JP2016002072A - 家畜用乳頭パック材料、家畜用乳頭パック組成物、及び家畜の乳頭を保護するための方法 - Google Patents

家畜用乳頭パック材料、家畜用乳頭パック組成物、及び家畜の乳頭を保護するための方法 Download PDF

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浩司 松重
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友康 永沢
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Abstract

【課題】家畜の、主として非搾乳期の乳牛の乳頭を乳房炎から予防するために使用される乳頭パックにおいて、乳頭パックを形成させるための乳頭パック材料の使用直前の混練操作が容易で且つ、乳頭パック形成後は長期間弾性を維持し、乾燥による変形も少なく、長期間乳頭に密着して乳頭を保護することが可能な乳頭パック材料を提供することを目的とする。【解決手段】家畜の乳頭に密着させるゲル状の乳頭パックを形成するための材料であって、少なくとも、(A)アルギン酸塩、(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒、(D)難水溶性溶媒、(E)多価金属化合物を含むことを特徴とする家畜用乳頭パック材料である。【選択図】なし

Description

本発明は、皮膜形成力が高く、家畜の乳頭に対する密着性が良好で、乾燥による変形が少なく強度が高く、かつ使用後は容易に剥がせる家畜用乳頭パック材料、家畜用乳頭パック組成物、及び乳頭パック材料を用いた家畜の乳頭の保護方法に関する。
乳牛の重大な疾病の一つに乳房炎がある。乳房炎は、細菌その他の微生物が乳頭口から乳房内へ侵入し、定着・増殖することによって起こる感染病であるが、その発生機序が複雑であるので、いまだに根絶できず、酪農界に重大な経済的損失を与え続けている疾病である。乳房炎には種々のタイプや症状があるが、乳房の発赤、疼痛、膨張、発熱或いは乳汁中への乳魂の出現等、いわゆる臨床症状をともなった乳房炎の発見は容易であり、抗生剤治療の普及につれて世界的にも減少傾向にある。しかし、これらの臨床症状を示さないが乳汁を検査すると体細胞数の増加等の異常が発見される、いわゆる潜在性乳房炎については、産乳量や乳質の低下等多大な経済的損失を及ぼしているにも係わらず、その防除は遅々として進んでいない。
このような乳房炎を防除するために、現在世界的に推奨されているのは「5ポイント」と呼ばれる下記のような重点対策である。
(1)ミルカーの点検整備を含めた搾乳施設等の衛生対策、
(2)乳頭の消毒、
(3)臨床型乳房炎の治療、
(4)乾乳期治療(dry cow therapy,DCT)
(5)問題牛の淘汰(以上、非特許文献1,2,3)
然しながら、上述した「5ポイント」と呼ばれる対策は、酪農経営上当然採用されるベき対策であり、これらをもつてしても、細菌その他の微生物が乳頭日から乳房内へ侵入するのを完全には防止することは不可能である。
そこで、提案されたのが、乾乳期間中の乳牛の乳頭全体をマスキングすることにより、細菌その他の微生物が乳頭口から乳房内へ侵入するのを防止する技術である。
特許文献1は、「乳牛の乾乳期において、乳房炎に感染しやすい乾乳期の初めの約2日〜9日程度の間、及び分娩前約2日〜9日程度の間、乳頭を乳頭シール剤に浸漬して乳頭に乳頭口を閉塞する薄膜を形成した状態に保持しておくことにより、乳房炎起因菌の感染を物理的に阻止することを特徴とする乳牛の乳房炎予防方法。」を開示している(請求項1)。さらに、特許文献1は、乳頭口を浸漬させる乳頭シール剤として、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、メチレンクロライド等のフロン代替体、トルエン、キシレン等の芳香族化合物を溶媒として、ウレタンゴム、ラテックスゴム、ブタジエン樹脂、ポリビニルアルコール、液状ブチルゴム、液状ゴム、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、酢酸ビニルゴム等から選択されたゴム素材を溶解したものを記載している。しかし、特許文献1のゴム系素材は乳頭との密着性が不十分であるので、乳頭から剥がれ易く、乳房炎起因菌の感染を阻止する必要がある上記約2日〜約9日の期間、必ずしも乳頭の閉塞を持続することができないという問題がある。
特許文献2は、「少なくとも、水、カルシウム塩およびアルギン酸塩を含み、かつ、ゲル化前の粘度が5000〜150万mPa・sである乳頭パック。」を開示している(請求項1)。しかし、特許文献2に記載されている乳頭パックでは、アルギン酸塩や硫酸カルシウム塩からなる粉末成分を使用直前に、水などの溶剤と混錬して得られるペーストを乳頭に塗布して使用すると説明されている。硫酸カルシウムは水に不溶、つまり疎水性成分であり、水などの親水性溶剤中に均一に分散させることは非常に難しく、混練後のパックの組成が不均一となることによる硬化性不良や、混練時に気泡が混入してしまうといった問題を有していた。また、パック装着後、パック中の水分が揮発することで、パックの柔軟性(弾性)が失われ、乳頭に生じる負荷の影響によってパックと乳頭との密着性が低下し、パックが乳頭から脱落してしまう事もあり、上記約2日〜約9日の期間、必ずしも乳頭日の閉塞を持続することができないという問題を有していた。
特開2000−41529号公報 特開2006−50911号公報
畜産大事典編集委員会代表者長沢弘著、1996年2月20日、畜産大事典、株式会社養賢堂 酪農大事典生理・飼育技術・環境管理、2011年3月31日、社団法人農山漁村文化協会 株式会社講談社サイエンティフィック編、新編畜産ハンドブック、2006年9月10日、株式会社講談社
以上の背景にあって本発明は、家畜の、主として非搾乳期の乳牛の乳頭を乳房炎から予防するために使用される乳頭パックにおいて、乳頭パックを形成させるための乳頭パック材料の使用直前の混練操作が容易で且つ、乳頭パック形成後は長期間弾性を維持し、乾燥による変形も少なく、長期間乳頭に密着して乳頭を保護することが可能な乳頭パック材料を提供することを目的とする。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者等は、少なくとも、アルギン酸塩、低揮発性水溶性溶媒、難水溶性溶媒、多価金属化合物を含む乳頭パック材料が、使用直前の混練操作が容易で且つ、長期間弾性を維持し、乾燥による変形も少なく、長期間乳頭に密着して乳頭を保護することが可能な乳頭パックとなり得ることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の家畜用乳頭パック材料は、家畜の乳頭に密着させるゲル状の乳頭パックを形成するための材料であって、少なくとも、(A)アルギン酸塩、(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒、(D)難水溶性溶媒、(E)多価金属化合物を含むことを特徴とする。
