受けないように保持されている運動誤差検出用基準ミラーと、θ基準ミラーと運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動を測定する測長手段とを備えている点である。
【0025】
図1において、1は被測定物であり、ここでは水平方向に保持して使用される軸対称形状である球面レンズを用いている。2は被測定物の表面形状1aに沿って走査するプローブであり、ここではレンズに傷を付けない非接触型の光プローブを利用している。光プローブ2は、被測定物に対して垂直方向に移動するZステージ3、及び被測定物に対して平行すなわち水平方向に移動するRステージ4上に設置されている。
【0026】
ここでZステージ3は、光プローブから出射された光束の集光点が被測定物の表面と常時一致するように、Z方向に移動制御させる(以下、サーボロックと呼ぶ)役割を担っている。したがってRステージ4を用いて光プローブをR方向に走査させる際、Zステージ3をサーボロックさせておけば被測定物の表面形状に沿った走査が可能となる。5はZ軸用基準ミラー、6はR軸用基準ミラーであり、お互いがほぼ直交するように配置されている。7はZ軸用レーザ測長器であり、Z軸用基準ミラー5からの相対距離を検出する役割を担っている。したがってこのZ軸用レーザ測長器7とZ軸用基準ミラー5とによって作り出されるレーザ直進方向及び距離が、この3次元形状測定機におけるZ軸を形成するものである。
【0027】
同様に8はR軸用レーザ測長器であり、R軸用基準ミラー6からの相対距離を検出する役割を担っている。したがってこのR軸用レーザ測長器8とR軸用基準ミラー6とが作り出すレーザ直進方向及び距離が、この3次元形状測定機におけるR軸を形成するものである。
【0028】
9は被測定物を回転させる役割を担うθステージであり、このθステージ9の回転軸の方位と回転角度がこの3次元形状測定機におけるθ軸を形成するものである。尚ここでのθステージ9は、エアーベアリングを採用しており、回転部分であるロータ部9aと固定部分であるハウジング部9bとから構成されている。またロータ部9a上には、スケール10が取り付けられており、スケール検出部11を利用してθステージ9の回転角度が検出される。
【0029】
12a,12bはθスラスト用レーザ測長器であり、θステージの運動には影響を受けないように保持された運動誤差検出用基準ミラー14a,14bと後述するθスラストミラー16間の相対距離の変動を検出するものである。また同様に、13a,13bはθラジアル用レーザ測長器であり、θステージの運動には影響を受けないように保持された運動誤差検出用基準ミラー14c,14dと後述するθラジアルミラー17間の相対距離の変動を検出するものである。
【0030】
15はθステージのZ方向変動用レーザ測長器であり、θステージの運動には影響を受けないように保持された運動誤差検出用基準ミラー14eとθステージのロータ部9aに取り付けられた運動誤差検出用基準ミラー14f(不図示)間の相対距離の変動を検出するものである。
【0031】
θステージ9を構成するエアーベアリングについて、もう少し詳細に説明する。
【0032】
図2はエアーベアリングの構成を説明した図である。エアーベアリングは、被測定物をθ軸方向に回転させる手段であり、回転部分であるロータ部9aと固定部分であるハウジング部9bとから構成されている。
【0033】
ロータ部9aの表面には、精密加工後にアルミ蒸着と研磨工程を経て製作されたθスラストミラー16及びθラジアルミラー17が形成されている。尚、θスラストミラー16はスラスト方向(回転軸と垂直方向)に形成されたθステージ上の基準ミラーであり、θラジアルミラー17はラジアル方向(回転軸と平行方向)に形成されたθステージ上の基準ミラーである。先述したようにθスラスト用レーザ測長器12a,12bを用いて、エアーベアリングのθスラストミラー16と運動誤差検出用基準ミラー14a間及び14b間の相対距離θSLi,θSRiを測ることで、θステージにおけるスラスト方向の運動誤差成分(面ぶれ)が検出できることになる。
