JP3396733B2 - 角度計と変位計の組み合わせによる回転体の円周形状と運動精度の分離測定方法及び測定装置 - Google Patents

角度計と変位計の組み合わせによる回転体の円周形状と運動精度の分離測定方法及び測定装置

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JP3396733B2 JP2000260202A JP2000260202A JP3396733B2 JP 3396733 B2 JP3396733 B2 JP 3396733B2 JP 2000260202 A JP2000260202 A JP 2000260202A JP 2000260202 A JP2000260202 A JP 2000260202A JP 3396733 B2 JP3396733 B2 JP 3396733B2
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一朗 小倉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は3本の変位計と1本
の角度計を組み合わせて測定することにより、正面切削
旋盤など回転体の回転面円周上の形状と回転運動中に発
生するアンギュラモーションエラー、アキシャルモーシ
ョンエラーの2種類の運動誤差を分離して測定する手法
に関する。
【0002】
【従来の技術】回転体の運動誤差評価は、工作機械の加
工精度を保証するために重要とされている。正面切削の
ように回転主軸回転面にワークを取り付け、正面からバ
イトで切りこむような加工においては、回転面垂直方向
の動きであるアキシャルモーションエラーと回転軸が傾
くことによっておこるアンギュラモーションエラーの2
種類の運動誤差が、加工面の高さ方向誤差に大きく影響
を与える。そのためこれらの運動誤差の評価が特に重要
視されている。
【0003】従来よりこのような運動誤差の評価は、十
分な真球度が保証されたマスターボールを主軸に取り付
け、高精度な非接触式変位計を用いた測定によって行わ
れてきた。しかしこの手法は回転主軸の中心にマスター
ボールを取り付けなければならないため、加工中にイン
プロセスで回転精度の評価が行えないという問題があ
る。
【0004】また、一般にマスターボールの様な計測基
準は、評価したい運動精度の一桁上の形状精度を持って
いなければならないとされている。今後ますます高まる
であろう高精度化への要求に応えうる様な高い形状精度
を持つ測定基準を用意し、精度管理を行うことは技術的
にもコスト的にも難しい。
【0005】これに対し主軸回転面の任意半径円周上に
4本の変位計を配し、これらの出力を取り込み、演算処
理を施すことによって、円周上の形状と運動誤差を分離
して測定することのできる4点法と呼ばれる方法が提案
されている。
【0006】そのためこの手法は運動精度の評価のため
に特別高精度な基準を必要としないという特徴を持つ。
また、加工されるワークの周囲の形状を測定するため
に、加工作業空間を干渉せずにインプロセスで測定がで
きるという長所を持つ。
【0007】ところがこの手法は変位計を配した間隔に
応じて、形状や運動誤差のある空間周波数成分が測定で
きないという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の問題を解決することを目的とするものであり、
マスターボールのような特別高精度な計測基準を用いず
に、インプロセスで主軸の表面形状と回転精度(運転精
度)の測定が可能であり、しかも従来の4点法と異な
り、すべての空間周波数成分の形状と運動精度の分離測
定を可能とする測定方法及びその測定装置を実現するも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、被計測回転体の回転面任意半径円周上
に、設定された角度で設置された3本の変位計と1本の角
度計で回転面を測定し、差動演算で回転体のアンギュラ
モーションエラーとx、y軸周りのアキシャルモーション
エラーの影響を取り除き、任意半径円周上の形状を求め
ることを特徴とする回転体の円周形状の測定方法を提供
する。
【0010】本発明は上記課題を解決するために、被計
測回転体の回転面任意半径円周上に、設定された角度で
設置された3本の変位計と1本の角度計で回転面を測定
し、差動演算で回転体のアンギュラモーションエラーと
x、y軸周りのアキシャルモーションエラーの影響を取り
除き、任意半径円周上の形状を求め、該形状と変位計出
力、角度計出力を使って回転体のアンギュラモーション
エラーとx、y軸周りのアキシャルモーションエラーを求
めることを特徴とするアキシャルモーションエラーの測
定方法を提供する。
【0011】本発明は上記課題を解決するために、被計
測回転体の回転面任意半径円周上に、設定された角度で
設置された3本の変位計と1本の角度計とから構成され、
被計測回転体の回転面任意半径円周上の形状もしくは回
転体のアンギュラモーションエラーとx、y軸周りのアキ
シャルモーションエラーを測定することのできることを
特徴とする測定装置を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る測定方法及び測定装
置の実施の形態を実施例に基づいて図面を参照して以下
説明する。この測定方法及び測定装置は、図1に示すよ
うに3本の変位計4a、4b、4cと1本の角度計3
を、回転主軸の端面に対向するように、固定側のセンサ
ステージ2に固定して、回転主軸1の任意半径の円周面
を測定するものである。
【0013】本発明で使用される変位計4a、4b、4
cは、回転主軸の変位が検出できればどのような装置で
もよいが、例えば、主軸1の端面に対する静電容量の変
化を調べることにより、端面の変位計からの距離を測定
する静電容量変位計等を使用してもよい。角度計は、主
軸1の端面に対するレーザ光を照射しその反射光で角度
を検出する光学的角度計等を使用してもよい。
【0014】本発明では、変位計4a、4b、4cと角
度計3の検出値をコンピュータによって処理し、主軸の
表面形状と運転精度を分離して測定データとして得るこ
とができる。
【0015】本発明の具体的な測定方法について、以下
さらに詳細に説明する。回転運動体の面方向運動誤差に
は図2で示されるように、アキシャルモーションe
z(q)、 x軸周りのアンギュラモーションepx(q)、 y軸周
りのアンギュラモーションepy(q)の3つが考えられる。
ここでqは回転運動体の回転角である。
【0016】極座標表示 (R、 ψ)で表される点Pにおけ
る変位検出m(θ)、角度検出m(θ)は、この円周上の変位
形状をf(θ)、角度形状をf'(q)とするとそれぞれ次の式
1、2で表される。
【0017】
【式1】
【0018】
【式2】
【0019】今、図3に示すように基準位置からπ/2の
位置に角度計3を配置し、その両側にj離した変位計4a、
4b、基準位置より-π/2の位置に変位計4cをそれぞれ配
置した場合を考えるとその出力は次の式3の様になる。
【0020】
【式3】
【0021】上記式3の(3a)、(3b)、(3d)を用いて次の
式4の演算を行うことによって、運動誤差の影響を受け
ない出力を得ることができる。
【0022】
【式4】
【0023】今、形状f(θ)のフーリエ変換のn次成分を
F(wn)とすると、m(q)のフーリエ変換M(wn)は次の式5の
ようになり、本手法の伝達関数H(wn)は次の式6のよう
になる。
【0024】
【式5】
【0025】
【式6】
【0026】各プローブ出力によって得られたm(q)をフ
ーリエ変換し、上記伝達関数を用いて逆フィルタリング
の手法を適用することによって、真の形状f(θ)を得る
ことができる。さらに求めたf(θ)と(3d)式を使ってepy
(q)が得られる。これと(3a)〜(3c)を用いることによ
り、ez(q)、 epy(q)を求めることができる。
【0027】以上、本発明では、3本の変位計4a、4
b、4cと1本の角度計3の検出データをコンピュータ
に入力して、処理することにより、面方向運動誤差であ
るアキシャルモーションez(q)、 x軸周りのアンギュラ
モーションepx(q)、 y軸周りのアンギュラモーションe
py(q)の3つが夫々求められるとともに、円周上の変位
形状をf(θ)も別途求めることが可能となる。
【0028】このようにして解析されたアキシャルモー
ションez(q)、 x軸周りのアンギュラモーションe
px(q)、 y軸周りのアンギュラモーションepy(q)、円周
上の変位形状をf(θ)は、これらの値を、工作機械の設
計データとして利用できるだけでなく、刃物台の送り、
あるいは工作物の回転や直線方向の送りにフィードバッ
クすることで、より精度の優れた機械加工が可能とな
る。
【0029】これに対し、図4に示す様な従来の4点法
においては、伝達関数H4(wn)は次の式7の様に表され
る。
【0030】
【式7】
【0031】この場合、H4(wn)=0 となるnが必ず存在す
る。例えばj1=0、 j2=π/2、 j3=π、j4=3π/2とする
と、式7は、次の式8のようになる。
【0032】
【式8】
【0033】n=2+4k (k=1、2、3...)以外のときはH4
(wn)=0となる。これは4点法において、その次数の成分
が脱落することを意味する。よって4点法では形状、運
動誤差とも、測定できない成分がある。
【0034】一方、式6からわかるように、本手法では
n=2次以上の成分で伝達関数が0になることはない。な
お、1次成分についてはその発生要因が静的な偏心によ
るものと見なすことができるので、本手法、4点法とも
測定の対象としていない。
【0035】以上、本発明に係る実施の形態を実施例に
基づいて説明したが、本発明は、特にこのような実施例
に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載の技術
的事項の範囲内でその他いろいろな実施の態様があるこ
とは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】本発明は上述のように、特別高精度な基
準を用いなくとも、回転体のアキシャルモーション、ア
ンギュラモーションを測定する事ができる。また従来提
案されてきた4点法に比べ、すべての次数成分を測定で
きるという長所を持つ。本発明によって正面切削旋盤な
どの回転精度を高精度の測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の概念図である。
【図2】 本発明で測定の対象とする回転主軸に発生す
るアキシャルモーションez(q)と2つのアンギュラモーシ
ョンepx(q)、epy(q)を示した説明図である。
【図3】 本発明のセンサ配置図を示したものである。
【図4】 本発明と比較するための4点法のセンサ配置
図である。
【符号の説明】
1 回転主軸 2 センサステージ 3 角度計 4a 変位計 4b 変位計 4c 変位計