なお、本発明において、乳頭パック材料とは、少なくとも(A)〜(E)の成分から構成されるが、これらを例えば2包装以上に分離して保存する等して、(A)アルギン酸塩と(E)多価金属化合物から生じる多価金属イオンとの架橋反応によりゲル状となっていない状態(練和等してゲル状となる前の状態)のものを意味する。また本発明において乳頭パック組成物とは、(A)〜(E)の成分を例えば練和等を行い一体として含んだ状態のものを意味し、(A)アルギン酸塩と(E)多価金属化合物から生じる多価金属イオンとの架橋反応が実質的に生じてない状態、架橋反応が生じ始めた状態、架橋反応が完了した状態の全てを含む。
本発明の家畜用乳頭パック材料の一実施態様は、前記家畜用乳頭パック材料が、(A)アルギン酸塩、(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒を主成分とする基材ペースト、及び(D)難水溶性溶媒、(E)多価金属化合物を主成分とする硬化材ペーストからなる形態であることが好ましい。
本発明の家畜用乳頭パック材料の他の実施態様は、前記(C)低揮発性水溶性溶媒が、20℃における蒸気圧が1mmHg以下であり、且つ、20℃における水への溶解度が20g/100mL以上であることが好ましい。
本発明の家畜用乳頭パック材料の他の実施態様は、前記(C)低揮発性水溶性溶媒が、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコールから選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましい。
本発明の家畜用乳頭パック材料の他の実施態様は、前記(C)低揮発性水溶性溶媒の配合量が、(A)アルギン酸塩100質量部に対し、100質量部〜1600質量部であり、且つ、(D)難水溶性溶媒の配合量が、(E)多価金属化合物100質量部に対し、10質量部〜500質量部であることが好ましい。
また、本願の別の発明は、家畜の乳頭に密着させるゲル状の乳頭パックを形成するための組成物であって、少なくとも、(A)アルギン酸塩、(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒、(D)難水溶性溶媒、(E)多価金属化合物を含むことを特徴とする家畜用乳頭パック組成物である。
また、本願の別の発明は、家畜の乳頭を保護する方法であって、少なくとも(A)アルギン酸塩、(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒、(D)難水溶性溶媒、(E)多価金属化合物を含む練和物を前記乳頭に塗布し、ゲル状パックを形成することを特徴とする家畜の乳頭を保護する方法である。
また、少なくとも、前記(A)アルギン酸塩、(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒を主成分とする基材ペーストと、前記(D)難水溶性溶媒、(E)多価金属化合物を主成分とする硬化材ペーストとを練和することにより、前記練和物を調製することが好ましい。
本発明によれば、乳頭パックを調製する際に、混練不足や気泡混入等のトラブルを生じ難く、容易に各成分の均一性(分散性)に優れる乳頭パックを調製できる。
また、ゲルを生成するアルギン酸塩及び多価金属化合物が均一に分散することで、弾性を有し、硬化による変形も少ないゲルを得ることができる。更に、得られたゲルは長期間弾性が維持される為、乳頭などに負荷が生じた場合であっても乳頭との密着性を維持できる為、長期にわたって乳頭を感染菌などから保護することが可能となる。本発明の乳頭パックを用いることにより、家畜の乳房炎を始めとする感染症の防止や、乳頭の怪我・汚れの回避等を行うことができ、極めて有望である。
本発明の家畜用乳頭パック材料は、家畜の乳頭に密着させるゲル状の乳頭パックを形成させるための材料であって、少なくとも(A)アルギン酸塩、(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒、(D)難水溶性溶媒、(E)多価金属化合物を含む材料である。
該乳頭パック材料は、(A)アルギン酸塩と(E)多価金属化合物から生じる多価金属イオンとの架橋反応により硬化し、ゲル状の乳頭パックを形成する。
本発明の最大の特徴は、溶剤として、低揮発性水溶性溶媒と、難水溶性溶媒の両方を配合したことにある。(D)難水溶性溶媒を乳頭パック材料に配合することにより、乳頭パック形成後において乳頭口から浸み出す乳中のカルシウムイオンにより、乳頭口と接触するアルギン酸塩の架橋が進行し過ぎて過硬化してしまうのを防止することができる。これは、家畜用乳頭パック材料の練和物が硬化する際に、該難水溶性溶媒が相分離してゲル化物の表面に染み出し、疎水膜が形成されるためと考えられる。すなわち、このようにして乳頭パックの内表面に難水溶性溶媒からなる疎水膜が形成されると、乳頭口から乳液が浸出しても、これが該疎水膜に阻まれて、乳頭パックの内表面に接触し難くなる。この結果、この部分における、乳液中のカルシウムイオンによる過硬化の発生が抑制されるものと考えられる。しかしながら、(D)難水溶性溶媒は、(B)水や、親水性の高い(A)アルギン酸塩などとは馴染み難い為、各成分を混練する際においては、各成分の馴染みを悪くするという一面も有していた。ここで、更に(C)低揮発性水溶性溶媒をパックに共存させると、(D)難水溶性溶媒などの疎水性成分が水溶媒中に分散するのを補助し、混練時の各成分分散性が良好となる。すなわち、低揮発性水溶性溶媒と、難水溶性溶媒の双方を配合することにより、乳頭パックの過硬化の抑制と、乳頭パック材料中の各成分の良好な分散性との両立が可能となる。更に、驚くべきことに(C)低揮発性水溶性溶媒を配合すると、硬化後の乳頭パックからから水分が揮発した後も、パックが硬くなる事無く、パックの弾性が維持されるとともに、乾燥によるアルギン酸塩の収縮変形などを抑制することも可能となり、パックの乳頭への密着性を長期にわたって持続できる。以下、本実施形態の乳頭パック材料を構成する各成分について詳細に説明する。
(A)アルギン酸塩