【0034】
同様にθラジアル用レーザ測長器13a,13bを用いて、エアーベアリングのθラジアルミラー17と運動誤差検出用基準ミラー14c間及び14d間の相対距離θRLi,θRRiを測ることで、θステージにおけるラジアル方向の運動誤差成分(軸ぶれ)が検出できることになる。
【0035】
ロータ部9aのラジアル面には、θスケール10が貼り付けられており、スケール検出部11を利用して、θステージ9の回転角度が検出でき、またθステージのZ方向変動は、ロータ部9aの下部に取り付けられた運動誤差検出用基準ミラー14fと固定された運動誤差検出用基準ミラー14e間の相対距離変動をZ方向変動用レーザ測長器15で測定することにより検出できることになる。
【0036】
このように本実施形態では、被測定物側でθ軸の回転機能を持たせる一方、光プローブ側でR軸及びZ軸の直進機能を持たせており、これらの駆動機能を組み合わせることで被測定物の形状に合わせた光プローブの走査を被測定物の全面にわたって実現できる構成となっている。
【0037】
次に本実施形態の3次元形状測定機における面形状の測定方法について説明する。
【0038】
被測定物1は、その面の頂点がθ回転軸とほぼ一致するようにセッティングする。まず光プローブの集光点をθ回転軸の位置までRステージ4を用いて移動させ、その後にZステージ3を移動させて光プローブ2と被測定物1を近づけ、光プローブ2の光束が作り出す集光点が被測定物1の表面と一致する状態に調整し、サーボロックを開始させる。θステージ9の回転を始動させた後、Rステージ4を走査させると、光プローブの光束が作り出す集光点が被測定物の表面に常時入射するようにZ軸方向へのサーボロックがかけられているため、θステージ9及びRステージ4の走査位置に伴った被測定物の表面形状に合わせてZステージが上下するので、この時のRステージ4,θステージ9,及びZステージ3の位置座標が、被測定物の表面形状を表現していることになる。
【0039】
図3を用いながら、各測長データの意味について説明する。被測定物の表面形状を円筒座標系を用いて(Rmi−Rc,θmi,Zmi −Zc)と表現すれば、"i"はi番目の測定ポイントで取り込んだ測定値と言う意味となり、n個の測定ポイントで測定を行った場合i=1〜nとなる。"Rmi"はRステージ3の位置座標を検出するR軸用レーザ測長器8の読み値、すなわちR軸用基準ミラー6を基準にして検出される光プローブ2までの相対距離となる。"Rc"は、θ回転軸上に光プローブ2の集光点が存在する場合のR軸用レーザ測長器8の読み値、すなわち光プローブ2の集光点がθ回転軸上に存在する場合のR軸用基準ミラー6を基準にした相対距離となり、あらかじめ算出可能な値である。したがって"Rmi−Rc"は、光プローブ2の集光点からθ回転軸までの相対距離、すなわち光プローブにおけるR軸方向の測定半径となる。
【0040】
"θmi"はθステージ9の角度情報を検出するスケール検出器11の読み値であり、すなわち被測定物のθ方向の位置情報となる。また"Zmi"はZステージ3の位置情報を検出するZ軸用レーザ測長器7の読み値であり、すなわちZ軸用基準ミラー5を基準にして検出される光プローブ2までのZ軸方向の相対距離となる。"Zc"は、Z軸用基準ミラー5を基準にして検出されるθラジアル用レーザ測長器13a,13bの光束位置までの相対距離となり、あらかじめ算出可能な値である。したがって"Zmi−Zc"は、光プローブ2の集光点からθラジアル用レーザ測長器13a,13bの光束位置までの相対距離、すなわち光プローブにおけるZ軸方向の相対距離となる。
【0041】