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被計測回転体の回転面任意半径円周上
    に、設定された角度で設置された3本の変位計と1本の角
    度計で回転面を測定し、差動演算で回転体のアンギュラ
    モーションエラーとx、y軸周りのアキシャルモーション
    エラーの影響を取り除き、任意半径円周上の形状を求め
    ることを特徴とする回転体の円周形状の測定方法。
  2. 【請求項2】 被計測回転体の回転面任意半径円周上
    に、設定された角度で設置された3本の変位計と1本の角
    度計で回転面を測定し、差動演算で回転体のアンギュラ
    モーションエラーとx、y軸周りのアキシャルモーション
    エラーの影響を取り除き、任意半径円周上の形状を求
    め、該形状と変位計出力、角度計出力を使って回転体の
    アンギュラモーションエラーとx、y軸周りのアキシャル
    モーションエラーを求めることを特徴とするアキシャル
    モーションエラーの測定方法。
  3. 【請求項3】 被計測回転体の回転面任意半径円周上
    に、設定された角度で設置された3本の変位計と1本の角
    度計とから構成され、被計測回転体の回転面任意半径円
    周上の形状もしくは回転体のアンギュラモーションエラ
    ーとx、y軸周りのアキシャルモーションエラーを測定す
    ることのできることを特徴とする測定装置。
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JP5460427B2 (ja) * 2010-04-02 2014-04-02 株式会社 大菱計器製作所 測定方法及び形状測定装置
CN105043317B (zh) * 2015-05-29 2017-06-23 中国工程物理研究院总体工程研究所 成套回转装备主轴动态回转误差的测量装置与测量方法

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