本発明に使用されるアルギン酸塩は、水の存在下で、多価金属化合物から溶出される多価金属イオンと反応してゲル化することで硬化物を形成する機能を有する。本発明で使用することができるアルギン酸塩としては、既に公知のアルギン酸塩であれば特に制限無く利用できる。たとえば、i)アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム等のアルギン酸アルカリ金属塩、ii)アルギン酸アンモニウム、アルギン酸トリエタノールアミン等のアルギン酸アンモニウム塩等が挙げられる。これらのアルギン酸塩の中でも、入手容易性、取扱い容易性、硬化物の物性等の観点から、アルギン酸アルカリ金属塩を用いることが好ましい。また、アルギン酸塩は、2種類以上を混合して用いることもできる。
アルギン酸塩は、通常、乳頭パック組成物において1質量%〜10質量%の範囲内で含まれていることが好ましい。また、アルギン酸塩の分子量は特に限定されないが、一般的には、アルギン酸塩を1質量%含む23℃水溶液の粘度が0.5dPa・s〜10dPa・sの範囲内となる分子量が好ましい。
(B)水
水は、多価金属イオンを多価金属化合物から溶出させると共に、多価金属イオンとアルギン酸塩との反応を促進する機能、及び乳頭パックをゲル状に保持する機能を有する。
本発明の乳頭パックに使用される水としては、水道水、イオン交換水、蒸留水等が利用できる。水の使用量は、パック組成物中において、アルギン酸塩100質量部に対して、400質量部〜4000質量部の範囲内で用いることが好ましく、1000質量部〜4000質量部の範囲内で用いることがより好ましい。
(C)低揮発性水溶性溶媒
低揮発性水溶性溶媒は、乳頭パックを調製する際の混練過程において、疎水性成分である多価金属化合物や難水溶性溶媒などの水への分散性を向上させるだけでなく、硬化後の乳頭パックから水分が揮発した後も、乳頭パック中に溶媒として残存することで、硬化体の弾性が維持され、更にアルギン酸塩の収縮変形などを抑制する機能を有する。
本発明で言う低揮発性とは、20℃における蒸気圧が5mmHg以下であり、水溶性とは、20℃における水への溶解度が10g/100mL以上のものをいう。
本発明に使用できる低揮発性水溶性溶媒としては、上記条件を満たすものであれば何ら制限無く、既に公知のものを使用することができるが、硬化後の乳頭パックの弾性維持の観点から、20℃における蒸気圧が1mmHg以下であり、且つ、20℃における水への溶解度が20g/100mL以上のものを使用する事が好ましい。これらを例示すれば、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ブテンジオール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、アリルアルコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のアルコール類等が挙げられる。中でも、生体に対する為害作用の少ないものが望ましく、例としてはグリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類が好適である。また、これらは二種以上の混合物であっても良い。
低揮発性水溶性溶媒の配合量は、特に限定されるものではないが、(A)アルギン酸塩100質量部に対し、100質量部〜1600質量部であることが好ましく、200質量部〜800質量部であることがより好ましい。低揮発性水溶性溶媒の配合量が100質量部未満の場合には、水分揮発後のパックの弾性が維持される効果が低下する傾向にあり、1600質量部を超えて配合されると、生成するゲルの強度が弱くなる傾向にある。
(D)難水溶性溶媒
難水溶性溶媒は、乳頭にゲル状の乳頭パックを形成させた後、乳頭口から染み出す乳中のカルシウムイオンにより、乳頭口と接触するアルギン酸塩の架橋が進行し過ぎて過硬化してしまうのを防止することができる。
ここで、「難水溶性溶媒」とは、温度20℃の水1Lに対する溶解度が0.5mg以下の溶媒を意味する。難水溶性溶媒としては難水溶性有機溶媒が好ましい。難水溶性有機溶媒としては、上記溶解度を示す有機溶媒であれば公知の有機溶媒が利用できる。このような有機溶媒として、例えば炭化水素化合物、脂肪族アルコール、環式アルコール、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、疎水性重合体等が挙げられる。難水溶性有機溶媒は二種以上の混合物であってもよい。以下、これら各種の難水溶性有機溶媒の好適な例を示す。
炭化水素化合物としては、鎖式化合物又は環式化合物のいずれも使用できる。炭化水素化合物としては、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ケロシン、2,7−ジメチルオクタン、1−オクテン等の脂肪族鎖状炭化水素化合物、シクロヘプタン、シクロノナン等の脂環式炭化水素化合物、液状飽和炭化水素の混合物である流動パラフィン等が挙げられる。
脂肪族アルコールとしては、例えば1−ヘキサノール、1−オクタノール、トリデカノール等の飽和脂肪族アルコール、及びシトロネロール、オレイルアルコール等の不飽和脂肪族アルコールが挙げられる。環式アルコールとしては、例えばベンジルアルコール、メタ−クレゾール等が挙げられる。
脂肪酸としては、例えばヘキサン酸、オクタン酸等の飽和脂肪酸、及びオレイン酸、リノール酸等の不飽和脂肪酸を挙げることができる。脂肪酸エステルとしては、オクタン酸エチル、フタル酸ブチル、オレイン酸グリセリド、オリーブ油、ごま油等の植物油、肝油、鯨油等の動物脂等が挙げられる。疎水性重合体としては、ポリシロキサン(いわゆるシリコーンオイル)等が挙げられ、具体的には、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、ポリフェニルハイドロジェンシロキサン等を挙げることができる。
以上に列挙した難水溶性有機溶媒の中でも、乳頭パックの過硬化防止の効果を、より長期間発揮させる観点からは沸点が高いものが好ましく、オクタン、ノナン、デカン、1−ヘキサノール、オレイン酸グリセリド、流動パラフィン、シリコーンオイル等の1気圧での沸点が、100℃以上、特に、150〜600℃のものが好ましい。さらに、製造コスト、家畜に対する安全性等を考慮した場合、炭化水素化合物及び疎水性重合体がより好ましく、流動パラフィン及びシリコーンオイルが最も好ましい。
難水溶性溶媒の配合量は、特に限定されるものではないが、後に説明する(E)多価金属化合物100質量部に対し、10質量部〜500質量部であることが好ましく、30質量部〜300質量部であることがより好ましい。難水溶性溶媒の配合量が10質量部未満の場合には、乳頭口から浸み出す乳中のカルシウムイオンによる過硬化の抑制が不十分となる傾向にあり、500質量部を超えて配合されると、疎水性成分が親水性成分となじみにくくなる傾向にある。