しかしながらi番目の測定で取り込まれた測定値(Rmi−Rc,θmi,Zmi −Zc)には、θステージ9におけるスラスト方向の運動誤差成分(面ぶれ)やラジアル方向の運動誤差成分(軸ぶれ)により発生した測定誤差が含まれている。そこで被測定物の表面形状に沿って光プローブを走査させる際、被測定物及び光プローブの位置情報Rmi,θmi,Zmiを検出する際、校正用位置情報となるθSLi,θSRi,θRLi,θRRiも同時に検出しておき、後に被測定物及び光プローブの位置情報及び校正用位置情報を用いた演算処理から、θステージ9の運動誤差成分を除いた被測定物の表面形状を測定することになる。
【0042】
この時の演算処理は以下のように行う。まずは式を簡略化するための置き換えとして、
Ri=Rmi−Rc …式(1)
Zi=Zmi−Zc …式(2)
θi=θmi …式(3)
Δαi={(θSLi−θSL1)−(θSRi−θSR1)}/W …式(4)
Δβi={(θRLi−θRL1)+(θRRi−θRR1)}/2 …式(5)
ΔZhi=Zhi−Zh1 …式(6)
とする。
【0043】
また詳細は後述するが、ここではθステージ9上に形成された基準ミラーの内のスラスト面の面形状を基に作成したルックアップテーブル("スラストLUT"と表現)を"Form_S(i) ",同様にθステージ上に形成された基準ミラーの内のラジアル面の面形状を基に作成したルックアップテーブル("ラジアルLUT"と表現)を"Form_R(i) "と表現する。
【0044】
θステージ9の運動誤差成分を補正した被測定物の3次元形状結果は、被測定物1及び光プローブ2の位置情報及び校正用位置情報とから以下の式を用いて算出できる。
【0045】
R座標:Ri−{sin(Δαi)+Form_S(i)}・Zi+{Δβi+Form_R(i)} …式(7)
θ座標:θi …式(8)
Z座標:Zi +{sin(Δαi)+Form_S(i)}・Ri+ΔZhi …式(9)
では、次にθステージ9上に形成されたθ基準ミラーのスラスト面16の面形状を基にして算出されるスラストLUT"Form_S(i) "の作成方法について説明する。
【0046】
スラストLUTの算出にあたっては、理想的な平面形状に加工された平面原器もしくは理想的な平面形状に校正された平面原器による円周形状の測定結果を利用すると良い。尚、ここで述べた円周形状の測定は、先述した光プローブを全面に走査する測定方法とは異なり、Rステージ4は静止させた状態で、光プローブをサーボロックさせながら、θステージ9が1周する間の被測定物及び光プローブの位置情報や校正用位置情報を検出する方法である。
【0047】
理想的な平面形状を有する平面原器をθステージ9の回転軸とほぼ垂直にセッティングした状態での円周上のn点の形状測定の様子を図4に示す。ここでは、共通なθステージ9上に配置されている平面原器1aとθスラストミラー16において、それぞれのZ方向の測長変動の様子について着目する。
【0048】
図5(a)にはθスラストミラー16の形状が理想的な平面からずれているものの、θステージ9の回転軸の傾きεjがゼロとなる測定j番目(i=j)の様子を、また図5(b)にはθスラストミラー16の形状は理想的な平面と一致しているが、回転中にθステージの傾き成分は変動しており、回転軸がεkだけ傾いている状態での測定k番目(i=k)の様子を示す。
【0049】
図5(a)及び図5(b)において、θスラストミラー16面上で検出される変動情報sinεj=sinεkであっても、図5(a)ではθスラストミラー16の形状の影響でεjが発生しており、図5(b)ではθステージ9の傾きの影響でεkが発生している。したがって、平面原器1a上のZ方向の測定値は Zj ≠ Zk となり、θスラストミラー16の形状変化とθステージ9の傾きとを分離させることが可能である。
【0050】
まずは図5(a),図5(b)で示した円周測定において、平面原器1a上から検出されるZ方向の測定値Ziについて着目すると、以下の関係式で示すことができる。
【0051】
Zi=Ri・ζθsin(θi+φ)+Ri・ sinεi +ΔZhi+Form_M(Ri,θi)+h …式(10)