(E)多価金属化合物
多価金属化合物は、上記の(A)アルギン酸塩と反応しゲル状の乳頭パックを形成する。これは、多価金属化合物が解離して二価以上の多価金属イオンを生成することにより、アルギン酸塩の分子鎖内又は分子鎖間にイオン結合を有する三次元ネットワーク構造を形成するためである。本発明に使用することができる多価金属化合物は、上記作用を有するものであれば、特に限定されること無く、既に公知のものすべてが使用できる。そのような多価金属化合物として、例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化鉄、塩化スズ、塩化アルミニウム、塩化チタン、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、硫酸鉄、硫酸ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、水酸化ジルコニウム、水酸化スズ、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛、乳酸カルシウム、乳酸亜鉛、フッ化チタン酸カリウムなどの2価以上の金属塩が挙げられる。
これらの中で硬化時間の観点から、硫酸カルシウムが好適である。また、これらの多価金属化合物は2種以上の混合物であっても良い。
多価金属化合物の配合量は特に制限されないが、(A)アルギン酸塩100質量部に対して10質量部〜1500質量部の範囲が好ましく、100質量部〜1000質量部の範囲がより好ましい。この配合量が1500質量部を超えて配合される場合、硬化時間が短すぎ、乳頭に練和物を均一に塗布し難くなる傾向にある。また、この配合量が10質量部に満たない場合には、生成するゲルの強度が弱くなる傾向にある。
[添加剤]
本発明の家畜用乳頭パック材料には、以上に説明した各成分以外にも、必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、保湿材、界面活性剤、ゲル化調整剤、充填剤、抗菌剤、増粘剤、無機フッ素化合物、アミノ酸化合物、不飽和カルボン酸重合体、香料、着色料、防腐剤、pH調整剤等が挙げられる。
[保湿材]
保湿材として非還元糖類などを配合することにより、硬化時の収縮や変形が一層小さく、乳頭に対する密着性が一層高く、長期間使用しても乾燥による変形が一層少ないゲル状パックを形成することができ好ましい。非還元糖としては、還元性を示さない公知の糖類であれば特に制限無く利用できる。ここで、「還元性」とは、アルカリ性水溶液中で、銀や銅等の重金属イオンに対して還元作用を示す性質を意味する。還元性を有する糖類は、重金属イオンに対する還元作用を利用したトレンス試薬、ベネジクト試薬又はフェーリング試薬によって検出される。これに対して、非還元糖は、これら試薬で検出できない糖類を意味する。
上述した特性を示す非還元糖としては、トレハロースやスクロース等の二糖類、ラフィノース、メレジトース、スタキオース、シクロデキストリン類等のオリゴ糖類等、公知の非還元糖が利用できる。しかし、非還元糖の分子量が大き過ぎる場合には、多糖類高分子電解質と非還元糖とが水素結合を形成して凝集してしまう可能性がある。したがって、非還元糖としては、グリコシド結合によって結合した2個〜10個の単糖分子から構成される糖が好ましく、二糖類がより好ましい。さらに、乳頭との密着性及び保湿性の点から、二糖類の中でもトレハロースが特に好ましい。
非還元糖の配合量は、特に限定されないが、保湿性の観点から、(A)アルギン酸塩100質量部に対して、100質量部〜2000質量部の範囲内であることが好ましく、400質量部〜1200質量部の範囲内であることがより好ましい。この配合量を100質量部以上とすることにより、パック形成後にゲル状パックをより長時間放置しても、十分な保湿性が得られ、かつ成形精度の低下を抑制することができる。一方、この配合量を2000質量部以下とすることにより、パック形成に際して、非還元糖が多糖類高分子電解質のゲル化反応を阻害するのを抑制することができる。
[界面活性剤]
界面活性剤を添加することにより、練和物のチキソトロピー性が一層向上する。すなわち、界面活性剤を添加した練和物は、家畜の乳頭に塗布するときには十分な流動性により、頭の形状に細かくフィットし、塗布後においては垂れ難いという性質を有する。そのため、界面活性剤を含むゲル状パックの乳頭に対する密着性は非常に優れている。界面活性剤としては、公知のものを特に制限なく利用でき、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤及び非イオン界面活性剤のいずれでも使用できる。これらは単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
陰イオン界面活性剤としては、例えばアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩等を挙げることができる。陽イオン界面活性剤としては、例えばアルキルアミン塩、四級アンモニウム塩等を挙げることができる。両性界面活性剤としては、例えばアミノカルボン酸塩等を挙げることができる。非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンプロックポリマー、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖エステル、ポリオキシジエチレンアルキルアミン、ポリシロキサン類とポリオキシエチレン類とのブロックポリマー等が挙げられる。
界面活性剤としては非イオン界面活性剤が好適であり、ポリグリセリン脂肪酸エステルがより好適である。ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、ポリグリセリンと脂肪酸とを1:1〜1:4で常法によりエステル化反応して得られるもので、ポリグリセリンの有する水酸基の一部が脂肪酸とエステル結合している化合物を主成分とするものが挙げられる。ポリグリセリンとしてはモノグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、デカグリセリン等の重合度n=1〜10のポリグリセリンが使用できる。エステルを形成している脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の炭素数8〜18のもの等が挙げられ、これらの単体もしくは二種以上の混合物が使用できる。このようなポリグリセリン脂肪酸エステルとして、例えばデカグリセリルトリオレートが挙げられる。
界面活性剤の配合量は特に制限されないが、(E)多価金属化合物100質量部に対して1質量部〜50質量部の範囲であるのが好ましい。
[ゲル化調整剤]
ゲル化調整剤を用いる場合には、(A)アルギン酸塩と(E)多価金属化合物との反応速度を調節(遅延)させることができる。このため、乳頭パック材料を構成する各成分を混合・練和してから乳頭に装着するまでに要する作業時間に対応させて、硬化時間を調整することが容易となる。ゲル化調整剤としては、公知のゲル化調整剤を制限無く利用できる。ゲル化調整剤としては、一般的には、i)リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等のアルカリ金属を含むリン酸塩、ii)蓚酸ナトリウム、蓚酸カリウム等のアルカリ金属を含む蓚酸塩、iii)炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属を含む炭酸塩を挙げることができる。ゲル化調整剤は2種類以上を混合して用いることもできる。
ゲル化調整剤の配合量は、他の配合成分や要求される硬化時間等に応じて適宜選択できるが、アルギン酸塩100質量部に対して1質量部〜50質量部の範囲内が好ましく、3質量部〜30質量部の範囲内がより好ましい。ゲル化調整剤の配合量を上記範囲内とすることにより、作業時間に対応させて硬化時間を調整することが容易となることに加えて、硬化物を十分に硬化させることができる。
[充填材]
ゲル状パックの物性を調整するために充填材を用いても良い。充填剤としては、珪藻土、タルク等の粘度鉱物を用いることが好ましく、シリカ、アルミナ等の金属または半金属の酸化物も用いることができる。充填剤の配合量は特に制限されるものではないが、アルギン酸塩100質量部に対して50質量部〜2000質量部の範囲内が好ましく、100質量部〜1000質量部の範囲内がより好ましい。
また、乳頭パック硬化体の強度調節の観点からは、フッ化チタンカリウム、ケイフッ化カリウム等の無機フッ素化合物、アミノ酸/ホルムアルデヒド縮合体等のアミノ酸化合物などを配合することが好ましい。また、乳頭パックを構成する各成分を混合・練和した際、粘度の変化速度の制御を容易とするために、不飽和カルボン酸重合体を配合することもできる。
[抗菌剤]
本発明の乳頭パック材料には、抗菌作用を有する物質(以下、抗菌剤と呼ぶことがある)を含めることが好ましい。抗菌剤としては、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸、コハク酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などのカルボン酸及びカルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、鉄塩、コバルト塩、セリウム塩などのカルボン酸塩、銀、銅、亜鉛、チタン等の金属塩、ヨウ素、カプリル酸モノグリセリド、カプリン酸モノグリセリドなどの脂肪酸エステル、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、レゾルシン、トリクロロカルバニド、ハロカルバン、クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、アクリノール、次亜塩素酸ソーダ、過酸化水素、茶葉粉末、ヒノキ粉末、キトサンを好ましい例として挙げることができ、金属塩、ヨウ素、塩化ベンザルコニウムがより好ましく、酸化亜鉛、酸化チタン、ヨウ素、塩化ベンザルコニウムの少なくとも1種がさらに好ましく、酸化亜鉛、ヨウ素、塩化ベンザルコニウムが最も好ましい。特に、ヨウ素と他の抗菌作用を有する物質を併用することにより、より効果的な抗菌効果が得られる。抗菌剤は、1種類のみを採用してもよいし、2種類以上を採用してもよい。
抗菌剤の配合量は、一般的に、(A)アルギン酸塩100質量部に対して、0.1〜500質量部であるのが好ましい。特に金属塩の場合、(A)アルギン酸塩100質量部に対して、10〜500質量部であるのが好ましく、50〜400質量部であるのがより好ましく、100〜300質量部が最も好ましい。特にヨウ素を用いる場合、(A)アルギン酸塩100質量部に対して、有効ヨウ素濃度1〜100質量部であるのが好ましい。
また、増粘剤、無機フッ素化合物、アミノ酸化合物、不飽和カルボン酸重合体、香料、着色料、pH調整剤、防腐剤等から選択されるいずれか1種または複数種の添加剤を必要に応じて配合することができる。
[調製方法及び家畜の乳頭を保護する方法]
(1)調製方法
本発明の乳頭パック材料による乳頭パック組成物の調製方法は、特に限定されるものではないが、例えば、下記のようにして乳頭パック組成物を調製することができる。すなわち、(A)アルギン酸塩、(E)多価金属化合物を主構成成分とする粉材と(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒、及び(D)難水溶性溶媒を主構成成分とする液材から構成される乳頭パック材料を、混練することにより乳頭パック組成物を調製できる。次いで、該乳頭パック組成物を乳頭に塗布し、該組成物をゲル化させることにより、ゲル状の乳頭パックを形成させることができる。また、粉材や液材には、必要に応じて前述したような、その他の添加剤を添加することもできる。
また、予め(A)アルギン酸塩、(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒を主構成成分とする基材ペーストと、(D)難水溶性溶媒、(E)多価金属化合物、を主構成成分とする硬化材ペーストとから構成される乳頭パック材料を調製し、特開2001−112785号公報、特開2001−200778号公報、特開2002−263119号公報などに提案されているような、2ペースト自動練和器などにセットして使用しても良い。このような手段を採用することにより、使用する直前に、粉末及び液材の計量や練和操作をする必要が無くなるので、操作が極めて容易となるだけでなく、練和後のペースト中に気泡が混入するなどのトラブルも回避することが可能となり、好ましい。
このようなペーストタイプの乳頭パック材料は、通常、基材ペーストおよび硬化材ペーストの双方が、アルミパックなどの包装容器に密封保存された形態で、酪農家などの利用者に提供される。ここで、練和作業に際しては、基材ペーストの包装容器の開口部を練和装置の基材ペースト注入口に連結し、かつ、硬化材ペーストの包装容器の開口部を練和装置の硬化材ペースト注入口に連結する。そしてこの状態で、各々の包装容器から練和装置内へと供給された2種類のペーストが、練和装置内で自動的に練和され、組成物とされた後、組成物が、練和装置外へと排出される。これにより、利用者は、練和物を得ることができる。