尚、式(10)におけるζθはθステージの回転軸に対する直交面から平面原器がどれだけ傾いてセッティングされているかを、φはその傾きの方位の角度を、εiはθステージの傾き変動成分を、またForm_M(Ri,θi)は被測定物の加工誤差形状を、またhは平面原器1aがθラジアル用レーザ測長器13a,13bの光束位置を基準にしたセッティングの高さ成分を示す。
【0052】
式(10)の第1項はθステージ9の回転軸に対する平面原器1aのセッティングに起因する成分であり、測定値Ziはθステージ9の1回転につきsin波形1周期分の変化として現れることになる。第2項はθステージ9の回転に伴い発生する傾き変動に起因する成分、第3項はθステージ9の上下変動に起因する成分、第4項は平面原器1aの形状に起因する成分、第5項は平面原器1aのセッティングの高さに起因する成分である。
【0053】
したがって理想的な平面形状に加工されたもしくは理想的な平面形状に校正された平面原器の測定を行っているので第4項はゼロとなり、また第1項はθステージ9の回転角θiに伴ってsin波形の変化として現れる唯一の項、第5項は固定値となる唯一の項であり、例えば最小自乗法を用いれば他項と分離できるため除去可能となる。またここではθステージにエアーベアリングを用いているため傾き成分εiは数秒〜1分程度となるために第2項は+Ri・εiと近似できる。また平面原器は、θステージの回転軸とほぼ垂直にセッティングされているため、ここではθステージの回転軸の0.1〜1μm程度の平行シフト運動(ラジアル方向運動)により発生する測定値Ziは非常に微少で無視できるため、ここでは未考慮としている。尚、式(10)から第1項,第4項,第5項を除いた状態とは、理想的な平面形状を有する平面原器をθステージの回転軸に対して垂直にセッティングして測定したことを意味する。したがって、式(10)を用いて測定i点目と測定1点目との差分のZ方向の測定値ΔZiは以下のように表すことができる。
【0054】
ΔZi≒(εi・Ri +ΔZhi)−(ε1・R1 )
∴ Δεi=(ΔZi−ΔZhi)/Ri …式(11)
次に、θステージ9のスラスト面にあるθスラストミラー16上で検出されるθSLi,θSRiについて着目すると、以下の関係式で示すことができる。
【0055】
θSLi=+W/2・ζmsin(θi+φ)−W/2・sinεi+ΔZhi+ Form_S_L(i)+hSL …式(12)
θSRi=−W/2・ζmsin(θi+φ)+W/2・sinεi+ΔZhi+ Form_S_R(i)+hSR …式(13)
θSLi−θSRi=W・ζmsin(θi+φ)−W・sinεi+(Form_S_L(i)−Form_S_ R(i))+(hSL−hSR) …式(14)
式(14)におけるζmはθステージ9の回転軸に対する直交面からθスラストミラー16がどれだけ傾いてセッティングされているかを、φはその傾きの方位の角度を、εiはθステージ9の傾き変動成分を、またForm_S_L(i)及びForm_S_R(i)はθスラストミラーの加工誤差形状を、またhSL及びhSRはθラジアル用レーザ測長器13a,13bの光束位置を基準にしたθスラストミラー16のセッティング高さ成分を示す。したがって第1項はθステージ9の回転角θiに伴ってsin波形の変化として現れる唯一の項、第4項は固定値となる唯一の項であり、例えば最小自乗法を用いれば他項と分離できるため除去可能となる。またここでも傾き成分εiは数秒〜1分程度となるために第2項は−W・εiと近似できる。
【0056】
尚、式(14)から第1項,第4項を除いた状態とは、θスラストミラー16がθステージ9の回転軸に対して垂直にセッティングして測定したことを意味する。したがって測定開始状態の測定1点目を基準にして、測定i点目のθスラストミラー16上で測定される変動情報を表現すると、
θSL1−θSR1=−W・ε1+(Form_S_L(1)−Form_S_R(1))=−W・ε1 …式(15)
θSLi−θSRi=−W・εi+(Form_S_L(i)−Form_S_R(i)) …式(16)となる。