このような、自動練和器を用いた練和作業に際して、基材ペーストに対する硬化材ペーストの混合比率Rm(基材ペーストの使用量/硬化材ペーストの使用量〔質量部/質量部〕)は特に制限されるものではないが、通常は、0.5〜4の範囲内であることが好ましい。ここで、混合比率Rmについては、混合比率情報表示媒体に表示することができる。この混合比率情報表示媒体としては、i)段ボール箱等からなる製品パッケージ、ii)紙媒体および/または電子データとして提供される製品の使用説明書、iii)基材ペーストを密封状態で保管する収納部材(容器、包装袋等)、iv)硬化材ペーストを密封状態で保管する収納部材(容器、包装袋等)、v)紙媒体および/または電子データとして提供される製品カタログ、vi)製品とは別に電子メールや郵便物等により製品利用者に送付される通信文が利用できる。また、混合比率Rmは、上記i)〜vi)に示す以外の態様により製品利用者が認知しうる態様で、製品利用者に提供されてもよい。ここで、基材ペーストを含む収納部材および硬化材ペーストを含む収納部材のセット、あるいは、いずれか1種のペーストを含む収納部材を製品利用者に提供する場合、これら部材に対して、必要に応じて製品パッケージおよび/または紙媒体による使用説明書が付加される。
また、硬化材ペーストや基材ペーストには、必要に応じて前述したような、その他の添加剤を添加することもできる。
基材ペーストの粘度(23℃)は、操作性の観点から、コーンプレート型粘度計により測定した値で、50〜1500dPa・sの範囲であるのが好ましい。他方、硬化材ペーストの粘度(23℃)は、同様の理由で50〜1800dPa・sの範囲であるのが好ましい。
上記したペーストタイプの乳頭パックの製造方法は、特に制限されるものではないが、ペースト製造に利用できる公知の攪拌混合機を用いて、基材ペーストおよび硬化材ペーストを製造することができる。ここで、攪拌混合機としては、たとえば、ボールミルのような回転容器型混合混練機、リボンミキサー、コニーダー、インターナルミキサー、スクリューニーダー、ヘンシェルミキサー、万能ミキサー、レーディゲミキサー、バタフライミキサー、等の水平軸または垂直軸を有する固定容器型の混合混練機を利用することができる。また、基材ペーストの製造に際して、非還元糖などのような水に対して相対的に溶解性の高い成分を溶解させる最初の工程を実施した後、続いて、アルギン酸塩などのような水に対して相対的に溶解性の低い成分を順次または一括して溶解させる後工程を実施する場合、最初の工程の実施に際して、溶解対象となる成分や、この成分が溶解した溶液に強いせん断力が加わらない攪拌装置を利用することもできる。このような攪拌装置としては、各種攪拌翼を備えた可搬型攪拌機、同堅型攪拌機、同側面攪拌機、管路攪拌機等を用いることができる。さらに、基材ペーストや硬化材ペーストの製造に際しては、上述した各種の混合混練機を2種類以上組み合わせて利用することもできる。
(2)家畜用乳頭パック形成方法
本発明の家畜用乳頭パックは、少なくとも(A)アルギン酸塩、(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒、(D)難水溶性溶媒、および(E)多価金属化合物を含む練和物(組成物)を上述した手段などで調製し、家畜の乳頭を練和物で被覆することにより形成する。
被覆方法としては、浸漬法、はけ塗り法、噴霧法等が挙げられるが、特に制限されない。好ましくは浸漬法である。
浸漬法を用いる場合の練和物の粘度は、練和物中に乳頭が容易に浸漬するように適宜選択すれば良い。浸漬法を用いる場合の練和物の粘度は、23℃でコーンプレート型粘度計により測定した値で、50〜1500dPa・sの範囲にあるのが好ましい。
なお、噴霧法を用いる場合の練和物の粘度は、噴霧のし易さから50〜400dPa・sの範囲にあるのが好ましい。
浸漬法を用いる場合、例えば家畜の乳頭を収容可能な筒状又はカップ状の容器に練和物を入れ、容器を乳頭の付け根方向に移動させ(引き上げ)、容器中の練和物に乳頭を浸漬した後、容器を乳頭先端方向に移動させる(引き下げる)。浸漬は、乳頭長を100%として、長さ基準で、乳頭の5%以上、好ましくは10%以上が練和物に浸されるように行えばよい。
容器は清潔なものである限り、その材質は制限されず、金属、セラミック、プラスチック、紙等いずれでも使用できる。また容器は、練和物の無駄を少なくするために、練和物を乳頭に付着させるために必要な最低限の内容積を有していればよい。円筒状又はカップ状容器の場合、内径が約4cm〜約6cmで、高さが約2cm〜約10cmのものを使用することができる。容器の内側に、適量の練和物を収容できるようにした目印を備えていると便利である。
練和物の流動性を確保するために、浸漬は、練和物の調製直後に開始するのが好ましい。練和物が十分な流動性を有する間に、練和物を乳頭に十分に付着させるために、乳頭を練和物に浸漬する時間は、練和物の「初期硬化時間」内とするのが好ましい。なお、「初期硬化時間」とはゲル状パック用の練和物において、上記ゲル化調整剤の作用により当初緩やかに増加していた粘度が、本格的な硬化の開始により急激に粘度が増加し始める変曲点に達するまでの時間をいい、通常20〜600秒であり、好ましくは、30〜450秒である。また練和物を乳頭に均一に付着させるために、浸漬後に容器を乳頭先端方向に移動させる速度(引き下げる速度)は10〜100mm/秒とするのが好ましく、20〜50mm/秒とするのがより好ましい。
均一なゲル状パックを形成するために、ゲル化に要する時間は、1〜10分が好ましく、1〜8分がより好ましい。
ゲル化に要する時間は、基材ペーストと硬化材ペーストの混合比、ゲル化調整剤の添加量、及び両ペーストの練和時の撹拌力の選択により調整できる。
(3)家畜用乳頭パック
本発明の家畜用乳頭パックは、少なくとも(A)アルギン酸塩、(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒、(D)難水溶性溶媒、および(E)多価金属化合物を含む練和物(組成物)から、上記(2)のようにして、家畜の乳頭に形成されることを特徴とする。家畜用乳頭パックは、家畜の乳頭の保護に用いることができる。具体的には、伝染性乳房炎からの保護、環境性乳房炎からの保護、汚れその他の外的環境因子からの保護のために用いることができる。本発明において、家畜とは、特に搾乳用家畜であり、例えば乳牛、山羊、その他搾乳が行われる家畜である。
以下、実施例1〜実施例24、及び実施例の効果などを検証するため比較例1〜比較例7を挙げて、本発明の家畜用乳頭パック材料を説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1〜実施例24、及び比較例1〜比較例7において乳頭パック生成に用いた原料の略号及び「密着性」、「弾性歪」、及び「耐久性」の評価・測定方法は以下の通りである。
<原料>
A.アルギン酸塩
Alg−K:アルギン酸カリウム(23℃1%水溶液粘度300mPa・sec)
Alg−Na:アルギン酸ナトリウム(23℃1%水溶液粘度300mPa・sec)
E.多価金属化合物
二水石膏:硫酸カルシウム二水和物
無水石膏:硫酸カルシウム無水和物
<その他成分>
界面活性剤
DGTOE:デカグリセリントリオレイン酸エステル
充填材
QS−102:粒径0.015μmの非晶質シリカ(メチルトリクロロシラン処理物)
<評価・測定方法>
(1)「密着性」の評価方法
乳牛の乳頭の形状(内径3cmφ、長さ4cm)をした型の中に、歯科用親水性シリコーン印象材(GC社製「フュージョンII」)を入れ、印象材が硬化後、型から取り出し、疑似乳頭を作製した。
全ての実施例及び比較例において、実際の乳頭に装着し乳頭から乳汁が染み出した場合を想定し、まず乳液(しぼりたての生牛乳)をしみこませた布で疑似乳頭を拭いた。次に、各乳頭パック材を混練用カップの中に量りとり、混練用ヘラを用いて均一になるまで混練し組成物(混練体)とし、得られた混練体をカップ(内径6cmφ、長さ8cmの筒状容器)に満たした。次に、上記疑似乳頭の上端を持ち、カップ中の混錬体に接触させた状態から、ゆっくり力を加えていき、乳頭の10%が隠れるまで差し込んだ。その後、直ちに乳頭を引き抜く事で疑似乳頭周辺にゲル状の乳頭パックを生成させた。
各乳頭パックを温度23℃、相対湿度50%RHの環境下で放置し、1日後から7日後まで、1日毎に各乳頭パック(疑似乳頭周辺に生成させたゲル)の状態を目視にて観察し、下記評価基準に基づいて「密着性」を評価した。
疑似乳頭密着性評価基準
○:乳頭パックが完全に疑似乳頭に密着しており、乳頭パックと疑似乳頭との間に隙間は認められない。
△:乳頭パック周辺には隙間が認められるものの乳頭口付近は密着している。
×:乳頭パックが浮き上がって乳頭口付近も剥離している。
(2)「弾性歪」の測定方法
各乳頭パック材を混練用カップに量りとり、ヘラを用いて、気泡が混入しないように混練して得られるペースト状の組成物(混和物)を、アクリル板(縦45mm×横45mm)の上面にプラスチックリングA(内径31mm、外径38mm、高さ16mm)を配置した後、プラスチックリングA内に充填した。この際、第一のストップウォッチにより時間の計測を開始した。
そして、直ちに、混練物が充填されたプラスチックリングAの中へプラスチックリングB(内径13mm、外径25mm、高さ20mm)を更に挿入することにより、プラスチックリングB内部に混練物を充填した。次に、プラスチックリングBの上面を別のアクリル板で圧接した後、プラスチックリングBとその両端に配置された2枚のアクリル板とを小型の万力で挟んで固定した。そして時間の計測を開始してから30秒後に、万力によって両端がアクリル板により圧接固定され、かつ、内部に混練物が充填されたプラスチックリングBを25℃にしたインキュベーター内に入れ、インキュベーター内に入れてから15分後(時間の計測開始から15分30秒後)のサンプルを作製した。これによりプラスチックリングB内においてゲル化した円柱状のゲル化物サンプルを得た。
次に、この円柱状のゲル化物サンプルを、その中心軸方向から荷重が加わるように圧縮試験機(株式会社日本メック社製、印象材弾性比較試験機A−002)にセットし、第一のストップウォッチの時間の計測開始から16分経過後(初期)及び温度23℃、相対湿度50%RHの環境下で7日放置後(7日後)に以下の手順で圧縮試験を実施した。まず、ゲル化物サンプルに対して100gf/cm2の荷重を加えると同時に、第二のストップウォッチにより時間の計測を開始し、第二のストップウォッチの計測時間が30秒を経過した後のダイヤルゲージの値A(mm)を読み取った。第二のストップウォッチの計測時間が60秒〜70秒までの間に、ゲル化サンプルに対して印加する荷重を100gf/cm2から1000gf/cm2へと増大させ、第二のストップウォッチの計測時間が70秒〜100秒の間では、ゲル化物サンプルに対して印加する荷重を1000gf/cm2に保持し続けた。そして、2つ目のストップウォッチの計測時間が100秒時点でのダイヤルゲージの値B(mm)を読み取った。
次に、測定された値A、Bおよび下式(1)に基づいて、弾性歪(εe)を求めた。
そして、同一のゲル化物サンプルについて同様の評価を3回実施して得られた各々の弾性歪の平均値をゲル化物の弾性歪(初期及び7日後)とした。
式(1)弾性歪(εe)=(A−B)/20×100(%)
(3)「耐久性」の評価方法
乳牛の乳頭の形状(内径3cmφ、長さ4cm)をした型の中に、歯科用親水性シリコーン印象材(GC社製「フュージョンII」)を入れ、印象材が硬化後、型から取り出し、疑似乳頭を作製した。
全ての実施例及び比較例において、乳頭パック材料を混練用カップの中に量りとり、混練用ヘラを用いて均一になるまで混練し組成物(混練体)とし、得られた混練体をカップ(内径6cmφ、長さ8cmの筒状容器)に満たした。次に、上記疑似乳頭の上端を持ち、カップ中の混錬体に接触させた状態から、ゆっくり力を加えていき、乳頭の10%が隠れるまで差し込んだ。その後、直ちに乳頭を引き抜く事で疑似乳頭周辺にゲル状の乳頭パックを生成させた。
乳頭パックを温度23℃、相対湿度50%RHの環境下で1日〜7日それぞれ放置した。その各々の乳頭パックに対して下記に示す耐久試験を実施した。
疑似乳頭の中心軸方向から荷重が加わるように、疲労試験機(インストロン社製、E3000)にセットし、1〜5kgf/cm2の荷重を加えた。なお、3kgf/cm2を荷重の中央値とし、振幅を2kgf/cm2とした。また、周波数を1Hz、サイクル数を100とした。
耐久試験を実施した後、乳頭パックの状態を目視にて観察し、下記評価基準に基づいて「耐久性」を評価した。
疑似乳頭耐久性評価基準
○:乳頭パックの破損や浮き上がりは認められない。
△:乳頭パックが一部破損しているものの、乳頭口付近は被覆されている。
×:全体が破損、あるいは剥離している。
実施例1
(A)アルギン酸塩100g、(E)硫酸カルシウム二水和物600gを量りとり、均一な粉末となるまで予め混合して、粉材を得た。次に、(B)水1500g、(C)グリセリン200g、(D)流動パラフィン200gをそれぞれ量りとり、均一な液体となるまで予め攪拌し、液材を得、乳頭パック材料とした。得られた粉材及び液材からなる乳頭パック材料を混練用カップに入れ、ヘラを用いて均一なペースト状になるまで、気泡が入らないように混練し、乳頭パック組成物を調製した。得られた乳頭パック組成物を用いて、「密着性」、「弾性歪」及び、「耐久性」の評価を行った。