【0057】
式(15),式(16)から
(ΔθSLi−ΔθSRi)/W=−(Δεi)+(Form_S_L(i)−Form_S_R(i))/W
∴ Δεi =−(ΔθSLi−ΔθSRi)/W+(Form_S_L(i)−Form_S_R(i))/W…式(17)
式(11),式(17)から
(ΔZi−ΔZhi)/Ri=−(θSLi−θSRi)/W+{Form_S_L(i)−Form_S_R(i) }/W …式(18)
(Form_S_L(i)−Form_S_R(i))/ W=Form_S(i)と置き換え、
Form_S(i)=+(θSLi−θSRi)/W−(Zi+ΔZhi)/Ri …式(19)
となる。
【0058】
したがってθステージ9のスラスト面にあるθ基準ミラー16の形状を基にして算出されるスラストLUT"Form_S(i) "が作成できる。
【0059】
次にθステージ9上のラジアル面に形成された基準ミラー17の形状を基にして算出されるラジアルLUT"Form_R(i) "の作成方法について述べる。
【0060】
ラジアルLUTの算出にあたっては、理想的な球面形状に加工されたもしくは理想的な球面形状に校正された球面原器による円周形状の測定結果を利用すると良い。理想的な球面形状を有する球面原器をほぼθステージ9の回転軸と垂直にセッティングした状態での円周上のn点の形状測定を実施する。
【0061】
図6(a)にはθステージ9の回転軸は平行シフトや傾きが生じていないものの、θラジアルミラー17の形状が理想的な円筒面形状からずれている状態である測定j番目(i=j)の様子を、図6(b)にはθラジアルミラー17の形状は理想的な円筒形状を有しているが、回転中にθステージ9の回転軸がβkだけR方向に平行シフトしている状態での測定k番目(i=k)の様子を示す。また図6(c)にはθラジアルミラー17の形状は理想的な円筒形状を有しているが、回転中にθステージ9の回転軸がβlだけR方向に平行シフトし、かつθステージ9の回転軸がεlだけ傾いている状態である測定l番目(i=l)の様子を示す。
【0062】
図6(a)〜図6(c)において、θラジアルミラー17面上で検出される変動情報Δβj = Δβk = Δβlであっても、球面原器上のZ方向の測定値は Zj ≠ Zk ≠ Zl となることを利用して、θラジアルミラー17の形状変化とθステージ9のR方向の平行シフト及び傾きとを分離させることが可能である。
【0063】
図6(a)〜図6(c)で示した円周測定において、球面原器上から検出されるZ方向の測定値Ziは、以下の関係式で示すことができる。
【0064】
Zi=βi・tanψ+sinεi・(Ri +Zi・tanψ)+ΔZhi+Form_M(Ri,θ i)+h …式(20)
尚、式(20)におけるβiはθステージのR方向の平行シフト成分を、ψは球面原器上の測定点における法線角を、εiはθステージの傾き変動成分を、またForm_S_L(i)及びForm_S_R(i)はθスラストミラーの加工誤差形状を、Form_M(Ri,θi)は被測定物1の加工誤差形状を、またhはθラジアル用レーザ測長器13a,13bの光束位置を基準にした球面原器1bのセッティング高さ成分を示す。第1項はθステージ9の回転軸のR方向の平行シフト変動に起因する成分、第2項はθステージ9の傾き変動に起因する成分、第3項はθステージ9のZ方向変動に起因する成分、第4項は球面原器1bの形状に起因する成分、第5項は球面原器のセッティング高さに起因する成分である。
【0065】
したがって今回は理想的な球面形状に加工されたもしくは理想的な球面形状に校正された球面原器の測定を行っているので第4項はゼロとなり、また第5項は固定値となる唯一の項であり、例えば最小自乗法を用いれば他項と分離できるため除去可能となる。またここではθステージにエアーベアリングを用いているため傾き成分εiは数秒〜1分程度となるために第2項はεi・(Ri +Zi・tanψ)と近似できる。式(20)を用いて測定i点目と測定1点目との差分のZ方向の測定値ΔZiは以下のように表すことができる。