実施例2〜実施例7
粉材及び液材の組成を表1に示す内容に変更した以外は、実施例1と同様にして、乳頭パック組成物を調製した。得られた乳頭パック組成物を用いて、「密着性」、「弾性歪」及び、「耐久性」の評価を行った。
実施例8
(A)アルギン酸塩100g、(B)水1500g、(C)グリセリン200gをそれぞれ量りとり、これらを小型混練機(アイコー産業社製アイコーミキサー)に投入し気泡が混入しないように1時間混練し基材ペーストを調製した。また、(D)流動パラフィン200g、(E)硫酸カルシウム二水和物600gを量りとり、これらを小型混練機(アイコー産業社製アイコーミキサー)に投入し気泡が混入しないように1時間混練し硬化材ペーストを調製し、基材ペースト、硬化剤ペーストからなる乳頭パック材料を得た。
得られた基材ペースト及び硬化材ペーストを重量比が基材ペースト:硬化材ペースト=2.3:1となるように混練用カップに入れ、ヘラを用いて均一なペースト状になるまで、気泡が入らないように混練し、乳頭パック組成物を調製した。得られた乳頭パックを用いて、「密着性」、「弾性歪」及び、「耐久性」の評価を行った。
実施例9〜24
硬化材ペースト及び基材ペーストの組成を表2に示す内容に変更した以外は、実施例8と同様にして、乳頭パック組成物を調製した。得られた乳頭パックを用いて、「密着性」、「弾性歪」及び、「耐久性」の評価を行った。
比較例1〜比較例7
粉材及び液材の組成を表3に示す内容に変更した以外は、実施例1と同様にして、乳頭パック組成物を調製した。得られた乳頭パックを用いて、「密着性」、「弾性歪」及び、「耐久性」の評価を行った。
実施例1〜実施例24および比較例1〜比較例7の家畜用乳頭パック材料の組成を表1〜表3に示す。また、実施例1〜実施例24および比較例1〜比較例7における、「密着性」、「弾性歪」及び「耐久性」の評価結果を表4及び表5に示す。
Figure 2016002072
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実施例1〜実施例24は、本発明の要件全てを満足する乳頭パック材料により乳頭パックを調製したものであるが、いずれの場合においても、いずれも乳頭に密着し、弾性を長期にわたり保ち、耐久性が高いとの結果が得られた。疑似乳頭に乳頭パックを形成させた後、少なくとも7日以上、乳頭口を保護できることが分かった。すなわち、乳頭パックが低揮発性水溶性及び難水溶性溶媒を含むことで、弾性が高く、耐久性の高い乳頭パックが調製され、長期間乳頭へ密着しうることが示された。
これに対し、比較例1は本発明の(C)低揮発性水溶性溶媒を使用しなかった場合であるが、低揮発性水溶性溶媒が配合されていないため、水分が揮発して乾燥した後の硬化体の弾性が維持されないため長期放置後の弾力が低下することが分かった。
比較例2は本発明の(D)難水溶性溶媒を使用しなかった場合であるが、(E)多価金属化合物が水溶媒中に分散しにくいため、パックの組成が均一にならず、また乳頭への密着性が不十分であり、また乳汁中のカルシウムイオンによるパック内部の過硬化が抑制されず、剥離を生じやすいことが分かった。
比較例3は本発明の(C)低揮発性水溶性溶媒、(D)難水溶性溶媒の両方を使用しなかった場合であるが、水分が揮発して乾燥した後の硬化体の弾性が維持されず、また乳汁中のカルシウムイオンによる乳頭パック内部の過硬化が抑制されなかったため密着性及び耐久性が低いことが分かった。
比較例4は本発明の(B)水を使用しなかった場合であるが、乳頭パックを形成できなかったので各種評価は出来なかった。
比較例5〜比較例7では、本発明での必須成分を配合せずに、各種添加成分を配合したが、比較例1〜比較例3と同様に満足な密着性及び耐久性が得られなかった。

Claims (8)

  1. 家畜の乳頭に密着させるゲル状の乳頭パックを形成するための材料であって、少なくとも、
    (A)アルギン酸塩
    (B)水
    (C)低揮発性水溶性溶媒
    (D)難水溶性溶媒
    (E)多価金属化合物
    を含むことを特徴とする家畜用乳頭パック材料。
  2. 前記家畜用乳頭パック材料が、(A)アルギン酸塩、(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒を主成分とする基材ペースト、及び(D)難水溶性溶媒、(E)多価金属化合物を主成分とする硬化材ペーストからなる形態であることを特徴とする請求項1に記載の家畜用乳頭パック材料。
  3. 前記(C)低揮発性水溶性溶媒が、20℃における蒸気圧が1mmHg以下であり、且つ、20℃における水への溶解度が20g/100mL以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の家畜用乳頭パック材料。
  4. 前記(C)低揮発性水溶性溶媒が、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコールから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の家畜用乳頭パック材料。
  5. 前記家畜用乳頭パック材料における(C)低揮発性水溶性溶媒の配合量が、(A)アルギン酸塩100質量部に対し、100質量部〜1600質量部であり、且つ、(D)難水溶性溶媒の配合量が、(E)多価金属化合物100質量部に対し、10質量部〜500質量部であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の家畜用乳頭パック材料。
  6. 家畜の乳頭に密着させるゲル状の乳頭パックを形成するための組成物であって、少なくとも、
    (A)アルギン酸塩
    (B)水
    (C)低揮発性水溶性溶媒
    (D)難水溶性溶媒
    (E)多価金属化合物
    を含むことを特徴とする家畜用乳頭パック組成物。
  7. 家畜の乳頭を保護する方法であって、少なくとも(A)アルギン酸塩、(B)水、(C)低揮発性水溶性溶媒、(D)難水溶性溶媒、(E)多価金属化合物を含む組成物を前記乳頭に塗布し、ゲル状パックを形成することを特徴とする家畜の乳頭を保護する方法。
  8. 少なくとも、前記(A)アルギン酸塩、(B)水(C)低揮発性水溶性溶媒を主成分とする基材ペーストと、前記(D)難水溶性溶媒、(E)多価金属化合物を主成分とする硬化材ペーストとを練和することにより、前記組成物を調製することを特徴とする請求項7に記載の家畜の乳頭を保護する方法。
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