【0066】
Figure 0003768918
また、この時の測定1点目及び測定i点目のθラジアルミラー上で測定される変動情報は、以下のように表される。
【0067】
θRL1+θRR1=2・β1+(Form_R_L(1)+Form_R_R(1)) =2・β1…式(22)
θRLi+θRRi=2・βi+(Form_R_L(i)+Form_R_R(i)) …式(23)
式(22),式(23)から、
ΔθRLi+ΔθRRi=2・Δβi+(Form_R_L(i)+Form_R_R(i))
∴Δβi=(ΔθRLi+ΔθRRi)/2−(Form_R_L(i)+Form_R_R(i))/2…式(24)
となる。
【0068】
式(17),式(21),式(24)を用い、
(Form_R_L(i)+Form_R_R(i))/2=Form_R(i)と置き換えると、
Figure 0003768918
したがって、θステージのラジアル面にあるθ基準ミラーの形状を基にして算出されるラジアルLUT"Form_R(i) "が作成できる。
【0069】
以上のように本実施形態を用いれば、θステージ9上のスラスト面に形成された基準ミラー16の形状から算出されたスラストLUTの"Form_S(i) "と、θステージ9上のラジアル面に形成された基準ミラー17の形状から算出されたラジアルLUTの"Form_R(i) "とをあらかじめ算出することが可能となる。したがってθ基準ミラーの形状誤差、すなわち理想的な円筒面形状に加工できないθスラストミラーやθラジアルミラーの面形状は、実機上から算出し、校正して使用することが可能となるため、従来より高精度なθステージの運動誤差成分を検出できることになる。したがって被測定物の面形状測定を行い、式(7)〜式(9)で導かれる3次元座標を被測定物の面形状測定値とすることで、より高精度な3次元形状測定が実現できることになる。
【0070】
以上説明したように、本実施形態は2つの直進軸(R軸,Z軸)と1つの回転軸(θ軸)とを有する円筒座標系を用いて被測定物の3次元形状を測定する3次元形状測定機において、回転機構であるθステージの運動誤差成分を高精度に検出するため、θステージの運動誤差成分の検出手段として使用されるθステージ上のθ基準ミラーのスラスト面及びラジアル面の面形状をあらかじめ実機上で算出できるようにしたものである。
【0071】
これによりθ基準ミラーの面形状成分を校正して使用することができるようになるため、より高精度なθステージの運動誤差成分の検出が可能となる。したがって被測定物の面形状測定結果にθステージの運動誤差成分の影響を補正することで、被測定物の3次元形状を高精度に測定できることになる。
【0072】
また、円筒座標系を採用した3次元形状測定機で必要とされる円筒面形状のθ基準ミラーは、平面形状と比較して製作が数倍も困難であるが、本実施形態を採用するとθ基準ミラーの誤差形状を測定し、校正して使用することができるため、θ基準ミラーの製作負荷の軽減が図れることになる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、円筒座標形を用いながら、高精度に被測定物の形状を測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる3次元形状測定機の要部概略図である。
【図2】エアーベアリングの構成と測長の様子を示した図である。
【図3】被測定物や光プローブの位置情報及び校正用位置情報を示した図である。
【図4】平面原器を用いた円周形状の測定を示した図である。
【図5】(a)はθスラストミラーに形状誤差が生じている状態を示した図、(b)はθステージに傾きが発生している状態を示した図である。
【図6】(a)はθラジアルミラーに形状誤差が生じている状態を示した図、(b)はθステージがR方向に平行シフトしている状態を示した図、(c)はθステージにR方向の平行シフト及び傾きが発生している状態を示した図である。
【図7】従来技術における偏心の影響を受けない測定の要部概略図である。
【符号の説明】
1 被測定物(球面レンズ)
1u 表面形状
2 光プローブ
3 Zステージ
4 Rステージ
5 Z軸用基準ミラー
6 R軸用基準ミラー
7 Z軸用レーザ測長器
8 R軸用レーザ測長器
9 θステージ(エアーベアリング)
9a ロータ部
9b ハウジング部
10 スケール
11 スケール検出部
12a,12b θスラスト用レーザ測長器
13a,13b θラジアル用レーザ測長器
14a〜14f 運動誤差検出用基準ミラー
15 Z方向変動用レーザ測長器
16 θスラストミラー
17 θラジアルミラー
20 被測定物
21偏心補正リング
22 θステージ
23 CCDリニアセンサ

Claims (2)

  1. 2つの直進軸であるR軸、Z軸と、1つの回転軸であるθ軸とを有する円筒座標系を用いて被測定物の3次元形状を測定する3次元形状測定機であって、前記θ軸回りに回転可能なθステージ上に形成され、円筒面形状の端面であるスラスト面と側面であるラジアル面に基準面を有するθ基準ミラーと、前記θステージと独立して保持されている運動誤差検出用基準ミラーと、前記θ基準ミラーと前記運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動を測定する測長手段とを具備する3次元形状測定器、を用いる3次元形状測定方法であって、
    前記θ基準ミラーと、前記運動誤差検出用基準ミラーと、前記測長手段とを用いて、理想的な平面形状に加工された或いは理想的な平面形状に校正された平面原器の形状測定を行い、得られた平面原器の測定形状と理想的な平面形状とを用いて形状測定中に発生した前記θステージの運動誤差成分を算出し、また形状測定時に検出された前記θ基準ミラーと前記運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動から前記θ基準ミラーのスラスト面で発生している変動成分を算出し、前記θステージの運動誤差成分とスラスト面で発生している変動成分とから前記θ基準ミラーのスラスト面の面形状成分を算出して、被測定物の面測定結果からθステージの運動誤差成分を除去するように補正を行うことを特徴とする3次元形状測定方法
  2. 2つの直進軸であるR軸、Z軸と、1つの回転軸であるθ軸とを有する円筒座標系を用いて被測定物の3次元形状を測定する3次元形状測定機であって、前記θ軸回りに回転可能なθステージ上に形成され、円筒面形状の端面であるスラスト面と側面であるラジアル面に基準面を有するθ基準ミラーと、前記θステージと独立して保持されている運動誤差検出用基準ミラーと、前記θ基準ミラーと前記運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動を測定する測長手段とを具備する3次元形状測定器、を用いる3次元形状測定方法であって、
    前記θ基準ミラーと、前記運動誤差検出用基準ミラーと、前記測長手段とを用いて、理想的な球面形状に加工された或いは理想的な球面形状に校正された球面原器形状測定を行い、得られた球面原器の測定形状と理想的な球面形状とを用いて形状測定中に発生した前記θステージの運動誤差成分を算出し、また形状測定時に検出された前記θ基準ミラーと前記運動誤差検出用基準ミラーとの間の相対距離変動から前記θ基準ミラーのスラスト面で発生している変動成分及び前記θ基準ミラーのラジアル面で発生している変動成分を算出し、前記θステージの運動誤差成分とスラスト面で発生している変動成分及びラジアル面で発生している変動成分とから前記θ基準ミラーのラジアル面の面形状成分を算出して、被測定物の面測定結果からθステージの運動誤差成分を除去するように補正を行うこと特徴とする3次元形状測定方法
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